JP2004312943A - モータ駆動車両の制動制御装置 - Google Patents

モータ駆動車両の制動制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】制動時の車両安定性が向上するモータ駆動車両の制動制御装置を提供する。
【解決手段】前後輪のうちの後輪がモータで駆動可能となっている。制動操作時に所定の制動力配分で前輪及び後輪にそれぞれ制動力を作用させる油圧ブレーキ系の制動装置を備える。車両後退時に制動操作が実施されると、上記所定の制動力配分で予定する前後荷重配分に対する後輪側の荷重配分の増加分に応じた制動方向の駆動トルクを、上記モータの駆動によって後輪に付与する制動力配分調節手段を備える。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、前後輪の少なくとも一方がモータで駆動可能なモータ駆動車両に係り、特に、制動時における車両の安定性を確保するためのモータ駆動車両の制動力配分調整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両の油圧ブレーキにおける前後制動配分は、平坦路面を前進走行中に制動した際の前後荷重配分に基づいて設定されている。すなわち、前輪の制動力の方が後輪側よりも大きくなるように前後制動力配分が設定されている。
また、前後輪の一方をモータで駆動するモータ駆動車両としては、例えば特許文献1に記載されているものがある。この従来技術では、坂道発進の際に、坂道の勾配によって車両が後退する現象であるロールバック状態となると、モータを駆動することで上記ロールバック状態を抑制することが開示されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−239853公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記モータ駆動車両にあっては、油圧ブレーキ系の制動について考慮されていないために、例えば勾配の大きな斜面で且つ低μ路面での後退時においては、制動操作によっては、車両移動方向前側にある後輪よりも、前輪が先にロック状態となって車両がふらつくおそれがある。
本発明は、上記のような問題点に着目してなされたもので、制動時の車両安定性が向上するモータ駆動車両の制動制御装置を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、前後輪のうちの後輪がモータで駆動可能となっていると共に、制動操作時に所定の制動力配分で前輪及び後輪にそれぞれ制動力を作用させる制動装置を備えたモータ駆動車両の制動制御装置において、
車両後退時に制動操作が実施されると、上記所定の制動力配分で予定する前後荷重配分に対する後輪側の荷重配分の増加分に応じた制動方向の駆動トルクを、上記モータの駆動によって後輪に付与する制動力配分調節手段を備えることを特徴とするものである。
【0006】
【発明の効果】
本発明によれば、実際の理想前後制動力配分と上記所定の制動力配分とが乖離しても、制動力配分調節手段によって、制動時の前後制動力配分を、理想とする制動力配分に近づける結果、制動時における車両安定性を向上可能となる。
【0007】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の第1実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態に係る車両のシステム構成を説明する図である。
この図1に示すように、本実施形態の車両は、左右前輪1L、1Rが、内燃機関であるエンジン2によって駆動される主駆動輪であり、左右後輪3L、3Rが、モータ4によって駆動可能な従駆動輪である。
【0008】
すなわち、エンジン2の出力トルクTeが、トランスミッション30及びディファレンスギア31を通じて左右前輪1L、1Rに伝達される。上記トランスミッション30には、現在の変速のレンジを検出するシフト位置検出手段32が設けられ、該シフト位置検出手段32は、検出したシフト位置信号を駆動モータコントローラ8に出力する。
【0009】
上記エンジン2の吸気管路14(例えばインテークマニホールド)には、メインスロットルバルブ15とサブスロットルバルブ16が介装されている。メインスロットルバルブ15は、アクセル開度指示装置(加速指示操作部)であるアクセルペダル17の踏み込み量等に応じてスロットル開度が調整制御される。このメインスロットルバルブ15は、アクセルペダル17の踏み込み量に機械的に連動するか、あるいは当該アクセルペダル17の踏み込み量を検出するアクセルセンサ40の踏み込み量検出値に応じて、エンジンコントローラ18が電気的に調整制御することで、そのスロットル開度が調整される。上記アクセルセンサ40の踏み込み量検出値は、駆動モータコントローラ8にも出力される。また、サブスロットルバルブ16は、ステップモータ19をアクチュエータとし、そのステップ数に応じた回転角により開度が調整制御される。上記ステップモータ19の回転角は、モータコントローラ20からの駆動信号によって調整制御される。なお、サブスロットルバルブ16にはスロットルセンサが設けられており、このスロットルセンサで検出されるスロットル開度検出値に基づいて、上記ステップモータ19のステップ数はフィードバック制御される。ここで、上記サブスロットルバルブ16のスロットル開度をメインスロットルバルブ15の開度以下等に調整することによって、運転者のアクセルペダルの操作とは独立して、エンジン2の出力トルクを制御することができる。
