JP2004319843A - 光モジュール及びその製造方法、光通信装置、電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】小型化し、かつ外部との良好な電気的接続を確保することが可能な光モジュールを提供すること。
【解決手段】光モジュール(1)は、光ファイバを支持する貫通孔(12)を有する基板(11)と、基板(11)の一方面に配置される第1配線膜(14)と、基板(11)の一方面に貫通孔(12)の全体及び第1配線膜(14)を覆うように配置される透光性樹脂膜(15)と、透光性樹脂膜(15)の上面に配置される第2配線膜(16)と、第1配線膜(14)又は第2配線膜(16)に接続され、貫通孔(12)上に透光性樹脂膜(15)を介して配置される光素子(13)と、光素子(13)及び第2配線膜(16)の配置された基板(11)の一方面の略全面を覆う封止材(18)と、第2配線膜(16)の端部に当該第2配線膜(16)よりも膜厚を厚くすると共にその端面が露出するように形成され、当該端面において外部との電気的な接続を担う接続部(17)と、を含む。
【選択図】 図1
【解決手段】光モジュール(1)は、光ファイバを支持する貫通孔(12)を有する基板(11)と、基板(11)の一方面に配置される第1配線膜(14)と、基板(11)の一方面に貫通孔(12)の全体及び第1配線膜(14)を覆うように配置される透光性樹脂膜(15)と、透光性樹脂膜(15)の上面に配置される第2配線膜(16)と、第1配線膜(14)又は第2配線膜(16)に接続され、貫通孔(12)上に透光性樹脂膜(15)を介して配置される光素子(13)と、光素子(13)及び第2配線膜(16)の配置された基板(11)の一方面の略全面を覆う封止材(18)と、第2配線膜(16)の端部に当該第2配線膜(16)よりも膜厚を厚くすると共にその端面が露出するように形成され、当該端面において外部との電気的な接続を担う接続部(17)と、を含む。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
【0001】
本発明は、光通信システムに用いて好適な光モジュール及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
光通信システムにおいては、電気信号を光信号に変換する発光素子と光信号を電気信号に変換する受光素子相互間を光ファイバで接続する構成が基本となる。このような発光素子や受光素子などの光素子と光ファイバを着脱あるいは挿脱可能とするために、光素子と光ファィバとを光学的に接続するための光モジュール(例:コネクタ)が用いられている。このような光モジュールは、例えば、特開2000−349307号公報(特許文献1)などの文献に記載されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−349307号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来の光モジュールでは、光ファイバが挿入される貫通孔の一方側に光素子を配置するために、当該貫通孔の周囲に光素子を接続固定するためのバンプを形成し、当該バンプ上に貫通孔よりも大面積の光素子を配置していた。ところが、貫通孔は光ファイバ或いはその周囲に設けられるフェルールに対応してある程度の大きさを確保する必要がある。このため、従来の光モジュールでは、使用可能な光素子の大きさが貫通孔の大きさに依存してしまい、光モジュールの更なる小型化を図ることが難しかった。また、光モジュールが小型になると、この光モジュールを外部の回路基板等との間で電気的に接続するための配線等についてもサイズ(膜厚や線幅など)が縮小するため、良好な接続状態を確保することが難しくなる。
【0005】
そこで、本発明は、小型化し、かつ外部との良好な電気的接続を確保することが可能な光モジュールを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の光モジュールは、光ファイバを挿脱可能に構成される光モジュールであって、光ファイバを支持する貫通孔を有する基板と、基板の一方面に配置される第1配線膜と、基板の一方面に貫通孔の全体及び第1配線膜を覆うように配置される透光性樹脂膜と、透光性樹脂膜の上面に配置される第2配線膜と、第1配線膜又は第2配線膜に接続され、貫通孔上に前記透光性樹脂膜を介して配置される光素子と、光素子及び第2配線膜の配置された基板の一方面の略全面を覆う封止材と、第2配線膜の端部に当該第2配線膜よりも膜厚を厚くすると共にその端面が露出するように形成され、当該端面において外部との電気的な接続を担う接続部と、を含む。
【0007】
上記構成によれば、貫通孔上に透光性樹脂膜を有するので、貫通孔の孔径よりも小さい光素子を搭載することが可能となり、小型で安価な光モジュールを提供し得る。また、比較的に厚膜に形成された接続部の膜厚方向の断面に対応する端面を封止材の外部に露出させることにより接触面積を大きくし、当該露出部分において外部の回路基板等との接続を図るので、良好な接続状態を確保することが可能となる。
【0008】
上述した第1導電膜は、少なくとも接続部に近接する部分が露出せずに封止材に覆われるように配置されることが好ましい。これにより、厚膜に形成される接続部と第1配線膜との短絡(ショート)をより確実に防ぐことができる。
【0009】
また、透光性樹脂膜及び第2導電膜は、フレキシブルプリント基板によって構成されることが好ましい。このような、樹脂膜と導電膜とが予め一体に成形されたフレキシブルプリント基板を用いることにより、構造の簡素化、製造プロセスの簡略化を図ることが可能となる。
【0010】
また、第1導電膜、透光性樹脂膜及び第2導電膜は、フレキシブルプリント基板によって構成されることが好ましい。このようなフレキシブルプリント基板を用いることにより、構造の簡素化、製造プロセスの簡略化を図ることが可能となる。
【0011】
透光性樹脂膜は、電気絶縁体であり、かつ誘電体であることが好ましい。このような透光性樹脂膜としては、例えばポリイミド膜が好適に用いられる。
【0012】
また、透光性樹脂膜と第2配線膜とを含んでマイクロストリップラインが構成されていることが好ましい。これにより、高周波域での伝送ロスを低減することが可能となり、光素子の高速駆動に適した光モジュールの提供が可能となる。
【0013】
また、上述した接続部の端面に配置され、外部との電気的接続を担うハンダバンプを更に含むことが好ましい。これにより、外部の回路基板等との相互間の電気的接続の確保が更に容易となる。
【0014】
本発明の光モジュールは、光ファイバを挿脱可能に構成される光モジュールであって、光ファイバを支持する貫通孔を有する基板と、基板の一方面に貫通孔の全体を覆うように配置される透光性樹脂膜と、透光性樹脂膜の少なくとも一方面に配置される配線膜と、配線膜に接続され、貫通孔上に透光性樹脂膜を介して配置される光素子と、光素子及び配線膜の配置された基板の一方面の略全面を覆う封止材と、配線膜の端部に当該配線膜よりも膜厚を厚くすると共にその端面が露出するように形成され、当該端面において外部との電気的な接続を担う接続部と、を含む。
【0015】
上記構成によれば、貫通孔上に透光性樹脂膜を有するので、貫通孔の孔径よりも小さい光素子を搭載することが可能となり、小型で安価な光モジュールを提供し得る。また、比較的に厚膜に形成された接続部の膜厚方向の断面に対応する端面を封止材の外部に露出させることにより接触面積を大きくし、当該露出部分において外部の回路基板等との接続を図っているので、良好な接続状態を確保することが可能となる。
【0016】
