JP2004316547A - 内燃機関の蒸発燃料処理装置 - Google Patents

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Takeshi Hara
武志 原
Shoichi Kitamoto
昌一 北本
Hiroaki Mihara
寛明 三原
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Abstract

【課題】チャージ導入管内部の活性炭も脱離させることで、一部の活性炭のみが急速に劣化することを防止する。
【解決手段】チャージ室とパージ室とを分離して備えるキャニスタにおいて、パージ室のみならずチャージ室にも内燃機関の吸気系と連通するパージ通路を設け、さらにこのパージ通路中にパージ流量に応じて開閉するパージ切替弁を設ける。これによって、低負荷運転時に高濃度の蒸発燃料が吸気ポートに流入することを防止しつつ、高負荷運転時のようにパージ流量が多く空燃比に対する影響が少ないときに、通常のパージと同時にチャージ導入管内部に存在する吸着剤を脱離することができる。従って、かかる部位の吸着剤の劣化のみが急速に進行することがない。パージ切替弁は一方向弁であり、これによって所定の負圧以上のときのみ第2のパージ通路からのパージを実行することが可能となる。
【選択図】図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の燃料系に備えられる蒸発燃料処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料タンクからキャニスタに流入する蒸発燃料は、キャニスタに到達するまでに液化することがある。この液化した燃料には高沸点成分が多く含まれているため、燃料が直接キャニスタ内の活性炭層に入ると、活性炭が劣化してしまうという問題がある。そのため、従来、リキッドトラップ室(以下「LT室」という)を備えるキャニスタが一般に知られている(特許文献1参照)。チャージポートからキャニスタに流入した液化燃料は一時的にLT室内に蓄えられ、蒸発燃料のみが活性炭層に流入するようになっている。LT室内に蓄えられた液化燃料は、パージの実行時に負圧によってジェットによりパージポート内部に吸い上げられて気化し、パージエアとともに内燃機関の吸気ポートに放出される。
【0003】
上記従来技術では、チャージポートからキャニスタに流入した蒸発燃料が活性炭層を通過することなく直接パージポートに流入しないように、チャージ室から活性炭層に連通するチャージ導入管は、活性炭層の内部で開口するように設けられている。こうすることで、キャニスタ内に流入した蒸発燃料は必ず活性炭に吸着され、その後パージエアによって脱離されることになる。従って、燃料タンクにおいて濃度の高い蒸発燃料が生じたときでも、活性炭層に一度吸着されるので、高濃度の蒸発燃料が内燃機関の吸気ポートに直接噴射されることによる空燃比の変動を抑えることができる。
【0004】
【特許文献1】
実公平7−41886
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、チャージ導入管を活性炭層の中で開口させれば、導入管の内部にまで活性炭が侵入することになる。この部分の活性炭は、常に蒸発燃料にさらされることになるため、パージを行っても脱離されることがなく、急速に劣化が進行してしまうという問題がある。
【0006】
そこで、チャージ導入管内部の活性炭も脱離させることで、一部の活性炭のみが急速に劣化することを防止する装置が必要とされている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の一形態(請求項1)は、内燃機関の燃料タンクから発生する蒸発燃料を吸着処理するキャニスタであって、蒸発燃料が導入され、液化した燃料を底部に貯留するチャージ室と、該チャージ室と内壁によって区切られているパージ室と、蒸発燃料を吸着及び脱離する吸着剤を内部に収容し、大気及び前記パージ室と連通する吸着剤層と、前記チャージ室内の蒸発燃料を前記吸着剤層に導入し、該吸着剤層の内部にて開口するチャージ導入管と、前記燃料タンクと前記チャージ室を連通するチャージ通路と、前記パージ室と前記内燃機関の吸気系とを連通する第1のパージ通路と、前記チャージ室と前記内燃機関の吸気系とを連通する第2のパージ通路と、前記チャージ室と前記パージ室とを連通し、チャージ室に貯留された液体燃料を前記パージ室に導入する液体燃料通路と、を備えるキャニスタと、前記第2のパージ通路の途中に配設され、流量に応じて自動的に開閉するパージ切替弁と、を含む内燃機関の蒸発燃料処理装置である。
