JP2004307258A - セラミックス成形管焼成用治具とセラミックス成形管焼成方法 - Google Patents
セラミックス成形管焼成用治具とセラミックス成形管焼成方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】セラミックス成形管の焼成後の製作精度を、従来より向上させることができるセラミックス成形管焼成用治具を提供すること。
【解決手段】本発明のセラミックス成形管焼成用治具は、焼成前に、円筒部(Y部)と、円筒部(Y部)の一端を閉じる底部(X部)を有する有底円筒形のセラミックス成形管(1)の底部(X部)の内側の一部を下から支持する支持体(2)と、支持体(2)を固定する台(3)と、を具備する。
支持体(2)は、焼成前のセラミックス成形管(1)の内部空間の長さより長く、焼成後のセラミックス成形管(1’)の内径以下の外径を有する。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明のセラミックス成形管焼成用治具は、焼成前に、円筒部(Y部)と、円筒部(Y部)の一端を閉じる底部(X部)を有する有底円筒形のセラミックス成形管(1)の底部(X部)の内側の一部を下から支持する支持体(2)と、支持体(2)を固定する台(3)と、を具備する。
支持体(2)は、焼成前のセラミックス成形管(1)の内部空間の長さより長く、焼成後のセラミックス成形管(1’)の内径以下の外径を有する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、セラミックス成形管焼成用治具とセラミックス成形管焼成方法に関し、特にナトリウムー硫黄二次電池で使用される有底円筒形のセラミックス成形管の焼成用治具と焼成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
二次電池の1つとしてナトリウム−硫黄電池(本明細書中「ナトリウム二次電池」と称する)が知られている。
【0003】
ここで、ナトリウム二次電池について説明する。
図7は、ナトリウム二次電池の構成を示す図である。ナトリウム二次電池101は、外筒容器(陽極)102、硫黄103、ナトリウム104、電解質体105、安全管106、集電管(陰極)107、絶縁治具109及び上部フランジ110を具備する。
外筒容器(陽極)102は、導電性を有するナトリウム二次電池の陽極である。また、二次電池の容器である。硫黄103は、電池の作動温度において液体であり、陽極活物質である。ナトリウム104は、電池の作動温度において液体であり、陰極活物質である。電解質体105は、ナトリウムイオン導電性を有する固体電解質物質であり、ベータアルミナである。集電管(陰極)107は、ナトリウム二次電池の陰極である。安全管106は、反応の急激な進行を抑制する。
絶縁治具109は、外筒容器102と集電管107の接続された上部フランジ110との間を電気的に絶縁する。αアルミナに例示される。上部フランジ110は、外筒容器102の蓋であり、且つ集電管107の陰極端子である。陽極端子は、外筒容器102の下部(図中、下側)、又は上側の絶縁治具109と外筒容器102との接合部近傍などに設置される(図示せず)。
【0004】
ナトリウム二次電池101では、外筒容器102内において、電解質体105を挟んでその内側にナトリウム104、外側に硫黄103が充填されている。
放電反応は、以下のようになる。電解質体105内では、ナトリウム104が集電管(陰極)107へ電子e−を放出して、Na+イオンとなって、電解質体105を外側に移動する。放出された電子e−は、外部回路を経由して外筒容器(陽極)102へ達する。外側の外筒容器102内では、硫黄103が、そのNa+イオンと外部回路を通ってきた電子e−と反応する。その結果、多硫化ナトリウム(Na2Sx)が生じる。
充電反応は、放電反応と上記の逆の過程である。
【0005】
電解質体105は、ベータアルミナを焼成して製作される有底筒状のセラミックス形成体である。
電解質体105は、セラミックス原料が金型に入れられ、圧を掛けて成形され、さらに、成形されたセラミックス原料が加熱されて焼成することで作成される。
セラミックス原料の成形方法として、中子とゴム型の間に形成されるキャビティ内にセラミックス原料を充填し、ゴム型の外表面側を加圧してセラミックス成形体を加圧成形する冷間等方圧加圧法が使用される場合がある。
【0006】
電解質体105は、均一な厚みを持ち、かつ、薄いことがイオンの流れの抵抗を少なくするため好ましい。
さらに、上記のようなナトリウム二次電池では、電池容量を大きくするために大型が図られている。このため、電解質体105も大型にする必要がある。
【0007】
図8に、従来の方法でセラミックス成形体を焼成させる場合が説明される。
有底円筒形のセラミックス成形体200は、台203の上に、開口部を下に設置され加熱される。
加熱されることによりセラミックス成形体200は、焼成して収縮し、小さくなる。
このため、台203と接する開口部の端部210は、台203との摩擦により図8の(a)もしくは(b)のように、ラッパ状もしくは外に膨らんだ状態に変形する場合がある。
さらに、セラミックス成形体200を台203の上に、開口部を下にして直接、設置する方法では、セラミックス成形体200は、自重を開口部付近の端部で支えている。このため、セラミックス成形体200を大きくする場合、もしくは/および、セラミックス成形体200の肉厚を薄くする場合は、自重により開口部付近の端部もしくは円筒部が変形する場合がある。
【0008】
セラミックス成形体200の円筒部は真円に近く、厚さが均一であることが望ましい。
さらに、セラミックス成形体200は、大型で、かつ、厚さの薄いものが求められる。
【0009】
有底円筒形状のセラミックス成形体を、開口端部近傍の外周にて支持した状態で吊り下げて焼成する方法が開示されている(特許文献1)。
【0010】
垂直に立てた有底円筒形状または円筒形状を有するセラミックス長尺成形体の内部に、所定の外形を有する円柱形状、円筒形状、または有底円筒形状の支持体を挿入した状態にて焼成することを特徴とするセラミックス長尺成形体の焼成方法の発明がある(特許文献2)。
【0011】
有底筒状のセラミックス成形体を柱状の芯材に緩挿した状態で焼成することを特徴とする有底筒状セラミックス焼成体の製造方法の発明がある(特許文献3)。
【0012】
【特許文献1】
特開平3−88279号公報
【特許文献2】
特開平10−231179号公報
