JP2004307459A - ジスルフィド化合物、その製造方法およびその前駆体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】チイラニル基にジスルフィド結合が直結したチイラニルジスルフィド構造を、一分子中に1〜4単位有するジスルフィド化合物、ジスルフィド化合物の前駆体、および該前駆体と、1官能〜4官能のチオ−ルとを反応させて、チイラニルジスルフィド構造を、一分子中に1〜4単位有するジスルフィド化合物を得るジスルフィド化合物の製造方法である。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規なジスルフィド化合物、その製造方法およびその前駆体に関する。さらに詳しくは、本発明は、屈折率及びアッベ数の高い光学材料の原料として有用な新規ジスルフィド化合物、その効率のよい製造方法およびその前駆体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
プラスチックは、ガラスに比較して軽量で割れにくく染色が容易であるため、近年、レンズ等の各種光学用途に使用されている。そして、光学用プラスチック材料としては、ポリ(ジエチレングリコールビスアリルカーボネート)(CR−39)やポリ(メチルメタクリレート)が、一般的に用いられている。しかしながら、これらのプラスチックは1.50以下の屈折率を有するため、それらを例えばレンズ材料に用いた場合、度数が強くなるほどレンズが厚くなり、軽量を長所とするプラスチックの優位性が損なわれてしまう。特に強度の凹レンズは、レンズ周辺が肉厚となり、複屈折や色収差が生じることから好ましくない。さらに眼鏡用途において肉厚のレンズは、審美性を悪くする傾向にある。肉薄のレンズを得るためには、材料の屈折率を高めることが効果的である。一般的にガラスやプラスチックは、屈折率の増加に伴いアッベ数が減少し、その結果、それらの色収差は増加する。従って、高い屈折率とアッベ数を兼ね備えたプラスチック材料が望まれている。
【0003】
このような性能を有するプラスチック材料として、特許文献1には、1,6−ビス(2,3−エピチオプロピル)−1,2,5,6−テトラチアヘキサン(同文献参考例1)、1,5−ビス(2,3−エピチオプロピル)−1,2,4,5−テトラチアペンタン(同文献参考例2)、1,7−ジビニル−4−(1,2−ジチア−3−ブテニル)−1,2,6,7−テトラチアヘプタン(同文献参考例3)などの非対称ジスルフィド化合物を用いた光学製品が提案されている。
そして、参考例1の1,6−ビス(2,3−エピチオプロピル)−1,2,5,6−テトラチアヘキサンの屈折率(nD)は1.666、参考例2の1,5−ビス(2,3−エピチオプロピル)−1,2,4,5−テトラチアペンタンの屈折率(nD)は1.681、参考例3の1,7−ジビニル−4−(1,2−ジチア−3−ブテニル)−1,2,6,7−テトラチアヘプタンの屈折率(nD)は1.646と、これらの化合物を使用して光学製品を作製すれば、高屈折率の光学製品を得ることが期待できる。しかし、その一方、更なる高屈折率の光学製品の提供が望まれている。
【特許文献1】
特開2002−131502号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、屈折率が高く、さらにこの屈折率を考慮した場合においてアッベ数が高い光学製品を提供できる化合物を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意研究を重ねた結果、チイラニル基にジスルフィド結合が直結したチイラニルジスルフィド構造を、一分子中に1〜4単位有するジスルフィド化合物を用いることにより屈折率およびアッベ数が高い光学製品を提供できることを見出し、本発明を完成するに至った。かかる構造をとることにより、一分子中の硫黄原子の割合を高めることができ、屈折率を高めた化合物を提供できる。なお、特許文献1の参考例1には、1,6−ビス(2,3−エピチオプロピル)−1,2,5,6−テトラチアヘキサンが開示されているが、かかる化合物は、チイラニル基にイオウ原子が直結していない点で本発明のジスルフィド化合物と相違する。
【0006】
すなわち、本発明は、下記一般式(I)で示されるチイラニルジスルフィド構造を、一分子中に1〜4単位有するジスルフィド化合物、
【化8】
下記一般式(II)で示される化合物からなるジスルフィド化合物の前駆体、
【化9】
(R1は、分岐を有することがある直鎖状の脂肪族アルキル基(炭素数1〜10)、環状の脂肪族アルキル基(炭素数5〜8)または芳香族基である。)
並びに上記一般式(II)で示される化合物からなるジスルフィド化合物の前駆体と、1官能〜4官能のチオ−ルとを反応させて、上記一般式(I)で示されるチイラニルジスルフィド構造を、一分子中に1〜4単位有するジスルフィド化合物を得るジスルフィド化合物の製造方法を提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明のジスルフィド化合物は、上記一般式(I)で示されるチイラニルジスルフィド構造を、一分子中に1〜4単位有するものである。
前記ジスルフィド化合物は、下記一般式(I’)で示される化合物であると好ましい。
【化10】
(R3は、硫黄原子または酸素原子のヘテロ原子を有していても良い炭素数1〜20の炭化水素基であり、置換基を有していても良い。nは1〜4の整数。)
【0008】
前記R3の炭化水素基としては、分岐を有することがある直鎖状のアルカン残基(炭素数1〜20)、シクロアルカン残基(炭素数3〜8)または芳香族環残基(炭素数6〜12)等が挙げられる。
前記R3の分岐を有することがある直鎖状のアルカン残基としては、例えば、メタン残基、エタン残基、n−プロパン残基、i−プロパン残基、n−ブタン残基、s−ブタン残基、t−ブタン残基、ペンタン残基、ヘキサン残基、ヘプタン残基、オクタン残基、ノナン残基、デカン残基、ウンデカン残基、ドデカン残基およびこれらの基における炭素原子が1個以上の硫黄原子または酸素原子で置換されたもの等が挙げられ、メタン残基、エタン残基等が好ましい。
前記R3の環状のシクロアルカン残基としては、例えば、シクロペンタン残基、シクロヘキサン残基およびこれらの基における炭素原子が1個以上の硫黄原子または酸素原子で置換されたもの等が挙げられ、シクロヘキサン残基、ジチオラン残基、ジチアン残基等が好ましい。
