JP2005124778A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】特定の役が持ち越されている状況において、遊技に賭けることができる遊技価値の大きさを制限するとともに、必要に応じて遊技者がその制限を解除可能な遊技機を提供する。
【解決手段】遊技機(1)は、図柄を変動表示するリール(3L,3C,3R)と、遊技者が操作する停止ボタン(7L,7C,7R)と、遊技に賭けられたメダルの枚数に基づいて内部当選役を決定し、内部当選役がボーナスである場合に、そのボーナスを内部当選役として持ち越し、リール(3L,3C,3R)の変動表示を停止制御する主制御回路(71)と、ボーナスが持ち越されている場合に点灯する告知ランプ(18)とを備える。主制御回路(71)は、告知ランプ(18)が点灯している場合に、遊技者が遊技に賭けることができる遊技価値の大きさを制限する。
【選択図】 図10

Description

本発明は、遊技に関した表示態様を表示する表示手段と、その表示を制御するマイクロコンピュータ等の制御手段とを備えたパチスロ機、スロットマシン、スリットスロット、ビデオスロット、その他の遊技機に関する。
従来、複数種類の図柄が描かれた複数のリールと、各リール上の図柄の一部を遊技者に表示する表示窓とを備え、各リールの回転及び停止が行われた後、表示窓に表示された図柄の組合せにより、入賞の成立不成立を決定する遊技機が知られている。なかでも、遊技者が任意のタイミングで押下操作し、各リールの回転を停止させる操作手段が設けられたもの、いわゆるパチスロが人気を集めている。
一般的に、この種の遊技機で入賞が成立するためには、ゲーム毎に行われる内部的な抽選に当選(以下、「内部当選」)し、且つ、内部当選した役(以下、「内部当選役」)の種類に対応する図柄の組合せが有効ラインに表示されることが条件となる。つまり、入賞を成立させるためには、内部当選役に対応する図柄の組合せを有効化された入賞ライン(以下、「有効ライン」)に表示させるタイミングで停止操作を行うことが要求され、たとえ内部当選したとしても、遊技者の停止操作のタイミングが悪いと内部当選役の入賞を成立させることができない。すなわち、遊技者には停止操作をタイミングよく行う技術(いわゆる「目押し」)が要求される。
入賞の中には、遊技者に対して、相対的に大きな利益を与える種類と、相対的に小さな利益を与える種類が有る。相対的に大きな利益を与える入賞の種類としては、ビッグボーナス(以下、「BB」)やレギュラーボーナス(以下、「RB」)などがあり、相対的に小さな利益を与える入賞の種類としては、小役などがある。
通常、BBやRBなどの種類(以下、「ボーナス」)の入賞は、大きな利益を与える分だけ、対応する図柄の組合せは数少ない。このため、操作手段を適切なタイミングで操作できないと、ボーナスが内部当選しているにもかかわらず、それを成立させることができないことがある(いわゆる取りこぼし)。そこで、現在、主流の遊技機においては、ボーナスが内部当選したゲームで、ボーナスの入賞を取りこぼしたとしても、ボーナスの入賞権利を次以降のゲームに持ち越すようになっている。
また、ボーナスの入賞権利が生じている場合に、遊技者が視認可能な範囲に設けられた告知ランプの点灯などによって、ボーナスの入賞権利が生じていることを遊技者に報知するようにした遊技機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−70975号公報
しかしながら、上記の遊技機のようにボーナスの入賞権利が生じていることが報知され、遊技者がそれを認識することができても、目押しを成功させることができなければボーナスの入賞を成立させることができない。目押しを成功させることができないゲームが連続すると、ボーナスの入賞成立時機が遠のき、それだけ、遊技に賭けられる遊技価値が無駄に消費されてしまうこととなる。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、特定の役が持ち越されている状況において、遊技に賭けることができる遊技価値の大きさを制限するとともに、必要に応じて遊技者がその制限を解除可能な遊技機を提供することを目的とする。
以上のような目的を達成するために、本発明の遊技機は、以下のようなものを提供する。
(1) 遊技に必要な識別情報(例えば、図柄など)を変動表示する変動表示手段(例えば、後述のリール3L,3C,3R、表示窓4L,4C,4Rなど)と、遊技操作の際に操作される操作手段(例えば、後述の停止ボタン7L,7C,7Rなど)と、遊技に賭けられた遊技価値(例えば、メダルの枚数など)の情報を格納する遊技価値情報格納手段(例えば、後述のBET数更新手段111など)と、前記遊技価値情報格納手段により格納された情報(例えば、後述のBET数記憶手段112に記憶された情報など)に基づいて、当選役(例えば、内部当選役など)を決定する当選役決定手段(例えば、後述の内部当選役決定手段116、後述の主制御回路71など)と、前記当選役決定手段が特定の役(例えば、後述のBB、RB、ボーナスなど)を当選役と決定することを契機として、前記特定の役を当選役として持ち越す当選役持越手段(例えば、後述の主制御回路71など)と、前記操作手段の操作態様(例えば、操作タイミング、操作順序など)、前記当選役決定手段の決定結果、及び前記当選役持越手段が前記特定の役を持ち越しているか否かに基づいて、前記変動表示を停止制御する停止制御手段(例えば、後述の図8のステップS14〜16を行う手段、後述の主制御回路71など)と、前記当選役持ち越し手段が前記特定の役を当選役として持ち越していることを報知する報知手段(例えば、後述の告知ランプ18、報知するか否かを抽選により決定し、該決定結果に基づいて報知する後述の副制御回路72及び告知ランプ18など)と、前記報知手段が前記報知を行っている場合(例えば、後述の告知ランプ18が点灯している場合など)に、遊技者が遊技に賭けることができる遊技価値の大きさ(例えば、後述のBET数など)を制限する遊技価値制限手段(例えば、後述の更新制限手段111a、後述の主制御回路71など)と、を備えたことを特徴とする遊技機。
(1)の発明によれば、特定の役を当選役として持ち越していることを報知する場合に、遊技者が遊技に賭けることができる遊技価値の大きさを制限する。遊技者が特定の役が持ち越されていることを認識可能な状況において、遊技価値を必要以上に賭けてしまうことがないようにし、特定の役の入賞を成立させるまでの遊技価値の消費を抑えることが可能となる。
(2) (1)記載の遊技機において、前記遊技価値制限手段による制限を解除する制限解除手段(例えば、後述のBET数更新制限解除手段113など)を備えたことを特徴とする遊技機。
(2)の発明によれば、制限解除手段は、遊技価値制限手段による制限を解除する。したがって、遊技価値制限手段による制限を望まない遊技者であっても、遊技を楽しむことができる。特に初心者は、安心して遊技を進めることができる場合がある。すなわち、遊技者の技量にかかわらず、安心して遊技を楽しむことができる遊技機を提供することができる。
