JP2004316357A - 煽止め具 - Google Patents
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Abstract
【課題】ワイヤを規制要素とする煽止め具において、ドア開放時にワイヤが折り曲げられて傷むのを解消する。
【解決手段】ドア1にブラケット4を、ドア枠2にホルダ5をそれぞれ固定する。ワイヤ8の一端に固定したエンド金具9をブラケット4で回動可能に支持する。ボールチャック7は、ホルダ5に対して屈曲変形可能なコイルばね6を介して装着する。ワイヤ8の自由端をボールチャック7に差し込み連結する。ドア1を開放すると、コイルばね6が撓んでボールチャック7をワイヤ8の緊張方向に指向させるので、ワイヤ8の折れ曲がりを一掃できる。コイルばね6の緩衝作用によって、ドア1の急開放時などの衝撃を吸収することもできる。
【選択図】 図1
【解決手段】ドア1にブラケット4を、ドア枠2にホルダ5をそれぞれ固定する。ワイヤ8の一端に固定したエンド金具9をブラケット4で回動可能に支持する。ボールチャック7は、ホルダ5に対して屈曲変形可能なコイルばね6を介して装着する。ワイヤ8の自由端をボールチャック7に差し込み連結する。ドア1を開放すると、コイルばね6が撓んでボールチャック7をワイヤ8の緊張方向に指向させるので、ワイヤ8の折れ曲がりを一掃できる。コイルばね6の緩衝作用によって、ドア1の急開放時などの衝撃を吸収することもできる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、揺動開閉可能なドアや窓に適用される煽止め具、なかでもワイヤを規制要素とする煽止め具に関する。
【0002】
【従来の技術】
ワイヤを規制要素とする煽止め具は公知である(特許文献1参照)。そこでは、ワイヤの一端をボールチャックと取付金具を介してドア枠に固定し、ワイヤの他端を端金具と、端金具を受け止める取付板とを介してドアに固定している。取付金具は、平面から見て横長コ字状に形成してあり、一方の腕にボールチャックがねじ込み固定される。他方の腕にはガイド孔を通設してあり、ドア側からガイド孔に通したワイヤの端をボールチャックに差し込み連結している。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−49930号公報(段落番号0007、図3)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記の煽止め具は、ボールチャックに対するワイヤの差し込み量を加減することにより、ドアの限界開量を自由に変更できる。しかし、ドアを開放した状態において、取付金具のガイド孔の外面においてワイヤがく字状に折れ曲がるため、ドアが風に煽られてがた付くような場合に、ワイヤが反復屈曲されて傷みやすく、短期間で切断しやすい。開きかけたドアが、風に煽られて全開位置まで急に開放揺動するとき、先の折れ曲がり部分に応力が集中するので、ワイヤが損傷しやすい。切断したワイヤは長さが不足するので、新規ワイヤと交換する以外になく、その交換に手間とコストが掛かる。
【0005】
本発明の目的は、ドア開放時のワイヤの折れ曲がりを解消して、ワイヤを規制要素とする煽止め具の耐久性を向上することにある。本発明の他の目的は、開きかけたドアが風に煽られて全開位置まで急に開放揺動する場合や、ドアが風に煽られてがた付くような場合に、ワイヤに作用する衝撃力や曲げ外力を緩和吸収して、ワイヤの損傷を解消し保護できる煽止め具を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ドア1の限界開量をワイヤ8で規定する煽止め具において、ワイヤ8の一端に固定したエンド金具9を固定保持するブラケット4と、ワイヤ8の自由端が差し込み連結されるボールチャック7と、ボールチャック7を支持するホルダ5とを備えている。ドア1とドア枠2とのいずれか一方には、ブラケット4を、他方にホルダ5をそれぞれ固定する。そしてボールチャック7が、ホルダ5に対して屈曲変形可能な筒状の可撓体6を介して装着されていることを特徴とする。
【0007】