前記R3の芳香族環残基としては、ベンゼン環残基、ビフェニル残基、フェニルチオベンゼン残基等が挙げられ、ベンゼン環残基等が好ましい。
前記R3の炭化水素基の置換基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基等のアルキル基、該アルキル基の少なくとも1つが硫黄原子で置換されたS含有アルキル基、臭素、塩素、ヨウ素等のハロゲン原子の他、メルカプト基、水酸基、オキソ基(=O)、チオキソ基(=S)、アミノ基、イミノ基(=NH)、チイラニル基等が挙げられる。
【0009】
前記ジスルフィド化合物は、下記一般式(II)で示される化合物からなる前駆体と、
【化11】
(R1は、分岐を有することがある直鎖状の脂肪族アルキル基(炭素数1〜10)、環状の脂肪族アルキル基(炭素数5〜8)または芳香族基である。)
1官能〜4官能のチオ−ルとを反応させて得られる。
【0010】
前記R1の分岐を有することがある直鎖状の脂肪族アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンタン残基、ヘキサン残基、ヘプタン残基、オクタン残基、ノナン残基、デカン残基、ウンデカン残基、ドデカン残基等が挙げられ、メチル基,エチル基等が好ましい。
前記R1の環状の脂肪族アルキル基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ジチオラニル基、ジチアニル基等が挙げられ、シクロヘキシル基、ジチオラニル基、ジチアニル基等が好ましい。
前記R1の芳香族基としては、フェニル基等が挙げられる。
【0011】
前記1官能〜4官能のチオ−ルは、メタンチオール、エタンチオール、プロパンチオール、ブタンチオール、チイラニルメタンチオール、ジメルカプトメチル1,4−ジチアン、1,2−エタンジチオール、1,3−プロパンジチオール、テトラキスメルカプトメチルメタン、ペンタエリスリトールテトラキスメルカプトプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキスメルカプトアセテート、2,3−ジメルカプトプロパノール、ジメルカプトメタン、トリメルカプトメタン、1,2−ベンゼンジチオール、1,3−ベンゼンジチオール、2,5−ビス(メルカプトメチル)−1,4−ジチアン、1,4−ベンゼンジチオール、1,3,5−ベンゼントリチオール、1,2−ジメルカプトメチルベンゼン、1,3−ジメルカプトメチルベンゼン、1,4−ジメルカプトメチルベンゼン、1,3,5−トリメルカプトメチルベンゼン、トルエン−3,4−ジチオール、1,2,3,4−テトラメルカプトブタン、1,2,3−トリメルカプトプロパンおよび1,1,2−トリメルカプトエタンの中から選ばれる少なくとも1種であると好ましい。
【0012】
本発明のジスルフィド化合物は、例えば、下記の反応式(1)及び(2)に示す反応で得ることができる。
すなわち、アルコキシカルボニルスルフェニルハライドまたはアリールオキシカルボニルスルフェニルハライドに異なる2種のチオールを下記の反応式(1)及び(2)により反応させることによって、O−アルキル−S−チイラニルスルフェニルチオカーボネートまたはO−アリール−S−チイラニルスルフェニルチオカ−ボネ−トを経由し、これにメルカプト(SH)基を1〜4個有するチオールとを反応させて製造されるものである。
【0013】
【化12】
〔式中、Xはハロゲン原子、R1は前記と同じ、R2はチイラニル基を形成可能な有機基、R2’ はチイラニル基、R3はチオールの残基であって前記と同じ、nは1〜4の整数を表す。〕
【0014】
反応式(1)で生成するチイラニル基にジスルフィド結合が直結しているチオカ−ボネ−トは、前段でアルコキシカルボニルスルフェニルハライドとチイラニル基を形成可能な有機基を含有するチオール化合物を反応させて得る。チイラニル基を形成可能な有機基を含有するチオール化合物とは特に限定されないが、例えばジメルカプトエタンハライド等が挙げられる。ジメルカプトエタンハライドを用いた場合には、後段でメルカプト基とハロゲン原子を脱ハロゲン化水素し、環化させて、チイラニル基にジスルフィド結合が直結しているチオカ−ボネ−トを得る。
反応式(1)の前段の反応は、例えば、溶媒(例えば、ジクロロメタン)中で−5〜10℃で0.5〜5時間反応させて脱ハロゲン化水素し、後段の反応は、例えば、溶媒(例えば、ジクロロメタン)中で、炭酸水素ナトリウム等を加えて室温で1〜48時間反応させて、メルカプト基とハロゲン原子を脱ハロゲン化水素して、環化させる。
反応式(2)の反応は、例えば、生成したO−アルキル−S−チイラニルスルフェニルチオカーボネートまたはO−アリール−S−チイラニルスルフェニルチオカ−ボネ−トを、必要に応じて単離精製した後、純粋なチオールを室温で1〜10時間反応させて、本発明のジスルフィド化合物が得られる。
【0015】
反応式(1)で得られるO−アルキル−S−チイラニルスルフェニルチオカ−ボネ−トまたはO−アリール−S−チイラニルスルフェニルチオカ−ボネ−トは、本発明のジスルフィド化合物を合成する際の前駆体として好ましく用いることができる。この前駆体は、反応式(1)に示すように、1,1−ジメルカプト−2−ハライドエタンとアルコキシカルボニルスルフェニルハライドまたはアリールオキシカルボニルスルフェニルハライドとを反応させて1−スルフェニルチオカルボニル−1−メルカプト−2−ハライドエタンを得て、1−スルフェニルチオカルボニル−1−メルカプト−2−ハライドエタン中のチオ−ル基とハライド基を縮合させて得られたものである。
【0016】
本発明のジスルフィド化合物において、一般式(I)で示されるチイラニルジスルフィド構造を、一分子中に1単位有する場合には、前記反応式(2)において、R3(SH)nとして1官能のチオ−ル化合物を用いれば良い。同様に、前記チイラニルジスルフィド構造を一分子中に2単位有する場合には、R3(SH)nとして2官能のチオ−ル化合物を、前記チイラニルジスルフィド構造を一分子中に3単位有する場合には、3官能のチオ−ル化合物を、前記チイラニルジスルフィド構造を一分子中に4単位有する場合には、4官能のチオ−ル化合物を用いれば良い。
【0017】
