JP2004317683A - 広告用ポリスチレン発泡ボード - Google Patents

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Abstract

【課題】印刷特性に優れるので表面に直接、印刷することができ、耐水性を有することにより大気中の湿気や印刷インキの水分などによる反りを防止して長期間保管ができ、表面が硬く、収縮率が小さいことにより、貼り付けた紙の張力や自重による反りを防止できるので、反り防止のための補助器具などを必要とせず、耐擦過性や耐擦傷性に優れ、屋外での長期使用が可能な広告用ポリスチレン発泡ボードを提供することを目的とする。
【解決手段】発泡ポリスチレン製の矩形板状芯材と、矩形板状芯材の両面に接着剤層を介して接着された紙層と、両面の紙層の各表面にラミネートされたポリエチレン製の反り防止層と、を備えている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、湿気、印刷インキの水分、貼り付けた紙の張力、自重などによる反りを防止し、表面硬度、印刷特性、耐水性を向上させて、屋外での長期使用が可能な広告用ポリスチレン発泡ボードに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ポリスチレンやポリエチレンなどの樹脂を発泡させて板状に形成したものに接着剤や熱圧着により紙を接着した発泡樹脂ボードが、文具用や屋内での広告、展示用として使用されている。この発泡樹脂ボードには直接、文字や絵を描いたり、手書きや印刷で文字や絵を描いたポスターなどの紙、或いはフィルムを貼り付けたりして使用するが、直接、文字や絵を描いた場合には、インキなどの溶媒が表面の紙や樹脂に染み込むことにより反りが発生し、表面に紙やフィルムなどの付着物を貼り付けた場合には、接着剤の影響や付着物の張力などによって反りが発生していた。また、長時間使用しているうちに、温度や湿度の変化、自重によって経時的に反りが発生していた。反りを低減するために、発泡樹脂の発泡倍率を下げて硬くしたり、厚みを増したりすると、重くなり取り扱い性が悪く、材料費が高くコストアップにつながるという問題点があった。更に、表面に防水処理などが施されていないので、屋外などでは使用できず用途に制限があり、保管上の問題点もあった。
このような屋内での広告、展示用として用いられるパネルやシートの反りを改善したものはなく、発泡樹脂ボードとして以下のものが開示されている。
(特許文献1)には、「両面にポリエチレンがラミネートされたクラフト紙の両面にエチレン系樹脂発泡シートが熱融着されてなる積層シート」が開示されている。
また、(特許文献2)には、「基材シートの両面に、フィルム状の熱可塑性樹脂合成紙を設けてなる積層シート」が開示されている。
【0003】
【特許文献1】
実開昭62−10108号
【特許文献2】
特開2001−232724号
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の技術では、以下のような課題を有していた。
(1)(特許文献1)の積層シートは壁面材などとしてそのまま使用できるが、広告や展示などに使うには発泡倍率が低く高価であり、ポスターなどの印刷物を貼り付けたりした場合、接着剤の影響や付着物の張力などによって反りが発生し、直接印刷した場合は印刷特性が悪く、インクの定着性が悪いという課題を有していた。
(2)(特許文献2)では、基材シートとして熱可塑性樹脂を使用し、その両面に熱可塑性樹脂合成紙を配設することにより、反り及び印刷特性を改善しているが、主に化粧板や化粧シートなどの建築資材として使用するために芯材が硬質樹脂であり、重量が重く、取り扱い性、加工性に欠け、製造コストがかかるという課題を有していた。また、表面の熱可塑性樹脂合成紙に十分な耐水性がないため、屋外では使用できないという課題を有していた。
【0005】
