JP2004309467A - 電気抵抗測定用コネクター、電気抵抗測定用コネクター装置およびその製造方法並びに回路基板の電気抵抗測定装置および測定方法 - Google Patents

電気抵抗測定用コネクター、電気抵抗測定用コネクター装置およびその製造方法並びに回路基板の電気抵抗測定装置および測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 被検査回路基板が大面積でサイズの小さい多数の被検査電極を有するものでも、所要の電気的接続が確実に達成され、所期の電気抵抗の測定が高い精度で確実に行われる電気抵抗測定用コネクター、電気抵抗測定用コネクター装置およびその製造方法並びに回路基板の電気抵抗測定装置および測定方法の提供。
【解決手段】 本発明の電気抵抗測定用コネクターは、絶縁性基板と、この絶縁性基板の表面に電気抵抗を測定すべき被検査回路基板における複数の被検査電極のパターンに対応するパターンに従って配置された複数の接続用電極組とを具え、前記接続用電極組の各々は、電流供給用電極および電圧測定用電極のいずれかの電極の3つ以上が互いに離間して配置されてなり、これらの電極のうち、少なくとも1つは電流供給用電極であり、少なくとも1つが電圧測定用電極である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電気抵抗測定用コネクター、電気抵抗測定用コネクター装置およびその製造方法並びに回路基板の電気抵抗測定装置および回路装置の電気抵抗測定方法に関する。
近年、電子部品やこれを内蔵した電子機器における信号伝送の高速化の要請に伴って、BGAやCSPなどのLSIパッケージを構成する回路基板やこれらの半導体装置が搭載される回路基板として、電極間における配線の電気抵抗が低いものが要求されている。そのため、このような回路基板の電気的検査においては、その電極間における配線の電気抵抗の測定を高い精度で行うことが極めて重要である。
従来、回路基板の電気抵抗の測定においては、例えば、図37に示すように、被検査回路基板90の互いに電気的に接続された2つの被検査電極91,92の各々に対し、電流供給用プローブPA,PDおよび電圧測定用プローブPB,PCを押圧して接触させ、この状態で、電流供給用プローブPA,PDの間に電源装置93から電流を供給し、このときに電圧測定用プローブPB,PCによって検出される電圧信号を電気信号処理装置94において処理することにより、当該被検査電極91,92間の電気抵抗の大きさを求める四端子法が採用されている。
しかしながら、上記の方法においては、電流供給用プローブPA,PDおよび電圧測定用プローブPB,PCを被検査電極91,92に対して相当に大きい押圧力で接触させることが必要であり、しかも、当該プローブは金属製であってその先端は尖頭状とされているため、プローブが押圧されることによって被検査電極91,92の表面が損傷してしまい、当該回路基板は使用することが不可能なものとなってしまう。このような事情から、電気抵抗の測定は、製品とされるすべての回路基板について行うことができず、いわゆる抜き取り検査とならざるを得ないため、結局、製品の歩留りを大きくすることはできない。
このような問題を解決するため、従来、被検査電極に接触する接続用部材が導電性エラストマーにより構成された電気抵抗測定装置が提案されており、具体的には、(i)エラストマーにより導電性粒子が結着された導電ゴムよりなる弾性接続用部材を、電流供給用電極および電圧測定用電極の個々に配置してなる電気抵抗測定装置(特許文献1参照。)、(ii)同一の被検査電極に電気的に接続される電流供給用電極および電圧測定用電極の両方の表面に接するよう設けられた、異方導電性エラストマーよりなる共通の弾性接続用部材を有する電気抵抗測定装置(特許文献2参照。)、(iii )表面に複数の検査電極が形成された検査用回路基板と、この検査用回路基板の表面に設けられた導電性エラストマーよりなる弾性接続用部材とを有し、被検査電極が接続部材を介して複数の検査電極に電気的に接続された状態で、それらの検査電極のうち2つを選択し、その一方を電流供給用電極とし、他方を電圧測定用電極として電気抵抗を測定する電気抵抗測定装置(特許文献3参照。)などが知られている。
このような電気抵抗測定装置によれば、被検査回路基板の被検査電極に対し、弾性接続用部材を介して、電流供給用電極および電圧測定用電極が対接されることによって電気的接続が達成されるため、当該被検査電極を損傷させることなく電気抵抗の測定を行うことができる。
しかしながら、上記(i)および上記(ii)の構成の電気抵抗測定装置によって、電極間における電気抵抗の測定を行う場合には、以下のような問題がある。
近年、回路基板においては、高い集積度を得るために電極のサイズおよびピッチもしくは電極間距離が小さくなる傾向がある。而して、上記(i)および上記(ii)の構成の電気抵抗測定装置においては、電気抵抗を測定すべき被検査回路基板における被検査電極の各々に、弾性接続用部材を介して電流供給用電極および電圧測定用電極の両方を同時に電気的に接続させる必要がある。従って、小さいサイズの被検査電極が高密度で配置された被検査回路基板についての電気抵抗の測定を行うための電気抵抗測定装置においては、小さなサイズの被検査電極の各々に対応して、当該被検査電極が占有する領域と同等若しくはそれ以下の面積の領域内に、互いに離間した状態で電流供給用電極および電圧測定用電極を形成すること、すなわち被検査電極よりも更に小さいサイズの電流供給用電極および電圧測定用電極を極めて小さい距離で離間した状態で形成することが必要である。
また、回路基板の製造方法としては、生産性を向上させるために、一つの基板材料によって、複数の回路基板が連結されてなる回路基板連結体を製造し、その状態で、当該回路基板連結体における各回路基板についての電気的検査を一括して行い、その後、回路基板連結体を切断することにより、分離された複数の回路基板を製造する方法が採用されている。
然るに、検査対象である回路基板連結体は、その面積が相当に大きく、また、被検査電極の数も極めて多いものであり、特に多層回路基板を製造する場合には、その製造プロセスにおける工程数が多く、加熱処理による熱履歴を受ける回数が多いため、被検査電極が所期の配置位置から位置ずれした状態で形成されることが少なくない。このように、大面積で、多数の被検査電極を有し、当該被検査電極が所期の配置位置から位置ずれした状態で形成された被検査回路基板について、上記(i)および上記(ii)の構成の電気抵抗測定装置によって電気抵抗の測定を行う場合には、被検査電極の各々に、電流供給用電極および電圧測定用電極の両方を同時に電気的に接続させることは極めて困難である。
具体的な一例を挙げて説明すると、図38に示すように、直径Lが300μmの被検査電極Tに係る電気抵抗を測定する場合には、当該被検査電極Tに電気的に接続される電流供給用電極Aおよび電圧測定用電極Vの離間距離Dは150μm程度であるが、図39(イ)および(ロ)に示すように、被検査回路基板の位置合わせにおいて、電流供給用電極Aおよび電圧測定用電極Vに対する被検査電極Tの位置が、図38に示す所期の位置から電流供給用電極Aおよび電圧測定用電極Vが並ぶ方向(図において左右方向)に75μmずれたときには、電流供給用電極Aおよび電圧測定用電極Vのいずれか一方と被検査電極Tとの電気的接続が達成されず、所要の電気抵抗測定を行うことができない。
一方、上記(iii )の電気抵抗測定装置によれば、被検査電極の各々に対応して、電流供給用電極および電圧測定用電極を形成することが不要であるため、電気抵抗を測定すべき被検査回路基板が、大面積で、多数の被検査電極を有し、かつ、小さいサイズの被検査電極が高密度で配置されてなるものであっても、当該被検査電極に対する位置ずれの許容度が大きく、また、当該電気抵抗測定装置の作製が容易である。
しかしながら、このような電気抵抗測定装置は、いわば擬似四端子法による測定装置であるため、測定誤差範囲が大きいものであり、従って、電極間における電気抵抗の低い回路基板について、その電気抵抗の測定を高い精度で行うことは困難である。
特開平9−26446号公報 特開2000−74965号公報 特開2000−241485号公報
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、その第1の目的は、電気抵抗を測定すべき被検査回路基板が、大面積で、サイズの小さい多数の被検査電極を有するものであっても、当該被検査回路基板に対する所要の電気的接続を確実に達成することができ、しかも、所期の電気抵抗の測定を高い精度で確実に行うことができる電気抵抗測定用コネクターを提供することにある。
本発明の第2の目的は、電気抵抗を測定すべき被検査回路基板が、大面積で、サイズの小さい多数の被検査電極を有するものであっても、当該被検査回路基板に対する所要の電気的接続を確実に達成することができ、しかも、所期の電気抵抗の測定を高い精度で確実に行うことができ、更に、温度変化による熱履歴などの環境の変化に対しても良好な電気的接続が安定に維持される電気抵抗測定用コネクター装置を提供することにある。
本発明の第3の目的は、上記の電気抵抗測定用コネクター装置を有利に製造することができる方法を提供することにある。
本発明の第4の目的は、電気抵抗を測定すべき被検査回路基板が、大面積で、サイズの小さい多数の被検査電極を有するものであっても、当該被検査回路基板に対する所要の電気的接続を確実に達成することができ、しかも、所期の電気抵抗の測定を高い精度で確実に行うことができる回路基板の電気抵抗測定装置を提供することにある。
本発明の第5の目的は、電気抵抗を測定すべき被検査回路基板が、大面積で、サイズの小さい多数の被検査電極を有するものであっても、当該被検査回路基板に対する所要の電気的接続を確実に達成することができ、しかも、所期の電気抵抗の測定を高い精度で確実に行うことができる回路基板の電気抵抗測定方法を提供することにある。
本発明の電気抵抗測定用コネクターは、絶縁性基板と、この絶縁性基板の表面に電気抵抗を測定すべき被検査回路基板における複数の被検査電極のパターンに対応するパターンに従って配置された複数の接続用電極組とを具えてなり、
前記接続用電極組の各々は、電流供給用電極および電圧測定用電極のいずれかの電極の3つ以上が互いに離間して配置されてなり、これらの電極のうち、少なくとも1つは電流供給用電極であり、少なくとも1つが電圧測定用電極であることを特徴とする。
また、本発明の電気抵抗測定用コネクターは、絶縁性基板と、この絶縁性基板の表面に電気抵抗を測定すべき被検査回路基板における複数の被検査電極のパターンに対応するパターンに従って配置された複数の接続用電極組とを具えてなり、
前記接続用電極組は、矩形における互いに対角する頂点位置に位置する2つの電流供給用電極および当該矩形における互いに対角する他の頂点位置に位置する2つの電圧測定用電極が、互いに離間して配置されてなることを特徴とする。
また、本発明の電気抵抗測定用コネクターは、絶縁性基板と、この絶縁性基板の表面に電気抵抗を測定すべき被検査回路基板における複数の被検査電極のパターンに対応するパターンに従って配置された複数の接続用電極組とを具えてなり、
前記接続用電極組の各々は、電圧測定用電極、電流供給用電極および電圧測定用電極の3つの電極がこの順で並ぶよう互いに離間して配置されてなることを特徴とする。
また、本発明の電気抵抗測定用コネクターは、絶縁性基板と、この絶縁性基板の表面に電気抵抗を測定すべき被検査回路基板における複数の被検査電極のパターンに対応するパターンに従って配置された複数の接続用電極組とを具えてなり、
前記接続用電極組の各々は、電流供給用電極、電圧測定用電極および電流供給用電極の3つの電極がこの順で並ぶよう互いに離間して配置されてなることを特徴とする。
上記の3つの電極が配置されてなる接続用電極組を有する電気抵抗測定用コネクターにおいては、接続用電極組における電流供給用電極および電圧測定用電極の各々は、これらの電極が並ぶ方向に対して垂直な方向に長尺な形状を有することが好ましい。
本発明の電気抵抗測定用コネクターにおいては、絶縁性基板の裏面に、電流供給用電極および電圧測定用電極のいずれか一方に電気的に接続された複数の中継電極が配置されていることが好ましい。
