JP2004309590A - 電気光学装置及びその製造方法並びに電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】液晶装置において、保持容量を形成する際に、保持容量線を不要とする。また、保持容量線なしで、保持容量を比較的簡単に形成できるようにする。
【解決手段】液晶装置において、画素電極13と対向電極15との間に、保持容量をスペーサで形成する。画素電極13を遮光領域の配線10の上まで延長する。対向電極15の上に誘電体による突起20、突起電極21を各画素に対して形成する。突起20、突起電極21の位置は素子基板14と対向基板16を貼り合せた時に、画素電極13の延長した部分と重なるようにする。2枚の基板を貼り合せた時に導電性粒子23と非導電性粒子22とが混在した導電性スペーサを画素電極13、対向電極15の間で挟むことで突起電極21を画素電極13と同電位として保持容量24を形成する。
【選択図】 図3
【解決手段】液晶装置において、画素電極13と対向電極15との間に、保持容量をスペーサで形成する。画素電極13を遮光領域の配線10の上まで延長する。対向電極15の上に誘電体による突起20、突起電極21を各画素に対して形成する。突起20、突起電極21の位置は素子基板14と対向基板16を貼り合せた時に、画素電極13の延長した部分と重なるようにする。2枚の基板を貼り合せた時に導電性粒子23と非導電性粒子22とが混在した導電性スペーサを画素電極13、対向電極15の間で挟むことで突起電極21を画素電極13と同電位として保持容量24を形成する。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一対の基板間に液晶などの電気光学物質が挟持されてなる、例えば液晶装置等の電気光学装置及びその製造方法の技術分野に属し、更に、例えば液晶プロジェクタ等の電子機器の技術分野に属する。
【0002】
【背景技術】
この種の電気光学装置として、例えば特許文献1に記載されているように、画素電極のスイッチング素子用に薄膜トランジスタ(以下適宜、“TFT”と称す)を用いたTFTアクティブマトリクス型の液晶装置がある。
【0003】
このような液晶装置について図8を参照して説明する。図8(d)の液晶装置は、各画素が集まった画面表示領域と、画素を構成するTFTを駆動するための走査線駆動回路と、信号線駆動回路とからなる。走査線10及び信号線11はそれぞれの駆動回路から各画素配列に対して必要な本数が出力されており、走査線10及び信号線11は夫々、並行に配列されている。そのため画面表示領域部では走査線10及び信号線11が夫々並行して並び、その交点に対応して一画素が規定されている。
【0004】
図8(a)〜(d)の液晶装置では、素子基板14上に走査線10、信号線11、保持容量線25、画素電極13及びTFT18が形成される。走査線10はTFT18のゲート電極に、信号線11はTFT18のドレイン電極に電気的に接続される。TFT18のソース電極は画素電極13に電気的に接続される。保持電極32は、保持容量線25と絶縁膜19を介して対向配置されており、絶縁膜19を誘電体とするコンデンサ構造が構築される。これにより、画素電極13或いはTFT18のソース電極に接続されており、液晶容量と並列に保持容量12を形成している(例えば、特許文献1参照)。もう一方の対向基板16上には対向電極15の他、不図示の配線、遮光膜、カラーフィルタなどが形成される。これら2枚の基板をシール材で貼り合せ、スペーサ22により基板間の間隙(即ち、基板間ギャップ)を一定間隔に保ち、その間隙には液晶が封入されている。
【0005】
画面表示方法は、画素電極電圧と対向電極電圧との電位差を液晶層17に与え、液晶層の配向状態を変えることで、当該液晶装置を透過する光量を変えることにより実行される。
【0006】
画素電極13に電圧を加える方法を述べる。TFT18をオンにするため、ゲート電極に印加する電圧を走査線10から一水平期間の間、送り出す。走査線10は一配線ごとに、順番に選ばれる。走査線10が選択されている時にTFT18はオンとなり、ドレイン電極とソース電極とは電気的に接続される。このとき選択された走査線10に対し、接続しているTFT18の画素電極13に印加したい電圧が、信号線11から送り出されて画素電極13まで所望の電圧が印加される。液晶層17には、画素電極電圧と対向電極電圧の電位差が印加され、配向状態を変える。一水平期間が終わると走査線10にはTFT18がオフとなる電圧が送られて画素電極13は信号線11と絶縁される。液晶層17に印加された電圧は、1フレーム期間の間、保持され続ける。しかしTFT18をオフにした時の突き抜け電圧や、保持期間中(すなわち1フレーム期間中)の寄生容量からのリークなど素子全体の保持特性の影響により、液晶への印加電圧が下がってしまう。そのため透過光量が変わり、コントラストが下がるといった画質低下につながる。この画質低下を防ぐには印加電圧の変動を抑えなくてはならない。そのために保持容量線25及び保持電極32を配置して保持容量12を形成し、印加電圧の変動を防いでいる。
【0007】
【特許文献1】
特開平5−265035 号公報(第5頁、第1図)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述のようにTFTアクティブマトリクス型に代表される従来の液晶装置においては、画質低下を防ぐためには保持容量が必要であり、図8に示した保持容量12を形成するために保持容量線25を必要としている。しかしながら、保持容量線25が存在することにより、画素開口部の一部を占有し開口率低下の原因となっている(図8(b)参照)。また保持容量線25を形成するための製造プロセスが必要となる。更に、保持容量線25が断線すると、保持容量12が形成されない画素が発生し画質の低下を招くという問題点がある。
【0009】
本発明は、このような問題を解決し、画質が改善されており、製造工程短縮や不良発生量減少を図ることが可能な電気光学装置及びその製造方法並びに電子機器を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の電気光学装置は上記課題を解決するために、一対の基板間に電気光学物質が挟持されてなり、前記一対の基板のうち一方の基板上に、画素電極と該画素電極を駆動するための配線及び電子素子とを備え、前記一対の基板のうち他方の基板上に、前記画素電極に対向配置された対向電極を備え、前記一対の基板間に、前記一対の基板間のギャップを規定するスペーサを備え、前記スペーサから、前記画素電極及び前記対向電極間の電圧を保持する保持容量の少なくとも一部が構成されている。
【0011】
本発明の電気光学装置によれば、スペーサから、保持容量の少なくとも一部が構成されているので、例えば、スペーサの一部をなす電極を保持容量の一方或いは両方の容量電極として利用することで、或いは、スペーサの一部をなす誘電体を容量電極間に挟持される誘電体として利用することで、保持容量配線が不要となる。これにより、各画素の開口率が上がる。また保持容量線の製造プロセスが不要となり製造コストが削減される。さらに保持容量線がなくなることにより、配線の断線や短絡といった不良原因がなくなるので品質、歩留まりが改善される。
【0012】
本発明の電気光学装置の一態様では、前記スペーサは、前記画素電極及び前記対向電極の一方上に配置された誘電体からなる突起と、該突起上に形成される突起電極と、該突起電極と前記画素電極及び前記対向電極の他方との間隙に配置された導電性粒子を含む導電性スペーサ粒子とを有する。
【0013】
