JP2004307099A - 物流サイクルにおける配送状況管理システムおよび配送状況管理装置 - Google Patents
物流サイクルにおける配送状況管理システムおよび配送状況管理装置 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】配送物の配送状況を管理する上での利便性を向上させることができる、物流サイクルにおける配送状況管理システムおよび配送状況管理装置を提供する。
【解決手段】物品30が保冷庫1に収容された状態で搬送用車輌301に積載されカミサリー101から店舗201に配送される物流サイクルにおいて、物品30についての配送状況を管理する情報管理システムであって、制御部10と、ディスプレイ230、330とを備えている。制御部10は、保冷庫1に設けられ、物品30についての配送物データを有している。ディスプレイ230、330は、少なくとも搬送用車輌301もしくは店舗201の一方に設けられ、制御部10が有している配送物データを受信することにより表示する。
【選択図】 図4
【解決手段】物品30が保冷庫1に収容された状態で搬送用車輌301に積載されカミサリー101から店舗201に配送される物流サイクルにおいて、物品30についての配送状況を管理する情報管理システムであって、制御部10と、ディスプレイ230、330とを備えている。制御部10は、保冷庫1に設けられ、物品30についての配送物データを有している。ディスプレイ230、330は、少なくとも搬送用車輌301もしくは店舗201の一方に設けられ、制御部10が有している配送物データを受信することにより表示する。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、物流サイクルにおける配送状況管理システムおよび配送状況管理装置、特に、配送物が配送装置に収容された状態で搬送用車輌に積載され配送元から配送先に配送される物流サイクルにおいて、配送物についての配送状況の管理を行う、物流サイクルにおける配送状況管理システムおよび配送状況管理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
低温を維持した状態で搬送・納品を行う必要のある生鮮食料などの物品は、通常断熱効果を備える保冷庫と呼ばれる箱に収容され、その保冷庫が搬送用車輌に積載されて配送されることにより物流が行われる。このような保冷庫では、冷凍機などにより温度維持がなされているが、温度管理が行われていないのが現状である。このため、保冷庫のドアが開いたままになっていたり、故障が発生していたりしても、ドライバーなどの搭乗員が注意していないと見過ごす場合があり、内部温度の上昇やひいては物品のダメージにつながるおそれがある。
【0003】
また、配送先や納品する物品の点検は人手に頼っており、配送元であるカミサリーと呼ばれる一次加工工場での積載ミス、配送先まちがい、配送先である店舗での受け入れミス、配送時のドライバーと店舗側店員との連絡ミスにより配送品放置などが起こりがちであり、物流ロスが生じる原因となっている。
上述のような従来の物流サイクルにおける問題点を解消するために、本願出願人は、冷蔵・冷凍食料品などの特に低温維持を要する物品の物流において、配送時の保冷庫の状態、配送時及び配送先における保冷庫内の状態などを監視して、内部に収納された物品の安全管理、物流サイクル中の管理情報の分析などを行うようにしたシステムを、既に開発し、出願している(例えば、特許文献1)。
【0004】
このようなシステムによれば、鮮度の劣化、誤配等を防止でき、安心かつ確実な物流を実現することができる。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−333263号公報 (第3−12頁、第4図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述のようなシステムでは、主に、配送元と、配送元から保冷庫が供給される配送先と、それらの間で保冷庫を搬送する車輌とによって物流サイクルを構成している。すなわち、配送元から出荷された保冷庫は車輌により各配送先に配送され、各配送先で回収された保冷庫が車輌によって配送元に集められる。
【0007】
このようなシステムにおいては、配送元及び各配送先が管理センターに公衆回線を介して接続されており、管理センターと配送元及び各配送先との間で情報のやりとりが行われる。また、保冷庫については、例えば、機器の故障が発生したり、ドアが開放されていたままになっていたり、あるいは温度の異常上昇が認められたりした場合などには、ブザー等の警報を発するような設定がされている。その他にも、配送先に到着したことを検知して、ブザーを鳴らしたり、LEDを点灯したりすることも行われている。
【0008】
このようにして物品の配送に用いられている保冷庫は数多く存在する。そして、このように数多く存在する保冷庫においては、収容される物品が各保冷庫によって異なっていたりまたは同じであったりと、各保冷庫に収容する物品の種類の組み合わせは多種多様となる(図25参照)。また、その収容される物品の量についても各保冷庫によって異なっていたりまたは同じであったりと、多様である。さらには、このような各保冷庫の搬送に用いられる搬送用車輌についても、各保冷庫によってまちまちであり(図26参照)、また、搬送用車輌ごとによって配送を行いながら移動する各店舗の搬送ルートは様々である(図27参照)。
【0009】
したがって、これらの物品の流通ルートは、収容される保冷庫、搬送用車輌ごとに異なった複雑なものとなり(図28参照)、配送状況について把握することが困難となっている。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の課題は、配送物の配送状況を管理する上での利便性を向上させることができる、物流サイクルにおける配送状況管理システムおよび配送状況管理装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る物流サイクルにおける配送状況管理システムは、配送物が配送装置に収容された状態で搬送用車輌に積載され配送元から配送先に配送される物流サイクルにおいて、配送物についての配送状況を管理する情報管理システムであって、配送物情報部と、表示装置とを備えている。配送物情報部は、配送装置に設けられ、配送物についての配送物データを有している。ここでの配送物データとは、例えば、配送される物品名やその量や物品の製造日時のデータ等である。表示装置は、少なくとも搬送用車輌もしくは配送先の一方に設けられ、配送物情報部が有している配送物データを受信することにより表示する。
【0011】
ここでは、収容される物品、その量およびその組み合わせは各保冷庫によって様々である。さらには、このような各保冷庫が搬送される搬送用車輌も、配送装置によって異なり、また、搬送用車輌ごとによって搬送ルートは様々である。したがって、これらの物品の流通ルートは、収容される保冷庫、搬送用車輌ごとに異なった複雑なものとなり、配送状況について把握することが困難となる恐れがある。
【0012】
しかし、請求項1に記載の物流サイクルにおける配送状況管理システムでは、少なくとも搬送用車輌もしくは配送先の一方に設けられた表示装置によって、情報部が有している配送物データを受信して表示する。このため、配送物の配送状況を視認することができ、配送物の配送状況を管理する上での利便性を向上させることができるようになる。
【0013】
例えば、表示装置が搬送用車輌に設けられている場合には、物流管理における利便性を、搬送用車両において向上させることができるようになる。すなわち、この場合には、搬送用車輌において、ドライバー等が、配送物の配送状況を容易に把握することができるようになる。
請求項2に係る物流サイクルにおける配送状況管理システムは、請求項1に記載の物流サイクルにおける配送状況管理システムであって、表示装置は、配送物情報部の有している情報を受信して表示制御を行う表示制御部と、表示制御部と接続された表示部とを有している。ここでの表示部とは、ディスプレイ等の情報を表示する画面などのことをいう。
【0014】
ここでは、表示制御部が、配送物情報部から情報を受信して、その情報を表示制御して表示部に表示することができる。このため、配送物情報部から受信した情報そのままを表示するだけではなく、例えば、視認しやすいようするなどして、情報を加工して表示することができるようになる。
請求項3に係る物流サイクルにおける配送状況管理システムは、請求項2に記載の物流サイクルにおける配送状況管理システムであって、表示制御部は、配送物データを配送装置別に表示する。
【0015】
ここでは、表示制御部が配送装置別に表示制御を行うため、配送装置ごとに配送物の管理を行う場合の利便性を向上させることができる。
例えば、配送先に届けられた複数の配送装置に同じ種類の配送物が収容されている場合であっても、配送装置ごとに収容されている配送物の分量を把握することができるので、必要な分量が収容されている配送装置を選択的に取り出すことが可能となる。
【0016】
請求項4に係る物流サイクルにおける配送状況管理システムは、請求項2または3に記載の物流サイクルにおける配送状況管理システムであって、配送物情報部は、無線による通信が可能な第1通信部を有している。そして、表示制御部は、配送先の表示装置に設けられている。この表示制御部は、第1通信部と無線による通信が可能な第2通信部を有している。
【0017】
ここでは、配送物情報部の第1無線通信部と、配送先に設けられている表示制御部の第2無線通信部との間で無線による通信を行うことができる。そして、この無線通信に基づいて、配送先に設けられている表示制御部が、配送物の情報の示制御を行うことができるため、物流管理における利便性を、配送先において向上させることができる。
【0018】
例えば、配送先に設けられている表示制御部によって表示制御された表示部を、配送先においてその店員などが見ることができるため、配送物の配送状況を配送先において容易に把握することができるようになる。
請求項5に係る物流サイクルにおける配送状況管理システムは、請求項2または3に記載の物流サイクルにおける配送状況管理システムであって、配送装置の配送を行う搬送用車輌に設けられ、無線による通信が可能な第3通信部をさらに備えている。そっして、配送物情報部は、搬送用車輌に設けられた第3通信部と無線による通信が可能な第1通信部を有している。表示制御部も、搬送用車輌に設けられた第3通信部と無線による通信が可能な第2通信部を有している。そして、この表示制御部は、配送先の表示装置に設けられている。
【0019】
ここでは、配送物情報部の第1無線通信部と、配送先に設けられている表示制御部の第2無線通信部との間に、搬送用車輌に設けられた第3通信部を介して無線による通信を行うことができる。したがって、搬送用車輌に積載される複数の配送装置について、それぞれの配送装置に収容されている配送物についての情報を各配送装置の第1通信部が個別に第2通信部に対して送信するのではなくて、第3通信部を介して第2通信部に対して一括して情報の送信を行うことができるようになるため、通信負担を低減することが可能となる。
【0020】
請求項6に係る物流サイクルにおける配送状況管理システムは、請求項4または5に記載の物流サイクルにおける配送状況管理システムであって、表示制御部は、配送先記憶部を有している。この配送先記憶部は、配送物の配送予定を示す配送予定情報を格納することができる。この配送予定情報は、配送物の統括管理を行う管理センターから表示制御部に対して送信されてくる。ここでの配送予定情報とは、配送装置によって配送される予定の配送物についての名称やその量等についての情報であり、配送先ごとに設定される情報である。
【0021】
ここでは、配送された配送物の情報と、配送先記憶部に格納されている配送予定情報とを配送先の表示装置が比較表示することが可能となり、配送状況をより把握しやすくすることができる。例えば、これにより、誤配送された配送物や、未配送の配送物等について容易に把握することが可能となる。
請求項7に係る物流サイクルにおける配送状況管理システムは、請求項6に記載の物流サイクルにおける配送状況管理システムであって、表示制御部は、演算処理部を有している。この演算処理部は、第2通信部が第1通信部もしくは第3通信部から受信した情報に基づいて、配送物が配送先に配送されるごとに配送されてきた各配送物の量についての演算処理を行う。ここでの演算処理とは、例えば、配送予定情報から把握される各配送物の配送予定量から、その配送物が配送される毎に配送された量の分だけ減算していく減算処理等が考えられる。
【0022】
ここでは、配送物が届けられるごとに演算処理部によって演算処理が行われるため、配送が完了するまでの配送物必要量等を、配送されてくる段階ごとに把握することができるようになり、配送状況の現状把握をより容易に行うことが可能となる。
請求項8に係る物流サイクルにおける配送状況管理システムは、請求項7に記載の物流サイクルにおける配送状況管理システムであって、第2通信部は、管理センターに対して演算処理の結果を送信する。
【0023】
ここでは、配送物の統括管理を行う管理センターに対して演算処理の結果を送信するため、管理センターが、各配送先の配送状況の現状把握を行うことができるようになる。これにより、各配送先に対する配送物の配送管理をより円滑に行うことができるようになる。例えば、誤配送された配送物の回収や、未配送の配送物について、配送する手配を行うことができるようになる。
【0024】
請求項9に係る配送状況管理装置は、配送物が配送物についての配送物データを有する配送装置に収容された状態で搬送用車輌に積載され配送元から配送先に配送される物流サイクルにおいて、少なくとも搬送用車輌もしくは配送先の一方に設けられ、配送物についての配送状況を管理する配送状況管理装置であって、受信部と、表示部とを備えている。ここでの配送物データとは、例えば、配送される物品名やその量や物品の製造日時のデータ等である。受信部は、配送装置から配送物データを受信する。表示部は、受信部が受信した配送物データを表示する。
【0025】
ここでは、収容される物品、その量およびその組み合わせは各保冷庫によって様々である。さらには、このような各保冷庫が搬送される搬送用車輌も、配送装置によって異なり、また、搬送用車輌ごとによって搬送ルートは様々である。したがって、これらの物品の流通ルートは、収容される保冷庫、搬送用車輌ごとに異なった複雑なものとなり、配送状況について把握することが困難となる恐れがある。
【0026】
しかし、請求項9に記載の配送状況管理装置は、少なくとも搬送用車輌もしくは配送先の一方に設けられており、配送装置が有している配送物データを、受信部が受信することによって表示部において表示する。このため、配送物の配送状況を搬送用車輌もしくは配送先において視認することができ、配送物の配送状況を管理する上での利便性を向上させることができるようになる。
【0027】
例えば、表示装置が搬送用車輌に設けられている場合には、物流管理における利便性を、搬送用車両において向上させることができるようになる。すなわち、この場合には、搬送用車輌において、ドライバー等が、配送物の配送状況を容易に把握することができるようになる。
【0028】
【発明の実施の形態】
〔本実施形態における物流の概略〕
本発明の一実施形態に係る物流サイクルの情報管理システムの概略を、図5に示す。
ここに示す物流サイクルでは、まず、物品30を収容した保冷庫1が、搬送用車輌301のコンテナ302内に収納され(図4)、供給元であるカミサリー101から供給先である店舗201に向けて搬送される。搬送用車輌301が店舗201に到着すると、当該店舗201に配送すべき保冷庫1が、搬送用車輌301から下ろされる。そして、この店舗201において保冷庫1に収容されていた物品30が消費された時又は一定の契約時間が終了した時に、保冷庫1の回収が行われる。回収は、保冷庫1を搬送用車輌301に積載して、カミサリー101へと運ぶことにより行われる。
【0029】
保冷庫1に収容される物品30については、出荷時、搬送時、納品時の各段階において、庫内温度情報などの情報が保冷庫1の記憶装置15の温度履歴記憶部に記録される。そして、このような情報は、保冷庫1に備わる保冷庫通信装置13によって、店舗201やカミサリー101などに対して送信される。
このような物流システムにおいては、出荷前においては、物品30を保冷庫1に収容した日時、収容された食材種類およびその量、鮮度計による計測値、カミサリー101に関するデータ、保冷庫内の温度などのデータが、各保冷庫1の記憶装置15に入力される。さらに、保冷庫1が配送される配送先についてのデータ(どこに配送されるのか)と保冷庫1の配送に用いられる搬送用車輌についてのデータ(どの搬送用車輌が用いられるのか)とからなる管理データなどのデータについても、各保冷庫1の記憶装置15に入力される。このようにして保冷庫1に入力された各情報は、保冷庫1の保冷庫通信装置13によって、搬送用車輌301の車載通信ユニット310や配送先である各店舗201の店舗通信ユニット210に対して無線送信される。そして、配送される物品30についての情報等が、搬送用車輌301のディスプレイにおいて表示されたり、配送先である各店舗201のディスプレイにおいて表示されたりしている。
【0030】
そして、保冷庫1に設けられた記憶装置15に記憶された情報をもとに、カミサリー101や、情報管理センター401において物流システムの情報管理が行われる。
