JP2004271421A - 異物検査装置及び方法並びに露光装置 - Google Patents

異物検査装置及び方法並びに露光装置 Download PDF

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Abstract

【課題】異物と光電変換素子との相対的な位置関係に拘わらず、高い確度をもって異物の大きさを判定する。
【解決手段】マスクに張設されたペリクル上において、検査領域を照明した状態で検査領域に対してマスクを移動走査して検査領域からの散乱光を検出し、ペリクル上の位置と散乱光の検出結果とを対応付けた二次元の散乱光強度マップを作成する。この二次元の散乱光強度マップ全体を例えば0.5mm各の第1分割領域DR1に分割し、例えば4つの第1分割領域DR1を含む微小領域内で第1分割領域DR1各々の検出結果を積算する。
【選択図】 図9

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示素子又は半導体集積素子等のデバイスの製造工程において用いられるマスク等に付着した異物を検査する異物検査装置及び方法、並びに異物検査装置を備えた露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示素子、半導体集積素子、その他のデバイスの製造工程では、フォトマスクやレチクル(以下、これらを総称する場合はマスクという)に形成されたパターンを複数枚のガラスプレートやウエハ(以下、これらを総称する場合は基板という)に転写する工程が繰り返し行われる。マスクに埃や塵等の異物が付着しているとマスクに形成されたパターンとともに異物の像が転写されてしまい、露光処理を行った複数の基板で同様の欠陥が生ずる虞がある。
【0003】
このため、露光装置は露光処理を行う前にマスクに付着した異物を検査する異物検査装置を備えていることがある。この異物検査装置は、マスクのガラス基板上に離間して張架されたペリクル等の被検査物に対して光を照射し、異物が付着している場合に異物によって生ずる散乱光をフォトディテクタ等の光電変換素子によって検出することで異物の有無を検査している。
【0004】
また、異物検査装置は異物の大きさに略比例して散乱光の強度が増大することを利用して、付着した異物の大きさ(サイズ)を判定している。つまり、光電変換素子から出力される検出信号のうち、予め設定した所定の閾値より大きい検出信号が検査対象の異物によって散乱された光を受光して得られた検出信号であるとし、この検出信号の大きさ(ピーク値)に応じて異物を数段階にランク分けし、異物のランク情報を検出された位置に対応させてディスプレイ上にマップ表示している。この、異物の大きさを判定する機能を有する従来の異物検査装置の詳細については、例えば、特開2002−228428号公報に記載のものが知られている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−228428号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来の異物検査装置は、検出信号の大きさ(ピーク値)を用いて異物の大きさの判定を行っているため、照明条件及び異物の大きさが同一であっても、光電変換素子の画素と異物との位置関係に応じて、異物が異なる大きさに判定されるという問題があった。図12は、光電変換素子の画素と異物との位置関係により異物が異なった大きさに判定される理由を説明するための図である。
【0007】
図12において、100は被検査面上における光電変換素子の各画素を示しており、101,102は被検査面に付着した異物を示している。なお、異物101と異物102とは大きさ及び形状が同一であり、異物101,102を同一の照明条件で照明すれば、異物101,102からは同一の強度分布を有する散乱光が得られるとする。
【0008】
図12に示す通り、異物101はほぼ同一の割合で2つの画素100にまたがった位置にあるため、各画素にはほぼ同一の割合で散乱光が入射し、これらの画素で検出される検出信号の信号強度はほぼ同一となる(符号103を付した検出結果を参照のこと)。異物102は2つの画素100にまたがった位置ではあるが、2つの画素のうちの一方の画素に偏った位置にあるため、各画素には異なる割合で散乱光が入射し、一方の画素で検出される検出信号の信号強度は大きくなり、他方の画素で検出される検出信号の信号強度は小さくなる(符号104を付した検出結果を参照のこと)。
【0009】
異物の大きさを判定する場合に、隣接した画素から予め設定した閾値以上の信号強度が得られたときには、それらの信号強度のうちの最も大きなものを用いて異物の大きさを判定している。このため、図12に示す検出結果103と検出結果104とを用いて異物の大きさを判定すると、異物101は異物102よりも小さいと判定されてしまう。
【0010】
また、異物が複数の画素にまたがって配置されていなくとも、隣接する画素の各々に大きさが異なる異物が配置されている場合には、図12中において符号104を付した検出結果と同様の結果が得られる。このため、信号強度の大きさが最も大きい画素に位置する異物が検出され、隣接する画素に位置する異物が検出されないという問題がある。近年においては、露光時においてマスクを照明する照明光の照明開口が大きくなっており、ペリクル上又はマスクのガラス面上の広い領域が特定のパターンの照明むらに影響を与えるため、異物が隣接して配置されているような状況ももれなく検査する必要がある。
【0011】
更に、マスクの厚さの相違により被検査面と光電変換素子との間の距離が変化すると、異物からの散乱光がデフォーカスした状態で光電変換素子の各画素に結像することになるため、各画素で検出される信号強度が変化して、異物が実際の大きさとは異なる大きさに判定されるという問題もあった。
【0012】
本発明はこのような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、異物と光電変換素子との相対的な位置関係に拘わらず、高い確度をもって異物の大きさを判定することができる異物検査装置及び方法、並びに当該異物検査装置を備える露光装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
以下、この項に示す説明では、本発明を、実施形態を表す図面に示す部材符号に対応付けて説明するが、本発明の各構成要件は、これら部材符号を付した図面に示す部材に限定されるものではない。
【0014】
本発明の第1の観点によると、被検体(4)の被検面上に付着した異物を検査する異物検査装置(1)において、前記被検体の検査領域(4a、4b)を照明する照明装置(5a、5b)と、該照明装置で照明された前記検査領域に対向してほぼ連続して配置された複数の光検出素子を備えるとともに、前記検査領域からの散乱光を前記複数の光検出素子で検出する散乱光検出装置(7a、7b)と、前記被検面上の位置と前記散乱光検出装置の検出結果とを対応付けた分布図を求め、当該分布図を分割した微小領域に含まれる前記光検出素子毎の検出結果を積算した積算値に基づいて、前記異物の大きさを判定する信号処理装置(35)とを備えた異物検査装置が提供される。
【0015】
