JP2004316476A - ガスタービン排熱を利用した触媒処理システム - Google Patents
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Abstract
【課題】排熱回収器から排出される低温排熱を有効利用し、燃料の節約を図る。
【解決手段】大気中の空気を圧縮する圧縮機1と、当該圧縮機1で圧縮された高圧空気を燃料とともに燃焼する燃焼器2と、当該燃焼器2で生成された高圧作動ガスを用いて発電機Gを回転駆動させるタービン3とを有するガスタービンGTと、当該ガスタービンGTから排出される排ガスの熱回収を行い、回収した熱を熱利用側に供給する排熱回収器4とを備えている。加えて、当該排熱回収器4で熱回収された後の排ガスから、さらに熱回収を行うべく当該排熱回収器4の下流側に設けられた第一熱交換器7と、有機溶剤を含む被処理ガスを吸入して当該第一熱交換器7に送る送風機5と、当該第一熱交換器7で加熱された被処理ガスを浄化処理する触媒燃焼器6とを備えている。
【選択図】 図1
【解決手段】大気中の空気を圧縮する圧縮機1と、当該圧縮機1で圧縮された高圧空気を燃料とともに燃焼する燃焼器2と、当該燃焼器2で生成された高圧作動ガスを用いて発電機Gを回転駆動させるタービン3とを有するガスタービンGTと、当該ガスタービンGTから排出される排ガスの熱回収を行い、回収した熱を熱利用側に供給する排熱回収器4とを備えている。加えて、当該排熱回収器4で熱回収された後の排ガスから、さらに熱回収を行うべく当該排熱回収器4の下流側に設けられた第一熱交換器7と、有機溶剤を含む被処理ガスを吸入して当該第一熱交換器7に送る送風機5と、当該第一熱交換器7で加熱された被処理ガスを浄化処理する触媒燃焼器6とを備えている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガスタービン排熱を利用した触媒処理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
社会資本の近代化に伴い、エネルギー需要は年々増加の傾向にある。一方、環境保全の観点から、地球環境に悪影響を与えないクリーンなエネルギーの創出が求められている。コジェネレーション(熱電併給)システムは、天然ガス等の一次エネルギーを燃料としてガスタービン等の原動機を駆動させ、その際に発生するエネルギーで発電機を駆動して電力を発生させるとともに、原動機から排出される排ガスの熱により熱供給を行う総合エネルギー効率の高いシステムである。ガスタービンを用いたコジェネレーションシステムでは、ガスタービンから排出される排ガスの熱は、熱利用側に供給する蒸気を発生させるための熱源として、排熱回収ボイラで回収される。特許文献1では、ガスタービンプラントから排熱回収ボイラに送られるタービン排熱と蒸気タービンプラントのボイラから排熱回収ボイラに送られる蒸気とを熱交換する熱交換器を排熱回収ボイラ内で適正配置した発電プラントが示されている。また、特許文献2では、メタンガスを燃料とするガスタービン発電システムにおいて、排熱回収器により熱回収を行うとともに、当該排熱回収器の下流側に設けられたコンデンサで分離された二酸化炭素をガスタービン燃料に利用するシステムが示されている。
一方、各種製造工程で排出される有機溶剤を含む被処理ガスは、燃焼方式等の排ガス処理装置によって浄化されなければならないため、上記発電システムにおける排ガス処理設備とは別設備で処理されている。燃焼式排ガス処理装置は、直接燃焼方式と触媒燃焼方式に大別されるが、触媒燃焼方式は、直接燃焼方式に比べて処理温度を低くすることができるため、燃料の使用量を大幅に低減することができる。特許文献3では、有害物質を含んだガス中の有害物質除去効率が高く、装置構成がコンパクトな触媒燃焼式ガス浄化装置が示されている。
【0003】
特許文献4および5では、排ガスのエネルギー回収手段と排ガス中の有害物質除去手段とを組み合わせた方法又は装置が示されている。特許文献4では、酸化反応プロセスにおける排ガス中の可燃性有機物質を触媒燃焼器で自燃させた後、高温・高圧となった排ガスから動力を回収する方法について示されている。また、特許文献5では、ガスタービンと排熱ボイラとを組み合わせたプラントから排出される排ガス中の窒素酸化物を低減するための脱硝装置に関する改善がなされている。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−200707号公報(第3−4頁)
【特許文献2】
特開2000−204965号公報(第2−5頁、第1図)
【特許文献3】
特開2001−349524号公報(第2−5頁、第1図)
【特許文献4】
特開昭56−72221号公報(第2−3頁、第2図)
【特許文献5】
特開昭62−14923号公報(第2−3頁、第1図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のガスタービンを用いたコジェネレーションシステムでは、排熱回収器によって熱回収された後の排ガスは、さらなる熱回収をされることもなく排出されていた。なぜならば、排熱回収器によって熱回収され低温となった排ガスの熱利用が難しいからである。特許文献2では、排熱回収器の下流側にコンデンサを設けて排ガスを利用しているが、この場合は、排ガスから二酸化炭素を分離するためであり、さらなる熱回収を行うためではない。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、ガスタービンを用いたコジェネレーションシステムと触媒処理システムとが併設されている場合において、排熱回収器から排出される低温排熱を有効利用し、燃料の節約を図ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明におけるガスタービン排熱を利用した触媒処理システムでは、ガスタービンと、当該ガスタービンから排出される排ガスの熱を回収する排熱回収器と、当該排熱回収器の下流側に設けられ、当該排熱回収器より排出される排ガスと自燃前の被処理ガスとの間で熱交換を行う第一熱交換器と、当該第一熱交換器により加熱された被処理ガスを処理する触媒燃焼器とを備えることを特徴とする。ここで、排熱回収器とは、排熱ボイラに代表される排ガスの熱を回収する装置をいう。また、被処理ガスとは、メチルエチルケトン(MEK)、トルエン、酢酸ブチル、シクロヘキサン等の有機溶剤を含んだ浄化処理の必要なガスをいう。
