JP2005013448A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】BB内部当選状態ではBBの抽選を行うことなく、遊技性をより向上できるようにBB一般遊技の終了後BBを入賞可能な状態に至る確率を制御することが可能な遊技機を提供する。
【解決手段】BB(NBB及びSBBを含む)遊技の終了後における一般遊技状態でBBに当選する確率を1/241(図3(a)参照)とするとともに、そのBB内部当選中におけるFT1にてFT解除抽選に当選する確率を、モード0、モード1の場合は1/150、モード2の場合は1/1のようにモードによって異なる値とし、BB遊技の終了後BBに入賞可能な状態になる確率をモードに従って変化するように制御する。
【選択図】 図16
【解決手段】BB(NBB及びSBBを含む)遊技の終了後における一般遊技状態でBBに当選する確率を1/241(図3(a)参照)とするとともに、そのBB内部当選中におけるFT1にてFT解除抽選に当選する確率を、モード0、モード1の場合は1/150、モード2の場合は1/1のようにモードによって異なる値とし、BB遊技の終了後BBに入賞可能な状態になる確率をモードに従って変化するように制御する。
【選択図】 図16
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技結果を表示する入賞表示手段と、その入賞表示手段の表示制御を行うマイクロコンピュータ等の制御手段を備えたパチスロ機等の遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、複数の各リールに対応する停止ボタンを備えたスロットマシン、いわゆるパチスロ機が種々提案されており、かかるパチスロ機においては、正面の表示窓内に複数の図柄を変動表示するリールを複数配列して構成した機械的変動表示装置、或いは各リール上の図柄を画面に表示する電気的変動表示装置を有する。そして、遊技者のスタート操作に対応して、制御手段が変動表示装置を駆動制御して各リールを回転させることにより図柄を変動させ、一定時間後自動的に或いは遊技者の停止操作により各リールの回転を順次停止させる。
このとき、表示窓内に現れた各リールの図柄が特定の組合せ(入賞図柄)になった場合には、メダル又はコイン等の遊技媒体が払い出され、遊技者に対して一定の利益を付与する。
【0003】
また、現在主流となっているパチスロ機では、複数種類の入賞態様を有し、特に、ある役が入賞したときには、1回のメダルの払出が終了した後においても、所定期間、通常の状態よりも条件の良い遊技状態となる。このような役としては、遊技者に相対的に大きい利益を付与するゲームを所定回数行うことが可能な役(「ビッグボーナス」と称し、以下「BB」と略記する)と、遊技者に対して相対的に小さい利益を付与するゲームを所定回数行うことが可能な役(「レギュラーボーナス」と称し、以下「RB」と略記する)がある。
【0004】
更に、現在主流となっているパチスロ機では、有効化された入賞ライン(以下「有効ライン」とする)に沿って所定の図柄の組合せが並び、メダル等が払い出される役が入賞するためには、内部的な抽選処理(以下、「内部抽選」とする)により役に当選(以下「内部当選」とする)し、且つ、その内部当選した役(以下「内部当選役」とする)の入賞を示す図柄の組合せを有効ラインに停止できるタイミングで遊技者が停止ボタンの停止操作を行うことが要求される。換言すると、内部当選したとしても、遊技者による停止ボタンの停止操作のタイミングが悪いと内部当選役の入賞を成立させることができないものである。このように、現在では、停止ボタンの停止操作をタイミング良く行う技術が要求される(一般に「目押し」といわれ、技術介入性の比重が高い)パチスロ機が主流となっている。
【0005】
また、単位時間当たりに使用可能(投入可能)なメダル等が所定の値を超えないようにすること等を目的として、入賞するとメダル等を賭けることなく次のゲームを行うことが可能となる役(以下「再遊技」とする)が設けられたパチスロ機が主流となっており、また、かかる再遊技に内部当選する確率が高い期間(以下、「高確率再遊技期間」とする)を発生する機能を備えたパチスロ機が提案されている。かかるパチスロ機では、「高確率再遊技期間」において、再遊技の「引き込み制御」、或いは「蹴飛ばし制御」を優先したり、小役の「引き込み制御」優先することを目的として、「高確率再遊技期間」が終了するまでの間、BBが入賞しないように構成している。
【0006】
更に、特許文献1には、特定の内部当たりを2つ以上記憶可能に構成し、今回のゲームにて特定の内部当たり状態で非入賞となった場合、特定の内部当たりの状態が次回のゲームに持ち越されるとともに、次回のゲームの抽選においても特定の内部当たりとなる抽選を行うようにした遊技機が記載されている。
【0007】
前記特許文献1に記載された遊技機においては、例えば、BB遊技の終了後にBBの内部当たりが持ち越される場合と持ち越されない場合がある。ここで、BB遊技の終了後BBに入賞可能な状態になるまでに至るBB入賞可能確率を考えてみると、BBの内部当たりが持ち越された場合には、そのまま(100%)でBBな入賞可能な状態となり、また、BBの内部当たりが持ち越されていない場合には、BB遊技の終了後に所定の当選確率で再度BBに内部当たりする必要があるから、BBに入賞可能な確率は、所定の当選確率となる。
これにより、特許文献1の遊技機では、BB遊技の終了後においてBB入賞可能な状態になる確率を変化させている。
【0008】
【特許文献1】
特開2000−210413号公報(第3頁、第4頁、図6〜図8)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記特許文献1の遊技機では、BB遊技の終了後においてBB入賞可能な状態になる確率を変化させるためには、その前提としてBBの内部当たり中にBBの抽選を行われており、その抽選に当選してBB内部当たり状態が持ち越されている必要がある。
【0010】
本発明は、全く新しいアプローチにより有利状態が発生する確率を変化させることが可能な機能を有する遊技機を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため請求項1に係る遊技機は、遊技開始指令手段(例えば、スタートスイッチ6S)から出力される遊技開始指令信号に基づいて単位遊技を開始する遊技開始手段(例えば、CPU31、S8)と、前記遊技開始指令信号に基づいて所定の役(例えば、再遊技)を当選とするか否かを抽選する当選役抽選手段(例えば、CPU31、S16)と、前記当選役抽選手段の抽選結果に基づいて所定の役(例えば、再遊技)を当選役として決定する当選役決定手段(例えば、CPU31、S16)と、前記当選役が特定の役(例えば、BB)であることに基づいて、特定の入賞態様(例えば、有効ライン上に青7−青7−青7又は赤7−赤7−赤7が並んで表示される態様)を入賞表示手段(例えば、リール3L、3C、3R)に停止表示する入賞表示制御手段(例えば、CPU31、S18、S21、S22)と、前記特定の入賞態様が停止表示された場合に、遊技者に有利な有利状態を発生させる有利状態発生手段(例えば、CPU31、S28)と、前記当選役が前記特定の役である場合に前記入賞表示制御手段が特定の入賞態様(例えば、有効ライン上に青7−青7−青7又は赤7−赤7−赤7が並んで表示される態様)を停止表示させることが可能な入賞可能状態(例えば、BB内部当選中通常確率再遊技状態、BB内部当選中第2高確率再遊技状態)、又は、当選役が特定の役である場合に入賞表示制御手段が特定の入賞態様を停止表示させることが不可能な入賞不可能状態(例えば、BB内部当選中第1高確率再遊技状態)を発生させる状態発生手段(例えば、CPU31、S62、S83、S93)と、前記入賞表示制御手段が前記特定の入賞態様を停止表示させる確率を制御するための確率制御用データ(例えば、モード移行判定カウンタの値)を単位遊技毎に更新する確率制御用データ更新手段(例えば、モード移行判定カウンタ、CPU31、S54〜S56)と、前記確率制御用データ更新手段により更新された前記確率制御用データが特定の値(例えば、モード移行判定カウンタの値が0の場合)である単位遊技で、前記当選役抽選手段が前記特定の役を当選とした場合に、前記状態発生手段により前記入賞不可能状態を発生させた後、前記状態発生手段により入賞可能状態を発生させる状態遅延発生手段(例えば、CPU31、S62、S83、S93)とを備えたことを特徴とする。
【0012】
また、請求項2に係る遊技機は、請求項1の遊技機において、前記当選役抽選手段が前記特定の役を当選とした単位遊技の次回の単位遊技からは、当選役抽選手段が特定の役を当選とするか否かの抽選を行わず、前記入賞可能状態中の単位遊技と、前記入賞不可能状態中の単位遊技とでは、当選役抽選手段が所定の役を当選とする確率が異なることを特徴とする。
【0013】
更に、請求項3に係る遊技機は、所定の役(例えば、再遊技)を当選として決定する当選役決定手段(例えば、CPU31、S16)と、前記当選役が特定の役(例えば、BB)であることに基づいて、特定の遊技結果(例えば、有効ライン上に青7−青7−青7又は赤7−赤7−赤7が並んで表示される態様)を遊技結果表示手段(例えば、リール3L、3C、3R)に表示する表示制御手段(例えば、CPU31、S21、S22)と、遊技者に有利な有利状態を発生させる有利状態発生手段(例えば、CPU31、S28)とを備え、前記特定の遊技結果を表示させることが可能な表示可能状態(例えば、BB内部当選中通常確率再遊技状態、BB内部当選中第2高確率再遊技状態)と、特定の遊技結果を表示させることが不可能な表示不可能状態(例えば、BB内部当選中第1高確率再遊技状態)とを有し、前記表示不可能状態を経由して表示可能状態を発生させる場合があることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る遊技機について、本発明を具体化した実施形態に基づき図面を参照しつつ説明する。本実施形態は、遊技機として、いわゆる、「パチスロ機」につき具現化して説明することとするが、この種の遊技機は、コイン、メダル、遊技球又はトークン等の他、遊技者に付与された、若しくは付与される遊技価値の情報を記憶したカード等の遊技媒体を用いて遊技することが可能であり、以下においてはメダルを使用して遊技を行うものとして説明する。
【0015】
先ず、本実施形態に係るパチスロ機の概略構成について図1に基づき説明する。図1は遊技機の外観を模式的に示す斜視図である。
図1において、遊技機1の全体を形成しているキャビネット2の正面には、略垂直面に形成されたパネル表示部2Aが設けられ、その中央には縦長矩形の表示窓4L、4C、4Rが設けられている。表示窓4L、4C、4Rには、入賞ラインとして水平方向にトップライン8B、センターライン8C及びボトムライン8D、斜め方向にクロスダウンライン8A及びクロスアップライン8Eが設けられている。これらの入賞ラインは、後述する1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13を操作すること、或いはメダル投入口22にメダルを投入することにより、それぞれ1本、3本、5本が有効化される。いずれの入賞ラインが有効化されたは、後に説明するBETランプ9A、9B、9Cの点灯で表示される。ここで、入賞ライン8A〜8Eは、役の入賞の成否に関わる。具体的には、所定の役(例えば、後述する「チェリーの小役」)に対応する1の図柄(例えば、後述する「チェリー(図柄95)」がいずれかの有効化された入賞ライン(以下、有効ラインと略記する)に対応する所定の位置(例えば、後述するBET数が「3」であれば左表示窓4L内の位置)に停止表示されること、又は所定の役に対応する図柄組合せを構成する図柄がいずれかの有効ラインに対応する所定の位置に並んで停止表示されることにより、所定の役が入賞することとなる。
【0016】
キャビネット2の内部には、各々の外周面に複数種類の図柄によって構成される図柄列が描かれた3個のリール3L、3C、3Rが回転自在に横一列に設けられている。各リールの図柄は表示窓4L、4C、4Rを介して視認できるように構成されている。各リール3L、3C、3Rは、所定回転速度(例えば、80回転/分)で回転する。
【0017】
表示窓4L、4C、4Rの左側には、1−BETランプ9A、2−BETランプ9B、最大BETランプ9C、クレジット表示部19が設けられる、1−BETランプ9A、2−BETランプ9B及び最大BETランプ9Cは、1のゲームを行うために賭けられたメダルの数(以下「BET数」という)に応じて点灯する。ここで、本実施形態では、1のゲームは、全てのリールが停止したときに終了する。1−BETランプ9Aは、BET数が「1」で1本の入賞ラインが有効化する。2−BETランプ9Bは、BET数が「2」で3本の入賞ラインが有効化したときに点灯する。最大BETランプ9Cは、BET数が「3」で全て(5本)の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。クレジット表示部19は、7セグメントLEDからなり、貯留されているメダルの枚数を表示する。
【0018】
表示窓4L、4C、4Rの右側には、当たり表示ランプ(いわゆるWINランプ)17及び払出表示部18が設けられる。当たり表示ランプ17は、基本的に、BB又はRBの入賞が実現可能になった後、BB又はRBが入賞するまでの間、点灯する。ここで、BB及びRBを総称して、以下「ボーナス」という。払出表示部18は、7セグメントIEDからなり、入賞時のメダルの払出枚数を表示する。
【0019】
パネル表示部2Aの右側上部には、ボーナス遊技情報表示部20が設けられる。ボーナス遊技情報表示部20は、7セグメントLEDからなり、後で説明するBB一般遊技状態におけるゲームの回数等を表示する。表示窓4L、4C、4Rの下方には水平面に台座部10が形成され、その台座部10と表示窓4L、4C、4Rとの間には液晶表示装置5が設けられている。この液晶表示装置5の表示画面5Aには、遊技に関連する情報等が表示される。
【0020】
液晶表示装置5の右側にはメダル投入口22が設けられ、液晶表示装置5の左側には、1BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、及び最大BETスイッチ13が設けられる。1−BETスイッチ11は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの1枚がゲームに賭けられ、2−BETスイッチ12は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの2枚がゲームに賭けられ、最大BETスイッチ13は、1回のゲームに賭けることが可能な最大枚数のメダルが賭けられる。これらのBETスイッチを操作することにより、前記した通り、所定の入賞ラインが有効化される。
【0021】
台座部10の前面部の左寄りには、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット/払出を押しボタン操作が切り換えるC/Pスイッチ14が設けられている。このC/Pスイッチ14の切換操作により、正面下部のメダル払出口15からメダルが払い出され、払い出されたメダルはメダル受部16に溜められる。C/Pスイッチ14の右側には、遊技者の操作により上記リールを回転させ、表示窓4L、4C、4R内での図柄変動表示を開始するためのスタートレバー6が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。
【0022】
キャビネット2の上方の左右には、スピーカ21L、21Rが設けられ、その2台のスピーカ21L、21Rの間には、入賞図柄の組合せ及びメダルの配当枚数等を表示する配当表示パネル23が設けられている。台座部10の前面部中央で、液晶表示装置5の下方位置には、3個のリール3L、3C、3Rの回転をそれぞれ停止させるための3個の停止ボタン7L、7C、7Rが設けられている。
【0023】
図2は、各リール3L、3C、3Rに表された複数種類の図柄が21個配列された図柄列を示している。各図柄には「00」〜「20」のコードナンバーが付され、データテーブルとして後で説明するROM32(図11参照)に格納されている。各リール3L、3C、3R上には、赤7(図柄91)、プラム(図柄92)、リプレイ(図柄93)、ベル(図柄94)、チェリー(図柄95)、青7(図柄96)及びBAR(図柄97)の図柄で構成される図柄列が表されている。各リール3L、3C、3Rは、図柄列が図2の矢印方向に移動するように回転駆動される。
【0024】
図3は、各遊技状態における入賞図柄組合せに対応する役、払出枚数(配当)、及び各遊技状態における役の当選確率を示す。尚、図3に示す表において、上段では、BB中の一般遊技状態及びRB中の遊技状態以外の各遊技状態について役等が例示されており、BB中の一般遊技については下段に示されている。RB中の一般遊技状態については省略しているが、かかる遊技状態における役としては、3つの各リール3L、3C、3RにおけるReplay(図柄93)が、有効ライン上に3つ停止した場合にのみ15枚のメダルが払い出されるだけであり、他の役については抽選が行われず、従って、メダルが払い出されることもない。
【0025】
本実施形態に係る遊技機1における遊技状態としては、「一般遊技状態」、「BB内部当選中通常確率再遊技状態」(「FT0」と略記する)、「RB内部当選中通常確率再遊技状態」、「BB内部当選中第2高確率再遊技状態」(「FT2」と略記する)、「BB内部当選中第1高確率遊技状態」(「FT1」と略記する)、「RB内部当選中第1高確率再遊技状態」、「BB一般遊技状態」、及び、「RB遊技状態(前述)」の8種類の遊技状態がある。これら8種類の各遊技状態は、基本的に、内部当選する可能性のある役の種類、再遊技に内部当選する確率及び入賞を実現することが可能なボーナスの種類により区別される。各遊技状態の特徴、即ち、各遊技状態において各種の役に内部当選する確率及び各遊技状態におけるリール3L、3C、3Rの停止制御(入賞する可能性のある役の種類等)については、後に図4乃至図10を参照して説明する。
【0026】
また、各遊技状態の間の移行については、後述する遊技状態監視処理(図15)及びFT制御処理1(図16)、FT制御処理2(図19)において説明する。尚、各遊技状態においては、ボーナス(BB又はRB)に内部当選したゲームにおいてボーナスの入賞が不成立となるようにリール3L、3C、3Rの停止制御が行われる。また、本実施形態では、ボーナスに内部当選した後、ボーナスが入賞するまでの間、ボーナスを内部当選役として保持する(以下、「持越」と称する)。更に、ボーナスに内部当選した状態(ボーナスを持ち越した状態も含む)においても、ボーナスの抽選は行わないようにしている。
【0027】
また、FT0、BB内部当選中通常確率再遊技状態、RB内部当選中通常確率再遊技状態、FT2、FT1、RB内部当選中第1高確率再遊技状態は、いずれもボーナスに内部当選している状態である。
【0028】
更に、FT2、FT1、RB内部当選中第1高確率再遊技状態は、後述するように、再遊技に内部当選する確率が高い状態であり、これらを総称して、以下「高確率再遊技中(高確率再遊技期間)」といい、「FT」と略記する。
【0029】
ここで、図3に基づき各遊技状態における役、各役に対する配当、及び、各役に内部当選する当選確率について説明する。先ず、役の種類としては、BB、RB、プラム、ベル、中チェリー、角チェリー、リプレイ、及びはずれの8種類が存在する。
BBは、その内部当選状態において、赤7−赤7−赤7又は青7−青7−青7が有効ラインに沿って並ぶことにより入賞する。この場合、15枚のメダルが払い出される。BBが入賞した後に後述のBB一般遊技状態となる。
【0030】
RBは、その内部当選状態において、BAR−BAR−BARが有効ラインに沿って並ぶこと、又は、BB一般遊技においてReplay−Replay−Replayが有効ラインに沿って並ぶことにより入賞する。この場合、15枚のメダルが払い出される。RBが入賞した後に前述のRB遊技状態となる。プラムは、その内部当選状態において、プラム−プラム−プラムが、有効ラインに沿って並ぶことにより入賞する。この場合、6枚のメダルが払い出される。ベルは、その内部当選状態において、ベル−ベル−ベルが有効ラインに沿って並ぶことにより入賞する。この場合、8枚のメダルが払い出される。中チェリーは、その内部当選状態において、左リール3Lにおけるチェリーが有効化されているセンターラインに停止することにより入賞する。この場合、1枚のメダルが払い出される。角チェリーの入賞は、その内部当選状態において、左リール3Lにおけるチェリーが有効化されているトップライン又はボトムラインに停止することにより入賞する。この場合、2枚のメダルが払い出される。
BB一般遊技状態における7の小役は、その内部当選状態において、左リール3Lに赤7(コードナンバー「00」)が中段(センターライン)に停止し、赤7(コードナンバー「01」)が下段(ボトムライン及びクロスアップライン)に停止することで入賞する。この場合15枚(=5枚×3有効ライン)のメダルが払い出される。
【0031】
また、リプレイ(再遊技)は、その内部当選状態において、Replay−Replay−Repalyが有効ライン沿って並ぶことにより入賞する。再遊技が入賞すると、投入したメダルの枚数と同数のメダルが投入される(再遊技が入賞した単位遊技と同数の入賞ラインが有効化される)ので、遊技者はメダルを消費することなく次のゲームを行うことができる。尚、はずれは、本実施形態では、はずれという役に当選したものとするが、この場合メダルの払出は行われない。
【0032】
続いて、一般遊技状態、FT0,RB内部当選中通常確率再遊技状態、FT2、FT1、RB内部当選中第1高確率再遊技状態、及び、BB一般遊技状態において、前記した各役に内部当選する当選確率について説明する。
先ず、一般遊技状態の場合は図3(a)の一般遊技状態の列に示すとおり、BB、RB、プラム、ベル、中チェリー、角チェリー、リプレイ(再遊技)、はずれが内部当選する確率は、それぞれ1/241、1/655、1/139、1/10、1/1024、1/64、1/7.301、1/1.363である。ここに、リプレイの内部当選確率と入賞確率は等しいが、これについては後述する。
【0033】
また、FT0及びRB内部当選中通常確率再遊技状態の場合は図3(a)のFT0の列に示すとおり、前記したようにBB及びRBの内部抽選は行われず、従って、BB及びRBに内部当選することはない。また、各遊技状態において、各役が内部当選する確率は等しく、プラム、ベル、中チェリー、角チェリー、リプレイ(再遊技)、はずれが内部当選する確率は、それぞれ1/139、1/10、1/1024、1/64、1/7.301、1/1.353である。ここに、リプレイの内部当選確率と入賞確率は等しいが、これについては後述する。
更に、FT2の場合は図3(a)のFT2の列に示すとおり、前記したようにBB及びRBの内部抽選は行われず、従って、BB及びRBに内部当選することはない。また、かかる遊技状態において、プラム、ベル、中チェリー、角チェリー、リプレイ(再遊技)、はずれが内部当選する確率は、それぞれ1/139、1/10、1/1024、1/64、1/7.298、1/1.353である。ここに、リプレイの内部当選確率と入賞確率は等しいが、これについては後述する。