【0010】
また、エンジン2の回転数を検出するエンジン回転数検出センサ21を備え、エンジン回転数検出センサ21は、検出した信号をエンジンコントローラ18及び駆動モータコントローラ8に出力する。
また、符号34は制動指示操作部を構成するブレーキペダルであって、そのブレーキペダル34のストローク量がブレーキストロークセンサ35によって検出される。該ブレーキストロークセンサ35は、検出したブレーキストローク量を制動コントローラ36及び駆動モータコントローラ8に出力する。
【0011】
制動コントローラ36は、入力したブレーキストローク量に応じて、各車輪1L、2R、3L、3Rに装備したディスクブレーキなどの油圧ブレーキ系の制動装置37FL、37FR、37RL、37RRによって、各輪に作用する制動力を制御する。このとき、前後制動力配分が例えば前輪:後輪=60:40となるような予め決められた所定の制動力配分で、前輪及び後輪にそれぞれ制動力を作用させる。
【0012】
また、上記エンジン2の回転トルクTeの一部は、無端ベルト6を介して発電機7に伝達されることで、上記発電機7は、エンジン2の回転数Neにプーリ比を乗じた回転数Nhで回転する。
上記発電機7は、磁界を永久磁石で形成する永久磁石式の発電機であって、エンジン2の回転数に応じた発電を行い、発電した電力を電線9を通じてモータ4に供給可能となっている。上記モータ4の駆動軸は、減速機11及びクラッチ12を介して後輪3L、3Rに接続可能となっている。符号13はデフを表す。
【0013】
上記電線9の途中には、切替ボックス50及びジャンクションボックス10が設けられている。上記切替ボックス50は、切替手段を構成し、駆動モータコントローラ8からの指令に応じて、発電機7が発電した電力を、モータ4側若しくはバッテリ52側に切り替えたり、バッテリ52とモータ4とを接続したりする。この切替ボックス50は、例えばメカニカルリレー式や半導体リレー式によって構成すればよい。
【0014】
また、上記バッテリ52の蓄電率を計測する蓄電量センサ53が設けられ、その蓄電量センサ53は、計測した蓄電率を駆動モータコントローラ8に供給可能となっている。
また、上記ジャンクションボックス10内には電流センサ23が設けられ、該電流センサ23は、発電機7からモータ4に供給される電力の電流値Iaを検出し、当該検出した電機子電流信号を駆動モータコントローラ8に出力する。また、電線9を流れる電圧値(モータ4の電圧)が駆動モータコントローラ8で検出される。符号24は、リレーであり、駆動モータコントローラ8から指令によってモータ4に供給される電圧(電流)の遮断及び接続が制御される。
【0015】
また、モータ4は、駆動モータコントローラ8からの指令によって目標モータ界磁電流Ifmに制御され、その目標モータ界磁電流Ifmへの調整によって駆動トルクが目的とするトルクに調整される。
また、上記モータ4の駆動軸の回転数Nmを検出するモータ用回転数センサ26を備え、該モータ用回転数センサ26は、検出したモータ4の回転数信号を駆動駆動モータコントローラ8に出力する。
【0016】
また、上記クラッチ12は、油圧クラッチや電磁クラッチであって、駆動モータコントローラ8からのクラッチ制御指令に応じて接続状態又は切断状態となる。
また、各車輪1L、1R、3L、3Rには、車輪速センサ27FL、27FR、27RL、27RRが設けられている。各車輪速センサ27FL、27FR、27RL、27RRは、対応する車輪1L、1R、3L、3Rの回転速度に応じたパルス信号を車輪速検出値として駆動モータコントローラ8に出力する。
【0017】
駆動モータコントローラ8は、図2に示すように、4WD制御部8A、リレー制御部8B、モータ制御部8C、クラッチ制御部8D、及び制動力配分調節部8Xを備える。
上記リレー制御部8Bは、発電機7からモータ4への電力供給の遮断・接続を制御する。
【0018】
クラッチ制御部8Dは、上記クラッチ12にクラッチ制御指令を出力することで、クラッチ12の状態を制御する。
また、上記4WD制御部8Aは、所定サンプリング時間毎に図3に示す処理を行う。すなわち、まずステップS40では、車輪速センサ27FL、27FR、27RL、27RRからの信号に基づき演算した、前輪1L、1R(主駆動輪)の車輪速から後輪3L、3R(従駆動輪)の車輪速を減算することで、前輪1L、1Rの加速スリップ量であるスリップ速度ΔVFを求め、ステップS50に移行する。