この態様によれば、画素電極及び対向電極の一方と突起電極とが、一対の容量電極として、突起をなす誘電体を挟持する容量構造が構築される。よって、スペーサで保持容量を実現できる。加えて、スペーサを各画素の開口領域を除く非開口領域にのみ配置する構成を採ることも可能となり、これにより、画素開口部から保持容量線だけではなく散布されるスペーサ粒子もなくなるのでスペーサ粒子からの光漏れがなくなり画質が改善される。また保持容量線がなくなることで、製造コスト削減、配線不良が減り品質、歩留まりが改善される。
【0014】
この態様では、前記導電性スペーサ粒子は、前記導電性粒子に加えて、非導電性粒子を含むように構成してもよい。
【0015】
このように構成すれば、導電性粒子と非導電性粒子との混在粒子によって、基板間ギャップを適切に制御可能となる。
【0016】
この場合更に、前記導電性粒子は、前記非導電性粒子よりも粒径が大きく、前記導電性粒子が、前記突起電極と前記画素電極及び前記対向電極の他方との間隙に挟まれて変形することで、前記突起電極と前記画素電極及び前記対向電極の他方との間の導通がとられる。
【0017】
このように構成すれば、突起電極と画素電極及び対向電極の他方との間に挟持されることにより、非導電性粒子の高さまで導電性粒子が変形し、導電性粒子と突起電極との間におけるが接触面積や、導電性粒子と画素電極及び対向電極の他方との間における接触面積が拡大する。これにより、確実に保持容量を形成できる。
【0018】
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記スペーサは、誘電体と、前記誘電体における前記画素電極及び前記対向電極のうち少なくとも一方に対向する側の表面に設けられた接続用の電極とを有する。
【0019】
この態様によれば、画素電極及び対向電極間にあるスペーサが有する誘電体と接続用の電極とから保持容量を構築可能となる。例えば、接続用の電極と、これに対して誘電体を介して対向配置されている側の画素電極又は対向電極とを一対の容量電極として、保持容量を構築できる。これにより、保持容量線が不要になり、開口率の上昇、製造コスト削減、配線不良が減り品質、歩留まりが改善される。
【0020】
この態様では、前記接続用の電極は、前記誘電体における前記画素電極に対向する側の表面及び前記対向電極に対向する側の表面に夫々設けられた一対の電極からなるように構成してもよい。
【0021】
このように構成すれば、画素電極及び対向電極間にあるスペーサが有する誘電体と一対の接続用の電極とから保持容量をそのまま構築可能となる。
【0022】
この場合更に、前記一対の電極は、相互に所定重量比を持ち、前記スペーサは、その重心が前記一対の電極のいずれかに近い側に偏っているように構成してもよい。
【0023】
このように構成すれば、当該電気光学装置の製造中に、画素電極又は対向電極上に、スペーサを液体中で沈着させる工程を用いることによって、重い側の電極を下にして画素電極又は対向電極上にスペーサを固着可能となる。これにより、スペーサが扱い困難な程度に、不特定多数存在し且つ微小であったとしても、適切な体勢でスペーサを電極上に配置でき保持容量を適切に構築可能となる。
【0024】
本発明の第1の電気光学装置の製造方法は上記課題を解決するために、一対の基板間に電気光学物質が挟持されてなる電気光学装置を製造する電気光学装置の製造方法であって、前記一対の基板のうち一方の基板上に、画素電極と該画素電極を駆動するための配線及び電子素子とを形成する工程と、前記一対の基板のうち他方の基板上に、前記画素電極に対向配置されることになる対向電極を形成する工程と、前記一対の基板間のギャップを規定することになると共に、誘電体と該誘電体における前記画素電極に対向することになる側の表面及び前記対向電極に対向することになる側の表面に夫々設けられた相互に所定重量比を持つ一対の接続用の電極とを有し、その重心が前記一対の接続用の電極のいずれかに近い側に偏っており、前記画素電極及び前記対向電極間の電圧を保持する保持容量の少なくとも一部を構成することになるスペーサを、前記一方及び他方の基板のいずれかの上に液体中で散布する工程と、前記散布されたスペーサが沈着後に、これを乾燥させる工程と、該乾燥させる工程後に、前記一方及び他方の基板を相互に貼り合わせる工程とを含む。
【0025】
本発明の第1の電気光学装置の製造方法によれば、一方の基板上に画素電極並びに配線及び電子素子を形成し、これと相前後して、他方の基板上に対向電極を形成する。その後、これら一方及び他方の基板のいずれかの上に、液体中でスペーサを散布する。すると、スペーサは、重い側の電極を下にして、当該いずれかの基板上に形成された画素電極又は対向電極上に沈着する。従って、その後、散布されたスペーサが沈着後に、これを乾燥させ、更に、これらの一方及び他方の基板を相互に貼り合わせる。すると、スペーサを、重い側の電極を下にした姿勢のまま、当該いずれかの基板上に形成された画素電極又は対向電極(例えば、画素電極)上に固定できる。しかも、貼り合わせる際に、スペーサにおいて上に向いて固定された側の電極を、画素電極又は対向電極(例えば、対向電極)に接触させることも可能となる。
【0026】
本発明の第2の電気光学装置の製造方法は上記課題を解決するために、一対の基板間に電気光学物質が挟持されてなる電気光学装置を製造する電気光学装置の製造方法であって、前記一対の基板のうち一方の基板上に、画素電極と該画素電極を駆動するための配線及び電子素子とを形成する工程と、前記一対の基板のうち他方の基板上に、前記画素電極に対向配置されることになる対向電極を形成する工程と、誘電体からなる突起と該突起上に形成される突起電極とを、前記画素電極及び前記対向電極の一方上に形成する工程と、導電性粒子を含む導電性スペーサ粒子に正電荷及び負電荷のうち一方をチャージさせる工程と、前記突起電極に前記正電荷及び負電荷のうち他方をチャージさせる工程と、前記チャージされた突起電極を含む基板面上に、前記チャージされた導電性スペーサ粒子を散布する工程と、前記導電性スペーサ粒子の散布後に、前記一方及び他方の基板を相互に貼り合わせる工程とを含み、前記突起、前記突起電極及び前記導電性スペーサ粒子から、前記一対の基板間のギャップを規定するスペーサが構成されると共に前記画素電極及び前記対向電極間の電圧を保持する保持容量の少なくとも一部が構成される。
【0027】
本発明の第2の電気光学装置の製造方法によれば、一方の基板上に画素電極並びに配線及び電子素子を形成し、これと相前後して、他方の基板上に対向電極を形成する。更に、突起及び突起電極を、画素電極及び対向電極の一方上に形成する。その後、導電性スペーサ粒子及び突起電極に夫々、相互に異なる極性の正電荷又は負電荷をチャージさせた状態で、例えば、非導電性の液体中にて、チャージされた突起電極を含む基板面上に、チャージされた導電性スペーサ粒子を散布する。すると、導電性スペーサ粒子は、静電気力によって、突起電極上に吸着されることになる。従って、その後、散布された導電性スペーサ粒子が吸着後に、これらの一方及び他方の基板を相互に貼り合わせる。この結果、導電性スペーサ粒子が、突起以外のところに殆ど又は全く存在しない状態が得られる。従って、突起を各画素の非開口領域に設けるようにすれば、当該導電性スペーサ粒子についても、非開口領域内に局在させることが可能となり、スペーサの存在によって、各画素の明るさや開口率を低下させることを効果的に防止できる。
【0028】
本発明の電子機器は上記課題を解決するために、上述した本発明の電気光学装置(但し、その各種態様も含む)を具備してなる。
【0029】
本発明の電子機器は、上述した本発明の電気光学装置を具備してなるので、輝度ムラや表示ムラが低減されており、高品位の画像表示が可能な、投射型表示装置、液晶テレビ、携帯電話、電子手帳、ワードプロセッサ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルなどの各種電子機器を実現できる。また、本発明の電子機器として、例えば電子ペーパなどの電気泳動装置を実現することも可能である。
【0030】
