JP2004306649A - ゲート式シフトレバー案内装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】摺動性に優れしかも安全性の高いゲート式シフトレバー案内装置の提供を課題とする。
【解決手段】自動変速機の変速操作で選択されるシフト位置が非直線的にクランク状に配列されたガイド溝2を有し、このガイド溝2を形成する壁が、耐衝撃性に強い材料で形成される本体部3と、その上部に層状に設けられ摺動促進材料で形成されるガイド部4とを含んで構成される。ガイド溝においてそのクランク状の特定のコーナー部のL状の出張り角部には、摩擦付与部材としてストッパピース7が固定的に設けられている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、オートマチックトランスミッション車におけるゲート式シフトレバー案内装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、オートマチックトランスミッション車においては、ゲート式シフトレバー装置が多く用いられている。このゲート式シフトレバー装置は、自動変速機の変速操作で選択されるシフト位置として、パーキングレンジ(P位置)、リバースレンジ(R位置)、ニュートラルレンジ(N位置)、ドライブレンジ(D位置)等が非直線的にクランク状に配列されている。そして、シフト位置の選択方向と略直交する方向にシフトレバーが付勢された構造とし、付勢方向と反対方向にレバーを操作した後、選択方向に移動させるようにして、段階的な操作で車両の発進および走行が可能となる。シフトレバーを単に選択方向へ移動させる場合は、クランク状の溝の曲り角にシフトレバーが当たってそこでストップし、例えばD位置からN位置を経てR位置にシフトレバーがいっきに移動することが防止される。なお、シフトパターンが直線的に配列されたタイプにおいて、特定のシフト位置への移動に関しては、シフトノブに設けたシフトレバーボタンを押すことで安全のためのロックを解除してからシフト位置の移動が可能としている。ゲート式シフトレバー装置では、このシフトレバーボタンをなくした構造で同等の安全性を確保している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
また、この種のゲート式シフトレバー装置においては、安全性とともにシフトレバーの操作性のスムーズさも要求され、シフトレバーの円滑な摺動が構造的に求められ、含油軟質樹脂がガイド溝部材として採用される場合がある。しかしながら、このゲート式シフトレバーにおいて、変速操作の際に斜め方向の力が加わった場合、例えば、D位置からN位置に移動の際に斜め方向にシフトレバーに力が加わったとき、N位置をこえてR位置に移動してしまうことが起こり得る。特に、摺動性を向上させると、そうした問題も起こり易く無視できない。
【0004】
本発明の課題はこのような背景をもとになされたもので、摺動性に優れしかも安全性の高いゲート式シフトレバー案内装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
上記課題を解決するために本発明のゲート式シフトレバー案内装置は、屈曲形状のガイド溝にシフトレバーを複数の位置で保持する複数のレンジ位置が設定されたゲート式シフトレバー案内装置において、
シフトレバーの複数のレンジ位置間の移動を案内するガイド溝の形成のために、屈曲形状のガイド溝を備えて、シフトレバーが摺接する少なくともガイド溝壁面部が摺動促進材料により形成されたガイド溝形成部材と、
そのガイド溝形成部材の複数のレンジ位置の少なくとも一つに対応して部分的に設けられるとともに、ガイド溝形成部材とは別体で、かつ摺動促進材料より摩擦係数の大きな材料により形成され、少なくとも一つのレンジ位置においてシフトレバーを停止させるために摺動促進材料からなるガイド溝壁面部に代わってシフトレバーと接触する摩擦付与部材と、