【0019】
ここで、スリップ速度ΔVFの演算は、例えば、次のように行われる。
前輪1L、1Rにおける左右輪速の平均値である平均前輪速VWf、及び後輪3L、3Rにおける左右輪速の平均値である平均後輪速VWrを、それぞれ下記式により算出する。
VWf=(VWfl+VWfr)/2
VWr=(VWrl+VWrr)/2
次に、上記平均前輪速VWfと平均後輪速VWrとの偏差から、主駆動輪である前輪1L、1Rのスリップ速度(加速スリップ量)ΔVFを、下記式により算出する。
【0020】
ΔVF = VWf −VWr
ステップS50では、上記求めたスリップ速度ΔVFが所定値、例えばゼロより大きいか否かを判定する。スリップ速度ΔVFが0以下と判定した場合には、前輪1L、1Rが加速スリップしていないと推定されるので、ステップS30に移行して、切替ボックス50に対してバッテリ52側に電力供給可能な状態にスイッチを切り替える指令を出力した後に復帰する。
【0021】
一方、ステップS50において、スリップ速度ΔVFが0より大きいと判定した場合には、前輪1L、1Rが加速スリップしていると推定されるので、ステップS60に移行する。
ステップS60では、切替ボックス50に対し、モータ側に電力供給可能な状態にスイッチを切り替える指令を出力した後にステップS70に移行する。
【0022】
ステップS70では、下記式のように、前輪1L、1Rの加速スリップに、設計的または実験的に求めておいた係数K1を乗じて目標モータトルクTmを算出した後に、ステップS80に移行する。これによって、後輪3L、3Rのトルクは加速スリップ量に応じたトルクに設定される。
Tm = K1 × ΔVF
ステップS80では、モータ電機子電流Ia、つまり発電機7の発電電流を検出し、続いてステップS90にてモータの回転速度Nmを検出してステップS100に移行する。
【0023】
ステップS100では、目標モータトルクTm、モータ電機子電流Ia、及びモータ回転数Nmを変数として、マップなどに基づきモータ界磁電流を算出し、算出した目標モータ界磁電流Ifmをモータ制御部8Cに出力した後に復帰する。
次に、制動力配分調節部8Xの処理について説明する。
【0024】
制動力配分調節部8Xは、制動力配分調節手段を構成し、所定サンプリング時間毎に図4に示す処理を行う。すなわち、まずステップS500にて、現在の路面の勾配角θ1を推定した後に、ステップS505に移行する。勾配角θの推定は、例えば、4輪の車輪速=0km/h時のアナログGセンサの出力電圧を基準として、図5に示すような関係から、路面の勾配角θ1を推定する。
【0025】
ステップS505では、θ1<−θ0、つまり下り路か否かを判定して、下り路と判定した場合には、制動力配分調節をしないので、ステップS590に移行して、制動力配分調節フラグTBFLGをOFFにした後に復帰する。下り路でないと判定した場合にはステップS510に移行する。
ここで、θ0は正の値で、平坦路から坂道に確実に移動したと判定可能な閾値である。
【0026】
ステップS510では、4輪駆動状態(ΔVF>0)若しくはブレーキ操作がされていない(ブレーキSW=OFF)と判定した場合には、制動力配分調節をしないので、ステップS590に移行して、制動力配分調節フラグTBFLGをOFFにした後に復帰する。そうでなければステップS520に移行する。
ステップS520では、θ1>θ0、つまり登り路にいるか否かを判定し、登り路と判定した場合にはステップS530に移行し、平坦路面と判定した場合には540に移行する。
【0027】
ステップS530では、予定している前後荷重配分に対する、登り路による後輪側の荷重増加分に応じた、つまり勾配の大きさに応じた制動力の増加分に対応した第1のモータ駆動トルクTB1を下記式で求め、ステップS560に移行する。
TB1= T1×sinθ1
ここで、T1は、比例ゲイン(定数)である。
【0028】
ちなみに、勾配推定角θ1と第1のモータ駆動トルクTB1とは図6に示す関係となる。もっとも、勾配推定角θ1と第1のモータ駆動トルクTB1との関係を直線近似(例えば図6中、一点鎖線で示す直線A)して簡略化しても良い。
一方、坂道でないと(平坦路面と)判定されるとステップS540に移行する。ステップS540では、後進時か否かを判定し、後進時と判定した場合にはステップS550に移行して第1のモータ駆動トルクTB1に「0」を代入した後にステップS560に移行し、また、後進時でないと判定した場合には、ステップS590に移行する。
【0029】
また、ステップS560では、ブレーキ操作量を推定した後にステップS570に移行すれば良い。ブレーキ操作量の推定は、例えば次の▲1▼〜▲3▼のいずれかによって推定する。なお、本実施形態では、ブレーキ操作量として前輪側のブレーキトルク推定値BT1を使用しているが、後輪側のブレーキトルク推定値を使用しても良い。
【0030】
▲1▼ 液圧センサ(マスタシリンダ圧やホイールシリンダ圧を検出するセンサ)が検出した圧力P1から下記式によって推定する。また、ブレーキ操作量を使用しても良い。
