JP2004305509A - 内視鏡装置、及び内視鏡のガイド部材 - Google Patents
内視鏡装置、及び内視鏡のガイド部材 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】患者への苦痛が少なく、消化器官深部までの挿入操作が容易で、洗浄作業の効率に優れた内視鏡装置が求められている。
【解決手段】細長な挿入部11の基端側に操作部17を備え、挿入部の先端部に観察光学系を有する内視鏡10と、挿入部に対して着脱自在に固定され、挿入部の軸方向と略同一方向に連通孔15を有するガイド部材12とを備え、ガイド部材を挿入部に所定間隔で複数配置させて、消化器官管路に事前挿通された腸紐をガイドとして消化器官深部まで挿入する可能な内視鏡装置。
【選択図】 図1
【解決手段】細長な挿入部11の基端側に操作部17を備え、挿入部の先端部に観察光学系を有する内視鏡10と、挿入部に対して着脱自在に固定され、挿入部の軸方向と略同一方向に連通孔15を有するガイド部材12とを備え、ガイド部材を挿入部に所定間隔で複数配置させて、消化器官管路に事前挿通された腸紐をガイドとして消化器官深部まで挿入する可能な内視鏡装置。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、挿入部を体腔内の深部まで挿入させる内視鏡装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
内視鏡は、その細長の挿入部を体腔内に挿入することにより検査対象部位を観察する診断装置から挿入部内に設けられたチャンネルを経由して挿入部先端から突出された処置具を用いることにより、開腹を必要とすることなく治療する治療装置へと、その位置付けは変化しており、医療機器としての適応範囲は拡大している。
【0003】
このように内視鏡は、診断装置から治療装置として脚光を浴びており、治療を中心とした処置具の改良や新手技の創出が体腔の各消化管部位を対象に活発に取り組まれている。
【0004】
しかしながら、小腸部位は、全体の長さが3mといわれる長い消化管と、その消化管が複雑に蛇行走行している。この小腸の解剖学的特徴から内視鏡による小腸深部への挿入部の挿入が困難であり、様々な挿入手技が試みられているものの小腸深部に確実に挿入できるものは見出されていない。
【0005】
この小腸への挿入に対する試みとして、内視鏡の挿入部先端に設けられた湾曲部の他に、挿入部の基端側に受動的に湾曲する第2の湾曲部を設けるとともに、挿入部の硬度を任意に調整可能な硬度可変機構を内蔵することにより、食道からトライツ靭帯に至る複雑な管腔構造に適応させ、さらに内視鏡挿入部の先端部前方に複数の凹凸を形成した可撓性の誘導子を突設させて内視鏡挿入部先端のオリエンテーションを容易にさせる小腸内視鏡が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
また、内視鏡の挿入部をより深く挿入した際に、胃内のたわみを防止する方法としては、体腔内に挿入される内視鏡の挿入部をガイドにして挿入部に外装されるオーバーチューブを活用した内視鏡も提案されている(例えば、特許文献2,及び特許文献3参照)。
【0007】
しかしながら、この提案されている内視鏡は、トライツ靭帯から数10cmを超えた小腸までの挿入に対しては非常に有効であるが、深部の小腸へのアプローチに関しては小腸が複雑に蛇行走行しているために挿入部の抵抗が大きくなり、挿入時の進退が困難である。また、オーバーチューブを使用すると体腔に挿入される器具の外径は大きくなり、患者の不安や苦痛を取り除くために麻酔を使用する必要性が生じている。
【0008】
このような患者に与える苦痛を低減させるものとしては、内視鏡の先端部にガイドチューブ専用の連通孔を設け、先に体腔内に挿入されたガイドワイヤなどのガイドチューブを内視鏡挿入部の先端部に設けた連通孔に挿入し、ガイドワイヤに沿って細径の内視鏡挿入部を深部小腸に挿入する方法が提案されている(例えば、特許文献4、及び特許文献5参照)。
【0009】
【特許文献1】
特開2002−330924号公報。
【0010】
【特許文献2】
特開平10−262918号公報。
【0011】
【特許文献3】
特開2000−262465号公報。
【0012】
【特許文献4】
実開昭52−41983号公報。
【0013】
【特許文献5】
特開平1−101958号公報。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
前述した特許文献2や特許文献3に提案されている内視鏡の挿入部に外装されるオーバーチューブを使用して胃内のたわみを防止する内視鏡は、トライツ靭帯から数10cmを超えた小腸までの挿入に対しては非常に有効であるが、深部小腸へのアプローチに関しては小腸の複雑な蛇行走行による抵抗の増大により挿入時の進退が困難になるとともに、オーバーチューブは内視鏡に外装されているためにオーバーチューブの外径が太くならざるを得ず、体腔への挿入時に患者の不安や苦痛は通常の内視鏡検査と比較すると大きくなる。
【0015】
また、患者の苦痛を低減するために、前述した特許文献4や特許文献5に提案されている、あらかじめ体腔内に挿入されたガイドチューブを内視鏡先端部に設けられたガイドチューブ専用の連通孔に挿入させる内視鏡は、ガイドチューブ専用の連通孔を内視鏡と一体に設けられているためにガイドチューブ専用連通孔を一体に設けた専用の内視鏡が必要となり、内視鏡の構造が複雑になると共に、複雑な構造の内視鏡の洗浄作業は煩雑にならざるを得なかった。
【0016】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、患者の苦痛が少なく、体腔内深部までの挿入操作が容易で、内視鏡の洗浄作業の効率に優れた内視鏡装置を提供することを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明の内視鏡装置は、細長な挿入部の基端側に操作部を備え、この挿入部の先端部に観察光学系を有する内視鏡と、前記挿入部に対して着脱自在に固定され、挿入部の軸方向と略同一方向に連通孔を有するガイド部材と、を備えたことを特徴としている。
【0018】
本発明の内視鏡装置は、前記ガイド部材を前記挿入部に間隔を置いて、複数配置したことを特徴としている。
【0019】
本発明の内視鏡装置の前記ガイド部材の連通孔は、前記挿入部に固定された際に、前記挿入部の先端部側の開口径を、連通孔の内径よりも大きくしたことを特徴としている。
【0020】
本発明の内視鏡装置の前記ガイド部材は、自己潤滑性のある材質で形成したことを特徴としている。
【0021】
本発明の内視鏡装置は、前記ガイド部材をフッ化系の樹脂で形成したことを特徴としている。
【0022】
本発明の内視鏡装置は、前記ガイド部材を前記挿入部に配置される間隔を、前記操作部側よりも挿入部先端部側で小さくしたことを特徴としている。
【0023】
また、本発明の内視鏡装置の前記挿入部は、小腸を観察可能な長さを有することを特徴としている。