【特許文献3】
特開2000−86353号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、セラミックス成形管の焼成後の製作精度を、従来より向上させることができるセラミックス成形管焼成用治具を提供することにある。
本発明の他の目的は、セラミックス成形管の焼成後の製作精度を、従来より向上させることができるセラミックス成形管焼成方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
以下に、[発明の実施の形態]で使用する番号・符号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号・符号は、[特許請求の範囲]の記載と[発明の実施の形態]の記載との対応関係を明らかにするために付加されたものであるが、[特許請求の範囲]に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
【0015】
本発明のセラミックス成形管焼成用治具は、焼成前に、円筒部(Y部)と、円筒部(Y部)の一端を閉じる底部(X部)を有する有底円筒形のセラミックス成形管(1)の底部(X部)の内側の一部を下から支持する支持体(2)と、支持体(2)を固定する台(3)と、を具備する。
支持体(2)は、焼成前のセラミックス成形管(1)の内部空間の長さより長く、焼成後のセラミックス成形管(1’)の内径以下の外径を有する。
【0016】
本発明のセラミックス成形管焼成用治具の支持体(2)の頂部の外面は、焼成後のセラミックス成形管(1’)の底部の内面と概ね同じ形状、もしくはセラミックス成形管(1’)の底部の内面より小さい半径の曲面の形状を有する。
【0017】
さらに、本発明のセラミックス成形管焼成用治具は、焼成前に、支持体(2)に設置されたセラミックス成形管(1)の円筒部の下側の端部分(T部)の水平方向の移動を抑制するガイド(5)を具備する。
【0018】
本発明のセラミックス成形管焼成用治具のガイド(5)は、概ね円筒形である。
【0019】
本発明のセラミックス成形管焼成用治具のガイド(5)は、側面に穴(51)があけられている。
【0020】
本発明のセラミックス成形管焼成用治具のガイド(5)は、分割されて、隙間を空けて設置される。
【0021】
本発明のセラミックス成形管焼成用治具のガイド(5)は、複数の部品を具備し、複数の部品は、台(3)上に、支持体(2)と概ね同じ中心の円上で、かつ、焼成前に支持体(2)に設置されたセラミックス成形管(1)の外側の位置に、部品同士が所定の間隔を空けて、設置される。
【0022】
本発明のセラミックス成形管焼成用治具の支持体(2)は、台(3)に取り外し可能に取り付けられる。
【0023】
本発明のセラミックス成形管焼成方法は以下のステップを含む。
円筒部(Y部)と、円筒部(Y部)の一端を閉じる底部(X部)を有する有底円筒形のセラミックス成形管(1)を成形するステップ。
焼成後のセラミックス成形管(1)の内径以下の外径を有し、セラミックス成形管の長さより長い支持体(2)に、セラミックス成形管(1)を、底部(X部)を上にして覆うように設置し、かつ、セラミックス成形管(1)を、底部(X部)の内面の一部で支持体(2)により支持するステップ。
セラミックス成形管(1)を加熱して焼成するステップ。
【0024】
本発明のセラミックス成形管焼成方法は以下のステップを含む。
円筒部(Y部)と円筒部(Y部)の一端を閉じる底部(X部)を有する有底円筒形のセラミックス成形管(1)を成形するステップ。
加熱して焼成するときに、セラミックス成形管(1)と概ね同じ収縮率を有する収縮台(6)に、セラミックス成形管(1)を、底部(X部)を上に設置するステップ。
セラミックス成形管(1)を、収縮台上で加熱して焼成させるステップ。
【0025】
本発明のセラミックス成形管焼成方法は、さらに、加熱する前に、収縮台(6)と、収縮台(6)が置かれる台(3)の間にセラミックス粒子(7)を撒くステップを含む。
【0026】
本発明のセラミックス成形管焼成方法は以下のステップを含む。
円筒部(Y部)と円筒部(Y部)の一端を閉じる底部(X部)を有する有底円筒形のセラミックス成形管(10)が開口部付近に円筒部の他の部分より肉厚が厚い端部補強部(9)を具備するように成形するステップ。
セラミックス成形管(10)を、端部補強部(9)を下にして設置するステップ。
セラミックス成形管(10)を、加熱して焼成させるステップ。
端部補強部(9)を、切り取るステップ。
【0027】
本発明のセラミックス成形管焼成方法は以下のステップを含む。
円筒部(Y部)と円筒部(Y部)の一端を閉じる底部(X部)を有する有底円筒形のセラミックス成形管(10)を、円筒部(Y部)の一部に、円筒部(Y部)の他の部分より肉厚が厚い円筒補強部(8)とを具備するように加圧成形するステップ。
セラミックス成形管(10)を、開口部を下に設置するステップ。
セラミックス成形管(10)を、加熱して焼成させるステップ。
【0028】
本発明のセラミックス成形管焼成方法は以下のステップを含む。
円筒部と円筒部の一端を閉じる底部を有する有底円筒形のセラミックス成形管(10)を、開口部付近に他の円筒部より肉厚が厚い端部補強部(9)と、円筒部の一部に円筒部の他の部分より肉厚が厚い円筒補強部(8)と、を具備するように加圧成形するステップ。
セラミックス成形管を、端部補強部(9)を下に設置するステップ。
セラミックス成形管(10)を、加熱して焼成させるステップ。
端部補強部(9)を、切り取るステップ。
【0029】
さらに、本発明のセラミックス成形管焼成方法における、加圧成形されたセラミックス成形管(1、10)は、バインダを含み、セラミックス成形管(1、10)を加熱して焼成させるステップは、焼成温度まで加熱するステップの前に、焼成温度より低く、バインダが蒸発する温度まで加熱する第1加熱ステップと、バインダが蒸発する温度で保持する脱バインダステップと、バインダが蒸発する温度から焼成温度まで加熱する第2加熱ステップと、を含む。
【0030】
本発明のセラミックス成形管焼成方法の、上記第1加熱ステップは、4℃/min未満の温度上昇で加熱することが好ましい。
【0031】
【発明の実施の形態】
添付図面を参照して、本発明によるセラミックス成形管焼成用治具とセラミックス成形管焼成方法の実施の形態を以下に説明する。
【0032】
(実施の形態1)
図1に実施の形態1のセラミックス成形管焼成用治具の概要が示される。