BT1=K2×P1
▲2▼ 前輪の車輪減速度Vwdfから下記式によって推定する。
BT1=K3×Vwdf
▲3▼ 後輪の車輪減速度Vwdrから下記式によって推定する。
BT1=K4×Vwdr
【0031】
ステップS570では、ブレーキ操作量BT1に応じた第2のモータ駆動トルクTB2を下記式によって算出して、ステップS580に移行する。
TB2=K1×BT1
ただし、TB2がBT0以下の場合にはTB2に「0」を代入し、BT0よりも大きい場合に行う。
ステップS580では、第1のモータ駆動トルクTB1と第2のモータ駆動トルクTB2を加算して、モータ駆動指令値TB3を演算して、ステップS600に移行する。
TB3=TB1 + TB2
【0032】
ステップS610では、モータ駆動指令値TB3が「0」より大きいか否かを判定し、ゼロより大きいつまりモータ駆動指令値TB3が有ると判定した場合にはステップS610に移行し、そうでなければステップS590に移行する。
ステップS610では、制動力配分調節フラグTBFLGをONにしてステップS620に移行する。
【0033】
ステップS620では、エンジン停止中若しくはエンジントルクが所定以下の場合と判定した場合には、バッテリとモータとを接続するSW切替処理をした後にステップS630に移行する。
ステップS630では、モータ電機子電流Ia、モータ回転数Nmを入力してステップS640に移行する。
【0034】
ステップS640では、下記式に基づき上記モータ駆動指令値TB3に対応するモータ界磁電流Ifmを算出しモータ制御部8Cに出力してから処理を終了する。
ここで、アナログGセンサは車両進行方向検出手段を構成し、ステップS500,S560は後輪側偏差推定手段を構成し、ステップS530、S570,S580は駆動トルク算出手段を構成し、後述のモータ制御部8Cはモータトルク制動制御手段を構成する。
【0035】
次に、モータ制御部8Cは、4WD制御部8A及び制動力配分調節部8Xからの指令に基づきモータ4の界磁電流を目標界磁電流Ifmに調整することで、当該モータ4のトルクを所要の値に調整する。すなわち、ΔVF>0であれば4WD制御部8Aからの目標モータ界磁電流Ifmに制御し、制動力配分調節フラグTBFLGがONであれば、制動力配分調節部8Xからの目標モータ界磁電流Ifmに制御し、上記のいずれでもなければ、モータ界磁電流値をゼロにする。
【0036】
なお、ΔVF>0若しくは制動力配分調節フラグTBFLGがONであれば、クラッチ12を接続し、そうでなければクラッチ12を非接続状態とする。なお、モータが所定以上の高回転の場合にもクラッチ12を非接続状態とする。
次に、エンジンコントローラ18の処理について説明する。
エンジンコントローラ18では、所定のサンプリング時間毎に、入力した各信号に基づいて図7に示すような処理が行われる。
【0037】
すなわち、まずステップS210で、アクセルセンサ40からの検出信号に基づいて、運転者の要求する目標出力トルクTeNを演算して、ステップS220に移行する。
ステップS220では、スロットル開度やエンジン回転数などに基づき、現在の出力トルクTeを算出してステップS230に移行する。
【0038】
ステップS230では、加速スリップがあるか否かを判定し、加速スリップが加速スリップが無いと判定すればステップS290に移行する。一方、加速スリップが有る場合にはステップS240に移行する。
ステップS240では、加速スリップを抑制するための低減トルクTΔVFを、例えば下記式によって求めた後にステップS250に移行する。
TΔVF = ΔVF × K2
【0039】
ここで、K2は、実験などによって求めたゲインである。
ステップS250では、現時点でのモータトルクTmDを求めてステップS260に移行する。なお、2輪駆動状態で且つ非制動状態の場合には、モータトルクTmDはゼロである。
【0040】
ステップS260では、モータ4の駆動アシストによっても前輪の加速スリップが抑制しきれないトルク分(TΔVF−TmD)だけ、現在のエンジン出力トルクから減じた制限出力トルクTeMを、下記式によって求め、ステップS270に移行する。
TeM = Te −(TΔVF −TmD)
ステップS270では、制限出力トルクTeMが目標出力トルクTeNよりも大きいか否かを判定する。制限出力トルクTeMの方が大きいと判定した場合には、ステップS280に移行する。一方、制限出力トルクTeMの方が小さいか目標出力トルクTeNと等しければステップS290に移行する。
【0041】
ステップS280では、目標出力トルクTeNに制限出力トルクTeMを代入することで目標出力トルクTeNを増大して、ステップS290に移行する。
ステップS290では、現在の出力トルクTeに対する目標出力トルクTeNの偏差分ΔTe′を下記式に基づき出力して、ステップS300に移行する。
ΔTe′ =TeN − Te