前記可撓体としては密巻状のコイルばね6を用いることができ、コイルばね6の一端はボールチャック7のケース21にねじ込み装着し、コイルばね6の他端はホルダ5にねじ込み装着できる。
【0008】
エンド金具9はブラケット4に回動可能に支持し、ブラケット4にワイヤ8の姿勢変化を吸収するための逃げ溝13を形成することができる。
【0009】
ケース21に設けたねじ27には、コイルばね6の一端をねじ込み、コイルばね6の内外面のいずれかに、コイルばね6の拡縮変形を規制するカラー30を配することができる。
【0010】
【発明の作用効果】
本発明においては、ワイヤ8が連結されるボールチャック7を、コイルばねなどの可撓体6を介してホルダ5に装着した。以て、ドア1を開放した状態において、可撓体6が変形することにより、ボールチャック7をワイヤ8の緊張方向へ指向させるので、ボールチャック7とブラケット4との間でワイヤ8が折れ曲がるのを解消でき、ワイヤ8を規制要素とする煽止め具の耐久性が向上する(請求項1)。
【0011】
可撓体が密巻状のコイルばね6であると、コイルばね6が弾性変形することで、ボールチャック7をワイヤ8の緊張方向へ指向させることができるので、開きかけたドア1が風に煽られて全開位置まで急に開放揺動する場合や、ドア1が風に煽られてがた付くような場合に、ワイヤ8に作用する衝撃力や曲げ外力を緩和吸収して、ワイヤ8の損傷を解消し保護できる。ワイヤ8の緊張力が開放されると、コイルばね6は自己の弾性によって直線姿勢に戻るので、ドア1を閉じた状態においてコイルばね6がドア1に接当緩衝するのを防止できる。
【0012】
コイルばね6の螺旋構造を利用して、その両端をボールチャック7のケース21と、ホルダ5に直接ねじ込み装着するようにした煽止め具によれば、コイルばね6とケース21、およびコイルばね6とホルダ5との連結構造が簡素する分だけ、煽止め具これ全体の製作コストを削減できる(請求項2)。
【0013】
エンド金具9をブラケット4で回動可能に支持し、ワイヤ8の姿勢変化を吸収する逃げ溝13がブラケット4に形成されていると、ドア開放時のワイヤ8の姿勢変化に追随して、エンド金具9をワイヤ8の張り方向へ回動させ、このときのワイヤ8の動きを逃げ溝13で吸収できるので、先の可撓体6によるワイヤ8の折れ曲がり防止作用に加えて、エンド金具9の近傍におけるワイヤ8の折れ曲がりをも確実に防止でき、従ってワイヤ8を規制要素とする煽止め具の耐久性と信頼性が更に向上する(請求項3)。
【0014】
コイルばね6の内外面のいずれかに、コイルばね6の拡縮変形を規制するカラー30を配して、コイルばね6をケース21にねじ込み連結した煽止め具によれば、コイルばね6に外力が作用するとき、カラー30でコイルばね6の縮小変形や拡大変形を規制して、コイルばね6がねじ27やねじ軸36のねじ山から外れて分離するのを確実に防止でき、従って煽止め具の信頼性をさらに向上でき、例えば、煽止め具が大形で大重量のドア1に適用される場合でも、煽止め作用を確実に発揮する(請求項4)。
【0015】
【実施例】
図1ないし図5は本発明に係る煽止め具の実施例を示す。図1および図2において符号1はドア、2はドア枠、3はドア1を揺動開閉自在に支持するヒンジである。煽止め具は、ドア1の内面上部に固定されるブラケット4と、ドア枠2の上框に固定されるホルダ5と、コイルばね(可撓体)6を介してホルダ5に装着されるボールチャック7と、一端がブラケット4で固定保持され、他方の自由端がボールチャック7に差し込み連結されるワイヤ8とで構成してある。ワイヤ8の一端には丸棒状のエンド金具9をかしめ固定してある。
【0016】
図3においてブラケット4は、半円状の係止座11と、係止座11の左右の締結座12とを一体に形成したΩ字状のプレス金具からなり、係止座11でエンド金具9を回動自在に受け止め支持する。係止座11には、その円周方向に沿ってワイヤ8の姿勢変化を吸収する逃げ溝13が形成されている。
【0017】