【0034】
また、FT1及びRB内部当選中第1高確率再遊技状態の場合は図3(a)のFT1の列に示すとおり、前記したようにBB及びRBの内部抽選は行われず、従って、BB及びRBに内部当選することはない。また、各遊技状態において、各役が内部当選する確率は等しく、プラム、ベル、中チェリー、角チェリー、リプレイ(再遊技)、はずれが内部当選する確率は、それぞれ1/139、1/10、1/1024、1/64、1/1.14135、1/6384である。ここに、リプレイの内部当選確率は、1/1.14135であるのに対して、リプレイが入賞する確率は1/7.30464であり、相互に異なる値となっている。この点については後述する。
【0035】
ここで、前記各遊技状態におけるリプレイの内部当選確率を比較すると、その確率値の大小関係は、FT1>FT2>FT0、一般遊技状態となっている。
BB一般遊技状態は、後述するように、FT抽選状態(モード)に対応する振分率に従って移行する「ノーマルビッグボーナス(NBB)」と「スーパービッグボーナス(SBB)」とがある。NBBは有効ラインに沿って各リール3L、3C、3Rの青7−青7−青7が並んだ場合に入賞し、NBBにおいて、RB、プラム、ベル、中チェリー、7の小役、はずれに内部当選する確率は、図3(b)のNBBの列に示すとおり、それぞれ1/4、1/1638、1/2、1/1638、1/15、1/5.49である。また、SBBは有効ラインに沿って各リール3L、3C、3Rの赤7−赤7−赤7が並んだ場合に入賞し、SBBにおいて、RB、プラム、ベル、中チェリー、7の小役、はずれに内部当選する確率は、図3(b)のSBBの列に示すとおり、それぞれ1/4、1/1638、1/30、1/1638、1/1.4、1/862.3である。
【0036】
次に、図4乃至図6を参照して前記各遊技状態において各内部当選役を決定する際に使用する確率抽選テーブルについて説明する。図4は一般遊技状態及びFT0にて使用される確率抽選テーブル、図5はFT2及びFT1にて使用される確率抽選テーブル、図6はBB一般遊技中でSBB及びNBBにおいて使用される確率抽選テーブルを示す。
【0037】
図4(a)に示す一般遊技状態及び図4(b)に示すFT0の確率抽選テーブルでは、確率抽選処理における乱数抽出範囲0〜16383の内、2028〜4271の範囲内の乱数が抽出された場合にリプレイ(再遊技)が内部当選となる。従って、リプレイ(再遊技)に内部当選する確率は、2244/16384(=前記のとおり1/7.301)となる。尚、プラム、ベル、角チェリー、中チェリー、BB、RB(一般遊技状態の場合)、はずれについての抽出乱数範囲、当選確率等は図に示す通りである。
【0038】
また、図5(a)に示すFT2の確率抽選テーブルでは、確率抽選処理における乱数抽出範囲0〜16383の内、2028〜4272の範囲内の乱数が抽出された場合にリプレイ(再遊技)が内部当選となる。従って、リプレイ(再遊技)に内部当選する確率は、2245/16384(=前記のとおり1/7.298)となる。尚、プラム、ベル、角チェリー、中チェリー、はずれについての抽出乱数範囲、当選確率等は図に示す通りである。
更に、図5(b)に示すFT1の確率抽選テーブルでは、確率抽選処理における乱数抽出範囲0〜16383の内、2028〜16382の範囲内の乱数が抽出された場合にリプレイ(再遊技)が内部当選となる。従って、リプレイ(再遊技)に内部当選する確率は、14355/16383(=前記のとおり1/1.14135)となる。尚、プラム、ベル、角チェリー、中チェリー、はずれについての抽出乱数範囲、当選確率等は図に示す通りである。
【0039】
前記したように、「FT」においては、通常確率再遊技状態と比較して、第2高確率再遊技状態の方が、リプレイ(再遊技)に内部当選する確率が高くなっており、また、第2高確率再遊技状態よりも第1高確率再遊技状態の方が、リプレイ(再遊技)に内部当選する確率が高くなっている。
尚、FT及び一般遊技状態では、図10に示すテーブル及びセレクトデータを用いた停止テーブル群の選択を行うことによりほぼ等しくなっている。
【0040】
SBBとNBBとでは、BB一般遊技状態における確率抽選処理で使用される確率抽選テーブルが異なる。図6(a)に、SBBのBB一般遊技状態で使用される確率抽選テーブルを示す。図6(a)に示す確率抽選テーブルでは、7の小役が当選する確率は、11703/16384(=前記のとおり1/1.4)となる。尚、RB、プラム、ベル、中チェリー、はずれについての抽出乱数範囲、当選確率等は図に示すとおりである。
【0041】
図6(b)に、NBBのBB一般遊技状態で使用される確率抽選テーブルを示す。図6(b)に示す確率抽選テーブルでは、7の小役が当選する確率は、1092/16384(=前記の通り1/15)となる。
尚、RB、プラム、ベル、中チェリー、はずれについての抽出乱数範囲、当選確率等は図に示すとおりである。
SBBにおけるBB一般遊技状態とNBBにおけるBB一般遊技状態とについて、両BBのBB一般遊技状態の最大継続ゲーム数が30ゲームで、BB一般遊技状態中にRBに当選しなかった場合に、各BB中で最も獲得できるメダル枚数が多い7の小役の出現率とそれによる獲得メダル枚数を比較すると、NBBでは約2回(=30×1/15)であり獲得メダル枚数は約30枚(=約2回×15枚)、SBBでは約21回(=30×1/1.4)であり獲得メダル枚数は約315枚(=約21回×15枚)となり、SBBの方が、NBBよりも遊技者に有利となるように構成されていることが分かり、また遊技者はSBBが発生することを期待しながら遊技を進めることになる。
【0042】
続いて、図7を参照して、遊技状態と、内部当選役と、選択される停止テーブル群との関係について説明する。ここに、停止テーブル群とは、例えば、後述する図8、図9に示すような停止テーブルの集合を示し、リール3L、3C、3Rの停止制御の際に使用されるものである。
【0043】
ここで、選択される停止テーブル群の内容は、基本的に、遊技状態、内部当選役、セレクトデータ等に応じて変化し得るものであるが、本実施形態では、停止テーブル群の欄にテーブル群の名称を、基本的に入賞の可能性の有無及びその可能性がある役の種類に基づいて定めている。従って、本実施形態では、同一の名称のテーブルが選択されたとしても、常にリール3L、3C、3Rの停止態様までもが一致する訳ではない。
【0044】
また、はずれ入賞許可時用停止テーブル群が選択された場合、内部当選役、遊技状態に拘わらず、いずれの役も入賞することはできない。所定の役の入賞許可時用停止テーブル群が選択された場合には、対応する役の入賞は可能であるが、その他の役の入賞を実現することは基本的にできない。例えば、リプレイ入賞許可時用停止テーブル群が選択された場合には、再遊技の入賞を実現し得るが、他の役の入賞を実現することはできない。
【0045】
図7に示すように、一般遊技状態では、内部当選役がはずれの場合にははずれ入賞許可時用停止テーブ群が選択され、内部当選役が中チェリーの小役の場合には中チェリー入賞許可時用停止テーブル群が選択され、内部当選役が角チェリーの小役の場合には角チェリー入賞許可時用停止テーブル群が選択され、内部当選役がベルの小役の場合にはベル入賞許可時用停止テーブル群が選択され、内部当選役がプラムの小役の場合にはプラム入賞許可時用停止テーブル群が選択され、また、内部当選役が再遊技の場合にはリプレイ入賞許可時用停止テーブル群が選択される。
【0046】
また、FT0では、内部当選役がはずれの場合には、NBB入賞許可時用停止テーブル群が選択され、内部当選役が中チェリーの小役の場合にはSBB入賞許可時用停止テーブル群が選択され、内部当選役が角チェリーの小役の場合には角チェリー入賞許可時用停止テーブル群が選択され、内部当選役がベルの小役の場合にはベル入賞許可時用停止テーブル群が選択され、内部当選役がプラムの小役の場合にはプラム入賞許可時用停止テーブル群が選択され、また、内部当選役が再遊技の場合にはリプレイ入賞許可時用停止テーブル群が選択される。
【0047】
また、FT1では、内部当選役が中チェリーの小役の場合には中チェリー入賞許可時用停止テーブル群が選択され、内部当選役が角チェリーの小役の場合には角チェリー入賞許可時用停止テーブル群が選択され、内部当選役がベルの小役の場合にはベル入賞許可時用停止テーブル群が選択され、内部当選役がプラムの小役の場合にはプラム入賞許可時用停止テーブル群が選択され、また、内部当選役が再遊技の場合にはリプレイ入賞許可時用停止テーブル群又ははずれ入賞許可時用停止テーブル群が選択される。
【0048】
また、FT2では、内部当選役がはずれの場合には、SBB入賞許可時用停止テーブル群が選択され、内部当選役が中チェリーの小役の場合にはNBB入賞許可時用停止テーブル群が選択され、内部当選役が角チェリーの小役の場合には角チェリー入賞許可時用停止テーブル群が選択され、内部当選役がベルの小役の場合にはベル入賞許可時用停止テーブル群が選択され、内部当選役がプラムの小役の場合にはプラム入賞許可時用停止テーブル群が選択され、また、内部当選役が再遊技の場合にはリプレイ入賞許可時用停止テーブル群が選択される。
【0049】
更に、BB一般遊技状態では、内部当選役がはずれの場合には入賞不成立停止テーブル群が選択され、内部当選役が中チェリーの小役の場合には中チェリー入賞許可時用停止テーブル群が選択され、内部当選役が7の小役の場合には7の小役入賞許可時用停止テーブル群が選択され、内部当選役がベルの小役の場合にはベル入賞許可時用停止テーブル群が選択され、内部当選役がプラムの小役の場合にはプラム入賞許可時用停止テーブル群が選択され、また、内部当選役がRBである場合には、RB入賞許可時用停止テーブル群が選択される。尚、BB一般遊技(SBB及びNBBを含む)において、RBが入賞することを、一般に「JAC IN」と称する。この場合、RBが入賞した後、遊技状態がRB遊技状態となる。
【0050】
次に、図8及び図9を参照して、停止テーブルの例について説明する。停止テーブルは、後述する滑りコマ数決定処理(S21)において使用される。停止テーブルを用いたリールの停止制御は、一般に「テーブル制御」と称される。
【0051】
停止テーブルには、各リール3L、3C、3Rの停止位置操作、及び、停止制御位置が示されており、停止操作位置は、各リール3L、3C、3Rに対応して設けられた停止ボタン7L、7C、7Rが操作された時、ボトムライン8Dに位置していた図柄(具体的には、図柄がボトムライン8Dの上方に位置し、その中心がボトムライン8Dの位置に最も近い図柄)のコードナンバーを表す。停止制御位置とは、停止操作が行われたリールが停止した時、ボトムライン8Dの位置に停止表示される図柄のコードナンバーを表す。
【0052】
ここで、本実施形態では、所謂、「滑りコマ数」を最大4コマとしている。例えば、右リール3Rの回転中において、コードナンバーが20のベル(図2の図柄94)がボトムライン8Dの位置に到達した時に停止ボタン7Rが操作された場合、コードナンバー16のベルをボトムライン8Dの位置に停止表示するように右リール3Rを停止制御することができる。「滑りコマ数」は、停止ボタンが操作された後、リールが停止するまでの間に表示窓内を移動する図柄の数を示す(リールが停止するまでの間における図柄の移動量(移動距離)を示す)。また、「滑りコマ数」は、停止ボタンが操作された時、所定の入賞ラインに位置していた図柄のコードナンバーと、実際にリールが停止した時に、その入賞ラインに停止した図柄のコードナンバーとの差の絶対値により表される。この「滑りコマ数」は、「引き込み数」と称されることもある。
【0053】
図8には、はずれ入賞許可時用停止テーブル(図8(a))及びリプレイ入賞許可時用停止テーブル(図8(b))が示されている。
先ず、図8(a)に基づきはずれ入賞許可時用停止テーブルについて説明すると、このテーブルは、一般遊技状態において内部当選役がはずれの場合及び内部当選役がBBの場合、FT1において内部当選役が再遊技である場合に使用される。
【0054】
はずれ入賞許可時用停止テーブルでは、左リール3Lの停止制御位置は、コードナンバーが0、4、9、12、17のいずれかである。また、中リール3Cの停止制御位置は、コードナンバーが2、7、11、16、19のいずれかである。更に、右リール3Rの停止制御位置は、コードナンバーが2、5、10、14、18のいずれかである。これらの各コードナンバーに対応する図柄が停止する場合には、いずれの当選役に対応する図柄組合せが有効ライン8A〜8Eに沿って揃うことはない。
【0055】
また、図8(b)に示すリプレイ入賞許可時用停止テーブルは、一般遊技状態、FT0、FT1,FT2において内部当選役が再遊技である場合に使用される。
リプレイ入賞許可時用停止テーブルでは、左リール3Lの停止制御位置は、コードナンバーが0、4、9、12、17のいずれかである。また、中リール3Cの停止制御位置は、コードナンバーが2、7、11、16、19のいずれかである。更に、右リール3Rの停止制御位置は、コードナンバーが3、6、11、15、19のいずれかである。
【0056】
次に、図9(a)に示すSBB入賞許可時用停止テーブルについて説明すると、かかるテーブルは、FT0において内部当選役が中チェリーの小役の場合、及び、FT2において内部当選役がはずれの場合に使用される。
SBB入賞許可時用停止テーブルでは、左リール3Lの停止制御位置は、コードナンバーが0、2、4、9、12、17のいずれかである。また、中リール3Cの停止制御位置は、コードナンバーが1、2、7、11、16、19のいずれかである。更に、右リール3Rの停止制御位置は、コードナンバーが2、5、10、14、18のいずれかである。
【0057】
また、図9(b)に示すNBB入賞許可時用停止テーブルは、FT0において内部当選役がはずれの場合、及び、FT2において内部当選役が中チェリーの小役の場合に使用される。
NBB入賞許可時用停止テーブルでは、左リール3Lの停止制御位置は、コードナンバーが0、2、4、9、12、17のいずれかである。また、中リール3Cの停止制御位置は、コードナンバーが2、7、9、11、16、19のいずれかである。更に、右リール3Rの停止制御位置は、コードナンバーが2、5、9、14、18のいずれかである。
【0058】
続いて図10を参照して、セレクトデータを選択するためのストップ用セレクトデータ抽選値テーブルについて説明する。このテーブルには、遊技に関連する情報(遊技状態、終了抽選状態、内部当選役等)毎に、各セレクトデータに対応する抽選値が示されている。ここに、抽選値とは、抽出した乱数値から減算する値である。乱数値から抽選値を減算し、その減算した値が負である場合、その抽選値に対応する情報(例えば、セレクトデータ)が選択される。
【0059】
図10(a)には、内部当選役がリプレイ(再遊技)であるゲームにおいて使用されるストップ用セレクトデータ抽選値テーブルが示されており、このテーブルでは、一般遊技状態、FT0、FT1及びFT2に対応して、セレクトデータ1〜3の抽選値が示されている。セレクトデータ1及び2には、はずれ入賞許可時用停止テーブル群が対応付けられ、また、セレクトデータ3には、リプレイ入賞許可時用停止テーブル群が対応付けられている。
【0060】
前記テーブルにおいて、一般遊技状態、FT0及びFT2では、セレクトデータ1及び2に対応する抽選値は0である。また、セレクトデータ3に対応する抽選値は128である。従って、一般遊技状態、FT0及びFT2においては、セレクトデータ1、2が選択される場合はない、即ち、一般遊技状態、FT0及びFT2において再遊技に内部当選した場合には、必ずリプレイ入賞許可時用停止テーブル群が選択される。
【0061】
これに対して、FT1では、各セレクトデータに対応して0以外の抽選値が示されている。従って、セレクトデータ1〜3のいずれも選択される可能性がある。例えば、FT1において、抽出した乱数値が81の場合、初めに、この81からセレクトデータ1に対応する抽選値71を減算する。この減算した値は10である。次に、この10からセレクトデータにに対応する抽選値36を減算する。この減算した値は負となる。従って、乱数値が81の場合には、セレクトデータとして2が選択される。
【0062】
各セレクトデータが選択される確率の分子は、対応する抽選値となる(分母は乱数抽出範囲である128)。従って、FT1において再遊技に内部当選した場合、リプレイ入賞許可時用停止テーブル群が選択される確率は、20/128である。はずれ入賞許可時用停止テーブル群が選択される確率は、108/128である。
【0063】
ここで、前記図5(b)にて説明したように、FT1において再遊技に内部当選する当選確率は、14355/16384である。従って、FT1において再遊技が入賞する確率は、リプレイ入賞許可時用停止テーブル群が選択される確率を考慮すると、約0.1369(14355/16384×20/128)である。一方、一般遊技状態では、必ずリプレイ入賞許可時用停止テーブル群が選択されるので、再遊技に内部当選する確率は、再遊技が入賞する確率と等しい。即ち、一般遊技状態において再遊技が入賞する確率は、約0.1369(2244/16384)であり、同様にFT0では約0.1369)(2244/16384)である。このように、FT1、一般遊技状態において再遊技が入賞する確率が等しくなっている。
尚、FT2では、約0.1370(2245/16384)である。
【0064】
図10(b)には、BB内部当選中で中チェリーが内部当選した場合において使用されるストップ用セレクトデータ抽選値テーブルが示されており、このテーブルでは、FT0、FT1及びFT2に対応して、セレクトデータ1〜3の抽選値が示されている。
【0065】
このテーブルにおいて、FT0では、セレクトデータ1及び3に対応する抽選値は0であり、また、セレクトデータに対応する抽選値は128である。従って、FT0においては、セレクトデータ1及び3が選択される場合はなく、必ずセレクトデータ2が選択される。この場合は、SBB入賞許可時用停止テーブル群が選択される。
【0066】
また、FT1では、セレクトデータ1及び2に対応する抽選値は0であり、また、セレクトデータ3に対応する抽選値8128である。従って、FT1では、セレクトデータ1及び2が選択される場合はなく、必ずセレクトデータ3が選択される。この場合は、中チェリー入賞許可時用停止テーブル群が選択される。これは、FT1で中チェリーの小役に当選した場合、NBBやSBBに移行することなく、単に中チェリーの子役が当選してメダルの払出が行われるに過ぎないことを意味する。
【0067】
更に、FT2では、セレクトデータ2及び3に対応する抽選値は0であり、また、セレクトデータ1に対応する抽選値は128である。従って、FT2では、セレクトデータ2及び3が選択される場合はなく、必ずセレクトデータ1が選択される。この場合は、NBB入賞許可時用停止テーブル群が選択される。
【0068】
また、図10(c)には、BB内部当選状態ではずれが内部当選した場合において使用されるストップ用セレクトデータ抽選値テーブルが示されており、このテーブルでは、FT0、FT1及びFT2に対応して、セレクトデータ1〜3の抽選値が示されている。
このテーブルにおいて、FT0では、セレクトデータ2及び3に対応する抽選値は0であり、また、セレクトデータ1に対応する抽選値は128である。従って、FT0では、セレクトデータ2及び3が選択される場合はなく、必ずセレクトデータ1が選択される。この場合は、NBB入賞許可時用停止テーブル群が選択される。
【0069】
また、FT1では、セレクトデータ1及び2対応する抽選値は0であり、また、セレクトデータ3に対応する抽選値は128である。従って、FT1では、セレクトデータ1及び2が選択される場合はなく、必ずセレクトデータ3が選択される。この場合は、はずれ入賞許可時用停止テーブル群が選択される。
更に、FT2では、セレクトデータ1及び3に対応する抽選値は0であり、また、セレクトデータ2に対応する抽選値は128である。従って、FT2では、セレクトデータ1及び3が選択される場合はなく、必ずセレクトデータ2が選される。この場合は、SBB入賞許可時用停止テーブル群が選択される。
更に、FT2では、セレクトデータ1及び3に対応する抽選値は0であり、また、セレクトデータ2に対応する抽選値は128である。従って、FT2では、セレクトデータ1及び3が選択される場合はなく、必ずセレクトデータ2が選される。この場合は、SBB入賞許可時用停止テーブル群が選択される。
ここで、前記図10(b)及び図10(c)を対比すると、FT0において、中チェリーに内部当選した場合にはSBB入賞許可時用停止テーブル群が選択されるとともに、はずれに内部当選した場合にはNBB入賞許可時用停止テーブル群が選択され、また同様に、FT2において、中チェリーに内部当選した場合にはNBB入賞許可時用停止テーブル群が選択されるとともに、はずれに内部当選した場合にはSBB入賞許可時用停止テーブル群が選択される。このことは、FT0及びFT2のいずれの状態においても、SBB又はNBBのいずれにも入賞可能な状態になり得ることを意味し、これよりすればリプレイ当選確率が相互に異なるFT0とFT2を利用して、BBをSBBとNBBとに振り分けるについて、多彩な振分が可能となり、遊技性を格段に向上することができる。
特に、図3(a)に示すように、FT0及びFT2において、はずれに内部当選する確率は中チェリーに内部当選する確率よりも格段に高いことから、基本的に、FT0においてはずれに内部当選してNBB入賞許可時用停止テーブル群が選択され、また、FT2においてはずれに内部当選してSBB入賞許可時用停止テーブル群が選択されるものであるが、前記のようにFT0、FT2において当選確率が低い中チェリーに内部当選した場合には、それぞれSBB入賞許可時用停止テーブル群、NBB入賞許可時用停止テーブル群が選択されることから、遊技者にとって意外性が高くなり、多彩な遊技性を実現可能として遊技に対する興趣を高く維持することができる。
【0070】
続いて、図11に基づき本実施形態に係る遊技機1の制御系について説明する。図11は、遊技機1における遊技処理動作を制御する主制御回路71と、主制御回71から送信される制御指令に基づいて液晶表示装置5及びスピーカ21、21Rを制御する副制御回路72とを含む回路を示す。
【0071】
主制御回路71は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ30は、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うCPU31と、記憶手段であるROM32及びRAM33を含む。
【0072】
CPU31には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路34及び分周器35と、サンプリングされる乱数を発生する乱数発生器36及びサンプリング回路37とが接続されている。なお、乱数サンプリングのための手段として、マイクロコンピュータ30内で、すなわちCPU31の動作プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成してもよい。その場合、乱数発生器36及びサンプリング回路37は省略可能であり、或いは、乱数サンプリング動作のバックアップ用として残しておくことも可能である。
【0073】