ステップS300では、その偏差分ΔTeに応じたスロットル開度θの変化分Δθを演算し、その開度の変化分Δθに対応する開度信号を上記ステップモータ19に出力して、復帰する。
【0042】
ここで、上記ステップS230からS280の処理によって、モータ4が駆動されない状態若しくはモータ4の駆動アシストによっても加速スリップが抑制出来ないトルク分をエンジン側で低減して上記加速スリップが低減される。なお、この上記ステップS230からS280は、モータが非駆動状態のときにのみ実施しても良い。
【0043】
次に、上記構成の装置における作用などについて説明する。
また、路面μが小さいためや運転者によるアクセルペダル17の踏み込み量が大きいなどによって、エンジン2から前輪1L、1Rに伝達されたトルクが路面反力限界トルクよりも大きくなると、つまり、主駆動輪である前輪1L、1Rが加速スリップすると、クラッチ12が接続され且つモータ4に電力が供給されて加速スリップに応じたモータ4の駆動力が後輪3L、3Rに伝達されることで4輪駆動状態に移行する。続いて、前輪1L、1Rに伝達される駆動トルクが、当該前輪1L、1Rの路面反力限界トルクに近づくように調整されることで、2輪駆動状態に移行する。この結果、主駆動輪である前輪1L、1Rでの加速スリップが抑えられる。
【0044】
ここで、加速スリップ状態の場合には、エンジン2の回転数も高くなり易いことから発電機7の発電量も大きくなって、モータ4の駆動トルクも大きく設定可能となるが、このモータ4の駆動トルクによっても加速スリップを吸収できない状態には、加速スリップが吸収されない状態となる可能性もある。これに対し、本実施形態では、その分エンジンのトルクが調整されることで、加速スリップが低減する。すなわち、エンジンTCS制御によって加速スリップを抑制するため、このことから大きな発電機7を備えること無く主駆動輪である前輪の加速スリップを抑制することができる。
【0045】
また、車両が加速スリップしていない場合には、発電機7によって発電された電力の供給先がバッテリ52側となってバッテリ52の充電が行われる。
さらに、平坦路を前進走行中にブレーキペダル34が踏まれて制動操作が行われると、予め設定されている所定の制動力配分(例えば、前輪側:後輪側=60:40)で且つブレーキペダルの踏み込み量に応じた大きさで前輪及び後輪に制動力が作用して車両の減速及び停止がなされる。
【0046】
通常、上記所定の制動力配分は、平坦路の前進走行時に制動が掛けられた場合における前後荷重配分による理想制動力配分曲線Z1,Z2に基づき、図8に示す符号Xのように設定されて、前輪側が後輪側よりも制動力が大きくなるように制動が掛けられる結果、制動時に走行方向前側にある前輪が必ず先にロックするようにして、制動時の走行安定性を確保するようにしている。
【0047】
一方、平坦路面における後退時の制動を考えた場合、上記所定の制動力配分が予定している前後荷重配分に対して後輪側の荷重が増加することで、その後輪側への荷重増加によって理想制動力配分曲線Z1,Z2は図9のように後輪側に変化してしまう。そして、そのままでは、制動時に走行方向後側にある前輪側が先にロックする結果、後進走行速度が大きい場合や路面μが低い場合には、制動時に車両にふらつきが発生しやすくなる。
【0048】
これに対し、本実施形態では、車両後進時の制動操作量に基づき、予定している制動時の前後荷重配分に対する後輪側への荷重移動量(荷重増加量)に対応した偏差分に応じた制動方向(前進方向)のモータ駆動トルクTB2をモータ4で発生して後輪に負荷することで、実際の制動力配分曲線が、図9中の符号Xから符号Yのように変化して、つまり、後退時の理想制動力配分曲線Z1,Z2よりも後輪側の制動力が若干大きくなる。この結果、制動時に走行方向前側にある後輪側が先にロックして、後進走行速度が大きい場合や路面μが低い場合であっても、制動走行時の安定性が向上する。
【0049】
さらに、坂道の上り路での後退時にあっては、後進に制動による後輪側への荷重移動量(荷重増加量)の他に、図10に示すように、路面の勾配角θ1による後進方向の後退力が作用することによっても後輪側への荷重移動量(荷重増加量)があることから、その後輪側への荷重増加によって更に理想制動力配分曲線Z1,Z2は図11のように後輪側に変化して、そのままでは、制動時に走行方向後側にある前輪側が先にロックする結果、坂道発進時などによる制動後退時に、平坦路より顕著に、車両にふらつきが発生しやすくなる。
【0050】
これに対し、本実施形態では、予定している制動時の前後荷重配分(60:40)に対する、勾配による後輪側への荷重移動量(荷重増加量)に応じた偏差量だけ制動方向(前進方向)のモータ駆動トルクTB1を更に増加して後輪に負荷することで、実際の制動力配分曲線が、図11中符号Xから符号Yのように変化して、つまり、坂道後退時の理想制動力配分曲線Z1,Z2よりも後輪側の制動力が若干大きくなる。この結果、走行方向前側にある後輪側が先に制動ロックして、坂道での後退状態であっても、制動走行時の安定性が向上する。