本発明は上記従来の課題を解決するもので、印刷特性に優れるので表面に直接、印刷することができ、耐水性を有することにより大気中の湿気や印刷インキの水分などによる反りを防止して長期間保管ができ、表面が硬く、収縮率が小さいことにより、貼り付けた紙の張力や自重による反りを防止できるので、反り防止のための補助器具などを必要とせず、耐擦過性や耐擦傷性に優れ、屋外での長期使用が可能な広告用ポリスチレン発泡ボードを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明の広告用ポリスチレン発泡ボードは、以下の構成を有している。
本発明の請求項1に記載の広告用ポリスチレン発泡ボードは、発泡ポリスチレン製の矩形板状芯材と、前記矩形板状芯材の両面に接着剤層を介して接着された紙層と、前記両面の紙層の各表面にラミネートされたポリエチレン製の反り防止層と、を備えている構成を有している。
この構成により、以下のような作用を有する。
(1)矩形板状芯材が発泡ポリスチレン製であるため、加工が容易で、軽量なので手軽に運搬や設置を行うことができる。
(2)矩形板状芯材の両面に被着された紙層の表面にポリエチレン製の反り防止層が被着されているので、紙層が大気中の水分を吸放湿するのを抑え、反りを防止できる。
(3)反り防止層に手書きやプリンタなどによって文字や絵を描いても、インキなどの溶媒は反り防止層に吸収され、紙層や矩形板状芯材に染み込み難いので反りを防止できる。
(4)反り防止層にポスターなどの印刷物を貼り付けた場合でも、反り防止層の剛性により、印刷物の張力に対向して反りを防止できる。
(5)紙層の表面に反り防止層が被着されているので、耐水性、耐擦過性、耐擦傷性があり、屋外で長期間使用したり、繰り返し使用したりできる。
(6)矩形板状芯材の両面にそれぞれ紙層及び反り防止層を有する対称構造なので、裏表を気にする必要がなく、両面に印刷やポスターや広告などの印刷物の貼り付けを行うことができ、また、インキや接着剤により一面に収縮力がかかっても他面の伸び率が小さいので、反りを効果的に防止することができる。
【0007】
ここで、矩形板状芯材には約5倍〜20倍に発泡させて板状に形成した発泡ポリスチレンが用いられる。発泡倍率が5倍より低くなるにつれて、硬く重くなって取り扱い性が悪くなると共に材料費が高くなり、20倍より高くなるにつれて、軽く脆くなって耐久性が低下する傾向があるのでいずれも好ましくない。
また、矩形板状芯材の厚みは約2mm〜20mmが好ましい。矩形板状芯材の厚みが2mmより薄くなるにつれ剛性が不足して耐久性に欠け、20mmより厚くなるにつれて重量が増し、取り扱い性、加工性が悪くなる傾向がありいずれも好ましくない。
紙層としては、クラフト紙のほか、段ボール原紙などの板紙、合成紙などを使用することができる。特に、剛性があり伸縮し難いクラフト紙、段ボール原紙などの板紙を用いた場合、自重や印刷物の張力による反りを防止する役割を担うこともできる。
また、紙層のロール方向は、広告用ポリスチレン発泡ボードの長手方向と直角な方向になるように貼り付けることが好ましい。これにより、紙層のロール方向に発生し易いカールの影響による反りを低減することができる。
【0008】
紙層は矩形板状芯材に対して接着剤や熱圧着により接着されるが、接着剤層を介して矩形板状芯材に接着することにより、矩形板状芯材と紙層をより確実に密着させ、浮きや剥がれを防止することができる。
矩形板状芯材と紙層を接着剤で接着させるためには、予め反り防止層となるポリエチレンをTダイ法によりシート状のフィルムにして押し出し、ロールで紙層に加圧ラミネートしておくことが望ましい。これにより、矩形板状芯材に加圧ラミネート時の圧力や熱によるダメージを与えることがない。
尚、Tダイ法を用いることにより、反り防止層となるフィルムの透明度、厚みの精度を高くすることができる。これにより、厚さを管理して紙層を確実に保護することができる。