本発明によれば、排熱回収器の下流側に設けられた第一熱交換器を用いて当該排熱回収器から排出された排ガスの熱を回収し、回収した熱により自燃前の被処理ガスを加熱して触媒燃焼器に導入することができる。
また、本発明における触媒処理システムでは、自燃前の被処理ガスと自燃後の被処理ガスとの間で熱交換を行う第二熱交換器を前記触媒燃焼器の下流側に備えていてもよい。
本発明によれば、触媒燃焼器の下流側に設けられた第二熱交換器を用いて当該触媒燃焼器から排出された自燃後の被処理ガスの熱を回収し、回収した熱で自燃前の被処理ガスを加熱して当該触媒燃焼器に導入することができる。
また、本発明における触媒処理システムでは、前記ガスタービンから排出される排ガスと自燃前の被処理ガスとの間で熱交換を行う第三熱交換器を前記排熱回収器の上流側に備えていてもよい。この際、前記排熱回収器の下流側に設けられた第一熱交換器で加熱された自燃前の被処理ガスを前記排熱回収器の上流側に設けられた第三熱交換器に導く管路上に第一流量調節弁を設けるとともに、当該第一流量調節弁の上流側で当該管路から分岐して第三熱交換器をバイパスする、第二流量調節弁を有する第一分岐管路を備えていることが好ましい。
本発明によれば、排熱回収器の上流側に設けられた第三熱交換器を用いてガスタービンから排出された排ガスの熱を回収し、回収した熱により自燃前の被処理ガスを加熱することで、被処理ガスの温度をさらに高めることができる。また、第一分岐管路を設けることで、ガスタービンが停止している場合には、排熱回収器の上流側に設けられた第三熱交換器を介さずに自燃前の被処理ガスを第一熱交換器から第二熱交換器を通って触媒燃焼器へと導くことができる。
また、本発明における触媒処理システムでは、前記触媒燃焼器の下流側の第二熱交換器で加熱された自燃前の被処理ガスを当該触媒燃焼器に導く管路と、当該管路上に設けられた第三流量調節弁と、当該管路から分岐して当該管路上の第三流量調節弁をバイパスする第二分岐管路と、当該第二分岐管路に設けられた自燃前の被処理ガスを加熱する補助燃焼器と、当該第二分岐管路において当該補助燃焼器の上流側に設けられた第四流量調節弁とを備えていてもよい。
本発明によれば、ガスタービンが稼動している場合は、自燃前の被処理ガスを触媒燃焼器の下流側の第二熱交換器から触媒燃焼器へ導入して処理し、ガスタービンが停止している場合には、自燃前の被処理ガスを第二熱交換器から補助燃焼器へ導入して加熱した後、触媒燃焼器で処理することができる。
また、本発明における触媒処理システムでは、前記触媒燃焼器の下流側の第二熱交換器で加熱された自燃前の被処理ガスを、常に前記触媒燃焼器の上流側に設けられた補助燃焼器に導入してもよい。
本発明によれば、被処理ガスは第一乃至第三熱交換器によって予め加熱されているため、補助燃焼器の消費燃料を節約することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第一実施形態を示すものである。この図に示すように、本実施形態によるガスタービン排熱を利用した触媒処理システム20は、従来装置と同様に、大気中の空気を圧縮する圧縮機1と、当該圧縮機1で圧縮された高圧空気を燃料とともに燃焼する燃焼器2と、当該燃焼器2で生成された高圧作動ガスを用いて発電機Gを回転駆動させるタービン3とを有するガスタービンGTと、当該ガスタービンGTから排出される排ガスの熱回収を行い、回収した熱を熱利用側に供給する排熱回収器4とを備えている。加えて、本実施形態では、当該排熱回収器4で熱回収された後の排ガスから、さらに熱回収を行うべく当該排熱回収器4の下流側に設けられた第一熱交換器7と、有機溶剤を含む被処理ガスを吸入して当該第一熱交換器7に送る送風機5と、当該第一熱交換器7で加熱された被処理ガスを浄化処理する触媒燃焼器6とを備えている。本構成において、第一熱交換器7は、排熱回収器4から排出される排ガスから、さらに熱回収を行い、回収した熱で、送風機5から送られてくる自燃前の被処理ガスを加熱する働きをしている。また、触媒燃焼器6は、第一熱交換器7によって加熱された被処理ガスを自己燃焼させることにより有機溶剤の浄化処理を行う働きをしている。
次に本実施形態によるガスタービン排熱を利用した触媒処理システム20の作用について説明する。
ガスタービンGTから排出された排ガスは、排熱回収器4に導入され、熱回収されて排出される。排熱回収器4から排出された排ガスは、排熱回収器4の下流側に設けられた第一熱交換器7によって、さらに熱回収された後、排出される。一方、有機溶剤を含む被処理ガスは、送風機5から吸入されて、第一熱交換器7へ送られる。第一熱交換器7は、排ガスから回収した熱で、送風機5から送られてきた被処理ガスを加熱する。第一熱交換器7で加熱された被処理ガスは、触媒燃焼器6に導入され、被処理ガスは触媒燃焼器6内で自燃処理される。自燃処理された被処理ガスは、排熱回収器4へ導かれ、排熱回収器4で排熱回収された後、第一熱交換器7でさらに熱回収されて排出される。
