JP2004319606A - 電気二重層キャパシタ - Google Patents

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Abstract

【課題】分極性電極内部の隅々まで導電ネットワークが発達し、内部抵抗が小さく、静電容量の高い電気二重層キャパシタを提供する。
【解決手段】本発明の電気二重層キャパシタは、表面に金属メッキが施された繊維2からなる導電性の不織布を集電体とし、その空隙に活性炭3からなる分極性電極材を充填して集電体一体型分極性電極1としている。不織布としては、予め親水化処理されたポリオレフィン系繊維またはポリアミド系繊維から構成されることが好ましい。また、集電体の比表面積は30〜200m/mの範囲にあり、活性炭の平均粒径は1〜35μmの範囲にあることが好適である。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電気二重層キャパシタに関する。より詳細には、本発明は、導電性の不織布を集電体とする高容量で低ESR(equivalent series resistance:等価直列抵抗)の電気二重層キャパシタに関する。
【0002】
【従来の技術】
電気二重層キャパシタの基本的な要素は、a)表面電気二重層を形成するための分極性電極、b)電気二重層に蓄積された電荷を出し入れするための集電体、c)分極性電極との界面に電気二重層を形成するための電解液、d)分極性電極同士の電子的な絶縁を保持するためのセパレータ、及びe)これらの要素を実用デバイスとして機能させるための外装ケースからなる。
比表面積が大きいため分極性電極として活性炭が従来から用いられているが、活性炭と電解液との界面に形成される電気二重層への充放電のために、即ちミクロキャパシタ要素の集合体である分極性電極の電気容量をデバイスとして外部に取り出すためには、上述の集電体が必要である。集電体の形状や材料はキャパシタ全体の構成や用いられる電解液の種類によって異なるが、次に示すようなものがある。有機系電解液を使用する場合には、i)活性炭構造表面にプラズマ溶射法により形成されるアルミニウム等の金属層、ii)活性炭膜の基材として用いられるアルミニウム箔などがあり、水溶液系電解液を使用する場合には、iii)導電性ゴム材料、iv)導電性カーボンペーストなどがある。
有機系電解液を用いる電気二重層キャパシタは、例えば、活性炭繊維布の片側表面にプラズマ溶射法によりアルミニウム集電極を形成し、外側にアルミニウム集電極がくるように活性炭繊維布一対をセパレータを介して配置し、ステンレスケース、ステンレス蓋及びガスケットでハウジングすることにより構成される。あるいは、活性炭粉末にバインダを混合したペーストをアルミニウム箔に塗工し、一対の分極性電極/アルミニウム箔をセパレータを介して巻回し、これを円筒形のアルミニウムケースに電極封口板と共にハウジングすることにより構成される。
【0003】
分極性電極として用いられる活性炭は、賦活処理しかつ表面積を大きくしているが、電気伝導性が低い。しかも、電気絶縁性のバインダを用いるため、上述の電気二重層キャパシタでは、分極性電極内部の隅々まで導電ネットワークが発達せず、内部抵抗が大きく、静電容量のロスが生じていた。
分極性電極界面間の電気抵抗を低下させ、集電効率を高めるために、分極性電極が活性炭シートまたは活性炭繊維からなり、集電体が金属で被覆された芯鞘型複合繊維の織物からなり、集電体を分極性電極の片表面に配置した電気二重層キャパシタが提案されている(特許文献1)。しかし、特許文献1に開示されたキャパシタは、集電体が分極性電極の片側面にしか配置されていないため、更に集電体の基材として繊維の配向が平面方向のみの織物を用いているため、分極性電極と集電体との接触が必ずしも充分でなく、導電ネットワークが充分に発達しているとはいえない。
因みに、微粒子状カーボンブラック(炭素粒子)を含浸させた非活性炭型炭素繊維の不織布を分極性電極として用いる電気二重層キャパシタが、特許文献2に開示されている。しかし、このキャパシタは、集電効率を高めるためではなく、炭素粒子を保持するために不織布を用いるものであり、集電体としてはニッケル網またはニッケル箔が用いられている。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−43179号公報