【0008】
この形態によれば、チャージ室とパージ室とを分離して備えるキャニスタにおいて、パージ室のみならずチャージ室にも内燃機関の吸気系と連通するパージ通路を設け、さらにこのパージ通路中にパージ流量に応じて開閉するパージ切替弁を設けることによって、低負荷運転時に高濃度の蒸発燃料が吸気ポートに流入することを防止しつつ、高負荷運転時のようにパージ流量が多く空燃比に対する影響が少ないときに、通常のパージと同時にチャージ導入管内部に存在する吸着剤を脱離することができる。従って、かかる部位の吸着剤の劣化のみが急速に進行することがない。パージ切替弁は一方向弁であり、これによって所定の負圧以上のときのみ第2のパージ通路からのパージを実行することが可能となる。
【0009】
本発明の別の形態では、パージ切替弁は信号に応じて開閉可能な電磁バルブ等の弁である(請求項2)。この場合、パージ流量を算出する手段と、算出したパージ流量が予め定められた値以上であるときに、第1のパージ切替弁を開弁するよう制御する制御手段とをさらに備えることによって、請求項1に係る形態と同様の効果が得られる。
【0010】
本発明のさらに別の形態では、第1のパージ通路の途中に配設され、信号に応じて開閉可能な第2のパージ切替弁をさらに備えており、この場合、制御手段は算出されたパージ流量に応じて第2のパージ切替弁を制御する(請求項3)。より具体的には、制御手段は、算出されたパージ流量の積算が予め定められた値に達したときに、第2のパージ切替弁を閉弁するように制御する(請求項4)。代替として、制御手段は、所定時間毎に第2のパージ切替弁を閉弁するように制御する(請求項5)。このように、パージ流量等に基づいて第2のパージ切替弁を閉弁することで、チャージ導入管内に存在する吸着剤の脱離をより効果的に行えるようになる。
【0011】
本発明のさらに別の形態では、パージ流量を算出する手段の代わりに内燃機関の負荷状態を判定する手段を備えており、この場合、制御手段は、低負荷状態と判定したときに第1のパージ切替弁を閉弁するように制御する(請求項6)。これによって、パージした燃料が空燃比に与える影響が大きい低負荷の運転時に、蒸発燃料が吸着剤層を介さずに第1のパージ通路を経由して内燃機関の吸気系にパージされることが回避される。低負荷状態には例えばアイドル運転中の状態が含まれる(請求項7)。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に図面を参照してこの発明の実施の形態を説明する。
【0013】
図1は、この発明の一実施形態に係る蒸発燃料処理装置が適用される内燃機関の全体構成図であり、内燃機関(以下、「エンジン」という)1、キャニスタ25及び電子制御ユニット(以下、「ECU」という)5が示されている。
【0014】
エンジン1は、例えば4気筒を備えるエンジンである。吸気管2の上流側にはスロットル弁3が配されている。スロットル弁3にはスロットル弁開度センサ(θTH)4が設けられており、スロットル弁3の開度に応じた電気信号をECU5に送る。
【0015】
吸気管2のスロットル弁3の下流側には、吸気管圧力(PBA)センサ13及び吸気温(TA)センサ14が設けられており、それぞれ吸気管圧力及び吸気温を検出して電気信号に変換し、ECU5に送る。
【0016】
吸気管2の吸気ポートには燃料噴射弁6が各気筒毎に設けられる。燃料噴射弁6の開弁時間は、ECU5からの制御信号により制御される。スロットル弁3を介して取り込まれた空気は吸気管2を通り、燃料噴射弁6から噴射された燃料と混合してエンジン1の各気筒に供給される。
【0017】
