JP2004305810A - 管内清掃用具 - Google Patents
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Abstract
【課題】地中に埋設された上水道管内の残渣などの堆積物を、水を無駄に排出することなく簡単な方式で排出することができる新規な管内清掃用具を提供する。
【解決手段】収縮させた中空袋体1を配管100内に容易に挿入することができる。配管100内にてゴムホース3から供給される水を中空袋体1内に充填し膨張させると、中空袋体1が管内で浮遊して管内底壁との間に隙間Sが形成され、該隙間部分の流速が高まり、ロープ4a,4bを引っ張って中空袋体1を下流側に移動させることで、管内底部の残渣などの堆積物が効率良く排出される。
【選択図】 図1
【解決手段】収縮させた中空袋体1を配管100内に容易に挿入することができる。配管100内にてゴムホース3から供給される水を中空袋体1内に充填し膨張させると、中空袋体1が管内で浮遊して管内底壁との間に隙間Sが形成され、該隙間部分の流速が高まり、ロープ4a,4bを引っ張って中空袋体1を下流側に移動させることで、管内底部の残渣などの堆積物が効率良く排出される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は管内清掃用具に関し、特に、地中に埋設された水道管の内部に堆積した残渣などを効率良く排出することができる管内清掃用具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、上水道管の内部を清掃する場合、管内の水圧を高めて残渣などの堆積物などを排出しているが、このような高圧水流による清掃方法では水が無駄に排出されるのでコストが高くなるなどの問題があり、近年における水資源の枯渇事情なども鑑みれば必ずしも好ましい方法とは言い難い。
【0003】
一方、例えば特許文献1には、管内に挿入した移動部材と管内壁との間の流速を高めて管内の堆積物,付着物等を除去する管内洗浄装置が開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−31949号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載される技術は、主として高圧油圧配管等の精密洗浄に用いるものであって、配管の接続端部に専用の球入装置を連結し、その球入装置内の移動部材(球)を配管内に挿入した後、フラッシング液を流して管内のスケール除去を行うようになっており、装置全体が大掛かりになると共に作業が面倒であるなどの問題があり、地中に埋設された上水道管内の清掃には不向きであった。
【0006】
本発明はこのような従来事情に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、地中に埋設された上水道管内の残渣などの堆積物を、水を無駄に排出することなく簡単な方式で排出することができる新規な管内清掃用具を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
以上の目的を達成するために本発明は、水道管等の配管内に挿入され管内壁との間の流速を高めて管内の堆積物,付着物等を排出する管内清掃用具であって、可撓性を有するシートにより膨張・収縮自在に形成された略円筒形状の中空袋体と、該中空袋体に接続され中空袋体内への流体供給,排出を行う所定長さの可撓管と、前記中空袋体に取り付けた複数の引張りベルトと、該引張りベルトに連結され前記中空袋体を配管内で所定の速度をもって下流側へ移動させる線状の係止部材からなり、
基材布の表裏両面にゴム又は合成樹脂を積層した所定の強度を有する可撓性の多層シートで前記中空袋体を形成して、該中空袋体が、配管に対する出し入れを容易に行い得る程度に収縮し、且つ前記可撓管を介して流体を供給した際に配管内で略円筒形状に膨張し配管内壁との間の流速を高めるよう形成されていることを特徴とする(請求項1)。
【0008】
このような構成によれば、収縮させた中空袋体は細長く且つ所望の可撓性を有する状態にあり、地中に埋設された配管の所定長さごとに配設された縦管(点検用マンホール等)を介して配管内に容易に挿入することができる。配管内に中空袋体を挿入した後、可撓管から供給される流体を中空袋体内に供給し配管内にて中空袋体を膨張させると、中空袋体が、部分的に凹部や凸部が形成されることなく、且つ配管内の水圧により押し潰されたり管内壁との擦れにより亀裂が生じて中空袋体内の流体が漏出するような虞れのない所定の剛性をもって、確実に略円筒形状に膨張して管内壁との間に隙間を形成し、該隙間により配管内の流速を部分的に高めて、配管内の堆積物や付着物を効率良く且つ安全に下流側へ排出することができる。排出作業終了後は、中空袋体内の流体を可撓管から排出して中空袋体を収縮させ、該収縮状態の中空袋体を、前記縦管を介して配管から容易に取り出すことができる。