以下、本実施形態における各構成の詳細を説明する。
〔保冷庫について〕
本発明の一実施形態に係る保冷庫1を、図1〜図3に示す。保冷庫1は、その内部に、搬送・保管時に低温を維持する必要がある食品などの物品30を収納する。そして、保冷庫1は、物品を収納した状態で店舗201などの配送先に運ばれ、物品30を納品する役割を果たす。この保冷庫は、物流に用いられるものであるため、コールドロールボックス(CRB)とも呼ばれている。
【0031】
図1に示すように、保冷庫1は、構造的には、筐体2と、筐体2の前面に開閉自在に取り付けられるドア3と、筐体2の下面に取り付けられる移動用のキャスター部4とから構成されている。また、保冷庫1は、各種情報を表示するための表示パネル5、電源供給を受けるための電源レセプタクル6、制御部10などを備えている。
【0032】
<筐体>
筐体2は、断熱性の高い材料で構成されており、ドア3を閉止した場合に内部が気密状態を維持するように構成される。図2に示すように、筐体2の内部は、物品を収納するための収納用空間7となっている。また、筐体2の内部には、収納用空間7を低温に維持するための蓄冷剤8が設けられている。さらに、収納用空間7の上部には、蓄冷剤8を冷却するための圧縮機9等が設けられている。
【0033】
<表示パネルおよび電源レセプタクル>
表示パネル5は、内部に収容されている物品名やその量、庫内温度、モード、バッテリー交換が必要な旨の警告などの表示を行う。また、保冷庫1の配送先である店舗201の表示や配送に用いられる搬送用車輌301の表示なども行う。電源レセプタクル6には、配送元となるカミサリー(一次加工工場)101や配送先となる店舗201からの電源線が接続される。この電源レセプタクル6は、圧縮機9への電源供給を行うと共に、制御部10のバックアップ電源であるバッテリー(図示せず)への充電を行う。このように、カミサリー101や店舗201において、電源線が接続された状態で、配送中の保冷能力を確保するために、保冷庫1において圧縮機9等による蓄冷剤8の予冷が行われる。
【0034】
<制御部>
保冷庫1の制御部10は、CPU、ROM、RAMなどにより作動するプログラムに従って各種制御を行うものであって、図3に示すように、温度センサ18、開閉センサ19、バーコードリーダ20、表示パネル5、圧縮機駆動部21を介して圧縮機9などと保冷庫1内において接続されている。また、制御部10は、保冷庫通信装置13、記憶装置15などを備えている。
【0035】
保冷庫通信装置13は、カミサリー101内に設置された通信ユニット110、店舗201内に設置された通信ユニット210、および車載通信ユニット310などとの近距離通信が可能な通信装置であり、Bluetooth、HomeRF、IEEE802.11Bなどの電波を用いた無線通信装置や、IrDAなどの赤外線を用いた無線通信装置を採用し得る
記憶装置15は、管理データ記憶部15aと、物品情報記憶部15bと、温度履歴記憶部15cとを有している。管理データ記憶部15aは、保冷庫1が配送される配送先の店舗201に関するデータや配送に用いられる搬送用車輌301に関するデータなどの管理データを格納する。物品情報記憶部15bは、配送元であるカミサリー101において、物品30の各データが入力されるところであり、物品30を保冷庫1に収容した日時、収容された食材種類およびその量、鮮度計による計測値、カミサリー101に関するデータ、保冷庫内の温度などのデータ、または保冷庫内に積載される物品リスト等の情報が格納される。温度履歴記憶部15cは、搬送中および配送先における保冷庫1の状態情報や内部の物品30に関する状態情報などの各種データを格納する。このような記憶装置15としては、プログラムを作動させるためのRAMと共用することも可能であるし、EEPROMやフラッシュメモリなどの書換可能なROMを用いることも可能であるし、ハードディスク(HD)、フレキシブルディスク(FD)、光磁気ディスク(MO)などの記録媒体を駆動するドライブを用いることも可能である。ここでは、記憶装置15として、EEPROMを採用している。
【0036】
圧縮機9は、制御部10に対して圧縮機駆動部21を介して接続されており、圧縮機駆動部21による動作制御により、冷媒を介して蓄冷剤8の冷却を行う。温度センサ18は、庫内温度を計測するためのものであり、収納用空間7に配置されている。検出した庫内温度値は、庫内温度の時系列データとして、庫内温度履歴記憶部15cに記憶されることになる。庫内温度履歴記憶部15cには、このように庫内温度履歴情報が記憶されていくが、カミサリー通信ユニット110経由で情報管理センター401の管理コンピュータ401aへと庫内温度履歴情報を送った後には、庫内温度履歴記憶部15cからそれまでの庫内温度履歴情報が消去される。
【0037】
開閉センサ19は、ドア3が筐体2に対して密閉状態であるか否かを検出するためのセンサであり、光電スイッチや近接スイッチなどのセンサデバイスが採用される。
バーコードリーダ20は、保冷庫1の制御部10と接続されており、カミサリー101において各保冷庫1が出荷される際に、庫内に積載される物品のリストを入力したり、保冷庫1の配送先201についてのデータや配送に用いられる搬送用車輌301についてのデータを入力したりする入力作業の際に用いるものである。このようにして入力された物品30についての情報は、管理データ記憶部15aと物品情報記憶部15bとに格納される。物品30についての情報としては、このほか積込日時、食材の種類およびその量などの情報が挙げられる。バーコードリーダ20は、バーコードリーダ用のインターフェイスのみが搭載されている構成であってもよい。
【0038】
〔物流サイクルの情報管理システムについて〕
図5、図6、図7、図8に、保冷庫1を用いた物流サイクルの情報管理システムの概要構成を示す。
<カミサリーにおける出荷時の構成>
カミサリー101には、図3に示すように、カミサリー通信ユニット110が設置されている。カミサリー通信ユニット110は、複数の保冷庫1に対して無線で通信を行う無線通信装置111を有している。この無線通信装置111は、Bluetoothの技術を用いて、通信が可能な近距離に保冷庫1が存在する場合に自動的に通信を確立し、保冷庫1の保冷庫通信装置13と双方通信する。これにより、カミサリー通信ユニット110は、保冷庫1に搭載されている保冷庫通信装置13との間でデータの送受信ができる。
【0039】
また、カミサリー通信ユニット110は、インターネットなどを介して情報管理センター401の管理コンピュータ401aとのデータの送受信が可能である。具体的には、カミサリー通信ユニット110は、カミサリー101内に設置されたルータやモデムなどを介してインターネット接続が可能であり、必要に応じて情報管理センター401との間でデータ送受信を行うように構成されている。
【0040】
カミサリー101において保冷庫1内に積み込まれる物品30には、積込日時、食材種類およびその量、鮮度計により計測されたK値、カミサリー番号、庫内温度などがバーコード化されたバーコードシール31が貼着される。保冷庫1に積み込まれる物品が食品である場合には、鮮度計によりK値の測定を行い、積込時の初期K値として記録される。このK値や食材種類およびその量などのデータが、バーコード化されている。すなわち、出荷時においては、バーコードリーダ20によって各物品30のバーコードシール31のデータが読み込まれ、物品の種類や量についてのデータが、保冷庫1ごとの記憶装置15(図3参照)の物品情報記憶部15bに格納される(図6および図16参照)。保冷庫1に積み込まれる物品30のバーコードシール31は、一点ずつ読み込むことも可能であるし、各物品30に関する情報をリスト化したバーコードリスト33を作成しておき、このバーコードリスト33をバーコードリーダ20によって読み取って記憶装置15に格納するように構成することも可能である。
【0041】
ここで、積載が終了した保冷庫1は、保冷庫1の保冷庫通信装置13から車載通信ユニット310に対して、記憶装置15に格納されている情報の送信を行う。これにより、出荷時に、搬送用車輌301に積載された物品30の情報が、車載表示装置340の車載ディスプレイ330に表示されることになる。
また、カミサリー101において物品30が収容される各保冷庫1は、各保冷庫1を識別できる個別のIDが割り当てられている。出荷時においては、まず、サービスエンジニアが、保冷庫1の保冷庫通信装置13に対して、その保冷庫1に対応する管理データをバーコードリーダ20等を用いて入力する。このようにして入力された管理データは、記憶装置15の管理データ記憶部15aに格納される。そして、この管理データは、保冷庫1の表示パネル5に表示され、例えば、「○○店舗201行き」であるという表示や、「××搬送用車輌301に収納」という表示がなされる。これにより、保冷庫1の正確な搬送作業が行われるようになっている。
【0042】
<搬送用車輌における構成>
カミサリー101における物品30の収納が完了した保冷庫1は、トラックなどの搬送用車輌301に積み込まれて出荷される(図4参照)。
この搬送用車輌301は、荷台部分にコンテナ302を有しており、このコンテナ302内に複数の保冷庫1が搭載されている。また、この搬送用車輌301は、車載表示制御部320と車載ディスプレイ330とからなる車載表示装置340を備えている。
【0043】
車載表示制御部320は、車載通信ユニット310を有しており、この車載通信ユニット310が受信した情報を車載ディスプレイ330に表示するための表示制御を行う。この車載表示制御部320は、積載している保冷庫1毎にその内容物を表示するように表示制御することもできるし、物品30の種類毎にその各保冷庫1に収容されている合計量を表示する表示制御を行うこともできる。車載通信ユニット310は、搬送用車輌301に積載されている各保冷庫1の保冷庫通信装置13との間で近距離無線通信が可能となっている。さらに、この車載通信ユニット310は、店舗通信ユニット210との間でも無線による通信が可能となっており、搬送用車輌301に積載されている各保冷庫1の保冷庫通信装置13から受信した情報を、店舗通信ユニット210に対して送信することができるようになっている。
【0044】
車載ディスプレイ330は、車載表示制御部320と接続されることにより、表示制御された物品30の情報等が表示される。この車載ディスプレイ330には、図18に示すように、車載表示制御部320により表示制御がなされた情報(保冷庫1ごと(保冷庫A、B、C)の内容物についての情報)が一覧表示される。また、同様に物品の種類(物品X、Y、Z)や、その物品の種類ごとの各保冷庫A、B、Cの合計量についての情報が一覧表示される。これによって、搬送用車輌301のドライバーなどが、配送状況を視認することができるようになっている。
【0045】
保冷庫1の保冷庫通信装置13とカミサリー通信ユニット110との間の通信可能範囲は限られており、保冷庫1が出荷されてカミサリー101を離れると、保冷庫通信装置13とカミサリー通信ユニット110との通信が終了するが、保冷庫の制御部10では、温度センサ18および開閉センサ19による搬送中の庫内温度値やドアの開閉状態の監視が為され、庫内温度値については記憶装置15の庫内温度履歴記憶部15cに庫内温度履歴情報として逐次格納される。庫内温度履歴情報は、一定時間(例えば5分)毎に庫内温度値をサンプリングして記憶装置15に格納することも可能であるし、温度センサ18の検出する庫内温度が変化した際にその時刻および庫内温度値を記憶装置15に格納することも可能である。
【0046】
搬送用車輌301には、保冷庫1の保冷庫通信装置13と通信可能な車載通信ユニット310が搭載されている。この車載通信ユニット310は、保冷庫1の保冷庫通信装置13との近距離通信が可能な無線通信装置を備えており、保冷庫通信装置13から、配送される物品名およびその量の情報、異常通報、庫内温度情報などの情報を受信することが可能となっている。また、車載通信ユニット310は、PHSや携帯電話などの無線通信機能を備える構成とすることも可能である。この場合、保冷庫通信装置13から送信されてくる情報に基づいて、情報管理センター401などに異常発生の通報を送信することが可能となる。さらに、PHSや携帯電話の位置情報提供サービスを利用すれば、車載通信ユニット310が搬送用車輌301の現在位置を取得して異常通報とともに保冷庫1の現在位置情報を同時に送信するように構成することも可能である。また、ここでは、各保冷庫1の保冷庫通信装置13から、各店舗における店舗通信ユニット210に対して直接に情報を無線送信することも可能である。しかし、図21に示すように、搬送用車輌301が積載している保冷庫1が数多くある場合等は、各保冷庫1の保冷庫通信装置13から個別に店舗通信ユニット210に対して情報を送信するのではなく、各保冷庫1からの情報の送信は、車載通信ユニット310を中継させることにより店舗通信ユニット210に対して送信している。このように、車載通信ユニット310が、これらの情報をまとめた形で各店舗通信ユニット210に対して一括送信して、通信の負担を低減するようにしている。
【0047】
<店舗における構成>
搬送用車輌301が物品30の配送先である店舗201に到着すると、保冷庫1の保冷庫通信装置13が店舗201に設置された店舗通信ユニット210と通信を開始する(図4)。
店舗通信ユニット210は、店舗表示制御部220と店舗ディスプレイ230とを有する表示装置240を備えている。
【0048】
店舗表示制御部220は、店舗通信ユニット210と、店舗記憶部215と、演算処理部216とを有している。
店舗通信ユニット210は、搬送用車輌301の車載通信ユニット310や、保冷庫1の保冷庫通信装置13との無線通信が可能であり、物流の統括管理を行う情報管理センター401との通信も可能となっている。そして、店舗通信ユニット210は、図22に示すように、この情報管理センター401から、自己の店舗に配送される予定の物品30についての情報を示す配送予定情報A(例えば、1日分の配送予定情報)を受信する。
【0049】
ここで、店舗記憶部215は、この配送予定情報Aを格納する。そして、店舗表示制御部220は、店舗ディスプレイ230に、店舗記憶部215に格納されている配送予定情報Aと、その日に配送されてきた物品の情報の表示とを比較することもできる(図22参照)。
演算処理部216は、図23に示すように、物品30の配送がなされるごとに、配送予定情報Aに基づいた各物品(物品X、Y、Z)について配送される予定の量(配送予定量)の値から、配送がなされた量の分だけ減算していく減算処理Mを行う。そして、店舗表示制御部220が、これらの制御動作が行われ減算処理Mがなされた結果を表示制御することによって、この店舗表示制御部220に接続された店舗ディスプレイ230において配送状況が表示されることになる。
ここで、配送予定情報Aに基づいて配送がなされていないと店舗表示制御部220が判断した場合には、図24に示すように、誤配や未配送の物品30があった旨を情報管理センター401に対して知らせることにより、誤配の場合には回収がされ、未配送の場合には再配送がされるように手配することができる。
【0050】
また、店舗通信ユニット210には、無線通信装置211が備え付けらており、搬送用車輌301の車載通信ユニット310や保冷庫1の保冷庫通信装置13との通信が可能となっている。この無線通信装置211による通信が可能な近距離に搬送用車輌301や保冷庫1が存在する場合に、自動的に通信を確立しデータの送受信を行う。また、店舗通信ユニット210は、店舗201内に設置されたルータやモデムなどを介してインターネット接続が可能な通信機能を備えており、必要に応じて情報管理センター401とのデータ送受信を行うように構成されている。
【0051】
搬送用車輌301が店舗201に到着して搬送用車輌301の車載通信ユニット310が店舗通信ユニット210との通信を開始すると、保冷庫1の制御部10はカミサリー101で入力された配送先についてのデータやバーコード情報や搬送中の庫内温度履歴情報などを記憶装置15から読み出して、保冷庫通信装置13が、搬送用車輌301の車載通信ユニット310を中継して、店舗通信ユニット210に送信する。店舗通信ユニット210は、受信した配送先についてのデータやバーコード情報に基づいて物品30の配送先の間違いや積込ミスなどがないかどうかを確認し、庫内温度履歴情報および出荷時の鮮度情報に基づいて賞味期限を算出し、賞味期限シール32の出力を行う。この賞味期限シール32を物品30に貼り付けることにより、その食品が一定の鮮度を維持可能な時期を確認することが容易となり、食品安全性を高めることができる。
【0052】
このようにして保冷庫通信装置13から搬送用車輌301の車載通信ユニット310を中継して店舗通信ユニット210が受信した積込日時、食材種類およびその量等の情報は、店舗表示制御部220によって表示制御されて、物品の種類やその量についての一覧や保冷庫1毎の内容物の一覧が、店舗ディスプレイ230に表示される(図18参照)。
【0053】
物品30は、保冷庫1の内部に収納されたまま搬送用車輌301から下ろされて、店舗201には物品30が保冷庫1ごと納品される。搬送中の保冷庫1は、開閉センサ19によりドアの開放があった場合にこれを検出して通報を行うように構成されているが、店舗201への納品後はドア開放があっても通報を行わないように設定することが可能である。ただし、一定時間を超えてドアの開放状態が継続した場合に通報が為されるようなオプション設定は可能である。このドア開放の通報を行わないモード設定は、表示パネル5や筐体2のその他の場所に設けられたモード設定スイッチにより設定が可能である。
