JP2004316210A - サムターン保護具 - Google Patents
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Abstract
【課題】サムターンの摘み部の不正回転操作に対する優れた防止機能を有するサムターン保護具を提供する。
【解決手段】サムターン保護具1を、サムターンの摘み部13を囲うステンレス製の環状保護本体25と、この保護本体25の後端に固定したステンレス製の固定プレート27と、から構成する。固定プレート27をシリンダー錠3の錠箱9の表面に取り付けることにより、保護本体25を扉7に固定する。保護本体25を、先端側部29が摘み部13の先端よりも屋内側に突出するように形成しておく。
【選択図】 図4
【解決手段】サムターン保護具1を、サムターンの摘み部13を囲うステンレス製の環状保護本体25と、この保護本体25の後端に固定したステンレス製の固定プレート27と、から構成する。固定プレート27をシリンダー錠3の錠箱9の表面に取り付けることにより、保護本体25を扉7に固定する。保護本体25を、先端側部29が摘み部13の先端よりも屋内側に突出するように形成しておく。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、サムターンの摘み部が扉の外側から回転操作されるのを防止するサムターン保護具に関する。
【0002】
【従来の技術】
集合住宅などの玄関等の扉には、施錠装置にシリンダー錠が採用されている場合が多い。シリンダー錠は、扉の外面に設けられた鍵穴に鍵を挿入してシリンダーを回転操作することにより、デッドボルトを突出及び退避させ、このデッドボルトの突出及び退避によって扉の施錠及び解錠を行うように構成されている。また、シリンダー錠には、屋内から施錠及び解錠を行えるように、デッドボルトを突出及び退避させるためのサムターンが設けられていて、サムターンの摘み部を指で摘んで回転させることによっても、扉を施錠又は解錠できるように構成されている。
【0003】
このようなシリンダー錠を有する扉が設置された住宅では最近、扉に設けられた郵便受けを破壊して手を挿入したり、扉と扉枠との隙間やドリル等で扉に開けた穴などから操作具を挿入したりして、サムターンの摘み部を屋外から回転操作して扉を解錠する、いわゆるサムターン回しの手法によって盗難等の被害が発生し、問題となっている。したがって、シリンダー錠には、屋外から容易にサムターンの摘み部が回転操作されないような対策を施しておくことが好ましい。
【0004】
そこで、扉の内側に配置されたサムターンの摘み部を囲うような、前面が開口する箱状部材に、この箱状部材の前面開口を開閉する蓋体を揺動可能に取り付けたサムターン保護具が知られている(例えば特許文献1参照)。このサムターン保護具を用いると、サムターンの摘み部が箱状部材及び蓋体でカバーされた状態となり、屋外から手や操作具を挿入してサムターンの摘み部を探り当てることが困難となって、不正なサムターン回しを阻止することが可能となる。屋内から扉の施錠及び解錠を行う場合には、蓋体を揺動させて箱状部材の前面を開口させ、サムターンの摘み部を回転操作することとなる。
【0005】
【特許文献1】
特開2003−56218号公報(第3頁及び第4頁、図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載されたサムターン保護具では、蓋体を揺動させてしまえば、箱状部材の下面や前面の開口から、サムターンの摘み部を容易に探り当てることができるので、熟練した不正操作者のサムターン回しを防止できない場合も多い。
【0007】
そこで本発明は、シリンダー錠等に設けられたサムターンの摘み部の不正回転操作に対する優れた防止機能を有するサムターン保護具の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するための本発明のサムターン保護具は、扉の内側に配置されたサムターンの摘み部が、前記扉の外側から回転操作されるのを防止するサムターン保護具であって、先端及び後端が開口している筒状又は環状の保護本体と、前記摘み部を囲うように、前記保護本体を前記扉に固定するための固定部と、を備え、前記保護本体は、前記摘み部の先端を越えて屋内側に延びるように形成されているものである。サムターンの摘み部は保護本体によって例えば全体的に囲われる。したがって、摘み部に触れるためには、保護本体の先端開口側から指や操作具などを摘み部にのばさなくてはならない。しかしながら、保護本体は、摘み部の先端を越えて屋内側に延びるように形成されているので、簡単に摘み部に触れることはできないし、摘み部に触れることができたとしても、摘み部を回転操作するのは難しい。保護本体の先端から摘み部の先端までの深さは、大人の指の第1関節よりも先端側の長さのほぼ半分、あるいは半分以下又は半分以上とすることができる。