燃料噴射弁6及び燃料タンク9を接続する燃料供給管7の途中には燃料ポンプ8が設けられており、燃料を燃料タンク9から燃料噴射弁6に供給する。燃料ポンプ8と燃料噴射弁6の間にはレギュレータ(図示せず)が設けられており、吸気管2から取り込まれる空気の圧力と、燃料供給管7を介して供給される燃料の圧力との間の差圧を一定にするよう動作して、燃料の圧力が高すぎる時はリターン管(図示せず)を通して余分な燃料を燃料タンク9に戻す。
【0018】
エンジン1のシリンダブロックの冷却水が充満した気筒周壁にはエンジン水温(TW)センサ15が取付けられており、エンジン冷却水の温度を検出して電気信号に変換し、ECU5に送る。エンジン1のカム軸周囲またはクランク軸周囲にはエンジン回転数(NE)センサ16が取付けられており、エンジン1のクランク軸の180度回転毎に所定のクランク角度位置で信号パルス(TDC信号パルス)を出力し、ECU5に送る。
【0019】
燃料タンク9は、チャージ通路20を介してキャニスタ25に接続され、燃料タンク9で発生した蒸発燃料がキャニスタ25に流入するようになっている。チャージ通路20内の燃料タンク側には内圧センサ11が取付けられており、チャージ通路20内の内圧と大気との差圧を検出する。
【0020】
チャージ通路20の途中には、正圧弁と負圧弁を備える二方向弁23が設けられている。正圧弁は、タンク内圧が大気圧より所定圧だけ高くなった時に開く弁であり、これが開弁状態にあると、蒸発燃料がキャニスタ25に流れてそこで吸着され一時的に貯留される。負圧弁は、タンク内圧がキャニスタ25側の圧力より所定圧だけ低くなったとき開く弁であり、これが開弁状態にあるとキャニスタ25に吸着された蒸発燃料が燃料タンク9に戻される。
【0021】
キャニスタ25は、蒸発燃料を吸着する活性炭等の吸着剤を内蔵している。また、通路26を介して大気に連通する吸気口(図示せず)を有している。また、キャニスタ25は、パージ通路28及び29を介して吸気管2のスロットル弁3の下流側に接続される。パージ通路の途中には電磁弁であるパージ制御弁30が設けられている。エンジン1の運転時に、負圧の作用で大気が通路26からキャニスタ25内に吸入され、キャニスタの吸着剤層を通過するときに吸着剤から燃料が脱離され、パージ通路28、29を通って吸気管2にパージされる。エンジン1の運転状態に応じたECU5からの制御信号に基づいて、パージ制御弁30のオン/オフデューティ比を変更することにより、パージ流量を連続的に制御することが可能である。
【0022】
キャニスタ25及びパージ通路28、29の構造については、図2を参照して後述する。
【0023】
ECU5は、本発明の制御手段を構成するユニットであり、各部の制御を行うための演算を実行するCPU5a、各部の制御を行うためのプログラム及び各種のデータを格納する読取り専用メモリ(ROM)5b、CPU5bによる演算の作業領域を提供し、エンジン各部から送られてくるデータ及びエンジン各部に送り出す制御信号を一時記憶するランダムアクセスメモリ(RAM)5c、各部から送られてくるデータを受け取る入力インタフェース5d、及び各部に制御信号を送る出力インタフェース5eを備える。
【0024】
各種センサからの入力信号は入力インタフェース5dに渡される。入力インタフェース5dは、入力信号波形を整形して電圧レベルを所定レベルに修正し、アナログ信号値をデジタル信号値に変換する。CPU5aは、変換されたデジタル信号を処理し、各種入力信号に応じて、エンジン1の運転状態を判定し、これに応じてROM5bに記憶された制御プログラムに従って演算を実行し、車の各部のアクチュエータに送る制御信号を作り出す。この制御信号は出力インタフェース5eに送られる。出力インタフェース5eは、パージ制御弁30やパージ切替弁(図示せず、後述)に制御信号を送る。
【0025】