マイクロコンピュータ30のROM32には、スタートレバー6を操作(スタート操作)する毎に行われる乱数サンプリングの判定に用いられる確率抽選テーブル、停止ボタンの操作に応じてリールの停止態様を決定するための停止テーブル群、副制御回路72へ送信するための各種制御指令(コマンド)等が格納されている。このコマンドには、「デモ表示コマンド」、「全リール停止コマンド」等がある。これらのコマンドについては後に説明する。なお、副制御回路72が主制御回路内へコマンド、情報等を入力することはなく、主制御回路内から副制御回路72への一方向で通信が行われる。RAM33には、CPU31を介して演算される種々の情報が一時的に格納される。
【0074】
図11の回路において、マイクロコンピュータ30からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、各種ランプ(1−BETランプ9A、2−BETランプ9B、最大BETランプ9C、当たり表示ランプ17)と、各種表示部(払出表示部18、クレジット表示部19、ボーナス遊技情報表示部20)と、メダルを収納し、ホッパー駆動回路41の命令により所定枚数のメダルを払い出す遊技価値付与手段としてのホッパー(払出のための駆動部を含む)40と、リール3L、3C、3Rを回転駆動するステッピングモータ49L、49C、49Rとがある。
【0075】
更に、ステッピングモータ49L、49C、49Rを駆動制御するモータ駆動回路39、ホッパー40を駆動制御するホッパー駆動回路41、各種ランプを駆動制御するランプ駆動回路45、及び各種表示部を駆動制御する表示部駆動回路48がI/Oポート38を介してCPU31の出力部に接続されている。これらの駆動回路は、それぞれCPU31から出力される駆動指令などの駆動信号を受け、各アクチュエータの動作を制御する。
【0076】
また、マイクロコンピュータ30が制御指令を発生するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、スタートスイッチ6S、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13、C/Pスイッチ14、投入メダルセンサ22S、リール停止信号回路46、リール位置検出回路50、払出完了信号回路51がある。これらも、I/Oポート38を介してCPU31に接続されている。
【0077】
スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6の操作を検出する。投入メダルセンサ22Sは、メダル投入口22に投入されたメダルを検出する。リール停止信号回路46は、各停止ボタン7L、7C、7Rの操作に応じて停止信号を発生する。リール位置検出回路50は、リール回転センサからのパルス信号を受け、手各リール3L、3C、3Rの位置を検出するための信号をCPU31へ供給する。払出完了信号回路51は、メダル検出部40Sの計数値(ホッパー40から払出されたメダルの枚数)が指定された枚数データに達した時、メダル払出完了を検知するための信号を発生する。
【0078】
図11の回路において、乱数発生器36は、一定の数値範囲に属する乱数を発生し、サンプリング回路37は、スタートレバー6が操作された後の適宜のタイミングで1個の乱数をサンプリングする。こうしてサンプリングされた乱数及びROM32内に格納されている確率抽選テーブルに基づいて、内部当選役が決定される。
【0079】
リール3L、3C、3Rの回転が開始された後、ステッピングモータ49L、49C、49Rの各々に供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値はRAM33の所定エリアに書き込まれる。リール3L、3C、3Rからは一回転毎にリセットパルスが得られ、これらのパルスはリール位置検出回路50を介してCPU31に入力される。こうして得られたリセットパルスにより、RAM33で計数されている駆動パルスの計数値が0にクリアされる。これにより、RAM33内には、各リール3L、3C、3Rについて一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
【0080】
上記のようなリール3L、3C、3Rの回転位置とリール外周面に描かれた図柄とを対応付けるために、図柄テーブルが、ROM32内に格納されている。この図柄テーブルでは、前記したリセットパルスが発生する回転位置を基準として、各リール3L、3C、3Rの一定回転ピッチ毎に順次付与されるコードナンバーとを、それぞれのコードナンバー毎に対応して設けられた図柄を示す図柄コードとが対応付けられている。
【0081】
更に、ROM32内には、入賞図柄組合せテーブルが格納されている。この入賞図柄組合せテーブルでは、入賞となる図柄の組合せと、入賞のメダル配当枚数と、その入賞を表す入賞判定コードとが対応付けられている。上記の入賞図柄組合せテーブルは、左リール3L、中央のリール3C、右のリール3Rの停止制御時、及び全リール停止後の入賞確認を行う時に参照される。
【0082】
上記乱数サンプリングに基づく抽選処理(確率抽選処理)により内部当選した場合には、CPU31は、遊技者が停止ボタン7L、7C、7Rを操作したタイミングでリール停止信号回路46から送られる操作信号、及び選択された停止テーブルに基づいて、リール3L、3C、3Rを停止制御する信号をモータ駆動回路39に送る。
【0083】
内部当選した役の入賞を示す停止態様となれば、CPU31は、払出指令信号をホッパー駆動回路41に供給してホッパー40から所定個数のメダルの払出を行う。その際、メダル検出部40Sは、ホッパー40から払い出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達した時に、メダル払出完了信号がCPU31に入力される。これにより、CPU31は、ホッパー駆動回路41を介してホッパー40の駆動を停止し、メダル払出処理を終了する。
【0084】
次に、図12乃至図14に示すメインフローチャートを参照して、主制御回路71のCPU31の制御処理について説明する。
【0085】
先ず、ステップ(以下、Sと略記する)1において遊技開始時の初期化が行われる。具体的には、RAM33の記憶内容の初期化、通信データの初期化等が行われる。続くS2において、ゲーム終了時におけるRAM33の所定の記憶内容が消去される。具体的には、前回のゲームに使用されたRAM33の書き込み可能エリアのデータの消去、RAM33の書き込みエリアへの次のゲームに必要なパラメータの書き込み、次のゲームのシーケンスプログラムの開始アドレスの指定等が行われる。次に、S3にて、前回のゲーム終了後、即ち、全リール3L、3C、3R停止後から30秒経過したか否かが判断される。前回のゲーム終了後30秒が経過していると判断された場合(S3:YES)には、S4において副制御回路72に対してデモ画像の表示を要求するデモ表示コマンドを送信する。
【0086】
次に、S5において、メダルの自動投入の要求があるか、即ち、前回のゲームで再遊技が入賞したか否かが判断される。メダルの自動投入の要求がある場合(S5:YES)には、投入要求分のメダルを自動投入し(S6)、S8に移行する。一方、メダルの自動投入の要求がない場合(S5:NO)には、S7にて投入メダルセンサ22S又はBETスイッチ11、12、13からの入力があるか否かが判断される。メダルセンサ22S又はBETスイッチ11、12、13からの入力がある場合(S7:YES)には、S8に移行し、一方、S7における判断がNOの場合には、S3に戻る。
【0087】
続くS8においては、スタートレバー6の操作に基づくスタートスイッチ6Sからの入力があるか否かが判断される。スタートスイッチ6Sからの入力がある場合(S8:YES)には、S9において前回のゲームを開始してから4.1秒経過しているかどうかが判断される。かかる判断がYESの場合には、S11に移行し、また、判断がNOの場合にはS10移行する。S10では、ゲーム開始待ち時間消化処理を行う。具体的には、前回のゲームが開始してから4.1秒経過するまでの間、遊技者のゲームを開始する操作に基づく入力を無効にする処理が行われる。この後S11に移行する。
【0088】
S11においては、リールの回転処理が行われ、S12では同時に抽選用の乱数が抽出される。このように抽出された乱数は、後で説明する確率抽選処理において使用される。また、S13では、1ゲーム監視用タイマがセットされる。S13の処理における1ゲーム監視用タイマには、遊技者の停止ボタンの停止操作によらず自動的にリールを停止させるための自動停止タイマが含まれる。
【0089】
続いて、図13に示すS14においては、後に説明する遊技状態監視処理(図15参照)が実行される。また、S15では、後に説明するFT制御処理1(図16参照)が行われ、S16においては、後に説明する確率抽選処理(図17、図18参照)が行われる。この確率抽選処理(内部抽選処理)は、遊技状態に応じて確率抽選テーブルを使用して、前記S12にて抽出された乱数値がどの役の乱数範囲に属するかにつき判断し、内部当選役を決定するものである。これに続いて、S17においては、後に説明するFT制御処理2(図19参照)が行われる。また、S18においては、遊技状態、内部当選役、FT抽選状態、乱数値、ストップ用セレクトデータ抽選値テーブル(図10)等に基づいてセレクトデータ(停止テーブル群)を抽選により決定する。
【0090】
S19では、停止ボタンがオンかどうかが判断される。具体的には、いずれかの停止ボタンが操作されたかどうかを判断する。この判断がYESの場合にはS21に移行し、一方、判断がNOの場合には、S20に移行する。S20においては、自動停止タイマの値は0かどうか判断される。自動停止タイマの値が0の場合(S20:YES)には、S21に移行し、判断がNOの場合にはS19に戻る。
【0091】
S21では、滑りコマ数を決定するための滑りコマ数決定処理が行われる。具体的には、決定(選択)されたセレクトデータに対応する停止テーブル群の中から停止テーブルを選択し、選択した停止テーブル、停止操作位置及び停止制御位置に基づいて滑りコマ数を決定する。続いて、S22では、滑りコマ数、停止操作された停止ボタンに対応するリールを回転させてから停止させる。この後、S23では、全てのリールが停止したかどうかが判断される。この判断がYESの場合S24に移行し、また、判断がNOの場合にはSS19に戻る。S24においては、全てのリールが停止したことを示す「全リール停止コマンド」が送信され、この後、図14に示すS25に移行する。
【0092】
図20に示すS25では、入賞検索が行われる。入賞検索とは、表示窓4L、4C、4Rにおける図柄の停止態様に基づいて入賞役(入賞した役)を識別するための入賞フラグをセットすることである。具体的には、センターライン8Cに沿って並ぶコードナンバー及び入賞判定テーブルに基づいて入賞役を識別する。続くS26においては、入賞フラグが正常であるかどうか判断される。この判断がNOの場合には、イリーガルエラーの表示を行う(S27)。この場合、遊技は中止となる。一方、S26における判断がYESである場合には、遊技状態に応じてメダルのクレジット又は払出が行われるとともに、入賞役に応じてBBやRBを発生させる。すなわち、遊技状態をBB遊技状態或いはRB遊技状態に移行(セット)する(S28)。
【0093】
次にS29においては、BB一般遊技状態であるか、又は、RB遊技状態であるかが判断される。この判断がYESの場合にはS30に移行し、また、判断がNOの場合にはS2に移行する。S30においては、ボーナス(BB、RB)における遊技数のチェック処理が行われる。かかる遊技数チェック処理は、RB遊技状態が発生した回数、BB一般遊技状態のゲーム回数、RB遊技状態における入賞回数、及び、RB遊技状態におけるゲーム回数をチェックするとともに、BB一般遊技状態及びRB遊技状態間における遊技状態の移行(セット)を行う。
【0094】
S31においては、BBが終了したかどうか判断される。具体的には、BBが入賞した後では、3回目のRB遊技状態において入賞回数が8回又はゲーム回数が12回であるか、又は、BB一般遊技状態においてゲーム回数が30回であるかどうかを判断する。S31における判断がYESの場合には、BB遊技状態を終了してS32に移行し、また、判断がNOの場合にはS2に移行する。
S32においては、FT識別子を0にセットし、モード移行判定カウンタに100をセットし、天井判定カウンタに1200をセットし、また、FT抽選状態をモード2にセットする。
【0095】
ここに、FT識別子は、FT0、FT1又はFT2を区別するためのRAM33に設けた所定の領域であり、FT識別子の値0がFT0に対応し、FT識別子の値1がFT1に対応し、また、FT識別子の値2がFT2に対応している。また、一般遊技状態の場合もFT識別子に値0をセットしており、RB内部当選中第1高確率再遊技状態の場合は、FT識別子に値1をセットするようにしている。従って、S32においては、FT識別子の値を0にセットすることから、BBの終了後に一般遊技状態を発生することとなる。
また、モード移行判定カウンタは、FT抽選状態を表すモードの移行を判定するためのカウンタであり、例えば、後述するようにBB終了後FT抽選状態がモード2である状態から100ゲームが行われた後にはモード1にセットされる。
更に、天井判定カウンタは、BBが終了してから1200ゲームをカウントするカウンタである。FT抽選状態がモード0又はモード1である場合に、天井判定カウンタに基づいて1200ゲームが経過したことを判定した場合にはモード2に移行し、FT解除確率が100%(1/1)となる。
【0096】
また、モードはFT抽選状態を表すものであり、かかるFT抽選状態を表すモードの種類としては、モード0、モード1及びモード2の3種類がある。BB内部当選状態において、FT1でFT解除抽選が行われる場合、モード0及びモード1においてFT解除に当選する確率は1/150であり、また、モード2においてFT解除に当選する確率は1/1(100%)である。
【0097】
更に、BB内部当選状態において、FT1からFT0(BB内部当選状態中通常確率)又はFT2に移行する際、各モードによっていずれの遊技状態に移行するかが変化する。例えば、モード0の場合、更に、FT1からFT0又はFT2に振り分けられる振分率は、共に1/2である。また、モード1の場合、FT1からFT0へ振り分けられる振分率は3/4であり、FT2へ振り分けられる振分率は1/4である。更に、モード2の場合、FT1からFT2に振り分けられる振分率は1/1(100%)であり、従って、モード2ではFT0に振り分けられることはない。
【0098】
次に、図15を参照して、前記S14で行われる遊技状態監視処理について説明する。先ず、S41において、遊技状態がBB一般遊技状態又はRB遊技状態であるかどうかが判断される。かかる判断がYESの場合、S42においてそれぞれの遊技状態に合わせて遊技状態がセットされる。具体的には、S30にて移行した遊技状態がセットされる。この後前記S15に移行する。
【0099】
前記S41において、遊技状態がBB一般遊技状態又はRB遊技状態でないと判断された場合(S41:NO)、S43にて持越役がRBであるかどうか判断される。持越役がRBである場合(S43:YES)には、S44にて遊技状態をRB内部当選状態にセットした後、前記S15移行する。
【0100】
前記S43において、持越役がRBでないと判断された場合(S43:NO)、S45にて持越役がBBであるかどうか判断される。持越役がBBである場合(S45:YES)には、S46にて遊技状態をBB内部当選状態にセットした後、前記S15に移行する。
【0101】
前記S45において、持越役がBBでないと判断された場合(S45:NO)には、S47で遊技状態を一般遊技状態にセットした後、前記S15に移行するる。
【0102】
続いて、前記S15にて行われるFT制御処理1について図16を参照して説明する。図16のフローチャートにおいて、S51ではFT識別子が0かどうか判断される。即ち、遊技状態がFT0であるかどうか判断される。FT識別子が0である場合(S51:YES)にはS54に移行し、一方、FT識別子が0でない場合(S51:NO)にはS52においてFT識別子が1かどうか判断される。FT識別子が1でない場合(S52:NO)には前記S16に移行する一方、FT識別子が1の場合(S52:YES)には、S53にてFTカウンタは0であるかどうか判断される。
【0103】
ここに、FTカウンタは、FT1において、FT抽選に当選した状態になった時点から5ゲーム以内に、かかる遊技状態を解除すべく、後述のFT制御処理2において5がセットされるカウンタである。
S53においてFTカウンタの値が0である場合(S53:YES)には、S54に移行し、一方、FTカウンタの値が0でない場合(S53:NO)には、S60に移行する。S60ではFTカウンタから1を減算し、この後S61にてFTカウンタの値が0かどうか判断される。後述のFT制御処理2(S100)で設定されるFTカウンタの値が0である場合(S61:YES)には、S62においてFT識別子を変更する。このとき、FT識別子の変更は、前記したモード0、モード1、モード2に基づく振分率に従って行われ、FT識別子は0又は2に変更される。すなわち、このゲームからBB(SBB又はNBB)を入賞させることが可能となる。この後前記S16に移行する。尚、FTカウンタが0でない場合(S61:NO)には、直接S16に移行する。
【0104】
また、S54においては、モード移行判定カウンタの値が0であるかどうか判断される。かかるカウンタの値が0である場合(S54:YES)にはS58に移行する一方、カウンタの値が0でない場合(S54:NO)にはS55にてモード移行判定カウンタから1を減算する。S56では、モード移行判定カウンタの値が0であるかどうか再度判断され、かかるカウンタの値が0でない場合(56:NO)にはS58に移行する。また、モード移行判定カウンタの値が0である場合(S56:YES)には、S57にてFT抽選状態が変更される。具体的には、BB終了後に100ゲームが行われてモード移行判定カウンタの値が0になったことに基づきモード2からモード1に変更される。
【0105】
続く、S58では、天井判定カウンタの値が0になったかどうか判断される。天井判定カウンタの値が0でないと判断された場合(S58:NO)にはS59で判定カウンタから1を減算した後S16に移行する。一方、天井判定カウンタの値が0になった場合(S58:YES)には、直接S16に移行する。
【0106】
次に、図17及び図18を参照して確率抽選処理について説明する。先ず、S71において、遊技状態がBB一般遊技状態又はRB遊技状態であるかが判断される。遊技状態がBB一般遊技状態又はRB遊技状態である場合(S71:YES)にはS77に移行する。一方、遊技状態がBB一般遊技状態又はRB遊技状態でない場合(S71:NO)にはS72に移行する。S72では、FT識別子が0であるかどうか判断される。即ち、FT0であるかどうか判断される。FT識別子が0である場合(S72:YES)にはS73に移行し、一方、FT識別子が0でない場合(S72:NO)には、S74に移行する。
【0107】
S73では、一般遊技状態用確率抽選テーブル(図4(a))に基づいて内部当選役の抽選が行われる。ただし、持越役がBB又は持越役がRBの場合は、図4(b)のFT0用の確率抽選テーブル(図4(b))に基づく抽選が行われ、それ以外の場合は、図4(a)の一般遊技状態用の確率抽選テーブルに基づいて抽選が行われる。すなわち持越役がBB又は持越役がRBの場合はBBおよびRBの抽選は行われない。次に、S78に移行する。S74においては、FT識別子が1かどうか判断される。即ち、FT1であるかどうか判断される。FT識別子が1である場合(S74:YES)の場合には、S75にてFT1用確率抽選テーブル(図5(b))に基づいて内部当選役の抽選が行われる。この後S78に移行する。一方、FT識別子が1でない場合(S74:NO)、即ち、FT識別子が2である場合には、S76においてFT2用確率抽選テーブル(図5(a))に基づいて内部当選役の抽選が行われる。この後S78に移行する。
【0108】
S71において、BB一般遊技状態又はRB遊技状態であると判断された場合(S71:YES)には、S77にてSBB用(図6(a))、NBB用(図6(b))またはRB用確率抽選テーブルに基づいて内部当選役の抽選が行われる。この後S78に移行する。
S78においては、選択された内部当選役の情報をRAM33に格納し、図18のS79に移行する。
【0109】
S79においては、当選役が中チェリーであるかどうか判断される。当選役が中チェリーである場合(S79:YES)には、S80にてモード移行判定カウンタに2000が設定される。この後S81に移行する。一方、当選役が中チェリーでない場合(S79:NO)にはS82に移行する。S81では、FT抽選状態を示すモードをモード2に変更する。この後S82に移行する。
ここに、前記したように、S79にて当選役が中チェリーであると判断された場合(S79:YES)に、S80にてモード移行判定カウンタに2000を設定するのは、前記図3で説明したように、いずれの遊技状態においても中チェリーの子役に当選する確率は非常に低く設定されており、このような低い確率の中チェリーの子役に当選した場合には、遊技者に対して後に行われるSBB遊技を有利に行うことができるようにするためである。
また、例えば、一般遊技状態中でモード1(すなわちモード移行判定カウンタ=0)の所定ゲームで、中チェリーに当選した場合は、S80の処理により、モード移行判定カウンタの値が2000になり、S81の処理によりFT終了抽選状態がモード2となる。よって、その後、2000ゲーム以内にBBに当選すれば、直ちにBBを入賞可能な状態であるFT2に移行し、SBBが発生する確率が非常に高くなる。前記の所定ゲームで中チェリーに当選せず、かつその所定ゲームからBBまでの間に中チェリーに当選しなかった場合は、BB当選によりFT1に移行し、FT解除抽選に当選した後、3/4の振分でFT0に移行し、基本的にはNBBが発生する。このように、中チェリーに当選した場合には、遊技者に非常に有利となる。
【0110】
S82においては、当選役がBBであるか又はRBであるかどうか判断される。当選役がBB又はRBである場合(S82:YES)の場合には、S83においてFT識別子が0から1に変更される。一方、当選役がBB又はRBでない場合(S82:NO)には、S85に移行する。尚、当選役がRBである場合には、FT識別子が1にセットされるとともに、FTカウンタに5がセットされる。このFTカウンタの値は、副制御回路72にコマンド信号として送信され、そのコマンドを受信した副制御回路72では、液晶表示装置5やスピーカ21R、21Lなどを駆動し、所定の単位遊技の終了でFT1が解除されることを遊技者に報知するような演出を、受信したFTカウンタの値に基づいて行うように構成されている。
S84においては、持越役に当選役がセットされる。更に、S85においては、当選役と持越役が論理和され、その論理和の結果が当選役にセットされる。例えば、前回単位遊技の終了時における持越役がBBおよびRB以外の場合で、今回の単位遊技における持越役がBBの場合には、S84、S85の処理で当選役はBB、持越役もBBとなる。その次回の単位遊技における当選役がベルの小役の場合には、S84、S85の処理で当選役はベル及びBB、持越役はBBとなる。この後前記17に移行する。
【0111】