(3) (2)記載の遊技機において、所定の遊技価値(例えば、“2枚”のメダル、“3枚”のメダルなど)を賭けるために操作される賭け操作手段(例えば、後述の2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13など)を備え、前記報知手段が前記報知を行っている状況において、前記賭け操作手段が操作された場合に、前記遊技価値情報格納手段は、前記遊技価値制限手段による制限に基づいて、前記所定の遊技価値と比べて小さい特定の遊技価値(例えば、“1枚”のメダルなど)の情報を格納し(例えば、後述の図11のステップS53を行い)、前記遊技価値情報格納手段が前記特定の遊技価値の情報を格納した後、前記制限解除手段は、前記遊技価値制限手段による制限を解除し、前記遊技価値情報格納手段は、前記賭け操作手段の操作に基づいて、前記特定の遊技価値と比べて大きい遊技価値の情報を格納する(例えば、後述の図11のステップS57を行う)ことを特徴とする遊技機。
(3)の発明によれば、遊技者は、特定の遊技価値の情報が格納された後、賭け操作手段を操作することにより、遊技価値制限手段による制限を解除するか否かを遊技者が賭け手段の操作により自由に選択できるようにすることができる。また、賭け操作手段を操作することにより、所望の遊技価値を賭けることができる。
(4) (2)又は(3)記載の遊技機において、遊技者が投入した遊技価値(例えば、メダルなど)を検知する検知手段(例えば、後述のメダルセンサ22S、後述のメダル検知数を検知する手段、後述の主制御回路71など)を備え、前記報知手段が前記報知を行っている状況において、前記検知手段が第1の遊技価値(例えば、“3枚”のメダルなど)を検知した場合(例えば、後述の図11のステップS52の判別が“YES”であり、ステップS60の判別が“NO”の場合など)に、前記遊技価値情報格納手段は、前記遊技価値制限手段による制限に基づいて、前記第1の遊技価値と比べて小さい特定の遊技価値(例えば、“1枚”のメダルなど)の情報を格納し(例えば、後述の図11のステップS53を行い)、前記検知手段が前記第1の遊技価値と比べて大きい第2の遊技価値(例えば、“4枚目”又は“5枚目”のメダルなど)を検知した後、前記制限解除手段は、前記遊技価値制限手段による制限を解除し(例えば、後述の図11のステップS60の判別を“YES”とし)、前記遊技価値情報格納手段は、前記検知手段により検知された遊技価値に基づいて、前記特定の遊技価値と比べて大きい遊技価値の情報を格納する(例えば、後述の図11のステップS61を行う)ことを特徴とする遊技機。
(4)の発明によれば、遊技者は、特定の遊技価値の情報が格納された後、第2の遊技価値よりも大きい遊技価値を投入することにより、遊技価値制限手段による制限を解除するか否かを決定することができる。また、第2の遊技価値よりも大きい遊技価値を投入することにより、所望の遊技価値を賭けることができる。
本発明によれば、特定の役が持ち越されている状況において、遊技に賭けることができる遊技価値の大きさを制限するとともに、必要に応じて遊技者がその制限を解除可能な遊技機を提供することができる。
図1は、本発明の一実施例の遊技機1の外観を示す斜視図である。遊技機1は、いわゆる「パチスロ機」である。この遊技機1は、コイン、メダル、遊技球又はトークンなどの他、遊技者に付与された、もしくは付与される遊技価値の情報を記憶したカード等の遊技媒体を用いて遊技する遊技機であるが、以下ではメダルを用いるものとして説明する。
遊技機1の全体を形成しているキャビネット2の正面には、略垂直面としてのパネル表示部2aが形成され、その中央には縦長矩形の表示窓4L,4C,4Rが設けられる。表示窓4L,4C,4Rには、入賞ラインとして水平方向にトップライン8b,センターライン8c及びボトムライン8d、斜め方向にクロスアップライン8a及びクロスダウンライン8eが設けられている。これらの入賞ラインは、基本的に、後述の1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13を操作すること、或いはメダル投入口22にメダルを投入することにより、それぞれ1本、3本、5本が有効化される。どの入賞ラインが有効化されたかは、後で説明するBETランプ9a,9b,9cの点灯で表示される。
ここで、入賞ライン8a〜8eは、役の入賞の成否に関わる。具体的には、所定の役(例えば、後述の「中チェリーの小役」)に対応する一の図柄(例えば、後述の“チェリー(図柄97)”)がセンターライン8cに対応する所定の位置(例えば、後述のBET数が“3”であれば左の表示窓4L内の中段の位置)に停止表示されること、又は所定の役に対応する図柄組合せを構成する図柄がいずれかの有効ラインに対応する位置に並んで停止表示されることにより、所定の役が入賞することとなる。
キャビネット2の内部には、各々の外周面に複数種類の図柄によって構成される図柄列が描かれた3個のリール3L,3C,3Rが回転自在に横一列に設けられ、変動表示手段を形成している。各リールの図柄は表示窓4L,4C,4Rを透して観察できるようになっている。各リールは、定速回転(例えば80回転/分)で回転する。
表示窓4L,4C,4Rの左側には、1−BETランプ9a、2−BETランプ9b、最大BETランプ9c、情報表示部17、及び告知ランプ18が設けられる。1−BETランプ9a、2−BETランプ9b及び最大BETランプ9cは、1回のゲームを行うために賭けられたメダルの数(以下「BET数」という)に応じて点灯する。ここで、この実施形態においては、1回のゲームは、全てのリール3L,3C,3Rが停止したときに終了する。1−BETランプ9aは、BET数が“1”で1本の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。2−BETランプ9bは、BET数が“2”で3本の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。最大BETランプ9cは、BET数が“3”で全て(5本)の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。このように、BET数を大きくすることにより有効ラインの数が増加し、表示窓4L,4C,4R内の図柄の停止態様に対して後述の持ち越し役の入賞を示す停止態様が占める割合(いわゆる「入賞確率」)が高まる。なお、実施例は、BET数の最大値は“3”であり、メダル検知数が“6以上”の値に更新されたことを契機としてBET数が更新されることはない。
情報表示部17は、7セグメントLEDから成り、貯留(クレジット)されているメダルの枚数、入賞時のメダルの払出枚数などを表示する。告知ランプ18は、BB又はRB(以下「ボーナス」という)の入賞が許可されている状況(後述の持ち越し状態)において、所定確率で点灯し、ボーナスが入賞したときに消灯する。
表示窓4L,4C,4Rの下方には水平面の台座部10が形成され、その台座部10と表示窓4L,4C,4Rとの間には液晶表示装置5が設けられている。この液晶表示装置5の表示画面5aには、遊技に関連する情報が表示される。