本発明では、被検面上の位置と散乱光検出装置の検出結果とを対応付けた分布図を求め、当該分布図を分割した微小領域に含まれる光検出素子毎の検出結果を積算した積算値に基づいて、異物の大きさを判定するようにしたので、検査領域上の異物の位置と光検出素子各々の相対的な位置関係に拘わらず、即ち、異物が光検出素子の複数に跨って位置している場合であっても、あるいは当該異物が光検出素子の一つに位置している場合であっても、同等の検出結果を得ることができるようになり、異物の大きさをより精度よく検出することができるようになる。また、複数の異物が隣接して存在する場合には、従来はそのうちの最も大きなもののみが検出され、その余の小さな異物は検出されなかったが、本発明では、前記微小領域内に存在する複数の異物の合計の大きさ、即ち大きな異物も小さな異物も当該微小領域内にある全ての異物の合計の大きさを求まることができ、例えば、前記被検体が露光装置に使用されるマスク(又はレチクル)である場合に、パターンの照明むらの発生の程度をより正確に予測することができる。
【0016】
本発明の第1の観点に係る異物検査装置において、前記被検体を載置する載置部を有し、前記検査領域に対して前記載置部に載置された前記被検体を相対的に移動させる移動装置を設け、前記載置部に前記複数の光検出素子各々の検出感度を補正するための補正部材を取り付けることができる。光検出素子の検出感度のばらつきによる検出誤差を小さくすることができる。
【0017】
また、前記散乱光検出装置に対する前記被検体の表面位置を検出する表面位置検出装置を設け、前記信号処理装置は、前記表面位置検出装置の検出結果に応じて前記散乱光検出装置の検出結果を補正するようにできる。被検体の厚さの相違などにより検査領域と光検出素子間の距離が変化した場合であっても、より正確に異物の検査を行うことができるようになる。
【0018】
本発明の第2の観点によると、被検体(4)の被検面上に付着した異物を検査する異物検査方法において、前記被検体上の検査領域(4a、4b)からの散乱光を複数の光検出素子で検出する散乱光検出工程と、前記被検面上の位置と前記散乱光検出工程の検出結果とを対応付けた分布図を作成する分布図作成工程と、前記分布図を分割した微小領域に含まれる前記光検出素子毎の検出結果を積算する積算工程と、前記積算工程で積算された積算値に基づいて前記異物の大きさを判定する判定工程とを含む異物検査方法が提供される。
【0019】
本発明では、被検面上の位置と散乱光検出工程の検出結果とを対応付けた分布図を作成し、当該分布図を分割した微小領域に含まれる光検出素子毎の検出結果を積算した積算値に基づいて、異物の大きさを判定するようにしたので、検査領域上の異物の位置と光検出素子各々の相対的な位置関係に拘わらず、即ち、異物が光検出素子の複数に跨って位置している場合であっても、あるいは当該異物が光検出素子の一つに位置している場合であっても、同等の検出結果を得ることができるようになり、異物の大きさをより精度よく検出することができるようになる。
【0020】
また、複数の異物が隣接して存在する場合には、従来はそのうちの最も大きなもののみが検出され、その余の小さな異物は検出されなかったが、本発明では、前記微小領域内に存在する複数の異物の合計の大きさ、即ち大きな異物も小さな異物も当該微小領域内にある全ての異物の合計の大きさを求まることができ、例えば、前記被検体が露光装置に使用されるマスク(又はレチクル)である場合に、パターンの照明むらの発生の程度をより正確に予測することができる。
【0021】
本発明の第2の観点に係る異物検査方法において、前記積算工程は、前記分布図を前記微小領域よりも小さな単位の領域に分割する第1分割工程と、前記分布図を前記微小領域の大きさに分割する第2分割工程と、前記微小領域に含まれる前記第1分割工程で分割された領域の検出結果を積算する工程とを含むことができる。
【0022】
また、前記散乱光検出工程を行う前に、前記複数の光検出素子各々の感度特性を補正する感度補正工程を含むことができる。この場合において、前記感度補正工程は、前記光検出素子に光が入射していない状態における前記複数の光検出素子の検出結果を得る第1検出工程と、前記光検出素子の各々に所定の強度の光が入射している状態における前記複数の光検出素子の検出結果を得る第2検出工程と、前記第1検出工程及び前記第2検出工程の検出結果を用いて前記複数の光検出素子各々の感度特性を補正する補正工程とを含むことができる。光検出素子の検出感度のばらつきによる検出誤差を小さくすることができる。
【0023】
この場合において、前記第2検出工程で求められた検出結果から欠陥のある光検出素子を欠陥素子として予め抽出する抽出工程と、前記散乱光検出工程が行われた後で、前記欠陥素子に隣接する光検出素子の検出結果を用いて前記欠陥素子の検出結果を補完する第1補完工程とを含むことができる。光検出素子のうち、その性能を十分に発揮できないもの(欠陥素子)については、その検出結果を採用せずに、隣接する光検出素子の検出結果で補完することにより、欠陥素子が存在する場合であっても、検出精度をそれほど低下させることなく、光検出素子の全体をそのまま用いることができる。
【0024】
また、前記光検出素子が所定の間隔をもって配列されていない箇所に仮想的な光検出素子である仮想素子を設定し、当該仮想素子に隣接する光検出素子の検出結果を用いて前記仮想素子の検出結果を補完する第2補完工程を含むことができる。通常、光検出素子は複数個が配列されて1個のデバイスとして構成されており、このデバイスをさらに複数個配列して全体として光検出装置とされる。この場合、デバイスとデバイスの間の部分には、通常ある程度の間隔が必要であるから、当該隙間部分には光検出素子が存在しないことになり、当該隙間部分については異物についての情報を得ることができない。本発明では、この部分に仮想素子を設定して、隣接する光検出素子の検出結果で補完するようにしたので、当該隙間部分についてもある程度正確な情報を得ることができるようになる。
【0025】
本発明の第2の観点に係る異物検査方法において、前記複数の光検出素子に対する前記被検体の表面位置の変化と前記複数の光検出素子の検出結果の変化との相関を予め求める相関計測工程と、前記被検体の表面位置を検出する表面位置検出工程と、前記表面位置検出工程の検出結果と前記相関計測工程で求められた前記相関とから、前記被検体の表面位置ずれに起因する前記複数の光検出素子の検出結果の変化を補正する補正量を求める補正量算出工程とを含むことができる。被検体の厚さの相違などにより検査領域と光検出素子間の距離が変化した場合であっても、より正確に異物の検査を行うことができるようになる。
【0026】
本発明の第3の観点によると、マスクに形成されたパターンを感光基板に転写する露光装置において、前記マスクに付着した異物を前記被検体に付着した異物として検査する前記本発明の第1の観点に係る異物検査装置を備える露光装置が提供される。本発明の第1の観点に係る異物検査装置を備えているので、マスクに付着した異物の有無、大きさ等を精度良く検出することができ、結果として露光精度を向上することができる。
【0027】
本発明の第4の観点によると、スクに形成されたパターンを感光基板に転写する露光装置において、前記マスクに付着した異物を前記被検体に付着した異物として前記本発明の第2の観点に係る記載の異物検査方法を用いて検査する異物検査装置を備える露光装置が提供される。本発明の第2の観点に係る異物検査方法を用いて検査する異物検査装置を備えているので、マスクに付着した異物の有無、大きさ等を精度良く検出することができ、結果として露光精度を向上することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0029】
[異物検査装置]