【0024】
本発明の内視鏡のガイド部材は、内視鏡挿入部の外周に着脱自在に嵌合する把持部と、この把持部に一体的に形成され、前記内視鏡挿入部の長手方向両端に開口を有する連通孔が設けられる案内部と、を備えたこと特徴としている。
【0025】
本発明の内視鏡のガイド部材は、前記案内部に形成される連通孔の両端の開口のうちの少なくとも一方の開口径は、前記連通孔の内径よりも大きいことを特徴としている。
【0026】
本発明の内視鏡のガイド部材を自己潤滑性のある材質で形成したことを特徴としている。
【0027】
また、本発明の内視鏡のガイド部材をフッ化系の樹脂で形成したことを特徴としている。
【0028】
本発明の内視鏡装置、及び内視鏡のガイド部材により、体腔内の管路に事前挿入設置されたガイド用紐を連通させる連通孔を有するたガイド部材を、従来の内視鏡に装着するだけで、体腔深部への挿入が容易となり、内視鏡挿入の外径を太くすることもなく、内視鏡に対して着脱自在で、使用後に廃棄すれば洗浄の手間も省くことが可能となった。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。本発明に係る内視鏡装置の第1の実施形態を図1乃至図11を用いて説明する。
【0030】
図1は本発明に係る内視鏡装置の第1の実施形態の内視鏡挿入部とガイド部材との装着関係を示す平面図、図2は本発明に係る内視鏡装置の第1の実施形態におけるガイド部材の構成を説明する説明図、図3は本発明に係る内視鏡装置の第1の実施形態における内視鏡挿入部の先端部にガイド部材を装着した状態を示す斜視図、図4は本発明に係る内視鏡装置の第1の実施形態に用いる腸紐の体腔内への挿入状態を説明する説明図、図5は本発明に係る内視鏡装置の第1の実施形態に用いる第1の腸紐と小腸との関係を説明する説明図、図6は本発明に係る内視鏡装置の第1の実施形態に用いる第2の腸紐と小腸との関係を説明する説明図、図7は本発明に係る内視鏡装置の第1の実施形態に用いる第3の腸紐と小腸との関係を説明する説明図、図8は本発明に係る内視鏡装置の第1の実施形態に用いる第4の腸紐と小腸との関係を説明する説明図、図9は本発明に係る内視鏡装置の第1の実施形態に用いる第5の腸紐と小腸との関係を説明する説明図、図10は本発明に係る内視鏡装置の第1の実施形態に用いる腸紐の体腔内への挿入状態を説明する説明図、図11は本発明に係る内視鏡装置の第1の実施形態に用いる腸紐と内視鏡挿入部との体腔内での関係を説明する説明図である。
【0031】
本発明に係る内視鏡装置の第1の実施形態について、図1を用いて説明する。本発明に係る内視鏡装置の内視鏡10は、挿入部11と、この挿入部11の基端部に位置する操作部17と、この操作部17に一端が連結され、他端に図示していない光源装置や画像処理装置に対して着脱自在に接続されるコネクタ(図示していない)を有するユニバーサルコード部18と、からなっている。
【0032】
前記挿入部11は、先端側から先端部19、湾曲部20、及び可撓管部21が順次連結して全体的に軟性かつ長尺に構成されている。前記湾曲部20は、前記操作部17に設けられた湾曲操作ノブ27によって遠隔的に上下左右方向に湾曲されるようになっている。
【0033】
前記挿入部11の先端部19は、図3に示すように、観察光学系の一端を構成する観察用カバーレンズ22、前記観察用カバーレンズ22の正面を洗浄するための洗浄水を噴射させる洗浄ノズル23、観察部位に照明光を投射する照明用カバーレンズ24、および処置具などを挿通するためのチャンネル25が配設されている。
【0034】
前記洗浄ノズル23は、操作部17の上方に設けられた送気・送水操作ボタン28と吸引操作ボタン29などの操作により、洗浄液が送水され、かつ吸水される。
【0035】
前記チャンネル25は、挿入部11内を経由して操作部17に設けられた処置具挿入口26に連通しており、術者が治療をおこなう際は、この処置具挿入口26から処置具を挿入するようになっている。
【0036】
この内視鏡10の挿入部11に、後述する複数のガイド部材12が所定間隔で取り付けるようになっている。このガイド部材12は、前記挿入部11に対して着脱自在で、挿入部11に取り付ける際には、このガイド部材11に設けられている連通孔15に剛性の高い針金状の取り付け補助具30を挿通させ、かつ、内視鏡10の挿入部11を直線状にした状態で、図1の挿入部11に点線で示すガイド部材12’のように取り付ける。
【0037】
この取り付け補助具30を用いることで、複数のガイド部材12をより短時間で装着することができ、また、各ガイド部材12の連通孔15を挿入部11の挿入軸方向と平行に配列させることができる。
【0038】
次に前記ガイド部材12の構成について図2を用いて説明する。なお、図2(a)はガイド部材12の外観斜視図、図2(b)はガイド部材12の一部断面を有する側面図、図2(c)はガイド部材12の正面図である。
【0039】
前記ガイド部材12は、プラスチック等の弾性部材で形成され、後述する腸紐1を挿通させるための円筒形状の案内部13と、前記挿入部11の外周に嵌合させるための一部切り欠きのある円筒形状の把持部14とからなる構成に一体成型されている。
【0040】
前記案内部13の円筒形状の内周には、腸紐1を挿通させるための連通孔15が設けられている。この連通孔15の内径は、挿通される腸紐1の外径よりもやや大きめに形成されており、さらに、この連通孔15の一方には、連通孔15の内径よりも大きな開口径を有する導入開口部16が設けられている。つまり、前記連通孔15の内径cと導入開口部16の開口径dの寸法関係はc<dとなっている。
【0041】
一方、前記把持部14は、前記案内部13と対向する円弧が軸方向に所定幅fで切除した形状で、内径eは嵌合される内視鏡10の挿入部11の外径と略同形状でかつ同寸法であり、切除された幅fとの寸法関係は、e>fとなっている。
【0042】
このような構成のガイド部材12を図1を用いて前述したように、補助具30に案内部13の連通孔15を挿通させて、把持部14が挿入部11の外周に所定間隔で嵌合取り付けるようになっている。
【0043】
このガイド部材12を挿入部11に嵌合取り付ける際に、図3に示すように、挿入部11の先端部19の先端近傍から所定の間隔で嵌合取り付けるが、この挿入部11に嵌合取り付けられるガイド部材12の案内部13の導入開口16が挿入部11の先端部19側とし、かつ、補助具30を用いて、ガイド部材12の案内部13の連通孔15が一直線上で、前記挿入部11の挿入軸と平行となるように嵌合取り付けられる。
【0044】
このようにして、前記挿入部11に複数のガイド部材12を所定の間隔で嵌合取り付けられた内視鏡10を、体腔内への挿入について、図4を用いて説明する。
【0045】
このガイド部材12が嵌合取り付けられた内視鏡10の挿入部11を体腔内に挿入するに際して、体腔内には、挿入部11を挿入案内するガイド用の紐である腸紐1を事前挿入する。この腸紐1は、主として軟性なチューブ状の腸紐本体2と、この腸紐本体2内のチューブ管路と連通するバルーン部3から構成されており、体腔に挿入する際は、前記バルーン部3を収縮させた状態で鼻から挿入するようになっている。