【0051】
上記登り路における車両後退時に制動した場合のタイムチャートを示すと、油圧ブレーキ系の制動だけでは、図12に示すように、前輪側が早期かつ先にロックしてしまうが、本実施形態では、図13に示すように、制動を開始すると前後輪が共に徐々に周速が小さくなるように制動が掛かかり前輪の先ロックが抑えられる。
【0052】
ここで、上記4輪駆動制御システムでは、前輪1L、1Rの加速スリップに応じて4輪駆動状態に移行する場合で説明したが、アクセル開度などに応じて4輪駆動状態に移行する4輪駆動制御システムであっても良いし、4輪切替スイッチによって4輪駆動状態と2輪駆動状態とを切り替える構成であっても適用可能である。また、上記実施形態では、モータ4と後輪3L、3Rとの間に減速機11及びクラッチ12を介装した構成となっているが、当該減速機11及びクラッチ12は無くても構わない。
【0053】
また、上記実施形態では、発電機7として永久磁石式を例示しているが、界磁制御式の発電機を採用しても良い。また、発電機を装備せず、バッテリからモータに電力を供給するようにしても良い。
また、上記実施形態では、路面の勾配、及び後進時の制動操作量に基づいて後輪側への荷重配分増加量に応じた偏差量をそれぞれ推定して個別に制動力の増加分、つまり後輪側のモータ駆動トルクを求めているが、これに限定されない。例えば、走行状態に応じて図9や図11のような種々の理想制動力配分に対応したマップを持っていて、現在の走行状態及び制動操作量に応じて、上記マップに基づき直接、後輪側への荷重増加分に応じたモータ駆動トルク量を演算するようにしてもよい。
【0054】
また、上記実施形態では、予定した前後荷重に対する荷重配分の増加分に応じた偏差量として、勾配角と制動操作量の両方を使用し、個々に制動のためのモータ駆動トルクTB1及びTB2を演算しているが、これに限定されない。勾配角θ1だけを上記偏差量とし、制動操作量BT1はゲインの変数として、下記式でモータ駆動トルクを演算するようにしても良いし、偏差量として勾配角若しくは制動操作量だけを使用しても良い。また、他の因子を偏差量として使用しても良い。
TB3=K(BT1)×sinθ1
【0055】
また、上記実施形態では、油圧制動装置のブレーキディスクなどによって4輪全てに制動力を作用させる構成で説明しているが、これに限定されない。例えば、前輪は上記油圧制動装置のブレーキディスクなどによって制動を掛けるようにしておき、後輪については、モータ駆動トルクだけで制動を掛けるように設定しても良い。
【0056】
また、前輪の駆動もモータからなる車両であっても適用可能である。
なお、モータによって制動方向の駆動トルクを発生させるが、モータが回転しない場合もある、要は制動方向の駆動トルクが後輪に掛かれば良い。
次に、第2実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、上記第1実施形態と同様な装置については同一の符号を付して詳細は省略する。
【0057】
第1実施形態では、前輪をエンジンにより駆動される主駆動輪とし後輪をモータにより駆動される従駆動輪としたが、第2実施形態では、前輪をモータにより駆動される従駆動輪とし後輪をエンジンにより駆動される主駆動輪としている。その他の構成は上記第1実施形態と同様である。
ただし、駆動モータコントローラ8における制動力配分調節部8Xの処理が若干異なる。すなわち、第2実施形態の制動力配分調節部8Xでは、坂道の下り路での車両前進時の制動時にのみ制動力配分調整を行う。また、モータ制御部8Cでは、TBFLGがONの場合には、モータ4を車両後進方向に回転するトルクを発生させるように制御する点も第1実施形態と異なる。
【0058】
その制動力配分調節部8Xの処理は、所定サンプリング時間毎に図14に示す処理を行う。すなわち、まずステップS800にて、路面の勾配角θ1を推定した後に、ステップS810に移行する。勾配角θの推定は、例えば、4輪の車輪速=0km/h時のアナログGセンサの出力電圧を基準として路面の勾配角θ1を推定する。
【0059】
ステップS810では、θ1<−θ0、つまり下り路か否かを判定して、下り路と判定した場合にはステップS820に移行し、そうでなければステップS880に移行して、制動力配分調節フラグTBFLGをOFFにした後に復帰する。
ステップS820では、4輪駆動状態(ΔVF>0)若しくはブレーキ操作がされていない(ブレーキSW=OFF)と判定した場合には、制動力配分調節をしないので、ステップS880に移行して、制動力配分調節フラグTBFLGをOFFにした後に復帰する。そうでなければステップ830に移行する。
【0060】
ステップS830では、アナログGセンサに基づき前進時か否かを判定し、先進時と判定した場合にはステップS840に移行し、そうでなければステップS880に移行する。