このような電気抵抗測定用コネクターにおいては、複数の電流供給用電極に電気的に接続された中継電極を有することが好ましい。
本発明の電気抵抗測定用コネクター装置は、上記の構成の電気抵抗測定用コネクターと、この電気抵抗測定用コネクターの表面に一体的に積層された異方導電性エラストマー層とを具えてなることを特徴とする。
本発明の電気抵抗測定用コネクター装置においては、異方導電性エラストマー層は、電流供給用電極および電圧測定用電極の各々の表面上に配置された、それぞれ厚み方向に伸びる複数の導電路形成部と、これらの導電路形成部を相互に絶縁する絶縁部とよりなることが好ましい。
また、導電路形成部は、磁性を示す導電性粒子が厚み方向に並ぶよう配向した状態で含有されてなることが好ましい。
本発明の電気抵抗測定用コネクター装置の製造方法は、上記の構成の電気抵抗測定用コネクター装置を製造する方法であって、
上記の電気抵抗測定用コネクターの表面に、硬化されて弾性高分子物質となる液状の高分子物質形成材料中に磁性を示す導電性粒子が含有されてなるエラストマー用材料層を形成し、このエラストマー用材料層に対して、電気抵抗測定用コネクターの接続用電極組が形成された領域の表面上に位置する部分においてそれ以外の部分より大きい強度の磁場を厚み方向に作用させると共に、当該エラストマー用材料層を硬化処理することにより、当該電気抵抗測定用コネクターの表面に、その接続用電極組が形成された領域の表面上に位置する部分に磁性を示す導電性粒子が厚み方向に並ぶよう配向した状態で含有されたエラストマー層を形成し、
このエラストマー層における導電性粒子が含有された部分において、接続用電極組における各電極の間の領域の表面上に位置する部分を除去して穴部を形成し、その後、この穴部に硬化されて弾性高分子物質となる液状の高分子物質形成材料を充填し、当該高分子物質形成材料を硬化処理する工程を有することを特徴とする。
本発明の回路基板の電気抵抗測定装置は、少なくとも一面に電極を有する回路基板の電気抵抗を測定する回路基板の電気抵抗測定装置であって、
電気抵抗を測定すべき被検査回路基板の一面側に配置される、上記の構成の電気抵抗測定用コネクターを具えてなることを特徴とする。
また、本発明の回路基板の電気抵抗測定装置は、少なくとも一面に電極を有する回路基板の電気抵抗を測定する回路基板の電気抵抗測定装置であって、
電気抵抗を測定すべき被検査回路基板の一面側に配置される、上記の裏面に中継電極を有する電気抵抗測定用コネクターと、
この電気抵抗測定用コネクターの裏面に異方導電性シートを介して配置された、表面に前記電気抵抗測定用コネクターにおける中継電極のパターンに対応するパターンに従って配置された検査電極を有する一面側検査用回路基板とを具えてなることを特徴とする。
上記の回路基板の電気抵抗測定装置において、電気抵抗を測定すべき被検査回路基板が両面に電極を有するものである場合には、電気抵抗を測定すべき被検査回路基板の他面側に配置される、他面側検査用回路基板を具えてなり、
前記他面側検査用回路基板は、その表面にそれぞれ前記被検査回路基板の他面側被検査電極の各々に対応して互いに離間して配置された、それぞれ同一の他面側被検査電極に電気的に接続される電流供給用検査電極および電圧測定用検査電極が形成されているものであってもよい。
また、本発明の回路基板の電気抵抗測定装置は、両面に電極を有する回路基板の電気抵抗を測定する回路基板の電気抵抗測定装置であって、
電気抵抗を測定すべき被検査回路基板の一面側に配置される、上記の構成の電気抵抗測定用コネクターと、
当該被検査回路基板の他面側に配置される、上記の構成の電気抵抗測定用コネクターとを具えてなることを特徴とする。
また、本発明の回路基板の電気抵抗測定装置は、両面に電極を有する回路基板の電気抵抗を測定する回路基板の電気抵抗測定装置であって、
電気抵抗を測定すべき被検査回路基板の一面側に配置される、上記の構成の電気抵抗測定用コネクターと、
この電気抵抗測定用コネクターの裏面に異方導電性シートを介して配置された、表面に当該電気抵抗測定用コネクターにおける中継電極のパターンに対応するパターンに従って配置された検査電極を有する一面側検査用回路基板と、
前記被検査回路基板の他面側に配置される、上記の構成の電気抵抗測定用コネクターと、
この電気抵抗測定用コネクターの裏面に異方導電性シートを介して配置された、表面に当該電気抵抗測定用コネクターにおける中継電極のパターンに対応するパターンに従って配置された検査電極を有する他面側検査用回路基板と
を具えてなることを特徴とする。
本発明の回路基板の電気抵抗測定方法は、電気抵抗を測定すべき被検査回路基板の一面に、上記の電気抵抗測定用コネクターを配置し、
当該被検査回路基板の一面側被検査電極の各々に、前記電気抵抗測定用コネクターの接続用電極組における少なくとも1つの電流供給用電極および少なくとも1つの電圧測定用電極を同時に電気的に接続して測定状態とし、
この測定状態において、前記電気抵抗測定用コネクターにおける電流供給用電極を介して被検査回路基板に電流を供給すると共に、前記一面側被検査電極に電気的に接続された電圧測定用電極のうち1つの電圧測定用電極を指定し、当該指定された1つの電圧測定用電極に電気的に接続された一面側被検査電極に係る電気抵抗の測定を実施することを特徴とする。
本発明の電気抵抗測定用コネクターによれば、被検査回路基板における被検査電極のパターンに対応するパターンに従って配置された接続用電極組は、電流供給用電極および/または電圧測定用電極を2つ以上有するため、これらの電極を適宜の位置関係で配置することにより、被検査電極の位置ずれに対する許容度が高くなる。
例えば、接続用電極組における2つの電流供給用電極が、矩形における互いに対角する頂点位置に位置され、かつ、2つの電圧測定用電極が、当該矩形における互いに対角する他の頂点位置に位置されることにより、当該矩形における辺方向に被検査電極が位置ずれした場合であっても、当該被検査電極は、少なくとも1つの電流供給用電極および少なくとも1つの電圧測定用電極の両方に同時に電気的に接続されるようになる。
また、接続用電極組における電圧測定用電極、電流供給用電極および電圧測定用電極の3つの電極がこの順で並ぶよう配置されることにより、或いは、電流供給用電極、電圧測定用電極および電流供給用電極の3つの電極がこの順で並ぶよう配置されることにより、被検査電極が、接続用電極組における各電極が並ぶ方向に位置ずれした場合であっても、当該被検査電極は、少なくとも1つの電流供給用電極および少なくとも1つの電圧測定用電極の両方に同時に電気的に接続されるようになる。更に、このような構成において、電流供給用電極および電圧測定用電極の各々が、これらの電極が並ぶ方向に対して垂直な方向に長尺な形状とされることにより、被検査電極が、接続用電極組における各電極が並ぶ方向と垂直な方向に位置ずれした場合であっても、当該被検査電極は、電流供給用電極および電圧測定用電極の両方に同時に電気的に接続されるようになる。
従って、本発明の電気抵抗測定用コネクターによれば、電気抵抗を測定すべき被検査回路基板が、大面積で、サイズの小さい多数の被検査電極を有するものであっても、当該被検査回路基板に対する所要の電気的接続を確実に達成することができ、しかも、所期の電気抵抗の測定を高い精度で確実に行うことができる。
本発明の電気抵抗測定用コネクター装置によれば、上記の電気抵抗測定用コネクターを有するため、電気抵抗を測定すべき被検査回路基板が、大面積で、サイズの小さい多数の被検査電極を有するものであっても、当該被検査回路基板に対する所要の電気的接続を確実に達成することができ、しかも、所期の電気抵抗の測定を高い精度で確実に行うことができ、更に、温度変化による熱履歴などの環境の変化に対しても良好な電気的接続を安定に維持することができる。
本発明の電気抵抗測定用コネクター装置の製造方法によれば、上記の電気抵抗測定用コネクター装置を有利に製造することができる。
本発明の回路装置の電気抵抗測定装置によれば、上記の電気抵抗測定用コネクターを有するため、電気抵抗を測定すべき被検査回路基板が、大面積で、サイズの小さい多数の被検査電極を有するものであっても、当該被検査回路基板に対する所要の電気的接続を確実に達成することができ、しかも、所期の電気抵抗の測定を高い精度で確実に行うことができる。
本発明の回路装置の電気抵抗測定方法によれば、上記の電気抵抗測定用コネクターを用いるため、電気抵抗を測定すべき被検査回路基板が、大面積で、サイズの小さい多数の被検査電極を有するものであっても、当該被検査回路基板に対する所要の電気的接続を確実に達成することができ、しかも、所期の電気抵抗の測定を高い精度で確実に行うことができる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
〈電気抵抗測定用コネクター〉
図1は、本発明に係る電気抵抗測定用コネクターの第1の例を示す平面図、図2は、第1の例の電気抵抗測定用コネクターの構成を示す説明用断面図である。
この第1の例の電気抵抗測定用コネクター10は、絶縁性基板11を有し、この絶縁性基板11の表面には、複数の接続用電極組12が、電気抵抗を測定すべき回路基板の一面に形成された一面側被検査電極2(一点鎖線で示す)のパターンに対応するパターンに従って配置されている。この接続用電極組12の各々は、図1に示すように、2つの矩形の電流供給用電極13および2つの矩形の電圧測定用電極14の合計4つの電極よりなり、これらの4つの電極は、電流供給用電極13の各々が、矩形における互いに対角する頂点位置に位置され、かつ、電圧測定用電極14の各々が、当該矩形における互いに対角する他の頂点位置に位置されるよう、互いに離間して配置されている。
また、絶縁性基板11の裏面には、図2に示すように、複数の中継電極15が適宜のパターンに従って配置され、これらの中継電極15の各々には、絶縁性基板11に形成された配線部16によって、電流供給用電極13および電圧測定用電極14のいずれか一方が電気的に接続されている。
絶縁性基板11を構成する材料としては、ポリイミド樹脂、ガラス繊維補強型ポリイミド樹脂、ガラス繊維補強型エポキシ樹脂、ガラス繊維補強型ビスマレイミドトリアジン樹脂などを用いることができる。また、絶縁性基板11は、単層構成のものであっても多層構成のものであってもよい。
絶縁性基板11の厚みは、例えば50〜1000μmであることが好ましく、より好ましくは100〜500μmである。
電流供給用電極13、電圧測定用電極14、中継電極15および配線部16を構成する材料としては、銅、ニッケル、金またはこれらの金属の積層体などを用いることができる。
また、電流供給用電極13、電圧測定用電極14、中継電極15および配線部16は、プリント配線板を製造するために一般に用いられる方法によって、形成することができる。
接続用電極組12における電流供給用電極13と電圧測定用電極14との間の離間距離は、20〜100μmであることが好ましく、より好ましくは30〜80μmである。この離間距離が過小である場合には、電流供給用電極13と電圧測定用電極14との間に必要な絶縁性を確保することが困難となることがあり、また、当該電気抵抗測定用コネクター10の製造が困難となることがある。一方、この離間距離が過大である場合には、被検査電極に対する位置ずれの許容度が小さくなり、電流供給用電極13および電圧測定用電極14の両方を被検査電極に確実に電気的に接続することが困難となることがある。
上記の電気抵抗測定用コネクター10においては、図3に示すように、電気抵抗を測定すべき被検査回路基板1の一面に、例えば異方導電性シート5を介して当該電気抵抗測定用コネクター10における各接続用電極組12が当該被検査回路基板1の各一面側被検査電極2上に位置するよう配置され、適宜の手段によって押圧されることにより、被検査回路基板10の一面側被検査電極2が、異方導電性シート5を介して、電気抵抗測定用コネクター10における接続用電極組12における電極に電気的に接続される。
このような状態において、電流供給用電極13を介して被検査回路基板1の被検査電極間に定電流を供給すると共に、被検査回路基板10における一面側被検査電極2に電気的に接続された電圧測定用電極14のうち1つの電圧測定用電極14を指定し、この指定された電圧測定用電極14に電気的に接続された一面側被検査電極2に係る電気抵抗の測定が行われる。そして、指定する電圧測定用電極14を順次変更することにより、全ての一面側被検査電極2に係る電気抵抗の測定が行われる。
