JP2004316578A - エアーポンプ - Google Patents

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Tsuguo Inasawa
嗣夫 稲澤
Akira Maekawa
明 前側
Toshio Uehara
敏夫 植原
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Abstract

【課題】ピストン摺動部材により良好な気密性を維持でき、かつピストン摺動部材の長寿命化を図ることができるエアーポンプを提供する。
【解決手段】ピストン14をシリンダ7内で摺動させて空気を供給または排出するエアーポンプにおいて、ピストン14とシリンダ7との間を密閉するピストン摺動部材32を、シリンダ内壁面7aに向かって外周側に広がるように弾性を有するカップ形状に形成し、このピストン摺動部材32のシリンダ内壁面7aに摺接する摺動部32aを、その先端部断面が内向きに湾曲する円弧形状に形成した。これにより良好な気密性を維持できながら、接触面積も小さくできる。さらに、接触箇所が円弧形状であるため、滑らかに接触した状態で摺動して摺動抵抗を十分に減少させることができる。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はエアーポンプ、特にそのピストン摺動部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ピストンをシリンダ内で摺動させて空気を供給または排出するエアーポンプにおいては、ピストンとシリンダとの間を密閉するピストン摺動部材(Oリング、ピストンリング、シールリング、リップリングとも呼ばれる)がピストンの外周部に外嵌されており、このピストン摺動部材はシリンダの壁面に接触した姿勢で摺動する。
【0003】
従来のピストン摺動部材としては、金属材やカーボン材からなる断面矩形の厚肉のリング体が知られている(例えば、特許文献1、2など)。しかし、このような断面矩形のリング体からなるピストン摺動部材では、気密性があまりよくないとともに、リング体とシリンダとの接触面積が大きいために摺動抵抗が大きくて、潤滑材などがない状態では摺動性が悪かった。
【0004】
このような不具合に対処するものとして、図8に示すように、弾性を有する薄肉舌片からなる円板状のものをピストン摺動部材50として用いたものがある(例えば特許文献3など)。このピストン摺動部材50におけるシリンダ51の内壁面51aに摺接する摺動部50aは、シリンダ51の内壁面51aに沿うように屈曲させた形状とされている。なお、52はピストンである。このような形状のピストン摺動部材50によれば、その摺動部50aがシリンダ51の内壁面51aに密接するので、気密性が良好となる。
【0005】
しかし、このピストン摺動部材50では、その摺動部50aが、シリンダ51の壁面51aに広い面積にわたって接触しているため、摺動抵抗が大きく、その摺動抵抗分だけ、大きい駆動力を有する大型の駆動モータが必要となったり、摺動部50aやこの摺動部50aが摺動するシリンダ51の内壁面51aの磨耗量が大きくて寿命が短かったりする問題があった。
【0006】
この問題を改善する手法の1つとして、図9(a)に示すように、ピストン摺動部材60におけるシリンダ61の内壁面61aに対向する摺動部60aを、外向きの傾斜面形状に形成した構造が、例えば特許文献4に記載されている。このピストン摺動部材60の摺動部60aをシリンダ61の内壁面61aに当接するように形成すると、図9(b)に示すように、ピストン摺動部材60の摺動部60aにおける先端角部だけがシリンダ61の内壁面61aに接触するため、シリンダ61との接触面積が小さくなり、摺動抵抗を減少させることが可能となる。
【0007】
なお、前記特許文献4においては、ピストン摺動部材60の摺動部60aが、使用時においてもシリンダ61の内壁面61aよりも小さい場合でもよいことが記載されているが、この場合には、ピストン摺動部材60とシリンダ61の内壁面61aとの間に隙間ができるため、気密性が低下する。したがって、摺動部材60の摺動部60aはシリンダ61の内壁面61aに当接する大きさに形成することが望ましい。
【0008】
【特許文献1】
実公平3−32791号公報
【0009】
【特許文献2】
特開2002−138959号公報(図3)
