JP2004307535A - 超臨界水による重質油の処理装置および重質油の処理装置を備えた発電システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】反応容器1の外部に反応に用いると同じ高温流体5が流れる流路3を有し、反応容器内壁2を均等に保温する。高温流体の流路を構成するための外壁4を加熱し、高温流体を保温する。流路を通過した高温流体は反応容器内に流入し、有機物である反応物9と反応容器内で反応する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高温蒸気改質を用いた反応装置にかかわり、特に超臨界水による重質油の改質とそれを用いた発電技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
超臨界水は、温度374℃、圧力22MPaの臨界点を超える水の状態である。この超臨界水、あるいは臨界点近傍の亜臨界水は、誘電率が低いため、従来水に溶解しない有機物を混入することができ、また、高温で分子運動が激しい水分子を、高圧により高密度にするため、有機物を加水分解、あるいは、酸化剤の存在下で酸化分解する反応に適した、反応溶媒となる。これらの特徴を活用し、これまで超臨界水あるいは亜臨界水を用いた有機廃棄物処理、あるいは重質な燃料の改質技術が知られている。そのような超臨界水あるいは亜臨界水利用技術の中に、重質な燃料を改質、あるいはガス化して、火力発電その他に利用する燃料を生産する技術も開発されている。
【0003】
特開平11−80750号公報(特許文献1)、特開2000−109850号公報(特許文献2)には、前述の重質油を超臨界水あるいは亜臨界水で改質処理する方法について記載されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−80750号公報
【特許文献2】
特開2000−109850号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述の多様な超臨界水あるいは亜臨界水による有機物反応装置に共通して、反応を行う容器内を、水の臨界点近傍、すなわち温度300℃〜500℃、圧力20〜30MPaに保持する必要があることはいうまでもない。
【0006】
このとき、反応容器の外部を保温する方法、あるいは外部より加熱して温度を保つ方法がある。外部保温は、反応容器の壁を厚くし、あるいは断熱材を設置することで、外部への放熱による温度低下を防ぐものであるが、超臨界水反応装置の高温条件は、外部との温度差が大きいため、熱遮断を十分に行うことが難しい。そのため、図5に示すように外部からの加熱による保温が必要とされる。
【0007】
なお、反応容器1は、加熱管6を外周に備える内壁2で形成され、超臨界水である高温流体5の高温流体流入口と、改質すべき重質油(反応物)9の反応物流入口と、反応して生成された生成物11が排出される排出口10を有する。
【0008】
このとき、重質油を反応させる超臨界反応装置では、コーキングの問題が発生する。炭素を含む重質油は高温環境下で、固体炭素であるコークスを発生する。これは、熱により分解された炭化水素が、再重合を繰り返すことにより、図6に示すような大分子量炭化水素となる現象である。固体炭素の発生点は、周辺雰囲気中でもっとも高温の壁面が多く、発生点を中心にコークスの塊が成長していく。
【0009】
図7に示すように反応容器1を電熱器あるいは高温流体管のような加熱管6により外部から熱した場合、加熱管に接した壁の内面が高温点となり、この点を発生点としてコークス15が成長していく。このようにコークスが一点より発生すると、管の内部へコークス塊が成長し、やがて管を閉塞させる。このため、長時間の運転が困難になり、頻繁に装置を停止してコークスを除去しなければならない課題があった。
【0010】
本発明は、超臨界水あるいは亜臨界水と、重質油を反応させる重質油の処理装置において、コークスが発生する量を抑制することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、流入する重質油と流入する超臨界状態または亜臨界状態の高温流体を反応させる反応容器と、この反応容器を形作る内壁を包む外壁と、前記内壁と前記外壁との間に形成され、かつ前記高温流体が流通する流路空間とを有し、この流路空間を流れる前記高温流体が反応容器に流入する高温流体流入口を設けたことを特徴とする。
