JP2004317427A - パターン検査方法及びその装置、マスクの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】パターン検査条件の誤差により発生する疑似欠陥の影響を排除してパターン検査の感度を高めること。
【解決手段】最初のストライプS1の検査において、ストライプS1のセンサパターンとその参照パターンとの比較結果から得られるパターン検査条件に基づいて参照データを補正し、再度ストライプS1を撮像して取得されたセンサパターンと補正された参照パターンとを比較して被検査パターンを再検査し、かつストライプS2〜Snの検査において、パターン検査条件が設定値を越えていると、当該ストライプS2〜Snを再度撮像して取得されるセンサパターンのパターン検査条件に基づいて参照パターンを補正し、この補正された参照パターンを次のストライプS3〜Snの検査に用いる。
【選択図】 図5
【解決手段】最初のストライプS1の検査において、ストライプS1のセンサパターンとその参照パターンとの比較結果から得られるパターン検査条件に基づいて参照データを補正し、再度ストライプS1を撮像して取得されたセンサパターンと補正された参照パターンとを比較して被検査パターンを再検査し、かつストライプS2〜Snの検査において、パターン検査条件が設定値を越えていると、当該ストライプS2〜Snを再度撮像して取得されるセンサパターンのパターン検査条件に基づいて参照パターンを補正し、この補正された参照パターンを次のストライプS3〜Snの検査に用いる。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば半導体デバイスや液晶ディスプレイ等の製造工程等で用いられているフォトマスク、半導体ウエハなどに形成されているパターンを検査するパターン検査方法及びその装置、マスクの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
フォトマスク等のパターン検査装置は、die−to−database比較と呼ばれる検査方法を用いている。この検査方法は、フォトマスク等の被検査体に形成されている被検査回路パターン(被検査パターン)をラインセンサで撮像し、この撮像により取得されたセンサパターンと、被検査パターンの設計に用いたCAD(Computer Aided Design)データより作成された参照パターンとを比較し、両者の不一致点を欠陥として検出する。
【0003】
この検査では、位置ずれ等のパターン検査条件(例えば被検査パターンの位置、サイズ、コーナ丸まり、輝度など)の誤差により、誤認識した欠陥(以下、疑似欠陥と称する)の発生が問題になる。
【0004】
従来のパターン検査装置では、基準マスクを測定してそのパターン検査条件を取得し、このパターン検査条件に基づいて参照パターンに対する補正量を求め、この補正量に従って参照パターンを補正してパターン検査を行う。
【0005】
又、近年のマスクパターン検査では、検査前にマスク上の代表点で測定したパターン検査条件を測定し、このパターン検査条件に基づいて参照パターンを補正して検査を行う。
【0006】
例えば特許文献1には、撮像装置の撮像により検査画像データを得、この検査画像データと参照画像データとの位置ずれを検出し、この位置ずれに基づいて検査画像データと参照画像データとの位置合わせを行う旨が記載されている。
【0007】
パターン検査装置では、センサパターンと参照パターンとの不一致点を欠陥として検出するので、特にこれらセンサパターンと参照パターンとの位置合わせ及び形状合わせが重要となる。
【0008】
これらセンサパターンと参照パターンとの位置合わせ及び形状合わせを損なう要因は、例えば被検査体を載置するステージ等の機械制御系の位置精度や光学系の特性、マスクパターンの形状変化等が考えられる。特に、機械制御系については、ヨーイング、速度むら、マスクの位置オフセット、伸縮量、回転量等の要因がセンサパターンと参照パターンとの位置合わせ及び形状合わせに大きく影響する。
【0009】
しかるに、センサパターンと参照パターンとの位置合わせ及び形状合わせが損なわれると、パターン検査条件の誤差による疑似欠陥が発生する。
【0010】
従って、今後、半導体パターンの一層の微細化が進み、これに応じてパターン欠陥の検出感度を高めるためには、例えば電子回路系又は計算機ソフトウェアを用い、パターン検査条件の誤差を計測し、この誤差を補正する必要がある。
【0011】
【特許文献1】
特開平5−126754号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、パターン検査条件の誤差により発生した疑似欠陥を補正する際には、センサパターンと参照パターンとを合わせるために、ステージにセットしたマスクの位置のばらつきを補正しなければならない。このためには、マスクの位置のばらつきを補正する電子回路系が複雑となり、その回路規模も大きくなる。
【0013】
又、欠陥の検出感度を上げるため代表点で測定した値を用いる検査方法では、パターン検査条件の誤差により発生する疑似欠陥の問題を回避できない。
【0014】
そこで本発明は、パターン検査条件の誤差により発生する疑似欠陥の影響を排除してパターン検査の感度を高めることができるパターン検査方法及びその装置、マスクの製造方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、被検査パターンを所定のパターン領域毎に走査して順次撮像して取得されるセンサパターンと、前回取得したセンサパターンにより取得されるパターン検査条件に基づいて逐次補正される参照パターンとを比較して被検査パターンを検査するパターン検査方法において、最初のパターン領域の検査において、当該パターン領域を撮像して取得されたセンサパターンと参照パターンとを比較し、この比較結果に基づいて得られるパターン検査条件に基づいて参照データを補正する工程と、前記最初のパターン領域を再度撮像して取得されたセンサパターンと工程で補正された参照パターンとを比較して被検査パターンを再検査する工程とを有することを特徴とするパターン検査方法である。
【0016】
本発明は、被検査パターンを所定のパターン領域毎に走査して順次撮像して取得されるセンサパターンと、前回取得されたセンサパターンにより取得されるパターン検査条件に基づいて逐次補正される参照パターンとを比較して被検査パターンを検査するパターン検査方法において、最初のパターン領域以降のパターン領域の検査において、パターン検査条件が設定値を越えていると、当該パターン領域を再度撮像して取得されるセンサパターンのパターン検査条件に基づいて参照パターンを補正する工程と、この補正された参照パターンを次のパターン領域の検査に用いる工程とを有することを特徴とするパターン検査方法である。
【0017】
本発明は、被検査パターンを所定のパターン領域毎に走査して順次撮像して取得されるセンサパターンと、前回検査したパターン領域に基づくパターン検査条件により逐次補正される参照パターンとを比較して被検査パターンを検査するパターン検査方法において、最初のパターン領域の検査において、当該パターン領域を撮像して取得されたセンサパターンと参照パターンとを比較し、この比較結果に基づいて得られるパターン検査条件に基づいて参照データを補正する工程と、最初のパターン領域を再度撮像して取得されたセンサパターンと前記工程で補正された参照パターンとを比較して被検査パターンを再検査する工程と、最初のパターン領域以降のパターン領域の検査において、パターン検査条件が設定値を越えていると、当該パターン領域を再度撮像して取得されるセンサパターンのパターン検査条件に基づいて参照パターンを補正する工程と、この補正された参照パターンを次のパターン領域の検査に用いる工程とを有することを特徴とするパターン検査方法である。
【0018】
本発明におけるパターン検査方法のパターン検査条件は、被検査パターンの位置、サイズ、コーナ丸まり又は輝度の少なくともいずれか1つである。
【0019】
本発明におけるパターン検査方法のパターン検査条件は、被検査パターンを1走査したときのパターン領域であるストライプ、又はこのストライプ内を複数に分割した各ブロック毎に求められる。
【0020】
本発明は、被検査パターンが形成された被検査体とセンサとを相互に移動して被検査パターンを1パターン領域ずつ順次走査し、センサの撮像により取得されるセンサパターンと、少なくとも1走査前に取得されたセンサパターンにより取得されるパターン検査条件に基づいて逐次補正される参照パターンとを比較して被検査パターンを検査するパターン検査装置において、センサパターンと参照パターンとの比較に基づいてパターン検査条件を測定するパターン条件測定手段と、パターン検査条件が設定値を越えたとき、被検査体とセンサとを相互に移動して再度パターン領域を走査させ、かつ再度の走査により取得されたセンサパターンに基づくパターン検査条件に基づいて参照パターンを補正するパターン条件修正手段とを具備し、最初のパターン領域において、当該パターン領域を再度撮像して取得されたセンサパターンとパターン条件修正手段により補正された参照パターンとを比較して被検査パターンを検査し、最初のパターン領域以降のパターン領域において、当該パターン領域のパターン検査条件が設定値を越えると、当該パターン領域を再度撮像して取得されたセンサパターンのパターン検査条件に基づいて参照パターンを補正し、この補正された参照パターンを次のパターン領域の検査に用いることを特徴とするパターン検査装置である。
【0021】
本発明におけるパターン検査装置のパターン条件測定手段は、パターン検査条件として被検査パターンの位置、サイズ、コーナ丸まり又は輝度の少なくともいずれか1つを測定する。
【0022】
本発明におけるパターン検査装置のパターン条件測定手段は、被検査パターンを1走査したときのパターン領域であるストライプ、又はこのストライプ内を複数に分割した各ブロック毎にパターン検査条件を求める。
【0023】
本発明は、基板上に成膜を行う成膜工程と、膜に被検査パターンを描画する描画工程と、被検査パターンを所定のパターン領域毎に走査して順次取得されるセンサパターンと、被検査パターンの設計データから得られる参照パターンとを比較して被検査パターンの検査を行なう検査工程とを有するマスクの製造方法において、検査工程は、最初のパターン領域の検査において、当該パターン領域を撮像して取得されたセンサパターンと参照パターンとを比較し、この比較結果に基づいて得られるパターン検査条件に基づいて参照データを補正する工程と、最初のパターン領域を再度撮像して取得されたセンサパターンと前記工程で補正された参照パターンとを比較して被検査パターンを再検査する工程と、最初のパターン領域以降のパターン領域の検査において、パターン検査条件が設定値を越えていると、当該パターン領域を再度撮像して取得されるセンサパターンのパターン検査条件に基づいて参照パターンを補正する工程と、この補正された参照パターンを次のパターン領域の検査に用いる工程とを有することを特徴とするマスクの製造方法である。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
【0025】
図1はパターン検査装置の構成図である。このパターン検査装置は、die−to−database比較と呼ばれる検査方法を用いる。
【0026】
被検査体であるマスク1上には、回路パターン(被検査パターン)が描かれている。このマスク1は、XYステージ2に保持されている。このXYステージ2は、ステージ制御装置3の駆動によってX軸方向に対して連続的に移動制御され、かつY軸方向に対して所定のステップ距離毎にステップ移動制御される。
【0027】
XYステ一ジ2に保持されているマスク1の上方位置には、光源4が配置されている。この光源4は、照明光を放射するもので、この照明光は、マスク1に照射される。