【0054】
保冷庫1の店舗201への納品後は、制御部10において、温度センサ18による庫内温度監視が継続して行われ、温度センサ18により検出される庫内温度が庫内温度履歴情報として記憶装置15の庫内温度履歴記憶部15cに逐次格納される。また、保冷庫1の制御部10は、庫内温度異常が発生した場合には、庫内温度異常の通報を行う。記憶装置15の庫内温度履歴記憶部15cに格納される庫内温度履歴情報は、搬送中の庫内温度履歴情報と同様に、一定時間(例えば5分)毎に庫内温度値をサンプリングしたものであってもよいし、温度センサ18の検出する庫内温度値が変化した際の時刻および庫内温度値であってもよい。
【0055】
店舗201において物品30が消費された後、または契約に基づく保冷庫1の回収期限になると、保冷庫1が搬送用車輌301に積み込まれてカミサリー101に回収される。搬送用車輌301が店舗201を離れると、搬送用車輌301の車載通信ユニット310や保冷庫1の保冷庫通信装置13と店舗通信ユニット210との間の通信は自動的に終了する。
【0056】
<カミサリーにおける回収時の構成>
カミサリー101に回収された保冷庫1の保冷庫通信装置13は、カミサリー101において、カミサリー通信ユニット110との通信を開始する。ここで、保冷庫1の保冷庫通信装置13は、記憶装置15の庫内温度履歴記憶部15cに格納されている庫内温度履歴情報を読み出してカミサリー通信ユニット110に送信し、故障情報がある場合には同時に故障情報についてもカミサリー通信ユニット110に送信する。
【0057】
カミサリー通信ユニット110は、受信した庫内温度履歴情報や故障情報などを、情報管理センター401に送信する。
<情報管理センターにおける構成>
情報管理センター401には、管理コンピュータ401aが配備されており、受信した庫内温度履歴情報を分析して、物品30の鮮度管理情報を生成し、図5に示すように、物流サイクルを管理している物流本部601や店舗201の経営管理を行っている店舗管理本部701に情報提供する。また、故障情報を受信した場合には、メンテナンスを担当するサービスセンター501に連絡して適切な処理を手配する。
【0058】
さらに、管理コンピュータ401aは、図3に示すように、カミサリー通信ユニット110経由で各保冷庫1の制御部10から庫内温度履歴記憶部15cにある庫内温度履歴情報を取得し、それをデータベース430に格納する。そして、データベース430にある全ての保冷庫1の庫内温度履歴情報を分析することにより、保冷庫1の使用スケジュールや予冷開始時刻を演算したり、保冷庫1の故障あるいは部品交換について予知を行ったりする。
【0059】
〔保冷庫の制御部の物流サイクル各所における動作〕
保冷庫1の制御部10の動作について、以下に詳述する。
<出荷時>
保冷庫1が内部に物品30を収納した状態で出荷される際の制御部10等の動作を、図9に示す。保冷庫1では、制御部10が冷蔵と冷凍のモード選択を行うことが可能となっている。ステップS11では、カミサリー通信ユニット110の無線通信装置111から送信されてくる予冷開始命令および設定温度に応じて、制御部10が、蓄冷剤8を冷却させる必要があるか否かを判別する。制御部10が蓄冷剤8の冷却処理が必要であると判断した場合には、ステップS12に移行する。ステップS12では、制御部10が、圧縮機9の制御を行い、蓄冷剤8の冷却処理(凍結処理)を実行して予冷を行う。
【0060】
ステップS13では、冷却処理(凍結処理)が完了したか否か判別する。凍結処理が完了したと判断した場合にはステップS14に移行する。
ステップS14では、制御部10に接続されたバーコードリーダ20が、収納する物品30のバーコード情報等を読み込む。バーコード情報は、前述したように、物品30に貼り付けられたバーコードシール31を読み取るように構成することも可能であり、バーコードリスト33から各情報を読み取るように構成することも可能である。
【0061】
バーコード情報は、積込日時、食材の種類およびその量、鮮度計により計測した初期K値、カミサリー番号、庫内温度、その他の情報で構成される。ステップS15では、制御部10が、読み取ったバーコード情報を記憶装置15の物品情報記憶部15bに格納する。
ステップS16では、制御部10が、積込が終了したか否かを判別する。保冷庫1に積み込む物品30がまだある場合には、ステップS14に移行し、制御部10によりバーコード情報の読み込みおよび記憶装置15への格納処理が実行される。
【0062】
ステップS17では、制御部10が、バーコードリーダ20が管理データおよび配送する物品に関する情報を受信完了したか否かを判別する。管理データおよび配送する物品に関する情報の受信が完了したと判断した場合には、ステップS18に移行する。
ステップS18では、各保冷庫1が収納される搬送用車輌301および各保冷庫1の配送先のデータが確認され、各保冷庫1の表示パネル5に配送先である店舗201のデータと搬送用車輌301のデータとが表示される。
【0063】
ステップS19では、各保冷庫1がそれぞれの搬送用車輌301に積載されて、保冷庫1の保冷庫通信装置13が、搬送用車輌301に備え付けられている車載通信ユニット310に対して、記憶装置15に格納されている情報を送信する。
ステップS20では、ステップS19において車載通信ユニット310が受信した情報を車載ディスプレイ330に表示し、搬送用車輌301のドライバー等によって、的確な積載が行われたか否かの確認が行われる。ここで的確な積載がなされていることが確認されると搬送用車輌301は、各店舗201に向けて出荷していく。また、搬送用車輌301のドライバー等によって的確な積載がなされていないと判断した場合には、車載ディスプレイ330を操作すること等によって、再び物品30の収容作業を行うためにステップS14に戻り、同様の積載作業を繰り返す。
【0064】
<搬送中>
搬送中における保冷庫1の制御部10等の動作を、図10に示す。搬送用車輌301に積み込まれて搬送が開始されると、制御部10は、温度センサ18による庫内温度監視を開始する。そして、温度センサ18により検出される庫内温度値は、庫内温度履歴情報として記憶装置15の庫内温度履歴記憶部15cに逐次格納される。前述したように、一定時間毎に検出温度をサンプリングするように構成することも可能であり、また、一定以上の温度変化が生じた際にその時刻と庫内温度値を格納するように構成することも可能である。
【0065】
ステップS22では、制御部10が、温度センサ18により検出された庫内温度値が異常であるか否かを判断する。庫内温度値が所定の閾値温度を超えた場合には庫内温度異常であると判断し、ステップS23に移行する。ステップS23では、制御部10が、車載通信ユニット310に対し庫内温度異常通報を行う。
ここでは、制御部10が、保冷庫通信装置13を用いて車載通信ユニット310と近距離無線通信を行い、庫内温度異常が発生した旨の通報を通知する。なお、ここでの温度異常通報については、車載ディスプレイ330に表示されることにより、搬送用車輌301のドライバー等がその異常が起こったことについて認識することができる。
【0066】
ステップS24では、制御部10が、ドアが開放状態であるか否かを判別する。ここでは、筐体2の前面に取り付けられているドア3の開閉状態を検出するための開閉センサ19の検出信号に基づいてドア3が開放状態であるか否かを判別し、ドア3が開放状態である場合には、ステップS25に移行する。ステップS25では、制御部10が、車載通信ユニット310に対し開放異常通報を行う。ここでは、制御部10が、保冷庫通信装置13を用いて車載通信ユニット310と近距離無線通信を行い、ドア3が開放状態である旨の通報を通知する。なお、ここでの開放異常通報については、車載ディスプレイ330に表示されることにより、搬送用車輌301のドライバー等がその異常が起こったことについて認識することができる。
【0067】
搬送用車輌301が店舗201に到着して保冷庫通信装置13が店舗通信ユニット210との通信を開始するまで、制御部10は、庫内温度値の取得と、庫内温度異常監視およびドアの開閉監視を繰り返す。
<入荷時>
搬送用車輌301が店舗201に到着した際における保冷庫1の制御部10等の動作を、図11に示す。また、その際の情報通信の送受信を示す模式図を、図17に示す。ステップS31では、制御部10が、店舗201の店舗通信ユニット210からの無線を受信できたか否かによって通信が可能になったか否かを判別する。保冷庫通信装置13と店舗通信ユニット210との間で通信が確立されると、制御部10は、通信が可能になったと判断してステップS32に移行する。
【0068】
ステップS32では、各保冷庫1の記憶装置15に格納されている情報を保冷庫通信装置13から受信することにより、車載通信ユニット310が、各保冷庫1に収容されている物品30の情報の読み出しを行う。ステップS33では、車載通信ユニット310が、保冷庫通信装置13から受信した各保冷庫1の情報を一括して店舗通信ユニット210に対して送信する。
【0069】
ステップS34では、制御部10が、店舗通信ユニット210から受信した無線に基づいて、物品30の配送先および保冷庫1内に収納された物品30の積込ミスがないか否かを判別する。店舗通信ユニット210は、保冷庫1側から送信されるバーコード情報により配送されてきた物品30の確認を行い、誤りがないか否かについての確認結果を保冷庫通信装置13に向けて送信してくる。この店舗通信ユニット210から送信されてくる確認結果に基づいて、配送先の誤りや積込ミスなどの誤配送があった場合には、ステップS35に移行し、誤配送がなかったと判断した場合には、ステップS36に移行する。
【0070】
ステップS35では、制御部10が、誤配送である旨の通知を行う。例えば、保冷庫通信装置13から車載通信ユニット310に対し誤配送である旨の通報を送信し、車載ディスプレイ330に表示されることにより、搬送用車輌301のドライバー等が誤配送を認識することができる。また、制御部10が、店舗通信ユニット210に対して誤配送である旨の通報を送信し、店舗201の店員に誤配送を知らせるように構成することも可能である。この場合についても、店舗ディスプレイ230にその旨を表示させることができる。さらに、制御部10が、保冷庫1の表示パネル5においても、誤配送である旨の表示を行うように構成することも可能である。
【0071】
誤配送でない場合には、保冷庫1は搬送用車輌301から下ろされて、店舗201に納品される。この後においても、納品後の店舗201において制御部10による庫内温度監視が継続される。
ステップS36では、制御部10が庫内温度履歴情報を読み出して店舗通信ユニット210に送信する。ここでは、記憶装置15の庫内温度履歴記憶部15cに格納されている搬送中の庫内温度履歴情報が読み出され、制御部10の保冷庫通信装置13から店舗通信ユニット210に送信される。
【0072】
ステップS37では、制御部10が、庫内温度異常が発生したか否かを判別する。温度センサ18により検出される庫内温度が所定の閾値温度を超えていると判断した場合には、ステップS38に移行する。ステップS38では、制御部10が、庫内温度異常通報を通知する。例えば、保冷庫通信装置13を介して店舗通信ユニット210に庫内温度異常が発生した旨の通報を送信する。また、店舗ディスプレイ230にその旨を表示させたり、表示パネル5に庫内温度異常の表示を行ったり、警報音を鳴らしたりすることによって、店員などに警告することも可能である。
【0073】
ステップS39では、ドアの開閉監視が解除されたか否かが判別される。表示パネル5に設けられたモードスイッチなどが操作されて、開閉監視が解除されたと判断した場合には、ステップS42に移行する。一方、そうでない場合には、ステップS40に移行する。ステップS40では、制御部10が、ドアが開放状態であるか否かを判断する。開閉センサ19の検出信号に基づいてドアが開放状態であると制御部10が判断した場合には、ステップS41に移行する。ステップS41では、開放異常通報が行われる。ここでは、制御部10が、保冷庫通信装置13を介して店舗通信ユニット210にドアオープンである旨の通報を送信する。これと同時に、店舗ディスプレイ230にその旨を表示させたり、表示パネル5に開放異常の表示を行ったり、警報音を鳴らしたりすることによって、店員などに警告を行うことも可能である。また、ドアの開閉監視が解除されても一定時間を超えてドアの開放状態が継続した場合には、ドア開放異常を通報するように制御部10を構成することが可能である。
【0074】
保冷庫1が回収されて店舗201を離れると、店舗通信ユニット210との近距離通信が不可能となり、制御部10は通信を終了する。ステップS42では、通信の確立がしているか否かの判断を行い、店舗通信ユニット210との通信が確立している間は、ステップS36〜ステップS42の処理を制御部10が繰り返す。そして、搬送用車輌301は、積載している残りの保冷庫1の配送先に向かって運行していく。
【0075】
なお、店舗201においては、保冷庫1が長く駐留する場合に、電源レセプタクル6を介して圧縮機9への電源供給を行うと共に、制御部10のバックアップ電源であるバッテリーへの充電を行う。保冷庫1が店舗201に滞在する時間が短い場合には、店舗201における電源供給が行われないこともある。
<回収時>
カミサリー101に回収された後における保冷庫1の制御部10等の動作を、図12に示す。
【0076】
ステップS51では、制御部10の保冷庫通信装置13または車載通信ユニット310が、カミサリー通信ユニット110との通信が可能になったか否かの判断を行う。保冷庫通信装置13または車載通信ユニット310によりカミサリー通信ユニット110との通信が確立した場合に、制御部10は、カミサリー通信ユニット110との近距離無線通信が可能となったと判断しステップS52に移行する。
【0077】
ステップS52では、車載通信ユニット310が、保冷庫1の記憶装置15の庫内温度履歴記憶部15cに格納されている庫内温度履歴情報を保冷庫通信装置13から受信することにより読み出し、これをカミサリー通信ユニット110に送信する。この庫内温度履歴情報は、主に保冷庫1が店舗201に置かれていた間の庫内温度値に関するものであり、必要に応じてカミサリー101から店舗201への搬送時における庫内温度履歴情報、店舗201からカミサリー101への搬送時における庫内温度履歴情報を同時に送信するように構成することも可能である。
【0078】
ステップS53では、制御部10が、故障が発生しているか否かの判別を行う。制御部10が故障である旨の情報を取得した場合には、ステップS54に移行する。ステップS54では、車載通信ユニット310が、保冷庫1の記憶装置15に格納されている故障発生の情報を保冷庫通信装置13から受信することにより読み出し、カミサリー通信ユニット110に故障発生の通報を送信する。
【0079】
〔店舗通信ユニットの動作〕
店舗通信ユニット210の動作を、図13に示す。
ステップS60では、店舗通信ユニット210が、情報管理センター401から配送予定情報Aを受信する。これによって、配送される予定の物品30の種類やその量などの情報が店舗ディスプレイ230に表示される。
【0080】
ステップS61では、店舗通信ユニット210が、搬送用車輌301の車載通信ユニット310との通信が可能になったか否かを判断する。搬送用車輌301の車載通信ユニット310と通信が確立された場合に、店舗通信ユニット210は、保冷庫1との通信が可能になったと判断してステップS62に移行する。
ステップS62では、店舗通信ユニット210が、搬送用車輌301の車載通信ユニット310から送信されてくるデータを受信する。ここで受信するデータは、保冷庫1の配送先に関するデータや収納されている物品30のバーコード情報であり、積込日時、食材の種類およびその量、初期K値、カミサリー番号、庫内温度などの情報を含んでいる。
【0081】
ステップS63では、店舗通信ユニット210が、誤配送であるか否かを判断する。受信した物品30のバーコード情報のうち、積込日時、食材の種類およびその量、カミサリー番号などに基づいて、配送先の誤り、積込ミスなどがないかどうかを確認する。もしくは、保冷庫1の配送先に関するデータに基づいて、積込ミスなどがないかどうかを確認する。この確認作業によって、誤配送があると判断した場合にはステップS64に移行し、誤配送がないと判断した場合にはステップS65に移行する。
【0082】
ステップS64では、店舗通信ユニット210が、配送先の誤りや積込ミスがあるなどの誤配送通知を各保冷庫1の保冷庫通信装置13もしくは搬送用車輌301の車載通信ユニット310に対して送信する。
ステップS65では、店舗通信ユニット210が、配送が正常に行われた旨の配送確認通知を送信し、保冷庫1から送信されてくる庫内温度履歴情報を受信する。
【0083】
ステップS66では、ステップS61で店舗通信ユニット210が情報管理センター401から受信した配送予定情報Aに基づいて、店舗表示制御部220に設けられた演算処理部216が減算処理Mを行い、その結果を、店舗通信ユニット210が、情報管理センター401に対して送信する。
