JP2004311063A - 電力ケーブル - Google Patents
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Abstract
【課題】耐熱性および耐水トリー性に優れると共に、廃棄処分においては、半導電層および絶縁層を同時に生分解させることが可能な、環境への負荷を低減させることのできる電力ケーブルを提供することにある。
【解決手段】導体上に被覆されてなる半導電層および絶縁層を有する電力ケーブルにおいて、前記半導電層および絶縁層のそれぞれの全部または一部をポリ乳酸系樹脂で構成した電力ケーブルを提供することによって、また前記内部半導電層および絶縁層が、さらに可塑剤を含有することによって、さらには前記可塑剤が、エステル系可塑剤および/またはアセチル化モノグリセライド系可塑剤であることによって、解決される。
【選択図】 図1
【解決手段】導体上に被覆されてなる半導電層および絶縁層を有する電力ケーブルにおいて、前記半導電層および絶縁層のそれぞれの全部または一部をポリ乳酸系樹脂で構成した電力ケーブルを提供することによって、また前記内部半導電層および絶縁層が、さらに可塑剤を含有することによって、さらには前記可塑剤が、エステル系可塑剤および/またはアセチル化モノグリセライド系可塑剤であることによって、解決される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐熱性および耐水トリー性に優れると共に、導体上に形成される半導電層および絶縁層等の被覆層が生分解性を有し、廃棄処分された場合の環境への負荷が低減された電力ケーブルに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電力ケーブルの絶縁体としては、低密度ポリエチレンを架橋した架橋ポリエチレンが汎用されている。特に、22〜33kVクラスないしはそれ以下の配電ケーブルでは、ケーブルシースに遮水層を用いていない場合が多く、浸水下では水分と電界の作用により水トリー劣化が生じ、絶縁性能が低下するという問題がある。また、架橋ポリエチレンでは、ベース樹脂である低密度ポリエチレンの融点(110℃以下)が比較的低いため、導体許容温度は90℃程度とされており、導体許容温度をさらに上げることによって送電容量を大きくすることが望まれている。
【0003】
さらに、前記ポリエチレンは架橋絶縁体であるため、該電力ケーブルが廃棄処分される場合、絶縁体をリサイクルして使用することは不可能で、焼却あるいは埋め立てなどにより処分せざるを得ないのが現状で、焼却による大気汚染や埋め立においては土壌中に半永久的に放置されるなど、環境負荷を増大させる要因となっており、その改善が課題となっている。
【0004】
架橋ポリエチレン電力ケーブルにおける上記のような課題を解決するため、架橋ポリエチレンに代わる絶縁体の開発が進められている。その一例としては、生分解性を有するポリ乳酸系樹脂が、電力ケーブルの絶縁体として用いられ得ることが特許文献1で提案されている。これによれば、ポリ乳酸系樹脂は、絶縁破壊強度および電気トリー形状が良好で、電力ケーブルの絶縁体として好適である旨記載されており、また、ポリ乳酸樹脂絶縁体を廃樹脂として埋設した場合、土壌中で生分解して形状崩壊するので、電力ケーブルの廃棄処分においては好ましい旨記載されている。
【0005】
しかし通常の電力ケーブルには、絶縁層の他に半導電層などが形成されるのが一般的であるから、絶縁層のみを生分解性樹脂で形成しても、廃樹脂として埋め立て処分した場合、半導電層は生分解されず、土壌中に半永久的に原形をとどめることになるので、絶縁層と半導電層は一括して埋め立て処分できないという問題がある。あるいは、埋め立て処分する場合には絶縁層と半導電層を分離する必要があるなど、その改善が課題として挙げられる。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−358829号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従って本発明は、架橋ポリエチレンを絶縁体として用いた電力ケーブル、および、ポリ乳酸系樹脂を絶縁体として用いた電力ケーブルにおける上記のごとき課題の解決を目的としている。すなわち、本発明は、耐熱性および耐水トリー性に優れると共に、廃棄処分においては、半導電層および絶縁層を同時に生分解させることが可能な、環境への負荷を低減させることのできる電力ケーブルを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記解決しようとする課題は、請求項1に記載されるように、導体上に被覆されてなる半導電層および絶縁層を有する電力ケーブルにおいて、前記半導電層および絶縁層のそれぞれの全部または一部をポリ乳酸系樹脂で構成した電力ケーブルを提供することによって、解決される。
