JP2004313621A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】遊技性に富み、多彩な遊技演出を行う遊技機を提供する。
【解決手段】本発明の遊技機は、遊技者に所定の利益を与えるゲームを所定回数行うことの可能な役(BB又はRB)に内部当選しているが、それらの入賞役に入賞不可能な状態を保持する機能を持つ。また、入賞役に入賞不可能な状態から入賞役に入賞可能な状態に移行する確率が異なるモードが複数設けられている。その入賞可能な状態に移行した時機において所定の条件に基づき点灯させる報知ランプを備える。前記モードの条件と乱数抽選結果とに基づき報知ランプの点灯パターンを異ならせることにより、遊技者に対し、多彩な演出方法でBB又はRBに内部当選していることが報知可能になる。
【選択図】 図29
【解決手段】本発明の遊技機は、遊技者に所定の利益を与えるゲームを所定回数行うことの可能な役(BB又はRB)に内部当選しているが、それらの入賞役に入賞不可能な状態を保持する機能を持つ。また、入賞役に入賞不可能な状態から入賞役に入賞可能な状態に移行する確率が異なるモードが複数設けられている。その入賞可能な状態に移行した時機において所定の条件に基づき点灯させる報知ランプを備える。前記モードの条件と乱数抽選結果とに基づき報知ランプの点灯パターンを異ならせることにより、遊技者に対し、多彩な演出方法でBB又はRBに内部当選していることが報知可能になる。
【選択図】 図29
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技結果を表示する遊技結果表示手段と、その表示を制御するマイクロコンピュータ等の制御手段とを備えたパチスロ機、スロットマシン、第1種〜第3種パチンコ機、アレンジボール、雀球遊技機、スリットスロットなどの弾球遊技機、ビデオスロット、ビデオポーカ、その他の遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、パチスロ機は、正面の表示窓内に複数の図柄を変動表示する回転リールを複数配列して構成した機械的変動表示装置を有する。遊技者のスタート操作に応じて、制御手段が変動表示装置を駆動制御して各リールを回転させることにより、図柄を変動表示させ、自動的に或いは遊技者の停止操作により、各リールの回転を停止させる。このとき、表示窓内に表示された各リールの図柄が特定の組合せ(入賞態様)になった場合にメダル、又はコイン等の遊技媒体を払出すことで遊技者に利益を付与する。
【0003】
現在主流の機種は、複数種類の入賞態様を有するものである。特に、ある役の入賞が成立したときは、1回のメダルの払出しに終わらず、所定期間、通常の状態よりも条件の良い遊技状態となる。このような役として、遊技者に相対的に大きい利益を与えるゲームを所定回数行うことの可能な役(「ビッグボーナス」と称し、以下「BB」と略記する)と、遊技者に相対的に小さい利益を与えるゲームを所定回数行うことの可能な役(「レギュラーボーナス」と称し、以下「RB」と略記する)がある。
【0004】
また、現在主流の機種においては、有効化された入賞ライン(以下「有効ライン」という)に沿って所定の図柄の組合せが並んでメダルやコイン等が払出される入賞が成立するためには、内部的な抽選処理(以下「内部抽選」という)により役に当選(以下「内部当選」という)し、且つその内部当選した役(以下「内部当選役」という)の入賞成立を示す図柄組合せを有効ラインに停止できるタイミングで遊技者が停止操作を行うことが要求される。つまり、いくら内部当選したとしても、遊技者の停止操作のタイミングが悪いと内部当選役の入賞を成立させることができない。すなわち、停止操作をタイミングよく行う技術が要求される(「目押し」といわれる技術介入性の比重が高い)遊技機が現在の主流である。
【0005】
また、単位時間当りに使用可能(投入可能)な遊技媒体が所定の値を超えないようにすること等を目的として、入賞が成立すると遊技媒体を賭けることなく次のゲームを行うことが可能となる役(以下「再遊技」という)が設けられた遊技機が現在の主流である。そして、この「再遊技」に内部当選する確率が高い期間(以下「高確率再遊技期間」という)を発生させる機能を備えた遊技機が提供されている。
【0006】
更に、BBに内部当選した回数からBBの入賞が成立した回数を減算した回数を記憶し、その回数分の入賞成立を実現可能とする(例えば、特許文献1参照。)が、「高確率再遊技期間」において再遊技の「引き込み制御」、或いは「蹴飛ばし制御」を優先したり、小役の「引き込み制御」を優先することにより、「高確率再遊技期間」の終了条件が成立するまでの間、BBの入賞が成立しないようにした遊技機が提供されている。
【0007】
また、内部当選役として決定している入賞態様に応じた報知情報を、100%の確率で遊技者に対し報知して演出を行う遊技機が提供されている(例えば、特許文献2。)。
【0008】
【特許文献1】
特開2000−210413号公報
【特許文献2】
特開2000−70437号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような遊技機よりも更に遊技性に富み、多彩な遊技演出を行うことにより、遊技者が、遊技機のランプの点灯等による演出・報知が示唆する内容を探求することができる遊技機が望まれている。
【0010】
本発明の目的は、遊技性に富み、多彩な遊技演出を行う遊技機を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、本発明では、具体的に、以下のようなものを提供する。
【0012】
(1) 入賞態様を表示する入賞表示手段と、遊技開始指令手段からの遊技開始指令信号に基づいて遊技を開始する遊技開始手段と、前記遊技開始指令信号に基づいて所定の役を当選役として決定する当選役決定手段と、該当選役決定手段が特定の役を当選役として決定したことに基づいて特定の入賞態様を前記入賞表示手段に停止表示する入賞表示制御手段と、前記特定の入賞態様が停止表示された場合に、遊技者に有利な有利状態を発生させる有利状態発生手段と、前記当選役決定手段が前記特定の役を当選役として決定したことに基づいて特定の入賞態様を停止表示不可能な複数種類の入賞不可能状態のうちの所定の入賞不可能状態から、前記当選役決定手段が前記特定の役を当選役として決定したことに基づいて特定の入賞態様を停止表示可能な入賞可能状態に遊技状態を移行制御する状態移行手段と、前記複数種類の入賞不可能状態のうちの特定の入賞不可能状態から前記入賞可能状態に、前記状態移行手段による遊技状態が移行された場合の方が、前記複数種類の入賞不可能状態のうちの特定の入賞不可能状態以外の入賞不可能状態から前記入賞可能状態に、前記状態移行手段による遊技状態が移行された場合よりも高い確率で、前記当選役決定手段が特定の役を当選役として決定したことを、前記入賞表示手段とは別体に設けられた告知表示手段に特定の告知態様で告知表示する告知表示制御手段と、を備えたことを特徴とする遊技機。
【0013】
(2) 遊技結果を表示する遊技結果表示手段と、遊技開始指令手段からの遊技開始指令信号に基づいて遊技を開始する遊技開始手段と、前記遊技開始指令信号に基づいて所定の役を当選役として決定する当選役決定手段と、該当選役決定手段が所定の役を当選役として決定した場合に、該所定の役に対応する所定の遊技結果を前記遊技結果表示手段に表示する表示制御手段と、前記当選役決定手段が特定の役を当選役として決定したことを、特定の告知態様で遊技者に報知する告知報知制御手段と、を備えた遊技機であって、前記当選役決定手段が特定の役を当選役として決定している場合に、該特定の役に対応する遊技結果を表示可能な入賞可能状態と、前記当選役決定手段が特定の役を当選役として決定している場合に、該特定の役に対応する遊技結果を表示不可能な入賞不可能状態と、に遊技状態を移行制御可能に構成し、前記入賞可能状態に遊技可能状態が移行制御される条件に応じて複数の入賞不可能状態と、前記遊技状態が前記入賞不可能状態の場合に、前記複数の入賞不可能状態のうちのいずれの入賞不可能状態かを識別可能な識別情報と、を有し、前記識別情報が特定の識別情報の場合と、該特定の識別情報以外の識別情報の場合と、に応じて、前記告知報知制御手段が異なる制御を行うことを特徴とする遊技機。
【0014】
(3) (1)又は(2)の遊技機において、前記遊技状態が前記入賞可能状態の場合は、該入賞可能状態から前記複数の入賞可能状態のうちのいずれの入賞不可能状態に遊技状態が移行制御されるかを、前記識別情報によって識別可能に構成し、前記遊技状態が前記入賞可能状態であり、かつ前記特定の識別情報以外の識別情報の場合には、前記告知報知制御手段が、前記特定の告知態様による報知を行うか否かの抽選を行い、報知を行うと抽選された場合にのみ報知を行い、前記遊技状態が前記入賞可能状態であり、かつ前記識別情報が前記特定の識別情報の場合には、前記告知報知制御手段は、該抽選を行わずに、前記特定の告知態様による報知を行うことを特徴とする遊技機。
【0015】
(4) (1)乃至(3)のいずれかの遊技機において、特定の入賞不可能状態から前記入賞可能状態に移行制御される条件を特定条件として設定する条件設定手段と、該特定条件を遊技者に報知する条件報知手段と、を有し、前記識別状態が前記特定の識別情報の場合に、前記複数の入賞不可能状態のうちの前記特定の入賞不可能状態として識別されることを特徴とする遊技機。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施例の遊技機1の外観を示す斜視図である。遊技機1は、いわゆる「パチスロ機」である。この遊技機1は、コイン、メダル、遊技球又はトークンなどの他、遊技者に付与された、もしくは付与される遊技価値の情報を記憶したカード等の遊技媒体を用いて遊技する遊技機であるが、以下ではメダルを用いるものとして説明する。
【0017】
遊技機1の全体を形成しているキャビネット2の正面には、略垂直面としてのパネル表示部2aが形成され、その中央には縦長矩形の表示窓4L,4C,4Rが設けられる。表示窓4L,4C,4Rには、入賞ラインとして水平方向にトップライン8b,センターライン8c及びボトムライン8d、斜め方向にクロスアップライン8a及びクロスダウンライン8eが設けられている。これらの入賞ラインは、後述の1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13を操作すること、或いはメダル投入口22にメダルを投入することにより、それぞれ1本、3本、5本が有効化される。どの入賞ラインが有効化されたかは、後で説明するBETランプ9a,9b,9cの点灯で表示される。
【0018】
ここで、入賞ライン8a〜8eは、役の入賞の成否に関わる。具体的には、所定の役(例えば、後述の「中チェリーの小役」)に対応する一の図柄(例えば、後述の”チェリー(図柄97)”)がセンターライン8cに対応する所定の位置(例えば、後述のBET数が”3”であれば左の表示窓4L内の中段の位置)に停止表示されること、又は所定の役に対応する図柄組合せを構成する図柄がいずれかの有効化された入賞ラインに対応する所定の位置に並んで停止表示されることにより、所定の役の入賞が成立することとなる。
【0019】
キャビネット2の内部には、各々の外周面に複数種類の図柄によって構成される図柄列が描かれた3個のリール3L,3C,3Rが回転自在に横一列に設けられ、変動表示手段を形成している。各リールの図柄は表示窓4L,4C,4Rを通して観察できるようになっている。各リールは、定速回転(例えば80回転/分)で回転する。
【0020】
表示窓4L,4C,4Rの左側には、1−BETランプ9a、2−BETランプ9b、最大BETランプ9c、情報表示部18が設けられる。1−BETランプ9a、2−BETランプ9b及び最大BETランプ9cは、一のゲームを行うために賭けられたメダルの数(以下「BET数」という)に応じて点灯する。ここで、この実施形態においては、一のゲームは、全てのリールが停止したときに終了する。1−BETランプ9aは、BET数が”1”で1本の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。2−BETランプ9bは、BET数が”2”で3本の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。最大BETランプ9cは、BET数が”3”で全て(5本)の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。情報表示部18は、7セグメントLEDから成り、貯留(クレジット)されているメダルの枚数、入賞成立時のメダルの払出枚数、後で説明するBB一般遊技状態におけるゲームの回数等を表示する。
【0021】
表示窓4L,4C,4Rの右側には、WINランプ51が設けられている。このWINランプ51は、後述する図29の「演出抽選処理」で点灯されるランプであり、遊技者に対し、所定の条件の下での「内部当選」の報知を行うランプである。なお、本実施形態では、このWINランプ51は「内部当選」の報知を行うものであるとするが、本発明はこれに限らず、所定の時機を遊技者に対し報知するものであればよく、例えば、後述する「再遊技に内部当選する確率が高い状態(後述の「FT継続ゲーム回数」が”1以上”の状態)」の終了を報知するものであるとしてもよい。
【0022】
表示窓4L,4C,4Rの下方には水平面の台座部10が形成され、その台座部10と表示窓4L,4C,4Rとの間には液晶表示装置5(条件報知手段)が設けられている。この液晶表示装置5の表示画面5aには、遊技に関連する情報が表示される(後述の図4など)。液晶表示装置5の右側にはメダル投入口22が設けられ、液晶表示装置5の左側には、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、及び最大BETスイッチ13が設けられる。1−BETスイッチ11は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの1枚がゲームに賭けられ、2−BETスイッチ12は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの2枚がゲームに賭けられ、最大BETスイッチ13は、1回のゲームに賭けることが可能な最大枚数のメダルが賭けられる。これらのBETスイッチを操作することで、前述のとおり、所定の入賞ラインが有効化される。
【0023】
台座部10の前面部の左寄りには、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット/払出しを押しボタン操作で切り換えるC/Pスイッチ14が設けられている。このC/Pスイッチ14の切り換えにより、正面下部のメダル払出口15からメダルが払出され、払出されたメダルはメダル受け部16に溜められる。C/Pスイッチ14の右側には、遊技者の操作により上記リールを回転させ、表示窓4L,4C,4R内での図柄の変動表示を開始するためのスタートレバー6が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。台座部10の前面部中央で、液晶表示装置5の下方位置には、3個のリール3L,3C,3Rの回転をそれぞれ停止させるための3個の停止ボタン(停止操作手段)7L,7C,7Rが設けられている。メダル受け部16の上方の左右には、スピーカ21L,21Rが設けられている。なお、実施例では、一のゲームは、基本的にスタートレバー6が操作されることにより開始し、全てのリール3L,3C,3Rが停止したときに終了する。ここで、停止ボタン7L,7C,7Rは、後述の遊技結果表示手段又は入賞表示手段の一部又は全部の可変表示を停止させる停止指令信号を出力する遊技者による操作が可能な位置に設けられた表示停止指令手段を構成する。
【0024】
図2は、各リール3L,3C,3Rに表わされた複数種類の図柄が21個配列された図柄列を示している。各図柄には”00”〜”20”のコードナンバーが付され、データテーブルとして後で説明するROM32(図18)に格納(記憶)されている。各リール3L,3C,3R上には、”赤7(図柄91)”、”青7(図柄92)”、”BAR(図柄93)”、”ベル(図柄94)”、”スイカ(図柄95)”、”Replay(図柄96)”及び”チェリー(図柄97)”の図柄で構成される図柄列が表わされている。各リール3L,3C,3Rは、図柄列が図2の矢印方向に移動するように回転駆動される。
【0025】
図3は、各遊技状態における入賞図柄組合せに対応する役及び払出枚数を示す。
【0026】
実施例の遊技状態には、「一般遊技状態」、「通常確率再遊技中BB内部当選状態」、「通常確率再遊技中RB内部当選状態」、「高確率再遊技中BB内部当選状態」、「高確率再遊技中RB内部当選状態」、「BB一般遊技状態」及び「RB遊技状態」がある。これら”7種類”の各遊技状態は、基本的に、内部当選する可能性のある役の種類、後述の再遊技に内部当選する確率及び入賞成立を実現することが可能なBB、RB(以下、これらを総称して「ボーナス」という)の種別により区別される。
【0027】
各遊技状態の特徴、すなわち各遊技状態において内部当選する役の種類、その確率及び各遊技状態におけるリール3L,3C,3Rの停止制御の態様(入賞する可能性のある役の種類等)については、後で図5〜図8を参照して説明する。また、各遊技状態間の移行は、後述の遊技状態監視処理(図25)、図24のステップS33及びステップS40で行われる。なお、後述(図6〜図8)のように、各遊技状態には、ボーナスに内部当選したゲームにおいてボーナスの入賞が不成立となるようなリール3L,3C,3Rの停止制御が行われるという共通点がある。
【0028】
また、実施例では、ボーナスに内部当選した後、ボーナスの入賞が成立するまでの間、ボーナスを内部当選役として保持する(一般に、「持ち越し」と称される)。更に、ボーナスに内部当選した状態(ボーナスを持ち越した状態)においても、ボーナスに内部当選するようになっている。そして、入賞が成立することなく複数回ボーナスに内部当選した場合には、ボーナスの種別毎にその回数を計数(貯留)し、その回数分のボーナスの入賞成立を実現可能にしている。BBの入賞成立を実現可能な回数を、以下「BBストック数」という。また、RBの入賞成立を実現可能な回数を、以下「RBストック数」という。また、「BBストック数」及び「RBストック数」を総称して、以下「ボーナスストック数」という。
【0029】
ボーナスを持ち越しているか否かは、「BBフラグ」及び「RBフラグ」により判別する。「BBフラグ」は、BBを持ち越しているか否かを示す情報である。BBを持ち越している状況ではBBフラグは”オン”であり、持ち越していない状況では”オフ”である。「RBフラグ」は、RBを持ち越しているか否かを示す情報である。RBを持ち越している状況ではRBフラグは”オン”であり、持ち越していない状況では”オフ”である。フラグが”オン”の場合とは、例えば、後述のRAM33(図18)内の所定の記憶領域に”1”を示す情報が記憶されている場合であり、フラグが”オフ”の場合とは、”0”を示す情報が記憶されている場合である。「BBフラグ」及び「RBフラグ」を総称して、以下「ボーナスフラグ」という。この「ボーナスフラグ」の情報は、所定の単位遊技で当選役決定手段が当選役として決定した特定の役を次回の単位遊技にも当選役として持ち越す当選役持ち越し手段を構成する後述のボーナスフラグ格納手段107(図19)に格納(記憶)される。
【0030】
ここで、BBの入賞成立を契機として発生し、「BB一般遊技状態」及び「RB遊技状態」により構成される遊技状態を総称して、以下「BB遊技状態」という。また、「通常確率再遊技中BB内部当選状態」、「通常確率再遊技中RB内部当選状態」、「高確率再遊技中BB内部当選状態」及び「高確率再遊技中RB内部当選状態」は、ボーナスに内部当選している状態であり、これらを総称して、以下「内部当選状態」という。
【0031】
「内部当選状態」は、ボーナスを持ち越している状態(「BBフラグ」又は「RBフラグ」が”オン”の状態)である。また、「高確率再遊技中BB内部当選状態」及び「高確率再遊技中RB内部当選状態」は、後述の再遊技に内部当選する確率が高い状態(後述の「FT継続ゲーム回数」が”1以上”の状態)であり、これらを総称して、以下「高確率再遊技中(高確率再遊技期間)」といい、「FT」と略記する。また、「一般遊技状態」、「通常確率再遊技中BB内部当選状態」及び「通常確率再遊技中RB内部当選状態」は、後述の再遊技に内部当選する確率が通常の状態(後述の「FT継続ゲーム回数」が”0以上”の状態)であり、これらを総称して、以下「通常確率再遊技中」という。「FT継続ゲーム回数」は、基本的に「FT」が終了するまでに要するゲームの回数である。なお、「一般遊技状態」は、基本的に「ボーナスフラグ」が”オフ”であり、「ボーナスストック数」が”0”である遊技状態である。
【0032】
「FT」の発生条件は、一般遊技状態のゲーム開始時において後述の図25のステップS48を経由してステップS49が行われることである。
【0033】
「FT」の終了条件は、「FT継続ゲーム回数」が”0”となることである。この「FT継続ゲーム回数」が”0”となる条件は、「FT終了抽選状態」に応じた「FT」の終了抽選に当選すること、又は”1200回”のゲームを「FT」において継続して行うことである。「FT終了抽選状態」には、「状態0」〜「状態7」の”8種類”の抽選状態(複数の遊技モード)がある。「状態4」〜「状態7」は、所定の任務(以下「ミッション」という)を遂行(クリア)することにより「FT」が終了することとなる「FT終了抽選状態」である。「状態4」〜「状態7」を総称して、以下「ミッションモード」という。この「ミッション」には、例えば「再遊技に内部当選する前に所定の役に内部当選すること」などがある。各FT終了抽選状態の特徴については、後で図12〜図16を参照して説明する。なお、「FT」以外の遊技状態で「FT終了抽選状態」が更新されることはない。また、上記複数の抽選状態は、各々「FT」の終了抽選に当選となり、「通常確率再遊技中BB内部当選状態」又は「通常確率再遊技中RB内部当選状態」が発生する条件(有利状態を発生させる条件)が異なるモードを有する。
【0034】
図3に示すように、BBの入賞は、内部当選状態において”青7−青7−青7”又は”赤7−赤7−赤7”が有効ラインに沿って並ぶことにより成立する。BBの入賞が成立した後、遊技状態がBB一般遊技状態となる。RBの入賞は、内部当選状態において”BAR−BAR−BAR”が有効ラインに沿って並ぶこと、又はBB一般遊技状態において”Replay−Replay−Replay”が並ぶことにより成立する。BB一般遊技状態においてRBの入賞が成立することを、一般に「JAC IN」と称する。RBの入賞が成立した後、遊技状態がRB遊技状態となる。BB遊技状態は、RB遊技状態と比べて有利な遊技状態である。
【0035】
ここで、遊技状態に拘らずボーナス(「JAC IN」を除く)に内部当選したゲームでは、ボーナスの入賞が成立しないようにしている。また、一般遊技状態においてボーナスに内部当選した場合(後述の図26のステップS57の判別が”NO”の場合)には、次のゲームにおいて別の遊技状態へ移行する。従って、一般遊技状態においてボーナスの入賞が成立することはない。
【0036】
再遊技の入賞は、一般遊技状態及び内部当選状態において”Replay−Replay−Replay”が並ぶことにより成立する。再遊技の入賞が成立すると、投入したメダルの枚数と同数のメダルが自動投入されるので、遊技者はメダルを消費することなく次のゲームを行うことができる。ここで、「FT」では、再遊技に内部当選したとき、”107/128”の確率で遊技者の停止操作(停止ボタン7L,7C,7Rの操作タイミング、或いは操作順序(停止順序))に拘らずその再遊技の入賞を不成立とするリールの停止制御(一般に、「蹴飛ばし制御」と称される)を行う。この停止制御により、「FT」と「通常確率再遊技中」の再遊技の入賞が成立する確率を等しくしている。
【0037】
また、一般遊技状態、内部当選状態及びBB一般遊技状態では、「中チェリーの小役」、「角チェリーの小役」、「ベルの小役」、及び「スイカの小役」の入賞成立を実現することが可能であるが、その払出枚数は図示のとおりである。「中チェリーの小役」は、”チェリー”が左の表示窓4Lの中段に停止表示することにより成立する。また、「角チェリーの小役」は、”チェリー”がその上段又は下段に停止表示することにより成立する。
【0038】
役物の入賞は、RB遊技状態において”Replay−Replay−Replay”が並ぶことにより成立する。役物の入賞成立回数が”8回”となったとき、遊技状態が変化する。ここで、役物の入賞が成立する可能性のあるRB遊技状態のゲームは、一般に「JACゲーム」と称される。
【0039】
次に、図4を参照して、表示画面5aの表示例について説明する。図4(1)では、「リプレイを揃えるよりも前にスイカを揃えてください。」という文章による表示(報知)を行うとともに、「リプレイを揃える前にスイカを揃えてください。」といった音声メッセージを発生(聴覚的報知手段を構成するスピーカ21L,21Rを用いて報知)し、さらに、筐体に設けたランプの点灯・点滅などにより遊技者の注意を惹くことで、「状態5」において「ミッション」の報知が行われている。また、図4(2)及び(3)では、夫々「ミッション」が成功したこと及び失敗したことを文章により表示を行うとともに、音声メッセージを発生し、さらに、筐体に設けたランプの点灯・点滅などにより遊技者の注意を惹くことで、報知している。
【0040】
次に、図5を参照して、BET数が”3”のとき、一般遊技状態又は内部当選状態において内部当選役を決定する際(後述の図26)に使用する確率抽選テーブルを示す。
【0041】
図5(1)は、通常確率再遊技中用確率抽選テーブルを示す。図5(1)に示す確率抽選テーブルでは、確率抽選処理における乱数の抽出範囲”0”〜”13554”のうち、”113”〜”1969”の範囲内の乱数が抽出された場合に「再遊技」が内部当選役となる。「再遊技」に内部当選する確率は、”1857/13555”である。
【0042】
図5(2)は、FT用確率抽選テーブルを示す。図5(2)に示す確率抽選テーブルでは、確率抽選処理における乱数の抽出範囲”0”〜”13554”のうち、”113”〜”11433”の範囲内の乱数が抽出された場合に「再遊技」が内部当選役となる。「再遊技」に内部当選する確率は、”11321/13555”である。
【0043】
以上のように、「FT」では、「通常確率再遊技中」と比べて再遊技に内部当選する確率が高くなっている。図5(1)及び(2)に示すテーブルでは、「再遊技」及び「なし(はずれ)」以外に内部当選する確率は、同じである。例えば、ボーナスに内部当選する確率(BB又はRBのいずれかに内部当選する確率)は、いずれの確率抽選テーブルにおいても”113/13555”である。
【0044】
また、「FT」及び「通常確率再遊技中」では、「再遊技」の入賞が成立する確率は、後述の図9のテーブル及びストップ用セレクトデータを用いた停止テーブル群の選択を行うことにより等しくなっている。ストップ用セレクトデータ(以下「セレクトデータ」という)は、後述の図23のステップS17で決定される。「セレクトデータ」は、後述の停止テーブル群の選択(リールの停止制御の態様の決定)などに用いられる。
【0045】
次に、図6〜図8を参照して、遊技状態と、内部当選役と、選択される停止テーブル群との関係について説明する。停止テーブル群は、停止テーブルの集合を示し、リール3L,3C,3Rの停止制御の際に選択されるものである。「停止テーブル」には、各リール3L,3C,3Rの「停止操作位置」、及び「停止制御位置」が示されている。「停止操作位置」は、各リール3L,3C,3Rに対応して設けられた停止ボタン7L,7C,7Rが操作されたとき、センターライン8cに位置していた図柄(具体的には、図柄の中心がセンターライン8cの上方に位置し、その中心がセンターライン8cの位置に最も近い図柄)のコードナンバーを表わす。「停止制御位置」とは、停止操作が行われたリールが停止したとき、センターライン8cの位置に停止表示される図柄のコードナンバーを表わす。
【0046】
ここで、選択される停止テーブル群の内容は、基本的に、遊技状態、内部当選役、セレクトデータなどに応じて変化しうるものであるが、実施例では、停止テーブル群の欄に示すテーブル群の名称を、基本的に入賞の可能性の有無及びその可能性がある役の種類に基づいて定めている。このため、実施例では、同一の名称の停止テーブル群が選択されたとしても、常にリール3L,3C,3Rの停止態様までもが一致するわけではない。
【0047】
入賞不成立停止テーブル群が選択された場合には、内部当選役、遊技状態に拘らず、いずれの役の入賞も成立することはない。入賞成立可能停止テーブル群が選択された場合には、対応する役の入賞成立は可能であるが、その他の役の入賞成立を実現することは基本的にできない。例えば、「再遊技入賞成立可能停止テーブル群」が選択された場合には、「再遊技」の入賞成立を実現しうるが、他の役の入賞成立を実現することはできない。
【0048】
また、各遊技状態において「角チェリーの小役」に内部当選した場合には、「角チェリー入賞成立可能停止テーブル群」又は「入賞不成立停止テーブル群」のいずれかを選択する。いずれを選択するかは、「セレクトデータ」によって決定される(後述の図9(2))。
【0049】
図6に示すように、一般遊技状態では、ボーナスに内部当選した場合には、入賞不成立停止テーブル群が選択される。このため、ボーナスの入賞成立を実現することはできない。
【0050】
通常確率再遊技中BB内部当選状態では、ボーナスに内部当選した場合には、入賞不成立停止テーブル群が選択され、ボーナスの入賞成立を実現することはできない。他方、「なし(ハズレ)」に内部当選した場合には、BB入賞成立可能停止テーブル群が選択されるので、BBの入賞成立を実現することができる。すなわち、BBの入賞成立が許容(許可)され、通常確率再遊技中BB内部当選状態は、有利状態に含まれる。なお、図5(1)に示すように、”9465/13555”の確率で「なし(ハズレ)」に内部当選する。
【0051】
通常確率再遊技中RB内部当選状態では、ボーナスに内部当選した場合には、入賞不成立停止テーブル群が選択され、ボーナスの入賞成立を実現することはできない。他方、内部当選役が「なし(ハズレ)」の場合には、RB入賞成立可能停止テーブル群が選択されるので、RBの入賞成立を実現することができる。すなわち、RBの入賞成立が許容(許可)され、通常確率再遊技中RB内部当選状態は、有利状態に含まれる。なお、図5(1)に示すように、”9465/13555”の確率で内部当選役が「なし(ハズレ)」となる。
【0052】
図7に示すように、高確率再遊技中BB内部当選状態では、ボーナスに内部当選した場合には、入賞不成立停止テーブル群が選択され、ボーナスの入賞成立を実現することはできない。同様に、「なし(ハズレ)」に内部当選した場合にも、入賞不成立停止テーブル群が選択されるので、BBの入賞成立を実現することはできない。また、再遊技に内部当選した場合には、後述のセレクトデータ抽選値テーブル(図9(1))に基づいて再遊技入賞成立可能停止テーブル群又は入賞不成立停止テーブル群が選択される。
【0053】
高確率再遊技中RB内部当選状態では、ボーナスに内部当選した場合には、入賞不成立停止テーブル群が選択され、ボーナスの入賞成立を実現することはできない。同様に、「なし(ハズレ)」に内部当選した場合にも、入賞不成立停止テーブル群が選択されるので、RBの入賞成立を実現することはできない。また、再遊技に内部当選した場合には、後述のセレクトデータ抽選値テーブル(図9(1))に基づいて再遊技入賞成立可能停止テーブル群又は入賞不成立停止テーブル群が選択される。
【0054】
図8に示すように、BB一般遊技状態及びRB遊技状態では、図示の停止テーブル群が選択され、リール3L,3C,3Rの停止制御が行われる。ここで、BB一般遊技状態、RB遊技状態、BB遊技状態は、有利状態に含まれる。
【0055】
次に、図9を参照して、セレクトデータを選択するためのストップ用セレクトデータ抽選値テーブルについて説明する。ここで、内部当選役が「ベルの小役」、「スイカの小役」、「RB」、又は「BB」の場合には、セレクトデータとして”0”又は”1”のいずれかが選択されるようになっている。
【0056】
このテーブルには、遊技に関連する情報(内部当選役など)毎に、各セレクトデータに対応する抽選値が示されている。また、各セレクトデータには、停止テーブル群が予め対応付けられている。抽選値とは、抽出した乱数値から減算する値である。乱数値から抽選値を減算し、その減算した値が負である場合、その抽選値に対応する情報(例えば、セレクトデータ)が選択される。乱数の抽出範囲は、”0”〜”127”である。例えば、図9(1)の「FT」の場合、抽出した乱数値が”81”のとき、初めに、この”81”からセレクトデータ”1”に対応する抽選値”71”を減算する。減算した値は、”10”である。次に、この”10”からセレクトデータ”2”に対応する抽選値”36”を減算する。減算した値は、負となる。従って、乱数値が”81”の場合には、セレクトデータとして”2”が選択される。ストップ用セレクトデータ抽選値テーブルは、後述の図23のステップS17で使用される。
【0057】
図9(1)は、内部当選役が再遊技であるゲームにおいて使用されるストップ用セレクトデータ抽選値テーブルを示す。このテーブルでは、「通常確率再遊技中」及び「FT」に対応して、セレクトデータ”0”〜”2”の抽選値が示されている。セレクトデータ”0”及び”1”には、入賞不成立停止テーブル群が対応付けられている。また、セレクトデータ”2”には、再遊技入賞成立可能停止テーブル群が対応付けられている。
【0058】
図9(1)において、「通常確率再遊技中」では、セレクトデータ”0”及び”1”に対応する抽選値は”0”である。また、セレクトデータ”2”に対応する抽選値は”128”である。従って、「通常確率再遊技中」においてセレクトデータ”0”及び”1”が選択される場合はない。すなわち、「通常確率再遊技中」において再遊技に内部当選した場合、必ず再遊技入賞成立可能停止テーブル群が選択される。