ホルダ5は、締結座15の一端から腕16を直交状に折り曲げ形成したL字状のプレス金具からなり、腕16にコイルばね6をねじ込み装着するためのねじ孔17を形成してある。コイルばね6は、密巻状の圧縮コイルばねからなり、図4に示すように、その一端を先のねじ孔17にねじ込み、さらにロックナット18をコイルばね6の外周面にねじ込むことにより腕16に固定される。
【0018】
図3および図4においてボールチャック7は、内面にテーパー壁20が形成してあるケース21と、ケース21内に挿嵌されて3個のスチール製のボール22を保持するボールホルダ23と、ボールホルダ23をテーパー壁20に向かって押し付け付勢する圧縮コイル形のばね24などで構成する。常態において、3個のボール22はテーパー壁20に押されてボールホルダ23の中心へ移動し、ボールホルダ23の挿通孔25に差し込んだワイヤ8をクランプ固定する。ケース21の端部から突出するボールホルダ23の操作軸26を、ばね24の付勢力に抗して押し込み操作すると、ボール22によるクランプ状態を解除できる。
【0019】
ボールチャック7は、先のコイルばね6の遊端に装着する。そのために、ケース21の内面にねじ孔(ねじ)27を形成し、コイルばね6のピッチをねじ孔27のねじピッチと一致させている。外力を受けたコイルばね6が縮小変形すると、コイルばね6がねじ孔27のねじ山から外れて分離することがある。このようなコイルばね6の分離を防ぐために、コイルばね6の端部内面にカラー30を配置している。カラー30は、コイルばね6の内面に嵌り込む筒軸31と、筒軸31の一端から張出されるフランジ32とを一体に備えており、フランジ32がコイルばね6の端部に接当することで、コイルばね6に対して位置決めされる。カラー30はボールチャック7のばね24の一端を受け止めるばね受具を兼ねている。
【0020】
上記のようにボールチャック7をコイルばね6を介してホルダ5に固定すると、図1および図5に示すように、ドア1を開放した状態において、コイルばね6がたわみ変形してボールチャック7をワイヤ8の緊張方向へ指向させるので、ワイヤ8が局部的に折れ曲がるのを解消できる。また、ブラケット4で支持したエンド金具9は、ドア1の開放動作に追随して係止座11の内部でワイヤ8の張り方向へ回動するが、このときのワイヤ8の動きを逃げ溝13で吸収できるので、ドア1側においてワイヤ8が折れ曲がることもない。
【0021】
開きかけたドア1が風に煽られて全開位置まで急に開放揺動する場合には、コイルばね6が伸張変形して衝撃力を吸収するので、ワイヤ8に無理な力が作用するのを解消できる。ドア1が風に煽られてがた付く場合には、コイルばね6が屈曲ないし伸張変形して曲げ外力を緩和吸収するので、この場合にもワイヤ8に無理な力が作用するのを解消できる。ドア1を閉じた状態においては、コイルばね6は図2に示すように、自己の弾性で直線姿勢に復帰するので、コイルばね6がドア1と接当干渉することはない。
【0022】
図6はコイルばね6のケース21に対する固定構造の変形例を示す。そこでは、ボールチャック7のケース21に、ばね24を受け止めるプラグ(ばね受具)35をねじ込み固定する。プラグ35にはケース21の外面に突出するねじ軸(ねじ)36を設けてあり、このねじ軸36にコイルばね6を外嵌状にねじ込むことにより、コイルばね6をケース21と一体化する。この実施例においては、ねじ軸36にねじ込んだコイルばね6が外力を受けて拡開変形し、ねじ軸36から分離するのを防ぐために、コイルばね6の外面にカラー30を設けた。カラー30の内面には、コイルばね6にねじ込まれる丸ねじからなるねじ孔37が形成されている。
【0023】
コイルばね6をケース21に組むときは、予めカラー30をコイルばね6にねじ込んだ状態で、コイルばね6の端部をねじ軸36に対して限界位置までねじ込む。この状態で、カラー30をケース21側へねじ込み操作して、その端面をケース21に密着接当させ、コイルばね6をロックする。なお、この実施例におけるねじ軸36は、コイルばね6のねじ込み対象である点で、先の実施例におけるねじ孔27に相当する。他は先の実施例と同じであるので、同じ部材に同じ符号を付してその説明を省略する。
【0024】