【0009】
また、請求項2に記載されるように、前記内部半導電層および絶縁層が、さらに可塑剤を含有することによって、さらには、請求項3に記載されるように、前記可塑剤が、エステル系可塑剤および/またはアセチル化モノグリセライド系可塑剤であることによって、解決される。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について、添付の図面を参照して説明する。図1は本発明に係わる電力ケーブルの一例を示した概略の断面図である。1は導体、2は内部半導電層、3は絶縁層である。なお、図1においては、導体上に内部半導電層および絶縁層のみを形成してなるものを図示したが、これに限定するものではなく、絶縁層上にはさらに外部半導電層、シース、補強層、遮水層など、適宜の被覆層を有していてもよく、これらは何れも本発明に包含される。
【0011】
本発明の電力ケーブルにおいて、前記内部半導電層および前記絶縁層に用いることのできるポリ乳酸系樹脂としては、ポリ乳酸、乳酸とヒドロキシカルボン酸等の共重合可能な多官能性化合物とのコポリマー、および、これらの混合物である。コポリマーの場合、分子中の全繰り返し構造単位を基準として、乳酸由来の繰り返し構造単位を少なくとも50モル%有するものである。また、混合物の場合、ポリ乳酸を少なくとも70重量%混合したものが好ましく、混合に際しては適宜の相溶化剤を用いても良い。
【0012】
上記ポリ乳酸系樹脂の中でも、ホモポリマーであるポリ乳酸、および、乳酸単位以外の繰り返し構造単位を0〜10モル%含む共重合体が好ましい。ポリ乳酸がホモポリマーの場合、光学異性体含有量が0〜10モル%のポリL−乳酸、または、ポリD−乳酸の重合体がより好ましい。すなわち、D−乳酸由来の繰り返し構造単位(乳酸単位)を0〜10モル%含むポリL−乳酸、または、L−乳酸由来の繰り返し構造単位(乳酸単位)を0〜10モル%含むポリD−乳酸の重合体が特に好ましい。D−乳酸由来の繰り返し構造単位(乳酸単位)を1〜8モル%含むポリL−乳酸の重合体がさらに好ましい。
【0013】
ポリ乳酸系樹脂がコポリマーの場合、乳酸と共重合可能な多官能性化合物としては、例えば、グリコール酸、2−ヒドロキシ酪酸、2−ヒドロキシプロパン酸、3−ヒドロキシプロパン酸、2−ヒドロキシ吉草酸、4−ヒドロキシ吉草酸、2−ヒドロキシカプロン酸、マンデル酸等のヒドロキシカルボン酸;シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸等の飽和脂肪族多価カルボン酸、およびこれらの無水物;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール等の多価アルコール等が挙げられ、これら多官能性化合物の一種または二種を0〜30モル%含有する共重合体が使用できる。
【0014】
上記乳酸コポリマーの配列の様式は、ランダム共重合体、交替共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体の何れでもよい。さらに、これらは少なくとも一部が、キシリレンジイソシアネ−ト、2,4−トリレンジイソシアネ−ト等の多価イソシアネ−トや、セルロース、アセチルセルロース等の多糖類の架橋剤で架橋されたものでもよく、少なくとも一部が線状、環状、分岐状、三次元網目構造などの何れの構造のものであっても良い。
【0015】
本発明で使用するポリ乳酸系樹脂の分子量は、特に制限されるものではないが、電力ケーブル製造時に被覆層の形成のし易さ、得られた電力ケーブルの柔軟性ないしは屈曲性などの点で、重量平均分子量は1万〜100万が好ましく、3万〜50万がより好ましく、5万〜30万がさらに好ましい。
【0016】
上記のポリ乳酸系樹脂は、市場からの入手も可能である。その一例としては、(株)島津製作所製の「商品名、ラクテイ」、三井化学(株)製の「登録商標、レイシア」、カーギルジャパン社製の「商品名、NatureWorks」、大日本インキ化学工業(株)製の「商品名、プラメート」、カネボウ合繊(株)製の「商品名、ラクトロン」などが挙げられ、これらの何れも本発明に使用できる。