液晶表示装置5の右側にはメダル投入口22が設けられ、液晶表示装置5の左側には、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、及び最大BETスイッチ13が設けられる。メダル投入口22に投入されたメダルは、後述のメダルセンサ22S(後述の図5)により検知される。基本的に、1−BETスイッチ11は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの1枚がゲームに賭けられ、2−BETスイッチ12は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの2枚がゲームに賭けられ、最大BETスイッチ13は、1回のゲームに賭けることが可能な最大枚数のメダルが賭けられる。これらのBETスイッチ11〜13を操作することで、前述のとおり、所定の入賞ライン8a〜8eが有効化される。また、メダルセンサ22Sにより検知されたメダルの枚数を以下、「検知数」という。また、BETスイッチ11〜13の操作を以下、「BET操作」という。
実施例では、告知ランプ18が点灯している場合には、基本的に、操作されたBETスイッチ11〜13、或いはメダル投入口22に投入されたメダルの数にかかわらず、BET数が“1”に制限される。具体的には、まだメダルが賭けられていない状況、即ちBET数が“0”の状況において、操作されたBETスイッチ11〜13の種類にかかわらず、BET数が“1”に制限される。また、BET数が“0”の状況において、メダル投入口22に“1枚”のメダルが投入されるとBET数が“1”となるが、続けて“2枚”又は“3枚”のメダルが投入されてもBET数が加算されず、BET数が“1”に制限される。
即ち、BETスイッチ11〜13の操作に基づいて賭けることが可能なメダルの枚数が制限され、メダル投入口22に投入されたメダルの一部(“2枚目”及び“3枚目”)がBET数の更新に関して無効とされる。また、無効とされたメダルは、クレジットに加算されるか、又はメダル払出口15から払出される。
台座部10の前面部の左寄りには、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット/払出しを押しボタン操作で切り換えるC/Pスイッチ14が設けられている。このC/Pスイッチ14の切り換えにより、正面下部のメダル払出口15からメダルが払出され、払出されたメダルはメダル受け部16に溜められる。C/Pスイッチ14の右側には、遊技者の操作により上記リールを回転させ、表示窓4L,4C,4R内での図柄の変動表示を開始するためのスタートレバー6が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。
台座部10の前面部中央で、液晶表示装置5の下方位置には、3個のリール3L,3C,3Rの回転をそれぞれ停止させるための3個の停止ボタン(停止操作手段)7L,7C,7Rが設けられている。メダル受け部16の上方の左右には、スピーカ21L,21Rが設けられている。なお、実施例では、一のゲームは、基本的にスタートレバー6が操作されることにより開始し、全てのリール3L,3C,3Rが停止したときに終了する。
図2は、各リール3L,3C,3Rに表わされた複数種類の図柄が21個配列された図柄列を示している。各図柄には“00”〜“20”のコードナンバーが付され、データテーブルとして後で説明するROM32(図5)に格納(記憶)されている。各リール3L,3C,3R上には、“赤7(図柄91)”、“青7(図柄92)”、“BAR(図柄93)”、“ベル(図柄94)”、“スイカ(図柄95)”、“Replay(図柄96)”及び“チェリー(図柄97)”の図柄で構成される図柄列が表わされている。各リール3L,3C,3Rは、図柄列が図2の矢印方向に移動するように回転駆動される。
図3は、各遊技状態における入賞図柄組合せに対応する役及び払出枚数を示す。
実施例における遊技状態には、一般遊技状態、持ち越し状態、BB中一般遊技状態及びRB遊技状態がある。各遊技状態の移行は、後述の主制御回路71(図5)が制御する。
一般遊技状態は、遊技全体に占める割合が最も大きな遊技状態である。また、一般遊技状態において、BB又はRBに内部当選し、内部当選したゲームでその入賞が成立しなかった場合に、持ち越し状態に移行する。持ち越し状態は、ボーナスが持ち越された遊技状態である。実施例に係る遊技機1では、ボーナスに内部当選すると、ボーナスが入賞するまでの間、ボーナスを内部当選役として保持することにより、ボーナスを持ち越すことができる。つまり、持ち越し状態では、持ち越したボーナスが入賞するまで、継続してボーナスの入賞が許可される。持ち越されたボーナスを、以下「持ち越し役」という。「持ち越し役」がBBである遊技状態を、以下「BB持ち越し状態」という。「持ち越し役」がRBである遊技状態を、以下「RB持ち越し状態」という。
一般遊技状又はBB持ち越し状態において、一つの有効ラインに沿って“赤7(図柄91)”又は“青7(図柄92)”が3つ並ぶと、BBの入賞が成立する。BBの入賞が成立すると、15枚のメダルが払い出されると共に、BB中一般遊技状態に移行する(いわゆるBBゲームの開始)。通常、BB中一般遊技状態では、小役及びRBに内部当選する確率が、一般遊技状態と比べて高くなるように構成されている。
一般遊技状態又はRB持ち越し状態において、一つの有効ラインに沿って“BAR”が3つ並ぶと、RBの入賞が成立する。RBの入賞が成立すると、15枚のメダルが払い出されると共に、RB遊技状態に移行する(いわゆるRBゲームの開始)。また、BB中一般遊技状態において、一つの有効ラインに沿って“Replay”が3つ並ぶと、RBの入賞が成立し、15枚のメダルが払い出されると共に、RB遊技状態に移行する(RBゲームの開始)。
RB遊技状態は、メダルを1枚賭けることにより、一つの有効ラインに沿って“Replay”が3つ並び、高確率で役物の入賞が成立する遊技状態である。役物の入賞が成立すると、15枚のメダルが払い出される。実施例のRB遊技状態は、RB遊技状態で実行されたゲーム回数が12回に達するか、役物の入賞が8回成立すると、終了する。
また、実施例では、BB中一般遊技状態は、BB中一般遊技状態で実行されたゲーム回数が30回に達するか、BB中一般遊技状態において3回目のRBゲームの終了と同時に終了する。
一般遊技状態又は持ち越し状態において、一つの有効ラインに沿って、“Replay”が3つ並ぶと、いわゆる再遊技の入賞が成立する。再遊技の入賞が成立すると、投入したメダルの枚数と同数のメダルが自動投入されるので、遊技者は、メダルを消費することなく、次のゲームを行うことができる。
一般遊技状態、持ち越し状態又はBB中一般遊技状態において、一つの有効ラインに沿って、“スイカ”が3つ並ぶと、スイカの小役の入賞が成立する。スイカの小役の入賞が成立すると、6枚のメダルが払い出される。
一般遊技状態、持ち越し状態又はBB中一般遊技状態において、一つの有効ラインに沿って、“ベル”が3つ並ぶと、ベルの小役の入賞が成立する。ベルの小役の入賞が成立すると、10枚のメダルが払い出される。
