JP2004308625A - アルミニウム基複合材製ライナ - Google Patents
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Abstract
【効果】中央の面で凝固したアルミニウム合金との密着性と端部の粗面で凝固したアルミニウム合金との密着性を比べると表面粗さの凹が粗い(深い)ので、端部の密着性が高まる。シリンダヘッド側の端部の密着性を高め、熱やシリンダヘッドの取り付けボルトの軸力によるライナの変形を抑制することができる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は内燃機関のアルミニウム合金製シリンダブロックに採用するアルミニウム基複合材製ライナに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の内燃機関のシリンダブロックには、シリンダ用ライナを取り付けたものがある。シリンダ用ライナを取り付けることで、シリンダブロックとは異なる材質をシリンダに採用することができ、耐摩耗性の向上を図るなどの効果を得ることができる。
そのようなシリンダ用ライナの外面を粗くしたものがある(例えば、特許文献1参照。)。
また、シリンダ用ライナの外面に溝を形成したものもある(例えば、特許文献2参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−94867号公報 (第4,6頁、図10)
【特許文献2】
特許第3161301号公報 (第2頁、図1)
【0004】
以上の特許文献1、2を、図面を参照の上、詳しく説明する。
図11は従来の軽金属部品の素材(ライナ)の説明図である(特許文献1の図10を写したもの。)。
従来の素材9(符号は同公報に記載されたものを流用した。以下同様。)は、ノズル18からの空気噴流12内の粒子で外側表面10の仕上げ程度を粗さ30〜60μmにすると同時に、外側表面10に外側材料隆起を形成したもので、外側材料隆起の先端がクランクケースの軽金属の溶湯により溶融することで、クランクケースと素材9との結合を向上させることができるというものである。
【0005】
図12は従来のライナの説明図である(特許文献2の図1を写したもの。)。
ライナ本体2は、外周面4の全周に溝10を軸線に沿った方向にピッチPおよび半径Rで形成したもので、溝10によってシリンダブロックのライナ本体2,2間から割れが発生するのを防止することができるというものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記図11に示す特許文献1の素材9を採用した鋳造では、部分的に外側材料隆起の先端を溶融できない心配がある。特に、湯口から遠く離れたところで溶湯が合流する部位で且つ、そこに位置する外側材料隆起の先端形状が丸いなど外側材料隆起の先端の温度が上昇し難い条件が重なると、外側材料隆起の先端の溶融は期待できず、クランクケースと素材9との結合力は低下する。
【0007】
外側材料隆起の先端が溶けないところでは、外側表面10の粗さは30〜60μmのままであり、溝部や突部に比べると結合力は小さい。仮に、例えば、外面に形成した溝部や突出部と30〜60μmの粗さの凹部を組み合わせることも可能であるが、外面の機械加工に手間がかかり、生産コストが嵩む。
【0008】
上記図12に示す特許文献2のライナ本体2は、溝10を切削加工で形成したもので、加工に手間がかかる。具体的には、円筒形状に形成した後、外周面4をバイトで切削して1本の溝10を形成し、その次に、ライナ本体2をピッチPだけ回転させ、またバイトで1本の溝10を形成し、この操作をライナ本体2が一回転するまで繰り返して全ての溝10を形成する。このため、生産効率が悪く、生産コストが嵩む。
また、溝10を形成するために素材の肉厚を厚くする必要があり、素材の生産コストが嵩む。
【0009】