を含むことを特徴とする。
【0006】
上記構成により、摺動促進材料により少なくともガイド溝壁面が形成されたガイド溝形成部材により、シフトレバーの変速操作の際、レバーの摺動が円滑になるとともに、シフトレバーの停止すべき位置には、摩擦係数の大きな材料で形成された摩擦付与部材が配置されているため、シフトレバーに例えば斜め方向の力が加えられた場合でも、シフトレバーが摩擦付与部材に接触してその本来止まるべき位置で止まりやすくなる。そのため、摺動性と停止性を共立させたシフトレバー案内装置を実現できる。
【0007】
具体的な形態では、ガイド溝形成部材は、含油軟質材料で形成され、シフトレバーが円滑に摺動するとともにシフトレバーの移動の際の発生音を抑えることができ、かつ摩擦付与部材は、非含油軟質材料で形成され、シフトレバーが当接すると摩擦により滑りにくく、所定の停止すべき位置で止めやすくでき、かつ軟質性があるために衝撃を吸収するストッパーとして働き、操作音も小さくできる。
【0008】
さらに、本発明では、摩擦付与部材は、L字状の出張り角部の一方の辺部がシフトレバーの通常の移動をいったん止めるように該移動の方向とほぼ直角に交差するように一直線状にされ、他方の辺部はシフトレバーの通常の移動方向にほぼ沿うように形成されるとともに、一方の辺部と交差する角に近ずくほどガイド溝内により大きく入り込む傾斜端面を有し、例えば、D位置からN位置にシフトレバーが移動する際にN位置を飛び越えてシフトレバーがR位置に移動してしまうことを抑制することができ、かつシフトレバーが例えばR位置側からN位置へ移動しようとする際に、シフトレバーがストッパピースの傾斜端縁に摺接することによる抵抗によって、シフトレバーがN位置で停止しやすくする。
【0009】
また、本発明では、摩擦付与部材は板状のストッパピースとして形成され、そのストッパピースがガイド溝形成部材の樹脂成形のキャビティ内にインサートされて該ストッパピースを包むようにガイド溝形成部材が樹脂成形されて、該ストッパピースがガイド溝形成部材と一体化されており、成形樹脂で一体に固着できる。また、具体的には、ガイド溝形成部材は、それを支持する本体部上に樹脂で2次成形されたガイド部として存在し、摩擦付与部材は、板状のストッパピースにより形成されるとともにストッパピースは本体部に形成された着座部に載置または固定され、かつその上から前記ガイド溝形成部材がストッパピースを包むように、かつ本体部との間でストッパピースを挟むように2次成形で形成されて、ストッパピースが本体部とガイド部とに挟み込まれて両者と一体化されており、本体部とガイド部とでストッパピースがサンドイッチされた構造で確実に固着できる。さらに、ガイド溝形成部材またはガイド部を形成する含油軟質部材と、摩擦付与部材またはストッパピースを形成する非含油軟質部材とが、含油の有無を除いて同一または同質の軟質樹脂材料により形成されており、2次成形におけるガイド部とストッパピースとの一体性が高い効果がある。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態につき図面に示す実施例を参照して説明する。図1は、その一実施例であるゲート式シフトレバー案内装置の斜視図である。図2は、案内装置の平面図である。案内装置1は、自動変速機の変速操作で選択されるシフト位置として、パーキングレンジ(P位置)P、リバースレンジ(R位置)R、ニュートラルレンジ(N位置)N、ドライブレンジ(D位置)D等が非直線的にクランク状に配列されたガイド溝2(スタッガードゲートともいう)を有し、このガイド溝2を形成する壁が、強度をもった剛性のある材料で構成される本体部3と、その上部に層状に設けられ摺動性をもって構成されるガイド部4(ガイド溝形成部材)とを含んで形成される。変速操作を行うシフトレバー(図示せず)が、そのガイド溝2内を貫通して設けられ、溝の形状に沿って移動する。ドライブレンジDは、通常の自動変速(AT)モードでの車両走行レンジであるが、シフトレバーをDmレンジに移行させた後のD1またはD2方向への移動回数に応じていわばマニュアル操作の感覚でATギアのシフトアップまたはダウンが可能とされる。