【0009】
保護本体は、屋内から容易に摘み部を回転操作できるだけの内径又は太さを有している必要がある。しかしながら、固定部構造などとの関係から保護本体の後端側を大径に又は太く形成できない場合も多い。したがって、保護本体を後端側に向って縮径するテーパ状に形成することが好ましい。
【0010】
保護本体の後端開口部に、摘み部の後端側に入り込む内向き突出部を設けておけば、例えば、固定部の固定作業を容易に行うことが可能となったり、あるいは、サムターン保護具の破壊強度を高めたりすることができる。
【0011】
サムターンが、扉に取り付けボルトで固定される錠箱に設けられている場合には、保護本体の固定構造を簡単かつ強固なものとするために、取り付けボルトで固定部を錠箱に固定することにより、保護本体が扉に固定されるといったように構成しておくことが好ましい。
【0012】
保護本体及び固定部をステンレス等の金属製とすれば、サムターン保護具が容易に破壊されるといったことがない。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0014】
図1は本発明に係るサムターン保護具をシリンダー錠に取り付けた状態を示す斜視図、図2はサムターン保護具の拡大斜視図、図3はサムターン保護具をシリンダー錠に取り付けた状態を示す正面図、図4はサムターン保護具をシリンダー錠に取り付けた状態を示す断面図、図5はサムターン保護具のシリンダー錠への取り付け方法を説明する図、図6はサムターン保護具が取り付けられた場合のサムターンの回転操作態様を説明するための図ある。
【0015】
サムターン保護具1が適用されるシリンダー錠3は、4本の取り付けボルト5によって扉7の内側面又は屋内面に固定された錠箱9と、この錠箱9の表面(内面)から屋内側に突出するように、錠箱9に回動可能に設けられた回転シャフト11と、を有し、この回転シャフト11の先端部にはほぼ30mmの長軸長さ及びほぼ20mmの短軸長さを有する楕円形状の摘み部13が設けられてサムターンが構成されているが、この摘み部13はほぼ9mmの厚み(軸方向長さ)を有している。錠箱9には、サムターンを回転させることにより側面から突出するデッドボルト15が設けられていて、摘み部13を指でつまんで、長軸方向が水平となるように回転させると、デッドボルト15が錠箱9の側面から突出し(図3の仮想線参照)、扉枠17に設けられた受座19と係合して(図6参照)、扉7が施錠され、摘み部13の長軸方向が垂直となるように摘み部13を回転させると、デッドボルト15は、先端が錠箱9の側面と一致するまで退避し、扉7が解錠される。なお、符号21は、扉7を閉じた状態に保持するためのラッチボルトであり、符号23は、ラッチボルト21を側方に進退させるためのノブである。
【0016】
サムターン保護具1は、薄肉の筒状体又は環状体に形成され、サムターン11の摘み部13を囲うステンレス製の保護本体25と、溶接によってこの保護本体25の後端に固定され、シリンダー錠3の錠箱9の表面に取り付け固定されたステンレス製の固定プレート27(固定部)と、を備えている。
【0017】
保護本体25は、ノブ23の操作性が損なわれないように、錠箱9の表面からノブ23の後端までの距離と等しい又はほぼ等しい、約23mmの長さを有し、先端側部29が摘み部13の先端よりも約12mm(例えば人差し指の第1関節よりも先端側の半分の長さ)だけ屋内側に突出している。保護本体25は、断面円形状又はほぼ円形状に形成され、先端側から後端側に向かってほぼ12度の角度でテーパ状に縮径して形成されていて、先端部に、この保護本体25の強度を高めるための内向きフランジ31が一体的に設けられている。保護本体25は、先端開口部(内向きフランジ31の内周)及び後端開口部33ではそれぞれ、ほぼ40mmの内径及びほぼ33mmの内径を有し、摘み部13の先端と対応する長さ方向位置(符号35参照)では、摘み部13の長軸長さよりもやや大きい、ほぼ37mmの内径を有している。したがって、保護本体25の後端側部37と摘み部13の長軸方向両端との間に構成された隙間は僅かである。
【0018】
固定プレート27は、保護本体25と等しい厚みを有するように薄肉状に形成され、ほぼ40mmの高さ及びシリンダー錠3の錠箱9の幅と等しい、ほぼ70mmの幅を有していて、摘み部13と相似形の、かつ、摘み部13よりも若干大きい通し孔39を有している。固定プレート27は、通し孔39の上端が保護本体25の後端開口部33の上端とほぼ等しい位置となるように、保護本体25の後端に固定されていて、通し孔39の周囲部分は、下方から両側部にかけて、保護本体25の後端開口部33よりも内側に突出し、内向き突出部41を構成している。また、固定プレート27は、錠箱9側に突出する突出片43を上端部に有し、幅方向両側の上方には、錠箱9の上方に形成された、取り付けボルト5を通すための貫通孔45、45と対応するように、ボルト孔47、47を備えている。なお、保護本体25の後端側部37は、このボルト孔47を避けるように小径に形成されている。