そこで、本発明の目的は、アルミニウム合金との密着性を向上させ、ライナの生産コストを削減するアルミニウム基複合材製ライナを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1は、アルミニウム合金製シリンダブロックに鋳包むのに際し、外面をショットブラストにより粗面にしたアルミニウム基複合材製ライナにおいて、ライナ中央の全周の表面粗さより両端側の全周の表面粗さを粗くしたことを特徴とする。
【0011】
中央の面で凝固したアルミニウム合金との密着性と端部の粗面で凝固したアルミニウム合金との密着性を比べると表面粗さの凹が粗い(深い)ので、端部の密着性が高まる。その結果、最も高温になる燃焼室の近傍で、熱によってライナにライナ成形時の残留応力の開放が起き始めても、アルミニウム合金(母材)側が剥離することなく、拘束力を付加して、ライナの燃焼室側端部の変形を抑制する。
【0012】
同様に、燃焼室側端部で、シリンダブロックにシリンダヘッドを取り付けるボルトの締め付け力(軸力)で応力が発生しても、アルミニウム合金(母材)側から端部が剥離すことはなく、ライナの燃焼室側端部の変形を抑制する。
【0013】
もう一方のオイルパン側端部でも、端部の密着性が高まるので、ライナにライナ成形時の残留応力の開放が起き始めても、アルミニウム合金(母材)側が剥離することなく、拘束力を付加することができ、ライナのオイルパン側端部の変形を抑制することができる。結果的にライナの摺動部の変形による摺動抵抗の増加を抑える。
【0014】
請求項2は、両端側の範囲を、片側それぞれ、ライナの全長の15〜25%とし、両端側の表面粗さを95〜150μmとしたことを特徴とする。
端部の範囲が全長の15%未満では、表面積が小さくなり、端部の密着強度が低下する。その結果、運転時のライナおよびシリンダ部の温度によってはライナ製造時の残留応力による挙動でボア(シリンダの直径)の真円度が低下して、摺動部に対するピストンとの摺動抵抗が大きくなる心配がある。
端部の範囲が全長の25%を超えると、ショットブラストで粗面を形成する際に、ボア(シリンダの直径)の真円度が低下して、摺動部に対するピストンとの摺動抵抗が大きくなる心配がある。
このように、端部の範囲を全長の15〜25%とすることで、ボアの真円度の低下を抑制することができる。
【0015】
両端側の表面粗さが95μm未満になると、粗面の凹内に凝固したアルミニウム合金との結合量が不足してアンカー効果が減少し、所望の密着強度を得ることができない。
両端側の表面粗さが150μmを超えると、ショットでの粗面の形成は難しく、例えば、切削加工で行う。
このように、両端側の表面粗さを95〜150μmとすることで、両端側に対して所望の密着性を確保するとともに、ライナの生産コストを削減する。
【0016】
請求項3は、ショットブラストのショット粒の平均粒径を450〜650μmとしたこを特徴とする。
平均粒径が450μm未満になると、粒径が小さく、所望の形状(深さや直径)の凹部を形成し難く、凹部の均一化を図り難い。
平均粒径が650μmを超えると、粒径が大きく、所望の形状(間隔や直径)の凹部を形成し難く、凹部の均一化を図り難い。
このような観点から、平均粒径が450〜650μmのショット粒を使用し、微細な凹凸の凹部の均一化を図る。
【0017】
請求項4は、ショット粒は、アルミナ粒であることを特徴とする。
アルミナ粒を用いることで、ライナの材質およびシリンダブロックの材質と同等の材質とする。その結果、アルミナ粒がライナの外周面に衝突した際に、凹部にアルミナ粒が食い込んで残ったり、凹部にアルミナ粒の破片が残ったりしも、鋳包んだ後にシリンダブロックとライナとの間に介在するものは異材とならない。従って、介在物の線膨張係数の違いによる剥離の起点はなく、剥離を防げる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係るアルミニウム基複合材製ライナを用いた内燃機関の断面図である。
内燃機関10は、シリンダブロック11と、シリンダブロック11内を摺動するピストン12と、コネクティングロッド13と、シリンダブロック11の上部に取り付けたシリンダヘッド14と、を備える。15はオイルパン、15aはオイルパン側を示す。