【0059】
これに対し、「FT」では、各セレクトデータに対応して”0”以外の抽選値が示されている。従って、セレクトデータ”0”〜”2”のいずれも選択される可能性がある。各セレクトデータが選択される確率の分子は、対応する抽選値となる(分母は、”128”)。従って、「FT」において再遊技に内部当選した場合、再遊技入賞成立可能停止テーブル群が選択される確率は、”21/128”である。入賞不成立停止テーブル群が選択される確率は、”107/128”である。
【0060】
ここで、前述(図5(2))のように、「FT」において再遊技に内部当選する確率は、”11321/13555”である。従って、「FT」において再遊技の入賞が成立する確率は、再遊技入賞成立可能停止テーブル群が選択される確率を考慮すると、約”0.1370(”11321/13555”×”21/128”)”である。他方、「通常確率再遊技中」では、必ず再遊技入賞成立可能停止テーブル群が選択されるので、再遊技に内部当選する確率は、その入賞が成立する確率と等しい。すなわち、「通常確率再遊技中」において再遊技の入賞が成立する確率は、約”0.1370(”1857/13555”)”である。以上のように、実施例では、「FT」及び「通常確率再遊技中」において再遊技の入賞が成立する確率が等しくなっている。
【0061】
図9(2)は、内部当選役が「角チェリーの小役」であるゲームにおいて使用されるストップ用セレクトデータ抽選値テーブルを示す。このテーブルでは、セレクトデータ”0”及び”2”には、角チェリー入賞成立可能停止テーブル群が対応付けられている。また、セレクトデータ”1”には、入賞不成立停止テーブル群が対応付けられている。
【0062】
ここで、この入賞不成立停止テーブル群が選択された場合には、「角チェリーの小役」の「蹴飛ばし制御」が行われるとともに、「FT終了抽選状態」に応じてリールの停止態様が「特定の停止態様」となるようなリールの停止制御が行われる。この「特定の停止態様」は、「状態0」又は「状態1」では、次回のゲームの「FT終了抽選状態」が「状態4」〜「状態7」へ移行すること、「状態2」〜「状態7」では、次回のゲームにおいてボーナスの入賞成立を実現できることを報知する停止態様である(後述の図11〜図16)。
【0063】
次に、図10を参照して、BB内部当選設定比率テーブルについて説明する。このテーブルには、FT終了抽選状態に応じてBB内部当選設定比率が示されている。BB内部当選設定比率は、次ボーナスをBB又はRBのいずれとするかを決定するための情報である。具体的には、このBB内部当選設定比率と比べて”0”〜”255”の範囲から抽出した乱数値が小さい場合には、次ボーナスをBBと決定し、大きい場合には、RBと決定する。BB内部当選設定比率テーブルは、後述の図25のステップS45で使用される。「次ボーナス」は、「FT」の終了後に入賞成立が許可(許容)されることとなるボーナス(停止ボタンの操作態様に応じて入賞成立が実現するボーナス)の種類(種別)をいう。
【0064】
次に、図11を参照して、FT制御データ抽出テーブルについて説明する。このテーブルには、セレクトデータ及び内部当選役に対応して「遊技数選択区分」、「抽選データ検索番号」及び「状態変更検索番号」(これらの区分及び番号を、以下「FT制御データ」という)が示されている。FT制御データ抽出テーブルは、後述の図27のステップS63で使用される。
【0065】
「状態変更検索番号」は、後述の図12を用いた「FT終了抽選状態検索番号」の決定に用いられる。「FT終了抽選状態検索番号」は、次回のゲームの「FT終了抽選状態」の選択に関わる。なお、この「次回のゲーム」は、「FT」のゲームを指す。
【0066】
「抽選データ検索番号」は、後述の図15を用いた「FT終了抽選値」の決定に用いられる。「FT終了抽選値」は、「FT」を終了させるか否か、すなわち次回のゲームを「通常確率再遊技中」へ移行させるか否かの決定に関わる。
【0067】
「遊技数選択区分」は、後述の図17を用いた「FT継続ゲーム回数」の決定に用いられる。この「FT継続ゲーム回数」は、「FT」の終了抽選に当選した場合などに、「FT」を延長するゲームの回数を示す。この延長されたゲームでは、「FT」が終了することについて遊技者を祝福するような演出が液晶表示装置5(図1)などを用いて行われる。
【0068】
ここで、前述(図9)のように、「FT」において「再遊技」に内部当選した場合に、「セレクトデータ」が”0”又は”1”であれば「再遊技」の入賞が不成立となり、”2”であれば入賞が成立する。また、「角チェリーの小役」に内部当選した場合に、「セレクトデータ」が”1”であれば「角チェリーの小役」の入賞が不成立となり、”0”又は”2”であれば入賞が成立する。また、図示しないストップ用セレクトデータ抽選値テーブルにより、内部当選役が「ベルの小役」、「スイカの小役」、「RB」、又は「BB」の場合には、セレクトデータとして”2”が選択されないようになっている。
【0069】
「抽選データ検索番号」及び「状態変更検索番号」として”0”が選択されるのは、内部当選役が「なし(ハズレ)」、「中チェリーの小役」、又は「角チェリーの小役」(セレクトデータが”0”)の場合である。ここで、「FT」において「なし(ハズレ)」に内部当選する確率、「中チェリーの小役」に内部当選する確率、及び「角チェリーの小役」に内部当選し、セレクトデータとして”0”が選択される確率は、夫々”1/13555”,”8/13555”,及び”約1/3463(”501/13555”×”1/128”)”である。従って、「抽選データ検索番号」及び「状態変更検索番号」として”0”が選択される確率は、極めて低いものである。
【0070】
「抽選データ検索番号」及び「状態変更検索番号」として”1”が選択されるのは、内部当選役が「角チェリーの小役」(セレクトデータが”1”)の場合である。ここで、「角チェリーの小役」に内部当選し、セレクトデータとして”1”が選択される確率は、”約1/231(”501/13555”×”15/128”)”である。従って、「抽選データ検索番号」及び「状態変更検索番号」として”1”が選択される確率は、低いものである。
【0071】
「抽選データ検索番号」及び「状態変更検索番号」として”2”が選択されるのは、内部当選役が「角チェリーの小役」(セレクトデータが”2”)の場合である。
【0072】
「抽選データ検索番号」及び「状態変更検索番号」として”3”が選択されるのは、内部当選役が「ベルの小役」の場合である。
【0073】
「抽選データ検索番号」及び「状態変更検索番号」として”4”が選択されるのは、内部当選役が「スイカの小役」の場合である。
【0074】
「抽選データ検索番号」及び「状態変更検索番号」として”5”が選択されるのは、内部当選役が「再遊技」(セレクトデータが”2”)の場合である。
【0075】
「抽選データ検索番号」及び「状態変更検索番号」として”6”が選択されるのは、内部当選役が「BB」又は「再遊技」(セレクトデータが”0”又は”1”)の場合である。
【0076】
「抽選データ検索番号」及び「状態変更検索番号」として”7”が選択されるのは、内部当選役が「RB」の場合である。
【0077】
また、「遊技数選択区分」として”1”が選択されるのは、内部当選役が「BB」又は「再遊技」(セレクトデータが”0”又は”1”)の場合である。
【0078】
次に、図12を参照して、FT終了抽選状態変更テーブルについて説明する。このテーブルには、「状態変更検索番号」及び「今回のFT終了抽選状態」に対応して「FT終了抽選状態検索番号」が示されている。「今回のFT終了抽選状態」は、今回のゲームの「FT」の終了抽選に関わる「FT終了抽選状態」である。ここで、上述のように、「状態変更検索番号」は、内部当選役に対応しているので「FT終了抽選状態検索番号」は、基本的に「内部当選役」及び「今回のFT終了抽選状態」に応じて決定されることとなる。
【0079】
また、「今回のFT終了抽選状態」(移行前の遊技モード)に基づいて決定される「状態変更検索番号」は、後述の図13及び図14を用いた「次回のFT終了抽選状態」(移行後の遊技モード)の決定に用いられる。すなわち、遊技モードの移行の場合に、移行前の遊技モードに基づいて移行後の遊技モードが決定される。なお、後述の第2実施例において「FT終了抽選状態検索番号」が”9”となるような場合には、移行前の遊技モードと移行後の遊技モードが同じ場合も生じうるが、このような場合も遊技モードの移行と捉えることができる。
【0080】
ここで、一部の「FT終了抽選状態検索番号」の横に示された”(M)”は、次回のゲームの「FT終了抽選状態」が「ミッションモード」となることを示す。また、”(*)”は、次回のゲームの「FT終了抽選状態」が今回のゲームのものと同じ状態となることを示す。このような次回のゲームの「FT終了抽選状態」は、後述の図13及び図14などを考慮して導き出すことができる。
【0081】
次に、図13及び図14を参照して、FT終了抽選状態抽選テーブルについて説明する。このテーブルには、「FT終了抽選状態検索番号」及び「設定値」に応じて、「次回のFT終了抽選状態」に対応する抽選値が示されている。「次回のFT終了抽選状態」は、次回のゲームの「FT」の終了抽選に関わる「FT終了抽選状態」である。次回のゲームが「FT」でない場合には、その後に発生する「FT」の最初のゲームに関わる「FT終了抽選状態」である。「設定値」とは、一般に”6段階”設けられ、遊技場側が「出玉率(機械割)」を調整するために選択する値である。ここで、図13及び図14では、「FT終了抽選状態検索番号」が”0”〜”6”の場合の情報が示されていないが、”0”〜”6”が選択された場合には、「FT終了抽選状態」が移行しないようにテーブル(図示せず)が構成されている。
【0082】
図13において、「FT終了抽選状態検索番号」が”7”の場合には、特定条件が充足して、「次回のFT終了抽選状態」として「状態0」〜「状態7」のいずれも選択される可能性があるが、「状態1」に移行する確率が最も高くなっている。また、「状態2」へ移行する確率は”18/128”、「状態3」へ移行する確率は”4/128”である。
【0083】
「FT終了抽選状態検索番号」が”8”の場合には、「次回のFT終了抽選状態」として必ず「ミッションモード」が選択される。「状態4」〜「状態7」の各々が選択される確率は等しくなっている。
【0084】
「FT終了抽選状態検索番号」が”9”の場合には、「次回のFT終了抽選状態」として「状態0」又は「状態1」が選択される。
【0085】
「FT終了抽選状態検索番号」が”10”の場合には、「次回のFT終了抽選状態」として「状態0」又は「状態1」が選択される。
【0086】
「FT終了抽選状態検索番号」が”11”の場合には、「次回のFT終了抽選状態」として「状態2」又は「状態3」が選択される。
【0087】
「FT終了抽選状態検索番号」が”12”の場合には、「次回のFT終了抽選状態」として「状態0」〜「状態7」のいずれも選択される可能性があるが、「状態1」に移行する確率が最も高くなっている。また、「状態2」へ移行する確率は”32/128”、「状態3」へ移行する確率は”8/128”である。
【0088】
図14において、「FT終了抽選状態検索番号」が”13”の場合には、「次回のFT終了抽選状態」として「状態0」〜「状態7」のいずれも選択される可能性があるが、「状態2」に移行する確率が最も高くなっている。また、「状態2」へ移行する確率は”64/128”、「状態3」へ移行する確率は”16/128”である。
【0089】
「FT終了抽選状態検索番号」が”14”の場合には、「次回のFT終了抽選状態」として「状態0」又は「ミッションモード」が選択される。
【0090】
「FT終了抽選状態検索番号」が”15”の場合には、「次回のFT終了抽選状態」として「状態0」〜「状態2」のいずれかが選択される。「状態0」又は「状態1」のいずれかに移行する確率は、”18/128”〜”25/128”である。
【0091】
「FT終了抽選状態検索番号」が”16”の場合には、「次回のFT終了抽選状態」として「状態0」〜「状態3」のいずれかが選択される。「状態0」又は「状態1」のいずれかに移行する確率は、”6/128”〜”15/128”である。
【0092】
「FT終了抽選状態検索番号」が”17”の場合には、「次回のFT終了抽選状態」として「状態1」〜「状態7」のいずれかが選択される。この”17”の場合には、”7”の場合と比べて各「FT終了抽選状態」へ移行する確率の差が小さい。従って、”17”が選択された場合には、「FT終了抽選状態」が変化する可能性が高くなる。
【0093】
ここで、「今回のFT終了抽選状態」が「状態2」又は「状態3」である場合において、「状態0」又は「状態1」のいずれかが「次回のFT終了抽選状態」となるのは、「状態変更検索番号」が”5”又は”7”の場合である。「状態変更検索番号」が”5”の場合には、「状態2」及び「状態3」の夫々の「FT終了抽選状態検索番号」として”15”及び”16”が選択される。これに対し、「状態変更検索番号」が”7”の場合には、いずれの場合も「FT終了抽選状態検索番号」として”14”が選択される。また、「FT終了抽選状態検索番号」が”15”の場合に「状態0」又は「状態1」のいずれかに移行する確率は、”16”の場合と比べて低い。従って、「今回のFT終了抽選状態」が「状態2」の場合に「状態0」又は「状態1」へ移行する確率は、「状態3」の場合と比べて低い。
【0094】
また、「今回のFT終了抽選状態」が「状態7」である場合には、「次回のFT終了抽選状態」として「状態7」が選択される確率は低い。すなわち、「状態7」が複数のゲームにわたり継続する確率は低い。
【0095】
また、「状態6」において「スイカの小役」に内部当選(状態変更検索番号”4”)した場合(FT終了抽選状態検索番号”13”)には、「状態5」において「ベルの小役」に内部当選(状態変更検索番号”3”)した場合(FT終了抽選状態検索番号”7”)と比べて、「次回のFT終了抽選状態」が遊技者にとって有利な「状態2」又は「状態3」に移行する確率が高い。図5に示すように、「スイカの小役」に内部当選する確率は、「ベルの小役」に内部当選する確率と比べて低い。従って、成功する確率が低い「ミッション」を成功させた場合には、その確率が高い「ミッション」を成功させた場合と比べて、遊技者にとって有利な「FT終了抽選状態」に移行する確率が高くなっている。すなわち、第2の特定条件(スイカの小役に内部当選すること)を充足した場合は、第1の特定条件(ベルの小役に内部当選すること)を充足した場合よりも高い確率で、第2の有利状態(状態2又は状態3)が発生する(有利状態の発生が許可される)。
【0096】
また、「状態7」においても、第2の特定条件(スイカの小役に内部当選すること)を充足した場合は、第1の特定条件(ベルの小役に内部当選すること)を充足した場合よりも高い確率で、第2の有利状態(状態2又は状態3)が発生するようになっている。
【0097】
次に、図15を参照して、FT終了抽選値テーブルについて説明する。このテーブルには、「抽選データ検索番号」及び「今回のFT終了抽選状態」に対応して「FT終了抽選値」が示されている。ここで、上述のように、「抽選データ検索番号」は、内部当選役に対応しているので「FT終了抽選値」は、基本的に「内部当選役」及び「今回のFT終了抽選状態」に応じて決定されることとなる。
【0098】
次に、図16を参照して、FT終了抽選テーブルについて説明する。このテーブルには、「FT終了抽選値」及び「設定値」に応じて「FT」を終了させるか否かを決定するための「抽選値」が示されている。この「抽選値」は、”0”〜”32767”の範囲から抽出した乱数値の大きさと比較するものである。「抽選値」と比べて抽出した乱数値が小さい場合には、「FT」の終了に当選(特定条件が充足し)し、「FT」が終了(基本的にFT継続ゲーム回数を”0”に設定)することとなる。そうでない場合には、「FT」が継続する。
【0099】
「FT終了抽選値」が”0”の場合の「抽選値」は”0”であるので、「FT」が終了することはない。また、「FT終了抽選値」が”1”の場合の「抽選値」は”32768”であるので、「FT」が必ず終了する。また、「FT終了抽選値」が”2”〜”4”のいずれかの場合には、夫々所定の確率で「FT」の終了に当選となる。
【0100】
ここで、複数の「FT終了抽選状態」(遊技モード)は、各々「FT」の終了抽選に当選となり、「通常確率再遊技中BB内部当選状態」又は「通常確率再遊技中RB内部当選状態」が発生する条件(有利状態を発生させる条件)は、基本的に異なる。すなわち、表示非許可状態から表示許可状態に変換制御する確率を、基本的に複数の遊技モードの夫々で異ならせるようにしている。また、この遊技モードは、内部当選役に応じて変化しうる。
【0101】
図15及び図16に示すテーブルを考慮すると、「今回のFT終了抽選状態」が「状態0」又は「状態1」である場合には、「抽選データ検索番号」が”0”となること、すなわち「なし(ハズレ)」、「中チェリーの小役」、又は「角チェリーの小役」(セレクトデータが”0”)に内部当選することにより「FT」の終了抽選に当選となる。また、「抽選データ検索番号」が”6”の場合、すなわち内部当選役が「BB」又は「再遊技」(セレクトデータが”0”又は”1”)の場合にも「FT」の終了抽選に当選する可能性がある。具体的には、「状態0」である場合には”362/32768”〜”500/32768”、「状態1」である場合には、”54/32768”〜”129/32768”の確率で終了抽選に当選となる。また、「抽選データ検索番号」が”1”〜”5”又は”7”のいずれかである場合には、終了抽選に当選しないようになっている。
【0102】
また、「今回のFT終了抽選状態」が「状態2」又は「状態3」である場合には、「抽選データ検索番号」が”0”となることにより「FT」の終了抽選に当選となる。また、「抽選データ検索番号」が”2”〜”6”のいずれかである場合には、”約1/17”の確率で終了抽選に当選となる。また、「抽選データ検索番号」が”7”である場合には、終了抽選に当選しないようになっている。
【0103】
また、「今回のFT終了抽選状態」が「状態4」である場合には、「抽選データ検索番号」が”0”〜”2”のいずれかとなることにより「FT」の終了抽選に当選となる。また、「抽選データ検索番号」が”3”〜”7”のいずれかである場合には、終了抽選に当選しないようになっている。
【0104】
ここで、前述のように、「抽選データ検索番号」として”0”或いは”1”が選択される確率は低い。従って、「状態4」は、「抽選データ検索番号」が”2”の場合、すなわち内部当選役が「角チェリーの小役」(セレクトデータが”2”)の場合に「FT」の終了抽選に当選となる。これに対し、図12〜図14に示すように、「状態4」の場合に「状態変更検索番号」として”5”が選択された場合、すなわち内部当選役が「再遊技」(セレクトデータが”2”)の場合には、「次回のFT終了抽選状態」は、「状態0」又は「状態1」となる。そこで、「状態4」では、例えば「再遊技の入賞が成立する前に、角チェリーの小役に内部当選して下さい。」という文章(ミッション)を表示画面5aに表示するようにしている。
【0105】
また、「今回のFT終了抽選状態」が「状態5」である場合には、「抽選データ検索番号」が”0”,”1”,又は”3”のいずれかとなることにより「FT」の終了抽選に当選となる。また、「抽選データ検索番号」が”2”,”4”〜”7”のいずれかである場合には、終了抽選に当選しないようになっている。
【0106】
ここで、前述のように、「抽選データ検索番号」として”0”或いは”1”が選択される確率は低い。従って、「状態5」は、「抽選データ検索番号」が”3”の場合、すなわち内部当選役が「ベルの小役」の場合に「FT」の終了抽選に当選となる。これに対し、図12〜図14に示すように、「状態5」の場合に「状態変更検索番号」として”5”が選択された場合、すなわち内部当選役が「再遊技」(セレクトデータが”2”)の場合には、「次回のFT終了抽選状態」は、「状態0」又は「状態1」となる。そこで、「状態5」では、例えば「再遊技の入賞が成立する前に、ベルの小役に内部当選して下さい。」という文章(ミッション)を表示画面5aに表示するようにしている。
【0107】
また、「今回のFT終了抽選状態」が「状態6」である場合には、「抽選データ検索番号」が”0”,”1”,又は”4”のいずれかとなることにより「FT」の終了抽選に当選となる。また、「抽選データ検索番号」が”2”,”3”,”5”〜”7”のいずれかである場合には、終了抽選に当選しないようになっている。
【0108】
ここで、前述のように、「抽選データ検索番号」として”0”或いは”1”が選択される確率は低い。従って、「状態6」は、「抽選データ検索番号」が”4”の場合、すなわち内部当選役が「スイカの小役」の場合に「FT」の終了抽選に当選となる。これに対し、図12〜図14に示すように、「状態6」の場合に「状態変更検索番号」として”5”が選択された場合、すなわち内部当選役が「再遊技」(セレクトデータが”2”)の場合には、「次回のFT終了抽選状態」は、「状態0」又は「状態1」となる。そこで、「状態6」では、例えば「再遊技の入賞が成立する前に、スイカの小役に内部当選して下さい。」という文章(ミッション)を表示画面5aに表示するようにしている。
【0109】
また、「今回のFT終了抽選状態」が「状態7」である場合には、「抽選データ検索番号」が”0”〜”5”のいずれかとなることにより「FT」の終了抽選に当選となる。また、「抽選データ検索番号」が”6”又は”7”のいずれかである場合には、終了抽選に当選しないようになっている。
【0110】
ここで、前述のように、「抽選データ検索番号」として”0”或いは”1”が選択される確率は低い。従って、「状態7」は、「抽選データ検索番号」が”2”〜”5”のいずれかの場合、すなわち内部当選役が「角チェリーの小役」(セレクトデータが”2”)、「ベルの小役」、「スイカの小役」、又は「再遊技」(セレクトデータが”2”)の場合に「FT」の終了抽選に当選となる。これに対し、図12〜図14に示すように、「状態7」が複数のゲームにわたり継続する確率は低い。そこで、「状態7」では、例えば「今回のゲームでいずれかの小役の入賞成立を実現して下さい。」という文章(ミッション)を表示画面5aに表示するようにしている。
【0111】
図15及び図16に示すように、「FT」の終了抽選に当選する確率の観点からは、「状態0」及び「状態1」は、「状態2」〜「状態7」と比べて遊技者にとっての有利さの度合いは低い。なお、「状態0」及び「状態1」においても、内部当選役が「なし(ハズレ)」となることによって「FT」の終了に当選することとなるので、これらも有利状態に含まれるが、その有利さの度合いが他の「FT終了抽選状態」と比べて相対的に低い。また、「状態0」及び「状態1」は、「遊技モード」に含まれる。また、図12〜図14に示すように、「状態0」及び「状態1」から「状態0」及び「状態1」へ移行する確率は、「状態2」〜「状態7」から「状態0」又は「状態1」へ移行する確率と比べて高い。従って、「次回のFT終了抽選状態」の観点からも、「状態0」及び「状態1」は、「状態2」〜「状態7」と比べて遊技者にとっての有利さの度合いは低い。
【0112】
また、「FT」の終了に当選する確率を考慮すれば、基本的に「状態2」及び「状態3」は、「ミッションモード」と比べて遊技者の有利さの度合いは高い。すなわち、基本的に、「状態2」及び「状態3」において有利状態が発生する確率が「ミッションモード」において有利状態が発生する確率と比べて高くなるように構成されている。例えば、図15及び図16に示すテーブルを考慮すると、「状態2」又は「状態3」(高期待値遊技モードの一例)は、「状態6」(第1の遊技モードの一例)よりも有利状態(例えば、「FT」が終了しボーナスの入賞成立が許可された状態)を発生させる期待値が高い。これに対し、「状態0」又は「状態1」(低期待値遊技モードの一例)は、「状態6」(第1の遊技モードの一例)よりも有利状態を発生させる期待値が低い。
【0113】
また、前述のように、「今回のFT終了抽選状態」が「状態2」の場合に「状態0」又は「状態1」へ移行する確率は、「状態3」の場合と比べて低い。従って、「状態2」は、「状態3」と比べて遊技者にとっての有利さの度合いが高い。また、「FT」の終了抽選に当選する確率の観点からは、「状態2」及び「状態3」は、「ミッションモード」と比べて遊技者にとっての有利さの度合いが高い。
【0114】
また、「FT」以外の遊技状態では、「FT終了抽選状態」の変更は行われない。このため、「FT」の終了に当選したゲームにおいて「今回のFT終了抽選状態」と「次回のFT終了抽選状態」とが異なる場合には、その「次回のFT終了抽選状態」は、BB遊技状態等が終了した後の「FT」の最初のゲームにおける「今回のFT終了抽選状態」となる。また、この「FT」の最初のゲームにおける「今回のFT終了抽選状態」が「ミッションモード」である場合(後述の図30のステップS83の判別が”YES”の場合)には、対応するミッションの報知を行わないようにしている。
【0115】
BB遊技状態等が終了した後の「FT」の最初のゲームにおける「今回のFT終了抽選状態」が「ミッションモード」である場合とは、例えば、「ミッションモード」中に「FT」において継続して行われたゲームの回数が”1200回”に到達した場合、「ミッションモード」において「FT」の終了抽選に当選するとともに、「次回のFT終了抽選状態」として「ミッションモード」が選択された場合などである。具体的には、「状態7」において「ベルの小役」に内部当選することにより「抽選データ検索番号」及び「状態変更検索番号」として”3”が選択され、「FT」の終了抽選に当選するとともに、「FT終了抽選状態検索番号」として”7”が選択され、「次回のFT終了抽選状態」として「状態4」〜「状態7」のいずれかが選択される場合などである。
【0116】
また、「状態2」又は「状態3」において「FT」の終了抽選に当選することなく「ミッションモード」へ移行し、「ミッション」の報知が行われた場合には、遊技者にとってみれば、有利さの度合いが高い「状態2」又は「状態3」からその度合いが低い「ミッションモード」へ移行したことを認識できる場合もある。そこで、「状態2」又は「状態3」において「RB」に内部当選することにより「抽選データ検索番号」及び「状態変更検索番号」として”7”が選択され、「FT」の終了抽選に不当選となるとともに、「FT終了抽選状態検索番号」として”14”が選択され、「次回のFT終了抽選状態」として「状態4」〜「状態7」のいずれかが選択された場合にも、「状態2」又は「状態3」から他の「FT終了抽選状態」へ移行していないことに対する遊技者の期待感を維持することを目的として「ミッションモード」へ移行したことを報知しない、すなわち「ミッション」の報知を行わないようにしている。
【0117】
次に、図17を参照して、FT継続ゲーム回数テーブルについて説明する。このテーブルには、「遊技数選択区分」に応じて”0”、”4”及び”8”の「FT継続ゲーム回数」毎に抽選値が対応している。このテーブルは、後述のFT制御処理(図27及び図28)において「変更予定FT継続ゲーム回数」の決定に使用される。
【0118】
図18は、遊技機1における遊技処理動作を制御する主制御回路71と、主制御回路71に電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)と、主制御回路71から送信される制御指令に基づいて液晶表示装置5及びスピーカ21L,21Rを制御する副制御回路72とを含む回路構成を示す。
【0119】
主制御回路71は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ30は、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うCPU31と、記憶手段であるROM32及びRAM33を含む。
【0120】
CPU31には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路34及び分周器35と、サンプリングされる乱数を発生する乱数発生器36及びサンプリング回路37とが接続されている。なお、乱数サンプリングのための手段として、マイクロコンピュータ30内で、すなわちCPU31の動作プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成してもよい。その場合、乱数発生器36及びサンプリング回路37は省略可能であり、或いは、乱数サンプリング動作のバックアップ用として残しておくことも可能である。
【0121】
マイクロコンピュータ30のROM32には、スタートレバー6を操作(スタート操作)する毎に行われる乱数サンプリングの判定に用いられる確率抽選テーブル、停止ボタンの操作に応じてリールの停止態様を決定するための停止テーブル群、副制御回路72へ送信するための各種制御指令(コマンド)等が格納されている。副制御回路72が主制御回路71へコマンド、情報等を入力することはなく、主制御回路71から副制御回路72への一方向で通信が行われる。RAM33には、種々の情報が格納される。例えば、フラグ、遊技状態の情報等が格納される。
【0122】
図18の回路において、マイクロコンピュータ30からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、各種ランプ(1−BETランプ9a、2−BETランプ9b、最大BETランプ9c)と、WINランプ51と、情報表示部18と、メダルを収納し、ホッパー駆動回路41の命令により所定枚数のメダルを払い出すホッパー(払出しのための駆動部を含む)40と、リール3L,3C,3Rを回転駆動するステッピングモータ49L,49C,49Rとがある。
【0123】
更に、ステッピングモータ49L,49C,49Rを駆動制御するモータ駆動回路39、ホッパー40を駆動制御するホッパー駆動回路41、各種ランプ及びWINランプ51を駆動制御するランプ駆動回路45、及び各種表示部を駆動制御する表示部駆動回路48がCPU31の出力部に接続されている。これらの駆動回路は、それぞれCPU31から出力される駆動指令などの制御信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。ここで、ホッパー40、メダル検出部40S、ホッパー駆動回路41、及び払出完了信号回路51は、遊技結果表示手段に所定の遊技結果が表示された場合に遊技者に遊技価値を付与する遊技価値付与手段を構成する。
【0124】
なお、本実施形態では、ランプ駆動回路45と、ランプ駆動回路45により制御されるWINランプ51は、主制御回路71が配置された制御基盤と、主制御回路71が配置された制御基盤とは異なる制御基盤と、のいずれの制御基盤に配置されているかは問わない。このため、ランプ駆動回路45と、ランプ駆動回路45により制御されるWINランプ51は、主制御回路71が配置された制御基盤に配置するようにしてもよい。すなわち、本発明の遊技機は、「前記告知報知制御手段の制御によって前記特定の告知態様を表示する特定の告知手段と、前記当選役決定手段及び前記告知報知制御手段を設けた主制御基盤と、該主制御基盤からのコマンド信号に基づいて遊技者に所定の演出報知を行う演出制御基盤と、を有し、前記特定の告知手段が、前記制御基盤からのみ制御されていることを特徴とする遊技機」であってもよい。
【0125】
また、マイクロコンピュータ30が制御指令を発生するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、スタートスイッチ6S、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13、C/Pスイッチ14、メダルセンサ22S、リール停止信号回路46、リール位置検出回路50、払出完了信号回路51がある。
【0126】
スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6の操作を検出する。メダルセンサ22Sは、メダル投入口22に投入されたメダルを検出する。リール停止信号回路46は、各停止ボタン7L,7C,7Rの操作に応じて停止信号を発生する。リール位置検出回路50は、リール回転センサからのパルス信号を受けて各リール3L,3C,3Rの位置を検出するための信号をCPU31へ供給する。払出完了信号回路51は、メダル検出部40Sの計数値(ホッパー40から払出されたメダルの枚数)が指定された枚数データに達した時、メダル払出完了を検知するための信号を発生する。
【0127】
図18の回路において、乱数発生器36は、一定の数値範囲に属する乱数を発生し、サンプリング回路37は、スタートレバー6が操作された後の適宜のタイミングで1個の乱数をサンプリングする。こうしてサンプリングされた乱数及びROM32内に格納されている確率抽選テーブルに基づいて、内部当選役が決定される。
【0128】
リール3L,3C,3Rの回転が開始された後、ステッピングモータ49L,49C,49Rの各々に供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値はRAM33の所定エリアに書き込まれる。リール3L,3C,3Rからは一回転毎にリセットパルスが得られ、これらのパルスはリール位置検出回路50を介してCPU31に入力される。こうして得られたリセットパルスにより、RAM33で計数されている駆動パルスの計数値が”0”にクリアされる。これにより、RAM33内には、各リール3L,3C,3Rについて一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
【0129】
上記のようなリール3L,3C,3Rの回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応づけるために、図柄テーブルが、ROM32内に格納されている。この図柄テーブルでは、前述したリセットパルスが発生する回転位置を基準として、各リール3L,3C,3Rの一定の回転ピッチ毎に順次付与されるコードナンバーと、それぞれのコードナンバー毎に対応して設けられた図柄を示す図柄コードとが対応づけられている。
