JP2004311575A - 半導体基板用研磨組成物及びこれを用いた半導体基板製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】例えばコロイダルシリカなどの軟質砥粒と例えばダイヤモンドまたはアルファアルミナなどの硬質砥粒とが分散媒としての純水に分散されるとともに、研磨促進剤および殺菌剤が含まれている研磨組成物6である。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、青色発光ダイオードや青紫色半導体レーザに用いられる窒化ガリウム系半導体基板の研磨に主として供される研磨組成物およびこの研磨組成物を用いた半導体基板研磨方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、大口径の窒化ガリウム基板(ウェハ)を精密仕上げするまでの研磨方法として次のような方法が提案されている(特許文献1参照)。大きな粒子からなる砥粒で研磨除去速度が12μm/hr前後の高速研磨を行い、その後、段階を経て順次小さな粒径(0.1〜0.5μm)の多結晶ダイヤモンド砥粒に切り換え、研磨除去速度1μm/hrまで徐々に遅くしながら研磨していくことで基板表面の平坦性を大幅に改善する方法である。最後に基板に残った表面ダメージ層(スクラッチや加工変質層(以下、潜傷と称する))を除去するために、RIEを用いて低いエッチングレート(300nm/min以下)で基板の表面をエッチングして、スクラッチや潜傷を取り去る。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−322899
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のようにRIE法により最終的な平坦化処理を行うものにおいても、以下のような問題がある。
【0005】
すなわち、湿式研磨した後に洗浄、乾燥を行い、次いで基板をチャンバーにセットしプロセスガスとして塩素ガスを流しつつ高周波電源を用いてRIEエッチング(50℃)処理を施さなければならないという問題である。具体的にいうと、湿式の研磨工程から乾式のRIEエッチング工程に移行することによる加工工程の複雑さ、その工程の長さや、塩素ガスを使用するための設備対策費用などによりコスト増大は避けられない。ところで、従来の3μm/hr以上の研磨速度で研磨した後に引き続き湿式研磨でスクラッチや潜傷を発生させることなく平坦化する方法があれば、RIE工程を省略することができ、大幅なコストダウンを図ることが期待できる。
【0006】
本発明は、上記実状に鑑みてなされたものであって、窒化ガリウム系半導体基板のように比較的硬質で研磨の困難性の高い被研磨物の研磨作業を安価かつ簡易に行うことができるようにすることを解決しようとする課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る研磨組成物は、軟質砥粒と硬質砥粒とが分散媒としての水に分散されている、ことを特徴とする。
【0008】
ここで、軟質砥粒は、ビッカース硬さ試験によるその硬度が400〜1000kg/mm2の砥粒であることが好ましく、硬質砥粒は、ビッカース硬さ試験によるその硬度が1300〜6000kg/mm2の砥粒であることが好ましい。なお、軟質砥粒と硬質砥粒として同じ硬度の砥粒を用いることはない。
【0009】
本発明に係る研磨組成物によれば、硬質砥粒とは別に軟質砥粒も含まれた複合的な砥粒となっているために、硬質砥粒の被研磨面への強い接触が軟質砥粒で緩和されることになる。すなわち、軟質砥粒によって硬質砥粒同士が凝集することが妨げられることで、微小な硬質砥粒でも被研磨面にスクラッチや潜傷を発生させる原因として考えられる凝集体の発生が抑制される。これにより、被研磨面に硬質砥粒が強くかみつかないよう軟質砥粒の緩衝作用が働いて被研磨面にスクラッチや潜傷が発生しないようにでき、高精度の平坦性を有する被研磨面を得ることができる。また、そのようにスクラッチや潜傷を発生させることなく、所望の高速研磨を行えるので、効率的な研磨ができる。例えば硬質砥粒としてダイヤモンドと軟質砥粒とを組み合わせた研磨組成物の場合、比較的高い研磨圧力での研磨や研磨時の温度を比較的高い状態で研磨できるようになるから、研磨速度も1μm/hr以上にすることができる。