本実施例では、セラミックス成形管1の底部の内面を、支持体2で支持した状態で焼成工程を行うための焼成用治具が説明される。
セラミックス成形管焼成用治具は、支持体2と、台3と、ガイド5を有する。
さらに、焼成保護管4が使用される場合がある。
【0033】
支持体2は、セラミックスで製作され、台3に概ね垂直に固定される。支持体2は円筒形の本体(V部)と頂部(U部)を有する。支持体2の円筒形の本体(V部)は、支持体2に支持されて焼成されるセラミックス成形管1の焼成後の円筒部(Y部)の内径以下の外径を有する。さらに、支持体2の頂部(U部)は、セラミックス成形管1の焼成後の底部(X部)の内面の曲面半径以下の半径を有する曲面の外面を有する場合がある。支持体2の頂部(U部)の外面は、セラミックス成形管1の焼成後の底部(X部)の内面と概ね同じ面を有する場合がある。
さらに、支持体2の長さは、セラミックス成形管1の内部空間の長さより長い。
支持体2には、セラミックス成形管1が、底部(X部)を上にして支持体2を覆うように設置される。
支持体2の長さがセラミックス成形管1の内部空間より長いことにより、セラミックス成形管1は、底部(X部)の内面の一部分(Z部)で、支持体2の頂部(U部)の一部により支えられる。セラミックス成形管1の開口部の端部(T部)は、支持体2の長さがセラミックス成形管1の内部空間より長いことにより、台3に接触しない。
【0034】
これにより、セラミックス成形管1の開口部の端部(T部)に、セラミックス成形管1の自重が掛からず、端部(T部)は、自重により変形しない。
さらに、セラミックス成形管1の底部(X部)は、通常、円筒部(Y部)より肉厚が厚く、自重が掛かる部分(Z部)は、閉じた曲面の一部であるため、端部(T部)より変形が起こりにくい。さらに、焼成時にセラミックス成形管1が収縮する時に移動する部分が無く、摩擦による変形がほとんど起きない。
【0035】
図2に、加熱後のセラミックス成形管焼成用治具とセラミックス成形管1の例が示される。
セラミックス成形管1は、加熱により焼成し、縮んで小さくなる。但し、セラミックス成形管1は、焼成により縮むことを考慮されて製作されている。
焼成後のセラミックス成形管1’は、図2に示されるように支持体2に支持されている。
支持体2は、焼成後のセラミックス成形管1’の内径以下の半径を有しているので、予定されている収縮を阻害しない。さらに、セラミックス成形管1は、吊り下げされた状態で収縮するので反りや歪みが発生し難い。
さらに、端部(T側)は吊り下げられているので、円筒部(Y部)に掛かる荷重が小さい。すなわち、円筒部(Y部)を軸方向に引っ張る荷重が、端部を保持して底部を吊り下げる場合より小さい。このため、吊り下げても、円筒部(Y部)の伸びを小さくすることができる。
さらに、支持体2の頂部(U部)の外面が、焼成後の、セラミックス成形管1’の底部(X部)の内面と概ね同じ面を有する場合は、セラミックス成形管1が支持体2の頂部(U部)に沿って収縮し、形状が安定する。
【0036】
台3はセラミックスで製作され、支持体2を固定している。
ガイド5は、セラミックスで製作され、台3に固定される。ガイド5は、支持体2に支持されたセラミックス成形管1の端部(T部)が外側への移動を抑制するように、台3上に設置される。ガイド5と端部(T部)の外面の間には所定の間隔があけられる場合がある。ガイド5は、セラミックス成形管1の収縮を阻害しないように、セラミックス成形管1端部(T部)の外側に設置される。
ガイド5は、支持体2と同心を有し、セラミックス成形管1の外径より大きな内径を有する円筒形、分割されたセラミックス成形管1の外径より大きな内径を有する円筒形、セラミックス成形管1の外径より大きな径の円上に設置された複数の凸部の場合がある。さらに、ガイド5が円筒形もしくは分割された円筒形の場合は、側面に気体が流れるための穴を有する場合がある。
図3に、分割された円筒形のガイド5の例と、分割された円筒形で側面に穴があけられたガイド5’の例が示される。
ガイド5は、高さ方向で、少なくとも焼成前のセラミックス成形管1の端部(T部)と一部が重なる部分を有する。
【0037】
ガイド5が設置されることにより、焼成前にセラミックス成形管1を支持体2に設置することが容易になる。具体的には、ガイド5に合わせて、セラミックス成形管1が支持体2に吊り下げられることにより、概ね垂直にセラミックス成形管1が設置される。さらに、セラミックス成形管1が、振動すること、もしくは揺れることを抑制することができる。
【0038】
上記のセラミックス成形管焼成用治具を使用することにより、円筒部(Y部)の、特に端部(T部)での歪みや反りを防止することができる。さらに、円筒部(Y部)に、特に端部(T部)に掛かる荷重が小さいので、肉厚を薄くできる。
【0039】
(実施の形態2)
次に、図4を参照して、実施の形態2のセラミックス成形管焼成方法の概要が示される。
本実施例では、セラミックス成形管1と概ね同じ焼成時の収縮率を有する収縮台6上に、セラミックス成形管1を設置して加熱する焼成方法の例が示される。
収縮台6は、セラミックス成形管1と同じ材質、もしくは焼成時に概ね同じ収縮率を有する材料で作成される。
有底円筒形のセラミックス成形管1が、開口部を下にして収縮台6の上に設置され、焼成のために加熱される。
加熱により、収縮台6は、セラミックス成形管1と概ね同時に、概ね同じ収縮をするので、セラミックス成形管1の収縮台6と接する部分(Q部)は収縮台6に対して移動しないので、もしくは移動が小さいので、セラミックス成形管1の収縮台6と接する部分(Q部)の摩擦による変形を小さくすることができる。
さらに、セラミックス粒子7が、収縮台6と台3の間に分散されることにより、収縮台6が収縮する時の台3との摩擦を小さくすることができる。これにより、収縮台6の収縮の拘束を抑制することができる。セラミックス粒子7として、粒径が概ね50μmのベータアルミナの粉体が使用される場合がある。
【0040】
本実施例のセラミックス成形管焼成方法により、セラミックス成形管1の収縮台6と接する部分(Q部)の摩擦による変形を小さくすることができる。
【0041】
(実施の形態3)
次に、図5を参照して、実施の形態3のセラミックス成形管焼成方法の概要が示される。
本実施の形態3では、セラミックス成形管の成形において、図5に示されるセラミックス成形管10が成形される。
セラミックス成形管10は、開口部に、円筒部より肉厚が厚い端部補強部9と、円筒部の一部に円筒部の他の部分より肉厚が厚い円筒補強部8を有する。
セラミックス成形管10が、開口部を下にして設置され加熱される。
