JP2004317375A - 光束の形状、光束中の光強度分布の決定方法、光束形状、光束中の光強度分布計測装置、波面測定装置、結像光学系の調整方法、及び露光装置の製造方法 - Google Patents
光束の形状、光束中の光強度分布の決定方法、光束形状、光束中の光強度分布計測装置、波面測定装置、結像光学系の調整方法、及び露光装置の製造方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】クロストークの影響を抑え、正確な光束の形状、光束中の強度分布を測定する方法を提供する。
【解決手段】隣接する8個のマイクロレンズ全てがスポットを形成するマイクロレンズを、光束に完全に含まれるマイクロレンズとして扱う((b)で黒丸を付けたマイクロレンズ)。そして、以下の方法により、マイクレンズが光束に含まれる割合を計算する。
(1) 光束に完全に含まれるマイクロレンズについては1とする。
(2) 光束に完全に含まれないマイクロレンズの場合には、近隣の光束に完全に含まれるマイクロレンズの光強度の平均をとり、当該マイクロレンズの光強度と、この平均との比を、当該マイクレンズが光束に含まれる割合とする。
上記のようにしてマイクレンズが光束に含まれる割合を、クロストークの影響を考慮して補正する。
【選択図】 図5
【解決手段】隣接する8個のマイクロレンズ全てがスポットを形成するマイクロレンズを、光束に完全に含まれるマイクロレンズとして扱う((b)で黒丸を付けたマイクロレンズ)。そして、以下の方法により、マイクレンズが光束に含まれる割合を計算する。
(1) 光束に完全に含まれるマイクロレンズについては1とする。
(2) 光束に完全に含まれないマイクロレンズの場合には、近隣の光束に完全に含まれるマイクロレンズの光強度の平均をとり、当該マイクロレンズの光強度と、この平均との比を、当該マイクレンズが光束に含まれる割合とする。
上記のようにしてマイクレンズが光束に含まれる割合を、クロストークの影響を考慮して補正する。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光束の形状、光束中の光強度分布の決定方法、光束形状、光束中の光強度分布計測装置、波面測定装置、結像光学系の調整方法、及び露光装置の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイスの製造工程中には、レチクルに形成されたパターンを半導体露光装置によりウエハ上に転写する工程が含まれる。このとき、露光転写可能な最小のパターン幅は、露光装置の開口数をNA、露光に使用する光の波長をλとすると、λ/NAで決定される。よって、微細なパターンを転写するために、投影光学系のNAは年々増大している。
【0003】
このような露光装置の投影光学系は、その製造時、波面測定器を使用してその波面(波面収差)を測定され、投影光学系の収差が所定の範囲に収まるように調整されている。このような目的に使用される波面測定器として代表的なものに、Shack−Hartmann(シヤック−ハルトマン)方式の波面測定器がある。その概要を図1、及び図2に示す。図1に示すように、波面測定器1では、測定対象となる投影光学系2にテストレチクルRt上のピンホールPHからの球面波SWを入射させる。投影光学系2から出た球面波SWは、投影光学系2の結像位置に設けられた波面測定器1の第1面3中のピンホールを介して、リレーレンズ4により平行光PBに変換される。
【0004】
この平行光PBは、多数のマイクロレンズ5が2次元的に配置されたマイクロレンズアレイ6に入射する。そして、マイクロレンズアレイ6により、平行光PBは、各マイクロレンズ5毎に、所定位置に配置された撮像素子(CCD)7上に2次像として結像する。
【0005】
ここで、図2(a)に示すように、投影光学系2に収差が存在しない場合には、マイクロレンズアレイ6に入射する平行光PBは、平行な波面WFpnを有する。このため、マイクロレンズアレイ6の各マイクロレンズ5による2次像Fnは、各マイクロレンズ5の光軸AXn上に結像される。
【0006】
一方、図2(b)に示すように、投影光学系2に収差が存在する場合には、マイクロレンズアレイ6に入射する平行光PBは、収差に応じて歪んだ波面WFpaを有する。このため、平行光PBは、各マイクロレンズ5毎に、それぞれ異なる波面WFpaの傾きAXpを持つことになる。そして、各マイクロレンズ5による2次像Faは、各マイクロレンズ毎にその光軸AXnから前記波面WFpaの傾き量に応じて横ずれした位置に結像することになる。このように各マイクロレンズ5毎の光束の結像位置の横ずれ量から、波面WFpaの傾きAXpを求めることにより、投影光学系2の収差を測定することができる。
【0007】
半導体デバイスの製造工程中には、レチクルに形成されたパターンを半導体露光装置によりウエハ上に転写する工程が含まれる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
このような、シヤック−ハルトマン方式に代表されるような波面測定方法においては、マイクロレンズアレイにより形成された像を検出器を用いて測定し、像からスポット位置を検出し、スポット位置から波面を復元するという手順で、波面の検出を行うこととなる。
【0009】
波面の復元は、一般に、波面の形状をZernike級数などの基底関数系を用いて表現し、測定されたスポット位置に基づいて、波面を級数でフィッティングすることにより行われる。
【0010】
波面を高精度で測定するには、マイクロレンズアレイを密に配置させ、測定点を多くすることが好ましい。しかし、マイクロレンズアレイ中のレンズレットを小さくすると、近隣のスポットとの距離が小さくなり、干渉効果によってスポットの位置がずれてしまう現象(クロストーク)が生じてしまい、測定値が波面の傾斜を正確に反映しなくなってしまう。レンズレットの大きさを変えずに、波面を拡大して測定を行えば、クロストークの影響は小さくなるが、装置が大型化する上に、受光面上での光密度が小さくなるため、ノイズ等の影響が相対的に大きくなり、測定誤差が出てしまう。
【0011】
特に、半導体露光装置の投影光学系の調整を行う場合においては、投影レンズを装置に搭載した状態で測定できるシャック−ハルトマンタイプの測定装置を使うのが便利であるが、この場合には、装置を大型化することができず、シャック−ハルトマンタイプの測定装置では、一定以上に測定精度を上げるのは困難である。マイクロレンズの集光系が小フレネル(Fresnel)結像系になっているときには、特に問題である。すなわち、小フレネル結像系では、回折光の割合が大きく、スポットがぼけて、隣のスポットとのクロストークが大きくなるからである。
上記のような事情は、波面の測定のみでなく、光束の大きさ及び光束中の光量分布を測定する場合にでも発生する。
【0012】
又、シャック−ハルトマンタイプの測定装置において、半導体露光装置の結像光学系の波面を測定するような場合には、半導体露光装置で用いられる波長が短くなってきているため、測定に用いる波長も短くする必要がある。測定光を短波長化すると、光学素子の偏光特性が無視できなくなり、そのため、設計値と実際の光学特性が高精度に一致していない半導体露光装置の結像光学系の測定を行うような場合には、測定される波面(光束)の外径を求めて補正計算を行う必要が生じている。このような場合に、特別に波面の外径を求める装置を設けることは経済的に不利である。
【0013】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、クロストークの影響を抑え、正確な光束の形状、光束中の光強度分布を決定する方法、光束形状、光束中の光強度分布計測装置、波面測定装置、結像光学系の調整方法、及び露光装置の製造方法を提供することを課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための第1の手段は、2次元的にアレイ状に配置された複数の集光素子上に光束を照射し、各集光素子により集光されて形成された各スポットの光量に基づいて、前記光束の形状を求める方法であって、
▲1▼前記各スポットの光量に基づいて、前記光束に含まれる集光素子群を求め、各集光素子が受けた光量を、対応する前記スポットの光量として仮に定める工程
▲2▼前記集光素子群が受けた光量のうち、各集光素子の近傍の他の集光素子側に伝搬される光量と近傍の前記他の集光素子から各集光素子に伝搬される光量を考慮して、前記仮に定めた前記各集光素子が受けた光量を補正する工程
▲3▼予想される前記光束の形状を表す関数であって、未知のパラメータを含んだ光束の形状を定める工程
▲4▼前記関数を、前記▲2▼の工程で求めた、補正済の前記各集光素子が受けた光量にフィッティングさせて前記未知のパラメータを決定することにより、前記光束の形状を求める工程を有することを特徴とする光束の形状の決定方法(請求項1)である。