図1は、本発明の実施形態に係る異物検査装置の概略構成を示す斜視図である。なお、以下の説明においては、図1中に示したXYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。XYZ直交座標系は、X軸及びY軸が被検査対象としてのマスク2の表面に平行な面に設定され、Z軸がマスク2の表面に直交する方向に設定される。また、本実施形態においては、液晶表示素子を製造するために用いられる大型のマスク(例えば、1m角)に付着した異物を検査する異物検査装置を例に挙げて説明する。
【0030】
図1において、異物検査装置1は被検体としてのペリクル付マスク2の表面に付着した異物を検査するものである。ペリクル4はマスク2のパターン形成面に埃、塵等の異物が付着するのを防止するための透明の薄板であり、マスク2のパターン形成面にフレーム3を介して間隙を有して平行状態に張設されている。ペリクル4の上方には、ペリクル表面のライン状の検査領域4a,4bの各々を均一に照明する照明装置5a,5bが配置されている。本実施形態ではマスク2が大型であるため、2つの照明装置5a,5bをY方向に一直線になるように配置している。
【0031】
ここで、照明装置5a,5bの構成例について説明する。図2は、照明装置5a,5bの構成例を示す図である。照明装置5a,5bは図2(a)に示すように、発光ダイオード素子20をY軸方向に一次元的に所定の間隔をもって均等に配列したLEDアレイが用いられる。LEDアレイはペリクル4上の検査領域4a,4bを所定の幅で均一に照明する。照明装置5a,5bは、ペリクル4上の検査領域を例えば数mm程度の幅で帯状に照明するように、シリンドリカルレンズ等により集光するとペリクル4上における照度を上げることができる。
【0032】
なお、照明装置5a,5bはLEDアレイに限られるものでなく、冷陰極蛍光管等の円柱状の光源を使用したものや、図2(b)に示すようなハロゲンランプ等の光源21からの光線を光ファイバ22により導光し、光ファイバの照射部を検査領域の幅に合わせて広げたものを使用してもよく、また、図2(c)に示すようにハロゲンランプ等の光源23からの光線をミラー24で反射して光ファイバ22に導光する構成であってもよい。
【0033】
図1に戻り、ペリクル4表面の検査領域4a,4bに存在する異物からの散乱光は、それぞれ対物レンズ6a,6bを介して光検出素子(以下、セルという)を一次元的に配置した散乱光検出装置としてのCCD(Charge Coupled Device)7a,7bでそれぞれ検出される。図1においては図示を簡略化しているが、対物レンズ6a,6bは、例えばライン状のマイクロレンズアレイを備え、ライン状の検査領域4a,4bの像をそれぞれ縮小してCCD7a,7bに結像させる。対物レンズ6a,6bの縮小倍率は1/10程度である。
【0034】
ここで、CCD7a,7bの構成について説明する。図3は、CCD7a,7bの構成を示す図である。図3に示すようにCCD7a,7bは、12mm程度の長さを有する数個のチップ25をY方向に一列に並べて構成される。各々のチップ25には25μm程度のピッチで数千のセルが一次元的に配列されおり、各チップ25はセル1つ分の大きさである25μm程度の間隔をもって離間して配列されている。ここで、対物レンズ6a,6bの縮小倍率が1/10である場合、被検体であるペリクル4表面上における分解能は250μmとなる。
【0035】
再び図1に戻り、本実施形態においては、CCD7のセルが一次元的に配置された電気的な走査方向をY軸方向とし、後述する機械的な駆動装置によるマスクテーブル8(載置部)の走査方向をY軸と直交するX軸方向として説明する。ペリクル4付のマスク2はマスクテーブル8上に載置固定され、マスクテーブル8は駆動装置10(移動装置)によってX軸方向に移動される。駆動装置10はベース板9に固定した2本のリニアガイド11a,11b、ボールねじ12、及び駆動モータ13から構成され、マスクテーブル8はリニアガイド11a,11bでX軸方向に直動可能に支持されている。
【0036】
ボールねじ12はベース板9のX軸方向の両端近傍に固定された支持板9a,9bに支持されており、支持板9a,9b間の中心にリニアガイド11a,11bと平行に回動可能に支持されている。そして、ボールねじ12に噛み合うナット12aがマスクテーブル8に固定されており、ボールねじ12は駆動モータ13により回動される。
【0037】
駆動モータ13は、例えばステッピングモータ又はエンコーダを備えるサーボモータ等が使用される。駆動装置10は、CCD7a,7b及び対物レンズ6a,6bに対してマスク2をX軸方向に一次元的に移動走査させるものであり、本実施形態ではマスクテーブル8は200μm程度のピッチで駆動される。なお、図1においてはCCD7a,7b及び対物レンズ6a,6bに対してマスク2を移動走査させる構成を図示したが、マスク2に対してCCD7a,7b及び対物レンズ6a,6bを一次元的に移動走査させるように構成してもよい。また、駆動モータ13は間欠的に回転されるものに限らず、連続的に回転するものでもよい。なお、駆動モータ13には駆動モータ13の回転量を検出するエンコーダ14が設けられている。
【0038】
また、マスクテーブル8の一端には補正部材としてのゲイン補正板15が取り付けられている。このゲイン補正板15はCCD7a,7bが備えるチップ25に形成されているセル各々に設けられた増幅器のゲイン(増幅率)を補正する際に用いるものである。各増幅器の増幅率を補正することで、各セルの感度特性が補正される。なお、増幅器は後述する信号処理部50(図4参照)内に設けられている。ゲイン補正板15は照明装置5a,5bから射出される光を散乱させる材質、例えば白色の樹脂で形成されている。ゲイン補正板15の上面はマスクテーブル8上に載置されたマスク2の表面高さとほぼ等しい高さに設定されている。
【0039】
また、マスクテーブル8の上方にはマスク2の表面位置を検出する表面位置検出装置16a,16bが設けられている。ペリクル4を含めたマスク2の厚み(以下、この厚みを単にマスク2の厚みという)が基準厚である場合には、ペリクル4上の検査領域4a,4bとCCD7a,7bの受光面とが対物レンズ6a,6bによって光学的に共役となるが、マスク2の厚みが基準厚からずれてデフォーカスしている場合には、検査領域4a,4bからの光が最良の状態でCCD7a,7bの受光面に受光せず、各セルに入射する光の光量が低下することがある。
【0040】
このため、本実施形態では、表面位置検出装置16a,16bでマスク2の表面の位置、すなわちマスク2の厚みを計測し、この計測結果に基づいて各セルの検出結果を補正している。なお、表面位置検出装置16a,16bはマスク2の表面位置を直接検出するのではなく、予め設定した基準面(マスク2の厚みが基準厚であるときのマスク2の表面)からのマスク2の表面のずれ量を検出するものであっても良い。
【0041】
ここで、CCD7a,7bの検出信号及び表面位置検出装置16a,16bの検出信号を処理する信号処理回路について説明する。図4は、本発明の実施形態に係る異物検査装置が備える信号処理回路の構成を示すブロック図である。図4において、照明系ドライバ31は照明装置5a,5bに電源を供給して、照明装置5a,5bの発光を制御する。
【0042】
照明系ドライバ31は、照明装置5a,5bがLEDアレイから構成されている場合には5〜10ボルト程度の低電圧を供給し、必要に応じてPWM(Pulse Width Modulation)制御により単位時間に照射する光の光量を可変する。また、照明装置5a,5bがハロゲンランプの場合は、例えば100ボルトの商用電源を供給する。更に、照明装置5a,5bが蛍光管の場合は、インバータ等を介して高周波の電源を供給する。
【0043】