【0019】
保護本体25、すなわちサムターン保護具1のシリンダー錠3への取り付けは、図5に示すように、錠箱9の上方の貫通孔45、45に通されて扉7にねじ込まれた取り付けボルト5、5を外してから、通し孔39にサムターンの摘み部13を通し、突出片43が錠箱9の上面に載るようにして、ボルト孔47、47と錠箱9の貫通孔45、45との位置を合わせ、固定プレート27を錠箱9の表面に取り付けボルト5、5で固定することにより行なわれる。固定プレート27、すなわち内向き突出部41の厚みは、摘み部13と錠箱9との間隔よりも小さく、しかも、通し孔39が保護本体25の中心から上方に偏よって設けられていることにより、突出片43を錠箱9の上面に載せた状態では、内向き突出部41の下方部分49が、解錠状態の摘み部13の後端側に入り込む。したがって、サムターン保護具1の固定作業中にサムターン保護具1が錠箱9から簡単に脱落するといったことがなく、取り付けボルト5、5での固定作業が容易となる。固定プレート27が錠箱9の表面に取り付けボルト5、5で固定されると、固定プレート27は錠箱9の表面に密着して、通し孔39は錠箱9の表面により塞がれる。
【0020】
サムターン保護具1をシリンダー錠3に取り付けた状態で、サムターンの摘み部13を回動操作するときは、図6に示すように、例えば親指A及び人差し指Bを保護本体25内に挿入し、親指Aの指先及び人差し指Bの指先をそれぞれ、保護本体25の後端側部37と摘み部13の短軸方向両側との隙間内に入り込ませた状態で、親指A及び人差し指Bで摘み部13を摘んで行う。保護本体25の後端側部37と摘み部13の短軸方向両側との隙間はそれぞれ、ほぼ8.5mmの最大幅を有するため、摘み部13を回動操作できる程度に、親指Aの指先及び人差し指Bの指先を入り込ませることができる。
【0021】
扉7が施錠された状態、すなわち、摘み部13の長軸方向が水平の状態では、内向き突出部41の側方部分51、51がそれぞれ、摘み部13の後端側に入り込む。したがって、例えば、固定プレート27と錠箱9との間に、下側から操作具を差し込んでサムターン保護具1を無理やりに取り外そうとしても、内向き突出部41が摘み部13の後端側に係合するので、サムターン保護具1の破壊が防止される。
【0022】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のサムターン保護具を用いれば、屋外側からサムターンの摘み部が回動操作されてしまうことが効果的に防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るサムターン保護具をシリンダー錠装置に取り付けた状態を示す斜視図である。
【図2】本発明に係るサムターン保護具の斜視図である。
【図3】サムターン保護具をシリンダー錠装置に取り付けた状態を示す正面図である。
【図4】サムターン保護具をシリンダー錠装置に取り付けた状態を示す断面図である。
【図5】サムターン保護具のシリンダー錠装置への取り付け方法を説明する図ある。
【図6】サムターン保護具をシリンダー錠装置に取り付けた場合のサムターンの回動操作態様を説明するための図である。
【符合の説明】
1 サムターン保護具
7 扉
13 摘み部
25 保護本体
27 固定プレート(固定部)
【発明の属する技術分野】
本発明は、サムターンの摘み部が扉の外側から回転操作されるのを防止するサムターン保護具に関する。
【0002】
【従来の技術】
集合住宅などの玄関等の扉には、施錠装置にシリンダー錠が採用されている場合が多い。シリンダー錠は、扉の外面に設けられた鍵穴に鍵を挿入してシリンダーを回転操作することにより、デッドボルトを突出及び退避させ、このデッドボルトの突出及び退避によって扉の施錠及び解錠を行うように構成されている。また、シリンダー錠には、屋内から施錠及び解錠を行えるように、デッドボルトを突出及び退避させるためのサムターンが設けられていて、サムターンの摘み部を指で摘んで回転させることによっても、扉を施錠又は解錠できるように構成されている。
【0003】
このようなシリンダー錠を有する扉が設置された住宅では最近、扉に設けられた郵便受けを破壊して手を挿入したり、扉と扉枠との隙間やドリル等で扉に開けた穴などから操作具を挿入したりして、サムターンの摘み部を屋外から回転操作して扉を解錠する、いわゆるサムターン回しの手法によって盗難等の被害が発生し、問題となっている。したがって、シリンダー錠には、屋外から容易にサムターンの摘み部が回転操作されないような対策を施しておくことが好ましい。