【特許文献2】
特表平9−506209号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明の目的は、上述の問題点を解消することにあり、分極性電極内部の隅々まで導電ネットワークが発達し、内部抵抗が小さく、静電容量の高い電気二重層キャパシタを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の電気二重層キャパシタは、表面に金属メッキが施された繊維からなる導電性の不織布を集電体とし、該集電体の空隙に少なくとも活性炭からなる分極性電極材を充填して集電体一体型分極性電極とすることを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
電気二重層キャパシタを構成する集電体(集電極)としては、金属メッキが施された不織布が用いられる。金属メッキを施す不織布の素材は、特に限定されるものではないが、ナイロン6,ナイロン66,ナイロン12,ナイロン612等のポリアミド系繊維、ポリエチレン,ポリプロピレン,エチレン−プロピレン共重合体,ポリ4−メチルペンテン等のポリオレフィン系繊維、ポリエチレンテレフタレート,ポリプロピレンテレフタレート,ポリブチレンテレフタレート,ポリエチレンナフタレンジカルボキレート等のポリエステル系繊維、ポリイミド繊維、ポリアクリロニトリル繊維、ポリウレタン系繊維、アセチルセルロース,ニトロセルロース,レーヨン等のセルロース系繊維などがある。中でも、ポリアミド系繊維またはポリオレフィン系繊維が、メッキ処理時に繊維の劣化がなく好ましい。上記繊維は、単独でも2種以上併用してもよい。
これらの繊維から、カード法やエアレイ法またはメルトブロー法やスパンボンド法のような乾式法、あるいは、水に分散させた繊維を抄きとる湿式法により、不織布が製造される。このうち、湿式法で製造された不織布は、目付けのバラツキが小さく、厚みのバラツキが小さいので好ましい。また、高圧水ジェットやニードルパンチ等の交絡処理、または局部的な熱融着処理を行って、強度を高めることもできる。
【0008】
繊維自体または不織布は親水化処理されたものが好適である。その場合、繊維表面と繊維表面に形成される金属メッキとの密着性が向上し、繊維表面に均一にメッキが施されるため、不織布の導電性が向上し、金属メッキ層の脱落が防止される。親水化処理は、特に限定されるものではないが、アニオン系,カチオン系または両性イオン系界面活性剤による処理の他、スルホン化処理、フッ素ガス処理、親水性モノマーのグラフト処理、放電処理等がある。
スルホン化処理は、硫酸,発煙硫酸,クロロ硫酸,塩化スルフリルを繊維または不織布に含浸または反応させるものである。フッ素ガス処理は、窒素,アルゴン等の不活性ガスで希釈されたフッ素ガスと、酸素,二酸化炭素または二酸化硫黄との混合ガス中に繊維または不織布を曝すものである。また、グラフト処理は、アクリル酸,メタクリル酸,ビニルピリジン等の親水性モノマー液に繊維または不織布を含浸させ、紫外線照射して繊維または不織布に上記モノマーをグラフト重合するものである。
【0009】
不織布は例えば無電解メッキ法により表面に金属メッキが施される。必要に応じて、通常の電解メッキを施して形成される金属で無電解メッキ層を被覆してもよい。無電解メッキ法は、触媒付与化工程と電解メッキ工程からなる。このメッキ処理は不織布を形成する前の繊維に施してもよい。
触媒付与化工程には、塩化第一錫の塩酸水溶液で処理した後、塩化パラジウムの塩酸水溶液で触媒化する方法や、アミノ基で修飾された塩化パラジウムの塩酸水溶液のみで固定化する方法等がある。このうち、メッキ膜厚の均一性に優れている前者の方法を採用することが好ましい。
電解メッキ工程は、金属塩水溶液中の金属塩を還元剤で還元する方法であり、必要に応じてキレート化剤、pH調整剤、緩衝剤、安定化剤等が添加される。水溶性金属塩としては、銀,銅,錫,ニッケル,アルミニウム等の硫酸塩,塩酸塩,硝酸塩,燐酸塩などが用いられる。また、還元剤としては、水和ヒドラジン,硫酸ヒドラジン,水素化ホウ素リチウム,水素化ホウ素ナトリウム,水素化ホウ素カリウム等が用いられる。