【0009】
本発明において、前記中空袋体を形成する多層シートとしては、例えば、基材布の表裏両面にゴム層を積層してなるゴム引き布や、基材布の表裏両面に塩化ビニル,ウレタン,EVAなどの合成樹脂を積層してなる所謂ターポリン等をあげることができる。
【0010】
また本発明において、前記可撓管により中空袋体内に供給される流体は空気または水の何れかが好ましい。この場合、万一、配管内で流体が漏出し配管内を流れる上水に混入したとしても、飲用水に影響が出る虞れがなくより安全に作業することができる。
中空袋体内に供給する流体が空気である場合は、該流体を中空袋体内に充満させることで、中空袋体が大きな浮力をもつ略円柱形状体に膨張して常に配管内の上方に位置するので、配管内の底壁との間に確実に隙間が形成され、残渣などの管内堆積物やその他の付着物などを効率良く排出することができる。
【0011】
しかしながら、中空袋体内に供給する流体が空気である場合は、中空袋体が常に管内上方に位置するので、配管内の上壁と擦れて、中空袋体の下流側への移動の支障になる虞れがある。
よって、前記可撓管により中空袋体内に供給される流体が水であることが好ましい(請求項2)。
【0012】
中空袋体内に供給される流体が水である場合は、該流体を中空袋体内にある程度供給すれば、中空袋体内の残留空気と供給された水とにより中空袋体が略円柱形状に膨張する。中空袋体はある程度の重みを有するが、残留空気の浮力等もあり管内を上下方向に浮遊しながら管内壁と擦れることなく下流方向へ移動し、配管内壁との間に確実に隙間が形成され、残渣などの管内堆積物やその他の付着物をより効率良く排出することができる。
【0013】
また本発明において、前記複数の引張りベルトの基端部を中空袋体の外面に固定すると共に、各引張りベルトの先端部を結束して前記係止部材を連結し、且つ前記係止部材が中空袋体の軸心延長線上に位置するよう前記複数の引張りベルトを中空袋体の周方向に等間隔をおいて配設することが好ましい(請求項3)。
【0014】
このような構成によれば、配管内で膨張させた中空袋体の軸心延長線上に係止部材が位置するので、中空袋体を管内の流れ方向に沿ってスムーズに下流側へ移動させることができる。
【0015】
また本発明において、前記複数の引張りベルトを中空袋体の後側に取り付け、該引張ベルトに連結した係止部材を繰り出す繰出し機を配管上流側に配設し、該繰出し機からの係止部材の繰り出し速度を適宜に調節して、前記中空袋体が配管内で所定の速度をもって下流側へ移動するよう形成することが好ましい(請求項4)。
【0016】
このように構成した場合、繰出し機からの係止部材の繰り出し速度を任意に調整することで、管内の水圧により下流側へ押し流される中空袋体の移動速度を適宜に調節して、中空袋体と管内壁との間の隙間部分の流速を高めながら、管内の堆積物や付着物を効率良く排出することができる。
【0017】
また本発明において、前記複数の引張りベルトを中空袋体の前後に取り付けると共に、後側の引張ベルトに連結した係止部材を繰り出す繰出し機を配管上流側に配設し、前側の引張りベルトに連結した係止部材を巻き取る巻取り機を配管下流側に配設し、前記繰出し機からの係止部材の繰り出し速度と前記巻取り機による係止部材の巻き取り速度を適宜に調節して、前記中空袋体が配管内で所定の速度をもって下流側へ移動するよう形成することが好ましい(請求項5)。
【0018】
このように構成した場合、繰出し機からの係止部材の繰り出し速度と前記巻取り機による係止部材の巻き取り速度を任意に調整して、管内の水圧により下流側へ押し流される中空袋体をより適正な速度をもって移動させることで、中空袋体と管内壁との間の隙間部分の流速を高めながら、管内の堆積物や付着物をより効率良く排出することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態の一例を図1〜図4を参照しながら説明する。
本例の管内清掃用具Aは、中空袋体1、複数の引張りベルト2、ゴムホース3、前後のロープ4a,4bなどからなり、地中に埋設された上水道管等の配管100内で膨出させた中空袋体1と管内壁101との間の流速を高めて、配管100内の残渣200などの堆積物や管内壁101の付着物等を排出し得るよう形成されている。
【0020】
中空袋体1は、基材布の表裏両面にゴム層を積層してなるゴム引き布や、基材布の表裏両面に塩化ビニル,ウレタン,EVAなどの合成樹脂を積層してなる所謂ターポリン等の、所定の強度を有する可撓性の多層シートにより、膨張・収縮自在な略円筒形状に形成されている。
詳しくは、前記多層シートからなる筒状の胴部1aの前後開口部に、前記多層シートからなる前後の面材1b,1cを貼り着けると共に、胴部1aと各面材1b,1cとの接合縁を前記多層シートからなる保護テープ1dで覆って剥離を防止し、且つ前記面材1b,1cを胴部1a外方に向けて膨出する湾曲面を備えた略お椀形に形成して、縦管111,112を介しての配管100内への挿入及び取り出しを容易に行い得る略米俵形状に形成されている。