本実施形態によるガスタービン排熱を利用した触媒処理システム20では、排熱回収器4の下流側に設けられた第一熱交換器7を用いて排熱回収器4から排出された排ガスの熱を回収し、回収した熱により自燃前の被処理ガスを加熱して触媒燃焼器6に導入することができる。
【0008】
次に、本発明の他の実施形態について説明する。なお、第一実施形態によるガスタービン排熱を利用した触媒処理システムと同一の構成要素には同一の符号を用いて説明を省略する。また、他の実施形態を示す図2乃至5は、図1のガスタービン排熱を利用した触媒処理システム全体図において、ガスタービンGTおよび送風機5以外の部分を示したものであり、他の構成要素は第一実施形態と同一であるため省略している。
図2は、本発明の第二実施形態を示すものである。本実施形態によるガスタービン排熱を利用した触媒処理システム21では、第一実施形態の構成に加えて、触媒燃焼器6の下流側に第二熱交換器8を備えている。本構成において、第二熱交換器8は、触媒燃焼器6から排出される自燃後の被処理ガスの熱回収を行い、回収した熱により、第一熱交換器7から送られてくる自燃前の被処理ガスを加熱する働きをしている。
次に本実施形態によるガスタービン排熱を利用した触媒処理システム21の作用について説明する。
ガスタービンGTから排出された排ガスは、第一実施形態と同様に、排熱回収器4に導入され、熱回収された後、排熱回収器4の下流側に設けられた第一熱交換器7によって、さらに熱回収された後、排出される。一方、有機溶剤を含む被処理ガスは、第一熱交換器7において、排ガスから回収した熱により加熱された後、触媒燃焼器6の下流側に設けられた第二熱交換器8に導入される。第二熱交換器8は、触媒燃焼器6で自燃処理された被処理ガスの熱を回収し、回収した熱で、排熱回収器4の下流側に設けられている第一熱交換器7から送られてきた被処理ガスを加熱する。第二熱交換器8で加熱された被処理ガスは、触媒燃焼器6に導入され、触媒燃焼器6内で自燃処理される。自燃処理された被処理ガスは、排熱回収器4に導かれ、排熱回収器4で排熱回収された後、第一熱交換器7でさらに熱回収されて排出される。
本実施形態によるガスタービン排熱を利用した触媒処理システム21では、触媒燃焼器6の下流側に設けられた第二熱交換器8を用いて触媒燃焼器6から排出された自燃後の被処理ガスの熱を回収し、回収した熱で自燃前の被処理ガスを加熱して触媒燃焼器6に導入することができる。
【0009】
図3は、本発明の第三実施形態を示すものである。本実施形態によるガスタービン排熱を利用した触媒処理システム22では、第二実施形態の構成に加えて、排熱回収器4の上流側に第三熱交換器9を備えている。また、排熱回収器4の下流側に設けられた第一熱交換器7で加熱された自燃前の被処理ガスを排熱回収器4の上流側に設けられた第三熱交換器9に導く管路15と、当該管路15上に設けられた第一流量調節弁11と、当該第一流量調節弁の上流側で管路15から分岐して第三熱交換器9を介さずに第二熱交換器8に自燃前の被処理ガスを導く第一分岐管路16と、当該第一分岐管路16に設けられた第二流量調節弁12とを備えている。本構成において、第三熱交換器9は、ガスタービンGTから排出された排ガスの熱を回収し、回収した熱で、排熱回収器4の下流側に設けられた第一熱交換器7から送られてきた被処理ガスを加熱する機能を有している。また、ガスタービンGTが稼動している状態では、第一分岐管路16の第二流量調節弁12は閉じられているが、管路15上の第一流量調節弁11は開いているため、自燃前の被処理ガスは、第一熱交換器7から管路15を通って第三熱交換器9へ導かれた後、第二熱交換器8へ送られる。一方、ガスタービンGTが停止している状態では、管路15上の第一流量調節弁11は閉じられているが、第一分岐管路16の第二流量調節弁12は開いているため、自燃前の被処理ガスは、第三熱交換器9を介さずに、第一熱交換器7から第一分岐管路16を通って第二熱交換器8へ導かれる。
次に本実施形態によるガスタービン排熱を利用した触媒処理システム22の作用について説明する。
ガスタービンGTが稼動している状態においては、第一分岐管路16の第二流量調節弁12は閉じられているが、管路15上の第一流量調節弁11は開いているため、有機溶剤を含む被処理ガスは、第一熱交換器7において排ガスから回収した熱により加熱された後、管路15より排熱回収器4の上流側に設けられた第三熱交換器9へ導かれ、ガスタービンGTから排出された排ガスの熱によって、さらに加熱される。その後、被処理ガスは、触媒燃焼器6の下流側に設けられた第二熱交換器8に導入され、触媒燃焼器6で自燃処理された被処理ガスの熱で加熱された後、触媒燃焼器6に導入される。触媒燃焼器6内で自燃処理された被処理ガスは、排熱回収器4へ導かれ、排熱回収器4で排熱回収された後、第一熱交換器7でさらに熱回収されて排出される。
一方、ガスタービンGTが停止している場合には、管路15上の第一流量調節弁11は閉じられているが、第一分岐管路16の第二流量調節弁12は開いているため、自燃前の被処理ガスは、第三熱交換器9を介さずに、第一熱交換器7から第一分岐管路16を通って触媒燃焼器6の下流側に設けられた第二熱交換器8へ導入され、触媒燃焼器6で自燃処理された被処理ガスの熱で加熱された後、触媒燃焼器6に導入される。