CCD7a,7bに接続されたCCDドライバ32は、CCD7a,7bに対してクロック信号を含む駆動信号D1を供給してCCD7a,7bを駆動するとともに、駆動信号D1の供給によってCCD7a,7bから順次出力される検出信号D2を受ける。CCDドライバ32の出力端子はアナログデジタル変換器(以下、ADCという)33に接続されている。
【0044】
Y座標カウンタ34は、CCDクロック信号及びADCクロック信号を生成してCCDドライバ32及びADC33に対してそれぞれ供給する。また、Y座標カウンタ34は、CCDドライバ32に供給するCCDクロック信号と同一のCCDクロック信号をY座標データとして信号処理部35に供給する。ADC33はCCD7a,7bから出力された散乱光強度を示す検出信号D2を例えば256階調にデジタル化し、散乱光強度データとして信号処理部35へ出力する。
【0045】
モータドライバ36は、マスクテーブル8をX軸方向に移動させる駆動装置10を構成する駆動モータ13に対して例えばパルス信号等の駆動信号を供給してマスクテーブル8の移動を制御する。駆動モータ13の出力軸に連結したエンコーダ14は、駆動モータ13の回転量を示す信号をX座標カウンタ37に出力する。X座標カウンタ37は、エンコーダ14から出力される回転量を示す信号に基づいてマスクテーブル8のX方向の座標を示すX座標データを算出して信号処理部35に出力する。また、X座標カウンタ37は、X座標に同期(例えば、200μmピッチに)してY座標カウンタ34に同期信号を出力する。
【0046】
Y座標カウンタ34は、X座標カウンタ37から出力された同期信号に基づいて、CCDドライバ32へのスキャニング信号を発生する。また、ADC33にも同期信号を出力し、CCD7a,7bからの信号をデジタル化する。表面位置検出装置16a,16bは検出して得られたマスク2の位置を示す表面位置情報を信号処理部35へ出力する。
【0047】
信号処理部35は、ADC33から出力される散乱光強度データ、Y座標カウンタ34から出力されるY座標データ、及びX座標カウンタ37から出力されるX座標データから、二次元の散乱光強度マップM(分布図)を作成する。このとき、散乱光強度データからマスク2の端部及びペリクル4の枠を検出して散乱光強度マップMの外枠を自動的に設定し、後述する方法を用いて散乱光強度マップMを微小区間に分割して、微小区間内に含まれるセルの散乱光強度データを積算する。そして、積算した信号を数階調(例えば、3階調又は26階調)に区分けして表示装置38に表示する。
【0048】
また、信号処理部35は、散乱光強度マップMの作成に先立って、ゲイン補正板15を用いてCCD7a,7bの各セルの感度のばらつきの補正量を求めるとともに、表面位置検出装置16a,16bから出力される表面位置情報に基づいて、マスク2の厚みに応じたデフォーカスによる補正量を算出する。更に、散乱光強度マップMの作成時には、先に求めた補正量で散乱光強度データを補正するとともに、欠陥のあるセルから出力される検出結果を他のセルの検出結果を用いて補正する。表示装置38は、CRT(Cathod Ray Tube)又は液晶表示装置等のディスプレイ装置であり、信号処理部35で求められた散乱光強度マップMを表示する。このとき、散乱光強度マップMの階調に応じた濃淡表示を行うことが好ましい。
【0049】
CCD7a,7bの各セルは、検査領域4a,4bに対して微小であるので、各セルの感度を連続して計測するには、ゲイン補正板15という連続的に信号が得られるものがよい。なお、感度補正は、CCD7a,7bの複数のCCD毎に感度の計測を行うようにしてもよい。
【0050】
[異物検査方法]
次に、本異物検査装置の動作について説明する。図5は、本発明の実施形態に係る異物検査装置の散乱光強度マップMの作成前に行われる予備処理を示すフローチャートである。
【0051】
まず、被検査対象としてのマスク2をマスクテーブル8上に載置固定する。マスク2のマスクテーブル8上への載置が完了すると、照明装置5a,5bから検査領域4a,4bに照明光が照射されていない状態でCCD7a,7bに対して駆動信号D1を供給して得られる散乱光強度データから各セルの信号オフセットを算出する(工程S10:第1検出工程)。ここで、信号オフセットとは、各セルから出力される散乱光強度データが異物の散乱光によるものであるか否かを判断する基準となる閾値である。つまり、散乱光強度データが信号オフセットよりも小さければ、その散乱光強度データは異物検査に用いられず、信号オフセット以上の値を有する散乱光強度データのみが異物検査に用いられることになる。セル毎に信号オフセットを求めるのは、ノイズ、暗電流、及び感度はセル毎に異なるためである。
【0052】
次に、駆動モータ13を駆動してゲイン補正板15上に検査領域4a,4bが位置するようにマスクテーブル8をX方向に移動させる。マスクテーブル8の移動完了後、照明装置5a,5bから検査領域4a,4bに照明光を照射し、得られる散乱光をCCD7a,7bで検出して、各セル毎のゲインを算出する(工程S11:第2検出工程)。大きさ及び形状が同一の異物を検査する場合であっても、各セル毎に感度が異なり、また照明装置5a,5bの劣化により照明光の照度の変動がある。このため、ほぼ一定の散乱光が得られるゲイン補正板15からの散乱光を検出して、全てのセルから出力される散乱光強度データが同一となるように各セル毎にゲインを設定している。
【0053】
尚、ゲイン補正板15からほぼ一定の散乱光が得られず、ゲイン補正板15の位置に応じて散乱光の強度にむらがある場合には、このむらを補正するための補正情報を予め信号処理部35に記憶させておき、各セルから出力される検出信号を補正情報で補正することが好ましい。ゲイン補正板15から発せられる散乱光の強度のむらは、例えば大きさが既知の真球ビーズをガラス板上に均一に付着させた基準散乱板で発せられる散乱光をCCD7a,7bで受光したときの検出信号とゲイン補正板15から発せられる散乱光をCCD7a,7bで受光したときの検出信号との差から測定することができる。
【0054】
なお、基準散乱板は、真球ビーズをガラス板上に付着させるもので、必然的にCCD7a,7bのセルに対して離散的に信号が得られることになり、離散的基準板である。これに対し、ゲイン補正板15は連続的である。
【0055】
ゲイン補正板15からの散乱光を各セルで受光した結果、検出された散乱光強度が予め設定された規定値よりも低いものがあれば、信号処理部35はそのセルを抽出して欠陥セルとする(工程S12:抽出工程)。このとき、検出結果が規定値よりも低いものが複数あれば、それら全てを欠陥セルとする。このように連続して信号が得られるゲイン補正板15を用いることにより、CCD7a,7bのセルの欠陥(異常)を抽出することが可能となる。次に、信号処理部35は欠陥セルが一定数を超えているか否かを判断する(工程S13)。一定数を超えている場合(判断結果が「YES」の場合)には、信号処理部35は表示装置38に対してCCD7a,7bの交換要求表示を行い(工程S14)、検査動作を終了する。
【0056】
一方、欠陥セルが一定数を超えていない場合(工程S13の判断結果が「NO」の場合)には、信号処理部35はチップ25の継ぎ部に欠陥セルが有るか否かを判断する(工程S15)。チップ25の継ぎ部に欠陥セルがある場合(判断結果が「YES」の場合)には、信号処理部35は表示装置38に対してCCD7a,7bの交換要求表示を行い(工程S14)、検査動作を終了する。
【0057】