上記の実施例以外に、可撓体6としてはフレキシブルパイプを適用できる。エンド金具9は球状に形成することができる。ブラケット4は、エンド金具9を回動可能に支持できる構造であればよく、その構造は実施例で説明した構造には限定されない。例えば、b字状に形成することができる。同様に、ホルダ5は、コイルばね6をねじ込み装着するための腕16を備えていればよく、その構造は実施例で説明した構造には限定しない。ブラケット4、およびホルダ5はそれぞれプレス金具である必要はない。
【図面の簡単な説明】
【図1】煽止め具の使用状態を示す斜視図である。
【図2】煽止め具の使用状態を示す一部破断正面図である。
【図3】煽止め具の構成部品の分解正面図と斜視図である。
【図4】ボールチャックの縦断面図である。
【図5】使用状態における煽止め具の動作を示す一部破断である。
【図6】コイルばねのケースに対する固定構造の変形例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ドア
2 ドア枠
4 ブラケット
5 ホルダ
6 コイルばね
7 ボールチャック
8 ワイヤ
9 エンド金具
13 逃げ溝
21 ケース
27 ねじ孔
30 カラー
【発明の属する技術分野】
本発明は、揺動開閉可能なドアや窓に適用される煽止め具、なかでもワイヤを規制要素とする煽止め具に関する。
【0002】
【従来の技術】
ワイヤを規制要素とする煽止め具は公知である(特許文献1参照)。そこでは、ワイヤの一端をボールチャックと取付金具を介してドア枠に固定し、ワイヤの他端を端金具と、端金具を受け止める取付板とを介してドアに固定している。取付金具は、平面から見て横長コ字状に形成してあり、一方の腕にボールチャックがねじ込み固定される。他方の腕にはガイド孔を通設してあり、ドア側からガイド孔に通したワイヤの端をボールチャックに差し込み連結している。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−49930号公報(段落番号0007、図3)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記の煽止め具は、ボールチャックに対するワイヤの差し込み量を加減することにより、ドアの限界開量を自由に変更できる。しかし、ドアを開放した状態において、取付金具のガイド孔の外面においてワイヤがく字状に折れ曲がるため、ドアが風に煽られてがた付くような場合に、ワイヤが反復屈曲されて傷みやすく、短期間で切断しやすい。開きかけたドアが、風に煽られて全開位置まで急に開放揺動するとき、先の折れ曲がり部分に応力が集中するので、ワイヤが損傷しやすい。切断したワイヤは長さが不足するので、新規ワイヤと交換する以外になく、その交換に手間とコストが掛かる。
【0005】
本発明の目的は、ドア開放時のワイヤの折れ曲がりを解消して、ワイヤを規制要素とする煽止め具の耐久性を向上することにある。本発明の他の目的は、開きかけたドアが風に煽られて全開位置まで急に開放揺動する場合や、ドアが風に煽られてがた付くような場合に、ワイヤに作用する衝撃力や曲げ外力を緩和吸収して、ワイヤの損傷を解消し保護できる煽止め具を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ドア1の限界開量をワイヤ8で規定する煽止め具において、ワイヤ8の一端に固定したエンド金具9を固定保持するブラケット4と、ワイヤ8の自由端が差し込み連結されるボールチャック7と、ボールチャック7を支持するホルダ5とを備えている。ドア1とドア枠2とのいずれか一方には、ブラケット4を、他方にホルダ5をそれぞれ固定する。そしてボールチャック7が、ホルダ5に対して屈曲変形可能な筒状の可撓体6を介して装着されていることを特徴とする。
【0007】
前記可撓体としては密巻状のコイルばね6を用いることができ、コイルばね6の一端はボールチャック7のケース21にねじ込み装着し、コイルばね6の他端はホルダ5にねじ込み装着できる。
【0008】
エンド金具9はブラケット4に回動可能に支持し、ブラケット4にワイヤ8の姿勢変化を吸収するための逃げ溝13を形成することができる。
【0009】
ケース21に設けたねじ27には、コイルばね6の一端をねじ込み、コイルばね6の内外面のいずれかに、コイルばね6の拡縮変形を規制するカラー30を配することができる。