本実施形態によるガスタービン排熱を利用した触媒処理システム22では、ガスタービンGTが稼動している場合は、排熱回収器4の上流側に設けられた第三熱交換器9を用いてガスタービンGTから排出された排ガスの熱を回収し、回収した熱により自燃前の被処理ガスを加熱することで、被処理ガスの温度をさらに高めることができる。また、ガスタービンGTが停止している場合には、排熱回収器4の上流側に設けられた第三熱交換器9を介さずに、自燃前の被処理ガスを管路15から第一分岐管路16を介して第二熱交換器8で加熱した後、触媒燃焼器6へと導入することができる。
【0010】
図4は、本発明の第四実施形態を示すものである。本実施形態によるガスタービン排熱を利用した触媒処理システム23では、第三実施形態の構成に加えて、触媒燃焼器6の下流側の熱交換器8で加熱された自燃前の被処理ガスを触媒燃焼器6に導く管路17と、当該管路上に設けられた第三流量調節弁13と、当該管路17から分岐して第三流量調節弁13をバイパスする第二分岐管路18と、当該第二分岐管路18に設けられ、自燃前の被処理ガスを加熱する補助燃焼器10と、当該第二分岐管路18において当該補助燃焼器10の上流側に設けられた第四流量調節弁14とを備えている。本構成において、補助燃焼器10は、自燃前の被処理ガスを補助的に加熱する機能を有しており、ガスタービンGT内の燃焼器2と燃料を共有している。また、ガスタービンGTが稼動している状態では、第二分岐管路18の第四流量調節弁14は閉じられているが、管路17上の第三流量調節弁13は開いているため、自燃前の被処理ガスは、第二熱交換器8から管路17を通って触媒燃焼器6へ導かれる。一方、ガスタービンGTが停止している状態では、管路17上の第三流量調節弁13は閉じられているが、第二分岐管路の第四流量調節弁14は開いているため、自燃前の被処理ガスは、第二熱交換器8から補助燃焼器10を介して触媒燃焼器6へと導かれる。
次に本実施形態によるガスタービン排熱を利用した触媒処理システム23の作用について説明する。
ガスタービンGTが稼動している状態では、第二分岐管路18の第四流量調節弁14は閉じられているが、管路17上の第三流量調節弁13は開いているため、自燃前の被処理ガスは、第二熱交換器8から管路17を通って触媒燃焼器6へ導かれ自燃処理される。触媒燃焼器6内で自燃処理された被処理ガスは、排熱回収器4へ導かれ、排熱回収器4で排熱回収された後、第一熱交換器7でさらに熱回収されて排出される。
一方、ガスタービンGTが停止している状態では、管路17上の第三流量調節弁13は閉じられているが、第二分岐管路18の第四流量調節弁14は開いているため、第二熱交換器8で加熱された自燃前の被処理ガスは、第二分岐管路18から補助燃焼器10へ導かれて加熱された後、触媒燃焼器6で自燃処理される。本実施形態によるガスタービン排熱を利用した触媒処理システム23では、ガスタービンGTが停止している場合には、自燃前の被処理ガスを触媒燃焼器6の上流側に設けられた補助燃焼器10に導き、当該補助燃焼器10で加熱することにより被処理ガスを処理することができる。
【0011】
図5は、本発明の第五実施形態を示すものである。本実施形態によるガスタービン排熱を利用した触媒処理システム24では、第三実施形態の構成に加えて、触媒燃焼器6の上流側に補助燃焼器10を備えるが、第四実施形態と異なり、第二熱交換器8で加熱された自燃前の被処理ガスは管路19を介して常に補助燃焼器10へと導かれるものである。
次に本実施形態によるガスタービン排熱を利用した触媒処理システム24の作用について説明する。
有機溶剤を含む被処理ガスは、第一熱交換器7において排ガスから回収した熱により加熱された後、排熱回収器4の上流側に設けられた第三熱交換器9において、ガスタービンGTから排出された排ガスの熱によって、さらに加熱される。その後、被処理ガスは、触媒燃焼器6の下流側に設けられた第二熱交換器8に導入され、触媒燃焼器6で自燃処理された被処理ガスの熱で加熱された後、補助燃焼器10によって最終加熱された後、触媒燃焼器6に導入される。触媒燃焼器6内で自燃処理された被処理ガスは、排熱回収器4に導かれ、排熱回収器4で排熱回収された後、第一熱交換器7でさらに熱回収されて排出される。
本実施形態によるガスタービン排熱を利用した触媒処理システム24では、被処理ガスは第一乃至第三熱交換器によって予め加熱されているため、補助燃焼器10の消費燃料を節約することができる。
【0012】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によるガスタービン排熱を利用した触媒処理システムでは、排熱回収器から排出される排熱を被処理ガスの触媒処理に用いることで、排熱回収器から排出される低温排熱の有効利用が図られるとともに燃料を節約することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一の実施形態によるガスタービン排熱を利用した触媒処理システムである。
【図2】第二の実施形態によるガスタービン排熱を利用した触媒処理システムである。
【図3】第三の実施形態によるガスタービン排熱を利用した触媒処理システムである。
【図4】第四の実施形態によるガスタービン排熱を利用した触媒処理システムである。
【図5】第五の実施形態によるガスタービン排熱を利用した触媒処理システムである。
【符号の説明】
1……圧縮機
2……燃焼器
3……タービン
4……排熱回収器
5……送風機
6……触媒燃焼器
7……第一熱交換器
8……第二熱交換器
9……第三熱交換器
10……補助燃焼器
11……第一流量調節弁
12……第二流量調節弁
13……第三流量調節弁
14……第四流量調節弁
16……第一分岐管路
18……第二分岐管路
GT……ガスタービン
G……発電機
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガスタービン排熱を利用した触媒処理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