続いて、本発明の一実施形態に係るキャニスタ25の構造について説明する。図2は、キャニスタ25の一部分についての図である。ケース50の内部は、チャージ室(リキッドトラップ室ともいう)52とパージ室53とに区画されている。ケース51の内部には、フィルタ58を介して活性炭60が充填されている吸着剤層がある。チャージ室52からは、チャージ導入管(「インナーポット」ともいう)59がフィルタ58を貫通して吸着剤層の内部で開口するように配設されている。また、ケース51の側部には燃料排出孔57が設けられており、パージ室53と連通するようになっている。図示しないが、ケース51には大気孔が設けられており、通路26(図1)を介して大気と連通している。パージ室53の側部には第1のパージポート54が設けられており、パージ通路28を介してエンジン1の吸気管2と連通するようになっている。また、チャージ室52の側部には、チャージポート55と第2のパージポート56が設けられている。チャージポート55はチャージ通路20を介して燃料タンク9に連通し、第2のパージポート56はパージ通路29を介して吸気管2と連通するようになっている。
【0026】
また、第1のパージポート54との接合部が絞られているジェット62が設けられている。ジェット62の一端はチャージ室52とパージ室53を区切る壁を貫通してチャージ室52の内部にまで伸びており、チャージ室内に液化した燃料が貯留されているときにジェット62の下端が液体燃料中で開口するようになっている。ジェット62は、パージ室53の負圧が所定値より大きい場合に、ジェット62を介して液体燃料がチャージ室からパージ室内に吸い上げられ、パージポート54内に噴射されるような構造をしている。
【0027】
図3は、図2に示したキャニスタ25を用いた第1の実施例を説明する図である。
【0028】
キャニスタの第1のパージポート及び第2のパージポートは、それぞれパージ通路28、29を介して吸気管2に接続される。第2のパージポートに連通するパージ通路29の途中には、パージ切替弁67が設けられる。パージ切替弁67は、パージ流量が所定値以上になると開く構造の弁(例えば、ボールバルブまたはダイヤフラム式のバルブ)である。第1のパージポートに連通するパージ通路28にはパージ切替弁は配設されない。
【0029】
エンジン1のアイドル中などのパージ流量が比較的少ない場合には、パージ切替弁67は閉じた状態にある。このときは、図3中の矢印▲1▼で示すように、蒸発燃料は第1のパージポートのみから流出する。従って、チャージ通路から流入する蒸発燃料は必ず吸着剤層を通ってパージされることになるから、燃料タンクからの蒸発燃料濃度が急変した場合でも、パージエアが吸着剤層を通過せずに吸気管に流入するショートサーキットは起こりえないため、エンジンにおける空燃比が大になることによるトルクの急変といった不具合は生じない。
【0030】
エンジンの吸気量が増大し、これにつれてパージ流量が大きくなると、パージ切替弁67が開弁する。すると、図3中の矢印▲1▼の流れに加えて、矢印▲2▼の流れも生じることになる。このとき、流れ▲2▼によりチャージ導入管内の活性炭にもパージエアが流れるようになる。こうすることで、常に蒸発燃料にさらされているチャージ導入管内に存在する活性炭についても適切に脱離を行えるので、チャージ導入管内の活性炭のみが早く劣化してしまうことを防止することができる。
【0031】
代替として、パージ切替弁67は電磁式バルブであっても良い。この場合、パージ切替弁67は、パージ流量の大小やエンジン負荷などのエンジンの運転状態に応じて、ECU5からの指令によって閉弁・開弁される。
【0032】
図4は、図2に示したキャニスタ25を用いた第2の実施例を説明する図である。
【0033】
第1の実施例のように、第2のパージポート56を設けることによって、パージ流量が大である場合にのみチャージ導入管内の活性炭についても脱離を行わせるだけでは、パージ流量の不足等のため、活性炭の完全な脱離が行えないような場合も考えられる。そこで、この第2の実施例では、さらにパージ流量を増す方法を提供する。
【0034】
第1の実施例と同様に、キャニスタの第1のパージポート及び第2のパージポートは、それぞれパージ通路28、29を介して吸気管2に接続される。第2のパージポートに連通するパージ通路29の途中には、第1のパージ切替弁67が設けられる。パージ切替弁67は、第1の実施例と同様に、パージ流量が所定値以上になると開く構造の弁である。さらに、第1のパージポートに連通するパージ通路28には第2のパージ切替弁68が配設される。
【0035】