【0012】
これにより、反応容器の内壁が外側から高温流体によって一様に保温される。このため、内壁の一部が高温になることを抑制し、コークスが一点から発生することを抑制できる。このとき、流路空間を流れる高温流体の温度を、反応容器内部の高温流体とほぼ同温度にすれば、反応容器の内壁に特異な高温点の発生がより抑制することが可能である。流路空間内の高温流体を加熱する加熱手段を、保外壁に設置すれば、高温流体には重質油を含まないため、コーキングの問題は発生しない。前記加熱手段は、温度調整手段の機能をも備えている。
【0013】
また本発明は、流路空間を流れる高温流体が高温流体流入口から反応容器に流れ込むようにしたので、高温流体の温度は反応容器内部の温度とほぼ同温度にすることが可能となり、保温流体の温度制御が容易になる。流路空間に流す高温流体と、反応容器に流す高温流体は、同じ流体であるため、高温流体を別途に供給、加熱する必要が無くなり、装置のランニングコストを低減できる。
【0014】
さらに本発明は、流路空間を流れる高温流体が反応容器に流入する多数の高温流体噴射口を内壁に貫通するように設け、かつその高温流体噴射口が反応容器の中心線に向けられている。これにより、内壁から反応容器中心部へ向かう流れを生じるため、壁面へのコークスの付着を抑制し、あるいは壁面に発生したコークスを剥離させる効果が得られる。
【0015】
また、亜臨界あるいは超臨界水を用いる反応装置の温度条件は300℃から400℃である。この300℃から400℃は、重質油のコーキング条件、およそ350℃以上と重なるため、完全にコーキングを防ぐことは困難だが、壁面に一様に薄くコークスを発生させれば、反応器1の内部を閉塞するまでの時間を長期化することが可能になる。また、壁面からコークスを剥離させる、あるいは、壁面ではなく液中にコークス粒子を発生させれば、反応容器からコークスを流出させ、後流にてフィルタ(捕捉手段)などにより捕捉することも可能となる。
【0016】
また本発明は、重質油の処理装置で処理された生成物としての改質油を燃料として火力発電を行なうようにしたので、発電システムは長時間の連続運転が可能となった。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、添付図を用いて本発明の実施の形態を説明する。なお、本実施例は発明の具体的構成の一例を示しており、本発明全体が本実施例に限定されるものではない。
【0018】
まず、実施例1について、図1を引用して説明する。
【0019】
図1は本発明の反応装置の一実施例を示した。反応容器1の壁、すなわち、内壁2は、高温流体を流通するための流路空間3を設けるため外壁4に内包されている。
【0020】
高温流体5は、流路空間3を流通し、反応容器1を外から暖める。これにより、反応容器1の熱が内壁2を介した放熱されるのを抑えるので、反応容器内の温度低下を抑制することが可能である。流路空間3を流通する高温流体5の熱が外壁4を介して放出され温度が低下することを抑制するため、外壁4の外側には加熱管6が設置されている。
【0021】
加熱管6(温度調整手段の機能を含む)は、電熱器でもよく、また、内部を高温流体で満たした管でもよく、また、外壁4を加熱する他の方法をとっても良い。流路空間3を通過した高温流体5は高温流体流入口7を通って、反応容器1内に流入する。また、反応容器1には、反応物流入管(反応物流入口)8を通って、反応物(重質油)9が流入する。高温流体5と重質油9は反応容器1内で反応した後、排出管(排出口)10を通って生成物11として排出される。
【0022】
重質油9は、酸化反応を目的として、高温流体5あるいは重質油9に酸化剤を混入された混合物、あるいは、反応容器内に酸化物を流入する別の経路を設けても良い。さらに、他の反応に寄与する添加物を、反応容器1内に流入させることも可能である。
【0023】