社会資本の近代化に伴い、エネルギー需要は年々増加の傾向にある。一方、環境保全の観点から、地球環境に悪影響を与えないクリーンなエネルギーの創出が求められている。コジェネレーション(熱電併給)システムは、天然ガス等の一次エネルギーを燃料としてガスタービン等の原動機を駆動させ、その際に発生するエネルギーで発電機を駆動して電力を発生させるとともに、原動機から排出される排ガスの熱により熱供給を行う総合エネルギー効率の高いシステムである。ガスタービンを用いたコジェネレーションシステムでは、ガスタービンから排出される排ガスの熱は、熱利用側に供給する蒸気を発生させるための熱源として、排熱回収ボイラで回収される。特許文献1では、ガスタービンプラントから排熱回収ボイラに送られるタービン排熱と蒸気タービンプラントのボイラから排熱回収ボイラに送られる蒸気とを熱交換する熱交換器を排熱回収ボイラ内で適正配置した発電プラントが示されている。また、特許文献2では、メタンガスを燃料とするガスタービン発電システムにおいて、排熱回収器により熱回収を行うとともに、当該排熱回収器の下流側に設けられたコンデンサで分離された二酸化炭素をガスタービン燃料に利用するシステムが示されている。
一方、各種製造工程で排出される有機溶剤を含む被処理ガスは、燃焼方式等の排ガス処理装置によって浄化されなければならないため、上記発電システムにおける排ガス処理設備とは別設備で処理されている。燃焼式排ガス処理装置は、直接燃焼方式と触媒燃焼方式に大別されるが、触媒燃焼方式は、直接燃焼方式に比べて処理温度を低くすることができるため、燃料の使用量を大幅に低減することができる。特許文献3では、有害物質を含んだガス中の有害物質除去効率が高く、装置構成がコンパクトな触媒燃焼式ガス浄化装置が示されている。
【0003】
特許文献4および5では、排ガスのエネルギー回収手段と排ガス中の有害物質除去手段とを組み合わせた方法又は装置が示されている。特許文献4では、酸化反応プロセスにおける排ガス中の可燃性有機物質を触媒燃焼器で自燃させた後、高温・高圧となった排ガスから動力を回収する方法について示されている。また、特許文献5では、ガスタービンと排熱ボイラとを組み合わせたプラントから排出される排ガス中の窒素酸化物を低減するための脱硝装置に関する改善がなされている。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−200707号公報(第3−4頁)
【特許文献2】
特開2000−204965号公報(第2−5頁、第1図)
【特許文献3】
特開2001−349524号公報(第2−5頁、第1図)
【特許文献4】
特開昭56−72221号公報(第2−3頁、第2図)
【特許文献5】
特開昭62−14923号公報(第2−3頁、第1図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のガスタービンを用いたコジェネレーションシステムでは、排熱回収器によって熱回収された後の排ガスは、さらなる熱回収をされることもなく排出されていた。なぜならば、排熱回収器によって熱回収され低温となった排ガスの熱利用が難しいからである。特許文献2では、排熱回収器の下流側にコンデンサを設けて排ガスを利用しているが、この場合は、排ガスから二酸化炭素を分離するためであり、さらなる熱回収を行うためではない。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、ガスタービンを用いたコジェネレーションシステムと触媒処理システムとが併設されている場合において、排熱回収器から排出される低温排熱を有効利用し、燃料の節約を図ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明におけるガスタービン排熱を利用した触媒処理システムでは、ガスタービンと、当該ガスタービンから排出される排ガスの熱を回収する排熱回収器と、当該排熱回収器の下流側に設けられ、当該排熱回収器より排出される排ガスと自燃前の被処理ガスとの間で熱交換を行う第一熱交換器と、当該第一熱交換器により加熱された被処理ガスを処理する触媒燃焼器とを備えることを特徴とする。ここで、排熱回収器とは、排熱ボイラに代表される排ガスの熱を回収する装置をいう。また、被処理ガスとは、メチルエチルケトン(MEK)、トルエン、酢酸ブチル、シクロヘキサン等の有機溶剤を含んだ浄化処理の必要なガスをいう。
本発明によれば、排熱回収器の下流側に設けられた第一熱交換器を用いて当該排熱回収器から排出された排ガスの熱を回収し、回収した熱により自燃前の被処理ガスを加熱して触媒燃焼器に導入することができる。
また、本発明における触媒処理システムでは、自燃前の被処理ガスと自燃後の被処理ガスとの間で熱交換を行う第二熱交換器を前記触媒燃焼器の下流側に備えていてもよい。
本発明によれば、触媒燃焼器の下流側に設けられた第二熱交換器を用いて当該触媒燃焼器から排出された自燃後の被処理ガスの熱を回収し、回収した熱で自燃前の被処理ガスを加熱して当該触媒燃焼器に導入することができる。
また、本発明における触媒処理システムでは、前記ガスタービンから排出される排ガスと自燃前の被処理ガスとの間で熱交換を行う第三熱交換器を前記排熱回収器の上流側に備えていてもよい。この際、前記排熱回収器の下流側に設けられた第一熱交換器で加熱された自燃前の被処理ガスを前記排熱回収器の上流側に設けられた第三熱交換器に導く管路上に第一流量調節弁を設けるとともに、当該第一流量調節弁の上流側で当該管路から分岐して第三熱交換器をバイパスする、第二流量調節弁を有する第一分岐管路を備えていることが好ましい。