一般遊技状態、持ち越し状態又はBB中一般遊技状態において、一つの有効ラインに沿って、“チェリー−ANY−ANY”が並ぶと、チェリーの小役の入賞が成立する。ここで、“ANY”とは、如何なる図柄でも良いことを示すものである。中チェリーの小役は、“チェリー”が左の表示窓4Lの中段に停止表示すると入賞が成立し、2枚のメダルが払い出される。また、角チェリーの小役は、“チェリー”がその上段又は下段に停止表示すると入賞が成立し、4枚のメダルが払い出される。
図4は、持ち越し状態において内部当選役を決定する際に使用する確率抽選テーブルを示す。実施例では、持ち越し状態においてBB又はRBに内部当選することは無い。
図4(1)は、BET数が“3”の場合に使用される。図4(2)は、BET数が“2”の場合に使用される。図4(3)は、BET数が“1”の場合に使用される。
図4に示す確率抽選テーブルでは、BET数が大きいほど、小役に内部当選する確率が高くなるように構成されている。
また、実施例では、内部当選役がハズレ(なし)の場合には、停止ボタン7L,7C,7Rの操作タイミングが適切であることを条件としてボーナスの入賞が成立する。他方、内部当選役が小役や再遊技の場合には、その内部当選役を入賞させるためのリール3L,3C,3Rの停止制御が優先され、ボーナスの入賞は成立しない。
図5は、遊技機1における遊技処理動作を制御する主制御回路71と、主制御回路71に電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)と、主制御回路71から送信される制御指令に基づいて液晶表示装置5、スピーカ21L,21R、LED類101及びランプ類102を制御する副制御回路72とを含む回路構成を示す。
主制御回路71は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ30は、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うCPU31と、記憶手段であるROM32及びRAM33を含む。
CPU31には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路34及び分周器35と、サンプリングされる乱数を発生する乱数発生器36及びサンプリング回路37とが接続されている。尚、乱数サンプリングのための手段として、マイクロコンピュータ30内で、即ちCPU31の動作プログラム上で、乱数サンプリングを実行するように構成してもよい。その場合、乱数発生器36及びサンプリング回路37は省略可能であり、或いは、乱数サンプリング動作のバックアップ用として残しておくことも可能である。
マイクロコンピュータ30のROM32には、スタートレバー6を操作(スタート操作)する毎に行われる乱数サンプリングの判定に用いられる確率抽選テーブル(図4)、停止ボタン7L,7C,7Rの操作に応じてリールの停止態様を決定するための停止テーブル群、副制御回路72へ送信するための各種制御指令(コマンド)等が格納されている。副制御回路72が主制御回路71へコマンド、情報等を入力することはなく、主制御回路71から副制御回路72への一方向で通信が行われる。RAM33には、種々の情報が格納される。例えば、フラグ、遊技状態の情報等が格納される。
図5の回路において、マイクロコンピュータ30からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、BETランプ(1−BETランプ9a、2−BETランプ9b、最大BETランプ9c)と、情報表示部17と、告知ランプ18と、メダルを収納し、ホッパー駆動回路41の命令により所定枚数のメダルを払い出すホッパー(払出しのための駆動部を含む)40と、リール3L,3C,3Rを回転駆動するステッピングモータ49L,49C,49Rとがある。
更に、ステッピングモータ49L,49C,49Rを駆動制御するモータ駆動回路39、ホッパー40を駆動制御するホッパー駆動回路41、各種ランプを駆動制御するランプ駆動回路45、及び情報表示部17を駆動制御する表示部駆動回路48がCPU31の出力部に接続されている。これらの駆動回路は、それぞれCPU31から出力される駆動指令などの制御信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。
また、マイクロコンピュータ30が制御信号を発生するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、スタートスイッチ6S、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13、C/Pスイッチ14、メダルセンサ22S、リール停止信号回路46、リール位置検出回路50、払出完了信号回路51がある。
スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6の操作を検出する。メダルセンサ22Sは、メダル投入口22に投入されたメダルを検出する。リール停止信号回路46は、各停止ボタン7L,7C,7Rの操作に応じて停止信号を発生する。リール位置検出回路50は、リール回転センサからのパルス信号を受けて各リール3L,3C,3Rの位置を検出するための信号をCPU31へ供給する。払出完了信号回路51は、メダル検出部40Sの計数値(ホッパー40から払出されたメダルの枚数)が指定された枚数データに達した時、メダル払出完了を検知するための信号を発生する。
図5の回路において、乱数発生器36は、一定の数値範囲に属する乱数を発生し、サンプリング回路37は、スタートレバー6が操作された後の適宜のタイミングで1個の乱数をサンプリングする。こうしてサンプリングされた乱数及びROM32内に格納されている確率抽選テーブルに基づいて、当選役が決定される。
リール3L,3C,3Rの回転が開始された後、ステッピングモータ49L,49C,49Rの各々に供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値はRAM33の所定エリアに書き込まれる。リール3L,3C,3Rからは一回転毎にリセットパルスが得られ、これらのパルスはリール位置検出回路50を介してCPU31に入力される。こうして得られたリセットパルスにより、RAM33で計数されている駆動パルスの計数値が“0”にクリアされる。これにより、RAM33内には、各リール3L,3C,3Rについて一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
上記のようなリール3L,3C,3Rの回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応づけるために、図柄テーブル(図示せず)が、ROM32内に格納されている。この図柄テーブルでは、前述したリセットパルスが発生する回転位置を基準として、各リール3L,3C,3Rの一定の回転ピッチ毎に順次付与されるコードナンバーと、それぞれのコードナンバー毎に対応して設けられた図柄を示す図柄コードとが対応づけられている。
更に、ROM32内には、入賞図柄組合せテーブル(図示せず)が格納されている。この入賞図柄組合せテーブルでは、入賞となる図柄の組合せと、入賞のメダル配当枚数と、その入賞を表わす入賞判定コードとが対応づけられている。上記の入賞図柄組合せテーブルは、左のリール3L,中央のリール3C,右のリール3Rの停止制御時、及び全リール停止後の入賞確認を行う場合に参照される。