続いて、前記したS17にて行われるFT制御処理2について図19に基づき説明する。先ず、S91において、FT識別子が1であるかどうか判断される。FT識別子が1である場合(S91:YES)には、S92にて当選役がはずれであるかどうか判断される。尚、FT識別子が1でないと判断された場合(S91:NO)には処理を終了して前記S18に移行する。
【0112】
S93ではFT識別子が1から0又は2に変更される。この変更時においては、前記したように、その時のモードに対応する振分率でFT識別子が変更される。この後S94において、FTカウンタがクリアされた後、前記S18に移行する。すなわち、このゲームからBB(SBB又はNBB)を入賞させることが可能となる。
また、S92において、当選役がはずれでないと判断された場合(S92:NO)には、S95にて持越役がBBであるかどうか判断される。持越役がBBであれば(S95:YES)、S96に移行し、一方、持越役がBBでない場合(S95:NO)には前記S18に移行する。
【0113】
S96においては、FTカウンタの値が0であるかどうか判断される。FTカウンタの値が0であると判断された場合(S96:YES)、即ち、BBに当選し、FT1に移行してから、後述のS98におけるFT解除抽選に当選していない場合S97に移行する。尚、FTカウンタの値が0でない場合(S96:NO)には前記S18に移行する。
【0114】
S97においては、天井判定カウンタの値が0であるかどうかが判断される。天井判定カウンタの値が0である場合(S97:YES)にはS100に移行し、一方、天井判定カウンタの値が0でない場合(S97:NO)には、続くS98においてFT解除抽選が行われる。かかるFT解除抽選は、その時点におけるモードに対応する解除確率に従って行われる。具体的には、モード0及びモード1である場合には、1/150の解除確率で抽選が行われ、また、モード2の場合には1/1の解除確率で抽選が行われる。
【0115】
S98の後、S99においては、解除抽選に当選したかどうか判断される。解除抽選に当選した場合(S98:YES)には、S100に移行する。一方、解除抽選に当選しなかった場合(S98:NO)には、前記S18に移行する。
S100においては、FTカウンタに5ゲームがセットされる。このFTカウンタの値は、副制御回路72にコマンド信号として送信され、そのコマンド信号を受信した副制御回路72では、液晶表示装置5やスピーカ21R、21Lなどを駆動し、所定の単位遊技の終了でFT1が解除されることを遊技者に報知するような演出を、受信したFTカウンタの値に基づいて行うように構成されている。この後前記S18に移行する。
【0116】
以上詳細に説明した通り、本実施形態に係る遊技機1では、BBゲームの終了後にBBに内部当選した場合に、そのBB内部当選状態においてFT識別子を1にセットしてFT1にするとともに、かかるFT1からFT抽選状態に対応する各モード0、1又は2に従って所定の振分率でFT0又はFT2に移行した後、これらの各再遊技状態から所定条件下でNBB遊技又はSBB遊技に移行するようにしたので、当選したBBをFT0又はFT2を利用してNBB又はSBBのいずれかを発生させることを可能にすることができる。これにより、多様な遊技性を有する遊技機1を実現することができるものである。
【0117】
また、BB(NBB及びSBBを含む)遊技の終了後における一般遊技状態でBBに当選する確率は1/241(図3(a)参照)であり、そのBB内部当選中におけるFT1にてFT解除抽選に当選する確率は、モード0、モード1の場合は1/150、モード2の場合は1/1のようにモードによって異なる値となっていることから、BB遊技の終了後BBに入賞可能な状態になる確率がモードに従って変化するように制御することができる。
【0118】
更に、図10(a)及び図10(b)に示すように、FT0及びFT2のいずれの状態においても、SBB又はNBBのいずれにも入賞可能な状態になり、これよりリプレイ当選確率が相互に異なるFT0とFT2を利用して、BBをSBBとNBBとに振り分けるについて、多彩な振分が可能となり、遊技性を格段に向上することができる。また、図3(a)に示すように、FT0及びFT2において、はずれに内部当選する確率は中チェリーに内部当選する確率よりも格段に高いことから、基本的に、FT0においてはずれに内部当選してNBB入賞許可時用停止テーブル群が選択され、また、FT2においてはずれに内部当選してSBB入賞許可時用停止テーブル群が選択され、従って、FT0及びFT2のいずれにおいても、中チェリーの子役にはずれることにより、それぞれNBB、SBBに移行するので、遊技者にとって有利なゲームを行うことができる。更に、FT0、FT2において当選確率が低い中チェリーに内部当選した場合には、それぞれSBB入賞許可時用停止テーブル群、NBB入賞許可時用停止テーブル群が選択されることから、遊技者にとって意外性が高くなり、多彩な遊技性を実現可能として遊技に対する興趣を高く維持することができる。
【0119】
また、BB内部当選中において、天井判定カウンタにセットされた1200ゲームを経過していなくても、FT解除抽選に当選した場合には、FTカウンタに5ゲームがセットされ、かかる状態で5ゲームを経過してFTカウンタの値が0になった時点でFT識別子を0又は2に変更してFT0又はFT2に振り分けるように構成しているので、5ゲーム経過するまでの間において、BBがもうすぐ発生することや、NBBより有利なSBBが発生する可能性があるといった演出を行うことができ、いずれの再遊技状態に移行してNBB又はSBBを獲得できるかにつき高い興趣を維持することができる。
【0120】
また、天井判定カウンタにセットされた1200ゲームを経過してカウンタ値が0になった時点でモード2に移行し、かかるモード2ではFT解除抽選で1/1の確率で当選するように構成するとともに、FT1においてFTカウンタにセットされた5ゲームが経過した後に、FT0又はFT2に移行するように構成したので、BB一般遊技が終了した後にBBが入賞可能な状態になる確率をBB一般遊技の終了からの経過ゲーム数に応じて変化させることができる。また、天井判定カウンタにセットされた1200ゲームを経過した後FT1をFTカウンタにセットされた5ゲームの間だけ行うだけで迅速にFT0又はFT2に移行してNBB又はSBBを獲得することができる。
更に、天井判定カウンタにセットされる1200ゲームを経過する前においてもFT解除抽選にて当選するチャンスが設けられているので、この点においても多様な遊技性を担保することができる。
【0121】
また、FT1からFT0又はFT2へ移行させる際に、FT抽選状態に対応する各モードに対応して予め振分率を定めておき、その振分率に基づいてFT1からFT0又はFT2に移行させるように制御しているので、FT0からFT1又はFT2への移行を多彩に変化させることができる。また、各モードに対応する振分率に基づき、BB入賞不可能なFT1の終了後に、基本的にNBBに入賞可能なFT0又は基本的にSBBに入賞可能なFT2に振り分けることができ、その結果として、NBBとSBBとを多彩に振り分けることが可能となるものである。
更に、一般遊技状態中でモード1(すなわちモード移行判定カウンタ=0)の所定ゲームで、中チェリーに当選した場合は、S80の処理により、モード移行判定カウンタの値が2000になるとともに、FT終了抽選状態がモード2となり、従って、その後、2000ゲーム以内にBBに当選すれば、直ちにBBを入賞可能な状態であるFT2に移行し、SBBが発生する確率が非常に高くなり、また、前記の所定ゲームで中チェリーに当選せず、かつその所定ゲームからBBまでの間に中チェリーに当選しなかった場合は、BB当選によりFT1に移行し、FT解除抽選に当選した後、3/4の振分でFT0に移行し、基本的にはNBBが発生する。このように、中チェリーに当選することを条件に、BB終了後の一般遊技状態でBBに入賞可能な状態に至る確率を多彩に変化させることが可能となり、中チェリーに当選した場合には遊技者に非常に有利となるものである。
【0122】
尚、前記実施形態は本発明を限定するものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の改良、変更が可能であることは勿論である。
例えば、前記実施形態では、FTカウンタにセットするゲーム数として5ゲームをセットするように構成しているが、これに限定されることなく、1〜5ゲームを乱数抽選により抽選した値をセットすることもできる。
【0123】
また、パチスロ機を例にとって説明したが、かかるパチスロ機の他、パチンコ機等の他の遊機機についても本発明を適用することができる。また、スロットマシンにおける動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても本発明を適用してゲームを実行することができる。かかる場合、ゲームプログラムを記憶する記録媒体として、CD−ROM、FD、その他の任意の記録媒体を利用できる。
【0124】
尚、前記実施形態は本発明を限定するものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の改良、変更が可能であることは勿論である。
例えば、前記実施形態では、FTカウンタにセットするゲーム数として5ゲームをセットするように構成しているが、これに限定されることなく、1〜5ゲームを乱数抽選により抽選した値をセットすることもできる。
【0125】
また、パチスロ機を例にとって説明したが、かかるパチスロ機の他、パチンコ機等の他の遊機機についても本発明を適用することができる。また、スロットマシンにおける動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても本発明を適用してゲームを実行することができる。かかる場合、ゲームプログラムを記憶する記録媒体として、CD−ROM、FD、その他の任意の記録媒体を利用できる。
【0126】
本発明に係る遊技機では、
遊技開始指令手段から出力される遊技開始指令信号に基づいて単位遊技を開始する遊技開始手段と、
前記遊技開始指令信号に基づいて所定の役を当選とする否かを抽選する当選役抽選手段と、
前記当選役抽選手段の抽選結果に基づいて所定の役を当選役として決定する当選役決定手段と、
前記当選役が特定の役であることに基づいて、特定の入賞態様を入賞表示手段に停止表示する入賞表示制御手段と、
前記特定の入賞態様が停止表示された場合に、遊技者に有利な有利状態を発生させる有利状態発生手段と、
前記当選役が前記特定の役である場合に前記入賞表示制御手段が特定の入賞態様を停止表示させることが可能な入賞可能状態、又は、当選役が特定の役である場合に入賞表示制御手段が特定の入賞態様を停止表示させることが不可能な入賞不可能状態を発生させる状態発生手段と、
前記入賞表示制御手段が前記特定の入賞態様を停止表示させる確率を制御するための確率制御用データを単位遊技毎に更新する確率制御用データ更新手段と、
前記確率制御用データ更新手段により更新された前記確率制御用データが特定の値である単位遊技で、前記当選役抽選手段が前記特定の役を当選とした場合に、前記状態発生手段により前記入賞不可能状態を発生させた後、前記状態発生手段により入賞可能状態を発生させる状態遅延発生手段とを備えたので、発生する有利状態に対応する特定の入賞態様が停止表示されることから、遊技者に分かりやすく、例えば、遊技者に有利な状態が発生している場合に、そうとは知らずに遊技を進行させてしまうことで、遊技者の獲得できる遊技価値が減少してしまうといった遊技者の興趣を減じてしまう危険性を減少させることが可能な場合がある。
【0127】
また、状態発生手段は、当選役が特定の役である場合に、入賞制御手段が特定の入賞態様を停止表示させることが不可能な入賞不可能状態と特定の入賞態様を停止表示させることが可能な入賞可能状態とを発生させ、また、状態遅延発生手段は、状態発生手段により入賞不可能状態を発生させた後に入賞可能状態を発生させるようにしているので、特定の役が当選してから、入賞するまでの間に入賞不可能状態を発生させることから、結局特定の役の入賞確率を変化させることが可能となる場合がある。例えば、特定の役の当選確率を1/240とし、入賞不可能状態の終了確率を1/150とした場合は、当選から入賞までの平均ゲーム数は390ゲームとなる。また、入賞不可能状態を経由しない場合の当選から入賞までの平均ゲーム数は240ゲームとなる。すなわち入賞確率を変化させることが可能になり、入賞不可能状態の終了後に特定の入賞態様を停止表示させられる状態を発生することで、遊技者に対して従来の遊技機にはなかった有利さ不利さの格差を持ったゲーム性を実現することができるようになる。例えば、遊技者に最も有利な状態としては、特定の役の当選確率が1/240であり、入賞不可能状態を経由せず、遊技者により有利な有利状態に対応する特定の入賞態様を停止表示させられる状態を発生させることであり、この場合、特定の役が当選する前から有利状態に対応する特定入賞態様を停止表示させられる状態が発生するまでの平均ゲーム数は約240となる。逆に有利な状態のうち最も不利な状態としては、特定の役の当選確率は同様に1/240であり、入賞不可能状態を経由して、遊技者に比較的不利な有利状態に対応する入賞態様を停止表示させられる状態を発生させることとなる。この場合、特定の役が当選する前から有利状態に対応する入賞態様を停止表示させられる状態が発生するまでの平均ゲーム数は約390となる。
単位遊技毎に更新される確率制御用データが特定の値である単位遊技で、当選役抽選手段が特定の役を当選とした場合に、入賞不可能状態を経由してから入賞可能状態が発生するので、特定の値の範囲を適宜設定することで、さらに新規性の高い遊技制御をおこなうことが可能になる。実施例では特定の値を0としていたが、これ以外に特定の値=0、10、100や特定の値=0、50〜100などに設定することにより、実施例では、確率制御用データの値が100〜1の100の間に当選役抽選手段が特定の役を当選役とした場合に、入賞不可能状態を経由せずに入賞可能状態が発生するように構成していたが、特定の値を0と10とした場合は、確率制御用データの値が100〜11及び9〜1のゲームにおいて当選役抽選手段が特定の役を当選とした場合に、入賞不可能状態を経由せずに入賞可能状態が発生するようになり、確率制御用データの値が10のゲームにおいてだけは当選役抽選手段が特定の役を当選としないことを願うようになるなど、ゲーム性に幅を持たせることができる場合がある。特定の値は、特定の一つの値(実施例では0)としたが、所定の値または所定の値の範囲以外を全て特定の値としても良い。例えば、確率制御用データの値の1の位が1の場合を全て特定の値として適用したり、10〜50を特定の値としたり、10〜50以外の値の範囲を特定の値として適用しても良い。
確率制御用データ更新手段は、必ずしも単位遊技毎に確率制御用データを更新しなくても、所定回数の単位遊技毎に、更新条件が成立(例えば、当選役抽選手段が所定の役を当選として決定、所定の役以外の全ての役を当選として決定)した場合の単位遊技のみ、などで確率制御用データを更新するようにしても良い。
確率制御用データ更新手段は確率制御用データが特定の値になった場合に、所定のフラグをオンまたはオフするように構成し、その所定のフラグの値が特定の値である単位遊技で当選役抽選手段が特定の役を当選とした場合に、入賞不可能状態を経由してから入賞可能状態が発生するように構成しても良い。
【0128】
また、本発明に係る遊技機では、
前記当選役抽選手段が前記特定の役を当選とした単位遊技の次回の単位遊技からは、当選役抽選手段が特定の役を当選とするか否かの抽選を行わず、
前記入賞可能状態中の単位遊技と、前記入賞不可能状態中の単位遊技とでは、当選役抽選手段が所定の役を当選とする確率が異なるように構成しているので、当選役抽選手段が所定の役を当選とする確率を異ならせることによって、入賞可能状態と入賞不可能状態を発生する場合は、多様なゲーム性を容易に実現することが可能になる場合がある。
【0129】
例えば、その所定の役をリプレイとした場合には、リプレイはその当接確率を大きくなるように変化させると遊技者による遊技媒体の支出を下げることができるといったメリットもあるので、非常に好適である。ここで、リプレイの当選確率を上げると遊技者の射幸心を下げることができる理由は、例えば、リプレイの当選確率を1/5から1/2に上げる場合を考えると、1/5の場合100ゲームの間にリプレイに当選するゲーム数は約20回となるので、約80回は遊技媒体を投入しなければゲームを開始できない。1/2の場合100ゲームの間にリプレイに当選するゲーム数は約50回となり、約50回は遊技媒体を投入しなければゲームを開始できない。よって、当選確率を上げる前よりも上げた後の方が、遊技者が遊技機に遊技媒体を投入するゲームが約30回減ることになるので、遊技者による遊技媒体の支出を下げることができる。また、リプレイは賞媒体(コインなど)の払い出しも無いことから確率を大きく変化させても大きな賞媒体の払い出しが発生せず、そのような意味からも遊技者の射幸心を煽ることがなく好適である。このようにリプレイなどの所定の役の当選確率を変化させることで入賞可能状態と入賞不可能状態とを発生する場合は、その所定の役の当選確率を変化させるタイミングは自由に設計できるようになるので、様々なゲーム性の遊技機に適用できるようになる場合がある。例えば、特定の役が当選した回数が1または複数回連続的にまたは合計で所定の回数になった場合や、特定の入賞態様が停止表示された回数が1または複数回連続的にまたは合計で所定の回数になった場合などにその所定の役の当選確率を変化させることで入賞可能状態と入賞不可能状態を発生させることができる場合があるといった新規性の高い遊技性を備えることが可能になる。
【0130】
また、本発明に係る遊技機では、
所定の役を当選として決定する当選役決定手段と、
前記当選役が特定の役であることに基づいて、特定の遊技結果を遊技結果表示手段に表示する表示制御手段と、
遊技者に有利な有利状態を発生させる有利状態発生手段とを備え、
前記特定の遊技結果を表示させることが可能な表示可能状態と、特定の遊技結果を表示させることが不可能な表示不可能状態とを有し、
前記表示不可能状態を経由して表示可能状態を発生させる場合があることを特徴とするので、発生する遊技状態に対応する遊技結果が表示されることから、遊技者に分かりやすく、例えば、より有利な状態が発生している場合に、そうとは知らず遊技を進行させてしまうことで、遊技者の獲得できる遊技価値が減少してしまうといった遊技者の興趣を減じてしまう危険性を減少させることが可能な場合がある。
【0131】
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではない。
すなわち、本発明は、
所定の役を当選として決定する当選役決定手段と、
前記当選役が特定の役であることに基づいて、特定の遊技結果を遊技結果表示手段に表示する表示制御手段と、
遊技者に有利な有利状態を発生させる有利状態発生手段とを備え、
前記特定の遊技結果を表示させることが可能な表示可能状態と、特定の遊技結果を表示させることが不可能な表示不可能状態とを有し、
前記表示不可能状態を経由して表示可能状態を発生させる場合があることを特徴としているが、当選役決定手段遊技結果表示手段、表示制御手段、有利状態発生手段などの各手段、表示可能状態、表示不可能状態などの各状態の具体的構成などは、適宜変更可能である。
尚、発明の実施形態に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【0132】
【発明の効果】
以上説明した通り本発明では、
所定の役を当選として決定する当選役決定手段と、
前記当選役が特定の役であることに基づいて、特定の遊技結果を遊技結果表示手段に表示する表示制御手段と、
遊技者に有利な有利状態を発生させる有利状態発生手段とを備え、
前記特定の遊技結果を表示させることが可能な表示可能状態と、特定の遊技結果を表示させることが不可能な表示不可能状態とを有し、
前記表示不可能状態を経由して表示可能状態を発生させる場合があることを特徴としているので、前記表示不可能状態を経由して前記表示可能状態を発生させる場合や前記表示不可能状態を経由せずに前記表示可能状態を発生させる場合などの複数の状態の発生を制御することで多彩な遊技性を有することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係るパチスロ機の斜視図である。
【図2】各リール上に配列された図柄の例を示す説明図である。
【図3】各遊技状態における役、配当及び当選確率との関係を示すテーブルである。
【図4】FT0にて使用される確率抽選テーブルの例を示す説明図である。
【図5】FT2及びFT1にて使用される確率抽選テーブルの例を示す説明図である。
【図6】SBB及びNBBにて使用される確率抽選テーブル例を示す説明図である。
【図7】遊技状態、内部当選役及び停止テーブル群の関係を示す説明図である。
【図8】はずれ入賞許可時用停止テーブル及びリプレイ入賞許可時用停止テーブルの例を示す説明図である。
【図9】SBB及びNBB入賞許可時用停止テーブルの例を示す説明図である。
【図10】ストップ用セレクトデータ抽選値テーブルの例を示す説明図である。
【図11】スロットマシンの制御系を模式的に示すブロック図である。
【図12】主制御回路のメインフローチャートである。
【図13】図12に続くメインフローチャートである。
【図14】図13に続くメインフローチャートである。
【図15】遊技状態監視処理を実行するフローチャートである。
【図16】FT制御処理1を実行するフローチャートである。
【図17】確率抽選処理を実行するフローチャートである。
【図18】図17に続くフローチャートである。
【図19】FT制御処理2を実行するフローチャートである。
【符号の説明】
1・・・遊機機、2・・・キャビネット、3L、3C、3R・・・リール、4L、4C、4R・・・表示窓、5・・・液晶表示装置、6・・・スタートレバー、7L、7C、7R・・・停止ボタン、30・・・マイクロコンピュータ、31・・・CPU、32・・・ROM、33・・・RAM
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技結果を表示する入賞表示手段と、その入賞表示手段の表示制御を行うマイクロコンピュータ等の制御手段を備えたパチスロ機等の遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、複数の各リールに対応する停止ボタンを備えたスロットマシン、いわゆるパチスロ機が種々提案されており、かかるパチスロ機においては、正面の表示窓内に複数の図柄を変動表示するリールを複数配列して構成した機械的変動表示装置、或いは各リール上の図柄を画面に表示する電気的変動表示装置を有する。そして、遊技者のスタート操作に対応して、制御手段が変動表示装置を駆動制御して各リールを回転させることにより図柄を変動させ、一定時間後自動的に或いは遊技者の停止操作により各リールの回転を順次停止させる。
このとき、表示窓内に現れた各リールの図柄が特定の組合せ(入賞図柄)になった場合には、メダル又はコイン等の遊技媒体が払い出され、遊技者に対して一定の利益を付与する。
【0003】