【0042】
焼成時にセラミックス成形管10が、開口部を下にして設置される場合に、端部補強部9により、開口部の変形を防ぐことができる。さらに、円筒補強部8により円筒部が補強されることで、円筒部の肉厚を薄くすることができる。
具体的には、円筒部の厚さαより、円筒補強部8の厚さβの方が厚い。円筒部の厚さαが1mm、円筒補強部8の厚さβが2mmでセラミックス成形管10が形成されれば、2mmの厚さでセラミックス成形管を成形するより、全体としての厚みを薄くすることができる。
セラミックス成形管10は、円筒補強部8もしくは端部補強部9の一方を有するように形成される場合がある。
また、焼成後に、端部補強部9がラインK付近で、削除される場合がある。
【0043】
(実施の形態4)
次に、図6を参照して、実施の形態4のセラミックス成形管焼成方法の概要が示される。
本実施の形態では、成形時のセラミックス原料が、バインダを含む。
発明者らは、バインダを0.5〜5%含むベータアルミナのセラミックス材料を使用することにより、焼成後の寸法が、半径60mm、長さ500mm、厚さ1mm、の有底円筒形で、焼成後の密度が98%以上の焼成体を得た。
バインダの種類は、有機系の樹脂で、ベータアルミナが焼成する1100℃以下で蒸発するものが選択される。
図6は、焼成行程における昇温状況を示す。
通常、セラミックス成形管の焼成方法では、昇温ステップC(a)、温度均質化ステップD、昇温ステップE、本焼成ステップF、降温ステップG、アニーリングステップH、降温ステップIを含む。
本発明では、さらに、昇温ステップA、および、脱バインダステップBを含む。脱バインダステップBは、ベータアルミナの焼成温度である1100℃より低く、使用されるバインダが蒸発する温度で一定時間保持される。
保持時間は、バインダが蒸発する時間保持されることが必要なので、大きさ、および、バインダの種類により決められる場合がある。
本発明の発明者らの実験の一例では、ベータアルミナのセラミックス材料で、焼成後の寸法が、半径60mm、長さ500mm、厚さ1mmの焼成体を製作する場合に、脱バインダステップBで、60minの保持が行なわれた。
さらに、昇温ステップCの昇温速度は7℃/min未満、温度均質化ステップDにおける保持温度は1400℃〜1500℃、保持時間は1〜3hr、昇温ステップEの昇温速度は5℃/min未満、本焼成ステップFは1550℃〜1650℃、保持時間は1〜3hrで行われる場合がある。
さらに、本発明の発明者らの実験では、昇温ステップAにおいて、4℃/min未満で昇温することにより、焼成体の膨れや割れを防止することができた。4℃/min以上では、焼成体に膨れや割れが発生する場合があった。
【0044】
【発明の効果】
本発明のセラミックス成形管焼成用治具は、セラミックス成形管の焼成後の製作精度を、従来より向上させることができる。
本発明のセラミックス成形管焼成方法は、セラミックス成形管の焼成後の製作精度を、従来より向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施の形態1のセラミックス成形管焼成用治具の概要を示す。
【図2】図2は、加熱後のセラミックス成形管焼成用治具とセラミックス成形管の例を示す。
【図3】図3は、分割された円筒形のガイドの例と、分割された円筒形で側面に穴があけられたガイドの例を示す。
【図4】図4は、実施の形態2のセラミックス成形管焼成方法の概要を示す。
【図5】図5は、セラミックス成形管の焼成方法において、製作されるセラミックス成形管の例が示される。
【図6】図6は、焼成行程における昇温状況を示す。
【図7】図7は、ナトリウム二次電池の構成を示す図である。
【図8】図8は、セラミックス成形管の焼成時の変形を示す図である。
【符号の説明】
1 セラミックス成形管
2 支持体
3 台
4 焼成保護管
5 ガイド
6 収縮台
7 セラミックス粒子
8 円筒補強部
9 端部補強部
10 セラミックス成形管
【発明の属する技術分野】
本発明は、セラミックス成形管焼成用治具とセラミックス成形管焼成方法に関し、特にナトリウムー硫黄二次電池で使用される有底円筒形のセラミックス成形管の焼成用治具と焼成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
二次電池の1つとしてナトリウム−硫黄電池(本明細書中「ナトリウム二次電池」と称する)が知られている。
【0003】
ここで、ナトリウム二次電池について説明する。
図7は、ナトリウム二次電池の構成を示す図である。ナトリウム二次電池101は、外筒容器(陽極)102、硫黄103、ナトリウム104、電解質体105、安全管106、集電管(陰極)107、絶縁治具109及び上部フランジ110を具備する。
外筒容器(陽極)102は、導電性を有するナトリウム二次電池の陽極である。また、二次電池の容器である。硫黄103は、電池の作動温度において液体であり、陽極活物質である。ナトリウム104は、電池の作動温度において液体であり、陰極活物質である。電解質体105は、ナトリウムイオン導電性を有する固体電解質物質であり、ベータアルミナである。集電管(陰極)107は、ナトリウム二次電池の陰極である。安全管106は、反応の急激な進行を抑制する。
絶縁治具109は、外筒容器102と集電管107の接続された上部フランジ110との間を電気的に絶縁する。αアルミナに例示される。上部フランジ110は、外筒容器102の蓋であり、且つ集電管107の陰極端子である。陽極端子は、外筒容器102の下部(図中、下側)、又は上側の絶縁治具109と外筒容器102との接合部近傍などに設置される(図示せず)。
【0004】
ナトリウム二次電池101では、外筒容器102内において、電解質体105を挟んでその内側にナトリウム104、外側に硫黄103が充填されている。
放電反応は、以下のようになる。電解質体105内では、ナトリウム104が集電管(陰極)107へ電子e−を放出して、Na+イオンとなって、電解質体105を外側に移動する。放出された電子e−は、外部回路を経由して外筒容器(陽極)102へ達する。外側の外筒容器102内では、硫黄103が、そのNa+イオンと外部回路を通ってきた電子e−と反応する。その結果、多硫化ナトリウム(Na2Sx)が生じる。
充電反応は、放電反応と上記の逆の過程である。
【0005】
電解質体105は、ベータアルミナを焼成して製作される有底筒状のセラミックス形成体である。
電解質体105は、セラミックス原料が金型に入れられ、圧を掛けて成形され、さらに、成形されたセラミックス原料が加熱されて焼成することで作成される。