図3に示したように、CCD7a,7bが備える各チップ25はセル1つ分の大きさである25μm程度の間隔をもって離間して配列されている。詳細は後述するが、本実施形態においてはチップ25間に仮想的なセル(以下、仮想セルという)を設定している。この仮想セルの検出信号は、仮想セルに隣接するセル(チップ25の継ぎ部にあるセル)の検出信号を用いて補完して得ており、チップ25の継ぎ部にあるセルが欠陥セルであると補完により仮想セルの検出信号を得ることができない。このため、チップ25の継ぎ部に欠陥セルがある場合には工程S14においてCCD7a,7bの交換要求表示を行っている。
【0058】
工程S15において、チップ25の継ぎ部に欠陥セルがないと判断された場合(判断結果が「NO」の場合)には、ゲイン補正板15からの散乱光を各セルで受光して得られた検出信号のばらつきが一定値を越えたか否かが判断される(工程S16)。この判断結果が「YES」である場合には、検出信号のばらつきの原因はCCD7a,7bの不良にあるのではなく、ゲイン補正板15上の異物の存在又はゲイン補正板15の傷にあるとして検査不可とし、信号処理部35は表示装置38に対してゲイン補正板15の清掃要求表示を行い(工程S17)、検査動作を終了する。
【0059】
工程S16において、検出信号のばらつきが一定値を越えていないと判断された場合(判断結果が「NO」の場合)には、信号処理部35は各セルの信号オフセットの算出及びゲイン算出が予め設定された回数分行われたか否かを判断する(工程S18)。所定の回数分行われていない場合(判断結果が「NO」の場合)には工程S10に戻り、工程S10〜工程S17の処理が以上説明した通りに順に行われる。一方、工程S18において、予め設定された回数分行われたと判断された場合(判断結果が「YES」の場合)には、工程S10で算出された信号オフセット及び工程S11で算出されたゲインの平均値をそれぞれ算出する(工程S19)。
【0060】
以上の工程が終了すると、ゲイン補正板15上に検査領域4a,4bが位置している状態で照明装置5a,5bの何れか一方に対して順に電源を供給して、検査領域4a,4bを順に照明し、得られる散乱光をCCD7a,7bで別個に順に検出する。そして、信号処理部35はCCD7a,7bから出力される散乱光強度データから各々の平均値を算出する(工程S20)。次に、算出した各々の平均値が予め設定された一定値以下であるか否かを判断し(工程S21)、何れか一方の平均値又は両方の平均値が一定値以下であると判断した場合(判断結果が「YES」の場合)には、平均値の低下が照明装置5a,5bの照度劣化によるものとして、信号処理部35は表示装置38に対して照明装置5a,5bの取り替え要求表示を行い(工程S22)、検査動作を終了する。
【0061】
一方、工程S21の判断結果が「NO」の場合には、工程S19で算出した信号オフセットの平均値とゲインの平均値とを用いて、各セルの感度特性を補正するとともに、補正後の感度特性に対して異物の大きさを判定するための閾値を設定する(工程S23:補正工程)。図6は、補正された各セルの感度特性と異物の大きさを判定する閾値との関係の一例を示す図である。図6において、横軸はY方向の位置、すなわち各セルの位置を示しており、縦軸は補正されたセルの感度特性を示している。
【0062】
図6において、符号L0を付した曲線はノイズレベルであり、符号L1を付した曲線は信号オフセットレベルであり、符号L2を付した曲線はゲイン補正板15で散乱された散乱光を受光したときの受光レベルである。信号オフセットレベルL1はノイズレベルL0よりも高いレベルに設定される。図6に示すように、各セルの信号オフセット及びゲインを補正することで、信号オフセットレベルが各セルで同一のレベルに補正され、受光レベルL2も各セルで同一のレベルに補正される。このようにして、各々のセルの感度特性がほぼ同一になるよう補正される。
【0063】
また、信号処理部35はノイズレベルL0を0%、受光レベルL2を100%に設定し、ノイズレベルL0よりも僅かに高いレベル(例えば、3%のレベル)に異物の大きさを判定する閾値の最小レベルL11を設定する。また、ゲイン補正板15からの散乱光を受光した際の受光レベルL2とマスク2に付着した散乱光を受光した際の受光レベルとの差を考慮して、例えば15%のレベルに異物の大きさを判定する閾値の最大レベルL12を設定する。そして、最小レベルL11と最大レベルL12との間を等間隔をもって数段階(例えば、16段階)に区分して、異物の大きさを判定するための閾値を設定する。
【0064】
以上で散乱光強度マップM作成前に行われる予備処理が完了する。以上の工程が完了すると、マスクテーブル8上に載置されたマスク2に付着した異物の検査が行われる。図7は、散乱光強度マップMを作成して検査結果を表示するまでの工程を示すフローチャートである。検査工程が開始すると、まずマスクテーブル8をX方向に移動させて表面位置検出装置16a,16bを用いてマスク2の表面位置を検出し、この検出結果に基づいて異物の大きさを判定する際に用いるパラメータを補正する補正量を求め、パラメータを補正する工程が行われる(工程S30:補正量算出工程)。
【0065】
図5に示した工程S23において異物の大きさを判定するための閾値が設定された訳であるが、マスク2の厚みが基準厚からずれており、マスク2の表面がデフォーカスした状態にあると、CCD7a,7bに入射する光量が低下し、異物が異なった大きさに判定されることがある。このため、工程S30ではマスク2の表面位置を検出し、表面位置がデフォーカスした状態である場合には、そのデフォーカス量に応じて異物の大きさを判定する際に用いるパラメータ(閾値)を補正している。パラメータの補正量は、デフォーカス量とCCD7a,7bの検出信号D2(散乱光強度データ)の変化量との相関を予め実測して求めておき(相関計測工程)、この相関を用いて補正する。
【0066】
次に、マスクテーブル8を初期位置に移動させた後、照明装置5a,5bに電源を供給して照明光を照射させ、ペリクル4上の検査領域4a,4bを所定の幅で均一に照射する(工程S31)。そして、検査領域4a,4bが照明されている状態で、駆動装置10によりマスクテーブル8をX方向に移動させて散乱光を検出する(工程S32:散乱光検出工程)。散乱光の検出動作の詳細は以下の通りである。
【0067】
つまり、ペリクル4上に異物がない場合は照明光はペリクル4を透過するが、異物がある場合は異物による散乱光が発生する。この散乱光は対物レンズ6a,6bによりCCD7a,7b上に結像され、CCD7a,7bは散乱光を光電変換してその強度に応じた検出信号D2を出力する。この検出信号D2はADC33を介して信号処理部35に散乱光強度データとして供給される。つまり、CCDドライバ32からCCD7a,7bに駆動信号D1が入力されると、駆動信号D1に同期してCCD7a,7bから散乱光の強度に応じた検出信号D2が出力される。
【0068】
モータドライバ36から駆動モータ13に例えばパルス信号が供給されると、駆動モータ13は回転し、その回転はボールねじ12を介してマスクテーブル8に伝達され、マスクテーブル8はリニアガイド11a,11bに沿って所定距離だけ移動走査される。本例ではマスクテーブル8は200μmピッチで移動されるように設定されている。マスクテーブル8が所定距離だけ移動されると、エンコーダ14から座標信号が出力され、この座標信号はX座標カウンタ37に入力され、Y座標カウンタ34に同期信号として供給される。
【0069】