また、予めフィルム状に形成されたポリエチレン製の反り防止層を紙層にラミネートしてから、接着剤で矩形板状芯材に接着する方法もある。これにより、矩形板状芯材にラミネート時の圧力や熱によるダメージを与えることがない。
尚、反り防止層となるポリエチレンを予めフィルム状に形成したものを使用する場合、縦方向と同時に横方向にも延伸させたニ軸延伸フィルムを使用することが好ましい。これにより、引張り強さ及び伸びの方向性がなく、縦横のバランスがとれ、強度、熱収縮性に優れているので、反りを防止できると共に、耐擦傷性もあり屋外での使用に好適である。
【0009】
反り防止層の厚みとしては約5μm〜30μmが好ましい。厚さが5μmより薄くなるにつれ、紙層の表面を十分に保護できず、剛性が不足して反り易く、耐擦傷性が低下し、30μmより厚くなるにつれてクラックが入り易くなる傾向がありいずれも好ましくない。
矩形板状芯材と紙層を接着する接着剤としては、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ系樹脂、ポリウレタン系樹脂、シアノアクリレート、酢酸ビニル系樹脂などを主成分とする一般的なものを使用することができるが、特に、アクリル系、ポリウレタン系樹脂、エチレンビニルアセテートなどの耐水性を有するものが好ましい。
矩形板状芯材や反り防止層には接着性向上などのために表面処理を行うことが好ましい。特に、コロナ放電による表面処理は、取り扱いが簡単で、処理強度が安定しているので望ましい。
コロナ放電により、矩形板状芯材及び反り防止層の表面の濡れ性を向上させ、接着剤或いはインキ、塗料に対する親和性を発現するので、矩形板状芯材と紙層との接着性、反り防止層とポスターなどの印刷物の接着性を向上させると共に、印刷特性も向上させることができる。尚、コロナ放電により、表面張力を38mN/m〜50mN/mとすることが好ましい。
【0010】
請求項2に記載の広告用ポリスチレン発泡ボードは、前記反り防止層が、無機充填材及び/又は印刷特性向上剤を1種類以上含有する構成を有している。
この構成により、請求項1に記載の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)反り防止層に無機充填材を含有することにより、反り防止層におけるインキなどの吸収性が向上し、印刷の乾燥性、定着性、耐擦過性を改善することができると共に、反り防止層の収縮率を小さくして、印刷や接着などにより発生する反りを防止することができる。
(2)反り防止層に印刷特性向上剤を含有することにより、反り防止層におけるインキや接着剤などの濡れ性が向上し、印刷特性及び印刷物の接着性を改善することができる。
(3)反り防止層に含有される無機充填材が有色である場合、不透明度が増し被着体である紙層の面が透けて見え難くなると共に、予め反り防止層に多様な色を表現することができ、背景の印刷などを必要とせず、カラフルな展示を行うことができる。
【0011】
ここで、無機充填材としてはインキの吸収性の観点から、多孔性無機充填材である多孔性合成非晶質シリカ、多孔性炭酸カルシウム、多孔性炭酸マグネシウム、多孔性アルミナなどが好ましく、特に細孔容積の大きい多孔性合成非晶質シリカが望ましい。これらの無機充填材を添加することにより、ポリエチレンの表面張力を約40mN/m〜50mN/mとして印刷特性を改善することができると共に、収縮率を小さくし機械的強度を向上させて反りを防止し、耐擦過性、耐擦傷性を向上させることができる。
また、印刷特性向上剤としては、エチレンオキサイド系、ポリアミンポリウレタン系、ポリアミドポリウレタン系、変性アミン系などが挙げられる。
尚、無機充填材は反り防止層となるポリエチレン100重量部に対して、5〜30重量部を添加することが好ましい。添加量が5重量部より少なくなるにつれ、インキの吸収性に問題が生じるばかりでなく、濃度、色彩性、鮮明性が劣化すると共に、インキが反り防止層の表面上に拡散して印刷性が悪化し易く、添加量が30重量部より多くなるにつれて、反り防止層となる合成樹脂と混合し難くなり、流動性が低下してフィルムを形成し難くなると共に、インキを吸収し過ぎて反りが発生する傾向があるのでいずれも好ましくない。