セラミックス原料の成形方法として、中子とゴム型の間に形成されるキャビティ内にセラミックス原料を充填し、ゴム型の外表面側を加圧してセラミックス成形体を加圧成形する冷間等方圧加圧法が使用される場合がある。
【0006】
電解質体105は、均一な厚みを持ち、かつ、薄いことがイオンの流れの抵抗を少なくするため好ましい。
さらに、上記のようなナトリウム二次電池では、電池容量を大きくするために大型が図られている。このため、電解質体105も大型にする必要がある。
【0007】
図8に、従来の方法でセラミックス成形体を焼成させる場合が説明される。
有底円筒形のセラミックス成形体200は、台203の上に、開口部を下に設置され加熱される。
加熱されることによりセラミックス成形体200は、焼成して収縮し、小さくなる。
このため、台203と接する開口部の端部210は、台203との摩擦により図8の(a)もしくは(b)のように、ラッパ状もしくは外に膨らんだ状態に変形する場合がある。
さらに、セラミックス成形体200を台203の上に、開口部を下にして直接、設置する方法では、セラミックス成形体200は、自重を開口部付近の端部で支えている。このため、セラミックス成形体200を大きくする場合、もしくは/および、セラミックス成形体200の肉厚を薄くする場合は、自重により開口部付近の端部もしくは円筒部が変形する場合がある。
【0008】
セラミックス成形体200の円筒部は真円に近く、厚さが均一であることが望ましい。
さらに、セラミックス成形体200は、大型で、かつ、厚さの薄いものが求められる。
【0009】
有底円筒形状のセラミックス成形体を、開口端部近傍の外周にて支持した状態で吊り下げて焼成する方法が開示されている(特許文献1)。
【0010】
垂直に立てた有底円筒形状または円筒形状を有するセラミックス長尺成形体の内部に、所定の外形を有する円柱形状、円筒形状、または有底円筒形状の支持体を挿入した状態にて焼成することを特徴とするセラミックス長尺成形体の焼成方法の発明がある(特許文献2)。
【0011】
有底筒状のセラミックス成形体を柱状の芯材に緩挿した状態で焼成することを特徴とする有底筒状セラミックス焼成体の製造方法の発明がある(特許文献3)。
【0012】
【特許文献1】
特開平3−88279号公報
【特許文献2】
特開平10−231179号公報
【特許文献3】
特開2000−86353号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、セラミックス成形管の焼成後の製作精度を、従来より向上させることができるセラミックス成形管焼成用治具を提供することにある。
本発明の他の目的は、セラミックス成形管の焼成後の製作精度を、従来より向上させることができるセラミックス成形管焼成方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
以下に、[発明の実施の形態]で使用する番号・符号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号・符号は、[特許請求の範囲]の記載と[発明の実施の形態]の記載との対応関係を明らかにするために付加されたものであるが、[特許請求の範囲]に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
【0015】
本発明のセラミックス成形管焼成用治具は、焼成前に、円筒部(Y部)と、円筒部(Y部)の一端を閉じる底部(X部)を有する有底円筒形のセラミックス成形管(1)の底部(X部)の内側の一部を下から支持する支持体(2)と、支持体(2)を固定する台(3)と、を具備する。
支持体(2)は、焼成前のセラミックス成形管(1)の内部空間の長さより長く、焼成後のセラミックス成形管(1’)の内径以下の外径を有する。
【0016】
本発明のセラミックス成形管焼成用治具の支持体(2)の頂部の外面は、焼成後のセラミックス成形管(1’)の底部の内面と概ね同じ形状、もしくはセラミックス成形管(1’)の底部の内面より小さい半径の曲面の形状を有する。
【0017】
さらに、本発明のセラミックス成形管焼成用治具は、焼成前に、支持体(2)に設置されたセラミックス成形管(1)の円筒部の下側の端部分(T部)の水平方向の移動を抑制するガイド(5)を具備する。
【0018】
本発明のセラミックス成形管焼成用治具のガイド(5)は、概ね円筒形である。
【0019】
本発明のセラミックス成形管焼成用治具のガイド(5)は、側面に穴(51)があけられている。
【0020】
本発明のセラミックス成形管焼成用治具のガイド(5)は、分割されて、隙間を空けて設置される。
【0021】
本発明のセラミックス成形管焼成用治具のガイド(5)は、複数の部品を具備し、複数の部品は、台(3)上に、支持体(2)と概ね同じ中心の円上で、かつ、焼成前に支持体(2)に設置されたセラミックス成形管(1)の外側の位置に、部品同士が所定の間隔を空けて、設置される。
【0022】
本発明のセラミックス成形管焼成用治具の支持体(2)は、台(3)に取り外し可能に取り付けられる。
【0023】
本発明のセラミックス成形管焼成方法は以下のステップを含む。
円筒部(Y部)と、円筒部(Y部)の一端を閉じる底部(X部)を有する有底円筒形のセラミックス成形管(1)を成形するステップ。
焼成後のセラミックス成形管(1)の内径以下の外径を有し、セラミックス成形管の長さより長い支持体(2)に、セラミックス成形管(1)を、底部(X部)を上にして覆うように設置し、かつ、セラミックス成形管(1)を、底部(X部)の内面の一部で支持体(2)により支持するステップ。
セラミックス成形管(1)を加熱して焼成するステップ。
【0024】
本発明のセラミックス成形管焼成方法は以下のステップを含む。
円筒部(Y部)と円筒部(Y部)の一端を閉じる底部(X部)を有する有底円筒形のセラミックス成形管(1)を成形するステップ。
加熱して焼成するときに、セラミックス成形管(1)と概ね同じ収縮率を有する収縮台(6)に、セラミックス成形管(1)を、底部(X部)を上に設置するステップ。
セラミックス成形管(1)を、収縮台上で加熱して焼成させるステップ。
【0025】
本発明のセラミックス成形管焼成方法は、さらに、加熱する前に、収縮台(6)と、収縮台(6)が置かれる台(3)の間にセラミックス粒子(7)を撒くステップを含む。
【0026】
本発明のセラミックス成形管焼成方法は以下のステップを含む。