【0019】
シリンダブロック11は、シリンダ部16に形成した冷却水水路17と、シリンダ部16に取り付けたライナ21とを有し、シリンダブロック11を鋳造する際にライナ21を一体的に鋳包んだシリンダである。22はライナ21の端に位置する燃焼室を示す。
シリンダブロック11の材質は、アルミニウム合金であり、例えば、Al−Si−Cu系合金の一種であるJIS−ADC12を用いる。
【0020】
ライナ21は、アルミニウム基複合材製であり、アルミニウム基複合材を用いることで、耐磨耗性を向上させることができるとともに、軽量化を図ることができる。
ライナ21はまた、内面23と、外面24と、両端側としての端部25,26とからなり、外面24の中央31を所定の表面粗さの面32に仕上げ、端部25,26に粗面としての微細な凹凸33,34を形成し、これらの面32、凹凸33,34の表面粗さをライナ21の長手方向(矢印▲1▼の方向)に対して変化させるとともに、ライナ21中央31の全周の表面粗さより両端25,26側の全周の表面粗さを粗くしたものである。
【0021】
図2(a),(b)は本発明に係るライナの説明図であり、(a)はライナの斜視図、(b)は表面粗さと表面粗さの範囲を示したグラフである。
(a)において、ライナ21は既に説明したように、外面24の中央31に面32を形成し、端部25,26に微細な凹凸33,34を形成した。Lはライナ21の全長を示す。
【0022】
中央31の表面粗さはmで、表面粗さmを70〜90μmRy(JIS B 0601参照)に形成し、表面粗さの範囲をL1に設定した。ここでは、中央31の表面粗さをショットブラストで粗面(70〜90μmRy)にしたが、ショットブラストを行わずにそのままの表面粗さ、例えば、8μmRyの状態でも使用可能である。
【0023】
端部25の表面粗さはbで、表面粗さbを95〜150μmRyに形成し、表面粗さの範囲をL2に設定した。範囲L2は全長Lの15〜25%とした。
端部26の表面粗さはtで、表面粗さtを95〜150μmRyに形成し、表面粗さの範囲をL3に設定した。範囲L3は全長Lの15〜25%とした。
【0024】
(b)において、グラフの横軸を表面粗さRyとし、縦軸を表面粗さの範囲としたときに、端部25の範囲L2を表面粗さb、例えば、100μmRyに形成し、端部26の範囲L3を表面粗さt、例えば、120μmRyに形成した。
【0025】
以上に述べたアルミニウム基複合材製ライナの作用を次に説明する。
図3は図1の3部詳細図で、表面粗さを模式的に示した。
ライナ21の中央31を表面粗さmに形成し、端部26を表面粗さmより粗い(深い)表面粗さt(t>m)に形成したので、中央31の面32の凹部36・・・(・・・は複数を示す。以下同様。)上で凝固したアルミニウム合金との密着性に比べて、端部26の凹凸34の凹部37・・・内で凝固したアルミニウム合金との密着性は大きくなる。その結果、燃焼室22(図1参照)に近く、最も高温になる端部26でライナにライナ成形時の残留応力の開放が起き始めても、アルミニウム合金(母材)側が剥離することなく、拘束力を付加することができ、ライナの燃焼室側端部26の変形を抑制することができる。
【0026】
また、ライナ21は、中央31の面32の凹部36・・・密着性に比べて端部26の凹部37・・・の密着性が大きくなるので、シリンダヘッド14(図1参照)を取り付けるボルトの締め付け力(軸力)で端部26に応力が発生しても、アルミニウム合金から端部26が剥離すことはなく、端部26の変形を抑制することができる。
【0027】
端部26の表面粗さtを95〜150μmとした。
端部26の表面粗さtが95μm未満になると、凹部37内の凝固したアルミニウム合金との結合量が不足してアンカー効果が減少し、所望の密着強度を得ることができない。
端部26の表面粗さtが150μmを超えると、ショットでの凹部37の形成は難しく、例えば、切削加工で行う。
このように、端部26の表面粗さtを95〜150μmとすることで、端部26に対して所望の密着性を得ることができるとともに、ライナの生産コストを削減することができる。
