JP2004307306A - 光増幅ガラスおよび光導波路 - Google Patents

光増幅ガラスおよび光導波路 Download PDF

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Abstract

【課題】ファイバ加工時の結晶析出が起こりにくい光増幅ガラスの提供。
【解決手段】モル%で、Bi 4〜80%、SiO 4〜60%、In 0.1〜20%、Y+La+Gd+Yb 0.1〜15%、Er+Tm 0.05〜5%、Al+Ga 0〜45モル%、B 0〜5%、CeO 0〜2%、から本質的になる光増幅ガラス。前記光増幅ガラスをコアとする光導波路。
【選択図】なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、波長が1530〜1565nm(Cバンド)、1565〜1625nm(Lバンド)等の光の増幅に好適な光増幅ガラスに関する。
【0002】
【従来の技術】
通信サービスの多様化または高速化の要請に対応できる光通信方式として、波長多重のチャンネル数を増加させて伝送容量の増大を図る波長分割多重方式(WDM)が提案されている。
【0003】
伝送用シリカファイバの低損失領域であるCバンド、Lバンド、Sバンド(波長:1460〜1530nm)等の光を信号光とするWDMにおいてはこれら信号光を増幅する光ファイバ増幅器が必須である。
【0004】
CバンドからLバンドの光の増幅器として光ファイバのコアがEr添加ガラスである光ファイバ増幅器(EDFA)が、またSバンド用増幅器として光ファイバのコアがTm添加ガラスである光ファイバ増幅器(TDFA)の開発が行われている。
【0005】
EDFA、TDFA等に好適な光増幅ガラスとして、従来は石英系ガラスをベースとしたものが多く提案されていたが、近年、ファイバ長が短くとも所望の特性が得られるBi系ガラスをベースとしたものが提案されている(たとえば特許文献1参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−102661号公報(第1〜4頁)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来知られているBi系ガラスをベースとした光増幅ガラスは光学活性イオンとしてErイオンまたはTmイオンを含有するが、ErまたはTmがクラスタリングを起こし、励起された光子の熱的緩和(無輻射緩和)確率が高くなることがあった。
【0008】
本発明者はこの問題を解決するために特願2002−251129号においてEr含有Bi系光増幅ガラスにLaを添加することを提案した。
【0009】
しかし、La添加Er含有Bi系光増幅ガラスにおいてその利得を高くすべくB含有量を低減させると伝搬損失が高くなることがあった。
本発明はこのような問題を解決できる、Bi系ガラスをベースとしLaを含有する光増幅ガラスおよび光導波路の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下記酸化物基準のモル%表示で、Bi 4〜80%、SiO 4〜60%、In 0.1〜20%、Y+La+Gd+Yb 0.1〜15%、Er+Tm 0.05〜5%、Al+Ga 0〜45モル%、B 0〜5%、CeO 0〜2%、から本質的になる光増幅ガラスを提供する。
また、前記光増幅ガラスをコアとする光導波路を提供する。
【0011】
本発明者は、Laを添加したEr含有Bi系光増幅ガラスであってBを含有しないガラス(後記例3のガラス)をコアとする光ファイバ(コア径:5μm、クラッド径:125μm)を複数本作製し、そのうちの1本について波長が980nmまたは1480nmである光で励起しそのコア内を伝搬する光をIRビューワを用いて観察した。
【0012】
その結果、その光ファイバには1cmあたり1〜2個程度の輝点(散乱点)が認められた。この散乱点はファイバ加工(ファイバの線引き)時に析出した結晶と考えられる。なお、この光ファイバの伝搬損失は測定しなかったがきわめて大きいものであったと推定される。すなわち、ニアフィールドパターンを観察したところ光の大部分がクラッドモードに洩れていた。