【0130】
更に、ROM32内には、入賞図柄組合せテーブルが格納されている。この入賞図柄組合せテーブルでは、入賞となる図柄の組合せと、入賞のメダル配当枚数と、その入賞を表わす入賞判定コードとが対応づけられている。上記の入賞図柄組合せテーブルは、左のリール3L,中央のリール3C,右のリール3Rの停止制御時、及び全リール停止後の入賞確認を行うときに参照される。
【0131】
上記乱数サンプリングに基づく抽選処理(確率抽選処理)により内部当選した場合には、CPU31は、遊技者が停止ボタン7L,7C,7Rを操作したタイミングでリール停止信号回路46から送られる操作信号、及び選択された「停止テーブル」に基づいて、リール3L,3C,3Rを停止制御する信号をモータ駆動回路39に送る。
【0132】
内部当選した役の入賞成立を示す停止態様となれば、CPU31は、払出し指令信号をホッパー駆動回路41に供給してホッパー40から所定個数のメダルの払出しを行う。その際、メダル検出部40Sは、ホッパー40から払出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達した時に、メダル払出完了信号がCPU31に入力される。これにより、CPU31は、ホッパー駆動回路41を介してホッパー40の駆動を停止し、「メダル払出処理」を終了する。
【0133】
次に、図19を参照して、遊技機1の機能を実現するために必要な主制御回路71の機能実現手段(動作部)を含むブロック図について説明する。主制御回路71は、次のような各手段を備えている。
【0134】
スタートスイッチ6Sなどからの入力信号及び後述の確率抽選テーブル決定手段102によりセットされた確率抽選テーブルに基づいて内部当選役を決定(後述の図26のステップS53〜ステップS55)する内部当選役決定手段101、
後述の遊技状態格納手段109に格納された情報及び後述のFT継続ゲーム回数格納手段118に格納された情報に基づいて確率抽選テーブルをセット(後述の図26)する確率抽選テーブル決定手段102、
後述の滑りコマ数決定手段114の決定結果に基づいてリール3L,3C,3Rを停止制御(後述の図23のステップS25)する停止制御手段103、
リール3L,3C,3Rの停止態様に基づいて入賞役(入賞が成立した役)を識別(後述の図24のステップS28)する入賞検索手段104、
内部当選役決定手段101の決定結果及び入賞検索手段104の検索結果に基づいてBB遊技状態又はRB遊技状態の終了を監視(後述の図24のステップS39)するボーナス終了監視手段105、
後述の遊技状態格納手段109に格納された情報及び後述のストック数格納手段110に基づいて後述のボーナスフラグ格納手段107に格納(記憶)された情報を更新(後述の図25のステップS46、ステップS47)するボーナスフラグ更新手段106、
ボーナスフラグの情報を格納(記憶)するボーナスフラグ格納手段107、
入賞検索手段104の検索結果、ボーナス終了監視手段105の監視結果、ボーナスフラグ格納手段107に格納された情報、後述の遊技状態格納手段109に格納された情報及びFT継続ゲーム回数格納手段118に格納された情報に基づいて後述の遊技状態格納手段109に格納された情報の更新(後述の図24のステップS33、ステップS40、図25のステップS49)を行う遊技状態更新手段108、
遊技状態の情報を格納する遊技状態格納手段109、
BB及びRBの夫々について”30個”を限度としてボーナスストック数の情報を格納(記憶)するストック数格納手段110、
内部当選役決定手段101の決定結果、入賞検索手段104の検索結果及びストック数格納手段110に格納された情報に基づいてストック数格納手段110に格納(記憶)された情報を更新(後述の図24のステップS34、図26のステップS58)するストック数更新手段111、
内部当選役決定手段101の決定結果、遊技状態格納手段109に格納された情報などに基づいてセレクトデータ(停止テーブル群)を決定(後述の図23のステップS17)するセレクトデータ決定手段112、
停止ボタン7L,7C,7R(リール停止信号回路46)からの入力信号、セレクトデータ決定手段112の決定結果などに基づいて停止テーブルを決定(後述の図23のステップS24)する停止テーブル決定手段113、
停止ボタン7L,7C,7R(リール停止信号回路46)からの入力信号(停止操作位置)及び停止テーブル決定手段113の選択結果に基づいて「滑りコマ数」を決定(後述の図23のステップS24)する滑りコマ数決定手段114、
滑りコマ数決定手段114の決定結果に基づいて誤入賞(内部当選役以外の役の入賞が成立すること)の成否を判別する誤入賞判別手段115、
内部当選役決定手段101の決定結果及びセレクトデータ決定手段112の決定結果に基づいて「FT制御データ」を抽出(後述の図27のステップS63)するFT制御データ抽出手段116、
遊技状態格納手段109に格納された情報、ストック数格納手段110に格納された情報、後述のFT終了抽選手段121の抽選結果などに基づいて後述のFT継続ゲーム回数格納手段118に格納された情報を更新(後述の図25のステップS48、図27のステップS62、図28のステップS77)するFT継続ゲーム回数更新手段117、
FT継続ゲーム回数の情報を格納するFT継続ゲーム回数格納手段118、
遊技状態格納手段109に格納された情報及びFT制御データ抽出手段116により抽出された「FT制御データ」に基づいて後述のFT終了抽選状態格納手段120に格納された情報を更新(後述の図27のステップS65〜ステップS67)するFT終了抽選状態更新手段119、
今回のゲーム及び次回のゲームの「FT終了抽選状態」の情報を格納するFT終了抽選状態格納手段120、
FT終了抽選状態格納手段120に格納された情報に基づいて「FT」の終了抽選(後述の図27のステップS69)を行うFT終了抽選手段121、及び
「今回のFT終了抽選状態」、「次回のFT終了抽選状態」、「FT継続ゲーム回数」などの情報を副制御回路72へ送信(図22のステップS8、図23のステップS21、図24のステップS40)する情報送信手段122。
【0135】
また、副制御回路72は、情報送信手段122により送信された情報に基づいて液晶表示装置5を制御(後述の図30、図31)するための報知制御手段72aを備える。この報知制御手段72aは、演出表示手段(例えば、液晶表示装置5、WINランプ51など)に遊技に関連した演出態様を表示させる演出表示制御手段を構成する。また、報知制御手段72aは、遊技結果表示手段に特定の遊技結果が表示される以前に、特定の遊技結果が表示される可能性があることを予告表示手段(例えば、液晶表示装置5、WINランプ51など)に予告態様を表示させる予告表示制御手段を構成することができる。また、遊技結果表示手段に特定の遊技結果が表示される以前に、特定の遊技結果が表示されることを告知表示手段(例えば、液晶表示装置5、WINランプ51など)に告知態様を表示させる告知表示制御手段を構成することができる。
【0136】
なお、WINランプ51を制御する予告表示制御手段、告知表示制御手段などのうちいずれかまたは全ては、主制御回路71に設けられてもよい。
【0137】
ここで、「FT」では、ボーナスの入賞成立が不許可となり、「通常確率再遊技中BB内部当選状態」又は「通常確率再遊技中RB内部当選状態」では、対応するボーナスの入賞が基本的に許可(許容)される。また、これらの遊技状態の更新は、遊技状態更新手段108が行う。従って、遊技状態更新手段108は、ボーナスに対応する図柄組合せが許可される表示許可状態と、それが不許可とされる表示非許可状態とに停止制御手段103の制御状態を変換制御する。この停止制御手段103は、当選役に基づいて入賞表示手段に入賞態様を表示させる入賞表示制御手段を構成する。また、停止制御手段103は、遊技結果表示手段の表示制御を行う表示制御手段を構成する。
【0138】
図20と図21を参照して、あるゲームにおける「高確率再遊技状態(FT)」の終了と、退避FT終了抽選状態と、WINランプ点灯抽選の結果と、WINランプの点灯と、の関係の一例を説明する。
【0139】
本発明の遊技機は、「BB」又は「RB」に内部当選しているが、それらの入賞役に入賞不可能な状態を保持する機能を有し、また、入賞役に入賞不可能な状態から入賞役に入賞可能な状態に移行する確率が異なるモードが複数設けられている。その入賞可能な状態に移行した時機において所定の条件に基づき点灯させる報知ランプを備え、前記モードの条件と乱数抽選結果とに基づき報知ランプの点灯パターンを異ならせることにより、遊技者に対し、多彩な演出方法でBB又はRBに内部当選していることを報知可能に構成したことを特徴とする。
【0140】
先ず、図20を参照して、「高確率再遊技状態(FT)」の終了時の退避FT終了抽選状態が”0”〜”3”(非ミッションモード)である場合におけるWINランプ点灯状況の一例を説明する。
【0141】
ゲーム開始前の遊技機の状態は「一般遊技状態」とする。また、この時点における「今回のFT終了抽選状態」は”1”とする。ゲーム(1)において、BBに内部当選した、すなわちスタートレバー6が遊技者により操作されたことに基づいて当選役決定手段が「BB」を当選役として決定したため、ゲーム(2)〜ゲーム(4)(FT終了抽選当選ゲームの次ゲーム)開始前の遊技機の状態は「FT中(高確率再遊技状態)」となる。「BB」が当選役として決定されていることは、「BB」が入賞するまで持ち越されるものとする。
【0142】
ゲーム(2)における内部当選役は「再遊技」および「BB」、すなわちスタートレバー6が遊技者により操作されたことに基づいた当選役決定手段の決定が「再遊技」または「BB」を当選役とすることであり、ゲーム(3)における内部当選役は「なし(ハズレ)」および「BB」、すなわちスタートレバー6が遊技者により操作されたことに基づいた当選役決定手段の決定が「なし(ハズレ)」および「BB」を当選役とすることであり、各々のゲーム開始スタート時における「今回のFT終了抽選状態」は”1”である。
【0143】
ゲーム(2)及びゲーム(3)の開始時(当選役決定手段が所定の役(例えば、ゲーム(2)では「再遊技」および「BB」)を当選役として決定し、ストップ用セレクトデータを決定した後)にFT終了抽選が行われ、ゲーム(2)の開始時にはFT終了抽選に不当選とし、ゲーム(3)の開始時にFT終了抽選に当選するとする。FT終了抽選に当選したとき、「FT継続ゲーム回数」に”0”がセットされる。後述する図29の演出抽選処理が実行され、このときの退避FT終了抽選状態が”1”であるので、演出抽選処理のステップS105の判定処理の結果が「NO」となる。従って、ステップS106のWINランプを点灯するか否かの抽選が実行される(CPU31のリフレッシュレジスタの参照による乱数抽選)が、ゲーム(3)の開始時においては不当選であるとする。
【0144】
ゲーム(4)の開始時の、後述する図29の演出抽選処理において、WINランプ点灯決定の処理(ステップS107)は実行されない。これは、ゲーム(4)の開始時における内部当選役が再遊技であって、通常確率再遊技中(一般遊技状態を除く)であり、必ず再遊技に入賞するので、ステップS104の判定処理において、「YES」となるためである。
【0145】
ゲーム(5)の開始時の、後述する図29の演出抽選処理において、内部当選役が「ベル」であるため、ステップS103の判定処理は「NO」となり、次のステップS105の判定処理において、退避FT終了抽選状態を参照する。このときの退避FT終了抽選状態が”2”であるので、演出抽選処理のステップS105の判定処理の結果が「NO」となる。従って、ゲーム(3)と同様にステップS106のWINランプを点灯するか否かの抽選が実行され、ステップS106における抽選処理でWINランプ点灯に当選したものとする。このとき、演出抽選処理のステップS107において、RAM33に配置されたWINランプ点灯フラグに「1(=On)」がセットされる。
【0146】
ゲーム(5)開始時におけるWINランプ点灯抽選においてWINランプ点灯に当選したため、ゲーム(6)の開始時(ここでは、BET操作とスタートレバー操作が行われてゲームが開始するとする)からWINランプが点灯する。以降ボーナス入賞までWINランプが点灯する。ゲーム(6)の終了時(すなわちリールの停止時)にボーナスに入賞し、WINランプの消灯処理、WINランプ点灯フラグのクリアを行う。
【0147】
なお、上記の図20の説明は、タイムチャートの一例を示したに過ぎない。すなわち、「高確率再遊技状態(FT)」の終了決定時(FT終了抽選当選時)〜ボーナス入賞時前の各ゲーム時に退避FT終了抽選状態を参照し、退避FT終了抽選状態が”0”〜”3”であり、かつ、WINランプ不点灯であればWINランプ点灯抽選処理を”26/128”の確率で行うケースは、図20のケース以外にも存在しうる。
【0148】
次に、図21を参照して、「高確率再遊技状態(FT)」の終了時の退避FT終了抽選状態が”4”〜”7”(ミッションモード)である場合におけるWINランプ点灯状況の一例を説明する。
【0149】
図20と同様に、ゲーム開始前の遊技機の状態は「一般遊技状態」とする。また、この時点における「今回のFT終了抽選状態」は”1”とする。ゲーム(11)において、BBに内部当選したため、ゲーム(12)〜ゲーム(15)(FT終了抽選当選ゲームの次ゲーム)開始前の遊技機の状態は「FT中(高確率再遊技状態)」となる。「BB」が当選役として決定されていることは、「BB」が入賞するまで持ち越されるものとする。
【0150】
ゲーム(12)における内部当選役は「再遊技」および「BB」、すなわちスタートレバー6が遊技者により操作されたことに基づいた当選役決定手段の決定が「再遊技」または「BB」を当選役とすることであり、ゲーム(13)における内部当選役は「RB」および「BB」、すなわちスタートレバー6が遊技者により操作されたことに基づいた当選役決定手段の決定が「RB」および「BB」を当選役とすることであり、各々のゲーム開始スタート時における「今回のFT終了抽選状態」は”1”である。また、ゲーム(14)における、当選役決定手段が決定した当選役、ストップ用セレクトデータの値などに基づいたFT終了抽選状態の移行抽選によりFT終了抽選状態が”7”に移行したものとする。
【0151】
ゲーム(12)、ゲーム(13)及びゲーム(14)の開始時(当選役決定手段が所定の役(例えば、ゲーム(12)では「再遊技」および「BB」)を当選役として決定し、ストップ用セレクトデータを決定した後)にFT終了抽選が行われ、ゲーム(12)及びゲーム(13)の開始時にはFT終了抽選に不当選とし、ゲーム(14)の開始時にFT終了抽選に当選したものとする。FT終了抽選に当選したとき、「FT継続ゲーム回数」に”0”がセットされる。後述する図29の演出抽選処理が実行され、このときの退避FT終了抽選状態が”7”であるので、演出抽選処理のステップS105の判定処理の結果が「YES」となる。次に、演出抽選処理のステップS107において、RAM33に配置されたWINランプ点灯フラグに「1(=On)」がセットされる。
【0152】
ゲーム(14)開始時においてWINランプ点灯フラグに「1(=On)」がセットされたため、ゲーム(14)では、液晶表示装置5の液晶表示画面5aにはボーナスが当選していることを遊技者に告知する告知表示、または当選している可能性が高いことを遊技者に期待させる予告表示などが行われ、さらに音声、ランプ点灯などでも予告表示または告知表示がなされる場合がある。さらに、ゲーム(15)の開始時(ここでは、BET操作とスタートレバー操作が行われてゲームが開始するとする)からWINランプが点灯する。以降ボーナス入賞までWINランプが点灯する。ゲーム(17)の終了時(すなわちリールの停止時)にボーナスに入賞し、WINランプの消灯処理、WINランプ点灯フラグのクリアを行う。
【0153】
すなわち、FT終了抽選状態が”4”〜”7”であるFTを経由して、非FTのボーナス内部当選状態に移行した場合は、FT終了抽選状態が”0”〜”3”であるFTを経由して、非FTのボーナス内部当選状態に移行した場合よりも高い確率でWINランプが点灯(当選役決定手段がボーナスを当選役として決定していることを告知表示)する。
【0154】
なお、上記の図21の説明は、タイムチャートの一例を示したに過ぎない。すなわち、「高確率再遊技状態(FT)」の終了決定時(FT終了抽選当選時)〜ボーナス入賞時前の各ゲーム時に退避FT終了抽選状態を参照し、退避FT終了抽選状態が”4”〜”7”であり、かつ、WINランプ不点灯であればWINランプ点灯処理を行うケースは、図21のケース以外にも存在しうる。
【0155】
なお、図20および図21に基づいて例示した如く、本発明の遊技機は、「当選役決定手段が前記特定の役を当選役として決定している場合に、該特定の役に対応する特定の入賞態様を停止表示不可能な複数種類の入賞不可能状態のうちの所定の入賞不可能状態から、前記当選役決定手段が前記特定の役を当選役として決定している場合に、該特定の役に対応する特定の入賞態様を停止表示可能な入賞可能状態に遊技状態を移行制御する状態移行手段と、前記複数種類の入賞不可能状態のうちの特定の入賞不可能状態から前記入賞可能状態に、前記状態移行手段による遊技状態が移行された場合の方が、前記複数種類の入賞不可能状態のうちの特定の入賞不可能状態以外の入賞不可能状態から前記入賞可能状態に、前記状態移行手段による遊技状態が移行された場合よりも高い確率で、前記当選役決定手段が特定の役を当選役として決定したことを、前記入賞表示手段とは別体に設けられた告知表示手段に特定の告知態様で告知表示する告知表示制御手段と、を備えたことを特徴とする遊技機」であるため、FT終了抽選状態が”4”〜”7”であるFTを経由して、非FTのボーナス内部当選状態に移行した場合は、FT終了抽選状態が”0”〜”3”であるFTを経由して、非FTのボーナス内部当選状態に移行した場合よりも高い確率でWINランプが点灯(当選役決定手段がボーナスを当選役として決定していることを告知表示)する。すなわち、遊技者に対し、非FTのボーナス内部当選状態に移行したことを報知することに関し、その移行前のFT終了抽選状態に従ってWINランプを点灯させるか否かの制御が異なる。さらに、「前記遊技状態が前記入賞可能状態の場合は、該入賞可能状態から前記複数の入賞可能状態のうちのいずれの入賞不可能状態に遊技状態が移行制御されるかを、前記識別情報によって識別可能に構成し、前記遊技状態が前記入賞可能状態であり、かつ前記特定の識別情報以外の識別情報の場合には、前記告知報知制御手段が、前記特定の告知態様による報知を行うか否かの抽選を行い、報知を行うと抽選された場合にのみ報知を行い、前記遊技状態が前記入賞可能状態であり、かつ前記識別情報が前記特定の識別情報の場合には、前記告知報知制御手段は、該抽選を行わずに、前記特定の告知態様による報知を行うことを特徴とする遊技機」であるため、FT終了抽選状態が”4”〜”7”であるFTを経由して、非FTのボーナス内部当選状態に移行した場合は100%の確率でWINランプを点灯させる一方で、FT終了抽選状態が”0”〜”3”であるFTを経由して、非FTのボーナス内部当選状態に移行した場合は抽選によりWINランプを点灯させるか否かを判定している。このことによって、遊技者に対して、WINランプが点灯した場合であっても、どのFT終了抽選状態であるFTを経由して、非FTのボーナス内部当選状態に移行したためにWINランプが点灯したのかを探求する楽しみを提供することができる場合がある。このため、本発明は、多彩な遊技演出を行うことにより、遊技者が、遊技機のランプの点灯等による演出・報知が示唆する内容を探求することができる遊技機を提供することができる場合がある。
【0156】
また、本発明の遊技機は、「当選役決定手段が特定の役を当選役として決定している場合に、該特定の役に対応する遊技結果を表示不可能な入賞不可能状態と、に遊技状態を移行制御可能に構成し、前記入賞可能状態に遊技可能状態が移行制御される条件に応じて複数の入賞不可能状態と、前記遊技状態が前記入賞不可能状態の場合に、前記複数の入賞不可能状態のうちのいずれの入賞不可能状態かを識別可能な識別情報と、を有し、前記識別情報が特定の識別情報の場合と、該特定の識別情報以外の識別情報の場合と、に応じて、前記告知報知制御手段が異なる制御を行うことを特徴とする遊技機」であるので、「高確率再遊技状態(FT)」の終了時にどのFT終了抽選状態であったかをFT終了抽選状態番号により識別することが可能である。この識別されるFT終了抽選状態番号によりWINランプの点灯制御を異ならせることができる。このことによって遊技者は、FT終了当選時の「今回のゲームに用いるFT終了抽選状態」又はFT終了当選時の「次回のゲームに用いるFT終了抽選状態」が何であるかを予測する楽しみを得ることができる場合がある。また、遊技者に対し飽きさせない、多彩な演出表示を行う遊技機を提供することができる場合がある。
【0157】
なお、「特定の入賞不可能状態から前記入賞可能状態に移行制御される条件を特定条件として設定する条件設定手段と、該特定条件を遊技者に報知する条件報知手段と、を有し、前記識別状態が前記特定の識別情報の場合に、前記複数の入賞不可能状態のうちの前記特定の入賞不可能状態として識別されることを特徴とする」ため、本発明の遊技機においては、FT終了抽選状態が”4”〜”7”(ミッションモード)であるFTを経由して、非FTのボーナス内部当選状態に移行する場合があり、この場合には100%の確率でWINランプを点灯させる。このことによって、遊技者に対し、ミッション成功により「BB」または「RB」に入賞可能状態へ移行したことを報知して安心感を与える場合があり、さらに「BB」または「RB」へ入賞することへの期待感を抱かせる場合がある。
【0158】
次に、図22〜図24に示すメインフローチャートを参照して、主制御回路71のCPU31の制御動作について説明する。
【0159】
初めに、CPU31は、遊技開始時の初期化を行う(ステップS1)。具体的には、RAM33の記憶内容の初期化、通信データの初期化等を行う。続いてゲーム終了時のRAM33の所定の記憶内容を消去する(ステップS2)。具体的には、前回のゲームに使用されたRAM33の書き込み可能エリアのデータの消去、RAM33の書き込みエリアへの次のゲームに必要なパラメータの書き込み、次のゲームのシーケンスプログラムの開始アドレスの指定等を行う。次に、前回のゲーム終了後、すなわち全リール3L,3C,3R停止後から”30秒”経過したか否かを判別する(ステップS3)。この判別が”YES”であれば、副制御回路72に対し、「デモ画像」の表示を要求する「デモ表示コマンド」を送信する(ステップS4)。
【0160】
次に、CPU31は、メダルの自動投入の要求があるか、すなわち前回のゲームで再遊技の入賞が成立したか否かを判別する(ステップS5)。この判別が”YES”のときは、投入要求分のメダルを自動投入し(ステップS6)、ステップS8に移る。ステップS5の判別が”NO”のときは、メダルセンサ22S又はBETスイッチ11,12,13からの入力があるか否かを判別する(ステップS7)。この判別が”YES”のときは、ステップS8に移り、”NO”のときは、ステップS3に移る。
【0161】
ステップS8では、BETスイッチ11〜13の操作又はメダルを投入する操作が行われたことを示す「BETコマンド」を副制御回路72へ送信する。このとき、CPU31はRAM33に配置されたWINランプ点灯フラグを参照し、フラグが「1(=On)」ならば、ランプ駆動回路45に対しWINランプ51の点灯指令の信号を供給する。この信号に基づきランプ駆動回路45がWINランプ51を点灯する。続いて、スタートレバー6の操作に基づくスタートスイッチ6Sからの入力があるか否かを判別する(ステップS9)。この判別が”YES”のときは前回のゲームが開始してから”4.1秒”経過しているか否かを判別し(ステップS10)、この判別が”YES”のときはステップS12に移り、”NO”のときはステップS11に移る。ステップS11では、「ゲーム開始待ち時間消化処理」を行う。具体的には、前回のゲームが開始してから”4.1秒”経過するまでの間、遊技者のゲームを開始する操作に基づく入力を無効にする処理を行う。
【0162】
次に、CPU31は、リールの回転処理を行い(ステップS12)、同時に抽選用の乱数を抽出し(ステップS13)、1ゲーム監視用タイマをセットする(ステップS14)。ステップS13の処理で抽出した乱数は、後で説明する確率抽選処理において使用される。ステップS14の処理の1ゲーム監視用タイマには、遊技者の停止ボタンの停止操作によらずに自動的にリールを停止させるための自動停止タイマが含まれる。
【0163】
図23のステップS15では、後で図25を参照して説明する遊技状態監視処理を行う。続いて、後で図26を参照して説明する確率抽選処理を行う(ステップS16)。この確率抽選処理(当選役決定手段の実施の形態)は、遊技状態に応じて確率抽選テーブルを使用し、上記ステップS13において抽出した乱数値がどの役の乱数範囲に属するか否かを判別し、内部当選役を決定する(当選役決定手段が所定の役を当選役として決定する)ものである。
【0164】
続いて、遊技状態、内部当選役などに基づいて停止テーブル群(セレクトデータ)を抽選により決定し(ステップS17)、ステップS18に移る。
【0165】
ステップS18では、FT終了抽選状態番号を退避する処理を行う。CPU31は、RAM33に配置された「FT終了抽選状態番号を退避する」変数に、FT終了抽選状態番号の変更に備えて、現在のFT終了抽選状態番号を記憶する。次のステップS19の「FT制御処理」では、「FT中」である限り(図27のステップS61→YES)「次回のゲームに用いるFT終了抽選状態」を抽選する(図27のステップS65)ため、FT終了抽選状態が変更される可能性がある。そのため、「FT制御処理」の実行後では、「今回のゲームに用いられたFT終了抽選状態」が「次回のゲームに用いるFT終了抽選状態」により置き換えられる可能性があり、「今回のゲームに用いられたFT終了抽選状態」が不明となる。故に「FT制御処理」の実行により変更される前のFT終了抽選状態番号を退避するのである。具体的に、FT終了当選時のゲームでは、そのゲームで用いられた終了抽選状態が退避FT終了抽選状態番号に格納される。FT終了当選時〜次回のFT中のゲームでは、FT終了当選時のゲームで抽選された「次回のゲームに用いるFT終了抽選状態」が退避FT終了抽選状態番号に格納される。この処理の終了後、ステップS19へ処理を移す。
【0166】
ステップS19では、後で図27及び図28を参照して説明するFT制御処理を行い、ステップS20に移る。ステップS20では、後で図29を参照して説明する演出抽選処理を行い、ステップS21に移る。
【0167】
ステップS21では、「今回のFT終了抽選状態」、「次回のFT終了抽選状態」、「FT継続ゲーム回数」、「内部当選役」、「WINランプ点灯」などの情報を含む「スタートコマンド」を副制御回路72へ送信し、ステップS22に移る。
【0168】
次に、CPU31は、停止ボタンが”オン”かどうかを判別する(ステップS22)。具体的には、いずれかの停止ボタンが操作されたかどうかを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS24に移り、”NO”のときは、ステップS23に移る。ステップS23では、自動停止タイマの値が”0”であるか否かを判別し、この判別が”YES”のときは、ステップS24に移り、”NO”のときは、ステップS22に移る。
【0169】
ステップS24では、CPU31は、滑りコマ数を決定するための滑りコマ数決定処理を行う。具体的には、決定(選択)されたセレクトデータに対応する停止テーブル群の中から停止テーブルを選択し、選択した停止テーブル、停止操作位置及び停止制御位置に基づいて滑りコマ数を決定する。続いて、滑りコマ数分、停止操作された停止ボタンに対応するリールを回転させてから停止させる(ステップS25)。続いて、CPU31は、全てのリールが停止したかどうかを判別する(ステップS26)。この判別が”YES”のときは、ステップS27に移り、”NO”のときは、ステップS22に移る。ステップS27では、全てのリールが停止したことを示す「全リール停止コマンド」を送信し、図24のステップS28に移る。
【0170】
図24のステップS28では、CPU31は入賞検索を行う。入賞検索とは、表示窓4L,4C,4Rの図柄の停止態様に基づいて入賞役(入賞が成立した役)を識別するための入賞フラグをセットすることである。具体的には、センターライン8cに沿って並ぶ図柄のコードナンバー及び入賞判定テーブルに基づいて入賞役を識別する。続いて、入賞フラグが正常であるか否かを判別する(ステップS29)。この判別が”NO”のときはイリーガルエラーの表示を行う(ステップS30)。この場合、遊技は中止となる。ステップS29の判別が”YES”のときは、遊技状態に応じてメダルのクレジット又は払出しを行うとともに、入賞役に応じて遊技状態をBB遊技状態或いはRB遊技状態へ移行する(ステップS31)。
【0171】
次に、ボーナスの入賞が成立したか否かを判別する(ステップS32)。この判別が”YES”のときは、ステップS33に移り、”NO”のときは、ステップS37に移る。ステップS33では、入賞が成立したボーナスの種類に応じて遊技状態をBB遊技状態又はRB遊技状態に更新(セットされたボーナスフラグのクリアを含む)し、ステップS34に移る。ステップS34では、入賞が成立したボーナスに対応するボーナスストック数を”1”減算し、ステップS35に移る。
【0172】
ステップS35では、WINランプ点灯中かの判定処理を行う。CPU31がRAM33に配置されたWINランプ点灯フラグを参照して、フラグが「1(=On)」であると判定するときはステップS36へ処理を移し、フラグが「1(=On)」であると判定しないときは図22のステップS2に移る。
【0173】
ステップS36では、WINランプの消灯処理、WINランプ点灯フラグのクリア処理を行う。CPU31がランプ駆動回路45に対しWINランプ51の消灯指令信号を供給し、その信号の供給を受けたランプ駆動回路45はWINランプを消灯する。この処理が終了すると、図22のステップS2に移る。
【0174】
ステップS37では、現在の遊技状態がBB一般遊技状態又はRB遊技状態であるか否かを判別する。この判別が”NO”のとき(遊技状態がBB一般遊技状態又はRB遊技状態でないとき)は、図22のステップS2に移り、”YES”のときは、ステップS38に移る。ステップS38では、ボーナスの「遊技数チェック処理」を行う。この「遊技数チェック処理」では、RB遊技状態が発生した回数、BB一般遊技状態のゲーム回数、RB遊技状態における入賞回数、及びRB遊技状態におけるゲーム回数をチェックするとともに、BB一般遊技状態及びRB遊技状態間における遊技状態の移行(セット)を行う。
【0175】
次に、ボーナスの終了時であるか否かを判別する(ステップS39)。具体的には、BBの入賞が成立した後では、3回目のRB遊技状態において入賞回数が8回又はゲーム回数が12回であるか、又はBB一般遊技状態においてゲーム回数が30回であるか否かを判別する。また、”BAR−BAR−BAR”が有効ラインに沿って並ぶことによりRBの入賞が成立した後では、RB遊技状態において入賞回数が8回又はゲーム回数が12回であるか否かを判別する。ステップS39の判別が”YES”のときは、BB遊技状態又はRB遊技状態を終了してステップS40に移り、”NO”のときは、図22のステップS2に移る。ステップS40では、BB遊技状態又はRB遊技状態が終了したことを示す「ボーナス終了コマンド」を副制御回路72へ送信し、遊技状態を一般遊技状態に更新し、図22のステップS2に移る。
【0176】
次に、図25を参照して、遊技状態監視処理について説明する。
【0177】
初めに、CPU31は、ボーナス中か、すなわちBB遊技状態又はRB遊技状態であるか否かを判別する(ステップS41)。この判別が”YES”のときは、図23のステップS16に移り、”NO”のときは、ステップS42に移る。ステップS42では、一般遊技状態であるか否かを判別し、この判別が”YES”のときは、ステップS43に移り、”NO”のときは、ステップS49に移る。
【0178】
ステップS43では、ボーナスストック数が”1”以上であるか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS44に移り、”NO”のときは、図23のステップS16に移る。ステップS44では、BBストック数及びRBストック数が”1”以上であるか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS45に移り、”NO”のときは、ステップS47に移る。ステップS45では、BB内部当選設定比率テーブル(図10)に基づいて次ボーナスを抽選により決定し、ステップS46に移る。ステップS46では、決定されたボーナスに対応するボーナスフラグをセットし、ステップS48に移る。ステップS47では、BB又はRBのいずれか一方のストック数が”1以上”であることから、そのボーナスに対応するボーナスフラグをセットし、ステップS48に移る。
【0179】
ステップS48では、FT継続ゲーム回数として”1200”をセットし、ステップS49に移る。ステップS49では、セット(格納)されたボーナスフラグの種類及びFT継続ゲーム回数に基づいて遊技状態を更新し、図23のステップS16に移る。ここで、ステップS44〜ステップS48は、一般遊技状態においてボーナスに内部当選したゲームの次のゲーム、又はボーナスストック数が”1”以上であるボーナス終了後の最初のゲームにおいて行われる。また、ステップS49では、例えば、FT継続ゲーム回数が”0”の場合には、遊技状態が「高確率再遊技中BB内部当選状態」から「通常確率再遊技中BB内部当選状態」へ更新される。
【0180】
次に、図26を参照して、確率抽選処理について説明する。