【0028】
マスク1の下方位置には、ラインセンサ5が配置されている。このラインセンサ5は、マスク1に描かれている回路パターンを撮像し、その画像信号(以下、センサパターンと称する)を出力する。
【0029】
マスク1上の回路パターンの検査は、図2(a)に示すようにY軸方向に一定の幅を有する短冊状の各パターン領域L単位に行なわれる。すなわち、XYステージ2は、上記の如くステージ制御装置3の駆動制御によりX軸方向に連続移動し、このX軸方向への移動の終了毎にY軸方向にパターン領域Lの幅だけステップ移動するので、ラインセンサ5は、マスク1に対してX軸方向に走査し、このX軸方向への走査が終了するとY軸方向にステップ移動し、再びX軸方向に走査する。この結果、ラインセンサ5は、マスク1の全面を走査する。
【0030】
このようにマスク1上の回路パターン検査時には、図3に示すようにラインセンサ5からセンサパターンがマスク1の端から連続的に撮り込まれる。このセンサパターンの撮り込みにおいて、ラインセンサ5の幅でマスク1の例えば図面上左端から右端までの領域をストライプSと称する。なお、ラインセンサ5の走査順に従ってストライプS1〜Snと称する。又、このストライプSを複数に分割した各領域をそれぞれブロックBと称する。
【0031】
なお、図2(b)は、検査開始時点におけるラインセンサ5の走査領域すなわちセンサパターン領域Pと参照パターン領域Rとの位置関係を示す。本来、これらセンサパターン領域Pと参照パターン領域Rとは一致していなければならない。ところが、位置合わせをしなければ、同図に示すようにセンサパターン領域Pと参照パターン領域Rとは、位置ずれする。
【0032】
ステージ位置測定装置6は、ラインセンサ5から出力されるセンサパターンに同期してXYステージ2のX軸方向位置及びY軸方向位置を検出し、これらX軸方向位置及びY軸方向位置からなる位置データをパターン条件修正装置7に送出する。このステージ位置測定装置6は、例えばレーザ干渉計又はリニアエンコーダ等が用いられる。
【0033】
一方、データベース8には、マスク1に回路パターンを形成したときにCADで用いた設計パターンデータが記憶されている。
【0034】
参照パターン発生装置9は、データベース8に記憶されている設計パターンデータを読み込み、パターン条件修正装置7から出力されるタイミング信号としてのパターン検査条件が与えられると、ラインセンサ5のマスク1に対する走査位置に対応する設計パターンデータを読み出し、この設計パターンデータに基づいて参照パターンを発生する。
【0035】
なお、タイミング信号は、パターン検査条件の検出とその補正についてのステップに基づいて、次のストライプを検査する際に与える参照パターンの補正用の情報である。従って、それに基づいて参照パターンが補正されている。
【0036】
比較装置10は、ラインセンサ5から出力されたセンサパターンと参照パターン発生装置9で発生した参照パターンとを入力し、これらセンサパターンと参照パターンとを比較し、その比較結果つまりセンサパターンと参照パターンとの差からマスク1における被検査パターンの欠陥を出力する。
【0037】
パターン条件測定装置11は、比較装置10でのセンサパターンと参照パターンとの比較結果を受け取り、この比較結果に基づいてパターン検査条件、例えば被検査パターンの位置、サイズ、コーナ丸まり、輝度などを測定する。なお、パターン条件測定装置11は、パターン検査条件の被検査パターンの位置、サイズ、コーナ丸まり又は輝度のうち少なくともいずれか1つを測定する。
【0038】
パターン条件修正装置7は、パターン条件測定装置11により測定されたパターン検査条件を受け取り、このパターン検査条件が設定値を越えたとき、ステージ制御装置3に対してラインセンサ5により再度同一ストライプS上の回路パターンを走査させる指令を送出し、かつこの走査によってラインセンサ5から出力されるセンサパターンを比較回路10に送出させる。これによりパターン条件測定装置11は、再び比較装置10の比較結果を受けてセンサパターンのパターン検査条件を出力するものとなる。
【0039】
従って、パターン条件修正装置7は、再び、パターン条件測定装置11からパターン検査条件を受け取り、このパターン検査条件に基づいて参照データ発生回路9で発生する参照パターンを補正する指令を参照データ発生回路9に発する。
【0040】
この結果、マスク1に対してラインセンサ5により最初に走査するストライプS1の回路パターンの検査は、ストライプS1にラインセンサ5を走査させてセンサパターンを取得し、このセンサパターンのパターン検査条件に基づいてパターン条件修正装置7により参照パターンを補正する。再び、ストライプS1にラインセンサ5を走査させて取得されたセンサパターンとパターン条件修正装置7により補正された参照パターンとを比較して回路パターンを検査する。
【0041】
一方、最初のストライプS1以降のストライプS2〜Snの回路パターンの検査は、これらストライプS2〜Snにおいてそれぞれパターン検査条件が設定値を越えると、当該ストライプS2〜Snに対して再度ラインセンサ5を走査させてそのセンサパターンを取得し、このセンサパターンのパターン検査条件に基づいて参照パターンを補正する。そして、この補正された参照パターンを次のストライプS3〜Sn+1における回路パターンの検査に用いる。なお、ストライプS3〜Sn+1は存在しないので、パターン検査はマスク1上のストライプSnでの走査で終了する。
【0042】
なお、パターン条件修正装置7は、パターン条件測定装置11により測定されたパターン検査条件が設定値を越えたときに、ラインセンサ5を再度走査させる指令を送出するが、この再度走査させるときの判断は次の通り行う。
【0043】
比較装置10の比較結果であるセンサパターンと参照パターンとの差に基づき疑似欠陥の数が所定の個数を越えたとき、パターン検査条件が設定値を越えたと判断して再度ラインセンサ5を走査させる。
【0044】
又、パターン条件修正装置7は、各ストライプS1〜Sn毎にパターン検査条件が設定値を越えていなくても、各ストライプS1〜Snのパターン検査条件に基づいてその都度参照パターンを補正するが、前回、前々回における設定値とパターン検査条件との各差分の変化の履歴と、今回の設定値とパターン検査条件との差分とを比較し、この差分の変化が予め設定された設定差分値よりも大きくなった場合に、パターン検査条件が設定値を越えたと判断して再度ラインセンサ5を走査させる。
【0045】
次に、上記の如く構成されたパターン検査装置の特に位置合わせ動作について説明する。
【0046】
先ず、マスク1上に描かれている回路パターンは、図3に示すように各ストライプS1〜Sn単位に検査される。すなわち、XYステージ2は、ステージ制御装置3の駆動制御によって、X軸方向に連続移動し、かつX軸方向への移動が終了する毎にY軸方向に各ストライプS1〜Snの幅だけステップ移動する。これにより、ラインセンサ5は、マスク1の全面を走査する。
【0047】
すなわち、XYステージ2は、ラインセンサ5の短手方向(X軸方向)に移動する。次に、XYステージ2は、ラインセンサ5の長手方向(Y軸方向)にステップ移動し、再びラインセンサ5の短手方向に移動し、これ以降、この移動を繰り返す。これと共にラインセンサ5は、ストライプS1の回路パターンをマスク1の端から連続的に撮り込み、続いて各ストライプS2〜Snの回路パターンをマスク1の端から撮り込む。
【0048】
ところで、最初に検査するストライプS1の検査開始時点におけるラインセンサ5により取得されるセンサパターン領域Pと参照パターン領域Rとは、図2(a)(b)に示すように本来、一致していなければならないが、位置合わせを行わなければ、位置ずれが生じている。
【0049】
次に、パターン検査条件(位置、サイズ、コーナ丸まり、輝度など)の誤差により発生する疑似欠陥の検出とその補正について図4に示すパターン補正フローチャートを参照して説明する。
【0050】
パターンの検査は、パターン検査時に補正が必要なパターン検査条件(位置、サイズ、コーナ丸まり、輝度など)を、直前に検査したストライプS1〜Sn−1、例えばストライプS2のパターン検査時であれば、ストライプS1から求めたパターン検査条件に従って参照パターンを補正し、この参照パターンを用いてストライプS2の検査を行い、高精度なマスク1の検査を行う。
【0051】
すなわち、ステップ#1において検査がスタートすると、ステージ制御装置3は、XYステージ2をラインセンサ5の短手方向(X軸方向)に移動する。これにより、ラインセンサ5は、マスク1上のストライプS1を走査する。
【0052】
ステージ位置測定装置6は、ラインセンサ5から出力されるセンサパターンに同期してXYステージ2のX軸方向位置及びY軸方向位置を検出し、これらX軸方向位置及びY軸方向位置からなる位置データをパターン条件修正装置7に送出する。
【0053】
このパターン条件修正装置7は、ステップ#2において、ステージ位置測定装置6から送出される位置データを入力し、この位置データから最初のストライプS1であるか否かを判断する。
【0054】
この判断の結果、最初のストライプS1であれば、パターン条件修正装置7は、ステップ#3に移り、パターン検査条件(位置、サイズ、コーナ丸まり、輝度など)の補正初期値を設定する。
【0055】
なお、このパターン検査条件の補正初期値は、例えば多品種のマスク1を検査する場合に前回検査したマスク1とは品種の異なるマスク1を検査するときに設定されるもので、当該品種の異なるマスク1のパターン検査条件に一致しないことが多い。
【0056】
一方、上記判断の結果、最初のストライプS1でなくそれ以降のストライプS2〜Snであれば、パターン条件修正装置7は、ステップ#4に移り、前のストライプS1〜Sn−1で検査したときに取得したパターン検査条件(位置、サイズ、コーナ丸まり、輝度など)を設定する。
【0057】
次に、比較装置10は、ステップ#5において、順次ストライプS1〜Snの回路パターンの検査を行う。
【0058】
先ず、図5に示すようにマスク1上の最初に走査するストライプS1の回路パターンの検査について説明する。
【0059】
この場合、比較装置10は、ラインセンサ5から出力されたストライプS1のセンサパターンと参照パターン発生装置9で発生した参照パターンとを入力し、これらセンサパターンと参照パターンとを比較し、その比較結果からマスク1における被検査パターンの欠陥を出力する。
【0060】
パターン条件測定装置11は、比較装置10の比較結果を受け取り、この比較結果に基づいてパターン検査条件、例えば被検査パターンの位置、サイズ、コーナ丸まり、輝度のうち少なくとも1つを測定する。
【0061】
パターン条件修正装置7は、パターン条件測定装置11により測定されたパターン検査条件を受け取り、このパターン検査条件が設定値を越えているか否かを判断する。
【0062】
このパターン検査条件が設定値を越えているか否かの判断は、例えば、比較装置10の比較結果であるセンサパターンと参照パターンとの差に基づき疑似欠陥の数が所定の個数を越えたとき、パターン検査条件が設定値を越えたと判断する。
【0063】
又、前回、前々回における設定値とパターン検査条件との各差分の変化の履歴と、今回の設定値とパターン検査条件との差分とを比較し、この差分の変化が予め設定された設定差分値よりも大きくなった場合に、パターン検査条件が設定値を越えたと判断する。
【0064】
この判断の結果、パターン検査条件が設定値を越えたと判断されれば、例えばマスク1のパターン検査中のストライプS1〜Snにおいて、疑似欠陥が大量に検出された場合、回路パターンのサイズが小パターンから大パターン、逆に大パターンから小パターンに変化した場合、マスク1の品種が変わった場合などであることが判る。