前述した反応式(1)及び反応式(2)における製造法の特徴として、ジスルフィド化合物の原料であるR2SHが常温・常圧の環境下で不安定であっても、それをアルコキシカルボニルスルフェニルハライドまたはアリールオキシカルボニルスルフェニルハライド(XSCOOR1)と反応させることにより、チイラニル基を形成可能な有機基R2を組み込んだR2SSCOOR1は安定であり、常温・常圧下で保存できる。この反応はR2SHが安定に存在する比較的低い温度域でも進む。さらに、R2SHの調製が困難な場合、SH基をSSCOOR1基に変換したものを原料として、O−アルキル−S−チイラニルスルフェニルチオカ−ボネ−トまたはO−アリール−S−チイラニルスルフェニルチオカ−ボネ−トを得ることもできる。
【0018】
さらに、R2SSCOOR1とチオールR3(SH)n との反応(上記反応式(2)による反応)は定量的に進行し、着色のほとんどない純粋なジスルフィドが生成する。副生成物である硫化カルボニルとR1OHは揮発性であり、減圧下で容易に除去することができる。
従って、純粋なR2SSCOOR1とチオールを用いることにより精製の不要なジスルフィド化合物が得られ、目的とするジスルフィド化合物が精製困難である場合や着色の少ない光学製品を得る際に有用である。
【0019】
反応式(1)で用いるXSCOOR1は、反応式(2)の反応で生成するアルコールの除去を容易にするため、R1がメチル基またはエチル基のものが好ましい。また、Xのハロゲン原子としては、それぞれ、フッ素、塩素、臭素等が挙げられるが、通常、塩素を用いれば良い。
反応式(1)で示されているR2は、チイラニル基を形成可能な有機基であり、メルカプトハロゲノエチル基が好ましい。ハロゲン原子としては、それぞれ、フッ素、塩素、臭素等が挙げられるが、通常、塩素を用いれば良い。
【0020】
反応式(2)で示されているR3(SH)nは、1官能〜4官能のチオ−ル(SH)基を有する化合物であれば特に限定されない。ここでR3は、前記一般式(I’)のR3で説明したものと同じである。
【0021】
本発明の一般式(I)で示されるジスルフィド化合物としては、以下に示す例が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【化13】
【0022】
【化14】
【0023】
【化15】
【0024】
【化16】
【0025】
【化17】
【0026】
【化18】
【0027】
【化19】
【0028】
前記ジスルフィド化合物のうち、特に、1,5−ビス(チイラニル)−1,2,4,5−テトラチアヘプタンが好ましい。
本発明のジスルフィド化合物は、光学材料の原料として有用である。本発明のジスルフィド化合物を用いて光学材料を製造する場合、一種又は二種以上を組み合わせて用いてもよい。さらに、このジスルフィド化合物に、得られる重合体の物性などを適宜改良するための任意成分として、エピスルフィド化合物,エポキシ化合物,チオウレタンの原料であるポリイソ(チオ)シアネートとポリチオールの混合物,チオール,単独重合可能なビニルモノマーなどを配合することができる。
【0029】
上記の適宜用いられるエピスルフィド化合物の例としては、2,3−エピチオプロピルスルフィド、2,3−エピチオプロピルジスルフィド、ビス(β−エピチオプロピルチオ)メタン、1,2−ビス(β−エピチオプロピルチオ)エタン、1,3−ビス(β−エピチオプロピルチオ)プロパン、1,2−ビス(β−エピチオプロピルチオ)プロパン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−2−(β−エピチオプロピルチオメチル)プロパン、1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ブタン、1,3−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ブタン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−3−(β−エピチオプロピルチオメチル)ブタン、1,5−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ペンタン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−4−(β−エピチオプロピルチオメチル)ペンタン、1,6−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ヘキサン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−5−(β−エピチオプロピルチオメチル)ヘキサン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−2−〔(2−β−エピチオプロピルチオエチル)チオ〕エタン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−2−[〔2−(2−β−エピチオプロピルチオエチル)チオエチル〕チオ]エタン等の鎖状有機化合物、また、テトラキス(β−エピチオプロピルチオメチル)メタン、1,1,1−トリス(β−エピチオプロピルチオメチル)プロパン、1,5−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−2−(β−エピチオプロピルチオメチル)−3−チアペンタン、1,5−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−2,4−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3−チアペンタン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−2,2−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−4−チアヘキサン、1,5,6−トリス(β−エピチオプロピルチオ)−4−(β−エピチオプロピルチオメチル)−3−チアヘキサン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−4−(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−4,5−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