ステップS67では、店舗通信ユニット210が、物品30毎に賞味期限の判定を行う。例えば、図15に示すように、物品30のバーコード情報中に含まれる初期K値と搬送中の庫内温度履歴情報とに基づいて、現在の鮮度情報(K値)と、K値が一定値(鮮度基準)を超える時期とを推定し、この時期を賞味期限として設定する。そして、店舗通信ユニット210が、算出された賞味期限に基づいて賞味期限シールの作成を行う。ここでは、物品30毎にそれぞれ算出された賞味期限情報を賞味期限シール32に出力する。
【0084】
ステップS68では、店舗通信ユニット210が、保冷庫1から取得した庫内温度履歴情報を情報管理センター401に送信する。
ステップS69では、店舗通信ユニット210が、庫内温度異常通報を受信したか否かを判断する。店舗通信ユニット210が保冷庫1の保冷庫通信装置13もしくは搬送用車輌301の車載通信ユニット310から庫内温度異常通報を受信した場合には、ステップS70に移行する。ステップS70では、庫内温度異常が発生した旨を店舗ディスプレイ230に表示したり警告音の発生を行って店員に知らせる。また、ステップS70では、さらに店舗通信ユニット210が情報管理センター401に庫内温度異常が発生した旨の通報を送信するように構成することが可能である。
【0085】
ステップS71では、店舗通信ユニット210が、開放異常通報を受信したか否かを判断する。保冷庫1の保冷庫通信装置13もしくは搬送用車輌301の車載通信ユニット310から店舗通信ユニット210が開放異常通報を受信した場合には、ステップS72に移行する。ステップS72では、店舗通信ユニット210が、ドアオープンである旨を店舗ディスプレイ230に表示したり警告音の発生を行って店員に知らせる。また、ステップS72では、さらに店舗通信ユニット210が情報管理センター401に開放異常が発生した旨の通報を送信するように構成することが可能である。
【0086】
ステップS73では、店舗通信ユニット210が、搬送用車輌301の車載通信ユニット310との通信が確立しているか否の判断を行い、通信が可能な状態であればステップS69に移行してそれ以降の処理を繰り返す。
〔情報管理センターの基本動作〕
情報管理センター401の管理コンピュータ401aにおける動作を、図14に示す。
【0087】
情報管理センター401では、ステップS80において、店舗通信ユニット210に対して、配送がなされる予定の物品30の情報を示す配送予定情報Aを送信する。
ステップS81では、情報管理センター401が、庫内温度履歴情報を受信したか否かを判断する。庫内温度履歴情報を受信した場合には、ステップS82に移行する。ステップS82では、受信した庫内温度履歴情報を分析して温度管理情報や鮮度管理情報などを作成する。作成された温度管理情報や鮮度管理情報などは、物流サイクルを管理する物流本部601や店舗201の経営管理を行う店舗管理本部701などに情報管理センター401から提供される。
【0088】
ステップS83では、情報管理センター401が、故障通報を受信したか否かを判断する。保冷庫1に故障が発生した旨の通報を受信した場合には、ステップS84に移行する。ステップS84では、メンテナンスを担当するサービスセンター501に故障が発生した旨の通報を情報管理センター401が行う。この通報は、情報管理センター401の管理コンピュータ401aが自動的にサービスセンター501のホストコンピュータに通報を送信するように構成することも可能であり、またサービスエンジニアの携帯端末などに通報を送信するように構成することも可能である。
【0089】
ステップS85では、管理コンピュータ401aが、庫内温度異常通報を受信したか否かを判断する。庫内温度異常通報を受信した場合には、ステップS86に移行する。ステップS86では、管理コンピュータ401aが、庫内温度異常に対応するための処理を実行する。例えば、保冷庫1を搬送中の搬送用車輌301に搭載されている車載通信ユニット310から庫内温度異常通報を受信した場合には、管理コンピュータ401aが、当該車載通信ユニット310に警告の通報を送信するか、あるいはその搬送用車輌301のドライバーが携帯している携帯端末に通報を送信する。また、納品先の店舗201に設置されている店舗通信ユニット210からの庫内温度異常通報を受信した場合には、管理コンピュータ401aが、その店舗通信ユニット210に警告の通報を送信するか、あるいはその店舗201に設置されている他の通信装置に通報を送信する。
【0090】
ステップS87では、管理コンピュータ401aが、開閉異常通報を受信したか否かを判断する。開放異常通報を受信した場合には、ステップS88に移行する。ステップS88では、管理コンピュータ401aが、開放異常に対応するための処理を実行する。例えば、保冷庫1を搬送中の搬送用車輌301に搭載されている車載通信ユニット310から開放異常通報を受信した場合には、当該車載通信ユニット310に警告の通報を送信するか、あるいはその搬送用車輌301のドライバーが携帯している携帯端末に通報を送信する。また、納品先の店舗201に設置されている店舗通信ユニット210からの開放異常通報を受信した場合には、その店舗通信ユニット210に警告の通報を送信するか、あるいはその店舗201に設置されている他の通信装置に通報を送信する。
【0091】
ステップS89においては、ステップS80において店舗通信ユニット210に対して送信した配送予定情報Aに対する返答を、店舗通信ユニット210から受信する。ここでは、店舗表示制御部220における演算処理部216が行った配送予定量からの減算処理Mの物品ごとの結果について、店舗通信ユニット210から情報が送信されてくる。
【0092】
ステップS90では、カミサリー通信ユニットに対して、ステップS89において店舗通信ユニット210から受信した減算処理の結果に基づいて、再配送もしくは回収の手配指令を送信する。
〔特徴〕
(1)
物流サイクルにおいては、配送される物品、その量およびその組み合わせは各保冷庫によって様々であり、配送状況について把握することが困難となる場合が多い。
【0093】
しかし、本実施形態の物流サイクルにおける配送状況管理システムでは、搬送用車輌301及び配送先の店舗201に設けられた表示装置340,240において、制御部10が有している配送物品30についてのデータが表示される。このため、配送物の配送状況を視認することができ、配送物の配送状況を管理する上での利便性を向上させることができるようになる。また、店舗201においては、店舗への陳列、調理に必要な物品30がどれだけ届いたのかということを簡便に確認することができる。
【0094】
(2)
本実施形態の物流サイクルにおける配送状況管理システムでは、表示制御部220、320が保冷庫別に表示制御を行うため、保冷庫1ごとに物品30の管理を行う場合の利便性を向上させることができる。すなわち、図18および図19に示すように、店舗201に届けられた複数の保冷庫(A、B、C)に同じ種類の物品Xが収容されている場合であっても、保冷庫別の一覧表示によって保冷庫ごとに収容されている内容物の分量を把握することができるので、必要な分量(物品Xを100グラム)が収容されている保冷庫Cのみを選択的に取り出すことが可能となる。これにより、保冷庫A、Bについては不必要なドアの開閉を抑制することができ、保冷庫のエネルギーのロスを抑えることができる。また、保冷庫1のドア3を開けることなく、内容物の種類及びその量を確認することができるようになる。
【0095】
(3)
本実施形態の物流サイクルにおける配送状況管理システムでは、図20に示すように、搬送用車輌301において車載表示制御部320が設けられているため、搬送用車輌301においても配送する物品の積載状況を把握することができる。これにより、搬送用車輌301に積載される各保冷庫1の物品リストなどを用いて、車載ディスプレイ330の表示と照らし合わせれば、保冷庫1の搬送用車輌301への積載時点において、積み込みの確認を行うことができ、積載に抜けが生じることを抑えることができる。
【0096】
(4)
本実施形態の物流サイクルにおける配送状況管理システムでは、搬送用車輌301が積載している保冷庫1が数多くある場合等において、各保冷庫1の保冷庫通信装置13から個別に店舗通信ユニット210に対して情報を送信するのではなく、各保冷庫1からの送信は、車載通信ユニット310を中継させて送信している。これにより、車載通信ユニット310が、これらの情報をまとめた形で各店舗通信ユニット210に対して一括送信して、通信の負担を低減するようにしている。
【0097】
(5)
本実施形態の物流サイクルにおける配送状況管理システムでは、配送がなされた分の物品30の情報と、店舗記憶部215に格納されている配送予定情報Aと店舗201の店舗表示装置240が比較表示することが可能となり、配送状況をより把握しやすくすることができる。これにより、誤配送された物品30や、未配送の物品30等についても容易に把握することができるようになる。
【0098】
(6)
本実施形態の物流サイクルにおける配送状況管理システムでは、物品30が配送されるごとに演算処理部216によって減算処理Mが行われるため、配送が完了するまでの各物品の必要量等を、物品30が配送されてくるごとに把握することができるようになり、配送状況の現状をより容易に把握することが可能となる。なお、例えば、図23に示すように、配送予定情報Aを1日の配送予定量として設定している場合などでは、上記減算処理Mの結果が「0」になれば、正常な分量の配送が行われたことになる。また、上記減算処理Mの結果が「マイナス」になれば、配送予定以上の量が誤って届けられたと判断することができるようになり、上記減算処理Mの結果が「プラス」になれば、配送が不足していると判断することができるようになる。
【0099】
(7)
本実施形態の物流サイクルにおける配送状況管理システムでは、配送予定情報Aに基づいた配送がなされていないと店舗表示制御部220が判断した場合には、図24に示すように、誤配や未配送の物品30があった旨を情報管理センター401に対して知らせることにより、誤配の場合には回収がされ、未配送の場合には再配送がされるように手配することができる。これにより、各店舗201に対する物品30の配送管理をより円滑に行うことができるようになる。
【0100】
〔変形例〕
(A)
搬送用車輌301の配送ルートは様々であるが、情報管理センター401がこのような各搬送用車輌301の配送ルートについても情報管理を行うような構成にしてもよい。例えば、ある店舗201において、配送された物品に不足が発生し、再配送を行う場合には、その不足が発見された後、最も早くカミサリー101を出荷してその不足の発生した店舗201に配送できるルートを通過する搬送用車輌301を選んで、不足分をいち早くその店舗201に届けることができるようになる。
【0101】
(B)
保冷庫1の保冷庫通信装置13がPHSや携帯電話などの無線通信機能を備え、情報管理センター401との情報の送受信を直接行うような構成とすることも可能である。
(C)
保冷庫1を搬送する手段として、車輌を例としてあげたが、輸送手段は車輌に限定されるものではなく、船舶や航空機でもよい。
【0102】
【発明の効果】
請求項1に係る物流サイクルにおける配送状況管理システムでは、少なくとも搬送用車輌もしくは配送先の一方に設けられた表示装置によって、情報部が有している配送物データを受信して表示する。このため、配送物の配送状況を視認することができ、配送物の配送状況を管理する上での利便性を向上させることができるようになる。
【0103】
請求項2に係る物流サイクルにおける配送状況管理システムでは、表示制御部が、配送物情報部から情報を受信して、その情報を表示制御して表示部に表示することができる。このため、配送物情報部から受信した情報そのままを表示するだけではなく、例えば、視認しやすいようするなどして、情報を加工して表示することができるようになる。
【0104】
請求項3に係る物流サイクルにおける配送状況管理システムでは、表示制御部が配送装置別に表示制御を行うため、配送装置ごとに配送物の管理を行う場合の利便性を向上させることができる。
請求項4に係る物流サイクルにおける配送状況管理システムでは、配送物情報部の第1無線通信部と、配送先に設けられている表示制御部の第2無線通信部との間で無線による通信を行うことができる。そして、この無線通信に基づいて、配送先に設けられている表示制御部が、配送物の情報の示制御を行うことができるため、物流管理における利便性を、配送先において向上させることができる。
【0105】
請求項5に係る物流サイクルにおける配送状況管理システムでは、搬送用車輌に積載される複数の配送装置について、それぞれの配送装置に収容されている配送物についての情報を各配送装置の第1通信部が個別に第2通信部に対して送信するのではなくて、第3通信部を介して第2通信部に対して一括して情報の送信を行うことができるようになるため、通信負担を低減することが可能となる。
【0106】
請求項6に係る物流サイクルにおける配送状況管理システムでは、配送された配送物の情報と、配送先記憶部に格納されている配送予定情報とを配送先の表示装置が比較表示することが可能となり、配送状況をより把握しやすくすることができる。
請求項7に係る物流サイクルにおける配送状況管理システムでは、配送物が届けられるごとに演算処理部によって演算処理が行われるため、配送が完了するまでの配送物必要量等を、配送されてくる段階ごとに把握することができるようになり、配送状況の現状把握をより容易に行うことが可能となる。
【0107】
請求項8に係る物流サイクルにおける配送状況管理システムでは、配送物の統括管理を行う管理センターに対して演算処理の結果を送信するため、管理センターが、各配送先の配送状況の現状把握を行うことができるようになる。これにより、各配送先に対する配送物の配送管理をより円滑に行うことができるようになる。
【0108】
請求項9に係る配送状況管理装置では、このため、配送物の配送状況を搬送用車輌もしくは配送先において視認することができ、配送物の配送状況を管理する上での利便性を向上させることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】保冷庫の外観を示す斜視図。
【図2】保冷庫の内部構造を示す説明図。
【図3】保冷庫の制御部を示すブロック図。
【図4】搬送用車輌と店舗との通信を示すブロック図。
【図5】システムの概略構成を示す説明図。
【図6】出荷時の説明図。
【図7】搬送時及び入荷時の説明図。
【図8】回収時の説明図。
【図9】出荷時の制御フローチャート。
【図10】搬送中の制御フローチャート。
【図11】入荷時の制御フローチャート。
【図12】回収時の制御フローチャート。
【図13】店舗通信ユニットの制御フローチャート
【図14】管理センターの制御フローチャート。
【図15】K値を用いた鮮度情報管理および賞味期限判定の説明図。
【図16】物品情報を記憶装置へ入力する説明図。
【図17】入荷時における店舗の模式図。
【図18】店舗ディスプレイおよび車載ディスプレイにおける表示の説明図。
【図19】保冷庫別の表示とその利用方法の説明図。
【図20】車載ディスプレイの説明図。
【図21】車載通信ユニットによる情報の一括送信の説明図。
【図22】配送予定情報の説明図。
【図23】減算処理の説明図。
【図24】再配送・回収の手配の説明図。
【図25】複数の種類の物品を複数の保冷庫に収容する際の説明図。
【図26】複数の種類の保冷庫が複数の車輌に積載される際の説明図。
【図27】複数の種類の物品を車輌が複数の店舗に配送する際の説明図。
【図28】複数の種類の物品が複数の配送ルートによって配送される様子を示す説明図。
【符号の説明】
1 配送装置(保冷庫)
10 配送物情報部(制御部)
13 第1通信部(保冷庫通信装置)
30 配送物(物品)
101 配送元(カミサリー)
201 配送先(店舗)
210 第2通信部、受信部(店舗通信ユニット)
215 配送先記憶部(店舗記憶部)
216 演算処理部
220 表示制御部(店舗表示制御部)
230 表示部(店舗ディスプレイ)
240 表示装置、配送状況管理装置(店舗表示装置)
301 搬送用車輌
310 第3通信部、受信部(車載通信ユニット)
320 表示制御部(車載表示制御部)
330 表示部(車載ディスプレイ)
340 表示装置、配送状況管理装置(車載表示装置)
401 管理センター(情報管理センター)
A 配送予定情報
M 演算処理(減算処理)
【発明の属する技術分野】
本発明は、物流サイクルにおける配送状況管理システムおよび配送状況管理装置、特に、配送物が配送装置に収容された状態で搬送用車輌に積載され配送元から配送先に配送される物流サイクルにおいて、配送物についての配送状況の管理を行う、物流サイクルにおける配送状況管理システムおよび配送状況管理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
低温を維持した状態で搬送・納品を行う必要のある生鮮食料などの物品は、通常断熱効果を備える保冷庫と呼ばれる箱に収容され、その保冷庫が搬送用車輌に積載されて配送されることにより物流が行われる。このような保冷庫では、冷凍機などにより温度維持がなされているが、温度管理が行われていないのが現状である。このため、保冷庫のドアが開いたままになっていたり、故障が発生していたりしても、ドライバーなどの搭乗員が注意していないと見過ごす場合があり、内部温度の上昇やひいては物品のダメージにつながるおそれがある。