【0011】
本体部3は、例えばナイロン−ガラス繊維入りの材料により射出成形等で所定の肉厚となるように形成され、耐衝撃性に強い構造としている。本体部3の壁を構成する肉厚部5は、ガイド溝2を貫通するシフトレバー(シフトレバーのひとつの位置を図1のSで示す)の回動の支点と同じ側に曲率の中心をもって湾曲した形状としている。
【0012】
ガイド部4は、摺動性を有する材料として、含油軟質材、潤滑油が含浸された例えばTPEE(熱可塑性ポリエステル系エラストマー)樹脂を摺動促進材料として、本体部3の肉厚部5より薄く形成され、摺動性をもった構造としている。ガイド部4は、本体部3の上部に層状に重ねて固着され、ガイド部4のガイド溝壁面2aにシフトレバーが摺接しつつ円滑に移動する。なお、ガイド溝2は本体部3とガイド部4にまたがるように対応して形成されているが、本体部3の溝形状はガイド部4のそれより大きく形成されて、シフトレバーが直接当たるのはガイド部4のガイド溝2だけで、本体部3の溝壁にはシフトレバーは接触しない。
【0013】
ガイド溝2においてそのクランク状の特定のコーナー部のL状の出張り角部(シフトレバーがばね付勢力で摺接するL状出隅部:L状入隅部の反対概念)には、摩擦付与部材としてストッパピース7が固定的に設けられている。このストッパピース7はこの例ではN位置に対応するガイド溝コーナー部の内側のL字状出隅部2bに対応して固着され、そのL字状の出隅部2bを構成する第1辺およびこれとほぼ直角な第2辺からそれぞれガイド溝2の空間側へ所定量突出し、その結果として出隅部2bの角からストッパーピース7の角がガイド溝側に突出した形態となっている。そして、このストッパピース7がガイド溝2側へ突出(入り込んだ)状態では、ガイド部2のガイド溝2aの溝壁面に代わって、ストッパピース7のガイド溝2へ入り込んでいる外縁7n、7rがシフトレバーと摺接することとなる。したがって、D位置側からN位置へのシフトレバーの操作時に、ストッパピース7がシフトレバーの移動に対する抵抗となる。ストッパピース7のガイド溝2内への突出量は、溝の幅、シフトレバーの径との関係から、シフトレバーの移動を妨げないように、しかも斜めにシフトレバーに力が加わった場合に、シフトレバーが当接するように定められている。
【0014】
ストッパピース7は、ガイド部4(特にそのガイド溝壁面)より摩擦係数の大きな材料で形成される。特にこの例では、ストッパピース7はガイド部4と材質は同じだが潤滑油が含浸されていない非含油軟質材、例えばTPEE(熱可塑性ポリエステル系エラストマー)樹脂を材料として射出成形その他の方法で薄肉板状に形成され、摩擦力がガイド部4より高く、かつ衝撃の吸収力をもった構造となっている。ストッパピース7は、本体部3とガイド部4とでサンドイッチされた構造で固着されている。この例でストッパピース7は薄板状に形成されているため、その突出端面7nにシフトレバーが当接した際に弾性変形しやすく、その衝撃吸収性も高い。また、ストッパピース7は、この例で図3に示すように平面視でその片側が矩形または方形に近い形状を有しているが、ガイド溝2aへの突出端(縁または面)7nは直線状に形成させる一方、それとほぼ直角な端面7rはガイド溝2の溝壁とほぼ平行な側縁7aと、中肉からこの側縁7aに対して小角度θだけ傾斜して、よりガイド溝2側へ入り込む傾斜端縁7bとを備え、この傾斜端縁7bがもう一方の端縁7nとつながって、ストッパピース7の突出コーナー部を形成している。そして、シフトレバーが例えばR位置側からN位置へ移動しようとする際に、シフトレバーが上記ストッパピース7の傾斜端縁7bに摺接することによる抵抗によって、シフトレバーがN位置で停止しやすくする。言い換えれば、シフトレバーがR位置側からN位置を斜めに通過して直接D位置へ入り込むことが抑えられる。