このことから、前記結晶の析出を抑制することによりこの結晶に起因する伝搬損失を低減できると考え、本発明に至った。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の光増幅ガラス(以下、本発明のガラスという。)は通常、コア/クラッド構造の光導波路、たとえば同構造のガラスファイバまたは平面導波路のコアとして使用される。なお、このような光導波路は本発明の光導波路である。
【0014】
本発明の光導波路を波長が1530〜1630nmの光の増幅等に用いる場合、そのコアは本発明のガラスであってErを含有するものであることが好ましい。この態様は、短い長さで光を増幅したい場合に特に好適である。
【0015】
本発明の光導波路をSバンドの光の増幅等に用いる場合、そのコアは本発明のガラスであってTmを含有するものであることが好ましい。この態様は、短い長さで光を広帯域増幅したい場合に特に好適である。
【0016】
光の増幅は通常、増幅されるべき光(信号光)とともに励起光をコアに入射することによって行われ、前記励起光としては、波長が970〜990nm、1470〜1490nm、1040〜1060nmまたは1400〜1420nmのレーザー光等が使用される。典型的には、Cバンドの光の増幅には波長が970〜990nmの励起光が、Lバンドの光の増幅には波長が1470〜1490nmの励起光が、Sバンドの光の増幅には1040〜1060nmまたは1400〜1420nmの励起光がそれぞれ使用される。
【0017】
本発明のガラスをコアとする光ファイバ(以下、本発明の光ファイバという。)におけるコア径、クラッド径はそれぞれ典型的には2〜10μm、100〜200μmである。
【0018】
本発明の光ファイバをボビン状に巻かずにEDFAに使用する場合、その長さは8cm以下であることが好ましい。より好ましくは6cm以下、特に好ましくは5cm以下である。
【0019】
本発明の光ファイバのクラッドの屈折率nとコアすなわち本発明のガラスの屈折率nとは次式を満足することが好ましい。なお、nは典型的には1.8〜2.2である。
0.0005≦(n−n)/n≦0.1。
【0020】
また、前記クラッドはガラスからなることが好ましく、該ガラスはモル%表示で本質的に、Bi 5〜80%、B+SiO 5〜75%、In 0.1〜20%、Y+La+Gd+Yb 0.1〜15%、Al+Ga 0.1〜45%、CeO 0.01〜2%、からなることがより好ましい。なお、当該より好ましいガラスは本発明の目的を損なわない範囲でその他の成分を含有してもよい。
【0021】
本発明の光ファイバは、たとえばコアガラスとクラッドガラスを複合化したプリフォームを周知の押出し成形法によって作製し、このプリフォームを延伸して作製される。
【0022】
本発明のガラスのガラス転移点Tは360℃以上であることが好ましい。Tが360℃未満では、励起光として強度の大きいレーザー光を使用したときにガラスの温度が局所的に高くなって熱的に損傷し、その結果伝搬損失が増加して光増幅が不充分となるおそれがある。より好ましくは450℃以上、特に好ましくは480℃以上である。
【0023】
次に、本発明のガラスにおけるガラスの組成についてモル%を単に%と表示して説明する。
Biは必須成分である。その含有量が4%未満では利得が得られる波長幅Δλが小さい、または屈折率が小さすぎるために所望の利得が得られない。好ましくは9%以上、より好ましくは19%以上、特に好ましくは29%以上である。80%超では、ガラス化が困難になる、ファイバ加工時に結晶が析出する、またはTが低くなりすぎる。好ましくは70%以下、より好ましくは60%以下、特に好ましくは50%以下である。
【0024】
SiOはネットワークフォーマであり、ガラス作製時の結晶析出を抑制してガラス形成を容易にするための必須成分である。4%未満では、ガラス化が困難になる、またはファイバ加工時に結晶が析出する。より好ましくは9%以上、さらに好ましくは14%以上、特に好ましくは19%以上、最も好ましくは24%以上である。60%超では利得が低下する。より好ましくは50%以下、特に好ましくは45%以下、最も好ましくは40%以下である。