【0003】
また、配送先や納品する物品の点検は人手に頼っており、配送元であるカミサリーと呼ばれる一次加工工場での積載ミス、配送先まちがい、配送先である店舗での受け入れミス、配送時のドライバーと店舗側店員との連絡ミスにより配送品放置などが起こりがちであり、物流ロスが生じる原因となっている。
上述のような従来の物流サイクルにおける問題点を解消するために、本願出願人は、冷蔵・冷凍食料品などの特に低温維持を要する物品の物流において、配送時の保冷庫の状態、配送時及び配送先における保冷庫内の状態などを監視して、内部に収納された物品の安全管理、物流サイクル中の管理情報の分析などを行うようにしたシステムを、既に開発し、出願している(例えば、特許文献1)。
【0004】
このようなシステムによれば、鮮度の劣化、誤配等を防止でき、安心かつ確実な物流を実現することができる。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−333263号公報 (第3−12頁、第4図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述のようなシステムでは、主に、配送元と、配送元から保冷庫が供給される配送先と、それらの間で保冷庫を搬送する車輌とによって物流サイクルを構成している。すなわち、配送元から出荷された保冷庫は車輌により各配送先に配送され、各配送先で回収された保冷庫が車輌によって配送元に集められる。
【0007】
このようなシステムにおいては、配送元及び各配送先が管理センターに公衆回線を介して接続されており、管理センターと配送元及び各配送先との間で情報のやりとりが行われる。また、保冷庫については、例えば、機器の故障が発生したり、ドアが開放されていたままになっていたり、あるいは温度の異常上昇が認められたりした場合などには、ブザー等の警報を発するような設定がされている。その他にも、配送先に到着したことを検知して、ブザーを鳴らしたり、LEDを点灯したりすることも行われている。
【0008】
このようにして物品の配送に用いられている保冷庫は数多く存在する。そして、このように数多く存在する保冷庫においては、収容される物品が各保冷庫によって異なっていたりまたは同じであったりと、各保冷庫に収容する物品の種類の組み合わせは多種多様となる(図25参照)。また、その収容される物品の量についても各保冷庫によって異なっていたりまたは同じであったりと、多様である。さらには、このような各保冷庫の搬送に用いられる搬送用車輌についても、各保冷庫によってまちまちであり(図26参照)、また、搬送用車輌ごとによって配送を行いながら移動する各店舗の搬送ルートは様々である(図27参照)。
【0009】
したがって、これらの物品の流通ルートは、収容される保冷庫、搬送用車輌ごとに異なった複雑なものとなり(図28参照)、配送状況について把握することが困難となっている。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の課題は、配送物の配送状況を管理する上での利便性を向上させることができる、物流サイクルにおける配送状況管理システムおよび配送状況管理装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る物流サイクルにおける配送状況管理システムは、配送物が配送装置に収容された状態で搬送用車輌に積載され配送元から配送先に配送される物流サイクルにおいて、配送物についての配送状況を管理する情報管理システムであって、配送物情報部と、表示装置とを備えている。配送物情報部は、配送装置に設けられ、配送物についての配送物データを有している。ここでの配送物データとは、例えば、配送される物品名やその量や物品の製造日時のデータ等である。表示装置は、少なくとも搬送用車輌もしくは配送先の一方に設けられ、配送物情報部が有している配送物データを受信することにより表示する。
【0011】
ここでは、収容される物品、その量およびその組み合わせは各保冷庫によって様々である。さらには、このような各保冷庫が搬送される搬送用車輌も、配送装置によって異なり、また、搬送用車輌ごとによって搬送ルートは様々である。したがって、これらの物品の流通ルートは、収容される保冷庫、搬送用車輌ごとに異なった複雑なものとなり、配送状況について把握することが困難となる恐れがある。
【0012】
しかし、請求項1に記載の物流サイクルにおける配送状況管理システムでは、少なくとも搬送用車輌もしくは配送先の一方に設けられた表示装置によって、情報部が有している配送物データを受信して表示する。このため、配送物の配送状況を視認することができ、配送物の配送状況を管理する上での利便性を向上させることができるようになる。
【0013】
例えば、表示装置が搬送用車輌に設けられている場合には、物流管理における利便性を、搬送用車両において向上させることができるようになる。すなわち、この場合には、搬送用車輌において、ドライバー等が、配送物の配送状況を容易に把握することができるようになる。
請求項2に係る物流サイクルにおける配送状況管理システムは、請求項1に記載の物流サイクルにおける配送状況管理システムであって、表示装置は、配送物情報部の有している情報を受信して表示制御を行う表示制御部と、表示制御部と接続された表示部とを有している。ここでの表示部とは、ディスプレイ等の情報を表示する画面などのことをいう。
【0014】
ここでは、表示制御部が、配送物情報部から情報を受信して、その情報を表示制御して表示部に表示することができる。このため、配送物情報部から受信した情報そのままを表示するだけではなく、例えば、視認しやすいようするなどして、情報を加工して表示することができるようになる。
請求項3に係る物流サイクルにおける配送状況管理システムは、請求項2に記載の物流サイクルにおける配送状況管理システムであって、表示制御部は、配送物データを配送装置別に表示する。
【0015】
ここでは、表示制御部が配送装置別に表示制御を行うため、配送装置ごとに配送物の管理を行う場合の利便性を向上させることができる。
例えば、配送先に届けられた複数の配送装置に同じ種類の配送物が収容されている場合であっても、配送装置ごとに収容されている配送物の分量を把握することができるので、必要な分量が収容されている配送装置を選択的に取り出すことが可能となる。
【0016】
請求項4に係る物流サイクルにおける配送状況管理システムは、請求項2または3に記載の物流サイクルにおける配送状況管理システムであって、配送物情報部は、無線による通信が可能な第1通信部を有している。そして、表示制御部は、配送先の表示装置に設けられている。この表示制御部は、第1通信部と無線による通信が可能な第2通信部を有している。
【0017】
ここでは、配送物情報部の第1無線通信部と、配送先に設けられている表示制御部の第2無線通信部との間で無線による通信を行うことができる。そして、この無線通信に基づいて、配送先に設けられている表示制御部が、配送物の情報の示制御を行うことができるため、物流管理における利便性を、配送先において向上させることができる。
【0018】
例えば、配送先に設けられている表示制御部によって表示制御された表示部を、配送先においてその店員などが見ることができるため、配送物の配送状況を配送先において容易に把握することができるようになる。
請求項5に係る物流サイクルにおける配送状況管理システムは、請求項2または3に記載の物流サイクルにおける配送状況管理システムであって、配送装置の配送を行う搬送用車輌に設けられ、無線による通信が可能な第3通信部をさらに備えている。そっして、配送物情報部は、搬送用車輌に設けられた第3通信部と無線による通信が可能な第1通信部を有している。表示制御部も、搬送用車輌に設けられた第3通信部と無線による通信が可能な第2通信部を有している。そして、この表示制御部は、配送先の表示装置に設けられている。
【0019】
ここでは、配送物情報部の第1無線通信部と、配送先に設けられている表示制御部の第2無線通信部との間に、搬送用車輌に設けられた第3通信部を介して無線による通信を行うことができる。したがって、搬送用車輌に積載される複数の配送装置について、それぞれの配送装置に収容されている配送物についての情報を各配送装置の第1通信部が個別に第2通信部に対して送信するのではなくて、第3通信部を介して第2通信部に対して一括して情報の送信を行うことができるようになるため、通信負担を低減することが可能となる。
【0020】
請求項6に係る物流サイクルにおける配送状況管理システムは、請求項4または5に記載の物流サイクルにおける配送状況管理システムであって、表示制御部は、配送先記憶部を有している。この配送先記憶部は、配送物の配送予定を示す配送予定情報を格納することができる。この配送予定情報は、配送物の統括管理を行う管理センターから表示制御部に対して送信されてくる。ここでの配送予定情報とは、配送装置によって配送される予定の配送物についての名称やその量等についての情報であり、配送先ごとに設定される情報である。
【0021】
ここでは、配送された配送物の情報と、配送先記憶部に格納されている配送予定情報とを配送先の表示装置が比較表示することが可能となり、配送状況をより把握しやすくすることができる。例えば、これにより、誤配送された配送物や、未配送の配送物等について容易に把握することが可能となる。
請求項7に係る物流サイクルにおける配送状況管理システムは、請求項6に記載の物流サイクルにおける配送状況管理システムであって、表示制御部は、演算処理部を有している。この演算処理部は、第2通信部が第1通信部もしくは第3通信部から受信した情報に基づいて、配送物が配送先に配送されるごとに配送されてきた各配送物の量についての演算処理を行う。ここでの演算処理とは、例えば、配送予定情報から把握される各配送物の配送予定量から、その配送物が配送される毎に配送された量の分だけ減算していく減算処理等が考えられる。
【0022】
ここでは、配送物が届けられるごとに演算処理部によって演算処理が行われるため、配送が完了するまでの配送物必要量等を、配送されてくる段階ごとに把握することができるようになり、配送状況の現状把握をより容易に行うことが可能となる。
請求項8に係る物流サイクルにおける配送状況管理システムは、請求項7に記載の物流サイクルにおける配送状況管理システムであって、第2通信部は、管理センターに対して演算処理の結果を送信する。
【0023】
ここでは、配送物の統括管理を行う管理センターに対して演算処理の結果を送信するため、管理センターが、各配送先の配送状況の現状把握を行うことができるようになる。これにより、各配送先に対する配送物の配送管理をより円滑に行うことができるようになる。例えば、誤配送された配送物の回収や、未配送の配送物について、配送する手配を行うことができるようになる。
【0024】
請求項9に係る配送状況管理装置は、配送物が配送物についての配送物データを有する配送装置に収容された状態で搬送用車輌に積載され配送元から配送先に配送される物流サイクルにおいて、少なくとも搬送用車輌もしくは配送先の一方に設けられ、配送物についての配送状況を管理する配送状況管理装置であって、受信部と、表示部とを備えている。ここでの配送物データとは、例えば、配送される物品名やその量や物品の製造日時のデータ等である。受信部は、配送装置から配送物データを受信する。表示部は、受信部が受信した配送物データを表示する。
【0025】
ここでは、収容される物品、その量およびその組み合わせは各保冷庫によって様々である。さらには、このような各保冷庫が搬送される搬送用車輌も、配送装置によって異なり、また、搬送用車輌ごとによって搬送ルートは様々である。したがって、これらの物品の流通ルートは、収容される保冷庫、搬送用車輌ごとに異なった複雑なものとなり、配送状況について把握することが困難となる恐れがある。
【0026】
しかし、請求項9に記載の配送状況管理装置は、少なくとも搬送用車輌もしくは配送先の一方に設けられており、配送装置が有している配送物データを、受信部が受信することによって表示部において表示する。このため、配送物の配送状況を搬送用車輌もしくは配送先において視認することができ、配送物の配送状況を管理する上での利便性を向上させることができるようになる。
【0027】
例えば、表示装置が搬送用車輌に設けられている場合には、物流管理における利便性を、搬送用車両において向上させることができるようになる。すなわち、この場合には、搬送用車輌において、ドライバー等が、配送物の配送状況を容易に把握することができるようになる。
【0028】
【発明の実施の形態】
〔本実施形態における物流の概略〕
本発明の一実施形態に係る物流サイクルの情報管理システムの概略を、図5に示す。
ここに示す物流サイクルでは、まず、物品30を収容した保冷庫1が、搬送用車輌301のコンテナ302内に収納され(図4)、供給元であるカミサリー101から供給先である店舗201に向けて搬送される。搬送用車輌301が店舗201に到着すると、当該店舗201に配送すべき保冷庫1が、搬送用車輌301から下ろされる。そして、この店舗201において保冷庫1に収容されていた物品30が消費された時又は一定の契約時間が終了した時に、保冷庫1の回収が行われる。回収は、保冷庫1を搬送用車輌301に積載して、カミサリー101へと運ぶことにより行われる。
【0029】
保冷庫1に収容される物品30については、出荷時、搬送時、納品時の各段階において、庫内温度情報などの情報が保冷庫1の記憶装置15の温度履歴記憶部に記録される。そして、このような情報は、保冷庫1に備わる保冷庫通信装置13によって、店舗201やカミサリー101などに対して送信される。
このような物流システムにおいては、出荷前においては、物品30を保冷庫1に収容した日時、収容された食材種類およびその量、鮮度計による計測値、カミサリー101に関するデータ、保冷庫内の温度などのデータが、各保冷庫1の記憶装置15に入力される。さらに、保冷庫1が配送される配送先についてのデータ(どこに配送されるのか)と保冷庫1の配送に用いられる搬送用車輌についてのデータ(どの搬送用車輌が用いられるのか)とからなる管理データなどのデータについても、各保冷庫1の記憶装置15に入力される。このようにして保冷庫1に入力された各情報は、保冷庫1の保冷庫通信装置13によって、搬送用車輌301の車載通信ユニット310や配送先である各店舗201の店舗通信ユニット210に対して無線送信される。そして、配送される物品30についての情報等が、搬送用車輌301のディスプレイにおいて表示されたり、配送先である各店舗201のディスプレイにおいて表示されたりしている。
【0030】
そして、保冷庫1に設けられた記憶装置15に記憶された情報をもとに、カミサリー101や、情報管理センター401において物流システムの情報管理が行われる。
以下、本実施形態における各構成の詳細を説明する。
〔保冷庫について〕
本発明の一実施形態に係る保冷庫1を、図1〜図3に示す。保冷庫1は、その内部に、搬送・保管時に低温を維持する必要がある食品などの物品30を収納する。そして、保冷庫1は、物品を収納した状態で店舗201などの配送先に運ばれ、物品30を納品する役割を果たす。この保冷庫は、物流に用いられるものであるため、コールドロールボックス(CRB)とも呼ばれている。
【0031】
図1に示すように、保冷庫1は、構造的には、筐体2と、筐体2の前面に開閉自在に取り付けられるドア3と、筐体2の下面に取り付けられる移動用のキャスター部4とから構成されている。また、保冷庫1は、各種情報を表示するための表示パネル5、電源供給を受けるための電源レセプタクル6、制御部10などを備えている。
【0032】
<筐体>
筐体2は、断熱性の高い材料で構成されており、ドア3を閉止した場合に内部が気密状態を維持するように構成される。図2に示すように、筐体2の内部は、物品を収納するための収納用空間7となっている。また、筐体2の内部には、収納用空間7を低温に維持するための蓄冷剤8が設けられている。さらに、収納用空間7の上部には、蓄冷剤8を冷却するための圧縮機9等が設けられている。
【0033】
<表示パネルおよび電源レセプタクル>
表示パネル5は、内部に収容されている物品名やその量、庫内温度、モード、バッテリー交換が必要な旨の警告などの表示を行う。また、保冷庫1の配送先である店舗201の表示や配送に用いられる搬送用車輌301の表示なども行う。電源レセプタクル6には、配送元となるカミサリー(一次加工工場)101や配送先となる店舗201からの電源線が接続される。この電源レセプタクル6は、圧縮機9への電源供給を行うと共に、制御部10のバックアップ電源であるバッテリー(図示せず)への充電を行う。このように、カミサリー101や店舗201において、電源線が接続された状態で、配送中の保冷能力を確保するために、保冷庫1において圧縮機9等による蓄冷剤8の予冷が行われる。
【0034】
<制御部>
保冷庫1の制御部10は、CPU、ROM、RAMなどにより作動するプログラムに従って各種制御を行うものであって、図3に示すように、温度センサ18、開閉センサ19、バーコードリーダ20、表示パネル5、圧縮機駆動部21を介して圧縮機9などと保冷庫1内において接続されている。また、制御部10は、保冷庫通信装置13、記憶装置15などを備えている。
【0035】