【0021】
なお、中空袋体1は、前後の面材1b,1cを各々先端に向けて漸次先細状となる山形状に形成して、略紡錘形状に構成することもでき、この場合、収縮状態における配管100内への挿入及び取り出しをより容易に行うことができる。
【0022】
引張りベルト2は、例えばナイロンなどの所定の強度と可撓性を備えた材料により所望長さに形成されたベルトであり、前記胴部1aの前後に複数(本例では前後各三本ずつ)取り付けられている。
各引張りベルト2は、その基端部2aを前記多層シートからなる被覆部材5の裏面に縫着し、該被覆部材5を胴部1aの外周に貼り着けて、中空袋体1にしっかりと固定されている。
前後夫々の引張りベルト2の先端部は一つに結束すると共に、硬質プラスチックなどからなるD環などの環状部材6が取り付けられ、その環状部材6に、線状の係止部材としてのロープ4a,4bが連結されている。
【0023】
ロープ4a,4bは配管100内の中空袋体1を下流側へ移動させると共に、膨張した中空袋体1を配管100内で安定させるもので、前記各引張りベルト2を中空袋体1の周方向に等間隔をおいて配設して各ロープ4a,4bを中空袋体1の軸心延長線上に位置させることで、中空袋体1と管内壁101の間に隙間Sが確実に保持されるようになっている。
【0024】
中空袋体1の前側の引張りベルト2に連結された前側のロープ4aは、下流側の縦管111近傍に配設した巻取り機121で巻き取られ、後側の引張りベルト2に連結された後側のロープ4bは、上流側の縦管112近傍に配設した操出し機122から繰り出されるようになっている。
そうして、繰出し機122からのロープ4bの繰り出し速度と、巻取り機121によるロープ4aの巻き取り速度を適宜に調節して、中空袋体1が配管100内で所定の速度をもって下流側へ移動するようになっている。
【0025】
なお、前側の引張りベルト2とロープ4a及び巻取り機121は必ずしも必要ではなく、配管100内の水圧を利用すると共に、後側の引張りベルト4bに連結したロープ4bの繰出し機122からの繰り出し速度を適宜に調節して、中空袋体1を配管100内で所定の速度をもって下流側へ移動させることもできる。
【0026】
ゴムホース3は、中空袋体1内に流体を供給すると共に、中空袋体1内の流体を排出するための可撓性を有する可撓管で、上流側の縦管112から配管100内に挿入した中空袋体1と、該縦管112近傍に設置される流体供給/排出具7とを接続可能な長さを備えており、その先端部は前記面材1cの中心部に気密状に接続され、後端部は流体供給/排出具7に接続可能とすると共に、栓体3aにより栓をして中空袋体1の膨張状態を維持し、且つ栓体3aを外すことで中空袋体1内の流体を排出し得るようになっている。
またゴムホース3の後端部は、掛止具などを用いてロープ4bに掛止されている。
【0027】
流体供給/排出具7は、例えば流体としての空気や水を供給/排出可能なコンプレッサーやポンプなどであり、ゴムホース3を介して中空袋体1と連絡して、前記流体を中空袋体1内に供給して中空袋体1を膨張させると共に、中空袋体1内の流体を排出して中空袋体1を収縮させるようになっている。
【0028】
配管100は地中に埋設された水道管で、所定間隔ごとに縦管(点検用マンホール)111,112が配設されている。
【0029】
以上の構成になる本例の管内清掃用具Aによれば、収縮状態にある中空袋体1は細長く且つ可撓性を備えるので、縦管112を介して配管100内に容易に挿入することができる(図4(イ)参照)。
【0030】
配管100内に中空袋体1を挿入した後、流体供給/排出具7を用いて、その流体供給/排出具7に接続されたゴムホース3を介して中空袋体1内に流体としての水を供給すると、中空袋体1内に残留空気と前記供給水とが充満して、中空袋体1が、部分的に突出したり凹むようなことなく、且つ配管100内の水圧により押し潰されたり管内壁101との擦れにより亀裂が生じて中空袋体1内の水が漏出するような虞れのない所定の剛性をもって、確実に略円筒形状に膨張する。中空袋体1を膨張させた後は、ゴムホース3を流体供給/排出具7から外してその後端部を栓体3aで塞ぎ、ゴムホース3も配管100内に挿入する。
また中空袋体1は、前記残留空気の浮力等もあり配管100内を浮遊するが、ロープ4a,4bでしっかりと保持されているので、管内壁101、特に内底壁との間に隙間Sが確実に形成され、該隙間Sにて流速が高まることから、管内底部の残渣などの堆積物200は下流側へ流される(図4(ロ)参照)。
【0031】
さらに、巻取り機121によりロープ4aを所定速度で巻き取ると共に、繰出し機122からロープ4bを所定速度で繰り出し、中空袋体1を下流側に移動させることで、前記堆積物200は効率良く下流側へ流され、配管100途中に設けた排出升(不図示)などから排出される(図4(ハ)参照)。