円筒部(Y部)と円筒部(Y部)の一端を閉じる底部(X部)を有する有底円筒形のセラミックス成形管(10)が開口部付近に円筒部の他の部分より肉厚が厚い端部補強部(9)を具備するように成形するステップ。
セラミックス成形管(10)を、端部補強部(9)を下にして設置するステップ。
セラミックス成形管(10)を、加熱して焼成させるステップ。
端部補強部(9)を、切り取るステップ。
【0027】
本発明のセラミックス成形管焼成方法は以下のステップを含む。
円筒部(Y部)と円筒部(Y部)の一端を閉じる底部(X部)を有する有底円筒形のセラミックス成形管(10)を、円筒部(Y部)の一部に、円筒部(Y部)の他の部分より肉厚が厚い円筒補強部(8)とを具備するように加圧成形するステップ。
セラミックス成形管(10)を、開口部を下に設置するステップ。
セラミックス成形管(10)を、加熱して焼成させるステップ。
【0028】
本発明のセラミックス成形管焼成方法は以下のステップを含む。
円筒部と円筒部の一端を閉じる底部を有する有底円筒形のセラミックス成形管(10)を、開口部付近に他の円筒部より肉厚が厚い端部補強部(9)と、円筒部の一部に円筒部の他の部分より肉厚が厚い円筒補強部(8)と、を具備するように加圧成形するステップ。
セラミックス成形管を、端部補強部(9)を下に設置するステップ。
セラミックス成形管(10)を、加熱して焼成させるステップ。
端部補強部(9)を、切り取るステップ。
【0029】
さらに、本発明のセラミックス成形管焼成方法における、加圧成形されたセラミックス成形管(1、10)は、バインダを含み、セラミックス成形管(1、10)を加熱して焼成させるステップは、焼成温度まで加熱するステップの前に、焼成温度より低く、バインダが蒸発する温度まで加熱する第1加熱ステップと、バインダが蒸発する温度で保持する脱バインダステップと、バインダが蒸発する温度から焼成温度まで加熱する第2加熱ステップと、を含む。
【0030】
本発明のセラミックス成形管焼成方法の、上記第1加熱ステップは、4℃/min未満の温度上昇で加熱することが好ましい。
【0031】
【発明の実施の形態】
添付図面を参照して、本発明によるセラミックス成形管焼成用治具とセラミックス成形管焼成方法の実施の形態を以下に説明する。
【0032】
(実施の形態1)
図1に実施の形態1のセラミックス成形管焼成用治具の概要が示される。
本実施例では、セラミックス成形管1の底部の内面を、支持体2で支持した状態で焼成工程を行うための焼成用治具が説明される。
セラミックス成形管焼成用治具は、支持体2と、台3と、ガイド5を有する。
さらに、焼成保護管4が使用される場合がある。
【0033】
支持体2は、セラミックスで製作され、台3に概ね垂直に固定される。支持体2は円筒形の本体(V部)と頂部(U部)を有する。支持体2の円筒形の本体(V部)は、支持体2に支持されて焼成されるセラミックス成形管1の焼成後の円筒部(Y部)の内径以下の外径を有する。さらに、支持体2の頂部(U部)は、セラミックス成形管1の焼成後の底部(X部)の内面の曲面半径以下の半径を有する曲面の外面を有する場合がある。支持体2の頂部(U部)の外面は、セラミックス成形管1の焼成後の底部(X部)の内面と概ね同じ面を有する場合がある。
さらに、支持体2の長さは、セラミックス成形管1の内部空間の長さより長い。
支持体2には、セラミックス成形管1が、底部(X部)を上にして支持体2を覆うように設置される。
支持体2の長さがセラミックス成形管1の内部空間より長いことにより、セラミックス成形管1は、底部(X部)の内面の一部分(Z部)で、支持体2の頂部(U部)の一部により支えられる。セラミックス成形管1の開口部の端部(T部)は、支持体2の長さがセラミックス成形管1の内部空間より長いことにより、台3に接触しない。
【0034】
これにより、セラミックス成形管1の開口部の端部(T部)に、セラミックス成形管1の自重が掛からず、端部(T部)は、自重により変形しない。
さらに、セラミックス成形管1の底部(X部)は、通常、円筒部(Y部)より肉厚が厚く、自重が掛かる部分(Z部)は、閉じた曲面の一部であるため、端部(T部)より変形が起こりにくい。さらに、焼成時にセラミックス成形管1が収縮する時に移動する部分が無く、摩擦による変形がほとんど起きない。
【0035】
図2に、加熱後のセラミックス成形管焼成用治具とセラミックス成形管1の例が示される。
セラミックス成形管1は、加熱により焼成し、縮んで小さくなる。但し、セラミックス成形管1は、焼成により縮むことを考慮されて製作されている。
焼成後のセラミックス成形管1’は、図2に示されるように支持体2に支持されている。
支持体2は、焼成後のセラミックス成形管1’の内径以下の半径を有しているので、予定されている収縮を阻害しない。さらに、セラミックス成形管1は、吊り下げされた状態で収縮するので反りや歪みが発生し難い。
さらに、端部(T側)は吊り下げられているので、円筒部(Y部)に掛かる荷重が小さい。すなわち、円筒部(Y部)を軸方向に引っ張る荷重が、端部を保持して底部を吊り下げる場合より小さい。このため、吊り下げても、円筒部(Y部)の伸びを小さくすることができる。
さらに、支持体2の頂部(U部)の外面が、焼成後の、セラミックス成形管1’の底部(X部)の内面と概ね同じ面を有する場合は、セラミックス成形管1が支持体2の頂部(U部)に沿って収縮し、形状が安定する。
【0036】
台3はセラミックスで製作され、支持体2を固定している。
ガイド5は、セラミックスで製作され、台3に固定される。ガイド5は、支持体2に支持されたセラミックス成形管1の端部(T部)が外側への移動を抑制するように、台3上に設置される。ガイド5と端部(T部)の外面の間には所定の間隔があけられる場合がある。ガイド5は、セラミックス成形管1の収縮を阻害しないように、セラミックス成形管1端部(T部)の外側に設置される。
ガイド5は、支持体2と同心を有し、セラミックス成形管1の外径より大きな内径を有する円筒形、分割されたセラミックス成形管1の外径より大きな内径を有する円筒形、セラミックス成形管1の外径より大きな径の円上に設置された複数の凸部の場合がある。さらに、ガイド5が円筒形もしくは分割された円筒形の場合は、側面に気体が流れるための穴を有する場合がある。
図3に、分割された円筒形のガイド5の例と、分割された円筒形で側面に穴があけられたガイド5’の例が示される。
ガイド5は、高さ方向で、少なくとも焼成前のセラミックス成形管1の端部(T部)と一部が重なる部分を有する。
【0037】