【0046】
なお、図4は、腸紐1が中部小腸まで挿入されている体腔内の概略図で、臓器は説明を簡便にするために実際のものとは変えて示している。即ち、実際には、上部小腸が大腸の背側に存在し、小腸全体はもっと複雑に蛇行走行をしている。
【0047】
前述したように、前記バルーン部3を収縮させた状態で、その収縮したバルーン部3を鼻から食道及び胃内へと挿入押し進めた後、前記腸紐本体2の手元側に設けられた図示していないルアーロック口金に図示していないシリンジを接続し、バルーン部3内に水や空気などの流体を送り込みバルーン部3を膨張させる。
【0048】
前記バルーン部3が胃内で膨張すると、食物が胃から小腸に送り込まれるのと同様に、バルーン部3は消化管路の蠕動運動によって深部小腸に移動することが可能となる。
【0049】
つまり、前記腸紐1のバルーン部3は、前記蠕動運動を利用して小腸へと送り込まれる。この蠕動運動は、腸内の感覚ニューロンが腸内容物の通過を感知すると、運動ニューロンの伝達により口側の輪状筋を収縮させると同時に肛門側の輪状筋を弛緩させることで腸内容物を肛門側に押し出すものである。
【0050】
そこで、この蠕動運動の特性を活用した腸紐1をより早く体外に排泄させるための腸紐1の構成を図5乃至図9を用いて説明する。
【0051】
最初に図5を用いて、第1の腸紐1aについて説明する。尚、図5は、第1の腸紐1aが小腸内を通過している状態を示す断面図である。
【0052】
この第1の腸紐1aは、鼻から体腔内の臓器を経て、肛門まで挿入される長さを有する軟性なチューブ状の腸紐本体2と、この腸紐本体2の先端に設けられたバルーン部3aとからなっている。このバルーン部3aの形状は、先端側(肛門側)は、半径rの球体に形成され、後端側(口側)は長径Rの略楕円体に形成され、全体が略タマゴ型に形成されている。この形状の球体の半径rと楕円体の長径Rの関係は、r<Rとなっている。つまり、バルーン部3aが通過した直後に輪状筋が収縮する際の接触距離が長くなっているため、輪状筋によって押し出されるバルーン部3aの移動距離は長くなる。このバルーン部3aの形状によって、腸紐1aをより早く体外に排出することが可能となる。
【0053】
次に、第2の腸紐1bについて図6を用いて説明する。なお、図6(a)は第2の腸紐1bが小腸内を通過している状態を示す断面図、図3(b)は第2の腸紐1bの外観を示す斜視図である。
【0054】
この第2の腸紐1bの腸紐本体2の先端に設けられるバルーン部3bは、外表面の後端側(口側)にある硬度を有し、かつ、体腔内挿入軸方向とは角度を有して突出している複数の突起部4が設けられている。つまり、バルーン部3bが通過した直後に輪状筋が収縮するために、外表面の突起部4は圧迫され、突起部4は挿入軸方向と平行となる方向に移動する。この突起部4が畳まれることによってバルーン部3bは肛門側に押し出され、腸紐1bをより早く体外に排出することが可能となる。
【0055】
次に、第3の腸紐1cについて図7を用いて説明する。なお、図7(a)は第3の腸紐1cが小腸内を通過している状態を示す断面図、図7(b)は第3の腸紐1cの外観を示す斜視図である。
【0056】
この第3の腸紐1cの腸紐本体2の先端に設けられるバルーン部3cは、バルーン部3cの後端側(口側)で、腸紐本体2の先端が位置する近傍周囲に複数個の噴出孔5が設けられている。前記腸紐本体2の基端には、ポンプ装置(図示しない)が取り付けられ、腸紐本体2の管路6に水などの液体が送り込まれるようになっている。前記ポンプ装置により腸紐本体2の管路6に送り込まれた液体は、バルーン部3cに内へと流入し、前記噴出孔5から外部へと噴射排出される。
【0057】
つまり、バルーン部3cの噴出口5から噴射排出した液体によって蠕動運動は促進され、液体と一緒にバルーン部3cが送り出されるため、腸紐1cをより早く体外に排出させることが可能となる。
【0058】
なお、腸紐1cの排出を促進させる液体としては、水の代わりにポリエチレングリコールなどを成分として含有する腸管洗浄剤を使用しても良い。
【0059】
次に、この第3の腸紐1cの変形例である第4の腸紐1c’について図8を用いて説明する。なお、図8(a)は第4の腸紐1c’が小腸内を通過している状態を示す断面図、図8(b)は第4の腸紐1c’の外観を示す斜視図である。
【0060】
この第4の腸紐1c’は、前述した蠕動運動を促進させるために液体を使用する場合の前述した第3の腸紐1cを簡便にした方法である。つまり、図8に示すように、腸紐本体2に送液チューブ7を併設し、この送液チューブ7の先端からバルーン部3c’の外周に対して液体が噴射させるようになっている。また、バルーン部3c’は、前述した第3の腸紐1cのバルーン部3cの噴射口5を有していない構成である。つまり、送液チューブ7からバルーン部3c’に噴射された液体により蠕動運動が促進され、液体と一緒にバルーン部3c’が送り出されて、送液チューブ7を併設した腸紐1c’をより早く体外に排出させることが可能となる。
【0061】
次に、第5の腸紐1dについて図9を用いて説明する。なお、図9は第5の腸紐1dが小腸内を通過している状態を示す断面図である。
【0062】
この第5の腸紐1dの腸紐本体2の先端側(肛門側)には、手前から第1バルーン部8dと第2バルーン部8eがある間隔で設けられている。この2つのバルーン部8d,8eに加わる蠕動運動の相乗効果によりバルーン部8の送り出し速度が促進され、腸紐1dをより早く体外に排出させることが可能となる。
【0063】
なお、2つのバルーン部8d、8eを用いて説明したが、2つ以上のバルーン部を設けても同様な効果が得られる。
【0064】
以上説明した第1乃至第5の腸紐1を用いて、図4に示すように、バルーン部3を収縮させた状態で、鼻から胃へと挿入し、胃に挿入されたバルーン部3を腸紐本体2の基端部から流体を注入させて、膨張させると蠕動運動によりバルーン部3は、十二指腸、小腸、大腸へと送り出され、肛門から体外へと排出される。つまり、腸紐1が鼻から肛門まで挿通される。
【0065】
このようにして、体腔内に挿通された腸紐1を用いて、前記内視鏡10の挿入部11を小腸へと挿入する。
【0066】
即ち、図1を用いて前述したように、補助具30を用いて複数のガイド部材12を挿入部11の外周に、ガイド部材12の案内部13が挿入部11の挿入軸方向と平行で、かつ、一直線状となるように嵌合取り付ける。尚、挿入部12に嵌合取り付けられる全てのガイド部材12の案内部13の導入開口部16は、挿入部11の先端部19側を向くようにしている。
【0067】
この挿入部11にガイド部材12が嵌合取付後、前記補助具30は、ガイド部材12の案内部15から抜き去る。
【0068】
このように複数のガイド部材12がある間隔で嵌合取り付けられた挿入部11は、図3に示すように、腸紐1の腸紐本体2の基端を前記挿入部11の先端部19に嵌合取り付けられているガイド部材12の案内部13の導入開口部16から連通孔15へと挿入し、順次挿入部11の先端部19側から嵌合取り付けられているガイド部材12へと挿入する。つまり、挿入部11に嵌合取り付けられたガイド部材12は、腸紐1によりガイドされることになる。