【0032】
排出作業終了後は、巻取り機121、繰出し機122を逆転させて中空袋体1を上流側の縦管112近傍まで戻すと共に、ロープ4bに掛止したゴムホース3の後端部を縦管112から取り出し、栓体3aを外して該後端部を流体供給/排出具7に接続し、中空袋体1内の水を排出して中空袋体1を収縮させる(図4(ニ)参照)。
【0033】
収縮させた中空袋体1は、縦管112から容易に取り出すことができる(図4(ホ)参照)。
【0034】
以上、本発明に係る管内清掃用具の実施形態の一例を図面を参照して説明したが、本発明は図示例に限定されず、本願の特許請求の範囲の請求項1〜5に記載された技術的思想の範疇において、種々の変更が可能であることは言うまでもない。
【0035】
【発明の効果】
本発明に係る管内清掃用具は以上説明したように構成したので、以下の効果を奏する。
【0036】
(請求項1)
収縮させた中空袋体を配管内に容易に挿入することができ、挿入後に流体を供給すれば中空袋体が配管内にて、部分的に凹部や凸部が形成されることなく、且つ配管内の水圧により押し潰されたり管内壁との擦れにより亀裂が生じて中空袋体内の流体が漏出するような虞れのない所定の剛性をもって、確実に略円筒形状に膨張して管内壁との間に確実に隙間を形成し、管内底部の残渣などの堆積物やその他の付着物等を効率良く排出することができる。作業終了後は、流体を排出して中空袋体を収縮させれば、該中空袋体を配管から容易に取り出すことができる。
よって、地中に埋設された水道管などの配管内を、簡単且つ低コストで安全に清掃することができる。
【0037】
(請求項2)
配管内に挿入した中空袋体に水を供給することで、内部の残留空気とその供給水により中空袋体が略円柱形状に膨張し、該中空袋体はある程度の重みを有するが、残留空気の浮力等もあり管内を浮遊しながら配管内壁との間に確実に隙間を形成し、係止部材で支持されて、管内上壁と擦れることなく下流方向へ移動する。
従って、中空袋体に空気を供給した場合のように、中空袋体が常に管内上方に位置して管内上壁と擦れて移動に支障が起きたり擦れ箇所に亀裂が生じて中空袋体内の水や空気が漏れるような虞れ無く、残渣などの管内堆積物やその他の付着物をより効率良く確実且つ安全に排出することができる。
また、中空袋体を膨出させる流体が水と残留空気であるため、永年の使用により中空袋体に亀裂が生じて万一その流体が漏出したとしても、飲用水に影響が出る虞れがなく、より安全に清掃作業を行うことができる。
【0038】
(請求項3)
複数の引張りベルトの基端部を中空袋体の外面に固定すると共に、各引張りベルトの先端部を結束して前記係止部材を連結し、且つ前記複数の引張りベルトを中空袋体の周方向に等間隔をおいて配設して、配管内で膨張させた中空袋体の軸心延長線上に係止部材を位置させることができるので、中空袋体を管内でしっかりと支持して、中空袋体を管内の流れ方向に沿ってスムーズに下流側へ移動させることができる。
【0039】
(請求項4)
複数の引張りベルトを中空袋体の後側に取り付け、該引張ベルトに連結した係止部材を繰り出す繰出し機を配管上流側に配設し、該繰出し機からの係止部材の繰り出し速度を適宜に調節して、中空袋体が配管内で所定の速度をもって下流側へ移動するよう形成したので、配管内の水圧を有効に利用して、繰出し機のみの簡素な構成で、中空袋体の移動速度を適宜に調節して、管内の堆積物や付着物を効率良く排出することができる。
【0040】
(請求項5)
複数の引張りベルトを中空袋体の前後に取り付けると共に、後側の引張ベルトに連結した係止部材を繰り出す繰出し機を配管上流側に配設し、前側の引張りベルトに連結した係止部材を巻き取る巻取り機を配管下流側に配設し、繰出し機からの係止部材の繰り出し速度と巻取り機による係止部材の巻き取り速度を適宜に調節して、中空袋体が配管内で所定の速度をもって下流側へ移動するよう形成したので、繰出し機と巻取り機とを有効に利用して、中空袋体をより適正な速度をもって移動させることで、管内の堆積物や付着物を効率良く排出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る管内清掃用具の実施形態の一例を示す正面図。
【図2】同側面図。
【図3】図1の一部切欠図。
【図4】図1に示す管内清掃用具の使用状態を示す簡略断面図。
【符号の説明】
A:管内清掃用具
1:中空袋体
2:引張りベルト
3:ゴムホース(可撓管)
4a,4b:ロープ(線状の係止部材)
100:配管
S:隙間
【発明の属する技術分野】
本発明は管内清掃用具に関し、特に、地中に埋設された水道管の内部に堆積した残渣などを効率良く排出することができる管内清掃用具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、上水道管の内部を清掃する場合、管内の水圧を高めて残渣などの堆積物などを排出しているが、このような高圧水流による清掃方法では水が無駄に排出されるのでコストが高くなるなどの問題があり、近年における水資源の枯渇事情なども鑑みれば必ずしも好ましい方法とは言い難い。