【0181】
初めに、CPU31は、遊技状態がBB一般遊技状態又はRB遊技状態であるか否かを判別する(ステップS51)。この判別が”YES”のときは、ステップS55に移り、”NO”のときは、ステップS52に移る。ステップS52では、FT継続ゲーム回数が”0”であるか否か、すなわち「通常確率再遊技中」であるか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS53に移り、”NO”のときは、ステップS54に移る。ステップS53では、通常確率再遊技中用確率抽選テーブル(図5(1))に基づいて内部当選役の抽選を行い、ステップS56に移る。
【0182】
ステップS54では、FT用確率抽選テーブル(図5(2))に基づいて内部当選役の抽選を行い、ステップS56に移る。ステップS51の判別が”YES”のときは、ボーナス中用確率抽選テーブル(図示せず)に基づいて内部当選役の抽選を行い(ステップS55)、ステップS56に移る。ステップS56では、選択された内部当選役の情報をRAM33に格納し、ステップS57に移る。ステップS57では、内部当選役がボーナスであるか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS58に移り、”NO”のときは、ステップS59に移る。ステップS58では、内部当選したボーナスの種別に基づいてBBストック数又はRBストック数に”1”を加算し、ステップS59に移る。ステップS59では、前回のゲームのボーナスに関する内部当選役(ボーナスフラグに応じたボーナス)を今回のゲームの内部当選役に加える。これらが当選役決定手段の1実施形態である。次に図23のステップS17に移る。
【0183】
次に、図27及び図28を参照して、FT制御処理について説明する。
【0184】
初めに、CPU31は、FT中であるか否か、すなわち「高確率再遊技中」であるか否かを判別する(ステップS61)。この判別が”YES”のときは、ステップS62に移り、”NO”のときは、図23のステップS20に移る。
【0185】
ステップS62では、「FT継続ゲーム回数」を”1”減算し、ステップS63に移る。ここで、ゲーム開始時において「FT継続ゲーム回数」が”0”の場合には、基本的に図25のステップS49で遊技状態が「通常確率再遊技中」に移行する。従って、ステップS61の判別が”YES”となり、ステップS62が行われるのは、「FT継続ゲーム回数」が”1”以上の場合である。
【0186】
ステップS63では、FT制御データを抽出する。具体的には、内部当選役及びセレクトデータに基づいて「遊技数選択区分」、「抽選データ検索番号」及び「状態変更検索番号」を決定し(図11)、ステップS64に移る。ステップS64では、「状態変更検索番号」及び「今回のFT終了抽選状態」に基づいて「FT終了抽選状態検索番号」を決定(取得)する(図12)。続いて、抽出した乱数値及びFT終了抽選状態抽選テーブル(図13、図14)に基づいてFT終了抽選状態の抽選を行い(ステップS65)、ステップS66に移る。
【0187】
ステップS66では、FT終了抽選状態の変更か否かを判別する。具体的には、「今回のFT終了抽選状態」と決定した「次回のFT終了抽選状態」が異なるか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS67に移り、”NO”のときは、ステップS68に移る。ステップS67では、次回のゲームに用いるFT終了抽選状態(次回のFT終了抽選状態)をRAM33内の所定の記憶領域に格納し(特定条件を設定し)、ステップS68に移る。前述のように、「FT終了抽選状態」に応じて「FT」が終了することとなる条件が対応している。従って、ステップS68で「FT終了抽選状態」の情報を格納することにより特定条件を設定する(遊技モードの移行の場合に、条件設定手段が特定条件を設定する)ことになる。また、「FT」中においては、ステップS65の抽選により「FTの終了抽選状態」が変更されうる。他方、次ボーナスは、「FT」の開始時(図25のステップS49)において決定される(図25のステップS45)。従って、有利状態発生手段(遊技状態更新手段108)によって発生させる(発生を許可する)有利状態が第2の有利状態(BB)か否かが、特定条件が設定される以前に決定されていることになる。ここで、ステップS67で格納されたFT終了抽選状態は、次回のゲームが「高確率再遊技中」である場合には、そのゲーム、「高確率再遊技中」でない場合には、ボーナスの終了後の最初のゲームにおける「今回のFT終了抽選状態」となる。
【0188】
ステップS68では、「抽選データ検索番号」及び「今回のFT終了抽選状態」に基づいて「FT終了抽選値」を決定(取得)する(図15)。続いて、「FT終了抽選値」、抽出した乱数値、設定値及びFT終了抽選テーブル(図16)に基づいて今回のゲームのFT終了抽選状態に応じた「FT」の終了抽選を行う(ステップS69)。続いて、「FT」の終了に当選したか否かを判別する(ステップS70)。この判別が”YES”のときは、図28のステップS71に移り、”NO”のときは、図23のステップS20に移る。
【0189】
図28のステップS71では、「変更予定FT継続ゲーム回数」に”0”をセットする。「変更予定FT継続ゲーム回数」は、「FT」の終了抽選に当選した場合などに、「FT」を延長するゲームの回数として予定する回数である。続いて、遊技数選択区分が”0”であるか否かを判別する(ステップS72)。この判別が”YES”のときは、ステップS76に移り、”NO”のとき(遊技数選択区分が”1”のとき)は、ステップS73に移る。ステップS73では、「変更予定FT継続ゲーム回数」に”4”をセットし、ステップS74に移る。
【0190】
ステップS74では、「FT継続ゲーム回数」を”4”に変更か否かを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS76に移り、”NO”のときは、ステップS75に移る。ステップS75では、「変更予定FT継続ゲーム回数」に”8”をセットし、ステップS76に移る。ステップS76では、現在の「FT継続ゲーム回数」が「変更予定FT継続ゲーム回数」以下であるか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、図23のステップS21に移り、”NO”のときは、ステップS77に移る。ステップS77では、「変更予定FT継続ゲーム回数」をFT継続ゲーム回数格納手段118に格納し、図23のステップS20に移る。
【0191】
次に、図29を参照して、演出抽選処理について説明する。
【0192】
初めに、ステップS101では、「FT継続ゲーム回数」が”0”であるかどうかを判定する処理を行う。すなわち、「高確率再遊技状態(FT)」が終了しているか否かの判定である。「FT継続ゲーム回数」が”0”である場合は「高確率再遊技状態(FT)」が終了している状態であり、「FT継続ゲーム回数」が”0”より大の場合は「高確率再遊技状態(FT)」が継続している状態である。CPU31は、RAM33に配置された「FT継続ゲーム回数」を格納する変数を参照し、「FT継続ゲーム回数」が”0”であると判定する場合にはステップS102へ処理を移し、「FT継続ゲーム回数」が”0”であると判定しない場合には本サブルーチンを終了し、メインフローへ処理を戻し、図23のステップS21へ処理を移す。
【0193】
次に、ステップS102では、WINランプ点灯中か否かの判定処理を行う。WINランプ51が点灯中であれば、更にWINランプの点灯処理を行う必要がないため、この処理を行う。CPU31がRAM33に配置されたWINランプ点灯フラグを参照し、フラグが「1(=On)」(WINランプ51が点灯中)であると判定されないときにはステップS103へ処理を移し、一方フラグが「1(=On)」(WINランプ51が消灯中)であると判定されるときには本サブルーチンを直ちに終了し、メインフローへ処理を戻し、図23のステップS21へ処理を移す。
【0194】
次に、ステップS103では、再遊技に内部当選しているかの判定を行う。図26の確率抽選処理(内部抽選処理)のステップS56で、遊技状態に応じて確率抽選テーブルを使用し、図22のステップS13において抽出した乱数値がどの役の乱数範囲に属するか否かを判別し、内部当選役が決定され、RAM33に配置された成立フラグを参照する。CPU31による参照の結果、内部当選役が再遊技に当選していると判定される場合にはステップS104へ処理を移し、内部当選役が再遊技に当選していると判定されない場合にはステップS105へ処理を移す。
【0195】
次に、ステップS104では、ストップ用セレクトデータが”2”であるか否かの判定を行う。ストップ用セレクトデータとは、図23のステップS17の処理で決定されたデータである。CPU31が、ストップ用セレクトデータが”2”に等しいと判定するとき、すなわち「再遊技入賞成立可能テーブル群」が選択され、再遊技に入賞する状態であるときは本サブルーチンを直ちに終了し、メインフローへ処理を戻し、図23のステップS21へ処理を移す。一方ストップ用セレクトデータが”2”に等しいと判定しないときステップS105へ処理を移す。
【0196】
次に、ステップS105では、退避FT終了抽選状態番号が”4”以上であるか否かの判定を行う。退避FT終了抽選状態番号とは、図23のステップS18でRAM33に配置された変数に退避された、ステップS19の「FT制御処理」の実行により変更される前のFT終了抽選状態番号である。「FT制御処理」では、「FT中」である限り(図27のステップS61→YES)「次回のゲームに用いるFT終了抽選状態」を抽選する(図27のステップS65)ため、FT終了抽選状態が変更される可能性がある。そのため、「FT制御処理」の実行後では、「今回のゲームに用いられたFT終了抽選状態」が「次回のゲームに用いるFT終了抽選状態」により置き換えられる可能性があり、「今回のゲームに用いられたFT終了抽選状態」が不明となる。故に「FT制御処理」の実行により変更される前のFT終了抽選状態番号を退避するのである。具体的に、FT終了当選時のゲームでは、そのゲームで用いられた終了抽選状態が退避FT終了抽選状態番号に格納される。FT終了当選時〜次回のFT中のゲームでは、FT終了当選時のゲームで抽選された「次回のゲームに用いるFT終了抽選状態」が退避FT終了抽選状態番号に格納される。CPU31が、退避FT終了抽選状態番号が”4”以上である、すなわち状態番号が”4”〜”7”の「ミッションモード」と判定するときにはステップS107へ処理を移し、「ミッションモード」と判定しないときにはステップS106へ処理を移す。
【0197】
次に、ステップS106では、リフレッシュレジスタの値が26より小であるかの判定を行う。リフレッシュレジスタとは、CPU31自体の内部で制御されるレジスタで、CPU31の1命令ごとにインクリメント(1を加算)されるものであり、”0”〜”127”の数値の範囲で周期的にインクリメントされるカウンタである。CPU31がリフレッシュレジスタを参照し、その値が”26”より小であると判定するとき(リフレッシュレジスタの値が”26”より小と判定される確率は”26/128”である)にはステップS107へ処理を移し、一方判定しないときには本サブルーチンを直ちに終了し、メインフローへ処理を戻し、図23のステップS21へ処理を移す。
【0198】
次に、ステップS107では、WINランプ点灯決定処理を行う。CPU31は、RAM33に配置されたWINランプ点灯フラグに「1(=On)」を格納する。この処理が終了すると、本サブルーチンは終了する。
【0199】
このように、本発明の遊技機は、「当選役決定手段が前記特定の役を当選役として決定している場合に、該特定の役に対応する特定の入賞態様を停止表示不可能な複数種類の入賞不可能状態のうちの所定の入賞不可能状態から、前記当選役決定手段が前記特定の役を当選役として決定している場合に、該特定の役に対応する特定の入賞態様を停止表示可能な入賞可能状態に遊技状態を移行制御する状態移行手段と、前記複数種類の入賞不可能状態のうちの特定の入賞不可能状態から前記入賞可能状態に、前記状態移行手段による遊技状態が移行された場合の方が、前記複数種類の入賞不可能状態のうちの特定の入賞不可能状態以外の入賞不可能状態から前記入賞可能状態に、前記状態移行手段による遊技状態が移行された場合よりも高い確率で、前記当選役決定手段が特定の役を当選役として決定したことを、前記入賞表示手段とは別体に設けられた告知表示手段に特定の告知態様で告知表示する告知表示制御手段と、を備えたことを特徴とする遊技機」であるので、「高確率再遊技状態(FT)」の終了時のFT終了抽選状態番号がいずれであったかによってWINランプの点灯確率を異ならせることによって遊技機において多彩な報知・演出を行うことが可能となる場合がある。さらに、本発明の遊技機は、「前記遊技状態が前記入賞可能状態の場合は、該入賞可能状態から前記複数の入賞可能状態のうちのいずれの入賞不可能状態に遊技状態が移行制御されるかを、前記識別情報によって識別可能に構成し、前記遊技状態が前記入賞可能状態であり、かつ前記特定の識別情報以外の識別情報の場合には、前記告知報知制御手段が、前記特定の告知態様による報知を行うか否かの抽選を行い、報知を行うと抽選された場合にのみ報知を行い、前記遊技状態が前記入賞可能状態であり、かつ前記識別情報が前記特定の識別情報の場合には、前記告知報知制御手段は、該抽選を行わずに、前記特定の告知態様による報知を行うことを特徴とする遊技機」であるため、FT終了抽選状態が”4”〜”7”であるFTを経由して、非FTのボーナス内部当選状態に移行した場合は100%の確率でWINランプを点灯させる一方で、FT終了抽選状態が”0”〜”3”であるFTを経由して、非FTのボーナス内部当選状態に移行した場合は抽選によりWINランプを点灯させるか否かを判定している。このことによって、遊技者に対して、WINランプが点灯した場合であっても、どのFT終了抽選状態であるFTを経由して、非FTのボーナス内部当選状態に移行したためにWINランプが点灯したのかを探求する楽しみを提供することができる場合がある。このため、本発明は、多彩な遊技演出を行うことにより、遊技者が、遊技機のランプの点灯等による演出・報知が示唆する内容を探求することができる遊技機を提供することができる場合がある。
【0200】
また、本発明の遊技機は、「当選役決定手段が特定の役を当選役として決定している場合に、該特定の役に対応する遊技結果を表示不可能な入賞不可能状態と、に遊技状態を移行制御可能に構成し、前記入賞可能状態に遊技可能状態が移行制御される条件に応じて複数の入賞不可能状態と、前記遊技状態が前記入賞不可能状態の場合に、前記複数の入賞不可能状態のうちのいずれの入賞不可能状態かを識別可能な識別情報と、を有し、前記識別情報が特定の識別情報の場合と、該特定の識別情報以外の識別情報の場合と、に応じて、前記告知報知制御手段が異なる制御を行うことを特徴とする遊技機」であるので、「高確率再遊技状態(FT)」の終了時にどのFT終了抽選状態であったかをFT終了抽選状態番号により識別することが可能である。この識別されるFT終了抽選状態番号によりWINランプの点灯制御を異ならせることができる。このことによって遊技者は、FT終了当選時の「今回のゲームに用いるFT終了抽選状態」又はFT終了当選時の「次回のゲームに用いるFT終了抽選状態」が何であるかを予測する楽しみを得ることができる場合がある。また、遊技者に対し飽きさせない、多彩な演出表示を行う遊技機を提供することができる場合がある。
【0201】
なお、「特定の入賞不可能状態から前記入賞可能状態に移行制御される条件を特定条件として設定する条件設定手段と、該特定条件を遊技者に報知する条件報知手段と、を有し、前記識別状態が前記特定の識別情報の場合に、前記複数の入賞不可能状態のうちの前記特定の入賞不可能状態として識別されることを特徴とする」ため、本発明の遊技機においては、FT終了抽選状態が”4”〜”7”(ミッションモード)であるFTを経由して、非FTのボーナス内部当選状態に移行する場合があり、この場合には100%の確率でWINランプを点灯させる。このことによって、遊技者に対し、ミッション成功により「BB」または「RB」に入賞可能状態へ移行したことを報知して安心感を与える場合があり、さらに「BB」または「RB」へ入賞することへの期待感を抱かせる場合がある。
【0202】
また、本実施形態では、WINランプの点灯を、BBまたはRBに内部当選している「内部当選」を報知するため点灯するものとして構成している。しかし、本発明はこれに限らず、WINランプの点灯は「高確率再遊技状態(FT)」の終了を契機に行うため、WINランプの点灯を、「高確率再遊技状態(FT)」の終了を報知するためのものであるとして構成してもよい。
【0203】
また、WINランプの点灯を「高確率再遊技(FT)」の終了を契機に行うため、遊技者が停止ボタン7L,7C,7Rを操作するタイミングがどのようなタイミングであっても特定の役を入賞させられない状態から、遊技者が停止ボタン7L,7C,7Rを操作するタイミングが所定のタイミングであった場合にその所定の役を入賞させられる状態に移行したことを遊技者に報知するためのものであるとして適用してもよいし、遊技者が停止ボタン7L,7C,7Rを操作するタイミングが特定のタイミングでなければ特定の役を入賞させられない状態から、遊技者が停止ボタン7L,7C,7Rを操作するタイミングが、そのタイミングよりも遊技者に容易な所定のタイミングであった場合にその特定の役を入賞させられる状態に移行したことを遊技者に報知するためのものであるとして適用してもよい。すなわち、特定の役を入賞させることが困難な状態から、その特定の役を入賞させることが容易な状態に移行したことを遊技者に報知するように構成してもよい。
【0204】
次に、図30を参照して、副制御回路72の報知関連処理について説明する。
【0205】
初めに、報知制御手段72aは、「FT中」であるか否かを判別する(ステップS81)。この判別が”YES”のときは、ステップS82に移る。ステップS82では、スタートコマンドを受信したか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS83に移り、”NO”のときは、ステップS81に移る。ステップS83では、BB遊技状態等の後の”1回目”のゲームであるか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS81に移り、”NO”のときは、ステップS84に移る。ここで、実施例では、「高確率再遊技中」以外の遊技状態では「FT終了抽選状態」の更新等を行わないので、BB遊技状態等の後の”1回目”のゲームの「FT終了抽選状態」は、「FT継続ゲーム回数」が”0”となったゲームにおける「次回のFT終了抽選状態」と同じである。
【0206】
ステップS84では、「今回のFT終了抽選状態」と「次回のFT終了抽選状態」とが異なるか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS85に移り、”NO”のときは、ステップS81に移る。ステップS85では、「次回のFT終了抽選状態」が「ミッションモード」であるか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS86に移り、”NO”のときは、ステップS81に移る。ステップS86では、「今回のFT終了抽選状態」が「状態2」又は「状態3」であるか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS81に移り、”NO”のときは、ステップS87に移る。
【0207】
ステップS87では、「BETコマンド」を受信したか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、対応するミッションの報知を開始するように液晶表示装置5を制御する(ステップS88)。このステップS88により「FT」が終了する「特定条件」が報知されることとなる。ここで、ステップS83の判別により、BB遊技状態等の後の”1回目”のゲームの「FT終了抽選状態」が「ミッションモード」である場合には、ミッションの報知が行われない。また、ステップS86の判別により、「今回のFT終了抽選状態」が「状態2」又は「状態3」であるゲームにおいて「FT」の終了抽選に不当選となるとともに、「次回のFT終了抽選状態」として「ミッションモード」が選択された場合には、遊技者の終了抽選に当選することに対する期待感を維持することを目的としてミッションの報知が行われない。
【0208】
図31のステップS89では、スタートコマンドを受信したか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、「FT継続ゲーム回数」が”0”であるか否かを判別する(ステップS90)。これは、例えば、「FT継続ゲーム回数」が”0”の場合、スタートコマンドに「FT終了」を示す情報が含まれている場合、スタートコマンドに含まれる特定の役(例えば、「ミッション」の成功の条件或いは失敗の条件となる役)が内部当選役であることを示す情報が含まれている場合、報知制御手段72aが「FT継続ゲーム回数」の情報を含むスタートコマンドを受信する毎に、報知制御手段72aが備えている「FT継続ゲーム回数」を減算し、今回のゲームにおいて「FT継続ゲーム回数」が”0”であると判定された場合などであれば、「FT終了」と判別するようにしている。この判別が”YES”のときは、ステップS91に移り、”NO”のときは、ステップS94に移る。ステップS91では、「全リール停止コマンド」を受信したか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、ミッションの報知を終了し(ステップS92)、ミッションの成功を報知し(ステップS93)、図30のステップS81に移る。
【0209】
ステップS94では、「今回のFT終了抽選状態」と「次回のFT終了抽選状態」が異なるか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS95に移り、”NO”のときは、ステップS89に移る。ステップS95では、「全リール停止コマンド」を受信したか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、ミッションの報知を終了し(ステップS96)、ミッションの失敗を報知し(ステップS97)、図30のステップS81に移る。
【0210】
ここで、例えば、「FT」において継続して行われたゲームの回数が「ミッションモード」中に”1200回”に到達したときは、「ミッション」に成功していない場合においてもミッションの成功が報知されることとなる。例えば、”1200回”に到達したゲームの「FT終了抽選状態」が「状態4」〜「状態6」のいずれかであり、そのゲームにおいて「再遊技」の入賞が成立した場合においてもミッションの成功が報知されることとなる。
【0211】
本発明は、本実施例のようなパチスロ機の他、スロットマシン、パチンコ機、アレンジボール、雀球遊技機、ビデオスロット、ビデオポーカ等の他の遊技機にも本発明を適用できる。さらに、上述のスロットマシンでの動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。
【0212】
ここで、現在主流のパチンコ機においては、近年、遊技盤の中央に液晶表示装置等の電気的表示装置を設けた遊技機が普及している。この電気的表示装置では、画像で表現される複数の図柄(以下「特別図柄」という)を変動表示して、スロットマシンの3列の回転リールを擬似的に表示する。特別図柄の変動表示が停止したときに予め定められた停止態様(”7−7−7”のように同一の特別図柄が揃った停止態様であり、一般に「大当り」と称される)となった場合、遊技者にとって有利な特別遊技状態へと移行する。一般のパチンコ機では、発射ハンドルの操作により遊技盤内に発射された遊技球が所定の入賞口(いわゆる「始動入賞口」という)へ入賞することを条件に特別図柄の変動表示を開始し、所定時間が経過した後に特別図柄を停止表示する。このようなパチンコ機に本発明を適用できる。
【0213】
また、「パチンコ機」などにおける「役」として次のうちの一又は複数を適用することもできる。「外れ」、遊技盤面に設けられた大入賞手段を複数回開放又は拡大する「大当り」、遊技盤面に設けられた大入賞手段を1回開放又は拡大する小当り「中当り」、遊技盤面に設けられた可変入賞手段を1回又は複数回開放又は拡大する「当り」。
【0214】
また、「パチンコ機」などにおける「有利状態」として次のうちの一又は複数を適用することもできる。「大当り」、当選役決定手段が所定の役を当選役と決定する確率を複数単位遊技に亘って特定確率とする第1状態と、該第1状態よりも特定確率が高い第2状態を有している場合の「第2状態」、遊技盤面に設けられた可変入賞手段の1回の作動における開放または拡大時間を複数単位遊技に亘って特定時間とする第1状態と、該第1状態よりも特定時間が長い第2状態を有している場合の「第2状態」、遊技盤面に設けられた可変入賞手段の1回の作動における開放または拡大回数を複数単位遊技に亘って特定回数とする第1状態と、該第1状態よりも特定回数が多い第2状態を有している場合の「第2状態」、図柄表示手段に特定の遊技結果が表示された場合に遊技盤面に設けられた可変入賞手段または大入賞手段が作動するように構成し、該図柄表示手段の可変表示開始から遊技結果が表示されるまでの可変表示時間を複数単位遊技に亘って特定時間とする第1状態と、該第1状態よりも特定時間が短い第2状態を有している場合の「第2状態」。
【0215】
また、上述「複数単位遊技」の期間の長さが特定期間である第1状態と、該第1状態よりも該特定期間が長い第2状態を有している場合の第2状態を有利状態としても良い。また、上述「複数回」の回数が特定回数である第1状態と、該第1状態よりも該特定回数が多い第2状態を有している場合の第2状態を有利状態としても良い。また、複数単位遊技に亘って継続し、遊技者が特定の期待値で賞媒体を獲得可能な第1の状態と、該第1状態よりも該特定の期待値が高い第2状態と、を有している場合の第2状態を有利状態としても良い。また、有利者に有利な第1の有利状態と、該第1の有利状態とは異なる有利者に有利な第2有利状態と、を発生可能に構成し、第1の有利状態中に第2有利状態が発生する状態を有利状態としても良い。また、上述の状態が複合して発生する状態を有利状態としても良い。また、有利状態は遊技者に有利な状態であれば任意の状態を適用することができる。また、非有利状態は、特定の有利状態よりも遊技者に有利さが低い特定の状態であればいずれを適用しても良い。また、特定の有利状態を役として適用しても良い。また、所定の役、特定の役、所定の当選役、特定の当選役は上述の役のいずれを適用しても良い。
【0216】
[変形実施形態]
また、実施例では、”7つ”の遊技状態を例示し、さらに再遊技(リプレイ)が当選役として決定される確率には、「通常」と「高確率」の”2種類”を例示しているが、遊技状態を複数備えるための手法は適宜変更可能である。例えば、実施例に示したような複数の遊技状態を、特定の役(例えば、再遊技)が当選役として決定される確率を夫々異ならせることもできるし、セレクトデータを選択する抽選用のテーブルを複数備えることで実現することもできる。なお、実施例では、再遊技(リプレイ)が当選役として決定される確率の状態(「通常状態」と「高確率状態」)に応じた”2種類”を備えている。
【0217】
また、条件設定手段が、遊技者に有利な有利状態を発生させる成功条件と、該成功条件が充足されても前記有利状態を発生させない状態に遊技状態を移行する失敗条件と、を含んだ特定条件として設定するように構成することもできる。また、該成功条件のみ、又は失敗条件のみを含んだ条件を設定することもできる。また、継続条件は、その条件が充足した場合は、その充足した単位遊技の次回の単位遊技に成功条件が充足されたことに基づいて遊技価値を遊技者に付与、又は有利状態を発生させる条件として適用するようにしてもよい。前述の特定条件の充足は、その特定条件に含まれる成功条件のみの充足として適用することもできる。また、条件設定手段は、一又は複数の成功条件と、一又は複数の失敗条件と、一又は複数の継続条件と、を特定条件として設定するように構成することもできる。条件設定手段が設定する成功条件、継続条件、失敗条件などは、条件設定手段が設定する特定条件として例示している同じ条件を適用することもできる。条件設定手段が成功条件、失敗条件、継続条件のいずれか一つ又は二つのみを設定するように構成することもできる。
【0218】
また、特定の時期の以後から特定の期間の間は、該特定の期間以外の期間よりも高い確率で条件設定手段、条件報知手段が作動(設定、報知、決定など)するように構成することもできる。特定の時期は、所定の図柄表示手段の表示開始、所定の図柄表示手段の表示終了、遊技機への電源の投入、所定の記憶領域又は全ての記憶領域に記憶された情報の消去(RAMクリア)、バックアップ復帰、客待ちデモンストレーション(以下「デモ」と略記する)の開始、客待ちデモの終了、エラー(不具合)発生、エラーからの復帰、所定の有利状態の開始、所定の有利状態の終了、所定の遊技価値の付与などと略同時期とすることもできる。また、略同時期は、同一の単位遊技、所定回(例えば、”1回”、”2回”など)後、又は前の単位遊技などであってもよい。また、特定の期間は、同一の単位遊技の間、所定回(例えば、”1回”、”2回”など)の単位遊技、所定の条件が成立する単位遊技まで、所定の有利状態が所定回(例えば、”1回”、”2回”など)発生又は終了まで、所定の遊技価値が所定回(例えば、”1回”、”2回”など)付与されるまでとすることもできる。また、停止表示は、いわゆる「揺れ変動」を含む。
【0219】
【発明の効果】
本発明によれば、多彩な報知で演出効果を高め、遊技性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のスロットマシンの斜視図である。
【図2】リール上に配列された図柄の例を示す図である。
【図3】役と図柄組合せと払出枚数との関係を示す図である。
【図4】表示画面の表示例を示す図である。
【図5】確率抽選テーブルの例を示す図である。
【図6】遊技状態と、内部当選役と、停止テーブル群との関係を示す図である。
【図7】遊技状態と、内部当選役と、停止テーブル群との関係を示す図である。
【図8】遊技状態と、内部当選役と、停止テーブル群との関係を示す図である。
【図9】ストップ用セレクトデータ抽選値テーブルを示す図である。
【図10】BB内部当選設定比率テーブルを示す図である。
【図11】FT制御データ抽出テーブルを示す図である。
【図12】FT終了抽選状態変更テーブルを示す図である。
【図13】FT終了抽選状態抽選テーブルを示す図である。
【図14】FT終了抽選状態抽選テーブルを示す図である。
【図15】FT終了抽選値テーブルを示す図である。
【図16】FT終了抽選テーブルを示す図である。
【図17】FT継続ゲーム回数テーブルを示す図である。
【図18】実施例の電気回路の構成を示すブロック図である。
【図19】機能実現手段(動作部)を含むブロック図である。
【図20】遊技進行の状況を示すタイムチャートである。
【図21】遊技進行の状況を示すタイムチャートである。
【図22】主制御回路のメインフローチャートである。
【図23】図22に続くフローチャートである。
【図24】図23に続くフローチャートである。
【図25】遊技状態監視処理を示すフローチャートである。
【図26】確率抽選処理を示すフローチャートである。
【図27】FT制御処理を示すフローチャートである。
【図28】図27に続くフローチャートである。
【図29】演出抽選処理を示すフローチャートである。
【図30】報知関連処理を示すフローチャートである。
【図31】図30に続くフローチャートである。
【符号の説明】
1 遊技機
3L,3C,3R リール
7L,7C,7R 停止ボタン
51 WINランプ
71 主制御回路
72 副制御回路
72a 報知制御手段
119 FT終了抽選状態更新手段
120 FT終了抽選状態格納手段
121 FT終了抽選手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技結果を表示する遊技結果表示手段と、その表示を制御するマイクロコンピュータ等の制御手段とを備えたパチスロ機、スロットマシン、第1種〜第3種パチンコ機、アレンジボール、雀球遊技機、スリットスロットなどの弾球遊技機、ビデオスロット、ビデオポーカ、その他の遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、パチスロ機は、正面の表示窓内に複数の図柄を変動表示する回転リールを複数配列して構成した機械的変動表示装置を有する。遊技者のスタート操作に応じて、制御手段が変動表示装置を駆動制御して各リールを回転させることにより、図柄を変動表示させ、自動的に或いは遊技者の停止操作により、各リールの回転を停止させる。このとき、表示窓内に表示された各リールの図柄が特定の組合せ(入賞態様)になった場合にメダル、又はコイン等の遊技媒体を払出すことで遊技者に利益を付与する。
【0003】
現在主流の機種は、複数種類の入賞態様を有するものである。特に、ある役の入賞が成立したときは、1回のメダルの払出しに終わらず、所定期間、通常の状態よりも条件の良い遊技状態となる。このような役として、遊技者に相対的に大きい利益を与えるゲームを所定回数行うことの可能な役(「ビッグボーナス」と称し、以下「BB」と略記する)と、遊技者に相対的に小さい利益を与えるゲームを所定回数行うことの可能な役(「レギュラーボーナス」と称し、以下「RB」と略記する)がある。
【0004】
また、現在主流の機種においては、有効化された入賞ライン(以下「有効ライン」という)に沿って所定の図柄の組合せが並んでメダルやコイン等が払出される入賞が成立するためには、内部的な抽選処理(以下「内部抽選」という)により役に当選(以下「内部当選」という)し、且つその内部当選した役(以下「内部当選役」という)の入賞成立を示す図柄組合せを有効ラインに停止できるタイミングで遊技者が停止操作を行うことが要求される。つまり、いくら内部当選したとしても、遊技者の停止操作のタイミングが悪いと内部当選役の入賞を成立させることができない。すなわち、停止操作をタイミングよく行う技術が要求される(「目押し」といわれる技術介入性の比重が高い)遊技機が現在の主流である。