【0010】
導電性繊維の不織布からなる集電体は、その比表面積が30〜200m/mの範囲にあることが好ましく、50〜150m/mの範囲にあることがより好ましい。上記「m/m」は、集電体1m×1m中の繊維構造体の総表面積を意味する単位である。また、導電性集電体の空隙率は、70〜95%であることが好ましく、80〜90%であることがより好ましい。
集電体の比表面積が30m/m未満であると、集電体と分極性電極材の接触が不充分であり、電気二重層に蓄積される電荷を充分に取り出せず、静電容量の低いキャパシタとなる傾向がある。また、200m/mを超えるには細繊維を使用する必要があり、細繊維を使用すると集電体を構成する導電性繊維密度が高くなり、集電体の空隙率が低くなって分極性電極材の充填量が不足し、単位体積当たりの静電容量の低いキャパシタとなる傾向がある。更に、目付けを上げることにより比表面積が200m/mを超えると、集電体の厚みが厚くなり、金属ケースに収容できなくなることがある。
空隙率が70%未満であると、分極性電極材の充填量が不足し、単位体積当たりの静電容量の低いキャパシタとなる傾向がある。一方、95%より大きいと、集電体の強度が不足し、キャパシタの製造工程中に切断する恐れがある。また、伸度が高く、金属メッキに割れが発生する恐れがある。
なお、空隙率は次の式により算出した。
空隙率(%) =[1−W/(t×SG)]×100
W:集電体の目付け(g/m
t:集電体の厚み(μm)
SG:導電性繊維の構成成分の密度(g/cm
SG =(AW+BW)/(AV+BV)
AW:メッキ前繊維の目付け(g/m
AV:メッキ前繊維の構成成分の単位面積当たりの体積(cm/m
AV=AW/ASG
ASG:メッキ前繊維の構成成分の密度(g/cm
BW:メッキ金属の目付け(g/m
BV:メッキ金属の単位面積当たりの体積(cm/m
BV=BW/BSG
BSG:メッキ金属の密度(g/cm
更に、集電体の目付けは40〜300g/m が好ましく、その目付け中の金属メッキの重量比率は35〜70%が好ましい。目付けが40g/m 未満であると、金属メッキ量が少なく、抵抗が高く、電気二重層に蓄積される電荷を充分に取り出せず、単位体積当たりの静電容量の低いキャパシタとなる傾向がある。また、300g/m を超えると、集電体の厚みが厚くなり、金属ケースに収容できなくなることがある。
【0011】
電気二重層キャパシタを構成する分極性電極としては、少なくとも活性炭を含有する分極性電極材が用いられる。また、電解液との界面に形成される電気二重層容量を大きく低下させない範囲内で、カーボンブラック,ケッチェンブラック,アセチレンブラック等の導電性炭素粒子を活性炭と併用することができる。
活性炭の平均粒径は35μm以下であることが好ましい。平均粒径が35μmより大きくなると、集電体への活性炭粒子の充填量を増加させることが困難となり、充填されたとしても集電体から粒子が脱落しやすくなる。また、活性炭の粒径は小さいほど好ましいが、平均粒径1μmまでのものであれば容易に入手することができる。
【0012】
分極性電極材を前記多孔質集電体に充填させるには、溶媒に分極性電極材及びバインダを添加してスラリーを調製し、スラリーを集電体に塗布して溶媒を蒸発(乾燥)することにより行われる。あるいは、上記スラリー中に集電体を浸漬した後、乾燥することによって、分極性電極材を集電体に充填させることができる。
少なくとも活性炭からなる分極性電極材を集電体に保持させるバインダは、非吸湿性で誘電率が高く、かつ電解液に膨潤しない樹脂が好適である。好適な樹脂としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン,ポリ四フッ化エチレン等のフッ素系樹脂、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコールなどが挙げられる。電気絶縁性のバインダは、できるだけ少量であることが好ましいが、一方で分極性電極材を集電体に保持させる必要があるので、バインダと上記電極材の重量比は5:95〜30:70の範囲にあることが好ましい。また、スラリーの溶媒としては、エタノール等のアルコール類,MEK等のケトン類,酢酸エチル等のエステル類,N−メチルピロリドン等のアミド系溶媒などが用いられる。