【0015】
前記課題を解決するための第2の手段は、前記第1の手段であって、前記▲1▼の工程において前記光束に含まれる前記集光素子群を求める方法が、前記スポットの結像面に設けられた2次元受光素子アレイを構成する画素で受光量を検出し、検出された光量の最大値に基づいて閾値を決定し、当該閾値以上の光量が検出された画素を抽出して、連続した画素の固まりを抽出し、当該画素の固まり中に含まれる画素数が所定数以上のものを、スポットにより形成された画素の固まりと判定し、当該画素の固まりに対応する前記集光素子群を、前記光束に含まれるものと判定することを特徴とするもの(請求項2)である。
【0016】
前記課題を解決するための第3の手段は、前記第1の手段又は第2の手段であって、前記▲2▼の工程において、前記各集光素子の近傍の前記他の集光素子側に伝搬される光量と近傍の前記他の集光素子から前記各集光素子に伝搬される光量を、前記各集光素子に隣り合う他の集光素子との間では、それぞれの前記受光素子が受光した受光量の第1の所定の割合の光量が前記隣り合う各集光素子にそれぞれに伝搬されると共に、隣り合う受光素子のそれぞれからは、当該それぞれの受光素子が受光した受光量のうち前記第1の所定の割合と同じ割合の光量が、前記受光素子に伝搬されるものとし、前記各集光素子に斜めに隣り合う他の集光素子との間では、それぞれの前記受光素子が受光した受光量の第2の所定の割合の光量が斜めに隣り合う各集光素子にそれぞれ伝搬されると共に、斜めに隣り合う受光素子のそれぞれからは、当該それぞれの受光素子が受光した受光量のうち前記第2の所定の割合と同じ割合の光量が、前記受光素子に伝搬されるものとして、求めることを特徴とするもの(請求項3)である。
【0017】
前記課題を解決するための第4の手段は、前記第1の手段から第3の手段のいずれかであって、前記各集光素子が、小フレネル結像系を構成していることを特徴とするもの(請求項4)である。
【0018】
前記課題を解決するための第5の手段は、2次元的にアレイ状に配置された複数の集光素子上に光束を照射し、各集光素子により集光されて形成された各スポットの光量に基づいて、前記光束中の光強度分布を求める方法であって、
▲1▼前記各スポットの光量に基づいて、前記光束に含まれる前記集光素子群を求め、各集光素子が受けた光量を、対応する前記スポットの光量として仮に定める工程
▲2▼前記集光素子群が受けた光量のうち、各集光素子の近傍の前記他の集光素子側に伝搬される光量と近傍の前記他の集光素子から各集光素子に伝搬される光量を考慮して、前記仮に定めた前記各集光素子が受けた光量を補正する工程
▲3▼予想される前記光束中の光強度分布を表す関数であって、未知のパラメータを含んだものを定める工程
▲4▼前記関数を、前記▲2▼の工程で求めた、補正済の前記各集光素子が受けた光量にフィッティングさせて前記未知のパラメータを決定することにより、前記光束中の光強度分布を求める工程を有することを特徴とする光束中の光強度分布の決定方法(請求項5)である。
【0019】
前記課題を解決するための第6の手段は、前記第5の手段であって、前記▲1▼の工程において前記光束に含まれる前記集光素子群を求める方法が、前記スポットの結像面に設けられた2次元受光素子アレイを構成する画素で受光量を検出し、検出された光量の最大値に基づいて閾値を決定し、当該閾値以上の光量が検出された画素を抽出して、連続した画素の固まりを抽出し、当該画素の固まり中に含まれる画素数が所定数以上のものを、スポットにより形成された画素の固まりと判定し、当該画素の固まりに対応する前記集光素子群を、前記光束に含まれるものと判定することを特徴とするもの(請求項6)である。
【0020】
前記課題を解決するための第7の手段は、前記第5の手段又は第6の手段であって、前記▲2▼の工程において、前記各集光素子の近傍の前記他の集光素子側に伝搬される光量と近傍の前記他の集光素子から各集光素子に伝搬される光量を、前記各集光素子に隣り合う他の集光素子との間では、それぞれの前記受光素子が受光した受光量の第1の所定の割合の光量が隣り合う他の集光素子にそれぞれに伝搬されると共に、隣り合う受光素子のそれぞれからは、当該それぞれの受光素子が受光した受光量のうち前記第1の所定の割合と同じ割合の光量が、前記受光素子に伝搬されるものとし、前記各集光素子に斜めに隣り合う他の集光素子との間では、それぞれの前記受光素子が受光した受光量の第2の所定の割合の光量が斜めに隣り合う他の集光素子にそれぞれ伝搬されると共に、斜めに隣り合う受光素子のそれぞれからは、当該それぞれの受光素子が受光した受光量のうち前記第2の所定の割合と同じ割合の光量が、前記受光素子に伝搬されるものとして、求めることを特徴とするもの(請求項7)である。
【0021】
前記課題を解決するための第8の手段は、前記第5の手段から第7の手段のいずれかであって、前記各集光素子が、小フレネル結像系を構成していることを特徴とするもの(請求項8)である。
【0022】
前記課題を解決するための第9の手段は、被測定光を平行光束とする光学系と、アレイ状に配列された複数の集光素子と、前記各集光素子により前記平行光束が分割されて集光されることにより形成された各スポットの位置と光量を計測するスポット計測手段と、前記スポット計測手段の出力に基づいて前記被測定光の光束の形状を測定する光束形状演算手段を有する光束形状計測装置であって、前記光束形状演算手段は、前記第1の手段から請求項4に記載の光束の形状の決定方法に基づいて、光束の形状を決定する機能を有することを特徴とする光束形状計測装置(請求項9)である。
【0023】
前記課題を解決するための第10の手段は、被測定光を平行光束とする光学系と、アレイ状に配列された複数の集光素子と、前記各集光素子により前記平行光束が分割されて集光されることにより形成された各スポットの位置と光量を計測するスポット計測手段と、前記スポット計測手段の出力に基づいて前記被測定光の光束の中の光強度分布を測定する光強度分布演算手段を有する光強度分布計測装置であって、前記光強度分布演算手段は、前記第5の手段から請求項8に記載の光束中の光強度分布の決定方法に基づいて、光束中の光強度分布を決定する機能を有することを特徴とする光強度分布計測装置(請求項10)である。
【0024】
前記課題を解決するための第11の手段は、被測定光を平行光束とする光学系と、アレイ状に配列された複数の集光素子と、前記各集光素子により前記平行光束が分割されて集光されることにより形成されたスポットの位置を計測するスポット位置計測手段と、前記スポット位置計測手段の出力に基づいて前記被測定光の波面を演算する演算手段とを有する波面測定装置であって、当該波面演算装置は、前記第1の手段から第4の手段のいずれかである光束の形状の決定方法に基づいて、前記被測定光の波面外径を測定し、これを演算に使用して前記被測定光の波面を演算するものであることを特徴とする波面測定装置(請求項11)である。
【0025】
前記課題を解決するための第12の手段は、前記第11の手段である波面測定装置を用いて結像光学系の波面を測定し、その結果に基づいて、前記結像光学系内の光学要素の調整を行うことを特徴とする結像光学系の調整方法(請求項12)である。
【0026】
前記課題を解決するための第13の手段は、製造工程中に、前記第12の手段である結像光学系の調整方法を有することを特徴とする露光装置の製造方法(請求項13)である。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の例を、図を用いて説明する。以下の例においては、図1、図2に示したシャックハルトマンタイプの測定装置を使用して、入射する、円又は楕円形状の平行光束の寸法及び光強度分布を測定する方法について説明する。
【0028】
マイクロレンズアレイ6における各マイクロレンズ5によって集光された光は、2次元CCDアレイ上にスポットを結像するものとする。まず、CCDアレイの出力から、各スポットの位置と光強度を求める必要がある。CCDアレイにはノイズ光も入射するので、有意な光である信号光とノイズ光とを識別して、スポットの形状と位置とを決定する。そのためには、特定の閾値以上の出力を有するCCDの画素に、信号光が入射したものと考える。
【0029】
ここで、閾値は測定条件によって変動するので、まず閾値を求める。それには以下のような方法を用いる。図3に、CCDの各画素(単に画素と称することがある)における光強度の度数分布の例を示す。図3において横軸は画素における光強度であり、縦軸は度数である。図3においては、度数分布に2つの山が現れている。右側の山が信号光によって形成される山であり、左側の山がノイズ光によって形成される山である。
【0030】