【0017】
また、ポリ乳酸系樹脂が混合物の場合、混合する樹脂は、ポリ乳酸系樹脂中30重量%未満であるのが好ましい。混合率が30重量%を超えると、生分解性が低下するようになるので好ましくない。混合し得る樹脂としては、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリプロピレンやエチレンプロピレンゴム等の合成ゴムが挙げられる。
【0018】
本発明で使用するポリ乳酸系樹脂には、目的に応じて種々の添加剤を加えることができる。その一例としては、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔料、着色剤、滑剤、難燃剤、充填剤などが挙げられ、これら添加剤は一種または二種以上混合して用いることができる。
【0019】
上記ポリ乳酸系樹脂は、本発明の電力ケーブルにおいて、前記絶縁層に用いられると同時に前記内部半導電層にも使用される。この場合の前記半導電層は、樹脂成分としポリ乳酸系樹脂を用いた以外、従来の汎用的な架橋ポリエチレン絶縁ケーブルにおける半導電層と同様の組成とすることができる。具体的には、ポリ乳酸系樹脂100重量部に対し、通常導電性カーボンブラックを30〜100重量部程度を加えて、製造される。
【0020】
本発明の電力ケーブルは、上記ポリ乳酸系樹脂を用いた半導電層および絶縁層を導体上に被覆することによって得られる。なお、本発明電力ケーブルは、その形状ないしは構造自体も、前記図1に示したように何ら特殊なものではなく、従来の汎用的な架橋ポリエチレン絶縁ケーブルと同様の構造のものであるので、その製造法も従来一般的な電力ケーブルの製造方法にしたがって製造することができる。例えば、導体上に半導電層、絶縁層を順次押出し被覆して形成する方法、これら複数の被覆層を同時押出しにより形成する方法等によって、製造される。
【0021】
以上のようにして得られる本発明の電力ケーブルは、半導電層および絶縁層にポリ乳酸系樹脂を用いたことを特徴としたものである。ポリ乳酸系樹脂は、一般的にその融点が170〜175℃程度とされており、汎用的な架橋ポリエチレンの融点に比べて十分高いので、高耐熱性電力ケーブルとすることができる。特に、本発明における電力ケーブルの高耐熱化によって、導体許容温度を少なくとも120℃程度まで上昇させることが可能となり、これにより送電容量を増大させることができる。
【0022】
また、本発明の電力ケーブルにおいては、少なくとも絶縁層にポリ乳酸系樹脂を用いたことによって、優れた耐水トリー性を付与し得たことも大きな特徴である。高耐水トリー性付与の理由は必ずしも明らかではないが、架橋ポリエチレン絶縁体は、無極性の疎水性ポリマーであることから、浸水下で課電を受けると絶縁体中の欠陥部(ボイド、異物、電極突起)に水分の課電凝集が生じ易く、これが水トリーへと成長し易いのに対し、本発明では、絶縁体に用いられるポリ乳酸系樹脂の分子構造中に含まれる乳酸由来のカルボキシル基の極性が、浸水課電による課電凝集を妨げ、その結果として水トリーの発生を抑止するものと考えられる。
【0023】
さらに、本発明の電力ケーブルは、埋め立てによる廃棄処分の場合、半導電層および絶縁層が同時進行的に生分解性を受け、容易に形状崩壊して土壌化するので、環境への負荷を小さくすることができる。従って、廃棄処分に際して、半導電層および絶縁層を分離するといった作業も不要となるなど、廃電力ケーブルの処理を容易なものとすることができる。
【0024】
本発明の電力ケーブルにおいて、半導電層および絶縁層には、請求項2に記載されるようにさらに可塑剤を含有させるのが好ましい。可塑剤の使用は、ポリ乳酸系樹脂が弾性率の比較的大きな硬質樹脂であることから、該電力ケーブルに柔軟性を付与し、曲げ硬さを所望のものとするのに有用である。使用し得る可塑剤としては、ジオクチルフタレートなどのフタル酸エステル系、トリクレジルホスフェート(TCP)などのリン酸エステル系、ジオクチルアジペート(DOA)などのアジピン酸エステル系の可塑剤やグリセロール・ジアセチルモノラウリレートなどのアセチル化モノグリセライド系可塑剤などが挙げられ、その含有量は、半導電層の場合では該半導電層中に20〜150重量部とされる。これは、20重量部未満では、カーボンブラックを含んでいるため可塑化の効果が不十分であり、また150重量部を超えると、可塑剤のブルームが生じるので好ましくないためである。また、絶縁層の場合では該絶縁層中に10〜100重量部とするのが好ましい。このような添加量とするのは、10重量部未満では、可塑化効果が不足で可とう性が改善されず、また100重量部を超えると、柔軟性の与えすぎで高温電気特性が低下するためである。