ガイド5が設置されることにより、焼成前にセラミックス成形管1を支持体2に設置することが容易になる。具体的には、ガイド5に合わせて、セラミックス成形管1が支持体2に吊り下げられることにより、概ね垂直にセラミックス成形管1が設置される。さらに、セラミックス成形管1が、振動すること、もしくは揺れることを抑制することができる。
【0038】
上記のセラミックス成形管焼成用治具を使用することにより、円筒部(Y部)の、特に端部(T部)での歪みや反りを防止することができる。さらに、円筒部(Y部)に、特に端部(T部)に掛かる荷重が小さいので、肉厚を薄くできる。
【0039】
(実施の形態2)
次に、図4を参照して、実施の形態2のセラミックス成形管焼成方法の概要が示される。
本実施例では、セラミックス成形管1と概ね同じ焼成時の収縮率を有する収縮台6上に、セラミックス成形管1を設置して加熱する焼成方法の例が示される。
収縮台6は、セラミックス成形管1と同じ材質、もしくは焼成時に概ね同じ収縮率を有する材料で作成される。
有底円筒形のセラミックス成形管1が、開口部を下にして収縮台6の上に設置され、焼成のために加熱される。
加熱により、収縮台6は、セラミックス成形管1と概ね同時に、概ね同じ収縮をするので、セラミックス成形管1の収縮台6と接する部分(Q部)は収縮台6に対して移動しないので、もしくは移動が小さいので、セラミックス成形管1の収縮台6と接する部分(Q部)の摩擦による変形を小さくすることができる。
さらに、セラミックス粒子7が、収縮台6と台3の間に分散されることにより、収縮台6が収縮する時の台3との摩擦を小さくすることができる。これにより、収縮台6の収縮の拘束を抑制することができる。セラミックス粒子7として、粒径が概ね50μmのベータアルミナの粉体が使用される場合がある。
【0040】
本実施例のセラミックス成形管焼成方法により、セラミックス成形管1の収縮台6と接する部分(Q部)の摩擦による変形を小さくすることができる。
【0041】
(実施の形態3)
次に、図5を参照して、実施の形態3のセラミックス成形管焼成方法の概要が示される。
本実施の形態3では、セラミックス成形管の成形において、図5に示されるセラミックス成形管10が成形される。
セラミックス成形管10は、開口部に、円筒部より肉厚が厚い端部補強部9と、円筒部の一部に円筒部の他の部分より肉厚が厚い円筒補強部8を有する。
セラミックス成形管10が、開口部を下にして設置され加熱される。
【0042】
焼成時にセラミックス成形管10が、開口部を下にして設置される場合に、端部補強部9により、開口部の変形を防ぐことができる。さらに、円筒補強部8により円筒部が補強されることで、円筒部の肉厚を薄くすることができる。
具体的には、円筒部の厚さαより、円筒補強部8の厚さβの方が厚い。円筒部の厚さαが1mm、円筒補強部8の厚さβが2mmでセラミックス成形管10が形成されれば、2mmの厚さでセラミックス成形管を成形するより、全体としての厚みを薄くすることができる。
セラミックス成形管10は、円筒補強部8もしくは端部補強部9の一方を有するように形成される場合がある。
また、焼成後に、端部補強部9がラインK付近で、削除される場合がある。
【0043】
(実施の形態4)
次に、図6を参照して、実施の形態4のセラミックス成形管焼成方法の概要が示される。
本実施の形態では、成形時のセラミックス原料が、バインダを含む。
発明者らは、バインダを0.5〜5%含むベータアルミナのセラミックス材料を使用することにより、焼成後の寸法が、半径60mm、長さ500mm、厚さ1mm、の有底円筒形で、焼成後の密度が98%以上の焼成体を得た。
バインダの種類は、有機系の樹脂で、ベータアルミナが焼成する1100℃以下で蒸発するものが選択される。
図6は、焼成行程における昇温状況を示す。
通常、セラミックス成形管の焼成方法では、昇温ステップC(a)、温度均質化ステップD、昇温ステップE、本焼成ステップF、降温ステップG、アニーリングステップH、降温ステップIを含む。
本発明では、さらに、昇温ステップA、および、脱バインダステップBを含む。脱バインダステップBは、ベータアルミナの焼成温度である1100℃より低く、使用されるバインダが蒸発する温度で一定時間保持される。
保持時間は、バインダが蒸発する時間保持されることが必要なので、大きさ、および、バインダの種類により決められる場合がある。
本発明の発明者らの実験の一例では、ベータアルミナのセラミックス材料で、焼成後の寸法が、半径60mm、長さ500mm、厚さ1mmの焼成体を製作する場合に、脱バインダステップBで、60minの保持が行なわれた。
さらに、昇温ステップCの昇温速度は7℃/min未満、温度均質化ステップDにおける保持温度は1400℃〜1500℃、保持時間は1〜3hr、昇温ステップEの昇温速度は5℃/min未満、本焼成ステップFは1550℃〜1650℃、保持時間は1〜3hrで行われる場合がある。
さらに、本発明の発明者らの実験では、昇温ステップAにおいて、4℃/min未満で昇温することにより、焼成体の膨れや割れを防止することができた。4℃/min以上では、焼成体に膨れや割れが発生する場合があった。
【0044】
【発明の効果】
本発明のセラミックス成形管焼成用治具は、セラミックス成形管の焼成後の製作精度を、従来より向上させることができる。
本発明のセラミックス成形管焼成方法は、セラミックス成形管の焼成後の製作精度を、従来より向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施の形態1のセラミックス成形管焼成用治具の概要を示す。
【図2】図2は、加熱後のセラミックス成形管焼成用治具とセラミックス成形管の例を示す。
【図3】図3は、分割された円筒形のガイドの例と、分割された円筒形で側面に穴があけられたガイドの例を示す。
【図4】図4は、実施の形態2のセラミックス成形管焼成方法の概要を示す。
【図5】図5は、セラミックス成形管の焼成方法において、製作されるセラミックス成形管の例が示される。
【図6】図6は、焼成行程における昇温状況を示す。
【図7】図7は、ナトリウム二次電池の構成を示す図である。
【図8】図8は、セラミックス成形管の焼成時の変形を示す図である。
【符号の説明】
1 セラミックス成形管
2 支持体
3 台
4 焼成保護管
5 ガイド
6 収縮台
7 セラミックス粒子
8 円筒補強部
9 端部補強部
10 セラミックス成形管
Claims (16)
- 円筒部と前記円筒部の一端を閉じる底部を有する有底円筒形のセラミックス成形管の前記底部の内側の一部を下から支持する支持体を具備し、