なお、研磨後の被研磨面におけるスクラッチが深さ100オングストローム以下であればよいのであって、全くスクラッチや潜傷が無い状態に研磨しなければならないというわけではなく、少なくとも上記スクラッチ深さの条件達成により課題解決ができたことになる。これにより、RIE加工などの超精密な平坦化加工を別途行わなくても半導体基板の所望の仕上げ研磨が十分行える。このため、湿式研磨を行うだけで最終工程である仕上げ研磨まで行えるので、設備費用も少なくできるとともに、その研磨加工の効率が向上し、生産性が高められる。さらに、水を砥粒の分散媒としているので、油性の分散媒を用いた場合に比して樹脂製研磨パッドを傷めにくいから、その研磨パッド寿命が長くなるなどの利点もある。
【0010】
本発明に係る研磨組成物は、前記水は比抵抗が1MΩ・cm以上であることが好ましい。この場合、前記水は、例えばイオン交換器により水中の陽イオン成分や陰イオン成分を除去するなどにより純水または超純水を製造する装置から得られる水(純水または超純水)であることが好ましい。
【0011】
本発明に係る研磨組成物は、研磨促進剤および殺菌剤が含まれていることが好ましい。前記研磨促進剤は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、一塩基酸、二塩基酸、および、リン酸のうちの少なくともいずれか一つを含むものであることが好ましい。研磨促進剤により化学的研磨作用などが促進されるので、研磨速度が高まり、作業効率が向上する。また、殺菌剤は、過酸化水素、アンモニア、有機アミンのうちのいずれか一つであることが好ましい。この場合、前記有機アミンは、ピペラジン、アミノエチルエタノール、エチレンジアミン、ジエチレントリアミンのうちのいずれか一つであることが好ましい。すなわち、水を分散媒として用いていることでバクテリアなどの細菌類が研磨組成物中に増殖し、研磨装置や研磨組成物を循環する装置や管路などを汚染するおそれがあるけれども、殺菌剤により細菌類の増殖が発生しないよう殺菌できるので、細菌類の汚染箇所を清浄化する作業や汚染による配管交換などが不要になり、工事費用の省略を図れるし、清掃作業などのためのプラント停止が回避できる。なお、過酸化水素を利用した殺菌剤の場合、液中に過酸化水素が少なくとも200ppm以上研磨組成物中に含まれていると殺菌効果がある。アンモニアの場合は、0.1重量%以上研磨組成物中に含まれていると殺菌効果がある。上記に示した各有機アミンについては、殺菌作用のみならず、金属イオンをトラップするので、被研磨物として例えば窒化ガリウム系化合物半導体の基板表面の金属イオンによる汚染を低減できる。
【0012】
本発明に係る研磨組成物は、前記硬質砥粒は、平均粒径が100〜1000nmのダイヤモンドまたはアルファアルミナからなることが好ましい。硬質砥粒の平均粒径が100nmよりも小さいと、研磨速度が遅くなって作業効率を低下させる。硬質砥粒の平均粒径が1000nmより大きいと、被研磨面の面粗さの点で平坦度の高い所望の表面状態が得られない。従って、上記のように硬質砥粒の平均粒径を設定していることによって、研磨作業効率を必要以上に低下させることなく、平坦度の高い研磨を行うことができる。上記の粒径範囲の微小粒ダイヤモンドやアルファアルミナの場合、スクラッチや潜傷を発生させないように研磨することができるのみならず、安価な研磨組成物にできる。
【0013】
本発明に係る研磨組成物は、前記軟質砥粒は、コロイダルシリカ、ヒュームドシリカ、コロイダルアルミナ、ヒュームドアルミナ、ベータアルミナ、ヒュームドチタニアのうちの少なくともいずれか一つであることが好ましい。
【0014】
本発明に係る研磨組成物は、前記軟質砥粒の平均粒子径が前記硬質砥粒の平均粒子径の2/3以下1/20以上の範囲にあることが好ましい。この場合、軟質砥粒が硬質砥粒と被研磨面との間に入り込み易くなるため、硬質砥粒の被研磨面へのかみこみが軟質砥粒によって抑制され易くなる。
【0015】
本発明に係る研磨組成物は、前記軟質砥粒と前記硬質砥粒の重量比が硬質砥粒1に対して、少なくとも軟質砥粒2.5以上25以下の範囲にあることが好ましい。この場合、軟質砥粒が硬質砥粒の2.5倍〜25倍程度含まれていると、軟質砥粒が硬質砥粒の凝集を抑制するとともに、軟質砥粒が硬質砥粒と被研磨面との間に入り込み易くなり、緩衝材として十分機能するため、硬質砥粒の被研磨面へのかみこみが抑制され易くなり、スクラッチや潜傷の発生が十分抑制される。