【0003】
一方、例えば特許文献1には、管内に挿入した移動部材と管内壁との間の流速を高めて管内の堆積物,付着物等を除去する管内洗浄装置が開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−31949号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載される技術は、主として高圧油圧配管等の精密洗浄に用いるものであって、配管の接続端部に専用の球入装置を連結し、その球入装置内の移動部材(球)を配管内に挿入した後、フラッシング液を流して管内のスケール除去を行うようになっており、装置全体が大掛かりになると共に作業が面倒であるなどの問題があり、地中に埋設された上水道管内の清掃には不向きであった。
【0006】
本発明はこのような従来事情に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、地中に埋設された上水道管内の残渣などの堆積物を、水を無駄に排出することなく簡単な方式で排出することができる新規な管内清掃用具を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
以上の目的を達成するために本発明は、水道管等の配管内に挿入され管内壁との間の流速を高めて管内の堆積物,付着物等を排出する管内清掃用具であって、可撓性を有するシートにより膨張・収縮自在に形成された略円筒形状の中空袋体と、該中空袋体に接続され中空袋体内への流体供給,排出を行う所定長さの可撓管と、前記中空袋体に取り付けた複数の引張りベルトと、該引張りベルトに連結され前記中空袋体を配管内で所定の速度をもって下流側へ移動させる線状の係止部材からなり、
基材布の表裏両面にゴム又は合成樹脂を積層した所定の強度を有する可撓性の多層シートで前記中空袋体を形成して、該中空袋体が、配管に対する出し入れを容易に行い得る程度に収縮し、且つ前記可撓管を介して流体を供給した際に配管内で略円筒形状に膨張し配管内壁との間の流速を高めるよう形成されていることを特徴とする(請求項1)。
【0008】
このような構成によれば、収縮させた中空袋体は細長く且つ所望の可撓性を有する状態にあり、地中に埋設された配管の所定長さごとに配設された縦管(点検用マンホール等)を介して配管内に容易に挿入することができる。配管内に中空袋体を挿入した後、可撓管から供給される流体を中空袋体内に供給し配管内にて中空袋体を膨張させると、中空袋体が、部分的に凹部や凸部が形成されることなく、且つ配管内の水圧により押し潰されたり管内壁との擦れにより亀裂が生じて中空袋体内の流体が漏出するような虞れのない所定の剛性をもって、確実に略円筒形状に膨張して管内壁との間に隙間を形成し、該隙間により配管内の流速を部分的に高めて、配管内の堆積物や付着物を効率良く且つ安全に下流側へ排出することができる。排出作業終了後は、中空袋体内の流体を可撓管から排出して中空袋体を収縮させ、該収縮状態の中空袋体を、前記縦管を介して配管から容易に取り出すことができる。
【0009】
本発明において、前記中空袋体を形成する多層シートとしては、例えば、基材布の表裏両面にゴム層を積層してなるゴム引き布や、基材布の表裏両面に塩化ビニル,ウレタン,EVAなどの合成樹脂を積層してなる所謂ターポリン等をあげることができる。
【0010】
また本発明において、前記可撓管により中空袋体内に供給される流体は空気または水の何れかが好ましい。この場合、万一、配管内で流体が漏出し配管内を流れる上水に混入したとしても、飲用水に影響が出る虞れがなくより安全に作業することができる。
中空袋体内に供給する流体が空気である場合は、該流体を中空袋体内に充満させることで、中空袋体が大きな浮力をもつ略円柱形状体に膨張して常に配管内の上方に位置するので、配管内の底壁との間に確実に隙間が形成され、残渣などの管内堆積物やその他の付着物などを効率良く排出することができる。
【0011】
しかしながら、中空袋体内に供給する流体が空気である場合は、中空袋体が常に管内上方に位置するので、配管内の上壁と擦れて、中空袋体の下流側への移動の支障になる虞れがある。
よって、前記可撓管により中空袋体内に供給される流体が水であることが好ましい(請求項2)。
【0012】
中空袋体内に供給される流体が水である場合は、該流体を中空袋体内にある程度供給すれば、中空袋体内の残留空気と供給された水とにより中空袋体が略円柱形状に膨張する。中空袋体はある程度の重みを有するが、残留空気の浮力等もあり管内を上下方向に浮遊しながら管内壁と擦れることなく下流方向へ移動し、配管内壁との間に確実に隙間が形成され、残渣などの管内堆積物やその他の付着物をより効率良く排出することができる。
【0013】