【0028】
図2に示すように、端部26の範囲L3を全長Lの15〜25%とした。
端部26の範囲L3が全長Lの15%未満では、表面積が小さくなり、端部26の密着強度が低下する。その結果、運転時のライナ21およびシリンダ部16(図1参照)の温度によってはライナ21製造時の残留応力による挙動でボア(シリンダの直径)の真円度が低下して、摺動部に対するピストン12との摺動抵抗が大きくなる心配がある。
端部26の範囲L3が全長Lの25%を超えると、ショットブラストで粗面を形成する際に、ボア(シリンダの直径)の真円度が低下して、摺動部に対するピストン12との摺動抵抗が大きくなる心配がある。
このように、端部26の範囲L3を全長Lの15〜25%とすることで、ボア(シリンダの直径)の真円度の低下を抑制することができる。
【0029】
図4は図1の4部詳細図で、表面粗さを模式的に示した。
端部25を表面粗さmより粗い(深い)表面粗さb(b>m)に形成したので、中央31のアルミニウム合金との密着性に比べて端部25の凹凸33の凹部38・・・内で凝固したアルミニウム合金との密着性は大きくなる。その結果、開放形状で拘束し難い端部25側で、熱によって残留応力の開放が起きても、端部25の変形を抑制することができる。
【0030】
端部25の表面粗さbを95〜150μmとした。
表面粗さbの範囲は端部26(図3参照)の表面粗さtの範囲と同じであり、同様の作用および効果を発揮することができる。
端部25の範囲L2を図2に示すように全長Lの15〜25%とした。
端部25の範囲L2は端部26の範囲L3と同じであり、同様の作用および効果を発揮することができる。
【0031】
次に、本発明に係るアルミニウム基複合材製ライナの別実施の形態を示す。
図5(a),(b)は第1別実施の形態図であり、(a)はライナの斜視図、(b)は表面粗さと表面粗さの範囲を示したグラフである。上記図1、図2に示す実施の形態と同様の構成については、同一符号を付し説明を省略する。
【0032】
(a)において、ライナ41は、外面24の中央31を面42に仕上げ、端部25,26に微細な凹凸43,44を形成し、これらの面42、凹凸43,44の表面粗さをライナ41の長手方向に対して変化させたものである。
【0033】
(b)において、グラフの横軸を表面粗さRyとし、縦軸を表面粗さの範囲としたときに、中央31を表面粗さm、例えば、70μmRyに形成し、端部25を表面粗さb(b>m)、例えば、100μmRyに形成し、端部26を表面粗さt(t>b>m)、例えば、120μmRyに形成するとともに、端部25と中央31との間および端部26と中央31との間の表面粗さを滑らかに変化させた。なお、中央31にショットブラストを行わずに、例えば、8μmRyのままとしてもよい。
【0034】
第1別実施の形態のライナ41では、ライナ21(図2参照)と同様の効果を発揮することができる。すなわち、端部25,26の表面粗さb,tによりアルミニウム合金との密着性を高めることができ、表面粗さb,tをショットブラストで形成するすることにより、生産コストを削減することができる。
【0035】
次に、図2のライナ21の製造方法を五つの例で説明する。
図6(a),(b)は本発明に係るライナの製造方法の第1例説明図である。
(a)において、まず、ライナの素材58を製造する(特開2000−233271参照)。素材成形工程は、アルミニウム基複合材のビレットをダイスで引き抜くことで管とし、この管を所定長さに切断することで素材58を得る。その次に、素材58をショットブラスト工程へ送る。
【0036】
ショットブラスト工程は、素材58をターニング装置59に固定し、素材58の外面をショットブラスト装置60で仕上げる。ショットブラスト装置60は、端部用投射ノズル61,62と、中央用投射ノズル63とを備え、中央用投射ノズル63の角度βmを端部用投射ノズル61,62の角度βe(ほぼ90°)と異なる値、例えば、βmを30°〜80°に設定し、外面の中央31にショット粒66を吹き付けることで面32を形成すると同時に、端部用投射ノズル61,62からショット粒66を吹き付けて端部に微細な凹凸33,34を形成する。