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施の形態から明らかにされる。
【0031】
【発明の実施の形態】
本発明に係る電気光学装置の実施例として、TFTアクティブマトリクス型の液晶装置について説明する。
【0032】
(第1実施形態)
図1〜図4に基づいて、第1実施形態を説明する。なお、図面においては発明の構成を分かりやすくするために各層や各部材の縮尺は一定ではない。
【0033】
図1に本発明での一画素での等価回路図を示す。走査線10と信号線11の交点にスイッチ素子のTFT18を有する。TFT18のドレイン部分は画素電極13と接続され同電位となっている。液晶層17及び保持容量12は、画素電極13と対向電極15との間に接続された液晶容量及びこれに並列な保持容量を構成している。実際の液晶装置では、表示画面を構成するのに必要な数量の画素が、必要に応じた配列に配置される。画素の配列例としてはマトリクス状の配列や、デルタ配列などストライプ以外の配列がある。
【0034】
図2は本発明での一画素の概略の平面図である。走査線10と信号線11のTFT18が形成される。走査線10はTFT18のゲート部分へ、信号線11はTFT18のソース部分へ接続されている。TFT18のドレイン部分は画素電極13と接続されている。
【0035】
図3(a)に示した断面構造図は図2のBB’の部分である。対向電極15は、対向基板16の全面に形成されている。その対向電極15上に、誘電体による突起20を各画素に対して形成し、その上部(図3(a)では突起20の下面)に突起電極21を形成している。画素電極13と突起電極21の間には、導電性粒子23と非導電性粒子22を含む導電性スペーサ粒子が挟持されている。突起20及び突起電極21は、素子基板14上における走査線10が形成された非開口領域に対向する位置に設けられている。これらの結果、本実施形態では、突起20、突起電極21、並びに導電性粒子23及び非導電性粒子22を含む導電性スペーサ粒子とから、スペーサ24が、各画素の非開口領域に構築されている。
【0036】
導電性粒子23は、電極間に挟まれる圧力で若干変形し、電極に対しての接触面積が増して電極間の導通を取り、素子基板14上に絶縁膜19を介して形成された画素電極13の電位を突起電極21に伝えている。その結果、誘電体からなる突起20の上下にある対向電極15の部分と、画素電極13に接続された突起電極21とは、夫々対向電極伝及び画素電極電位となり、保持容量12を形成する。このように本実施形態では、スペーサ24の一部から、保持容量12が構成されている。
【0037】
スペーサ24の配置位置は、その例として図3(a)を示す。図3(a)では走査線10上まで画素電極13を延長し、その延長した部分に保持容量12を構成するスペーサ24が配置されている。スペーサ24の配置位置は画素の非開口部にあるため、開口率が低下することはない。
【0038】
図3(a)では保持容量12を対向基板16側に形成しているが、図3(b)のように素子基板14側に形成しても良い。その場合、導電性粒子23及び非導電性粒子22を含む導電性スペーサ粒子は、突起電極21と対向電極15との間に挟まれている。
その結果、誘電体からなる突起20の上下にある画素電極13の部分と、対向電極15に接続された突起電極21とは、夫々対向電極伝及び画素電極電位となり、保持容量12を形成する。また画素開口部にはスペーサ24を構成する導電性スペーサ粒子が存在しないため、当該導電性スペーサ粒子周囲からの光散乱による光漏れが発生しない。
【0039】
スペーサ24の配置位置は、配線上ではなくてもよく、画素電極13と対向電極15間にあればよい。即ち、モニタ用など比較的大型であり且つ直視型の液晶装置であれば、導電性スペーサ粒子は、視覚上で認識されないので、各画素の開口領域内に、スペーサ24が存在しても大きな問題は生じない。
【0040】
また本例では配置されたスペーサ24は壁状となるために、液晶の注入方向を考慮するとよい。例えば、スペーサ24の配置位置を液晶注入方向に並行に近い向きとすれば、液晶の注入は滞りなく行われる。
【0041】
導電性粒子23と非導電性粒子22とを合わせた高さがおおよその間隙の幅となる。これらのスペーサ粒子の大きさは目標とする間隙によって異なるが、おおよそ2〜6μmが一般的である。
【0042】
導電性粒子23が他の電極や、配線に対して短絡の原因となることを防ぐために、TFTや各配線に対して絶縁膜を被せてやるとよい。また短絡を防ぐ別の手段として導電性粒子23に絶縁膜を被覆する方法もある。挟まれたときの圧力で接点の被覆が破られるような絶縁体で被膜された導電性粒子を使用すれば、パネル内部での短絡の可能性が低減される。
【0043】
次に、上述した電気光学装置の第1実施形態での製造方法について説明する。
【0044】
先ず、素子基板14の上に走査線10、信号線11を互いに交差するように配置し、交差部ごとにTFT18と画素電極13を配置する。対向基板16の上には、対向電極15を形成する。突起20は蒸着、CVDなどの、陽極酸化などの方法により誘電体層を形成する。材料としては、タンタルやアルミ系の酸化物などが上げられるが、別の材料でも構わない。
【0045】
次に、フォトリソグラフィ工程、エッチング工程で所望の形状に加工し、突起20の形状となる。突起電極21は、画素電極13や対向電極15と同じく、蒸着やCVDといった手段で導電層を形成しフォトリソグラフィ工程を経て形成される。突起20、突起電極21の形成手段として、前記以外にCMP(Chemical Mechanical Polish)処理を利用して形成してもよい。
【0046】
次に、導電性粒子23及び非導電性粒子22を含む導電性スペーサ粒子を、突起20及び突起電極21を形成した側の基板上に散布する。導電性粒子23の材料には、各種金属(Ni、Au、Ag、ITO(Indium Tin Oxide))表面に金属メッキした樹脂、などが有効である。非導電性粒子22の材料としては、高分子で作られるプラスチック、SiO2などの無機質などが有効である。
【0047】
この際、図4に示したように、静電気を利用して、突起電極21にのみ導電性スペーサ粒子を散布する方法を用いるとよい。即ち、突起電極21を負極性、導電性スペーサ粒子24を突起電極21の逆極性である正極性に帯電させ、残りの配線や画素電極をGNDにする。正極性に帯電したスペーサは負極性の電極に引き寄せられ定点配置が可能となる。定点配置されずに残った導電性スペーサ粒子24のうち、導電性粒子23が短絡の原因をなるのを防ぐために電極や配線、TFT18の表面を絶縁するとよい。もしくは導電性粒子23を絶縁性の物質で被覆されていてもよい。また、スペーサを配線などの突起の上に形成する時は、上述のように互いが引き合うように帯電させればよい。逆に窪みの中に選択的に入れたい場合は窪み両側の電極を正極にして斥力により窪みに落としてやればよい。
【0048】
その後、光硬化性樹脂や熱硬化性樹脂等のシール材によって、両基板を貼り合せ、更に両基板間に液晶を封入する。
【0049】
(第2実施形態)
図5及び図6に基づいて、第2実施形態を説明する。ここに、図5は、この実施形態でのスペーサ粒子の形状例である。図6は、スペーサ粒子が2枚の基板間に配置され基板間の間隙を保持している状態の図である。なお、図面においては発明の構成を分かりやすくするために各層や各部材の縮尺は一定ではない。また、図5及び図6では、上述した第1実施形態の場合と同様の構成要素には同様の参照符号を付し、それらの説明は省略する。
【0050】
図5において、スペーサ粒子は、電極Aと電極Bの2極を持つ。図5(a)、(b)ともに2極間には重量比がある。即ち、一対の電極Aと電極Bとの重量は相互に異なり、スペーサの重心は、いずれかの電極の側に偏っている。このような所定重量比は作る手段としては、電極の面積比を変える、球以外の形状にする、などがある。