前記支持体は、焼成前の前記セラミックス成形管の内部空間の長さより長く、焼成後の前記セラミックス成形管の内径以下の外径を有する、セラミックス成形管焼成用治具。 - 前記支持体の頂部の外面は、焼成後の前記セラミックス成形管の底部の内面と概ね同じ形状、もしくは前記セラミックス成形管の底部の内面より小さい半径の曲面の形状を有する、請求項1に記載されたセラミックス成形管焼成用治具。
- さらに、焼成前に、前記支持体に設置された前記セラミックス成形管の円筒部の下側の端部分の水平方向の移動を抑制するガイドを具備する、請求項1または2に記載されたセラミックス成形管焼成用治具。
- 前記ガイドは、概ね円筒形である、請求項3に記載されたセラミックス成形管焼成用治具。
- 前記ガイドは、側面に穴があけられている、請求項4に記載されたセラミックス成形管焼成用治具。
- 前記ガイドは、分割されて、隙間を空けて設置される、請求項4または5に記載されたセラミックス成形管焼成用治具。
- 前記ガイドは、複数の部品を具備し、
前記複数の部品は、前記支持体と概ね同じ中心の円に沿って、かつ、焼成前に前記支持体に設置された前記セラミックス成形管の外側の位置に、前記部品同士が所定の間隔を空けて、設置される、請求項3に記載されたセラミックス成形管焼成用治具。 - 前記支持体は、前記台に取り外し可能に取り付けられる、請求項1〜7に記載されたセラミックス成形管焼成用治具。
- 円筒部と前記円筒部の一端を閉じる底部を有する有底円筒形のセラミックス成形管を成形するステップと、
前記セラミックス成形管の内径以下の外径を有し、前記セラミックス成形管の長さより長い支持体に、前記セラミックス成形管を、底部を上にして覆うように設置し、かつ、前記支持体が前記セラミックス成形管を前記底部の内面の一部で支持するように設置するステップと、
前記セラミックス成形管を加熱して焼成するステップと、を含む、セラミックス成形管焼成方法。 - 円筒部と前記円筒部の一端を閉じる底部を有する有底円筒形のセラミックス成形管を成形するステップと、
加熱して焼成するときに、前記セラミックス成形管と概ね同じ収縮率を有する収縮台に、前記セラミックス成形管を、前記底部を上に設置するステップと、
前記セラミックス成形管を、前記収縮台上で加熱して焼成するステップと、を含む、セラミックス成形管焼成方法。 - さらに、加熱する前に、前記収縮台と、前記収縮台が置かれる台の間にセラミックス粒子を撒くステップを含む、請求項10に記載されたセラミックス成形管焼成方法。
- 円筒部と前記円筒部の一端を閉じる底部を有する有底円筒形のセラミックス成形管が、開口部付近に前記円筒部より肉厚が厚い端部補強部を、具備するように成形するステップと、
前記セラミックス成形管を、前記端部補強部を下にして設置するステップと、
前記セラミックス成形管を、加熱して焼成するステップと、
前記端部補強部を、切り取るステップと、を含む、セラミックス成形管焼成方法。 - 円筒部と前記円筒部の一端を閉じる底部を有する有底円筒形のセラミックス成形管を、前記円筒部の一部が、前記円筒部の他の部分より肉厚が厚い円筒補強部とを具備するように加圧成形するステップと、
前記セラミックス成形管を、開口部を下に設置するステップと、
前記セラミックス成形管を、加熱して焼成するステップと、を含む、セラミックス成形管焼成方法。 - 円筒部と前記円筒部の一端を閉じる底部を有する有底円筒形のセラミックス成形管を、開口部付近に前記円筒部より肉厚が厚い端部補強部と、前記円筒部の一部が、前記円筒部の他の部分より肉厚が厚い円筒補強部と、を具備するように加圧成形するステップと、
前記セラミックス成形管を、前記端部補強部を下に設置するステップと、
前記セラミックス成形管を、加熱して焼成するステップと、
前記端部補強部が、切り取られるステップと、を含む、セラミックス成形管焼成方法。 - さらに、前記加圧成形されたセラミックス成形管は、バインダを含み、
前記セラミックス成形管を加熱して焼成させるステップは、
焼成温度まで加熱するステップの前に、焼成温度より低く、前記バインダが蒸発する温度まで加熱する第1加熱ステップと、
前記バインダが蒸発する温度で保持する脱バインダステップと、
前記バインダが蒸発する温度から前記焼成温度まで加熱する第2加熱ステップと、を含む、請求項9〜14に記載されたセラミックス成形管焼成方法。 - さらに、前記第1加熱ステップは、
4℃/min未満の温度上昇で加熱する、請求項15に記載されたセラミックス成形管焼成方法。
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JP2003102826A JP2004307258A (ja) | 2003-04-07 | 2003-04-07 | セラミックス成形管焼成用治具とセラミックス成形管焼成方法 |
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JP2003102826A JP2004307258A (ja) | 2003-04-07 | 2003-04-07 | セラミックス成形管焼成用治具とセラミックス成形管焼成方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100899799B1 (ko) * | 2006-10-16 | 2009-05-28 | 김기호 | 소결용 금속지지체 및 이를 이용한 소결방법 |
JP2009146593A (ja) * | 2007-12-11 | 2009-07-02 | Ngk Spark Plug Co Ltd | スパークプラグ用絶縁体の製造方法及び焼成用容器並びにスパークプラグの製造方法 |
CN112135701A (zh) * | 2018-07-09 | 2020-12-25 | 株式会社普罗吉鲁 | 陶瓷过滤器及其制造方法 |
JP2022173070A (ja) * | 2021-05-07 | 2022-11-17 | コマディール・エス アー | 特に携行型時計製造のための、材料体を焼結する方法のための支持フレーム |
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2003
- 2003-04-07 JP JP2003102826A patent/JP2004307258A/ja not_active Withdrawn
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