【0016】
本発明に係る研磨組成物は、前記硬質砥粒としてダイヤモンド0.2〜2.0重量%、前記軟質砥粒0.4〜20.0重量%、前記研磨促進剤0.1〜5.0重量%、前記殺菌剤0.02〜2重量%および残部が水からなることが好ましい。
ダイヤモンドはその密度が3.5g/cm3であるから、ダイヤモンドの砥粒は水の分散媒中では静置により沈降していくが、上記割合で軟質砥粒が含まれていることにより、沈降したダイヤモンド砥粒の凝集が生じないように軟質砥粒が機能する。そのため、凝集したダイヤモンド砥粒により研磨時にスクラッチや潜傷が発生するという不具合も解消できる。なお、ダイヤモンド砥粒が沈降していても、超音波による振動を与えることによって容易に分散状態に戻すことができる。また、軟質砥粒が含まれることによってもダイヤモンド砥粒の分散性が高めれられることになる。また、軟質砥粒の含有比率(濃度)を0.4〜20.0重量%とすることは、本発明の研磨組成物において軟質砥粒が常時安定に存在できる濃度を定めている。硬質砥粒と軟質砥粒との関係は、硬質砥粒濃度は小さく、軟質砥粒濃度が大きくなることが好ましく、研磨速度の点から硬質砥粒濃度が0.2重量%よりも低いと、通常必要な研磨速度である1μm/hrを維持できなくなる。硬質砥粒濃度が2.0重量%よりも濃いものとなると、硬質砥粒の凝集が生じやすくなることでスクラッチや潜傷の発生の抑制の解消が図れにくくなる点で硬質砥粒濃度の上限となる。軟質砥粒についての濃度上限として20.0重量%としているのは、特に粒子径100nm以下のコロイダルシリカを使用する場合においては20.0重量%を越えた濃度となっていると、研磨組成物のゲル化が急速に生じるおそれが高いためである。一旦ゲル化するとその研磨組成物を元の分散状態に戻すことが困難である。
【0017】
本発明に係る半導体基板の研磨方法は、請求項1ないし12のいずれかに記載の半導体基板用研磨組成物を用いて窒化ガリウム系化合物半導体基板を研磨することを特徴とする。
【0018】
本発明に係る半導体基板の研磨方法によれば、シリコンウェハなどと比較して硬質の半導体基板である窒化ガリウム系化合物半導体基板(ビッカース硬度が1000〜1300kg/mm2程度である)を研磨するのに、ダイヤモンドあるいはアルファアルミナ(コランダム)などの硬質砥粒を用いることにより研磨レートを十分大きくとった研磨を行うことができながらも、そのような硬質の砥粒のみで研磨したときのように、スクラッチや潜傷が研磨面に不当に残ってしまうという不具合も解消できるに至った。したがって、RIE加工などの超精密な平坦化加工を別途行わなくても窒化ガリウム系化合物半導体基板の研磨が十分行えることになる。このため、窒化ガリウム系化合物半導体基板の研磨工程としては湿式研磨を行うだけで精密研磨まで行え、湿式研磨工程のみで最終研磨工程まで行うことができるので、設備費用も少なくできるとともに、その研磨加工の効率が向上し、生産性が高められる。
【0019】
本発明に係る半導体基板の研磨方法は、被研磨物の被研磨面に対して対向する研磨面を備えるとともに、その対向する方向に沿った軸心周りで回転される研磨具の前記被研磨物に対する研磨荷重が50〜900gf/cm2で、前記研磨具の研磨面の外周における移動速度が25〜250m/minであることが好ましい。この場合、被研磨物の被研磨面における研磨除去速度(研磨レート)が0.5〜2.0μm/hrの比較的迅速で、かつ精密な平坦化加工を研磨によって行うことができる。研磨荷重や、研磨具の外周における移動速度(周速)が上記値の上限よりも大きい場合、研磨具に貼り付けた研磨パッドが挫屈する可能性が高くなることで、被研磨物の平坦性が損なわれるおそれがあるとともに、研磨パッドの寿命を短くしてしまうおそれがあるが、上記範囲内であれば研磨パッドの寿命も適正なものとなる。
【0020】
本発明に係る半導体基板の研磨方法は、前記半導体基板用研磨組成物は、研磨時に10℃以上80℃以下の温度範囲で用いられることが好ましい。この場合、研磨組成物の研磨時における温度が高いほど研磨レートが高められるので有効であり、したがって、必要な研磨レートにできる温度として10℃以上に研磨組成物の温度が設定され、研磨パッドなどを用いた場合そのパッドの寿命を十分長く使用できる研磨温度として80℃以下であることが認められるので、研磨レートと研磨パッドの寿命とが適正なものにできる。