また、現在主流となっているパチスロ機では、複数種類の入賞態様を有し、特に、ある役が入賞したときには、1回のメダルの払出が終了した後においても、所定期間、通常の状態よりも条件の良い遊技状態となる。このような役としては、遊技者に相対的に大きい利益を付与するゲームを所定回数行うことが可能な役(「ビッグボーナス」と称し、以下「BB」と略記する)と、遊技者に対して相対的に小さい利益を付与するゲームを所定回数行うことが可能な役(「レギュラーボーナス」と称し、以下「RB」と略記する)がある。
【0004】
更に、現在主流となっているパチスロ機では、有効化された入賞ライン(以下「有効ライン」とする)に沿って所定の図柄の組合せが並び、メダル等が払い出される役が入賞するためには、内部的な抽選処理(以下、「内部抽選」とする)により役に当選(以下「内部当選」とする)し、且つ、その内部当選した役(以下「内部当選役」とする)の入賞を示す図柄の組合せを有効ラインに停止できるタイミングで遊技者が停止ボタンの停止操作を行うことが要求される。換言すると、内部当選したとしても、遊技者による停止ボタンの停止操作のタイミングが悪いと内部当選役の入賞を成立させることができないものである。このように、現在では、停止ボタンの停止操作をタイミング良く行う技術が要求される(一般に「目押し」といわれ、技術介入性の比重が高い)パチスロ機が主流となっている。
【0005】
また、単位時間当たりに使用可能(投入可能)なメダル等が所定の値を超えないようにすること等を目的として、入賞するとメダル等を賭けることなく次のゲームを行うことが可能となる役(以下「再遊技」とする)が設けられたパチスロ機が主流となっており、また、かかる再遊技に内部当選する確率が高い期間(以下、「高確率再遊技期間」とする)を発生する機能を備えたパチスロ機が提案されている。かかるパチスロ機では、「高確率再遊技期間」において、再遊技の「引き込み制御」、或いは「蹴飛ばし制御」を優先したり、小役の「引き込み制御」優先することを目的として、「高確率再遊技期間」が終了するまでの間、BBが入賞しないように構成している。
【0006】
更に、特許文献1には、特定の内部当たりを2つ以上記憶可能に構成し、今回のゲームにて特定の内部当たり状態で非入賞となった場合、特定の内部当たりの状態が次回のゲームに持ち越されるとともに、次回のゲームの抽選においても特定の内部当たりとなる抽選を行うようにした遊技機が記載されている。
【0007】
前記特許文献1に記載された遊技機においては、例えば、BB遊技の終了後にBBの内部当たりが持ち越される場合と持ち越されない場合がある。ここで、BB遊技の終了後BBに入賞可能な状態になるまでに至るBB入賞可能確率を考えてみると、BBの内部当たりが持ち越された場合には、そのまま(100%)でBBな入賞可能な状態となり、また、BBの内部当たりが持ち越されていない場合には、BB遊技の終了後に所定の当選確率で再度BBに内部当たりする必要があるから、BBに入賞可能な確率は、所定の当選確率となる。
これにより、特許文献1の遊技機では、BB遊技の終了後においてBB入賞可能な状態になる確率を変化させている。
【0008】
【特許文献1】
特開2000−210413号公報(第3頁、第4頁、図6〜図8)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記特許文献1の遊技機では、BB遊技の終了後においてBB入賞可能な状態になる確率を変化させるためには、その前提としてBBの内部当たり中にBBの抽選を行われており、その抽選に当選してBB内部当たり状態が持ち越されている必要がある。
【0010】
本発明は、全く新しいアプローチにより有利状態が発生する確率を変化させることが可能な機能を有する遊技機を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため請求項1に係る遊技機は、遊技開始指令手段(例えば、スタートスイッチ6S)から出力される遊技開始指令信号に基づいて単位遊技を開始する遊技開始手段(例えば、CPU31、S8)と、前記遊技開始指令信号に基づいて所定の役(例えば、再遊技)を当選とするか否かを抽選する当選役抽選手段(例えば、CPU31、S16)と、前記当選役抽選手段の抽選結果に基づいて所定の役(例えば、再遊技)を当選役として決定する当選役決定手段(例えば、CPU31、S16)と、前記当選役が特定の役(例えば、BB)であることに基づいて、特定の入賞態様(例えば、有効ライン上に青7−青7−青7又は赤7−赤7−赤7が並んで表示される態様)を入賞表示手段(例えば、リール3L、3C、3R)に停止表示する入賞表示制御手段(例えば、CPU31、S18、S21、S22)と、前記特定の入賞態様が停止表示された場合に、遊技者に有利な有利状態を発生させる有利状態発生手段(例えば、CPU31、S28)と、前記当選役が前記特定の役である場合に前記入賞表示制御手段が特定の入賞態様(例えば、有効ライン上に青7−青7−青7又は赤7−赤7−赤7が並んで表示される態様)を停止表示させることが可能な入賞可能状態(例えば、BB内部当選中通常確率再遊技状態、BB内部当選中第2高確率再遊技状態)、又は、当選役が特定の役である場合に入賞表示制御手段が特定の入賞態様を停止表示させることが不可能な入賞不可能状態(例えば、BB内部当選中第1高確率再遊技状態)を発生させる状態発生手段(例えば、CPU31、S62、S83、S93)と、前記入賞表示制御手段が前記特定の入賞態様を停止表示させる確率を制御するための確率制御用データ(例えば、モード移行判定カウンタの値)を単位遊技毎に更新する確率制御用データ更新手段(例えば、モード移行判定カウンタ、CPU31、S54〜S56)と、前記確率制御用データ更新手段により更新された前記確率制御用データが特定の値(例えば、モード移行判定カウンタの値が0の場合)である単位遊技で、前記当選役抽選手段が前記特定の役を当選とした場合に、前記状態発生手段により前記入賞不可能状態を発生させた後、前記状態発生手段により入賞可能状態を発生させる状態遅延発生手段(例えば、CPU31、S62、S83、S93)とを備えたことを特徴とする。
【0012】
また、請求項2に係る遊技機は、請求項1の遊技機において、前記当選役抽選手段が前記特定の役を当選とした単位遊技の次回の単位遊技からは、当選役抽選手段が特定の役を当選とするか否かの抽選を行わず、前記入賞可能状態中の単位遊技と、前記入賞不可能状態中の単位遊技とでは、当選役抽選手段が所定の役を当選とする確率が異なることを特徴とする。
【0013】
更に、請求項3に係る遊技機は、所定の役(例えば、再遊技)を当選として決定する当選役決定手段(例えば、CPU31、S16)と、前記当選役が特定の役(例えば、BB)であることに基づいて、特定の遊技結果(例えば、有効ライン上に青7−青7−青7又は赤7−赤7−赤7が並んで表示される態様)を遊技結果表示手段(例えば、リール3L、3C、3R)に表示する表示制御手段(例えば、CPU31、S21、S22)と、遊技者に有利な有利状態を発生させる有利状態発生手段(例えば、CPU31、S28)とを備え、前記特定の遊技結果を表示させることが可能な表示可能状態(例えば、BB内部当選中通常確率再遊技状態、BB内部当選中第2高確率再遊技状態)と、特定の遊技結果を表示させることが不可能な表示不可能状態(例えば、BB内部当選中第1高確率再遊技状態)とを有し、前記表示不可能状態を経由して表示可能状態を発生させる場合があることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る遊技機について、本発明を具体化した実施形態に基づき図面を参照しつつ説明する。本実施形態は、遊技機として、いわゆる、「パチスロ機」につき具現化して説明することとするが、この種の遊技機は、コイン、メダル、遊技球又はトークン等の他、遊技者に付与された、若しくは付与される遊技価値の情報を記憶したカード等の遊技媒体を用いて遊技することが可能であり、以下においてはメダルを使用して遊技を行うものとして説明する。
【0015】
先ず、本実施形態に係るパチスロ機の概略構成について図1に基づき説明する。図1は遊技機の外観を模式的に示す斜視図である。
図1において、遊技機1の全体を形成しているキャビネット2の正面には、略垂直面に形成されたパネル表示部2Aが設けられ、その中央には縦長矩形の表示窓4L、4C、4Rが設けられている。表示窓4L、4C、4Rには、入賞ラインとして水平方向にトップライン8B、センターライン8C及びボトムライン8D、斜め方向にクロスダウンライン8A及びクロスアップライン8Eが設けられている。これらの入賞ラインは、後述する1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13を操作すること、或いはメダル投入口22にメダルを投入することにより、それぞれ1本、3本、5本が有効化される。いずれの入賞ラインが有効化されたは、後に説明するBETランプ9A、9B、9Cの点灯で表示される。ここで、入賞ライン8A〜8Eは、役の入賞の成否に関わる。具体的には、所定の役(例えば、後述する「チェリーの小役」)に対応する1の図柄(例えば、後述する「チェリー(図柄95)」がいずれかの有効化された入賞ライン(以下、有効ラインと略記する)に対応する所定の位置(例えば、後述するBET数が「3」であれば左表示窓4L内の位置)に停止表示されること、又は所定の役に対応する図柄組合せを構成する図柄がいずれかの有効ラインに対応する所定の位置に並んで停止表示されることにより、所定の役が入賞することとなる。
【0016】
キャビネット2の内部には、各々の外周面に複数種類の図柄によって構成される図柄列が描かれた3個のリール3L、3C、3Rが回転自在に横一列に設けられている。各リールの図柄は表示窓4L、4C、4Rを介して視認できるように構成されている。各リール3L、3C、3Rは、所定回転速度(例えば、80回転/分)で回転する。
【0017】
表示窓4L、4C、4Rの左側には、1−BETランプ9A、2−BETランプ9B、最大BETランプ9C、クレジット表示部19が設けられる、1−BETランプ9A、2−BETランプ9B及び最大BETランプ9Cは、1のゲームを行うために賭けられたメダルの数(以下「BET数」という)に応じて点灯する。ここで、本実施形態では、1のゲームは、全てのリールが停止したときに終了する。1−BETランプ9Aは、BET数が「1」で1本の入賞ラインが有効化する。2−BETランプ9Bは、BET数が「2」で3本の入賞ラインが有効化したときに点灯する。最大BETランプ9Cは、BET数が「3」で全て(5本)の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。クレジット表示部19は、7セグメントLEDからなり、貯留されているメダルの枚数を表示する。
【0018】
表示窓4L、4C、4Rの右側には、当たり表示ランプ(いわゆるWINランプ)17及び払出表示部18が設けられる。当たり表示ランプ17は、基本的に、BB又はRBの入賞が実現可能になった後、BB又はRBが入賞するまでの間、点灯する。ここで、BB及びRBを総称して、以下「ボーナス」という。払出表示部18は、7セグメントIEDからなり、入賞時のメダルの払出枚数を表示する。
【0019】
パネル表示部2Aの右側上部には、ボーナス遊技情報表示部20が設けられる。ボーナス遊技情報表示部20は、7セグメントLEDからなり、後で説明するBB一般遊技状態におけるゲームの回数等を表示する。表示窓4L、4C、4Rの下方には水平面に台座部10が形成され、その台座部10と表示窓4L、4C、4Rとの間には液晶表示装置5が設けられている。この液晶表示装置5の表示画面5Aには、遊技に関連する情報等が表示される。
【0020】
液晶表示装置5の右側にはメダル投入口22が設けられ、液晶表示装置5の左側には、1BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、及び最大BETスイッチ13が設けられる。1−BETスイッチ11は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの1枚がゲームに賭けられ、2−BETスイッチ12は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの2枚がゲームに賭けられ、最大BETスイッチ13は、1回のゲームに賭けることが可能な最大枚数のメダルが賭けられる。これらのBETスイッチを操作することにより、前記した通り、所定の入賞ラインが有効化される。
【0021】
台座部10の前面部の左寄りには、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット/払出を押しボタン操作が切り換えるC/Pスイッチ14が設けられている。このC/Pスイッチ14の切換操作により、正面下部のメダル払出口15からメダルが払い出され、払い出されたメダルはメダル受部16に溜められる。C/Pスイッチ14の右側には、遊技者の操作により上記リールを回転させ、表示窓4L、4C、4R内での図柄変動表示を開始するためのスタートレバー6が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。
【0022】
キャビネット2の上方の左右には、スピーカ21L、21Rが設けられ、その2台のスピーカ21L、21Rの間には、入賞図柄の組合せ及びメダルの配当枚数等を表示する配当表示パネル23が設けられている。台座部10の前面部中央で、液晶表示装置5の下方位置には、3個のリール3L、3C、3Rの回転をそれぞれ停止させるための3個の停止ボタン7L、7C、7Rが設けられている。
【0023】
図2は、各リール3L、3C、3Rに表された複数種類の図柄が21個配列された図柄列を示している。各図柄には「00」〜「20」のコードナンバーが付され、データテーブルとして後で説明するROM32(図11参照)に格納されている。各リール3L、3C、3R上には、赤7(図柄91)、プラム(図柄92)、リプレイ(図柄93)、ベル(図柄94)、チェリー(図柄95)、青7(図柄96)及びBAR(図柄97)の図柄で構成される図柄列が表されている。各リール3L、3C、3Rは、図柄列が図2の矢印方向に移動するように回転駆動される。
【0024】
図3は、各遊技状態における入賞図柄組合せに対応する役、払出枚数(配当)、及び各遊技状態における役の当選確率を示す。尚、図3に示す表において、上段では、BB中の一般遊技状態及びRB中の遊技状態以外の各遊技状態について役等が例示されており、BB中の一般遊技については下段に示されている。RB中の一般遊技状態については省略しているが、かかる遊技状態における役としては、3つの各リール3L、3C、3RにおけるReplay(図柄93)が、有効ライン上に3つ停止した場合にのみ15枚のメダルが払い出されるだけであり、他の役については抽選が行われず、従って、メダルが払い出されることもない。
【0025】
本実施形態に係る遊技機1における遊技状態としては、「一般遊技状態」、「BB内部当選中通常確率再遊技状態」(「FT0」と略記する)、「RB内部当選中通常確率再遊技状態」、「BB内部当選中第2高確率再遊技状態」(「FT2」と略記する)、「BB内部当選中第1高確率遊技状態」(「FT1」と略記する)、「RB内部当選中第1高確率再遊技状態」、「BB一般遊技状態」、及び、「RB遊技状態(前述)」の8種類の遊技状態がある。これら8種類の各遊技状態は、基本的に、内部当選する可能性のある役の種類、再遊技に内部当選する確率及び入賞を実現することが可能なボーナスの種類により区別される。各遊技状態の特徴、即ち、各遊技状態において各種の役に内部当選する確率及び各遊技状態におけるリール3L、3C、3Rの停止制御(入賞する可能性のある役の種類等)については、後に図4乃至図10を参照して説明する。
【0026】
また、各遊技状態の間の移行については、後述する遊技状態監視処理(図15)及びFT制御処理1(図16)、FT制御処理2(図19)において説明する。尚、各遊技状態においては、ボーナス(BB又はRB)に内部当選したゲームにおいてボーナスの入賞が不成立となるようにリール3L、3C、3Rの停止制御が行われる。また、本実施形態では、ボーナスに内部当選した後、ボーナスが入賞するまでの間、ボーナスを内部当選役として保持する(以下、「持越」と称する)。更に、ボーナスに内部当選した状態(ボーナスを持ち越した状態も含む)においても、ボーナスの抽選は行わないようにしている。
【0027】
また、FT0、BB内部当選中通常確率再遊技状態、RB内部当選中通常確率再遊技状態、FT2、FT1、RB内部当選中第1高確率再遊技状態は、いずれもボーナスに内部当選している状態である。
【0028】
更に、FT2、FT1、RB内部当選中第1高確率再遊技状態は、後述するように、再遊技に内部当選する確率が高い状態であり、これらを総称して、以下「高確率再遊技中(高確率再遊技期間)」といい、「FT」と略記する。
【0029】
ここで、図3に基づき各遊技状態における役、各役に対する配当、及び、各役に内部当選する当選確率について説明する。先ず、役の種類としては、BB、RB、プラム、ベル、中チェリー、角チェリー、リプレイ、及びはずれの8種類が存在する。
BBは、その内部当選状態において、赤7−赤7−赤7又は青7−青7−青7が有効ラインに沿って並ぶことにより入賞する。この場合、15枚のメダルが払い出される。BBが入賞した後に後述のBB一般遊技状態となる。
【0030】
RBは、その内部当選状態において、BAR−BAR−BARが有効ラインに沿って並ぶこと、又は、BB一般遊技においてReplay−Replay−Replayが有効ラインに沿って並ぶことにより入賞する。この場合、15枚のメダルが払い出される。RBが入賞した後に前述のRB遊技状態となる。プラムは、その内部当選状態において、プラム−プラム−プラムが、有効ラインに沿って並ぶことにより入賞する。この場合、6枚のメダルが払い出される。ベルは、その内部当選状態において、ベル−ベル−ベルが有効ラインに沿って並ぶことにより入賞する。この場合、8枚のメダルが払い出される。中チェリーは、その内部当選状態において、左リール3Lにおけるチェリーが有効化されているセンターラインに停止することにより入賞する。この場合、1枚のメダルが払い出される。角チェリーの入賞は、その内部当選状態において、左リール3Lにおけるチェリーが有効化されているトップライン又はボトムラインに停止することにより入賞する。この場合、2枚のメダルが払い出される。
BB一般遊技状態における7の小役は、その内部当選状態において、左リール3Lに赤7(コードナンバー「00」)が中段(センターライン)に停止し、赤7(コードナンバー「01」)が下段(ボトムライン及びクロスアップライン)に停止することで入賞する。この場合15枚(=5枚×3有効ライン)のメダルが払い出される。
【0031】
また、リプレイ(再遊技)は、その内部当選状態において、Replay−Replay−Repalyが有効ライン沿って並ぶことにより入賞する。再遊技が入賞すると、投入したメダルの枚数と同数のメダルが投入される(再遊技が入賞した単位遊技と同数の入賞ラインが有効化される)ので、遊技者はメダルを消費することなく次のゲームを行うことができる。尚、はずれは、本実施形態では、はずれという役に当選したものとするが、この場合メダルの払出は行われない。
【0032】
続いて、一般遊技状態、FT0,RB内部当選中通常確率再遊技状態、FT2、FT1、RB内部当選中第1高確率再遊技状態、及び、BB一般遊技状態において、前記した各役に内部当選する当選確率について説明する。
先ず、一般遊技状態の場合は図3(a)の一般遊技状態の列に示すとおり、BB、RB、プラム、ベル、中チェリー、角チェリー、リプレイ(再遊技)、はずれが内部当選する確率は、それぞれ1/241、1/655、1/139、1/10、1/1024、1/64、1/7.301、1/1.363である。ここに、リプレイの内部当選確率と入賞確率は等しいが、これについては後述する。
【0033】
また、FT0及びRB内部当選中通常確率再遊技状態の場合は図3(a)のFT0の列に示すとおり、前記したようにBB及びRBの内部抽選は行われず、従って、BB及びRBに内部当選することはない。また、各遊技状態において、各役が内部当選する確率は等しく、プラム、ベル、中チェリー、角チェリー、リプレイ(再遊技)、はずれが内部当選する確率は、それぞれ1/139、1/10、1/1024、1/64、1/7.301、1/1.353である。ここに、リプレイの内部当選確率と入賞確率は等しいが、これについては後述する。
更に、FT2の場合は図3(a)のFT2の列に示すとおり、前記したようにBB及びRBの内部抽選は行われず、従って、BB及びRBに内部当選することはない。また、かかる遊技状態において、プラム、ベル、中チェリー、角チェリー、リプレイ(再遊技)、はずれが内部当選する確率は、それぞれ1/139、1/10、1/1024、1/64、1/7.298、1/1.353である。ここに、リプレイの内部当選確率と入賞確率は等しいが、これについては後述する。
【0034】
また、FT1及びRB内部当選中第1高確率再遊技状態の場合は図3(a)のFT1の列に示すとおり、前記したようにBB及びRBの内部抽選は行われず、従って、BB及びRBに内部当選することはない。また、各遊技状態において、各役が内部当選する確率は等しく、プラム、ベル、中チェリー、角チェリー、リプレイ(再遊技)、はずれが内部当選する確率は、それぞれ1/139、1/10、1/1024、1/64、1/1.14135、1/6384である。ここに、リプレイの内部当選確率は、1/1.14135であるのに対して、リプレイが入賞する確率は1/7.30464であり、相互に異なる値となっている。この点については後述する。
【0035】
ここで、前記各遊技状態におけるリプレイの内部当選確率を比較すると、その確率値の大小関係は、FT1>FT2>FT0、一般遊技状態となっている。
BB一般遊技状態は、後述するように、FT抽選状態(モード)に対応する振分率に従って移行する「ノーマルビッグボーナス(NBB)」と「スーパービッグボーナス(SBB)」とがある。NBBは有効ラインに沿って各リール3L、3C、3Rの青7−青7−青7が並んだ場合に入賞し、NBBにおいて、RB、プラム、ベル、中チェリー、7の小役、はずれに内部当選する確率は、図3(b)のNBBの列に示すとおり、それぞれ1/4、1/1638、1/2、1/1638、1/15、1/5.49である。また、SBBは有効ラインに沿って各リール3L、3C、3Rの赤7−赤7−赤7が並んだ場合に入賞し、SBBにおいて、RB、プラム、ベル、中チェリー、7の小役、はずれに内部当選する確率は、図3(b)のSBBの列に示すとおり、それぞれ1/4、1/1638、1/30、1/1638、1/1.4、1/862.3である。
【0036】
次に、図4乃至図6を参照して前記各遊技状態において各内部当選役を決定する際に使用する確率抽選テーブルについて説明する。図4は一般遊技状態及びFT0にて使用される確率抽選テーブル、図5はFT2及びFT1にて使用される確率抽選テーブル、図6はBB一般遊技中でSBB及びNBBにおいて使用される確率抽選テーブルを示す。
【0037】
図4(a)に示す一般遊技状態及び図4(b)に示すFT0の確率抽選テーブルでは、確率抽選処理における乱数抽出範囲0〜16383の内、2028〜4271の範囲内の乱数が抽出された場合にリプレイ(再遊技)が内部当選となる。従って、リプレイ(再遊技)に内部当選する確率は、2244/16384(=前記のとおり1/7.301)となる。尚、プラム、ベル、角チェリー、中チェリー、BB、RB(一般遊技状態の場合)、はずれについての抽出乱数範囲、当選確率等は図に示す通りである。