【0013】
図1は、分極性電極材が集電体に充填された本発明の電気二重層キャパシタにおける集電体一体型分極性電極の内部構造を模式的に示している。図1中の符号1は集電体一体型分極性電極であり、導電性不織布を構成する金属メッキ処理された導電性繊維2間の空隙に活性炭粒子3が充填されている。即ち、本発明の電気二重層キャパシタは、集電体一体型分極性電極1において、活性炭粒子3の間に導電性繊維2が絡み合ったネットワークを形成している。
【0014】
本発明においては、分極性電極との界面に電気二重層を形成する電解液は有機系のものが用いられる。
電解質の例としては、テトラメチルアンモニウムテトラフルオロボレート,トリメチルエチルアンモニウムテトラフルオロボレート,ジメチルジエチルアンモニウムテトラフルオロボレート,テトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレート等のテトラフルオロボレート塩、テトラメチルアンモニウムパークロライド,ジメチルジエチルアンモニウムパークロライド,メチルトリエチルアンモニウムパークロライド,テトラエチルアンモニウムパークロライド等のパークロライド塩、テトラメチルアンモニウムヘキサフルオロホスフェート.テトラエチルアンモニウムヘキサフルオロホスフェート等のヘキサフルオロホスフェート塩などが挙げられる。これらの電解質は単独でも混合物であってもよい。
電解質を溶解する溶媒としては、ジメチルカーボネート,ジエチルカーボネート,エチレンカーボネート,プロピレンカーボネート等のカーボネート類、γ−ブチロラクトン,δ−バレロラクトン等のラクトン類、ジフェニルエーテル,テトラヒドロフラン等のエーテル類、ジメチルスルホキシドなどが挙げられる。これらの溶媒は単独でも混合液であってもよい。
分極性電極間を絶縁するセパレータとしては、ポリプロピレン繊維やガラス繊維等の多孔質シートが用いられる。
【0015】
図2に示す本発明の電気二重層キャパシタAにおいて、集電体として機能する導電性不織布の空隙に活性炭粒子(3)が充填された前記集電体一体型分極性電極1は、電解液で含浸されている。集電体一体型分極性電極1,1間を電気絶縁性のセパレータ4で隔離され巻回されたキャパシタ素子は、円柱状のゴム製ガスケット5と共に金属ケース6に収容される。セパレータ4で隔離された導電性不織布には互いに電気絶縁されたリード端子7,7が接続しており、金属ケース6の上面は金属蓋8で封口される。
本発明の電気二重層キャパシタは、上記円筒型に限られるものではなく、フラット型、巻型、コイン型などのタイプであってもよい。
導電性の不織布で集電体を作製した本発明では、繊維の配向が平面方向のみである織物と異なって、繊維の配向がランダムであるため高厚みとなり、高い空隙体積が得られる。そのため、導電性不織布に充分な量の活性炭が充填され、静電容量の高いキャパシタが得られる。また、分極性電極材の活性炭と導電性繊維との接触面積が広く、活性炭と集電体の接触面積が例えば織物や発泡ニッケルより広く得られ、電極内部に導電ネットワークが発達しているので、電気二重層に高い静電容量が形成される。
【0016】
【実施例】
次に、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1
フッ素3vol%、酸素5vol%、二酸化硫黄5vol%及び窒素87vol%の混合ガス中で、芯成分がポリプロピレンからなり鞘成分がポリエチレンからなる芯鞘型複合繊維の不織布をフッ素ガス処理して親水化処理した。これを水洗し、塩化第一錫10g/L及び塩酸20ml/Lを含有する水溶液に浸漬して水洗した後、塩化パラジウム1g/L及び塩酸20ml/Lを含有する水溶液に浸漬して水洗した。次いで、硫酸ニッケル18g/L、クエン酸ナトリウム10g/L、水和ヒドラジン50ml/L、25%アンモニア水100ml/Lを含有する無電解メッキ液中に触媒化された不織布を浸漬し、80℃で1時間加熱し、ほぼ透明になったメッキ液から不織布を取り出して水洗した。不織布のニッケルメッキ量は50重量%であった。また、無電解メッキされた不織布は、無数の微細な孔を有しており、その比表面積が67.9m/mであった。