【0025】
そして前記可塑剤の中でも、ポリ乳酸系樹脂との親和性、可塑剤のブリード抑止性、柔軟付与性に優れるなどの理由で、請求項3に記載されるような、エステル系可塑剤およびアセチル化モノグリセライド系可塑剤を用いるのが好ましい。該可塑剤はそれぞれ単独でもしくは混合して用いることができる。
【0026】
【実施例】
以下に実施例並びに比較例を示して、本発明の効果を述べる。
【0027】
電力ケーブルの製造:100mm2の銅導体上に、表1に示した内部半導電層、絶縁層および外部半導電層の各材料を用い、200℃の押出し温度で、同時押出しにより絶縁層厚6mmの電力ケーブルを製造した。なお、実施例1の電力ケーブルは、内部半導電層および絶縁層の2層同時押出しによるものであり、実施例2、3および比較例1、2は、内部半導電層、絶縁層および外部半導電層の3層同時押出しによるものである。
【0028】
なお表1には、内部半導電層、絶縁層および外部半導電層の構成成分を略号で示し、その組成を重量部比で示した。それぞれの成分を示す略号において、PLLAは、ポリ乳酸系樹脂(三井化学社製、登録商標;レイシア)、EVAは、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、XLPEは、従来の汎用架橋ポリエチレン、CBは、導電性カーボンブラック、可塑剤Aは、ジオクチルフタレート(DOP)、可塑剤Bは、アセチル化モノグリセライド系可塑剤(理研ビタミン社製、商品名;リケマールPL−009)である。
【0029】
【表1】
【0030】
以上のようにして製造したそれぞれの電力ケーブルについて、下記の試験方法で、耐熱性、耐水トリー性および生分解性を試験し、その結果を表2に示した。
【0031】
(1)耐熱性試験:90℃、120℃、140℃のそれぞれの温度で、インパルス破壊試験をおこない、絶縁破壊を生じたときの電圧(kV)を測定し、kV/mmで表した。
【0032】
(2)耐水トリー性試験:浸水下、電力ケーブルにAC22kVを課電し、導体温度室温⇔導体温度90℃のヒートサイクル(8時間on、16時間offの条件)を3ヶ月間おこない、室温で絶縁破壊電圧(kV)を測定し、kV/mmで表した。なお、破壊電圧の測定は浸水課電前(試験前)のものについても行い、試験前後の測定値変化から耐水トリー性を評価した。
【0033】
(3)生分解性試験:それぞれの電力ケーブルの被覆層(内部半導電層、絶縁層、外部半導電層)を、温度35℃、水分30%の土壌中に埋設し、3ヶ月後の被覆層の外観および形状変化を観察し、○;生分解性良好(外力で形状が崩れる)、△;生分解性やや良好(外力で部分的に形状が崩れる)、×;生分解性不良(外観、形状変化全くなし)の評価基準で評価した。
【0034】
【表2】
【0035】
表2の結果から明らかなように、本発明である実施例1〜3で示した電力ケーブルは、高温時の絶縁破壊電圧が高く、また浸水課電前後の絶縁破壊電圧変化が小さく、耐熱性および耐水トリー性共に優れたものであった。また、生分解性試験においては容易に形状崩壊し、良好な結果であった。特に、実施例2および3の電力ケーブルは、柔軟性ないしは曲げ特性にも優れていた。これに対し、絶縁層にはポリ乳酸系樹脂を用いたが、半導電層にポリ乳酸系樹脂を用いなかった比較例1の電力ケーブルは、高温絶縁破壊特性および耐水トリー特性には優れていたが、半導電層には全く生分解性が無く、廃ケーブルとした場合の埋め立て処分には適さないものであった。また、比較例2は、従来の汎用的な架橋ポリエチレン絶縁電力ケーブルであるが、高温絶縁破壊特性および耐水トリー特性共に、本発明の電力ケーブルに劣るものであった。
【0036】
【発明の効果】
以上述べたように本発明の電力ケーブルは、導体上に被覆される半導電層および絶縁層にポリ乳酸系樹脂を用いているので、従来の汎用的な架橋ポリエチレン絶縁電力ケーブルに比べ、耐熱性および耐水トリー性の改善効果は顕著である。特に、耐熱性において、高温時、高い絶縁破壊電圧が得られることは、導体許容温度を高めることに寄与し、送電容量の増大を可能にするという優れた効果をもたらすものである。また、導体上に形成される半導電層および絶縁層は、共に生分解性を有し、廃棄にあたっては、これら各層を分離することなく一括して処分することが可能で、環境負荷が低減されると同時に廃棄処分時のコスト低減にも寄与するなど優れた効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一例を示す電力ケーブルの断面を示した概略図である。