また、本発明は、上述した光モジュールを備える光通信装置(光トランシーバ)でもある。このような本発明にかかる光通信装置は、例えば、パーソナルコンピュータやいわゆるPDA(携帯型情報端末装置)など、光を伝送媒体として外部装置等との間の情報通信を行う各種の電子機器に用いることが可能である。なお、本明細書において「光通信装置」とは、信号光の送信にかかる構成(発光素子等)と信号光の受信にかかる構成(受光素子等)の両方を含む装置のみならず、送信にかかる構成のみを備える装置(いわゆる光送信モジュール)や受信にかかる構成のみを備える装置(いわゆる光受信モジュール)を含む。
【0017】
また、本発明は、上述した光モジュールを備える電子機器でもある。より詳細には、本発明の電子機器は、上述した光モジュールそのものを備える場合の他に、当該光モジュールを含んでなる上述した光通信装置を備える場合も含む。ここで本明細書において「電子機器」とは、電子回路等を用いて一定の機能を実現する機器一般をいい、その構成には特に限定がないが、例えば、パーソナルコンピュータ、PDA(携帯型情報端末)、電子手帳など各種機器が挙げられる。
【0018】
本発明は、光ファイバを挿脱可能に構成される光モジュールの製造方法であって、基板に光ファイバを支持するための貫通孔を複数形成する第1工程と、基板の貫通孔内を埋める補助部材を形成する第2工程と、基板の一方面に第1配線膜を形成する第3工程と、基板の一方面に貫通孔の全体及び第1配線膜を覆うように透光性樹脂膜を形成する第4工程と、透光性樹脂膜上に第2配線膜を形成する第5工程と、第2配線膜上の所定位置に当該第2配線膜よりも膜厚を厚くした接続部(厚膜部)を形成する第6工程と、透光性樹脂膜上の貫通孔のそれぞれに対応して光素子を配置し、当該光素子を第2配線膜に接続する第7工程と、光素子及び第2配線膜の形成された基板の一方面の略全面を覆うように封止材を形成する第8工程と、基板を、貫通孔を含み、かつ接続部を交差するように画定される所定領域ごとに切断し、接続部の膜厚方向の断面を外部に露出させる第9工程と、当該切断後の基板のそれぞれから補助部材を除去する第10工程と、を含む。
【0019】
これにより、貫通孔の孔径よりも小さい光素子を搭載することが可能となり、小型で安価な光モジュールを提供し得る。また、膜厚を厚くして形成した接続部をその膜厚方向の断面が外部に露出するように切断を行うので、接続部における外部との接触面積を大きくし、良好な電気的接続を確保することが可能となる。また、貫通孔を透光性樹脂膜で覆い、透光性樹脂膜の光素子の載置面と反対側の面を補助部材により支えながら光素子を搭載するため、光素子搭載時の押圧や衝撃にも透光性樹脂膜が破損することがなく、歩留まりよく光モジュールを形成し得る。さらに、光モジュールの組立工程の殆どを、一の基板上で一括バッチ処理することができるので、歩留まりよく、安価な光モジュールを大量に製造することも可能となる。
【0020】
上述した第3乃至第5工程は、第1配線膜、透光性樹脂膜及び第2配線膜を含んでなるフレキシブルプリント基板を基板の一方面上に貼り付けることにより一括して行うことが好ましい。特に、当該フレキシブルプリント基板は、マイクロストリップラインを構成するものであることが好ましい。これにより、製造プロセスの簡略化が図られる。
【0021】
本発明は、光ファイバを挿脱可能に構成される光モジュールの製造方法であって、基板に光ファイバを支持するための貫通孔を複数形成する第1工程と、基板の貫通孔内を埋める補助部材を形成する第2工程と、基板の一方面に貫通孔の全体を覆うように透光性樹脂膜を形成する第3工程と、透光性樹脂膜上に配線膜を形成する第4工程と、配線膜上の所定位置に当該配線膜よりも膜厚を厚くした接続部を形成する第5工程と、透光性樹脂膜上の貫通孔のそれぞれに対応して光素子を配置し、当該光素子を配線膜に接続する第6工程と、光素子及び配線膜の形成された基板の一方面の略全面を覆うように封止材を形成する第7工程と、基板を、貫通孔を含み、かつ接続部を交差するように画定される所定領域ごとに切断し、接続部の膜厚方向の断面を外部に露出させる第8工程と、切断後の基板のそれぞれから補助部材を除去する第9工程と、を含む。
【0022】
かかる方法によっても、貫通孔の孔径よりも小さい光素子を搭載することが可能となり、小型で安価な光モジュールを提供し得る。また、膜厚を厚くして形成した接続部をその膜厚方向の断面が外部に露出するように切断を行うので、接続部における外部との接触面積を大きくし、良好な電気的接続を確保することが可能となる。
【0023】
上述した第3及び第4工程は、透光性樹脂膜及び配線膜を含んでなるフレキシブルプリント基板を基板の一方面上に貼り付けることにより一括して行うことが好ましい。特に、当該フレキシブルプリント基板は、マイクロストリップラインを構成するものであることが好ましい。これにより、製造プロセスの簡略化が図られる。
【0024】
また、上述した各製造方法においては、接続部の断面に当接するハンダバンプを形成する第11工程を更に含むことも好ましい。ハンダバンプを設けることにより、外部の回路基板等との電気的接続をより確実に図ることが可能な光モジュールを得る。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、一実施形態に係る光モジュールの説明図である。具体的には、図1(a)は光モジュールの上面図を示し、図1(b)は図1(a)に示すA−A’線での断面図を示している。なお、図1(b)では、説明の都合上、部分的にA−A’線上から若干ずれた部分についての断面図が示されている。図1に示す光モジュール1は、基板11、光素子13、第1配線膜14、透光性樹脂膜15、第2配線膜16、接続部17、封止材18を含んで構成される。
【0026】
基板11は、光モジュール1を構成する各要素を支持するものであり、図示しない光ファイバを挿脱するための貫通孔12を有する。この基板11は、例えば、ステンレス、アルミニウム、銅等の導電性材料や、ガラス、樹脂、セラミックス等の非導電性材料など種々のものを用いて構成することができる。例えば本実施形態では、セラミックスを用いて基板11を構成する。
【0027】
貫通孔12は、光ファイバを挿入した際に光ファイバとの間に実質的な隙間が生じない形状に形成に形成される。なお、光ファイバにフェルール又はスリーブが設けられている場合には、当該フェルール又はスリーブの形状に対応して貫通孔12が形成される。
【0028】
光素子13は、透光性樹脂膜15及び第1配線膜16を介して貫通孔12上に配置されており、当該貫通孔12に挿入される光ファイバへ向けて信号光を発光し、又は光ファイバから出射される信号光を受光する。例えば、光モジュール1が情報送信側に用いられる場合には光素子13としてVCSEL(面発光レーザ)などの発光素子が用いられる。また、光モジュール1が情報受信側に用いられる場合には光素子13として受光素子が用いられる。本実施形態では、光素子13と光ファイバの位置決めが貫通孔12によってなされる。したがって、光ファイバを貫通孔に挿入した際に、従来の缶パッケージを用いた場合に比べて、位置精度の高い光モジュールを提供することが可能となる。
【0029】
第1配線膜14は、光素子13と図示しない外部の電子回路等との間の信号伝送を担うものであり、例えば銅などの導電体を用いて基板11の上面(一方面)上に所定の形状(配線パターン)に形成されている。例えば、当該第1配線膜14は接地電位に接続されている。
【0030】
透光性樹脂膜15は、基板11の上面に貫通孔12の全体及び第1配線膜14を覆うように配置されている。貫通孔12に挿入される光ファイバと光素子13とはこの透光性樹脂膜15を介して光結合する。透光性樹脂膜15は、例えば、ポリイミド、エポキシ樹脂等の光を透過する樹脂を用いて形成することができる。光透過性が良好であり、可撓性を有し、取扱いが容易であるという点からはポリイミド膜が好適に用いられる。