【0021】
本発明に係る半導体基板の研磨方法は、研磨用の定盤に研磨パッドを貼り付けた状態で、前記半導体組成物を用いて半導体基板を研磨することが好ましい。この場合、研磨パッドは引っ張り強度に強く、耐摩耗性ある樹脂を金属定盤に貼り付けた状態で研磨することにより、被研磨物に対するスクラッチや潜傷の発生を抑制できる。直接金属定盤上で研磨する場合、研磨中に硬質砥粒(例えばダイヤモンド)が定盤に突き刺さって残るおそれがあり、そのような硬質砥粒が研磨の際固定砥粒として機能することによって、窒化ガリウム系化合物半導体基板にスクラッチや潜傷が発生することがあるけれども、研磨パッドにより硬質砥粒が金属定盤に突き刺さらないようになっているから、硬質砥粒が研磨の際固定砥粒として機能することもない。
【0022】
本発明に係る半導体基板の研磨方法は、前記研磨組成物を用いて前記被研磨物を研磨する工程の後、前記硬質砥粒が含まれていない研磨組成物を用いて仕上げ研磨することが好ましい。この場合、仕上げ研磨において硬質砥粒による研磨がないので、研磨レートは低いものの、被研磨面の平坦度は著しく精度のよいものにできる。
【0023】
本発明に係る半導体基板の研磨方法は、被研磨物を研磨するとき、前記研磨パッドの圧縮率は、1.0〜20vol%であることが好ましい。研磨パッドが軟らか過ぎると研磨圧力に負けて押しひしがれることになり被研磨物の被研磨面の平坦度が粗悪なものとなるおそれが高く、一方研磨パッドが硬過ぎると平坦度がよいものとなるものの研磨パッドに硬質砥粒が突き刺さりやすくなることで硬質砥粒が固定砥粒として機能しスクラッチや潜傷が生じやすくなるが、研磨パッドが上記圧縮率に設定されていると、被研磨面の平坦度を良好なものとしながら、かつスクラッチや潜傷の発生を防ぐことができる。
【0024】
本発明に係る半導体基板の研磨方法は、前記仕上げ研磨は、前記軟質砥粒、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、リン酸および純水のみにより構成される研磨組成物のみが研磨剤として用いられることが好ましい。この場合、平坦度の点で高精度の仕上げ研磨ができる。
【0025】
本発明に係る半導体基板の研磨方法は、前記研磨された後の被研磨物の被研磨面の表面粗さが算術平均粗さ(Ra)が20オングストローム以下で、かつ前記被研磨面の厚さばらつき(TTV)が20μm以下であることが好ましい。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0027】
図1を参照して、本発明に係る研磨組成物を用いて窒化ガリウム系半導体基板を研磨する工程を示している。この工程では、例えば脂肪酸、アルコール、高分子界面活性剤を主体とした非水溶媒系でなく、複合砥粒と研磨促進剤、殺菌剤、および水(ただし純水が望ましい)からなる本発明に係る新規な水溶性研磨組成物が用いられる。この研磨組成物は、研磨時に用いられる樹脂製研磨パッドを研磨作業において損傷することなくその長期使用を保証するものである。
【0028】
図1には、窒化ガリウム化合物半導体基板の研磨に供される研磨装置1の要部が概略的に示されている。図1を参照して、研磨装置1は、円盤状の金属定盤2と、この金属定盤2の上方に対向する状態で被研磨物3を保持する保持側定盤4とを設けている。金属定盤2上には、研磨パッド5が貼り付けられている。この研磨パッド5は、表面がスエード調に加工された樹脂製のものである。保持側定盤4と金属定盤2のうち、少なくとも金属定盤2は上下方向に沿った縦軸心周りで回転駆動される。保持側定盤4は回転駆動するものでも、しないものでもよい。研磨時においては、被研磨物3であるワークに対して保持側定盤4を介して所望の研磨荷重が付与されるようにしている。
【0029】
被研磨物3である窒化ガリウム系化合物半導体基板からなる半導体ウェハは、カラーなどの保持具(図示せず)により保持側定盤4に保持されている。研磨装置1には、研磨組成物として、研磨スラリー6を研磨位置に滴下供給する供給装置7が設けられているとともに、その供給装置7は研磨に供されたその研磨スラリーを回収して再び研磨箇所に供給できるように循環させるものである。