【0005】
また、単位時間当りに使用可能(投入可能)な遊技媒体が所定の値を超えないようにすること等を目的として、入賞が成立すると遊技媒体を賭けることなく次のゲームを行うことが可能となる役(以下「再遊技」という)が設けられた遊技機が現在の主流である。そして、この「再遊技」に内部当選する確率が高い期間(以下「高確率再遊技期間」という)を発生させる機能を備えた遊技機が提供されている。
【0006】
更に、BBに内部当選した回数からBBの入賞が成立した回数を減算した回数を記憶し、その回数分の入賞成立を実現可能とする(例えば、特許文献1参照。)が、「高確率再遊技期間」において再遊技の「引き込み制御」、或いは「蹴飛ばし制御」を優先したり、小役の「引き込み制御」を優先することにより、「高確率再遊技期間」の終了条件が成立するまでの間、BBの入賞が成立しないようにした遊技機が提供されている。
【0007】
また、内部当選役として決定している入賞態様に応じた報知情報を、100%の確率で遊技者に対し報知して演出を行う遊技機が提供されている(例えば、特許文献2。)。
【0008】
【特許文献1】
特開2000−210413号公報
【特許文献2】
特開2000−70437号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような遊技機よりも更に遊技性に富み、多彩な遊技演出を行うことにより、遊技者が、遊技機のランプの点灯等による演出・報知が示唆する内容を探求することができる遊技機が望まれている。
【0010】
本発明の目的は、遊技性に富み、多彩な遊技演出を行う遊技機を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、本発明では、具体的に、以下のようなものを提供する。
【0012】
(1) 入賞態様を表示する入賞表示手段と、遊技開始指令手段からの遊技開始指令信号に基づいて遊技を開始する遊技開始手段と、前記遊技開始指令信号に基づいて所定の役を当選役として決定する当選役決定手段と、該当選役決定手段が特定の役を当選役として決定したことに基づいて特定の入賞態様を前記入賞表示手段に停止表示する入賞表示制御手段と、前記特定の入賞態様が停止表示された場合に、遊技者に有利な有利状態を発生させる有利状態発生手段と、前記当選役決定手段が前記特定の役を当選役として決定したことに基づいて特定の入賞態様を停止表示不可能な複数種類の入賞不可能状態のうちの所定の入賞不可能状態から、前記当選役決定手段が前記特定の役を当選役として決定したことに基づいて特定の入賞態様を停止表示可能な入賞可能状態に遊技状態を移行制御する状態移行手段と、前記複数種類の入賞不可能状態のうちの特定の入賞不可能状態から前記入賞可能状態に、前記状態移行手段による遊技状態が移行された場合の方が、前記複数種類の入賞不可能状態のうちの特定の入賞不可能状態以外の入賞不可能状態から前記入賞可能状態に、前記状態移行手段による遊技状態が移行された場合よりも高い確率で、前記当選役決定手段が特定の役を当選役として決定したことを、前記入賞表示手段とは別体に設けられた告知表示手段に特定の告知態様で告知表示する告知表示制御手段と、を備えたことを特徴とする遊技機。
【0013】
(2) 遊技結果を表示する遊技結果表示手段と、遊技開始指令手段からの遊技開始指令信号に基づいて遊技を開始する遊技開始手段と、前記遊技開始指令信号に基づいて所定の役を当選役として決定する当選役決定手段と、該当選役決定手段が所定の役を当選役として決定した場合に、該所定の役に対応する所定の遊技結果を前記遊技結果表示手段に表示する表示制御手段と、前記当選役決定手段が特定の役を当選役として決定したことを、特定の告知態様で遊技者に報知する告知報知制御手段と、を備えた遊技機であって、前記当選役決定手段が特定の役を当選役として決定している場合に、該特定の役に対応する遊技結果を表示可能な入賞可能状態と、前記当選役決定手段が特定の役を当選役として決定している場合に、該特定の役に対応する遊技結果を表示不可能な入賞不可能状態と、に遊技状態を移行制御可能に構成し、前記入賞可能状態に遊技可能状態が移行制御される条件に応じて複数の入賞不可能状態と、前記遊技状態が前記入賞不可能状態の場合に、前記複数の入賞不可能状態のうちのいずれの入賞不可能状態かを識別可能な識別情報と、を有し、前記識別情報が特定の識別情報の場合と、該特定の識別情報以外の識別情報の場合と、に応じて、前記告知報知制御手段が異なる制御を行うことを特徴とする遊技機。
【0014】
(3) (1)又は(2)の遊技機において、前記遊技状態が前記入賞可能状態の場合は、該入賞可能状態から前記複数の入賞可能状態のうちのいずれの入賞不可能状態に遊技状態が移行制御されるかを、前記識別情報によって識別可能に構成し、前記遊技状態が前記入賞可能状態であり、かつ前記特定の識別情報以外の識別情報の場合には、前記告知報知制御手段が、前記特定の告知態様による報知を行うか否かの抽選を行い、報知を行うと抽選された場合にのみ報知を行い、前記遊技状態が前記入賞可能状態であり、かつ前記識別情報が前記特定の識別情報の場合には、前記告知報知制御手段は、該抽選を行わずに、前記特定の告知態様による報知を行うことを特徴とする遊技機。
【0015】
(4) (1)乃至(3)のいずれかの遊技機において、特定の入賞不可能状態から前記入賞可能状態に移行制御される条件を特定条件として設定する条件設定手段と、該特定条件を遊技者に報知する条件報知手段と、を有し、前記識別状態が前記特定の識別情報の場合に、前記複数の入賞不可能状態のうちの前記特定の入賞不可能状態として識別されることを特徴とする遊技機。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施例の遊技機1の外観を示す斜視図である。遊技機1は、いわゆる「パチスロ機」である。この遊技機1は、コイン、メダル、遊技球又はトークンなどの他、遊技者に付与された、もしくは付与される遊技価値の情報を記憶したカード等の遊技媒体を用いて遊技する遊技機であるが、以下ではメダルを用いるものとして説明する。
【0017】
遊技機1の全体を形成しているキャビネット2の正面には、略垂直面としてのパネル表示部2aが形成され、その中央には縦長矩形の表示窓4L,4C,4Rが設けられる。表示窓4L,4C,4Rには、入賞ラインとして水平方向にトップライン8b,センターライン8c及びボトムライン8d、斜め方向にクロスアップライン8a及びクロスダウンライン8eが設けられている。これらの入賞ラインは、後述の1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13を操作すること、或いはメダル投入口22にメダルを投入することにより、それぞれ1本、3本、5本が有効化される。どの入賞ラインが有効化されたかは、後で説明するBETランプ9a,9b,9cの点灯で表示される。
【0018】
ここで、入賞ライン8a〜8eは、役の入賞の成否に関わる。具体的には、所定の役(例えば、後述の「中チェリーの小役」)に対応する一の図柄(例えば、後述の”チェリー(図柄97)”)がセンターライン8cに対応する所定の位置(例えば、後述のBET数が”3”であれば左の表示窓4L内の中段の位置)に停止表示されること、又は所定の役に対応する図柄組合せを構成する図柄がいずれかの有効化された入賞ラインに対応する所定の位置に並んで停止表示されることにより、所定の役の入賞が成立することとなる。
【0019】
キャビネット2の内部には、各々の外周面に複数種類の図柄によって構成される図柄列が描かれた3個のリール3L,3C,3Rが回転自在に横一列に設けられ、変動表示手段を形成している。各リールの図柄は表示窓4L,4C,4Rを通して観察できるようになっている。各リールは、定速回転(例えば80回転/分)で回転する。
【0020】
表示窓4L,4C,4Rの左側には、1−BETランプ9a、2−BETランプ9b、最大BETランプ9c、情報表示部18が設けられる。1−BETランプ9a、2−BETランプ9b及び最大BETランプ9cは、一のゲームを行うために賭けられたメダルの数(以下「BET数」という)に応じて点灯する。ここで、この実施形態においては、一のゲームは、全てのリールが停止したときに終了する。1−BETランプ9aは、BET数が”1”で1本の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。2−BETランプ9bは、BET数が”2”で3本の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。最大BETランプ9cは、BET数が”3”で全て(5本)の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。情報表示部18は、7セグメントLEDから成り、貯留(クレジット)されているメダルの枚数、入賞成立時のメダルの払出枚数、後で説明するBB一般遊技状態におけるゲームの回数等を表示する。
【0021】
表示窓4L,4C,4Rの右側には、WINランプ51が設けられている。このWINランプ51は、後述する図29の「演出抽選処理」で点灯されるランプであり、遊技者に対し、所定の条件の下での「内部当選」の報知を行うランプである。なお、本実施形態では、このWINランプ51は「内部当選」の報知を行うものであるとするが、本発明はこれに限らず、所定の時機を遊技者に対し報知するものであればよく、例えば、後述する「再遊技に内部当選する確率が高い状態(後述の「FT継続ゲーム回数」が”1以上”の状態)」の終了を報知するものであるとしてもよい。
【0022】
表示窓4L,4C,4Rの下方には水平面の台座部10が形成され、その台座部10と表示窓4L,4C,4Rとの間には液晶表示装置5(条件報知手段)が設けられている。この液晶表示装置5の表示画面5aには、遊技に関連する情報が表示される(後述の図4など)。液晶表示装置5の右側にはメダル投入口22が設けられ、液晶表示装置5の左側には、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、及び最大BETスイッチ13が設けられる。1−BETスイッチ11は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの1枚がゲームに賭けられ、2−BETスイッチ12は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの2枚がゲームに賭けられ、最大BETスイッチ13は、1回のゲームに賭けることが可能な最大枚数のメダルが賭けられる。これらのBETスイッチを操作することで、前述のとおり、所定の入賞ラインが有効化される。
【0023】
台座部10の前面部の左寄りには、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット/払出しを押しボタン操作で切り換えるC/Pスイッチ14が設けられている。このC/Pスイッチ14の切り換えにより、正面下部のメダル払出口15からメダルが払出され、払出されたメダルはメダル受け部16に溜められる。C/Pスイッチ14の右側には、遊技者の操作により上記リールを回転させ、表示窓4L,4C,4R内での図柄の変動表示を開始するためのスタートレバー6が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。台座部10の前面部中央で、液晶表示装置5の下方位置には、3個のリール3L,3C,3Rの回転をそれぞれ停止させるための3個の停止ボタン(停止操作手段)7L,7C,7Rが設けられている。メダル受け部16の上方の左右には、スピーカ21L,21Rが設けられている。なお、実施例では、一のゲームは、基本的にスタートレバー6が操作されることにより開始し、全てのリール3L,3C,3Rが停止したときに終了する。ここで、停止ボタン7L,7C,7Rは、後述の遊技結果表示手段又は入賞表示手段の一部又は全部の可変表示を停止させる停止指令信号を出力する遊技者による操作が可能な位置に設けられた表示停止指令手段を構成する。
【0024】
図2は、各リール3L,3C,3Rに表わされた複数種類の図柄が21個配列された図柄列を示している。各図柄には”00”〜”20”のコードナンバーが付され、データテーブルとして後で説明するROM32(図18)に格納(記憶)されている。各リール3L,3C,3R上には、”赤7(図柄91)”、”青7(図柄92)”、”BAR(図柄93)”、”ベル(図柄94)”、”スイカ(図柄95)”、”Replay(図柄96)”及び”チェリー(図柄97)”の図柄で構成される図柄列が表わされている。各リール3L,3C,3Rは、図柄列が図2の矢印方向に移動するように回転駆動される。
【0025】
図3は、各遊技状態における入賞図柄組合せに対応する役及び払出枚数を示す。
【0026】
実施例の遊技状態には、「一般遊技状態」、「通常確率再遊技中BB内部当選状態」、「通常確率再遊技中RB内部当選状態」、「高確率再遊技中BB内部当選状態」、「高確率再遊技中RB内部当選状態」、「BB一般遊技状態」及び「RB遊技状態」がある。これら”7種類”の各遊技状態は、基本的に、内部当選する可能性のある役の種類、後述の再遊技に内部当選する確率及び入賞成立を実現することが可能なBB、RB(以下、これらを総称して「ボーナス」という)の種別により区別される。
【0027】
各遊技状態の特徴、すなわち各遊技状態において内部当選する役の種類、その確率及び各遊技状態におけるリール3L,3C,3Rの停止制御の態様(入賞する可能性のある役の種類等)については、後で図5〜図8を参照して説明する。また、各遊技状態間の移行は、後述の遊技状態監視処理(図25)、図24のステップS33及びステップS40で行われる。なお、後述(図6〜図8)のように、各遊技状態には、ボーナスに内部当選したゲームにおいてボーナスの入賞が不成立となるようなリール3L,3C,3Rの停止制御が行われるという共通点がある。
【0028】
また、実施例では、ボーナスに内部当選した後、ボーナスの入賞が成立するまでの間、ボーナスを内部当選役として保持する(一般に、「持ち越し」と称される)。更に、ボーナスに内部当選した状態(ボーナスを持ち越した状態)においても、ボーナスに内部当選するようになっている。そして、入賞が成立することなく複数回ボーナスに内部当選した場合には、ボーナスの種別毎にその回数を計数(貯留)し、その回数分のボーナスの入賞成立を実現可能にしている。BBの入賞成立を実現可能な回数を、以下「BBストック数」という。また、RBの入賞成立を実現可能な回数を、以下「RBストック数」という。また、「BBストック数」及び「RBストック数」を総称して、以下「ボーナスストック数」という。
【0029】
ボーナスを持ち越しているか否かは、「BBフラグ」及び「RBフラグ」により判別する。「BBフラグ」は、BBを持ち越しているか否かを示す情報である。BBを持ち越している状況ではBBフラグは”オン”であり、持ち越していない状況では”オフ”である。「RBフラグ」は、RBを持ち越しているか否かを示す情報である。RBを持ち越している状況ではRBフラグは”オン”であり、持ち越していない状況では”オフ”である。フラグが”オン”の場合とは、例えば、後述のRAM33(図18)内の所定の記憶領域に”1”を示す情報が記憶されている場合であり、フラグが”オフ”の場合とは、”0”を示す情報が記憶されている場合である。「BBフラグ」及び「RBフラグ」を総称して、以下「ボーナスフラグ」という。この「ボーナスフラグ」の情報は、所定の単位遊技で当選役決定手段が当選役として決定した特定の役を次回の単位遊技にも当選役として持ち越す当選役持ち越し手段を構成する後述のボーナスフラグ格納手段107(図19)に格納(記憶)される。
【0030】
ここで、BBの入賞成立を契機として発生し、「BB一般遊技状態」及び「RB遊技状態」により構成される遊技状態を総称して、以下「BB遊技状態」という。また、「通常確率再遊技中BB内部当選状態」、「通常確率再遊技中RB内部当選状態」、「高確率再遊技中BB内部当選状態」及び「高確率再遊技中RB内部当選状態」は、ボーナスに内部当選している状態であり、これらを総称して、以下「内部当選状態」という。
【0031】
「内部当選状態」は、ボーナスを持ち越している状態(「BBフラグ」又は「RBフラグ」が”オン”の状態)である。また、「高確率再遊技中BB内部当選状態」及び「高確率再遊技中RB内部当選状態」は、後述の再遊技に内部当選する確率が高い状態(後述の「FT継続ゲーム回数」が”1以上”の状態)であり、これらを総称して、以下「高確率再遊技中(高確率再遊技期間)」といい、「FT」と略記する。また、「一般遊技状態」、「通常確率再遊技中BB内部当選状態」及び「通常確率再遊技中RB内部当選状態」は、後述の再遊技に内部当選する確率が通常の状態(後述の「FT継続ゲーム回数」が”0以上”の状態)であり、これらを総称して、以下「通常確率再遊技中」という。「FT継続ゲーム回数」は、基本的に「FT」が終了するまでに要するゲームの回数である。なお、「一般遊技状態」は、基本的に「ボーナスフラグ」が”オフ”であり、「ボーナスストック数」が”0”である遊技状態である。
【0032】
「FT」の発生条件は、一般遊技状態のゲーム開始時において後述の図25のステップS48を経由してステップS49が行われることである。
【0033】
「FT」の終了条件は、「FT継続ゲーム回数」が”0”となることである。この「FT継続ゲーム回数」が”0”となる条件は、「FT終了抽選状態」に応じた「FT」の終了抽選に当選すること、又は”1200回”のゲームを「FT」において継続して行うことである。「FT終了抽選状態」には、「状態0」〜「状態7」の”8種類”の抽選状態(複数の遊技モード)がある。「状態4」〜「状態7」は、所定の任務(以下「ミッション」という)を遂行(クリア)することにより「FT」が終了することとなる「FT終了抽選状態」である。「状態4」〜「状態7」を総称して、以下「ミッションモード」という。この「ミッション」には、例えば「再遊技に内部当選する前に所定の役に内部当選すること」などがある。各FT終了抽選状態の特徴については、後で図12〜図16を参照して説明する。なお、「FT」以外の遊技状態で「FT終了抽選状態」が更新されることはない。また、上記複数の抽選状態は、各々「FT」の終了抽選に当選となり、「通常確率再遊技中BB内部当選状態」又は「通常確率再遊技中RB内部当選状態」が発生する条件(有利状態を発生させる条件)が異なるモードを有する。
【0034】
図3に示すように、BBの入賞は、内部当選状態において”青7−青7−青7”又は”赤7−赤7−赤7”が有効ラインに沿って並ぶことにより成立する。BBの入賞が成立した後、遊技状態がBB一般遊技状態となる。RBの入賞は、内部当選状態において”BAR−BAR−BAR”が有効ラインに沿って並ぶこと、又はBB一般遊技状態において”Replay−Replay−Replay”が並ぶことにより成立する。BB一般遊技状態においてRBの入賞が成立することを、一般に「JAC IN」と称する。RBの入賞が成立した後、遊技状態がRB遊技状態となる。BB遊技状態は、RB遊技状態と比べて有利な遊技状態である。
【0035】
ここで、遊技状態に拘らずボーナス(「JAC IN」を除く)に内部当選したゲームでは、ボーナスの入賞が成立しないようにしている。また、一般遊技状態においてボーナスに内部当選した場合(後述の図26のステップS57の判別が”NO”の場合)には、次のゲームにおいて別の遊技状態へ移行する。従って、一般遊技状態においてボーナスの入賞が成立することはない。
【0036】
再遊技の入賞は、一般遊技状態及び内部当選状態において”Replay−Replay−Replay”が並ぶことにより成立する。再遊技の入賞が成立すると、投入したメダルの枚数と同数のメダルが自動投入されるので、遊技者はメダルを消費することなく次のゲームを行うことができる。ここで、「FT」では、再遊技に内部当選したとき、”107/128”の確率で遊技者の停止操作(停止ボタン7L,7C,7Rの操作タイミング、或いは操作順序(停止順序))に拘らずその再遊技の入賞を不成立とするリールの停止制御(一般に、「蹴飛ばし制御」と称される)を行う。この停止制御により、「FT」と「通常確率再遊技中」の再遊技の入賞が成立する確率を等しくしている。
【0037】
また、一般遊技状態、内部当選状態及びBB一般遊技状態では、「中チェリーの小役」、「角チェリーの小役」、「ベルの小役」、及び「スイカの小役」の入賞成立を実現することが可能であるが、その払出枚数は図示のとおりである。「中チェリーの小役」は、”チェリー”が左の表示窓4Lの中段に停止表示することにより成立する。また、「角チェリーの小役」は、”チェリー”がその上段又は下段に停止表示することにより成立する。
【0038】
役物の入賞は、RB遊技状態において”Replay−Replay−Replay”が並ぶことにより成立する。役物の入賞成立回数が”8回”となったとき、遊技状態が変化する。ここで、役物の入賞が成立する可能性のあるRB遊技状態のゲームは、一般に「JACゲーム」と称される。
【0039】
次に、図4を参照して、表示画面5aの表示例について説明する。図4(1)では、「リプレイを揃えるよりも前にスイカを揃えてください。」という文章による表示(報知)を行うとともに、「リプレイを揃える前にスイカを揃えてください。」といった音声メッセージを発生(聴覚的報知手段を構成するスピーカ21L,21Rを用いて報知)し、さらに、筐体に設けたランプの点灯・点滅などにより遊技者の注意を惹くことで、「状態5」において「ミッション」の報知が行われている。また、図4(2)及び(3)では、夫々「ミッション」が成功したこと及び失敗したことを文章により表示を行うとともに、音声メッセージを発生し、さらに、筐体に設けたランプの点灯・点滅などにより遊技者の注意を惹くことで、報知している。
【0040】
次に、図5を参照して、BET数が”3”のとき、一般遊技状態又は内部当選状態において内部当選役を決定する際(後述の図26)に使用する確率抽選テーブルを示す。
【0041】
図5(1)は、通常確率再遊技中用確率抽選テーブルを示す。図5(1)に示す確率抽選テーブルでは、確率抽選処理における乱数の抽出範囲”0”〜”13554”のうち、”113”〜”1969”の範囲内の乱数が抽出された場合に「再遊技」が内部当選役となる。「再遊技」に内部当選する確率は、”1857/13555”である。
【0042】
図5(2)は、FT用確率抽選テーブルを示す。図5(2)に示す確率抽選テーブルでは、確率抽選処理における乱数の抽出範囲”0”〜”13554”のうち、”113”〜”11433”の範囲内の乱数が抽出された場合に「再遊技」が内部当選役となる。「再遊技」に内部当選する確率は、”11321/13555”である。
【0043】
以上のように、「FT」では、「通常確率再遊技中」と比べて再遊技に内部当選する確率が高くなっている。図5(1)及び(2)に示すテーブルでは、「再遊技」及び「なし(はずれ)」以外に内部当選する確率は、同じである。例えば、ボーナスに内部当選する確率(BB又はRBのいずれかに内部当選する確率)は、いずれの確率抽選テーブルにおいても”113/13555”である。
【0044】
また、「FT」及び「通常確率再遊技中」では、「再遊技」の入賞が成立する確率は、後述の図9のテーブル及びストップ用セレクトデータを用いた停止テーブル群の選択を行うことにより等しくなっている。ストップ用セレクトデータ(以下「セレクトデータ」という)は、後述の図23のステップS17で決定される。「セレクトデータ」は、後述の停止テーブル群の選択(リールの停止制御の態様の決定)などに用いられる。
【0045】
次に、図6〜図8を参照して、遊技状態と、内部当選役と、選択される停止テーブル群との関係について説明する。停止テーブル群は、停止テーブルの集合を示し、リール3L,3C,3Rの停止制御の際に選択されるものである。「停止テーブル」には、各リール3L,3C,3Rの「停止操作位置」、及び「停止制御位置」が示されている。「停止操作位置」は、各リール3L,3C,3Rに対応して設けられた停止ボタン7L,7C,7Rが操作されたとき、センターライン8cに位置していた図柄(具体的には、図柄の中心がセンターライン8cの上方に位置し、その中心がセンターライン8cの位置に最も近い図柄)のコードナンバーを表わす。「停止制御位置」とは、停止操作が行われたリールが停止したとき、センターライン8cの位置に停止表示される図柄のコードナンバーを表わす。
【0046】
ここで、選択される停止テーブル群の内容は、基本的に、遊技状態、内部当選役、セレクトデータなどに応じて変化しうるものであるが、実施例では、停止テーブル群の欄に示すテーブル群の名称を、基本的に入賞の可能性の有無及びその可能性がある役の種類に基づいて定めている。このため、実施例では、同一の名称の停止テーブル群が選択されたとしても、常にリール3L,3C,3Rの停止態様までもが一致するわけではない。
【0047】
入賞不成立停止テーブル群が選択された場合には、内部当選役、遊技状態に拘らず、いずれの役の入賞も成立することはない。入賞成立可能停止テーブル群が選択された場合には、対応する役の入賞成立は可能であるが、その他の役の入賞成立を実現することは基本的にできない。例えば、「再遊技入賞成立可能停止テーブル群」が選択された場合には、「再遊技」の入賞成立を実現しうるが、他の役の入賞成立を実現することはできない。
【0048】
また、各遊技状態において「角チェリーの小役」に内部当選した場合には、「角チェリー入賞成立可能停止テーブル群」又は「入賞不成立停止テーブル群」のいずれかを選択する。いずれを選択するかは、「セレクトデータ」によって決定される(後述の図9(2))。
【0049】
図6に示すように、一般遊技状態では、ボーナスに内部当選した場合には、入賞不成立停止テーブル群が選択される。このため、ボーナスの入賞成立を実現することはできない。
【0050】
通常確率再遊技中BB内部当選状態では、ボーナスに内部当選した場合には、入賞不成立停止テーブル群が選択され、ボーナスの入賞成立を実現することはできない。他方、「なし(ハズレ)」に内部当選した場合には、BB入賞成立可能停止テーブル群が選択されるので、BBの入賞成立を実現することができる。すなわち、BBの入賞成立が許容(許可)され、通常確率再遊技中BB内部当選状態は、有利状態に含まれる。なお、図5(1)に示すように、”9465/13555”の確率で「なし(ハズレ)」に内部当選する。
【0051】
通常確率再遊技中RB内部当選状態では、ボーナスに内部当選した場合には、入賞不成立停止テーブル群が選択され、ボーナスの入賞成立を実現することはできない。他方、内部当選役が「なし(ハズレ)」の場合には、RB入賞成立可能停止テーブル群が選択されるので、RBの入賞成立を実現することができる。すなわち、RBの入賞成立が許容(許可)され、通常確率再遊技中RB内部当選状態は、有利状態に含まれる。なお、図5(1)に示すように、”9465/13555”の確率で内部当選役が「なし(ハズレ)」となる。
【0052】
図7に示すように、高確率再遊技中BB内部当選状態では、ボーナスに内部当選した場合には、入賞不成立停止テーブル群が選択され、ボーナスの入賞成立を実現することはできない。同様に、「なし(ハズレ)」に内部当選した場合にも、入賞不成立停止テーブル群が選択されるので、BBの入賞成立を実現することはできない。また、再遊技に内部当選した場合には、後述のセレクトデータ抽選値テーブル(図9(1))に基づいて再遊技入賞成立可能停止テーブル群又は入賞不成立停止テーブル群が選択される。
【0053】
高確率再遊技中RB内部当選状態では、ボーナスに内部当選した場合には、入賞不成立停止テーブル群が選択され、ボーナスの入賞成立を実現することはできない。同様に、「なし(ハズレ)」に内部当選した場合にも、入賞不成立停止テーブル群が選択されるので、RBの入賞成立を実現することはできない。また、再遊技に内部当選した場合には、後述のセレクトデータ抽選値テーブル(図9(1))に基づいて再遊技入賞成立可能停止テーブル群又は入賞不成立停止テーブル群が選択される。
【0054】
図8に示すように、BB一般遊技状態及びRB遊技状態では、図示の停止テーブル群が選択され、リール3L,3C,3Rの停止制御が行われる。ここで、BB一般遊技状態、RB遊技状態、BB遊技状態は、有利状態に含まれる。
【0055】
次に、図9を参照して、セレクトデータを選択するためのストップ用セレクトデータ抽選値テーブルについて説明する。ここで、内部当選役が「ベルの小役」、「スイカの小役」、「RB」、又は「BB」の場合には、セレクトデータとして”0”又は”1”のいずれかが選択されるようになっている。
【0056】
このテーブルには、遊技に関連する情報(内部当選役など)毎に、各セレクトデータに対応する抽選値が示されている。また、各セレクトデータには、停止テーブル群が予め対応付けられている。抽選値とは、抽出した乱数値から減算する値である。乱数値から抽選値を減算し、その減算した値が負である場合、その抽選値に対応する情報(例えば、セレクトデータ)が選択される。乱数の抽出範囲は、”0”〜”127”である。例えば、図9(1)の「FT」の場合、抽出した乱数値が”81”のとき、初めに、この”81”からセレクトデータ”1”に対応する抽選値”71”を減算する。減算した値は、”10”である。次に、この”10”からセレクトデータ”2”に対応する抽選値”36”を減算する。減算した値は、負となる。従って、乱数値が”81”の場合には、セレクトデータとして”2”が選択される。ストップ用セレクトデータ抽選値テーブルは、後述の図23のステップS17で使用される。
【0057】
図9(1)は、内部当選役が再遊技であるゲームにおいて使用されるストップ用セレクトデータ抽選値テーブルを示す。このテーブルでは、「通常確率再遊技中」及び「FT」に対応して、セレクトデータ”0”〜”2”の抽選値が示されている。セレクトデータ”0”及び”1”には、入賞不成立停止テーブル群が対応付けられている。また、セレクトデータ”2”には、再遊技入賞成立可能停止テーブル群が対応付けられている。
【0058】
図9(1)において、「通常確率再遊技中」では、セレクトデータ”0”及び”1”に対応する抽選値は”0”である。また、セレクトデータ”2”に対応する抽選値は”128”である。従って、「通常確率再遊技中」においてセレクトデータ”0”及び”1”が選択される場合はない。すなわち、「通常確率再遊技中」において再遊技に内部当選した場合、必ず再遊技入賞成立可能停止テーブル群が選択される。
【0059】
これに対し、「FT」では、各セレクトデータに対応して”0”以外の抽選値が示されている。従って、セレクトデータ”0”〜”2”のいずれも選択される可能性がある。各セレクトデータが選択される確率の分子は、対応する抽選値となる(分母は、”128”)。従って、「FT」において再遊技に内部当選した場合、再遊技入賞成立可能停止テーブル群が選択される確率は、”21/128”である。入賞不成立停止テーブル群が選択される確率は、”107/128”である。
【0060】
ここで、前述(図5(2))のように、「FT」において再遊技に内部当選する確率は、”11321/13555”である。従って、「FT」において再遊技の入賞が成立する確率は、再遊技入賞成立可能停止テーブル群が選択される確率を考慮すると、約”0.1370(”11321/13555”×”21/128”)”である。他方、「通常確率再遊技中」では、必ず再遊技入賞成立可能停止テーブル群が選択されるので、再遊技に内部当選する確率は、その入賞が成立する確率と等しい。すなわち、「通常確率再遊技中」において再遊技の入賞が成立する確率は、約”0.1370(”1857/13555”)”である。以上のように、実施例では、「FT」及び「通常確率再遊技中」において再遊技の入賞が成立する確率が等しくなっている。
【0061】
図9(2)は、内部当選役が「角チェリーの小役」であるゲームにおいて使用されるストップ用セレクトデータ抽選値テーブルを示す。このテーブルでは、セレクトデータ”0”及び”2”には、角チェリー入賞成立可能停止テーブル群が対応付けられている。また、セレクトデータ”1”には、入賞不成立停止テーブル群が対応付けられている。
【0062】
ここで、この入賞不成立停止テーブル群が選択された場合には、「角チェリーの小役」の「蹴飛ばし制御」が行われるとともに、「FT終了抽選状態」に応じてリールの停止態様が「特定の停止態様」となるようなリールの停止制御が行われる。この「特定の停止態様」は、「状態0」又は「状態1」では、次回のゲームの「FT終了抽選状態」が「状態4」〜「状態7」へ移行すること、「状態2」〜「状態7」では、次回のゲームにおいてボーナスの入賞成立を実現できることを報知する停止態様である(後述の図11〜図16)。
【0063】
次に、図10を参照して、BB内部当選設定比率テーブルについて説明する。このテーブルには、FT終了抽選状態に応じてBB内部当選設定比率が示されている。BB内部当選設定比率は、次ボーナスをBB又はRBのいずれとするかを決定するための情報である。具体的には、このBB内部当選設定比率と比べて”0”〜”255”の範囲から抽出した乱数値が小さい場合には、次ボーナスをBBと決定し、大きい場合には、RBと決定する。BB内部当選設定比率テーブルは、後述の図25のステップS45で使用される。「次ボーナス」は、「FT」の終了後に入賞成立が許可(許容)されることとなるボーナス(停止ボタンの操作態様に応じて入賞成立が実現するボーナス)の種類(種別)をいう。
【0064】
次に、図11を参照して、FT制御データ抽出テーブルについて説明する。このテーブルには、セレクトデータ及び内部当選役に対応して「遊技数選択区分」、「抽選データ検索番号」及び「状態変更検索番号」(これらの区分及び番号を、以下「FT制御データ」という)が示されている。FT制御データ抽出テーブルは、後述の図27のステップS63で使用される。