【0031】
第2配線膜16は、光素子13と図示しない外部の電子回路等との間の信号伝送を担うものであり、例えば銅などの導電体を用いて透光性樹脂膜15上に所定の形状(配線パターン)に形成されている。
【0032】
なお、光素子13の高速動作に対応するためには、第1配線膜14、透光性樹脂膜15及び第2配線膜16を含んで、高周波信号の伝送に適したマイクロストリップラインを構成することが好ましい。その場合の詳細については後述する。
【0033】
接続部17は、第2配線膜16の端部に当該第2配線膜16よりも膜厚を厚くすると共にその端面が露出するように形成されており、外部との電気的な接続を担うものである。図示のように、この接続部17にハンダバンプ50が接続され、当該ハンダバンプ50を介して外部の回路基板等との相互間での電気的接続が図られる。なお、図示のように、接続部17と接続されるべきハンダバンプ50の他に、直接的には電気的接続に関与しないダミーのハンダバンプ52を形成することも好適である。
【0034】
封止材18は、光素子13等を保護するために当該光素子13の全体と第2配線膜16を覆うようにして、基板11の一方面の略全面に形成されている。また、必要に応じて、光素子13と透光性樹脂膜15との間における光損失を低減するために、透光性樹脂膜15と屈折率のほぼ等しいアンダーフィル剤を充填することも好適である。これにより界面反射が抑制され、光結合効率が向上する。図示のように、本実施形態では、製造プロセスの簡略化等の観点から、光モジュール1を構成する基板11の一面の全体を当該封止材18により覆うような構成としている。この場合であっても、比較的に厚膜に形成された接続部17の膜厚方向の断面に対応する端面を封止材18の外部に露出させ、当該露出部分においてハンダバンプ50との接続が図られている。したがって、接続部17とハンダバンプ50との接触面積を大きくし、確実な接続状態を確保することが可能となる。
【0035】
次に、第1配線膜14、透光性樹脂膜15及び第2配線膜16を含んでマイクロストリップラインを構成する場合について詳細に説明する。このようにしてマイクロストリップラインを構成する場合に、その特性インピーダンスは以下の計算式に基づいて所望の値に設定することができる。すなわち、マイクロストリップラインの特性インピーダンスZ0(Ω)は、伝送路(第2配線膜16)の線幅をB、線厚みをC、伝送路とグラウンド(接地電位用の第1配線膜14)との間隔をH、誘電体層(透光性樹脂膜15)の比誘電率をεrとすると、以下の計算式によって求められる。
【0036】
Z0=(87/(εr+1.41)1/2)×ln(5.98H/(0.8B+C))
ここで、光素子13の入出力インピーダンスが50Ωの場合には、マイクロストリップラインの特性インピーダンスを50Ωとすることにより、インピーダンス整合を図って信号減衰を防ぐことが可能となる。例えば、透光性樹脂膜15として、比誘電率εr=3.4のポリイミドを用い、B=0.09mm、H=0.05mm、C=0.012mmとすることにより、マイクロストリップラインの特性インピーダンスZ0を約50Ωとすることができる。透光性樹脂膜15の厚さは0.05mmとなるが、これより薄いと導体幅が狭くなり、直流抵抗分が増加したり線幅のばらつきによるインピーダンス値の変動が大きくなる場合がある。
【0037】
本実施形態の光モジュール1はこのような構成を有しており、次にその製造方法について説明する。
図2及び図3は、第1の実施形態の光モジュールの製造方法を説明する図である。
【0038】
まず、図2(a)に示すように、各光モジュール1の基板11の母材となるべき母基板101を用意する。そして、母基板101に対して、光ファイバの径に対応した径(例えばφ1.25mm)を有する貫通孔12を複数形成する。
【0039】
次に、図2(b)に示すように、母基板101の下面(他方面)を覆い、かつ貫通孔12を埋設する補助部材102を形成する。ここで、補助部材102は、後に光素子13の実装を行う際に、光素子13の下側に配置される透光性樹脂膜15が破損しないように当該透光性樹脂膜15を支持し得るようなものであればよい。このような補助部材102は、例えば光硬化性樹脂又は熱硬化性樹脂等の硬化性樹脂を用いて形成することが可能であり、本実施形態ではエポキシ樹脂を用いる。また、この補助部材102は後の工程で取除かれるものであるため、補助部材102を形成する材料としては、母基板101及び透光性樹脂膜15との剥離が容易なものを用いるとよい。なお、補助部材102を形成する際に、母基板101の上面(一方面)側に平板などを載置しておくことも好ましい。
【0040】
次に、図2(c)に示すように、母基板101の上面に第1配線膜14、透光性樹脂膜15及び第2配線膜16を形成する。本工程は、複数の光モジュールに対応した複数の配線パターンを含むフレキシブルプリント基板(FPC:flexible printed circuits)を用意し、当該フレキシブルプリント基板を母基板101の上面に貼り付けることにより行うことが好適である。本実施形態では、誘電体の一方面に接地用の第1配線膜14が配置され、他方面に信号伝送用の第2配線膜16が配置されるマイクロストリップラインを含むフレキシブルプリント基板を用いる。フレキシブルプリント基板に含まれる第1配線膜14及び第2配線膜16としては、例えば、厚み約10μmの銅(Cu)に、ニッケル(Ni)や金(Au)などを電鋳して12μm程度の厚さとしたものが好適である。
【0041】
なお、透光性樹脂膜15等を形成する前に、母基板101の上面を平坦化する処理を行うことも好適である。また、透光性樹脂膜15は、例えばポリイミドフィルム等のフィルムを透光性樹脂膜として貼り付けることにより形成してもよい。この場合には、当該基板11上に、スパッタリング法や又は銅箔の貼り付け等の方法によって第1配線膜14を形成してその上に透光性樹脂膜15を形成し、更に透光性樹脂膜15上に第2配線膜16を形成するとよい。
【0042】
次に、図2(d)に示すように、第2導電膜16の所定位置、具体的には、後の工程において母基板101を分割して各光モジュール1を形成した際に端面(側面)となるべき位置に、当該第2導電膜16よりも厚膜の接続部17を形成する。この接続部17は、例えば、第2導電膜16上に、Auのスタッドバンプを設けることによって形成できる。Auワイヤを第2導電膜16上に押し当てながら超音波を加え、ずらしながら溶融、融着することによって接続部17を形成することもできる。当該接続部17の厚さは、例えば90μm程度とする。
【0043】
次に、図2(e)に示すように、貫通孔12の位置に対応して母基板101上(透光性樹脂膜16上)に光素子13を実装する。本工程では、例えばフリップチップボンディングにより光素子13を第2配線膜16と接続する。本工程においては、補助部材102によって透光性樹脂膜15が下側から支持されるので、光素子13を実装する際に透光性樹脂膜15が変形し、或いは破損することを回避しつつ、貫通孔12上に光素子13を確実に載置することが可能となる。本工程において光素子13を実装する際のアラインメント調整は、母基板101に設けた貫通孔12を基準として行う。光ファイバは貫通孔12に挿入することにより位置合わせがなされるので、貫通孔12の位置を基準にして光素子13の実装を行うことにより、光ファイバと光素子13との光軸調整を容易に行うことが可能となる。
【0044】