【0030】
この研磨スラリー6は、硬質砥粒と軟質砥粒とを分散媒としての純水に分散し、さらにその各砥粒を水に分散したものには研磨促進剤および殺菌剤を混合して構成したものである。硬質砥粒としては、例えば微小粒のダイヤモンド、または、アルファアルミナを用いている。軟質砥粒としては、例えば、コロイダルシリカ、ヒュームドシリカ、コロイダルアルミナ、ヒュームドアルミナ、ベータアルミナ、ヒュームドチタニアのうちの少なくともいずれか一つを用いている。分散媒としての水は、イオン交換器により製造された純水を用いている。この場合、その純水の比抵抗は1MΩ・cm以上であることが好ましい。ただし、分散媒としての水は、その比抵抗が100kΩ・cm程度でも使用可能である。研磨促進剤としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、一塩基酸(R・COOM)、二塩基酸(R・(COOM)2)、および、リン酸のうちの少なくともいずれか一つを用いてもよい。ここで、一塩基酸、二塩基酸のRは直鎖のアルキル基であり、Mは例えばカリウムやナトリウムなどから選択される金属を意味する。なお、研磨促進剤としては、例示しなかったその他のアルカリ金属の水酸化物などでもよい。殺菌剤としては、過酸化水素(H2O2)、アンモニア、有機アミンのうち少なくとも1つを含む。また、殺菌剤としての有機アミンについては、ピペラジン、アミノエチルエタノール(AEEA)、エチレンジアミン(EDA)、ジエチレントリアミン(DETA)のうちのいずれか一つが選択されてもよい。これら有機アミンは、研磨時に研磨スラリーに取り込まれた金属イオンに配位して錯体をつくる傾向があるため、殺菌効果のみならず窒化ガリウム系化合物半導体基板の金属イオン汚染を抑制することにも寄与する。
【0031】
本発明に係る研磨組成物の好ましい組成としては、ダイヤモンドが平均粒径100〜600nmであり、これに対して軟質砥粒としてのコロイダルシリカが平均粒径35〜130nmである。そして、コロイダルシリカの粒径はダイヤモンドの粒径の2/3以下1/20以上の範囲にあることがコロイダルシリカ砥粒によってダイヤモンド砥粒の凝集を抑制する上で好ましい。
【0032】
また、硬質砥粒としてダイヤモンド0.2〜2.0重量%、軟質砥粒0.4〜20.0重量%、研磨促進剤0.1〜5.0重量%、殺菌剤0.02〜2重量%および残部が水からなる組成の研磨組成物が好ましい。
【0033】
研磨パッド5は、その樹脂素材としてポリウレタンがある。また、研磨パッド5は、その非研磨時に対して研磨時における圧縮率が1.0〜20vol%であることが精密研磨を行う上で好ましい。
【0034】
また、窒化ガリウム系化合物半導体に対する研磨を本実施形態にかかる研磨組成物を用いたとき、研磨荷重が50〜900gf/cm2で、前記研磨具の研磨面の外周における移動速度が25〜250m/minであることが好ましい。研磨組成物の研磨面に供給されるときの温度は10℃〜80℃の範囲であることが好ましい。
【0035】
このようにして研磨された後の被研磨物の被研磨面の表面粗さは、算術平均粗さ(Ra)が20オングストローム以下で、かつ前記被研磨面の厚さばらつき(TTV)が20μm以下にできるのであり、このため、RIE工程を不要にでき、湿式研磨を行う工程のみで精密仕上げできることになる。
【0036】
硬質砥粒と軟質砥粒とを水に分散した研磨組成物による研磨工程を経た後、さらに、上述研磨組成物に使用される硬質砥粒を含まないで軟質砥粒のみを含む研磨組成物を用いて仕上げ研磨してもよい。この場合、上述研磨組成物に使用される軟質砥粒、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、リン酸および純水のみにより構成される研磨組成物のみが研磨剤として用いられて、仕上げ研磨を行ってもよい。こうすることにより、一層平面精度の高い研磨を行うことができる。
【0037】
本発明に係る半導体基板用組成物は、主に窒化ガリウム系化合物半導体基板の研磨に用いられるが、これに限定されるものではなく、窒化ガリウム系化合物半導体基板の硬度に近い硬度の半導体基板の研磨に好適である。
【0038】
【実施例】
本発明者は、本発明に係る半導体基板用研磨組成物を作製し、その作製した研磨組成物を用いた研磨実験を行った。以下に、その研磨組成物および実験について説明する。