【0065】
「状態変更検索番号」は、後述の図12を用いた「FT終了抽選状態検索番号」の決定に用いられる。「FT終了抽選状態検索番号」は、次回のゲームの「FT終了抽選状態」の選択に関わる。なお、この「次回のゲーム」は、「FT」のゲームを指す。
【0066】
「抽選データ検索番号」は、後述の図15を用いた「FT終了抽選値」の決定に用いられる。「FT終了抽選値」は、「FT」を終了させるか否か、すなわち次回のゲームを「通常確率再遊技中」へ移行させるか否かの決定に関わる。
【0067】
「遊技数選択区分」は、後述の図17を用いた「FT継続ゲーム回数」の決定に用いられる。この「FT継続ゲーム回数」は、「FT」の終了抽選に当選した場合などに、「FT」を延長するゲームの回数を示す。この延長されたゲームでは、「FT」が終了することについて遊技者を祝福するような演出が液晶表示装置5(図1)などを用いて行われる。
【0068】
ここで、前述(図9)のように、「FT」において「再遊技」に内部当選した場合に、「セレクトデータ」が”0”又は”1”であれば「再遊技」の入賞が不成立となり、”2”であれば入賞が成立する。また、「角チェリーの小役」に内部当選した場合に、「セレクトデータ」が”1”であれば「角チェリーの小役」の入賞が不成立となり、”0”又は”2”であれば入賞が成立する。また、図示しないストップ用セレクトデータ抽選値テーブルにより、内部当選役が「ベルの小役」、「スイカの小役」、「RB」、又は「BB」の場合には、セレクトデータとして”2”が選択されないようになっている。
【0069】
「抽選データ検索番号」及び「状態変更検索番号」として”0”が選択されるのは、内部当選役が「なし(ハズレ)」、「中チェリーの小役」、又は「角チェリーの小役」(セレクトデータが”0”)の場合である。ここで、「FT」において「なし(ハズレ)」に内部当選する確率、「中チェリーの小役」に内部当選する確率、及び「角チェリーの小役」に内部当選し、セレクトデータとして”0”が選択される確率は、夫々”1/13555”,”8/13555”,及び”約1/3463(”501/13555”×”1/128”)”である。従って、「抽選データ検索番号」及び「状態変更検索番号」として”0”が選択される確率は、極めて低いものである。
【0070】
「抽選データ検索番号」及び「状態変更検索番号」として”1”が選択されるのは、内部当選役が「角チェリーの小役」(セレクトデータが”1”)の場合である。ここで、「角チェリーの小役」に内部当選し、セレクトデータとして”1”が選択される確率は、”約1/231(”501/13555”×”15/128”)”である。従って、「抽選データ検索番号」及び「状態変更検索番号」として”1”が選択される確率は、低いものである。
【0071】
「抽選データ検索番号」及び「状態変更検索番号」として”2”が選択されるのは、内部当選役が「角チェリーの小役」(セレクトデータが”2”)の場合である。
【0072】
「抽選データ検索番号」及び「状態変更検索番号」として”3”が選択されるのは、内部当選役が「ベルの小役」の場合である。
【0073】
「抽選データ検索番号」及び「状態変更検索番号」として”4”が選択されるのは、内部当選役が「スイカの小役」の場合である。
【0074】
「抽選データ検索番号」及び「状態変更検索番号」として”5”が選択されるのは、内部当選役が「再遊技」(セレクトデータが”2”)の場合である。
【0075】
「抽選データ検索番号」及び「状態変更検索番号」として”6”が選択されるのは、内部当選役が「BB」又は「再遊技」(セレクトデータが”0”又は”1”)の場合である。
【0076】
「抽選データ検索番号」及び「状態変更検索番号」として”7”が選択されるのは、内部当選役が「RB」の場合である。
【0077】
また、「遊技数選択区分」として”1”が選択されるのは、内部当選役が「BB」又は「再遊技」(セレクトデータが”0”又は”1”)の場合である。
【0078】
次に、図12を参照して、FT終了抽選状態変更テーブルについて説明する。このテーブルには、「状態変更検索番号」及び「今回のFT終了抽選状態」に対応して「FT終了抽選状態検索番号」が示されている。「今回のFT終了抽選状態」は、今回のゲームの「FT」の終了抽選に関わる「FT終了抽選状態」である。ここで、上述のように、「状態変更検索番号」は、内部当選役に対応しているので「FT終了抽選状態検索番号」は、基本的に「内部当選役」及び「今回のFT終了抽選状態」に応じて決定されることとなる。
【0079】
また、「今回のFT終了抽選状態」(移行前の遊技モード)に基づいて決定される「状態変更検索番号」は、後述の図13及び図14を用いた「次回のFT終了抽選状態」(移行後の遊技モード)の決定に用いられる。すなわち、遊技モードの移行の場合に、移行前の遊技モードに基づいて移行後の遊技モードが決定される。なお、後述の第2実施例において「FT終了抽選状態検索番号」が”9”となるような場合には、移行前の遊技モードと移行後の遊技モードが同じ場合も生じうるが、このような場合も遊技モードの移行と捉えることができる。
【0080】
ここで、一部の「FT終了抽選状態検索番号」の横に示された”(M)”は、次回のゲームの「FT終了抽選状態」が「ミッションモード」となることを示す。また、”(*)”は、次回のゲームの「FT終了抽選状態」が今回のゲームのものと同じ状態となることを示す。このような次回のゲームの「FT終了抽選状態」は、後述の図13及び図14などを考慮して導き出すことができる。
【0081】
次に、図13及び図14を参照して、FT終了抽選状態抽選テーブルについて説明する。このテーブルには、「FT終了抽選状態検索番号」及び「設定値」に応じて、「次回のFT終了抽選状態」に対応する抽選値が示されている。「次回のFT終了抽選状態」は、次回のゲームの「FT」の終了抽選に関わる「FT終了抽選状態」である。次回のゲームが「FT」でない場合には、その後に発生する「FT」の最初のゲームに関わる「FT終了抽選状態」である。「設定値」とは、一般に”6段階”設けられ、遊技場側が「出玉率(機械割)」を調整するために選択する値である。ここで、図13及び図14では、「FT終了抽選状態検索番号」が”0”〜”6”の場合の情報が示されていないが、”0”〜”6”が選択された場合には、「FT終了抽選状態」が移行しないようにテーブル(図示せず)が構成されている。
【0082】
図13において、「FT終了抽選状態検索番号」が”7”の場合には、特定条件が充足して、「次回のFT終了抽選状態」として「状態0」〜「状態7」のいずれも選択される可能性があるが、「状態1」に移行する確率が最も高くなっている。また、「状態2」へ移行する確率は”18/128”、「状態3」へ移行する確率は”4/128”である。
【0083】
「FT終了抽選状態検索番号」が”8”の場合には、「次回のFT終了抽選状態」として必ず「ミッションモード」が選択される。「状態4」〜「状態7」の各々が選択される確率は等しくなっている。
【0084】
「FT終了抽選状態検索番号」が”9”の場合には、「次回のFT終了抽選状態」として「状態0」又は「状態1」が選択される。
【0085】
「FT終了抽選状態検索番号」が”10”の場合には、「次回のFT終了抽選状態」として「状態0」又は「状態1」が選択される。
【0086】
「FT終了抽選状態検索番号」が”11”の場合には、「次回のFT終了抽選状態」として「状態2」又は「状態3」が選択される。
【0087】
「FT終了抽選状態検索番号」が”12”の場合には、「次回のFT終了抽選状態」として「状態0」〜「状態7」のいずれも選択される可能性があるが、「状態1」に移行する確率が最も高くなっている。また、「状態2」へ移行する確率は”32/128”、「状態3」へ移行する確率は”8/128”である。
【0088】
図14において、「FT終了抽選状態検索番号」が”13”の場合には、「次回のFT終了抽選状態」として「状態0」〜「状態7」のいずれも選択される可能性があるが、「状態2」に移行する確率が最も高くなっている。また、「状態2」へ移行する確率は”64/128”、「状態3」へ移行する確率は”16/128”である。
【0089】
「FT終了抽選状態検索番号」が”14”の場合には、「次回のFT終了抽選状態」として「状態0」又は「ミッションモード」が選択される。
【0090】
「FT終了抽選状態検索番号」が”15”の場合には、「次回のFT終了抽選状態」として「状態0」〜「状態2」のいずれかが選択される。「状態0」又は「状態1」のいずれかに移行する確率は、”18/128”〜”25/128”である。
【0091】
「FT終了抽選状態検索番号」が”16”の場合には、「次回のFT終了抽選状態」として「状態0」〜「状態3」のいずれかが選択される。「状態0」又は「状態1」のいずれかに移行する確率は、”6/128”〜”15/128”である。
【0092】
「FT終了抽選状態検索番号」が”17”の場合には、「次回のFT終了抽選状態」として「状態1」〜「状態7」のいずれかが選択される。この”17”の場合には、”7”の場合と比べて各「FT終了抽選状態」へ移行する確率の差が小さい。従って、”17”が選択された場合には、「FT終了抽選状態」が変化する可能性が高くなる。
【0093】
ここで、「今回のFT終了抽選状態」が「状態2」又は「状態3」である場合において、「状態0」又は「状態1」のいずれかが「次回のFT終了抽選状態」となるのは、「状態変更検索番号」が”5”又は”7”の場合である。「状態変更検索番号」が”5”の場合には、「状態2」及び「状態3」の夫々の「FT終了抽選状態検索番号」として”15”及び”16”が選択される。これに対し、「状態変更検索番号」が”7”の場合には、いずれの場合も「FT終了抽選状態検索番号」として”14”が選択される。また、「FT終了抽選状態検索番号」が”15”の場合に「状態0」又は「状態1」のいずれかに移行する確率は、”16”の場合と比べて低い。従って、「今回のFT終了抽選状態」が「状態2」の場合に「状態0」又は「状態1」へ移行する確率は、「状態3」の場合と比べて低い。
【0094】
また、「今回のFT終了抽選状態」が「状態7」である場合には、「次回のFT終了抽選状態」として「状態7」が選択される確率は低い。すなわち、「状態7」が複数のゲームにわたり継続する確率は低い。
【0095】
また、「状態6」において「スイカの小役」に内部当選(状態変更検索番号”4”)した場合(FT終了抽選状態検索番号”13”)には、「状態5」において「ベルの小役」に内部当選(状態変更検索番号”3”)した場合(FT終了抽選状態検索番号”7”)と比べて、「次回のFT終了抽選状態」が遊技者にとって有利な「状態2」又は「状態3」に移行する確率が高い。図5に示すように、「スイカの小役」に内部当選する確率は、「ベルの小役」に内部当選する確率と比べて低い。従って、成功する確率が低い「ミッション」を成功させた場合には、その確率が高い「ミッション」を成功させた場合と比べて、遊技者にとって有利な「FT終了抽選状態」に移行する確率が高くなっている。すなわち、第2の特定条件(スイカの小役に内部当選すること)を充足した場合は、第1の特定条件(ベルの小役に内部当選すること)を充足した場合よりも高い確率で、第2の有利状態(状態2又は状態3)が発生する(有利状態の発生が許可される)。
【0096】
また、「状態7」においても、第2の特定条件(スイカの小役に内部当選すること)を充足した場合は、第1の特定条件(ベルの小役に内部当選すること)を充足した場合よりも高い確率で、第2の有利状態(状態2又は状態3)が発生するようになっている。
【0097】
次に、図15を参照して、FT終了抽選値テーブルについて説明する。このテーブルには、「抽選データ検索番号」及び「今回のFT終了抽選状態」に対応して「FT終了抽選値」が示されている。ここで、上述のように、「抽選データ検索番号」は、内部当選役に対応しているので「FT終了抽選値」は、基本的に「内部当選役」及び「今回のFT終了抽選状態」に応じて決定されることとなる。
【0098】
次に、図16を参照して、FT終了抽選テーブルについて説明する。このテーブルには、「FT終了抽選値」及び「設定値」に応じて「FT」を終了させるか否かを決定するための「抽選値」が示されている。この「抽選値」は、”0”〜”32767”の範囲から抽出した乱数値の大きさと比較するものである。「抽選値」と比べて抽出した乱数値が小さい場合には、「FT」の終了に当選(特定条件が充足し)し、「FT」が終了(基本的にFT継続ゲーム回数を”0”に設定)することとなる。そうでない場合には、「FT」が継続する。
【0099】
「FT終了抽選値」が”0”の場合の「抽選値」は”0”であるので、「FT」が終了することはない。また、「FT終了抽選値」が”1”の場合の「抽選値」は”32768”であるので、「FT」が必ず終了する。また、「FT終了抽選値」が”2”〜”4”のいずれかの場合には、夫々所定の確率で「FT」の終了に当選となる。
【0100】
ここで、複数の「FT終了抽選状態」(遊技モード)は、各々「FT」の終了抽選に当選となり、「通常確率再遊技中BB内部当選状態」又は「通常確率再遊技中RB内部当選状態」が発生する条件(有利状態を発生させる条件)は、基本的に異なる。すなわち、表示非許可状態から表示許可状態に変換制御する確率を、基本的に複数の遊技モードの夫々で異ならせるようにしている。また、この遊技モードは、内部当選役に応じて変化しうる。
【0101】
図15及び図16に示すテーブルを考慮すると、「今回のFT終了抽選状態」が「状態0」又は「状態1」である場合には、「抽選データ検索番号」が”0”となること、すなわち「なし(ハズレ)」、「中チェリーの小役」、又は「角チェリーの小役」(セレクトデータが”0”)に内部当選することにより「FT」の終了抽選に当選となる。また、「抽選データ検索番号」が”6”の場合、すなわち内部当選役が「BB」又は「再遊技」(セレクトデータが”0”又は”1”)の場合にも「FT」の終了抽選に当選する可能性がある。具体的には、「状態0」である場合には”362/32768”〜”500/32768”、「状態1」である場合には、”54/32768”〜”129/32768”の確率で終了抽選に当選となる。また、「抽選データ検索番号」が”1”〜”5”又は”7”のいずれかである場合には、終了抽選に当選しないようになっている。
【0102】
また、「今回のFT終了抽選状態」が「状態2」又は「状態3」である場合には、「抽選データ検索番号」が”0”となることにより「FT」の終了抽選に当選となる。また、「抽選データ検索番号」が”2”〜”6”のいずれかである場合には、”約1/17”の確率で終了抽選に当選となる。また、「抽選データ検索番号」が”7”である場合には、終了抽選に当選しないようになっている。
【0103】
また、「今回のFT終了抽選状態」が「状態4」である場合には、「抽選データ検索番号」が”0”〜”2”のいずれかとなることにより「FT」の終了抽選に当選となる。また、「抽選データ検索番号」が”3”〜”7”のいずれかである場合には、終了抽選に当選しないようになっている。
【0104】
ここで、前述のように、「抽選データ検索番号」として”0”或いは”1”が選択される確率は低い。従って、「状態4」は、「抽選データ検索番号」が”2”の場合、すなわち内部当選役が「角チェリーの小役」(セレクトデータが”2”)の場合に「FT」の終了抽選に当選となる。これに対し、図12〜図14に示すように、「状態4」の場合に「状態変更検索番号」として”5”が選択された場合、すなわち内部当選役が「再遊技」(セレクトデータが”2”)の場合には、「次回のFT終了抽選状態」は、「状態0」又は「状態1」となる。そこで、「状態4」では、例えば「再遊技の入賞が成立する前に、角チェリーの小役に内部当選して下さい。」という文章(ミッション)を表示画面5aに表示するようにしている。
【0105】
また、「今回のFT終了抽選状態」が「状態5」である場合には、「抽選データ検索番号」が”0”,”1”,又は”3”のいずれかとなることにより「FT」の終了抽選に当選となる。また、「抽選データ検索番号」が”2”,”4”〜”7”のいずれかである場合には、終了抽選に当選しないようになっている。
【0106】
ここで、前述のように、「抽選データ検索番号」として”0”或いは”1”が選択される確率は低い。従って、「状態5」は、「抽選データ検索番号」が”3”の場合、すなわち内部当選役が「ベルの小役」の場合に「FT」の終了抽選に当選となる。これに対し、図12〜図14に示すように、「状態5」の場合に「状態変更検索番号」として”5”が選択された場合、すなわち内部当選役が「再遊技」(セレクトデータが”2”)の場合には、「次回のFT終了抽選状態」は、「状態0」又は「状態1」となる。そこで、「状態5」では、例えば「再遊技の入賞が成立する前に、ベルの小役に内部当選して下さい。」という文章(ミッション)を表示画面5aに表示するようにしている。
【0107】
また、「今回のFT終了抽選状態」が「状態6」である場合には、「抽選データ検索番号」が”0”,”1”,又は”4”のいずれかとなることにより「FT」の終了抽選に当選となる。また、「抽選データ検索番号」が”2”,”3”,”5”〜”7”のいずれかである場合には、終了抽選に当選しないようになっている。
【0108】
ここで、前述のように、「抽選データ検索番号」として”0”或いは”1”が選択される確率は低い。従って、「状態6」は、「抽選データ検索番号」が”4”の場合、すなわち内部当選役が「スイカの小役」の場合に「FT」の終了抽選に当選となる。これに対し、図12〜図14に示すように、「状態6」の場合に「状態変更検索番号」として”5”が選択された場合、すなわち内部当選役が「再遊技」(セレクトデータが”2”)の場合には、「次回のFT終了抽選状態」は、「状態0」又は「状態1」となる。そこで、「状態6」では、例えば「再遊技の入賞が成立する前に、スイカの小役に内部当選して下さい。」という文章(ミッション)を表示画面5aに表示するようにしている。
【0109】
また、「今回のFT終了抽選状態」が「状態7」である場合には、「抽選データ検索番号」が”0”〜”5”のいずれかとなることにより「FT」の終了抽選に当選となる。また、「抽選データ検索番号」が”6”又は”7”のいずれかである場合には、終了抽選に当選しないようになっている。
【0110】
ここで、前述のように、「抽選データ検索番号」として”0”或いは”1”が選択される確率は低い。従って、「状態7」は、「抽選データ検索番号」が”2”〜”5”のいずれかの場合、すなわち内部当選役が「角チェリーの小役」(セレクトデータが”2”)、「ベルの小役」、「スイカの小役」、又は「再遊技」(セレクトデータが”2”)の場合に「FT」の終了抽選に当選となる。これに対し、図12〜図14に示すように、「状態7」が複数のゲームにわたり継続する確率は低い。そこで、「状態7」では、例えば「今回のゲームでいずれかの小役の入賞成立を実現して下さい。」という文章(ミッション)を表示画面5aに表示するようにしている。
【0111】
図15及び図16に示すように、「FT」の終了抽選に当選する確率の観点からは、「状態0」及び「状態1」は、「状態2」〜「状態7」と比べて遊技者にとっての有利さの度合いは低い。なお、「状態0」及び「状態1」においても、内部当選役が「なし(ハズレ)」となることによって「FT」の終了に当選することとなるので、これらも有利状態に含まれるが、その有利さの度合いが他の「FT終了抽選状態」と比べて相対的に低い。また、「状態0」及び「状態1」は、「遊技モード」に含まれる。また、図12〜図14に示すように、「状態0」及び「状態1」から「状態0」及び「状態1」へ移行する確率は、「状態2」〜「状態7」から「状態0」又は「状態1」へ移行する確率と比べて高い。従って、「次回のFT終了抽選状態」の観点からも、「状態0」及び「状態1」は、「状態2」〜「状態7」と比べて遊技者にとっての有利さの度合いは低い。
【0112】
また、「FT」の終了に当選する確率を考慮すれば、基本的に「状態2」及び「状態3」は、「ミッションモード」と比べて遊技者の有利さの度合いは高い。すなわち、基本的に、「状態2」及び「状態3」において有利状態が発生する確率が「ミッションモード」において有利状態が発生する確率と比べて高くなるように構成されている。例えば、図15及び図16に示すテーブルを考慮すると、「状態2」又は「状態3」(高期待値遊技モードの一例)は、「状態6」(第1の遊技モードの一例)よりも有利状態(例えば、「FT」が終了しボーナスの入賞成立が許可された状態)を発生させる期待値が高い。これに対し、「状態0」又は「状態1」(低期待値遊技モードの一例)は、「状態6」(第1の遊技モードの一例)よりも有利状態を発生させる期待値が低い。
【0113】
また、前述のように、「今回のFT終了抽選状態」が「状態2」の場合に「状態0」又は「状態1」へ移行する確率は、「状態3」の場合と比べて低い。従って、「状態2」は、「状態3」と比べて遊技者にとっての有利さの度合いが高い。また、「FT」の終了抽選に当選する確率の観点からは、「状態2」及び「状態3」は、「ミッションモード」と比べて遊技者にとっての有利さの度合いが高い。
【0114】
また、「FT」以外の遊技状態では、「FT終了抽選状態」の変更は行われない。このため、「FT」の終了に当選したゲームにおいて「今回のFT終了抽選状態」と「次回のFT終了抽選状態」とが異なる場合には、その「次回のFT終了抽選状態」は、BB遊技状態等が終了した後の「FT」の最初のゲームにおける「今回のFT終了抽選状態」となる。また、この「FT」の最初のゲームにおける「今回のFT終了抽選状態」が「ミッションモード」である場合(後述の図30のステップS83の判別が”YES”の場合)には、対応するミッションの報知を行わないようにしている。
【0115】
BB遊技状態等が終了した後の「FT」の最初のゲームにおける「今回のFT終了抽選状態」が「ミッションモード」である場合とは、例えば、「ミッションモード」中に「FT」において継続して行われたゲームの回数が”1200回”に到達した場合、「ミッションモード」において「FT」の終了抽選に当選するとともに、「次回のFT終了抽選状態」として「ミッションモード」が選択された場合などである。具体的には、「状態7」において「ベルの小役」に内部当選することにより「抽選データ検索番号」及び「状態変更検索番号」として”3”が選択され、「FT」の終了抽選に当選するとともに、「FT終了抽選状態検索番号」として”7”が選択され、「次回のFT終了抽選状態」として「状態4」〜「状態7」のいずれかが選択される場合などである。
【0116】
また、「状態2」又は「状態3」において「FT」の終了抽選に当選することなく「ミッションモード」へ移行し、「ミッション」の報知が行われた場合には、遊技者にとってみれば、有利さの度合いが高い「状態2」又は「状態3」からその度合いが低い「ミッションモード」へ移行したことを認識できる場合もある。そこで、「状態2」又は「状態3」において「RB」に内部当選することにより「抽選データ検索番号」及び「状態変更検索番号」として”7”が選択され、「FT」の終了抽選に不当選となるとともに、「FT終了抽選状態検索番号」として”14”が選択され、「次回のFT終了抽選状態」として「状態4」〜「状態7」のいずれかが選択された場合にも、「状態2」又は「状態3」から他の「FT終了抽選状態」へ移行していないことに対する遊技者の期待感を維持することを目的として「ミッションモード」へ移行したことを報知しない、すなわち「ミッション」の報知を行わないようにしている。
【0117】
次に、図17を参照して、FT継続ゲーム回数テーブルについて説明する。このテーブルには、「遊技数選択区分」に応じて”0”、”4”及び”8”の「FT継続ゲーム回数」毎に抽選値が対応している。このテーブルは、後述のFT制御処理(図27及び図28)において「変更予定FT継続ゲーム回数」の決定に使用される。
【0118】
図18は、遊技機1における遊技処理動作を制御する主制御回路71と、主制御回路71に電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)と、主制御回路71から送信される制御指令に基づいて液晶表示装置5及びスピーカ21L,21Rを制御する副制御回路72とを含む回路構成を示す。
【0119】
主制御回路71は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ30は、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うCPU31と、記憶手段であるROM32及びRAM33を含む。
【0120】
CPU31には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路34及び分周器35と、サンプリングされる乱数を発生する乱数発生器36及びサンプリング回路37とが接続されている。なお、乱数サンプリングのための手段として、マイクロコンピュータ30内で、すなわちCPU31の動作プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成してもよい。その場合、乱数発生器36及びサンプリング回路37は省略可能であり、或いは、乱数サンプリング動作のバックアップ用として残しておくことも可能である。
【0121】
マイクロコンピュータ30のROM32には、スタートレバー6を操作(スタート操作)する毎に行われる乱数サンプリングの判定に用いられる確率抽選テーブル、停止ボタンの操作に応じてリールの停止態様を決定するための停止テーブル群、副制御回路72へ送信するための各種制御指令(コマンド)等が格納されている。副制御回路72が主制御回路71へコマンド、情報等を入力することはなく、主制御回路71から副制御回路72への一方向で通信が行われる。RAM33には、種々の情報が格納される。例えば、フラグ、遊技状態の情報等が格納される。
【0122】
図18の回路において、マイクロコンピュータ30からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、各種ランプ(1−BETランプ9a、2−BETランプ9b、最大BETランプ9c)と、WINランプ51と、情報表示部18と、メダルを収納し、ホッパー駆動回路41の命令により所定枚数のメダルを払い出すホッパー(払出しのための駆動部を含む)40と、リール3L,3C,3Rを回転駆動するステッピングモータ49L,49C,49Rとがある。
【0123】
更に、ステッピングモータ49L,49C,49Rを駆動制御するモータ駆動回路39、ホッパー40を駆動制御するホッパー駆動回路41、各種ランプ及びWINランプ51を駆動制御するランプ駆動回路45、及び各種表示部を駆動制御する表示部駆動回路48がCPU31の出力部に接続されている。これらの駆動回路は、それぞれCPU31から出力される駆動指令などの制御信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。ここで、ホッパー40、メダル検出部40S、ホッパー駆動回路41、及び払出完了信号回路51は、遊技結果表示手段に所定の遊技結果が表示された場合に遊技者に遊技価値を付与する遊技価値付与手段を構成する。
【0124】
なお、本実施形態では、ランプ駆動回路45と、ランプ駆動回路45により制御されるWINランプ51は、主制御回路71が配置された制御基盤と、主制御回路71が配置された制御基盤とは異なる制御基盤と、のいずれの制御基盤に配置されているかは問わない。このため、ランプ駆動回路45と、ランプ駆動回路45により制御されるWINランプ51は、主制御回路71が配置された制御基盤に配置するようにしてもよい。すなわち、本発明の遊技機は、「前記告知報知制御手段の制御によって前記特定の告知態様を表示する特定の告知手段と、前記当選役決定手段及び前記告知報知制御手段を設けた主制御基盤と、該主制御基盤からのコマンド信号に基づいて遊技者に所定の演出報知を行う演出制御基盤と、を有し、前記特定の告知手段が、前記制御基盤からのみ制御されていることを特徴とする遊技機」であってもよい。
【0125】
また、マイクロコンピュータ30が制御指令を発生するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、スタートスイッチ6S、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13、C/Pスイッチ14、メダルセンサ22S、リール停止信号回路46、リール位置検出回路50、払出完了信号回路51がある。
【0126】
スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6の操作を検出する。メダルセンサ22Sは、メダル投入口22に投入されたメダルを検出する。リール停止信号回路46は、各停止ボタン7L,7C,7Rの操作に応じて停止信号を発生する。リール位置検出回路50は、リール回転センサからのパルス信号を受けて各リール3L,3C,3Rの位置を検出するための信号をCPU31へ供給する。払出完了信号回路51は、メダル検出部40Sの計数値(ホッパー40から払出されたメダルの枚数)が指定された枚数データに達した時、メダル払出完了を検知するための信号を発生する。
【0127】
図18の回路において、乱数発生器36は、一定の数値範囲に属する乱数を発生し、サンプリング回路37は、スタートレバー6が操作された後の適宜のタイミングで1個の乱数をサンプリングする。こうしてサンプリングされた乱数及びROM32内に格納されている確率抽選テーブルに基づいて、内部当選役が決定される。
【0128】
リール3L,3C,3Rの回転が開始された後、ステッピングモータ49L,49C,49Rの各々に供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値はRAM33の所定エリアに書き込まれる。リール3L,3C,3Rからは一回転毎にリセットパルスが得られ、これらのパルスはリール位置検出回路50を介してCPU31に入力される。こうして得られたリセットパルスにより、RAM33で計数されている駆動パルスの計数値が”0”にクリアされる。これにより、RAM33内には、各リール3L,3C,3Rについて一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
【0129】
上記のようなリール3L,3C,3Rの回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応づけるために、図柄テーブルが、ROM32内に格納されている。この図柄テーブルでは、前述したリセットパルスが発生する回転位置を基準として、各リール3L,3C,3Rの一定の回転ピッチ毎に順次付与されるコードナンバーと、それぞれのコードナンバー毎に対応して設けられた図柄を示す図柄コードとが対応づけられている。
【0130】
更に、ROM32内には、入賞図柄組合せテーブルが格納されている。この入賞図柄組合せテーブルでは、入賞となる図柄の組合せと、入賞のメダル配当枚数と、その入賞を表わす入賞判定コードとが対応づけられている。上記の入賞図柄組合せテーブルは、左のリール3L,中央のリール3C,右のリール3Rの停止制御時、及び全リール停止後の入賞確認を行うときに参照される。
【0131】
上記乱数サンプリングに基づく抽選処理(確率抽選処理)により内部当選した場合には、CPU31は、遊技者が停止ボタン7L,7C,7Rを操作したタイミングでリール停止信号回路46から送られる操作信号、及び選択された「停止テーブル」に基づいて、リール3L,3C,3Rを停止制御する信号をモータ駆動回路39に送る。
【0132】
内部当選した役の入賞成立を示す停止態様となれば、CPU31は、払出し指令信号をホッパー駆動回路41に供給してホッパー40から所定個数のメダルの払出しを行う。その際、メダル検出部40Sは、ホッパー40から払出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達した時に、メダル払出完了信号がCPU31に入力される。これにより、CPU31は、ホッパー駆動回路41を介してホッパー40の駆動を停止し、「メダル払出処理」を終了する。
【0133】
次に、図19を参照して、遊技機1の機能を実現するために必要な主制御回路71の機能実現手段(動作部)を含むブロック図について説明する。主制御回路71は、次のような各手段を備えている。
【0134】
スタートスイッチ6Sなどからの入力信号及び後述の確率抽選テーブル決定手段102によりセットされた確率抽選テーブルに基づいて内部当選役を決定(後述の図26のステップS53〜ステップS55)する内部当選役決定手段101、
後述の遊技状態格納手段109に格納された情報及び後述のFT継続ゲーム回数格納手段118に格納された情報に基づいて確率抽選テーブルをセット(後述の図26)する確率抽選テーブル決定手段102、
後述の滑りコマ数決定手段114の決定結果に基づいてリール3L,3C,3Rを停止制御(後述の図23のステップS25)する停止制御手段103、
リール3L,3C,3Rの停止態様に基づいて入賞役(入賞が成立した役)を識別(後述の図24のステップS28)する入賞検索手段104、
内部当選役決定手段101の決定結果及び入賞検索手段104の検索結果に基づいてBB遊技状態又はRB遊技状態の終了を監視(後述の図24のステップS39)するボーナス終了監視手段105、
後述の遊技状態格納手段109に格納された情報及び後述のストック数格納手段110に基づいて後述のボーナスフラグ格納手段107に格納(記憶)された情報を更新(後述の図25のステップS46、ステップS47)するボーナスフラグ更新手段106、
ボーナスフラグの情報を格納(記憶)するボーナスフラグ格納手段107、
入賞検索手段104の検索結果、ボーナス終了監視手段105の監視結果、ボーナスフラグ格納手段107に格納された情報、後述の遊技状態格納手段109に格納された情報及びFT継続ゲーム回数格納手段118に格納された情報に基づいて後述の遊技状態格納手段109に格納された情報の更新(後述の図24のステップS33、ステップS40、図25のステップS49)を行う遊技状態更新手段108、