【0025】
Inはファイバ加工時の結晶析出を抑制し伝搬損失を低下させるための必須成分である。また、Inはガラス形成を容易にする効果を有することがある。0.1%未満ではファイバ加工時の結晶析出抑制効果が小さい。好ましくは1%以上である。20%超ではガラス化がかえって困難になる、またはファイバ加工時にかえって結晶が析出しやすくなる。好ましくは15%以下、より好ましくは10%以下である。
【0026】
、La、GdおよびYbは濃度消光を起こりにくくする効果または利得を増大させる効果を有し、これら4成分のうちの1種以上を含有しなければならない。これら4成分の含有量の合計Y+La+Gd+Ybが0.1%未満では前記効果が小さい。好ましくは0.5%以上である。15%超ではガラス化が困難になる、またはファイバ加工時に結晶が析出しやすくなる。好ましくは12%以下、より好ましくは10%以下である。
【0027】
前記4成分のうち少なくともLaを含有することが好ましい。
この好ましい態様においては、La含有量は0.5〜10%、Y、GdおよびYbの含有量の合計Y+Gd+Ybは0〜3%であることがより好ましい。ここで、Y+Gd+Ybが0〜3%であるとは、Y、GdおよびYbはいずれも含有しなくてもよいし、これらのいずれかを含有する場合はそれらの含有量の合計は3%以下である、の意である。
【0028】
ErおよびTmは光増幅のための成分であり、いずれか1種以上を含有しなければならない。これらの含有量の合計Er+Tmが0.05%未満では充分な利得が得られない。好ましくは0.1%以上、より好ましくは0.2%以上である。5%超ではガラス化が困難になる、または、濃度消光のためにかえって利得が低下する。好ましくは3%以下、より好ましくは2%以下である。
【0029】
波長が1530〜1630nmの光を増幅する等の場合にはErのみを含有し、TmはErイオンに起因する所望の遷移を阻害するおそれがあるので含有しないことが好ましい。この場合、Erは0.4〜0.6%であることがより好ましい。
【0030】
Sバンドの光を増幅する等の場合にはTmのみを含有し、ErはTmイオンに起因する所望の遷移を阻害するおそれがあるので含有しないことが好ましい。
【0031】
本発明のガラスを、ボビン状に巻かずにEDFAに使用される光ファイバ(その長さは典型的には8cm以下)に使用する場合、またはEDFAに使用されるコンパクトな平面導波路(その大きさは典型的には8cm以下)に使用する場合、Er含有量は好ましくは0.5〜3%である。より好ましくは1%以上である。また、これらの場合においてLaを含有するときはその含有量は2.5%以上であることが好ましい。
【0032】
Laを含有する場合、La含有量/Er含有量は1.0以上であることが好ましい。1.0未満では濃度消光抑制効果または利得を増大させる効果が小さい。
【0033】
AlおよびGaはいずれも必須ではないが、ガラス形成を容易にするため、またはファイバ加工時の結晶析出を抑制するために、いずれか一方または両者をこれらの含有量の合計Al+Gaが45%以下の範囲で含有してもよい。45%超ではガラス化が困難になる、またはTが低くなるおそれがある。より好ましくは30%以下、特に好ましくは25%以下である。また、AlおよびGaの少なくともいずれか一方を含有する場合、Al+Gaは好ましくは3%以上、より好ましくは8%以上、特に好ましくは11%以上である。
【0034】
Alを含有する場合その含有量は0.1〜10%であることが好ましい。0.1%未満ではAl含有効果が小さいおそれがある。より好ましくは1%以上、特に好ましくは2%以上である。10%超ではガラス形成が困難になるおそれがある。より好ましくは9%以下、さらに好ましくは8%以下、特に好ましくは7%以下、最も好ましくは5%以下である。
【0035】
Gaは前記効果の他にΔλを大きくする効果を有することがある。Δλをより大きくしたい、等の場合にはGaを含有することが好ましい。
Gaを含有する場合その含有量は1〜30%であることが好ましい。1%未満ではGa含有効果が小さいおそれがある。より好ましくは5%以上、特に好ましくは9%以上である。30%超ではガラス形成が困難になるおそれがある。より好ましくは20%以下である。
【0036】
は必須ではないが、ガラス形成を容易にするために5%まで含有してもよい。5%超では耐水性または利得が低下するおそれがある。耐水性をより向上させたい、利得をより高めたい、等の場合にはBを含有しないことが好ましい。
【0037】
CeOは必須ではないが、Biがガラス融液中で金属ビスマスとなって析出しガラスの透過率を低下させるのを防止するために、2%まで含有してもよい。2%超ではガラスの黄色またはオレンジ色の着色が顕著になり透過率がかえって低下する。好ましくは1%以下、より好ましくは0.5%以下である。ガラスの黄色またはオレンジ色の着色による透過率低下を避けたい場合はCeOを含有しないことが好ましい。なお、CeOを含有する場合その含有量は0.05%以上であることが好ましい。
【0038】
本発明のガラスは本質的に上記成分からなるが、本発明の目的を損なわない範囲でその他の成分を含有してもよい。この場合当該その他の成分の含有量の合計は、好ましくは30%以下、より好ましくは15%以下、特に好ましくは10%以下である。
【0039】
前記その他の成分としては以下のようなものが例示される。
Δλを大きくしたい等の場合には、WO、TaまたはTeOをそれぞれ30%まで含有してもよい。30%超では利得が低下するおそれがある。より好ましくはそれぞれ10%以下である。WO、TaまたはTeOを含有する場合その含有成分の各含有量は、好ましくは1%以上、より好ましくは3%以上である。
【0040】
屈折率を高くするため、またはガラス形成を容易にするために、GeOを30%まで含有してもよい。30%超ではガラス形成がかえって困難になるおそれがある。好ましくは5%以下である。GeOを含有する場合その含有量は1%以上であることが好ましい。
【0041】
ファイバ加工時の結晶析出をより抑制したい等の場合には、TiOまたはSnOをそれぞれ30%まで含有してもよい。30%超ではガラス形成が困難になるおそれがある。好ましくはそれぞれ10%以下である。
【0042】
ファイバ加工時の結晶析出を抑制する成分、またはガラス形成を容易にする成分として、MgO、CaO、SrO、BaO、NaO、KO、ZrO、ZnO、CdO、PbO、Sb等も挙げることができる。
【0043】
本発明のガラスにおいては、Biが29〜50%、SiOが24〜40%、Inが1〜10%、Laが0.5〜10%、Y+Gd+Ybが0〜3%、Er+Tmが0.1〜1%、Alが1〜5%、Gaが9〜20%、CeOが0〜0.5%、であることが好ましい。
【0044】
本発明のガラスの製造方法については特に制限はなく、たとえば、原料を調合して混合し、金ルツボ、アルミナルツボ、石英ルツボやイリジウムルツボ中に入れ、800〜1300℃で空気中で溶解し、得られた融液を所定のモールドにキャストする溶融法によって製造できる。また、溶融法以外の方法、たとえばゾルゲル法や気相蒸着法などの方法で製造してもよい。
【0045】
【実施例】
表1のBiからCeOまでの欄にモル%表示で示す組成のガラスを1200℃で溶解する溶融法を用いて作製した。得られたガラスのガラス転移点T(単位:℃)、線引き温度(単位:℃)、波長1550nmの光に対する屈折率nを同表に示す。例1は実施例、例2、3は比較例である。
【0046】
線引き温度は粘度が105.5Pa・sである温度であり、ここでは次のようにしてその値を推定した。すなわち、温度−粘度曲線が例1〜3のガラスと似ていると考えられるガラス(モル%表示組成:Bi 42.6%、SiO35.5%、Er 0.5%、Al 3.5%、Ga 17.7%、CeO 0.2%)の温度−粘度曲線を測定した結果、T=485℃、線引き温度=590℃であった(TはDTAにより、線引き温度は平行板測定法によりそれぞれ求めた)。例1〜3においてもTと線引き温度の差は105℃(=590℃−485℃)であるとして例1〜3のガラスの線引き温度を推定した。