【0051】
重量比を変える例として図5(c)の円錐台状のスペーサで説明する。X、Y、Zの3軸の立体空間を考えた時、X軸とZ軸、Y軸とZ軸の比をそれぞれ大きくする。X方向とZ方向とでは、Z方向に対しX方向を大きくする。また、Y方向とZ方向とでは、Z方向に対しY方向を大きくする。なお、電極が配置される軸は仮にZ軸としておく。高さZと平面XY方向の比が大きくなれば、スペーサの形状は平たく高さが低くなる。散布時にスペーサの電極A,Bと基板上の電極との接点が取りやすくなる。さらに電極面積比を変えて重量比を増加させればなおよい。他の形状としては、多角錐台、円柱状などが考えられる。
【0052】
次に、上述した電気光学装置の第2実施形態での製造方法について説明する。尚、ここでは、本実施形態に独自の工程である、スペーサを散布する方式を中心に説明する。
【0053】
図5に示したスペーサを湿式散布法で素子基板14ないし対向基板16に散布した時、スペーサは散布された先の基板上で溶媒中にある。散布先の基板を第一の基板、対になる基板を第二の基板とする。湿式散布法とは、水やアルコール系の混合溶媒にスペーサ粒子を混合し基板上に溶媒と共に散布する方法である。
【0054】
尚、この段階では、各種電極や配線或いはTFT等は、第1実施形態の場合と同様に、既に素子基板14ないし対向基板16に作り込まれているものとする。
【0055】
第一の基板上に溶媒と共に散布されたスペーサは、電極間の重量比により、重量のある方の電極が沈み、散布した側の基板の電極と接点が取れる。溶媒乾燥後、もう一方の基板との貼り合わせを行い、スペーサのもう一つの電極と第二の基板上の電極との接点が形成され、保持容量12が形成される。
【0056】
尚、定点散布する手段の例としては、第1実施形態の場合と同様に、静電気を利用する方法(図4参照)を利用可能である。
【0057】
その後、光硬化性樹脂や熱硬化性樹脂等のシール材によって、両基板を貼り合せ、更に両基板間に液晶を封入する。
【0058】
以上詳細に説明したように、本実施形態の液晶装置によれば、対向電極15と画素電極13の間で直接に保持容量12をスペーサで形成するので保持容量線25が不要となり、開口率が上がる。保持容量線25がなくなることで断線、短絡の原因が減少するため、品質、歩留まり向上となる。またスペーサの配置形態次第では、スペーサ粒子に起因する光漏れなどがなくなり画質が向上する液晶装置が実現できる。
【0059】
(電子機器)
次に、以上詳細に説明した電気光学装置をライトバルブとして用いた電子機器の一例たる投射型カラー表示装置の実施形態について、その全体構成、特に光学的な構成について説明する。ここに、図7は、投射型カラー表示装置の図式的断面図である。
【0060】
図7において、本実施形態における投射型カラー表示装置の一例たる液晶プロジェクタ1100は、駆動回路がTFTアレイ基板上に搭載された液晶装置を含む液晶モジュールを3個用意し、それぞれRGB用のライトバルブ100R、100G及び100Bとして用いたプロジェクタとして構成されている。液晶プロジェクタ110では、メタルハライドランプ等の白色光源のランプユニット1102から投射光が発せられると、3枚のミラー1106及び2枚のダイクロックミラー1108によって、RGBの三原色に対応する光成分R、G及びBに分けられ、各色に対応するライトバルブ100R、100G及び100Bにそれぞれ導かれる。この際特に、B光は、長い光路による光損失を防ぐために、入射レンズ1122、リレーレンズ1123及び出射レンズ1124からなるリレーレンズ系1121を介して導かれる。そして、ライトバルブ100R、100G及び100Bによりそれぞれ変調された三原色に対応する光成分は、ダイクロックプリズム1112により再度合成された後、投射レンズ1114を介してスクリーン1120にカラー画像として投射される。
【0061】
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨、あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う電気光学装置及びその製造方法並びに電子機器もまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶装置での一画素にあたる部分等価回路図である。
【図2】本発明での一画素にあたる部分の平面図である。
【図3】図2のB−B’部の断面図である。
【図4】第1実施形態でのスペーサ粒子の定点散布時の帯電例を示す図である。
【図5】第2実施形態でのスペーサの形状図である。
【図6】第2実施形態でのスペーサでパネル組立てた時の断面図である。
【図7】本発明の電子機器の実施形態である投射型カラー表示装置の一例たるカラー液晶プロジェクタを示す図式的断面図である。
【図8】従来例の、画素平面図と断面図である。
【符号の説明】
10.走査線、11.信号線、12.保持容量、13.画素電極、14.素子基板、15.対向電極、16.対向基板、17.液晶層、18.薄膜トランジスタ(TFT)、19.誘電体、20.突起、21.突起電極、22.非導電性粒子、23.導電性粒子、24. スペーサ、25.保持容量線、30.誘電体、31.電極、32.保持電極
【発明の属する技術分野】
本発明は、一対の基板間に液晶などの電気光学物質が挟持されてなる、例えば液晶装置等の電気光学装置及びその製造方法の技術分野に属し、更に、例えば液晶プロジェクタ等の電子機器の技術分野に属する。
【0002】
【背景技術】
この種の電気光学装置として、例えば特許文献1に記載されているように、画素電極のスイッチング素子用に薄膜トランジスタ(以下適宜、“TFT”と称す)を用いたTFTアクティブマトリクス型の液晶装置がある。
【0003】
このような液晶装置について図8を参照して説明する。図8(d)の液晶装置は、各画素が集まった画面表示領域と、画素を構成するTFTを駆動するための走査線駆動回路と、信号線駆動回路とからなる。走査線10及び信号線11はそれぞれの駆動回路から各画素配列に対して必要な本数が出力されており、走査線10及び信号線11は夫々、並行に配列されている。そのため画面表示領域部では走査線10及び信号線11が夫々並行して並び、その交点に対応して一画素が規定されている。
【0004】
図8(a)〜(d)の液晶装置では、素子基板14上に走査線10、信号線11、保持容量線25、画素電極13及びTFT18が形成される。走査線10はTFT18のゲート電極に、信号線11はTFT18のドレイン電極に電気的に接続される。TFT18のソース電極は画素電極13に電気的に接続される。保持電極32は、保持容量線25と絶縁膜19を介して対向配置されており、絶縁膜19を誘電体とするコンデンサ構造が構築される。これにより、画素電極13或いはTFT18のソース電極に接続されており、液晶容量と並列に保持容量12を形成している(例えば、特許文献1参照)。もう一方の対向基板16上には対向電極15の他、不図示の配線、遮光膜、カラーフィルタなどが形成される。これら2枚の基板をシール材で貼り合せ、スペーサ22により基板間の間隙(即ち、基板間ギャップ)を一定間隔に保ち、その間隙には液晶が封入されている。
【0005】
画面表示方法は、画素電極電圧と対向電極電圧との電位差を液晶層17に与え、液晶層の配向状態を変えることで、当該液晶装置を透過する光量を変えることにより実行される。
【0006】