X座標カウンタから同期信号を受けたY座標カウンタ34はCCDドライバ32にスキャニング信号を発生し、CCD7a,7bの各セルからの検出信号D2がADC33によってデジタル化されて信号処理部35に入力される。このように、ペリクル4上の1ラインの散乱光強度が出力されると、駆動装置10によりマスクテーブル8が1ライン分だけ移動され、この動作を繰り返すことにより駆動装置10に同期してペリクル4の検査領域4aの散乱光強度データが二次元的に取り込まれ、ペリクル4の全面が二次元的に検査される。信号処理部35に取り込まれたCCD7a,7bの散乱光強度データは、X座標カウンタ37からのX座標と、Y座標カウンタ34からのY座標の位置情報とに対応付けられて、内蔵のRAM(図示省略)に記憶される(分布図作成工程)。このRAMに記憶された散乱高強度データは、本発明にいう分布図に相当する。
【0070】
以上の処理が終了すると、RAMに記憶された検出結果を用いて欠陥セル及びCCD7a,7bが備える各チップ25の間に設定した仮想セルにおける検出値を算出する処理が信号処理部35で行われる(工程S33:第1補完工程、第2補完工程)。信号処理部35内に設けられたRAMには散乱光強度データがX座標及びY座標の位置情報に対応付けられて記憶されているため、RAMに記憶された散乱光強度データの一部をXY座標系に表示すると、図8のように表すことができる。図8は、散乱光強度データの一部を二次元的に表した図である。
【0071】
図8に示すとおり、散乱光強度データを二次元的に表すと、X方向及びY方向に所定の間隔をもって各データを配列することができる。図8中において数値「0」が付された箇所は異物による散乱光が検出されなかった箇所を示し、数値「0」以外の数値が付された箇所は異物による散乱光が検出された箇所を示している。この数値は散乱光の強度に応じて大きくなり、最大の数値は「255」となる。
【0072】
また、図8中において、記号「−」が付された箇所は検出結果が得られなかったか、検出結果が所定値以下であった箇所を示している。この記号「−」が付された箇所のY座標位置に欠陥セル又は仮想セルが配置されている。異物検査においてはマスクテーブル8をX方向に走査して異物からの散乱光を得ているため、欠陥セル又は仮想セルが配置されたY座標位置の検出結果の全てが得られない。
【0073】
このため、本実施形態においては、欠陥セル又は仮想セルに隣接するセルから得られた検出結果を用いて欠陥セル又は仮想セルの検出値を算出している(工程S33)。具体的な検出値の算出方法は、例えば図8中の符号k0を付した箇所の検出値を得るときには、Y方向に隣接する符号k1を付した箇所のデータ“10”と符号k2を付した箇所のデータ“20”との平均値“15”を求め、この平均値を符号k0を付した箇所のデータとして補完することで、検出値を算出している。検出結果が得られなかった他の箇所も同様の補完を行って検出値を算出する。尚、欠陥セル又は仮想セルの検出値の算出方法は、上記の平均値による補完以外に、高次関数を用いた補完等の補完方法を用いても良い。
【0074】
以上の工程が終了すると、信号処理部35は計測した全領域を0.5mm角の第1分割領域に分割し(工程S34:第1分割工程)、第1分割領域に含まれる全セルの検出値を積算する(工程S35)。次に、信号処理部35は工程S35で積算した検出値からペリクル枠(フレーム3)及びマスク2の端部を自動的に検出し、マスク2上における異物検査領域を求め、この異物検査領域を散乱光強度マップMの外枠として設定する(工程S36)。
【0075】
次に、信号処理部35は隣接する4つの第1分割領域の積算値を合計し、この合計値を1mm角の第2分割領域(微小領域)における積算値とする(工程S37:第2分割工程、積算工程)。ここで、第2分割領域よりも小さな第1分割領域の積算値を合計したものを第2分割領域における積算値とするのは、異物が複数の第1分割領域にまたがっていても、その異物によって得られる検出信号の大きさをより正確に求めるためである。上記第1分割領域及び第2分割領域の大きさは、照明装置5a,5bの照明開口、マスク2の厚み、及びマスク2が用いられる露光装置が備える投影光学系の倍率に応じて設定される。つまり、マスク2を用いた露光処理時における異物による光量低下を効果的に検出することができる大きさに第1分割領域及び第2分割領域の大きさが設定される。
【0076】
図9は、工程S37における積算値を算出する方法を説明するための図である。図9において、符号DR1を付した領域の各々は第1分割領域を示しており、図示した4つの第1分割領域にまたがって異物DFが配置されている場合を考える。この配置は工程S34において計測した全領域を分割する以上、起こり得る状況である。かかる配置の場合には、異物DFの検出信号は4つの第1分割領域に分配されてしまい、それぞれの領域における検出信号を用いて異物の大きさを判定すると誤った判定結果が得られる。
【0077】
そこで、本実施形態においては、異物DFがまたがっている4つの第1分割領域の積算値を合計して第1分割領域よりも大きな第2分割領域の積算値とすることで、いわば常に異物が第2分割領域の中央に配置されている状態での積算値を求めている。これによって、異物DFの大きさの判断に用いられる検出信号の大きさを正確に求めることができる。
【0078】
図10は、工程S37の処理における第2分割領域の設定方法を説明するための図である。上述した第2分割領域は1mm角の領域であるが、この第2分割領域は他の第2分割領域と一部が互いに重なるように設定される。これは、異物が第2分割領域の中央に配置されている状態での積算値を求めるためである。第2分割領域の設定は、図10に示すように領域R21に含まれる4つの第1分割領域を最初の第2分割領域とする。
【0079】
次に、領域R21の中心から第1分割領域の幅(0.5mm)の分だけ離間した位置に中心が設定された領域R22に含まれる4つの第1分割領域を次の第2分割領域とする。同様に、領域R22の中心から第1分割領域の幅の分だけ離間した位置に中心が設定された領域R23に含まれる4つの第1分割領域を次の第2分割領域とする。図10においては、紙面横方向に第1分割領域を設定する場合を例に挙げて説明したが、紙面縦方向についても同様に第2分割領域が設定される。このように、第2分割領域における積算値は、第1分割領域の幅(0.5mm)のピッチで計算される。
【0080】
次に、工程S36で散乱光強度マップMの外枠として設定した異物検査領域を5mm角の第3分割領域に分割する(工程S38)。この第3分割領域は表示装置38に得られた散乱光強度マップMを表示する際の最小表示単位となるものである。異物検査領域を第3分割領域に分割した後で、各々の第3分割領域に含まれる第2分割領域の積算値(工程S37で求めた積算値)の最大のものを第3分割領域の代表値に設定する(工程S39)。この処理を全ての第3分割領域で行い、得られた第3分割領域各々の代表値を複数段階にランク分けして散乱光強度マップMを作成する(工程S40)。第3分割領域各々の代表値を複数段階にランク分けすることにより異物の大きさが判定される(判定工程)。そして、作成した散乱光強度マップMを検査結果として表示装置38に表示する。このとき、ランクに応じた濃淡表示を行うことが好ましい。
【0081】
[露光装置]
次に、上述した本発明の実施形態に係る異物検査装置を備える露光装置について説明する。なお、以下の説明ではマスクと感光基板とを同期移動しつつマスクに形成されたパターンを逐次感光基板上に転写する走査型露光装置を例に挙げて説明する。
【0082】
図11は露光装置40の概略的な構成を示す斜視図である。図11において、超高圧水銀ランプ等の光源41から射出した光束は、楕円鏡42で反射された後にダイクロイックミラー43に入射する。このダイクロイックミラー43は露光に必要な波長の光束を反射し、その他の波長の光束を透過するものである。ダイクロイックミラー43で反射された光束は、光軸AX1に対して進退可能に配置されたシャッター44によって投影光学系側への照射が選択的に制限される。
【0083】