【0038】
また、図5(a)に示すFT2の確率抽選テーブルでは、確率抽選処理における乱数抽出範囲0〜16383の内、2028〜4272の範囲内の乱数が抽出された場合にリプレイ(再遊技)が内部当選となる。従って、リプレイ(再遊技)に内部当選する確率は、2245/16384(=前記のとおり1/7.298)となる。尚、プラム、ベル、角チェリー、中チェリー、はずれについての抽出乱数範囲、当選確率等は図に示す通りである。
更に、図5(b)に示すFT1の確率抽選テーブルでは、確率抽選処理における乱数抽出範囲0〜16383の内、2028〜16382の範囲内の乱数が抽出された場合にリプレイ(再遊技)が内部当選となる。従って、リプレイ(再遊技)に内部当選する確率は、14355/16383(=前記のとおり1/1.14135)となる。尚、プラム、ベル、角チェリー、中チェリー、はずれについての抽出乱数範囲、当選確率等は図に示す通りである。
【0039】
前記したように、「FT」においては、通常確率再遊技状態と比較して、第2高確率再遊技状態の方が、リプレイ(再遊技)に内部当選する確率が高くなっており、また、第2高確率再遊技状態よりも第1高確率再遊技状態の方が、リプレイ(再遊技)に内部当選する確率が高くなっている。
尚、FT及び一般遊技状態では、図10に示すテーブル及びセレクトデータを用いた停止テーブル群の選択を行うことによりほぼ等しくなっている。
【0040】
SBBとNBBとでは、BB一般遊技状態における確率抽選処理で使用される確率抽選テーブルが異なる。図6(a)に、SBBのBB一般遊技状態で使用される確率抽選テーブルを示す。図6(a)に示す確率抽選テーブルでは、7の小役が当選する確率は、11703/16384(=前記のとおり1/1.4)となる。尚、RB、プラム、ベル、中チェリー、はずれについての抽出乱数範囲、当選確率等は図に示すとおりである。
【0041】
図6(b)に、NBBのBB一般遊技状態で使用される確率抽選テーブルを示す。図6(b)に示す確率抽選テーブルでは、7の小役が当選する確率は、1092/16384(=前記の通り1/15)となる。
尚、RB、プラム、ベル、中チェリー、はずれについての抽出乱数範囲、当選確率等は図に示すとおりである。
SBBにおけるBB一般遊技状態とNBBにおけるBB一般遊技状態とについて、両BBのBB一般遊技状態の最大継続ゲーム数が30ゲームで、BB一般遊技状態中にRBに当選しなかった場合に、各BB中で最も獲得できるメダル枚数が多い7の小役の出現率とそれによる獲得メダル枚数を比較すると、NBBでは約2回(=30×1/15)であり獲得メダル枚数は約30枚(=約2回×15枚)、SBBでは約21回(=30×1/1.4)であり獲得メダル枚数は約315枚(=約21回×15枚)となり、SBBの方が、NBBよりも遊技者に有利となるように構成されていることが分かり、また遊技者はSBBが発生することを期待しながら遊技を進めることになる。
【0042】
続いて、図7を参照して、遊技状態と、内部当選役と、選択される停止テーブル群との関係について説明する。ここに、停止テーブル群とは、例えば、後述する図8、図9に示すような停止テーブルの集合を示し、リール3L、3C、3Rの停止制御の際に使用されるものである。
【0043】
ここで、選択される停止テーブル群の内容は、基本的に、遊技状態、内部当選役、セレクトデータ等に応じて変化し得るものであるが、本実施形態では、停止テーブル群の欄にテーブル群の名称を、基本的に入賞の可能性の有無及びその可能性がある役の種類に基づいて定めている。従って、本実施形態では、同一の名称のテーブルが選択されたとしても、常にリール3L、3C、3Rの停止態様までもが一致する訳ではない。
【0044】
また、はずれ入賞許可時用停止テーブル群が選択された場合、内部当選役、遊技状態に拘わらず、いずれの役も入賞することはできない。所定の役の入賞許可時用停止テーブル群が選択された場合には、対応する役の入賞は可能であるが、その他の役の入賞を実現することは基本的にできない。例えば、リプレイ入賞許可時用停止テーブル群が選択された場合には、再遊技の入賞を実現し得るが、他の役の入賞を実現することはできない。
【0045】
図7に示すように、一般遊技状態では、内部当選役がはずれの場合にははずれ入賞許可時用停止テーブ群が選択され、内部当選役が中チェリーの小役の場合には中チェリー入賞許可時用停止テーブル群が選択され、内部当選役が角チェリーの小役の場合には角チェリー入賞許可時用停止テーブル群が選択され、内部当選役がベルの小役の場合にはベル入賞許可時用停止テーブル群が選択され、内部当選役がプラムの小役の場合にはプラム入賞許可時用停止テーブル群が選択され、また、内部当選役が再遊技の場合にはリプレイ入賞許可時用停止テーブル群が選択される。
【0046】
また、FT0では、内部当選役がはずれの場合には、NBB入賞許可時用停止テーブル群が選択され、内部当選役が中チェリーの小役の場合にはSBB入賞許可時用停止テーブル群が選択され、内部当選役が角チェリーの小役の場合には角チェリー入賞許可時用停止テーブル群が選択され、内部当選役がベルの小役の場合にはベル入賞許可時用停止テーブル群が選択され、内部当選役がプラムの小役の場合にはプラム入賞許可時用停止テーブル群が選択され、また、内部当選役が再遊技の場合にはリプレイ入賞許可時用停止テーブル群が選択される。
【0047】
また、FT1では、内部当選役が中チェリーの小役の場合には中チェリー入賞許可時用停止テーブル群が選択され、内部当選役が角チェリーの小役の場合には角チェリー入賞許可時用停止テーブル群が選択され、内部当選役がベルの小役の場合にはベル入賞許可時用停止テーブル群が選択され、内部当選役がプラムの小役の場合にはプラム入賞許可時用停止テーブル群が選択され、また、内部当選役が再遊技の場合にはリプレイ入賞許可時用停止テーブル群又ははずれ入賞許可時用停止テーブル群が選択される。
【0048】
また、FT2では、内部当選役がはずれの場合には、SBB入賞許可時用停止テーブル群が選択され、内部当選役が中チェリーの小役の場合にはNBB入賞許可時用停止テーブル群が選択され、内部当選役が角チェリーの小役の場合には角チェリー入賞許可時用停止テーブル群が選択され、内部当選役がベルの小役の場合にはベル入賞許可時用停止テーブル群が選択され、内部当選役がプラムの小役の場合にはプラム入賞許可時用停止テーブル群が選択され、また、内部当選役が再遊技の場合にはリプレイ入賞許可時用停止テーブル群が選択される。
【0049】
更に、BB一般遊技状態では、内部当選役がはずれの場合には入賞不成立停止テーブル群が選択され、内部当選役が中チェリーの小役の場合には中チェリー入賞許可時用停止テーブル群が選択され、内部当選役が7の小役の場合には7の小役入賞許可時用停止テーブル群が選択され、内部当選役がベルの小役の場合にはベル入賞許可時用停止テーブル群が選択され、内部当選役がプラムの小役の場合にはプラム入賞許可時用停止テーブル群が選択され、また、内部当選役がRBである場合には、RB入賞許可時用停止テーブル群が選択される。尚、BB一般遊技(SBB及びNBBを含む)において、RBが入賞することを、一般に「JAC IN」と称する。この場合、RBが入賞した後、遊技状態がRB遊技状態となる。
【0050】
次に、図8及び図9を参照して、停止テーブルの例について説明する。停止テーブルは、後述する滑りコマ数決定処理(S21)において使用される。停止テーブルを用いたリールの停止制御は、一般に「テーブル制御」と称される。
【0051】
停止テーブルには、各リール3L、3C、3Rの停止位置操作、及び、停止制御位置が示されており、停止操作位置は、各リール3L、3C、3Rに対応して設けられた停止ボタン7L、7C、7Rが操作された時、ボトムライン8Dに位置していた図柄(具体的には、図柄がボトムライン8Dの上方に位置し、その中心がボトムライン8Dの位置に最も近い図柄)のコードナンバーを表す。停止制御位置とは、停止操作が行われたリールが停止した時、ボトムライン8Dの位置に停止表示される図柄のコードナンバーを表す。
【0052】
ここで、本実施形態では、所謂、「滑りコマ数」を最大4コマとしている。例えば、右リール3Rの回転中において、コードナンバーが20のベル(図2の図柄94)がボトムライン8Dの位置に到達した時に停止ボタン7Rが操作された場合、コードナンバー16のベルをボトムライン8Dの位置に停止表示するように右リール3Rを停止制御することができる。「滑りコマ数」は、停止ボタンが操作された後、リールが停止するまでの間に表示窓内を移動する図柄の数を示す(リールが停止するまでの間における図柄の移動量(移動距離)を示す)。また、「滑りコマ数」は、停止ボタンが操作された時、所定の入賞ラインに位置していた図柄のコードナンバーと、実際にリールが停止した時に、その入賞ラインに停止した図柄のコードナンバーとの差の絶対値により表される。この「滑りコマ数」は、「引き込み数」と称されることもある。
【0053】
図8には、はずれ入賞許可時用停止テーブル(図8(a))及びリプレイ入賞許可時用停止テーブル(図8(b))が示されている。
先ず、図8(a)に基づきはずれ入賞許可時用停止テーブルについて説明すると、このテーブルは、一般遊技状態において内部当選役がはずれの場合及び内部当選役がBBの場合、FT1において内部当選役が再遊技である場合に使用される。
【0054】
はずれ入賞許可時用停止テーブルでは、左リール3Lの停止制御位置は、コードナンバーが0、4、9、12、17のいずれかである。また、中リール3Cの停止制御位置は、コードナンバーが2、7、11、16、19のいずれかである。更に、右リール3Rの停止制御位置は、コードナンバーが2、5、10、14、18のいずれかである。これらの各コードナンバーに対応する図柄が停止する場合には、いずれの当選役に対応する図柄組合せが有効ライン8A〜8Eに沿って揃うことはない。
【0055】
また、図8(b)に示すリプレイ入賞許可時用停止テーブルは、一般遊技状態、FT0、FT1,FT2において内部当選役が再遊技である場合に使用される。
リプレイ入賞許可時用停止テーブルでは、左リール3Lの停止制御位置は、コードナンバーが0、4、9、12、17のいずれかである。また、中リール3Cの停止制御位置は、コードナンバーが2、7、11、16、19のいずれかである。更に、右リール3Rの停止制御位置は、コードナンバーが3、6、11、15、19のいずれかである。
【0056】
次に、図9(a)に示すSBB入賞許可時用停止テーブルについて説明すると、かかるテーブルは、FT0において内部当選役が中チェリーの小役の場合、及び、FT2において内部当選役がはずれの場合に使用される。
SBB入賞許可時用停止テーブルでは、左リール3Lの停止制御位置は、コードナンバーが0、2、4、9、12、17のいずれかである。また、中リール3Cの停止制御位置は、コードナンバーが1、2、7、11、16、19のいずれかである。更に、右リール3Rの停止制御位置は、コードナンバーが2、5、10、14、18のいずれかである。
【0057】
また、図9(b)に示すNBB入賞許可時用停止テーブルは、FT0において内部当選役がはずれの場合、及び、FT2において内部当選役が中チェリーの小役の場合に使用される。
NBB入賞許可時用停止テーブルでは、左リール3Lの停止制御位置は、コードナンバーが0、2、4、9、12、17のいずれかである。また、中リール3Cの停止制御位置は、コードナンバーが2、7、9、11、16、19のいずれかである。更に、右リール3Rの停止制御位置は、コードナンバーが2、5、9、14、18のいずれかである。
【0058】
続いて図10を参照して、セレクトデータを選択するためのストップ用セレクトデータ抽選値テーブルについて説明する。このテーブルには、遊技に関連する情報(遊技状態、終了抽選状態、内部当選役等)毎に、各セレクトデータに対応する抽選値が示されている。ここに、抽選値とは、抽出した乱数値から減算する値である。乱数値から抽選値を減算し、その減算した値が負である場合、その抽選値に対応する情報(例えば、セレクトデータ)が選択される。
【0059】
図10(a)には、内部当選役がリプレイ(再遊技)であるゲームにおいて使用されるストップ用セレクトデータ抽選値テーブルが示されており、このテーブルでは、一般遊技状態、FT0、FT1及びFT2に対応して、セレクトデータ1〜3の抽選値が示されている。セレクトデータ1及び2には、はずれ入賞許可時用停止テーブル群が対応付けられ、また、セレクトデータ3には、リプレイ入賞許可時用停止テーブル群が対応付けられている。
【0060】
前記テーブルにおいて、一般遊技状態、FT0及びFT2では、セレクトデータ1及び2に対応する抽選値は0である。また、セレクトデータ3に対応する抽選値は128である。従って、一般遊技状態、FT0及びFT2においては、セレクトデータ1、2が選択される場合はない、即ち、一般遊技状態、FT0及びFT2において再遊技に内部当選した場合には、必ずリプレイ入賞許可時用停止テーブル群が選択される。
【0061】
これに対して、FT1では、各セレクトデータに対応して0以外の抽選値が示されている。従って、セレクトデータ1〜3のいずれも選択される可能性がある。例えば、FT1において、抽出した乱数値が81の場合、初めに、この81からセレクトデータ1に対応する抽選値71を減算する。この減算した値は10である。次に、この10からセレクトデータにに対応する抽選値36を減算する。この減算した値は負となる。従って、乱数値が81の場合には、セレクトデータとして2が選択される。
【0062】
各セレクトデータが選択される確率の分子は、対応する抽選値となる(分母は乱数抽出範囲である128)。従って、FT1において再遊技に内部当選した場合、リプレイ入賞許可時用停止テーブル群が選択される確率は、20/128である。はずれ入賞許可時用停止テーブル群が選択される確率は、108/128である。
【0063】
ここで、前記図5(b)にて説明したように、FT1において再遊技に内部当選する当選確率は、14355/16384である。従って、FT1において再遊技が入賞する確率は、リプレイ入賞許可時用停止テーブル群が選択される確率を考慮すると、約0.1369(14355/16384×20/128)である。一方、一般遊技状態では、必ずリプレイ入賞許可時用停止テーブル群が選択されるので、再遊技に内部当選する確率は、再遊技が入賞する確率と等しい。即ち、一般遊技状態において再遊技が入賞する確率は、約0.1369(2244/16384)であり、同様にFT0では約0.1369)(2244/16384)である。このように、FT1、一般遊技状態において再遊技が入賞する確率が等しくなっている。
尚、FT2では、約0.1370(2245/16384)である。
【0064】
図10(b)には、BB内部当選中で中チェリーが内部当選した場合において使用されるストップ用セレクトデータ抽選値テーブルが示されており、このテーブルでは、FT0、FT1及びFT2に対応して、セレクトデータ1〜3の抽選値が示されている。
【0065】
このテーブルにおいて、FT0では、セレクトデータ1及び3に対応する抽選値は0であり、また、セレクトデータに対応する抽選値は128である。従って、FT0においては、セレクトデータ1及び3が選択される場合はなく、必ずセレクトデータ2が選択される。この場合は、SBB入賞許可時用停止テーブル群が選択される。
【0066】
また、FT1では、セレクトデータ1及び2に対応する抽選値は0であり、また、セレクトデータ3に対応する抽選値8128である。従って、FT1では、セレクトデータ1及び2が選択される場合はなく、必ずセレクトデータ3が選択される。この場合は、中チェリー入賞許可時用停止テーブル群が選択される。これは、FT1で中チェリーの小役に当選した場合、NBBやSBBに移行することなく、単に中チェリーの子役が当選してメダルの払出が行われるに過ぎないことを意味する。
【0067】
更に、FT2では、セレクトデータ2及び3に対応する抽選値は0であり、また、セレクトデータ1に対応する抽選値は128である。従って、FT2では、セレクトデータ2及び3が選択される場合はなく、必ずセレクトデータ1が選択される。この場合は、NBB入賞許可時用停止テーブル群が選択される。
【0068】
また、図10(c)には、BB内部当選状態ではずれが内部当選した場合において使用されるストップ用セレクトデータ抽選値テーブルが示されており、このテーブルでは、FT0、FT1及びFT2に対応して、セレクトデータ1〜3の抽選値が示されている。
このテーブルにおいて、FT0では、セレクトデータ2及び3に対応する抽選値は0であり、また、セレクトデータ1に対応する抽選値は128である。従って、FT0では、セレクトデータ2及び3が選択される場合はなく、必ずセレクトデータ1が選択される。この場合は、NBB入賞許可時用停止テーブル群が選択される。
【0069】
また、FT1では、セレクトデータ1及び2対応する抽選値は0であり、また、セレクトデータ3に対応する抽選値は128である。従って、FT1では、セレクトデータ1及び2が選択される場合はなく、必ずセレクトデータ3が選択される。この場合は、はずれ入賞許可時用停止テーブル群が選択される。
更に、FT2では、セレクトデータ1及び3に対応する抽選値は0であり、また、セレクトデータ2に対応する抽選値は128である。従って、FT2では、セレクトデータ1及び3が選択される場合はなく、必ずセレクトデータ2が選される。この場合は、SBB入賞許可時用停止テーブル群が選択される。
更に、FT2では、セレクトデータ1及び3に対応する抽選値は0であり、また、セレクトデータ2に対応する抽選値は128である。従って、FT2では、セレクトデータ1及び3が選択される場合はなく、必ずセレクトデータ2が選される。この場合は、SBB入賞許可時用停止テーブル群が選択される。
ここで、前記図10(b)及び図10(c)を対比すると、FT0において、中チェリーに内部当選した場合にはSBB入賞許可時用停止テーブル群が選択されるとともに、はずれに内部当選した場合にはNBB入賞許可時用停止テーブル群が選択され、また同様に、FT2において、中チェリーに内部当選した場合にはNBB入賞許可時用停止テーブル群が選択されるとともに、はずれに内部当選した場合にはSBB入賞許可時用停止テーブル群が選択される。このことは、FT0及びFT2のいずれの状態においても、SBB又はNBBのいずれにも入賞可能な状態になり得ることを意味し、これよりすればリプレイ当選確率が相互に異なるFT0とFT2を利用して、BBをSBBとNBBとに振り分けるについて、多彩な振分が可能となり、遊技性を格段に向上することができる。
特に、図3(a)に示すように、FT0及びFT2において、はずれに内部当選する確率は中チェリーに内部当選する確率よりも格段に高いことから、基本的に、FT0においてはずれに内部当選してNBB入賞許可時用停止テーブル群が選択され、また、FT2においてはずれに内部当選してSBB入賞許可時用停止テーブル群が選択されるものであるが、前記のようにFT0、FT2において当選確率が低い中チェリーに内部当選した場合には、それぞれSBB入賞許可時用停止テーブル群、NBB入賞許可時用停止テーブル群が選択されることから、遊技者にとって意外性が高くなり、多彩な遊技性を実現可能として遊技に対する興趣を高く維持することができる。
【0070】
続いて、図11に基づき本実施形態に係る遊技機1の制御系について説明する。図11は、遊技機1における遊技処理動作を制御する主制御回路71と、主制御回71から送信される制御指令に基づいて液晶表示装置5及びスピーカ21、21Rを制御する副制御回路72とを含む回路を示す。
【0071】
主制御回路71は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ30は、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うCPU31と、記憶手段であるROM32及びRAM33を含む。
【0072】
CPU31には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路34及び分周器35と、サンプリングされる乱数を発生する乱数発生器36及びサンプリング回路37とが接続されている。なお、乱数サンプリングのための手段として、マイクロコンピュータ30内で、すなわちCPU31の動作プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成してもよい。その場合、乱数発生器36及びサンプリング回路37は省略可能であり、或いは、乱数サンプリング動作のバックアップ用として残しておくことも可能である。
【0073】
マイクロコンピュータ30のROM32には、スタートレバー6を操作(スタート操作)する毎に行われる乱数サンプリングの判定に用いられる確率抽選テーブル、停止ボタンの操作に応じてリールの停止態様を決定するための停止テーブル群、副制御回路72へ送信するための各種制御指令(コマンド)等が格納されている。このコマンドには、「デモ表示コマンド」、「全リール停止コマンド」等がある。これらのコマンドについては後に説明する。なお、副制御回路72が主制御回路内へコマンド、情報等を入力することはなく、主制御回路内から副制御回路72への一方向で通信が行われる。RAM33には、CPU31を介して演算される種々の情報が一時的に格納される。
【0074】
図11の回路において、マイクロコンピュータ30からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、各種ランプ(1−BETランプ9A、2−BETランプ9B、最大BETランプ9C、当たり表示ランプ17)と、各種表示部(払出表示部18、クレジット表示部19、ボーナス遊技情報表示部20)と、メダルを収納し、ホッパー駆動回路41の命令により所定枚数のメダルを払い出す遊技価値付与手段としてのホッパー(払出のための駆動部を含む)40と、リール3L、3C、3Rを回転駆動するステッピングモータ49L、49C、49Rとがある。
【0075】
更に、ステッピングモータ49L、49C、49Rを駆動制御するモータ駆動回路39、ホッパー40を駆動制御するホッパー駆動回路41、各種ランプを駆動制御するランプ駆動回路45、及び各種表示部を駆動制御する表示部駆動回路48がI/Oポート38を介してCPU31の出力部に接続されている。これらの駆動回路は、それぞれCPU31から出力される駆動指令などの駆動信号を受け、各アクチュエータの動作を制御する。
【0076】
また、マイクロコンピュータ30が制御指令を発生するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、スタートスイッチ6S、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13、C/Pスイッチ14、投入メダルセンサ22S、リール停止信号回路46、リール位置検出回路50、払出完了信号回路51がある。これらも、I/Oポート38を介してCPU31に接続されている。
【0077】
スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6の操作を検出する。投入メダルセンサ22Sは、メダル投入口22に投入されたメダルを検出する。リール停止信号回路46は、各停止ボタン7L、7C、7Rの操作に応じて停止信号を発生する。リール位置検出回路50は、リール回転センサからのパルス信号を受け、手各リール3L、3C、3Rの位置を検出するための信号をCPU31へ供給する。払出完了信号回路51は、メダル検出部40Sの計数値(ホッパー40から払出されたメダルの枚数)が指定された枚数データに達した時、メダル払出完了を検知するための信号を発生する。