第1の例の電気抵抗測定用コネクター10によれば、各接続用電極組12には、2つの電流供給用電極13が、矩形における互いに対角する頂点位置に位置され、かつ、2つの電圧測定用電極14が、当該矩形における互いに対角する他の頂点位置に位置されているため、当該矩形における辺方向(図1において左右方向および上下方向)に、一面側被検査電極2が位置ずれした場合であっても、当該一面側被検査電極2は、少なくとも1つの電流供給用電極13および少なくとも1つの電圧測定用電極14の両方に同時に電気的に接続されるようになる。
具体的な例を挙げて説明すると、図4(イ)に示すように、一面側被検査電極2の中心位置が、接続用電極組12の中心位置から、当該図において右方に位置ずれした場合には、それぞれ図において右側に位置された電流供給用電極13および電圧測定用電極14の両方に同時に電気的に接続されるようになる。
また、図4(ロ)に示すように、一面側被検査電極2の中心位置が、接続用電極組12の中心位置から、当該図において左方に位置ずれした場合には、それぞれ図において左側に位置された電流供給用電極13および電圧測定用電極14の両方に同時に電気的に接続されるようになる。
また、図4(ハ)に示すように、一面側被検査電極2の中心位置が、接続用電極組12の中心位置から、当該図において上方に位置ずれした場合には、それぞれ図において上側に位置された電流供給用電極13および電圧測定用電極14の両方に同時に電気的に接続されるようになる。
また、図4(ニ)に示すように、一面側被検査電極2の中心位置が、接続用電極組12の中心位置から、当該図において下方に位置ずれした場合には、それぞれ図において下側に位置された電流供給用電極13および電圧測定用電極14の両方に同時に電気的に接続されるようになる。
従って、第1の例の電気抵抗測定用コネクター10によれば、被検査回路基板1との電気的接続作業において、一面側被検査電極2に対する位置ずれの許容度が大きいため、被検査回路基板1が大面積でサイズの小さい多数の一面側被検査電極2を有するものであっても、当該一面側被検査電極2に対する電流供給用電極13および電圧測定用電極14の両方の電気接続を確実に達成することができる。しかも、電流供給用電極13および電圧測定用電極14は互いに電気的に絶縁されているので、被検査回路基板1についての電気抵抗を高い精度で測定することができる。
本発明において、電気抵抗を測定すべき被検査回路基板1としては、図5(イ)に示すように、一面に形成された一面側被検査電極2のみを有し、当該一面側被検査電極2間に形成された回路4aのみを有するもの、図5(ロ)に示すように、一面に形成された一面側被検査電極2および他面に形成された他面側被検査電極3を有し、一面側被検査電極2と他面側被検査電極3との間に形成された回路4bのみを有するもの、図5(ハ)に示すように、一面に形成された一面側被検査電極2および他面に形成された他面側被検査電極3を有し、一面側被検査電極2間に形成された回路4aおよび一面側被検査電極2と他面側被検査電極3との間に形成された回路4bの両方を有するもののいずれであってもよい。
図6は、本発明に係る電気抵抗測定用コネクターの第2の例を示す平面図、図7は、第2の例の電気抵抗測定用コネクターの構成を示す説明用断面図である。
この第2の例の電気抵抗測定用コネクター10においては、絶縁性基板11の表面には、複数の接続用電極組12が、電気抵抗を測定すべき回路基板の一面に形成された一面側被検査電極2(一点鎖線で示す)のパターンに対応するパターンに従って配置されている。この接続用電極組12の各々は、図6に示すように、1つの矩形の電流供給用電極13および2つの矩形の電圧測定用電極14の合計3つの電極よりなり、これらの3つの電極は、電圧測定用電極14、電流供給用電極13、電圧測定用電極14の順で並ぶよう、互いに離間して配置されている。
また、絶縁性基板11の裏面には、図7に示すように、複数の中継電極15が適宜のパターンに従って配置され、これらの中継電極15の各々には、絶縁性基板11に形成された配線部16によって、電流供給用電極13および電圧測定用電極14のいずれか一方が電気的に接続されている。
以上において、絶縁性基板11の材質および接続用電極組12における各電極の材質は、前述の第1の例の電気抵抗測定用コネクターと同様である。
第2の例の電気抵抗測定用コネクター10によれば、接続用電極組12には、電圧測定用電極14、電流供給用電極13および電圧測定用電極14の3つの電極が、この順で並ぶよう配置されているため、一面側被検査電極2が、当該接続用電極組12における各電極が並ぶ方向(図6において左右方向)に位置ずれした場合であっても、当該一面側被検査電極2は、電流供給用電極13および少なくとも1つの電圧測定用電極14の両方に同時に電気的に接続されるようになる。
具体的に説明すると、図8(イ)に示すように、一面側被検査電極2の中心位置が、接続用電極組12の中心位置から、当該図において右方に位置ずれした場合には、中央に位置された電流供給用電極13および図において右側に位置された電圧測定用電極14の両方に同時に電気的に接続されるようになる。
また、図8(ロ)に示すように、一面側被検査電極2の中心位置が、接続用電極組12の中心位置から、当該図において左方に位置ずれした場合には、中央に位置された電流供給用電極13および図において左側に位置された電圧測定用電極14の両方に同時に電気的に接続されるようになる。
また、電流供給用電極13および電圧測定用電極14の各々は、それらが並ぶ方向に対して垂直な方向に長尺な矩形の形状を有するため、一面側被検査電極2の中心位置が、接続用電極組12の中心位置から、当該接続用電極組12における各電極が並ぶ方向と垂直な方向(図6において上下方向)に位置ずれした場合であっても、当該一面側被検査電極2は、電流供給用電極13および電圧測定用電極14の両方に同時に電気的に接続されるようになる。
従って、第2の例の電気抵抗測定用コネクター10によれば、被検査回路基板1との電気的接続作業において、一面側被検査電極2に対する位置ずれの許容度が大きいため、被検査回路基板1が大面積でサイズの小さい多数の一面側被検査電極2を有するものであっても、当該一面側被検査電極2に対する電流供給用電極13および電圧測定用電極14の両方の電気接続を確実に達成することができる。しかも、電流供給用電極13および電圧測定用電極14は互いに電気的に絶縁されているので、被検査回路基板1についての電気抵抗を高い精度で測定することができる。
図9は、本発明に係る電気抵抗測定用コネクターの第3の例を示す平面図、図10は、第3の例の電気抵抗測定用コネクターの構成を示す説明用断面図である。
この第3の例の電気抵抗測定用コネクター10においては、絶縁性基板11の表面には、複数の接続用電極組12が、電気抵抗を測定すべき回路基板の一面に形成された一面側被検査電極2(一点鎖線で示す)のパターンに対応するパターンに従って配置されている。この接続用電極組12の各々は、図9に示すように、2つの矩形の電流供給用電極13および1つの矩形の電圧測定用電極14の合計3つの電極よりなり、これらの3つの電極は、電流供給用電極13、電圧測定用電極14、電流供給用電極13の順で並ぶよう、互いに離間して配置されている。
また、絶縁性基板11の裏面には、図10に示すように、複数の中継電極15が適宜のパターンに従って配置され、これらの中継電極15の各々には、絶縁性基板11に形成された配線部16によって、電流供給用電極13および電圧測定用電極14のいずれか一方が電気的に接続されている。
以上において、絶縁性基板11の材質および接続用電極組12における各電極の材質は、前述の第1の例の電気抵抗測定用コネクターと同様である。
第3の例の電気抵抗測定用コネクター10によれば、接続用電極組12には、電流供給用電極13、電圧測定用電極14および電流供給用電極13の3つの電極が、この順で並ぶよう配置されているため、一面側被検査電極2が、接続用電極組12における各電極が並ぶ方向(図9において左右方向)に位置ずれした場合であっても、当該一面側被検査電極2は、少なくとも1つの電流供給用電極13および電圧測定用電極14の両方に同時に電気的に接続されるようになる。
また、電流供給用電極13および電圧測定用電極14の各々は、それらが並ぶ方向に対して垂直な方向に長尺な矩形の形状を有するため、一面側被検査電極2の中心位置が、接続用電極組12の中心位置から、当該接続用電極組12における各電極が並ぶ方向と垂直な方向(図9において上下方向)に位置ずれした場合であっても、当該一面側被検査電極2は、電流供給用電極13および電圧測定用電極14の両方に同時に電気的に接続されるようになる。
従って、第3の例の電気抵抗測定用コネクター10によれば、被検査回路基板1との電気的接続作業において、一面側被検査電極2に対する位置ずれの許容度が大きいため、被検査回路基板1が大面積でサイズの小さい多数の一面側被検査電極2を有するものであっても、当該一面側被検査電極2に対する電流供給用電極13および電圧測定用電極14の両方の電気接続を確実に達成することができる。しかも、電流供給用電極13および電圧測定用電極14は互いに電気的に絶縁されているので、被検査回路基板1についての電気抵抗を高い精度で測定することができる。
図11は、本発明に係る電気抵抗測定用コネクターの第4の例における構成を示す説明用断面図である。
この第4の例の電気抵抗測定用コネクター10においては、第1の例の電気抵抗測定用コネクターと同様の構成の接続用電極組12が絶縁性基板11の表面に形成されている(図1参照)。絶縁性基板11の裏面には、複数の中継電極15が適宜のパターンに従って配置され、これらの中継電極15の各々には、絶縁性基板11に形成された配線部16によって、電流供給用電極13および電圧測定用電極14のいずれか一方が電気的に接続されており、これらの中継電極15のうち一部の中継電極15には、複数の電流供給用電極13が電気的に接続されている。
以上において、絶縁性基板11の材質および接続用電極組12における各電極の材質は、前述の第1の例の電気抵抗測定用コネクターと同様である。
第4の例の電気抵抗測定用コネクター10によれば、被検査回路基板との電気的接続作業において、被検査電極に対する位置ずれの許容度が大きいため、被検査回路基板が大面積でサイズの小さい多数の被検査電極を有するものであっても、当該被検査電極に対する電流供給用電極13および電圧測定用電極14の両方の電気接続を確実に達成することができる。しかも、電流供給用電極13および電圧測定用電極14は互いに電気的に絶縁されているので、被検査回路基板についての電気抵抗を高い精度で測定することができる。
更に、複数の電流供給用電極13に電気的に接続された中継電極15を有するため、当該電気抵抗測定用コネクター10が電気的に接続される検査用回路基板における検査電極の数を少なくすることができ、これにより、検査用回路基板の製造が容易となり、また、検査用回路基板の製造コストの低減化を図ることができる。
本発明の電気抵抗測定用コネクターは、上記の例に限定されず、種々の変更を加えることが可能である。
例えば、接続用電極組は、電流供給用電極および電圧測定用電極の各々を少なくと1つ以上有するものであれば、全電極の数は5個以上であってもよい。
また、電流供給用電極および電圧測定用電極の形状は、矩形に限られず、円形、その他の形状であってもよい。
また、接続用電極組における電極の配置パターンは、当該電極の数および形状並びに被検査電極の形状などに応じて適宜設定することができる。
また、一つの中継電極に複数の電圧測定用電極が電気的に接続されていてもよい。
〈電気抵抗測定用コネクター装置〉
図12は、本発明に係る電気抵抗測定用コネクター装置の第1の例における構成を示す説明用断面図である。この電気抵抗測定用コネクター装置25は、第1の例の電気抵抗測定用コネクター10と、この電気抵抗測定用コネクター10の表面(図において下面)上に一体的に形成された異方導電性エラストマー層20とにより構成されている。
異方導電性エラストマー層20は、図13にも示すように、各接続用電極組12における電流供給用電極13および電圧測定用電極14のパターンに対応するパターンに従って配置された厚み方向に伸びる複数の導電路形成部21と、これらの導電路形成部21の間に介在されてこれらを相互に絶縁する絶縁部22とにより構成されている。また、図示の例では、異方導電性エラストマー層20の表面には、1つの接続用電極組12の各電極に対応する4つの導電路形成部21の表面およびそれらの間に介在された絶縁部22の表面がその他の絶縁部22の表面から突出するよう、突出部23が形成されている。