保冷庫通信装置13は、カミサリー101内に設置された通信ユニット110、店舗201内に設置された通信ユニット210、および車載通信ユニット310などとの近距離通信が可能な通信装置であり、Bluetooth、HomeRF、IEEE802.11Bなどの電波を用いた無線通信装置や、IrDAなどの赤外線を用いた無線通信装置を採用し得る
記憶装置15は、管理データ記憶部15aと、物品情報記憶部15bと、温度履歴記憶部15cとを有している。管理データ記憶部15aは、保冷庫1が配送される配送先の店舗201に関するデータや配送に用いられる搬送用車輌301に関するデータなどの管理データを格納する。物品情報記憶部15bは、配送元であるカミサリー101において、物品30の各データが入力されるところであり、物品30を保冷庫1に収容した日時、収容された食材種類およびその量、鮮度計による計測値、カミサリー101に関するデータ、保冷庫内の温度などのデータ、または保冷庫内に積載される物品リスト等の情報が格納される。温度履歴記憶部15cは、搬送中および配送先における保冷庫1の状態情報や内部の物品30に関する状態情報などの各種データを格納する。このような記憶装置15としては、プログラムを作動させるためのRAMと共用することも可能であるし、EEPROMやフラッシュメモリなどの書換可能なROMを用いることも可能であるし、ハードディスク(HD)、フレキシブルディスク(FD)、光磁気ディスク(MO)などの記録媒体を駆動するドライブを用いることも可能である。ここでは、記憶装置15として、EEPROMを採用している。
【0036】
圧縮機9は、制御部10に対して圧縮機駆動部21を介して接続されており、圧縮機駆動部21による動作制御により、冷媒を介して蓄冷剤8の冷却を行う。温度センサ18は、庫内温度を計測するためのものであり、収納用空間7に配置されている。検出した庫内温度値は、庫内温度の時系列データとして、庫内温度履歴記憶部15cに記憶されることになる。庫内温度履歴記憶部15cには、このように庫内温度履歴情報が記憶されていくが、カミサリー通信ユニット110経由で情報管理センター401の管理コンピュータ401aへと庫内温度履歴情報を送った後には、庫内温度履歴記憶部15cからそれまでの庫内温度履歴情報が消去される。
【0037】
開閉センサ19は、ドア3が筐体2に対して密閉状態であるか否かを検出するためのセンサであり、光電スイッチや近接スイッチなどのセンサデバイスが採用される。
バーコードリーダ20は、保冷庫1の制御部10と接続されており、カミサリー101において各保冷庫1が出荷される際に、庫内に積載される物品のリストを入力したり、保冷庫1の配送先201についてのデータや配送に用いられる搬送用車輌301についてのデータを入力したりする入力作業の際に用いるものである。このようにして入力された物品30についての情報は、管理データ記憶部15aと物品情報記憶部15bとに格納される。物品30についての情報としては、このほか積込日時、食材の種類およびその量などの情報が挙げられる。バーコードリーダ20は、バーコードリーダ用のインターフェイスのみが搭載されている構成であってもよい。
【0038】
〔物流サイクルの情報管理システムについて〕
図5、図6、図7、図8に、保冷庫1を用いた物流サイクルの情報管理システムの概要構成を示す。
<カミサリーにおける出荷時の構成>
カミサリー101には、図3に示すように、カミサリー通信ユニット110が設置されている。カミサリー通信ユニット110は、複数の保冷庫1に対して無線で通信を行う無線通信装置111を有している。この無線通信装置111は、Bluetoothの技術を用いて、通信が可能な近距離に保冷庫1が存在する場合に自動的に通信を確立し、保冷庫1の保冷庫通信装置13と双方通信する。これにより、カミサリー通信ユニット110は、保冷庫1に搭載されている保冷庫通信装置13との間でデータの送受信ができる。
【0039】
また、カミサリー通信ユニット110は、インターネットなどを介して情報管理センター401の管理コンピュータ401aとのデータの送受信が可能である。具体的には、カミサリー通信ユニット110は、カミサリー101内に設置されたルータやモデムなどを介してインターネット接続が可能であり、必要に応じて情報管理センター401との間でデータ送受信を行うように構成されている。
【0040】
カミサリー101において保冷庫1内に積み込まれる物品30には、積込日時、食材種類およびその量、鮮度計により計測されたK値、カミサリー番号、庫内温度などがバーコード化されたバーコードシール31が貼着される。保冷庫1に積み込まれる物品が食品である場合には、鮮度計によりK値の測定を行い、積込時の初期K値として記録される。このK値や食材種類およびその量などのデータが、バーコード化されている。すなわち、出荷時においては、バーコードリーダ20によって各物品30のバーコードシール31のデータが読み込まれ、物品の種類や量についてのデータが、保冷庫1ごとの記憶装置15(図3参照)の物品情報記憶部15bに格納される(図6および図16参照)。保冷庫1に積み込まれる物品30のバーコードシール31は、一点ずつ読み込むことも可能であるし、各物品30に関する情報をリスト化したバーコードリスト33を作成しておき、このバーコードリスト33をバーコードリーダ20によって読み取って記憶装置15に格納するように構成することも可能である。
【0041】
ここで、積載が終了した保冷庫1は、保冷庫1の保冷庫通信装置13から車載通信ユニット310に対して、記憶装置15に格納されている情報の送信を行う。これにより、出荷時に、搬送用車輌301に積載された物品30の情報が、車載表示装置340の車載ディスプレイ330に表示されることになる。
また、カミサリー101において物品30が収容される各保冷庫1は、各保冷庫1を識別できる個別のIDが割り当てられている。出荷時においては、まず、サービスエンジニアが、保冷庫1の保冷庫通信装置13に対して、その保冷庫1に対応する管理データをバーコードリーダ20等を用いて入力する。このようにして入力された管理データは、記憶装置15の管理データ記憶部15aに格納される。そして、この管理データは、保冷庫1の表示パネル5に表示され、例えば、「○○店舗201行き」であるという表示や、「××搬送用車輌301に収納」という表示がなされる。これにより、保冷庫1の正確な搬送作業が行われるようになっている。
【0042】
<搬送用車輌における構成>
カミサリー101における物品30の収納が完了した保冷庫1は、トラックなどの搬送用車輌301に積み込まれて出荷される(図4参照)。
この搬送用車輌301は、荷台部分にコンテナ302を有しており、このコンテナ302内に複数の保冷庫1が搭載されている。また、この搬送用車輌301は、車載表示制御部320と車載ディスプレイ330とからなる車載表示装置340を備えている。
【0043】
車載表示制御部320は、車載通信ユニット310を有しており、この車載通信ユニット310が受信した情報を車載ディスプレイ330に表示するための表示制御を行う。この車載表示制御部320は、積載している保冷庫1毎にその内容物を表示するように表示制御することもできるし、物品30の種類毎にその各保冷庫1に収容されている合計量を表示する表示制御を行うこともできる。車載通信ユニット310は、搬送用車輌301に積載されている各保冷庫1の保冷庫通信装置13との間で近距離無線通信が可能となっている。さらに、この車載通信ユニット310は、店舗通信ユニット210との間でも無線による通信が可能となっており、搬送用車輌301に積載されている各保冷庫1の保冷庫通信装置13から受信した情報を、店舗通信ユニット210に対して送信することができるようになっている。
【0044】
車載ディスプレイ330は、車載表示制御部320と接続されることにより、表示制御された物品30の情報等が表示される。この車載ディスプレイ330には、図18に示すように、車載表示制御部320により表示制御がなされた情報(保冷庫1ごと(保冷庫A、B、C)の内容物についての情報)が一覧表示される。また、同様に物品の種類(物品X、Y、Z)や、その物品の種類ごとの各保冷庫A、B、Cの合計量についての情報が一覧表示される。これによって、搬送用車輌301のドライバーなどが、配送状況を視認することができるようになっている。
【0045】
保冷庫1の保冷庫通信装置13とカミサリー通信ユニット110との間の通信可能範囲は限られており、保冷庫1が出荷されてカミサリー101を離れると、保冷庫通信装置13とカミサリー通信ユニット110との通信が終了するが、保冷庫の制御部10では、温度センサ18および開閉センサ19による搬送中の庫内温度値やドアの開閉状態の監視が為され、庫内温度値については記憶装置15の庫内温度履歴記憶部15cに庫内温度履歴情報として逐次格納される。庫内温度履歴情報は、一定時間(例えば5分)毎に庫内温度値をサンプリングして記憶装置15に格納することも可能であるし、温度センサ18の検出する庫内温度が変化した際にその時刻および庫内温度値を記憶装置15に格納することも可能である。
【0046】
搬送用車輌301には、保冷庫1の保冷庫通信装置13と通信可能な車載通信ユニット310が搭載されている。この車載通信ユニット310は、保冷庫1の保冷庫通信装置13との近距離通信が可能な無線通信装置を備えており、保冷庫通信装置13から、配送される物品名およびその量の情報、異常通報、庫内温度情報などの情報を受信することが可能となっている。また、車載通信ユニット310は、PHSや携帯電話などの無線通信機能を備える構成とすることも可能である。この場合、保冷庫通信装置13から送信されてくる情報に基づいて、情報管理センター401などに異常発生の通報を送信することが可能となる。さらに、PHSや携帯電話の位置情報提供サービスを利用すれば、車載通信ユニット310が搬送用車輌301の現在位置を取得して異常通報とともに保冷庫1の現在位置情報を同時に送信するように構成することも可能である。また、ここでは、各保冷庫1の保冷庫通信装置13から、各店舗における店舗通信ユニット210に対して直接に情報を無線送信することも可能である。しかし、図21に示すように、搬送用車輌301が積載している保冷庫1が数多くある場合等は、各保冷庫1の保冷庫通信装置13から個別に店舗通信ユニット210に対して情報を送信するのではなく、各保冷庫1からの情報の送信は、車載通信ユニット310を中継させることにより店舗通信ユニット210に対して送信している。このように、車載通信ユニット310が、これらの情報をまとめた形で各店舗通信ユニット210に対して一括送信して、通信の負担を低減するようにしている。
【0047】
<店舗における構成>
搬送用車輌301が物品30の配送先である店舗201に到着すると、保冷庫1の保冷庫通信装置13が店舗201に設置された店舗通信ユニット210と通信を開始する(図4)。
店舗通信ユニット210は、店舗表示制御部220と店舗ディスプレイ230とを有する表示装置240を備えている。
【0048】
店舗表示制御部220は、店舗通信ユニット210と、店舗記憶部215と、演算処理部216とを有している。
店舗通信ユニット210は、搬送用車輌301の車載通信ユニット310や、保冷庫1の保冷庫通信装置13との無線通信が可能であり、物流の統括管理を行う情報管理センター401との通信も可能となっている。そして、店舗通信ユニット210は、図22に示すように、この情報管理センター401から、自己の店舗に配送される予定の物品30についての情報を示す配送予定情報A(例えば、1日分の配送予定情報)を受信する。
【0049】
ここで、店舗記憶部215は、この配送予定情報Aを格納する。そして、店舗表示制御部220は、店舗ディスプレイ230に、店舗記憶部215に格納されている配送予定情報Aと、その日に配送されてきた物品の情報の表示とを比較することもできる(図22参照)。
演算処理部216は、図23に示すように、物品30の配送がなされるごとに、配送予定情報Aに基づいた各物品(物品X、Y、Z)について配送される予定の量(配送予定量)の値から、配送がなされた量の分だけ減算していく減算処理Mを行う。そして、店舗表示制御部220が、これらの制御動作が行われ減算処理Mがなされた結果を表示制御することによって、この店舗表示制御部220に接続された店舗ディスプレイ230において配送状況が表示されることになる。
ここで、配送予定情報Aに基づいて配送がなされていないと店舗表示制御部220が判断した場合には、図24に示すように、誤配や未配送の物品30があった旨を情報管理センター401に対して知らせることにより、誤配の場合には回収がされ、未配送の場合には再配送がされるように手配することができる。
【0050】
また、店舗通信ユニット210には、無線通信装置211が備え付けらており、搬送用車輌301の車載通信ユニット310や保冷庫1の保冷庫通信装置13との通信が可能となっている。この無線通信装置211による通信が可能な近距離に搬送用車輌301や保冷庫1が存在する場合に、自動的に通信を確立しデータの送受信を行う。また、店舗通信ユニット210は、店舗201内に設置されたルータやモデムなどを介してインターネット接続が可能な通信機能を備えており、必要に応じて情報管理センター401とのデータ送受信を行うように構成されている。
【0051】
搬送用車輌301が店舗201に到着して搬送用車輌301の車載通信ユニット310が店舗通信ユニット210との通信を開始すると、保冷庫1の制御部10はカミサリー101で入力された配送先についてのデータやバーコード情報や搬送中の庫内温度履歴情報などを記憶装置15から読み出して、保冷庫通信装置13が、搬送用車輌301の車載通信ユニット310を中継して、店舗通信ユニット210に送信する。店舗通信ユニット210は、受信した配送先についてのデータやバーコード情報に基づいて物品30の配送先の間違いや積込ミスなどがないかどうかを確認し、庫内温度履歴情報および出荷時の鮮度情報に基づいて賞味期限を算出し、賞味期限シール32の出力を行う。この賞味期限シール32を物品30に貼り付けることにより、その食品が一定の鮮度を維持可能な時期を確認することが容易となり、食品安全性を高めることができる。
【0052】
このようにして保冷庫通信装置13から搬送用車輌301の車載通信ユニット310を中継して店舗通信ユニット210が受信した積込日時、食材種類およびその量等の情報は、店舗表示制御部220によって表示制御されて、物品の種類やその量についての一覧や保冷庫1毎の内容物の一覧が、店舗ディスプレイ230に表示される(図18参照)。
【0053】
物品30は、保冷庫1の内部に収納されたまま搬送用車輌301から下ろされて、店舗201には物品30が保冷庫1ごと納品される。搬送中の保冷庫1は、開閉センサ19によりドアの開放があった場合にこれを検出して通報を行うように構成されているが、店舗201への納品後はドア開放があっても通報を行わないように設定することが可能である。ただし、一定時間を超えてドアの開放状態が継続した場合に通報が為されるようなオプション設定は可能である。このドア開放の通報を行わないモード設定は、表示パネル5や筐体2のその他の場所に設けられたモード設定スイッチにより設定が可能である。
【0054】
保冷庫1の店舗201への納品後は、制御部10において、温度センサ18による庫内温度監視が継続して行われ、温度センサ18により検出される庫内温度が庫内温度履歴情報として記憶装置15の庫内温度履歴記憶部15cに逐次格納される。また、保冷庫1の制御部10は、庫内温度異常が発生した場合には、庫内温度異常の通報を行う。記憶装置15の庫内温度履歴記憶部15cに格納される庫内温度履歴情報は、搬送中の庫内温度履歴情報と同様に、一定時間(例えば5分)毎に庫内温度値をサンプリングしたものであってもよいし、温度センサ18の検出する庫内温度値が変化した際の時刻および庫内温度値であってもよい。
【0055】
店舗201において物品30が消費された後、または契約に基づく保冷庫1の回収期限になると、保冷庫1が搬送用車輌301に積み込まれてカミサリー101に回収される。搬送用車輌301が店舗201を離れると、搬送用車輌301の車載通信ユニット310や保冷庫1の保冷庫通信装置13と店舗通信ユニット210との間の通信は自動的に終了する。
【0056】
<カミサリーにおける回収時の構成>
カミサリー101に回収された保冷庫1の保冷庫通信装置13は、カミサリー101において、カミサリー通信ユニット110との通信を開始する。ここで、保冷庫1の保冷庫通信装置13は、記憶装置15の庫内温度履歴記憶部15cに格納されている庫内温度履歴情報を読み出してカミサリー通信ユニット110に送信し、故障情報がある場合には同時に故障情報についてもカミサリー通信ユニット110に送信する。
【0057】
カミサリー通信ユニット110は、受信した庫内温度履歴情報や故障情報などを、情報管理センター401に送信する。
<情報管理センターにおける構成>
情報管理センター401には、管理コンピュータ401aが配備されており、受信した庫内温度履歴情報を分析して、物品30の鮮度管理情報を生成し、図5に示すように、物流サイクルを管理している物流本部601や店舗201の経営管理を行っている店舗管理本部701に情報提供する。また、故障情報を受信した場合には、メンテナンスを担当するサービスセンター501に連絡して適切な処理を手配する。
【0058】