流路空間3を通過する高温流体5の温度は、反応容器1内の温度を反応に適した温度に保つよう、適切な温度に制御することは有効である。このとき、反応容器1の内部温度を計測し、これを保温するに適した流路空間3内の温度が実現できるよう加熱管6の温度を制御する方法を取りうる。
【0024】
あるいは、流路空間3に流入する高温流体5の温度を制御する方法も取りうる。また、流路空間3内の温度が過剰に高温となり、内壁2の内面温度が上昇しすぎてコークス発生量を増加させることを防ぐために、流路空間3内の温度を予め定めた上限温度内に抑制するよう、加熱管6の温度、あるいは流入する高温流体5の温度を制御することも有効である。
【0025】
例えば、重質油9がC重油であり、反応容器1内温度が450℃の場合、内壁2の温度を550℃以下に抑制すると過剰なコークス発生を抑えられるため、流路3の温度は反応容器1内温度に比べ100℃高い温度を上限とする制御が有効となる。
【0026】
本実施例では、重質油9は反応容器1内に直接流入するため、外部から加熱されている外壁4には接しないため、加熱管6等の加熱手段で加熱される部分的な高温点よりコークスを発生することはない。内壁2は高温流体5によって均等に保温されているため、コークスが発生する量を抑制でき、発生した場合も、内壁2に均等に薄く発生するため、反応容器1の内部を閉塞するまでの時間を長期化できる。
【0027】
また流路空間3に流す高温流体と、反応容器1に流す高温流体は、同じ流体であるため、高温流体を別途に供給、加熱する必要が無くなり、処理装置がコンパクトになり、かつランニングコストを低減できる。
【0028】
さらに、流入する重質油と流入する超臨界状態または亜臨界状態の高温流体が反応する反応容器1は、ほぼ円筒の内壁2で形成され、この円筒の内壁2を外側から包むほぼ円筒の外壁4を有する。そして、内壁2と外壁4との間に高温流体を流通させる流路空間3を備えている。
【0029】
円筒形状を有する反応容器1の一方端側には、重質油9を流入させる反応物流入口(反応物流入管)8を設け、他方端側には反応で生成される生成物11を排出させる排出口(排出管)10を設けている。
【0030】
流路空間3に流入する高温流体5の注入口は、排出口10側寄りに設られ、この流路空間3を流れた高温流体を前記反応容器1内に導く高温流体流入口7を反応物流入口8側寄りに設けている。
【0031】
注入口から流路空間3に流入する高温流体5は、流路空間3の全長(全体)を流れてから高温流体流入口7を経て反応容器1に流れ込む。流路空間3を流れる高温流体5は、反応容器1の内壁2を外側から隈なく暖めるので、反応容器1の内側の温度むら(バラツキ)は生じにくいのである。
【0032】
高温流体流入口7と反応物流入口8は、排出口10の反対側に設けられているので、重質油9と高温流体5の混流は、反応容器1の全長に亘って行なわれる。このため、重質油9の反応作用は良く行なわれるのである。
【0033】
反応容器1の内壁や外壁4を形成する材料は、高温/高圧に耐える丈夫な素材を必要とする。それとともに熱伝達の良好な金属材料が望ましい。
【0034】
次に実施例2について図2を引用して説明する。
【0035】
反応容器1が内壁2によって作られ、内壁4の外側に流路3を設けるよう外壁4が設置され、外壁4の外側から加熱管6によって高温流体5を保温する構造は、実施例1と同様である。反応物9が反応物流入管8より反応器1に流入する点も、実施例1と同様である。本実施例では、流路3を通過する高温流体5が、反応容器1内に流入する経路として、高温流体噴射口12が、内壁2を貫通して複数個設けられている。
【0036】
これらの高温流体噴射口12が円筒をなす反応容器1の中心線に向くように形成されている。高温流体噴射口12を通って、高温流体5が、反応容器1の中心方向へ噴射される。噴射された高温流体は高温流体噴射口12の出口近傍にコークスが付着することを抑制すると共に、対向する内壁2の内側面に発生したコークスを剥離させる働きをする。剥離したコークスは、排出口10より生成物11と共に流出する。反応装置の後流に、剥離し流出したコークスを捕捉する粒子捕捉器を設ける構造は、もちろん取りうる。本実施例の反応装置により、反応容器内のコークス堆積を抑制し、連続運転時間を長期化できる。
【0037】