導電路形成部21は、当該異方導電性エラストマー層20の基材を構成する弾性高分子物質中に磁性を示す導電性粒子Pが厚み方向に並ぶよう配向した状態で密に含有されて構成されており、この導電性粒子Pの連鎖によって導電路が形成される。これに対して、絶縁部22は、導電性粒子Pが全く或いは殆ど含有されていないものである。
導電路形成部21を構成する導電性粒子Pとしては、例えばニッケル、鉄、コバルトなどの磁性を示す金属粒子もしくはこれらの合金の粒子またはこれらの金属を含有する粒子、またはこれらの粒子を芯粒子とし、当該芯粒子の表面に金、銀、パラジウム、ロジウムなどの導電性の良好な金属のメッキを施したもの、あるいは非磁性金属粒子もしくはガラスビーズなどの無機質粒子またはポリマー粒子を芯粒子とし、当該芯粒子の表面に、ニッケル、コバルトなどの導電性磁性体のメッキを施したものなどが挙げられる。
これらの中では、ニッケル粒子を芯粒子とし、その表面に金や銀などの導電性の良好な金属のメッキを施したものを用いることが好ましい。
また、導電性粒子Pの粒径は、得られる導電路形成部21の加圧変形を容易にし、当該導電路形成部21における導電性粒子P間に十分な電気的な接触が得られるよう、3〜200μmであることが好ましく、特に10〜100μmであることが好ましい。
また、導電性粒子Pの含水率は、5%以下であることが好ましく、より好ましくは3%以下、さらに好ましくは2%以下、特に好ましくは1%以下である。このような条件を満足することにより、第1の上部側異方導電性シート20を形成する際に、当該第1の異方導電性シート20に気泡が生ずることが防止または抑制される。
導電路形成部21における導電性粒子Pの割合は、体積分率で5〜60%であることが好ましく、より好ましくは7〜50%、特に好ましくは10〜40%である。この割合が5%未満である場合には、十分に電気抵抗値の小さい導電路を形成することが困難となることがある。一方、この割合が60%を超える場合には、得られる導電路形成部21は脆弱なものとなり、導電路形成部としての必要な弾性が得られないことがある。
異方導電性エラストマー層20の基材を構成する絶縁性の弾性高分子物質としては、架橋構造を有するものが好ましい。架橋構造を有する高分子物質を得るために用いることのできる高分子物質用材料としては、種々のものを用いることができ、その具体例としては、ポリブタジエンゴム、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴムなどの共役ジエン系ゴムおよびこれらの水素添加物、スチレン−ブタジエンブロック共重合体ゴムなどのブロック共重合体ゴムおよびこれらの水素添加物、シリコーンゴム、フッ素ゴム、シリコーン変性フッ素ゴム、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、ウレタンゴム、ポリエステル系ゴム、クロロプレンゴム、エピクロルヒドリンゴムなどが挙げられる。
以上において、成形加工性および電気絶縁特性が高いことから、シリコーンゴム、シリコーン変性フッ素ゴムを用いることが好ましい。
このような第1の例の電気抵抗測定用コネクター装置25によれば、第1の例の電気抵抗測定用コネクターを有するため、電気抵抗を測定すべき被検査回路基板との電気的接続作業において、被検査電極に対する位置ずれの許容度が大きいため、被検査回路基板が大面積でサイズの小さい多数の一面側被検査電極を有するものであっても、当該被検査電極に対する電流供給用電極13および電圧測定用電極14の両方の電気接続を確実に達成することができる。しかも、電流供給用電極13および電圧測定用電極14は互いに電気的に絶縁されているので、被検査回路基板1についての電気抵抗を高い精度で測定することができる。
また、電気抵抗測定用コネクター10の表面に、異方導電性エラストマー層20が一体的に形成されているため、温度変化による熱履歴などの環境の変化に対しても良好な電気的接続を安定に維持することができる。
また、異方導電性エラストマー層20には、電気抵抗測定用コネクター10における電流供給用電極13および電圧測定用電極14に対応して導電路形成部21が形成されているため、電流供給用電極13および電圧測定用電極14の間の絶縁性が確保され、その結果、被検査回路基板についての電気抵抗を一層高い精度で測定することができる。
第1の例の電気抵抗測定用コネクター装置は、例えば以下のようにして製造することができる。
図14は、異方導電性エラストマー層20を得るための金型の一例における構成を示す説明用断面図である。この金型は、上型30およびこれと対となる下型35が互いに対向するよう配置されて構成されている。
上型30においては、強磁性体基板31の表面(図において下面)に、電気抵抗測定用コネクター10における接続用電極組12が形成された領域のパターンと対掌なパターンに従って強磁性体層32が形成され、この強磁性体層32が形成された領域以外の領域には、非磁性体層33が形成されている。非磁性体層33は強磁性体層32の厚みより大きい厚みを有し、強磁性体層32と非磁性体層33との間に段差が形成されることにより、当該上型30の成形面には、異方導電性エラストマー層20における突出部23を形成するための凹所が形成されている。
下型35においては、強磁性体基板36の表面(図において上面)に、電気抵抗測定用コネクター10における接続用電極組12が形成された領域のパターンと同一のパターンに従って強磁性体層37が形成され、この強磁性体層37が形成された領域以外の領域には、当該強磁性体層37と実質的に同一の厚みを有する非磁性体層38が形成されている。
上型30および下型35の各々における強磁性体基板31,36を構成する材料としては、鉄、鉄−ニッケル合金、鉄−コバルト合金、ニッケル、コバルトなどの強磁性体金属を用いることができる。この強磁性体基板31,36は、その厚みが0.1〜50mmであることが好ましく、表面が平滑で、化学的に脱脂処理され、また、機械的に研磨処理されたものであることが好ましい。
また、上型30および下型35の各々における強磁性体層32,37を構成する材料としては、鉄、鉄−ニッケル合金、鉄−コバルト合金、ニッケル、コバルトなどの強磁性体金属を用いることができる。この強磁性体層32,37は、その厚みが10μm以上であることが好ましい。この厚みが10μm未満である場合には、後述するエラストマー用材料層に対して、十分な強度分布を有する磁場を作用させることが困難となり、当該エラストマー用材料層における導電路形成部となるべき部分に導電性粒子を高い密度で集合させることが困難となり、高い導電性を有する導電路形成部が得られないことがある。
また、上型30および下型35の各々における非磁性体層33,38を構成する材料としては、銅などの非磁性体金属、耐熱性を有する高分子物質などを用いることができるが、フォトリソグラフィーの手法により容易に非磁性体層33,38を形成することができる点で、放射線によって硬化された高分子物質を用いることが好ましく、その材料としては、例えばアクリル系のドライフィルムレジスト、エポキシ系の液状レジスト、ポリイミド系の液状レジストなどのフォトレジストを用いることができる。
上記の金型を用い、例えば以下のようにして電気抵抗測定用コネクター装置が製造される。
先ず、図1に示す第1の例の電気抵抗測定用コネクター10を作製すると共に、硬化されて弾性高分子物質となる液状の高分子物質形成材料中に、磁性を示す導電性粒子が含有されてなるエラストマー用材料を調製する。
次いで、図15に示すように、電気抵抗測定用コネクター10の表面にエラストマー用材料を塗布することにより、所要の厚みのエラストマー用材料層20Aを形成すると共に、このエラストマー用材料層20Aの表面(図において上面)および電気抵抗測定用コネクター10の裏面に、上記の上型30および下型35を配置する。
そして、上型30の下面および下型35の下面に、例えば電磁石を配置してこれを作動させることにより、エラストマー用材料層20Aに対し、上型30の強磁性体層32と下型35の強磁性体層37との間に位置する部分、すなわち電気抵抗測定用コネクター10の接続用電極組12が形成された領域(以下、「接続用電極組領域」ともいう。)の表面上に位置する部分においてそれ以外の部分より大きい強度の磁場を厚み方向に作用させる。その結果、エラストマー用材料層20A中に分散されていた導電性粒子Pが、図16に示すように、接続用電極組領域の表面上に位置する部分に集合すると共に、厚み方向に並ぶよう配向する。そして、この状態で、エラストマー用材料層20Aの硬化処理を行うことにより、図17に示すように、電気抵抗測定用コネクター10の表面に、その接続用電極組領域の表面上に位置する部分に磁性を示す導電性粒子が厚み方向に並ぶよう配向した状態で含有されたエラストマー層20Bが形成される。
以上において、エラストマー用材料の粘度は、温度25℃において100000〜1000000cpの範囲内であることが好ましい。
エラストマー用材料を塗布する方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、ロール塗布法、ブレード塗布法、スクリーン印刷などの印刷法を利用することができる。
エラストマー用材料層20Aに作用される磁場の強度は、平均で20〜2000mTとなる大きさが好ましい。
磁場を作用させる手段としては、電磁石の代わりに永久磁石を用いることができる。このような永久磁石としては、上記の範囲の磁場の強度が得られる点で、アルニコ(Fe−Al−Ni−Co系合金)、フェライトなどよりなるものが好ましい。
エラストマー用材料層20Aの硬化処理は、磁場を作用させたままの状態で行うこともできるが、磁場の作用を停止した後に行うこともできる。
エラストマー用材料層20Aの硬化処理の条件は、使用される材料によって適宜選定されるが、通常、熱処理によって行われる。具体的な加熱温度および加熱時間は、エラストマー用材料層20Aの高分子物質形成材料の種類、導電性粒子の移動に要する時間などを考慮して適宜選定される。例えば高分子物質形成材料が室温硬化型シリコーンゴムである場合には、当該エラストマー用材料層の硬化処理は、室温で24時間程度、40℃で2時間程度、80℃で30分間程度で行われる。
このようにして電気抵抗測定用コネクター10の表面に形成されたエラストマー層20Bに対して、図18に示すように、導電性粒子Pが含有された部分において、接続用電極組12における各電極(電流供給用電極13および電圧測定用電極14)の間の領域の表面上に位置する部分を除去することにより、十字状の穴部Kを形成する。次いで、この穴部Kに、図19に示すように、硬化されて弾性高分子物質となる液状の高分子物質形成材料23Aを充填し、その後、当該高分子物質形成材料23Aの硬化処理を行うことにより、隣接する導電路形成部21間に絶縁部22が形成された異方導電性エラストマー層20が形成され、以て、図12および図13に示す電気抵抗測定用コネクター装置25が製造される。
以上において、エラストマー層20Bに穴部Kを形成する方法としては、炭酸ガスレーザーなどによるレーザー加工法を利用することが好ましい。
穴部Kに充填される高分子物質形成材料は、前述のエラストマー用材料に用いられる高分子物質形成材料と同一の種類のものであっても異なる種類のものであってもよい。
このような方法によれば、電気抵抗測定用コネクター10の接続用電極組領域の表面上に導電性粒子Pが含有された部分を有するエラストマー層20Bを形成し、このエラストマー層20Bに対して、導電性粒子Pが含有された部分において電流供給用電極13若しくは電圧測定用電極14の表面上に位置する導電路形成部となるべき部分の間に穴部Kを形成したうえで、当該穴部Kに絶縁部22を形成するため、隣接する導電路形成部21間に所要の絶縁性が確保された異方導電性エラストマー層20を確実に形成することができる。
図20は、本発明に係る電気抵抗測定用コネクター装置の第2の例における構成を示す説明用断面図である。この電気抵抗測定用コネクター装置25は、第1の例の電気抵抗測定用コネクター10と、この電気抵抗測定用コネクター10の表面(図において下面)上に一体的に形成された異方導電性エラストマー層20とにより構成されている。