【0047】
【表1】
Figure 2004307306
【0048】
例1〜3のガラスを粉末にし、線引き温度付近におけるT.T.T線図(時間温度変態線図)を求めるべく、示差熱分析(DTA)および示差走査型熱量計(DSC)を用いてこれら粉末の結晶化開始温度Θ(単位:℃)と結晶化開始時間t(単位:秒)の関係を調べた。結果を表2に示す。なお、tが6秒のデータはDTA(昇温速度=10℃/秒)により、60秒のデータはDTA(昇温速度=1℃/秒)により、その他のデータはDSCにより求めた。
【0049】
横軸をt、縦軸をΘとして得られたデータをプロットし、これらを滑らかな曲線で結んで例1〜3のそれぞれのガラスについてT.T.T線図を作成した。
【0050】
【表2】
Figure 2004307306
【0051】
本発明者は、例1〜3のガラスをコアガラスとし、このコアガラスとそれぞれに対して適切に選ばれたクラッドガラスとを用いて周知の押出し成形法によってプリフォームを作製し、これをファイバ加工して光ファイバを作製する場合において、伝搬損失をもたらすような結晶析出が起こりにくいか起こりやすいかを次のようにして評価した。
【0052】
すなわち、前記T.T.T線図から各線引き温度におけるtを求めこれをtC0とし、tC0が240秒以上の場合には前記結晶析出は起こりにくく、tC0が240秒より小さい場合には前記結晶析出は起こりやすい、と評価した。
例1、2、3のtC0はそれぞれ11000秒、160秒、11秒であった。すなわち、例1はファイバ加工時の結晶析出は起こりにくいと考えられるが、例2、3においてはファイバ加工時の結晶析出は起こりやすいと考えられる。
【0053】
なお、前記評価において240秒を基準として用いたのは以下に述べる理由による。すなわち、本発明の光ファイバの最も典型的なコア径、クラッド径はそれぞれ4〜5μm、125μmであるが、プリフォームをファイバ加工する場合のプリフォーム変形領域滞在時間は240秒であった。
【0054】
ここで、プリフォーム変形領域とは直径10mmのプリフォームをファイバ加工する際に変形してネック状になっている領域のうちの、直径が9.5mmから0.5mmまで変化している領域であり、プリフォーム変形領域滞在時間とはプリフォーム変形領域長さをプリフォーム送り速度で除して得られる時間である。プリフォーム変形領域の代表的温度が線引き温度であり、この領域より下流においてはガラスの温度は線引き温度よりも顕著に低く新たな結晶析出は起こらないと考えられる。
【0055】
【発明の効果】
本発明によれば、ファイバ加工時の結晶析出が起こりにくい光増幅ガラスが得られ、このガラスをコアとする光ファイバ等の光導波路の伝搬損失の低減が可能になる。

Claims (4)

  1. 下記酸化物基準のモル%表示で、Bi 4〜80%、SiO 4〜60%、In 0.1〜20%、Y+La+Gd+Yb 0.1〜15%、Er+Tm 0.05〜5%、Al+Ga 0〜45モル%、B 0〜5%、CeO 0〜2%、から本質的になる光増幅ガラス。
  2. Biが29〜50%、SiOが24〜40%、Inが1〜10%、Laが0.5〜10%、Y+Gd+Ybが0〜3%、Er+Tmが0.1〜1%、Alが1〜5%、Gaが9〜20%、CeOが0〜0.5%、である請求項1に記載の光増幅ガラス。
  3. 請求項1または2に記載の光増幅ガラスであって、Tmを含有しない光増幅ガラス。
  4. 請求項1、2または3に記載の光増幅ガラスをコアとする光導波路。
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CN102439688B (zh) * 2009-06-26 2013-10-09 海洋王照明科技股份有限公司 发光玻璃元件、其制造方法及其发光方法

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