シャッター44が開放されることによって、光束は波長選択フィルタ45に入射し、投影光学系52aが転写を行うのに適した波長(通常は、g、h、i線のうち少なくとも1つの帯域)の光束となる。また、この光束の強度分布は光軸近傍が最も高く、周辺になると低下するガウス分布状になるため、少なくとも投影光学系52aの投影領域53a内で強度を均一にする必要がある。このため、フライアイレンズ46とコンデンサーレンズ48によって光束の強度を均一化する。ミラー47は配列上の折り曲げミラーである。
【0084】
強度が均一化された光束は、視野絞り49を介してマスク50のパターン面上に照射される。この視野絞り49は感光基板54上の投影領域53aを制限する開口を有する。視野絞り49とマスク50との間に対物レンズ系を設けて視野絞り49とマスク50のパターン面と感光基板54の投影面とが互いに共役になるように構成してもよい。
【0085】
光源41から視野絞り49までの構成を投影光学系52aに対する照明光学系L1とし、この例では照明光学系L1と同様の構成を有する照明光学系L2〜L5を設けて、各照明光学系L2〜L5からの光束を投影光学系52b〜52eのそれぞれに供給する。複数の照明光学系L1〜L5のそれぞれから射出された光束は、マスク50上の異なる部分領域(照明領域)51a〜51eをそれぞれ照明する。ここで、投影光学系52a〜52eの光軸方向をZ軸方向とし、Z軸方向に垂直な方向でマスク50及び感光基板54の走査方向をX軸方向とし、Z軸方向及びX軸方向に垂直な方向をY軸方向とする。
【0086】
部分領域51a〜51eは、マスク50への露光光の照射領域を規定する台形状の間口を有する複数の視野絞り49等で形成され、第1列の部分領域51b,51dに対して第2列の部分領域51a,51c,51eが交互に千鳥状に備えられている。基準位置において、第1列の部分領域51b,51dと第2列の部分領域51a,51c,51eとは、双方の視野絞りのY軸方向端部がX軸方向からみて所定量、重なり合うようにして位置している。部分領域51a〜51eにおけるX軸方向に所定量重なり合う端部領域を以下、継ぎ領域と呼ぶことにすると、走査露光の際、この継ぎ領域を通過するマスクのパターン像は、第1列の部分領域51b,51dと第2列の部分領域51a,51c,51eの双方で露光されて最適な積算露光量が得られるようになっている。
【0087】
また、本露光装置40には、照明視野絞り部である部分領域51a〜51eによって規定される照射領域上のマスク50のパターンを感光基板54に転写するために、各部分領域51a〜51eに対応させて千鳥状に配列された5個の投影光学系52a〜52eが備えられている。これら投影光学系52a〜52eは、Y軸方向に2列に並べられており、各投影光学系は各部分領域51a〜51eによって規定されるマスク50上の照射領域に対してそれぞれ割り当てられている。
【0088】
投影光学系は、例えば2組のダイソン型光学系を組み合わせた投影光学系が用いられているが、この光学系については公知であるため、ここでは詳細な説明を省略する。投影光学系52a〜52eは各照明光学系L1〜L5に対応して設けられ、マスク50の照明領域51a〜51eのパターン像を投影領域53a〜53eに結像する。投影光学系52a〜52eはいずれも正立等倍実結像(正立正像)光学系である。
【0089】
感光基板54は基板ステージ55に載置固定されており、基板ステージ55は二次元の走査露光を行うべく走査方向(X軸方向)に長いストロークを持ったX方向駆動装置56Xを有している。さらに、走査方向については高分解能及び高精度のX方向位置測定装置(例えばレーザ干渉計)57Xを有する。また、マスク50はマスクステージ70により支持され、このマスクステージ70も基板ステージ55と同様に、走査方向(X軸方向)に長いストロークを持ったX方向駆動装置58Xとマスクステージ70の走査方向の位置を検出するX軸方向位置測定装置59Xとを有する。
【0090】
更に、基板ステージ55及びマスクステージ70は、走査方向であるX軸方向と直交するY軸方向に移動する機能を有する。すなわち、基板ステージ55には、基板ステージ55をY軸方向に駆動するY方向駆動装置56YとY方向位置測定装置57Yが設けられている。同様に、マスクステージ70には、マスクステージ70をY軸方向に駆動するY方向駆動装置58Yとマスクステージ70のY軸方向の位置を検出するY方向位置測定装置59Yとが設けられている。また、基板ステージ55上には、感光基板54を上下動させるための不図示のZステージが設置されている。Zステージの高さを変えて露光することにより、ベストフォーカス位置に感光基板54を設置することができる。
【0091】
制御装置60は、マイクロコンピュータ等により構成され、記憶装置60aを有し、露光装置40全体を制御するものであり、位置測定装置57X,57Y,59X,59Yの測定結果と、基板ステージ55をX軸方向に駆動するX方向駆動装置56Xとマスクステージ70をX軸方向に駆動するX方向駆動装置58Xと、基板ステージ55をY軸方向に駆動するY方向駆動装置56Yと、マスクステージ70をY軸方向に駆動するY方向駆動装置58Yを制御するものである。
【0092】
この露光装置40は、異物検査装置80,81を備えている。異物検査装置80,81はマスクステージ70上に固定されたマスク50上の異物の散乱光を検出するものである。尚、図11においては、図示を簡略化しているが異物検査装置80,81は図1に示す異物検査装置1と同様に、それぞれY方向に沿って対物レンズ及びCCDを配置した構成である。上述した制御装置60は図4に示す信号処理回路と同様の回路を備えており、異物検査装置80,81から出力される検出信号を合成し、前述した方法で処理してマスク50の全面の散乱光強度マップMを形成する。
【0093】
異物検査装置80,81は、露光装置40の照明光学系L1〜L5を照明装置として用い、照明光学系L1〜L5から射出される照明光を異物に照射して散乱光を発生させる構成である。また、マスク50と異物検査装置80,81とを相対的にX軸方向に移動させる手段として、X方向駆動装置58Xを用いている。そして、X方向位置測定装置59Xの位置検出情報と、異物検査装置80,81が備えるCCDのクロック信号を基に座標位置を検出している。この座標位置と、CCDからの検出信号から、前記した実施形態と同様に散乱光強度マップMを作成することができる。
【0094】
この実施形態に示す露光装置40の動作は、基本的には前記の異物検査装置1と同様であるため省略するが、この露光装置40はマスク50のパターンを感光基板54に露光している最中に、マスク50の異物検出を行うことができる。このため、露光処理と異物検査処理とを同時に行うことができ、露光装置40の作業効率を大幅に高めることができる。また、一度装着したマスクで露光し、途中でマスクに異物が付着した場合、このマスクで露光した全ての製品を廃棄していたが、本実施形態の走査露光装置によれば、異物が付着したとき以降の製品を廃棄するだけですみ、不良品の産出を最小限に抑えることができる。
【0095】
なお、異物検査処理と露光処理とを同時に行わず、露光処理前にX方向駆動装置58Xによりマスクステージ70をプリスキャンし、この動作中に異物検査処理を完了し、その後で露光処理を行うようにしても良い。この場合は露光光とは異なるプリスキャン用の照明で異物検査処理を行うことが好ましい。
【0096】