【0010】
【特許文献3】
特開平10−281077号公報
【0011】
【特許文献4】
特開平10−148178号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図9(b)に示す従来のエアーポンプに用いたピストン摺動部材60でも、ピストン摺動部材60の摺動部60aにおける先端角部がシリンダ61の内壁面61aに強く当接した状態で擦るように摺動するため、シリンダ61との接触面積は小さいものの、摺動抵抗を十分には減少させることができず、摺動部60aの磨耗が早くて長寿命化を図れないおそれがあった。
【0013】
本発明は上記課題を解決するもので、ピストン摺動部材により良好な気密性を維持でき、かつピストン摺動部材の長寿命化を図ることができるエアーポンプを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、ピストンをシリンダ内で摺動させて空気を供給または排出するエアーポンプであって、ピストンとシリンダとの間を密閉するピストン摺動部材を、シリンダ内壁面に向かって外周側に広がるように弾性を有するカップ形状に形成し、このピストン摺動部材のシリンダ内壁面に摺接する摺動部を、その先端部断面が内向きに湾曲する円弧形状に形成したことを特徴とし、この構成によれば、ピストン摺動部材により良好な気密性を維持でき、かつピストン摺動部材の長寿命化を図ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
請求項1記載の発明は、ピストンをシリンダ内で摺動させて空気を供給または排出するエアーポンプであって、ピストンとシリンダとの間を密閉するピストン摺動部材を、シリンダ内壁面に向かって外周側に広がるように弾性を有するカップ形状に形成し、このピストン摺動部材のシリンダ内壁面に摺接する摺動部を、その先端部断面が内向きに湾曲する円弧形状に形成したことを特徴とする。
【0016】
この構成によれば、ピストン摺動部材の摺動部における円弧形状の外周端部だけがシリンダ内壁面に接触した状態でピストン摺動部材が摺動するので、良好な気密性を維持できながら、接触面積も小さくでき、さらに、接触箇所が円弧形状であるため、滑らかに接触した状態で摺動して摺動抵抗を十分に減少させることができる。
【0017】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のエアーポンプにおいて、摺動部における湾曲する円弧形状箇所を、ピストン摺動部材が摺動するシリンダ内壁面直径よりも、その先端が片側で0.01〜1mm内向きに湾曲する形状となるように形成したことを特徴とする。
【0018】
この構成により、シリンダ内からの圧力やシリンダ内への吸引圧が作用してピストン摺動部材の摺動部が外周側に膨らむように変形した場合でも、摺動部における先端角部がシリンダの内壁面に接触することを防止でき、これにより摺動抵抗の増加を防止できる。
【0019】
請求項3記載の発明は、請求項1または2に記載のエアーポンプにおいて、ピストンの外周部におけるピストン摺動部材の摺動部内側位置に、ピストン摺動部材の摺動部が、シリンダ内の圧力により内側に変形することを阻止する弾性体を配設したことを特徴とする。
【0020】
この構成により、弾性体によって、ピストン摺動部材の摺動部が、シリンダ内の圧力により内側に変形することが阻止され、ピストン摺動部材の摺動部とシリンダ内壁面との間に大きく隙間があいてシール性が損なわれることを防止できる。
【0021】
以下、本発明の実施の形態に係るエアーポンプを図面に基づき説明する。
ここで、この実施の形態に係るエアーポンプは、酸素富化膜に圧縮空気を供給する用途に使用されるものである。前記酸素富化膜は、空気が供給されると、膜通過時に酸素濃度を高めた気体を反対側から排出する性質を有するものであり、酸素富化膜の片側に空気を供給すると、酸素富化膜の反対側に酸素濃度の高い気体状態を作成することができる。ただし、このエアーポンプの用途は、これに限るものではなく、各種の空気供給用として用いることができるだけでなく、空気を外部に排出する減圧用や真空ポンプ用などに適用することも可能である。
【0022】
図1〜図4に示すように、このエアーポンプは、モータ1の出力軸1aが連結された駆動軸2に偏心部としてのカム体3が取り付けられ、このカム体3が設けられた駆動軸2を2つの軸受4、5でカム体3配置を配置している箇所(偏心部配置点)の両側から2点の両持ち状態で回転自在に支持させている。
【0023】
そして、2つの軸受4、5を保持するポンプハウジング20(図3、図4参照)を、駆動軸2の回転軸心に沿った面(この実施の形態では水平面であるが、これに限るものではない)で2分割して、シリンダ7が一体形成されている第1の分割ハウジング21と、この第1の分割ハウジング21の下方に結合手段としての結合ボルト8により結合される第2の分割ハウジング22とにより構成し、これらの第1、第2の分割ハウジング21、22にそれぞれ形成した半円形状の軸受用受面21a,21b,22a,22bにより、前記2つの軸受4、5を上下から挟持した状態で受けている。また、第2の分割ハウジング22上にモータブラケット9を介してモータ1が取り付けられており、モータ1の出力軸1aと駆動軸2とが連結ビス10により一体的に回転するように結合されている。また、11はモータ1の配設箇所を覆うモータカバーである。
【0024】
カム体3は止めねじ12により駆動軸2に固定され、カム体3にはカム軸受13を介して、上部にピストン14が取り付けられたピストンロッド15が連結されている。第1の分割ハウジング21上には、空気導入管16a,空気導入室16bおよび空気排出室16c,空気排出管16dを有するヘッドカバー16と、ヘッドプレート17とがねじで固定されている。これらの第1の分割ハウジング21とヘッドカバー16との間には、それぞれ舌状の吸入用弁部18aと排出用弁部18bとが一体形成されたバルブシート18が介装されている。そして、第1の分割ハウジング21の上端部とヘッドカバー16とにそれぞれ形成された空気導入路21c,16eおよび空気排出路21d,16fがバルブシート18の吸入用弁部18aと排出用弁部18bとに臨むように形成されており、第1の分割ハウジング21の空気導入路21cが吸入用弁部18aに臨む箇所には、この吸入用弁部18aが吸入側に変形することを許容させるための凹部21eが形成され、ヘッドカバー16の空気排出路16fが排出用弁部18bに臨む箇所には、この排出用弁部18bが排出側に変形することを許容させるための凹部16gが形成されている。
【0025】
ピストン14は、ピストンロッド15が連結されたピストン本体14aと、このピストン本体14aの上に結合ねじ30で取り付けられたピストンヘッド14bとからなり、これらのピストン本体14aとピストンヘッド14bとの間に、ピストン14とシリンダ7との間を密閉するピストン摺動部材32が挟持された状態で取り付けられている。
【0026】
ここで、ピストン摺動部材32は、図5(a)により拡大して示すように、シリンダ7の内壁面7aに向かって外周側に広がるように弾性を有するカップ形状に形成されている。そして、このピストン摺動部材32のシリンダ内壁面7aに摺接する摺動部32aが、その先端部断面が内向きに湾曲する円弧形状(いわゆるカール形状)に形成されている。
【0027】
ここで、ピストン摺動部材32は図5(a)に示すように、下向きに湾曲するカップ形状に形成するとよいが、これに限るものではなく、図5(b)に示すように、下向きに湾曲するカップ形状に形成してもよい。
【0028】
また、図6に拡大して示すように、摺動部32aにおける湾曲する円弧形状箇所は、ピストン摺動部材32が摺動するシリンダ内壁面7aの直径よりも、その先端が片側で0.01〜1mmの寸法Lだけ内向きに湾曲する形状、いわゆる収縮径の形状となるように形成することが望ましい。また、図6に示すように、ピストン14における摺動部32aが湾曲して設けられている箇所は、摺動部32aの先端部が当接しないように、少しだけ小径に形成されている。
【0029】
なお、ピストン摺動部材32の材料としては、フッ素系樹脂を採用すると底摩擦性であり滑り性が良好であるため好適であり、熱成形およびアンダーカット取出しにより加工したり、ホーミング加工したりするとよいが、これに限るものではなく、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン樹脂)やポリアミドイミド樹脂などを成形して製造したり、ホーミング材を用いたりしてもよく、これらの材料を用いると温度変化に対しても膨張が少ない利点がある。また、ピストン摺動部材32におけるピストン本体14aとピストンヘッド14bとの取付箇所には、ニッケルめっきや硬質アルマイトやDLC(ダイヤモンドライクカーボン)などで表面処理してもよい。