−4,4−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−2,4,5−トリス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−2,5−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,9−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−5−(β−エピチオプロピルチオメチル)−5−〔(2−β−エピチオプロピルチオエチル)チオメチル〕−3,7−ジチアノナン、1,10−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−5,6−ビス〔(2−β−エピチオプロピルチオエチル)チオ〕−3,6,9−トリチアデカン、1,11−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−4,8−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−5,7−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−5,7−〔(2−β−エピチオプロピルチオエチル)チオメチル〕−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−4,7−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン等の分岐状有機化合物およびこれらの化合物のエピスルフィド基の水素の少なくとも1個がメチル基で置換された化合物、さらには1,3−および1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキサン、1,3−および1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)シクロヘキサン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキシル〕メタン、2,2−ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキシル〕プロパン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキシル〕スルフィド、2,5−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス(β−エピチオプロピルチオエチルチオメチル)−1,4−ジチアン等の環状脂肪族有機化合物およびこれらの化合物のエピスルフィド基の水素の少なくとも1個がメチル基で置換された化合物、1,3−および1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ベンゼン、1,3および1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)ベンゼン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)フェニル〕メタン、2,2−ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)フェニル〕プロパン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)フェニル〕スルフィド、ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)フェニル〕スルフォン、4,4’ −ビス(β−エピチオプロピルチオ)ビフェニル等の芳香族有機化合物およびこれらの化合物のエピスルフィド基の水素の少なくとも1個がメチル基で置換された化合物などが挙げられ、これらは単独で又は二種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの使用量は、本発明のジスルフィド化合物の総量に対して0.01〜50モル%が好ましい。
【0030】
上記の適宜用いられるエポキシ化合物の例としては、ヒドロキノン、カテコール、レゾルシン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールスルフォン、ビスフェノールエーテル、ビスフェノールスルフィド、ハロゲン化ビスフェノールA、ノボラック樹脂等の多価フェノール化合物とエピハロヒドリンの縮合により製造されるフェノール系エポキシ化合物;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトール、1,3−および1,4−シクロヘキサンジオール、1,3−および1,4−シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノールA、ビスフェノールA・エチレンオキサイド付加物、ビスフェノールA・プロピレンオキサイド付加物等の多価アルコール化合物とエピハロヒドリンの縮合により製造されるアルコール系エポキシ化合物;アジピン酸、セバチン酸、ドデカンジカルボン酸、ダイマー酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘット酸、ナジック酸、マレイン酸、コハク酸、フマール酸、トリメリット酸、ベンゼンテトラカルボン酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、ナフタリンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸等の多価カルボン酸化合物とエピハロヒドリンの縮合により製造されるグリシジルエステル系エポキシ化合物;エチレンジアミン、1,2−ジアミノプロパン、1,3−ジアミノプロパン、1,2−ジアミノブタン、1,3−ジアミノブタン、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、ビス−(3−アミノプロピル)エーテル、1,2−ビス−(3−アミノプロポキシ)エタン、1,3−ビス−(3−アミノプロポキシ)−2,2’−ジメチルプロパン、1,2−、1,3−または1,4−ビスアミノシクロヘキサン、1,3−または1,4−ビスアミノメチルシクロヘキサン、1,3−または1,4−ビスアミノエチルシクロヘキサン、1,3−または1,4−ビスアミノプロピルシクロヘキサン、水添4,4’−ジアミノジフェニルメタン、イソホロンジアミン、1,4−ビスアミノプロピルピペラジン、m−またはp−フェニレンジアミン、2,4−または2,6−トリレンジアミン、m−またはp−キシリレンジアミン、1,5−または2,6−ナフタレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,2−(4,4’−ジアミノジフェニル)プロパン等の一級ジアミン、N,N’−ジメチルエチレンジアミン、N,N’−ジメチル−1,2−ジアミノプロパン、N,N’−ジメチル−1,3−ジアミノプロパン、N,N’−ジメチル−1,2−ジアミノブタン、N,N’−ジメチル−1,3−ジアミノブタン、N,N’−ジメチル−1,4−ジアミノブタン、N,N’−ジメチル−1,5−ジアミノペンタン、N,N’−ジメチル−1,6−ジアミノヘキサン、N,N’−ジメチル−1,7−ジアミノヘプタン、N,N’−ジエチルエチレンジアミン、N,N’−ジエチル−1,2−ジアミノプロパン、N,N’−ジエチル−1,3−ジアミノプロパン、N,N’−ジエチル−1,2−ジアミノブタン、N,N’−ジエチル−1,3−ジアミノブタン、N,N’−ジエチル−1,4−ジアミノブタン、N,N’−ジエチル−1,6−ジアミノヘキサン、ピペラジン、2−メチルピペラジン、2,5−または2,6−ジメチルピペラジン、ホモピペラジン、1,1−ジ−(4−ピペリジル)−メタン、1,2−ジ−(4−ピペリジル)−エタン、1,3−ジ−(4−ピペリジル)−プロパン、1,4−ジ−(4−ピペリジル)−ブタン等の第二級ジアミンとエピハロヒドリンの縮合により製造されるアミン系エポキシ化合物;3,4−エポキシシクロヘキシル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ビニルシクロヘキサンジオキサイド、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)−5,5−スピロ−3,4−エポキシシクロヘキサン−メタ−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペート等の脂環式エポキシ化合物;シクロペンタジエンエポキシド、エポキシ化大豆油、エポキシ化ポリブタジエン、ビニルシクロヘキセンエポキシド等の不飽和化合物のエポキシ化により製造されるエポキシ化合物;上述の多価アルコール、フェノール化合物とジイソシアネートおよびグリシドール等から製造されるウレタン系エポキシ化合物等が挙げられ、これらは単独もしくは二種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの使用量は、本発明のジスルフィド化合物の総量に対して0.01〜50モル%が好ましい。
【0031】
上記の適宜用いられるポリイソ(チオ)シアネートの例としては、キシリレンジイソ(チオ)シアネート、3,3’−ジクロロジフェニル−4,4’−ジイソ(チオ)シアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソ(チオ)シアネート、ヘキサメチレンジイソ(チオ)シアネート、2,2’,5,5’−テトラクロロジフェニル−4,4’−ジイソ(チオ)シアネート、トリレンジイソ(チオ)シアネート、ビス(イソ(チオ)シアネートメチル)シクロヘキサン、ビス(4−イソ(チオ)シアネートシクロヘキシル)メタン、ビス(4−イソ(チオ)シアネートメチルシクロヘキシル)メタン、シクロヘキサンジイソ(チオ)シアネート、イソフォロンジイソ(チオ)シアネート、2,5−ビス(イソ(チオ)シアネートメチル)ビシクロ[2,2,2]オクタン、2,5−ビス(イソ(チオ)シアネートメチル)ビシクロ[2,2,1]ヘプタン、2−イソ(チオ)シアネートメチル−3−(3−イソ(チオ)シアネートプロピル)−5−イソ(チオ)シアネートメチル−ビシクロ[2,2,1]−ヘプタン、2−イソ(チオ)シアネートメチル−3−(3−イソ(チオ)シアネートプロピル)−6−イソ(チオ)シアネートメチル−ビシクロ[2,2,1]ヘプタン、2−イソ(チオ)シアネートメチル−2−[3−イソ(チオ)シアネートプロピル]−5−イソ(チオ)シアネートメチル−ビシクロ[2,2,1]−ヘプタン、2−イソ(チオ)シアネートメチル−2−(3−イソ(チオ)シアネートプロピル)−6−イソ(チオ)シアネートメチル−ビシクロ[2,2,1]−ヘプタン、2−イソ(チオ)シアネートメチル−3−(3−イソ(チオ)シアネートプロピル)−6−(2−イソ(チオ)シアネートエチル)−ビシクロ[2,2,1]−ヘプタン、2−イソ(チオ)シアネートメチル−3−(3−イソ(チオ)シアネートプロピル)−6−(2−イソ(チオ)シアネートエチル)−ビシクロ[2,2,1]−ヘプタン、2−イソ(チオ)シアネートメチル−2−(3−イソ(チオ)シアネートプロピル)−5−(2−イソ(チオ)シアネートエチル)−ビシクロ[2,2,1]−ヘプタン、2−イソ(チオ)シアネートメチル−2−(3−イソ(チオ)シアネートプロピル)−6−(2−イソ(チオ)シアネートエチル)−ビシクロ[2,2,1]−ヘプタン等が挙げられる。
【0032】
上記の適宜用いられるポリチオールの例としては、1,2−エタンジチオール、1,3−プロパンジチオール、テトラキスメルカプトメチルメタン、ペンタエリスリトールテトラキスメルカプトプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキスメルカプトアセテート、2,3−ジメルカプトプロパノール、ジメルカプトメタン、トリメルカプトメタン、1,2−ベンゼンジチオール、1,3−ベンゼンジチオール、2,5−ビス(メルカプトメチル)―1,4−ジチアン、1,4−ベンゼンジチオール、1,3,5−ベンゼントリチオール、1,2−ジメルカプトメチルベンゼン、1,3−ジメルカプトメチルベンゼン、1,4−ジメルカプトメチルベンゼン、1,3,5−トリメルカプトメチルベンゼン、トルエン−3,4−ジチオール、1,2,3−トリメルカプトプロパン、1,2,3,4−テトラメルカプトブタン等が挙げられる。