画素電極13に電圧を加える方法を述べる。TFT18をオンにするため、ゲート電極に印加する電圧を走査線10から一水平期間の間、送り出す。走査線10は一配線ごとに、順番に選ばれる。走査線10が選択されている時にTFT18はオンとなり、ドレイン電極とソース電極とは電気的に接続される。このとき選択された走査線10に対し、接続しているTFT18の画素電極13に印加したい電圧が、信号線11から送り出されて画素電極13まで所望の電圧が印加される。液晶層17には、画素電極電圧と対向電極電圧の電位差が印加され、配向状態を変える。一水平期間が終わると走査線10にはTFT18がオフとなる電圧が送られて画素電極13は信号線11と絶縁される。液晶層17に印加された電圧は、1フレーム期間の間、保持され続ける。しかしTFT18をオフにした時の突き抜け電圧や、保持期間中(すなわち1フレーム期間中)の寄生容量からのリークなど素子全体の保持特性の影響により、液晶への印加電圧が下がってしまう。そのため透過光量が変わり、コントラストが下がるといった画質低下につながる。この画質低下を防ぐには印加電圧の変動を抑えなくてはならない。そのために保持容量線25及び保持電極32を配置して保持容量12を形成し、印加電圧の変動を防いでいる。
【0007】
【特許文献1】
特開平5−265035 号公報(第5頁、第1図)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述のようにTFTアクティブマトリクス型に代表される従来の液晶装置においては、画質低下を防ぐためには保持容量が必要であり、図8に示した保持容量12を形成するために保持容量線25を必要としている。しかしながら、保持容量線25が存在することにより、画素開口部の一部を占有し開口率低下の原因となっている(図8(b)参照)。また保持容量線25を形成するための製造プロセスが必要となる。更に、保持容量線25が断線すると、保持容量12が形成されない画素が発生し画質の低下を招くという問題点がある。
【0009】
本発明は、このような問題を解決し、画質が改善されており、製造工程短縮や不良発生量減少を図ることが可能な電気光学装置及びその製造方法並びに電子機器を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の電気光学装置は上記課題を解決するために、一対の基板間に電気光学物質が挟持されてなり、前記一対の基板のうち一方の基板上に、画素電極と該画素電極を駆動するための配線及び電子素子とを備え、前記一対の基板のうち他方の基板上に、前記画素電極に対向配置された対向電極を備え、前記一対の基板間に、前記一対の基板間のギャップを規定するスペーサを備え、前記スペーサから、前記画素電極及び前記対向電極間の電圧を保持する保持容量の少なくとも一部が構成されている。
【0011】
本発明の電気光学装置によれば、スペーサから、保持容量の少なくとも一部が構成されているので、例えば、スペーサの一部をなす電極を保持容量の一方或いは両方の容量電極として利用することで、或いは、スペーサの一部をなす誘電体を容量電極間に挟持される誘電体として利用することで、保持容量配線が不要となる。これにより、各画素の開口率が上がる。また保持容量線の製造プロセスが不要となり製造コストが削減される。さらに保持容量線がなくなることにより、配線の断線や短絡といった不良原因がなくなるので品質、歩留まりが改善される。
【0012】
本発明の電気光学装置の一態様では、前記スペーサは、前記画素電極及び前記対向電極の一方上に配置された誘電体からなる突起と、該突起上に形成される突起電極と、該突起電極と前記画素電極及び前記対向電極の他方との間隙に配置された導電性粒子を含む導電性スペーサ粒子とを有する。
【0013】
この態様によれば、画素電極及び対向電極の一方と突起電極とが、一対の容量電極として、突起をなす誘電体を挟持する容量構造が構築される。よって、スペーサで保持容量を実現できる。加えて、スペーサを各画素の開口領域を除く非開口領域にのみ配置する構成を採ることも可能となり、これにより、画素開口部から保持容量線だけではなく散布されるスペーサ粒子もなくなるのでスペーサ粒子からの光漏れがなくなり画質が改善される。また保持容量線がなくなることで、製造コスト削減、配線不良が減り品質、歩留まりが改善される。
【0014】
この態様では、前記導電性スペーサ粒子は、前記導電性粒子に加えて、非導電性粒子を含むように構成してもよい。
【0015】
このように構成すれば、導電性粒子と非導電性粒子との混在粒子によって、基板間ギャップを適切に制御可能となる。
【0016】
この場合更に、前記導電性粒子は、前記非導電性粒子よりも粒径が大きく、前記導電性粒子が、前記突起電極と前記画素電極及び前記対向電極の他方との間隙に挟まれて変形することで、前記突起電極と前記画素電極及び前記対向電極の他方との間の導通がとられる。
【0017】
このように構成すれば、突起電極と画素電極及び対向電極の他方との間に挟持されることにより、非導電性粒子の高さまで導電性粒子が変形し、導電性粒子と突起電極との間におけるが接触面積や、導電性粒子と画素電極及び対向電極の他方との間における接触面積が拡大する。これにより、確実に保持容量を形成できる。
【0018】
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記スペーサは、誘電体と、前記誘電体における前記画素電極及び前記対向電極のうち少なくとも一方に対向する側の表面に設けられた接続用の電極とを有する。
【0019】
この態様によれば、画素電極及び対向電極間にあるスペーサが有する誘電体と接続用の電極とから保持容量を構築可能となる。例えば、接続用の電極と、これに対して誘電体を介して対向配置されている側の画素電極又は対向電極とを一対の容量電極として、保持容量を構築できる。これにより、保持容量線が不要になり、開口率の上昇、製造コスト削減、配線不良が減り品質、歩留まりが改善される。
【0020】
この態様では、前記接続用の電極は、前記誘電体における前記画素電極に対向する側の表面及び前記対向電極に対向する側の表面に夫々設けられた一対の電極からなるように構成してもよい。
【0021】
このように構成すれば、画素電極及び対向電極間にあるスペーサが有する誘電体と一対の接続用の電極とから保持容量をそのまま構築可能となる。
【0022】
この場合更に、前記一対の電極は、相互に所定重量比を持ち、前記スペーサは、その重心が前記一対の電極のいずれかに近い側に偏っているように構成してもよい。
【0023】
このように構成すれば、当該電気光学装置の製造中に、画素電極又は対向電極上に、スペーサを液体中で沈着させる工程を用いることによって、重い側の電極を下にして画素電極又は対向電極上にスペーサを固着可能となる。これにより、スペーサが扱い困難な程度に、不特定多数存在し且つ微小であったとしても、適切な体勢でスペーサを電極上に配置でき保持容量を適切に構築可能となる。
【0024】
本発明の第1の電気光学装置の製造方法は上記課題を解決するために、一対の基板間に電気光学物質が挟持されてなる電気光学装置を製造する電気光学装置の製造方法であって、前記一対の基板のうち一方の基板上に、画素電極と該画素電極を駆動するための配線及び電子素子とを形成する工程と、前記一対の基板のうち他方の基板上に、前記画素電極に対向配置されることになる対向電極を形成する工程と、前記一対の基板間のギャップを規定することになると共に、誘電体と該誘電体における前記画素電極に対向することになる側の表面及び前記対向電極に対向することになる側の表面に夫々設けられた相互に所定重量比を持つ一対の接続用の電極とを有し、その重心が前記一対の接続用の電極のいずれかに近い側に偏っており、前記画素電極及び前記対向電極間の電圧を保持する保持容量の少なくとも一部を構成することになるスペーサを、前記一方及び他方の基板のいずれかの上に液体中で散布する工程と、前記散布されたスペーサが沈着後に、これを乾燥させる工程と、該乾燥させる工程後に、前記一方及び他方の基板を相互に貼り合わせる工程とを含む。
【0025】