次に、図2(f)に示すように、光素子13及び第2配線膜16の配置された基板11の一方面の略全面を覆う封止材18を形成する。封止材18としては、例えば、ポリイミドが好適に用いられる。また、本工程においては、光素子13と透光性樹脂膜15との間における光損失を低減するために、透光性樹脂膜15と屈折率のほぼ等しいアンダーフィル剤を充填することも好適である。
【0045】
次に、図3(a)に示すように、複数の光モジュール1のそれぞれに対応する所定領域、すなわち貫通孔12のそれぞれを含む領域ごとに母基板101等を切断する。本工程は、接続部17を交差するように画定される所定領域ごとに切断し、接続部の膜厚方向の断面を外部に露出させるようにする。本工程における切断は、ダイシングやレーザ切断等の方法によって行うことができる。また、図示のように、本工程では、厚膜に形成された接続部17と、第1配線膜14との短絡(ショート)をより確実に防ぐために、接続部17を光モジュール1の端面に露出させつつ、第1配線膜14については露出しないようにして切断を行っている。このとき、本例では、接続部17の断面は90μm×90μmの断面積となるので、ハンダバンプ50との接触面積が大きく確保され、良好な接続状態を確保することができる。これに対する比較例して、当該接続部17を設けずに第2配線膜16を露出させる場合を考えると、断面は12μm×90μmの断面積となるので、ハンダバンプ50との間で良好な接続状態を確保することが難しい。
【0046】
次に、図3(b)に示すように、母基板101を分割して得られた各基板11から補助部材102を除去する。なお、図3(a)に示す工程と図3(b)に示す工程とは、その順番を入れ替えることができる。すなわち、本実施形態においては、切断時に生じるゴミ、油等による汚染を防止し得るという観点から、母基板101の切断後に補助部材102を取り除いているが、他の汚染防止措置を採る場合には、基板101の切断前に補助部材102を取り除いてもよい。補助部材102を除去する工程を先に行う場合には、補助部材102を一度に取り去ることができるので、製造工程の簡略化を図ることが可能となる。
【0047】
次に、図3(c)に示すように、ハンダバンプ50及びダミー用のハンダバンプ52を形成する。本工程は、例えば、ハンダボールを所定位置に配置し、圧着することにより行われる。以上の工程を経て、本実施形態の光モジュール1が完成する。
【0048】
このように、本実施形態の光モジュール1は、貫通孔12上に透光性樹脂膜16を有するので小型の光素子13を搭載することが可能となり、小型で安価な光モジュールを提供し得る。
【0049】
また、比較的に厚膜に形成された接続部17の膜厚方向の断面に対応する端面を封止材18の外部に露出させ、当該露出部分においてハンダバンプ50との接続を図っているので、接続部17とハンダバンプ50との接触面積を大きくし、確実な接続状態を確保することが可能となる。
【0050】
また、透光性樹脂膜16により光素子13と貫通孔12に挿入する光ファイバが隔離されるので、光ファイバ挿入側からの外気及び湿気等の影響を防ぎ、光素子の密封性を高めることが可能となる。
【0051】
また、本実施形態の製造方法では、貫通孔12を透光性樹脂膜16で覆い、透光性樹脂膜16の光素子13の載置面と反対側の面を補助部材102により支えながら光素子13を搭載するため、光素子13の搭載時の押圧や衝撃にも透光性樹脂膜16が破損することがなく、歩留まりよく光モジュール1を形成し得る。さらに、光モジュール1の組立工程の殆どを、一の基板上で一括バッチ処理することができるので、歩留まりよく、安価な光モジュールを大量に製造することも可能となる。
【0052】
本実施形態にかかる光モジュール1は、光通信装置(光トランシーバ)に用いて好適である。このような本発明にかかる光通信装置は、例えば、パーソナルコンピュータやいわゆるPDA(携帯型情報端末装置)など、光を伝送媒体として外部装置等との間の情報通信を行う各種の電子機器に用いることが可能である。
【0053】
なお、本発明は上述した各実施形態の内容に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形実施が可能である。例えば、上述した実施形態では、光素子13を駆動するための駆動回路等の付加回路を含まない光モジュールを例に挙げて説明していたが、これらの付加回路を含む光モジュールであっても本発明を適用することが可能である。
【0054】
図4は、光モジュールの他の構成例を示す図である。図4(a)は光モジュールの上面図を示し、図4(b)は図1(a)に示すB−B’線での断面図を示している。同図に示す光モジュール1aは、基本的な構成は上述した実施形態にかかる光モジュール1と同様であり、更に、光素子13としての発光素子を駆動するドライバ或いは光素子13としての受光素子の出力電流を増幅するアンプなどの回路チップ20を含んで構成されている。このような構成の光モジュールに対しても本発明を適用し得る。
【0055】
また、上述した実施形態においては光ファイバを挿入するための貫通孔12は一つであるが、複数の貫通孔を有していてもよい。貫通孔を複数有することで、多チャンネルシステムに対応した光モジュール又は送受信一体型の光モジュールを提供し得る。
【0056】
また、上述した実施形態において、基板11上に配置されていた第1配線膜14は場合によっては省略することも可能である。この場合には、透光性樹脂膜15及び第2導電膜16は、これらを含んでなるフレキシブルプリント基板を基板11上に貼り付けることによって形成するとよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態に係る光モジュールの断面図である。
【図2】一実施形態の光モジュールの製造方法を説明する図である。
【図3】一実施形態の光モジュールの製造方法を説明する図である。
【図4】光モジュールの他の構成例を示す断面図である。
【符号の説明】
1…光モジュール、 11…基板、 12…貫通孔、 13…光素子、 14…第1配線膜、 15…透光性樹脂膜、 16…第2配線膜、 17…接続部、
18…封止材、 50…ハンダバンプ
【0001】
本発明は、光通信システムに用いて好適な光モジュール及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
光通信システムにおいては、電気信号を光信号に変換する発光素子と光信号を電気信号に変換する受光素子相互間を光ファイバで接続する構成が基本となる。このような発光素子や受光素子などの光素子と光ファイバを着脱あるいは挿脱可能とするために、光素子と光ファィバとを光学的に接続するための光モジュール(例:コネクタ)が用いられている。このような光モジュールは、例えば、特開2000−349307号公報(特許文献1)などの文献に記載されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−349307号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来の光モジュールでは、光ファイバが挿入される貫通孔の一方側に光素子を配置するために、当該貫通孔の周囲に光素子を接続固定するためのバンプを形成し、当該バンプ上に貫通孔よりも大面積の光素子を配置していた。ところが、貫通孔は光ファイバ或いはその周囲に設けられるフェルールに対応してある程度の大きさを確保する必要がある。このため、従来の光モジュールでは、使用可能な光素子の大きさが貫通孔の大きさに依存してしまい、光モジュールの更なる小型化を図ることが難しかった。また、光モジュールが小型になると、この光モジュールを外部の回路基板等との間で電気的に接続するための配線等についてもサイズ(膜厚や線幅など)が縮小するため、良好な接続状態を確保することが難しくなる。