異方導電性エラストマー層20は、図21にも示すように、各接続用電極組12における電流供給用電極13および電圧測定用電極14のパターンに対応するパターンに従って配置された厚み方向に伸びる複数の導電路形成部21と、これらの導電路形成部21の間に介在されてこれらを相互に絶縁する絶縁部22とにより構成されている。また、図示の例では、異方導電性エラストマー層20には、導電路形成部21の表面が絶縁部22の表面から突出するよう、突出部23が形成されている。
導電路形成部21は、当該異方導電性エラストマー層20の基材を構成する弾性高分子物質中に磁性を示す導電性粒子Pが厚み方向に並ぶよう配向した状態で密に含有されて構成されており、この導電性粒子Pの連鎖によって導電路が形成される。これに対して、絶縁部22は、導電性粒子Pが全く含有されていないものである。
異方導電性エラストマー層20の基材を構成する弾性高分子物質および導電路形成部21を構成する導電性粒子としては、前述の第1の例の電気抵抗測定用コネクター装置における異方導電性エラストマー層20と同様のものを用いることができる。
このような第2の例の電気抵抗測定用コネクター装置25によれば、第1の例の電気抵抗測定用コネクターを有するため、電気抵抗を測定すべき被検査回路基板との電気的接続作業において、被検査電極に対する位置ずれの許容度が大きいため、被検査回路基板が大面積でサイズの小さい多数の一面側被検査電極を有するものであっても、当該被検査電極に対する電流供給用電極13および電圧測定用電極14の両方の電気接続を確実に達成することができる。しかも、電流供給用電極13および電圧測定用電極14は互いに電気的に絶縁されているので、被検査回路基板1についての電気抵抗を高い精度で測定することができる。
また、電気抵抗測定用コネクター10の表面に、異方導電性エラストマー層20が一体的に形成されているため、温度変化による熱履歴などの環境の変化に対しても良好な電気的接続を安定に維持することができる。
また、異方導電性エラストマー層20には、電気抵抗測定用コネクター10における電流供給用電極13および電圧測定用電極14に対応して導電路形成部21が形成されているため、電流供給用電極13および電圧測定用電極14の間の絶縁性が確保され、その結果、被検査回路基板についての電気抵抗を一層高い精度で測定することができる。
第2の例の電気抵抗測定用コネクター装置は、例えば以下のようにして製造することができる。
先ず、図22に示すように、適宜の離型性支持板26を用意し、この離型性支持板26の表面に、弾性高分子物質中に導電性粒子Pが厚み方向に並ぶよう配向した状態で含有されてなる導電性エラストマー層21Aを、当該離型性支持板26に剥離可能に支持された状態で形成する。この導電性エラストマー層21Aは、形成すべき導電路形成部の厚みと同等の厚みを有するものとされる。
以上において、離型性支持板26を構成する材料としては、金属、セラミックス、樹脂およびこれらの複合材などを用いることができる。
また、導電性エラストマー層21Aを形成する方法としては、(1)予め適宜の方法によって製造された、弾性高分子物質中に導電性粒子Pが厚み方向に並ぶよう配向した状態で含有されてなる導電性エラストマーシートを、離型性支持板26の表面に剥離可能に接着する方法、(2)硬化されて弾性高分子物質となる液状の高分子物質形成材料中に磁性を示す導電性粒子が分散されてなる導電性エラストマー用材料を調製し、この導電性エラストマー用材料を、離型性支持板15上に塗布することによって、導電性エラストマー用材料層を形成し、この導電性エラストマー用材料層に対してその厚み方向に磁場を作用させることにより、導電性エラストマー用材料層中の導電性粒子Pを厚み方向に並ぶよう配向させ、この状態で、導電性エラストマー用材料層の硬化処理を行う方法、などを利用することができる。
上記(1)の方法において、導電性エラストマーシートを、離型性支持板26の表面に剥離可能に接着する手段としては、導電性エラストマーシート自体が有する粘着性を利用して接着する方法、粘着剤によって接着する方法などを用いることができる。
上記(2)の方法において、導電性エラストマー用材料を塗布する具体的な手段としては、スクリーン印刷などの印刷法、ロール塗布法、ブレード塗布法などを利用することができる。
導電性エラストマー用材料層に磁場を作用させる手段としては、電磁石、永久磁石などを用いることができる。
導電性エラストマー用材料層に作用させる磁場の強度は、0.2〜2.5テスラとなる大きさが好ましい。
導電性エラストマー用材料層の硬化処理は、通常、加熱処理によって行われる。具体的な加熱温度および加熱時間は、導電性エラストマー用材料層を構成する高分子物質形成材料の種類、導電性粒子の移動に要する時間などを考慮して適宜設定される。
このようにして離型性支持板26上に形成された導電性エラストマー層21Aの表面に、図23に示すように、メッキ電極用の金属薄層27を形成する。次いで、図24に示すように、この金属薄層27上に、フォトリソグラフィーの手法により、形成すべき導電路形成部のパターン、すなわち電気抵抗測定用コネクターにおける電流供給用電極および電圧測定用電極に対応するパターンに従って複数の開口28aが形成されたレジスト層28を形成する。その後、図25に示すように、金属薄層27をメッキ電極として、当該金属薄層27におけるレジスト層28の開口28aを介して露出した部分に、電解メッキ処理を施すことにより、当該レジスト層28の開口28a内に金属マスク29を形成する。そして、この状態で、導電性エラストマー層21A、金属薄層27およびレジスト層28に対してレーザー加工を施すことにより、レジスト層28、金属薄層27および導電性エラストマー層21Aの一部が除去され、その結果、図26に示すように、電気抵抗測定用コネクターにおける電流供給用電極および電圧測定用電極に対応するパターンに従って配置された複数の導電路形成部21が離型性支持板26上に支持された状態で形成される。その後、導電路形成部21の表面から残存する金属薄層27および金属マスク29を剥離する。
以上において、導電性エラストマー層21Aの表面に金属薄層27を形成する方法としては、無電解メッキ法、スパッタ法などを利用することができる。
金属薄層27を構成する材料としては、銅、金、アルミニウム、ロジウムなどを用いることができる。
金属薄層27の厚みは、0.05〜2μmであることが好ましく、より好ましくは0.1〜1μmである。この厚みが過小である場合には、均一な薄層が形成されず、メッキ電極として不適なものとなることがある。一方、この厚みが過大である場合には、レーザー加工によって除去することが困難となることがある。
レジスト層28の厚みは、形成すべき金属マスク29の厚みに応じて設定される。
金属マスク29を構成する材料としては、銅、鉄、アルミウニム、金、ロジウムなどを用いることができる。
金属マスク29の厚みは、2μm以上であることが好ましく、より好ましくは5〜20μmである。この厚みが過小である場合には、レーザーに対するマスクとして不適なものとなることがある。
レーザー加工は、炭酸ガスレーザーによるものが好ましく、これにより、目的とする形態の導電路形成部21を確実に形成することができる。
一方、図27に示すように、電気抵抗測定用コネクター10の表面に、硬化されて絶縁性の弾性高分子物質となる液状の高分子物質形成材料を塗布することにより、絶縁部用材料層22Aを形成する。次いで、図28に示すように、複数の導電路形成部21が形成された離型性支持板26を、絶縁部用材料層22Aが形成された離型性支持板26上に重ね合わせることにより、当該電気抵抗測定用コネクター10における電流供給用電極13および電圧測定用電極14の各々とこれに対応する導電路形成部21とを対接させる。これにより、隣接する導電路形成部21の間に絶縁部用材料層22Aが形成された状態となる。その後、この状態で、絶縁部用材料層22Aの硬化処理を行うことにより、図29に示すように、隣接する導電路形成部21の間にこれらを相互に絶縁する絶縁部12が、導電路形成部11および電気抵抗測定用コネクター10に一体的に形成される。
そして、離型性支持板26から離型させることにより、電気抵抗測定用コネクター10の表面に異方導電性エラストマー層20が一体的に形成されてなる、図20に示す構成のアダプター装置が得られる。
以上において、高分子物質形成材料を塗布する手段としては、スクリーン印刷などの印刷法、ロール塗布法、ブレード塗布法などを利用することができる。
絶縁部用材料層22Aの厚みは、形成すべき絶縁部22の厚みに応じて設定される。
絶縁部用材料層22Aの硬化処理は、通常、加熱処理によって行われる。具体的な加熱温度および加熱時間は、絶縁部用材料層22Aを構成するエラストマー材料の種類などを考慮して適宜設定される。
このような製造方法によれば、導電性粒子Pが厚み方向に並ぶよう配向した状態で分散されてなる導電性エラストマー層21Aをレーザー加工してその一部を除去することにより、目的とする形態の導電路形成部21を形成するため、所要の量の導電性粒子Pが充填された所期の導電性を有する導電路形成部21が形成された異方導電性エラストマー20を確実に得ることができる。
また、離型性支持板26上に電流供給用電極13および電圧測定用電極14のパターンに従って配置された複数の導電路形成部21を形成したうえで、これらの導電路形成部21の間に絶縁部用材料層22Aを形成して硬化処理することによって、絶縁部22を形成するため、導電性粒子Pが全く存在しない絶縁部22が形成された異方導電性エラストマー層20を確実に得ることができる。
しかも、異方導電性エラストマー層を形成するために、多数の強磁性体部が配列されてなる高価な金型を用いることが不要となる。
また、レーザー加工による導電路形成部21の形成工程は、離型性支持板26上において行われるため、異方導電性エラストマー層20の形成において、電気抵抗測定用コネクター10の表面に損傷を与えることがない。
本発明の電気抵抗測定用コネクター装置は、上記の例に限定されず、種々の変更を加えることが可能である。
例えば、図30に示すように、電気抵抗測定用コネクター10は、図6および図7に示す第2の例のものであってもよく、また、図9および図10に示す第3の例のものまたは図11に示す第4の例のもの、或いは、その他の本発明に係る電気抵抗測定用コネクターであってもよい。
また、異方導電性エラストマー層20は、導電路形成部が接続用電極組における全ての電極を覆うよう形成されてなるものであってもよく、弾性高分子物質中に、導電性粒子が、厚み方向に並ぶよう配向し、かつ、当該導電性粒子の連鎖が面方向に分散した状態で含有されてなる、いわゆる分散型のものであってもよい。
〈回路基板の電気抵抗測定装置〉
図31は、本発明に係る回路基板の電気抵抗測定装置の第1の例における構成を示す説明図であり、図32は、図31に示す回路基板の電気抵抗測定装置の要部を拡大して示す説明図である。
この第1の例の回路基板の電気抵抗測定装置は、電気抵抗を測定すべき被検査回路基板1の一面(図31において上面)側に配置される上部側アダプター40と、被検査回路基板1の他面(図31において下面)側に配置される下部側アダプター50とが、上下に互いに対向するよう配置されて構成されている。
上部側アダプター40においては、被検査回路基板1の一面側(図31において上側)に配置される、例えば図12に示す構成の電気抵抗測定用コネクター装置25が設けられ、この電気抵抗測定用コネクター装置25における電気抵抗測定用コネクター10の裏面(図31において上面)には、第1の上部側異方導電性シート44を介して一面側検査用回路基板41が配置されている。この一面側検査用回路基板41の表面(図31において下面)には、電気抵抗測定用コネクター装置25における中継電極15のパターンに対応するパターンに従って、複数の検査電極42が配置され、当該一面側検査用回路基板41の裏面(図31において上面)には、後述する電極板48の標準配列電極49の配列パターンに対応するパターンに従って端子電極43が配置されおり、この端子電極43の各々は対応する検査電極42に、電気的に接続されている。