まず、最大の光強度であるAの値を見つけ、係数α(0<α<1)を適当にとって、光強度がαAより大きな画素の度数の累積数Bを調べる。一方、1つのマイクロレンズで集光されるスポットが最低でもどの程度の画素を覆うかということを予め予想しておき、その画素の度数の累積数をCとする。そして、B≧Cであれば、αAを閾値と定める。もし、B<Cであれば、αの値を順次小さくしていき、初めてB≧Cとなったときの、αAを閾値と定める。しかし、αの値が所定値(例えば0.1)より小さくなった場合には、明瞭なスポットが結像されていないとして処理を打ち切る。そして、この閾値以上の光強度を有する部分をスポット部分と仮に定める。
【0031】
このようにすると、例えば図4(a)に示されるような分布が得られる。図において、各正方形は画素を示し、白色の部分はノイズ部分、黒塗り及びハッチングを施した部分が仮に定めたスポット部分で、色の濃さは光強度を示す。このようにして得られた分布について画像処理を行い、各分布の固まりごとに番号を付ける。このようにすると図4(b)に示すような結果が得られる。この結果から面積が一定以下のもの(この例の場合5)は、ノイズとして除去する。この処理は周知の画像処理により簡単に行える。
【0032】
以下、これらの各々の固まりについて、仮重心を求める。今、図4(b)において横方向にx軸をとり、縦方向にy軸をとって、各画素のx軸方向番号をi、y軸方向番号をjで表し、i、jは、同時にそれぞれ各画素のx軸方向、y軸方向中心位置を示すものとする。そして、画素(i,j)の光強度をIijとする。
【0033】
このとき、固まりの仮重心位置(x0,y0)を以下の式で計算する。
【0034】
【数1】
【0035】
ここに、
【0036】
【数2】
【0037】
である。シグマの範囲は、ひとかたまりのマイクロレンズである。
【0038】
このようにして求まった仮重心位置はおよその値なので、その位置を手がかりに、偶奇法や相関法により正確な重心位置を求める。偶奇法については、特開2002−202221号公報、相関法については、特開2002−202220号公報、特開2002−203764号公報に記載されており、公知のものであるので、その説明を省略する。
【0039】
初めから偶奇法や相関法を使用せず仮重心位置を求めるのは、偶奇法や相関法を使用するには、計算の範囲とする領域を決定する必要があるため、仮重心位置を中心として計算の範囲を定める必要があるからである。相関法を用いる場合は、光強度の分布パターン(テンプレート)を仮定し、それに実測値をフィッティングさせる必要があるが、これらの分布パターン(テンプレート)は、測定される光束の形状、光強度パターンの近似値が予め分かっているので、それから求めて使用する。
【0040】
以上のようにして、各スポットの中心を求める。その中心の周りの所定の範囲の画素の光強度を加算し、そのスポットの光強度とする。加算範囲は、例えば予想されるスポットの大きさに対応するように決定する。
【0041】
ところで、マイクロレンズアレイに照射された光束は1つであるので、得られたスポットは、光束によって照射されたマイクロレンズに対応したものとなっている。従って、各スポットの中心位置とマイクロレンズアレイの中心位置とは、ほぼ一致している。前述のように、波面が平行でなければ位置ずれが起こるが、その位置ずれは隣のマイクロレンズの領域にまで及ぶようなものでないなので、各スポットの中心位置とその受光量が分かれば、どのマイクロレンズにどの程度の光が入射しているかが分かる。
【0042】
よって、これから、マイクロレンズアレイに入射する光束の形状・寸法と、その中における光の強度分布の概要を求めることができる。しかしながら、前述のようなクロストークの影響により、このようにして求めたデータは誤差を含んでいるので、これを以下のようにして補正する。
【0043】
図5(a)に、前述のようにして求めた、マイクロレンズごとの光の強度分布の例を示す。各正方形は各マイクロレンズを示し、白色の部分は前述の方法でスポットが無いとされたマイクロレンズ、ハッチングの部分はスポットに対応するマイクロレンズであり、色の濃さが光の強度に対応する。なお、円は光束を示すが、この段階ではまだ、この位置、形状、寸法は分かっていない。
【0044】
図5(a)において、光束に完全に含まれるマイクロレンズ(図5(b)で黒丸を付けたマイクロレンズ)と、光束に完全には含まれないマイクロレンズ(図5(b)で白丸を付けたマイクロレンズ)とを区別する。光束に完全に含まれるマイクロレンズとは、隣接する8個のマイクロレンズの全てがスポットを形成するものをいう。なお、図5(b)において、白丸の大きさは受光量に対応させている。
【0045】
そして、以下の方法により、マイクロレンズが光束に含まれる割合を計算する。
(1) 光束に完全に含まれるマイクロレンズについては1とする。
(2) 光束に完全に含まれないマイクロレンズの場合には、近隣の光束に完全に含まれるマイクロレンズの光強度の平均をとり、当該マイクロレンズの光強度と、この平均との比を、当該マイクロレンズが光束に含まれる割合とする。
【0046】
上記のようにしてマイクロレンズが光束に含まれる割合を、クロストークの影響を考慮して補正する。すなわち、マイクロレンズに入射した光は、全部が当該マイクロレンズに対応するスポットに集光されず、一部が隣接するマイクロレンズのスポットに伝搬される。あるマイクロレンズに入る光量と、その周囲のマイクロレンズに入る光量がほぼ同じであれば、スポットについても、他のスポットに出て行く光量と他のスポットから入ってくる光量がほぼ同じであるので、その影響は小さいが、特に光束の端部にあたるマイクロレンズでは、出て行く光量はあるが、入ってくる光量が無いので、誤差が大きくなる。
【0047】
これを以下の方法で補正する。光束の端部にあたらないマイクロレンズ、すなわち、そのマイクロレンズが完全に光束に含まれているものについては、補正は行わない(光束に含まれる割合を1のままとする)。
▲1▼ (1)、(2)で計算した(i,j)のマイクロレンズが光束に含まれる割合をrijとする。
▲2▼ 各マイクロレンズから漏れる光の総量をrijのL倍(L<1)とし、各隣り合うマイクロレンズにLrij/6ずつ、斜め上下左右のマイクロレンズにLrij/12ずつが漏れているとする。すると、補正した、マイクロレンズが光束に含まれる割合は、
【0048】
【数3】
【0049】
で表される。ここで
【0050】
【数4】
【0051】
である。ただし、l=0、or k=0には、l=k=0の場合を含まない。
【0052】
(3)式の意味は以下の通りである。右辺第1項のrijは、前述のように(i,j)のマイクロレンズが光束に含まれる割合(実際に測定された光量に対応する)であり、正規化された受光量に対応する。右辺のシグマは、(i,j)のマイクロレンズから周囲のマイクロレンズに逃げる光量の総和と、周囲のマイクロレンズから(i,j)のマイクロレンズに流れ込む光量での差である。すなわち、マイクロレンズから周囲のマイクロレンズに逃げた光量の総和を加え、周囲のマイクロレンズから(i,j)のマイクロレンズに流れ込む光量の総和を差し引く。
現実に光束のボケがあったりする場合は、光に出入りの収支を崩して粗い近似を行っても、良い補正効果を奏することができる。その方法を以下の▲2▼’に示す。▲2▼の代わりに以下の▲2▼’を使用してもよい。
▲2▼’各マイクロレンズから漏れる光の総量を一定置Lとし、各隣り合うマイクロレンズにL/6ずつ、斜め上下左右のマイクロレンズにL/12ずつが漏れているとする。又、各隣り合うマイクロレンズからは、そのマイクロレンズが受けた光量のL/6ずつ、斜め上下左右のマイクロレンズからは、そのレンズの受けた光量のL/12ずつが入ってきているとする。各すると、補正した、マイクロレンズが光束に含まれる割合は、
【0053】
【数5】
【0054】
で表される。ここで
【0055】
【数6】
【0056】
である。ただし、l=0、or k=0には、l=k=0の場合を含まない。
【0057】
(4)式の意味は以下の通りである。右辺第1項のrijは、前述のように(i,j)のマイクロレンズが光束に含まれる割合(実際に測定された光量に対応する)であり、正規化された受光量に対応する。右辺のシグマは、(i,j)のマイクロレンズから周囲のマイクロレンズに逃げる光量の総和と、周囲のマイクロレンズから(i,j)のマイクロレンズに流れ込む光量での差である。すなわち、マイクロレンズから周囲のマイクロレンズに逃げた光量の総和を加え、周囲のマイクロレンズから(i,j)のマイクロレンズに流れ込む光量の総和を差し引く。
【0058】
このようにして求めた、光束を含むマイクロレンズについて、マイクロレンズが光束に含まれる割合(補正後)が、0.5に近いものを選び出す。すなわち、0.5から所定の範囲にあるものを選び出す。光束に含まれる割合が0.5ということは、光束の端部がマイクロレンズの中心付近にあると推定できることである。このようにして選び出したマイクロレンズの中心座標を全て含むような最小面積の円の中心と半径を、線形計画法によって求める。