【0037】
(b)において、ショット粒66は、粉砕粉であり、平均粒径Dが450〜650μmで、形状を角錐形状としたものである。
ショット粒66の材質は、アルミナ(Al2O3)である。
【0038】
このようにショットブラスト工程では、平均粒径が450〜650μmのショット粒66を使用したので、凹凸33,34の凹部37(図3参照),38(図4参照)の均一化を図ることができる。
平均粒径が450μm未満になると、粒径が小さく、所望の形状(深さや直径)の凹部を形成し難く、凹部の均一化を図り難い。
平均粒径が650μmを超えると、粒径が大きく、所望の形状(間隔や直径)の凹部を形成し難く、凹部の均一化を図り難い。
【0039】
ショット粒66の形状は、角錐形状であり、角錐形状の角を楔のように外面に打ち込むことで、所望の形状(深さや直径)の凹部を形成しやすくする。
【0040】
ショット粒66の材質はアルミナ(Al2O3)であり、ショット粒66の材質をアルミナにすると、ライナの素材58の外面にアルミナ粒を衝突させた際に、凹部にショット粒66が食い込んで残ったり、ショット粒66の破片が残ったりしても、鋳包んだ後にシリンダブロックとライナの間に介在する材質は異材とならない。その結果、介在物の線膨張係数の違いにより生じるライナの剥離を防止することができる。
【0041】
第1例のショットブラスト工程では、中央用投射ノズル63の角度βmを端部用投射ノズル61,62の角度βe(ほぼ90°)と異なる値、例えば、βmを30°〜80°に設定したので、端部用投射ノズル61,62から出たショット粒66の吹き付け力に対して中央用投射ノズル63から出たショット粒66の吹き付け力は角度の差(60°〜10°)の分だけ小さく、中央31の表面粗さを小さくすることができる。その結果、ショット粒66の粒径、形状および材質を変えたり、ショットブラスト装置60の設定値を変更したりすることなく、1回のショットブラスト作業で表面粗さの異なる外面を得ることができ、生産コストを削減することができる。
【0042】
図7は本発明に係るライナの製造方法の第2例説明図であり、上記図6に示す実施の形態と同様の構成については、同一符号を付し説明を省略する。
第2例のショットブラスト工程に用いるショットブラスト装置60Bは、端部用投射ノズル61B,62Bと、中央用投射ノズル63Bとを備え、中央用投射ノズル63Bのノズル径dmを端部用投射ノズル61B,62Bのノズル径de(例えば、4mm)より大きな値、例えば、dmを8mmに設定し、素材58の中央31にショット粒66を吹き付けることで面32を形成すると同時に、端部に微細な凹凸33,34を形成する。
【0043】
第2例のショットブラスト工程では、中央用投射ノズル63Bのノズル径dmを端部用投射ノズル61B,62Bのノズル径de(例えば、4mm)より大きな値、例えば、dmを8mmに設定したので、端部用投射ノズル61B,62Bから出たショット粒66の吹き付け力に対して中央用投射ノズル63Bから出たショット粒66の吹き付け力はノズルの流路の断面積の差の分だけ小さく、中央31の表面粗さを小さくすることができる。
その結果、第1例の製造方法と同様に生産コストを削減することができる。
【0044】
図8は本発明に係るライナの製造方法の第3例説明図であり、上記図6に示す実施の形態と同様の構成については、同一符号を付し説明を省略する。
第3例のショットブラスト工程に用いるショットブラスト装置60Cは、端部用投射ノズル61C,62Cと、中央用投射ノズル63Cとを備え、中央用投射ノズル63Cのノズル形状を端部用投射ノズル61C,62Cのノズル形状(例えば、丸形)とは異なる形状、例えば、長方形に設定し、素材58の中央31にショット粒66を吹き付けることで面32を形成すると同時に、端部に微細な凹凸33,34を形成する。αeは端部用投射ノズル61C,62Cの拡散角度、αmは中央用投射ノズル63Cの拡散角度を示す。
【0045】