本発明の第1の電気光学装置の製造方法によれば、一方の基板上に画素電極並びに配線及び電子素子を形成し、これと相前後して、他方の基板上に対向電極を形成する。その後、これら一方及び他方の基板のいずれかの上に、液体中でスペーサを散布する。すると、スペーサは、重い側の電極を下にして、当該いずれかの基板上に形成された画素電極又は対向電極上に沈着する。従って、その後、散布されたスペーサが沈着後に、これを乾燥させ、更に、これらの一方及び他方の基板を相互に貼り合わせる。すると、スペーサを、重い側の電極を下にした姿勢のまま、当該いずれかの基板上に形成された画素電極又は対向電極(例えば、画素電極)上に固定できる。しかも、貼り合わせる際に、スペーサにおいて上に向いて固定された側の電極を、画素電極又は対向電極(例えば、対向電極)に接触させることも可能となる。
【0026】
本発明の第2の電気光学装置の製造方法は上記課題を解決するために、一対の基板間に電気光学物質が挟持されてなる電気光学装置を製造する電気光学装置の製造方法であって、前記一対の基板のうち一方の基板上に、画素電極と該画素電極を駆動するための配線及び電子素子とを形成する工程と、前記一対の基板のうち他方の基板上に、前記画素電極に対向配置されることになる対向電極を形成する工程と、誘電体からなる突起と該突起上に形成される突起電極とを、前記画素電極及び前記対向電極の一方上に形成する工程と、導電性粒子を含む導電性スペーサ粒子に正電荷及び負電荷のうち一方をチャージさせる工程と、前記突起電極に前記正電荷及び負電荷のうち他方をチャージさせる工程と、前記チャージされた突起電極を含む基板面上に、前記チャージされた導電性スペーサ粒子を散布する工程と、前記導電性スペーサ粒子の散布後に、前記一方及び他方の基板を相互に貼り合わせる工程とを含み、前記突起、前記突起電極及び前記導電性スペーサ粒子から、前記一対の基板間のギャップを規定するスペーサが構成されると共に前記画素電極及び前記対向電極間の電圧を保持する保持容量の少なくとも一部が構成される。
【0027】
本発明の第2の電気光学装置の製造方法によれば、一方の基板上に画素電極並びに配線及び電子素子を形成し、これと相前後して、他方の基板上に対向電極を形成する。更に、突起及び突起電極を、画素電極及び対向電極の一方上に形成する。その後、導電性スペーサ粒子及び突起電極に夫々、相互に異なる極性の正電荷又は負電荷をチャージさせた状態で、例えば、非導電性の液体中にて、チャージされた突起電極を含む基板面上に、チャージされた導電性スペーサ粒子を散布する。すると、導電性スペーサ粒子は、静電気力によって、突起電極上に吸着されることになる。従って、その後、散布された導電性スペーサ粒子が吸着後に、これらの一方及び他方の基板を相互に貼り合わせる。この結果、導電性スペーサ粒子が、突起以外のところに殆ど又は全く存在しない状態が得られる。従って、突起を各画素の非開口領域に設けるようにすれば、当該導電性スペーサ粒子についても、非開口領域内に局在させることが可能となり、スペーサの存在によって、各画素の明るさや開口率を低下させることを効果的に防止できる。
【0028】
本発明の電子機器は上記課題を解決するために、上述した本発明の電気光学装置(但し、その各種態様も含む)を具備してなる。
【0029】
本発明の電子機器は、上述した本発明の電気光学装置を具備してなるので、輝度ムラや表示ムラが低減されており、高品位の画像表示が可能な、投射型表示装置、液晶テレビ、携帯電話、電子手帳、ワードプロセッサ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルなどの各種電子機器を実現できる。また、本発明の電子機器として、例えば電子ペーパなどの電気泳動装置を実現することも可能である。
【0030】
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施の形態から明らかにされる。
【0031】
【発明の実施の形態】
本発明に係る電気光学装置の実施例として、TFTアクティブマトリクス型の液晶装置について説明する。
【0032】
(第1実施形態)
図1〜図4に基づいて、第1実施形態を説明する。なお、図面においては発明の構成を分かりやすくするために各層や各部材の縮尺は一定ではない。
【0033】
図1に本発明での一画素での等価回路図を示す。走査線10と信号線11の交点にスイッチ素子のTFT18を有する。TFT18のドレイン部分は画素電極13と接続され同電位となっている。液晶層17及び保持容量12は、画素電極13と対向電極15との間に接続された液晶容量及びこれに並列な保持容量を構成している。実際の液晶装置では、表示画面を構成するのに必要な数量の画素が、必要に応じた配列に配置される。画素の配列例としてはマトリクス状の配列や、デルタ配列などストライプ以外の配列がある。
【0034】
図2は本発明での一画素の概略の平面図である。走査線10と信号線11のTFT18が形成される。走査線10はTFT18のゲート部分へ、信号線11はTFT18のソース部分へ接続されている。TFT18のドレイン部分は画素電極13と接続されている。
【0035】
図3(a)に示した断面構造図は図2のBB’の部分である。対向電極15は、対向基板16の全面に形成されている。その対向電極15上に、誘電体による突起20を各画素に対して形成し、その上部(図3(a)では突起20の下面)に突起電極21を形成している。画素電極13と突起電極21の間には、導電性粒子23と非導電性粒子22を含む導電性スペーサ粒子が挟持されている。突起20及び突起電極21は、素子基板14上における走査線10が形成された非開口領域に対向する位置に設けられている。これらの結果、本実施形態では、突起20、突起電極21、並びに導電性粒子23及び非導電性粒子22を含む導電性スペーサ粒子とから、スペーサ24が、各画素の非開口領域に構築されている。
【0036】
導電性粒子23は、電極間に挟まれる圧力で若干変形し、電極に対しての接触面積が増して電極間の導通を取り、素子基板14上に絶縁膜19を介して形成された画素電極13の電位を突起電極21に伝えている。その結果、誘電体からなる突起20の上下にある対向電極15の部分と、画素電極13に接続された突起電極21とは、夫々対向電極伝及び画素電極電位となり、保持容量12を形成する。このように本実施形態では、スペーサ24の一部から、保持容量12が構成されている。
【0037】
スペーサ24の配置位置は、その例として図3(a)を示す。図3(a)では走査線10上まで画素電極13を延長し、その延長した部分に保持容量12を構成するスペーサ24が配置されている。スペーサ24の配置位置は画素の非開口部にあるため、開口率が低下することはない。
【0038】
図3(a)では保持容量12を対向基板16側に形成しているが、図3(b)のように素子基板14側に形成しても良い。その場合、導電性粒子23及び非導電性粒子22を含む導電性スペーサ粒子は、突起電極21と対向電極15との間に挟まれている。
その結果、誘電体からなる突起20の上下にある画素電極13の部分と、対向電極15に接続された突起電極21とは、夫々対向電極伝及び画素電極電位となり、保持容量12を形成する。また画素開口部にはスペーサ24を構成する導電性スペーサ粒子が存在しないため、当該導電性スペーサ粒子周囲からの光散乱による光漏れが発生しない。
【0039】
スペーサ24の配置位置は、配線上ではなくてもよく、画素電極13と対向電極15間にあればよい。即ち、モニタ用など比較的大型であり且つ直視型の液晶装置であれば、導電性スペーサ粒子は、視覚上で認識されないので、各画素の開口領域内に、スペーサ24が存在しても大きな問題は生じない。
【0040】
また本例では配置されたスペーサ24は壁状となるために、液晶の注入方向を考慮するとよい。例えば、スペーサ24の配置位置を液晶注入方向に並行に近い向きとすれば、液晶の注入は滞りなく行われる。
【0041】
導電性粒子23と非導電性粒子22とを合わせた高さがおおよその間隙の幅となる。これらのスペーサ粒子の大きさは目標とする間隙によって異なるが、おおよそ2〜6μmが一般的である。