【0065】
上記の通りパターン検査条件の補正初期値は、例えば多品種のマスク1を検査する場合に前回検査したマスク1とは品種の異なるマスク1を検査するときに設定されるので、設定値を越えることが多い。
【0066】
従って、パターン検査条件が設定値を越えていると、パターン条件修正装置7は、ステージ制御装置3に対してラインセンサ5により再度同一ストライプS1上の回路パターンを走査させる指令を送出する。これにより、XYステージ2は、再びラインセンサ5の短手方向(X軸方向)に移動するので、ラインセンサ5は、図5に示すようにマスク1上のストライプS1を再走査し、そのセンサパターンを出力する。
【0067】
これと共に、パターン条件修正装置7は、ステップ#6において、1回目の走査によりパターン条件測定装置11から受け取ったパターン検査条件、例えば被検査パターンの位置、サイズ、コーナ丸まり、輝度に基づいて参照データ発生回路9で発生する参照パターンを補正する指令を参照データ発生回路9に発する。
【0068】
この参照データ発生回路9は、ストライプS1のパターン検査条件に基づいて参照パターンを補正し、この補正した参照パターンを発生する。これにより、参照パターンは、ストライプS1のパターン検査条件にほぼ一致するものとなる。
【0069】
この場合、パターン条件修正装置7は、ステップ#7において、ストライプS1のパターン検査条件に従って参照パターンを補正するのに図3に示す各ストライプS1〜Sn毎に行うか、又は各ブロックB毎に行うかの判断を行い、各ストライプS1〜Sn毎であれば、ステップ#8に移ってストライプS1のパターン検査条件を採用し、各ブロックB毎であれば、ステップ#9に移ってブロックB毎のパターン検査条件を採用する。
【0070】
ここで、パターン検査条件(位置、サイズ、コーナ丸まり、輝度)の検出とその結果による参照パターンの補正について説明する。
【0071】
(a)位置ずれ
図6(a)に模式図を示し、同図(b)にそれに対応した断面プロファイルを示す。
ラインセンサ5が検出したセンサパターンのストライプSと参照パターンのX軸方向とY軸方向とのそれぞれについて、A、Bの両端のエッジ位置を検出し、両データのそれぞれのX軸方向とY軸方向との中心を算出しする。このX軸方向とY軸方向とのそれぞれについての中心を、参照パターンとセンサパターンとで比較して、両データのX軸方向とY軸方向とのそれぞれの中心の差により位置ずれを検出し、参照パターンを補正する。
【0072】
(b)サイズ
図7(a)に模式図を示し、同図(b)にそれに対応した断面プロファイルを示す。黒地に白いパターンが形成されている際のパターンサイズを線幅とすれば、両データの線幅誤差の測定も行うことができる。すなわち、図7(b)に示すようにセンサパターンのエッジ両端の所定個所の幅Lwsと参照パターンの対応個所の幅Lwrとの差により、白いパターンの参照パターンとの線幅誤差を検出し、参照パターンを補正する。
【0073】
白地に黒いパターンが形成されている場合は、図8(a)(b)に示すように黒地に白いパターンが形成されている場合における白と黒が逆になるだけで、上記同様に、センサパターンのエッジ両端の所定個所の幅Lbsと参照パターンの対応個所の幅Lbrとの差により、黒いパターンの参照パターンとの線幅誤差を検出し、参照パターンを補正する。
【0074】
(c)コーナ丸まり
図9の模式図に示すように、ラインセンサ5が検出したセンサパターンと参照パターンのコーナー丸まり(曲率)を比較する。両データのコーナ部の曲率の差を求めてコーナ丸まりを検出して参照パターンを補正する。
【0075】
(d)伸縮率
センサパターンを撮り込んでいるステージの位置の検出には、レーザ干渉計を用いているので、大気圧等の影響により測定値が図10(a)に示したようにセンサデータが伸縮するためにそれを補正する必要がある。
【0076】
伸縮補正方法は、ストライプSの中の全ブロックBの位置ずれ量からストライプ1本分の伸縮補正量を求めて補正する場合と、ストライプ中の一部のブロック毎に伸縮補正量を求める場合とがある。
【0077】
図10(b)に示すように伸縮補正量はストライプSのブロックB毎のセンサパターンと参照パターンの位置ずれ量からストライプS毎に求める。すなわち、各ストライプSを順次各ブロックB毎に逐次位置ずれ量を検出しブロック間の伸縮補正量を求める。このとき、線形補間などしてブロック毎のばらつきの影響をなくしてもよい。こうして求めたストライプSの伸縮補正量から参照パターンを補正する。
【0078】
(e)輝度
図11に示すようにラインセンサ5がストライプS毎に検出したセンサパターンと、対応する参照パターンを比較し、両データの差を求めて差分について参照パターンを補正する。
【0079】
なお、センサパターンのパターンサイズがラインセンサの画素分解能に近づくと信号強度が徐々に低下する。そのため、低下した分を考慮して、参照パターンの信号強度に一定の係数をかけて信号強度の最大値を補正を行っている。この参照パターンで補正する係数は、予め実験でパターンのサイズごとに求めて、ルックアップテーブルに設定し、参照パターンのサイズに応じて補正係数を選択するようにすればよい。
【0080】
しかる後、比較装置10は、再度ラインセンサ5から出力されたストライプS1のセンサパターンと、参照パターン発生装置9においてストライプS1のパターン検査条件に基づいて補正された参照パターンとを入力して比較し、その比較結果からマスク1における被検査パターンの欠陥を出力する。
【0081】
再び、パターン条件測定装置11は、比較装置10の比較結果を受け取り、この比較結果に基づいてパターン検査条件を測定し、パターン条件修正装置7に送出する。
【0082】
このパターン条件修正装置7は、パターン条件測定装置11により測定されたパターン検査条件を受け取り、このパターン検査条件が設定値を越えているか否かを判断するが、今回は、ストライプS1のパターン検査条件に従って参照パターンが補正されているので、パターン検査条件は設定値を越えない。
【0083】
従って、次のストライプS2の検査に移る。
【0084】
一方、図5に示すようにマスク1上のストライプS1以降のストライプS1〜Snの回路パターンの検査について説明する。
【0085】
この場合、比較装置10は、ラインセンサ5から出力された例えばストライプS3のセンサパターンと参照パターン発生装置9で発生した参照パターンとを入力し、これらセンサパターンと参照パターンとを比較し、その比較結果からマスク1における被検査パターンの欠陥を出力する。
【0086】
パターン条件測定装置11は、比較装置10の比較結果を受け取り、この比較結果に基づいてパターン検査条件、例えば被検査パターンの位置、サイズ、コーナ丸まり、輝度のうち少なくとも1つを測定する。
【0087】
パターン条件修正装置7は、パターン条件測定装置11により測定されたパターン検査条件を受け取り、このパターン検査条件が設定値を越えているか否かを判断する。
【0088】
ここで、ストライプS3における回路パターンの例えばサイズ等に変更があると、パターン検査条件が設定値を越えることがある。従って、パターン検査条件が設定値を越えていると、パターン条件修正装置7は、ステージ制御装置3に対してラインセンサ5により再度同一ストライプS3上の回路パターンを走査させる指令を送出する。これにより、XYステージ2は、再びラインセンサ5の短手方向(X軸方向)に移動するので、ラインセンサ5は、図5に示すようにマスク1上のストライプS3を再走査し、そのセンサパターンを出力する。
【0089】
これと共に、パターン条件修正装置7は、ステップ#6において、1回目のストライプS3に対する走査よりパターン条件測定装置11から受け取ったパターン検査条件、例えば被検査パターンの位置、サイズ、コーナ丸まり、輝度に基づいて参照データ発生回路9で発生する参照パターンを補正する指令を参照データ発生回路9に発する。
【0090】
この参照データ発生回路9は、ストライプS3のパターン検査条件に基づいて参照パターンを補正し、この補正した参照パターンを発生する。これにより、参照パターンは、ストライプS3のパターン検査条件にほぼ一致するものとなる。
【0091】
なお、比較装置10は、ストライプS3に対する1回目の走査により取得されたセンサパターンと参照パターンとの比較結果から疑似欠陥を検出する可能性があるが、ストライプS3における回路パターンの例えばサイズ等に変更を予め設定しておくことで、疑似欠陥の発生を予測可能である。
【0092】
次に、ストライプS4の回路パターンの検査に移る。このストライプS4の回路パターンは、ストライプS3のパターン検査条件と同一のパターン検査条件を有するものとする。
【0093】
このストライプS4の検査では、比較装置10は、ラインセンサ5から出力された例えばストライプS4のセンサパターンと、前回走査したストライプS3のパターン検査条件に基づいて補正された参照パターンとを比較し、その比較結果からマスク1における被検査パターンの欠陥を出力する。
【0094】
このときパターン条件修正装置7は、パターン条件測定装置11により測定されたストライプS4のパターン検査条件を受け取り、このパターン検査条件が設定値を越えているか否かを判断するが、ストライプS4の検査ではストライプS3のパターン検査条件に従って参照パターンが補正されているので、パターン検査条件は設定値を越えない。
【0095】
これ以降、上記同様にマスク1上のストライプS5〜Snの回路パターンの検査を行う。
【0096】
このように上記一実施の形態においては、最初のストライプS1の検査において、ストライプS1を撮像して取得されたセンサパターンとその参照パターンとを比較し、この比較結果に基づいて得られるパターン検査条件に基づいて参照データを補正し、最初のストライプS1を再度撮像して取得されたセンサパターンと補正された参照パターンとを比較して被検査パターンを再検査するので、例えば品種の異なるマスク1を検査する場合でも、そのマスク1のパターン検査条件の変化に応じてその都度参照パターンを補正することができ、パターン検査条件の誤差により発生する疑似欠陥の問題を軽減できる。
【0097】
従って、マスク1の全ストライプS1〜Snのパターン検査条件が全て同一であれば、最初のストライプS1を走査して取得されたパターン検査条件に基づいて補正された参照パターンを用いて、残り全てのストライプS2〜Snのパターン検査ができる。
【0098】
又、最初のストライプS1以降のストライプS2〜Snの検査において、パターン検査条件が設定値を越えていると、当該ストライプS2〜Snを再度撮像して取得されるセンサパターンのパターン検査条件に基づいて参照パターンを補正し、この補正された参照パターンを次のストライプS3〜Snの検査に用いるので、例えばマスク1上の各ストライプS2〜Snの途中でパターンサイズなどが変化する等してパターン検査条件が変化しても、このパターン検査条件の変化に即座に対応して参照パターンを補正することができ、パターン検査条件の誤差により発生する疑似欠陥の問題を軽減できる。
【0099】
従って、上記検査装置を用いて被検査体であるマスク1を検査すれば、パターン検査条件の誤差による疑似欠陥が発生しないため、安定した高精度なマスク1検査が可能になる。
【0100】
さらに、マスク1枚毎に微妙なパターン検査条件の補正量を検査装置オぺレータが予め設定する必要が無くなり、人手と時間の節約が可能になる。そのうえ、検査自動化が可能になり、連続自動検査が可能である。
【0101】
なお、上記一実施の形態では、die−to−database比較方式によりセンサパターンと参照パターンとを比較して検査しているが、これに限らず、die−to−die比較方式で行うこともできる。
【0102】