上記乱数サンプリングに基づく抽選処理(確率抽選処理)により当選した場合には、CPU31は、遊技者が停止ボタン7L,7C,7Rを操作したタイミングでリール停止信号回路46から送られる操作信号、及び選択された「停止テーブル」に基づいて、リール3L,3C,3Rを停止制御する信号をモータ駆動回路39に送る。
当選した役の入賞を示す停止態様となれば、CPU31は、払出指令信号をホッパー駆動回路41に供給してホッパー40から所定個数のメダルの払出を行う。その際、メダル検出部40Sは、ホッパー40から払出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達した時に、メダル払出完了信号がCPU31に入力される。これにより、CPU31は、ホッパー駆動回路41を介してホッパー40の駆動を停止し、「メダル払出処理」を終了する。
図6は、実施例に係る遊技機1の機能を実現するために必要な主制御回路71の機能実現手段(動作部)を含むブロック図を示す。
主制御回路71は、BET数更新手段111、BET数記憶手段112、BET数更新制限解除手段113、告知ランプ点灯情報格納手段114、告知ランプ制御手段115、及び内部当選役決定手段116を備える。
BET数更新手段111は、更新制限手段111aを有し、BETスイッチ11〜13又はメダルセンサ22Sからの入力信号に基づいて、後述のBET数記憶手段112に記憶された情報(即ち、BET数の情報)を更新する。
BET数記憶手段112は、BET数更新手段111により更新されたBET数の情報を記憶する。また、BET数の情報に基づいて、BETランプ9a,9b,9cの点灯・消灯を制御する。
BET数更新手段111の更新制限手段111aは、後述の告知ランプ点灯情報格納手段114に格納された情報に基づいて、BET数が“1”に固定されるようにBET数の更新を制限する。つまり、メダルが賭けられていない状況、即ちBET数が“0”の状況において、BETスイッチ11〜13の何れかが操作された場合は、操作されたBETスイッチ11〜13の種類にかかわらず、BET数が“1”に固定されるようにBET数の更新を制限する。例えば、最大BETスイッチ13が操作された場合は、BET数を“3”に更新せず、“1”に固定されるようにBET数の更新を制限する。また、メダルが賭けられていない状況、即ちBET数が“0”の状況において、メダル投入口22に、続けて“3枚”のメダルが投入された場合(即ち、メダル検知数が“3”の場合)は、BET数が“1”に固定されるようにBET数の更新を制限する。例えば、メダルの“1枚目”の投入では、BET数を“1”に更新する。また、メダルの“2枚目”の投入では、BET数を“2”に更新せず、“1”に固定されるようにBET数の更新を制限する。更に、メダルの“3枚目”の投入では、BET数を“3”に更新せず、“1”に固定されるようにBET数の更新を制限する。
BET数更新制限解除手段113は、BET数が“1”の状況において、BETスイッチ11〜13の操作が行われた場合(即ち、2回目以降の操作が行われた場合)に、更新制限手段111aの機能を停止させ、BET数の更新の制限を解除する。例えば、BET数が“1”の状況において、1−BETスイッチ11の操作が行われた場合、BET数が“2”に更新される。同様に、2−BETスイッチ12の操作が行われた場合、BET数が“3”に更新される。同様に、最大BETスイッチ13の操作が行われた場合、BET数が“3”に更新される。また、メダル検知数が“3”の状況において、それ以降のメダル検知数の更新に対応するBET数の更新の制限を解除する。例えば、4枚目の投入に基づいてメダル検知数が“4”に更新された場合、更新に対応するBET数の更新の制限を解除し、BET数が“2”に更新される。
告知ランプ点灯情報格納手段114は、告知ランプ18が点灯しているか否かの情報を格納する。
告知ランプ制御手段115は、後述の内部当選役決定手段116の決定結果に基づいて、告知ランプ18を点灯させるか否かの決定(抽選)を行うとともに、告知ランプ18の制御及び告知ランプ点灯情報格納手段114に格納された情報の更新を行う。
内部当選役決定手段116は、スタートスイッチ6Sからの入力信号、BET数記憶手段112に格納された情報などに基づいて、内部当選役を決定する。
図7〜図9に示すメインフローチャートを参照して、主制御回路71の制御動作について説明する。
初めに、CPU31は、遊技開始時の初期化を行う(ステップS1)。具体的には、RAM33の記憶内容の初期化、通信データの初期化等を行う。続いてゲーム終了時のRAM33の所定の記憶内容を消去する(ステップS2)。具体的には、前回のゲームに使用されたRAM33の書き込み可能エリアのデータの消去、RAM33の書き込みエリアへの次のゲームに必要なパラメータの書き込み、次のゲームのシーケンスプログラムの開始アドレスの指定等を行う。
次に、後で図10を参照して説明するゲーム開始処理を行い(ステップS3)、ステップS4に移る。ステップS4では、前回のゲームが開始してから“4.1秒”経過しているか否かを判別する。この判別が“YES”のときはステップS6に移り、“NO”のときはステップS5に移る。ステップS5では、「ゲーム開始待ち時間消化の処理」を行う。具体的には、前回のゲームが開始してから“4.1秒”経過するまでの間、遊技者のゲームを開始する操作に基づく入力を無効にする処理を行い、ステップS6に移る。
ステップS6では、CPU31は、リールの回転処理を行い、同時に抽選用の乱数を抽出し(ステップS7)、1ゲーム監視用タイマをセットする(ステップS8)。ステップS7の処理で抽出した乱数は、後で説明する確率抽選処理において使用される。ステップS8の処理の1ゲーム監視用タイマには、遊技者の停止ボタンの停止操作によらずに自動的にリールを停止させるための自動停止タイマが含まれる。
次に、図8のステップS9では、遊技状態監視処理を行い、ステップS10に移る。ステップS10では、確率抽選処理を行い、ステップS11に移る。この確率抽選処理(内部抽選処理)は、遊技状態、BET数などに応じて確率抽選テーブルを使用し、上記ステップS7(図7)において抽出した乱数値がどの役の乱数範囲に属するかを判別し、内部当選役(成立フラグ)を決定するものである。ステップS11では、副制御回路72へ「スタートコマンド」を送信する。「スタートコマンド」は、内部当選役、遊技状態の情報などを含む。
次に、CPU31は、停止ボタンが“オン”であるかどうかを判別する(ステップS12)。具体的には、いずれかの停止ボタンが操作されたかどうかを判別する。この判別が“YES”のときは、ステップS14に移り、“NO”のときは、ステップS13に移る。ステップS13では、自動停止タイマの値が“0”であるか否かを判別し、この判別が“YES”のときは、ステップS14に移り、“NO”のときは、ステップS12に移る。