ステップS840では、予定している前後荷重配分に対する、下り路による前輪側の荷重配分増加分に応じた偏差量、つまり勾配の大きさθ1に応じた第1のモータ駆動トルクTB1を下記式で求め、ステップS8500に移行する。もっとも、勾配推定角θ1と第1のモータ駆動トルクTB1との関係を直線近似して簡略化しても良い。
【0061】
TB1= T2×sinθ1
ここで、T2は、比例ゲイン(定数)である。
また、ステップS850では、ブレーキ操作量を推定した後にステップS860に移行する。ブレーキ操作量の推定は、例えば次の▲1▼〜▲3▼のいずれかによって推定する。なお、本実施形態では、ブレーキ操作量として前輪側のブレーキトルク推定値BT1を使用している。
【0062】
▲1▼ 液圧センサ(マスタシリンダ圧やホイールシリンダ圧を検出するセンサ)が検出した圧力P1から下記式によって推定する。また、ブレーキ操作量を使用しても良い。
BT1=K5×P1
▲2▼ 前輪の車輪減速度Vwdfから下記式によって推定する。
BT1=K6×Vwdf
▲3▼ 後輪の車輪減速度Vwdrから下記式によって推定する。
BT1=K7×Vwdr
【0063】
ステップS860では、下り路におけるブレーキ操作量BT1に応じた第2のモータ駆動トルクTB2を下記式によって算出して、ステップS870に移行する。
TB2=K8×BT1
ただし、TB2がBT0以下の場合にはTB2に「0」を代入し、BT0よりも大きい場合に行う。
ステップS870では、第1のモータ駆動トルクTB1と第2のモータ駆動トルクTB2を加算して、モータ駆動指令値TB3を演算して、ステップS890に移行する。
TB3=TB1 + TB2
【0064】
ステップS890では、モータ駆動指令値TB3が「0」より大きいか否かを判定し、ゼロより大きいつまりモータ駆動指令値TB3が有ると判定した場合にはステップS900に移行し、そうでなければステップS880に移行する。
ステップS900では、制動力配分調節フラグTBFLGをONにしてステップS910に移行する。
【0065】
ステップS910では、エンジン停止中若しくはエンジントルクが所定以下の場合と判定した場合には、バッテリとモータとを接続処理をした後にステップS920に移行する。
ステップS920では、モータ電機子電流Ia、モータ回転数Nmを入力してステップS930に移行する。
【0066】
ステップS930では、下記式に基づき上記モータ駆動指令値TB3に対応するモータ界磁電流Ifmを算出して処理を終了する。
なお、フラグTBFLGがONの場合には、モータの回転方向を後退方向に回転させるように制御する。
次に、第2実施形態に動作や作用・効果などについて説明する。
【0067】
下り坂の前進時にあっては、路面の勾配によって作用する前進力によって前後輪側への荷重移動量(荷重増加量)が予定している前後荷重配分によりも増加すると共に、下り坂の前進時での制動によっても後輪側への荷重移動量(荷重増加量)が増加するので、理想制動力配分が前輪側が多くなるため、制動力が大きいなどの条件によっては、前輪側の制動ロックに対し、走行方向後側にある後輪が先に制動ロックして、制動走行時に車両がふらつくおそれがある。
【0068】
これに対して、本実施形態では、前輪側への荷重増加分に応じてモータ駆動トルクによって前輪側の制動力を増加させることで、実際の制動力配分曲線Yが、図15のようになって、つまり、下り坂前進時の理想制動力配分曲線Z1,Z2よりも前輪側の制動力が大きくなる。この結果、走行方向前側にある前輪側が先に制動ロックして、下り坂での前進状態であっても、制動走行時の安定性が向上する。
【0069】
なお、モータによって制動方向の駆動トルクを発生させるが、モータが回転しない場合もある、要は制動方向の駆動トルクが前輪に掛かれば良い。
その他の構成や作用・効果は上記第1実施形態と同様である。
また、前後輪ともにモータ駆動方式である場合には、上記第1実施形態と第2実施形態の両方の機能をもった制動力配分調節部8Xとすればよい。
また、4輪駆動車の実施形態以外に、前輪又は後輪をモータ駆動する2輪駆動車であっても構わない。
また、モータは電動モータ以外に油圧モータであっても構わない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく第1実施形態に係る車両構成図を示す図である。
【図2】本発明に基づく第1実施形態に係るモータコントローラの構成を示す図である。
【図3】本発明に基づく第1実施形態に係る4WD制御部の処理を説明する図である。
【図4】本発明に基づく第1実施形態に係る制動力配分調節部の処理を説明する図である。
【図5】アナログGセンサ出力電圧と勾配角との関係を示す図である。
【図6】勾配角と第1のモータ駆動トルクとの関係を示す図である。
【図7】本発明に基づく第1実施形態に係るエンジンコントローラの処理を説明する図である。
【図8】平坦路での前進時の前後制動力配分を示す図である。
【図9】平坦路での後退時の前後制動力配分を示す図である。
【図10】登り路後退時の状態を示す図である。
【図11】登り路での後退時の前後制動力配分を示す図である。