この場合、図12に示すようにXYステージ2に対して複数、例えば2つの光源20a、20b等を配置し、かつ被検査体であるマスク1は2個取り等の繰返しパターンにマスク1a、1bに形成されているものを対象とし、相互のマスク1a、1bのデータを比較することにより差異を検出し、検査をすることができる。
【0103】
又、被検査体がウエハのよう光に対して非透過体である場合は、反射光で測定する必要があるので、図1に示したパターン検査装置のブロック構成図おいて、ラインセンサ5の位置をウエハからの反射光を受光することが出来る位置に設定すればよい。
【0104】
次に、上記一実施の形態で説明したパターン検査方法を用いたマスクの製造方法について図13に示すハードマスクの製造プロセスを示すフローチャートを参照して説明する。
【0105】
ハードマスク1は、ソフトマスク1のレリーフ効果を除き、膜強度の弱さを克服するために、ガラス基板上に金属または金属酸化物層の画像を作り、フォトマスクを形成している。
先ず、ステップ#11において、ガラス基板が研磨、洗浄される。
【0106】
次に、ステップ#12において、ガラス基板上に所定の厚さのクロム膜が真空蒸着中スパッタリング法で被膜形成される。
【0107】
次に、ステップ#13において、フォトレジスト膜が塗布される。このフォトレジスト膜厚は、通常0.4〜0.8μm程度である。
【0108】
次に、ステップ#14において、プレベークがなされる。
【0109】
次に、ステップ#15において、プレベーク後に、形成するパターンに応じた露光が行なわれる。
【0110】
続いて、ステップ#16において、自動現像装置等によりスプレー法や浸漬法で現像が行なわれる。
【0111】
次に、ステップ#17において、現像後にポストベークが行なわれる。このポストベークは、温度が高温過ぎるとレジストがプラスチックフロー(軟化現象)を起こして形状変化をきたすので、温度、時間設定の管理は注意を要する。
【0112】
次に、ステップ#18において、エッチングが行なわれる。このエッチングは、ウエット法によれば浸漬法により処理を簡単にすることができるが、アンダーカットが0.5μm以上あり、画線の寸法がレジスト線幅より細くなってしまう。従って、プラズマエッチング、スパッタエッチングなどのドライエッチング法を用いる場合が多い。
【0113】
次に、ステップ#19において、レジストの剥離が行なわれる。
【0114】
その後、ステップ#20において、洗浄し、各検査が行なわれる。このパターン検査では、上記本発明のパターン検査が用いられる。
【0115】
その後に、不具合個所が存在した場合は、ステップ#21において修正し、修正後に再びステップ#22において洗浄し、出荷する。
【0116】
なお、上述の製造プロセスは一例であり、種々の変形したプロセスで製造を行なうことが可能である。
次に補正が適切に作動できないときの条件を説明する。これは、図3に示すようにハードマスク又はソフトマスク1をパターン検査を開始するときの最初のストライプS1と、パターン検査途中の例えばストライプS3とでのパターン検査条件が設定値を超えたときである。
【0117】
先ず、パターン検査の開始時において、最初のストライプS1を検査するときについて説明する。
【0118】
通常、パターン検査条件は、予め実験で測定した初期値を用いる。しかしながら、パターン検査をするときは、パターン検査条件を初期設定してから既に時間が経過している。このため、パターン検査条件は、適切な値でないことは明らかである。
【0119】
このような最初のストライプS1の検査では、上記一実施の形態で説明したように、ストライプS1を撮像して取得されたセンサパターンとその参照パターンとを比較し、この比較結果に基づいて得られるパターン検査条件に基づいて参照データを補正し、最初のストライプS1を再度撮像して取得されたセンサパターンと補正された参照パターンとを比較して被検査パターンを再検査する。
【0120】
次に、パターン検査の途中で、パターン検査条件が設定値を超えたときについて説明する。
【0121】
例えば、センサパターンのパターンサイズがラインセンサ5の画素分解能に近づくと、当該ラインセンサ5の信号強度が徐々に低下する。パターン検査の途中で例えば大きなパターンから小さなパターンに突然大きく変化したときには、パターン検査条件が大きく変化するので、適切な補正ができなくなる。
【0122】
従って、最初のストライプS1以降のストライプS2〜Snの検査の途中でパターン検査条件が大きく変化した場合には、上記一実施の形態で説明したように、最初のストライプS1以降のストライプS2〜Snの検査において、パターン検査条件が設定値を越えていると、当該ストライプS2〜Snを再度撮像して取得されるセンサパターンのパターン検査条件に基づいて参照パターンを補正し、この補正された参照パターンを次のストライプS3〜Snの検査に用いる。
【0123】
このようなマスクの製造方法であれば、製造プロセス中のパターン検査工程において、上記一実施の形態で説明したパターン検査方法を用いるので、疑似欠陥による検査の障害を排除して欠陥検出感度を上げることができ、高精度なマスクやウエハの検査が可能になる。
【0124】
特に、例えば品種の異なるハードマスク又はソフトマスク1を製造する場合でも、そのマスク1のパターン検査条件の変化に応じてその都度参照パターンを補正することができ、パターン検査条件の誤差により発生する疑似欠陥の問題を軽減できる。
【0125】
又、最初のストライプS1以降のストライプS2〜Snの検査において、これらストライプS2〜Snの途中でパターンサイズなどが変化する等してパターン検査条件が変化しても、このパターン検査条件の変化に即座に対応して参照パターンを補正することができ、パターン検査条件の誤差により発生する疑似欠陥の問題を軽減できる。
【0126】
又、製造するマスク1枚毎に微妙なパターン検査条件の補正量を検査装置オぺレータが予め設定する必要が無くなり、人手と時間の節約が可能になる。さらに、検査自動化が可能になり、連続自動検査が可能なマスクの検査方法を用いたマスクの製造方法を実現できる。
【0127】
なお、本発明は、上記一実施の形態に限定されるものでなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。
【0128】
さらに、上記実施形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示されている複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出できる。例えば、実施形態に示されている全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出できる。
【0129】
例えば、上記一実施の形態では、XYステージ2を移動させてラインセンサ5をマスク1の全面に走査させているが、ラインセンサ5を移動させてマスク1の全面に走査させてもよい。
【0130】
又、被検査体として半導体の製造工程で用いられているマスク1を例示したが、マスク1に限らず、被検査体として半導体ウエハ等のパターン検査にも適用することができる。
【0131】
又、パターン検査条件が設定値を越えたときに再度ラインセンサ5を走査させる判断は、検出欠陥数など任意に各種設定値を決めて行うことができる。
【0132】
【発明の効果】
以上詳記したように本発明によれば、パターン検査条件の誤差により発生する疑似欠陥の影響を排除してパターン検査の感度を高めることができるパターン検査方法及びその装置、マスクの製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるパターン検査装置の一実施の形態を示す構成図。
【図2】本発明に係わるパターン検査装置の一実施の形態におけるマスク上に描かれている回路パターンに対する走査を示す模式図。
【図3】本発明に係わるパターン検査装置の一実施の形態におけるマスク上の回路パターンをセンサで走査したときのストライプ及び各ブロックを示す模式図。
【図4】本発明に係わるパターン検査装置の一実施の形態におけるパターン補正フローチャート。
【図5】本発明に係わるパターン検査装置の一実施の形態における参照パターンの補正動作を説明するための図。
【図6】本発明に係わるパターン検査装置の一実施の形態におけるパターン検査条件の位置ずれによる参照パターンの補正を説明するための図。
【図7】本発明に係わるパターン検査装置の一実施の形態におけるパターン検査条件の白のサイズによる参照パターンの補正を説明するための図。
【図8】本発明に係わるパターン検査装置の一実施の形態におけるパターン検査条件の黒のサイズによる参照パターンの補正を説明するための図。
【図9】本発明に係わるパターン検査装置の一実施の形態におけるパターン検査条件のコーナ丸まりによる参照パターンの補正を説明するための図。
【図10】本発明に係わるパターン検査装置の一実施の形態における伸縮補正方法による参照パターンの補正を説明するための図。
【図11】本発明に係わるパターン検査装置の一実施の形態におけるパターン検査条件の輝度による参照パターンの補正を説明するための図。
【図12】本発明に係わるパターン検査装置の変形例を説明するための図。
【図13】本発明に係わるパターン検査装置を用いたハードマスクの製造プロセスを示すフローチャート。
【符号の説明】
1:マスク
2:XYステージ
3:ステージ制御装置
4:光源
5:ラインセンサ
6:ステージ位置測定装置
7:パターン条件修正装置
8:データベース
9:参照パターン発生装置
10:比較装置
11:パターン条件測定装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば半導体デバイスや液晶ディスプレイ等の製造工程等で用いられているフォトマスク、半導体ウエハなどに形成されているパターンを検査するパターン検査方法及びその装置、マスクの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
フォトマスク等のパターン検査装置は、die−to−database比較と呼ばれる検査方法を用いている。この検査方法は、フォトマスク等の被検査体に形成されている被検査回路パターン(被検査パターン)をラインセンサで撮像し、この撮像により取得されたセンサパターンと、被検査パターンの設計に用いたCAD(Computer Aided Design)データより作成された参照パターンとを比較し、両者の不一致点を欠陥として検出する。
【0003】
この検査では、位置ずれ等のパターン検査条件(例えば被検査パターンの位置、サイズ、コーナ丸まり、輝度など)の誤差により、誤認識した欠陥(以下、疑似欠陥と称する)の発生が問題になる。
【0004】
従来のパターン検査装置では、基準マスクを測定してそのパターン検査条件を取得し、このパターン検査条件に基づいて参照パターンに対する補正量を求め、この補正量に従って参照パターンを補正してパターン検査を行う。
【0005】
又、近年のマスクパターン検査では、検査前にマスク上の代表点で測定したパターン検査条件を測定し、このパターン検査条件に基づいて参照パターンを補正して検査を行う。
【0006】
例えば特許文献1には、撮像装置の撮像により検査画像データを得、この検査画像データと参照画像データとの位置ずれを検出し、この位置ずれに基づいて検査画像データと参照画像データとの位置合わせを行う旨が記載されている。
【0007】
パターン検査装置では、センサパターンと参照パターンとの不一致点を欠陥として検出するので、特にこれらセンサパターンと参照パターンとの位置合わせ及び形状合わせが重要となる。
【0008】
これらセンサパターンと参照パターンとの位置合わせ及び形状合わせを損なう要因は、例えば被検査体を載置するステージ等の機械制御系の位置精度や光学系の特性、マスクパターンの形状変化等が考えられる。特に、機械制御系については、ヨーイング、速度むら、マスクの位置オフセット、伸縮量、回転量等の要因がセンサパターンと参照パターンとの位置合わせ及び形状合わせに大きく影響する。