第2のパージ切替弁68は、ECUからの信号で開閉する電磁式バルブである。第2のパージ切替弁68は、第1のパージ切替弁67が開いている状態のときには閉弁されるように制御される。この場合、パージ流量が大のときに、図4中矢印▲1▼で示すパージの流れが遮断され、チャージ導入管を通過するパージの流れ▲2▼のみとなる。これにより、チャージ導入管を流れるパージ流量が増加するので、チャージ導入管内の活性炭の脱離をより効果的に行えるようになる。
【0036】
代替として、第2のパージ切替弁68は、第1のパージ切替弁67が開いているときに一部だけ閉じるようにしても良い。
【0037】
さらなる代替として、第1のパージ切替弁67も電磁バルブとすることもできる。この場合の制御フローを図5に示す。
【0038】
まず、ステップS80で、パージ流量の算出値が所定値以下であるか否かを判定する。所定値を上回る場合は、アイドル運転中などのようにエンジン負荷が小さいか否かを判定する(S82)。S80、S82の判定がYES、つまりパージ流量が少なかったりエンジン負荷が小さいときは、吸気管2にパージされる燃料量が増えることによるエンジンの空燃比に与える影響が大きいので、チャージされた蒸発燃料が吸着剤層を通過することなく直接吸気管内にパージされないように、第1のパージ切替弁67を閉弁し、第2のパージ切替弁68を開弁することによって(S90)、チャージされた蒸発燃料が必ず吸着剤層を通過するようにする。
【0039】
S80及びS82の判定がともにNO、つまり、パージ流量がある程度大きかったりエンジン負荷が大きい場合は、チャージされた蒸発燃料がそのままパージとして吸気管内に放出されてもエンジンの空燃比に与える影響が少ないと考えられる。この場合は、さらにパージ流量算出値の積算が所定値に達したか否かを判定する(S84)。積算が所定値に達していない場合は、第1及び第2のパージ切替弁67、68を両方とも開弁する(S88)。積算が所定値に達している場合は、チャージ導入管内の活性炭の吸着燃料量が相当多くなっていると考えられるため、チャージ導入管内の流量をなるべく多くして活性炭の脱離を行わせしめたいため、第2パージ切替弁68を閉弁することによって、パージの流れを図4の▲2▼のみとするのである(S86)。
【0040】
代替として、S84において、前回チャージ導入管を脱離したときから予め定められた時間が経過したか否かを判定しても良い。
【0041】
本発明のいくつかの実施形態について述べたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、上述の実施形態では直列4気筒エンジンについて説明したが、気筒数の異なるエンジンにも本発明を適用できる。また、本発明は、クランク軸を鉛直方向とした船外機などのような船舶推進機用エンジンの制御にも適用できる。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、パージ通路を切り替えることにより、チャージ導入管内の活性炭の劣化を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るキャニスタが適用される内燃機関の概略全体図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るキャニスタの構造を説明する模式図である。
【図3】第1の実施例の構成図である。
【図4】第2の実施例の構成図である。
【図5】第2の実施例におけるパージ切替弁の制御フローチャートである。
【符号の説明】
1 内燃機関(エンジン)
2 吸気管
3 吸気絞り弁
5 電子制御装置(ECU)
6 燃料噴射弁
9 燃料タンク
20 チャージ通路
23 二方向弁
25 キャニスタ
26 大気連通路
28 第1のパージ通路
29 第2のパージ通路
30 パージ制御弁
52 チャージ室
53 パージ室
54 第1のパージポート
55 チャージポート
56 第2のパージポート
59 チャージ導入管(インナーポット)
60 吸着剤層
62 ジェット
67 第1のパージ切替弁
68 第2のパージ切替弁

Claims (7)

  1. 内燃機関の燃料タンクから発生する蒸発燃料を吸着処理するキャニスタであって、
    蒸発燃料が導入され、液化した燃料を底部に貯留するチャージ室と、
    該チャージ室と内壁によって区切られているパージ室と、