【0042】
導電性粒子23が他の電極や、配線に対して短絡の原因となることを防ぐために、TFTや各配線に対して絶縁膜を被せてやるとよい。また短絡を防ぐ別の手段として導電性粒子23に絶縁膜を被覆する方法もある。挟まれたときの圧力で接点の被覆が破られるような絶縁体で被膜された導電性粒子を使用すれば、パネル内部での短絡の可能性が低減される。
【0043】
次に、上述した電気光学装置の第1実施形態での製造方法について説明する。
【0044】
先ず、素子基板14の上に走査線10、信号線11を互いに交差するように配置し、交差部ごとにTFT18と画素電極13を配置する。対向基板16の上には、対向電極15を形成する。突起20は蒸着、CVDなどの、陽極酸化などの方法により誘電体層を形成する。材料としては、タンタルやアルミ系の酸化物などが上げられるが、別の材料でも構わない。
【0045】
次に、フォトリソグラフィ工程、エッチング工程で所望の形状に加工し、突起20の形状となる。突起電極21は、画素電極13や対向電極15と同じく、蒸着やCVDといった手段で導電層を形成しフォトリソグラフィ工程を経て形成される。突起20、突起電極21の形成手段として、前記以外にCMP(Chemical Mechanical Polish)処理を利用して形成してもよい。
【0046】
次に、導電性粒子23及び非導電性粒子22を含む導電性スペーサ粒子を、突起20及び突起電極21を形成した側の基板上に散布する。導電性粒子23の材料には、各種金属(Ni、Au、Ag、ITO(Indium Tin Oxide))表面に金属メッキした樹脂、などが有効である。非導電性粒子22の材料としては、高分子で作られるプラスチック、SiO2などの無機質などが有効である。
【0047】
この際、図4に示したように、静電気を利用して、突起電極21にのみ導電性スペーサ粒子を散布する方法を用いるとよい。即ち、突起電極21を負極性、導電性スペーサ粒子24を突起電極21の逆極性である正極性に帯電させ、残りの配線や画素電極をGNDにする。正極性に帯電したスペーサは負極性の電極に引き寄せられ定点配置が可能となる。定点配置されずに残った導電性スペーサ粒子24のうち、導電性粒子23が短絡の原因をなるのを防ぐために電極や配線、TFT18の表面を絶縁するとよい。もしくは導電性粒子23を絶縁性の物質で被覆されていてもよい。また、スペーサを配線などの突起の上に形成する時は、上述のように互いが引き合うように帯電させればよい。逆に窪みの中に選択的に入れたい場合は窪み両側の電極を正極にして斥力により窪みに落としてやればよい。
【0048】
その後、光硬化性樹脂や熱硬化性樹脂等のシール材によって、両基板を貼り合せ、更に両基板間に液晶を封入する。
【0049】
(第2実施形態)
図5及び図6に基づいて、第2実施形態を説明する。ここに、図5は、この実施形態でのスペーサ粒子の形状例である。図6は、スペーサ粒子が2枚の基板間に配置され基板間の間隙を保持している状態の図である。なお、図面においては発明の構成を分かりやすくするために各層や各部材の縮尺は一定ではない。また、図5及び図6では、上述した第1実施形態の場合と同様の構成要素には同様の参照符号を付し、それらの説明は省略する。
【0050】
図5において、スペーサ粒子は、電極Aと電極Bの2極を持つ。図5(a)、(b)ともに2極間には重量比がある。即ち、一対の電極Aと電極Bとの重量は相互に異なり、スペーサの重心は、いずれかの電極の側に偏っている。このような所定重量比は作る手段としては、電極の面積比を変える、球以外の形状にする、などがある。
【0051】
重量比を変える例として図5(c)の円錐台状のスペーサで説明する。X、Y、Zの3軸の立体空間を考えた時、X軸とZ軸、Y軸とZ軸の比をそれぞれ大きくする。X方向とZ方向とでは、Z方向に対しX方向を大きくする。また、Y方向とZ方向とでは、Z方向に対しY方向を大きくする。なお、電極が配置される軸は仮にZ軸としておく。高さZと平面XY方向の比が大きくなれば、スペーサの形状は平たく高さが低くなる。散布時にスペーサの電極A,Bと基板上の電極との接点が取りやすくなる。さらに電極面積比を変えて重量比を増加させればなおよい。他の形状としては、多角錐台、円柱状などが考えられる。
【0052】
次に、上述した電気光学装置の第2実施形態での製造方法について説明する。尚、ここでは、本実施形態に独自の工程である、スペーサを散布する方式を中心に説明する。
【0053】
図5に示したスペーサを湿式散布法で素子基板14ないし対向基板16に散布した時、スペーサは散布された先の基板上で溶媒中にある。散布先の基板を第一の基板、対になる基板を第二の基板とする。湿式散布法とは、水やアルコール系の混合溶媒にスペーサ粒子を混合し基板上に溶媒と共に散布する方法である。
【0054】
尚、この段階では、各種電極や配線或いはTFT等は、第1実施形態の場合と同様に、既に素子基板14ないし対向基板16に作り込まれているものとする。
【0055】
第一の基板上に溶媒と共に散布されたスペーサは、電極間の重量比により、重量のある方の電極が沈み、散布した側の基板の電極と接点が取れる。溶媒乾燥後、もう一方の基板との貼り合わせを行い、スペーサのもう一つの電極と第二の基板上の電極との接点が形成され、保持容量12が形成される。
【0056】
尚、定点散布する手段の例としては、第1実施形態の場合と同様に、静電気を利用する方法(図4参照)を利用可能である。
【0057】
その後、光硬化性樹脂や熱硬化性樹脂等のシール材によって、両基板を貼り合せ、更に両基板間に液晶を封入する。
【0058】
以上詳細に説明したように、本実施形態の液晶装置によれば、対向電極15と画素電極13の間で直接に保持容量12をスペーサで形成するので保持容量線25が不要となり、開口率が上がる。保持容量線25がなくなることで断線、短絡の原因が減少するため、品質、歩留まり向上となる。またスペーサの配置形態次第では、スペーサ粒子に起因する光漏れなどがなくなり画質が向上する液晶装置が実現できる。
【0059】
(電子機器)
次に、以上詳細に説明した電気光学装置をライトバルブとして用いた電子機器の一例たる投射型カラー表示装置の実施形態について、その全体構成、特に光学的な構成について説明する。ここに、図7は、投射型カラー表示装置の図式的断面図である。
【0060】
図7において、本実施形態における投射型カラー表示装置の一例たる液晶プロジェクタ1100は、駆動回路がTFTアレイ基板上に搭載された液晶装置を含む液晶モジュールを3個用意し、それぞれRGB用のライトバルブ100R、100G及び100Bとして用いたプロジェクタとして構成されている。液晶プロジェクタ110では、メタルハライドランプ等の白色光源のランプユニット1102から投射光が発せられると、3枚のミラー1106及び2枚のダイクロックミラー1108によって、RGBの三原色に対応する光成分R、G及びBに分けられ、各色に対応するライトバルブ100R、100G及び100Bにそれぞれ導かれる。この際特に、B光は、長い光路による光損失を防ぐために、入射レンズ1122、リレーレンズ1123及び出射レンズ1124からなるリレーレンズ系1121を介して導かれる。そして、ライトバルブ100R、100G及び100Bによりそれぞれ変調された三原色に対応する光成分は、ダイクロックプリズム1112により再度合成された後、投射レンズ1114を介してスクリーン1120にカラー画像として投射される。
【0061】
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨、あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う電気光学装置及びその製造方法並びに電子機器もまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶装置での一画素にあたる部分等価回路図である。