【0009】
しかるに、センサパターンと参照パターンとの位置合わせ及び形状合わせが損なわれると、パターン検査条件の誤差による疑似欠陥が発生する。
【0010】
従って、今後、半導体パターンの一層の微細化が進み、これに応じてパターン欠陥の検出感度を高めるためには、例えば電子回路系又は計算機ソフトウェアを用い、パターン検査条件の誤差を計測し、この誤差を補正する必要がある。
【0011】
【特許文献1】
特開平5−126754号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、パターン検査条件の誤差により発生した疑似欠陥を補正する際には、センサパターンと参照パターンとを合わせるために、ステージにセットしたマスクの位置のばらつきを補正しなければならない。このためには、マスクの位置のばらつきを補正する電子回路系が複雑となり、その回路規模も大きくなる。
【0013】
又、欠陥の検出感度を上げるため代表点で測定した値を用いる検査方法では、パターン検査条件の誤差により発生する疑似欠陥の問題を回避できない。
【0014】
そこで本発明は、パターン検査条件の誤差により発生する疑似欠陥の影響を排除してパターン検査の感度を高めることができるパターン検査方法及びその装置、マスクの製造方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、被検査パターンを所定のパターン領域毎に走査して順次撮像して取得されるセンサパターンと、前回取得したセンサパターンにより取得されるパターン検査条件に基づいて逐次補正される参照パターンとを比較して被検査パターンを検査するパターン検査方法において、最初のパターン領域の検査において、当該パターン領域を撮像して取得されたセンサパターンと参照パターンとを比較し、この比較結果に基づいて得られるパターン検査条件に基づいて参照データを補正する工程と、前記最初のパターン領域を再度撮像して取得されたセンサパターンと工程で補正された参照パターンとを比較して被検査パターンを再検査する工程とを有することを特徴とするパターン検査方法である。
【0016】
本発明は、被検査パターンを所定のパターン領域毎に走査して順次撮像して取得されるセンサパターンと、前回取得されたセンサパターンにより取得されるパターン検査条件に基づいて逐次補正される参照パターンとを比較して被検査パターンを検査するパターン検査方法において、最初のパターン領域以降のパターン領域の検査において、パターン検査条件が設定値を越えていると、当該パターン領域を再度撮像して取得されるセンサパターンのパターン検査条件に基づいて参照パターンを補正する工程と、この補正された参照パターンを次のパターン領域の検査に用いる工程とを有することを特徴とするパターン検査方法である。
【0017】
本発明は、被検査パターンを所定のパターン領域毎に走査して順次撮像して取得されるセンサパターンと、前回検査したパターン領域に基づくパターン検査条件により逐次補正される参照パターンとを比較して被検査パターンを検査するパターン検査方法において、最初のパターン領域の検査において、当該パターン領域を撮像して取得されたセンサパターンと参照パターンとを比較し、この比較結果に基づいて得られるパターン検査条件に基づいて参照データを補正する工程と、最初のパターン領域を再度撮像して取得されたセンサパターンと前記工程で補正された参照パターンとを比較して被検査パターンを再検査する工程と、最初のパターン領域以降のパターン領域の検査において、パターン検査条件が設定値を越えていると、当該パターン領域を再度撮像して取得されるセンサパターンのパターン検査条件に基づいて参照パターンを補正する工程と、この補正された参照パターンを次のパターン領域の検査に用いる工程とを有することを特徴とするパターン検査方法である。
【0018】
本発明におけるパターン検査方法のパターン検査条件は、被検査パターンの位置、サイズ、コーナ丸まり又は輝度の少なくともいずれか1つである。
【0019】
本発明におけるパターン検査方法のパターン検査条件は、被検査パターンを1走査したときのパターン領域であるストライプ、又はこのストライプ内を複数に分割した各ブロック毎に求められる。
【0020】
本発明は、被検査パターンが形成された被検査体とセンサとを相互に移動して被検査パターンを1パターン領域ずつ順次走査し、センサの撮像により取得されるセンサパターンと、少なくとも1走査前に取得されたセンサパターンにより取得されるパターン検査条件に基づいて逐次補正される参照パターンとを比較して被検査パターンを検査するパターン検査装置において、センサパターンと参照パターンとの比較に基づいてパターン検査条件を測定するパターン条件測定手段と、パターン検査条件が設定値を越えたとき、被検査体とセンサとを相互に移動して再度パターン領域を走査させ、かつ再度の走査により取得されたセンサパターンに基づくパターン検査条件に基づいて参照パターンを補正するパターン条件修正手段とを具備し、最初のパターン領域において、当該パターン領域を再度撮像して取得されたセンサパターンとパターン条件修正手段により補正された参照パターンとを比較して被検査パターンを検査し、最初のパターン領域以降のパターン領域において、当該パターン領域のパターン検査条件が設定値を越えると、当該パターン領域を再度撮像して取得されたセンサパターンのパターン検査条件に基づいて参照パターンを補正し、この補正された参照パターンを次のパターン領域の検査に用いることを特徴とするパターン検査装置である。
【0021】
本発明におけるパターン検査装置のパターン条件測定手段は、パターン検査条件として被検査パターンの位置、サイズ、コーナ丸まり又は輝度の少なくともいずれか1つを測定する。
【0022】
本発明におけるパターン検査装置のパターン条件測定手段は、被検査パターンを1走査したときのパターン領域であるストライプ、又はこのストライプ内を複数に分割した各ブロック毎にパターン検査条件を求める。
【0023】
本発明は、基板上に成膜を行う成膜工程と、膜に被検査パターンを描画する描画工程と、被検査パターンを所定のパターン領域毎に走査して順次取得されるセンサパターンと、被検査パターンの設計データから得られる参照パターンとを比較して被検査パターンの検査を行なう検査工程とを有するマスクの製造方法において、検査工程は、最初のパターン領域の検査において、当該パターン領域を撮像して取得されたセンサパターンと参照パターンとを比較し、この比較結果に基づいて得られるパターン検査条件に基づいて参照データを補正する工程と、最初のパターン領域を再度撮像して取得されたセンサパターンと前記工程で補正された参照パターンとを比較して被検査パターンを再検査する工程と、最初のパターン領域以降のパターン領域の検査において、パターン検査条件が設定値を越えていると、当該パターン領域を再度撮像して取得されるセンサパターンのパターン検査条件に基づいて参照パターンを補正する工程と、この補正された参照パターンを次のパターン領域の検査に用いる工程とを有することを特徴とするマスクの製造方法である。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
【0025】
図1はパターン検査装置の構成図である。このパターン検査装置は、die−to−database比較と呼ばれる検査方法を用いる。
【0026】
被検査体であるマスク1上には、回路パターン(被検査パターン)が描かれている。このマスク1は、XYステージ2に保持されている。このXYステージ2は、ステージ制御装置3の駆動によってX軸方向に対して連続的に移動制御され、かつY軸方向に対して所定のステップ距離毎にステップ移動制御される。
【0027】
XYステ一ジ2に保持されているマスク1の上方位置には、光源4が配置されている。この光源4は、照明光を放射するもので、この照明光は、マスク1に照射される。
【0028】
マスク1の下方位置には、ラインセンサ5が配置されている。このラインセンサ5は、マスク1に描かれている回路パターンを撮像し、その画像信号(以下、センサパターンと称する)を出力する。
【0029】
マスク1上の回路パターンの検査は、図2(a)に示すようにY軸方向に一定の幅を有する短冊状の各パターン領域L単位に行なわれる。すなわち、XYステージ2は、上記の如くステージ制御装置3の駆動制御によりX軸方向に連続移動し、このX軸方向への移動の終了毎にY軸方向にパターン領域Lの幅だけステップ移動するので、ラインセンサ5は、マスク1に対してX軸方向に走査し、このX軸方向への走査が終了するとY軸方向にステップ移動し、再びX軸方向に走査する。この結果、ラインセンサ5は、マスク1の全面を走査する。
【0030】
このようにマスク1上の回路パターン検査時には、図3に示すようにラインセンサ5からセンサパターンがマスク1の端から連続的に撮り込まれる。このセンサパターンの撮り込みにおいて、ラインセンサ5の幅でマスク1の例えば図面上左端から右端までの領域をストライプSと称する。なお、ラインセンサ5の走査順に従ってストライプS1〜Snと称する。又、このストライプSを複数に分割した各領域をそれぞれブロックBと称する。
【0031】
なお、図2(b)は、検査開始時点におけるラインセンサ5の走査領域すなわちセンサパターン領域Pと参照パターン領域Rとの位置関係を示す。本来、これらセンサパターン領域Pと参照パターン領域Rとは一致していなければならない。ところが、位置合わせをしなければ、同図に示すようにセンサパターン領域Pと参照パターン領域Rとは、位置ずれする。
【0032】
ステージ位置測定装置6は、ラインセンサ5から出力されるセンサパターンに同期してXYステージ2のX軸方向位置及びY軸方向位置を検出し、これらX軸方向位置及びY軸方向位置からなる位置データをパターン条件修正装置7に送出する。このステージ位置測定装置6は、例えばレーザ干渉計又はリニアエンコーダ等が用いられる。
【0033】
一方、データベース8には、マスク1に回路パターンを形成したときにCADで用いた設計パターンデータが記憶されている。
【0034】
参照パターン発生装置9は、データベース8に記憶されている設計パターンデータを読み込み、パターン条件修正装置7から出力されるタイミング信号としてのパターン検査条件が与えられると、ラインセンサ5のマスク1に対する走査位置に対応する設計パターンデータを読み出し、この設計パターンデータに基づいて参照パターンを発生する。
【0035】
なお、タイミング信号は、パターン検査条件の検出とその補正についてのステップに基づいて、次のストライプを検査する際に与える参照パターンの補正用の情報である。従って、それに基づいて参照パターンが補正されている。
【0036】
比較装置10は、ラインセンサ5から出力されたセンサパターンと参照パターン発生装置9で発生した参照パターンとを入力し、これらセンサパターンと参照パターンとを比較し、その比較結果つまりセンサパターンと参照パターンとの差からマスク1における被検査パターンの欠陥を出力する。
【0037】
パターン条件測定装置11は、比較装置10でのセンサパターンと参照パターンとの比較結果を受け取り、この比較結果に基づいてパターン検査条件、例えば被検査パターンの位置、サイズ、コーナ丸まり、輝度などを測定する。なお、パターン条件測定装置11は、パターン検査条件の被検査パターンの位置、サイズ、コーナ丸まり又は輝度のうち少なくともいずれか1つを測定する。
【0038】