    蒸発燃料を吸着及び脱離する吸着剤を内部に収容し、大気及び前記パージ室と連通する吸着剤層と、
    前記チャージ室内の蒸発燃料を前記吸着剤層に導入し、該吸着剤層の内部にて開口するチャージ導入管と、
    前記燃料タンクと前記チャージ室を連通するチャージ通路と、
    前記パージ室と前記内燃機関の吸気系とを連通する第1のパージ通路と、
    前記チャージ室と前記内燃機関の吸気系とを連通する第2のパージ通路と、
    前記チャージ室と前記パージ室とを連通し、該チャージ室に貯留された液体燃料を前記パージ室に導入する液体燃料通路と、を備えるキャニスタと、
    前記第2のパージ通路の途中に配設され、流量に応じて自動的に開閉するパージ切替弁と、
    を含む内燃機関の蒸発燃料処理装置。
  2. 内燃機関の燃料タンクから発生する蒸発燃料を吸着処理するキャニスタであって、
    蒸発燃料が導入され、液化した燃料を底部に貯留するチャージ室と、
    該チャージ室と内壁によって区切られているパージ室と、
    蒸発燃料を吸着及び脱離する吸着剤を内部に収容し、大気及び前記パージ室と連通する吸着剤層と、
    前記チャージ室内の蒸発燃料を前記吸着剤層に導入し、該吸着剤層の内部にて開口するチャージ導入管と、
    前記燃料タンクと前記チャージ室を連通するチャージ通路と、
    前記パージ室と前記内燃機関の吸気系とを連通する第1のパージ通路と、
    前記チャージ室と前記内燃機関の吸気系とを連通する第2のパージ通路と、
    前記チャージ室と前記パージ室とを連通し、該チャージ室に貯留された液体燃料を前記パージ室に導入する液体燃料通路と、を備えるキャニスタと、
    前記第2のパージ通路の途中に配設され、信号に応じて開閉可能な第1のパージ切替弁と、
    パージ流量を算出する手段と、
    算出したパージ流量が予め定められた値以上であるときに、前記第1のパージ切替弁を開弁するよう制御する制御手段と、
    を含む内燃機関の蒸発燃料処理装置。
  3. 前記第1のパージ通路の途中に配設され、信号に応じて開閉可能な第2のパージ切替弁をさらに備え、
    前記制御手段は、前記算出したパージ流量に応じて第2のパージ切替弁を制御する、請求項2に記載の内燃機関の蒸発燃料処理装置。
  4. 前記制御手段は、前記算出したパージ流量の積算が予め定められた値に達したときに、前記第2のパージ切替弁を閉弁するように制御する、請求項3に記載の蒸発燃料処理装置。
  5. 前記第1のパージ通路の途中に配設され、信号に応じて開閉可能な第2のパージ切替弁をさらに備え、
    前記制御手段は、所定時間毎に前記第2のパージ切替弁を閉弁するように制御する、請求項2に記載の蒸発燃料処理装置。
  6. 内燃機関の燃料タンクから発生する蒸発燃料を吸着処理するキャニスタであって、
    蒸発燃料が導入され、液化した燃料を底部に貯留するチャージ室と、
    該チャージ室と内壁によって区切られているパージ室と、
    蒸発燃料を吸着及び脱離する吸着剤を内部に収容し、大気及び前記パージ室と連通する吸着剤層と、
    前記チャージ室内の蒸発燃料を前記吸着剤層に導入し、該吸着剤層の内部にて開口するチャージ導入管と、
    前記燃料タンクと前記チャージ室を連通するチャージ通路と、
    前記パージ室と前記内燃機関の吸気系とを連通する第1のパージ通路と、
    前記チャージ室と前記内燃機関の吸気系とを連通する第2のパージ通路と、
    前記チャージ室と前記パージ室とを連通し、該チャージ室に貯留された液体燃料を前記パージ室に導入する液体燃料通路と、を備えるキャニスタと、
    前記第2のパージ通路の途中に配設され、信号に応じて開閉可能な第1のパージ切替弁と、
    前記内燃機関の負荷状態を判定する手段と、
    低負荷状態と判定されたときに、前記第1のパージ切替弁を閉弁するように制御する制御手段と、
    を含む内燃機関の蒸発燃料処理装置。
  7. 前記内燃機関の低負荷状態はアイドル運転中の状態である、請求項6に記載の内燃機関の蒸発燃料処理装置。
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