【0059】
以下、光束を楕円で近似し、その楕円中の各点における光強度を推定する方法を述べる。
【0060】
マイクロレンズアレイをx−y平面とし、その上での楕円の形状が
【0061】
【数7】
【0062】
であるとし、この楕円中の光強度Fp(x,y)が
【0063】
【数8】
【0064】
で表されるとする。(x1、y1)は楕円の中心である。すなわち、(5)式で示される楕円の内部において、(5)式で示される楕円と相似な楕円の外周上においては、Fp(x,y)の大きさは一定の値に保たれるとする。通常、波面計測を行うような場合は、(5)式で示される楕円の中央部においてはFp(x,y)はほぼ一定に保たれ、楕円の周囲においては、所定の形状を持って小さくなる。ここでは、経験に基づき、この関数が、
【0065】
【数9】
【0066】
の関数として表されるものとしている。
【0067】
次に、前述の方法で選び出されたマイクロレンズについて、その中心の座標を(xij,yij)とし、
【0068】
【数10】
【0069】
を計算する。この値を最小にするような関数Fpの係数、x1、y1、a、bの値を最小二乗法で求めることにより、光束中の光強度分布、及び光束の形状、寸法を求めることができる。
【0070】
なお、楕円の中心(x1、y1)については、未知数とせず、前述の方法によって求めた重心位置を、楕円の中心とするようにしてもよい。
【0071】
以上のような、光束中の光強度分布、及び光束の形状、寸法の求め方は、マイクロレンズによる結像系が、小フレネル結像系を構成しているときに特に有効である。このような場合には、光のクロストークが大きいので、上述のような補正が、特に有効に働くからである。
【0072】
以上のようにして、光束の形状、光束中の光強度分布を求めることとができるが、このようにして求められた光束の形状、光束中の光強度分布は、必要に応じて、光束の波面の測定の際に、その計算中に使用することができる。波面の測定には、例えば前述のようなシャック−ハルトマン測定装置を使用するが、その演算装置中に、光束の形状、光束中の光強度分布を求めるプログラム、それにより、波面を修正するプログラムを組み込んでおけばよい。
【0073】
本実施の形態の波面測定方法を実行することができる、図3に示すような波面測定装置は、半導体露光装置の投影光学系の調整に使用される。投影レンズは、組み立て調整の過程で、本発明の実施の形態にかかる波面測定器を用いて波面測定が行われ、波面が0.02λRMS以下になるまで調整される。調整された投影レンズは半導体露光装置に搭載される。
【0074】
図6は、半導体露光装置の概略構成図である。露光装置は、少なくともウエハステージ18と、光を供給するための光源部11と、投影レンズ15とを含む。
ここで、ウエハステージ18は感光剤を塗布したウエハwを表面18a上に置くことができる。また、ステージ制御系17はウエハステージ18の位置を制御する。
【0075】
投影レンズ15は上述のように本発明の実施の形態である波面測定器を用いて調整された高精度投影レンズである。また投影レンズ15の物体面P1及び像面P2に、それぞれレチクルr、ウエハwが配置される。さらに投影レンズ15はスキャンタイプの露光装置に応用されるアライメント光学系を有する。さらに照明光学系12は、レチクルrとウエハwとの間の相対位置を調節するためのアライメント光学系13を含む。
【0076】
レチクルrは、当該レチクルに形成されたパターンのイメージをウエハw上に投影するためのものであり、ウエハステージ18の表面18aに対して平行移動が可能であるレチクルステージ16上に配置される。そしてレチクル交換系14は、レチクルステージ16上にセットされたレチクルrを交換し運搬する。またレチクル交換系14はウエハステージ18の表面18aに対し、レチクルステージ16を平行移動させるためのステージドライバー(不図示)を含む。また、主制御部19は位置合わせから露光までの一連の処理に関する制御を行う。
【0077】
本実施の形態にかかる波面測定器は、露光装置に搭載された投影レンズ15の波面収差を測定することにも適用することができる。その場合、波面測定器をウエハステージ18の端部に取り付け、測定時はちょうど投影レンズ15の下方に配置されるように、ウエハステージ18を移動させる。
【0078】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、クロストークの影響を抑え、正確な光束の形状、光束中の光強度分布を決定する方法、光束形状、光束中の光強度分布計測装置、波面測定装置、結像光学系の調整方法、及び露光装置の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】Shack−Hartmann(シヤック−ハルトマン)方式の波面測定器の概要を示す図である。
【図2】Shack−Hartmann(シヤック−ハルトマン)方式の波面測定器による波面測定方法の原理を示す図である。
【図3】CCDの各画素における光強度の度数分布の例を示す図である。
【図4】結像されたスポットを抽出する方法の例を示す図である。
【図5】クロストークによる誤差を修正する方法を説明するための図である。
【図6】半導体露光装置の概略構成図である。
【符号の説明】
1…波面測定器、2…投影光学系、3…第1面、4…リレーレンズ、5…マイクロレンズ、6…マイクロレンズアレイ、7…撮像素子(CCD)、11…光源部、12…照明光学系、13…アライメント光学系、14…レチクル交換系、15…投影レンズ、16…レチクルステージ、17…ステージ制御系、18…ウエハステージ、18a…ウエハステージの表面、19…主制御部
【発明の属する技術分野】
本発明は、光束の形状、光束中の光強度分布の決定方法、光束形状、光束中の光強度分布計測装置、波面測定装置、結像光学系の調整方法、及び露光装置の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイスの製造工程中には、レチクルに形成されたパターンを半導体露光装置によりウエハ上に転写する工程が含まれる。このとき、露光転写可能な最小のパターン幅は、露光装置の開口数をNA、露光に使用する光の波長をλとすると、λ/NAで決定される。よって、微細なパターンを転写するために、投影光学系のNAは年々増大している。
【0003】
このような露光装置の投影光学系は、その製造時、波面測定器を使用してその波面(波面収差)を測定され、投影光学系の収差が所定の範囲に収まるように調整されている。このような目的に使用される波面測定器として代表的なものに、Shack−Hartmann(シヤック−ハルトマン)方式の波面測定器がある。その概要を図1、及び図2に示す。図1に示すように、波面測定器1では、測定対象となる投影光学系2にテストレチクルRt上のピンホールPHからの球面波SWを入射させる。投影光学系2から出た球面波SWは、投影光学系2の結像位置に設けられた波面測定器1の第1面3中のピンホールを介して、リレーレンズ4により平行光PBに変換される。
【0004】
この平行光PBは、多数のマイクロレンズ5が2次元的に配置されたマイクロレンズアレイ6に入射する。そして、マイクロレンズアレイ6により、平行光PBは、各マイクロレンズ5毎に、所定位置に配置された撮像素子(CCD)7上に2次像として結像する。
【0005】
ここで、図2(a)に示すように、投影光学系2に収差が存在しない場合には、マイクロレンズアレイ6に入射する平行光PBは、平行な波面WFpnを有する。このため、マイクロレンズアレイ6の各マイクロレンズ5による2次像Fnは、各マイクロレンズ5の光軸AXn上に結像される。
【0006】
一方、図2(b)に示すように、投影光学系2に収差が存在する場合には、マイクロレンズアレイ6に入射する平行光PBは、収差に応じて歪んだ波面WFpaを有する。このため、平行光PBは、各マイクロレンズ5毎に、それぞれ異なる波面WFpaの傾きAXpを持つことになる。そして、各マイクロレンズ5による2次像Faは、各マイクロレンズ毎にその光軸AXnから前記波面WFpaの傾き量に応じて横ずれした位置に結像することになる。このように各マイクロレンズ5毎の光束の結像位置の横ずれ量から、波面WFpaの傾きAXpを求めることにより、投影光学系2の収差を測定することができる。
【0007】
半導体デバイスの製造工程中には、レチクルに形成されたパターンを半導体露光装置によりウエハ上に転写する工程が含まれる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
このような、シヤック−ハルトマン方式に代表されるような波面測定方法においては、マイクロレンズアレイにより形成された像を検出器を用いて測定し、像からスポット位置を検出し、スポット位置から波面を復元するという手順で、波面の検出を行うこととなる。