パターン条件修正装置7は、パターン条件測定装置11により測定されたパターン検査条件を受け取り、このパターン検査条件が設定値を越えたとき、ステージ制御装置3に対してラインセンサ5により再度同一ストライプS上の回路パターンを走査させる指令を送出し、かつこの走査によってラインセンサ5から出力されるセンサパターンを比較回路10に送出させる。これによりパターン条件測定装置11は、再び比較装置10の比較結果を受けてセンサパターンのパターン検査条件を出力するものとなる。
【0039】
従って、パターン条件修正装置7は、再び、パターン条件測定装置11からパターン検査条件を受け取り、このパターン検査条件に基づいて参照データ発生回路9で発生する参照パターンを補正する指令を参照データ発生回路9に発する。
【0040】
この結果、マスク1に対してラインセンサ5により最初に走査するストライプS1の回路パターンの検査は、ストライプS1にラインセンサ5を走査させてセンサパターンを取得し、このセンサパターンのパターン検査条件に基づいてパターン条件修正装置7により参照パターンを補正する。再び、ストライプS1にラインセンサ5を走査させて取得されたセンサパターンとパターン条件修正装置7により補正された参照パターンとを比較して回路パターンを検査する。
【0041】
一方、最初のストライプS1以降のストライプS2〜Snの回路パターンの検査は、これらストライプS2〜Snにおいてそれぞれパターン検査条件が設定値を越えると、当該ストライプS2〜Snに対して再度ラインセンサ5を走査させてそのセンサパターンを取得し、このセンサパターンのパターン検査条件に基づいて参照パターンを補正する。そして、この補正された参照パターンを次のストライプS3〜Sn+1における回路パターンの検査に用いる。なお、ストライプS3〜Sn+1は存在しないので、パターン検査はマスク1上のストライプSnでの走査で終了する。
【0042】
なお、パターン条件修正装置7は、パターン条件測定装置11により測定されたパターン検査条件が設定値を越えたときに、ラインセンサ5を再度走査させる指令を送出するが、この再度走査させるときの判断は次の通り行う。
【0043】
比較装置10の比較結果であるセンサパターンと参照パターンとの差に基づき疑似欠陥の数が所定の個数を越えたとき、パターン検査条件が設定値を越えたと判断して再度ラインセンサ5を走査させる。
【0044】
又、パターン条件修正装置7は、各ストライプS1〜Sn毎にパターン検査条件が設定値を越えていなくても、各ストライプS1〜Snのパターン検査条件に基づいてその都度参照パターンを補正するが、前回、前々回における設定値とパターン検査条件との各差分の変化の履歴と、今回の設定値とパターン検査条件との差分とを比較し、この差分の変化が予め設定された設定差分値よりも大きくなった場合に、パターン検査条件が設定値を越えたと判断して再度ラインセンサ5を走査させる。
【0045】
次に、上記の如く構成されたパターン検査装置の特に位置合わせ動作について説明する。
【0046】
先ず、マスク1上に描かれている回路パターンは、図3に示すように各ストライプS1〜Sn単位に検査される。すなわち、XYステージ2は、ステージ制御装置3の駆動制御によって、X軸方向に連続移動し、かつX軸方向への移動が終了する毎にY軸方向に各ストライプS1〜Snの幅だけステップ移動する。これにより、ラインセンサ5は、マスク1の全面を走査する。
【0047】
すなわち、XYステージ2は、ラインセンサ5の短手方向(X軸方向)に移動する。次に、XYステージ2は、ラインセンサ5の長手方向(Y軸方向)にステップ移動し、再びラインセンサ5の短手方向に移動し、これ以降、この移動を繰り返す。これと共にラインセンサ5は、ストライプS1の回路パターンをマスク1の端から連続的に撮り込み、続いて各ストライプS2〜Snの回路パターンをマスク1の端から撮り込む。
【0048】
ところで、最初に検査するストライプS1の検査開始時点におけるラインセンサ5により取得されるセンサパターン領域Pと参照パターン領域Rとは、図2(a)(b)に示すように本来、一致していなければならないが、位置合わせを行わなければ、位置ずれが生じている。
【0049】
次に、パターン検査条件(位置、サイズ、コーナ丸まり、輝度など)の誤差により発生する疑似欠陥の検出とその補正について図4に示すパターン補正フローチャートを参照して説明する。
【0050】
パターンの検査は、パターン検査時に補正が必要なパターン検査条件(位置、サイズ、コーナ丸まり、輝度など)を、直前に検査したストライプS1〜Sn−1、例えばストライプS2のパターン検査時であれば、ストライプS1から求めたパターン検査条件に従って参照パターンを補正し、この参照パターンを用いてストライプS2の検査を行い、高精度なマスク1の検査を行う。
【0051】
すなわち、ステップ#1において検査がスタートすると、ステージ制御装置3は、XYステージ2をラインセンサ5の短手方向(X軸方向)に移動する。これにより、ラインセンサ5は、マスク1上のストライプS1を走査する。
【0052】
ステージ位置測定装置6は、ラインセンサ5から出力されるセンサパターンに同期してXYステージ2のX軸方向位置及びY軸方向位置を検出し、これらX軸方向位置及びY軸方向位置からなる位置データをパターン条件修正装置7に送出する。
【0053】
このパターン条件修正装置7は、ステップ#2において、ステージ位置測定装置6から送出される位置データを入力し、この位置データから最初のストライプS1であるか否かを判断する。
【0054】
この判断の結果、最初のストライプS1であれば、パターン条件修正装置7は、ステップ#3に移り、パターン検査条件(位置、サイズ、コーナ丸まり、輝度など)の補正初期値を設定する。
【0055】
なお、このパターン検査条件の補正初期値は、例えば多品種のマスク1を検査する場合に前回検査したマスク1とは品種の異なるマスク1を検査するときに設定されるもので、当該品種の異なるマスク1のパターン検査条件に一致しないことが多い。
【0056】
一方、上記判断の結果、最初のストライプS1でなくそれ以降のストライプS2〜Snであれば、パターン条件修正装置7は、ステップ#4に移り、前のストライプS1〜Sn−1で検査したときに取得したパターン検査条件(位置、サイズ、コーナ丸まり、輝度など)を設定する。
【0057】
次に、比較装置10は、ステップ#5において、順次ストライプS1〜Snの回路パターンの検査を行う。
【0058】
先ず、図5に示すようにマスク1上の最初に走査するストライプS1の回路パターンの検査について説明する。
【0059】
この場合、比較装置10は、ラインセンサ5から出力されたストライプS1のセンサパターンと参照パターン発生装置9で発生した参照パターンとを入力し、これらセンサパターンと参照パターンとを比較し、その比較結果からマスク1における被検査パターンの欠陥を出力する。
【0060】
パターン条件測定装置11は、比較装置10の比較結果を受け取り、この比較結果に基づいてパターン検査条件、例えば被検査パターンの位置、サイズ、コーナ丸まり、輝度のうち少なくとも1つを測定する。
【0061】
パターン条件修正装置7は、パターン条件測定装置11により測定されたパターン検査条件を受け取り、このパターン検査条件が設定値を越えているか否かを判断する。
【0062】
このパターン検査条件が設定値を越えているか否かの判断は、例えば、比較装置10の比較結果であるセンサパターンと参照パターンとの差に基づき疑似欠陥の数が所定の個数を越えたとき、パターン検査条件が設定値を越えたと判断する。
【0063】
又、前回、前々回における設定値とパターン検査条件との各差分の変化の履歴と、今回の設定値とパターン検査条件との差分とを比較し、この差分の変化が予め設定された設定差分値よりも大きくなった場合に、パターン検査条件が設定値を越えたと判断する。
【0064】
この判断の結果、パターン検査条件が設定値を越えたと判断されれば、例えばマスク1のパターン検査中のストライプS1〜Snにおいて、疑似欠陥が大量に検出された場合、回路パターンのサイズが小パターンから大パターン、逆に大パターンから小パターンに変化した場合、マスク1の品種が変わった場合などであることが判る。
【0065】
上記の通りパターン検査条件の補正初期値は、例えば多品種のマスク1を検査する場合に前回検査したマスク1とは品種の異なるマスク1を検査するときに設定されるので、設定値を越えることが多い。
【0066】
従って、パターン検査条件が設定値を越えていると、パターン条件修正装置7は、ステージ制御装置3に対してラインセンサ5により再度同一ストライプS1上の回路パターンを走査させる指令を送出する。これにより、XYステージ2は、再びラインセンサ5の短手方向(X軸方向)に移動するので、ラインセンサ5は、図5に示すようにマスク1上のストライプS1を再走査し、そのセンサパターンを出力する。
【0067】
これと共に、パターン条件修正装置7は、ステップ#6において、1回目の走査によりパターン条件測定装置11から受け取ったパターン検査条件、例えば被検査パターンの位置、サイズ、コーナ丸まり、輝度に基づいて参照データ発生回路9で発生する参照パターンを補正する指令を参照データ発生回路9に発する。
【0068】
この参照データ発生回路9は、ストライプS1のパターン検査条件に基づいて参照パターンを補正し、この補正した参照パターンを発生する。これにより、参照パターンは、ストライプS1のパターン検査条件にほぼ一致するものとなる。
【0069】
この場合、パターン条件修正装置7は、ステップ#7において、ストライプS1のパターン検査条件に従って参照パターンを補正するのに図3に示す各ストライプS1〜Sn毎に行うか、又は各ブロックB毎に行うかの判断を行い、各ストライプS1〜Sn毎であれば、ステップ#8に移ってストライプS1のパターン検査条件を採用し、各ブロックB毎であれば、ステップ#9に移ってブロックB毎のパターン検査条件を採用する。
【0070】
ここで、パターン検査条件(位置、サイズ、コーナ丸まり、輝度)の検出とその結果による参照パターンの補正について説明する。
【0071】
(a)位置ずれ
図6(a)に模式図を示し、同図(b)にそれに対応した断面プロファイルを示す。
ラインセンサ5が検出したセンサパターンのストライプSと参照パターンのX軸方向とY軸方向とのそれぞれについて、A、Bの両端のエッジ位置を検出し、両データのそれぞれのX軸方向とY軸方向との中心を算出しする。このX軸方向とY軸方向とのそれぞれについての中心を、参照パターンとセンサパターンとで比較して、両データのX軸方向とY軸方向とのそれぞれの中心の差により位置ずれを検出し、参照パターンを補正する。
【0072】
(b)サイズ
図7(a)に模式図を示し、同図(b)にそれに対応した断面プロファイルを示す。黒地に白いパターンが形成されている際のパターンサイズを線幅とすれば、両データの線幅誤差の測定も行うことができる。すなわち、図7(b)に示すようにセンサパターンのエッジ両端の所定個所の幅Lwsと参照パターンの対応個所の幅Lwrとの差により、白いパターンの参照パターンとの線幅誤差を検出し、参照パターンを補正する。
【0073】
白地に黒いパターンが形成されている場合は、図8(a)(b)に示すように黒地に白いパターンが形成されている場合における白と黒が逆になるだけで、上記同様に、センサパターンのエッジ両端の所定個所の幅Lbsと参照パターンの対応個所の幅Lbrとの差により、黒いパターンの参照パターンとの線幅誤差を検出し、参照パターンを補正する。
【0074】
(c)コーナ丸まり
図9の模式図に示すように、ラインセンサ5が検出したセンサパターンと参照パターンのコーナー丸まり(曲率)を比較する。両データのコーナ部の曲率の差を求めてコーナ丸まりを検出して参照パターンを補正する。
【0075】
(d)伸縮率
センサパターンを撮り込んでいるステージの位置の検出には、レーザ干渉計を用いているので、大気圧等の影響により測定値が図10(a)に示したようにセンサデータが伸縮するためにそれを補正する必要がある。
【0076】