【0004】
そこで、扉の内側に配置されたサムターンの摘み部を囲うような、前面が開口する箱状部材に、この箱状部材の前面開口を開閉する蓋体を揺動可能に取り付けたサムターン保護具が知られている(例えば特許文献1参照)。このサムターン保護具を用いると、サムターンの摘み部が箱状部材及び蓋体でカバーされた状態となり、屋外から手や操作具を挿入してサムターンの摘み部を探り当てることが困難となって、不正なサムターン回しを阻止することが可能となる。屋内から扉の施錠及び解錠を行う場合には、蓋体を揺動させて箱状部材の前面を開口させ、サムターンの摘み部を回転操作することとなる。
【0005】
【特許文献1】
特開2003−56218号公報(第3頁及び第4頁、図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載されたサムターン保護具では、蓋体を揺動させてしまえば、箱状部材の下面や前面の開口から、サムターンの摘み部を容易に探り当てることができるので、熟練した不正操作者のサムターン回しを防止できない場合も多い。
【0007】
そこで本発明は、シリンダー錠等に設けられたサムターンの摘み部の不正回転操作に対する優れた防止機能を有するサムターン保護具の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するための本発明のサムターン保護具は、扉の内側に配置されたサムターンの摘み部が、前記扉の外側から回転操作されるのを防止するサムターン保護具であって、先端及び後端が開口している筒状又は環状の保護本体と、前記摘み部を囲うように、前記保護本体を前記扉に固定するための固定部と、を備え、前記保護本体は、前記摘み部の先端を越えて屋内側に延びるように形成されているものである。サムターンの摘み部は保護本体によって例えば全体的に囲われる。したがって、摘み部に触れるためには、保護本体の先端開口側から指や操作具などを摘み部にのばさなくてはならない。しかしながら、保護本体は、摘み部の先端を越えて屋内側に延びるように形成されているので、簡単に摘み部に触れることはできないし、摘み部に触れることができたとしても、摘み部を回転操作するのは難しい。保護本体の先端から摘み部の先端までの深さは、大人の指の第1関節よりも先端側の長さのほぼ半分、あるいは半分以下又は半分以上とすることができる。
【0009】
保護本体は、屋内から容易に摘み部を回転操作できるだけの内径又は太さを有している必要がある。しかしながら、固定部構造などとの関係から保護本体の後端側を大径に又は太く形成できない場合も多い。したがって、保護本体を後端側に向って縮径するテーパ状に形成することが好ましい。
【0010】
保護本体の後端開口部に、摘み部の後端側に入り込む内向き突出部を設けておけば、例えば、固定部の固定作業を容易に行うことが可能となったり、あるいは、サムターン保護具の破壊強度を高めたりすることができる。
【0011】
サムターンが、扉に取り付けボルトで固定される錠箱に設けられている場合には、保護本体の固定構造を簡単かつ強固なものとするために、取り付けボルトで固定部を錠箱に固定することにより、保護本体が扉に固定されるといったように構成しておくことが好ましい。
【0012】
保護本体及び固定部をステンレス等の金属製とすれば、サムターン保護具が容易に破壊されるといったことがない。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0014】
図1は本発明に係るサムターン保護具をシリンダー錠に取り付けた状態を示す斜視図、図2はサムターン保護具の拡大斜視図、図3はサムターン保護具をシリンダー錠に取り付けた状態を示す正面図、図4はサムターン保護具をシリンダー錠に取り付けた状態を示す断面図、図5はサムターン保護具のシリンダー錠への取り付け方法を説明する図、図6はサムターン保護具が取り付けられた場合のサムターンの回転操作態様を説明するための図ある。
【0015】
サムターン保護具1が適用されるシリンダー錠3は、4本の取り付けボルト5によって扉7の内側面又は屋内面に固定された錠箱9と、この錠箱9の表面(内面)から屋内側に突出するように、錠箱9に回動可能に設けられた回転シャフト11と、を有し、この回転シャフト11の先端部にはほぼ30mmの長軸長さ及びほぼ20mmの短軸長さを有する楕円形状の摘み部13が設けられてサムターンが構成されているが、この摘み部13はほぼ9mmの厚み(軸方向長さ)を有している。錠箱9には、サムターンを回転させることにより側面から突出するデッドボルト15が設けられていて、摘み部13を指でつまんで、長軸方向が水平となるように回転させると、デッドボルト15が錠箱9の側面から突出し(図3の仮想線参照)、扉枠17に設けられた受座19と係合して(図6参照)、扉7が施錠され、摘み部13の長軸方向が垂直となるように摘み部13を回転させると、デッドボルト15は、先端が錠箱9の側面と一致するまで退避し、扉7が解錠される。なお、符号21は、扉7を閉じた状態に保持するためのラッチボルトであり、符号23は、ラッチボルト21を側方に進退させるためのノブである。