また本発明において、前記複数の引張りベルトの基端部を中空袋体の外面に固定すると共に、各引張りベルトの先端部を結束して前記係止部材を連結し、且つ前記係止部材が中空袋体の軸心延長線上に位置するよう前記複数の引張りベルトを中空袋体の周方向に等間隔をおいて配設することが好ましい(請求項3)。
【0014】
このような構成によれば、配管内で膨張させた中空袋体の軸心延長線上に係止部材が位置するので、中空袋体を管内の流れ方向に沿ってスムーズに下流側へ移動させることができる。
【0015】
また本発明において、前記複数の引張りベルトを中空袋体の後側に取り付け、該引張ベルトに連結した係止部材を繰り出す繰出し機を配管上流側に配設し、該繰出し機からの係止部材の繰り出し速度を適宜に調節して、前記中空袋体が配管内で所定の速度をもって下流側へ移動するよう形成することが好ましい(請求項4)。
【0016】
このように構成した場合、繰出し機からの係止部材の繰り出し速度を任意に調整することで、管内の水圧により下流側へ押し流される中空袋体の移動速度を適宜に調節して、中空袋体と管内壁との間の隙間部分の流速を高めながら、管内の堆積物や付着物を効率良く排出することができる。
【0017】
また本発明において、前記複数の引張りベルトを中空袋体の前後に取り付けると共に、後側の引張ベルトに連結した係止部材を繰り出す繰出し機を配管上流側に配設し、前側の引張りベルトに連結した係止部材を巻き取る巻取り機を配管下流側に配設し、前記繰出し機からの係止部材の繰り出し速度と前記巻取り機による係止部材の巻き取り速度を適宜に調節して、前記中空袋体が配管内で所定の速度をもって下流側へ移動するよう形成することが好ましい(請求項5)。
【0018】
このように構成した場合、繰出し機からの係止部材の繰り出し速度と前記巻取り機による係止部材の巻き取り速度を任意に調整して、管内の水圧により下流側へ押し流される中空袋体をより適正な速度をもって移動させることで、中空袋体と管内壁との間の隙間部分の流速を高めながら、管内の堆積物や付着物をより効率良く排出することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態の一例を図1〜図4を参照しながら説明する。
本例の管内清掃用具Aは、中空袋体1、複数の引張りベルト2、ゴムホース3、前後のロープ4a,4bなどからなり、地中に埋設された上水道管等の配管100内で膨出させた中空袋体1と管内壁101との間の流速を高めて、配管100内の残渣200などの堆積物や管内壁101の付着物等を排出し得るよう形成されている。
【0020】
中空袋体1は、基材布の表裏両面にゴム層を積層してなるゴム引き布や、基材布の表裏両面に塩化ビニル,ウレタン,EVAなどの合成樹脂を積層してなる所謂ターポリン等の、所定の強度を有する可撓性の多層シートにより、膨張・収縮自在な略円筒形状に形成されている。
詳しくは、前記多層シートからなる筒状の胴部1aの前後開口部に、前記多層シートからなる前後の面材1b,1cを貼り着けると共に、胴部1aと各面材1b,1cとの接合縁を前記多層シートからなる保護テープ1dで覆って剥離を防止し、且つ前記面材1b,1cを胴部1a外方に向けて膨出する湾曲面を備えた略お椀形に形成して、縦管111,112を介しての配管100内への挿入及び取り出しを容易に行い得る略米俵形状に形成されている。
【0021】
なお、中空袋体1は、前後の面材1b,1cを各々先端に向けて漸次先細状となる山形状に形成して、略紡錘形状に構成することもでき、この場合、収縮状態における配管100内への挿入及び取り出しをより容易に行うことができる。
【0022】
引張りベルト2は、例えばナイロンなどの所定の強度と可撓性を備えた材料により所望長さに形成されたベルトであり、前記胴部1aの前後に複数(本例では前後各三本ずつ)取り付けられている。
各引張りベルト2は、その基端部2aを前記多層シートからなる被覆部材5の裏面に縫着し、該被覆部材5を胴部1aの外周に貼り着けて、中空袋体1にしっかりと固定されている。
前後夫々の引張りベルト2の先端部は一つに結束すると共に、硬質プラスチックなどからなるD環などの環状部材6が取り付けられ、その環状部材6に、線状の係止部材としてのロープ4a,4bが連結されている。
【0023】
ロープ4a,4bは配管100内の中空袋体1を下流側へ移動させると共に、膨張した中空袋体1を配管100内で安定させるもので、前記各引張りベルト2を中空袋体1の周方向に等間隔をおいて配設して各ロープ4a,4bを中空袋体1の軸心延長線上に位置させることで、中空袋体1と管内壁101の間に隙間Sが確実に保持されるようになっている。
【0024】
中空袋体1の前側の引張りベルト2に連結された前側のロープ4aは、下流側の縦管111近傍に配設した巻取り機121で巻き取られ、後側の引張りベルト2に連結された後側のロープ4bは、上流側の縦管112近傍に配設した操出し機122から繰り出されるようになっている。