【0009】
波面の復元は、一般に、波面の形状をZernike級数などの基底関数系を用いて表現し、測定されたスポット位置に基づいて、波面を級数でフィッティングすることにより行われる。
【0010】
波面を高精度で測定するには、マイクロレンズアレイを密に配置させ、測定点を多くすることが好ましい。しかし、マイクロレンズアレイ中のレンズレットを小さくすると、近隣のスポットとの距離が小さくなり、干渉効果によってスポットの位置がずれてしまう現象(クロストーク)が生じてしまい、測定値が波面の傾斜を正確に反映しなくなってしまう。レンズレットの大きさを変えずに、波面を拡大して測定を行えば、クロストークの影響は小さくなるが、装置が大型化する上に、受光面上での光密度が小さくなるため、ノイズ等の影響が相対的に大きくなり、測定誤差が出てしまう。
【0011】
特に、半導体露光装置の投影光学系の調整を行う場合においては、投影レンズを装置に搭載した状態で測定できるシャック−ハルトマンタイプの測定装置を使うのが便利であるが、この場合には、装置を大型化することができず、シャック−ハルトマンタイプの測定装置では、一定以上に測定精度を上げるのは困難である。マイクロレンズの集光系が小フレネル(Fresnel)結像系になっているときには、特に問題である。すなわち、小フレネル結像系では、回折光の割合が大きく、スポットがぼけて、隣のスポットとのクロストークが大きくなるからである。
上記のような事情は、波面の測定のみでなく、光束の大きさ及び光束中の光量分布を測定する場合にでも発生する。
【0012】
又、シャック−ハルトマンタイプの測定装置において、半導体露光装置の結像光学系の波面を測定するような場合には、半導体露光装置で用いられる波長が短くなってきているため、測定に用いる波長も短くする必要がある。測定光を短波長化すると、光学素子の偏光特性が無視できなくなり、そのため、設計値と実際の光学特性が高精度に一致していない半導体露光装置の結像光学系の測定を行うような場合には、測定される波面(光束)の外径を求めて補正計算を行う必要が生じている。このような場合に、特別に波面の外径を求める装置を設けることは経済的に不利である。
【0013】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、クロストークの影響を抑え、正確な光束の形状、光束中の光強度分布を決定する方法、光束形状、光束中の光強度分布計測装置、波面測定装置、結像光学系の調整方法、及び露光装置の製造方法を提供することを課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための第1の手段は、2次元的にアレイ状に配置された複数の集光素子上に光束を照射し、各集光素子により集光されて形成された各スポットの光量に基づいて、前記光束の形状を求める方法であって、
▲1▼前記各スポットの光量に基づいて、前記光束に含まれる集光素子群を求め、各集光素子が受けた光量を、対応する前記スポットの光量として仮に定める工程
▲2▼前記集光素子群が受けた光量のうち、各集光素子の近傍の他の集光素子側に伝搬される光量と近傍の前記他の集光素子から各集光素子に伝搬される光量を考慮して、前記仮に定めた前記各集光素子が受けた光量を補正する工程
▲3▼予想される前記光束の形状を表す関数であって、未知のパラメータを含んだ光束の形状を定める工程
▲4▼前記関数を、前記▲2▼の工程で求めた、補正済の前記各集光素子が受けた光量にフィッティングさせて前記未知のパラメータを決定することにより、前記光束の形状を求める工程を有することを特徴とする光束の形状の決定方法(請求項1)である。
【0015】
前記課題を解決するための第2の手段は、前記第1の手段であって、前記▲1▼の工程において前記光束に含まれる前記集光素子群を求める方法が、前記スポットの結像面に設けられた2次元受光素子アレイを構成する画素で受光量を検出し、検出された光量の最大値に基づいて閾値を決定し、当該閾値以上の光量が検出された画素を抽出して、連続した画素の固まりを抽出し、当該画素の固まり中に含まれる画素数が所定数以上のものを、スポットにより形成された画素の固まりと判定し、当該画素の固まりに対応する前記集光素子群を、前記光束に含まれるものと判定することを特徴とするもの(請求項2)である。
【0016】
前記課題を解決するための第3の手段は、前記第1の手段又は第2の手段であって、前記▲2▼の工程において、前記各集光素子の近傍の前記他の集光素子側に伝搬される光量と近傍の前記他の集光素子から前記各集光素子に伝搬される光量を、前記各集光素子に隣り合う他の集光素子との間では、それぞれの前記受光素子が受光した受光量の第1の所定の割合の光量が前記隣り合う各集光素子にそれぞれに伝搬されると共に、隣り合う受光素子のそれぞれからは、当該それぞれの受光素子が受光した受光量のうち前記第1の所定の割合と同じ割合の光量が、前記受光素子に伝搬されるものとし、前記各集光素子に斜めに隣り合う他の集光素子との間では、それぞれの前記受光素子が受光した受光量の第2の所定の割合の光量が斜めに隣り合う各集光素子にそれぞれ伝搬されると共に、斜めに隣り合う受光素子のそれぞれからは、当該それぞれの受光素子が受光した受光量のうち前記第2の所定の割合と同じ割合の光量が、前記受光素子に伝搬されるものとして、求めることを特徴とするもの(請求項3)である。
【0017】
前記課題を解決するための第4の手段は、前記第1の手段から第3の手段のいずれかであって、前記各集光素子が、小フレネル結像系を構成していることを特徴とするもの(請求項4)である。
【0018】
前記課題を解決するための第5の手段は、2次元的にアレイ状に配置された複数の集光素子上に光束を照射し、各集光素子により集光されて形成された各スポットの光量に基づいて、前記光束中の光強度分布を求める方法であって、
▲1▼前記各スポットの光量に基づいて、前記光束に含まれる前記集光素子群を求め、各集光素子が受けた光量を、対応する前記スポットの光量として仮に定める工程
▲2▼前記集光素子群が受けた光量のうち、各集光素子の近傍の前記他の集光素子側に伝搬される光量と近傍の前記他の集光素子から各集光素子に伝搬される光量を考慮して、前記仮に定めた前記各集光素子が受けた光量を補正する工程
▲3▼予想される前記光束中の光強度分布を表す関数であって、未知のパラメータを含んだものを定める工程
▲4▼前記関数を、前記▲2▼の工程で求めた、補正済の前記各集光素子が受けた光量にフィッティングさせて前記未知のパラメータを決定することにより、前記光束中の光強度分布を求める工程を有することを特徴とする光束中の光強度分布の決定方法(請求項5)である。
【0019】
前記課題を解決するための第6の手段は、前記第5の手段であって、前記▲1▼の工程において前記光束に含まれる前記集光素子群を求める方法が、前記スポットの結像面に設けられた2次元受光素子アレイを構成する画素で受光量を検出し、検出された光量の最大値に基づいて閾値を決定し、当該閾値以上の光量が検出された画素を抽出して、連続した画素の固まりを抽出し、当該画素の固まり中に含まれる画素数が所定数以上のものを、スポットにより形成された画素の固まりと判定し、当該画素の固まりに対応する前記集光素子群を、前記光束に含まれるものと判定することを特徴とするもの(請求項6)である。
【0020】
前記課題を解決するための第7の手段は、前記第5の手段又は第6の手段であって、前記▲2▼の工程において、前記各集光素子の近傍の前記他の集光素子側に伝搬される光量と近傍の前記他の集光素子から各集光素子に伝搬される光量を、前記各集光素子に隣り合う他の集光素子との間では、それぞれの前記受光素子が受光した受光量の第1の所定の割合の光量が隣り合う他の集光素子にそれぞれに伝搬されると共に、隣り合う受光素子のそれぞれからは、当該それぞれの受光素子が受光した受光量のうち前記第1の所定の割合と同じ割合の光量が、前記受光素子に伝搬されるものとし、前記各集光素子に斜めに隣り合う他の集光素子との間では、それぞれの前記受光素子が受光した受光量の第2の所定の割合の光量が斜めに隣り合う他の集光素子にそれぞれ伝搬されると共に、斜めに隣り合う受光素子のそれぞれからは、当該それぞれの受光素子が受光した受光量のうち前記第2の所定の割合と同じ割合の光量が、前記受光素子に伝搬されるものとして、求めることを特徴とするもの(請求項7)である。
【0021】
前記課題を解決するための第8の手段は、前記第5の手段から第7の手段のいずれかであって、前記各集光素子が、小フレネル結像系を構成していることを特徴とするもの(請求項8)である。
【0022】