ステップS14では、停止テーブル選択処理を行い、ステップS15に移る。ステップS15では、CPU31は、滑りコマ数を決定するための滑りコマ数決定処理を行う。続いて、滑りコマ数分、停止操作された停止ボタンに対応するリールを回転させてから停止させる(ステップS16)。続いて、CPU31は、全てのリールが停止したかどうかを判別する(ステップS17)。この判別が“YES”のときは、ステップS18に移り、“NO”のときは、ステップS12に移る。ステップS18では、全てのリールが停止したことを示す「全リール停止コマンド」を副制御回路72へ送信し、図9のステップS19に移る。
図9のステップS19では、CPU31は入賞検索を行う。入賞検索とは、表示窓4L,4C,4Rの図柄の停止態様に基づいて入賞役(入賞した役)を識別するための入賞フラグをセットすることである。具体的には、センターライン8cに沿って並ぶ図柄のコードナンバー及び入賞判定テーブルに基づいて入賞役を識別する。続いて、入賞フラグが正常であるか否かを判別する(ステップS20)。この判別が“NO”のときはイリーガルエラーの表示を行う(ステップS21)。この場合、遊技は中止となる。ステップS20の判別が“YES”のときは、遊技状態に応じてメダルのクレジット又は払出しを行うとともに、入賞役に応じて遊技状態をBB遊技状態或いはRB遊技状態へ移行する(ステップS22)。また、ステップS22では、告知ランプ18が点灯している場合には、消灯させる処理を行う。
次に、ステップS23では、現在の遊技状態がBB中一般遊技状態、又はRB遊技状態であるか否かを判別する。この判別が“NO”のときは、ステップS24に移り、“YES”のときは、ステップS26に移る。ステップS24では、ボーナスを持ち越しているか否かを判別する。この判別が“YES”のときは、ステップS25に移り、“NO”のときは、図7のステップS2に移る。
ステップS25では、告知ランプ点灯抽選・制御処理を行い、図7のステップS2に移る。ステップS25では、告知ランプ18が点灯していない場合には、点灯させるか否かの抽選(当選確率は“1/6”)を行うとともに、当選した場合には点灯させる制御を行う。
ステップS26では、ボーナスの「遊技数チェック処理」を行う。この「遊技数チェック処理」では、RB遊技状態が発生した回数、BB中一般遊技状態のゲーム回数、RB遊技状態における入賞回数、RB遊技状態におけるゲーム回数をチェックする。
次に、BB遊技状態、又はRB遊技状態の終了時であるか否かを判別する(ステップS27)。具体的には、BBが入賞した後では、3回目のRB遊技状態において入賞回数が8回又はゲーム回数が12回であるか、又はBB中一般遊技状態においてゲーム回数が30回であるか否かを判別する。“BAR−BAR−BAR”が有効ラインに沿って並ぶことによりRBが入賞した後では、RB遊技状態において入賞回数が8回又はゲーム回数が12回であるか否かを判別する。
ステップS27の判別が“YES”のときは、BB遊技状態、又はRB遊技状態を終了してステップS28に移り、“NO”のときは、図7のステップS2に移る。ステップS28では、BB遊技状態、又はRB遊技状態の終了時における処理を行い、図7のステップS2に移る。
図10を参照して、ゲーム開始処理について説明する。
初めに、CPU31は、メダルの自動投入の要求があるか、すなわち前回のゲームで再遊技の入賞が実現したか否かを判別する(ステップS31)。この判別が“YES”のときは、ステップS32に移り、“NO”のときは、ステップS34に移る。ステップS32では、投入要求分のメダルを自動投入し、ステップS33に移る。ステップS33では、スタートレバー6の操作に基づくスタートスイッチ6Sからの入力があるか否かを判別する。この判別が“YES”のときは、図7のステップS4に移り、“NO”のときは、ステップS33を繰り返す。
ステップS34では、告知ランプ18が点灯しているか否かを判別する。この判別が“YES”のときは、後で図11を参照して説明する告知用ゲーム開始処理を行い(ステップS35)、図7のステップS4に移る。ステップS34の判別が“NO”のときは、ステップS36に移る。ステップS36では、いずれかのBETスイッチ11〜13からの入力があるか否かを判別する。この判別が“YES”のときは、ステップS37に移り、“NO”のときは、ステップS38に移る。ステップS37では、操作されたBETスイッチに応じてBET数を更新(“3”を限度として更新)し、ステップS40に移る。
ステップS38では、メダルセンサ22Sからの入力があるか否かを判別する。この判別が“YES”のときは、ステップS39に移り、“NO”のときは、ステップS36に移る。ステップS39では、BET数に“1”を加算(“3”を限度として加算)し、ステップS40に移る。ステップS40では、スタートスイッチ6Sからの入力があるか否かを判別する。この判別が“YES”のときは、図7のステップS4に移り、“NO”のときは、ステップS36に移る。
図11を参照して、告知用ゲーム開始処理について説明する。
初めに、CPU31は、いずれかのBETスイッチ11〜13からの入力があるか否かを判別する(ステップS51)。この判別が“YES”のときは、ステップS53に移り、“NO”のときは、ステップS52に移る。ステップS52では、メダルセンサ22Sからの入力があるか否かを判別する。この判別が“YES”のときは、ステップS53に移り、“NO”のときは、ステップS51に移る。
ステップS53では、BET数として“1”をセットし、ステップS54に移る。ステップS54では、メダル検知数として“1”をセットし、ステップS55に移る。ここで、ステップS53では、BETスイッチ12,13からの入力があった場合でも、BET数を制限して“1”をセットする。また、“1回目”のメダルセンサ22Sからの入力があった場合に、BET数として“1”をセットする。
ステップS55では、スタートスイッチ6Sからの入力があるか否かを判別する。この判別が“YES”のときは、図7のステップS4に移り、“NO”のときは、ステップS56に移る。ステップS56では、いずれかのBETスイッチ11〜13からの入力があるか否かを判別する。この判別が“YES”のときは、ステップS57に移り、“NO”のときは、ステップS58に移る。ステップS57では、BET数の更新制限が解除され、BETスイッチ11〜13の操作に対応するBET数の更新を行う。つまり、操作されたBETスイッチに応じてBET数を更新し、ステップS55に移る。
ステップS58では、メダルセンサ22Sからの入力があるか否かを判別する。この判別が“YES”のときは、ステップS59に移り、“NO”のときは、ステップS55に移る。ステップS59では、メダル検知数に“1”を加算し、ステップS60に移る。ステップS60では、メダル検知数が“4”又は“5”であるか否かを判別する。この判別が“YES”のときは、ステップS61に移り、“NO”のときは、ステップS55に移る。ステップS61では、BET数に“1”を加算し、ステップS55に移る。
ここで、ステップS60の判別を行うことにより、メダル検知数が“2”又は“3”の場合には、BET数の更新が制限される。また、メダル検知数が“3”に更新された後(“4以上”に更新された場合)、メダル検知数の更新に対応するBET数の更新の制限が解除される。なお、実施例では、BET数の最大値を“3”に設定しているので、ステップS60を行い、メダル検知数が“6以上”に更新されたことを契機とするBET数の更新を行わないようにしている。