一面側検査用回路基板41の裏面上には、第2の上部側異方導電性シート45を介して電極板48が設けられている。この電極板48は、その表面(図31において下面)に、例えばピッチが2.54mm、1.8mmまたは1.27mmの標準格子点上に配置された複数の標準配列電極49を有し、これらの標準配列電極49の各々は、第2の上部側異方導電性シート45を介して一面側検査用回路基板41の端子電極43に電気的に接続されると共に、電極板48の内部配線(図示せず)を介してテスター59に電気的に接続されている。
この例における第1の上部側異方導電性シート44は、いわゆる偏在型異方導電性シートであって、電気抵抗測定用コネクター10の中継電極15のパターンに対応するパターンに従って配置された厚み方向に伸びる複数の導電路形成部(図示省略)と、これらの導電路形成部の間に介在されてこれらを相互に絶縁する絶縁部(図示省略)とにより構成され、導電路形成部は、絶縁性の弾性高分子物質中に導電性粒子が厚み方向に並ぶよう配向した状態で含有されてなり、絶縁部は、導電性粒子が全くあるいは殆ど含有されていない絶縁性の弾性高分子物質よりなる。
また、第2の上部側異方導電性シート45は、いわゆる分散型の異方導電性シートであって、弾性高分子物質中に、導電性粒子が厚み方向に並ぶよう配向して連鎖を形成した状態で、かつ、当該導電性粒子による連鎖が面方向に分散した状態で含有されてなる。
これらの第1の上部側異方導電性シート44および第2の上部側異方導電性シート45を構成する弾性高分子物質および導電性粒子としては、電気抵抗測定用コネクター装置25における異方導電性エラストマー層20を構成する弾性高分子物質および導電性粒子として例示したものの中から、適宜選択して用いることができる。
下部側アダプター50においては、他面側検査用回路基板51が設けられ、この他面側検査用回路基板51の表面(図31において上面)には、被検査回路基板1の他面側被検査電極3の配置パターンに対応するパターンに従って、1つの他面側被検査電極3に対して、互いに離間して配置された電流供給用検査電極52aおよび電圧測定用検査電極52bよりなる検査電極対が、他面側被検査電極3が占有する領域と同等の面積の領域内に位置するよう配置されている。他面側検査用回路基板51の裏面には、後述する電極板60の標準配列電極61の配列パターンに対応するパターンに従って電流供給用端子電極53aおよび電圧測定用端子電極53bが配置されており、これらの電流供給用端子電極53aおよび電圧測定用端子電極53bの各々は、対応する電流供給用検査電極52aおよび電圧測定用検査電極52bに電気的に接続されている。
他面側検査用回路基板51の表面上には、異方導電性エラストマー層55が一体的に形成されている。この異方導電性エラストマー層55には、検査電極対の各々を構成する電流供給用検査電極52aおよび電圧測定用検査電極52bの両方の表面(図31において上面)に接する共通の導電路形成部56が形成され、隣接する導電路形成部56の間には、これらを相互に絶縁する絶縁部57が形成されている。導電路形成部56は、絶縁性の弾性高分子物質中に導電性粒子が厚み方向に並ぶよう配向した状態で含有されてなり、絶縁部57は、導電性粒子が全くあるいは殆ど含有されていない絶縁性の弾性高分子物質よりなる。また、この例の異方導電性エラストマー層55においては、導電路形成部56の表面(図31において上面)が絶縁部57の表面から突出した状態で形成されている。
他面側検査用回路基板51の裏面(図31において下面)には、下部側異方導電性シート62を介して電極板60が設けられている。
電極板60および下部側異方導電性シート62は、上部側アダプター40における電極板48および第2の上部側異方導電性シート45に対応するものであり、電極板60は、その表面(図31において上面)に、例えばピッチが2.54mm、1.8mmまたは1.27mmの標準格子点上に配置された複数の標準配列電極61を有し、これらの標準配列電極61の各々は、下部側異方導電性シート62を介して他面側検査用回路基板51の電流供給用端子電極53aまたは電圧測定用端子電極53bに電気的に接続されると共に、電極板60の内部配線(図示せず)を介してテスター59に電気的に接続されている。下部側異方導電性シート62は、いわゆる分散型の異方導電性シートであって、弾性高分子物質中に、導電性粒子が厚み方向に並ぶよう配向して連鎖を形成した状態で、かつ、当該導電性粒子による連鎖が面方向に分散した状態で含有されてなる。
異方導電性エラストマー層55における導電路形成部56は、その厚み方向における導電性が、厚み方向と直角な面方向における導電性より高いことが好ましく、具体的には、面方向の電気抵抗値に対する厚み方向の電気抵抗値の比が1以下、特に0.5以下であるような電気的特性を有するものであることが好ましい。
この比が1を超える場合には、導電路形成部56を介して電流供給用検査電極52aと電圧測定用検査電極52bとの間に流れる電流が大きくなるため、高い精度で電気抵抗を測定することが困難となることがある。
このような観点から、導電路形成部56における導電性粒子の充填率が5〜50体積%であることが好ましい。
このような異方導電性エラストマー層55は、適宜の方法例えば特開2000−74965号公報に記載された方法によって形成することができる。
また、異方導電性エラストマー層55および下部側異方導電性シート62を構成する弾性高分子物質および導電性粒子としては、電気抵抗測定用コネクター装置25における異方導電性エラストマー層20を構成する弾性高分子物質および導電性粒子として例示したものの中から、適宜選択して用いることができる。
他面側検査用回路基板51における電流供給用検査電極52aと電圧測定用検査電極52bとの間の離間距離は10μm以上であることが好ましい。この離間距離が10μm未満である場合には、導電路形成部56を介して電流供給用検査電極52aと電圧測定用検査電極52bとの間に流れる電流が大きくなるため、高い精度で電気抵抗を測定することが困難となることがある。
一方、この離間距離の上限は、各検査電極のサイズと、関連する他面側被検査電極3の寸法およびピッチによって定まり、通常は500μm以下である。この離間距離が過大である場合には、他面側被検査電極3の1つに対して両検査電極を適切に配置することが困難となることがある。
以上のような回路基板の電気抵抗測定装置においては、次のようにして被検査回路基板1における任意の一面側被検査電極2とこれに対応する他面側被検査電極3との間の電気抵抗が測定される。
被検査回路基板1を、上部側アダプター40および下部側アダプター50の間における所要の位置に配置し、この状態で、上部側アダプター40を下降させると共に、下部側アダプター50を上昇させることにより、被検査回路基板1の一面に、電気抵抗測定用コネクター装置25における異方導電性エラストマー層20が圧接されると共に、被検査回路基板1の他面に、他面側検査用回路基板51の表面上に形成された異方導電性エラストマー層55が圧接された状態となる。この状態が測定状態である。
この測定状態において、電気抵抗測定用コネクター10における電流供給用電極12と他面側検査用回路基板51における電流供給用検査電極52aとの間に一定の値の電流を供給すると共に、一面側被検査電極2に電気的に接続された電圧測定用電極14のうち1つの電圧測定用電極14を指定し、当該指定された1つの電圧測定用電極14と、当該電圧測定用電極14に電気的に接続された一面側被検査電極2に対応する他面側被検査電極3に電気的に接続された検査電極対における電圧測定用検査電極52bとの間の電圧を測定し、得られた電圧値に基づいて、当該指定された電圧測定用電極14に電気的に接続された一面側被検査電極2とこれに対応する他面側被検査電極3との間の電気抵抗値が取得される。
そして、指定する電圧測定用電極14を順次変更することにより、全ての一面側被検査電極2とこれに対応する他面側被検査電極3との間の電気抵抗の測定を行うことができる。
以上において、被検査回路基板1における1つの一面側被検査電極2に、電気抵抗測定用コネクター10の接続用電極組12における2つの電圧測定用電極14が電気的に接続された場合には、図33に示すように、当該一面側被検査電極2とこれに対応する他面側被検査電極3との間には、2つの電圧測定用回路C1,C2が形成されることになる。このような場合には、電圧測定用回路C1による電気抵抗値および電圧測定用回路C2による電圧値のうちその値が高いものが採用され、当該電圧値に基づいて一面側被検査電極2とこれに対応する他面側被検査電極3との間の電気抵抗値が取得される。
以上のような構成の回路基板の電気抵抗測定装置によれば、その上部側アダプター40に図1および図2に示す構成の電気抵抗測定用コネクター10が設けられていることにより、被検査回路基板1との電気的接続作業において、一面側被検査電極2に対する位置ずれの許容度が大きいため、被検査回路基板1が大面積でサイズの小さい多数の一面側被検査電極2を有するものであっても、当該一面側被検査電極2に対する電流供給用電極13および電圧測定用電極14の両方の電気接続を確実に達成することができる。しかも、電流供給用電極13および電圧測定用電極14は互いに電気的に絶縁されているので、被検査回路基板1についての電気抵抗を高い精度で測定することができる。
図34は、本発明に係る回路基板の電気抵抗測定装置の第2の例における構成を示す説明図であり、図35は、図34に示す回路基板の電気抵抗測定装置の要部を拡大して示す説明図である。
この第2の例の回路基板の電気抵抗測定装置は、電気抵抗を測定すべき被検査回路基板1の一面(図34において上面)側に配置される上部側アダプター40と、被検査回路基板1の他面(図34において下面)側に配置される下部側アダプター50とが、上下に互いに対向するよう配置されて構成されており、上部側アダプター40は、第1の例の電気抵抗測定装置における上部側アダプターと同様の構成である。
下部側アダプター50においては、被検査回路基板1の他面側(図34において下側)に配置される、例えば図12に示す構成の電気抵抗測定用コネクター装置25が設けられ、この電気抵抗測定用コネクター装置25における電気抵抗測定用コネクター10の裏面(図34において下面)には、第1の下部側異方導電性シート64を介して他面側検査用回路基板51が配置されており、この他面側検査用回路基板51の裏面上には、第2の下部側異方導電性シート65を介して電極板60が設けられている。この電極板60は、第1の例の電気抵抗測定装置の下部側アダプターにおける電極板と同様の構成である。
他面側検査用回路基板51の表面(図34において上面)には、電気抵抗測定用コネクター装置25における中継電極15のパターンに対応するパターンに従って、複数の検査電極52が配置され、当該他面側検査用回路基板51の裏面(図34において下面)には、電極板60の標準配列電極61の配列パターンに対応するパターンに従って端子電極53が配置されおり、この端子電極53の各々は対応する検査電極52に、電気的に接続されている。
この例における第1の下部側異方導電性シート64は、いわゆる偏在型異方導電性シートであって、電気抵抗測定用コネクター10の中継電極15のパターンに対応するパターンに従って配置された厚み方向に伸びる複数の導電路形成部(図示省略)と、これらの導電路形成部の間に介在されてこれらを相互に絶縁する絶縁部(図示省略)とにより構成され、導電路形成部は、絶縁性の弾性高分子物質中に導電性粒子が厚み方向に並ぶよう配向した状態で含有されてなり、絶縁部は、導電性粒子が全くあるいは殆ど含有されていない絶縁性の弾性高分子物質よりなる。
また、第2の下部側異方導電性シート65は、いわゆる分散型の異方導電性シートであって、弾性高分子物質中に、導電性粒子が厚み方向に並ぶよう配向して連鎖を形成した状態で、かつ、当該導電性粒子による連鎖が面方向に分散した状態で含有されてなる。
これらの第1の下部側異方導電性シート64および第2の下部側異方導電性シート65を構成する弾性高分子物質および導電性粒子としては、電気抵抗測定用コネクター装置25における異方導電性エラストマー層20を構成する弾性高分子物質および導電性粒子として例示したものの中から、適宜選択して用いることができる。
以上のような回路基板の電気抵抗測定装置においては、次のようにして被検査回路基板1における任意の一面側被検査電極2とこれに対応する他面側被検査電極3との間の電気抵抗が測定される。