【符号の説明】
1 導体
2 内部半導電層
3 絶縁層
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐熱性および耐水トリー性に優れると共に、導体上に形成される半導電層および絶縁層等の被覆層が生分解性を有し、廃棄処分された場合の環境への負荷が低減された電力ケーブルに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電力ケーブルの絶縁体としては、低密度ポリエチレンを架橋した架橋ポリエチレンが汎用されている。特に、22〜33kVクラスないしはそれ以下の配電ケーブルでは、ケーブルシースに遮水層を用いていない場合が多く、浸水下では水分と電界の作用により水トリー劣化が生じ、絶縁性能が低下するという問題がある。また、架橋ポリエチレンでは、ベース樹脂である低密度ポリエチレンの融点(110℃以下)が比較的低いため、導体許容温度は90℃程度とされており、導体許容温度をさらに上げることによって送電容量を大きくすることが望まれている。
【0003】
さらに、前記ポリエチレンは架橋絶縁体であるため、該電力ケーブルが廃棄処分される場合、絶縁体をリサイクルして使用することは不可能で、焼却あるいは埋め立てなどにより処分せざるを得ないのが現状で、焼却による大気汚染や埋め立においては土壌中に半永久的に放置されるなど、環境負荷を増大させる要因となっており、その改善が課題となっている。
【0004】
架橋ポリエチレン電力ケーブルにおける上記のような課題を解決するため、架橋ポリエチレンに代わる絶縁体の開発が進められている。その一例としては、生分解性を有するポリ乳酸系樹脂が、電力ケーブルの絶縁体として用いられ得ることが特許文献1で提案されている。これによれば、ポリ乳酸系樹脂は、絶縁破壊強度および電気トリー形状が良好で、電力ケーブルの絶縁体として好適である旨記載されており、また、ポリ乳酸樹脂絶縁体を廃樹脂として埋設した場合、土壌中で生分解して形状崩壊するので、電力ケーブルの廃棄処分においては好ましい旨記載されている。
【0005】
しかし通常の電力ケーブルには、絶縁層の他に半導電層などが形成されるのが一般的であるから、絶縁層のみを生分解性樹脂で形成しても、廃樹脂として埋め立て処分した場合、半導電層は生分解されず、土壌中に半永久的に原形をとどめることになるので、絶縁層と半導電層は一括して埋め立て処分できないという問題がある。あるいは、埋め立て処分する場合には絶縁層と半導電層を分離する必要があるなど、その改善が課題として挙げられる。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−358829号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従って本発明は、架橋ポリエチレンを絶縁体として用いた電力ケーブル、および、ポリ乳酸系樹脂を絶縁体として用いた電力ケーブルにおける上記のごとき課題の解決を目的としている。すなわち、本発明は、耐熱性および耐水トリー性に優れると共に、廃棄処分においては、半導電層および絶縁層を同時に生分解させることが可能な、環境への負荷を低減させることのできる電力ケーブルを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記解決しようとする課題は、請求項1に記載されるように、導体上に被覆されてなる半導電層および絶縁層を有する電力ケーブルにおいて、前記半導電層および絶縁層のそれぞれの全部または一部をポリ乳酸系樹脂で構成した電力ケーブルを提供することによって、解決される。
【0009】
また、請求項2に記載されるように、前記内部半導電層および絶縁層が、さらに可塑剤を含有することによって、さらには、請求項3に記載されるように、前記可塑剤が、エステル系可塑剤および/またはアセチル化モノグリセライド系可塑剤であることによって、解決される。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について、添付の図面を参照して説明する。図1は本発明に係わる電力ケーブルの一例を示した概略の断面図である。1は導体、2は内部半導電層、3は絶縁層である。なお、図1においては、導体上に内部半導電層および絶縁層のみを形成してなるものを図示したが、これに限定するものではなく、絶縁層上にはさらに外部半導電層、シース、補強層、遮水層など、適宜の被覆層を有していてもよく、これらは何れも本発明に包含される。