また、無機充填材の粒径は約5nm〜10μmが好ましい。粒径が5nmより小さくなるにつれ、インキの吸収性、濃度、色彩性、鮮明性が劣化する傾向があり、粒径が10μmより大きくなるにつれて、合成樹脂と混合し難くなり、流動性が低下すると共に耐水性が劣化する傾向があるのでいずれも好ましくない。
更に、印刷特性向上剤は反り防止層となるポリエチレン100重量部に対して、0.5〜3重量部を添加することが好ましい。添加量が0.5重量部より少なくなるにつれ、印刷性が悪化し易く、添加量が3重量部より多くなるにつれて、合成樹脂と混合し難くなる傾向があるのでいずれも好ましくない。
印刷特性向上剤として界面活性剤を配合した場合、分散性、浸透性が向上し、印刷特性を改善することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1における広告用ポリスチレン発泡ボードについて、以下図面を用いて説明する。
図1は実施の形態1における広告用ポリスチレン発泡ボードの断面模式図である。
図1中、1は実施の形態1における広告用ポリスチレン発泡ボード、2は発泡倍率が約5倍〜20倍で厚さが約2mm〜20mmに形成された発泡ポリスチレン製の矩形板状芯材、3は矩形板状芯材2の両面に塗布されたアクリル系、ポリウレタン系樹脂、エチレンビニルアセテートなどを主成分とする接着剤層、4は接着剤層3により矩形板状芯材2の両面に接着されたクラフト紙などの紙層、5は熱圧着により両面の紙層4に被着された厚さが約5μm〜30μmのポリエチレン製の反り防止層、6は反り防止層5中に添加された粒径が約5nm〜10μmの多孔性合成非晶質シリカ、多孔性炭酸カルシウムなどの無機充填材、7は反り防止層5中に添加された印刷特性向上剤である。
【0013】
図1において、矩形板状芯材2の発泡倍率が5倍より低くなるにつれて、硬く重くなって取り扱い性が悪くなると共に材料費が高くなり、20倍より高くなるにつれて、軽く脆くなって耐久性が低下する傾向があることが分かった。
また、矩形板状芯材2の厚さが2mmより薄くなるにつれ剛性が不足して耐久性に欠け、20mmより厚くなるにつれて重量が増し、取り扱い性、加工性が悪くなる傾向があることが分かった。
尚、矩形板状芯材2と紙層4の接着前に、反り防止層5をラミネートにより紙層4に接着した。
また、反り防止層5の厚さが5μmより薄くなるにつれ、紙層の表面を十分に保護できず、剛性が不足して反り易く、耐擦傷性、耐擦過性も低下し、30μmより厚くなるにつれて、クラックが入り易くなる傾向があることが分かった。
更に、反り防止層5に添加される無機充填材6の粒径が5nmより小さくなるにつれ、インキの吸収性、濃度、色彩性、鮮明性が劣化し易く、粒径が10μmより大きくなるにつれて、合成樹脂と混合し難くなり、流動性が低下すると共に耐水性が劣化し、反りが発生する傾向があることが分かった。
尚、無機充填材6は反り防止層5となるポリエチレン100重量部に対して、5〜30重量部を添加した。無機充填材6の添加量が5重量部より少なくなるにつれ、インキの吸収性に問題が生じるばかりでなく、濃度、色彩性、鮮明性が劣化すると共に、インキが反り防止層5の表面上に拡散して印刷性が悪化し易く、添加量が30重量部より多くなるにつれて、反り防止層5となる合成樹脂と混合し難くなり、流動性が低下してフィルムを形成し難くなると共に、インキを吸収し過ぎて反りが発生する傾向があることが分かった。
また、印刷特性向上剤7は反り防止層5となるポリエチレン100重量部に対して、0.5〜3重量部を添加することが好ましい。印刷特性向上剤7の添加量が0.5重量部より少なくなるにつれ、印刷性が悪化し易く、添加量が3重量部より多くなるにつれて、合成樹脂と混合し難くなる傾向があることが分かった。