【0078】
図11の回路において、乱数発生器36は、一定の数値範囲に属する乱数を発生し、サンプリング回路37は、スタートレバー6が操作された後の適宜のタイミングで1個の乱数をサンプリングする。こうしてサンプリングされた乱数及びROM32内に格納されている確率抽選テーブルに基づいて、内部当選役が決定される。
【0079】
リール3L、3C、3Rの回転が開始された後、ステッピングモータ49L、49C、49Rの各々に供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値はRAM33の所定エリアに書き込まれる。リール3L、3C、3Rからは一回転毎にリセットパルスが得られ、これらのパルスはリール位置検出回路50を介してCPU31に入力される。こうして得られたリセットパルスにより、RAM33で計数されている駆動パルスの計数値が0にクリアされる。これにより、RAM33内には、各リール3L、3C、3Rについて一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
【0080】
上記のようなリール3L、3C、3Rの回転位置とリール外周面に描かれた図柄とを対応付けるために、図柄テーブルが、ROM32内に格納されている。この図柄テーブルでは、前記したリセットパルスが発生する回転位置を基準として、各リール3L、3C、3Rの一定回転ピッチ毎に順次付与されるコードナンバーとを、それぞれのコードナンバー毎に対応して設けられた図柄を示す図柄コードとが対応付けられている。
【0081】
更に、ROM32内には、入賞図柄組合せテーブルが格納されている。この入賞図柄組合せテーブルでは、入賞となる図柄の組合せと、入賞のメダル配当枚数と、その入賞を表す入賞判定コードとが対応付けられている。上記の入賞図柄組合せテーブルは、左リール3L、中央のリール3C、右のリール3Rの停止制御時、及び全リール停止後の入賞確認を行う時に参照される。
【0082】
上記乱数サンプリングに基づく抽選処理(確率抽選処理)により内部当選した場合には、CPU31は、遊技者が停止ボタン7L、7C、7Rを操作したタイミングでリール停止信号回路46から送られる操作信号、及び選択された停止テーブルに基づいて、リール3L、3C、3Rを停止制御する信号をモータ駆動回路39に送る。
【0083】
内部当選した役の入賞を示す停止態様となれば、CPU31は、払出指令信号をホッパー駆動回路41に供給してホッパー40から所定個数のメダルの払出を行う。その際、メダル検出部40Sは、ホッパー40から払い出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達した時に、メダル払出完了信号がCPU31に入力される。これにより、CPU31は、ホッパー駆動回路41を介してホッパー40の駆動を停止し、メダル払出処理を終了する。
【0084】
次に、図12乃至図14に示すメインフローチャートを参照して、主制御回路71のCPU31の制御処理について説明する。
【0085】
先ず、ステップ(以下、Sと略記する)1において遊技開始時の初期化が行われる。具体的には、RAM33の記憶内容の初期化、通信データの初期化等が行われる。続くS2において、ゲーム終了時におけるRAM33の所定の記憶内容が消去される。具体的には、前回のゲームに使用されたRAM33の書き込み可能エリアのデータの消去、RAM33の書き込みエリアへの次のゲームに必要なパラメータの書き込み、次のゲームのシーケンスプログラムの開始アドレスの指定等が行われる。次に、S3にて、前回のゲーム終了後、即ち、全リール3L、3C、3R停止後から30秒経過したか否かが判断される。前回のゲーム終了後30秒が経過していると判断された場合(S3:YES)には、S4において副制御回路72に対してデモ画像の表示を要求するデモ表示コマンドを送信する。
【0086】
次に、S5において、メダルの自動投入の要求があるか、即ち、前回のゲームで再遊技が入賞したか否かが判断される。メダルの自動投入の要求がある場合(S5:YES)には、投入要求分のメダルを自動投入し(S6)、S8に移行する。一方、メダルの自動投入の要求がない場合(S5:NO)には、S7にて投入メダルセンサ22S又はBETスイッチ11、12、13からの入力があるか否かが判断される。メダルセンサ22S又はBETスイッチ11、12、13からの入力がある場合(S7:YES)には、S8に移行し、一方、S7における判断がNOの場合には、S3に戻る。
【0087】
続くS8においては、スタートレバー6の操作に基づくスタートスイッチ6Sからの入力があるか否かが判断される。スタートスイッチ6Sからの入力がある場合(S8:YES)には、S9において前回のゲームを開始してから4.1秒経過しているかどうかが判断される。かかる判断がYESの場合には、S11に移行し、また、判断がNOの場合にはS10移行する。S10では、ゲーム開始待ち時間消化処理を行う。具体的には、前回のゲームが開始してから4.1秒経過するまでの間、遊技者のゲームを開始する操作に基づく入力を無効にする処理が行われる。この後S11に移行する。
【0088】
S11においては、リールの回転処理が行われ、S12では同時に抽選用の乱数が抽出される。このように抽出された乱数は、後で説明する確率抽選処理において使用される。また、S13では、1ゲーム監視用タイマがセットされる。S13の処理における1ゲーム監視用タイマには、遊技者の停止ボタンの停止操作によらず自動的にリールを停止させるための自動停止タイマが含まれる。
【0089】
続いて、図13に示すS14においては、後に説明する遊技状態監視処理(図15参照)が実行される。また、S15では、後に説明するFT制御処理1(図16参照)が行われ、S16においては、後に説明する確率抽選処理(図17、図18参照)が行われる。この確率抽選処理(内部抽選処理)は、遊技状態に応じて確率抽選テーブルを使用して、前記S12にて抽出された乱数値がどの役の乱数範囲に属するかにつき判断し、内部当選役を決定するものである。これに続いて、S17においては、後に説明するFT制御処理2(図19参照)が行われる。また、S18においては、遊技状態、内部当選役、FT抽選状態、乱数値、ストップ用セレクトデータ抽選値テーブル(図10)等に基づいてセレクトデータ(停止テーブル群)を抽選により決定する。
【0090】
S19では、停止ボタンがオンかどうかが判断される。具体的には、いずれかの停止ボタンが操作されたかどうかを判断する。この判断がYESの場合にはS21に移行し、一方、判断がNOの場合には、S20に移行する。S20においては、自動停止タイマの値は0かどうか判断される。自動停止タイマの値が0の場合(S20:YES)には、S21に移行し、判断がNOの場合にはS19に戻る。
【0091】
S21では、滑りコマ数を決定するための滑りコマ数決定処理が行われる。具体的には、決定(選択)されたセレクトデータに対応する停止テーブル群の中から停止テーブルを選択し、選択した停止テーブル、停止操作位置及び停止制御位置に基づいて滑りコマ数を決定する。続いて、S22では、滑りコマ数、停止操作された停止ボタンに対応するリールを回転させてから停止させる。この後、S23では、全てのリールが停止したかどうかが判断される。この判断がYESの場合S24に移行し、また、判断がNOの場合にはSS19に戻る。S24においては、全てのリールが停止したことを示す「全リール停止コマンド」が送信され、この後、図14に示すS25に移行する。
【0092】
図20に示すS25では、入賞検索が行われる。入賞検索とは、表示窓4L、4C、4Rにおける図柄の停止態様に基づいて入賞役(入賞した役)を識別するための入賞フラグをセットすることである。具体的には、センターライン8Cに沿って並ぶコードナンバー及び入賞判定テーブルに基づいて入賞役を識別する。続くS26においては、入賞フラグが正常であるかどうか判断される。この判断がNOの場合には、イリーガルエラーの表示を行う(S27)。この場合、遊技は中止となる。一方、S26における判断がYESである場合には、遊技状態に応じてメダルのクレジット又は払出が行われるとともに、入賞役に応じてBBやRBを発生させる。すなわち、遊技状態をBB遊技状態或いはRB遊技状態に移行(セット)する(S28)。
【0093】
次にS29においては、BB一般遊技状態であるか、又は、RB遊技状態であるかが判断される。この判断がYESの場合にはS30に移行し、また、判断がNOの場合にはS2に移行する。S30においては、ボーナス(BB、RB)における遊技数のチェック処理が行われる。かかる遊技数チェック処理は、RB遊技状態が発生した回数、BB一般遊技状態のゲーム回数、RB遊技状態における入賞回数、及び、RB遊技状態におけるゲーム回数をチェックするとともに、BB一般遊技状態及びRB遊技状態間における遊技状態の移行(セット)を行う。
【0094】
S31においては、BBが終了したかどうか判断される。具体的には、BBが入賞した後では、3回目のRB遊技状態において入賞回数が8回又はゲーム回数が12回であるか、又は、BB一般遊技状態においてゲーム回数が30回であるかどうかを判断する。S31における判断がYESの場合には、BB遊技状態を終了してS32に移行し、また、判断がNOの場合にはS2に移行する。
S32においては、FT識別子を0にセットし、モード移行判定カウンタに100をセットし、天井判定カウンタに1200をセットし、また、FT抽選状態をモード2にセットする。
【0095】
ここに、FT識別子は、FT0、FT1又はFT2を区別するためのRAM33に設けた所定の領域であり、FT識別子の値0がFT0に対応し、FT識別子の値1がFT1に対応し、また、FT識別子の値2がFT2に対応している。また、一般遊技状態の場合もFT識別子に値0をセットしており、RB内部当選中第1高確率再遊技状態の場合は、FT識別子に値1をセットするようにしている。従って、S32においては、FT識別子の値を0にセットすることから、BBの終了後に一般遊技状態を発生することとなる。
また、モード移行判定カウンタは、FT抽選状態を表すモードの移行を判定するためのカウンタであり、例えば、後述するようにBB終了後FT抽選状態がモード2である状態から100ゲームが行われた後にはモード1にセットされる。
更に、天井判定カウンタは、BBが終了してから1200ゲームをカウントするカウンタである。FT抽選状態がモード0又はモード1である場合に、天井判定カウンタに基づいて1200ゲームが経過したことを判定した場合にはモード2に移行し、FT解除確率が100%(1/1)となる。
【0096】
また、モードはFT抽選状態を表すものであり、かかるFT抽選状態を表すモードの種類としては、モード0、モード1及びモード2の3種類がある。BB内部当選状態において、FT1でFT解除抽選が行われる場合、モード0及びモード1においてFT解除に当選する確率は1/150であり、また、モード2においてFT解除に当選する確率は1/1(100%)である。
【0097】
更に、BB内部当選状態において、FT1からFT0(BB内部当選状態中通常確率)又はFT2に移行する際、各モードによっていずれの遊技状態に移行するかが変化する。例えば、モード0の場合、更に、FT1からFT0又はFT2に振り分けられる振分率は、共に1/2である。また、モード1の場合、FT1からFT0へ振り分けられる振分率は3/4であり、FT2へ振り分けられる振分率は1/4である。更に、モード2の場合、FT1からFT2に振り分けられる振分率は1/1(100%)であり、従って、モード2ではFT0に振り分けられることはない。
【0098】
次に、図15を参照して、前記S14で行われる遊技状態監視処理について説明する。先ず、S41において、遊技状態がBB一般遊技状態又はRB遊技状態であるかどうかが判断される。かかる判断がYESの場合、S42においてそれぞれの遊技状態に合わせて遊技状態がセットされる。具体的には、S30にて移行した遊技状態がセットされる。この後前記S15に移行する。
【0099】
前記S41において、遊技状態がBB一般遊技状態又はRB遊技状態でないと判断された場合(S41:NO)、S43にて持越役がRBであるかどうか判断される。持越役がRBである場合(S43:YES)には、S44にて遊技状態をRB内部当選状態にセットした後、前記S15移行する。
【0100】
前記S43において、持越役がRBでないと判断された場合(S43:NO)、S45にて持越役がBBであるかどうか判断される。持越役がBBである場合(S45:YES)には、S46にて遊技状態をBB内部当選状態にセットした後、前記S15に移行する。
【0101】
前記S45において、持越役がBBでないと判断された場合(S45:NO)には、S47で遊技状態を一般遊技状態にセットした後、前記S15に移行するる。
【0102】
続いて、前記S15にて行われるFT制御処理1について図16を参照して説明する。図16のフローチャートにおいて、S51ではFT識別子が0かどうか判断される。即ち、遊技状態がFT0であるかどうか判断される。FT識別子が0である場合(S51:YES)にはS54に移行し、一方、FT識別子が0でない場合(S51:NO)にはS52においてFT識別子が1かどうか判断される。FT識別子が1でない場合(S52:NO)には前記S16に移行する一方、FT識別子が1の場合(S52:YES)には、S53にてFTカウンタは0であるかどうか判断される。
【0103】
ここに、FTカウンタは、FT1において、FT抽選に当選した状態になった時点から5ゲーム以内に、かかる遊技状態を解除すべく、後述のFT制御処理2において5がセットされるカウンタである。
S53においてFTカウンタの値が0である場合(S53:YES)には、S54に移行し、一方、FTカウンタの値が0でない場合(S53:NO)には、S60に移行する。S60ではFTカウンタから1を減算し、この後S61にてFTカウンタの値が0かどうか判断される。後述のFT制御処理2(S100)で設定されるFTカウンタの値が0である場合(S61:YES)には、S62においてFT識別子を変更する。このとき、FT識別子の変更は、前記したモード0、モード1、モード2に基づく振分率に従って行われ、FT識別子は0又は2に変更される。すなわち、このゲームからBB(SBB又はNBB)を入賞させることが可能となる。この後前記S16に移行する。尚、FTカウンタが0でない場合(S61:NO)には、直接S16に移行する。
【0104】
また、S54においては、モード移行判定カウンタの値が0であるかどうか判断される。かかるカウンタの値が0である場合(S54:YES)にはS58に移行する一方、カウンタの値が0でない場合(S54:NO)にはS55にてモード移行判定カウンタから1を減算する。S56では、モード移行判定カウンタの値が0であるかどうか再度判断され、かかるカウンタの値が0でない場合(56:NO)にはS58に移行する。また、モード移行判定カウンタの値が0である場合(S56:YES)には、S57にてFT抽選状態が変更される。具体的には、BB終了後に100ゲームが行われてモード移行判定カウンタの値が0になったことに基づきモード2からモード1に変更される。
【0105】
続く、S58では、天井判定カウンタの値が0になったかどうか判断される。天井判定カウンタの値が0でないと判断された場合(S58:NO)にはS59で判定カウンタから1を減算した後S16に移行する。一方、天井判定カウンタの値が0になった場合(S58:YES)には、直接S16に移行する。
【0106】
次に、図17及び図18を参照して確率抽選処理について説明する。先ず、S71において、遊技状態がBB一般遊技状態又はRB遊技状態であるかが判断される。遊技状態がBB一般遊技状態又はRB遊技状態である場合(S71:YES)にはS77に移行する。一方、遊技状態がBB一般遊技状態又はRB遊技状態でない場合(S71:NO)にはS72に移行する。S72では、FT識別子が0であるかどうか判断される。即ち、FT0であるかどうか判断される。FT識別子が0である場合(S72:YES)にはS73に移行し、一方、FT識別子が0でない場合(S72:NO)には、S74に移行する。
【0107】
S73では、一般遊技状態用確率抽選テーブル(図4(a))に基づいて内部当選役の抽選が行われる。ただし、持越役がBB又は持越役がRBの場合は、図4(b)のFT0用の確率抽選テーブル(図4(b))に基づく抽選が行われ、それ以外の場合は、図4(a)の一般遊技状態用の確率抽選テーブルに基づいて抽選が行われる。すなわち持越役がBB又は持越役がRBの場合はBBおよびRBの抽選は行われない。次に、S78に移行する。S74においては、FT識別子が1かどうか判断される。即ち、FT1であるかどうか判断される。FT識別子が1である場合(S74:YES)の場合には、S75にてFT1用確率抽選テーブル(図5(b))に基づいて内部当選役の抽選が行われる。この後S78に移行する。一方、FT識別子が1でない場合(S74:NO)、即ち、FT識別子が2である場合には、S76においてFT2用確率抽選テーブル(図5(a))に基づいて内部当選役の抽選が行われる。この後S78に移行する。
【0108】
S71において、BB一般遊技状態又はRB遊技状態であると判断された場合(S71:YES)には、S77にてSBB用(図6(a))、NBB用(図6(b))またはRB用確率抽選テーブルに基づいて内部当選役の抽選が行われる。この後S78に移行する。
S78においては、選択された内部当選役の情報をRAM33に格納し、図18のS79に移行する。
【0109】
S79においては、当選役が中チェリーであるかどうか判断される。当選役が中チェリーである場合(S79:YES)には、S80にてモード移行判定カウンタに2000が設定される。この後S81に移行する。一方、当選役が中チェリーでない場合(S79:NO)にはS82に移行する。S81では、FT抽選状態を示すモードをモード2に変更する。この後S82に移行する。
ここに、前記したように、S79にて当選役が中チェリーであると判断された場合(S79:YES)に、S80にてモード移行判定カウンタに2000を設定するのは、前記図3で説明したように、いずれの遊技状態においても中チェリーの子役に当選する確率は非常に低く設定されており、このような低い確率の中チェリーの子役に当選した場合には、遊技者に対して後に行われるSBB遊技を有利に行うことができるようにするためである。
また、例えば、一般遊技状態中でモード1(すなわちモード移行判定カウンタ=0)の所定ゲームで、中チェリーに当選した場合は、S80の処理により、モード移行判定カウンタの値が2000になり、S81の処理によりFT終了抽選状態がモード2となる。よって、その後、2000ゲーム以内にBBに当選すれば、直ちにBBを入賞可能な状態であるFT2に移行し、SBBが発生する確率が非常に高くなる。前記の所定ゲームで中チェリーに当選せず、かつその所定ゲームからBBまでの間に中チェリーに当選しなかった場合は、BB当選によりFT1に移行し、FT解除抽選に当選した後、3/4の振分でFT0に移行し、基本的にはNBBが発生する。このように、中チェリーに当選した場合には、遊技者に非常に有利となる。
【0110】
S82においては、当選役がBBであるか又はRBであるかどうか判断される。当選役がBB又はRBである場合(S82:YES)の場合には、S83においてFT識別子が0から1に変更される。一方、当選役がBB又はRBでない場合(S82:NO)には、S85に移行する。尚、当選役がRBである場合には、FT識別子が1にセットされるとともに、FTカウンタに5がセットされる。このFTカウンタの値は、副制御回路72にコマンド信号として送信され、そのコマンドを受信した副制御回路72では、液晶表示装置5やスピーカ21R、21Lなどを駆動し、所定の単位遊技の終了でFT1が解除されることを遊技者に報知するような演出を、受信したFTカウンタの値に基づいて行うように構成されている。
S84においては、持越役に当選役がセットされる。更に、S85においては、当選役と持越役が論理和され、その論理和の結果が当選役にセットされる。例えば、前回単位遊技の終了時における持越役がBBおよびRB以外の場合で、今回の単位遊技における持越役がBBの場合には、S84、S85の処理で当選役はBB、持越役もBBとなる。その次回の単位遊技における当選役がベルの小役の場合には、S84、S85の処理で当選役はベル及びBB、持越役はBBとなる。この後前記17に移行する。
【0111】
続いて、前記したS17にて行われるFT制御処理2について図19に基づき説明する。先ず、S91において、FT識別子が1であるかどうか判断される。FT識別子が1である場合(S91:YES)には、S92にて当選役がはずれであるかどうか判断される。尚、FT識別子が1でないと判断された場合(S91:NO)には処理を終了して前記S18に移行する。
【0112】
S93ではFT識別子が1から0又は2に変更される。この変更時においては、前記したように、その時のモードに対応する振分率でFT識別子が変更される。この後S94において、FTカウンタがクリアされた後、前記S18に移行する。すなわち、このゲームからBB(SBB又はNBB)を入賞させることが可能となる。
また、S92において、当選役がはずれでないと判断された場合(S92:NO)には、S95にて持越役がBBであるかどうか判断される。持越役がBBであれば(S95:YES)、S96に移行し、一方、持越役がBBでない場合(S95:NO)には前記S18に移行する。
【0113】
S96においては、FTカウンタの値が0であるかどうか判断される。FTカウンタの値が0であると判断された場合(S96:YES)、即ち、BBに当選し、FT1に移行してから、後述のS98におけるFT解除抽選に当選していない場合S97に移行する。尚、FTカウンタの値が0でない場合(S96:NO)には前記S18に移行する。
【0114】
S97においては、天井判定カウンタの値が0であるかどうかが判断される。天井判定カウンタの値が0である場合(S97:YES)にはS100に移行し、一方、天井判定カウンタの値が0でない場合(S97:NO)には、続くS98においてFT解除抽選が行われる。かかるFT解除抽選は、その時点におけるモードに対応する解除確率に従って行われる。具体的には、モード0及びモード1である場合には、1/150の解除確率で抽選が行われ、また、モード2の場合には1/1の解除確率で抽選が行われる。
【0115】
S98の後、S99においては、解除抽選に当選したかどうか判断される。解除抽選に当選した場合(S98:YES)には、S100に移行する。一方、解除抽選に当選しなかった場合(S98:NO)には、前記S18に移行する。
S100においては、FTカウンタに5ゲームがセットされる。このFTカウンタの値は、副制御回路72にコマンド信号として送信され、そのコマンド信号を受信した副制御回路72では、液晶表示装置5やスピーカ21R、21Lなどを駆動し、所定の単位遊技の終了でFT1が解除されることを遊技者に報知するような演出を、受信したFTカウンタの値に基づいて行うように構成されている。この後前記S18に移行する。
【0116】