【0010】
【発明の作用効果】
本発明においては、ワイヤ8が連結されるボールチャック7を、コイルばねなどの可撓体6を介してホルダ5に装着した。以て、ドア1を開放した状態において、可撓体6が変形することにより、ボールチャック7をワイヤ8の緊張方向へ指向させるので、ボールチャック7とブラケット4との間でワイヤ8が折れ曲がるのを解消でき、ワイヤ8を規制要素とする煽止め具の耐久性が向上する(請求項1)。
【0011】
可撓体が密巻状のコイルばね6であると、コイルばね6が弾性変形することで、ボールチャック7をワイヤ8の緊張方向へ指向させることができるので、開きかけたドア1が風に煽られて全開位置まで急に開放揺動する場合や、ドア1が風に煽られてがた付くような場合に、ワイヤ8に作用する衝撃力や曲げ外力を緩和吸収して、ワイヤ8の損傷を解消し保護できる。ワイヤ8の緊張力が開放されると、コイルばね6は自己の弾性によって直線姿勢に戻るので、ドア1を閉じた状態においてコイルばね6がドア1に接当緩衝するのを防止できる。
【0012】
コイルばね6の螺旋構造を利用して、その両端をボールチャック7のケース21と、ホルダ5に直接ねじ込み装着するようにした煽止め具によれば、コイルばね6とケース21、およびコイルばね6とホルダ5との連結構造が簡素する分だけ、煽止め具これ全体の製作コストを削減できる(請求項2)。
【0013】
エンド金具9をブラケット4で回動可能に支持し、ワイヤ8の姿勢変化を吸収する逃げ溝13がブラケット4に形成されていると、ドア開放時のワイヤ8の姿勢変化に追随して、エンド金具9をワイヤ8の張り方向へ回動させ、このときのワイヤ8の動きを逃げ溝13で吸収できるので、先の可撓体6によるワイヤ8の折れ曲がり防止作用に加えて、エンド金具9の近傍におけるワイヤ8の折れ曲がりをも確実に防止でき、従ってワイヤ8を規制要素とする煽止め具の耐久性と信頼性が更に向上する(請求項3)。
【0014】
コイルばね6の内外面のいずれかに、コイルばね6の拡縮変形を規制するカラー30を配して、コイルばね6をケース21にねじ込み連結した煽止め具によれば、コイルばね6に外力が作用するとき、カラー30でコイルばね6の縮小変形や拡大変形を規制して、コイルばね6がねじ27やねじ軸36のねじ山から外れて分離するのを確実に防止でき、従って煽止め具の信頼性をさらに向上でき、例えば、煽止め具が大形で大重量のドア1に適用される場合でも、煽止め作用を確実に発揮する(請求項4)。
【0015】
【実施例】
図1ないし図5は本発明に係る煽止め具の実施例を示す。図1および図2において符号1はドア、2はドア枠、3はドア1を揺動開閉自在に支持するヒンジである。煽止め具は、ドア1の内面上部に固定されるブラケット4と、ドア枠2の上框に固定されるホルダ5と、コイルばね(可撓体)6を介してホルダ5に装着されるボールチャック7と、一端がブラケット4で固定保持され、他方の自由端がボールチャック7に差し込み連結されるワイヤ8とで構成してある。ワイヤ8の一端には丸棒状のエンド金具9をかしめ固定してある。
【0016】
図3においてブラケット4は、半円状の係止座11と、係止座11の左右の締結座12とを一体に形成したΩ字状のプレス金具からなり、係止座11でエンド金具9を回動自在に受け止め支持する。係止座11には、その円周方向に沿ってワイヤ8の姿勢変化を吸収する逃げ溝13が形成されている。
【0017】
ホルダ5は、締結座15の一端から腕16を直交状に折り曲げ形成したL字状のプレス金具からなり、腕16にコイルばね6をねじ込み装着するためのねじ孔17を形成してある。コイルばね6は、密巻状の圧縮コイルばねからなり、図4に示すように、その一端を先のねじ孔17にねじ込み、さらにロックナット18をコイルばね6の外周面にねじ込むことにより腕16に固定される。
【0018】