前記課題を解決するための第9の手段は、被測定光を平行光束とする光学系と、アレイ状に配列された複数の集光素子と、前記各集光素子により前記平行光束が分割されて集光されることにより形成された各スポットの位置と光量を計測するスポット計測手段と、前記スポット計測手段の出力に基づいて前記被測定光の光束の形状を測定する光束形状演算手段を有する光束形状計測装置であって、前記光束形状演算手段は、前記第1の手段から請求項4に記載の光束の形状の決定方法に基づいて、光束の形状を決定する機能を有することを特徴とする光束形状計測装置(請求項9)である。
【0023】
前記課題を解決するための第10の手段は、被測定光を平行光束とする光学系と、アレイ状に配列された複数の集光素子と、前記各集光素子により前記平行光束が分割されて集光されることにより形成された各スポットの位置と光量を計測するスポット計測手段と、前記スポット計測手段の出力に基づいて前記被測定光の光束の中の光強度分布を測定する光強度分布演算手段を有する光強度分布計測装置であって、前記光強度分布演算手段は、前記第5の手段から請求項8に記載の光束中の光強度分布の決定方法に基づいて、光束中の光強度分布を決定する機能を有することを特徴とする光強度分布計測装置(請求項10)である。
【0024】
前記課題を解決するための第11の手段は、被測定光を平行光束とする光学系と、アレイ状に配列された複数の集光素子と、前記各集光素子により前記平行光束が分割されて集光されることにより形成されたスポットの位置を計測するスポット位置計測手段と、前記スポット位置計測手段の出力に基づいて前記被測定光の波面を演算する演算手段とを有する波面測定装置であって、当該波面演算装置は、前記第1の手段から第4の手段のいずれかである光束の形状の決定方法に基づいて、前記被測定光の波面外径を測定し、これを演算に使用して前記被測定光の波面を演算するものであることを特徴とする波面測定装置(請求項11)である。
【0025】
前記課題を解決するための第12の手段は、前記第11の手段である波面測定装置を用いて結像光学系の波面を測定し、その結果に基づいて、前記結像光学系内の光学要素の調整を行うことを特徴とする結像光学系の調整方法(請求項12)である。
【0026】
前記課題を解決するための第13の手段は、製造工程中に、前記第12の手段である結像光学系の調整方法を有することを特徴とする露光装置の製造方法(請求項13)である。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の例を、図を用いて説明する。以下の例においては、図1、図2に示したシャックハルトマンタイプの測定装置を使用して、入射する、円又は楕円形状の平行光束の寸法及び光強度分布を測定する方法について説明する。
【0028】
マイクロレンズアレイ6における各マイクロレンズ5によって集光された光は、2次元CCDアレイ上にスポットを結像するものとする。まず、CCDアレイの出力から、各スポットの位置と光強度を求める必要がある。CCDアレイにはノイズ光も入射するので、有意な光である信号光とノイズ光とを識別して、スポットの形状と位置とを決定する。そのためには、特定の閾値以上の出力を有するCCDの画素に、信号光が入射したものと考える。
【0029】
ここで、閾値は測定条件によって変動するので、まず閾値を求める。それには以下のような方法を用いる。図3に、CCDの各画素(単に画素と称することがある)における光強度の度数分布の例を示す。図3において横軸は画素における光強度であり、縦軸は度数である。図3においては、度数分布に2つの山が現れている。右側の山が信号光によって形成される山であり、左側の山がノイズ光によって形成される山である。
【0030】
まず、最大の光強度であるAの値を見つけ、係数α(0<α<1)を適当にとって、光強度がαAより大きな画素の度数の累積数Bを調べる。一方、1つのマイクロレンズで集光されるスポットが最低でもどの程度の画素を覆うかということを予め予想しておき、その画素の度数の累積数をCとする。そして、B≧Cであれば、αAを閾値と定める。もし、B<Cであれば、αの値を順次小さくしていき、初めてB≧Cとなったときの、αAを閾値と定める。しかし、αの値が所定値(例えば0.1)より小さくなった場合には、明瞭なスポットが結像されていないとして処理を打ち切る。そして、この閾値以上の光強度を有する部分をスポット部分と仮に定める。
【0031】
このようにすると、例えば図4(a)に示されるような分布が得られる。図において、各正方形は画素を示し、白色の部分はノイズ部分、黒塗り及びハッチングを施した部分が仮に定めたスポット部分で、色の濃さは光強度を示す。このようにして得られた分布について画像処理を行い、各分布の固まりごとに番号を付ける。このようにすると図4(b)に示すような結果が得られる。この結果から面積が一定以下のもの(この例の場合5)は、ノイズとして除去する。この処理は周知の画像処理により簡単に行える。
【0032】
以下、これらの各々の固まりについて、仮重心を求める。今、図4(b)において横方向にx軸をとり、縦方向にy軸をとって、各画素のx軸方向番号をi、y軸方向番号をjで表し、i、jは、同時にそれぞれ各画素のx軸方向、y軸方向中心位置を示すものとする。そして、画素(i,j)の光強度をIijとする。
【0033】
このとき、固まりの仮重心位置(x0,y0)を以下の式で計算する。
【0034】
【数1】
【0035】
ここに、
【0036】
【数2】
【0037】
である。シグマの範囲は、ひとかたまりのマイクロレンズである。
【0038】
このようにして求まった仮重心位置はおよその値なので、その位置を手がかりに、偶奇法や相関法により正確な重心位置を求める。偶奇法については、特開2002−202221号公報、相関法については、特開2002−202220号公報、特開2002−203764号公報に記載されており、公知のものであるので、その説明を省略する。
【0039】
初めから偶奇法や相関法を使用せず仮重心位置を求めるのは、偶奇法や相関法を使用するには、計算の範囲とする領域を決定する必要があるため、仮重心位置を中心として計算の範囲を定める必要があるからである。相関法を用いる場合は、光強度の分布パターン(テンプレート)を仮定し、それに実測値をフィッティングさせる必要があるが、これらの分布パターン(テンプレート)は、測定される光束の形状、光強度パターンの近似値が予め分かっているので、それから求めて使用する。
【0040】
以上のようにして、各スポットの中心を求める。その中心の周りの所定の範囲の画素の光強度を加算し、そのスポットの光強度とする。加算範囲は、例えば予想されるスポットの大きさに対応するように決定する。
【0041】
ところで、マイクロレンズアレイに照射された光束は1つであるので、得られたスポットは、光束によって照射されたマイクロレンズに対応したものとなっている。従って、各スポットの中心位置とマイクロレンズアレイの中心位置とは、ほぼ一致している。前述のように、波面が平行でなければ位置ずれが起こるが、その位置ずれは隣のマイクロレンズの領域にまで及ぶようなものでないなので、各スポットの中心位置とその受光量が分かれば、どのマイクロレンズにどの程度の光が入射しているかが分かる。
【0042】
よって、これから、マイクロレンズアレイに入射する光束の形状・寸法と、その中における光の強度分布の概要を求めることができる。しかしながら、前述のようなクロストークの影響により、このようにして求めたデータは誤差を含んでいるので、これを以下のようにして補正する。
【0043】
図5(a)に、前述のようにして求めた、マイクロレンズごとの光の強度分布の例を示す。各正方形は各マイクロレンズを示し、白色の部分は前述の方法でスポットが無いとされたマイクロレンズ、ハッチングの部分はスポットに対応するマイクロレンズであり、色の濃さが光の強度に対応する。なお、円は光束を示すが、この段階ではまだ、この位置、形状、寸法は分かっていない。
【0044】
図5(a)において、光束に完全に含まれるマイクロレンズ(図5(b)で黒丸を付けたマイクロレンズ)と、光束に完全には含まれないマイクロレンズ(図5(b)で白丸を付けたマイクロレンズ)とを区別する。光束に完全に含まれるマイクロレンズとは、隣接する8個のマイクロレンズの全てがスポットを形成するものをいう。なお、図5(b)において、白丸の大きさは受光量に対応させている。
【0045】
そして、以下の方法により、マイクロレンズが光束に含まれる割合を計算する。
(1) 光束に完全に含まれるマイクロレンズについては1とする。
(2) 光束に完全に含まれないマイクロレンズの場合には、近隣の光束に完全に含まれるマイクロレンズの光強度の平均をとり、当該マイクロレンズの光強度と、この平均との比を、当該マイクロレンズが光束に含まれる割合とする。
【0046】