【0015】
なお、図3に示すようにストッパピース7は左右対象の形状とされているが、これは車両が右ハンドルの場合でも左ハンドルの場合でも共用できるようにするためで、例えば右ハンドル専用であれば図3でL用と記された側の形状は任意であり、左ハンドル専用ならばR用部分の形状は任意となる。
【0016】
ストッパピース7を本体部3とその上に側に積層されるガイド部4との間に挟んで固着するために、この例ではストッパピース7が本体部3に位置決め(凹凸嵌合等の仮止め手段を採用する等して)された後、そのストッパピース7および本体部3の上にガイド部4が積層成形(樹脂の射出成形等)される。この場合、ストッパピース7はガイド部4中に置かれインサート成形によりガイド部4に固着(成形接着)され、また、その成形樹脂で包み込まれ(鋳込まれ)ることにより本体部3に固着されることになる。
【0017】
ストッパピース7を本体部3に位置決め(仮止め)するために、本体部3の壁6の上部に突出して複数の突起10a,10b(実施例では2個の突起)が近接して設けられている。ストッパピース7には、突起10a,10bに対応して、この突起10a,10bが嵌合する複数の孔11a,11bが形成されている。また、この孔11a,11bと少し離れた位置に複数の長孔12a,12bが設けられている。この長孔12a,12bは、ストッパピース7をインサートした状態で後述するガイド部4を本体部3上にモールド成形するとき樹脂が回り込んで固着性をよくするために形成している。つまり、ガイド部4を形成する、本体部3上のキャブティ内にストッパピース7をインサートした状態でガイド部4を形成することとなる溶融樹脂が、ストッパピース7の厚さ方向に貫通して形成された孔(または切欠)、言い換えれば回り込み部に入り込んでガイド部4の樹脂とストッパピース7との一体化を高める。なお、孔11cは、上述のように車両が左ハンドル用の場合に対応し、その場合に孔11a,11cを使うことで共用できる構造のための孔である。本実施例は右ハンドル用として説明している。
【0018】
本体部3の4隅に4個の脚部8が設けられている。この案内装置1は、最終的にはこの上面に装飾と表示を兼ねたインジケータパネル(図示せず)が装着されるものである。本体部3の両側に形成した支持部9,9はこのインジケータパネルを支持するものである。
【0019】
次に、この案内装置1の製造方法について説明する。予め射出成形で前述の樹脂を材料として、本体部3とストッパピース7を形成しておく。図4は、本体部3とストッパピース7との組み付け状態を示す斜視図である。図4に示すように、本体部3の突起10a,10bにストッパピース7の孔11a,11bを嵌合させて組み付ける。本体部3における突起10a,10bを形成する台部13は、周囲の肉厚部5の厚さより僅か(例えばストッパピース7の厚さ相当分以下)段落ちして形成しておく。つまりストッパピース7の本体部3に対する座面が周辺の表面より一定量くぼませて(凹状)に設定される。組み付けた状態で、ストッパピース7の上面が周囲の肉厚部5の上面と略同じ平面状にある。図4は仮止めの状態を示す。その後にこの組み付けた状態で金型内にセットして、含油させた軟質材を樹脂の材料として、本実施例では含油TPEE(熱可塑性ポリエステル系エラストマー)樹脂を射出成形によりストッパピース7付きの本体部3の上部へ2次成形する。TPEE(熱可塑性ポリエステル系エラストマー)樹脂は、結晶化速度が速く、射出成形性に優れ、低温で柔軟性が良好であるため好適である。
【0020】