【0069】
つまり、図11に示すように、体腔内に挿通された腸紐1をガイドとして、挿入部11を体腔内の深部へと挿入することが出来る。
【0070】
ここで、腸紐1をガイドとして内視鏡10の挿入部11を体腔内に挿入する前に、図4に示すように、鼻から挿入された腸紐1の基端側は、図10に示すように、口側に導き出す必要がある。この経鼻的に挿入された腸紐1を口側に引き出す方法について説明する。
【0071】
前述したように、腸紐1を鼻から挿入されて、各消化器官を経て肛門まで挿入された後、口から内視鏡10の挿入部11を挿入すると、経鼻的に挿入された腸紐1が気道から食道にわたって観察することが出来る。そこで、内視鏡10の操作部17に設けられた処置具挿入口26から挿入部11内に設けられているチャンネル25へと図示していない把持鉗子を挿入させる。この把持鉗子は、挿入部11の先端部19から突出させて腸紐本体2を把持させる。この把持鉗子で腸紐1を把持させた状態で、内視鏡10の挿入部11と把持鉗子と共に体外へと引き出すと、腸紐1が挿入部11と把持鉗子と共に口側に導き出すことができ図10に示すような状態となる。
【0072】
次に、口側に導き出した腸紐1の基端から先述したように挿入部11の先端部19側に嵌合取り付けられているガイド部材12の案内部13の連通孔15に順次挿通させながら体腔内へと挿入させる。つまり、図11に示すように、体腔内の消化器管路に沿って挿通されている腸紐1をガイドとして、ガイド部材12が嵌合取り付けられた挿入部12は体腔内の深部へと挿入される。
【0073】
なお、体腔内の消化器管路に挿通された腸紐1に沿って挿入部11を挿入する際に、挿入部11の挿入操作をよりスムーズにするために、内視鏡10の挿入部11を挿入する前に、腸紐1を引っ張ったり、手圧迫を用いて複雑に蛇行走行している小腸を単純な走行に調整しても良い。
【0074】
また、腸紐1とガイド部材12内の連通孔15との摩擦を低減させるために、腸紐本体2の材質を自己潤滑性の高いフッ化系樹脂を用いたり、表面に親水潤滑処理を施すと良い。
【0075】
このように、本発明の第1の実施形態によれば、挿入部11に着脱自在な連通孔15を有するガイド部材12を装着した内視鏡10と、腸紐1を組み合わせることで、従来困難であった深部小腸への挿入がより安全かつ確実に実施することが可能となる。また、体腔内に挿入される内視鏡の挿入部の大きさは、従来の内視鏡の挿入部の外径とほぼ同等であり、被験者である患者への侵襲を最小限に抑えることが可能である。
【0076】
また、前記ガイド部材12は、内視鏡10の挿入部11に対して着脱自在であるため、既存の内視鏡を活用した小腸検査が可能となり経済効率が高く、使用後は内視鏡10と別工程の洗浄方法、例えば超音波洗浄などで洗浄できるために、洗浄作業効率も向上する。さらに、前記ガイド部材12を使い捨てとすれば、洗浄作業を廃止することも可能である。
【0077】
さらに、従来の挿入部に外付けチャンネルを設け、その外付けチャンネルに腸紐を挿入ガイドさせる内視鏡に比して、本発明の内視鏡は、前記ガイド部材12を挿入部11に対して、ある程度の間隔、つまり、飛び石状に嵌合取り付けられているために、長い小腸の消化管の挿入においても腸紐とガイド部材との摺動摩擦抵抗が少なく挿入性が向上する。
【0078】
さらにまた、口から延出している腸紐1の長さを内視鏡10の挿入部11の全長分確保する必要がなく必要最小限の長さに設定できるために検査環境も改善される。
【0079】
なお、本発明に係る内視鏡装置の第1の実施形態の説明は、腸紐1を用いて口側からの小腸内視鏡の挿入を例に用いたが、腸紐1を用いて肛門側から大腸あるいは小腸への挿入についても同様の効果が得られることは言うまでもない。
【0080】
次に、本発明に係る内視鏡装置の第2の実施形態について、図12乃至図19を用いて説明する。図12は本発明に係る内視鏡装置の第2の実施形態の構成を示す平面図、図13は本発明に係る内視鏡装置の第2の実施形態の挿入部を示す斜視図、図14は本発明の係る内視鏡装置の第2の実施形態の挿入部を体腔内への挿入状態を説明する説明図である。尚、図1乃至図11と同一部分は、同一符号を付して詳細説明は省略する。
【0081】
この第2の実施形態の内視鏡10は、図12に示すように、内視鏡10の挿入部11には、自己潤滑性のあるフッ化系の樹脂で、弾性を有する部材で形成された複数のガイド部材12が嵌合取り付けられている。
【0082】
この挿入部11に嵌合取り付けられた各ガイド部材12の間隔は、挿入部11の先端側では間隔寸法g毎に嵌合取り付けられ、基端側では間隔寸法h毎に嵌合取り付けられており、間隔寸法gは、間隔寸法hよりも小さい寸法、即ちg<hの関係となるようになっている。この間隔寸法gと間隔寸法hの変化点31は、挿入部11の先端部19が小腸末端部まで挿入された状態において、前記変化点31が十二指腸下行脚と略同位置になる位置に設定されている(図14参照)。
【0083】
また、この第2の実施形態の内視鏡10の挿入部11には、図13に示すように、挿入部11の最も先端側に位置するガイド部材12を湾曲部20の基端側直下の可撓部21の最先端側に配置するとともに、挿入部11の先端部19の最先端側外径iを、先端部19の基端側外径jよりも小さく(i<j)設定する。
【0084】
このような構成の内視鏡10を、図14に示すように、前述した第1の実施形態と同様に、体腔内に挿通させた腸紐1をガイド部材12に連通させ、腸紐1をガイドに挿入部11を体腔内に挿入すると、挿入部11の先端部19の外径により消化管内の抵抗を低減し、挿入をよりスムーズにおこなえるようになる。さらに、内視鏡10の挿入部11が小腸へ挿入されると、その小腸に到達した挿入部11の先端側のガイド部材12の嵌合取付間隔寸法gを密にしているために、複雑に蛇行走行している小腸に応じた形状に腸紐1をガイドとして効率良く挿入することが可能となる。
【0085】
一方、比較的形状が単純な十二指腸より上部(口側)に位置する挿入部11に取り付けられたガイド部材12の間隔寸法hは疎に配置させているために、挿入部11において必要最小限のガイド部材12の配置個数を設定することができる。
【0086】
また、ガイド部材12は自己潤滑性のあるフッ化系の樹脂で構成されているため、よりスムーズに腸紐1に沿って挿入することが可能である。
【0087】
つまり、この第2の実施形態の内視鏡装置も、前述した第1の実施形態の内視鏡装置と同様に、前記腸紐1を用いて小腸に内視鏡10を挿入して観察部位を観察検査する際に、腸紐1を引っ張ったり、用手圧迫を用いて複雑に蛇行走行する小腸を単純な走行に調整した後に、内視鏡10の挿入部11を挿入することがおこなわれる。
【0088】
一方、小腸の内壁は、アコーディオン状に収縮しており、挿入部11を挿入後に、そのアコーディオン状の収縮が変化すると観察部位と挿入部11の位置関係が移動してしまうために、小腸のアコーディオン状の収縮の復元を待ったり、あるいは挿入部11を再挿入する必要があり、挿入操作と観察検査の効率が低下することがある。