【0005】
そこで、本発明は、小型化し、かつ外部との良好な電気的接続を確保することが可能な光モジュールを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の光モジュールは、光ファイバを挿脱可能に構成される光モジュールであって、光ファイバを支持する貫通孔を有する基板と、基板の一方面に配置される第1配線膜と、基板の一方面に貫通孔の全体及び第1配線膜を覆うように配置される透光性樹脂膜と、透光性樹脂膜の上面に配置される第2配線膜と、第1配線膜又は第2配線膜に接続され、貫通孔上に前記透光性樹脂膜を介して配置される光素子と、光素子及び第2配線膜の配置された基板の一方面の略全面を覆う封止材と、第2配線膜の端部に当該第2配線膜よりも膜厚を厚くすると共にその端面が露出するように形成され、当該端面において外部との電気的な接続を担う接続部と、を含む。
【0007】
上記構成によれば、貫通孔上に透光性樹脂膜を有するので、貫通孔の孔径よりも小さい光素子を搭載することが可能となり、小型で安価な光モジュールを提供し得る。また、比較的に厚膜に形成された接続部の膜厚方向の断面に対応する端面を封止材の外部に露出させることにより接触面積を大きくし、当該露出部分において外部の回路基板等との接続を図るので、良好な接続状態を確保することが可能となる。
【0008】
上述した第1導電膜は、少なくとも接続部に近接する部分が露出せずに封止材に覆われるように配置されることが好ましい。これにより、厚膜に形成される接続部と第1配線膜との短絡(ショート)をより確実に防ぐことができる。
【0009】
また、透光性樹脂膜及び第2導電膜は、フレキシブルプリント基板によって構成されることが好ましい。このような、樹脂膜と導電膜とが予め一体に成形されたフレキシブルプリント基板を用いることにより、構造の簡素化、製造プロセスの簡略化を図ることが可能となる。
【0010】
また、第1導電膜、透光性樹脂膜及び第2導電膜は、フレキシブルプリント基板によって構成されることが好ましい。このようなフレキシブルプリント基板を用いることにより、構造の簡素化、製造プロセスの簡略化を図ることが可能となる。
【0011】
透光性樹脂膜は、電気絶縁体であり、かつ誘電体であることが好ましい。このような透光性樹脂膜としては、例えばポリイミド膜が好適に用いられる。
【0012】
また、透光性樹脂膜と第2配線膜とを含んでマイクロストリップラインが構成されていることが好ましい。これにより、高周波域での伝送ロスを低減することが可能となり、光素子の高速駆動に適した光モジュールの提供が可能となる。
【0013】
また、上述した接続部の端面に配置され、外部との電気的接続を担うハンダバンプを更に含むことが好ましい。これにより、外部の回路基板等との相互間の電気的接続の確保が更に容易となる。
【0014】
本発明の光モジュールは、光ファイバを挿脱可能に構成される光モジュールであって、光ファイバを支持する貫通孔を有する基板と、基板の一方面に貫通孔の全体を覆うように配置される透光性樹脂膜と、透光性樹脂膜の少なくとも一方面に配置される配線膜と、配線膜に接続され、貫通孔上に透光性樹脂膜を介して配置される光素子と、光素子及び配線膜の配置された基板の一方面の略全面を覆う封止材と、配線膜の端部に当該配線膜よりも膜厚を厚くすると共にその端面が露出するように形成され、当該端面において外部との電気的な接続を担う接続部と、を含む。
【0015】
上記構成によれば、貫通孔上に透光性樹脂膜を有するので、貫通孔の孔径よりも小さい光素子を搭載することが可能となり、小型で安価な光モジュールを提供し得る。また、比較的に厚膜に形成された接続部の膜厚方向の断面に対応する端面を封止材の外部に露出させることにより接触面積を大きくし、当該露出部分において外部の回路基板等との接続を図っているので、良好な接続状態を確保することが可能となる。
【0016】
また、本発明は、上述した光モジュールを備える光通信装置(光トランシーバ)でもある。このような本発明にかかる光通信装置は、例えば、パーソナルコンピュータやいわゆるPDA(携帯型情報端末装置)など、光を伝送媒体として外部装置等との間の情報通信を行う各種の電子機器に用いることが可能である。なお、本明細書において「光通信装置」とは、信号光の送信にかかる構成(発光素子等)と信号光の受信にかかる構成(受光素子等)の両方を含む装置のみならず、送信にかかる構成のみを備える装置(いわゆる光送信モジュール)や受信にかかる構成のみを備える装置(いわゆる光受信モジュール)を含む。
【0017】
また、本発明は、上述した光モジュールを備える電子機器でもある。より詳細には、本発明の電子機器は、上述した光モジュールそのものを備える場合の他に、当該光モジュールを含んでなる上述した光通信装置を備える場合も含む。ここで本明細書において「電子機器」とは、電子回路等を用いて一定の機能を実現する機器一般をいい、その構成には特に限定がないが、例えば、パーソナルコンピュータ、PDA(携帯型情報端末)、電子手帳など各種機器が挙げられる。
【0018】
本発明は、光ファイバを挿脱可能に構成される光モジュールの製造方法であって、基板に光ファイバを支持するための貫通孔を複数形成する第1工程と、基板の貫通孔内を埋める補助部材を形成する第2工程と、基板の一方面に第1配線膜を形成する第3工程と、基板の一方面に貫通孔の全体及び第1配線膜を覆うように透光性樹脂膜を形成する第4工程と、透光性樹脂膜上に第2配線膜を形成する第5工程と、第2配線膜上の所定位置に当該第2配線膜よりも膜厚を厚くした接続部(厚膜部)を形成する第6工程と、透光性樹脂膜上の貫通孔のそれぞれに対応して光素子を配置し、当該光素子を第2配線膜に接続する第7工程と、光素子及び第2配線膜の形成された基板の一方面の略全面を覆うように封止材を形成する第8工程と、基板を、貫通孔を含み、かつ接続部を交差するように画定される所定領域ごとに切断し、接続部の膜厚方向の断面を外部に露出させる第9工程と、当該切断後の基板のそれぞれから補助部材を除去する第10工程と、を含む。
【0019】
これにより、貫通孔の孔径よりも小さい光素子を搭載することが可能となり、小型で安価な光モジュールを提供し得る。また、膜厚を厚くして形成した接続部をその膜厚方向の断面が外部に露出するように切断を行うので、接続部における外部との接触面積を大きくし、良好な電気的接続を確保することが可能となる。また、貫通孔を透光性樹脂膜で覆い、透光性樹脂膜の光素子の載置面と反対側の面を補助部材により支えながら光素子を搭載するため、光素子搭載時の押圧や衝撃にも透光性樹脂膜が破損することがなく、歩留まりよく光モジュールを形成し得る。さらに、光モジュールの組立工程の殆どを、一の基板上で一括バッチ処理することができるので、歩留まりよく、安価な光モジュールを大量に製造することも可能となる。
【0020】
上述した第3乃至第5工程は、第1配線膜、透光性樹脂膜及び第2配線膜を含んでなるフレキシブルプリント基板を基板の一方面上に貼り付けることにより一括して行うことが好ましい。特に、当該フレキシブルプリント基板は、マイクロストリップラインを構成するものであることが好ましい。これにより、製造プロセスの簡略化が図られる。
【0021】
本発明は、光ファイバを挿脱可能に構成される光モジュールの製造方法であって、基板に光ファイバを支持するための貫通孔を複数形成する第1工程と、基板の貫通孔内を埋める補助部材を形成する第2工程と、基板の一方面に貫通孔の全体を覆うように透光性樹脂膜を形成する第3工程と、透光性樹脂膜上に配線膜を形成する第4工程と、配線膜上の所定位置に当該配線膜よりも膜厚を厚くした接続部を形成する第5工程と、透光性樹脂膜上の貫通孔のそれぞれに対応して光素子を配置し、当該光素子を配線膜に接続する第6工程と、光素子及び配線膜の形成された基板の一方面の略全面を覆うように封止材を形成する第7工程と、基板を、貫通孔を含み、かつ接続部を交差するように画定される所定領域ごとに切断し、接続部の膜厚方向の断面を外部に露出させる第8工程と、切断後の基板のそれぞれから補助部材を除去する第9工程と、を含む。