以上のように、実施例では、告知ランプ18が点灯している場合には、基本的に、操作されたBETスイッチ11〜13、或いはメダル投入口22に投入されたメダルの数にかかわらず、BET数を“1”に制限することができる。具体的には、まだメダルが賭けられていない状況、即ちBET数が“0”の状況において、操作されたBETスイッチ11〜13の種類にかかわらず、BET数が“1”に制限することができる。また、BET数が“0”の状況において、メダル投入口22に“1枚”のメダルが投入されるとBET数が“1”となるが、続けて“2枚”又は“3枚”のメダルが投入されてもBET数が加算されず、BET数を“1”に制限することができる。即ち、BETスイッチ11〜13の操作に基づいて賭けることが可能なメダルの枚数を制限することができ、メダル投入口22に投入されたメダルの一部(“2枚目”及び“3枚目”)をBET数の更新に関して無効とすることができる。
このようにすることで、告知ランプ18が点灯し、ボーナスの入賞が許可されている状況において、メダルの消費を確実に抑えつつ、ボーナスの入賞を成立させることが可能となる。例えば、有効ラインの数が“1”でもボーナスの入賞を成立できるような「目押し」技術が高い遊技者にとっては、無駄なメダルを消費しないようにすることができる。また、有効ラインの数が“1”になるので、自己の目押し技術を試すような機会を与えることができ、ボーナスへの期待感を高めるとともに、新たな興趣を惹き起こすことができる。
また、ボーナスの入賞が成立可能であることを報知する告知ランプ18の点灯によりBET数の更新制限を行うので、告知ランプ18による報知が行われるより先に、BET数の更新制限が行われることを回避することができる。即ち、告知ランプ18により特定の役が持ち越されていることが報知される面白みが損なわれることを防止することができる。
他方、1回目のBET操作が行われてBET数が“1”の状況において、2回目のBET操作である1−BETスイッチ11が操作された場合には、BET数が“2”に更新され、2−BETスイッチ12,最大BETスイッチ13が操作された場合には、BET数が“3”に更新されるようにすることができる。すなわち、2回目のBET操作が行われるとBET数の更新制限が解除され、BETスイッチ11〜13の操作に基づいてBET数が更新されるようにすることができる。
また、メダル投入口22に投入され、メダルセンサ22Sにより検知されたメダルの枚数が“2”又は“3”に更新されたとしてもBET数として“1”が維持されるが、メダル検知数が“4”又は“5”に更新された場合には、BET数は“2”又は“3”に更新されるようにすることができる。
ここで、BET数を大きくすることにより有効ラインの数が増加し、表示窓4L,4C,4R内の図柄の停止態様に対して後述の持ち越し役の入賞を示す停止態様が占める割合(いわゆる「入賞確率」)が高まる。したがって、告知ランプ18が点灯した状況において、BETスイッチ11〜13を複数回操作したり、メダル投入口22に“4枚”又は“5枚”のメダルを投入したりすることにより、有効ラインの数が“1”ではボーナスの入賞を容易に実現できないような「目押し」の熟練度が低い遊技者は、ボーナスの入賞が実現する確率を高め、安心して遊技を行うことができる。
以上、実施例について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。
即ち、遊技機1は、遊技に必要な識別情報(例えば、図柄など)を変動表示する変動表示手段(例えば、リール3L,3C,3R、表示窓4L,4C,4Rなど)と、遊技操作の際に操作される操作手段(例えば、停止ボタン7L,7C,7Rなど)と、遊技に賭けられた遊技価値(例えば、メダルの枚数など)の情報を格納する遊技価値情報格納手段(例えば、BET数更新手段111など)と、前記遊技価値情報格納手段により格納された情報(例えば、BET数記憶手段112に記憶された情報など)に基づいて、当選役(例えば、内部当選役など)を決定する当選役決定手段(例えば、内部当選役決定手段116、主制御回路71など)と、前記当選役決定手段が特定の役(例えば、BB、RB、ボーナスなど)を当選役と決定することを契機として、前記特定の役を当選役として持ち越す当選役持ち越し手段(例えば、主制御回路71など)と、前記操作手段の操作態様(例えば、操作タイミング、操作順序など)、前記当選役決定手段の決定結果、及び前記当選役持ち越し手段が前記特定の役を持ち越しているか否かに基づいて、前記変動表示を停止制御する停止制御手段(例えば、図8のステップS14〜16を行う手段、主制御回路71など)と、前記当選役持ち越し手段が前記特定の役を当選役として持ち越していることを報知する報知手段(例えば、告知ランプ18、報知するか否かを抽選により決定し、該決定結果に基づいて報知する副制御回路72及び告知ランプ18など)と、前記報知手段が前記報知を行っている場合(例えば、告知ランプ18が点灯している場合など)に、遊技者が遊技に賭けることができる遊技価値の大きさ(例えば、BET数など)を制限する遊技価値制限手段(例えば、更新制限手段111a、主制御回路71など)と、を備えたことに特徴があるが、変動表示手段、操作手段、遊技価値情報格納手段、当選役決定手段、当選役持ち越し手段、停止制御手段、報知手段、遊技価値制限手段などの具体的な構成については、適宜設計変更可能である。
実施例では、報知手段として、告知ランプ18を採用し、ボーナスが持ち越されていることを報知したが、本発明はこれに限られるものではない。また、遊技価値制限手段として、更新制限手段111aを採用し、上記報知が行われている場合にBET数の更新を制限するようにしているが、本発明はこれに限られるものではない。
例えば、遊技に必要な識別情報を変動表示する変動表示手段と、遊技操作の際に操作される操作手段と、遊技に賭けられた遊技価値の情報を格納する遊技価値情報格納手段と、前記遊技価値情報格納手段により格納された情報に基づいて、当選役を決定する当選役決定手段と、前記当選役決定手段が特定の役を当選役と決定することを契機として、前記特定の役を当選役として持ち越す当選役持ち越し手段と、前記当選役持ち越し手段が前記特定の役を持ち越している場合に、前記特定の役が入賞する確率が第1の確率である第1確率状態から、前記特定の役が入賞する確率が前記第1の確率と比べて低い第2の確率である第2確率状態に、確率状態を移行させるか否かを決定する確率状態移行決定手段と、前記操作手段の操作態様、前記当選役決定手段の決定結果、及び前記確率状態に基づいて、前記変動表示を停止制御する停止制御手段と、前記第2の確率状態であることを報知する報知手段と、前記報知手段が前記報知を行っている場合に、遊技者が遊技に賭けることができる遊技価値の大きさを制限する遊技価値制限手段と、を備えるようにすることもできる。