そうして、繰出し機122からのロープ4bの繰り出し速度と、巻取り機121によるロープ4aの巻き取り速度を適宜に調節して、中空袋体1が配管100内で所定の速度をもって下流側へ移動するようになっている。
【0025】
なお、前側の引張りベルト2とロープ4a及び巻取り機121は必ずしも必要ではなく、配管100内の水圧を利用すると共に、後側の引張りベルト4bに連結したロープ4bの繰出し機122からの繰り出し速度を適宜に調節して、中空袋体1を配管100内で所定の速度をもって下流側へ移動させることもできる。
【0026】
ゴムホース3は、中空袋体1内に流体を供給すると共に、中空袋体1内の流体を排出するための可撓性を有する可撓管で、上流側の縦管112から配管100内に挿入した中空袋体1と、該縦管112近傍に設置される流体供給/排出具7とを接続可能な長さを備えており、その先端部は前記面材1cの中心部に気密状に接続され、後端部は流体供給/排出具7に接続可能とすると共に、栓体3aにより栓をして中空袋体1の膨張状態を維持し、且つ栓体3aを外すことで中空袋体1内の流体を排出し得るようになっている。
またゴムホース3の後端部は、掛止具などを用いてロープ4bに掛止されている。
【0027】
流体供給/排出具7は、例えば流体としての空気や水を供給/排出可能なコンプレッサーやポンプなどであり、ゴムホース3を介して中空袋体1と連絡して、前記流体を中空袋体1内に供給して中空袋体1を膨張させると共に、中空袋体1内の流体を排出して中空袋体1を収縮させるようになっている。
【0028】
配管100は地中に埋設された水道管で、所定間隔ごとに縦管(点検用マンホール)111,112が配設されている。
【0029】
以上の構成になる本例の管内清掃用具Aによれば、収縮状態にある中空袋体1は細長く且つ可撓性を備えるので、縦管112を介して配管100内に容易に挿入することができる(図4(イ)参照)。
【0030】
配管100内に中空袋体1を挿入した後、流体供給/排出具7を用いて、その流体供給/排出具7に接続されたゴムホース3を介して中空袋体1内に流体としての水を供給すると、中空袋体1内に残留空気と前記供給水とが充満して、中空袋体1が、部分的に突出したり凹むようなことなく、且つ配管100内の水圧により押し潰されたり管内壁101との擦れにより亀裂が生じて中空袋体1内の水が漏出するような虞れのない所定の剛性をもって、確実に略円筒形状に膨張する。中空袋体1を膨張させた後は、ゴムホース3を流体供給/排出具7から外してその後端部を栓体3aで塞ぎ、ゴムホース3も配管100内に挿入する。
また中空袋体1は、前記残留空気の浮力等もあり配管100内を浮遊するが、ロープ4a,4bでしっかりと保持されているので、管内壁101、特に内底壁との間に隙間Sが確実に形成され、該隙間Sにて流速が高まることから、管内底部の残渣などの堆積物200は下流側へ流される(図4(ロ)参照)。
【0031】
さらに、巻取り機121によりロープ4aを所定速度で巻き取ると共に、繰出し機122からロープ4bを所定速度で繰り出し、中空袋体1を下流側に移動させることで、前記堆積物200は効率良く下流側へ流され、配管100途中に設けた排出升(不図示)などから排出される(図4(ハ)参照)。
【0032】
排出作業終了後は、巻取り機121、繰出し機122を逆転させて中空袋体1を上流側の縦管112近傍まで戻すと共に、ロープ4bに掛止したゴムホース3の後端部を縦管112から取り出し、栓体3aを外して該後端部を流体供給/排出具7に接続し、中空袋体1内の水を排出して中空袋体1を収縮させる(図4(ニ)参照)。
【0033】
収縮させた中空袋体1は、縦管112から容易に取り出すことができる(図4(ホ)参照)。
【0034】
以上、本発明に係る管内清掃用具の実施形態の一例を図面を参照して説明したが、本発明は図示例に限定されず、本願の特許請求の範囲の請求項1〜5に記載された技術的思想の範疇において、種々の変更が可能であることは言うまでもない。
【0035】
【発明の効果】
本発明に係る管内清掃用具は以上説明したように構成したので、以下の効果を奏する。
【0036】
(請求項1)
収縮させた中空袋体を配管内に容易に挿入することができ、挿入後に流体を供給すれば中空袋体が配管内にて、部分的に凹部や凸部が形成されることなく、且つ配管内の水圧により押し潰されたり管内壁との擦れにより亀裂が生じて中空袋体内の流体が漏出するような虞れのない所定の剛性をもって、確実に略円筒形状に膨張して管内壁との間に確実に隙間を形成し、管内底部の残渣などの堆積物やその他の付着物等を効率良く排出することができる。作業終了後は、流体を排出して中空袋体を収縮させれば、該中空袋体を配管から容易に取り出すことができる。
よって、地中に埋設された水道管などの配管内を、簡単且つ低コストで安全に清掃することができる。
【0037】
(請求項2)