図3および図4においてボールチャック7は、内面にテーパー壁20が形成してあるケース21と、ケース21内に挿嵌されて3個のスチール製のボール22を保持するボールホルダ23と、ボールホルダ23をテーパー壁20に向かって押し付け付勢する圧縮コイル形のばね24などで構成する。常態において、3個のボール22はテーパー壁20に押されてボールホルダ23の中心へ移動し、ボールホルダ23の挿通孔25に差し込んだワイヤ8をクランプ固定する。ケース21の端部から突出するボールホルダ23の操作軸26を、ばね24の付勢力に抗して押し込み操作すると、ボール22によるクランプ状態を解除できる。
【0019】
ボールチャック7は、先のコイルばね6の遊端に装着する。そのために、ケース21の内面にねじ孔(ねじ)27を形成し、コイルばね6のピッチをねじ孔27のねじピッチと一致させている。外力を受けたコイルばね6が縮小変形すると、コイルばね6がねじ孔27のねじ山から外れて分離することがある。このようなコイルばね6の分離を防ぐために、コイルばね6の端部内面にカラー30を配置している。カラー30は、コイルばね6の内面に嵌り込む筒軸31と、筒軸31の一端から張出されるフランジ32とを一体に備えており、フランジ32がコイルばね6の端部に接当することで、コイルばね6に対して位置決めされる。カラー30はボールチャック7のばね24の一端を受け止めるばね受具を兼ねている。
【0020】
上記のようにボールチャック7をコイルばね6を介してホルダ5に固定すると、図1および図5に示すように、ドア1を開放した状態において、コイルばね6がたわみ変形してボールチャック7をワイヤ8の緊張方向へ指向させるので、ワイヤ8が局部的に折れ曲がるのを解消できる。また、ブラケット4で支持したエンド金具9は、ドア1の開放動作に追随して係止座11の内部でワイヤ8の張り方向へ回動するが、このときのワイヤ8の動きを逃げ溝13で吸収できるので、ドア1側においてワイヤ8が折れ曲がることもない。
【0021】
開きかけたドア1が風に煽られて全開位置まで急に開放揺動する場合には、コイルばね6が伸張変形して衝撃力を吸収するので、ワイヤ8に無理な力が作用するのを解消できる。ドア1が風に煽られてがた付く場合には、コイルばね6が屈曲ないし伸張変形して曲げ外力を緩和吸収するので、この場合にもワイヤ8に無理な力が作用するのを解消できる。ドア1を閉じた状態においては、コイルばね6は図2に示すように、自己の弾性で直線姿勢に復帰するので、コイルばね6がドア1と接当干渉することはない。
【0022】
図6はコイルばね6のケース21に対する固定構造の変形例を示す。そこでは、ボールチャック7のケース21に、ばね24を受け止めるプラグ(ばね受具)35をねじ込み固定する。プラグ35にはケース21の外面に突出するねじ軸(ねじ)36を設けてあり、このねじ軸36にコイルばね6を外嵌状にねじ込むことにより、コイルばね6をケース21と一体化する。この実施例においては、ねじ軸36にねじ込んだコイルばね6が外力を受けて拡開変形し、ねじ軸36から分離するのを防ぐために、コイルばね6の外面にカラー30を設けた。カラー30の内面には、コイルばね6にねじ込まれる丸ねじからなるねじ孔37が形成されている。
【0023】
コイルばね6をケース21に組むときは、予めカラー30をコイルばね6にねじ込んだ状態で、コイルばね6の端部をねじ軸36に対して限界位置までねじ込む。この状態で、カラー30をケース21側へねじ込み操作して、その端面をケース21に密着接当させ、コイルばね6をロックする。なお、この実施例におけるねじ軸36は、コイルばね6のねじ込み対象である点で、先の実施例におけるねじ孔27に相当する。他は先の実施例と同じであるので、同じ部材に同じ符号を付してその説明を省略する。
【0024】
上記の実施例以外に、可撓体6としてはフレキシブルパイプを適用できる。エンド金具9は球状に形成することができる。ブラケット4は、エンド金具9を回動可能に支持できる構造であればよく、その構造は実施例で説明した構造には限定されない。例えば、b字状に形成することができる。同様に、ホルダ5は、コイルばね6をねじ込み装着するための腕16を備えていればよく、その構造は実施例で説明した構造には限定しない。ブラケット4、およびホルダ5はそれぞれプレス金具である必要はない。
【図面の簡単な説明】
【図1】煽止め具の使用状態を示す斜視図である。
【図2】煽止め具の使用状態を示す一部破断正面図である。