【0089】
このような、挿入部11の挿入により、小腸の形状変化による観察部位と挿入部11の位置関係の変動においても小腸内の観察をより確実におこなう例について図15乃至図19を用いて説明する。
【0090】
図15は本発明に係る内視鏡装置による小腸の観察性を向上させる第1の行為を説明する説明図、図16は本発明に係る内視鏡装置による小腸の観察性を向上させる第2の行為を説明する説明図、図17は本発明に係る内視鏡装置による小腸の観察性を向上させる第3の行為を説明する説明図、図18は本発明に係る内視鏡装置による小腸の観察性を向上させる第3の行為のバルーン部の状態を説明する説明図、図19は本発明に係る内視鏡装置による小腸の観察性を向上させる第3の行為のバルーン部の状態を説明する説明図である。
【0091】
内視鏡装置による小腸観察性を向上させる第1の行為は、図15に示すように、小腸内に挿入された内視鏡10の操作部17の処置具挿入口26から挿入部11に設けられているチャンネル25に、細長のシース部32を有する保持具33を挿入し、挿入部11の先端部19から前方に突出させる。
【0092】
この保持具33のシース部32の内部には、複数本のワイヤーフレームで構成されるワイヤー部34が内蔵されている。このワイヤー部34は、複数のワイヤーフレームの先端を中心に等角度で固定されており、それぞれのワイヤーフレームは、その先端の固定された部分を中心にして、外方向に湾曲する弾性を有している。このワイヤー部34がシース部32の内部に引き込まれると、ワイヤーフレームの弾性に抗して、直線状に変形されてシース部32に収納される。また、シース部32からワイヤー部34を突出させると、ワイヤーフレームの外方向への湾曲弾性により先端の固定部分を中心に略球形状に広がる。即ち、ワイヤー部34がバスケット状に広がる構成になっている。
【0093】
このワイヤー部34がシース部32から突出させてバスケット状に広げた際の外径を小腸の内径よりも大きくなるように設定しておくと、そのバスケット状に広がったワイヤー部34により小腸の内壁に押圧力を与えることで、内視鏡10の挿入部11と小腸の観察部位との位置関係を固定することが可能となる。
【0094】
これにより、小腸の収縮や伸張による内視鏡と観察部位の位置関係の変動を防止でき、観察検査の効率が向上する。
【0095】
次に、この小腸観察性を向上させる第2の行為について、図16用いて説明する。なお、図16は、内視鏡10の挿入部11の先端部19を一度小腸末端部まで挿入した後、内視鏡10の挿入部11を小腸から引き抜きながら観察している状態を示している。
【0096】
小腸の内部の管腔形態は、管腔内に突出した輪状のヒダが幾重にも形成されているのが特徴である。一方、先に体腔内に挿入しておいた腸紐1のバルーン部3は、凹部35が設けられるようになっており、この凹部35を有するバルーン部3を膨張させると、バルーン部3の形状が小腸の輪状ヒダと略同形状になるように形成されている。つまり、略瓢箪形状となるバルーン部3を有した腸紐1を体腔内に挿入すると、前述したように蠕動運動により肛門まで挿入させることが出来、かつ、この腸紐1にガイドされた内視鏡10の挿入部11を小腸まで挿入後、この腸紐1の凹部35を有するバルーン部3と内視鏡10の挿入部11の位置関係を維持させながら引き抜き小腸壁を観察検査する際に、凹部35を有するバルーン部3が小腸内壁の輪状ヒダで係止させるように膨張させることで、内視鏡10の挿入部11と小腸との位置関係を固定することが可能となる。
【0097】
次に、この小腸観察性を向上させる第3の行為について、図17乃至図19を用いて説明する。前述した内視鏡10の挿入部11を体腔内に挿入する際には、事前に体腔内に挿入した腸紐1に沿って挿入する挿入部11の挿入操作を説明したが、この第3の行為は、腸紐1と内視鏡10の挿入部11とをほぼ同時に体腔内に挿入する方法である。
【0098】
図17に示すように、腸紐1の腸紐本体2は、内視鏡10の挿入部11に嵌合取り付けられたガイド部材12の案内部13の連通孔15に挿通されている。このように、ガイド部材12に腸紐1が挿通された状態で、内視鏡10による観察下において、腸紐1のバルーン部3と挿入部11の先端部19を体腔内に挿入すると、その挿入されたバルーン部3に反応して、蠕動運動が行われて、腸紐1のバルーン部3が前方(小腸深部)へと送り出される。
【0099】
この腸紐1が蠕動運動によりある程度送り込まれたところで、この腸紐本体2に沿って挿入部11を挿入進行させていく。この蠕動運動によるバルーン部3の進行と挿入部11の挿入を繰り返しながら深部小腸まで挿入させる。
【0100】
この時、バルーン部3の通過を促進するために、ポリエチレングリコールなどを成分として含有する腸管洗浄剤を挿入部11のチャンネル25から送水すると、より効率的にバルーン部3の進行が促進される。
【0101】
また、図18に示すように、バルーン部3は、内視鏡10の挿入部11の挿入時には、小腸内径よりもやや小さい外径kに設定し、挿入部11が観察部位に挿入されて観察検査を行う際には、図19に示すように小腸内径よりもやや大きい外径lに膨張設定させる。このように、バルーン部3を外径lに膨張させるとバルーン部3を小腸内に係止させることが出来、内視鏡10の挿入部11と小腸の観察部位の位置関係を固定することが可能となる。
【0102】
なお、前記バルーン部3の表面に水分がわずかに染み出る程度の孔を設けておけば、小腸粘膜が水分を吸収することにより強固な固定が可能となる。
【0103】
以上説明したように、体腔内に腸紐1をガイドに挿入された内視鏡10の挿入部11は、挿入部11から突出させたワイヤー部34や、又は腸紐1のバルーン部3を腸壁に圧接させることで、観察部位と挿入部11の位置関係を固定させ、観察検査や治療処置の効率が向上する。
【0104】
[付記]
以上詳述した本発明の実施形態によれば、以下のごとき構成を得ることができる。
【0105】
(付記1) 細長な挿入部の基端側に操作部を備え、この挿入部の先端部に観察光学系を有する内視鏡と、
前記挿入部に対して着脱自在に固定され、挿入部の軸方向と略同一方向に連通孔を有するガイド部材と、
を備えたことを特徴とする内視鏡装置。
【0106】
(付記2) 前記ガイド部材を前記挿入部に間隔を置いて、複数配置したことを特徴とする付記1記載の内視鏡装置。
【0107】
(付記3) 前記ガイド部材の連通孔は、前記挿入部に固定された際に、前記挿入部の先端部側の開口径を、連通孔の内径よりも大きくしたことを特徴とする付記1及び2のいずれかに記載の内視鏡装置。
【0108】
(付記4) 前記ガイド部材は、自己潤滑性のある材質で形成したことを特徴とする付記1乃至3のいずれかに記載の内視鏡装置。
【0109】
(付記5) 前記ガイド部材をフッ化系の樹脂で形成したことを特徴とする付記1乃至4のいずれかに記載の内視鏡装置。
【0110】