前記ポリイソ(チオ)シアネートおよびポリチオールの混合物として使用する場合の使用量は、本発明のジスルフィド化合物の総量に対してポリイソ(チオ)シアネート0.01〜50モル%、ポリチオール0.01〜50モル%が好ましい。
また、ポリチオールのみの場合の使用量は、本発明のジスルフィド化合物の総量に対して0.01〜50モル%が好ましい。
【0033】
上記の適宜用いられる単独重合可能なビニルモノマーの例としては、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、2,2−ビス〔4−(アクリロキシエトキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(メタクリロキシエトキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(アクリロキシ・ジエトキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(メタクリロキシ・ジエトキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(アクリロキシ・ポリエトキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(メタクリロキシ・ポリエトキシ)フェニル〕プロパン、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ビス(2,2,2−トリメチロールエチル)エーテルのヘキサアクリレート、ビス(2,2,2−トリメチロールエチル)エーテルのヘキサメタクリレート等の1価以上のアルコールとアクリル酸、メタクリル酸のエステル構造を有する化合物;アリルスルフィド、ジアリルフタレート、ジエチレングリコールビスアリルカーボネート等のアリル化合物;アクロレイン、アクリロニトリル、ビニルスルフィド等のビニル化合物;スチレン、α−メチルスチレン、メチルビニルベンゼン、エチルビニルベンゼン、α−クロロスチレン、クロロビニルベンゼン、ビニルベンジルクロライド、パラジビニルベンゼン、メタジビニルベンゼン等の芳香族ビニル化合物等が挙げられ、これらは単独もしくは二種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの使用量は、本発明のジスルフィド化合物の総量に対して0.01〜20モル%が好ましい。
【0034】
本発明のジスルフィド化合物を含む上記の重合性組成物には、本発明の目的が損なわれない範囲で、所望により、耐候性改良のため、紫外線吸収剤,酸化防止剤,着色防止剤,蛍光染料などの添加剤を適宜加えてもよい。また、重合反応向上のための触媒を適宜使用してもよく、使用しうる触媒としては、例えば、エピスルフィドやエポキシの重合ではアミン類、フォスフィン類、第4級アンモニウム塩類、第4級ホスホニウム塩類、第3級スルホニウム塩類、第2級ヨードニウム塩類、鉱酸類、ルイス酸類、有機酸類、ケイ酸類、四フッ化ホウ酸等、ビニル基の重合ではアゾビスブチロニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリル、過酸化ベンゾイル等のラジカル発生剤、そしてイソ(チオ)シアネートとチオールの重合ではジメチルスズジクロライド、ジラウリルスズジクロライド、アミン類などが効果的である。
【0035】
本発明のジスルフィド化合物を用いて得られる光学材料は、例えば以下に示す方法に従って製造することができる。
まず、上記重合性化合物及び必要に応じて用いられる各種添加剤を含む均一な組成物を調製し、この組成物を公知の注型重合法を用いて、ガラス製または金属製のモールドと樹脂製のガスケットを組み合わせた型の中に注入し、加熱して硬化させる。この際、成形後の樹脂の取り出しを容易にするためにあらかじめ、モールドに離型処理したり、この組成物に離型剤を混合してもよい。重合温度は、使用する化合物により異なるが、一般には−20℃〜+150℃で、重合時間は0.5〜72時間程度である。重合後離型された注型成形体は、通常の分散染料を用いて、水もしくは有機溶媒中で容易に染色できる。この際、さらに染色を容易にするために、染料分散液にキャリアーを加えてもよく、また加熱しても良い。このようにして得られた光学材料は、これに限定されるものではないが、プラスチックレンズ等の光学製品として特に好ましく用いられる。
【0036】
【実施例】
次に、本発明を実施例により、さらに具体的に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。なお、実施例で得られたジスルフィド化合物の物性及び応用例、比較応用例で得られた重合体の物性は、以下に示す方法にしたがって測定した。
(1)ジスルフィド化合物の物性
屈折率(nD)、アッベ数(νD): カルニュー社製精密屈折率計KPR−200を用いて25℃にて測定した。
(2)重合体の物性
(a)屈折率(nD)、アッベ数(νD): 上記と同様にして測定した。
(b)外 観: 肉眼により観察した。
(c)耐候性: サンシャインカーボンアークランプを装備したウエザーメーターにプラスチックレンズをセットし、200時間経過したところでプラスチックレンズを取り出し、試験前のプラスチックレンズと色相を比較した。
評価は、下記の基準により行った。
○ 変化なし
△ わずかに黄変した。
× 黄変した。
(d)耐熱性: リガク社製TMA装置により直径0.5mmのピンを用いて、98mN(10gf)の荷重でTMA測定を行ない、10℃/分の昇温で得られたチャートのピーク温度により評価した。
【0037】
実施例1
1 , 5−ビス(チイラニル)−1 , 2 , 4 , 5−テトラチアペンタンの製造例
氷水で冷却された1,1−ジメルカプトエチルクロライド (29.09g, 0.226モル)のジクロロメタン(150ミリリットル)溶液をメトキシカルボニルスルフェニルクロライド(30.22g, 0.239モル)のジクロロメタン(150ミリリットル)溶液に2時間かけて室温にて滴下した。室温にて30分攪拌したのち、反応混合物を水洗、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ジクロロメタンを溜去後黄色の液体を得た(48.4g, 収率98%)[生成物の構造分析結果:1H−NMR δ(CDCl3, 270MHz): 4.27(1H, m), 4.01(1H, dd, J=11.6, 4.0Hz, CH2Cl−Ha), 3.81(1H, dd, J=11.6, 8Hz, CH2Cl−Hb), 2.49(1H, d, J=8Hz, HS)]。