【0016】
サムターン保護具1は、薄肉の筒状体又は環状体に形成され、サムターン11の摘み部13を囲うステンレス製の保護本体25と、溶接によってこの保護本体25の後端に固定され、シリンダー錠3の錠箱9の表面に取り付け固定されたステンレス製の固定プレート27(固定部)と、を備えている。
【0017】
保護本体25は、ノブ23の操作性が損なわれないように、錠箱9の表面からノブ23の後端までの距離と等しい又はほぼ等しい、約23mmの長さを有し、先端側部29が摘み部13の先端よりも約12mm(例えば人差し指の第1関節よりも先端側の半分の長さ)だけ屋内側に突出している。保護本体25は、断面円形状又はほぼ円形状に形成され、先端側から後端側に向かってほぼ12度の角度でテーパ状に縮径して形成されていて、先端部に、この保護本体25の強度を高めるための内向きフランジ31が一体的に設けられている。保護本体25は、先端開口部(内向きフランジ31の内周)及び後端開口部33ではそれぞれ、ほぼ40mmの内径及びほぼ33mmの内径を有し、摘み部13の先端と対応する長さ方向位置(符号35参照)では、摘み部13の長軸長さよりもやや大きい、ほぼ37mmの内径を有している。したがって、保護本体25の後端側部37と摘み部13の長軸方向両端との間に構成された隙間は僅かである。
【0018】
固定プレート27は、保護本体25と等しい厚みを有するように薄肉状に形成され、ほぼ40mmの高さ及びシリンダー錠3の錠箱9の幅と等しい、ほぼ70mmの幅を有していて、摘み部13と相似形の、かつ、摘み部13よりも若干大きい通し孔39を有している。固定プレート27は、通し孔39の上端が保護本体25の後端開口部33の上端とほぼ等しい位置となるように、保護本体25の後端に固定されていて、通し孔39の周囲部分は、下方から両側部にかけて、保護本体25の後端開口部33よりも内側に突出し、内向き突出部41を構成している。また、固定プレート27は、錠箱9側に突出する突出片43を上端部に有し、幅方向両側の上方には、錠箱9の上方に形成された、取り付けボルト5を通すための貫通孔45、45と対応するように、ボルト孔47、47を備えている。なお、保護本体25の後端側部37は、このボルト孔47を避けるように小径に形成されている。
【0019】
保護本体25、すなわちサムターン保護具1のシリンダー錠3への取り付けは、図5に示すように、錠箱9の上方の貫通孔45、45に通されて扉7にねじ込まれた取り付けボルト5、5を外してから、通し孔39にサムターンの摘み部13を通し、突出片43が錠箱9の上面に載るようにして、ボルト孔47、47と錠箱9の貫通孔45、45との位置を合わせ、固定プレート27を錠箱9の表面に取り付けボルト5、5で固定することにより行なわれる。固定プレート27、すなわち内向き突出部41の厚みは、摘み部13と錠箱9との間隔よりも小さく、しかも、通し孔39が保護本体25の中心から上方に偏よって設けられていることにより、突出片43を錠箱9の上面に載せた状態では、内向き突出部41の下方部分49が、解錠状態の摘み部13の後端側に入り込む。したがって、サムターン保護具1の固定作業中にサムターン保護具1が錠箱9から簡単に脱落するといったことがなく、取り付けボルト5、5での固定作業が容易となる。固定プレート27が錠箱9の表面に取り付けボルト5、5で固定されると、固定プレート27は錠箱9の表面に密着して、通し孔39は錠箱9の表面により塞がれる。
【0020】
サムターン保護具1をシリンダー錠3に取り付けた状態で、サムターンの摘み部13を回動操作するときは、図6に示すように、例えば親指A及び人差し指Bを保護本体25内に挿入し、親指Aの指先及び人差し指Bの指先をそれぞれ、保護本体25の後端側部37と摘み部13の短軸方向両側との隙間内に入り込ませた状態で、親指A及び人差し指Bで摘み部13を摘んで行う。保護本体25の後端側部37と摘み部13の短軸方向両側との隙間はそれぞれ、ほぼ8.5mmの最大幅を有するため、摘み部13を回動操作できる程度に、親指Aの指先及び人差し指Bの指先を入り込ませることができる。
【0021】
扉7が施錠された状態、すなわち、摘み部13の長軸方向が水平の状態では、内向き突出部41の側方部分51、51がそれぞれ、摘み部13の後端側に入り込む。したがって、例えば、固定プレート27と錠箱9との間に、下側から操作具を差し込んでサムターン保護具1を無理やりに取り外そうとしても、内向き突出部41が摘み部13の後端側に係合するので、サムターン保護具1の破壊が防止される。