(付記6) 前記ガイド部材を前記挿入部に配置される間隔を、前記操作部側よりも挿入部先端部側で小さくしたことを特徴とする付記1乃至5のいずれかに記載の内視鏡装置。
【0111】
(付記7) 前記挿入部は、小腸を観察可能な長さを有することを特徴とする付記1乃至6のいずれかに記載の内視鏡装置。
【0112】
(付記8) 内視鏡挿入部の外周に着脱自在に嵌合する把持部と、
この把持部に一体的に形成され、前記内視鏡挿入部の長手方向両端に開口を有する連通孔が設けられる案内部と、
を備えたこと特徴とする内視鏡のガイド部材。
【0113】
(付記9) 前記案内部に形成される連通孔の両端の開口のうちの少なくとも一方の開口径は、前記連通孔の内径よりも大きいことを特徴とする付記8に記載の内視鏡のガイド部材。
【0114】
(付記10) 前記内視鏡のガイド部材を自己潤滑性のある材質で形成したことを特徴とする付記8又は9のいずれかに記載の内視鏡のガイド部材。
【0115】
(付記11) 前記内視鏡のガイド部材をフッ化系の樹脂で形成したことを特徴とする付記8乃至10のいずれかに記載の内視鏡のガイド部材。
【0116】
(付記12) 少なくとも細長な挿入部と、前記挿入部の基端部に操作部を備えるとともに、前記挿入部は少なくとも観察光学系を配置した先端部と、前記先端部の基端側に設けられ軟性な可撓管部を有する内視鏡において、
前記先端部に対して着脱自在な固定手段を有するとともに、前記挿入部の軸方向と略平行な連通孔を有するガイド部材を設けたことを特徴とする内視鏡装置。
【0117】
(付記13) 前記ガイド部材を挿入部全長に複数個設けるとともに、各ガイド部材は各々独立して、ある間隔をもって設置されたことを特徴とする付記12に記載の内視鏡装置。
【0118】
(付記14) 前記ガイド部材の連通孔において、少なくとも先端側の開口径は連通孔の内径よりも大きく設定したことを特徴とする付記12又は13のいずれかに記載の内視鏡装置。
【0119】
(付記15) 前記ガイド部材の材質は自己潤滑性のある例えばフッ化系の樹脂で構成したことを特徴とする付記12乃至14のいずれかに記載の内視鏡装置。
【0120】
(付記16) 前記ガイド部材は再利用できないものにしたことを特徴とする付記12乃至15のいずれかに記載の内視鏡装置。
【0121】
(付記17) 前記ガイド部材の配置する間隔において、先端側よりも基端側の間隔を大きく設置したことを特徴とする付記12乃至16のいずれかに記載の内視鏡装置。
【0122】
(付記18) 前記内視鏡は長大な挿入部を有する付記12乃至17のいずれかに記載の内視鏡装置。
【0123】
(付記19) 前記内視鏡は蠕動運動を活用して深部小腸に到達させる、いわゆる腸紐を利用する挿入手技に対応する付記12乃至18のいずれかに記載の内視鏡装置。
【0124】
(付記20) 前記ガイド部材の連通孔には、口から肛門までの体腔内に事前挿通されるガイド用の腸紐が腸紐本体が連通されることを特徴とする付記1乃至15にのいずれかに記載の内視鏡装置。
【0125】
(付記21) 前記ガイド用腸紐は、長尺な軟性チューブの腸紐本体と、この腸紐本体の先端に設けられ、腸紐本体から送り込まれた流体により収縮及び膨張するバルーン部からなることを特徴する付記20に記載の内視鏡装置。
【0126】
(付記22) 前記ガイド用紐腸のバルーン部は、先端側の半球形状で、後端側は半楕円形状であることを特徴とする付記21に記載の内視鏡装置。
【0127】
(付記23) 前記ガイド用紐腸のバルーン部は、全体形状が略球形状で、後端側には複数の突起部が設けられていることを特徴とする付記21に記載の内視鏡装置。
【0128】
(付記24) 前記ガイド用紐腸のバルーン部は、後端側に複数の噴出口を有し、前記腸紐本体の基端から送水された液体をバルーン部後方に噴出させることを特徴とする付記21に記載の内視鏡装置。
【0129】
(付記25) 前記ガイド用紐腸の腸紐本体に併設して送液チューブを配置し、この送気チューブから前記バルーン部の外周に液体を噴射させることを特徴とする付記21に記載の内視鏡装置。
【0130】
(付記26) 前記ガイド用紐腸の腸紐本体の先端に2つ以上のバルーン部を設けたことを特徴とする付記21又は22のいずれかに記載の内視鏡装置。
【0131】
(付記27) 前記内視鏡の挿入部を体腔内の観察部位との位置関係を固定するための固定手段を有していることを特徴とする付記1乃至付記26のいずれかに記載の内視鏡装置。
【0132】
(付記28) 前記固定手段は、前記挿入部のチャンネルからシース部を突出させ、そのシース部に内蔵されている複数のワイヤーフレームからなるワイヤー部を引き出し略球形状に広げ、その広げられたワイヤー部で体腔内壁を押圧することを特徴とする付記27に記載の内視鏡装置。
【0133】
(付記29) 前記固定手段は、前記挿入部に固定されるガイド部材に連通される前記ガイド用腸紐のバルーン部を体腔内壁に応じて膨張拡張させ、その膨張拡張させたバルーン部を体腔内壁に押圧させることを特徴とする付記27に記載の内視鏡装置。
【0134】
(付記30) 前記固定手段は、体腔内に挿入されている前記挿入部と前記ガイド用腸紐とを引き抜きながら観察治療時に、前記ガイド用腸紐のバルーン部を膨張拡張させて、体腔内壁に押圧させることを特徴とする付記27に記載の内視鏡装置。
【0135】
【発明の効果】
本発明の内視鏡装置は、体腔の消化器官管路に事前挿通されたガイド用腸紐を連通して、内視鏡挿入部を挿入ガイドするガイド部材を内視鏡挿入部に所定間隔で着脱自在に嵌合取り付けることで、消化器官管路の深部小腸への挿入が、被験者への侵襲を最小限に抑え、安全で、確実に実施することが可能となった。
【0136】
また、ガイド部材は、内視鏡挿入部に対して着脱自在であるため、既存の形状や寸法の挿入部を有する内視鏡に適用できるために経済効率が高く、内視鏡観察検査後の洗浄は、内視鏡とは別に行うことが出来るために洗浄作業効率も向上する効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る内視鏡装置の第1の実施形態の内視鏡挿入部とガイド部材との装着関係を示す平面図。
【図2】本発明に係る内視鏡装置の第1の実施形態におけるガイド部材の構成を説明する説明図。
【図3】本発明に係る内視鏡装置の第1の実施形態における内視鏡挿入部の先端部にガイド部材を装着した状態を示す斜視図。
【図4】本発明に係る内視鏡装置の第1の実施形態に用いる腸紐の体腔内への挿入状態を説明する説明図。
【図5】本発明に係る内視鏡装置の第1の実施形態に用いる第1の腸紐と小腸との関係を説明する説明図。
【図6】本発明に係る内視鏡装置の第1の実施形態に用いる第2の腸紐と小腸との関係を説明する説明図。
【図7】本発明に係る内視鏡装置の第1の実施形態に用いる第3の腸紐と小腸との関係を説明する説明図。
【図8】本発明に係る内視鏡装置の第1の実施形態に用いる第4の腸紐と小腸との関係を説明する説明図。
【図9】は本発明に係る内視鏡装置の第1の実施形態に用いる第5の腸紐と小腸との関係を説明する説明図
【図10】本発明に係る内視鏡装置の第1の実施形態に用いる腸紐の体腔内への挿入状態を説明する説明図。