伸縮補正方法は、ストライプSの中の全ブロックBの位置ずれ量からストライプ1本分の伸縮補正量を求めて補正する場合と、ストライプ中の一部のブロック毎に伸縮補正量を求める場合とがある。
【0077】
図10(b)に示すように伸縮補正量はストライプSのブロックB毎のセンサパターンと参照パターンの位置ずれ量からストライプS毎に求める。すなわち、各ストライプSを順次各ブロックB毎に逐次位置ずれ量を検出しブロック間の伸縮補正量を求める。このとき、線形補間などしてブロック毎のばらつきの影響をなくしてもよい。こうして求めたストライプSの伸縮補正量から参照パターンを補正する。
【0078】
(e)輝度
図11に示すようにラインセンサ5がストライプS毎に検出したセンサパターンと、対応する参照パターンを比較し、両データの差を求めて差分について参照パターンを補正する。
【0079】
なお、センサパターンのパターンサイズがラインセンサの画素分解能に近づくと信号強度が徐々に低下する。そのため、低下した分を考慮して、参照パターンの信号強度に一定の係数をかけて信号強度の最大値を補正を行っている。この参照パターンで補正する係数は、予め実験でパターンのサイズごとに求めて、ルックアップテーブルに設定し、参照パターンのサイズに応じて補正係数を選択するようにすればよい。
【0080】
しかる後、比較装置10は、再度ラインセンサ5から出力されたストライプS1のセンサパターンと、参照パターン発生装置9においてストライプS1のパターン検査条件に基づいて補正された参照パターンとを入力して比較し、その比較結果からマスク1における被検査パターンの欠陥を出力する。
【0081】
再び、パターン条件測定装置11は、比較装置10の比較結果を受け取り、この比較結果に基づいてパターン検査条件を測定し、パターン条件修正装置7に送出する。
【0082】
このパターン条件修正装置7は、パターン条件測定装置11により測定されたパターン検査条件を受け取り、このパターン検査条件が設定値を越えているか否かを判断するが、今回は、ストライプS1のパターン検査条件に従って参照パターンが補正されているので、パターン検査条件は設定値を越えない。
【0083】
従って、次のストライプS2の検査に移る。
【0084】
一方、図5に示すようにマスク1上のストライプS1以降のストライプS1〜Snの回路パターンの検査について説明する。
【0085】
この場合、比較装置10は、ラインセンサ5から出力された例えばストライプS3のセンサパターンと参照パターン発生装置9で発生した参照パターンとを入力し、これらセンサパターンと参照パターンとを比較し、その比較結果からマスク1における被検査パターンの欠陥を出力する。
【0086】
パターン条件測定装置11は、比較装置10の比較結果を受け取り、この比較結果に基づいてパターン検査条件、例えば被検査パターンの位置、サイズ、コーナ丸まり、輝度のうち少なくとも1つを測定する。
【0087】
パターン条件修正装置7は、パターン条件測定装置11により測定されたパターン検査条件を受け取り、このパターン検査条件が設定値を越えているか否かを判断する。
【0088】
ここで、ストライプS3における回路パターンの例えばサイズ等に変更があると、パターン検査条件が設定値を越えることがある。従って、パターン検査条件が設定値を越えていると、パターン条件修正装置7は、ステージ制御装置3に対してラインセンサ5により再度同一ストライプS3上の回路パターンを走査させる指令を送出する。これにより、XYステージ2は、再びラインセンサ5の短手方向(X軸方向)に移動するので、ラインセンサ5は、図5に示すようにマスク1上のストライプS3を再走査し、そのセンサパターンを出力する。
【0089】
これと共に、パターン条件修正装置7は、ステップ#6において、1回目のストライプS3に対する走査よりパターン条件測定装置11から受け取ったパターン検査条件、例えば被検査パターンの位置、サイズ、コーナ丸まり、輝度に基づいて参照データ発生回路9で発生する参照パターンを補正する指令を参照データ発生回路9に発する。
【0090】
この参照データ発生回路9は、ストライプS3のパターン検査条件に基づいて参照パターンを補正し、この補正した参照パターンを発生する。これにより、参照パターンは、ストライプS3のパターン検査条件にほぼ一致するものとなる。
【0091】
なお、比較装置10は、ストライプS3に対する1回目の走査により取得されたセンサパターンと参照パターンとの比較結果から疑似欠陥を検出する可能性があるが、ストライプS3における回路パターンの例えばサイズ等に変更を予め設定しておくことで、疑似欠陥の発生を予測可能である。
【0092】
次に、ストライプS4の回路パターンの検査に移る。このストライプS4の回路パターンは、ストライプS3のパターン検査条件と同一のパターン検査条件を有するものとする。
【0093】
このストライプS4の検査では、比較装置10は、ラインセンサ5から出力された例えばストライプS4のセンサパターンと、前回走査したストライプS3のパターン検査条件に基づいて補正された参照パターンとを比較し、その比較結果からマスク1における被検査パターンの欠陥を出力する。
【0094】
このときパターン条件修正装置7は、パターン条件測定装置11により測定されたストライプS4のパターン検査条件を受け取り、このパターン検査条件が設定値を越えているか否かを判断するが、ストライプS4の検査ではストライプS3のパターン検査条件に従って参照パターンが補正されているので、パターン検査条件は設定値を越えない。
【0095】
これ以降、上記同様にマスク1上のストライプS5〜Snの回路パターンの検査を行う。
【0096】
このように上記一実施の形態においては、最初のストライプS1の検査において、ストライプS1を撮像して取得されたセンサパターンとその参照パターンとを比較し、この比較結果に基づいて得られるパターン検査条件に基づいて参照データを補正し、最初のストライプS1を再度撮像して取得されたセンサパターンと補正された参照パターンとを比較して被検査パターンを再検査するので、例えば品種の異なるマスク1を検査する場合でも、そのマスク1のパターン検査条件の変化に応じてその都度参照パターンを補正することができ、パターン検査条件の誤差により発生する疑似欠陥の問題を軽減できる。
【0097】
従って、マスク1の全ストライプS1〜Snのパターン検査条件が全て同一であれば、最初のストライプS1を走査して取得されたパターン検査条件に基づいて補正された参照パターンを用いて、残り全てのストライプS2〜Snのパターン検査ができる。
【0098】
又、最初のストライプS1以降のストライプS2〜Snの検査において、パターン検査条件が設定値を越えていると、当該ストライプS2〜Snを再度撮像して取得されるセンサパターンのパターン検査条件に基づいて参照パターンを補正し、この補正された参照パターンを次のストライプS3〜Snの検査に用いるので、例えばマスク1上の各ストライプS2〜Snの途中でパターンサイズなどが変化する等してパターン検査条件が変化しても、このパターン検査条件の変化に即座に対応して参照パターンを補正することができ、パターン検査条件の誤差により発生する疑似欠陥の問題を軽減できる。
【0099】
従って、上記検査装置を用いて被検査体であるマスク1を検査すれば、パターン検査条件の誤差による疑似欠陥が発生しないため、安定した高精度なマスク1検査が可能になる。
【0100】
さらに、マスク1枚毎に微妙なパターン検査条件の補正量を検査装置オぺレータが予め設定する必要が無くなり、人手と時間の節約が可能になる。そのうえ、検査自動化が可能になり、連続自動検査が可能である。
【0101】
なお、上記一実施の形態では、die−to−database比較方式によりセンサパターンと参照パターンとを比較して検査しているが、これに限らず、die−to−die比較方式で行うこともできる。
【0102】
この場合、図12に示すようにXYステージ2に対して複数、例えば2つの光源20a、20b等を配置し、かつ被検査体であるマスク1は2個取り等の繰返しパターンにマスク1a、1bに形成されているものを対象とし、相互のマスク1a、1bのデータを比較することにより差異を検出し、検査をすることができる。
【0103】
又、被検査体がウエハのよう光に対して非透過体である場合は、反射光で測定する必要があるので、図1に示したパターン検査装置のブロック構成図おいて、ラインセンサ5の位置をウエハからの反射光を受光することが出来る位置に設定すればよい。
【0104】
次に、上記一実施の形態で説明したパターン検査方法を用いたマスクの製造方法について図13に示すハードマスクの製造プロセスを示すフローチャートを参照して説明する。
【0105】
ハードマスク1は、ソフトマスク1のレリーフ効果を除き、膜強度の弱さを克服するために、ガラス基板上に金属または金属酸化物層の画像を作り、フォトマスクを形成している。
先ず、ステップ#11において、ガラス基板が研磨、洗浄される。
【0106】
次に、ステップ#12において、ガラス基板上に所定の厚さのクロム膜が真空蒸着中スパッタリング法で被膜形成される。
【0107】
次に、ステップ#13において、フォトレジスト膜が塗布される。このフォトレジスト膜厚は、通常0.4〜0.8μm程度である。
【0108】
次に、ステップ#14において、プレベークがなされる。
【0109】
次に、ステップ#15において、プレベーク後に、形成するパターンに応じた露光が行なわれる。
【0110】
続いて、ステップ#16において、自動現像装置等によりスプレー法や浸漬法で現像が行なわれる。
【0111】
次に、ステップ#17において、現像後にポストベークが行なわれる。このポストベークは、温度が高温過ぎるとレジストがプラスチックフロー(軟化現象)を起こして形状変化をきたすので、温度、時間設定の管理は注意を要する。
【0112】
次に、ステップ#18において、エッチングが行なわれる。このエッチングは、ウエット法によれば浸漬法により処理を簡単にすることができるが、アンダーカットが0.5μm以上あり、画線の寸法がレジスト線幅より細くなってしまう。従って、プラズマエッチング、スパッタエッチングなどのドライエッチング法を用いる場合が多い。
【0113】
次に、ステップ#19において、レジストの剥離が行なわれる。
【0114】
その後、ステップ#20において、洗浄し、各検査が行なわれる。このパターン検査では、上記本発明のパターン検査が用いられる。
【0115】
その後に、不具合個所が存在した場合は、ステップ#21において修正し、修正後に再びステップ#22において洗浄し、出荷する。
【0116】
なお、上述の製造プロセスは一例であり、種々の変形したプロセスで製造を行なうことが可能である。
次に補正が適切に作動できないときの条件を説明する。これは、図3に示すようにハードマスク又はソフトマスク1をパターン検査を開始するときの最初のストライプS1と、パターン検査途中の例えばストライプS3とでのパターン検査条件が設定値を超えたときである。
【0117】
先ず、パターン検査の開始時において、最初のストライプS1を検査するときについて説明する。
【0118】
通常、パターン検査条件は、予め実験で測定した初期値を用いる。しかしながら、パターン検査をするときは、パターン検査条件を初期設定してから既に時間が経過している。このため、パターン検査条件は、適切な値でないことは明らかである。
【0119】
このような最初のストライプS1の検査では、上記一実施の形態で説明したように、ストライプS1を撮像して取得されたセンサパターンとその参照パターンとを比較し、この比較結果に基づいて得られるパターン検査条件に基づいて参照データを補正し、最初のストライプS1を再度撮像して取得されたセンサパターンと補正された参照パターンとを比較して被検査パターンを再検査する。
【0120】