この生成物(11g, 0.05モル)のジクロロメタン(2000ミリリットル)溶液に炭酸水素ナトリウム(12.7g, 0.15モル)を加え、室温で39時間攪拌した。析出した塩をろ別した反応混合物からジクロロメタンを溜去後、残留物を蒸留(45〜48℃/40.0〜66.7Pa)し、ろ過し、無色のO−メチル−S−チイラニルスルフェニルチオカーボネート(3.87g)を得た[生成物の構造分析結果:1H−NMR δ(CDCl3, 270MHz): 4.11(1H, dd, J=5.1, 4.9Hz, −CH−), 3.93(3H, s, COOCH3), 2.82(1H, dd, J=5.1, 1.4Hz, CH2−Ha), 2.66(1H, dd, J=4.9, 1.4Hz, CH2−Hb)]。このチオカーボネート(1.5g, 8.2ミリモル)とジメルカプトメタン(0.3655g, 45ミリモル)の混合物を室温にて12時間攪拌し、生成した硫化カルボニルとメタノールを減圧下にて除去することにより目的物を得た。
この化合物の屈折率(nD)は1.7241、アッベ数(νD)は28.0であった。また、この化合物の構造分析結果を以下に示す。
1H−NMR δ(CDCl3, 270MHz): 4.1−4.3(4H, m, 2×CH and −SSCH2SS−), 2.84(2H, dd, J=5.7, 1.6Hz, CH2−Ha), 2.60(2H, dt, J=4.9, 1.4Hz, CH2−Hb)
【0038】
実施例2
1 , 3−ビス(チイラニル)−1 , 2−ジチアプロパンの製造例
実施例1において、ジメルカプトメタン(0.3655g, 45ミリモル)の代わりにチイラニルメタンチオール(0.8709g,8.2ミリモル)を用いた以外は同様にして以下の経路にて目的物を得た。
【化20】
この化合物の屈折率(nD)は1.6654、アッベ数(νD)は30.81であった。また、この化合物の構造分析結果を以下に示す。
1H−NMR δ(CDCl3, 270MHz): 4.08−4.13(1H, m, −SSCHCH2−), 3.17−3.32(2H, m, −SSCH2CH−), 2.74−2.91(2H, m, CH2−Hb and −CH2CHCH2−), 2.61−2.66(1H, m, CH2−Ha), 2.56−2.58(1H, q, CH2−Hb), 2.36−2.39(2H, m, CH2−Ha)
【0039】
実施例3
1 , 7−ビス(チイラニル)−4−チイラニルジチア−1 , 2 , 6 , 7−テトラチアヘプタンの製造例
実施例1において、ジメルカプトメタン(0.3655g, 45ミリモル)の代わりに1,2,3−トリメルカプトプロパン(1.7084g,2.73ミリモル)を用いた以外は同様にして以下の経路にて目的物を得た。
【化21】
この化合物の屈折率(nD)は1.7084、アッベ数(νD)は31.07であった。また、この化合物の構造分析結果を以下に示す。
1H−NMR δ(CDCl3, 270MHz): 4.07−4.25(3H, m, −SSCHCH2−), 3.51−3.55(1H, m,−CH2CHCH2−), 3.15−3.31(4H, m, −SSCH2CH−), 2.80−2.66(3H, m, CH2−Ha), 2.56−2.63(1H, m, CH2−Hb)
【0040】
実施例4
1,6−ビス(チイラニル)−3−チイラニルジチア−1 , 2 , 5 , 6−テトラチアヘキサンの製造例
実施例1において、ジメルカプトメタン(0.3655g, 45ミリモル)の代わりに1,1,2−トリメルカプトエタン(0.3447g,2.73ミリモル)を用いた以外は同様にして以下の経路にて目的物を得た。
【化22】
この化合物の屈折率(nD)は1.7325、アッベ数(νD)は27.23であった。また、この化合物の構造分析結果を以下に示す。
1H−NMR δ(CDCl3, 270MHz): 4.07−4.25(3H, m, −SSCHCH2−), 3.51−3.55(1H, m,−CH2CHCH2−), 3.15−3.31(4H, m, −SSCH2CH−), 2.80−2.66(3H, m, CH2−Ha), 2.56−2.63(1H, m, CH2−Hb)
【0041】
応用例1
重合体からなる光学材料の製造
実施例1で得られた1,5−ビス(チイラニル)−1,2,4,5−テトラチアペンタン0.05モルと重合触媒であるテトラ(n−ブチル)フォスフォニウムブロマイド2×10−5モルの混合物を均一に撹拌し、二枚のレンズ成形用ガラス型に注入し、50℃で10時間、その後60℃で5時間、さらに120℃で3時間加熱重合させてレンズ形状の重合体を得た。得られた重合体の諸物性を第1表に示す。第1表から分かるように、本応用例1で得られた重合体は、無色透明であり、屈折率 (nD)は1.79と非常に高く、アッベ数 (νD)も28と、屈折率 (nD)の値1.79を考慮すると、低分散であり、耐候性,耐熱性(100℃)に優れたものであった。従って、得られた重合体は光学材料として好適であった。
【0042】
応用例2
実施例1で得られた1,5−ビス(チイラニル)−1,2,4,5−テトラチアペンタン0.025モルと2,3−エピチオプロピルスルフィド0.025モルを重合触媒であるテトラ(n−ブチル)フォスフォニウムブロマイド2×10−5モルの混合物を均一に撹拌し、二枚のレンズ成形用ガラス型に注入し、50℃で10時間、その後60℃で5時間、さらに120℃で3時間加熱重合させてレンズ形状の重合体を得た。得られた重合体の諸物性を第1表に示す。第1表から分かるように、本応用例2で得られた重合体は、無色透明であり、屈折率 (nD)は1.76と非常に高く、アッベ数 (νD)も32と、高屈折率 、低分散であり、耐候性,耐熱性(96℃)に優れたものであった。従って、得られた重合体は光学材料として好適であった。
【0043】
応用比較例1
第1表に示すようにペンタエリスリトールテトラキスメルカプトプロピオネート0.1モル、m−キシリレンジイソシアネート0.2モル及びジブチルスズジクロライド1.0×10−4モルの混合物を均一に撹拌し、二枚のレンズ成形用ガラス型に注入し、50℃で10時間、その後60℃で5時間、さらに120℃で3時間加熱重合させてレンズ形状の重合体を得た。得られた重合体の諸物性を第1表に示す。第1表から分かるように、本応用比較例1の重合体は無色透明で光学歪みも観察されなかったが、nD/νDが1.59/36と屈折率が低く、耐熱性も86℃と劣っていた。