【図11】本発明に係る内視鏡装置の第1の実施形態に用いる腸紐と内視鏡挿入部との体腔内での関係を説明する説明図。
【図12】本発明に係る内視鏡装置の第2の実施形態の構成を示す平面図。
【図13】本発明に係る内視鏡装置の第2の実施形態の挿入部を示す斜視図。
【図14】本発明の係る内視鏡装置の第2の実施形態の挿入部を体腔内への挿入状態を説明する説明図。
【図15】本発明に係る内視鏡装置による小腸の観察性を向上させる第1の行為を説明する説明図。
【図16】本発明に係る内視鏡装置による小腸の観察性を向上させる第2の行為を説明する説明図。
【図17】本発明に係る内視鏡装置による小腸の観察性を向上させる第3の行為を説明する説明図。
【図18】本発明に係る内視鏡装置による小腸の観察性を向上させる第3の行為のバルーン部の状態を説明する説明図。
【図19】本発明に係る内視鏡装置による小腸の観察性を向上させる第3の行為のバルーン部の状態を説明する説明図。
【符号の説明】
1…腸紐
2…腸紐本体
3…バルーン部
10…内視鏡
11…挿入部
12…ガイド部材
13…案内部
14…把持部
15…連通孔
16…導入開口
17…操作部
19…先端部
20…湾曲部
21…可撓管部
【発明の属する技術分野】
本発明は、挿入部を体腔内の深部まで挿入させる内視鏡装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
内視鏡は、その細長の挿入部を体腔内に挿入することにより検査対象部位を観察する診断装置から挿入部内に設けられたチャンネルを経由して挿入部先端から突出された処置具を用いることにより、開腹を必要とすることなく治療する治療装置へと、その位置付けは変化しており、医療機器としての適応範囲は拡大している。
【0003】
このように内視鏡は、診断装置から治療装置として脚光を浴びており、治療を中心とした処置具の改良や新手技の創出が体腔の各消化管部位を対象に活発に取り組まれている。
【0004】
しかしながら、小腸部位は、全体の長さが3mといわれる長い消化管と、その消化管が複雑に蛇行走行している。この小腸の解剖学的特徴から内視鏡による小腸深部への挿入部の挿入が困難であり、様々な挿入手技が試みられているものの小腸深部に確実に挿入できるものは見出されていない。
【0005】
この小腸への挿入に対する試みとして、内視鏡の挿入部先端に設けられた湾曲部の他に、挿入部の基端側に受動的に湾曲する第2の湾曲部を設けるとともに、挿入部の硬度を任意に調整可能な硬度可変機構を内蔵することにより、食道からトライツ靭帯に至る複雑な管腔構造に適応させ、さらに内視鏡挿入部の先端部前方に複数の凹凸を形成した可撓性の誘導子を突設させて内視鏡挿入部先端のオリエンテーションを容易にさせる小腸内視鏡が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
また、内視鏡の挿入部をより深く挿入した際に、胃内のたわみを防止する方法としては、体腔内に挿入される内視鏡の挿入部をガイドにして挿入部に外装されるオーバーチューブを活用した内視鏡も提案されている(例えば、特許文献2,及び特許文献3参照)。
【0007】
しかしながら、この提案されている内視鏡は、トライツ靭帯から数10cmを超えた小腸までの挿入に対しては非常に有効であるが、深部の小腸へのアプローチに関しては小腸が複雑に蛇行走行しているために挿入部の抵抗が大きくなり、挿入時の進退が困難である。また、オーバーチューブを使用すると体腔に挿入される器具の外径は大きくなり、患者の不安や苦痛を取り除くために麻酔を使用する必要性が生じている。
【0008】
このような患者に与える苦痛を低減させるものとしては、内視鏡の先端部にガイドチューブ専用の連通孔を設け、先に体腔内に挿入されたガイドワイヤなどのガイドチューブを内視鏡挿入部の先端部に設けた連通孔に挿入し、ガイドワイヤに沿って細径の内視鏡挿入部を深部小腸に挿入する方法が提案されている(例えば、特許文献4、及び特許文献5参照)。
【0009】
【特許文献1】
特開2002−330924号公報。
【0010】
【特許文献2】
特開平10−262918号公報。
【0011】
【特許文献3】
特開2000−262465号公報。
【0012】
【特許文献4】
実開昭52−41983号公報。
【0013】
【特許文献5】
特開平1−101958号公報。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
前述した特許文献2や特許文献3に提案されている内視鏡の挿入部に外装されるオーバーチューブを使用して胃内のたわみを防止する内視鏡は、トライツ靭帯から数10cmを超えた小腸までの挿入に対しては非常に有効であるが、深部小腸へのアプローチに関しては小腸の複雑な蛇行走行による抵抗の増大により挿入時の進退が困難になるとともに、オーバーチューブは内視鏡に外装されているためにオーバーチューブの外径が太くならざるを得ず、体腔への挿入時に患者の不安や苦痛は通常の内視鏡検査と比較すると大きくなる。
【0015】
また、患者の苦痛を低減するために、前述した特許文献4や特許文献5に提案されている、あらかじめ体腔内に挿入されたガイドチューブを内視鏡先端部に設けられたガイドチューブ専用の連通孔に挿入させる内視鏡は、ガイドチューブ専用の連通孔を内視鏡と一体に設けられているためにガイドチューブ専用連通孔を一体に設けた専用の内視鏡が必要となり、内視鏡の構造が複雑になると共に、複雑な構造の内視鏡の洗浄作業は煩雑にならざるを得なかった。
【0016】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、患者の苦痛が少なく、体腔内深部までの挿入操作が容易で、内視鏡の洗浄作業の効率に優れた内視鏡装置を提供することを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明の内視鏡装置は、細長な挿入部の基端側に操作部を備え、この挿入部の先端部に観察光学系を有する内視鏡と、前記挿入部に対して着脱自在に固定され、挿入部の軸方向と略同一方向に連通孔を有するガイド部材と、を備えたことを特徴としている。
【0018】
本発明の内視鏡装置は、前記ガイド部材を前記挿入部に間隔を置いて、複数配置したことを特徴としている。
【0019】
本発明の内視鏡装置の前記ガイド部材の連通孔は、前記挿入部に固定された際に、前記挿入部の先端部側の開口径を、連通孔の内径よりも大きくしたことを特徴としている。
【0020】
本発明の内視鏡装置の前記ガイド部材は、自己潤滑性のある材質で形成したことを特徴としている。
【0021】
本発明の内視鏡装置は、前記ガイド部材をフッ化系の樹脂で形成したことを特徴としている。
【0022】
本発明の内視鏡装置は、前記ガイド部材を前記挿入部に配置される間隔を、前記操作部側よりも挿入部先端部側で小さくしたことを特徴としている。
【0023】
また、本発明の内視鏡装置の前記挿入部は、小腸を観察可能な長さを有することを特徴としている。
【0024】