他方、分極性電極材として平均粒径8μmの活性炭粉末85重量%、導電性カーボンブラック3重量%及びポリ四フッ化エチレン12重量%の割合で混合して、スラリーを調製した。このスラリーを上記集電体に塗布し、120℃で3時間加熱して乾燥し、圧延して集電体一体型分極性電極を作製した。
その後、テトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレートの 1mol/Lプロピレンカーボネート溶液を集電体一体型分極性電極に含浸させて、電解液で含浸された集電体一体型分極性電極間にポリプロピレン製のセパレータを介して重ね合わせ巻回した。そして、巻回されたキャパシタ素子をガスケットを介してアルミニウム製ケースに収容し、同じ材質の金属蓋で封口することにより、電気二重層キャパシタを製造した。
【0017】
実施例2
活性炭として平均粒径27μmの活性炭粉末を用いた以外は、実施例1と同様にして電気二重層キャパシタを製造した。
比較例
エッチング処理された厚さ40μmのアルミニウム箔を集電体として用い、更に分極性電極材として平均粒径27μmの活性炭粉末を用い、これを塗工させて分極性電極とした以外は、実施例1と同様にして電気二重層キャパシタを製造した。
【0018】
実施例1,2及び比較例で製造された電気二重層キャパシタの静電容量及び1kHzにおけるESRを下記の表1に示す。
【表1】
Figure 2004319606
実施例1,2で製造された電気二重層キャパシタは、表1から明らかなように、静電容量及びESRともに比較例のものより優れていることが分かる。
【0019】
実施例3
集電体として、比表面積が25〜250m/mの範囲に調整された導電性の繊維からなる不織布を用いた以外は、実施例1と同様にして電気二重層キャパシタを製造した。そして、これらのキャパシタの静電容量を測定した。その測定結果を図3に示す。即ち、図3は導電性繊維からなる不織布の比表面積を種々変化させた時の静電容量の変化を示すものである。
図3に示すように、比表面積が25m/mの場合の静電容量は23F/gと低く、比表面積が小さいため、電気二重層に蓄積された電荷を充分に取り出せないものと推測される。そして、導電性不織布の比表面積が大きくなるに従って静電容量が増加し、比表面積が100m/m付近からほぼ横這いとなっている。例えば、比表面積が192m/mの電気二重層キャパシタでは、静電容量は76F/gである。また、細繊維を使用して比表面積を250m/mすると、集電体を構成する導電性繊維密度が高く、集電体の空隙率が低いため、スラリー中の分極性電極材が集電体に充分充填されなかった。
【0020】
【発明の効果】
本発明によれば、導電性繊維からなる不織布を電気二重層キャパシタの集電体として用いるものであるから、分極性電極内部の隅々まで導電ネットワークが発達し、内部抵抗が小さく、かつ高い静電容量を発現する電気二重層キャパシタが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電気二重層キャパシタの要部拡大図を示す。
【図2】本発明の電気二重層キャパシタを示す説明図である。
【図3】集電体の比表面積と電気二重層キャパシタの静電容量の関係を示すグラフ図である。
【符号の説明】
A・・・ 電気二重層キャパシタ、1・・・ 集電体一体型分極性電極、2・・・ 導電性の繊維、3・・・ 活性炭粒子。

Claims (3)

  1. 表面に金属メッキが施された繊維からなる導電性の不織布を集電体とし、該集電体の空隙に少なくとも活性炭からなる分極性電極材を充填して集電体一体型分極性電極とすることを特徴とする電気二重層キャパシタ。
  2. 前記集電体は、その比表面積が30〜200m/mの範囲にあることを特徴とする請求項1記載の電気二重層キャパシタ。
  3. 前記活性炭の平均粒径が1〜35μmの範囲にあることを特徴とする請求項1又は2記載の電気二重層キャパシタ。
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