【0044】
応用比較例2及び3
第1表に示した原料組成物を使用した以外は、応用比較例1と同様の操作を行ない、レンズ形状の重合体を得た。これらの重合体の諸物性を第1表に示す。第1表から分かるように、本応用比較例2の重合体はnD/νDが1.67/28といずれも低く、耐熱性 (94℃)は比較的良好であるが、耐候性に劣り、かつ着色が見られ、光学歪が観察された。また、本応用比較例3の重合体は、νDが36と比較的高く、耐候性に優れており、無色透明で光学歪は観察されなかったが、耐熱性 (90℃)が劣り、nDが1.70とそれほど高くなく、また、重合体は脆弱であった。
【0045】
【表1】
第1表に示す記号は、下記のものを表す。
M1:1,5−ビス(チイラニル)−1,2,4,5−テトラチアペンタン
M2:2,3−エピチオプロピルスルフィド
RM1:ペンタエリスリトールテトラキス(メルカプトプロピオネート)
RM2:m−キシリレンジイソシアネート
RM3:1,3,5−トリメルカプトベンゼン
CT1:テトラ(n−ブチル)フォスフォニウムブロマイド
CT2:ジブチルスズジクロライド
【0046】
応用例3〜5
モノマー原料および重合触媒を第2表に記載したものを用いた以外は応用例1と同様にしてレンズ形状の重合体を得た。得られた重合体の諸物性を第2表に示す。第2表から分かるように、本応用例3〜5で得られた重合体は、無色透明であり、屈折率 (nD)、アッベ数 (νD)共に高く、高屈折率 、低分散であり、耐熱性にも優れたものであった。なお、本応用例5においてアッベ数は26.7であるが、屈折率 (nD)の値1.798を考慮すると、低分散である。従って、得られた本応用例3〜5の重合体は光学材料として好適であった。
【0047】
【表2】
※重合触媒の量はモノマーの官能当量に対するモル数である。
第2表に示す記号は、下記のものを表す。
E1: 1,3−ビス(チイラニル)−1,2−ジチアプロパン
E2: 1,7−ビス(チイラニル)−4−チイラニルジチア−1,2,6,7−テトラチアヘプタン
E3: 1,6−ビス(チイラニル)−3−チイラニルジチア−1,2,5,6−テトラチアヘキサン
CT1: テトラ(n−ブチル)フォスフォニウムブロマイド
【0048】
【発明の効果】
本発明のジスルフィド化合物は、イオウ含有量の高い新規化合物であり、光学材料の原料として好適に用いられる。また、本発明のジスルフィド化合物を用いて得られる光学材料は、屈折率及びアッベ数が高く、耐熱性,耐候性,透明性に優れているので、眼鏡レンズ,カメラレンズ等のレンズ、プリズム、光ファイバー、光ディスク,磁気ディスク等に用いられる記録媒体基板、着色フィルター,赤外線吸収フィルター等の光学製品を作製する材料として好適である。
Claims (11)
- 前記1官能〜4官能のチオ−ルが、メタンチオール、エタンチオール、プロパンチオール、ブタンチオール、チイラニルメタンチオール、ジメルカプトメチル1,4−ジチアン、1,2−エタンジチオール、1,3−プロパンジチオール、テトラキスメルカプトメチルメタン、ペンタエリスリトールテトラキスメルカプトプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキスメルカプトアセテート、2,3−ジメルカプトプロパノール、ジメルカプトメタン、トリメルカプトメタン、1,2−ベンゼンジチオール、1,3−ベンゼンジチオール、2,5−ビス(メルカプトメチル)−1,4−ジチアン、1,4−ベンゼンジチオール、1,3,5−ベンゼントリチオール、1,2−ジメルカプトメチルベンゼン、1,3−ジメルカプトメチルベンゼン、1,4−ジメルカプトメチルベンゼン、1,3,5−トリメルカプトメチルベンゼン、トルエン−3,4−ジチオール、1,2,3,4−テトラメルカプトブタン、1,2,3−トリメルカプトプロパンおよび1,1,2−トリメルカプトエタンから選ばれる少なくとも1種である請求項3記載のジスルフィド化合物。
- 前記ジスルフィド化合物が、1,5−ビス(チイラニル)−1,2,4,5−テトラチアヘプタンである請求項1または2記載のジスルフィド化合物。
- 前記一般式(II)で示される化合物からなる前駆体が、1,1−ジメルカプト−2−ハライドエタンとアルコキシカルボニルスルフェニルハライドまたはアリールオキシカルボニルスルフェニルハライドとを反応させて1−スルフェニルチオカーボニル−1−メルカプト−2−ハライドエタンを得て、1−スルフェニルチオカ−ボニル−1−メルカプト−2−ハライドエタン中のチオ−ル基とハライド基を縮合させて得られたものである請求項6記載のジスルフィド化合物の前駆体。
- 前記1官能〜4官能のチオ−ルが、メタンチオール、エタンチオール、プロパンチオール、ブタンチオール、チイラニルメタンチオール、ジメルカプトメチル1,4−ジチアン、1,2−エタンジチオール、1,3−プロパンジチオール、テトラキスメルカプトメチルメタン、ペンタエリスリトールテトラキスメルカプトプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキスメルカプトアセテート、2,3−ジメルカプトプロパノール、ジメルカプトメタン、トリメルカプトメタン、1,2−ベンゼンジチオール、1,3−ベンゼンジチオール、2,5−ビス(メルカプトメチル)−1,4−ジチアン、1,4−ベンゼンジチオール、1,3,5−ベンゼントリチオール、1,2−ジメルカプトメチルベンゼン、1,3−ジメルカプトメチルベンゼン、1,4−ジメルカプトメチルベンゼン、1,3,5−トリメルカプトメチルベンゼン、トルエン−3,4−ジチオール、1,2,3,4−テトラメルカプトブタン、1,2,3−トリメルカプトプロパンおよび1,1,2−トリメルカプトエタンの中から選ばれる少なくとも1種である請求項8記載のジスルフィド化合物の製造方法。
- 前記ジスルフィド化合物が、1,5−ビス(チイラニル)−1,2,4,5−テトラチアヘプタンである請求項8または9記載のジスルフィド化合物の製造方法。
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