図1に示すように、本体部3の肉厚部5の上面に層状にガイド部4が固着され、かつ本体部3とガイド部4とでストッパピース7がサンドイッチされた構造でしかもストッパピース7の角部端縁がガイド溝2内に突出するように固着される。N位置部分に突出したストッパピース7の端面7nは、D位置からのシフトレバーの移動によりシフトレバーが当接する端面となる。ストッパピース7の長孔12a,12bには、2次成形の際に樹脂材料が回り込んでストッパピース7の固着性をよくする。また、組み付けた状態で、ストッパピース7端面7nの他方端面側と本体部3の座ぐり部(位置決め部)との間に隙間14がある(図4参照)。この隙間14は、本体部3へのストッパピース7の組み付け作業を容易とするとともに、2次成形の際の樹脂の回り込みによりストッパピース7の固着性をよりよくする。
【0021】
このように形成された案内装置1においては、ガイド溝2内に挿通されるシフトレバーがスプリング(図示せず)のバネ力によりてガイド溝2の一方側、図1に示すCの方向に付勢された状態にある。
【0022】
本実施形態の動作について説明する。いまシフトレバーがガイド溝2のP位置で保持されているとして、前述した付勢方向と反対方向、つまり図1に示すA方向にシフトレバーを操作することにより、B方向(シフト選択方向)への移動が可能となり、ガイド部4のガイド溝2内(ガイド溝2の溝壁面)を摺動してR位置、N位置、D位置へ移動できる。このように、ガイド溝2が形成されたガイド部4は、堅牢な構造の本体部3で、支持されてその状態が維持される。また、含油軟質材で形成されたガイド部4は、シフトレバーの摺動を円滑にする以外に、移動の際に発生する摺動音を抑えたり、衝撃を緩和する役割も果たす。
【0023】
シフトレバーの操作において、例えば、D位置からN位置に移動の際に斜め方向にシフトレバーに力が加わったときに滑りがよいと、N位置をこえてR位置に達してしまうことが起こり得る。これを避ける目的でN位置にガイド溝2内に突出して設けられたストッパピース7は、非含油軟質材で形成されて、含油軟質材で形成されたガイド部4のガイド溝壁面より摩擦係数が大きいため、シフトレバーがD側から移動してストッパピース7の端面7nに当接し、なおも横方向へ移動しようとする斜め操作力に対して、その端面7nが抵抗となり、シフトレバーがN位置を滑動していっきにR位置へ入ることを抑制できる。このようにストッパピース7が軟質樹脂の薄肉板状とされているため、衝撃を受け止めシフトレバーがD位置側からN位置へ至った際のストッパピース7との衝撃力を吸収し易い利点もある。また、R→N→D位置へのシフトレバーの過滑動に対しても、ストッパピース7はそれを抑制する。R位置側からN位置、さらにD位置と、クランクのコーナー部を斜めに突っ切るようにレバー操作力が生じた場合、シフトレバーはストッパピース7の端面7rを摺接することにより一定の摩擦力が生じ、特にその後半でシフトレバーがストッパピース7の傾斜端面7bを摺接する際には、上述の斜め方向の軌跡から外れる反対側にシフトレバーが押し戻されつつ摩擦力が生ずるためN位置のコーナー部を斜めにバイパスしにくくなる効果が生じる。つまり、シフトレバーがN位置をこえてD位置に移動することを抑制することができる。
【0024】
また、この実施例ではストッパピース7とガイド部4は、同じ軟質材(含油と非含油の違いのみ)とし、本実施例では、TPEE(熱可塑性ポリエステル系エラストマー)樹脂を材料として用いており、その含油の有無の違いのみの樹脂材料としては同一または同質性のものを使用しているため、本体部3上にガイド部4を成形する2次成形におけるガイド部4とストッパピース7との一体性(樹脂接着における親和性)が高い。なお、別の実施例としてストッパピース7は、非含油でガイド溝2の溝壁面より摩擦係数の大きい材料であれば他の材料としてもよい。
【0025】
また、ストッパピース7の形状は、矩形状に限らず、ガイド溝2内に突出する端面がシフトレバーに摩擦抵抗を付与するのに適した端面形状であれば、任意の形状としてよい。
【0026】
なお、案内装置1は本実施例では、本体部3とストッパピース7とを組み付け、インサート成形でガイド部4を形成しているが、これに限らず本体部3に対し、予め別体として形成したガイド部4を、ストッパピース7を挟むようにして接着剤等で固着してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるゲート式シフトレバー案内装置の斜視図。