このように構成された広告用ポリスチレン発泡ボード1の反り防止層5に直接、手書きや印刷で文字や絵を描いたり、ポスターなどの印刷物を貼り付けたりして、屋内や屋外での展示に使用する。尚、広告用ポリスチレン発泡ボード1の両面に反り防止層5を有するので、裏表を気にする必要がなく両面を有効に利用することができる。
【0014】
以上のように実施の形態1における広告用ポリスチレン発泡ボードは構成されているので、以下のような作用を有する。
(1)矩形板状芯材が発泡ポリスチレン製であるため、加工が容易で、軽量なので手軽に運搬や設置を行うことができる。
(2)矩形板状芯材の両面に被着された紙層の表面にポリエチレン製の反り防止層が被着されているので、紙層が大気中の水分を吸放湿するのを抑え、反りを防止できる。
(3)反り防止層に手書きやプリンタなどによって文字や絵を描いても、インキなどの溶媒は反り防止層に吸収され、紙層や矩形板状芯材に染み込み難いので反りを防止できる。
(4)反り防止層にポスターなどの印刷物を貼り付けた場合でも、反り防止層の剛性により、印刷物の張力に対向して反りを防止できる。
(5)紙層の表面に反り防止層が被着されているので、耐水性、耐擦過性、耐擦傷性があり、屋外で長期間使用したり、繰り返し使用したりできる。
(6)矩形板状芯材の両面にそれぞれ紙層及び反り防止層を有する対称構造なので、裏表を気にする必要がなく、両面に印刷やポスターや広告などの印刷物の貼り付けを行うことができ、反りも効果的に防止することができる。
(7)紙層を接着剤層を介して矩形板状芯材に接着することにより、矩形板状芯材と紙層をより確実に密着させ、浮きや剥がれを防止することができる。
(8)反り防止層に無機充填材を含有することにより、反り防止層におけるインキなどの吸収性が向上し、印刷の乾燥性、定着性、耐擦過性を改善することができると共に、反り防止層の収縮率を小さくして、印刷や接着などにより発生する反りを防止することができる。
(9)反り防止層に印刷特性向上剤を含有することにより、反り防止層におけるインキや接着剤などの濡れ性が向上し、印刷特性及び印刷物の接着性を改善することができる。
(10)反り防止層に含有される無機充填材が有色である場合、不透明度が増し被着体である紙層の面が透けて見え難くなると共に、予め反り防止層に多様な色を表現することができ、背景の印刷などを必要とせず、カラフルな展示を行うことができる。
【0015】
【実施例】
以下、本発明の実施例を説明する。
(実施例1)
広告用ポリスチレン発泡ボードは、発泡倍率が約15倍で厚さが8mmのポリスチレンボードの芯材の両面に厚さが15μmのポリエチレンをラミネートした坪量が約120g/mのクラフト紙を水性アクリル接着剤で接着して作製した。尚、反り防止層となるポリエチレン100重量部に対して無機充填材として平均粒径が約10nmのシリカを約20重量部、印刷特性向上剤として非イオン系界面活性剤(韓国モアケミカル社製EF−5000)を約1重量部添加した。
更に、ポリエチレン表面にはコロナ放電による表面処理を行った。
この広告用ポリスチレン発泡ボードにアクリル系水性インキ(韓国朝光ペイント製)を使用して印刷を行い、目視による印刷性の確認を行った。
また、インキが十分に乾燥した4時間経後にOPPテープによる剥離試験を行ってインキの定着性を確認した。
更に、約50cm×約50cmに形成した広告用ポリスチレン発泡ボードを室温60℃、湿度95%で5時間、無負荷状態で放置した後、反りの有無を目視で確認した。
比較例として、ポリスチレンボードにクラフト紙を接着したもの(比較例1)、ポリスチレンボードに通常のポリエチレンフィルムをラミネートしたクラフト紙を接着したもの(比較例2)について同様の試験を行った。
表1に本発明の広告用ポリスチレン発泡ボード及び比較例の反りと印刷特性の試験結果を示す。
比較例1では、印刷性、インキの定着性共に良好であったが、反りが発生し、比較例2では、印刷性は良好であったが、100%の面積でインキの剥がれ、反りが発生したのに対し、本発明の広告用ポリスチレン発泡ボードでは、印刷性、インキの定着性共に良好であり、反りも発生しないことが分かった。