【0022】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のサムターン保護具を用いれば、屋外側からサムターンの摘み部が回動操作されてしまうことが効果的に防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るサムターン保護具をシリンダー錠装置に取り付けた状態を示す斜視図である。
【図2】本発明に係るサムターン保護具の斜視図である。
【図3】サムターン保護具をシリンダー錠装置に取り付けた状態を示す正面図である。
【図4】サムターン保護具をシリンダー錠装置に取り付けた状態を示す断面図である。
【図5】サムターン保護具のシリンダー錠装置への取り付け方法を説明する図ある。
【図6】サムターン保護具をシリンダー錠装置に取り付けた場合のサムターンの回動操作態様を説明するための図である。
【符合の説明】
1 サムターン保護具
7 扉
13 摘み部
25 保護本体
27 固定プレート(固定部)
Claims (5)
- 扉の内側に配置されたサムターンの摘み部が、前記扉の外側から回転操作されるのを防止するサムターン保護具であって、
先端及び後端が開口している筒状又は環状の保護本体と、前記摘み部を囲うように、前記保護本体を前記扉に固定するための固定部と、を備え、
前記保護本体は、前記摘み部の先端を越えて屋内側に延びるように形成されている、ことを特徴とするサムターン保護具。 - 前記保護本体は、後端側に向って縮径するテーパ状に形成されている、ことを特徴とする請求項1記載のサムターン保護具。
- 前記保護本体の後端開口部には、前記摘み部の後端側に入り込む内向き突出部が形成されている、ことを特徴とする請求項1又は2記載のサムターン保護具。
- 前記サムターンは、前記扉に取り付けボルトで固定される錠箱に設けられていて、
前記取り付けボルトで前記固定部を前記錠箱に固定することにより、前記保護本体が前記扉に固定される、ことを特徴とする請求項1、2又は3記載のサムターン保護具。 - 前記保護本体及び前記固定部は金属製である、ことを特徴とする請求項1、2、3又は4記載のサムターン保護具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003110601A JP2004316210A (ja) | 2003-04-15 | 2003-04-15 | サムターン保護具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003110601A JP2004316210A (ja) | 2003-04-15 | 2003-04-15 | サムターン保護具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004316210A true JP2004316210A (ja) | 2004-11-11 |
Family
ID=33471414
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003110601A Pending JP2004316210A (ja) | 2003-04-15 | 2003-04-15 | サムターン保護具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004316210A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006214173A (ja) * | 2005-02-03 | 2006-08-17 | Tostem Corp | ドア装置 |
CN102259130A (zh) * | 2011-07-13 | 2011-11-30 | 钟良贵 | 一种锁具组件的制造方法及应用所述方法制造的锁具组件 |
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2003
- 2003-04-15 JP JP2003110601A patent/JP2004316210A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006214173A (ja) * | 2005-02-03 | 2006-08-17 | Tostem Corp | ドア装置 |
CN102259130A (zh) * | 2011-07-13 | 2011-11-30 | 钟良贵 | 一种锁具组件的制造方法及应用所述方法制造的锁具组件 |
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