次に、パターン検査の途中で、パターン検査条件が設定値を超えたときについて説明する。
【0121】
例えば、センサパターンのパターンサイズがラインセンサ5の画素分解能に近づくと、当該ラインセンサ5の信号強度が徐々に低下する。パターン検査の途中で例えば大きなパターンから小さなパターンに突然大きく変化したときには、パターン検査条件が大きく変化するので、適切な補正ができなくなる。
【0122】
従って、最初のストライプS1以降のストライプS2〜Snの検査の途中でパターン検査条件が大きく変化した場合には、上記一実施の形態で説明したように、最初のストライプS1以降のストライプS2〜Snの検査において、パターン検査条件が設定値を越えていると、当該ストライプS2〜Snを再度撮像して取得されるセンサパターンのパターン検査条件に基づいて参照パターンを補正し、この補正された参照パターンを次のストライプS3〜Snの検査に用いる。
【0123】
このようなマスクの製造方法であれば、製造プロセス中のパターン検査工程において、上記一実施の形態で説明したパターン検査方法を用いるので、疑似欠陥による検査の障害を排除して欠陥検出感度を上げることができ、高精度なマスクやウエハの検査が可能になる。
【0124】
特に、例えば品種の異なるハードマスク又はソフトマスク1を製造する場合でも、そのマスク1のパターン検査条件の変化に応じてその都度参照パターンを補正することができ、パターン検査条件の誤差により発生する疑似欠陥の問題を軽減できる。
【0125】
又、最初のストライプS1以降のストライプS2〜Snの検査において、これらストライプS2〜Snの途中でパターンサイズなどが変化する等してパターン検査条件が変化しても、このパターン検査条件の変化に即座に対応して参照パターンを補正することができ、パターン検査条件の誤差により発生する疑似欠陥の問題を軽減できる。
【0126】
又、製造するマスク1枚毎に微妙なパターン検査条件の補正量を検査装置オぺレータが予め設定する必要が無くなり、人手と時間の節約が可能になる。さらに、検査自動化が可能になり、連続自動検査が可能なマスクの検査方法を用いたマスクの製造方法を実現できる。
【0127】
なお、本発明は、上記一実施の形態に限定されるものでなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。
【0128】
さらに、上記実施形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示されている複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出できる。例えば、実施形態に示されている全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出できる。
【0129】
例えば、上記一実施の形態では、XYステージ2を移動させてラインセンサ5をマスク1の全面に走査させているが、ラインセンサ5を移動させてマスク1の全面に走査させてもよい。
【0130】
又、被検査体として半導体の製造工程で用いられているマスク1を例示したが、マスク1に限らず、被検査体として半導体ウエハ等のパターン検査にも適用することができる。
【0131】
又、パターン検査条件が設定値を越えたときに再度ラインセンサ5を走査させる判断は、検出欠陥数など任意に各種設定値を決めて行うことができる。
【0132】
【発明の効果】
以上詳記したように本発明によれば、パターン検査条件の誤差により発生する疑似欠陥の影響を排除してパターン検査の感度を高めることができるパターン検査方法及びその装置、マスクの製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるパターン検査装置の一実施の形態を示す構成図。
【図2】本発明に係わるパターン検査装置の一実施の形態におけるマスク上に描かれている回路パターンに対する走査を示す模式図。
【図3】本発明に係わるパターン検査装置の一実施の形態におけるマスク上の回路パターンをセンサで走査したときのストライプ及び各ブロックを示す模式図。
【図4】本発明に係わるパターン検査装置の一実施の形態におけるパターン補正フローチャート。
【図5】本発明に係わるパターン検査装置の一実施の形態における参照パターンの補正動作を説明するための図。
【図6】本発明に係わるパターン検査装置の一実施の形態におけるパターン検査条件の位置ずれによる参照パターンの補正を説明するための図。
【図7】本発明に係わるパターン検査装置の一実施の形態におけるパターン検査条件の白のサイズによる参照パターンの補正を説明するための図。
【図8】本発明に係わるパターン検査装置の一実施の形態におけるパターン検査条件の黒のサイズによる参照パターンの補正を説明するための図。
【図9】本発明に係わるパターン検査装置の一実施の形態におけるパターン検査条件のコーナ丸まりによる参照パターンの補正を説明するための図。
【図10】本発明に係わるパターン検査装置の一実施の形態における伸縮補正方法による参照パターンの補正を説明するための図。
【図11】本発明に係わるパターン検査装置の一実施の形態におけるパターン検査条件の輝度による参照パターンの補正を説明するための図。
【図12】本発明に係わるパターン検査装置の変形例を説明するための図。
【図13】本発明に係わるパターン検査装置を用いたハードマスクの製造プロセスを示すフローチャート。
【符号の説明】
1:マスク
2:XYステージ
3:ステージ制御装置
4:光源
5:ラインセンサ
6:ステージ位置測定装置
7:パターン条件修正装置
8:データベース
9:参照パターン発生装置
10:比較装置
11:パターン条件測定装置
Claims (9)
- 被検査パターンを所定のパターン領域毎に走査して順次撮像して取得されるセンサパターンと、前回取得した前記センサパターンにより取得されるパターン検査条件に基づいて逐次補正される参照パターンとを比較して前記被検査パターンを検査するパターン検査方法において、
最初の前記パターン領域の検査において、当該パターン領域を撮像して取得された前記センサパターンと前記参照パターンとを比較し、この比較結果に基づいて得られる前記パターン検査条件に基づいて前記参照データを補正する工程と、前記最初のパターン領域を再度撮像して取得された前記センサパターンと前記工程で補正された前記参照パターンとを比較して前記被検査パターンを再検査する工程と、を有することを特徴とするパターン検査方法。 - 被検査パターンを所定のパターン領域毎に走査して順次撮像して取得されるセンサパターンと、前回取得された前記センサパターンにより取得されるパターン検査条件に基づいて逐次補正される参照パターンとを比較して前記被検査パターンを検査するパターン検査方法において、
最初の前記パターン領域以降の前記パターン領域の検査において、前記パターン検査条件が設定値を越えていると、当該パターン領域を再度撮像して取得される前記センサパターンの前記パターン検査条件に基づいて前記参照パターンを補正する工程と、
この補正された前記参照パターンを次の前記パターン領域の検査に用いる工程と、を有することを特徴とするパターン検査方法。 - 被検査パターンを所定のパターン領域毎に走査して順次撮像して取得されるセンサパターンと、前回検査した前記パターン領域に基づくパターン検査条件により逐次補正される参照パターンとを比較して前記被検査パターンを検査するパターン検査方法において、
最初の前記パターン領域の検査において、当該パターン領域を撮像して取得された前記センサパターンと前記参照パターンとを比較し、この比較結果に基づいて得られる前記パターン検査条件に基づいて前記参照データを補正する工程と、前記最初のパターン領域を再度撮像して取得された前記センサパターンと前記工程で補正された前記参照パターンとを比較して前記被検査パターンを再検査する工程と、
最初の前記パターン領域以降の前記パターン領域の検査において、前記パターン検査条件が設定値を越えていると、当該パターン領域を再度撮像して取得される前記センサパターンの前記パターン検査条件に基づいて前記参照パターンを補正する工程と、
この補正された前記参照パターンを次の前記パターン領域の検査に用いる工程と、を有することを特徴とするパターン検査方法。 - 前記パターン検査条件は、前記被検査パターンの位置、サイズ、コーナ丸まり又は輝度の少なくともいずれか1つであることを特徴とする請求項1記載のパターン検査方法。
- 前記パターン検査条件は、前記被検査パターンを1走査したときの前記パターン領域であるストライプ、又はこのストライプ内を複数に分割した各ブロック毎に求められることを特徴とする請求項1記載のパターン検査方法。
- 被検査パターンが形成された被検査体とセンサとを相互に移動して前記被検査パターンを1パターン領域ずつ順次走査し、前記センサの撮像により取得されるセンサパターンと、少なくとも1走査前に取得された前記センサパターンにより取得されるパターン検査条件に基づいて逐次補正される参照パターンとを比較して前記被検査パターンを検査するパターン検査装置において、前記センサパターンと前記参照パターンとの比較に基づいて前記パターン検査条件を測定するパターン条件測定手段と、
前記パターン検査条件が設定値を越えたとき、前記被検査体と前記センサとを相互に移動して再度前記パターン領域を走査させ、かつ再度の走査により取得された前記センサパターンに基づく前記パターン検査条件に基づいて前記参照パターンを補正するパターン条件修正手段とを具備し、
最初の前記パターン領域において、当該パターン領域を再度撮像して取得された前記センサパターンと前記パターン条件修正手段により補正された前記参照パターンとを比較して前記被検査パターンを検査し、
前記最初の前記パターン領域以降の前記パターン領域において、当該パターン領域の前記パターン検査条件が設定値を越えると、当該パターン領域を再度撮像して取得された前記センサパターンの前記パターン検査条件に基づいて前記参照パターンを補正し、この補正された前記参照パターンを次の前記パターン領域の検査に用いることを特徴とするパターン検査装置。 - 前記パターン条件測定手段は、前記パターン検査条件として前記被検査パターンの位置、サイズ、コーナ丸まり又は輝度の少なくともいずれか1つを測定することを特徴とする請求項6記載のパターン検査装置。
- 前記パターン条件測定手段は、前記被検査パターンを1走査したときのパターン領域であるストライプ、又はこのストライプ内を複数に分割した各ブロック毎に前記パターン検査条件を求めることを特徴とする請求項6記載のパターン検査装置。
- 基板上に成膜を行う成膜工程と、前記膜に被検査パターンを描画する描画工程と、前記被検査パターンを所定のパターン領域毎に走査して順次取得されるセンサパターンと、前記被検査パターンの設計データから得られる参照パターンとを比較して前記被検査パターンの検査を行なう検査工程とを有するマスクの製造方法において、
前記検査工程は、
最初の前記パターン領域の検査において、当該パターン領域を撮像して取得された前記センサパターンと前記参照パターンとを比較し、この比較結果に基づいて得られる前記パターン検査条件に基づいて前記参照データを補正する工程と、前記最初のパターン領域を再度撮像して取得された前記センサパターンと前記工程で補正された前記参照パターンとを比較して前記被検査パターンを再検査する工程と、
最初の前記パターン領域以降の前記パターン領域の検査において、前記パターン検査条件が設定値を越えていると、当該パターン領域を再度撮像して取得される前記センサパターンの前記パターン検査条件に基づいて前記参照パターンを補正する工程と、
この補正された前記参照パターンを次の前記パターン領域の検査に用いる工程と、を有することを特徴とするマスクの製造方法。
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