【0039】
その実験は、市販の研磨機を用い、研磨圧力は600g/cm2、研磨時間60〜80分、定盤回転数60〜80rpm(定盤の周速20〜30m/min)、研磨に供される研磨組成物による研磨スラリーの流量20〜30ml/min、精密仕上げ用のスウェード調樹脂製研磨パッドを用いた。被研磨物は、窒化ガリウム系化合物半導体基板(ウェハ)である。研磨組成物の組成として、硬質砥粒は、ダイヤモンド砥粒(平均粒径100nmと500nmをそれぞれ使用)、軟質砥粒は、コロイダルシリカ(平均粒径70nmを使用)、分散媒として純水(比抵抗1MΩ・cm以上)、研磨促進剤として、水酸化カリウム、殺菌剤として、過酸化水素を使用した。さらに、研磨組成物中におけるコロイダルシリカ濃度を0.9重量%、2,7重量%の2種とし、研磨組成物中におけるダイヤモンド濃度を0.3重量%、0.9重量%の2種とし、さらに、平均粒径100nm、500nmの2種とし、それぞれの種類の組み合わせで8種類設定されて作成された研磨組成物について同一条件で上記基板の研磨を行った。その結果を図2に示している。図2において、縦軸は研磨レート(単位はμm/hr)を示し、横軸は、各研磨組成物のコロイダルシリカ濃度(重量%)、ダイヤモンド濃度(重量%)、ダイヤモンド粒径(nm)の組合わせに対応する研磨組成物を示す。これにより、ダイヤモンド粒径が100nmで、かつダイヤモンド濃度が0.3重量%の場合、シリカ濃度に関係なく、研磨レートが低く、それ以外の場合、研磨レートが0.6μm/hrより高くなっている。この実験結果から、表1に示す分散分析表が得られた。
【0040】
【表1】
表1は得られた研磨レートを3要因2水準で統計解析ソフトJUSE−GCVS V7.0を用いて多元配置分散分析を行った結果である。分散分析はどの要因が特性値(研磨レート)に影響を及ぼしているか統計学的に明らかにする手法である。ダイヤモンド粒径を要因A、ダイヤモンド濃度を要因B、シリカ濃度を要因Cと表し、その左側に特性値(研磨レート)から計算したそれぞれの平方和、自由度、不偏分散及び分散比(F0)という統計学的数値を示している。分散比とは各要因の不偏分散を誤差の不偏分散で割った値である。得られた分散比をF分布表と対照させることにより、これらの要因がどれくらいの信頼度で特性値に影響を及ぼしているかを調べる。尚、要因ABはダイヤモンド粒径とダイヤモンド濃度因子間の交互作用を表している(BC,ACも同様にこれらの要因の交互作用を表している)。また、シリカ濃度は単一では主効果として研磨レートに影響を及ぼしていなかったため、統計学的手法(プーリング)により誤差の項として処理した。
【0041】
分散分析の結果、ダイヤモンド粒径とダイヤモンド濃度が信頼度99%(危険率1%)で、またこれらの交互作用及びダイヤモンド粒径とシリカ濃度との交互作用が信頼度95%(危険率5%)で有意であった。この場合、危険率5%とは、100回研磨試験を行った中で要因が特性値に影響を及ぼさない確率は5回以下という割合であることを表す。統計学的には確率が5%以下であれば偶然ではないと考えられる。
【0042】
したがって、研磨レートに最も寄与するのは硬質砥粒のダイヤモンド粒径であり、次いでダイヤモンド濃度であることがわかる。
【0043】
次に、上記実験結果によるダイヤモンド粒径と研磨レートとの相互の関係を図3のグラフに示す。図3は、縦軸に研磨レートを表し、横軸にダイヤモンドの平均粒径を表している。図3を参照して、ダイヤモンド粒子径が大きくなるほど研磨レートが大きくなることを示している。
【0044】
次に、本発明者は、研磨組成物中におけるコロイダルシリカ濃度を2.7重量%として、平均粒径500nmのダイヤモンド濃度(その単位は重量%)をそれぞれ0.1、0.3、0.5、0.9、1.2とする5つの試料を作製し、それら各試料について上記条件と同様の研磨を行った。その結果を図4に示している。図4は、縦軸に研磨レートを表し、横軸にそれぞれのダイヤモンド濃度を表している。その結果、ダイヤモンド濃度が1.2重量%の試料について、被研磨物としての窒化ガリウム系化合物半導体基板の被研磨面に所定以上のスクラッチや潜傷が認められた。その他の4つの試料については、所定以上のスクラッチや潜傷が認められなかった。この結果、ダイヤモンド濃度と研磨レートとには相互に関連性があることが認められる。