【表1】
Figure 2004317683
【0016】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の広告用ポリスチレン発泡ボードによれば、以下のような有利な効果が得られる。
請求項1に記載の発明によれば、
(1)矩形板状芯材が発泡ポリスチレン製であるため、加工が容易で、軽量なので手軽に運搬や設置を行うことができる加工性、作業性、搬送性に優れた広告用ポリスチレン発泡ボードを提供することができる。
(2)矩形板状芯材の両面に被着された紙層の表面にポリエチレン製の反り防止層が被着されているので、紙層が大気中の水分を吸放湿するのを抑え、反りを防止できる機能性、信頼性、安定性に優れた広告用ポリスチレン発泡ボードを提供することができる。
(3)反り防止層に手書きやプリンタなどによって文字や絵を描いても、インキなどの溶媒は反り防止層に吸収され、紙層や矩形板状芯材に染み込み難いので反りを防止できる機能性、信頼性、安定性に優れた広告用ポリスチレン発泡ボードを提供することができる。
(4)反り防止層にポスターなどの印刷物を貼り付けた場合でも、反り防止層の剛性により、印刷物の張力に対向して反りを防止できる機能性、信頼性、安定性に優れた広告用ポリスチレン発泡ボードを提供することができる。
(5)紙層の表面に反り防止層が被着されているので、耐水性、耐擦過性、耐擦傷性があり、屋外で長期間使用したり、繰り返し使用したりできる経済性、信頼性、耐久性に優れた広告用ポリスチレン発泡ボードを提供することができる。
(6)矩形板状芯材の両面にそれぞれ紙層及び反り防止層を有する対称構造なので、裏表を気にする必要がなく、両面に印刷やポスターや広告などの印刷物の貼り付けを行うことができ、反りも効果的に防止することができる機能性、信頼性、安定性に優れた広告用ポリスチレン発泡ボードを提供することができる。
【0017】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の効果に加え、
(1)反り防止層に無機充填材を含有することにより、反り防止層におけるインキなどの吸収性が向上し、印刷の乾燥性、定着性、耐擦過性を改善することができると共に、反り防止層の収縮率を小さくして、印刷や接着などにより発生する反りを防止することができる信頼性、耐久性に優れた広告用ポリスチレン発泡ボードを提供することができる。
(2)反り防止層に印刷特性向上剤を含有することにより、反り防止層におけるインキや接着剤などの濡れ性が向上し、印刷特性及び印刷物の接着性を改善することができる信頼性に優れた広告用ポリスチレン発泡ボードを提供することができる。
(3)反り防止層に含有される無機充填材が有色である場合、不透明度が増し被着体である紙層の面が透けて見え難くなると共に、予め反り防止層に多様な色を表現することができ、背景の印刷などを必要とせず、カラフルな展示を行うことができる機能性、汎用性に優れた広告用ポリスチレン発泡ボードを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における広告用ポリスチレン発泡ボードの断面模式図
【符号の説明】
1 広告用ポリスチレン発泡ボード
2 矩形板状芯材
3 接着剤層
4 紙層
5 反り防止層
6 無機充填材
7 印刷特性向上剤

Claims (2)

  1. 発泡ポリスチレン製の矩形板状芯材と、前記矩形板状芯材の両面に接着された紙層と、前記両面の紙層の各表面にラミネートされたポリエチレン製の反り防止層と、を有することを特徴とする広告用ポリスチレン発泡ボード。
  2. 前記反り防止層が、無機充填材及び/又は印刷特性向上剤を1種類以上含有することを特徴とする請求項1に記載の広告用ポリスチレン発泡ボード。
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