上記のようにしてマイクロレンズが光束に含まれる割合を、クロストークの影響を考慮して補正する。すなわち、マイクロレンズに入射した光は、全部が当該マイクロレンズに対応するスポットに集光されず、一部が隣接するマイクロレンズのスポットに伝搬される。あるマイクロレンズに入る光量と、その周囲のマイクロレンズに入る光量がほぼ同じであれば、スポットについても、他のスポットに出て行く光量と他のスポットから入ってくる光量がほぼ同じであるので、その影響は小さいが、特に光束の端部にあたるマイクロレンズでは、出て行く光量はあるが、入ってくる光量が無いので、誤差が大きくなる。
【0047】
これを以下の方法で補正する。光束の端部にあたらないマイクロレンズ、すなわち、そのマイクロレンズが完全に光束に含まれているものについては、補正は行わない(光束に含まれる割合を1のままとする)。
▲1▼ (1)、(2)で計算した(i,j)のマイクロレンズが光束に含まれる割合をrijとする。
▲2▼ 各マイクロレンズから漏れる光の総量をrijのL倍(L<1)とし、各隣り合うマイクロレンズにLrij/6ずつ、斜め上下左右のマイクロレンズにLrij/12ずつが漏れているとする。すると、補正した、マイクロレンズが光束に含まれる割合は、
【0048】
【数3】
【0049】
で表される。ここで
【0050】
【数4】
【0051】
である。ただし、l=0、or k=0には、l=k=0の場合を含まない。
【0052】
(3)式の意味は以下の通りである。右辺第1項のrijは、前述のように(i,j)のマイクロレンズが光束に含まれる割合(実際に測定された光量に対応する)であり、正規化された受光量に対応する。右辺のシグマは、(i,j)のマイクロレンズから周囲のマイクロレンズに逃げる光量の総和と、周囲のマイクロレンズから(i,j)のマイクロレンズに流れ込む光量での差である。すなわち、マイクロレンズから周囲のマイクロレンズに逃げた光量の総和を加え、周囲のマイクロレンズから(i,j)のマイクロレンズに流れ込む光量の総和を差し引く。
現実に光束のボケがあったりする場合は、光に出入りの収支を崩して粗い近似を行っても、良い補正効果を奏することができる。その方法を以下の▲2▼’に示す。▲2▼の代わりに以下の▲2▼’を使用してもよい。
▲2▼’各マイクロレンズから漏れる光の総量を一定置Lとし、各隣り合うマイクロレンズにL/6ずつ、斜め上下左右のマイクロレンズにL/12ずつが漏れているとする。又、各隣り合うマイクロレンズからは、そのマイクロレンズが受けた光量のL/6ずつ、斜め上下左右のマイクロレンズからは、そのレンズの受けた光量のL/12ずつが入ってきているとする。各すると、補正した、マイクロレンズが光束に含まれる割合は、
【0053】
【数5】
【0054】
で表される。ここで
【0055】
【数6】
【0056】
である。ただし、l=0、or k=0には、l=k=0の場合を含まない。
【0057】
(4)式の意味は以下の通りである。右辺第1項のrijは、前述のように(i,j)のマイクロレンズが光束に含まれる割合(実際に測定された光量に対応する)であり、正規化された受光量に対応する。右辺のシグマは、(i,j)のマイクロレンズから周囲のマイクロレンズに逃げる光量の総和と、周囲のマイクロレンズから(i,j)のマイクロレンズに流れ込む光量での差である。すなわち、マイクロレンズから周囲のマイクロレンズに逃げた光量の総和を加え、周囲のマイクロレンズから(i,j)のマイクロレンズに流れ込む光量の総和を差し引く。
【0058】
このようにして求めた、光束を含むマイクロレンズについて、マイクロレンズが光束に含まれる割合(補正後)が、0.5に近いものを選び出す。すなわち、0.5から所定の範囲にあるものを選び出す。光束に含まれる割合が0.5ということは、光束の端部がマイクロレンズの中心付近にあると推定できることである。このようにして選び出したマイクロレンズの中心座標を全て含むような最小面積の円の中心と半径を、線形計画法によって求める。
【0059】
以下、光束を楕円で近似し、その楕円中の各点における光強度を推定する方法を述べる。
【0060】
マイクロレンズアレイをx−y平面とし、その上での楕円の形状が
【0061】
【数7】
【0062】
であるとし、この楕円中の光強度Fp(x,y)が
【0063】
【数8】
【0064】
で表されるとする。(x1、y1)は楕円の中心である。すなわち、(5)式で示される楕円の内部において、(5)式で示される楕円と相似な楕円の外周上においては、Fp(x,y)の大きさは一定の値に保たれるとする。通常、波面計測を行うような場合は、(5)式で示される楕円の中央部においてはFp(x,y)はほぼ一定に保たれ、楕円の周囲においては、所定の形状を持って小さくなる。ここでは、経験に基づき、この関数が、
【0065】
【数9】
【0066】
の関数として表されるものとしている。
【0067】
次に、前述の方法で選び出されたマイクロレンズについて、その中心の座標を(xij,yij)とし、
【0068】
【数10】
【0069】
を計算する。この値を最小にするような関数Fpの係数、x1、y1、a、bの値を最小二乗法で求めることにより、光束中の光強度分布、及び光束の形状、寸法を求めることができる。
【0070】
なお、楕円の中心(x1、y1)については、未知数とせず、前述の方法によって求めた重心位置を、楕円の中心とするようにしてもよい。
【0071】
以上のような、光束中の光強度分布、及び光束の形状、寸法の求め方は、マイクロレンズによる結像系が、小フレネル結像系を構成しているときに特に有効である。このような場合には、光のクロストークが大きいので、上述のような補正が、特に有効に働くからである。
【0072】
以上のようにして、光束の形状、光束中の光強度分布を求めることとができるが、このようにして求められた光束の形状、光束中の光強度分布は、必要に応じて、光束の波面の測定の際に、その計算中に使用することができる。波面の測定には、例えば前述のようなシャック−ハルトマン測定装置を使用するが、その演算装置中に、光束の形状、光束中の光強度分布を求めるプログラム、それにより、波面を修正するプログラムを組み込んでおけばよい。
【0073】
本実施の形態の波面測定方法を実行することができる、図3に示すような波面測定装置は、半導体露光装置の投影光学系の調整に使用される。投影レンズは、組み立て調整の過程で、本発明の実施の形態にかかる波面測定器を用いて波面測定が行われ、波面が0.02λRMS以下になるまで調整される。調整された投影レンズは半導体露光装置に搭載される。
【0074】
図6は、半導体露光装置の概略構成図である。露光装置は、少なくともウエハステージ18と、光を供給するための光源部11と、投影レンズ15とを含む。
ここで、ウエハステージ18は感光剤を塗布したウエハwを表面18a上に置くことができる。また、ステージ制御系17はウエハステージ18の位置を制御する。
【0075】
投影レンズ15は上述のように本発明の実施の形態である波面測定器を用いて調整された高精度投影レンズである。また投影レンズ15の物体面P1及び像面P2に、それぞれレチクルr、ウエハwが配置される。さらに投影レンズ15はスキャンタイプの露光装置に応用されるアライメント光学系を有する。さらに照明光学系12は、レチクルrとウエハwとの間の相対位置を調節するためのアライメント光学系13を含む。
【0076】
レチクルrは、当該レチクルに形成されたパターンのイメージをウエハw上に投影するためのものであり、ウエハステージ18の表面18aに対して平行移動が可能であるレチクルステージ16上に配置される。そしてレチクル交換系14は、レチクルステージ16上にセットされたレチクルrを交換し運搬する。またレチクル交換系14はウエハステージ18の表面18aに対し、レチクルステージ16を平行移動させるためのステージドライバー(不図示)を含む。また、主制御部19は位置合わせから露光までの一連の処理に関する制御を行う。
【0077】
本実施の形態にかかる波面測定器は、露光装置に搭載された投影レンズ15の波面収差を測定することにも適用することができる。その場合、波面測定器をウエハステージ18の端部に取り付け、測定時はちょうど投影レンズ15の下方に配置されるように、ウエハステージ18を移動させる。
【0078】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、クロストークの影響を抑え、正確な光束の形状、光束中の光強度分布を決定する方法、光束形状、光束中の光強度分布計測装置、波面測定装置、結像光学系の調整方法、及び露光装置の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】Shack−Hartmann(シヤック−ハルトマン)方式の波面測定器の概要を示す図である。
【図2】Shack−Hartmann(シヤック−ハルトマン)方式の波面測定器による波面測定方法の原理を示す図である。
【図3】CCDの各画素における光強度の度数分布の例を示す図である。
【図4】結像されたスポットを抽出する方法の例を示す図である。