【図3】煽止め具の構成部品の分解正面図と斜視図である。
【図4】ボールチャックの縦断面図である。
【図5】使用状態における煽止め具の動作を示す一部破断である。
【図6】コイルばねのケースに対する固定構造の変形例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ドア
2 ドア枠
4 ブラケット
5 ホルダ
6 コイルばね
7 ボールチャック
8 ワイヤ
9 エンド金具
13 逃げ溝
21 ケース
27 ねじ孔
30 カラー
Claims (4)
- ドア1の限界開量をワイヤ8で規定する煽止め具であって、ワイヤ8の一端に固定したエンド金具9を固定保持するブラケット4と、ワイヤ8の自由端が差し込み連結されるボールチャック7と、ボールチャック7を支持するホルダ5とを備えており、
ドア1とドア枠2とのいずれか一方にブラケット4が、他方にホルダ5がそれぞれ固定されており、
ボールチャック7が、ホルダ5に対して屈曲変形可能な筒状の可撓体6を介して装着されていることを特徴とする煽止め具。 - 可撓体が、密巻状のコイルばね6であり、
コイルばね6の一端が、ボールチャック7のケース21にねじ込み装着され、コイルばね6の他端が、ホルダ5にねじ込み装着されている請求項1記載の煽止め具。 - エンド金具9がブラケット4に回動可能に支持されており、
ブラケット4にワイヤ8の姿勢変化を吸収するための逃げ溝13が形成されている請求項1または2記載の煽止め具。 - ケース21に設けたねじ27に、コイルばね6の一端がねじ込まれており、
コイルばね6の内外面のいずれかに、コイルばね6の拡縮変形を規制するカラー30が配されている請求項2記載の煽止め具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003115085A JP2004316357A (ja) | 2003-04-18 | 2003-04-18 | 煽止め具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003115085A JP2004316357A (ja) | 2003-04-18 | 2003-04-18 | 煽止め具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004316357A true JP2004316357A (ja) | 2004-11-11 |
Family
ID=33474385
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2003115085A Pending JP2004316357A (ja) | 2003-04-18 | 2003-04-18 | 煽止め具 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004316357A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7081068B2 (ja) | 2017-03-10 | 2022-06-07 | コメルシアル・デ・ウティレス・イ・モルデス・ソシエダッド・アノニマ | 熱可塑性樹脂射出成形用金型内のネガティブ部を離型するための装置 |
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2003
- 2003-04-18 JP JP2003115085A patent/JP2004316357A/ja active Pending
Cited By (1)
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JP7081068B2 (ja) | 2017-03-10 | 2022-06-07 | コメルシアル・デ・ウティレス・イ・モルデス・ソシエダッド・アノニマ | 熱可塑性樹脂射出成形用金型内のネガティブ部を離型するための装置 |
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