【図2】本発明での一画素にあたる部分の平面図である。
【図3】図2のB−B’部の断面図である。
【図4】第1実施形態でのスペーサ粒子の定点散布時の帯電例を示す図である。
【図5】第2実施形態でのスペーサの形状図である。
【図6】第2実施形態でのスペーサでパネル組立てた時の断面図である。
【図7】本発明の電子機器の実施形態である投射型カラー表示装置の一例たるカラー液晶プロジェクタを示す図式的断面図である。
【図8】従来例の、画素平面図と断面図である。
【符号の説明】
10.走査線、11.信号線、12.保持容量、13.画素電極、14.素子基板、15.対向電極、16.対向基板、17.液晶層、18.薄膜トランジスタ(TFT)、19.誘電体、20.突起、21.突起電極、22.非導電性粒子、23.導電性粒子、24. スペーサ、25.保持容量線、30.誘電体、31.電極、32.保持電極
Claims (10)
- 一対の基板間に電気光学物質が挟持されてなり、
前記一対の基板のうち一方の基板上に、画素電極と該画素電極を駆動するための配線及び電子素子とを備え、
前記一対の基板のうち他方の基板上に、前記画素電極に対向配置された対向電極を備え、
前記一対の基板間に、前記一対の基板間のギャップを規定するスペーサを備え、
前記スペーサから、前記画素電極及び前記対向電極間の電圧を保持する保持容量の少なくとも一部が構成されていることを特徴とする電気光学装置。 - 前記スペーサは、
前記画素電極及び前記対向電極の一方上に配置された誘電体からなる突起と、
該突起上に形成される突起電極と、
該突起電極と前記画素電極及び前記対向電極の他方との間隙に配置された導電性粒子を含む導電性スペーサ粒子と
を有することを特徴とする請求項1記載の電気光学装置。 - 前記導電性スペーサ粒子は、前記導電性粒子に加えて、非導電性粒子を含むことを特徴とする請求項2に記載の電気光学装置。
- 前記導電性粒子は、前記非導電性粒子よりも粒径が大きく、
前記導電性粒子が、前記突起電極と前記画素電極及び前記対向電極の他方との間隙に挟まれて変形することで、前記突起電極と前記画素電極及び前記対向電極の他方との間の導通がとられることを特徴とする請求項3に記載の電気光学装置。 - 前記スペーサは、
誘電体と、
前記誘電体における前記画素電極及び前記対向電極のうち少なくとも一方に対向する側の表面に設けられた接続用の電極と
を有することを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。 - 前記接続用の電極は、前記誘電体における前記画素電極に対向する側の表面及び前記対向電極に対向する側の表面に夫々設けられた一対の電極からなることを特徴とする請求項5に記載の電気光学装置。
- 前記一対の電極は、相互に所定重量比を持ち、前記スペーサは、その重心が前記一対の電極のいずれかに近い側に偏っていることを特徴とする請求項6に記載の電気光学装置。
- 一対の基板間に電気光学物質が挟持されてなる電気光学装置を製造する電気光学装置の製造方法であって、
前記一対の基板のうち一方の基板上に、画素電極と該画素電極を駆動するための配線及び電子素子とを形成する工程と、
前記一対の基板のうち他方の基板上に、前記画素電極に対向配置されることになる対向電極を形成する工程と、
前記一対の基板間のギャップを規定することになると共に、誘電体と該誘電体における前記画素電極に対向することになる側の表面及び前記対向電極に対向することになる側の表面に夫々設けられた相互に所定重量比を持つ一対の接続用の電極とを有し、その重心が前記一対の接続用の電極のいずれかに近い側に偏っており、前記画素電極及び前記対向電極間の電圧を保持する保持容量の少なくとも一部を構成することになるスペーサを、前記一方及び他方の基板のいずれかの上に液体中で散布する工程と、
前記散布されたスペーサが沈着後に、これを乾燥させる工程と、
該乾燥させる工程後に、前記一方及び他方の基板を相互に貼り合わせる工程と
を含むことを特徴とする電気光学装置の製造方法。 - 一対の基板間に電気光学物質が挟持されてなる電気光学装置を製造する電気光学装置の製造方法であって、
前記一対の基板のうち一方の基板上に、画素電極と該画素電極を駆動するための配線及び電子素子とを形成する工程と、
前記一対の基板のうち他方の基板上に、前記画素電極に対向配置されることになる対向電極を形成する工程と、
誘電体からなる突起と該突起上に形成される突起電極とを、前記画素電極及び前記対向電極の一方上に形成する工程と、
導電性粒子を含む導電性スペーサ粒子に正電荷及び負電荷のうち一方をチャージさせる工程と、
前記突起電極に前記正電荷及び負電荷のうち他方をチャージさせる工程と、
前記チャージされた突起電極を含む基板面上に、前記チャージされた導電性スペーサ粒子を散布する工程と、
前記導電性スペーサ粒子の散布後に、前記一方及び他方の基板を相互に貼り合わせる工程と
を含み、
前記突起、前記突起電極及び前記導電性スペーサ粒子から、前記一対の基板間のギャップを規定するスペーサが構成されると共に前記画素電極及び前記対向電極間の電圧を保持する保持容量の少なくとも一部が構成されることを特徴とする電気光学装置の製造方法。 - 請求項1から7のいずれか一項に記載の電気光学装置を具備してなることを特徴とする電子機器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003099625A JP2004309590A (ja) | 2003-04-02 | 2003-04-02 | 電気光学装置及びその製造方法並びに電子機器 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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---|---|
JP2004309590A true JP2004309590A (ja) | 2004-11-04 |
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ID=33464017
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JP2003099625A Withdrawn JP2004309590A (ja) | 2003-04-02 | 2003-04-02 | 電気光学装置及びその製造方法並びに電子機器 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004309590A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006011238A (ja) * | 2004-06-29 | 2006-01-12 | Kyocera Corp | 液晶表示装置 |
EP1650080A2 (en) | 2004-10-25 | 2006-04-26 | Nissan Motor Co., Ltd. | Driving support system and method of producing overhead view image |
CN101427176B (zh) * | 2006-04-21 | 2010-11-03 | 夏普株式会社 | 液晶显示装置及其制造方法 |
JP2017500599A (ja) * | 2013-12-27 | 2017-01-05 | 深▲セン▼市華星光電技術有限公司 | 画素構造 |
-
2003
- 2003-04-02 JP JP2003099625A patent/JP2004309590A/ja not_active Withdrawn
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