【0030】
上記構成において、モータ1を駆動させてピストン14をシリンダ7内で昇降させると、ピストン14を下降させた際には、吸入用弁部18aだけが第1の分割ハウジング21の凹部21e内に変形して、シリンダ7内に空気が導入され、この状態からピストン14を上昇させることで、排出用弁部18bだけがヘッドカバー16の凹部16g内に変形して、シリンダ7内の空気が空気排出管16dから排出される。
【0031】
また、特にこの構成によれば、ピストン摺動部材32の摺動部32aにおける円弧形状の外周端部だけがシリンダ内壁面7aに接触した状態でピストン摺動部材32が摺動するので、良好な気密性を維持できながら、接触面積も小さくできる。さらに、接触箇所が円弧形状であるため、図9(a),(b)に示すような場合のように、ピストン摺動部材60の摺動部60aにおける先端角部がシリンダ61の内壁面61aに強く当接した状態で擦るように摺動することがなく、滑らかに接触した状態で摺動して摺動抵抗を十分に減少させることができる。この結果、摺動部32aの磨耗が少なく、長寿命化を図ることができるとともに信頼性も向上し、また、モータ1への負荷も小さくなるので、負荷の小さな安価なモータを用いることも可能となって製造コストの低減も図ることができる。
【0032】
また、摺動部32aにおける湾曲する円弧形状箇所を、ピストン摺動部材32が摺動するシリンダ内壁面7aの直径より、その先端部が片側で0.01〜1mm(図6に示す寸法L)だけ内向きに湾曲する、いわゆる収縮径の形状となるように形成したことにより、図5(a)に示すような下向きに湾曲するカップ形状のピストン摺動部材32を配設したエアーポンプにおいて、シリンダ7内への吸引圧が作用してピストン摺動部材32の摺動部32aが外周側上向きに膨らむように変形した場合や、図5(b)に示すような上向きに湾曲するカップ形状のピストン摺動部材32を配設したエアーポンプにおいて、シリンダ7内からの圧力が作用してピストン摺動部材32の摺動部32aが外周側下向きに膨らむように変形した場合でも、摺動部32aにおける先端角部がシリンダ7の内壁面7aに強く当接することを防止でき、これにより摺動抵抗の増加を防止できる。すなわち、摺動部32aにおける先端部の内向きに湾曲する収縮径が片側で0.01mmよりも小さい場合には、上述のように、ピストン摺動部材32の摺動部32aが外周側に膨らむように変形した場合に、摺動部32aにおける先端角部がシリンダ7の内壁面7aに接触するおそれがあるが、上記寸法Lだけ内向きに湾曲させることにより、このような不具合を防止できる。また、摺動部32aにおける先端部の内向きに湾曲する収縮径が片側で1mmよりも大きい場合には、摺動部32aの先端部がピストン本体14aやピストンヘッド14bの外周部に当接して、摺動部32aが良好には弾性変形できなくなり、摺動抵抗が増加するおそれがあるが、上記構成により、このようことを防止できる。
【0033】
さらに、図7(a)、(b)に示すように、ピストン14の外周部におけるピストン摺動部材32の摺動部32a内側位置に、ピストン摺動部材32の摺動部32aが、シリンダ7内の圧力により内側に変形することを阻止するOリングからなる弾性体33を配設するとさらに効果がある。
【0034】
すなわち、図7(a)に示すように、下向きに湾曲するカップ形状のピストン摺動部材32を配設したエアーポンプにおいては、ピストン本体14aにおけるピストン摺動部材32の直下外周箇所に溝部14cを形成し、この溝部14cに弾性体33を外嵌する。また、図7(b)に示すように、上向きに湾曲するカップ形状のピストン摺動部材32を配設したエアーポンプにおいては、ピストンヘッド14bにおけるピストン摺動部材32の直上外周箇所に溝部14dを形成し、この溝部14dに弾性体33を外嵌する。
【0035】