本発明によれば、排熱回収器の上流側に設けられた第三熱交換器を用いてガスタービンから排出された排ガスの熱を回収し、回収した熱により自燃前の被処理ガスを加熱することで、被処理ガスの温度をさらに高めることができる。また、第一分岐管路を設けることで、ガスタービンが停止している場合には、排熱回収器の上流側に設けられた第三熱交換器を介さずに自燃前の被処理ガスを第一熱交換器から第二熱交換器を通って触媒燃焼器へと導くことができる。
また、本発明における触媒処理システムでは、前記触媒燃焼器の下流側の第二熱交換器で加熱された自燃前の被処理ガスを当該触媒燃焼器に導く管路と、当該管路上に設けられた第三流量調節弁と、当該管路から分岐して当該管路上の第三流量調節弁をバイパスする第二分岐管路と、当該第二分岐管路に設けられた自燃前の被処理ガスを加熱する補助燃焼器と、当該第二分岐管路において当該補助燃焼器の上流側に設けられた第四流量調節弁とを備えていてもよい。
本発明によれば、ガスタービンが稼動している場合は、自燃前の被処理ガスを触媒燃焼器の下流側の第二熱交換器から触媒燃焼器へ導入して処理し、ガスタービンが停止している場合には、自燃前の被処理ガスを第二熱交換器から補助燃焼器へ導入して加熱した後、触媒燃焼器で処理することができる。
また、本発明における触媒処理システムでは、前記触媒燃焼器の下流側の第二熱交換器で加熱された自燃前の被処理ガスを、常に前記触媒燃焼器の上流側に設けられた補助燃焼器に導入してもよい。
本発明によれば、被処理ガスは第一乃至第三熱交換器によって予め加熱されているため、補助燃焼器の消費燃料を節約することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第一実施形態を示すものである。この図に示すように、本実施形態によるガスタービン排熱を利用した触媒処理システム20は、従来装置と同様に、大気中の空気を圧縮する圧縮機1と、当該圧縮機1で圧縮された高圧空気を燃料とともに燃焼する燃焼器2と、当該燃焼器2で生成された高圧作動ガスを用いて発電機Gを回転駆動させるタービン3とを有するガスタービンGTと、当該ガスタービンGTから排出される排ガスの熱回収を行い、回収した熱を熱利用側に供給する排熱回収器4とを備えている。加えて、本実施形態では、当該排熱回収器4で熱回収された後の排ガスから、さらに熱回収を行うべく当該排熱回収器4の下流側に設けられた第一熱交換器7と、有機溶剤を含む被処理ガスを吸入して当該第一熱交換器7に送る送風機5と、当該第一熱交換器7で加熱された被処理ガスを浄化処理する触媒燃焼器6とを備えている。本構成において、第一熱交換器7は、排熱回収器4から排出される排ガスから、さらに熱回収を行い、回収した熱で、送風機5から送られてくる自燃前の被処理ガスを加熱する働きをしている。また、触媒燃焼器6は、第一熱交換器7によって加熱された被処理ガスを自己燃焼させることにより有機溶剤の浄化処理を行う働きをしている。
次に本実施形態によるガスタービン排熱を利用した触媒処理システム20の作用について説明する。
ガスタービンGTから排出された排ガスは、排熱回収器4に導入され、熱回収されて排出される。排熱回収器4から排出された排ガスは、排熱回収器4の下流側に設けられた第一熱交換器7によって、さらに熱回収された後、排出される。一方、有機溶剤を含む被処理ガスは、送風機5から吸入されて、第一熱交換器7へ送られる。第一熱交換器7は、排ガスから回収した熱で、送風機5から送られてきた被処理ガスを加熱する。第一熱交換器7で加熱された被処理ガスは、触媒燃焼器6に導入され、被処理ガスは触媒燃焼器6内で自燃処理される。自燃処理された被処理ガスは、排熱回収器4へ導かれ、排熱回収器4で排熱回収された後、第一熱交換器7でさらに熱回収されて排出される。
本実施形態によるガスタービン排熱を利用した触媒処理システム20では、排熱回収器4の下流側に設けられた第一熱交換器7を用いて排熱回収器4から排出された排ガスの熱を回収し、回収した熱により自燃前の被処理ガスを加熱して触媒燃焼器6に導入することができる。
【0008】
次に、本発明の他の実施形態について説明する。なお、第一実施形態によるガスタービン排熱を利用した触媒処理システムと同一の構成要素には同一の符号を用いて説明を省略する。また、他の実施形態を示す図2乃至5は、図1のガスタービン排熱を利用した触媒処理システム全体図において、ガスタービンGTおよび送風機5以外の部分を示したものであり、他の構成要素は第一実施形態と同一であるため省略している。
図2は、本発明の第二実施形態を示すものである。本実施形態によるガスタービン排熱を利用した触媒処理システム21では、第一実施形態の構成に加えて、触媒燃焼器6の下流側に第二熱交換器8を備えている。本構成において、第二熱交換器8は、触媒燃焼器6から排出される自燃後の被処理ガスの熱回収を行い、回収した熱により、第一熱交換器7から送られてくる自燃前の被処理ガスを加熱する働きをしている。
次に本実施形態によるガスタービン排熱を利用した触媒処理システム21の作用について説明する。
ガスタービンGTから排出された排ガスは、第一実施形態と同様に、排熱回収器4に導入され、熱回収された後、排熱回収器4の下流側に設けられた第一熱交換器7によって、さらに熱回収された後、排出される。一方、有機溶剤を含む被処理ガスは、第一熱交換器7において、排ガスから回収した熱により加熱された後、触媒燃焼器6の下流側に設けられた第二熱交換器8に導入される。第二熱交換器8は、触媒燃焼器6で自燃処理された被処理ガスの熱を回収し、回収した熱で、排熱回収器4の下流側に設けられている第一熱交換器7から送られてきた被処理ガスを加熱する。第二熱交換器8で加熱された被処理ガスは、触媒燃焼器6に導入され、触媒燃焼器6内で自燃処理される。自燃処理された被処理ガスは、排熱回収器4に導かれ、排熱回収器4で排熱回収された後、第一熱交換器7でさらに熱回収されて排出される。