【0011】
本発明の電力ケーブルにおいて、前記内部半導電層および前記絶縁層に用いることのできるポリ乳酸系樹脂としては、ポリ乳酸、乳酸とヒドロキシカルボン酸等の共重合可能な多官能性化合物とのコポリマー、および、これらの混合物である。コポリマーの場合、分子中の全繰り返し構造単位を基準として、乳酸由来の繰り返し構造単位を少なくとも50モル%有するものである。また、混合物の場合、ポリ乳酸を少なくとも70重量%混合したものが好ましく、混合に際しては適宜の相溶化剤を用いても良い。
【0012】
上記ポリ乳酸系樹脂の中でも、ホモポリマーであるポリ乳酸、および、乳酸単位以外の繰り返し構造単位を0〜10モル%含む共重合体が好ましい。ポリ乳酸がホモポリマーの場合、光学異性体含有量が0〜10モル%のポリL−乳酸、または、ポリD−乳酸の重合体がより好ましい。すなわち、D−乳酸由来の繰り返し構造単位(乳酸単位)を0〜10モル%含むポリL−乳酸、または、L−乳酸由来の繰り返し構造単位(乳酸単位)を0〜10モル%含むポリD−乳酸の重合体が特に好ましい。D−乳酸由来の繰り返し構造単位(乳酸単位)を1〜8モル%含むポリL−乳酸の重合体がさらに好ましい。
【0013】
ポリ乳酸系樹脂がコポリマーの場合、乳酸と共重合可能な多官能性化合物としては、例えば、グリコール酸、2−ヒドロキシ酪酸、2−ヒドロキシプロパン酸、3−ヒドロキシプロパン酸、2−ヒドロキシ吉草酸、4−ヒドロキシ吉草酸、2−ヒドロキシカプロン酸、マンデル酸等のヒドロキシカルボン酸;シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸等の飽和脂肪族多価カルボン酸、およびこれらの無水物;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール等の多価アルコール等が挙げられ、これら多官能性化合物の一種または二種を0〜30モル%含有する共重合体が使用できる。
【0014】
上記乳酸コポリマーの配列の様式は、ランダム共重合体、交替共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体の何れでもよい。さらに、これらは少なくとも一部が、キシリレンジイソシアネ−ト、2,4−トリレンジイソシアネ−ト等の多価イソシアネ−トや、セルロース、アセチルセルロース等の多糖類の架橋剤で架橋されたものでもよく、少なくとも一部が線状、環状、分岐状、三次元網目構造などの何れの構造のものであっても良い。
【0015】
本発明で使用するポリ乳酸系樹脂の分子量は、特に制限されるものではないが、電力ケーブル製造時に被覆層の形成のし易さ、得られた電力ケーブルの柔軟性ないしは屈曲性などの点で、重量平均分子量は1万〜100万が好ましく、3万〜50万がより好ましく、5万〜30万がさらに好ましい。
【0016】
上記のポリ乳酸系樹脂は、市場からの入手も可能である。その一例としては、(株)島津製作所製の「商品名、ラクテイ」、三井化学(株)製の「登録商標、レイシア」、カーギルジャパン社製の「商品名、NatureWorks」、大日本インキ化学工業(株)製の「商品名、プラメート」、カネボウ合繊(株)製の「商品名、ラクトロン」などが挙げられ、これらの何れも本発明に使用できる。
【0017】
また、ポリ乳酸系樹脂が混合物の場合、混合する樹脂は、ポリ乳酸系樹脂中30重量%未満であるのが好ましい。混合率が30重量%を超えると、生分解性が低下するようになるので好ましくない。混合し得る樹脂としては、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリプロピレンやエチレンプロピレンゴム等の合成ゴムが挙げられる。
【0018】
本発明で使用するポリ乳酸系樹脂には、目的に応じて種々の添加剤を加えることができる。その一例としては、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔料、着色剤、滑剤、難燃剤、充填剤などが挙げられ、これら添加剤は一種または二種以上混合して用いることができる。
【0019】