遊技状態の情報を格納する遊技状態格納手段109、
BB及びRBの夫々について”30個”を限度としてボーナスストック数の情報を格納(記憶)するストック数格納手段110、
内部当選役決定手段101の決定結果、入賞検索手段104の検索結果及びストック数格納手段110に格納された情報に基づいてストック数格納手段110に格納(記憶)された情報を更新(後述の図24のステップS34、図26のステップS58)するストック数更新手段111、
内部当選役決定手段101の決定結果、遊技状態格納手段109に格納された情報などに基づいてセレクトデータ(停止テーブル群)を決定(後述の図23のステップS17)するセレクトデータ決定手段112、
停止ボタン7L,7C,7R(リール停止信号回路46)からの入力信号、セレクトデータ決定手段112の決定結果などに基づいて停止テーブルを決定(後述の図23のステップS24)する停止テーブル決定手段113、
停止ボタン7L,7C,7R(リール停止信号回路46)からの入力信号(停止操作位置)及び停止テーブル決定手段113の選択結果に基づいて「滑りコマ数」を決定(後述の図23のステップS24)する滑りコマ数決定手段114、
滑りコマ数決定手段114の決定結果に基づいて誤入賞(内部当選役以外の役の入賞が成立すること)の成否を判別する誤入賞判別手段115、
内部当選役決定手段101の決定結果及びセレクトデータ決定手段112の決定結果に基づいて「FT制御データ」を抽出(後述の図27のステップS63)するFT制御データ抽出手段116、
遊技状態格納手段109に格納された情報、ストック数格納手段110に格納された情報、後述のFT終了抽選手段121の抽選結果などに基づいて後述のFT継続ゲーム回数格納手段118に格納された情報を更新(後述の図25のステップS48、図27のステップS62、図28のステップS77)するFT継続ゲーム回数更新手段117、
FT継続ゲーム回数の情報を格納するFT継続ゲーム回数格納手段118、
遊技状態格納手段109に格納された情報及びFT制御データ抽出手段116により抽出された「FT制御データ」に基づいて後述のFT終了抽選状態格納手段120に格納された情報を更新(後述の図27のステップS65〜ステップS67)するFT終了抽選状態更新手段119、
今回のゲーム及び次回のゲームの「FT終了抽選状態」の情報を格納するFT終了抽選状態格納手段120、
FT終了抽選状態格納手段120に格納された情報に基づいて「FT」の終了抽選(後述の図27のステップS69)を行うFT終了抽選手段121、及び
「今回のFT終了抽選状態」、「次回のFT終了抽選状態」、「FT継続ゲーム回数」などの情報を副制御回路72へ送信(図22のステップS8、図23のステップS21、図24のステップS40)する情報送信手段122。
【0135】
また、副制御回路72は、情報送信手段122により送信された情報に基づいて液晶表示装置5を制御(後述の図30、図31)するための報知制御手段72aを備える。この報知制御手段72aは、演出表示手段(例えば、液晶表示装置5、WINランプ51など)に遊技に関連した演出態様を表示させる演出表示制御手段を構成する。また、報知制御手段72aは、遊技結果表示手段に特定の遊技結果が表示される以前に、特定の遊技結果が表示される可能性があることを予告表示手段(例えば、液晶表示装置5、WINランプ51など)に予告態様を表示させる予告表示制御手段を構成することができる。また、遊技結果表示手段に特定の遊技結果が表示される以前に、特定の遊技結果が表示されることを告知表示手段(例えば、液晶表示装置5、WINランプ51など)に告知態様を表示させる告知表示制御手段を構成することができる。
【0136】
なお、WINランプ51を制御する予告表示制御手段、告知表示制御手段などのうちいずれかまたは全ては、主制御回路71に設けられてもよい。
【0137】
ここで、「FT」では、ボーナスの入賞成立が不許可となり、「通常確率再遊技中BB内部当選状態」又は「通常確率再遊技中RB内部当選状態」では、対応するボーナスの入賞が基本的に許可(許容)される。また、これらの遊技状態の更新は、遊技状態更新手段108が行う。従って、遊技状態更新手段108は、ボーナスに対応する図柄組合せが許可される表示許可状態と、それが不許可とされる表示非許可状態とに停止制御手段103の制御状態を変換制御する。この停止制御手段103は、当選役に基づいて入賞表示手段に入賞態様を表示させる入賞表示制御手段を構成する。また、停止制御手段103は、遊技結果表示手段の表示制御を行う表示制御手段を構成する。
【0138】
図20と図21を参照して、あるゲームにおける「高確率再遊技状態(FT)」の終了と、退避FT終了抽選状態と、WINランプ点灯抽選の結果と、WINランプの点灯と、の関係の一例を説明する。
【0139】
本発明の遊技機は、「BB」又は「RB」に内部当選しているが、それらの入賞役に入賞不可能な状態を保持する機能を有し、また、入賞役に入賞不可能な状態から入賞役に入賞可能な状態に移行する確率が異なるモードが複数設けられている。その入賞可能な状態に移行した時機において所定の条件に基づき点灯させる報知ランプを備え、前記モードの条件と乱数抽選結果とに基づき報知ランプの点灯パターンを異ならせることにより、遊技者に対し、多彩な演出方法でBB又はRBに内部当選していることを報知可能に構成したことを特徴とする。
【0140】
先ず、図20を参照して、「高確率再遊技状態(FT)」の終了時の退避FT終了抽選状態が”0”〜”3”(非ミッションモード)である場合におけるWINランプ点灯状況の一例を説明する。
【0141】
ゲーム開始前の遊技機の状態は「一般遊技状態」とする。また、この時点における「今回のFT終了抽選状態」は”1”とする。ゲーム(1)において、BBに内部当選した、すなわちスタートレバー6が遊技者により操作されたことに基づいて当選役決定手段が「BB」を当選役として決定したため、ゲーム(2)〜ゲーム(4)(FT終了抽選当選ゲームの次ゲーム)開始前の遊技機の状態は「FT中(高確率再遊技状態)」となる。「BB」が当選役として決定されていることは、「BB」が入賞するまで持ち越されるものとする。
【0142】
ゲーム(2)における内部当選役は「再遊技」および「BB」、すなわちスタートレバー6が遊技者により操作されたことに基づいた当選役決定手段の決定が「再遊技」または「BB」を当選役とすることであり、ゲーム(3)における内部当選役は「なし(ハズレ)」および「BB」、すなわちスタートレバー6が遊技者により操作されたことに基づいた当選役決定手段の決定が「なし(ハズレ)」および「BB」を当選役とすることであり、各々のゲーム開始スタート時における「今回のFT終了抽選状態」は”1”である。
【0143】
ゲーム(2)及びゲーム(3)の開始時(当選役決定手段が所定の役(例えば、ゲーム(2)では「再遊技」および「BB」)を当選役として決定し、ストップ用セレクトデータを決定した後)にFT終了抽選が行われ、ゲーム(2)の開始時にはFT終了抽選に不当選とし、ゲーム(3)の開始時にFT終了抽選に当選するとする。FT終了抽選に当選したとき、「FT継続ゲーム回数」に”0”がセットされる。後述する図29の演出抽選処理が実行され、このときの退避FT終了抽選状態が”1”であるので、演出抽選処理のステップS105の判定処理の結果が「NO」となる。従って、ステップS106のWINランプを点灯するか否かの抽選が実行される(CPU31のリフレッシュレジスタの参照による乱数抽選)が、ゲーム(3)の開始時においては不当選であるとする。
【0144】
ゲーム(4)の開始時の、後述する図29の演出抽選処理において、WINランプ点灯決定の処理(ステップS107)は実行されない。これは、ゲーム(4)の開始時における内部当選役が再遊技であって、通常確率再遊技中(一般遊技状態を除く)であり、必ず再遊技に入賞するので、ステップS104の判定処理において、「YES」となるためである。
【0145】
ゲーム(5)の開始時の、後述する図29の演出抽選処理において、内部当選役が「ベル」であるため、ステップS103の判定処理は「NO」となり、次のステップS105の判定処理において、退避FT終了抽選状態を参照する。このときの退避FT終了抽選状態が”2”であるので、演出抽選処理のステップS105の判定処理の結果が「NO」となる。従って、ゲーム(3)と同様にステップS106のWINランプを点灯するか否かの抽選が実行され、ステップS106における抽選処理でWINランプ点灯に当選したものとする。このとき、演出抽選処理のステップS107において、RAM33に配置されたWINランプ点灯フラグに「1(=On)」がセットされる。
【0146】
ゲーム(5)開始時におけるWINランプ点灯抽選においてWINランプ点灯に当選したため、ゲーム(6)の開始時(ここでは、BET操作とスタートレバー操作が行われてゲームが開始するとする)からWINランプが点灯する。以降ボーナス入賞までWINランプが点灯する。ゲーム(6)の終了時(すなわちリールの停止時)にボーナスに入賞し、WINランプの消灯処理、WINランプ点灯フラグのクリアを行う。
【0147】
なお、上記の図20の説明は、タイムチャートの一例を示したに過ぎない。すなわち、「高確率再遊技状態(FT)」の終了決定時(FT終了抽選当選時)〜ボーナス入賞時前の各ゲーム時に退避FT終了抽選状態を参照し、退避FT終了抽選状態が”0”〜”3”であり、かつ、WINランプ不点灯であればWINランプ点灯抽選処理を”26/128”の確率で行うケースは、図20のケース以外にも存在しうる。
【0148】
次に、図21を参照して、「高確率再遊技状態(FT)」の終了時の退避FT終了抽選状態が”4”〜”7”(ミッションモード)である場合におけるWINランプ点灯状況の一例を説明する。
【0149】
図20と同様に、ゲーム開始前の遊技機の状態は「一般遊技状態」とする。また、この時点における「今回のFT終了抽選状態」は”1”とする。ゲーム(11)において、BBに内部当選したため、ゲーム(12)〜ゲーム(15)(FT終了抽選当選ゲームの次ゲーム)開始前の遊技機の状態は「FT中(高確率再遊技状態)」となる。「BB」が当選役として決定されていることは、「BB」が入賞するまで持ち越されるものとする。
【0150】
ゲーム(12)における内部当選役は「再遊技」および「BB」、すなわちスタートレバー6が遊技者により操作されたことに基づいた当選役決定手段の決定が「再遊技」または「BB」を当選役とすることであり、ゲーム(13)における内部当選役は「RB」および「BB」、すなわちスタートレバー6が遊技者により操作されたことに基づいた当選役決定手段の決定が「RB」および「BB」を当選役とすることであり、各々のゲーム開始スタート時における「今回のFT終了抽選状態」は”1”である。また、ゲーム(14)における、当選役決定手段が決定した当選役、ストップ用セレクトデータの値などに基づいたFT終了抽選状態の移行抽選によりFT終了抽選状態が”7”に移行したものとする。
【0151】
ゲーム(12)、ゲーム(13)及びゲーム(14)の開始時(当選役決定手段が所定の役(例えば、ゲーム(12)では「再遊技」および「BB」)を当選役として決定し、ストップ用セレクトデータを決定した後)にFT終了抽選が行われ、ゲーム(12)及びゲーム(13)の開始時にはFT終了抽選に不当選とし、ゲーム(14)の開始時にFT終了抽選に当選したものとする。FT終了抽選に当選したとき、「FT継続ゲーム回数」に”0”がセットされる。後述する図29の演出抽選処理が実行され、このときの退避FT終了抽選状態が”7”であるので、演出抽選処理のステップS105の判定処理の結果が「YES」となる。次に、演出抽選処理のステップS107において、RAM33に配置されたWINランプ点灯フラグに「1(=On)」がセットされる。
【0152】
ゲーム(14)開始時においてWINランプ点灯フラグに「1(=On)」がセットされたため、ゲーム(14)では、液晶表示装置5の液晶表示画面5aにはボーナスが当選していることを遊技者に告知する告知表示、または当選している可能性が高いことを遊技者に期待させる予告表示などが行われ、さらに音声、ランプ点灯などでも予告表示または告知表示がなされる場合がある。さらに、ゲーム(15)の開始時(ここでは、BET操作とスタートレバー操作が行われてゲームが開始するとする)からWINランプが点灯する。以降ボーナス入賞までWINランプが点灯する。ゲーム(17)の終了時(すなわちリールの停止時)にボーナスに入賞し、WINランプの消灯処理、WINランプ点灯フラグのクリアを行う。
【0153】
すなわち、FT終了抽選状態が”4”〜”7”であるFTを経由して、非FTのボーナス内部当選状態に移行した場合は、FT終了抽選状態が”0”〜”3”であるFTを経由して、非FTのボーナス内部当選状態に移行した場合よりも高い確率でWINランプが点灯(当選役決定手段がボーナスを当選役として決定していることを告知表示)する。
【0154】
なお、上記の図21の説明は、タイムチャートの一例を示したに過ぎない。すなわち、「高確率再遊技状態(FT)」の終了決定時(FT終了抽選当選時)〜ボーナス入賞時前の各ゲーム時に退避FT終了抽選状態を参照し、退避FT終了抽選状態が”4”〜”7”であり、かつ、WINランプ不点灯であればWINランプ点灯処理を行うケースは、図21のケース以外にも存在しうる。
【0155】
なお、図20および図21に基づいて例示した如く、本発明の遊技機は、「当選役決定手段が前記特定の役を当選役として決定している場合に、該特定の役に対応する特定の入賞態様を停止表示不可能な複数種類の入賞不可能状態のうちの所定の入賞不可能状態から、前記当選役決定手段が前記特定の役を当選役として決定している場合に、該特定の役に対応する特定の入賞態様を停止表示可能な入賞可能状態に遊技状態を移行制御する状態移行手段と、前記複数種類の入賞不可能状態のうちの特定の入賞不可能状態から前記入賞可能状態に、前記状態移行手段による遊技状態が移行された場合の方が、前記複数種類の入賞不可能状態のうちの特定の入賞不可能状態以外の入賞不可能状態から前記入賞可能状態に、前記状態移行手段による遊技状態が移行された場合よりも高い確率で、前記当選役決定手段が特定の役を当選役として決定したことを、前記入賞表示手段とは別体に設けられた告知表示手段に特定の告知態様で告知表示する告知表示制御手段と、を備えたことを特徴とする遊技機」であるため、FT終了抽選状態が”4”〜”7”であるFTを経由して、非FTのボーナス内部当選状態に移行した場合は、FT終了抽選状態が”0”〜”3”であるFTを経由して、非FTのボーナス内部当選状態に移行した場合よりも高い確率でWINランプが点灯(当選役決定手段がボーナスを当選役として決定していることを告知表示)する。すなわち、遊技者に対し、非FTのボーナス内部当選状態に移行したことを報知することに関し、その移行前のFT終了抽選状態に従ってWINランプを点灯させるか否かの制御が異なる。さらに、「前記遊技状態が前記入賞可能状態の場合は、該入賞可能状態から前記複数の入賞可能状態のうちのいずれの入賞不可能状態に遊技状態が移行制御されるかを、前記識別情報によって識別可能に構成し、前記遊技状態が前記入賞可能状態であり、かつ前記特定の識別情報以外の識別情報の場合には、前記告知報知制御手段が、前記特定の告知態様による報知を行うか否かの抽選を行い、報知を行うと抽選された場合にのみ報知を行い、前記遊技状態が前記入賞可能状態であり、かつ前記識別情報が前記特定の識別情報の場合には、前記告知報知制御手段は、該抽選を行わずに、前記特定の告知態様による報知を行うことを特徴とする遊技機」であるため、FT終了抽選状態が”4”〜”7”であるFTを経由して、非FTのボーナス内部当選状態に移行した場合は100%の確率でWINランプを点灯させる一方で、FT終了抽選状態が”0”〜”3”であるFTを経由して、非FTのボーナス内部当選状態に移行した場合は抽選によりWINランプを点灯させるか否かを判定している。このことによって、遊技者に対して、WINランプが点灯した場合であっても、どのFT終了抽選状態であるFTを経由して、非FTのボーナス内部当選状態に移行したためにWINランプが点灯したのかを探求する楽しみを提供することができる場合がある。このため、本発明は、多彩な遊技演出を行うことにより、遊技者が、遊技機のランプの点灯等による演出・報知が示唆する内容を探求することができる遊技機を提供することができる場合がある。
【0156】
また、本発明の遊技機は、「当選役決定手段が特定の役を当選役として決定している場合に、該特定の役に対応する遊技結果を表示不可能な入賞不可能状態と、に遊技状態を移行制御可能に構成し、前記入賞可能状態に遊技可能状態が移行制御される条件に応じて複数の入賞不可能状態と、前記遊技状態が前記入賞不可能状態の場合に、前記複数の入賞不可能状態のうちのいずれの入賞不可能状態かを識別可能な識別情報と、を有し、前記識別情報が特定の識別情報の場合と、該特定の識別情報以外の識別情報の場合と、に応じて、前記告知報知制御手段が異なる制御を行うことを特徴とする遊技機」であるので、「高確率再遊技状態(FT)」の終了時にどのFT終了抽選状態であったかをFT終了抽選状態番号により識別することが可能である。この識別されるFT終了抽選状態番号によりWINランプの点灯制御を異ならせることができる。このことによって遊技者は、FT終了当選時の「今回のゲームに用いるFT終了抽選状態」又はFT終了当選時の「次回のゲームに用いるFT終了抽選状態」が何であるかを予測する楽しみを得ることができる場合がある。また、遊技者に対し飽きさせない、多彩な演出表示を行う遊技機を提供することができる場合がある。
【0157】
なお、「特定の入賞不可能状態から前記入賞可能状態に移行制御される条件を特定条件として設定する条件設定手段と、該特定条件を遊技者に報知する条件報知手段と、を有し、前記識別状態が前記特定の識別情報の場合に、前記複数の入賞不可能状態のうちの前記特定の入賞不可能状態として識別されることを特徴とする」ため、本発明の遊技機においては、FT終了抽選状態が”4”〜”7”(ミッションモード)であるFTを経由して、非FTのボーナス内部当選状態に移行する場合があり、この場合には100%の確率でWINランプを点灯させる。このことによって、遊技者に対し、ミッション成功により「BB」または「RB」に入賞可能状態へ移行したことを報知して安心感を与える場合があり、さらに「BB」または「RB」へ入賞することへの期待感を抱かせる場合がある。
【0158】
次に、図22〜図24に示すメインフローチャートを参照して、主制御回路71のCPU31の制御動作について説明する。
【0159】
初めに、CPU31は、遊技開始時の初期化を行う(ステップS1)。具体的には、RAM33の記憶内容の初期化、通信データの初期化等を行う。続いてゲーム終了時のRAM33の所定の記憶内容を消去する(ステップS2)。具体的には、前回のゲームに使用されたRAM33の書き込み可能エリアのデータの消去、RAM33の書き込みエリアへの次のゲームに必要なパラメータの書き込み、次のゲームのシーケンスプログラムの開始アドレスの指定等を行う。次に、前回のゲーム終了後、すなわち全リール3L,3C,3R停止後から”30秒”経過したか否かを判別する(ステップS3)。この判別が”YES”であれば、副制御回路72に対し、「デモ画像」の表示を要求する「デモ表示コマンド」を送信する(ステップS4)。
【0160】
次に、CPU31は、メダルの自動投入の要求があるか、すなわち前回のゲームで再遊技の入賞が成立したか否かを判別する(ステップS5)。この判別が”YES”のときは、投入要求分のメダルを自動投入し(ステップS6)、ステップS8に移る。ステップS5の判別が”NO”のときは、メダルセンサ22S又はBETスイッチ11,12,13からの入力があるか否かを判別する(ステップS7)。この判別が”YES”のときは、ステップS8に移り、”NO”のときは、ステップS3に移る。
【0161】
ステップS8では、BETスイッチ11〜13の操作又はメダルを投入する操作が行われたことを示す「BETコマンド」を副制御回路72へ送信する。このとき、CPU31はRAM33に配置されたWINランプ点灯フラグを参照し、フラグが「1(=On)」ならば、ランプ駆動回路45に対しWINランプ51の点灯指令の信号を供給する。この信号に基づきランプ駆動回路45がWINランプ51を点灯する。続いて、スタートレバー6の操作に基づくスタートスイッチ6Sからの入力があるか否かを判別する(ステップS9)。この判別が”YES”のときは前回のゲームが開始してから”4.1秒”経過しているか否かを判別し(ステップS10)、この判別が”YES”のときはステップS12に移り、”NO”のときはステップS11に移る。ステップS11では、「ゲーム開始待ち時間消化処理」を行う。具体的には、前回のゲームが開始してから”4.1秒”経過するまでの間、遊技者のゲームを開始する操作に基づく入力を無効にする処理を行う。
【0162】
次に、CPU31は、リールの回転処理を行い(ステップS12)、同時に抽選用の乱数を抽出し(ステップS13)、1ゲーム監視用タイマをセットする(ステップS14)。ステップS13の処理で抽出した乱数は、後で説明する確率抽選処理において使用される。ステップS14の処理の1ゲーム監視用タイマには、遊技者の停止ボタンの停止操作によらずに自動的にリールを停止させるための自動停止タイマが含まれる。
【0163】
図23のステップS15では、後で図25を参照して説明する遊技状態監視処理を行う。続いて、後で図26を参照して説明する確率抽選処理を行う(ステップS16)。この確率抽選処理(当選役決定手段の実施の形態)は、遊技状態に応じて確率抽選テーブルを使用し、上記ステップS13において抽出した乱数値がどの役の乱数範囲に属するか否かを判別し、内部当選役を決定する(当選役決定手段が所定の役を当選役として決定する)ものである。
【0164】
続いて、遊技状態、内部当選役などに基づいて停止テーブル群(セレクトデータ)を抽選により決定し(ステップS17)、ステップS18に移る。
【0165】
ステップS18では、FT終了抽選状態番号を退避する処理を行う。CPU31は、RAM33に配置された「FT終了抽選状態番号を退避する」変数に、FT終了抽選状態番号の変更に備えて、現在のFT終了抽選状態番号を記憶する。次のステップS19の「FT制御処理」では、「FT中」である限り(図27のステップS61→YES)「次回のゲームに用いるFT終了抽選状態」を抽選する(図27のステップS65)ため、FT終了抽選状態が変更される可能性がある。そのため、「FT制御処理」の実行後では、「今回のゲームに用いられたFT終了抽選状態」が「次回のゲームに用いるFT終了抽選状態」により置き換えられる可能性があり、「今回のゲームに用いられたFT終了抽選状態」が不明となる。故に「FT制御処理」の実行により変更される前のFT終了抽選状態番号を退避するのである。具体的に、FT終了当選時のゲームでは、そのゲームで用いられた終了抽選状態が退避FT終了抽選状態番号に格納される。FT終了当選時〜次回のFT中のゲームでは、FT終了当選時のゲームで抽選された「次回のゲームに用いるFT終了抽選状態」が退避FT終了抽選状態番号に格納される。この処理の終了後、ステップS19へ処理を移す。
【0166】
ステップS19では、後で図27及び図28を参照して説明するFT制御処理を行い、ステップS20に移る。ステップS20では、後で図29を参照して説明する演出抽選処理を行い、ステップS21に移る。
【0167】
ステップS21では、「今回のFT終了抽選状態」、「次回のFT終了抽選状態」、「FT継続ゲーム回数」、「内部当選役」、「WINランプ点灯」などの情報を含む「スタートコマンド」を副制御回路72へ送信し、ステップS22に移る。
【0168】
次に、CPU31は、停止ボタンが”オン”かどうかを判別する(ステップS22)。具体的には、いずれかの停止ボタンが操作されたかどうかを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS24に移り、”NO”のときは、ステップS23に移る。ステップS23では、自動停止タイマの値が”0”であるか否かを判別し、この判別が”YES”のときは、ステップS24に移り、”NO”のときは、ステップS22に移る。
【0169】
ステップS24では、CPU31は、滑りコマ数を決定するための滑りコマ数決定処理を行う。具体的には、決定(選択)されたセレクトデータに対応する停止テーブル群の中から停止テーブルを選択し、選択した停止テーブル、停止操作位置及び停止制御位置に基づいて滑りコマ数を決定する。続いて、滑りコマ数分、停止操作された停止ボタンに対応するリールを回転させてから停止させる(ステップS25)。続いて、CPU31は、全てのリールが停止したかどうかを判別する(ステップS26)。この判別が”YES”のときは、ステップS27に移り、”NO”のときは、ステップS22に移る。ステップS27では、全てのリールが停止したことを示す「全リール停止コマンド」を送信し、図24のステップS28に移る。
【0170】
図24のステップS28では、CPU31は入賞検索を行う。入賞検索とは、表示窓4L,4C,4Rの図柄の停止態様に基づいて入賞役(入賞が成立した役)を識別するための入賞フラグをセットすることである。具体的には、センターライン8cに沿って並ぶ図柄のコードナンバー及び入賞判定テーブルに基づいて入賞役を識別する。続いて、入賞フラグが正常であるか否かを判別する(ステップS29)。この判別が”NO”のときはイリーガルエラーの表示を行う(ステップS30)。この場合、遊技は中止となる。ステップS29の判別が”YES”のときは、遊技状態に応じてメダルのクレジット又は払出しを行うとともに、入賞役に応じて遊技状態をBB遊技状態或いはRB遊技状態へ移行する(ステップS31)。
【0171】
次に、ボーナスの入賞が成立したか否かを判別する(ステップS32)。この判別が”YES”のときは、ステップS33に移り、”NO”のときは、ステップS37に移る。ステップS33では、入賞が成立したボーナスの種類に応じて遊技状態をBB遊技状態又はRB遊技状態に更新(セットされたボーナスフラグのクリアを含む)し、ステップS34に移る。ステップS34では、入賞が成立したボーナスに対応するボーナスストック数を”1”減算し、ステップS35に移る。
【0172】
ステップS35では、WINランプ点灯中かの判定処理を行う。CPU31がRAM33に配置されたWINランプ点灯フラグを参照して、フラグが「1(=On)」であると判定するときはステップS36へ処理を移し、フラグが「1(=On)」であると判定しないときは図22のステップS2に移る。
【0173】
ステップS36では、WINランプの消灯処理、WINランプ点灯フラグのクリア処理を行う。CPU31がランプ駆動回路45に対しWINランプ51の消灯指令信号を供給し、その信号の供給を受けたランプ駆動回路45はWINランプを消灯する。この処理が終了すると、図22のステップS2に移る。
【0174】
ステップS37では、現在の遊技状態がBB一般遊技状態又はRB遊技状態であるか否かを判別する。この判別が”NO”のとき(遊技状態がBB一般遊技状態又はRB遊技状態でないとき)は、図22のステップS2に移り、”YES”のときは、ステップS38に移る。ステップS38では、ボーナスの「遊技数チェック処理」を行う。この「遊技数チェック処理」では、RB遊技状態が発生した回数、BB一般遊技状態のゲーム回数、RB遊技状態における入賞回数、及びRB遊技状態におけるゲーム回数をチェックするとともに、BB一般遊技状態及びRB遊技状態間における遊技状態の移行(セット)を行う。
【0175】
次に、ボーナスの終了時であるか否かを判別する(ステップS39)。具体的には、BBの入賞が成立した後では、3回目のRB遊技状態において入賞回数が8回又はゲーム回数が12回であるか、又はBB一般遊技状態においてゲーム回数が30回であるか否かを判別する。また、”BAR−BAR−BAR”が有効ラインに沿って並ぶことによりRBの入賞が成立した後では、RB遊技状態において入賞回数が8回又はゲーム回数が12回であるか否かを判別する。ステップS39の判別が”YES”のときは、BB遊技状態又はRB遊技状態を終了してステップS40に移り、”NO”のときは、図22のステップS2に移る。ステップS40では、BB遊技状態又はRB遊技状態が終了したことを示す「ボーナス終了コマンド」を副制御回路72へ送信し、遊技状態を一般遊技状態に更新し、図22のステップS2に移る。
【0176】
次に、図25を参照して、遊技状態監視処理について説明する。
【0177】
初めに、CPU31は、ボーナス中か、すなわちBB遊技状態又はRB遊技状態であるか否かを判別する(ステップS41)。この判別が”YES”のときは、図23のステップS16に移り、”NO”のときは、ステップS42に移る。ステップS42では、一般遊技状態であるか否かを判別し、この判別が”YES”のときは、ステップS43に移り、”NO”のときは、ステップS49に移る。
【0178】
ステップS43では、ボーナスストック数が”1”以上であるか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS44に移り、”NO”のときは、図23のステップS16に移る。ステップS44では、BBストック数及びRBストック数が”1”以上であるか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS45に移り、”NO”のときは、ステップS47に移る。ステップS45では、BB内部当選設定比率テーブル(図10)に基づいて次ボーナスを抽選により決定し、ステップS46に移る。ステップS46では、決定されたボーナスに対応するボーナスフラグをセットし、ステップS48に移る。ステップS47では、BB又はRBのいずれか一方のストック数が”1以上”であることから、そのボーナスに対応するボーナスフラグをセットし、ステップS48に移る。
【0179】
ステップS48では、FT継続ゲーム回数として”1200”をセットし、ステップS49に移る。ステップS49では、セット(格納)されたボーナスフラグの種類及びFT継続ゲーム回数に基づいて遊技状態を更新し、図23のステップS16に移る。ここで、ステップS44〜ステップS48は、一般遊技状態においてボーナスに内部当選したゲームの次のゲーム、又はボーナスストック数が”1”以上であるボーナス終了後の最初のゲームにおいて行われる。また、ステップS49では、例えば、FT継続ゲーム回数が”0”の場合には、遊技状態が「高確率再遊技中BB内部当選状態」から「通常確率再遊技中BB内部当選状態」へ更新される。
【0180】
次に、図26を参照して、確率抽選処理について説明する。
【0181】
初めに、CPU31は、遊技状態がBB一般遊技状態又はRB遊技状態であるか否かを判別する(ステップS51)。この判別が”YES”のときは、ステップS55に移り、”NO”のときは、ステップS52に移る。ステップS52では、FT継続ゲーム回数が”0”であるか否か、すなわち「通常確率再遊技中」であるか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS53に移り、”NO”のときは、ステップS54に移る。ステップS53では、通常確率再遊技中用確率抽選テーブル(図5(1))に基づいて内部当選役の抽選を行い、ステップS56に移る。
【0182】
ステップS54では、FT用確率抽選テーブル(図5(2))に基づいて内部当選役の抽選を行い、ステップS56に移る。ステップS51の判別が”YES”のときは、ボーナス中用確率抽選テーブル(図示せず)に基づいて内部当選役の抽選を行い(ステップS55)、ステップS56に移る。ステップS56では、選択された内部当選役の情報をRAM33に格納し、ステップS57に移る。ステップS57では、内部当選役がボーナスであるか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS58に移り、”NO”のときは、ステップS59に移る。ステップS58では、内部当選したボーナスの種別に基づいてBBストック数又はRBストック数に”1”を加算し、ステップS59に移る。ステップS59では、前回のゲームのボーナスに関する内部当選役(ボーナスフラグに応じたボーナス)を今回のゲームの内部当選役に加える。これらが当選役決定手段の1実施形態である。次に図23のステップS17に移る。
【0183】
次に、図27及び図28を参照して、FT制御処理について説明する。
【0184】
初めに、CPU31は、FT中であるか否か、すなわち「高確率再遊技中」であるか否かを判別する(ステップS61)。この判別が”YES”のときは、ステップS62に移り、”NO”のときは、図23のステップS20に移る。
【0185】
ステップS62では、「FT継続ゲーム回数」を”1”減算し、ステップS63に移る。ここで、ゲーム開始時において「FT継続ゲーム回数」が”0”の場合には、基本的に図25のステップS49で遊技状態が「通常確率再遊技中」に移行する。従って、ステップS61の判別が”YES”となり、ステップS62が行われるのは、「FT継続ゲーム回数」が”1”以上の場合である。
【0186】
ステップS63では、FT制御データを抽出する。具体的には、内部当選役及びセレクトデータに基づいて「遊技数選択区分」、「抽選データ検索番号」及び「状態変更検索番号」を決定し(図11)、ステップS64に移る。ステップS64では、「状態変更検索番号」及び「今回のFT終了抽選状態」に基づいて「FT終了抽選状態検索番号」を決定(取得)する(図12)。続いて、抽出した乱数値及びFT終了抽選状態抽選テーブル(図13、図14)に基づいてFT終了抽選状態の抽選を行い(ステップS65)、ステップS66に移る。
【0187】