本実施形態によるガスタービン排熱を利用した触媒処理システム21では、触媒燃焼器6の下流側に設けられた第二熱交換器8を用いて触媒燃焼器6から排出された自燃後の被処理ガスの熱を回収し、回収した熱で自燃前の被処理ガスを加熱して触媒燃焼器6に導入することができる。
【0009】
図3は、本発明の第三実施形態を示すものである。本実施形態によるガスタービン排熱を利用した触媒処理システム22では、第二実施形態の構成に加えて、排熱回収器4の上流側に第三熱交換器9を備えている。また、排熱回収器4の下流側に設けられた第一熱交換器7で加熱された自燃前の被処理ガスを排熱回収器4の上流側に設けられた第三熱交換器9に導く管路15と、当該管路15上に設けられた第一流量調節弁11と、当該第一流量調節弁の上流側で管路15から分岐して第三熱交換器9を介さずに第二熱交換器8に自燃前の被処理ガスを導く第一分岐管路16と、当該第一分岐管路16に設けられた第二流量調節弁12とを備えている。本構成において、第三熱交換器9は、ガスタービンGTから排出された排ガスの熱を回収し、回収した熱で、排熱回収器4の下流側に設けられた第一熱交換器7から送られてきた被処理ガスを加熱する機能を有している。また、ガスタービンGTが稼動している状態では、第一分岐管路16の第二流量調節弁12は閉じられているが、管路15上の第一流量調節弁11は開いているため、自燃前の被処理ガスは、第一熱交換器7から管路15を通って第三熱交換器9へ導かれた後、第二熱交換器8へ送られる。一方、ガスタービンGTが停止している状態では、管路15上の第一流量調節弁11は閉じられているが、第一分岐管路16の第二流量調節弁12は開いているため、自燃前の被処理ガスは、第三熱交換器9を介さずに、第一熱交換器7から第一分岐管路16を通って第二熱交換器8へ導かれる。
次に本実施形態によるガスタービン排熱を利用した触媒処理システム22の作用について説明する。
ガスタービンGTが稼動している状態においては、第一分岐管路16の第二流量調節弁12は閉じられているが、管路15上の第一流量調節弁11は開いているため、有機溶剤を含む被処理ガスは、第一熱交換器7において排ガスから回収した熱により加熱された後、管路15より排熱回収器4の上流側に設けられた第三熱交換器9へ導かれ、ガスタービンGTから排出された排ガスの熱によって、さらに加熱される。その後、被処理ガスは、触媒燃焼器6の下流側に設けられた第二熱交換器8に導入され、触媒燃焼器6で自燃処理された被処理ガスの熱で加熱された後、触媒燃焼器6に導入される。触媒燃焼器6内で自燃処理された被処理ガスは、排熱回収器4へ導かれ、排熱回収器4で排熱回収された後、第一熱交換器7でさらに熱回収されて排出される。
一方、ガスタービンGTが停止している場合には、管路15上の第一流量調節弁11は閉じられているが、第一分岐管路16の第二流量調節弁12は開いているため、自燃前の被処理ガスは、第三熱交換器9を介さずに、第一熱交換器7から第一分岐管路16を通って触媒燃焼器6の下流側に設けられた第二熱交換器8へ導入され、触媒燃焼器6で自燃処理された被処理ガスの熱で加熱された後、触媒燃焼器6に導入される。
本実施形態によるガスタービン排熱を利用した触媒処理システム22では、ガスタービンGTが稼動している場合は、排熱回収器4の上流側に設けられた第三熱交換器9を用いてガスタービンGTから排出された排ガスの熱を回収し、回収した熱により自燃前の被処理ガスを加熱することで、被処理ガスの温度をさらに高めることができる。また、ガスタービンGTが停止している場合には、排熱回収器4の上流側に設けられた第三熱交換器9を介さずに、自燃前の被処理ガスを管路15から第一分岐管路16を介して第二熱交換器8で加熱した後、触媒燃焼器6へと導入することができる。
【0010】
図4は、本発明の第四実施形態を示すものである。本実施形態によるガスタービン排熱を利用した触媒処理システム23では、第三実施形態の構成に加えて、触媒燃焼器6の下流側の熱交換器8で加熱された自燃前の被処理ガスを触媒燃焼器6に導く管路17と、当該管路上に設けられた第三流量調節弁13と、当該管路17から分岐して第三流量調節弁13をバイパスする第二分岐管路18と、当該第二分岐管路18に設けられ、自燃前の被処理ガスを加熱する補助燃焼器10と、当該第二分岐管路18において当該補助燃焼器10の上流側に設けられた第四流量調節弁14とを備えている。本構成において、補助燃焼器10は、自燃前の被処理ガスを補助的に加熱する機能を有しており、ガスタービンGT内の燃焼器2と燃料を共有している。また、ガスタービンGTが稼動している状態では、第二分岐管路18の第四流量調節弁14は閉じられているが、管路17上の第三流量調節弁13は開いているため、自燃前の被処理ガスは、第二熱交換器8から管路17を通って触媒燃焼器6へ導かれる。一方、ガスタービンGTが停止している状態では、管路17上の第三流量調節弁13は閉じられているが、第二分岐管路の第四流量調節弁14は開いているため、自燃前の被処理ガスは、第二熱交換器8から補助燃焼器10を介して触媒燃焼器6へと導かれる。
次に本実施形態によるガスタービン排熱を利用した触媒処理システム23の作用について説明する。