【0022】
かかる方法によっても、貫通孔の孔径よりも小さい光素子を搭載することが可能となり、小型で安価な光モジュールを提供し得る。また、膜厚を厚くして形成した接続部をその膜厚方向の断面が外部に露出するように切断を行うので、接続部における外部との接触面積を大きくし、良好な電気的接続を確保することが可能となる。
【0023】
上述した第3及び第4工程は、透光性樹脂膜及び配線膜を含んでなるフレキシブルプリント基板を基板の一方面上に貼り付けることにより一括して行うことが好ましい。特に、当該フレキシブルプリント基板は、マイクロストリップラインを構成するものであることが好ましい。これにより、製造プロセスの簡略化が図られる。
【0024】
また、上述した各製造方法においては、接続部の断面に当接するハンダバンプを形成する第11工程を更に含むことも好ましい。ハンダバンプを設けることにより、外部の回路基板等との電気的接続をより確実に図ることが可能な光モジュールを得る。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、一実施形態に係る光モジュールの説明図である。具体的には、図1(a)は光モジュールの上面図を示し、図1(b)は図1(a)に示すA−A’線での断面図を示している。なお、図1(b)では、説明の都合上、部分的にA−A’線上から若干ずれた部分についての断面図が示されている。図1に示す光モジュール1は、基板11、光素子13、第1配線膜14、透光性樹脂膜15、第2配線膜16、接続部17、封止材18を含んで構成される。
【0026】
基板11は、光モジュール1を構成する各要素を支持するものであり、図示しない光ファイバを挿脱するための貫通孔12を有する。この基板11は、例えば、ステンレス、アルミニウム、銅等の導電性材料や、ガラス、樹脂、セラミックス等の非導電性材料など種々のものを用いて構成することができる。例えば本実施形態では、セラミックスを用いて基板11を構成する。
【0027】
貫通孔12は、光ファイバを挿入した際に光ファイバとの間に実質的な隙間が生じない形状に形成に形成される。なお、光ファイバにフェルール又はスリーブが設けられている場合には、当該フェルール又はスリーブの形状に対応して貫通孔12が形成される。
【0028】
光素子13は、透光性樹脂膜15及び第1配線膜16を介して貫通孔12上に配置されており、当該貫通孔12に挿入される光ファイバへ向けて信号光を発光し、又は光ファイバから出射される信号光を受光する。例えば、光モジュール1が情報送信側に用いられる場合には光素子13としてVCSEL(面発光レーザ)などの発光素子が用いられる。また、光モジュール1が情報受信側に用いられる場合には光素子13として受光素子が用いられる。本実施形態では、光素子13と光ファイバの位置決めが貫通孔12によってなされる。したがって、光ファイバを貫通孔に挿入した際に、従来の缶パッケージを用いた場合に比べて、位置精度の高い光モジュールを提供することが可能となる。
【0029】
第1配線膜14は、光素子13と図示しない外部の電子回路等との間の信号伝送を担うものであり、例えば銅などの導電体を用いて基板11の上面(一方面)上に所定の形状(配線パターン)に形成されている。例えば、当該第1配線膜14は接地電位に接続されている。
【0030】
透光性樹脂膜15は、基板11の上面に貫通孔12の全体及び第1配線膜14を覆うように配置されている。貫通孔12に挿入される光ファイバと光素子13とはこの透光性樹脂膜15を介して光結合する。透光性樹脂膜15は、例えば、ポリイミド、エポキシ樹脂等の光を透過する樹脂を用いて形成することができる。光透過性が良好であり、可撓性を有し、取扱いが容易であるという点からはポリイミド膜が好適に用いられる。
【0031】
第2配線膜16は、光素子13と図示しない外部の電子回路等との間の信号伝送を担うものであり、例えば銅などの導電体を用いて透光性樹脂膜15上に所定の形状(配線パターン)に形成されている。
【0032】
なお、光素子13の高速動作に対応するためには、第1配線膜14、透光性樹脂膜15及び第2配線膜16を含んで、高周波信号の伝送に適したマイクロストリップラインを構成することが好ましい。その場合の詳細については後述する。
【0033】
接続部17は、第2配線膜16の端部に当該第2配線膜16よりも膜厚を厚くすると共にその端面が露出するように形成されており、外部との電気的な接続を担うものである。図示のように、この接続部17にハンダバンプ50が接続され、当該ハンダバンプ50を介して外部の回路基板等との相互間での電気的接続が図られる。なお、図示のように、接続部17と接続されるべきハンダバンプ50の他に、直接的には電気的接続に関与しないダミーのハンダバンプ52を形成することも好適である。
【0034】
封止材18は、光素子13等を保護するために当該光素子13の全体と第2配線膜16を覆うようにして、基板11の一方面の略全面に形成されている。また、必要に応じて、光素子13と透光性樹脂膜15との間における光損失を低減するために、透光性樹脂膜15と屈折率のほぼ等しいアンダーフィル剤を充填することも好適である。これにより界面反射が抑制され、光結合効率が向上する。図示のように、本実施形態では、製造プロセスの簡略化等の観点から、光モジュール1を構成する基板11の一面の全体を当該封止材18により覆うような構成としている。この場合であっても、比較的に厚膜に形成された接続部17の膜厚方向の断面に対応する端面を封止材18の外部に露出させ、当該露出部分においてハンダバンプ50との接続が図られている。したがって、接続部17とハンダバンプ50との接触面積を大きくし、確実な接続状態を確保することが可能となる。
【0035】
次に、第1配線膜14、透光性樹脂膜15及び第2配線膜16を含んでマイクロストリップラインを構成する場合について詳細に説明する。このようにしてマイクロストリップラインを構成する場合に、その特性インピーダンスは以下の計算式に基づいて所望の値に設定することができる。すなわち、マイクロストリップラインの特性インピーダンスZ0(Ω)は、伝送路(第2配線膜16)の線幅をB、線厚みをC、伝送路とグラウンド(接地電位用の第1配線膜14)との間隔をH、誘電体層(透光性樹脂膜15)の比誘電率をεrとすると、以下の計算式によって求められる。
【0036】
Z0=(87/(εr+1.41)1/2)×ln(5.98H/(0.8B+C))
ここで、光素子13の入出力インピーダンスが50Ωの場合には、マイクロストリップラインの特性インピーダンスを50Ωとすることにより、インピーダンス整合を図って信号減衰を防ぐことが可能となる。例えば、透光性樹脂膜15として、比誘電率εr=3.4のポリイミドを用い、B=0.09mm、H=0.05mm、C=0.012mmとすることにより、マイクロストリップラインの特性インピーダンスZ0を約50Ωとすることができる。透光性樹脂膜15の厚さは0.05mmとなるが、これより薄いと導体幅が狭くなり、直流抵抗分が増加したり線幅のばらつきによるインピーダンス値の変動が大きくなる場合がある。
【0037】
本実施形態の光モジュール1はこのような構成を有しており、次にその製造方法について説明する。
図2及び図3は、第1の実施形態の光モジュールの製造方法を説明する図である。