【図5】クロストークによる誤差を修正する方法を説明するための図である。
【図6】半導体露光装置の概略構成図である。
【符号の説明】
1…波面測定器、2…投影光学系、3…第1面、4…リレーレンズ、5…マイクロレンズ、6…マイクロレンズアレイ、7…撮像素子(CCD)、11…光源部、12…照明光学系、13…アライメント光学系、14…レチクル交換系、15…投影レンズ、16…レチクルステージ、17…ステージ制御系、18…ウエハステージ、18a…ウエハステージの表面、19…主制御部
Claims (13)
- 2次元的にアレイ状に配置された複数の集光素子上に光束を照射し、各集光素子により集光されて形成された各スポットの光量に基づいて、前記光束の形状を求める方法であって、
▲1▼前記各スポットの光量に基づいて、前記光束に含まれる集光素子群を求め、各集光素子が受けた光量を、対応する前記スポットの光量として仮に定める工程
▲2▼前記集光素子群が受けた光量のうち、各集光素子の近傍の他の集光素子側に伝搬される光量と近傍の前記他の集光素子から各集光素子に伝搬される光量を考慮して、前記仮に定めた前記各集光素子が受けた光量を補正する工程
▲3▼予想される前記光束の形状を表す関数であって、未知のパラメータを含んだ光束の形状を定める工程
▲4▼前記関数を、前記▲2▼の工程で求めた、補正済の前記各集光素子が受けた光量にフィッティングさせて前記未知のパラメータを決定することにより、前記光束の形状を求める工程を有することを特徴とする光束の形状の決定方法。 - 請求項1に記載の光束の形状決定方法であって、前記▲1▼の工程において前記光束に含まれる前記集光素子群を求める方法が、前記スポットの結像面に設けられた2次元受光素子アレイを構成する画素で受光量を検出し、検出された光量の最大値に基づいて閾値を決定し、当該閾値以上の光量が検出された画素を抽出して、連続した画素の固まりを抽出し、当該画素の固まり中に含まれる画素数が所定数以上のものを、スポットにより形成された画素の固まりと判定し、当該画素の固まりに対応する前記集光素子群を、前記光束に含まれるものと判定することを特徴とする光束の形状の決定方法。
- 請求項1又は請求項2に記載の光束の形状の決定方法であって、前記▲2▼の工程において、前記各集光素子の近傍の前記他の集光素子側に伝搬される光量と近傍の前記他の集光素子から前記各集光素子に伝搬される光量を、前記各集光素子に隣り合う他の集光素子との間では、それぞれの前記受光素子が受光した受光量の第1の所定の割合の光量が前記隣り合う各集光素子にそれぞれに伝搬されると共に、隣り合う受光素子のそれぞれからは、当該それぞれの受光素子が受光した受光量のうち前記第1の所定の割合と同じ割合の光量が、前記受光素子に伝搬されるものとし、前記各集光素子に斜めに隣り合う他の集光素子との間では、それぞれの前記受光素子が受光した受光量の第2の所定の割合の光量が斜めに隣り合う各集光素子にそれぞれ伝搬されると共に、斜めに隣り合う受光素子のそれぞれからは、当該それぞれの受光素子が受光した受光量のうち前記第2の所定の割合と同じ割合の光量が、前記受光素子に伝搬されるものとして、求めることを特徴とする光束の形状の決定方法。
- 請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載の光束の形状の決定方法であって、前記各集光素子が、小フレネル結像系を構成していることを特徴とする光束の形状の決定方法。
- 2次元的にアレイ状に配置された複数の集光素子上に光束を照射し、各集光素子により集光されて形成された各スポットの光量に基づいて、前記光束中の光強度分布を求める方法であって、
▲1▼前記各スポットの光量に基づいて、前記光束に含まれる前記集光素子群を求め、各集光素子が受けた光量を、対応する前記スポットの光量として仮に定める工程
▲2▼前記集光素子群が受けた光量のうち、各集光素子の近傍の前記他の集光素子側に伝搬される光量と近傍の前記他の集光素子から各集光素子に伝搬される光量を考慮して、前記仮に定めた前記各集光素子が受けた光量を補正する工程
▲3▼予想される前記光束中の光強度分布を表す関数であって、未知のパラメータを含んだものを定める工程
▲4▼前記関数を、前記▲2▼の工程で求めた、補正済の前記各集光素子が受けた光量にフィッティングさせて前記未知のパラメータを決定することにより、前記光束中の光強度分布を求める工程を有することを特徴とする光束中の光強度分布の決定方法。 - 請求項5に記載の光束中の光強度分布の決定方法であって、前記▲1▼の工程において前記光束に含まれる前記集光素子群を求める方法が、前記スポットの結像面に設けられた2次元受光素子アレイを構成する画素で受光量を検出し、検出された光量の最大値に基づいて閾値を決定し、当該閾値以上の光量が検出された画素を抽出して、連続した画素の固まりを抽出し、当該画素の固まり中に含まれる画素数が所定数以上のものを、スポットにより形成された画素の固まりと判定し、当該画素の固まりに対応する前記集光素子群を、前記光束に含まれるものと判定することを特徴とする光束中の光強度分布の決定方法。
- 請求項5又は請求項6に記載の光束中の光強度分布の決定方法であって、前記▲2▼の工程において、前記各集光素子の近傍の前記他の集光素子側に伝搬される光量と近傍の前記他の集光素子から各集光素子に伝搬される光量を、前記各集光素子に隣り合う他の集光素子との間では、それぞれの前記受光素子が受光した受光量の第1の所定の割合の光量が隣り合う他の集光素子にそれぞれに伝搬されると共に、隣り合う受光素子のそれぞれからは、当該それぞれの受光素子が受光した受光量のうち前記第1の所定の割合と同じ割合の光量が、前記受光素子に伝搬されるものとし、前記各集光素子に斜めに隣り合う他の集光素子との間では、それぞれの前記受光素子が受光した受光量の第2の所定の割合の光量が斜めに隣り合う他の集光素子にそれぞれ伝搬されると共に、斜めに隣り合う受光素子のそれぞれからは、当該それぞれの受光素子が受光した受光量のうち前記第2の所定の割合と同じ割合の光量が、前記受光素子に伝搬されるものとして、求めることを特徴とする光束中の光強度分布の決定方法。
- 請求項5から請求項6のうちいずれか1項に記載の光束中の光強度分布の決定方法であって、前記各集光素子が、小フレネル結像系を構成していることを特徴とする光束中の光強度分布の決定方法。
- 被測定光を平行光束とする光学系と、アレイ状に配列された複数の集光素子と、前記各集光素子により前記平行光束が分割されて集光されることにより形成された各スポットの位置と光量を計測するスポット計測手段と、前記スポット計測手段の出力に基づいて前記被測定光の光束の形状を測定する光束形状演算手段を有する光束形状計測装置であって、前記光束形状演算手段は、前記第1の手段から請求項4に記載の光束の形状の決定方法に基づいて、光束の形状を決定する機能を有することを特徴とする光束形状計測装置。
- 被測定光を平行光束とする光学系と、アレイ状に配列された複数の集光素子と、前記各集光素子により前記平行光束が分割されて集光されることにより形成された各スポットの位置と光量を計測するスポット計測手段と、前記スポット計測手段の出力に基づいて前記被測定光の光束の中の光強度分布を測定する光強度分布演算手段を有する光強度分布計測装置であって、前記光強度分布演算手段は、請求項5から請求項8のうちいずれか1項に記載の光束中の強度分布の決定方法に基づいて、光束中の光強度分布を決定する機能を有することを特徴とする光強度分布計測装置。
- 被測定光を平行光束とする光学系と、アレイ状に配列された複数の集光素子と、前記各集光素子により前記平行光束が分割されて集光されることにより形成されたスポットの位置を計測するスポット位置計測手段と、前記スポット位置計測手段の出力に基づいて前記被測定光の波面を演算する演算手段とを有する波面測定装置であって、当該波面演算装置は、請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載の光束の形状の決定方法に基づいて、前記被測定光の波面外径を測定し、これを演算に使用して前記被測定光の波面を演算するものであることを特徴とする波面測定装置。
- 請求項11に記載の波面測定装置を用いて結像光学系の波面を測定し、その結果に基づいて、前記結像光学系内の光学要素の調整を行うことを特徴とする結像光学系の調整方法。
- 製造工程中に、請求項12に記載の結像光学系の調整方法を有することを特徴とする露光装置の製造方法。
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- 2003-04-17 JP JP2003113320A patent/JP2004317375A/ja active Pending
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