上記ポリ乳酸系樹脂は、本発明の電力ケーブルにおいて、前記絶縁層に用いられると同時に前記内部半導電層にも使用される。この場合の前記半導電層は、樹脂成分としポリ乳酸系樹脂を用いた以外、従来の汎用的な架橋ポリエチレン絶縁ケーブルにおける半導電層と同様の組成とすることができる。具体的には、ポリ乳酸系樹脂100重量部に対し、通常導電性カーボンブラックを30〜100重量部程度を加えて、製造される。
【0020】
本発明の電力ケーブルは、上記ポリ乳酸系樹脂を用いた半導電層および絶縁層を導体上に被覆することによって得られる。なお、本発明電力ケーブルは、その形状ないしは構造自体も、前記図1に示したように何ら特殊なものではなく、従来の汎用的な架橋ポリエチレン絶縁ケーブルと同様の構造のものであるので、その製造法も従来一般的な電力ケーブルの製造方法にしたがって製造することができる。例えば、導体上に半導電層、絶縁層を順次押出し被覆して形成する方法、これら複数の被覆層を同時押出しにより形成する方法等によって、製造される。
【0021】
以上のようにして得られる本発明の電力ケーブルは、半導電層および絶縁層にポリ乳酸系樹脂を用いたことを特徴としたものである。ポリ乳酸系樹脂は、一般的にその融点が170〜175℃程度とされており、汎用的な架橋ポリエチレンの融点に比べて十分高いので、高耐熱性電力ケーブルとすることができる。特に、本発明における電力ケーブルの高耐熱化によって、導体許容温度を少なくとも120℃程度まで上昇させることが可能となり、これにより送電容量を増大させることができる。
【0022】
また、本発明の電力ケーブルにおいては、少なくとも絶縁層にポリ乳酸系樹脂を用いたことによって、優れた耐水トリー性を付与し得たことも大きな特徴である。高耐水トリー性付与の理由は必ずしも明らかではないが、架橋ポリエチレン絶縁体は、無極性の疎水性ポリマーであることから、浸水下で課電を受けると絶縁体中の欠陥部(ボイド、異物、電極突起)に水分の課電凝集が生じ易く、これが水トリーへと成長し易いのに対し、本発明では、絶縁体に用いられるポリ乳酸系樹脂の分子構造中に含まれる乳酸由来のカルボキシル基の極性が、浸水課電による課電凝集を妨げ、その結果として水トリーの発生を抑止するものと考えられる。
【0023】
さらに、本発明の電力ケーブルは、埋め立てによる廃棄処分の場合、半導電層および絶縁層が同時進行的に生分解性を受け、容易に形状崩壊して土壌化するので、環境への負荷を小さくすることができる。従って、廃棄処分に際して、半導電層および絶縁層を分離するといった作業も不要となるなど、廃電力ケーブルの処理を容易なものとすることができる。
【0024】
本発明の電力ケーブルにおいて、半導電層および絶縁層には、請求項2に記載されるようにさらに可塑剤を含有させるのが好ましい。可塑剤の使用は、ポリ乳酸系樹脂が弾性率の比較的大きな硬質樹脂であることから、該電力ケーブルに柔軟性を付与し、曲げ硬さを所望のものとするのに有用である。使用し得る可塑剤としては、ジオクチルフタレートなどのフタル酸エステル系、トリクレジルホスフェート(TCP)などのリン酸エステル系、ジオクチルアジペート(DOA)などのアジピン酸エステル系の可塑剤やグリセロール・ジアセチルモノラウリレートなどのアセチル化モノグリセライド系可塑剤などが挙げられ、その含有量は、半導電層の場合では該半導電層中に20〜150重量部とされる。これは、20重量部未満では、カーボンブラックを含んでいるため可塑化の効果が不十分であり、また150重量部を超えると、可塑剤のブルームが生じるので好ましくないためである。また、絶縁層の場合では該絶縁層中に10〜100重量部とするのが好ましい。このような添加量とするのは、10重量部未満では、可塑化効果が不足で可とう性が改善されず、また100重量部を超えると、柔軟性の与えすぎで高温電気特性が低下するためである。
【0025】
そして前記可塑剤の中でも、ポリ乳酸系樹脂との親和性、可塑剤のブリード抑止性、柔軟付与性に優れるなどの理由で、請求項3に記載されるような、エステル系可塑剤およびアセチル化モノグリセライド系可塑剤を用いるのが好ましい。該可塑剤はそれぞれ単独でもしくは混合して用いることができる。
【0026】
【実施例】
以下に実施例並びに比較例を示して、本発明の効果を述べる。
【0027】
電力ケーブルの製造:100mm2の銅導体上に、表1に示した内部半導電層、絶縁層および外部半導電層の各材料を用い、200℃の押出し温度で、同時押出しにより絶縁層厚6mmの電力ケーブルを製造した。なお、実施例1の電力ケーブルは、内部半導電層および絶縁層の2層同時押出しによるものであり、実施例2、3および比較例1、2は、内部半導電層、絶縁層および外部半導電層の3層同時押出しによるものである。