【0038】
まず、図2(a)に示すように、各光モジュール1の基板11の母材となるべき母基板101を用意する。そして、母基板101に対して、光ファイバの径に対応した径(例えばφ1.25mm)を有する貫通孔12を複数形成する。
【0039】
次に、図2(b)に示すように、母基板101の下面(他方面)を覆い、かつ貫通孔12を埋設する補助部材102を形成する。ここで、補助部材102は、後に光素子13の実装を行う際に、光素子13の下側に配置される透光性樹脂膜15が破損しないように当該透光性樹脂膜15を支持し得るようなものであればよい。このような補助部材102は、例えば光硬化性樹脂又は熱硬化性樹脂等の硬化性樹脂を用いて形成することが可能であり、本実施形態ではエポキシ樹脂を用いる。また、この補助部材102は後の工程で取除かれるものであるため、補助部材102を形成する材料としては、母基板101及び透光性樹脂膜15との剥離が容易なものを用いるとよい。なお、補助部材102を形成する際に、母基板101の上面(一方面)側に平板などを載置しておくことも好ましい。
【0040】
次に、図2(c)に示すように、母基板101の上面に第1配線膜14、透光性樹脂膜15及び第2配線膜16を形成する。本工程は、複数の光モジュールに対応した複数の配線パターンを含むフレキシブルプリント基板(FPC:flexible printed circuits)を用意し、当該フレキシブルプリント基板を母基板101の上面に貼り付けることにより行うことが好適である。本実施形態では、誘電体の一方面に接地用の第1配線膜14が配置され、他方面に信号伝送用の第2配線膜16が配置されるマイクロストリップラインを含むフレキシブルプリント基板を用いる。フレキシブルプリント基板に含まれる第1配線膜14及び第2配線膜16としては、例えば、厚み約10μmの銅(Cu)に、ニッケル(Ni)や金(Au)などを電鋳して12μm程度の厚さとしたものが好適である。
【0041】
なお、透光性樹脂膜15等を形成する前に、母基板101の上面を平坦化する処理を行うことも好適である。また、透光性樹脂膜15は、例えばポリイミドフィルム等のフィルムを透光性樹脂膜として貼り付けることにより形成してもよい。この場合には、当該基板11上に、スパッタリング法や又は銅箔の貼り付け等の方法によって第1配線膜14を形成してその上に透光性樹脂膜15を形成し、更に透光性樹脂膜15上に第2配線膜16を形成するとよい。
【0042】
次に、図2(d)に示すように、第2導電膜16の所定位置、具体的には、後の工程において母基板101を分割して各光モジュール1を形成した際に端面(側面)となるべき位置に、当該第2導電膜16よりも厚膜の接続部17を形成する。この接続部17は、例えば、第2導電膜16上に、Auのスタッドバンプを設けることによって形成できる。Auワイヤを第2導電膜16上に押し当てながら超音波を加え、ずらしながら溶融、融着することによって接続部17を形成することもできる。当該接続部17の厚さは、例えば90μm程度とする。
【0043】
次に、図2(e)に示すように、貫通孔12の位置に対応して母基板101上(透光性樹脂膜16上)に光素子13を実装する。本工程では、例えばフリップチップボンディングにより光素子13を第2配線膜16と接続する。本工程においては、補助部材102によって透光性樹脂膜15が下側から支持されるので、光素子13を実装する際に透光性樹脂膜15が変形し、或いは破損することを回避しつつ、貫通孔12上に光素子13を確実に載置することが可能となる。本工程において光素子13を実装する際のアラインメント調整は、母基板101に設けた貫通孔12を基準として行う。光ファイバは貫通孔12に挿入することにより位置合わせがなされるので、貫通孔12の位置を基準にして光素子13の実装を行うことにより、光ファイバと光素子13との光軸調整を容易に行うことが可能となる。
【0044】
次に、図2(f)に示すように、光素子13及び第2配線膜16の配置された基板11の一方面の略全面を覆う封止材18を形成する。封止材18としては、例えば、ポリイミドが好適に用いられる。また、本工程においては、光素子13と透光性樹脂膜15との間における光損失を低減するために、透光性樹脂膜15と屈折率のほぼ等しいアンダーフィル剤を充填することも好適である。
【0045】
次に、図3(a)に示すように、複数の光モジュール1のそれぞれに対応する所定領域、すなわち貫通孔12のそれぞれを含む領域ごとに母基板101等を切断する。本工程は、接続部17を交差するように画定される所定領域ごとに切断し、接続部の膜厚方向の断面を外部に露出させるようにする。本工程における切断は、ダイシングやレーザ切断等の方法によって行うことができる。また、図示のように、本工程では、厚膜に形成された接続部17と、第1配線膜14との短絡(ショート)をより確実に防ぐために、接続部17を光モジュール1の端面に露出させつつ、第1配線膜14については露出しないようにして切断を行っている。このとき、本例では、接続部17の断面は90μm×90μmの断面積となるので、ハンダバンプ50との接触面積が大きく確保され、良好な接続状態を確保することができる。これに対する比較例して、当該接続部17を設けずに第2配線膜16を露出させる場合を考えると、断面は12μm×90μmの断面積となるので、ハンダバンプ50との間で良好な接続状態を確保することが難しい。
【0046】
次に、図3(b)に示すように、母基板101を分割して得られた各基板11から補助部材102を除去する。なお、図3(a)に示す工程と図3(b)に示す工程とは、その順番を入れ替えることができる。すなわち、本実施形態においては、切断時に生じるゴミ、油等による汚染を防止し得るという観点から、母基板101の切断後に補助部材102を取り除いているが、他の汚染防止措置を採る場合には、基板101の切断前に補助部材102を取り除いてもよい。補助部材102を除去する工程を先に行う場合には、補助部材102を一度に取り去ることができるので、製造工程の簡略化を図ることが可能となる。
【0047】
次に、図3(c)に示すように、ハンダバンプ50及びダミー用のハンダバンプ52を形成する。本工程は、例えば、ハンダボールを所定位置に配置し、圧着することにより行われる。以上の工程を経て、本実施形態の光モジュール1が完成する。
【0048】
このように、本実施形態の光モジュール1は、貫通孔12上に透光性樹脂膜16を有するので小型の光素子13を搭載することが可能となり、小型で安価な光モジュールを提供し得る。
【0049】
また、比較的に厚膜に形成された接続部17の膜厚方向の断面に対応する端面を封止材18の外部に露出させ、当該露出部分においてハンダバンプ50との接続を図っているので、接続部17とハンダバンプ50との接触面積を大きくし、確実な接続状態を確保することが可能となる。
【0050】
また、透光性樹脂膜16により光素子13と貫通孔12に挿入する光ファイバが隔離されるので、光ファイバ挿入側からの外気及び湿気等の影響を防ぎ、光素子の密封性を高めることが可能となる。
【0051】
また、本実施形態の製造方法では、貫通孔12を透光性樹脂膜16で覆い、透光性樹脂膜16の光素子13の載置面と反対側の面を補助部材102により支えながら光素子13を搭載するため、光素子13の搭載時の押圧や衝撃にも透光性樹脂膜16が破損することがなく、歩留まりよく光モジュール1を形成し得る。さらに、光モジュール1の組立工程の殆どを、一の基板上で一括バッチ処理することができるので、歩留まりよく、安価な光モジュールを大量に製造することも可能となる。
【0052】