次に、実施例3について図3を引用して説明する。
【0038】
反応容器1が内壁2によって作られ、内壁4の外側に流路3を設けるよう外壁4が設置され、外壁4の外側から加熱管6によって高温流体5を保温する構造は、実施例1と同様である。反応物9が反応物流入管8より反応器1に流入する点も、実施例1と同様である。本実施例では、流路3を通過する高温流体5が、反応容器1内に流入する経路として、内壁保護用噴射口(高温流体流入口に相当する)13が内壁面に沿って設けられている。これにより、内壁面の表面を高温流体が覆う流れが形成され、反応物9は反応容器1の中心部で反応し、内壁4に接触することが少なくなるため、コークスの発生を抑制することが可能となる。
【0039】
これまで示した、実施例1から3の反応装置は、もちろん複合して実施することが可能である。
【0040】
次に、実施例4について図4を引用して説明する。
【0041】
本実施例では、上述した反応装置(重質油の処理装置)を用いて、超臨界水によって重質油を改質し、火力発電燃料に供するプラント構成(発電システム)を示している。ガスタービン22から排出される高温の排ガス24を排熱回収ボイラー25へ送り、排熱によって水26より超臨界水を生成する。超臨界水である高温流体5は反応装置14へ送られ、重質油である反応物9の改質反応に用いられる。改質された油である生成物11は燃焼器20へ送られ、空気圧縮機18によって圧縮された空気19を用いて燃焼させられる。燃焼ガス21によってガスタービン22を運転し、発電機23を駆動して発電する。このような火力発電プラントは、通常1年以上の長期間にわたり、連続運転するプラントである。火力発電プラントの燃料改質装置に、本発明の反応装置を適用すれば、コーキングによる反応装置の閉塞トラブルを防止し、コークス除去のためのメンテナンス休止を削減でき、超臨界水反応装置の実用化に大きく貢献できる。
【0042】
また燃焼器20へ送られる生成物11に含まれるコークス等の粒子を捕捉する捕捉手段を設けることでガスタービンのメンテナンスをする期間を長くすることができる。
【0043】
【発明の効果】
以上に示したように、本発明によれば、超臨界水あるいは亜臨界水と、重質油を反応させる重質油の処理装置において、コークスが発生する量を抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の反応装置の一実施形態を示す図。
【図2】本発明の反応装置の他の一実施形態を示す概略図。
【図3】本発明の反応装置の他の一実施形態を示す概略図。
【図4】本発明を適用した火力発電プラントの一実施形態を示す図。
【図5】従来技術の高温流体を用いる反応装置の一例を示す図。
【図6】有機物のコーキング機構を示す図。
【図7】従来技術におけるコーキングの課題を示す図。
【符号の説明】
1…反応容器、2…内壁、3…流路、4…外壁、5…高温流体、6…加熱管、7…高温流体流入口、8…反応物流入管、9…反応物、10…排出管、11…生成物、12…高温流体噴出口、13…内壁保護用噴射口、14…反応装置、15…コークス、17…空気、18…空気圧縮機、19…圧縮空気、20…燃焼器、21…燃焼ガス、22…ガスタービン、23…発電機、24…排ガス、25…排熱回収ボイラー、26…水、27…煙突。
Claims (13)
- 流入する重質油と流入する超臨界状態または亜臨界状態の高温流体を反応させる反応容器と、この反応容器を形作る内壁を包む外壁と、前記内壁と前記外壁との間に形成され、かつ前記高温流体が流通する流路空間とを有し、この流路空間を流れる前記高温流体が反応容器に流入する高温流体流入口を設けたことを特徴とする重質油の処理装置。
- 流入する重質油と流入する超臨界状態または亜臨界状態の高温流体を反応させる反応容器と、この反応容器を形作る内壁を包む外壁と、前記内壁と前記外壁との間に形成され、かつ前記高温流体が流通する流路空間とを有し、この流路空間を流れる前記高温流体が反応容器に流入する多数の高温流体噴射口を前記内壁に貫通するように設けたことを特徴とする重質油の処理装置。