さらに、管理コンピュータ401aは、図3に示すように、カミサリー通信ユニット110経由で各保冷庫1の制御部10から庫内温度履歴記憶部15cにある庫内温度履歴情報を取得し、それをデータベース430に格納する。そして、データベース430にある全ての保冷庫1の庫内温度履歴情報を分析することにより、保冷庫1の使用スケジュールや予冷開始時刻を演算したり、保冷庫1の故障あるいは部品交換について予知を行ったりする。
【0059】
〔保冷庫の制御部の物流サイクル各所における動作〕
保冷庫1の制御部10の動作について、以下に詳述する。
<出荷時>
保冷庫1が内部に物品30を収納した状態で出荷される際の制御部10等の動作を、図9に示す。保冷庫1では、制御部10が冷蔵と冷凍のモード選択を行うことが可能となっている。ステップS11では、カミサリー通信ユニット110の無線通信装置111から送信されてくる予冷開始命令および設定温度に応じて、制御部10が、蓄冷剤8を冷却させる必要があるか否かを判別する。制御部10が蓄冷剤8の冷却処理が必要であると判断した場合には、ステップS12に移行する。ステップS12では、制御部10が、圧縮機9の制御を行い、蓄冷剤8の冷却処理(凍結処理)を実行して予冷を行う。
【0060】
ステップS13では、冷却処理(凍結処理)が完了したか否か判別する。凍結処理が完了したと判断した場合にはステップS14に移行する。
ステップS14では、制御部10に接続されたバーコードリーダ20が、収納する物品30のバーコード情報等を読み込む。バーコード情報は、前述したように、物品30に貼り付けられたバーコードシール31を読み取るように構成することも可能であり、バーコードリスト33から各情報を読み取るように構成することも可能である。
【0061】
バーコード情報は、積込日時、食材の種類およびその量、鮮度計により計測した初期K値、カミサリー番号、庫内温度、その他の情報で構成される。ステップS15では、制御部10が、読み取ったバーコード情報を記憶装置15の物品情報記憶部15bに格納する。
ステップS16では、制御部10が、積込が終了したか否かを判別する。保冷庫1に積み込む物品30がまだある場合には、ステップS14に移行し、制御部10によりバーコード情報の読み込みおよび記憶装置15への格納処理が実行される。
【0062】
ステップS17では、制御部10が、バーコードリーダ20が管理データおよび配送する物品に関する情報を受信完了したか否かを判別する。管理データおよび配送する物品に関する情報の受信が完了したと判断した場合には、ステップS18に移行する。
ステップS18では、各保冷庫1が収納される搬送用車輌301および各保冷庫1の配送先のデータが確認され、各保冷庫1の表示パネル5に配送先である店舗201のデータと搬送用車輌301のデータとが表示される。
【0063】
ステップS19では、各保冷庫1がそれぞれの搬送用車輌301に積載されて、保冷庫1の保冷庫通信装置13が、搬送用車輌301に備え付けられている車載通信ユニット310に対して、記憶装置15に格納されている情報を送信する。
ステップS20では、ステップS19において車載通信ユニット310が受信した情報を車載ディスプレイ330に表示し、搬送用車輌301のドライバー等によって、的確な積載が行われたか否かの確認が行われる。ここで的確な積載がなされていることが確認されると搬送用車輌301は、各店舗201に向けて出荷していく。また、搬送用車輌301のドライバー等によって的確な積載がなされていないと判断した場合には、車載ディスプレイ330を操作すること等によって、再び物品30の収容作業を行うためにステップS14に戻り、同様の積載作業を繰り返す。
【0064】
<搬送中>
搬送中における保冷庫1の制御部10等の動作を、図10に示す。搬送用車輌301に積み込まれて搬送が開始されると、制御部10は、温度センサ18による庫内温度監視を開始する。そして、温度センサ18により検出される庫内温度値は、庫内温度履歴情報として記憶装置15の庫内温度履歴記憶部15cに逐次格納される。前述したように、一定時間毎に検出温度をサンプリングするように構成することも可能であり、また、一定以上の温度変化が生じた際にその時刻と庫内温度値を格納するように構成することも可能である。
【0065】
ステップS22では、制御部10が、温度センサ18により検出された庫内温度値が異常であるか否かを判断する。庫内温度値が所定の閾値温度を超えた場合には庫内温度異常であると判断し、ステップS23に移行する。ステップS23では、制御部10が、車載通信ユニット310に対し庫内温度異常通報を行う。
ここでは、制御部10が、保冷庫通信装置13を用いて車載通信ユニット310と近距離無線通信を行い、庫内温度異常が発生した旨の通報を通知する。なお、ここでの温度異常通報については、車載ディスプレイ330に表示されることにより、搬送用車輌301のドライバー等がその異常が起こったことについて認識することができる。
【0066】
ステップS24では、制御部10が、ドアが開放状態であるか否かを判別する。ここでは、筐体2の前面に取り付けられているドア3の開閉状態を検出するための開閉センサ19の検出信号に基づいてドア3が開放状態であるか否かを判別し、ドア3が開放状態である場合には、ステップS25に移行する。ステップS25では、制御部10が、車載通信ユニット310に対し開放異常通報を行う。ここでは、制御部10が、保冷庫通信装置13を用いて車載通信ユニット310と近距離無線通信を行い、ドア3が開放状態である旨の通報を通知する。なお、ここでの開放異常通報については、車載ディスプレイ330に表示されることにより、搬送用車輌301のドライバー等がその異常が起こったことについて認識することができる。
【0067】
搬送用車輌301が店舗201に到着して保冷庫通信装置13が店舗通信ユニット210との通信を開始するまで、制御部10は、庫内温度値の取得と、庫内温度異常監視およびドアの開閉監視を繰り返す。
<入荷時>
搬送用車輌301が店舗201に到着した際における保冷庫1の制御部10等の動作を、図11に示す。また、その際の情報通信の送受信を示す模式図を、図17に示す。ステップS31では、制御部10が、店舗201の店舗通信ユニット210からの無線を受信できたか否かによって通信が可能になったか否かを判別する。保冷庫通信装置13と店舗通信ユニット210との間で通信が確立されると、制御部10は、通信が可能になったと判断してステップS32に移行する。
【0068】
ステップS32では、各保冷庫1の記憶装置15に格納されている情報を保冷庫通信装置13から受信することにより、車載通信ユニット310が、各保冷庫1に収容されている物品30の情報の読み出しを行う。ステップS33では、車載通信ユニット310が、保冷庫通信装置13から受信した各保冷庫1の情報を一括して店舗通信ユニット210に対して送信する。
【0069】
ステップS34では、制御部10が、店舗通信ユニット210から受信した無線に基づいて、物品30の配送先および保冷庫1内に収納された物品30の積込ミスがないか否かを判別する。店舗通信ユニット210は、保冷庫1側から送信されるバーコード情報により配送されてきた物品30の確認を行い、誤りがないか否かについての確認結果を保冷庫通信装置13に向けて送信してくる。この店舗通信ユニット210から送信されてくる確認結果に基づいて、配送先の誤りや積込ミスなどの誤配送があった場合には、ステップS35に移行し、誤配送がなかったと判断した場合には、ステップS36に移行する。
【0070】
ステップS35では、制御部10が、誤配送である旨の通知を行う。例えば、保冷庫通信装置13から車載通信ユニット310に対し誤配送である旨の通報を送信し、車載ディスプレイ330に表示されることにより、搬送用車輌301のドライバー等が誤配送を認識することができる。また、制御部10が、店舗通信ユニット210に対して誤配送である旨の通報を送信し、店舗201の店員に誤配送を知らせるように構成することも可能である。この場合についても、店舗ディスプレイ230にその旨を表示させることができる。さらに、制御部10が、保冷庫1の表示パネル5においても、誤配送である旨の表示を行うように構成することも可能である。
【0071】
誤配送でない場合には、保冷庫1は搬送用車輌301から下ろされて、店舗201に納品される。この後においても、納品後の店舗201において制御部10による庫内温度監視が継続される。
ステップS36では、制御部10が庫内温度履歴情報を読み出して店舗通信ユニット210に送信する。ここでは、記憶装置15の庫内温度履歴記憶部15cに格納されている搬送中の庫内温度履歴情報が読み出され、制御部10の保冷庫通信装置13から店舗通信ユニット210に送信される。
【0072】
ステップS37では、制御部10が、庫内温度異常が発生したか否かを判別する。温度センサ18により検出される庫内温度が所定の閾値温度を超えていると判断した場合には、ステップS38に移行する。ステップS38では、制御部10が、庫内温度異常通報を通知する。例えば、保冷庫通信装置13を介して店舗通信ユニット210に庫内温度異常が発生した旨の通報を送信する。また、店舗ディスプレイ230にその旨を表示させたり、表示パネル5に庫内温度異常の表示を行ったり、警報音を鳴らしたりすることによって、店員などに警告することも可能である。
【0073】
ステップS39では、ドアの開閉監視が解除されたか否かが判別される。表示パネル5に設けられたモードスイッチなどが操作されて、開閉監視が解除されたと判断した場合には、ステップS42に移行する。一方、そうでない場合には、ステップS40に移行する。ステップS40では、制御部10が、ドアが開放状態であるか否かを判断する。開閉センサ19の検出信号に基づいてドアが開放状態であると制御部10が判断した場合には、ステップS41に移行する。ステップS41では、開放異常通報が行われる。ここでは、制御部10が、保冷庫通信装置13を介して店舗通信ユニット210にドアオープンである旨の通報を送信する。これと同時に、店舗ディスプレイ230にその旨を表示させたり、表示パネル5に開放異常の表示を行ったり、警報音を鳴らしたりすることによって、店員などに警告を行うことも可能である。また、ドアの開閉監視が解除されても一定時間を超えてドアの開放状態が継続した場合には、ドア開放異常を通報するように制御部10を構成することが可能である。
【0074】
保冷庫1が回収されて店舗201を離れると、店舗通信ユニット210との近距離通信が不可能となり、制御部10は通信を終了する。ステップS42では、通信の確立がしているか否かの判断を行い、店舗通信ユニット210との通信が確立している間は、ステップS36〜ステップS42の処理を制御部10が繰り返す。そして、搬送用車輌301は、積載している残りの保冷庫1の配送先に向かって運行していく。
【0075】
なお、店舗201においては、保冷庫1が長く駐留する場合に、電源レセプタクル6を介して圧縮機9への電源供給を行うと共に、制御部10のバックアップ電源であるバッテリーへの充電を行う。保冷庫1が店舗201に滞在する時間が短い場合には、店舗201における電源供給が行われないこともある。
<回収時>
カミサリー101に回収された後における保冷庫1の制御部10等の動作を、図12に示す。
【0076】
ステップS51では、制御部10の保冷庫通信装置13または車載通信ユニット310が、カミサリー通信ユニット110との通信が可能になったか否かの判断を行う。保冷庫通信装置13または車載通信ユニット310によりカミサリー通信ユニット110との通信が確立した場合に、制御部10は、カミサリー通信ユニット110との近距離無線通信が可能となったと判断しステップS52に移行する。
【0077】
ステップS52では、車載通信ユニット310が、保冷庫1の記憶装置15の庫内温度履歴記憶部15cに格納されている庫内温度履歴情報を保冷庫通信装置13から受信することにより読み出し、これをカミサリー通信ユニット110に送信する。この庫内温度履歴情報は、主に保冷庫1が店舗201に置かれていた間の庫内温度値に関するものであり、必要に応じてカミサリー101から店舗201への搬送時における庫内温度履歴情報、店舗201からカミサリー101への搬送時における庫内温度履歴情報を同時に送信するように構成することも可能である。
【0078】
ステップS53では、制御部10が、故障が発生しているか否かの判別を行う。制御部10が故障である旨の情報を取得した場合には、ステップS54に移行する。ステップS54では、車載通信ユニット310が、保冷庫1の記憶装置15に格納されている故障発生の情報を保冷庫通信装置13から受信することにより読み出し、カミサリー通信ユニット110に故障発生の通報を送信する。
【0079】
〔店舗通信ユニットの動作〕
店舗通信ユニット210の動作を、図13に示す。
ステップS60では、店舗通信ユニット210が、情報管理センター401から配送予定情報Aを受信する。これによって、配送される予定の物品30の種類やその量などの情報が店舗ディスプレイ230に表示される。
【0080】
ステップS61では、店舗通信ユニット210が、搬送用車輌301の車載通信ユニット310との通信が可能になったか否かを判断する。搬送用車輌301の車載通信ユニット310と通信が確立された場合に、店舗通信ユニット210は、保冷庫1との通信が可能になったと判断してステップS62に移行する。
ステップS62では、店舗通信ユニット210が、搬送用車輌301の車載通信ユニット310から送信されてくるデータを受信する。ここで受信するデータは、保冷庫1の配送先に関するデータや収納されている物品30のバーコード情報であり、積込日時、食材の種類およびその量、初期K値、カミサリー番号、庫内温度などの情報を含んでいる。
【0081】
ステップS63では、店舗通信ユニット210が、誤配送であるか否かを判断する。受信した物品30のバーコード情報のうち、積込日時、食材の種類およびその量、カミサリー番号などに基づいて、配送先の誤り、積込ミスなどがないかどうかを確認する。もしくは、保冷庫1の配送先に関するデータに基づいて、積込ミスなどがないかどうかを確認する。この確認作業によって、誤配送があると判断した場合にはステップS64に移行し、誤配送がないと判断した場合にはステップS65に移行する。
【0082】
ステップS64では、店舗通信ユニット210が、配送先の誤りや積込ミスがあるなどの誤配送通知を各保冷庫1の保冷庫通信装置13もしくは搬送用車輌301の車載通信ユニット310に対して送信する。
ステップS65では、店舗通信ユニット210が、配送が正常に行われた旨の配送確認通知を送信し、保冷庫1から送信されてくる庫内温度履歴情報を受信する。
【0083】
ステップS66では、ステップS61で店舗通信ユニット210が情報管理センター401から受信した配送予定情報Aに基づいて、店舗表示制御部220に設けられた演算処理部216が減算処理Mを行い、その結果を、店舗通信ユニット210が、情報管理センター401に対して送信する。
ステップS67では、店舗通信ユニット210が、物品30毎に賞味期限の判定を行う。例えば、図15に示すように、物品30のバーコード情報中に含まれる初期K値と搬送中の庫内温度履歴情報とに基づいて、現在の鮮度情報(K値)と、K値が一定値(鮮度基準)を超える時期とを推定し、この時期を賞味期限として設定する。そして、店舗通信ユニット210が、算出された賞味期限に基づいて賞味期限シールの作成を行う。ここでは、物品30毎にそれぞれ算出された賞味期限情報を賞味期限シール32に出力する。
【0084】
ステップS68では、店舗通信ユニット210が、保冷庫1から取得した庫内温度履歴情報を情報管理センター401に送信する。
ステップS69では、店舗通信ユニット210が、庫内温度異常通報を受信したか否かを判断する。店舗通信ユニット210が保冷庫1の保冷庫通信装置13もしくは搬送用車輌301の車載通信ユニット310から庫内温度異常通報を受信した場合には、ステップS70に移行する。ステップS70では、庫内温度異常が発生した旨を店舗ディスプレイ230に表示したり警告音の発生を行って店員に知らせる。また、ステップS70では、さらに店舗通信ユニット210が情報管理センター401に庫内温度異常が発生した旨の通報を送信するように構成することが可能である。
【0085】
ステップS71では、店舗通信ユニット210が、開放異常通報を受信したか否かを判断する。保冷庫1の保冷庫通信装置13もしくは搬送用車輌301の車載通信ユニット310から店舗通信ユニット210が開放異常通報を受信した場合には、ステップS72に移行する。ステップS72では、店舗通信ユニット210が、ドアオープンである旨を店舗ディスプレイ230に表示したり警告音の発生を行って店員に知らせる。また、ステップS72では、さらに店舗通信ユニット210が情報管理センター401に開放異常が発生した旨の通報を送信するように構成することが可能である。
【0086】
ステップS73では、店舗通信ユニット210が、搬送用車輌301の車載通信ユニット310との通信が確立しているか否の判断を行い、通信が可能な状態であればステップS69に移行してそれ以降の処理を繰り返す。
〔情報管理センターの基本動作〕
情報管理センター401の管理コンピュータ401aにおける動作を、図14に示す。
【0087】
情報管理センター401では、ステップS80において、店舗通信ユニット210に対して、配送がなされる予定の物品30の情報を示す配送予定情報Aを送信する。