すなわち、研磨組成物中のダイヤモンド濃度は被研磨物に潜傷などを生じさせないためにも極力薄いものが望ましいが、0.2重量%よりも薄い研磨組成物については、研磨レートが著しく低下することから効率的な研磨を行う研磨組成物として不向きであることがわかる。また、ダイヤモンド濃度が1.2重量%では潜傷の発生が認められるため、研磨レートが高くても精密研磨に不向きである。したがって、この場合、ダイヤモンド濃度0.3重量%〜0.9重量%での研磨が精密研磨において研磨レートが高く、かつ被研磨面に潜傷を与えない研磨が行える点で望ましい。より望ましくは、ダイヤモンド濃度0.3重量%〜0.5重量%の範囲である。
【0045】
次に、本発明者は、研磨組成物中におけるダイヤモンド砥粒を平均粒径500nmで、かつ濃度0.9重量%として、コロイダルシリカ濃度(単位重量%)をそれぞれ0.9、2.7、9.0とする3つの試料を作製し、それら各試料について上記条件と同様の研磨を行った。その結果を図5に示している。図5は、縦軸に研磨レートを表し、横軸にそれぞれのコロイダルシリカ濃度を表している。その結果、軟質砥粒であるコロイダルシリカの量が多いことが望ましいが、その濃度が10.0重量%を越えると研磨レートを大きく低下させる。コロイダルシリカ濃度が0.9重量%の場合、潜傷の発生が認められるため、研磨レートが高くても精密研磨に不向きである。したがって、この場合、コロイダルシリカ濃度2.7重量%〜10.0重量%での研磨が精密研磨において研磨レートが高く、かつ被研磨面に潜傷を与えない研磨が行える点で望ましい。より望ましくは、コロイダルシリカ濃度8.0重量%〜10.0重量%の範囲である。
【0046】
図6に、本発明の研磨組成物を用いて研磨(研磨速度ほぼ1μm/hr)した窒化ガリウム系化合物半導体基板の蛍光顕微鏡写真を示す(倍率200倍)。この写真から潜傷やスクラッチのない研磨がなされたことがわかる。
【0047】
図7にコロイダルシリカ濃度を少量(0.9重量%)とした研磨組成物を用いて研磨(研磨速度ほぼ1μm/hr)した窒化ガリウム系化合物半導体基板の蛍光顕微鏡写真を示す(倍率200倍)。この写真では筋を描く潜傷が発生していることがわかる。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、硬質砥粒とは別に軟質砥粒も含まれた複合的な砥粒となっているために、硬質砥粒の被研磨面への強い接触が軟質砥粒で緩和されることになる。すなわち、軟質砥粒によって硬質砥粒同士が凝集することが軟質砥粒によって妨げられることで、微小な硬質砥粒でも被研磨面にスクラッチや潜傷を発生させる原因として考えられる硬質砥粒の凝集体の発生が抑制される。これにより、被研磨面に硬質砥粒が強くかみつかないよう軟質砥粒の緩衝作用が働いて被研磨面にスクラッチや潜傷が発生しないようにでき、高精度の平坦性を有する被研磨面を得ることができる。また、そのようにスクラッチや潜傷を発生させることなく、所望の高速研磨を行えるので、効率的な研磨ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る研磨組成物を用いた研磨の様子を概略的に示す側面図
【図2】本発明の実施例として、軟質砥粒濃度、硬質砥粒濃度、硬質砥粒粒径の異なる複数種の研磨組成物試料による研磨レートを示すグラフ
【図3】本発明の実施例として、硬質砥粒粒径と研磨レートとの関係を示すグラフ
【図4】本発明の実施例として、硬質砥粒濃度と研磨レートとの関係を示すグラフ
【図5】本発明の実施例として、軟質砥粒濃度と研磨レートとの関係を示すグラフ
【図6】本発明に係る研磨組成物で研磨した後の窒化ガリウム系化合物半導体基板の蛍光顕微鏡写真
【図7】比較例の研磨組成物で研磨した後の窒化ガリウム系化合物半導体基板の蛍光顕微鏡写真
【符号の説明】
6 研磨組成物(研磨スラリー)
Claims (19)
- 軟質砥粒と硬質砥粒とが分散媒としての水に分散されている、ことを特徴とする半導体基板用研磨組成物。
- 請求項1に記載の半導体基板用研磨組成物において、
前記水は比抵抗が1MΩ・cm以上である、ことを特徴とする半導体基板用研磨組成物。 - 請求項1または2のいずれかに記載の半導体基板用研磨組成物において、
研磨促進剤および殺菌剤が含まれている、ことを特徴とする半導体組成物。 - 請求項1ないし3のいずれかに記載の半導体基板用研磨組成物において、