第3例のショットブラスト工程では、中央用投射ノズル63Cのノズル形状を端部用投射ノズル61C,62Cのノズル形状(例えば、丸形)とは異なる形状、例えば、長方形に設定したので、端部用投射ノズル61C,62Cから出たショット粒66の吹き付け力に対して中央用投射ノズル63Cから出たショット粒66の吹き付け力はノズル形状の違いによる断面積の差の分だけ小さく、中央31の表面粗さを小さくすることができる。
その結果、第1例の製造方法と同様に生産コストを削減することができる。
【0046】
図9は本発明に係るライナの製造方法の第4例説明図であり、上記図6に示す実施の形態と同様の構成については、同一符号を付し説明を省略する。
第4例のショットブラスト工程に用いるショットブラスト装置60Dは、端部用投射ノズル61D,62Dと、中央用投射ノズル63Dとを備え、中央用投射ノズル63Dからの投射距離Lmを端部用投射ノズル61D,62Dからの投射距離Leより長い距離、例えば、Lm=1.3×Leに設定し、素材58の中央31にショット粒66を吹き付けることで面32を形成すると同時に、端部に微細な凹凸33,34を形成する。
【0047】
第4例のショットブラスト工程では、中央用投射ノズル63Dからの投射距離Lmを端部用投射ノズル61D,62Dからの投射距離Leより長い距離、例えば、Lm=1.3×Leに設定したので、端部用投射ノズル61D,62Dから出たショット粒66の吹き付け力に対して中央用投射ノズル63Dから出たショット粒66の吹き付け力は投射距離の違いによる投射距離の差の分だけ小さく、中央31の表面粗さを小さくすることができる。
その結果、第1例の製造方法と同様に生産コストを削減することができる。
【0048】
第5例の製造方法について説明する。
第1例〜第4例の説明では、第1例〜第4例の内の何れか1つの製造方法でライナを製造したが、第1例〜第4例の内の複数を組み合わせた製造方法でライナを製造してもよい。例えば、図7の第2例の製造方法と図6の第1例の製造方法とを組み合わせて、中央用投射ノズル63B(ノズル径dm)を角度βmに向けて行う。
第5例のショットブラスト工程では、第1例の製造方法と同様に生産コストを削減することができる。
【0049】
図10(a),(b)は本発明に係るライナを鋳包む鋳造工程の説明図である。
(a):ライナ21・・・をシリンダブロックの鋳型67内にセットし、ダイカスト機68でアルミニウム合金(ADC12)の溶湯を充填する。
(b):ライナ21・・・を鋳包んだシリンダブロックの鋳物69を得る。
【0050】
尚、本発明の実施の形態に示した図6〜図9以外のライナの製造方法でライナを製造してもよく、ショット粒66の吹き付け力を加減できる方法で行えばよい。
【0051】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
請求項1では、アルミニウム合金製シリンダブロックに鋳包む外面を粗面にしたライナは、ライナ中央の全周の表面粗さより両端側の全周の表面粗さを粗くしたので、中央の面の凹内で凝固したアルミニウム合金との密着性より端部の粗面の凹内で凝固したアルミニウム合金との密着性が大きくなる。その結果、燃焼室に近く、最も高温になる端部でライナにライナ成形時の残留応力の開放が起き始めても、アルミニウム合金(母材)側が剥離することなく、拘束力を付加することができ、ライナの燃焼室側端部の変形を抑制することができる。
【0052】
同様に、燃焼室側端部で、シリンダブロックにシリンダヘッドを取り付けるボルトの締め付け力(軸力)で端部に応力が発生しても、アルミニウム合金から端部が剥離すことはなく、端部の変形を抑制することができる。
【0053】
もう一方のオイルパン側端部でも、端部の密着性が高まるので、ライナにライナ成形時の残留応力の開放が起き始めても、アルミニウム合金(母材)側が剥離することなく、拘束力を付加することができ、ライナのオイルパン側端部の変形を抑制することができる。その結果、ライナの摺動部の変形による摺動抵抗の増加を抑えることができる。
【0054】
請求項2では、両端側の範囲を、片側それぞれ、ライナの全長の15〜25%とし、両端側の表面粗さを95〜150μmとした。