【図2】同じくゲート式シフトレバー案内装置の平面図。
【図3】同じくゲート式シフトレバー案内装置の分解斜視図。
【図4】同じくゲート式シフトレバー案内装置の組み付け状態を示す斜視図。
【符号の説明】
1 案内装置
2 ガイド溝
3 本体部
4 ガイド部
7 ストッパピース
10a,10b 突起
11a,11b 孔

Claims (8)

  1. 屈曲形状のガイド溝にシフトレバーを複数の位置で保持する複数のレンジ位置が設定されたゲート式シフトレバー案内装置において、
    前記シフトレバーの前記複数のレンジ位置間の移動を案内する前記ガイド溝の形成のために、前記屈曲形状のガイド溝を備えて、前記シフトレバーが摺接する少なくともガイド溝壁面部が摺動促進材料により形成されたガイド溝形成部材と、
    そのガイド溝形成部材の前記複数のレンジ位置の少なくとも一つに対応して部分的に設けられるとともに、前記ガイド溝形成部材とは別体で、かつ前記摺動促進材料より摩擦係数の大きな材料により形成され、前記少なくとも一つのレンジ位置において前記シフトレバーを停止させるために前記摺動促進材料からなる前記ガイド溝壁面部に代わって前記シフトレバーと接触する摩擦付与部材と、
    を含むことを特徴とするゲート式シフトレバー案内装置。
  2. 前記摩擦付与部材は、前記ガイド溝中の特定のレンジ位置をなすクランク状の曲り角部において、L字状の出張り角部としてそのクランク状の曲り角部の位置を占める請求項1記載のゲート式シフトレバー案内装置。
  3. 前記摩擦付与部材は、前記L字状の出張り角部の一方の辺部がシフトレバーの通常の移動をいったん止めるように該移動の方向とほぼ直角に交差するように一直線状にされ、他方の辺部はシフトレバーの通常の移動方向にほぼ沿うように形成されるとともに、前記一方の辺部と交差する角に近ずくほど前記ガイド溝内により大きく入り込む傾斜端面を有する請求項1または2記載のゲート式シフトレバー案内装置。
  4. 前記ガイド溝形成部材は含油軟質材料で形成されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のゲート式シフトレバー案内装置。
  5. 前記摩擦付与部材は、非含油軟質材料で形成され、シフトレバーに対する摩擦付与機能と、シフトレバーとの当接の衝撃を緩和する緩衝機能とを併せもつ請求項1ないし4のいずれか1項に記載のゲート式シフトレバー案内装置。
  6. 前記摩擦付与部材は板状のストッパピースとして形成され、そのストッパピースが前記ガイド溝形成部材の樹脂成形のキャビティ内にインサートされて該ストッパピースを包むように前記ガイド溝形成部材が樹脂成形されて、該ストッパピースがガイド溝形成部材と一体化されている請求項1ないし5のいずれか1項に記載のゲート式シフトレバー案内装置。
  7. 前記ガイド溝形成部材は、それを支持する本体部上に樹脂で2次成形されたガイド部として存在し、前記摩擦付与部材は、板状のストッパピースにより形成されるとともに前記ストッパピースは前記本体部に形成された着座部に載置または固定され、かつその上から前記ガイド溝形成部材がストッパピースを包むように、かつ前記本体部との間でストッパピースを挟むように2次成形で形成されて、該ストッパピースが前記本体部とガイド部とに挟み込まれて両者と一体化されている請求項1ないし6のいずれか1項に記載のゲート式シフトレバー案内装置。
  8. 前記ガイド溝形成部材またはガイド部を形成する含油軟質部材と、前記摩擦付与部材またはストッパピースを形成する非含油軟質部材とが、含油の有無を除いて同一または同質の軟質樹脂材料により形成された請求項1ないし7のいずれか1項に記載のゲート式シフトレバー案内装置。
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