【図12】登り路での後退時制動の比較のためのタイムチャートを示す図である。
【図13】登り路での後退時制動の第1実施形態を採用した場合でのタイムチャートを示す図である。
【図14】本発明に基づく第2実施形態に係る制動力配分調節部8Xの処理を説明する図である。
【図15】下り路での前進時の前後制動力配分を示す図である。
【符号の説明】
1L、1R 前輪
2 エンジン
3L、3R 後輪
4 モータ
6 ベルト
7 発電機
8 駆動モータコントローラ
8A 4WD制御部
8B リレー制御部
8C モータ制御部
8D クラッチ制御部
8X 制動力配分調節部
9 電線
10 ジャンクションボックス
11 減速機
12 クラッチ
18 エンジンコントローラ
21 エンジン回転数センサ
22 電圧調整器
23 電流センサ
26 モータ用回転数センサ
27FL、27FR、27RL、27RR
車輪速センサ
30 トランスミッション
31 ディファレンシャル・ギヤ
32 シフト位置検出手段
34 ブレーキペダル
35 ブレーキストロークセンサ
36 制動コントローラ
37FL、37FR、37RL、37RR
制動装置
40 アクセルセンサ
50 切替ボックス
52 バッテリ
Ifh 発電機の界磁電流
V 発電機の電圧
Nh 発電機の回転数
Ia 目標電機子電流
Ifm 目標モータ界磁電流
E モータの誘起電圧
Nm モータの回転数(回転速度)
TB1 第1のモータ駆動トルク
TB2 第2のモータ駆動トルク
TB3 モータ駆動指令値
θ1 勾配角
BTFLG 制動力配分調節フラグ
BT1 ブレーキトルク推定値(ブレーキ操作量)

Claims (8)

  1. 前後輪のうちの後輪がモータで駆動可能となっていると共に、制動操作時に所定の制動力配分で前輪及び後輪にそれぞれ制動力を作用させる制動装置を備えたモータ駆動車両の制動制御装置において、
    車両後退時に制動操作が実施されると、上記所定の制動力配分で予定する前後荷重配分に対する後輪側の荷重配分の増加分に応じた制動方向の駆動トルクを、上記モータの駆動によって後輪に付与する制動力配分調節手段を備えることを特徴とするモータ駆動車両の制動制御装置。
  2. 上記制動力配分調節手段は、車両の前進若しくは後退を検出する車両進行方向検出手段と、車両後退時で制動作動された場合に上記所定の制動力配分で予定する前後荷重配分に対する後輪側での荷重配分の増加分に応じた偏差量を推定する後輪側偏差推定手段と、後輪側偏差推定手段で推定した偏差量に応じた制動方向の駆動トルクを算出する駆動トルク算出手段と、車両後退且つ制動操作中と判定すると駆動トルク算出手段が算出した駆動トルクに応じた制動方向のトルクに上記モータの駆動トルクを制御するモータトルク制動制御手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載したモータ駆動車両の制動力配分調整装置。
  3. 上記後輪側偏差推定手段は、路面の勾配角に基づき上記偏差量を推定することを特徴とする請求項2に記載したモータ駆動車両の制動力配分調整装置。
  4. 上記後輪側偏差推定手段は、車両後退中の制動操作量に基づき上記偏差量を推定することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載したモータ駆動車両の制動力配分調整装置。
  5. 前後輪のうちの前輪がモータで駆動可能となっていると共に、制動操作時に所定の制動力配分で前輪及び後輪に制動トルクを作用させる制動装置を備えたモータ駆動車両の制動制御装置において、
    車両が下り路を前進時に制動操作が実施されると、上記所定の制動力配分で予定する前後荷重配分に対する前輪側の荷重配分の増加分に応じた制動方向の駆動トルクを、上記モータの駆動によって前輪に付与する制動力配分調節手段を備えることを特徴とするモータ駆動車両の制動制御装置。
  6. 上記制動力配分調節手段は、車両の前進若しくは後退を検出する車両進行方向検出手段と、車両が下り路を前進時で制動作動された場合に上記所定の制動力配分で予定する前後荷重配分に対する前輪側での荷重配分の増加分に応じた偏差量を推定する前輪側偏差推定手段と、前輪側偏差推定手段で推定した偏差量に応じた制動方向の駆動トルクを算出する駆動トルク算出手段と、車両が下り路を前進且つ制動操作中と判定すると駆動トルク算出手段が算出した駆動トルクに応じた制動方向のトルクに上記モータの駆動トルクを制御するモータトルク制動制御手段とを備えることを特徴とする請求項5に記載したモータ駆動車両の制動力配分調整装置。
  7. 上記前輪側偏差推定手段は、路面の勾配角に基づき上記偏差量を推定することを特徴とする請求項6に記載したモータ駆動車両の制動力配分調整装置。
  8. 上記前輪側偏差推定手段は、下り路を車両前進中の制動操作量に基づき上記偏差量を推定することを特徴とする請求項7に記載したモータ駆動車両の制動力配分調整装置。
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