ガスタービンGTが稼動している状態では、第二分岐管路18の第四流量調節弁14は閉じられているが、管路17上の第三流量調節弁13は開いているため、自燃前の被処理ガスは、第二熱交換器8から管路17を通って触媒燃焼器6へ導かれ自燃処理される。触媒燃焼器6内で自燃処理された被処理ガスは、排熱回収器4へ導かれ、排熱回収器4で排熱回収された後、第一熱交換器7でさらに熱回収されて排出される。
一方、ガスタービンGTが停止している状態では、管路17上の第三流量調節弁13は閉じられているが、第二分岐管路18の第四流量調節弁14は開いているため、第二熱交換器8で加熱された自燃前の被処理ガスは、第二分岐管路18から補助燃焼器10へ導かれて加熱された後、触媒燃焼器6で自燃処理される。本実施形態によるガスタービン排熱を利用した触媒処理システム23では、ガスタービンGTが停止している場合には、自燃前の被処理ガスを触媒燃焼器6の上流側に設けられた補助燃焼器10に導き、当該補助燃焼器10で加熱することにより被処理ガスを処理することができる。
【0011】
図5は、本発明の第五実施形態を示すものである。本実施形態によるガスタービン排熱を利用した触媒処理システム24では、第三実施形態の構成に加えて、触媒燃焼器6の上流側に補助燃焼器10を備えるが、第四実施形態と異なり、第二熱交換器8で加熱された自燃前の被処理ガスは管路19を介して常に補助燃焼器10へと導かれるものである。
次に本実施形態によるガスタービン排熱を利用した触媒処理システム24の作用について説明する。
有機溶剤を含む被処理ガスは、第一熱交換器7において排ガスから回収した熱により加熱された後、排熱回収器4の上流側に設けられた第三熱交換器9において、ガスタービンGTから排出された排ガスの熱によって、さらに加熱される。その後、被処理ガスは、触媒燃焼器6の下流側に設けられた第二熱交換器8に導入され、触媒燃焼器6で自燃処理された被処理ガスの熱で加熱された後、補助燃焼器10によって最終加熱された後、触媒燃焼器6に導入される。触媒燃焼器6内で自燃処理された被処理ガスは、排熱回収器4に導かれ、排熱回収器4で排熱回収された後、第一熱交換器7でさらに熱回収されて排出される。
本実施形態によるガスタービン排熱を利用した触媒処理システム24では、被処理ガスは第一乃至第三熱交換器によって予め加熱されているため、補助燃焼器10の消費燃料を節約することができる。
【0012】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によるガスタービン排熱を利用した触媒処理システムでは、排熱回収器から排出される排熱を被処理ガスの触媒処理に用いることで、排熱回収器から排出される低温排熱の有効利用が図られるとともに燃料を節約することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一の実施形態によるガスタービン排熱を利用した触媒処理システムである。
【図2】第二の実施形態によるガスタービン排熱を利用した触媒処理システムである。
【図3】第三の実施形態によるガスタービン排熱を利用した触媒処理システムである。
【図4】第四の実施形態によるガスタービン排熱を利用した触媒処理システムである。
【図5】第五の実施形態によるガスタービン排熱を利用した触媒処理システムである。
【符号の説明】
1……圧縮機
2……燃焼器
3……タービン
4……排熱回収器
5……送風機
6……触媒燃焼器
7……第一熱交換器
8……第二熱交換器
9……第三熱交換器
10……補助燃焼器
11……第一流量調節弁
12……第二流量調節弁
13……第三流量調節弁
14……第四流量調節弁
16……第一分岐管路
18……第二分岐管路
GT……ガスタービン
G……発電機
Claims (6)
- ガスタービンと、当該ガスタービンから排出される排ガスの熱を回収する排熱回収器と、当該排熱回収器の下流側に設けられ、当該排熱回収器より排出される排ガスと自燃前の被処理ガスとの間で熱交換を行う第一熱交換器と、当該第一熱交換器により加熱された被処理ガスを処理する触媒燃焼器とを備えることを特徴とする触媒処理システム。
- 自燃前の被処理ガスと自燃後の被処理ガスとの間で熱交換を行う第二熱交換器を前記触媒燃焼器の下流側に備えることを特徴とする請求項1に記載の触媒処理システム。
- 前記ガスタービンから排出される排ガスと自燃前の被処理ガスとの間で熱交換を行う第三熱交換器を前記排熱回収器の上流側に備えることを特徴とする請求項1乃至2のいずれかに記載の触媒処理システム。
- 前記排熱回収器の下流側に設けられた第一熱交換器で加熱された自燃前の被処理ガスを前記排熱回収器の上流側に設けられた第三熱交換器へ導く管路と、当該管路上に設けられた第一流量調節弁と、当該第一流量調節弁の上流側で当該管路から分岐して前記第三熱交換器をバイパスする第一分岐管路と、当該第一分岐管路に設けられた第二流量調節弁とを備えることを特徴とする請求項3に記載の触媒処理システム。
- 前記触媒燃焼器の下流側の第二熱交換器で加熱された自燃前の被処理ガスを当該触媒燃焼器へ導く管路と、当該管路上に設けられた第三流量調節弁と、当該管路から分岐して当該第三流量調節弁をバイパスする第二分岐管路と、当該第二分岐管路に設けられた自燃前の被処理ガスを加熱する補助燃焼器と、当該第二分岐管路において当該補助燃焼器の上流側に設けられた第四流量調節弁とを備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の触媒処理システム。
- 自燃前の被処理ガスを加熱する補助燃焼器を前記触媒燃焼器の上流側に備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の触媒処理システム。
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