【0028】
なお表1には、内部半導電層、絶縁層および外部半導電層の構成成分を略号で示し、その組成を重量部比で示した。それぞれの成分を示す略号において、PLLAは、ポリ乳酸系樹脂(三井化学社製、登録商標;レイシア)、EVAは、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、XLPEは、従来の汎用架橋ポリエチレン、CBは、導電性カーボンブラック、可塑剤Aは、ジオクチルフタレート(DOP)、可塑剤Bは、アセチル化モノグリセライド系可塑剤(理研ビタミン社製、商品名;リケマールPL−009)である。
【0029】
【表1】
【0030】
以上のようにして製造したそれぞれの電力ケーブルについて、下記の試験方法で、耐熱性、耐水トリー性および生分解性を試験し、その結果を表2に示した。
【0031】
(1)耐熱性試験:90℃、120℃、140℃のそれぞれの温度で、インパルス破壊試験をおこない、絶縁破壊を生じたときの電圧(kV)を測定し、kV/mmで表した。
【0032】
(2)耐水トリー性試験:浸水下、電力ケーブルにAC22kVを課電し、導体温度室温⇔導体温度90℃のヒートサイクル(8時間on、16時間offの条件)を3ヶ月間おこない、室温で絶縁破壊電圧(kV)を測定し、kV/mmで表した。なお、破壊電圧の測定は浸水課電前(試験前)のものについても行い、試験前後の測定値変化から耐水トリー性を評価した。
【0033】
(3)生分解性試験:それぞれの電力ケーブルの被覆層(内部半導電層、絶縁層、外部半導電層)を、温度35℃、水分30%の土壌中に埋設し、3ヶ月後の被覆層の外観および形状変化を観察し、○;生分解性良好(外力で形状が崩れる)、△;生分解性やや良好(外力で部分的に形状が崩れる)、×;生分解性不良(外観、形状変化全くなし)の評価基準で評価した。
【0034】
【表2】
【0035】
表2の結果から明らかなように、本発明である実施例1〜3で示した電力ケーブルは、高温時の絶縁破壊電圧が高く、また浸水課電前後の絶縁破壊電圧変化が小さく、耐熱性および耐水トリー性共に優れたものであった。また、生分解性試験においては容易に形状崩壊し、良好な結果であった。特に、実施例2および3の電力ケーブルは、柔軟性ないしは曲げ特性にも優れていた。これに対し、絶縁層にはポリ乳酸系樹脂を用いたが、半導電層にポリ乳酸系樹脂を用いなかった比較例1の電力ケーブルは、高温絶縁破壊特性および耐水トリー特性には優れていたが、半導電層には全く生分解性が無く、廃ケーブルとした場合の埋め立て処分には適さないものであった。また、比較例2は、従来の汎用的な架橋ポリエチレン絶縁電力ケーブルであるが、高温絶縁破壊特性および耐水トリー特性共に、本発明の電力ケーブルに劣るものであった。
【0036】
【発明の効果】
以上述べたように本発明の電力ケーブルは、導体上に被覆される半導電層および絶縁層にポリ乳酸系樹脂を用いているので、従来の汎用的な架橋ポリエチレン絶縁電力ケーブルに比べ、耐熱性および耐水トリー性の改善効果は顕著である。特に、耐熱性において、高温時、高い絶縁破壊電圧が得られることは、導体許容温度を高めることに寄与し、送電容量の増大を可能にするという優れた効果をもたらすものである。また、導体上に形成される半導電層および絶縁層は、共に生分解性を有し、廃棄にあたっては、これら各層を分離することなく一括して処分することが可能で、環境負荷が低減されると同時に廃棄処分時のコスト低減にも寄与するなど優れた効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一例を示す電力ケーブルの断面を示した概略図である。
【符号の説明】
1 導体
2 内部半導電層
3 絶縁層
Claims (3)
- 導体上に被覆されてなる半導電層および絶縁層を有する電力ケーブルにおいて、前記半導電層および絶縁層のそれぞれの全部または一部をポリ乳酸系樹脂で構成したことを特徴とする電力ケーブル。
- 前記半導電層および絶縁層が、さらに可塑剤を含有してなることを特徴とする請求項1記載の電力ケーブル。
- 前記可塑剤が、エステル系可塑剤および/またはアセチル化モノグリセライド系可塑剤であることを特徴とする請求項2記載の電力ケーブル。
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