配管内に挿入した中空袋体に水を供給することで、内部の残留空気とその供給水により中空袋体が略円柱形状に膨張し、該中空袋体はある程度の重みを有するが、残留空気の浮力等もあり管内を浮遊しながら配管内壁との間に確実に隙間を形成し、係止部材で支持されて、管内上壁と擦れることなく下流方向へ移動する。
従って、中空袋体に空気を供給した場合のように、中空袋体が常に管内上方に位置して管内上壁と擦れて移動に支障が起きたり擦れ箇所に亀裂が生じて中空袋体内の水や空気が漏れるような虞れ無く、残渣などの管内堆積物やその他の付着物をより効率良く確実且つ安全に排出することができる。
また、中空袋体を膨出させる流体が水と残留空気であるため、永年の使用により中空袋体に亀裂が生じて万一その流体が漏出したとしても、飲用水に影響が出る虞れがなく、より安全に清掃作業を行うことができる。
【0038】
(請求項3)
複数の引張りベルトの基端部を中空袋体の外面に固定すると共に、各引張りベルトの先端部を結束して前記係止部材を連結し、且つ前記複数の引張りベルトを中空袋体の周方向に等間隔をおいて配設して、配管内で膨張させた中空袋体の軸心延長線上に係止部材を位置させることができるので、中空袋体を管内でしっかりと支持して、中空袋体を管内の流れ方向に沿ってスムーズに下流側へ移動させることができる。
【0039】
(請求項4)
複数の引張りベルトを中空袋体の後側に取り付け、該引張ベルトに連結した係止部材を繰り出す繰出し機を配管上流側に配設し、該繰出し機からの係止部材の繰り出し速度を適宜に調節して、中空袋体が配管内で所定の速度をもって下流側へ移動するよう形成したので、配管内の水圧を有効に利用して、繰出し機のみの簡素な構成で、中空袋体の移動速度を適宜に調節して、管内の堆積物や付着物を効率良く排出することができる。
【0040】
(請求項5)
複数の引張りベルトを中空袋体の前後に取り付けると共に、後側の引張ベルトに連結した係止部材を繰り出す繰出し機を配管上流側に配設し、前側の引張りベルトに連結した係止部材を巻き取る巻取り機を配管下流側に配設し、繰出し機からの係止部材の繰り出し速度と巻取り機による係止部材の巻き取り速度を適宜に調節して、中空袋体が配管内で所定の速度をもって下流側へ移動するよう形成したので、繰出し機と巻取り機とを有効に利用して、中空袋体をより適正な速度をもって移動させることで、管内の堆積物や付着物を効率良く排出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る管内清掃用具の実施形態の一例を示す正面図。
【図2】同側面図。
【図3】図1の一部切欠図。
【図4】図1に示す管内清掃用具の使用状態を示す簡略断面図。
【符号の説明】
A:管内清掃用具
1:中空袋体
2:引張りベルト
3:ゴムホース(可撓管)
4a,4b:ロープ(線状の係止部材)
100:配管
S:隙間
Claims (5)
- 水道管等の配管内に挿入され管内壁との間の流速を高めて管内の堆積物,付着物等を排出する管内清掃用具であって、
可撓性を有するシートにより膨張・収縮自在に形成された略円筒形状の中空袋体と、該中空袋体に接続され中空袋体内への流体供給,排出を行う所定長さの可撓管と、前記中空袋体に取り付けた複数の引張りベルトと、該引張りベルトに連結され前記中空袋体を配管内で所定の速度をもって下流側へ移動させる線状の係止部材からなり、
基材布の表裏両面にゴム又は合成樹脂を積層した所定の強度を有する可撓性の多層シートで前記中空袋体を形成して、該中空袋体が、配管に対する出し入れを容易に行い得る程度に収縮し、且つ前記可撓管を介して流体を供給した際に配管内で略円筒形状に膨張し配管内壁との間の流速を高めるよう形成されていることを特徴とする管内清掃用具。 - 前記可撓管により中空袋体内に供給される流体が水であることを特徴とする請求項1記載の管内清掃用具。
- 前記複数の引張りベルトの基端部を中空袋体の外面に固定すると共に、各引張りベルトの先端部を結束して前記係止部材を連結し、且つ前記係止部材が中空袋体の軸心延長線上に位置するよう前記複数の引張りベルトを中空袋体の周方向に等間隔をおいて配設した請求項1又は2記載の管内清掃用具。
- 前記複数の引張りベルトを中空袋体の後側に取り付け、該引張ベルトに連結した係止部材を繰り出す繰出し機を配管上流側に配設し、該繰出し機からの係止部材の繰り出し速度を適宜に調節して、前記中空袋体が配管内で所定の速度をもって下流側へ移動するよう形成したことを特徴とする請求項3記載の管内清掃用具。
- 前記複数の引張りベルトを中空袋体の前後に取り付けると共に、後側の引張ベルトに連結した係止部材を繰り出す繰出し機を配管上流側に配設し、前側の引張りベルトに連結した係止部材を巻き取る巻取り機を配管下流側に配設し、前記繰出し機からの係止部材の繰り出し速度と前記巻取り機による係止部材の巻き取り速度を適宜に調節して、前記中空袋体が配管内で所定の速度をもって下流側へ移動するよう形成したことを特徴とする請求項3記載の管内清掃用具。
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