これにより、例えば、ボーナスが持ち越されている間にもボーナスの内部抽選を行うようにし、ボーナスに内部当選した回数を記憶し、記憶した回数分だけ入賞する機会を与えるようにした遊技機にも採用することができる。このような遊技機では、例えば、ボーナスが持ち越されている場合であっても、ボーナスの入賞成立を回避する遊技期間を設け、この遊技期間中に内部当選したボーナスを累積的に記憶して溜め込むようにしている。また、上記ボーナスの入賞成立を回避する遊技期間(即ち、第1確率状態)は、例えば抽選により決定されたゲーム数を消化するなどの所定の終了条件が成立することにより終了する。そして、上記遊技期間が終了することによって、持ち越されたボーナスに入賞する機会を与えるようにしている(即ち、第2確率状態)。このように、ボーナスの入賞成立を回避する遊技期間の終了により、持ち越したボーナスの入賞成立が許可されるような状況においても、ボーナスの入賞を成立させるまでのメダルの消費を抑えることができる。
また、実施例では、BET数に応じて有効ラインの数を設定するようにしているが、これに限られるものではない。例えば、告知ランプ18が点灯し、BET数が制限された状況では、BET数に拘らず有効ラインの数を最大に設定することもできる。このようにすることで、特に初心者であっても、所持するメダルの消費を抑えつつ、ボーナスの入賞確率が高い状況でリール3L,3C,3Rの停止操作を行うことができる。この場合、内部当選役の決定に使用する確率抽選テーブルは、BET数に対応するものを使用するのが好適である。
実施例では、告知ランプ18が点灯している場合にBET数の制限を行うようにしているが、これに限られるものではない。告知ランプ18が点灯しているか否か、ボーナスを持ち越しているか否か、或いは第2確率状態であるか否かに拘らず、BET数を制限するか否かを、内部当選役決定手段の決定結果、乱数抽選の結果、これらの組み合わせの結果などにより決定する制限決定手段を設けることもできる。このようにすることで、ボーナスを持ち越しているか或いは第2確率状態であるか否かを、告知ランプ18による報知ではなく、BET数の制限により報知(例えば、最大BETスイッチ13を操作したにも拘らずBET数が“1”であるという状況の発生により報知)することができるので、従来にない面白みのある報知を実現することができる。
なお、ボーナスが持ち越されている場合にBET数が制限される確率(例えば、1/10)は、持ち越されていない場合の確率(例えば、1/900)と比べて高く設定するのが好適である。また、第2確率状態においてBET数が制限される確率(例えば、1/10)は、第1確率状態において制限される確率(例えば、1/900)と比べて高く設定するのが好適である。これにより、例えば、ボーナスの入賞を成立できる状況ではない状況においても、BET数の更新制限を行うこととなるため、遊技者の期待感を高めるのに好適な場合がある。
また、所定の状況(例えば、告知ランプ18が点灯している状況など)においてBET数を制限するか否かを、予め遊技者が設定するための設定操作手段を設けるようにすることもできる。設定操作手段として、一又は複数の既存の操作手段を採用したり、専用の操作手段を設けることもできる。
実施例では、報知手段として告知ランプ18を採用するようにしているが、これに限られるものではない。視覚的報知手段、聴覚的報知手段など、任意の報知手段を採用することができる。
更に、本実施例のような遊技機1の他、パチンコ遊技機等の他の遊技機にも本発明を適用できる。さらに、上述の遊技機1での動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。
実施例の遊技機1の外観を示す斜視図である。 リール上に配列された図柄の例を示す図である。 役と図柄組合せと払出枚数との関係を示す図である。 確率抽選テーブルを示す図である。 実施例の電気回路の構成を示すブロック図である。 主制御回路71の機能実現手段を含むブロック図である。 主制御回路71のメインフローチャートである。 図7に続くフローチャートである。 図8に続くフローチャートである。 ゲーム開始処理を示すフローチャートである。 告知用ゲーム開始処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1 遊技機
2 キャビネット
3L,3C,3R リール
6 スタートレバー
7L,7C,7R 停止ボタン
30 マイクロコンピュータ
31 CPU
32 ROM
33 RAM
71 主制御回路
72 副制御回路

Claims (4)

  1. 遊技に必要な識別情報を変動表示する変動表示手段と、
    遊技操作の際に操作される操作手段と、
    遊技に賭けられた遊技価値の情報を格納する遊技価値情報格納手段と、
    前記遊技価値情報格納手段により格納された情報に基づいて、当選役を決定する当選役決定手段と、
    前記当選役決定手段が特定の役を当選役と決定することを契機として、前記特定の役を当選役として持ち越す当選役持越手段と、
    前記操作手段の操作態様、前記当選役決定手段の決定結果、及び前記当選役持越手段が前記特定の役を持ち越しているか否かに基づいて、前記変動表示を停止制御する停止制御手段と、
    前記当選役持越手段が前記特定の役を当選役として持ち越していることを報知する報知手段と、
    前記報知手段が前記報知を行っている場合に、遊技者が遊技に賭けることができる遊技価値の大きさを制限する遊技価値制限手段と、
    を備えたことを特徴とする遊技機。
  2. 請求項1記載の遊技機において、前記遊技価値制限手段による制限を解除する制限解除手段を備えたことを特徴とする遊技機。
  3. 請求項2記載の遊技機において、所定の遊技価値を賭けるために操作される賭け操作手段を備え、
    前記報知手段が前記報知を行っている状況において、前記賭け操作手段が操作された場合に、前記遊技価値情報格納手段は、前記遊技価値制限手段による制限に基づいて、前記所定の遊技価値と比べて小さい特定の遊技価値の情報を格納し、
    前記遊技価値情報格納手段が前記特定の遊技価値の情報を格納した後、前記制限解除手段は、前記遊技価値制限手段による制限を解除し、前記遊技価値情報格納手段は、前記賭け操作手段の操作に基づいて、前記特定の遊技価値と比べて大きい遊技価値の情報を格納することを特徴とする遊技機。
  4. 請求項2又は3記載の遊技機において、遊技者が投入した遊技価値を検知する検知手段を備え、
    前記報知手段が前記報知を行っている状況において、前記検知手段が第1の遊技価値を検知した場合に、前記遊技価値情報格納手段は、前記遊技価値制限手段による制限に基づいて、前記第1の遊技価値と比べて小さい特定の遊技価値の情報を格納し、
    前記検知手段が前記第1の遊技価値と比べて大きい第2の遊技価値を検知した後、前記制限解除手段は、前記遊技価値制限手段による制限を解除し、前記遊技価値情報格納手段は、前記検知手段により検知された遊技価値に基づいて、前記特定の遊技価値と比べて大きい遊技価値の情報を格納することを特徴とする遊技機。
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JP2009000262A (ja) * 2007-06-21 2009-01-08 Olympia:Kk 遊技機

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