また、上記の異物検査装置80,81を備える露光装置40は、異物検査のための照明装置として照明光学系L1〜L5を用いた例を挙げて説明したが、部分領域51a〜51eから外れた位置に検査領域を設定し、この検査領域を照明する照明装置を別途設ける構成であっても良い。かかる構成の場合には、検査領域を照明するための照明装置が別途必要になるが、2つの異物検査装置80,81を備える必要はなく、1つの異物検査装置を省略することができる。
【0097】
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
【0098】
例えば、上記実施形態においては、図5において各セルの検出信号のばらつきが一定値以上のときは、ゲイン補正板15上の異物清掃等の要求表示を行って、動作を終了するようにしていた。しかしながら、検出信号のばらつきが全体的なものではなく一箇所又は数ヶ所の局所的なものである場合には、ばらつきがある箇所の周囲の検出信号を用いて検出信号にばらつきがある箇所の検出信号を補完するようにしても良い。
【0099】
【発明の効果】
この発明によると、異物と光電変換素子との相対的な位置関係に拘わらず、高い確度をもって異物の大きさを判定することができるようになるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る異物検査装置の概略構成を示す斜視図である。
【図2】照明装置の構成例を示す図である。
【図3】CCDの構成を示す図である。
【図4】本発明の実施形態に係る異物検査装置が備える信号処理回路の構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施形態に係る異物検査装置の散乱光強度マップ作成前に行われる予備処理を示すフローチャートである。
【図6】補正された各セルの感度特性と異物の大きさを判定する閾値との関係の一例を示す図である。
【図7】散乱光強度マップを作成して検査結果を表示するまでの工程を示すフローチャートである。
【図8】散乱光強度データの一部を二次元的に表した図である。
【図9】図7の工程S37における積算値を算出する方法を説明するための図である。
【図10】図7の工程S37の処理における第2分割領域の設定方法を説明するための図である。
【図11】本発明の実施形態に係る露光装置の概略的な構成を示す斜視図である。
【図12】光電変換素子の画素と異物との位置関係により異物が異なった大きさに判定される理由を説明するための図である。
【符号の説明】
1…異物検査装置
4…ペリクル(被検体)
4a,4b…検査領域
5a,5b…照明装置
7a,7b…CCD(散乱光検出装置)
8…マスクテーブル(載置部)
10…駆動装置(移動装置)
15…ゲイン補正板(補正部材)
16a,16b…表面位置検出装置
35…信号処理装置(信号処理部)
40…露光装置
50…マスク
52a〜52e…投影光学系
54…感光基板
55…基板ステージ
70…マスクステージ
80,81…異物検査装置
L1〜L5…照明光学系

Claims (12)

  1. 被検体の被検面上に付着した異物を検査する異物検査装置において、
    前記被検体の検査領域を照明する照明装置と、
    該照明装置で照明された前記検査領域に対向してほぼ連続して配置された複数の光検出素子を備えるとともに、前記検査領域からの散乱光を前記複数の光検出素子で検出する散乱光検出装置と、
    前記被検面上の位置と前記散乱光検出装置の検出結果とを対応付けた分布図を求め、当該分布図を分割した微小領域に含まれる前記光検出素子毎の検出結果を積算した積算値に基づいて、前記異物の大きさを判定する信号処理装置と
    を備えることを特徴とする異物検査装置。
  2. 前記被検体を載置する載置部を有し、前記検査領域に対して前記載置部に載置された前記被検体を相対的に移動させる移動装置を備え、
    前記載置部には前記複数の光検出素子各々の検出感度を補正するための補正部材が取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の異物検査装置。
  3. 前記散乱光検出装置に対する前記被検体の表面位置を検出する表面位置検出装置を備え、
    前記信号処理装置は、前記表面位置検出装置の検出結果に応じて前記散乱光検出装置の検出結果を補正することを特徴とする請求項1又は2に記載の異物検査装置。
  4. 被検体の被検面上に付着した異物を検査する異物検査方法において、
    前記被検体上の検査領域からの散乱光を複数の光検出素子で検出する散乱光検出工程と、
    前記被検面上の位置と前記散乱光検出工程の検出結果とを対応付けた分布図を作成する分布図作成工程と、
    前記分布図を分割した微小領域に含まれる前記光検出素子毎の検出結果を積算する積算工程と、
    前記積算工程で積算された積算値に基づいて前記異物の大きさを判定する判定工程と
    を含むことを特徴とする異物検査方法。
  5. 前記積算工程は、前記分布図を前記微小領域よりも小さな単位の領域に分割する第1分割工程と、
    前記分布図を前記微小領域の大きさに分割する第2分割工程と、
    前記微小領域に含まれる前記第1分割工程で分割された領域の検出結果を積算する工程と
    を含むことを特徴とする請求項4に記載の異物検査方法。
  6. 前記散乱光検出工程を行う前に、前記複数の光検出素子各々の感度特性を補正する感度補正工程を含むことを特徴とする請求項4又は5に記載の異物検査方法。
  7. 前記感度補正工程は、前記光検出素子に光が入射していない状態における前記複数の光検出素子の検出結果を得る第1検出工程と、
    前記光検出素子の各々に所定の強度の光が入射している状態における前記複数の光検出素子の検出結果を得る第2検出工程と、
    前記第1検出工程及び前記第2検出工程の検出結果を用いて前記複数の光検出素子各々の感度特性を補正する補正工程と
    を含むことを特徴とする請求項6に記載の異物検査方法。
  8. 前記第2検出工程で求められた検出結果から欠陥のある光検出素子を欠陥素子として予め抽出する抽出工程と、
    前記散乱光検出工程が行われた後で、前記欠陥素子に隣接する光検出素子の検出結果を用いて前記欠陥素子の検出結果を補完する第1補完工程と
    を含むことを特徴とする請求項7に記載の異物検査方法。
  9. 前記光検出素子が所定の間隔をもって配列されていない箇所に仮想的な光検出素子である仮想素子を設定し、当該仮想素子に隣接する光検出素子の検出結果を用いて前記仮想素子の検出結果を補完する第2補完工程を含むことを特徴とする請求項7又は8に記載の異物検査方法。
  10. 前記複数の光検出素子に対する前記被検体の表面位置の変化と前記複数の光検出素子の検出結果の変化との相関を予め求める相関計測工程と、
    前記被検体の表面位置を検出する表面位置検出工程と、
    前記表面位置検出工程の検出結果と前記相関計測工程で求められた前記相関とから、前記被検体の表面位置ずれに起因する前記複数の光検出素子の検出結果の変化を補正する補正量を求める補正量算出工程と
    を含むことを特徴とする請求項4〜9の何れか一項に記載の異物検査方法。
  11. マスクに形成されたパターンを感光基板に転写する露光装置において、
    前記マスクに付着した異物を前記被検体に付着した異物として検査する請求項1〜3の何れか一項に記載の異物検査装置を備えることを特徴とする露光装置。
  12. マスクに形成されたパターンを感光基板に転写する露光装置において、
    前記マスクに付着した異物を前記被検体に付着した異物として請求項4〜10の何れか一項に記載の異物検査方法を用いて検査する異物検査装置を備えることを特徴とする露光装置。
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