ステップS66では、FT終了抽選状態の変更か否かを判別する。具体的には、「今回のFT終了抽選状態」と決定した「次回のFT終了抽選状態」が異なるか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS67に移り、”NO”のときは、ステップS68に移る。ステップS67では、次回のゲームに用いるFT終了抽選状態(次回のFT終了抽選状態)をRAM33内の所定の記憶領域に格納し(特定条件を設定し)、ステップS68に移る。前述のように、「FT終了抽選状態」に応じて「FT」が終了することとなる条件が対応している。従って、ステップS68で「FT終了抽選状態」の情報を格納することにより特定条件を設定する(遊技モードの移行の場合に、条件設定手段が特定条件を設定する)ことになる。また、「FT」中においては、ステップS65の抽選により「FTの終了抽選状態」が変更されうる。他方、次ボーナスは、「FT」の開始時(図25のステップS49)において決定される(図25のステップS45)。従って、有利状態発生手段(遊技状態更新手段108)によって発生させる(発生を許可する)有利状態が第2の有利状態(BB)か否かが、特定条件が設定される以前に決定されていることになる。ここで、ステップS67で格納されたFT終了抽選状態は、次回のゲームが「高確率再遊技中」である場合には、そのゲーム、「高確率再遊技中」でない場合には、ボーナスの終了後の最初のゲームにおける「今回のFT終了抽選状態」となる。
【0188】
ステップS68では、「抽選データ検索番号」及び「今回のFT終了抽選状態」に基づいて「FT終了抽選値」を決定(取得)する(図15)。続いて、「FT終了抽選値」、抽出した乱数値、設定値及びFT終了抽選テーブル(図16)に基づいて今回のゲームのFT終了抽選状態に応じた「FT」の終了抽選を行う(ステップS69)。続いて、「FT」の終了に当選したか否かを判別する(ステップS70)。この判別が”YES”のときは、図28のステップS71に移り、”NO”のときは、図23のステップS20に移る。
【0189】
図28のステップS71では、「変更予定FT継続ゲーム回数」に”0”をセットする。「変更予定FT継続ゲーム回数」は、「FT」の終了抽選に当選した場合などに、「FT」を延長するゲームの回数として予定する回数である。続いて、遊技数選択区分が”0”であるか否かを判別する(ステップS72)。この判別が”YES”のときは、ステップS76に移り、”NO”のとき(遊技数選択区分が”1”のとき)は、ステップS73に移る。ステップS73では、「変更予定FT継続ゲーム回数」に”4”をセットし、ステップS74に移る。
【0190】
ステップS74では、「FT継続ゲーム回数」を”4”に変更か否かを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS76に移り、”NO”のときは、ステップS75に移る。ステップS75では、「変更予定FT継続ゲーム回数」に”8”をセットし、ステップS76に移る。ステップS76では、現在の「FT継続ゲーム回数」が「変更予定FT継続ゲーム回数」以下であるか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、図23のステップS21に移り、”NO”のときは、ステップS77に移る。ステップS77では、「変更予定FT継続ゲーム回数」をFT継続ゲーム回数格納手段118に格納し、図23のステップS20に移る。
【0191】
次に、図29を参照して、演出抽選処理について説明する。
【0192】
初めに、ステップS101では、「FT継続ゲーム回数」が”0”であるかどうかを判定する処理を行う。すなわち、「高確率再遊技状態(FT)」が終了しているか否かの判定である。「FT継続ゲーム回数」が”0”である場合は「高確率再遊技状態(FT)」が終了している状態であり、「FT継続ゲーム回数」が”0”より大の場合は「高確率再遊技状態(FT)」が継続している状態である。CPU31は、RAM33に配置された「FT継続ゲーム回数」を格納する変数を参照し、「FT継続ゲーム回数」が”0”であると判定する場合にはステップS102へ処理を移し、「FT継続ゲーム回数」が”0”であると判定しない場合には本サブルーチンを終了し、メインフローへ処理を戻し、図23のステップS21へ処理を移す。
【0193】
次に、ステップS102では、WINランプ点灯中か否かの判定処理を行う。WINランプ51が点灯中であれば、更にWINランプの点灯処理を行う必要がないため、この処理を行う。CPU31がRAM33に配置されたWINランプ点灯フラグを参照し、フラグが「1(=On)」(WINランプ51が点灯中)であると判定されないときにはステップS103へ処理を移し、一方フラグが「1(=On)」(WINランプ51が消灯中)であると判定されるときには本サブルーチンを直ちに終了し、メインフローへ処理を戻し、図23のステップS21へ処理を移す。
【0194】
次に、ステップS103では、再遊技に内部当選しているかの判定を行う。図26の確率抽選処理(内部抽選処理)のステップS56で、遊技状態に応じて確率抽選テーブルを使用し、図22のステップS13において抽出した乱数値がどの役の乱数範囲に属するか否かを判別し、内部当選役が決定され、RAM33に配置された成立フラグを参照する。CPU31による参照の結果、内部当選役が再遊技に当選していると判定される場合にはステップS104へ処理を移し、内部当選役が再遊技に当選していると判定されない場合にはステップS105へ処理を移す。
【0195】
次に、ステップS104では、ストップ用セレクトデータが”2”であるか否かの判定を行う。ストップ用セレクトデータとは、図23のステップS17の処理で決定されたデータである。CPU31が、ストップ用セレクトデータが”2”に等しいと判定するとき、すなわち「再遊技入賞成立可能テーブル群」が選択され、再遊技に入賞する状態であるときは本サブルーチンを直ちに終了し、メインフローへ処理を戻し、図23のステップS21へ処理を移す。一方ストップ用セレクトデータが”2”に等しいと判定しないときステップS105へ処理を移す。
【0196】
次に、ステップS105では、退避FT終了抽選状態番号が”4”以上であるか否かの判定を行う。退避FT終了抽選状態番号とは、図23のステップS18でRAM33に配置された変数に退避された、ステップS19の「FT制御処理」の実行により変更される前のFT終了抽選状態番号である。「FT制御処理」では、「FT中」である限り(図27のステップS61→YES)「次回のゲームに用いるFT終了抽選状態」を抽選する(図27のステップS65)ため、FT終了抽選状態が変更される可能性がある。そのため、「FT制御処理」の実行後では、「今回のゲームに用いられたFT終了抽選状態」が「次回のゲームに用いるFT終了抽選状態」により置き換えられる可能性があり、「今回のゲームに用いられたFT終了抽選状態」が不明となる。故に「FT制御処理」の実行により変更される前のFT終了抽選状態番号を退避するのである。具体的に、FT終了当選時のゲームでは、そのゲームで用いられた終了抽選状態が退避FT終了抽選状態番号に格納される。FT終了当選時〜次回のFT中のゲームでは、FT終了当選時のゲームで抽選された「次回のゲームに用いるFT終了抽選状態」が退避FT終了抽選状態番号に格納される。CPU31が、退避FT終了抽選状態番号が”4”以上である、すなわち状態番号が”4”〜”7”の「ミッションモード」と判定するときにはステップS107へ処理を移し、「ミッションモード」と判定しないときにはステップS106へ処理を移す。
【0197】
次に、ステップS106では、リフレッシュレジスタの値が26より小であるかの判定を行う。リフレッシュレジスタとは、CPU31自体の内部で制御されるレジスタで、CPU31の1命令ごとにインクリメント(1を加算)されるものであり、”0”〜”127”の数値の範囲で周期的にインクリメントされるカウンタである。CPU31がリフレッシュレジスタを参照し、その値が”26”より小であると判定するとき(リフレッシュレジスタの値が”26”より小と判定される確率は”26/128”である)にはステップS107へ処理を移し、一方判定しないときには本サブルーチンを直ちに終了し、メインフローへ処理を戻し、図23のステップS21へ処理を移す。
【0198】
次に、ステップS107では、WINランプ点灯決定処理を行う。CPU31は、RAM33に配置されたWINランプ点灯フラグに「1(=On)」を格納する。この処理が終了すると、本サブルーチンは終了する。
【0199】
このように、本発明の遊技機は、「当選役決定手段が前記特定の役を当選役として決定している場合に、該特定の役に対応する特定の入賞態様を停止表示不可能な複数種類の入賞不可能状態のうちの所定の入賞不可能状態から、前記当選役決定手段が前記特定の役を当選役として決定している場合に、該特定の役に対応する特定の入賞態様を停止表示可能な入賞可能状態に遊技状態を移行制御する状態移行手段と、前記複数種類の入賞不可能状態のうちの特定の入賞不可能状態から前記入賞可能状態に、前記状態移行手段による遊技状態が移行された場合の方が、前記複数種類の入賞不可能状態のうちの特定の入賞不可能状態以外の入賞不可能状態から前記入賞可能状態に、前記状態移行手段による遊技状態が移行された場合よりも高い確率で、前記当選役決定手段が特定の役を当選役として決定したことを、前記入賞表示手段とは別体に設けられた告知表示手段に特定の告知態様で告知表示する告知表示制御手段と、を備えたことを特徴とする遊技機」であるので、「高確率再遊技状態(FT)」の終了時のFT終了抽選状態番号がいずれであったかによってWINランプの点灯確率を異ならせることによって遊技機において多彩な報知・演出を行うことが可能となる場合がある。さらに、本発明の遊技機は、「前記遊技状態が前記入賞可能状態の場合は、該入賞可能状態から前記複数の入賞可能状態のうちのいずれの入賞不可能状態に遊技状態が移行制御されるかを、前記識別情報によって識別可能に構成し、前記遊技状態が前記入賞可能状態であり、かつ前記特定の識別情報以外の識別情報の場合には、前記告知報知制御手段が、前記特定の告知態様による報知を行うか否かの抽選を行い、報知を行うと抽選された場合にのみ報知を行い、前記遊技状態が前記入賞可能状態であり、かつ前記識別情報が前記特定の識別情報の場合には、前記告知報知制御手段は、該抽選を行わずに、前記特定の告知態様による報知を行うことを特徴とする遊技機」であるため、FT終了抽選状態が”4”〜”7”であるFTを経由して、非FTのボーナス内部当選状態に移行した場合は100%の確率でWINランプを点灯させる一方で、FT終了抽選状態が”0”〜”3”であるFTを経由して、非FTのボーナス内部当選状態に移行した場合は抽選によりWINランプを点灯させるか否かを判定している。このことによって、遊技者に対して、WINランプが点灯した場合であっても、どのFT終了抽選状態であるFTを経由して、非FTのボーナス内部当選状態に移行したためにWINランプが点灯したのかを探求する楽しみを提供することができる場合がある。このため、本発明は、多彩な遊技演出を行うことにより、遊技者が、遊技機のランプの点灯等による演出・報知が示唆する内容を探求することができる遊技機を提供することができる場合がある。
【0200】
また、本発明の遊技機は、「当選役決定手段が特定の役を当選役として決定している場合に、該特定の役に対応する遊技結果を表示不可能な入賞不可能状態と、に遊技状態を移行制御可能に構成し、前記入賞可能状態に遊技可能状態が移行制御される条件に応じて複数の入賞不可能状態と、前記遊技状態が前記入賞不可能状態の場合に、前記複数の入賞不可能状態のうちのいずれの入賞不可能状態かを識別可能な識別情報と、を有し、前記識別情報が特定の識別情報の場合と、該特定の識別情報以外の識別情報の場合と、に応じて、前記告知報知制御手段が異なる制御を行うことを特徴とする遊技機」であるので、「高確率再遊技状態(FT)」の終了時にどのFT終了抽選状態であったかをFT終了抽選状態番号により識別することが可能である。この識別されるFT終了抽選状態番号によりWINランプの点灯制御を異ならせることができる。このことによって遊技者は、FT終了当選時の「今回のゲームに用いるFT終了抽選状態」又はFT終了当選時の「次回のゲームに用いるFT終了抽選状態」が何であるかを予測する楽しみを得ることができる場合がある。また、遊技者に対し飽きさせない、多彩な演出表示を行う遊技機を提供することができる場合がある。
【0201】
なお、「特定の入賞不可能状態から前記入賞可能状態に移行制御される条件を特定条件として設定する条件設定手段と、該特定条件を遊技者に報知する条件報知手段と、を有し、前記識別状態が前記特定の識別情報の場合に、前記複数の入賞不可能状態のうちの前記特定の入賞不可能状態として識別されることを特徴とする」ため、本発明の遊技機においては、FT終了抽選状態が”4”〜”7”(ミッションモード)であるFTを経由して、非FTのボーナス内部当選状態に移行する場合があり、この場合には100%の確率でWINランプを点灯させる。このことによって、遊技者に対し、ミッション成功により「BB」または「RB」に入賞可能状態へ移行したことを報知して安心感を与える場合があり、さらに「BB」または「RB」へ入賞することへの期待感を抱かせる場合がある。
【0202】
また、本実施形態では、WINランプの点灯を、BBまたはRBに内部当選している「内部当選」を報知するため点灯するものとして構成している。しかし、本発明はこれに限らず、WINランプの点灯は「高確率再遊技状態(FT)」の終了を契機に行うため、WINランプの点灯を、「高確率再遊技状態(FT)」の終了を報知するためのものであるとして構成してもよい。
【0203】
また、WINランプの点灯を「高確率再遊技(FT)」の終了を契機に行うため、遊技者が停止ボタン7L,7C,7Rを操作するタイミングがどのようなタイミングであっても特定の役を入賞させられない状態から、遊技者が停止ボタン7L,7C,7Rを操作するタイミングが所定のタイミングであった場合にその所定の役を入賞させられる状態に移行したことを遊技者に報知するためのものであるとして適用してもよいし、遊技者が停止ボタン7L,7C,7Rを操作するタイミングが特定のタイミングでなければ特定の役を入賞させられない状態から、遊技者が停止ボタン7L,7C,7Rを操作するタイミングが、そのタイミングよりも遊技者に容易な所定のタイミングであった場合にその特定の役を入賞させられる状態に移行したことを遊技者に報知するためのものであるとして適用してもよい。すなわち、特定の役を入賞させることが困難な状態から、その特定の役を入賞させることが容易な状態に移行したことを遊技者に報知するように構成してもよい。
【0204】
次に、図30を参照して、副制御回路72の報知関連処理について説明する。
【0205】
初めに、報知制御手段72aは、「FT中」であるか否かを判別する(ステップS81)。この判別が”YES”のときは、ステップS82に移る。ステップS82では、スタートコマンドを受信したか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS83に移り、”NO”のときは、ステップS81に移る。ステップS83では、BB遊技状態等の後の”1回目”のゲームであるか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS81に移り、”NO”のときは、ステップS84に移る。ここで、実施例では、「高確率再遊技中」以外の遊技状態では「FT終了抽選状態」の更新等を行わないので、BB遊技状態等の後の”1回目”のゲームの「FT終了抽選状態」は、「FT継続ゲーム回数」が”0”となったゲームにおける「次回のFT終了抽選状態」と同じである。
【0206】
ステップS84では、「今回のFT終了抽選状態」と「次回のFT終了抽選状態」とが異なるか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS85に移り、”NO”のときは、ステップS81に移る。ステップS85では、「次回のFT終了抽選状態」が「ミッションモード」であるか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS86に移り、”NO”のときは、ステップS81に移る。ステップS86では、「今回のFT終了抽選状態」が「状態2」又は「状態3」であるか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS81に移り、”NO”のときは、ステップS87に移る。
【0207】
ステップS87では、「BETコマンド」を受信したか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、対応するミッションの報知を開始するように液晶表示装置5を制御する(ステップS88)。このステップS88により「FT」が終了する「特定条件」が報知されることとなる。ここで、ステップS83の判別により、BB遊技状態等の後の”1回目”のゲームの「FT終了抽選状態」が「ミッションモード」である場合には、ミッションの報知が行われない。また、ステップS86の判別により、「今回のFT終了抽選状態」が「状態2」又は「状態3」であるゲームにおいて「FT」の終了抽選に不当選となるとともに、「次回のFT終了抽選状態」として「ミッションモード」が選択された場合には、遊技者の終了抽選に当選することに対する期待感を維持することを目的としてミッションの報知が行われない。
【0208】
図31のステップS89では、スタートコマンドを受信したか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、「FT継続ゲーム回数」が”0”であるか否かを判別する(ステップS90)。これは、例えば、「FT継続ゲーム回数」が”0”の場合、スタートコマンドに「FT終了」を示す情報が含まれている場合、スタートコマンドに含まれる特定の役(例えば、「ミッション」の成功の条件或いは失敗の条件となる役)が内部当選役であることを示す情報が含まれている場合、報知制御手段72aが「FT継続ゲーム回数」の情報を含むスタートコマンドを受信する毎に、報知制御手段72aが備えている「FT継続ゲーム回数」を減算し、今回のゲームにおいて「FT継続ゲーム回数」が”0”であると判定された場合などであれば、「FT終了」と判別するようにしている。この判別が”YES”のときは、ステップS91に移り、”NO”のときは、ステップS94に移る。ステップS91では、「全リール停止コマンド」を受信したか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、ミッションの報知を終了し(ステップS92)、ミッションの成功を報知し(ステップS93)、図30のステップS81に移る。
【0209】
ステップS94では、「今回のFT終了抽選状態」と「次回のFT終了抽選状態」が異なるか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS95に移り、”NO”のときは、ステップS89に移る。ステップS95では、「全リール停止コマンド」を受信したか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、ミッションの報知を終了し(ステップS96)、ミッションの失敗を報知し(ステップS97)、図30のステップS81に移る。
【0210】
ここで、例えば、「FT」において継続して行われたゲームの回数が「ミッションモード」中に”1200回”に到達したときは、「ミッション」に成功していない場合においてもミッションの成功が報知されることとなる。例えば、”1200回”に到達したゲームの「FT終了抽選状態」が「状態4」〜「状態6」のいずれかであり、そのゲームにおいて「再遊技」の入賞が成立した場合においてもミッションの成功が報知されることとなる。
【0211】
本発明は、本実施例のようなパチスロ機の他、スロットマシン、パチンコ機、アレンジボール、雀球遊技機、ビデオスロット、ビデオポーカ等の他の遊技機にも本発明を適用できる。さらに、上述のスロットマシンでの動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。
【0212】
ここで、現在主流のパチンコ機においては、近年、遊技盤の中央に液晶表示装置等の電気的表示装置を設けた遊技機が普及している。この電気的表示装置では、画像で表現される複数の図柄(以下「特別図柄」という)を変動表示して、スロットマシンの3列の回転リールを擬似的に表示する。特別図柄の変動表示が停止したときに予め定められた停止態様(”7−7−7”のように同一の特別図柄が揃った停止態様であり、一般に「大当り」と称される)となった場合、遊技者にとって有利な特別遊技状態へと移行する。一般のパチンコ機では、発射ハンドルの操作により遊技盤内に発射された遊技球が所定の入賞口(いわゆる「始動入賞口」という)へ入賞することを条件に特別図柄の変動表示を開始し、所定時間が経過した後に特別図柄を停止表示する。このようなパチンコ機に本発明を適用できる。
【0213】
また、「パチンコ機」などにおける「役」として次のうちの一又は複数を適用することもできる。「外れ」、遊技盤面に設けられた大入賞手段を複数回開放又は拡大する「大当り」、遊技盤面に設けられた大入賞手段を1回開放又は拡大する小当り「中当り」、遊技盤面に設けられた可変入賞手段を1回又は複数回開放又は拡大する「当り」。
【0214】
また、「パチンコ機」などにおける「有利状態」として次のうちの一又は複数を適用することもできる。「大当り」、当選役決定手段が所定の役を当選役と決定する確率を複数単位遊技に亘って特定確率とする第1状態と、該第1状態よりも特定確率が高い第2状態を有している場合の「第2状態」、遊技盤面に設けられた可変入賞手段の1回の作動における開放または拡大時間を複数単位遊技に亘って特定時間とする第1状態と、該第1状態よりも特定時間が長い第2状態を有している場合の「第2状態」、遊技盤面に設けられた可変入賞手段の1回の作動における開放または拡大回数を複数単位遊技に亘って特定回数とする第1状態と、該第1状態よりも特定回数が多い第2状態を有している場合の「第2状態」、図柄表示手段に特定の遊技結果が表示された場合に遊技盤面に設けられた可変入賞手段または大入賞手段が作動するように構成し、該図柄表示手段の可変表示開始から遊技結果が表示されるまでの可変表示時間を複数単位遊技に亘って特定時間とする第1状態と、該第1状態よりも特定時間が短い第2状態を有している場合の「第2状態」。
【0215】
また、上述「複数単位遊技」の期間の長さが特定期間である第1状態と、該第1状態よりも該特定期間が長い第2状態を有している場合の第2状態を有利状態としても良い。また、上述「複数回」の回数が特定回数である第1状態と、該第1状態よりも該特定回数が多い第2状態を有している場合の第2状態を有利状態としても良い。また、複数単位遊技に亘って継続し、遊技者が特定の期待値で賞媒体を獲得可能な第1の状態と、該第1状態よりも該特定の期待値が高い第2状態と、を有している場合の第2状態を有利状態としても良い。また、有利者に有利な第1の有利状態と、該第1の有利状態とは異なる有利者に有利な第2有利状態と、を発生可能に構成し、第1の有利状態中に第2有利状態が発生する状態を有利状態としても良い。また、上述の状態が複合して発生する状態を有利状態としても良い。また、有利状態は遊技者に有利な状態であれば任意の状態を適用することができる。また、非有利状態は、特定の有利状態よりも遊技者に有利さが低い特定の状態であればいずれを適用しても良い。また、特定の有利状態を役として適用しても良い。また、所定の役、特定の役、所定の当選役、特定の当選役は上述の役のいずれを適用しても良い。
【0216】
[変形実施形態]
また、実施例では、”7つ”の遊技状態を例示し、さらに再遊技(リプレイ)が当選役として決定される確率には、「通常」と「高確率」の”2種類”を例示しているが、遊技状態を複数備えるための手法は適宜変更可能である。例えば、実施例に示したような複数の遊技状態を、特定の役(例えば、再遊技)が当選役として決定される確率を夫々異ならせることもできるし、セレクトデータを選択する抽選用のテーブルを複数備えることで実現することもできる。なお、実施例では、再遊技(リプレイ)が当選役として決定される確率の状態(「通常状態」と「高確率状態」)に応じた”2種類”を備えている。
【0217】
また、条件設定手段が、遊技者に有利な有利状態を発生させる成功条件と、該成功条件が充足されても前記有利状態を発生させない状態に遊技状態を移行する失敗条件と、を含んだ特定条件として設定するように構成することもできる。また、該成功条件のみ、又は失敗条件のみを含んだ条件を設定することもできる。また、継続条件は、その条件が充足した場合は、その充足した単位遊技の次回の単位遊技に成功条件が充足されたことに基づいて遊技価値を遊技者に付与、又は有利状態を発生させる条件として適用するようにしてもよい。前述の特定条件の充足は、その特定条件に含まれる成功条件のみの充足として適用することもできる。また、条件設定手段は、一又は複数の成功条件と、一又は複数の失敗条件と、一又は複数の継続条件と、を特定条件として設定するように構成することもできる。条件設定手段が設定する成功条件、継続条件、失敗条件などは、条件設定手段が設定する特定条件として例示している同じ条件を適用することもできる。条件設定手段が成功条件、失敗条件、継続条件のいずれか一つ又は二つのみを設定するように構成することもできる。
【0218】
また、特定の時期の以後から特定の期間の間は、該特定の期間以外の期間よりも高い確率で条件設定手段、条件報知手段が作動(設定、報知、決定など)するように構成することもできる。特定の時期は、所定の図柄表示手段の表示開始、所定の図柄表示手段の表示終了、遊技機への電源の投入、所定の記憶領域又は全ての記憶領域に記憶された情報の消去(RAMクリア)、バックアップ復帰、客待ちデモンストレーション(以下「デモ」と略記する)の開始、客待ちデモの終了、エラー(不具合)発生、エラーからの復帰、所定の有利状態の開始、所定の有利状態の終了、所定の遊技価値の付与などと略同時期とすることもできる。また、略同時期は、同一の単位遊技、所定回(例えば、”1回”、”2回”など)後、又は前の単位遊技などであってもよい。また、特定の期間は、同一の単位遊技の間、所定回(例えば、”1回”、”2回”など)の単位遊技、所定の条件が成立する単位遊技まで、所定の有利状態が所定回(例えば、”1回”、”2回”など)発生又は終了まで、所定の遊技価値が所定回(例えば、”1回”、”2回”など)付与されるまでとすることもできる。また、停止表示は、いわゆる「揺れ変動」を含む。
【0219】
【発明の効果】
本発明によれば、多彩な報知で演出効果を高め、遊技性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のスロットマシンの斜視図である。
【図2】リール上に配列された図柄の例を示す図である。
【図3】役と図柄組合せと払出枚数との関係を示す図である。
【図4】表示画面の表示例を示す図である。
【図5】確率抽選テーブルの例を示す図である。
【図6】遊技状態と、内部当選役と、停止テーブル群との関係を示す図である。
【図7】遊技状態と、内部当選役と、停止テーブル群との関係を示す図である。
【図8】遊技状態と、内部当選役と、停止テーブル群との関係を示す図である。
【図9】ストップ用セレクトデータ抽選値テーブルを示す図である。
【図10】BB内部当選設定比率テーブルを示す図である。
【図11】FT制御データ抽出テーブルを示す図である。
【図12】FT終了抽選状態変更テーブルを示す図である。
【図13】FT終了抽選状態抽選テーブルを示す図である。
【図14】FT終了抽選状態抽選テーブルを示す図である。
【図15】FT終了抽選値テーブルを示す図である。
【図16】FT終了抽選テーブルを示す図である。
【図17】FT継続ゲーム回数テーブルを示す図である。
【図18】実施例の電気回路の構成を示すブロック図である。
【図19】機能実現手段(動作部)を含むブロック図である。
【図20】遊技進行の状況を示すタイムチャートである。
【図21】遊技進行の状況を示すタイムチャートである。
【図22】主制御回路のメインフローチャートである。
【図23】図22に続くフローチャートである。
【図24】図23に続くフローチャートである。
【図25】遊技状態監視処理を示すフローチャートである。
【図26】確率抽選処理を示すフローチャートである。
【図27】FT制御処理を示すフローチャートである。
【図28】図27に続くフローチャートである。
【図29】演出抽選処理を示すフローチャートである。
【図30】報知関連処理を示すフローチャートである。
【図31】図30に続くフローチャートである。
【符号の説明】
1 遊技機
3L,3C,3R リール
7L,7C,7R 停止ボタン
51 WINランプ
71 主制御回路
72 副制御回路
72a 報知制御手段
119 FT終了抽選状態更新手段
120 FT終了抽選状態格納手段
121 FT終了抽選手段
Claims (4)
- 入賞態様を表示する入賞表示手段と、
遊技開始指令手段からの遊技開始指令信号に基づいて遊技を開始する遊技開始手段と、
前記遊技開始指令信号に基づいて所定の役を当選役として決定する当選役決定手段と、
該当選役決定手段が特定の役を当選役として決定したことに基づいて特定の入賞態様を前記入賞表示手段に停止表示する入賞表示制御手段と、
前記特定の入賞態様が停止表示された場合に、遊技者に有利な有利状態を発生させる有利状態発生手段と、
前記当選役決定手段が前記特定の役を当選役として決定したことに基づいて特定の入賞態様を停止表示不可能な複数種類の入賞不可能状態のうちの所定の入賞不可能状態から、前記当選役決定手段が前記特定の役を当選役として決定したことに基づいて特定の入賞態様を停止表示可能な入賞可能状態に遊技状態を移行制御する状態移行手段と、
前記複数種類の入賞不可能状態のうちの特定の入賞不可能状態から前記入賞可能状態に、前記状態移行手段による遊技状態が移行された場合の方が、前記複数種類の入賞不可能状態のうちの特定の入賞不可能状態以外の入賞不可能状態から前記入賞可能状態に、前記状態移行手段による遊技状態が移行された場合よりも高い確率で、前記当選役決定手段が特定の役を当選役として決定したことを、前記入賞表示手段とは別体に設けられた告知表示手段に特定の告知態様で告知表示する告知表示制御手段と、を備えたことを特徴とする遊技機。 - 遊技結果を表示する遊技結果表示手段と、
遊技開始指令手段からの遊技開始指令信号に基づいて遊技を開始する遊技開始手段と、
前記遊技開始指令信号に基づいて所定の役を当選役として決定する当選役決定手段と、
該当選役決定手段が所定の役を当選役として決定した場合に、該所定の役に対応する所定の遊技結果を前記遊技結果表示手段に表示する表示制御手段と、
前記当選役決定手段が特定の役を当選役として決定したことを、特定の告知態様で遊技者に報知する告知報知制御手段と、を備えた遊技機であって、
前記当選役決定手段が特定の役を当選役として決定している場合に、該特定の役に対応する遊技結果を表示可能な入賞可能状態と、
前記当選役決定手段が特定の役を当選役として決定している場合に、該特定の役に対応する遊技結果を表示不可能な入賞不可能状態と、に遊技状態を移行制御可能に構成し、
前記入賞可能状態に遊技可能状態が移行制御される条件に応じて複数の入賞不可能状態と、
前記遊技状態が前記入賞不可能状態の場合に、前記複数の入賞不可能状態のうちのいずれの入賞不可能状態かを識別可能な識別情報と、を有し、
前記識別情報が特定の識別情報の場合と、該特定の識別情報以外の識別情報の場合と、に応じて、前記告知報知制御手段が異なる制御を行うことを特徴とする遊技機。 - 請求項1又は請求項2に記載の遊技機において、
前記遊技状態が前記入賞可能状態の場合は、該入賞可能状態から前記複数の入賞可能状態のうちのいずれの入賞不可能状態に遊技状態が移行制御されるかを、前記識別情報によって識別可能に構成し、
前記遊技状態が前記入賞可能状態であり、かつ前記特定の識別情報以外の識別情報の場合には、
前記告知報知制御手段が、前記特定の告知態様による報知を行うか否かの抽選を行い、報知を行うと抽選された場合にのみ報知を行い、
前記遊技状態が前記入賞可能状態であり、かつ前記識別情報が前記特定の識別情報の場合には、
前記告知報知制御手段は、該抽選を行わずに、前記特定の告知態様による報知を行うことを特徴とする遊技機。 - 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の遊技機において、
特定の入賞不可能状態から前記入賞可能状態に移行制御される条件を特定条件として設定する条件設定手段と、
該特定条件を遊技者に報知する条件報知手段と、を有し、
前記識別状態が前記特定の識別情報の場合に、前記複数の入賞不可能状態のうちの前記特定の入賞不可能状態として識別されることを特徴とする遊技機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003114932A JP2004313621A (ja) | 2003-04-18 | 2003-04-18 | 遊技機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003114932A JP2004313621A (ja) | 2003-04-18 | 2003-04-18 | 遊技機 |
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JP2003114932A Pending JP2004313621A (ja) | 2003-04-18 | 2003-04-18 | 遊技機 |
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JP (1) | JP2004313621A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2016193080A (ja) * | 2015-03-31 | 2016-11-17 | 株式会社ディ・ライト | 遊技機 |
-
2003
- 2003-04-18 JP JP2003114932A patent/JP2004313621A/ja active Pending
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