被検査回路基板1を、上部側アダプター40および下部側アダプター50の間における所要の位置に配置し、この状態で、上部側アダプター40を下降させると共に、下部側アダプター50を上昇させることにより、被検査回路基板1の一面に、上部側アダプター40の電気抵抗測定用コネクター装置25における異方導電性エラストマー層20が圧接されると共に、被検査回路基板1の他面に、下部側アダプター50の電気抵抗測定用コネクター装置25における異方導電性エラストマー層20が圧接された状態となる。この状態が測定状態である。
この測定状態において、上部側アダプター40の電気抵抗測定用コネクター10における電流供給用電極12と下部側アダプター50の電気抵抗測定用コネクター10における電流供給用電極12との間に一定の値の電流を供給すると共に、一面側被検査電極に電気的に接続された電圧測定用電極14のうち1つの電圧測定用電極14を指定し、当該指定された1つの電圧測定用電極14と、当該電圧測定用電極14に電気的に接続された一面側被検査電極2に対応する他面側被検査電極3に電気的に接続された電圧測定用電極14との間の電圧を測定し、得られた電圧値に基づいて、当該指定された電圧測定用電極14に電気的に接続された一面側被検査電極2とこれに対応する他面側被検査電極3との間の電気抵抗値が取得される。
そして、指定する電圧測定用電極14を順次変更することにより、全ての一面側被検査電極2とこれに対応する他面側被検査電極3との間の電気抵抗の測定を行うことができる。
以上において、被検査回路基板1における1つの一面側被検査電極2に、電気抵抗測定用コネクター10の接続用電極組12における2つの電圧測定用電極14が電気的に接続され、当該被検査回路基板1における1つの他面側被検査電極3に、電気抵抗測定用コネクター10の接続用電極組12における2つの電圧測定用電極14が電気的に接続された場合には、図36に示すように、当該一面側被検査電極2とこれに対応する他面側被検査電極3との間には、4つの電圧測定用回路C1,C2,C3,C4が形成されることになる。このような場合には、電圧測定用回路C1、電圧測定用回路C2、電圧測定用回路C3および電圧測定用回路C4の各々による電圧値のうちその値が最も高いものが採用され、当該電圧値に基づいて、一面側被検査電極2とこれに対応する他面側被検査電極3との間の電気抵抗値が取得される。
以上のような構成の回路基板の電気抵抗測定装置によれば、その上部側アダプター40および下部側アダプター50の各々に図1および図2に示す構成の電気抵抗測定用コネクター10が設けられていることにより、被検査回路基板1との電気的接続作業において、一面側被検査電極2および他面側被検査電極3に対する位置ずれの許容度が大きいため、被検査回路基板1が大面積でサイズの小さい多数の一面側被検査電極2および他面側被検査電極3を有するものであっても、当該一面側被検査電極2および他面側被検査電極3の各々に対する電流供給用電極13および電圧測定用電極14の両方の電気接続を確実に達成することができる。しかも、電流供給用電極13および電圧測定用電極14は互いに電気的に絶縁されているので、被検査回路基板1についての電気抵抗を高い精度で測定することができる。
本発明の回路装置の電気抵抗測定装置は、上記の例に限定されず、以下のような種々の変更を加えることが可能である。
例えば、第1の例において、下部側アダプター50の他面側検査用回路基板51は、1つの他面側被検査電極3に対して、検査電極対を構成する電流供給用検査電極52および電圧測定用検査電極53が電気的に接続された状態を達成することのできるものであれば、種々のものを用いることができる。
また、異方導電性エラストマー層55としては、電流供給用検査電極52および電圧測定用検査電極53の各々に対応して導電路形成部が形成されてなるものを用いることができる。
また、個々の先端に導電性エラストマーが設けられた検査電極や、更に、許容される場合にはプローブピンを検査電極として用いることも可能である。
また、被検査回路基板が片面プリント回路基板である場合には、下部側アダプターを設けることは不要である。
以下、本発明の具体的な実施例について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
また、以下の実施例において、被検査回路基板として、下記の仕様の片面プリント回路基板を使用した。
縦横の寸法が3cm×3cmで、一面に直径100μmの被検査電極の600個が0.2mmのピッチで配置されてなる電極群が合計で4つ形成されてなり(被検査電極の合計の数が2400個)、各電極群における600個の被検査電極のうち2個ずつが内部配線を介して互いに電気的に接続されて回路が形成された(各電極群における回路数が300個,全体の回路数が1200個)片面プリント回路基板。
〈実施例1〉
〔電気抵抗測定用コネクター〕
図1および図2に示す構成に従い、下記の仕様により、電気抵抗測定用コネクターを作製した。
絶縁性基板(11):
材質;ガラス繊維補強型エポシキ樹脂,絶縁性基板(11)の寸法;100mm×100mm×0.5mm,
接続用電極組(12):
電流供給用電極(13)および電圧測定用電極(14)の寸法;50μm×50μm,電流供給用電極(13)および電圧測定用電極(14)の間の離間距離;30μm,接続用電極組(12)のピッチ;200μm,接続用電極組(12)の数;600,
中継電極(15):
中継電極(15)の寸法;直径120μm(円形),中継電極(15)のピッチ;350μm,中継電極(15)の数;1200
〔電気抵抗測定用コネクター装置〕
上記の電気抵抗測定用コネクターの表面に、以下のようにして異方導電性エラストマー層を形成して電気抵抗測定用コネクター装置を作製した。
(1)金型:
図14に示す構成に従い、下記の仕様により、異方導電性エラストマー層を得るための金型を作製した。
すなわち、上型(30)および下型(35)の各々において、強磁性体基板(31,36)の材質は鉄であり、その厚みは10mmである。強磁性体層(32,37)の材質はニッケルであり、その平面形状は円形で、その寸法は直径が300μm、厚みが100μmである。上型(30)の非磁性体層(33)の材質はドライフィルムレジストを硬化処理したものであり、その厚みは150μmである。下型(35)の非磁性体層(38)の材質はドライフィルムレジストを硬化処理したものであり、その厚みは100μmである。
(2)エラストマー用材料:
付加型液状シリコーンゴム100重量部に、平均粒子径が10μmの導電性粒子15重量部を添加して混合し、その後、減圧による脱泡処理を施すことにより、エラストマー用材料を調製した。以上において、導電性粒子としては、ニッケルよりなる芯粒子に金メッキが施されてなるもの(平均被覆量:芯粒子の重量の4重量%)を用いた。また、エラストマー用材料の粘度は、温度25℃において4800Pであった。
(3)異方導電性エラストマー層:
上記の電気抵抗測定用コネクター(10)の表面に、調製したエラストマー用材料をスクリーン印刷法によって塗布することにより、エラストマー用材料層(20A)を形成し、このエラストマー用材料層(20A)の表面および電気抵抗測定用コネクター10の裏面に、上記の上型(30)および下型(35)を配置した。そして、上型(30)の下面および下型(35)の下面に、電磁石を配置してこれを作動させることにより、エラストマー用材料層(20A)に対し、上型(30)の強磁性体層(32)と下型(35)の強磁性体層(37)との間に位置する部分に、その厚み方向に2Tの磁場を作用させながら、125℃、2時間の条件で、エラストマー用材料層(20A)の硬化処理を行うことにより、電気抵抗測定用コネクター(10)の表面に、その接続用電極組領域の表面上に位置する部分に磁性を示す導電性粒子が厚み方向に並ぶよう配向した状態で含有されたエラストマー層(20B)を形成した。
得られたエラストマー層(20B)に対して、炭酸ガスレーザーによるレーザー加工を施すことにより、導電性粒子が含有された部分において、接続用電極組(12)における各電極の間の領域の表面上に位置する部分を除去することにより、十字状の穴部(K)を形成した。次いで、この穴部(K)に、付加型液状シリコーンゴムを充填し、125℃、2時間の条件で、当該付加型液状シリコーンゴムの硬化処理を行うことにより、異方導電性エラストマー層(20)を形成し、以て、電気抵抗測定用コネクター装置(25)を製造した。
(4)回路装置の電気抵抗測定装置:
上記の電気抵抗測定用コネクター装置を用い、図31に示す上部側アダプターと、テスターとからなる電気抵抗測定装置を作製した。
<比較例1>
特開2000−74965号公報に開示されている構成に従い、被検査電極に対応して電流供給用電極および電圧測定用電極が表面に形成された検査用回路基板と、この検査用回路基板の表面に設けられた導電性エラストマーよりなる接続部材および保持部材と有する電気抵抗測定装置を作製した。
上記の検査用回路基板における電流供給用電極および電圧測定用電極の縦横の寸法は、それぞれ120μm×40μmで、電流供給用電極および電圧測定用電極の離間距離は40μmで、接続部材の厚みは0.06mmで、接続部材を構成する弾性高分子物質としてシリコーンゴムを用いると共に、導電性粒子として、金メッキされた平均粒径10μmのニッケル粒子を用いた。
〔評価〕
前述の仕様の被検査回路基板を合計で200枚用意し、これらの被検査回路基板における各回路の電気抵抗の測定を、実施例1および比較例1に係る電気抵抗測定装置によって行い、回路の電気抵抗の測定値が1Ω以上である場合を、接続不良と判断し、その数を測定した。
その結果、実施例1に係る電気抵抗測定装置においては、100個の回路基板(1200回路×100)中、電気抵抗の測定値が1Ω以上である回路を有する回路基板の数は0個であり、比較例1に係る電気抵抗装置においては、100個の回路基板(1200回路×100)中、電気抵抗の測定値が1Ω以上である回路を有する回路基板の数は25個であった。
本発明に係る電気抵抗測定用コネクターの第1の例を示す平面図である。 第1の例の電気抵抗測定用コネクターの構成を示す説明用断面図である。 被検査回路基板の一面上に、異方導電性シートを介して図1に示す電気抵抗測定用コネクターが配置された状態を示す説明用断面図である。 第1の例の電気抵抗測定用コネクターにおける接続用電極組と被検査電極との間に位置ずれが生じた状態を示す説明図である。 被検査回路基板の構成を示す説明用断面図である。 本発明に係る電気抵抗測定用コネクターの第2の例を示す平面図である。 第2の例の電気抵抗測定用コネクターの構成を示す説明用断面図である。 第2の例の電気抵抗測定用コネクターにおける接続用電極組と被検査電極との間に位置ずれが生じた状態を示す説明図である。 本発明に係る電気抵抗測定用コネクターの第3の例を示す平面図である。 第3の例の電気抵抗測定用コネクターの構成を示す説明用断面図である。 本発明に係る電気抵抗測定用コネクターの第4の例における構成を示す説明用断面図である。 本発明に係る電気抵抗測定用コネクター装置の第1の例における構成を示す説明用断面図である。 図12に示す電気抵抗測定用コネクター装置を、その異方導電性エラストマー層の一部を破断して示す平面図である。 異方導電性エラストマー層を得るための金型の一例における構成を示す説明用断面図である。 電気抵抗測定用コネクターの表面にエラストマー用材料層が形成された状態を示す説明用断面図である。 エラストマー用材料層の厚み方向に強度分布を有する磁場が作用された状態を示す説明用断面図である。 電気抵抗測定用コネクターの表面にエラストマー層が形成された状態を示す説明用断面図である。 エラストマー層に穴部が形成された状態を示す説明用断面図である。 エラストマー層に形成された穴部に高分子物質形成材料が充填された状態を示す説明用断面図である。 本発明に係る電気抵抗測定用コネクター装置の第2の例における構成を示す説明用断面図である。 図20に示す電気抵抗測定用コネクター装置を、その異方導電性エラストマー層の一部を破断して示す平面図である。 離型性支持板上に導電性エラストマー層が形成された状態を示す説明用断面図である。 導電性エラストマー層上に金属薄層が形成された状態を示す説明用断面図である。 金属薄層上に開口を有するレジスト層が形成された状態を示す説明用断面図である。 レジスト層の開口内に金属マスクが形成された状態を示す説明用断面図である。 離型性支持板上に複数の導電路形成部が形成された状態を示す説明用断面図である。 電気抵抗測定用コネクターの表面に絶縁部用材料層が形成された状態を示す説明用断面図である。 絶縁部用材料層が形成された電気抵抗測定用コネクター上に、導電路形成部が形成された離型性支持板が重ね合わされた状態を示す説明用断面図である。 隣接する導電路形成部間に絶縁部が形成された状態を示す説明用断面図である。 本発明に係る電気抵抗測定用コネクター装置の他の例における構成を示す説明用断面図である。 本発明に係る回路基板の電気抵抗測定装置の第1の例における構成の概略を、被検査回路基板と共に示す説明用断面図である。 第1の例の回路基板の電気抵抗測定装置の要部を拡大して示す説明用断面図である。 第1の例の回路基板の電気抵抗測定装置によって形成される電圧測定用回路を模式的に示す説明図である。 本発明に係る回路基板の電気抵抗測定装置の第2の例における構成の概略を、被検査回路基板と共に示す説明用断面図である。 第2の例の回路基板の電気抵抗測定装置の要部を拡大して示す説明用断面図である。 第2の例の回路基板の電気抵抗測定装置によって形成される電圧測定用回路を模式的に示す説明図である。 電流供給用プローブおよび電圧測定用プローブにより、回路基板における電極間の電気抵抗を測定する装置の模式図である。 従来の回路基板の電気抵抗測定装置において、被検査電極上に電流供給用電極および電圧測定用電極が適正に配置された状態を示す説明図である。 従来の回路基板の電気抵抗測定装置において、被検査電極上に電流供給用電極および電圧測定用電極が位置ずれした状態で配置された状態を示す説明図である。