両端側の範囲が全長Lの15%未満では、表面積が小さくなり、端部の密着強度が低下する。その結果、運転時のライナおよびシリンダ部の温度によってはライナ製造時の残留応力による挙動でボアの真円度が低下して、摺動部に対するピストンとの摺動抵抗が大きくなる心配がある。
両端側の範囲が全長Lの25%を超えると、ショットブラストで粗面を形成する際に、ボアの真円度が低下して、摺動部に対するピストンとの摺動抵抗が大きくなる心配がある。
このように、両端側の範囲を全長Lの15〜25%とすることで、ボアの真円度の低下を抑制することができる。
【0055】
両端側の表面粗さが95μm未満になると、粗面の凹内に凝固したアルミニウム合金との結合量が不足してアンカー効果が減少し、所望の密着強度を得ることができない。
両端側の表面粗さが150μmを超えると、ショットでの粗面の形成は難しく、例えば、切削加工で行う。
このように、両端側の表面粗さを95〜150μmとすることで、両端側に対して所望の密着性を得ることができるとともに、ライナの生産コストを削減することができる。
【0056】
請求項3では、ショットブラストのショット粒の平均粒径を450〜650μmとした。
平均粒径が450μm未満になると、粒径が小さく、所望の形状の凹部を形成し難く、凹部の均一化を図り難い。
平均粒径が650μmを超えると、粒径が大きく、所望の形状の凹部を形成し難く、凹部の均一化を図り難い。
このような観点から、平均粒径が450〜650μmのショット粒を使用したので、微細な凹凸の凹部の均一化を図ることができる。
【0057】
請求項4では、ショット粒は、アルミナ粒であり、アルミナ粒を用いることで、ライナの材質およびシリンダブロックの材質と同等の材質とする。その結果、アルミナ粒がライナの外周面に衝突した際に、凹部にアルミナ粒が食い込んで残ったり、凹部にアルミナ粒の破片が残ったりしても、鋳包んだ後にシリンダブロックとライナとの間に介在するものは異材とならず、線膨張係数の違いによる剥離の起点はなく、剥離防止を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るアルミニウム基複合材製ライナを用いた内燃機関の断面図
【図2】本発明に係るライナの説明図
【図3】図1の3部詳細図
【図4】図1の4部詳細図
【図5】第1別実施の形態図
【図6】本発明に係るライナの製造方法の第1例説明図
【図7】本発明に係るライナの製造方法の第2例説明図
【図8】本発明に係るライナの製造方法の第3例説明図
【図9】本発明に係るライナの製造方法の第4例説明図
【図10】本発明に係るライナを鋳包む鋳造工程の説明図
【図11】従来の軽金属部品の素材(ライナ)の説明図
【図12】従来のライナの説明図
【符号の説明】
11…シリンダブロック、21…ライナ、24…外面、25,26…端部、31…ライナ中央、32…中央の面、33,34…粗面(端部の凹凸)、66…ショット粒、b,t…端部の表面粗さ、m…中央の表面粗さ、L…ライナの全長、L2,L3…両端側の範囲。
Claims (4)
- アルミニウム合金製シリンダブロックに鋳包むのに際し、外面をショットブラストにより粗面にしたアルミニウム基複合材製ライナにおいて、
前記ライナ中央の全周の表面粗さより両端側の全周の表面粗さを粗くしたことを特徴とするアルミニウム基複合材製ライナ。 - 前記両端側の範囲を、片側それぞれ、ライナの全長の15〜25%とし、両端側の表面粗さを95〜150μmとしたことを特徴とする請求項1記載のアルミニウム基複合材製ライナ。
- 前記ショットブラストのショット粒の平均粒径を450〜650μmとしたこを特徴とする請求項1又は請求項2記載のアルミニウム基複合材製ライナ。
- ショット粒は、アルミナ粒であることを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3記載のアルミニウム基複合材製ライナ。
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