以上詳細に説明した通り、本実施形態に係る遊技機1では、BBゲームの終了後にBBに内部当選した場合に、そのBB内部当選状態においてFT識別子を1にセットしてFT1にするとともに、かかるFT1からFT抽選状態に対応する各モード0、1又は2に従って所定の振分率でFT0又はFT2に移行した後、これらの各再遊技状態から所定条件下でNBB遊技又はSBB遊技に移行するようにしたので、当選したBBをFT0又はFT2を利用してNBB又はSBBのいずれかを発生させることを可能にすることができる。これにより、多様な遊技性を有する遊技機1を実現することができるものである。
【0117】
また、BB(NBB及びSBBを含む)遊技の終了後における一般遊技状態でBBに当選する確率は1/241(図3(a)参照)であり、そのBB内部当選中におけるFT1にてFT解除抽選に当選する確率は、モード0、モード1の場合は1/150、モード2の場合は1/1のようにモードによって異なる値となっていることから、BB遊技の終了後BBに入賞可能な状態になる確率がモードに従って変化するように制御することができる。
【0118】
更に、図10(a)及び図10(b)に示すように、FT0及びFT2のいずれの状態においても、SBB又はNBBのいずれにも入賞可能な状態になり、これよりリプレイ当選確率が相互に異なるFT0とFT2を利用して、BBをSBBとNBBとに振り分けるについて、多彩な振分が可能となり、遊技性を格段に向上することができる。また、図3(a)に示すように、FT0及びFT2において、はずれに内部当選する確率は中チェリーに内部当選する確率よりも格段に高いことから、基本的に、FT0においてはずれに内部当選してNBB入賞許可時用停止テーブル群が選択され、また、FT2においてはずれに内部当選してSBB入賞許可時用停止テーブル群が選択され、従って、FT0及びFT2のいずれにおいても、中チェリーの子役にはずれることにより、それぞれNBB、SBBに移行するので、遊技者にとって有利なゲームを行うことができる。更に、FT0、FT2において当選確率が低い中チェリーに内部当選した場合には、それぞれSBB入賞許可時用停止テーブル群、NBB入賞許可時用停止テーブル群が選択されることから、遊技者にとって意外性が高くなり、多彩な遊技性を実現可能として遊技に対する興趣を高く維持することができる。
【0119】
また、BB内部当選中において、天井判定カウンタにセットされた1200ゲームを経過していなくても、FT解除抽選に当選した場合には、FTカウンタに5ゲームがセットされ、かかる状態で5ゲームを経過してFTカウンタの値が0になった時点でFT識別子を0又は2に変更してFT0又はFT2に振り分けるように構成しているので、5ゲーム経過するまでの間において、BBがもうすぐ発生することや、NBBより有利なSBBが発生する可能性があるといった演出を行うことができ、いずれの再遊技状態に移行してNBB又はSBBを獲得できるかにつき高い興趣を維持することができる。
【0120】
また、天井判定カウンタにセットされた1200ゲームを経過してカウンタ値が0になった時点でモード2に移行し、かかるモード2ではFT解除抽選で1/1の確率で当選するように構成するとともに、FT1においてFTカウンタにセットされた5ゲームが経過した後に、FT0又はFT2に移行するように構成したので、BB一般遊技が終了した後にBBが入賞可能な状態になる確率をBB一般遊技の終了からの経過ゲーム数に応じて変化させることができる。また、天井判定カウンタにセットされた1200ゲームを経過した後FT1をFTカウンタにセットされた5ゲームの間だけ行うだけで迅速にFT0又はFT2に移行してNBB又はSBBを獲得することができる。
更に、天井判定カウンタにセットされる1200ゲームを経過する前においてもFT解除抽選にて当選するチャンスが設けられているので、この点においても多様な遊技性を担保することができる。
【0121】
また、FT1からFT0又はFT2へ移行させる際に、FT抽選状態に対応する各モードに対応して予め振分率を定めておき、その振分率に基づいてFT1からFT0又はFT2に移行させるように制御しているので、FT0からFT1又はFT2への移行を多彩に変化させることができる。また、各モードに対応する振分率に基づき、BB入賞不可能なFT1の終了後に、基本的にNBBに入賞可能なFT0又は基本的にSBBに入賞可能なFT2に振り分けることができ、その結果として、NBBとSBBとを多彩に振り分けることが可能となるものである。
更に、一般遊技状態中でモード1(すなわちモード移行判定カウンタ=0)の所定ゲームで、中チェリーに当選した場合は、S80の処理により、モード移行判定カウンタの値が2000になるとともに、FT終了抽選状態がモード2となり、従って、その後、2000ゲーム以内にBBに当選すれば、直ちにBBを入賞可能な状態であるFT2に移行し、SBBが発生する確率が非常に高くなり、また、前記の所定ゲームで中チェリーに当選せず、かつその所定ゲームからBBまでの間に中チェリーに当選しなかった場合は、BB当選によりFT1に移行し、FT解除抽選に当選した後、3/4の振分でFT0に移行し、基本的にはNBBが発生する。このように、中チェリーに当選することを条件に、BB終了後の一般遊技状態でBBに入賞可能な状態に至る確率を多彩に変化させることが可能となり、中チェリーに当選した場合には遊技者に非常に有利となるものである。
【0122】
尚、前記実施形態は本発明を限定するものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の改良、変更が可能であることは勿論である。
例えば、前記実施形態では、FTカウンタにセットするゲーム数として5ゲームをセットするように構成しているが、これに限定されることなく、1〜5ゲームを乱数抽選により抽選した値をセットすることもできる。
【0123】
また、パチスロ機を例にとって説明したが、かかるパチスロ機の他、パチンコ機等の他の遊機機についても本発明を適用することができる。また、スロットマシンにおける動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても本発明を適用してゲームを実行することができる。かかる場合、ゲームプログラムを記憶する記録媒体として、CD−ROM、FD、その他の任意の記録媒体を利用できる。
【0124】
尚、前記実施形態は本発明を限定するものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の改良、変更が可能であることは勿論である。
例えば、前記実施形態では、FTカウンタにセットするゲーム数として5ゲームをセットするように構成しているが、これに限定されることなく、1〜5ゲームを乱数抽選により抽選した値をセットすることもできる。
【0125】
また、パチスロ機を例にとって説明したが、かかるパチスロ機の他、パチンコ機等の他の遊機機についても本発明を適用することができる。また、スロットマシンにおける動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても本発明を適用してゲームを実行することができる。かかる場合、ゲームプログラムを記憶する記録媒体として、CD−ROM、FD、その他の任意の記録媒体を利用できる。
【0126】
本発明に係る遊技機では、
遊技開始指令手段から出力される遊技開始指令信号に基づいて単位遊技を開始する遊技開始手段と、
前記遊技開始指令信号に基づいて所定の役を当選とする否かを抽選する当選役抽選手段と、
前記当選役抽選手段の抽選結果に基づいて所定の役を当選役として決定する当選役決定手段と、
前記当選役が特定の役であることに基づいて、特定の入賞態様を入賞表示手段に停止表示する入賞表示制御手段と、
前記特定の入賞態様が停止表示された場合に、遊技者に有利な有利状態を発生させる有利状態発生手段と、
前記当選役が前記特定の役である場合に前記入賞表示制御手段が特定の入賞態様を停止表示させることが可能な入賞可能状態、又は、当選役が特定の役である場合に入賞表示制御手段が特定の入賞態様を停止表示させることが不可能な入賞不可能状態を発生させる状態発生手段と、
前記入賞表示制御手段が前記特定の入賞態様を停止表示させる確率を制御するための確率制御用データを単位遊技毎に更新する確率制御用データ更新手段と、
前記確率制御用データ更新手段により更新された前記確率制御用データが特定の値である単位遊技で、前記当選役抽選手段が前記特定の役を当選とした場合に、前記状態発生手段により前記入賞不可能状態を発生させた後、前記状態発生手段により入賞可能状態を発生させる状態遅延発生手段とを備えたので、発生する有利状態に対応する特定の入賞態様が停止表示されることから、遊技者に分かりやすく、例えば、遊技者に有利な状態が発生している場合に、そうとは知らずに遊技を進行させてしまうことで、遊技者の獲得できる遊技価値が減少してしまうといった遊技者の興趣を減じてしまう危険性を減少させることが可能な場合がある。
【0127】
また、状態発生手段は、当選役が特定の役である場合に、入賞制御手段が特定の入賞態様を停止表示させることが不可能な入賞不可能状態と特定の入賞態様を停止表示させることが可能な入賞可能状態とを発生させ、また、状態遅延発生手段は、状態発生手段により入賞不可能状態を発生させた後に入賞可能状態を発生させるようにしているので、特定の役が当選してから、入賞するまでの間に入賞不可能状態を発生させることから、結局特定の役の入賞確率を変化させることが可能となる場合がある。例えば、特定の役の当選確率を1/240とし、入賞不可能状態の終了確率を1/150とした場合は、当選から入賞までの平均ゲーム数は390ゲームとなる。また、入賞不可能状態を経由しない場合の当選から入賞までの平均ゲーム数は240ゲームとなる。すなわち入賞確率を変化させることが可能になり、入賞不可能状態の終了後に特定の入賞態様を停止表示させられる状態を発生することで、遊技者に対して従来の遊技機にはなかった有利さ不利さの格差を持ったゲーム性を実現することができるようになる。例えば、遊技者に最も有利な状態としては、特定の役の当選確率が1/240であり、入賞不可能状態を経由せず、遊技者により有利な有利状態に対応する特定の入賞態様を停止表示させられる状態を発生させることであり、この場合、特定の役が当選する前から有利状態に対応する特定入賞態様を停止表示させられる状態が発生するまでの平均ゲーム数は約240となる。逆に有利な状態のうち最も不利な状態としては、特定の役の当選確率は同様に1/240であり、入賞不可能状態を経由して、遊技者に比較的不利な有利状態に対応する入賞態様を停止表示させられる状態を発生させることとなる。この場合、特定の役が当選する前から有利状態に対応する入賞態様を停止表示させられる状態が発生するまでの平均ゲーム数は約390となる。
単位遊技毎に更新される確率制御用データが特定の値である単位遊技で、当選役抽選手段が特定の役を当選とした場合に、入賞不可能状態を経由してから入賞可能状態が発生するので、特定の値の範囲を適宜設定することで、さらに新規性の高い遊技制御をおこなうことが可能になる。実施例では特定の値を0としていたが、これ以外に特定の値=0、10、100や特定の値=0、50〜100などに設定することにより、実施例では、確率制御用データの値が100〜1の100の間に当選役抽選手段が特定の役を当選役とした場合に、入賞不可能状態を経由せずに入賞可能状態が発生するように構成していたが、特定の値を0と10とした場合は、確率制御用データの値が100〜11及び9〜1のゲームにおいて当選役抽選手段が特定の役を当選とした場合に、入賞不可能状態を経由せずに入賞可能状態が発生するようになり、確率制御用データの値が10のゲームにおいてだけは当選役抽選手段が特定の役を当選としないことを願うようになるなど、ゲーム性に幅を持たせることができる場合がある。特定の値は、特定の一つの値(実施例では0)としたが、所定の値または所定の値の範囲以外を全て特定の値としても良い。例えば、確率制御用データの値の1の位が1の場合を全て特定の値として適用したり、10〜50を特定の値としたり、10〜50以外の値の範囲を特定の値として適用しても良い。
確率制御用データ更新手段は、必ずしも単位遊技毎に確率制御用データを更新しなくても、所定回数の単位遊技毎に、更新条件が成立(例えば、当選役抽選手段が所定の役を当選として決定、所定の役以外の全ての役を当選として決定)した場合の単位遊技のみ、などで確率制御用データを更新するようにしても良い。
確率制御用データ更新手段は確率制御用データが特定の値になった場合に、所定のフラグをオンまたはオフするように構成し、その所定のフラグの値が特定の値である単位遊技で当選役抽選手段が特定の役を当選とした場合に、入賞不可能状態を経由してから入賞可能状態が発生するように構成しても良い。
【0128】
また、本発明に係る遊技機では、
前記当選役抽選手段が前記特定の役を当選とした単位遊技の次回の単位遊技からは、当選役抽選手段が特定の役を当選とするか否かの抽選を行わず、
前記入賞可能状態中の単位遊技と、前記入賞不可能状態中の単位遊技とでは、当選役抽選手段が所定の役を当選とする確率が異なるように構成しているので、当選役抽選手段が所定の役を当選とする確率を異ならせることによって、入賞可能状態と入賞不可能状態を発生する場合は、多様なゲーム性を容易に実現することが可能になる場合がある。
【0129】
例えば、その所定の役をリプレイとした場合には、リプレイはその当接確率を大きくなるように変化させると遊技者による遊技媒体の支出を下げることができるといったメリットもあるので、非常に好適である。ここで、リプレイの当選確率を上げると遊技者の射幸心を下げることができる理由は、例えば、リプレイの当選確率を1/5から1/2に上げる場合を考えると、1/5の場合100ゲームの間にリプレイに当選するゲーム数は約20回となるので、約80回は遊技媒体を投入しなければゲームを開始できない。1/2の場合100ゲームの間にリプレイに当選するゲーム数は約50回となり、約50回は遊技媒体を投入しなければゲームを開始できない。よって、当選確率を上げる前よりも上げた後の方が、遊技者が遊技機に遊技媒体を投入するゲームが約30回減ることになるので、遊技者による遊技媒体の支出を下げることができる。また、リプレイは賞媒体(コインなど)の払い出しも無いことから確率を大きく変化させても大きな賞媒体の払い出しが発生せず、そのような意味からも遊技者の射幸心を煽ることがなく好適である。このようにリプレイなどの所定の役の当選確率を変化させることで入賞可能状態と入賞不可能状態とを発生する場合は、その所定の役の当選確率を変化させるタイミングは自由に設計できるようになるので、様々なゲーム性の遊技機に適用できるようになる場合がある。例えば、特定の役が当選した回数が1または複数回連続的にまたは合計で所定の回数になった場合や、特定の入賞態様が停止表示された回数が1または複数回連続的にまたは合計で所定の回数になった場合などにその所定の役の当選確率を変化させることで入賞可能状態と入賞不可能状態を発生させることができる場合があるといった新規性の高い遊技性を備えることが可能になる。
【0130】
また、本発明に係る遊技機では、
所定の役を当選として決定する当選役決定手段と、
前記当選役が特定の役であることに基づいて、特定の遊技結果を遊技結果表示手段に表示する表示制御手段と、
遊技者に有利な有利状態を発生させる有利状態発生手段とを備え、
前記特定の遊技結果を表示させることが可能な表示可能状態と、特定の遊技結果を表示させることが不可能な表示不可能状態とを有し、
前記表示不可能状態を経由して表示可能状態を発生させる場合があることを特徴とするので、発生する遊技状態に対応する遊技結果が表示されることから、遊技者に分かりやすく、例えば、より有利な状態が発生している場合に、そうとは知らず遊技を進行させてしまうことで、遊技者の獲得できる遊技価値が減少してしまうといった遊技者の興趣を減じてしまう危険性を減少させることが可能な場合がある。
【0131】
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではない。
すなわち、本発明は、
所定の役を当選として決定する当選役決定手段と、
前記当選役が特定の役であることに基づいて、特定の遊技結果を遊技結果表示手段に表示する表示制御手段と、
遊技者に有利な有利状態を発生させる有利状態発生手段とを備え、
前記特定の遊技結果を表示させることが可能な表示可能状態と、特定の遊技結果を表示させることが不可能な表示不可能状態とを有し、
前記表示不可能状態を経由して表示可能状態を発生させる場合があることを特徴としているが、当選役決定手段遊技結果表示手段、表示制御手段、有利状態発生手段などの各手段、表示可能状態、表示不可能状態などの各状態の具体的構成などは、適宜変更可能である。
尚、発明の実施形態に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【0132】
【発明の効果】
以上説明した通り本発明では、
所定の役を当選として決定する当選役決定手段と、
前記当選役が特定の役であることに基づいて、特定の遊技結果を遊技結果表示手段に表示する表示制御手段と、
遊技者に有利な有利状態を発生させる有利状態発生手段とを備え、
前記特定の遊技結果を表示させることが可能な表示可能状態と、特定の遊技結果を表示させることが不可能な表示不可能状態とを有し、
前記表示不可能状態を経由して表示可能状態を発生させる場合があることを特徴としているので、前記表示不可能状態を経由して前記表示可能状態を発生させる場合や前記表示不可能状態を経由せずに前記表示可能状態を発生させる場合などの複数の状態の発生を制御することで多彩な遊技性を有することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係るパチスロ機の斜視図である。
【図2】各リール上に配列された図柄の例を示す説明図である。
【図3】各遊技状態における役、配当及び当選確率との関係を示すテーブルである。
【図4】FT0にて使用される確率抽選テーブルの例を示す説明図である。
【図5】FT2及びFT1にて使用される確率抽選テーブルの例を示す説明図である。
【図6】SBB及びNBBにて使用される確率抽選テーブル例を示す説明図である。
【図7】遊技状態、内部当選役及び停止テーブル群の関係を示す説明図である。
【図8】はずれ入賞許可時用停止テーブル及びリプレイ入賞許可時用停止テーブルの例を示す説明図である。
【図9】SBB及びNBB入賞許可時用停止テーブルの例を示す説明図である。
【図10】ストップ用セレクトデータ抽選値テーブルの例を示す説明図である。
【図11】スロットマシンの制御系を模式的に示すブロック図である。
【図12】主制御回路のメインフローチャートである。
【図13】図12に続くメインフローチャートである。
【図14】図13に続くメインフローチャートである。
【図15】遊技状態監視処理を実行するフローチャートである。
【図16】FT制御処理1を実行するフローチャートである。
【図17】確率抽選処理を実行するフローチャートである。
【図18】図17に続くフローチャートである。
【図19】FT制御処理2を実行するフローチャートである。
【符号の説明】
1・・・遊機機、2・・・キャビネット、3L、3C、3R・・・リール、4L、4C、4R・・・表示窓、5・・・液晶表示装置、6・・・スタートレバー、7L、7C、7R・・・停止ボタン、30・・・マイクロコンピュータ、31・・・CPU、32・・・ROM、33・・・RAM
Claims (3)
- 遊技開始指令手段から出力される遊技開始指令信号に基づいて単位遊技を開始する遊技開始手段と、
前記遊技開始指令信号に基づいて所定の役を当選とするか否かを抽選する当選役抽選手段と、
前記当選役抽選手段の抽選結果に基づいて所定の役を当選役として決定する当選役決定手段と、
前記当選役が特定の役であることに基づいて、特定の入賞態様を入賞表示手段に停止表示する入賞表示制御手段と、
前記特定の入賞態様が停止表示された場合に、遊技者に有利な有利状態を発生させる有利状態発生手段と、
前記当選役が前記特定の役である場合に前記入賞表示制御手段が特定の入賞態様を停止表示させることが可能な入賞可能状態、又は、当選役が特定の役である場合に入賞表示制御手段が特定の入賞態様を停止表示させることが不可能な入賞不可能状態を発生させる状態発生手段と、
前記入賞表示制御手段が前記特定の入賞態様を停止表示させる確率を制御するための確率制御用データを単位遊技毎に更新する確率制御用データ更新手段と、
前記確率制御用データ更新手段により更新された前記確率制御用データが特定の値である単位遊技で、前記当選役抽選手段が前記特定の役を当選とした場合に、前記状態発生手段により前記入賞不可能状態を発生させた後、前記状態発生手段により入賞可能状態を発生させる状態遅延発生手段とを備えたことを特徴とする遊技機。 - 前記当選役抽選手段が前記特定の役を当選とした単位遊技の次回の単位遊技からは、当選役抽選手段が特定の役を当選とするか否かの抽選を行わず、
前記入賞可能状態中の単位遊技と、前記入賞不可能状態中の単位遊技とでは、当選役抽選手段が所定の役を当選とする確率が異なることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。 - 所定の役を当選として決定する当選役決定手段と、
前記当選役が特定の役であることに基づいて、特定の遊技結果を遊技結果表示手段に表示する表示制御手段と、
遊技者に有利な有利状態を発生させる有利状態発生手段とを備え、
前記特定の遊技結果を表示させることが可能な表示可能状態と、特定の遊技結果を表示させることが不可能な表示不可能状態とを有し、
前記表示不可能状態を経由して表示可能状態を発生させる場合があることを特徴とする遊技機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003182143A JP2005013448A (ja) | 2003-06-26 | 2003-06-26 | 遊技機 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003182143A JP2005013448A (ja) | 2003-06-26 | 2003-06-26 | 遊技機 |
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Family Applications (1)
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JP2003182143A Withdrawn JP2005013448A (ja) | 2003-06-26 | 2003-06-26 | 遊技機 |
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JP (1) | JP2005013448A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006223504A (ja) * | 2005-02-17 | 2006-08-31 | Sanyo Product Co Ltd | 遊技機 |
-
2003
- 2003-06-26 JP JP2003182143A patent/JP2005013448A/ja not_active Withdrawn
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