符号の説明
1 被検査回路基板 2 一面側被検査電極
3 他面側被検査電極 4a,4b 回路
5 異方導電性シート
10 電気抵抗測定用コネクター
11 絶縁性基板 12 接続用電極組
13 電流供給用電極 14 電圧測定用電極
15 中継電極 16 配線部
20 異方導電性エラストマー層
20A エラストマー用材料層
20B エラストマー層
21 導電路形成部
21A 導電性エラストマー層
22 絶縁部 22A 絶縁部用材料層
23 突出部
23A 高分子物質形成材料
25 電気抵抗測定用コネクター装置
26 離型性支持板 27 金属薄層
28 レジスト層 28a 開口
29 金属マスク
30 上型 31 強磁性体基板
32 強磁性体層 33 非磁性体層
35 下型 36 強磁性体基板
37 強磁性体層 38 非磁性体層
40 上部側アダプター 41 一面側検査用回路基板
42 検査電極 43 端子電極
44 第1の上部側異方導電性シート
45 第2の上部側異方導電性シート
48 電極板 49 標準配列電極
50 下部側アダプター 51 他面側検査用回路基板
52 検査電極 53 端子電極
52a 電流供給用検査電極
52b 電圧測定用検査電極
53a 電流供給用端子電極
53b 電圧測定用端子電極
55 異方導電性エラストマー層
56 導電路形成部 57 絶縁部
59 テスター 60 電極板
61 標準配列電極
62 下部側異方導電性シート
64 第1の下部側異方導電性シート
65 第2の下部側異方導電性シート
90 被検査回路基板
91,92 被検査電極 93 電源装置
94 電気信号処理装置
PA,PD 電流供給用プローブ
PB,PC 電圧測定用プローブ
A 電流供給用電極 V 電圧測定用電極
T 被検査電極 P 導電性粒子
K 穴部
C1,C2,C3,C4 電圧測定用回路

Claims (17)

  1. 絶縁性基板と、この絶縁性基板の表面に電気抵抗を測定すべき被検査回路基板における複数の被検査電極のパターンに対応するパターンに従って配置された複数の接続用電極組とを具えてなり、
    前記接続用電極組の各々は、電流供給用電極および電圧測定用電極のいずれかの電極の3つ以上が互いに離間して配置されてなり、これらの電極のうち、少なくとも1つは電流供給用電極であり、少なくとも1つが電圧測定用電極であることを特徴とする電気抵抗測定用コネクター。
  2. 絶縁性基板と、この絶縁性基板の表面に電気抵抗を測定すべき被検査回路基板における複数の被検査電極のパターンに対応するパターンに従って配置された複数の接続用電極組とを具えてなり、
    前記接続用電極組は、矩形における互いに対角する頂点位置に位置する2つの電流供給用電極および当該矩形における互いに対角する他の頂点位置に位置する2つの電圧測定用電極が、互いに離間して配置されてなることを特徴とする電気抵抗測定用コネクター。
  3. 絶縁性基板と、この絶縁性基板の表面に電気抵抗を測定すべき被検査回路基板における複数の被検査電極のパターンに対応するパターンに従って配置された複数の接続用電極組とを具えてなり、
    前記接続用電極組の各々は、電圧測定用電極、電流供給用電極および電圧測定用電極の3つの電極がこの順で並ぶよう互いに離間して配置されてなることを特徴とする電気抵抗測定用コネクター。
  4. 絶縁性基板と、この絶縁性基板の表面に電気抵抗を測定すべき被検査回路基板における複数の被検査電極のパターンに対応するパターンに従って配置された複数の接続用電極組とを具えてなり、
    前記接続用電極組の各々は、電流供給用電極、電圧測定用電極および電流供給用電極の3つの電極がこの順で並ぶよう互いに離間して配置されてなることを特徴とする電気抵抗測定用コネクター。
  5. 接続用電極組における電流供給用電極および電圧測定用電極の各々は、これらの電極が並ぶ方向に対して垂直な方向に長尺な形状を有することを特徴とする請求項3または請求項4に記載の電気抵抗測定用コネクター。
  6. 絶縁性基板の裏面に、電流供給用電極および電圧測定用電極のいずれか一方に電気的に接続された複数の中継電極が配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の電気抵抗測定用コネクター。
  7. 複数の電流供給用電極に電気的に接続された中継電極を有することを特徴とする請求項6に記載の電気抵抗測定用コネクター。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の電気抵抗測定用コネクターと、この電気抵抗測定用コネクターの表面に一体的に積層された異方導電性エラストマー層とを具えてなることを特徴とする電気抵抗測定用コネクター装置。
  9. 異方導電性エラストマー層は、電流供給用電極および電圧測定用電極の各々の表面上に配置された、それぞれ厚み方向に伸びる複数の導電路形成部と、これらの導電路形成部を相互に絶縁する絶縁部とよりなることを特徴とする請求項8に記載の電気抵抗測定用コネクター装置。
  10. 異方導電性エラストマー層における導電路形成部は、磁性を示す導電性粒子が厚み方向に並ぶよう配向した状態で含有されてなることを特徴とする請求項9に記載の電気抵抗測定用コネクター装置。
  11. 請求項10に記載の電気抵抗測定用コネクター装置を製造する方法であって、
    請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の電気抵抗測定用コネクターの表面に、硬化されて弾性高分子物質となる液状の高分子物質形成材料中に磁性を示す導電性粒子が含有されてなるエラストマー用材料層を形成し、このエラストマー用材料層に対して、電気抵抗測定用コネクターの接続用電極組が形成された領域の表面上に位置する部分においてそれ以外の部分より大きい強度の磁場を厚み方向に作用させると共に、当該エラストマー用材料層を硬化処理することにより、当該電気抵抗測定用コネクターの表面に、その接続用電極組が形成された領域の表面上に位置する部分に磁性を示す導電性粒子が厚み方向に並ぶよう配向した状態で含有されたエラストマー層を形成し、
    このエラストマー層における導電性粒子が含有された部分において、接続用電極組における各電極の間の領域の表面上に位置する部分を除去して穴部を形成し、その後、この穴部に硬化されて弾性高分子物質となる液状の高分子物質形成材料を充填し、当該高分子物質形成材料を硬化処理する工程を有することを特徴とする電気抵抗測定用コネクター装置の製造方法。
  12. 少なくとも一面に電極を有する回路基板の電気抵抗を測定する回路基板の電気抵抗測定装置であって、
    電気抵抗を測定すべき被検査回路基板の一面側に配置される、請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の電気抵抗測定用コネクターを具えてなることを特徴とする回路基板の電気抵抗測定装置。
  13. 少なくとも一面に電極を有する回路基板の電気抵抗を測定する回路基板の電気抵抗測定装置であって、
    電気抵抗を測定すべき被検査回路基板の一面側に配置される、請求項6または請求項7に記載の電気抵抗測定用コネクターと、
    この電気抵抗測定用コネクターの裏面に異方導電性シートを介して配置された、表面に当該電気抵抗測定用コネクターにおける中継電極のパターンに対応するパターンに従って配置された検査電極を有する一面側検査用回路基板とを具えてなることを特徴とする回路基板の電気抵抗測定装置。
  14. 両面に電極を有する回路基板の電気抵抗を測定する回路基板の電気抵抗測定装置であって、
    電気抵抗を測定すべき被検査回路基板の他面側に配置される、他面側検査用回路基板を具えてなり、
    前記他面側検査用回路基板は、その表面にそれぞれ前記被検査回路基板の他面側被検査電極の各々に対応して互いに離間して配置された、それぞれ同一の他面側被検査電極に電気的に接続される電流供給用検査電極および電圧測定用検査電極が形成されていることを特徴とする請求項12または請求項13に記載の回路基板の電気抵抗測定装置。
  15. 両面に電極を有する回路基板の電気抵抗を測定する回路基板の電気抵抗測定装置であって、
    電気抵抗を測定すべき被検査回路基板の一面側に配置される、請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の電気抵抗測定用コネクターと、
    当該被検査回路基板の他面側に配置される、請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の電気抵抗測定用コネクターと
    を具えてなることを特徴とする回路基板の電気抵抗測定装置。
  16. 両面に電極を有する回路基板の電気抵抗を測定する回路基板の電気抵抗測定装置であって、
    電気抵抗を測定すべき被検査回路基板の一面側に配置される、請求項6または請求項7に記載の電気抵抗測定用コネクターと、
    この電気抵抗測定用コネクターの裏面に異方導電性シートを介して配置された、表面に当該電気抵抗測定用コネクターにおける中継電極のパターンに対応するパターンに従って配置された検査電極を有する一面側検査用回路基板と、
    前記被検査回路基板の他面側に配置される、請求項6または請求項7に記載の電気抵抗測定用コネクターと、
    この電気抵抗測定用コネクターの裏面に異方導電性シートを介して配置された、表面に当該電気抵抗測定用コネクターにおける中継電極のパターンに対応するパターンに従って配置された検査電極を有する他面側検査用回路基板と
    を具えてなることを特徴とする回路基板の電気抵抗測定装置。
  17. 電気抵抗を測定すべき被検査回路基板の一面に、請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の電気抵抗測定用コネクターを配置し、
    当該被検査回路基板の一面側被検査電極の各々に、前記電気抵抗測定用コネクターの接続用電極組における少なくとも1つの電流供給用電極および少なくとも1つの電圧測定用電極を同時に電気的に接続して測定状態とし、
    この測定状態において、前記電気抵抗測定用コネクターにおける電流供給用電極を介して被検査回路基板に電流を供給すると共に、前記一面側被検査電極に電気的に接続された電圧測定用電極のうち1つの電圧測定用電極を指定し、当該指定された1つの電圧測定用電極に電気的に接続された一面側被検査電極に係る電気抵抗の測定を実施することを特徴とする回路基板の電気抵抗測定方法。
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