前記硬質砥粒は、平均粒径が100〜1000nmのダイヤモンドまたはアルファアルミナからなる、ことを特徴とする半導体基板用研磨組成物。 - 請求項1ないし4のいずれかに記載の半導体基板用研磨組成物において、
前記軟質砥粒は、コロイダルシリカ、ヒュームドシリカ、コロイダルアルミナ、ヒュームドアルミナ、ベータアルミナ、ヒュームドチタニアのうちの少なくともいずれか一つである、ことを特徴とする半導体基板用研磨組成物。 - 請求項1ないし5のいずれかに記載の半導体基板用研磨組成物において、
前記軟質砥粒の平均粒子径が前記硬質砥粒の平均粒子径の2/3以下1/20以上の範囲にある、ことを特徴とする半導体基板研磨組成物。 - 請求項1ないし6のいずれかに記載の半導体基板用研磨組成物において、
前記軟質砥粒と前記硬質砥粒の重量比が硬質砥粒1に対して、少なくとも軟質砥粒2.5以上25以下の範囲にある、ことを特徴とする半導体基板用研磨組成物。 - 請求項3に記載の半導体基板用研磨組成物において、
前記殺菌剤は、過酸化水素、アンモニア、有機アミンのうちのいずれか一つである、ことを特徴とする半導体基板用研磨組成物。 - 請求項8に記載の半導体基板用研磨組成物において、
前記有機アミンは、ピペラジン、アミノエチルエタノール、エチレンジアミン、ジエチレントリアミンのうちのいずれか一つである、ことを特徴とする半導体基板用組成物。 - 請求項3に記載の半導体基板用研磨組成物において、
前記研磨促進剤は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、一塩基酸、二塩基酸、および、リン酸のうちの少なくともいずれか一つを含むものである、ことを特徴とする半導体基板用研磨組成物。 - 請求項7に記載の半導体基板用研磨組成物において、
前記硬質砥粒としてダイヤモンド0.2〜2.0重量%、前記軟質砥粒0.4〜20.0重量%、前記研磨促進剤0.1〜5.0重量%、前記殺菌剤0.02〜2重量%および残部が水からなる、ことを特徴とする半導体基板用研磨組成物。 - 請求項1ないし11のいずれかに記載の半導体基板用研磨組成物を用いて窒化ガリウム系化合物半導体基板を研磨する、ことを特徴とする半導体基板研磨方法。
- 請求項12に記載の半導体基板研磨方法において、
被研磨物の被研磨面に対して対向する研磨面を備えるとともに、その対向する方向に沿った軸心周りで回転される研磨具の前記被研磨物に対する研磨荷重が50〜900gf/cm2で、前記研磨具の研磨面の外周における移動速度が25〜250m/minである、ことを特徴とする半導体基板研磨方法。 - 請求項12または13に記載の半導体基板研磨方法において、
前記半導体基板用組成物は、研磨時に10℃以上80℃以下の温度範囲で用いられる、ことを特徴とする半導体基板研磨方法。 - 請求項12ないし14のいずれかに記載の半導体基板研磨方法において、
研磨用の定盤に研磨パッドを貼り付けた状態で、前記半導体組成物を用いて半導体基板を研磨する、ことを特徴とする半導体基板研磨方法。 - 請求項12ないし15のいずれかに記載の半導体基板研磨方法において、
前記研磨組成物を用いて前記被研磨物を研磨する工程の後、前記硬質粒子が含まれていない研磨組成物を用いて仕上げ研磨する、ことを特徴とする半導体基板研磨方法。 - 請求項15または16のいずれかに記載の半導体基板研磨方法において、
被研磨物を研磨するとき、前記研磨パッドの圧縮率は、1.0〜20vol%である、ことを特徴とする半導体基板研磨方法。 - 請求項16に記載の半導体基板研磨方法において、
前記仕上げ研磨は、前記軟質砥粒、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、リン酸および純水のみにより構成される研磨組成物のみが研磨剤として用いられる、ことを特徴とする半導体基板研磨方法。 - 請求項12ないし18のいずれかに記載の半導体基板研磨方法において、
前記研磨された後の被研磨物の被研磨面の表面粗さが算術平均粗さ(Ra)が20オングストローム以下で、かつ前記被研磨面の厚さばらつき(TTV)が20μm以下である、ことを特徴とする半導体基板研磨方法。
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