この構成によれば、図7(a)に示すような下向きに湾曲するカップ形状のピストン摺動部材32を配設したエアーポンプにおいて、シリンダ7内から大きな圧力が作用してピストン摺動部材32の摺動部32aを押し下げて縮径させる方向に変形させようとした場合でも、弾性体33が摺動部32aに内側から当接し、これにより摺動部32aが内側に大きく変形することが阻止される。また、図7(b)に示すような上向きに湾曲するカップ形状のピストン摺動部材32を配設したエアーポンプにおいて、シリンダ7内へ大きな吸引圧が作用してピストン摺動部材32の摺動部32aを押し上げて縮径させる方向に変形させようとした場合でも、弾性体33が摺動部32aに内側から当接し、これにより摺動部32aが内側に大きく変形することが阻止される。これにより、ピストン摺動部材32の摺動部32aとシリンダ7の内壁面7aとの間に大きな隙間があくことが防止され、その結果、良好なシール性を維持できる。また、この際、摺動部材32の変形を、弾性変形自在な弾性体33により阻止するので、摺動部材32が弾性体33に当接した場合でも、摺動部材32が損傷することが防止され、摺動部材32の長寿命化を図ることができる。
【0036】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、ピストンとシリンダとの間を密閉するピストン摺動部材を、シリンダ内壁面に向かって外周側に広がるように弾性を有するカップ形状に形成し、このピストン摺動部材のシリンダ内壁面に摺接する摺動部を、その先端部断面が内向きに湾曲する円弧形状に形成したことにより、良好な気密性を維持できながら、接触面積も小さくでき、摺動抵抗を十分に減少させることができて、長寿命化を図ることができるとともに、信頼性も向上する。
【0037】
また、摺動部における湾曲する円弧形状箇所を、ピストン摺動部材が摺動するシリンダ内壁面直径よりも、その先端が片側で0.01〜1mm内向きに湾曲する形状となるように形成することにより、シリンダ内からの圧力やシリンダ内への吸引圧が作用してピストン摺動部材の摺動部が外周側に膨らむように変形した場合でも、摺動部における先端角部がシリンダの内壁面に接触することをさらに確実に防止でき、これにより摺動抵抗の増加を防止できる。
【0038】
また、ピストンの外周部におけるピストン摺動部材の摺動部内側位置に、ピストン摺動部材の摺動部が、シリンダ内の圧力により内側に変形することを阻止する弾性体を配設したことにより、弾性体によって、ピストン摺動部材の摺動部が、シリンダ内の圧力により内側に変形することが阻止され、ピストン摺動部材の摺動部とシリンダ内壁面との間に大きく隙間があいてシール性が損なわれることを防止できるとともに、摺動部材の長寿命化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかるエアーポンプの分解斜視図
【図2】同エアーポンプの第1の分割ハウジングと第2の分割ハウジングとを分割した状態を示す斜視図
【図3】同エアーポンプの断面図
【図4】同エアーポンプの部分切欠側面図
【図5】(a)および(b)はそれぞれ同エアーポンプのピストン摺動部材およびその近傍箇所の断面図
【図6】同エアーポンプのピストン摺動部材およびその近傍箇所の拡大断面図
【図7】(a)および(b)はそれぞれ本発明の他の実施の形態にかかるエアーポンプの、ピストン摺動部材およびその近傍箇所の断面図
【図8】従来のエアーポンプの断面図
【図9】(a)および(b)はそれぞれその他の従来のエアーポンプの断面図
【符号の説明】
1 モータ
2 駆動軸
3 カム体(偏心部)
4、5 軸受
7 シリンダ
7a 内壁面
13 カム軸受
14 ピストン
15 ピストンロッド
18 バルブシート
18a 吸入用弁部
18b 排出用弁部
20 ポンプハウジング
32 ピストン摺動部材
32a 摺動部
33 弾性体

Claims (3)

  1. ピストンをシリンダ内で摺動させて空気を供給または排出するエアーポンプであって、ピストンとシリンダとの間を密閉するピストン摺動部材を、シリンダ内壁面に向かって外周側に広がるように弾性を有するカップ形状に形成し、このピストン摺動部材のシリンダ内壁面に摺接する摺動部を、その先端部断面が内向きに湾曲する円弧形状に形成したことを特徴とするエアーポンプ。
  2. 摺動部における湾曲する円弧形状箇所を、ピストン摺動部材が摺動するシリンダ内壁面直径よりも、その先端が片側で0.01〜1mm内向きに湾曲する形状となるように形成したことを特徴とする請求項1記載のエアーポンプ。
  3. ピストンの外周部におけるピストン摺動部材の摺動部内側位置に、ピストン摺動部材の摺動部が、シリンダ内の圧力により内側に変形することを阻止する弾性体を配設したことを特徴とする請求項1または2に記載のエアーポンプ。
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