ステップS81では、情報管理センター401が、庫内温度履歴情報を受信したか否かを判断する。庫内温度履歴情報を受信した場合には、ステップS82に移行する。ステップS82では、受信した庫内温度履歴情報を分析して温度管理情報や鮮度管理情報などを作成する。作成された温度管理情報や鮮度管理情報などは、物流サイクルを管理する物流本部601や店舗201の経営管理を行う店舗管理本部701などに情報管理センター401から提供される。
【0088】
ステップS83では、情報管理センター401が、故障通報を受信したか否かを判断する。保冷庫1に故障が発生した旨の通報を受信した場合には、ステップS84に移行する。ステップS84では、メンテナンスを担当するサービスセンター501に故障が発生した旨の通報を情報管理センター401が行う。この通報は、情報管理センター401の管理コンピュータ401aが自動的にサービスセンター501のホストコンピュータに通報を送信するように構成することも可能であり、またサービスエンジニアの携帯端末などに通報を送信するように構成することも可能である。
【0089】
ステップS85では、管理コンピュータ401aが、庫内温度異常通報を受信したか否かを判断する。庫内温度異常通報を受信した場合には、ステップS86に移行する。ステップS86では、管理コンピュータ401aが、庫内温度異常に対応するための処理を実行する。例えば、保冷庫1を搬送中の搬送用車輌301に搭載されている車載通信ユニット310から庫内温度異常通報を受信した場合には、管理コンピュータ401aが、当該車載通信ユニット310に警告の通報を送信するか、あるいはその搬送用車輌301のドライバーが携帯している携帯端末に通報を送信する。また、納品先の店舗201に設置されている店舗通信ユニット210からの庫内温度異常通報を受信した場合には、管理コンピュータ401aが、その店舗通信ユニット210に警告の通報を送信するか、あるいはその店舗201に設置されている他の通信装置に通報を送信する。
【0090】
ステップS87では、管理コンピュータ401aが、開閉異常通報を受信したか否かを判断する。開放異常通報を受信した場合には、ステップS88に移行する。ステップS88では、管理コンピュータ401aが、開放異常に対応するための処理を実行する。例えば、保冷庫1を搬送中の搬送用車輌301に搭載されている車載通信ユニット310から開放異常通報を受信した場合には、当該車載通信ユニット310に警告の通報を送信するか、あるいはその搬送用車輌301のドライバーが携帯している携帯端末に通報を送信する。また、納品先の店舗201に設置されている店舗通信ユニット210からの開放異常通報を受信した場合には、その店舗通信ユニット210に警告の通報を送信するか、あるいはその店舗201に設置されている他の通信装置に通報を送信する。
【0091】
ステップS89においては、ステップS80において店舗通信ユニット210に対して送信した配送予定情報Aに対する返答を、店舗通信ユニット210から受信する。ここでは、店舗表示制御部220における演算処理部216が行った配送予定量からの減算処理Mの物品ごとの結果について、店舗通信ユニット210から情報が送信されてくる。
【0092】
ステップS90では、カミサリー通信ユニットに対して、ステップS89において店舗通信ユニット210から受信した減算処理の結果に基づいて、再配送もしくは回収の手配指令を送信する。
〔特徴〕
(1)
物流サイクルにおいては、配送される物品、その量およびその組み合わせは各保冷庫によって様々であり、配送状況について把握することが困難となる場合が多い。
【0093】
しかし、本実施形態の物流サイクルにおける配送状況管理システムでは、搬送用車輌301及び配送先の店舗201に設けられた表示装置340,240において、制御部10が有している配送物品30についてのデータが表示される。このため、配送物の配送状況を視認することができ、配送物の配送状況を管理する上での利便性を向上させることができるようになる。また、店舗201においては、店舗への陳列、調理に必要な物品30がどれだけ届いたのかということを簡便に確認することができる。
【0094】
(2)
本実施形態の物流サイクルにおける配送状況管理システムでは、表示制御部220、320が保冷庫別に表示制御を行うため、保冷庫1ごとに物品30の管理を行う場合の利便性を向上させることができる。すなわち、図18および図19に示すように、店舗201に届けられた複数の保冷庫(A、B、C)に同じ種類の物品Xが収容されている場合であっても、保冷庫別の一覧表示によって保冷庫ごとに収容されている内容物の分量を把握することができるので、必要な分量(物品Xを100グラム)が収容されている保冷庫Cのみを選択的に取り出すことが可能となる。これにより、保冷庫A、Bについては不必要なドアの開閉を抑制することができ、保冷庫のエネルギーのロスを抑えることができる。また、保冷庫1のドア3を開けることなく、内容物の種類及びその量を確認することができるようになる。
【0095】
(3)
本実施形態の物流サイクルにおける配送状況管理システムでは、図20に示すように、搬送用車輌301において車載表示制御部320が設けられているため、搬送用車輌301においても配送する物品の積載状況を把握することができる。これにより、搬送用車輌301に積載される各保冷庫1の物品リストなどを用いて、車載ディスプレイ330の表示と照らし合わせれば、保冷庫1の搬送用車輌301への積載時点において、積み込みの確認を行うことができ、積載に抜けが生じることを抑えることができる。
【0096】
(4)
本実施形態の物流サイクルにおける配送状況管理システムでは、搬送用車輌301が積載している保冷庫1が数多くある場合等において、各保冷庫1の保冷庫通信装置13から個別に店舗通信ユニット210に対して情報を送信するのではなく、各保冷庫1からの送信は、車載通信ユニット310を中継させて送信している。これにより、車載通信ユニット310が、これらの情報をまとめた形で各店舗通信ユニット210に対して一括送信して、通信の負担を低減するようにしている。
【0097】
(5)
本実施形態の物流サイクルにおける配送状況管理システムでは、配送がなされた分の物品30の情報と、店舗記憶部215に格納されている配送予定情報Aと店舗201の店舗表示装置240が比較表示することが可能となり、配送状況をより把握しやすくすることができる。これにより、誤配送された物品30や、未配送の物品30等についても容易に把握することができるようになる。
【0098】
(6)
本実施形態の物流サイクルにおける配送状況管理システムでは、物品30が配送されるごとに演算処理部216によって減算処理Mが行われるため、配送が完了するまでの各物品の必要量等を、物品30が配送されてくるごとに把握することができるようになり、配送状況の現状をより容易に把握することが可能となる。なお、例えば、図23に示すように、配送予定情報Aを1日の配送予定量として設定している場合などでは、上記減算処理Mの結果が「0」になれば、正常な分量の配送が行われたことになる。また、上記減算処理Mの結果が「マイナス」になれば、配送予定以上の量が誤って届けられたと判断することができるようになり、上記減算処理Mの結果が「プラス」になれば、配送が不足していると判断することができるようになる。
【0099】
(7)
本実施形態の物流サイクルにおける配送状況管理システムでは、配送予定情報Aに基づいた配送がなされていないと店舗表示制御部220が判断した場合には、図24に示すように、誤配や未配送の物品30があった旨を情報管理センター401に対して知らせることにより、誤配の場合には回収がされ、未配送の場合には再配送がされるように手配することができる。これにより、各店舗201に対する物品30の配送管理をより円滑に行うことができるようになる。
【0100】
〔変形例〕
(A)
搬送用車輌301の配送ルートは様々であるが、情報管理センター401がこのような各搬送用車輌301の配送ルートについても情報管理を行うような構成にしてもよい。例えば、ある店舗201において、配送された物品に不足が発生し、再配送を行う場合には、その不足が発見された後、最も早くカミサリー101を出荷してその不足の発生した店舗201に配送できるルートを通過する搬送用車輌301を選んで、不足分をいち早くその店舗201に届けることができるようになる。
【0101】
(B)
保冷庫1の保冷庫通信装置13がPHSや携帯電話などの無線通信機能を備え、情報管理センター401との情報の送受信を直接行うような構成とすることも可能である。
(C)
保冷庫1を搬送する手段として、車輌を例としてあげたが、輸送手段は車輌に限定されるものではなく、船舶や航空機でもよい。
【0102】
【発明の効果】
請求項1に係る物流サイクルにおける配送状況管理システムでは、少なくとも搬送用車輌もしくは配送先の一方に設けられた表示装置によって、情報部が有している配送物データを受信して表示する。このため、配送物の配送状況を視認することができ、配送物の配送状況を管理する上での利便性を向上させることができるようになる。
【0103】
請求項2に係る物流サイクルにおける配送状況管理システムでは、表示制御部が、配送物情報部から情報を受信して、その情報を表示制御して表示部に表示することができる。このため、配送物情報部から受信した情報そのままを表示するだけではなく、例えば、視認しやすいようするなどして、情報を加工して表示することができるようになる。
【0104】
請求項3に係る物流サイクルにおける配送状況管理システムでは、表示制御部が配送装置別に表示制御を行うため、配送装置ごとに配送物の管理を行う場合の利便性を向上させることができる。
請求項4に係る物流サイクルにおける配送状況管理システムでは、配送物情報部の第1無線通信部と、配送先に設けられている表示制御部の第2無線通信部との間で無線による通信を行うことができる。そして、この無線通信に基づいて、配送先に設けられている表示制御部が、配送物の情報の示制御を行うことができるため、物流管理における利便性を、配送先において向上させることができる。
【0105】
請求項5に係る物流サイクルにおける配送状況管理システムでは、搬送用車輌に積載される複数の配送装置について、それぞれの配送装置に収容されている配送物についての情報を各配送装置の第1通信部が個別に第2通信部に対して送信するのではなくて、第3通信部を介して第2通信部に対して一括して情報の送信を行うことができるようになるため、通信負担を低減することが可能となる。
【0106】
請求項6に係る物流サイクルにおける配送状況管理システムでは、配送された配送物の情報と、配送先記憶部に格納されている配送予定情報とを配送先の表示装置が比較表示することが可能となり、配送状況をより把握しやすくすることができる。
請求項7に係る物流サイクルにおける配送状況管理システムでは、配送物が届けられるごとに演算処理部によって演算処理が行われるため、配送が完了するまでの配送物必要量等を、配送されてくる段階ごとに把握することができるようになり、配送状況の現状把握をより容易に行うことが可能となる。
【0107】
請求項8に係る物流サイクルにおける配送状況管理システムでは、配送物の統括管理を行う管理センターに対して演算処理の結果を送信するため、管理センターが、各配送先の配送状況の現状把握を行うことができるようになる。これにより、各配送先に対する配送物の配送管理をより円滑に行うことができるようになる。
【0108】
請求項9に係る配送状況管理装置では、このため、配送物の配送状況を搬送用車輌もしくは配送先において視認することができ、配送物の配送状況を管理する上での利便性を向上させることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】保冷庫の外観を示す斜視図。
【図2】保冷庫の内部構造を示す説明図。
【図3】保冷庫の制御部を示すブロック図。
【図4】搬送用車輌と店舗との通信を示すブロック図。
【図5】システムの概略構成を示す説明図。
【図6】出荷時の説明図。
【図7】搬送時及び入荷時の説明図。
【図8】回収時の説明図。
【図9】出荷時の制御フローチャート。
【図10】搬送中の制御フローチャート。
【図11】入荷時の制御フローチャート。
【図12】回収時の制御フローチャート。
【図13】店舗通信ユニットの制御フローチャート
【図14】管理センターの制御フローチャート。
【図15】K値を用いた鮮度情報管理および賞味期限判定の説明図。
【図16】物品情報を記憶装置へ入力する説明図。
【図17】入荷時における店舗の模式図。
【図18】店舗ディスプレイおよび車載ディスプレイにおける表示の説明図。
【図19】保冷庫別の表示とその利用方法の説明図。
【図20】車載ディスプレイの説明図。
【図21】車載通信ユニットによる情報の一括送信の説明図。
【図22】配送予定情報の説明図。
【図23】減算処理の説明図。
【図24】再配送・回収の手配の説明図。
【図25】複数の種類の物品を複数の保冷庫に収容する際の説明図。
【図26】複数の種類の保冷庫が複数の車輌に積載される際の説明図。
【図27】複数の種類の物品を車輌が複数の店舗に配送する際の説明図。
【図28】複数の種類の物品が複数の配送ルートによって配送される様子を示す説明図。
【符号の説明】
1 配送装置(保冷庫)
10 配送物情報部(制御部)
13 第1通信部(保冷庫通信装置)
30 配送物(物品)
101 配送元(カミサリー)
201 配送先(店舗)
210 第2通信部、受信部(店舗通信ユニット)
215 配送先記憶部(店舗記憶部)
216 演算処理部
220 表示制御部(店舗表示制御部)
230 表示部(店舗ディスプレイ)
240 表示装置、配送状況管理装置(店舗表示装置)
301 搬送用車輌
310 第3通信部、受信部(車載通信ユニット)
320 表示制御部(車載表示制御部)
330 表示部(車載ディスプレイ)
340 表示装置、配送状況管理装置(車載表示装置)
401 管理センター(情報管理センター)
A 配送予定情報
M 演算処理(減算処理)
Claims (9)
- 配送物(30)が配送装置(1)に収容された状態で搬送用車輌(301)に積載され配送元(101)から配送先(201)に配送される物流サイクルにおいて、前記配送物(30)についての配送状況を管理する情報管理システムであって、
前記配送装置(1)に設けられ、前記配送物(30)についての配送物データを有する配送物情報部(10)と、
少なくとも前記搬送用車輌(301)もしくは前記配送先(201)の一方に設けられ、前記配送物データを受信して表示する表示装置(240,340)と、を備える物流サイクルにおける配送状況管理システム。 - 前記表示装置(240、340)は、前記配送物情報部(10)の有している情報を受信して表示制御を行う表示制御部(220、320)と、前記表示制御部(220、320)と接続された表示部(230、330)とを有する、請求項1に記載の物流サイクルにおける配送状況管理システム。
- 前記表示制御部(220,320)は、前記配送物データを前記配送装置(1)別に表示する、請求項2に記載の物流サイクルにおける配送状況管理システム。
- 前記配送物情報部(10)は、無線による通信が可能な第1通信部(13)を有しており、
前記表示制御部(220)は、前記第1通信部(13)と無線による通信が可能な第2通信部(210)を有し、前記配送先(201)の表示装置(240)に設けられている、請求項2または3に記載の物流サイクルにおける配送状況管理システム。 - 前記配送装置(1)の配送を行う搬送用車輌(301)に設けられ、無線による通信が可能な第3通信部(310)をさらに備え、
前記配送物情報部(10)は、前記第3通信部(310)と無線による通信が可能な第1通信部(13)を有しており、
前記表示制御部(220)は、前記第3通信部(310)と無線による通信が可能な第2通信部(210)を有しており、前記配送先(201)の表示装置(240)に設けられている、請求項2または3に記載の物流サイクルにおける配送状況管理システム。 - 前記表示制御部(220)は、前記配送物(30)の統括管理を行う管理センター(401)から送信されてくる前記配送物(30)の配送予定を示す配送予定情報(A)を格納する配送先記憶部(215)を有している、請求項4または5に記載の物流サイクルにおける配送状況管理システム。
- 前記表示制御部(220)は、前記第2通信部(210)が受信した情報に基づいて、前記配送物(30)が配送されるごとに配送されてきた各配送物(30)の量についての演算処理(M)を行う演算処理部(216)を有している、請求項6に記載の物流サイクルにおける配送状況管理システム。
- 前記第2通信部(210)は、前記管理センター(401)に対して前記演算処理(M)の結果を送信する、請求項7に記載の物流サイクルにおける配送状況管理システム。
- 配送物(30)が前記配送物(30)についての配送物データを有する配送装置(1)に収容された状態で搬送用車輌(301)に積載され配送元(101)から配送先(201)に配送される物流サイクルにおいて、少なくとも前記搬送用車輌(301)もしくは前記配送先(201)の一方に設けられ、前記配送物(30)についての配送状況を管理する配送状況管理装置(240、340)であって、
前記配送装置(1)から前記配送物データを受信する受信部(210,310)と、
前記受信部(210,310)が受信した前記配送物データを表示する表示部(230,330)と、を備える配送状況管理装置(240,340)。
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