- 流入する重質油と流入する超臨界状態または亜臨界状態の高温流体を反応させる反応容器と、この反応容器を形作る内壁を包む外壁と、前記内壁と前記外壁との反応容器との間に形成され、かつ前記高温流体が流通する流路空間とを有し、前記反応容器には、前記重質油を流入させる反応物流入口と、前記反応で生成される生成物を排出させる排出口と、前記流路空間を流れる前記高温流体が反応容器に流入する高温流体流入口を設けることを特徴とする重質油の処理装置。
- 流入する重質油と流入する超臨界状態または亜臨界状態の高温流体を反応させる反応容器と、この反応容器を形作る内壁を包む外壁と、前記内壁と前記外壁との反応容器との間に形成され、かつ前記高温流体が流通する流路空間とを有し、前記反応容器をほぼ円筒形状に形成し、この反応容器の一方端側には前記重質油を流入させる反応物流入口を設け、他方端側には前記反応で生成される生成物を排出させる排出口を設け、更に前記一方端側には前記反応物流入口の外周側で、かつ前記内壁の内周面近傍に吐出側が臨む高温流体流入口を設けることを特徴とする重質油の処理装置。
- 請求項1から4の何れか一つに記載された重質油の処理装置において、
前記外壁に前記流路空間の高温流体を加熱する加熱手段を設け、かつ加熱手段の加熱温度を調整する温度調整手段を設けたことを特徴とする重質油の処理装置。 - 請求項2に記載された重質油の処理装置において、
前記内壁に貫通する前記高温流体噴射口は、前記反応容器の中心線に向いていることを特徴とする重質油の処理装置。 - 請求項1に記載された重質油の処理装置において、
前記反応容器内を流れる前記高温流体と前記流路空間内を流れる前記高温流体とがほぼ平行で、かつ逆向きの流通であることを特徴とする重質油の処理装置。 - 流入する重質油と流入する超臨界状態または亜臨界状態の高温流体を反応させる反応容器と、この反応容器を形作るほぼ円筒の内壁と、この円筒の内壁を包むほぼ円筒の外壁と、前記内壁と前記外壁との反応容器との間に形成され、かつ前記高温流体が流通する流路空間とを有し、
ほぼ円筒形状を有する前記反応容器の一方端側には前記重質油を流入させる反応物流入口を設け、他方端側には前記反応で生成される生成物を排出させる排出口を設け、
前記流路空間に流入する前記高温流体の注入口を前記排出口側寄りに設け、この注入口から流入した高温流体が流路空間を流れて前記反応容器に流入することを特徴とする重質油の処理装置。 - 流入する重質油と流入する超臨界状態または亜臨界状態の高温流体を反応させる反応容器と、この反応容器を形作るほぼ円筒の内壁と、この円筒の内壁を包むほぼ円筒の外壁と、前記内壁と前記外壁との反応容器との間に形成され、かつ前記高温流体が流通する流路空間とを有し、
ほぼ円筒形状を有する前記反応容器の一方端側には前記重質油を流入させる反応物流入口を設け、他方端側には前記反応で生成される生成物を排出させる排出口を設け、
前記流路空間に流入する前記高温流体の注入口を前記排出口側寄りに設け、この流路空間を流れた高温流体を前記反応容器内に導く高温流体流入口を前記反応物流入口側寄りに設けたことを特徴とする重質油の処理装置。 - 請求項1から9の何れか一つに記載された重質油の処理装置で処理された生成物としての改質油を燃料として火力発電を行なうことを特徴とする発電システム。
- 請求項10に記載された発電システムであって、
ガスタービンと、このガスタービンに直結された発電機を有し、
前記改質油を燃焼させて得る高温高圧の燃焼ガスで前記ガスタービンを駆動することを特徴とする発電システム。 - 請求項11に記載された発電システムであって、
前記ガスタービンに直結される空気圧縮機と、前記ガスタービンの駆動に使われた後の排ガスから残っている熱を回収する排熱回収ボイラーと、前記改質油を燃焼させる燃焼器とを有し、
前記ガスタービンの駆動に供給する高温高圧の燃焼ガスは、前記空気圧縮機で圧搾した空気をも加えて前記燃焼器で発生させ、
前記重質油の処理装置に流入させる高温流体を前記排熱回収ボイラーで加熱させることを特徴とする発電システム。 - 請求項12に記載された発電システムにおいて、
前記重質油の処理装置から排出される生成物に含まれるコークス等の粒子を捕捉手段で捕捉することを特徴とする発電システム。
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