本実施形態にかかる光モジュール1は、光通信装置(光トランシーバ)に用いて好適である。このような本発明にかかる光通信装置は、例えば、パーソナルコンピュータやいわゆるPDA(携帯型情報端末装置)など、光を伝送媒体として外部装置等との間の情報通信を行う各種の電子機器に用いることが可能である。
【0053】
なお、本発明は上述した各実施形態の内容に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形実施が可能である。例えば、上述した実施形態では、光素子13を駆動するための駆動回路等の付加回路を含まない光モジュールを例に挙げて説明していたが、これらの付加回路を含む光モジュールであっても本発明を適用することが可能である。
【0054】
図4は、光モジュールの他の構成例を示す図である。図4(a)は光モジュールの上面図を示し、図4(b)は図1(a)に示すB−B’線での断面図を示している。同図に示す光モジュール1aは、基本的な構成は上述した実施形態にかかる光モジュール1と同様であり、更に、光素子13としての発光素子を駆動するドライバ或いは光素子13としての受光素子の出力電流を増幅するアンプなどの回路チップ20を含んで構成されている。このような構成の光モジュールに対しても本発明を適用し得る。
【0055】
また、上述した実施形態においては光ファイバを挿入するための貫通孔12は一つであるが、複数の貫通孔を有していてもよい。貫通孔を複数有することで、多チャンネルシステムに対応した光モジュール又は送受信一体型の光モジュールを提供し得る。
【0056】
また、上述した実施形態において、基板11上に配置されていた第1配線膜14は場合によっては省略することも可能である。この場合には、透光性樹脂膜15及び第2導電膜16は、これらを含んでなるフレキシブルプリント基板を基板11上に貼り付けることによって形成するとよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態に係る光モジュールの断面図である。
【図2】一実施形態の光モジュールの製造方法を説明する図である。
【図3】一実施形態の光モジュールの製造方法を説明する図である。
【図4】光モジュールの他の構成例を示す断面図である。
【符号の説明】
1…光モジュール、 11…基板、 12…貫通孔、 13…光素子、 14…第1配線膜、 15…透光性樹脂膜、 16…第2配線膜、 17…接続部、
18…封止材、 50…ハンダバンプ
Claims (15)
- 光ファイバを挿脱可能に構成される光モジュールであって、
前記光ファイバを支持する貫通孔を有する基板と、
前記基板の一方面に配置される第1配線膜と、
前記基板の一方面に前記貫通孔の全体及び前記第1配線膜を覆うように配置される透光性樹脂膜と、
前記透光性樹脂膜の上面に配置される第2配線膜と、
前記第1配線膜又は前記第2配線膜に接続され、前記貫通孔上に前記透光性樹脂膜を介して配置される光素子と、
前記光素子及び前記第2配線膜の配置された前記基板の一方面の略全面を覆う封止材と、
前記第2配線膜の端部に当該第2配線膜よりも膜厚を厚くすると共にその端面が露出するように形成され、当該端面において外部との電気的な接続を担う接続部と、
を含む光モジュール。 - 前記第1導電膜は、少なくとも前記接続部に近接する部分が露出せずに前記封止材に覆われるように配置される、請求項1に記載の光モジュール。
- 前記透光性樹脂膜及び前記第2導電膜は、フレキシブルプリント基板によって構成される、請求項1又は2に記載の光モジュール。
- 前記第1導電膜、前記透光性樹脂膜及び前記第2導電膜は、フレキシブルプリント基板によって構成される、請求項1又は2に記載の光モジュール。
- 前記透光性樹脂膜は、電気絶縁体であり、かつ誘電体である、請求項1乃至4のいずれかに記載の光モジュール。
- 前記透光性樹脂膜と前記第2配線膜とを含んでマイクロストリップラインが構成されている、請求項1乃至5のいずれかに記載の光モジュール。
- 前記接続部の端面に配置され、外部との電気的接続を担うハンダバンプを更に含む、請求項1乃至6のいずれかに記載の光モジュール。
- 光ファイバを挿脱可能に構成される光モジュールであって、
前記光ファイバを支持する貫通孔を有する基板と、
前記基板の一方面に前記貫通孔の全体を覆うように配置される透光性樹脂膜と、
前記透光性樹脂膜の少なくとも一方面に配置される配線膜と、
前記配線膜に接続され、前記貫通孔上に前記透光性樹脂膜を介して配置される光素子と、
前記光素子及び前記配線膜の配置された前記基板の一方面の略全面を覆う封止材と、
前記配線膜の端部に当該配線膜よりも膜厚を厚くすると共にその端面が露出するように形成され、当該端面において外部との電気的な接続を担う接続部と、
を含む光モジュール。 - 請求項1乃至8のいずれかに記載の光モジュールを含んで構成される光通信装置。
- 請求項1乃至8のいずれかに記載の光モジュールを備える電子機器。
- 光ファイバを挿脱可能に構成される光モジュールの製造方法であって、
基板に前記光ファイバを支持するための貫通孔を複数形成する第1工程と、
前記基板の前記貫通孔内を埋める補助部材を形成する第2工程と、
前記基板の一方面に第1配線膜を形成する第3工程と、
前記基板の一方面に前記貫通孔の全体及び前記第1配線膜を覆うように透光性樹脂膜を形成する第4工程と、
前記透光性樹脂膜上に第2配線膜を形成する第5工程と、
前記第2配線膜上の所定位置に当該第2配線膜よりも膜厚を厚くした接続部を形成する第6工程と、
前記透光性樹脂膜上の前記貫通孔のそれぞれに対応して光素子を配置し、当該光素子を前記第2配線膜に接続する第7工程と、
前記光素子及び前記第2配線膜の形成された前記基板の一方面の略全面を覆うように封止材を形成する第8工程と、
前記基板を、前記貫通孔を含み、かつ前記接続部を交差するように画定される所定領域ごとに切断し、前記接続部の膜厚方向の断面を外部に露出させる第9工程と、
前記切断後の前記基板のそれぞれから前記補助部材を除去する第10工程と、
を含む、光モジュールの製造方法。 - 前記第3乃至第5工程は、前記第1配線膜、前記透光性樹脂膜及び前記第2配線膜を含んでなるフレキシブルプリント基板を前記基板の一方面上に貼り付けることにより一括して行う、請求項11に記載の光モジュールの製造方法。
- 光ファイバを挿脱可能に構成される光モジュールの製造方法であって、
基板に前記光ファイバを支持するための貫通孔を複数形成する第1工程と、
前記基板の前記貫通孔内を埋める補助部材を形成する第2工程と、
前記基板の一方面に前記貫通孔の全体を覆うように透光性樹脂膜を形成する第3工程と、
前記透光性樹脂膜上に配線膜を形成する第4工程と、
前記配線膜上の所定位置に当該配線膜よりも膜厚を厚くした接続部を形成する第5工程と、
前記透光性樹脂膜上の前記貫通孔のそれぞれに対応して光素子を配置し、当該光素子を前記配線膜に接続する第6工程と、
前記光素子及び前記配線膜の形成された前記基板の一方面の略全面を覆うように封止材を形成する第7工程と、
前記基板を、前記貫通孔を含み、かつ前記接続部を交差するように画定される所定領域ごとに切断し、前記接続部の膜厚方向の断面を外部に露出させる第8工程と、
前記切断後の前記基板のそれぞれから前記補助部材を除去する第9工程と、
を含む、光モジュールの製造方法。 - 前記第3及び第4工程は、前記透光性樹脂膜及び前記配線膜を含んでなるフレキシブルプリント基板を前記基板の一方面上に貼り付けることにより一括して行う、請求項13に記載の光モジュールの製造方法。
- 前記接続部の前記断面に当接するハンダバンプを形成する第11工程を更に含む、請求項11乃至14のいずれかに記載の光モジュールの製造方法。
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