本発明の内視鏡のガイド部材は、内視鏡挿入部の外周に着脱自在に嵌合する把持部と、この把持部に一体的に形成され、前記内視鏡挿入部の長手方向両端に開口を有する連通孔が設けられる案内部と、を備えたこと特徴としている。
【0025】
本発明の内視鏡のガイド部材は、前記案内部に形成される連通孔の両端の開口のうちの少なくとも一方の開口径は、前記連通孔の内径よりも大きいことを特徴としている。
【0026】
本発明の内視鏡のガイド部材を自己潤滑性のある材質で形成したことを特徴としている。
【0027】
また、本発明の内視鏡のガイド部材をフッ化系の樹脂で形成したことを特徴としている。
【0028】
本発明の内視鏡装置、及び内視鏡のガイド部材により、体腔内の管路に事前挿入設置されたガイド用紐を連通させる連通孔を有するたガイド部材を、従来の内視鏡に装着するだけで、体腔深部への挿入が容易となり、内視鏡挿入の外径を太くすることもなく、内視鏡に対して着脱自在で、使用後に廃棄すれば洗浄の手間も省くことが可能となった。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。本発明に係る内視鏡装置の第1の実施形態を図1乃至図11を用いて説明する。
【0030】
図1は本発明に係る内視鏡装置の第1の実施形態の内視鏡挿入部とガイド部材との装着関係を示す平面図、図2は本発明に係る内視鏡装置の第1の実施形態におけるガイド部材の構成を説明する説明図、図3は本発明に係る内視鏡装置の第1の実施形態における内視鏡挿入部の先端部にガイド部材を装着した状態を示す斜視図、図4は本発明に係る内視鏡装置の第1の実施形態に用いる腸紐の体腔内への挿入状態を説明する説明図、図5は本発明に係る内視鏡装置の第1の実施形態に用いる第1の腸紐と小腸との関係を説明する説明図、図6は本発明に係る内視鏡装置の第1の実施形態に用いる第2の腸紐と小腸との関係を説明する説明図、図7は本発明に係る内視鏡装置の第1の実施形態に用いる第3の腸紐と小腸との関係を説明する説明図、図8は本発明に係る内視鏡装置の第1の実施形態に用いる第4の腸紐と小腸との関係を説明する説明図、図9は本発明に係る内視鏡装置の第1の実施形態に用いる第5の腸紐と小腸との関係を説明する説明図、図10は本発明に係る内視鏡装置の第1の実施形態に用いる腸紐の体腔内への挿入状態を説明する説明図、図11は本発明に係る内視鏡装置の第1の実施形態に用いる腸紐と内視鏡挿入部との体腔内での関係を説明する説明図である。
【0031】
本発明に係る内視鏡装置の第1の実施形態について、図1を用いて説明する。本発明に係る内視鏡装置の内視鏡10は、挿入部11と、この挿入部11の基端部に位置する操作部17と、この操作部17に一端が連結され、他端に図示していない光源装置や画像処理装置に対して着脱自在に接続されるコネクタ(図示していない)を有するユニバーサルコード部18と、からなっている。
【0032】
前記挿入部11は、先端側から先端部19、湾曲部20、及び可撓管部21が順次連結して全体的に軟性かつ長尺に構成されている。前記湾曲部20は、前記操作部17に設けられた湾曲操作ノブ27によって遠隔的に上下左右方向に湾曲されるようになっている。
【0033】
前記挿入部11の先端部19は、図3に示すように、観察光学系の一端を構成する観察用カバーレンズ22、前記観察用カバーレンズ22の正面を洗浄するための洗浄水を噴射させる洗浄ノズル23、観察部位に照明光を投射する照明用カバーレンズ24、および処置具などを挿通するためのチャンネル25が配設されている。
【0034】
前記洗浄ノズル23は、操作部17の上方に設けられた送気・送水操作ボタン28と吸引操作ボタン29などの操作により、洗浄液が送水され、かつ吸水される。
【0035】
前記チャンネル25は、挿入部11内を経由して操作部17に設けられた処置具挿入口26に連通しており、術者が治療をおこなう際は、この処置具挿入口26から処置具を挿入するようになっている。
【0036】
この内視鏡10の挿入部11に、後述する複数のガイド部材12が所定間隔で取り付けるようになっている。このガイド部材12は、前記挿入部11に対して着脱自在で、挿入部11に取り付ける際には、このガイド部材11に設けられている連通孔15に剛性の高い針金状の取り付け補助具30を挿通させ、かつ、内視鏡10の挿入部11を直線状にした状態で、図1の挿入部11に点線で示すガイド部材12’のように取り付ける。
【0037】
この取り付け補助具30を用いることで、複数のガイド部材12をより短時間で装着することができ、また、各ガイド部材12の連通孔15を挿入部11の挿入軸方向と平行に配列させることができる。
【0038】
次に前記ガイド部材12の構成について図2を用いて説明する。なお、図2(a)はガイド部材12の外観斜視図、図2(b)はガイド部材12の一部断面を有する側面図、図2(c)はガイド部材12の正面図である。
【0039】
前記ガイド部材12は、プラスチック等の弾性部材で形成され、後述する腸紐1を挿通させるための円筒形状の案内部13と、前記挿入部11の外周に嵌合させるための一部切り欠きのある円筒形状の把持部14とからなる構成に一体成型されている。
【0040】
前記案内部13の円筒形状の内周には、腸紐1を挿通させるための連通孔15が設けられている。この連通孔15の内径は、挿通される腸紐1の外径よりもやや大きめに形成されており、さらに、この連通孔15の一方には、連通孔15の内径よりも大きな開口径を有する導入開口部16が設けられている。つまり、前記連通孔15の内径cと導入開口部16の開口径dの寸法関係はc<dとなっている。
【0041】
一方、前記把持部14は、前記案内部13と対向する円弧が軸方向に所定幅fで切除した形状で、内径eは嵌合される内視鏡10の挿入部11の外径と略同形状でかつ同寸法であり、切除された幅fとの寸法関係は、e>fとなっている。
【0042】
このような構成のガイド部材12を図1を用いて前述したように、補助具30に案内部13の連通孔15を挿通させて、把持部14が挿入部11の外周に所定間隔で嵌合取り付けるようになっている。
【0043】
このガイド部材12を挿入部11に嵌合取り付ける際に、図3に示すように、挿入部11の先端部19の先端近傍から所定の間隔で嵌合取り付けるが、この挿入部11に嵌合取り付けられるガイド部材12の案内部13の導入開口16が挿入部11の先端部19側とし、かつ、補助具30を用いて、ガイド部材12の案内部13の連通孔15が一直線上で、前記挿入部11の挿入軸と平行となるように嵌合取り付けられる。
【0044】
このようにして、前記挿入部11に複数のガイド部材12を所定の間隔で嵌合取り付けられた内視鏡10を、体腔内への挿入について、図4を用いて説明する。
【0045】
このガイド部材12が嵌合取り付けられた内視鏡10の挿入部11を体腔内に挿入するに際して、体腔内には、挿入部11を挿入案内するガイド用の紐である腸紐1を事前挿入する。この腸紐1は、主として軟性なチューブ状の腸紐本体2と、この腸紐本体2内のチューブ管路と連通するバルーン部3から構成されており、体腔に挿入する際は、前記バルーン部3を収縮させた状態で鼻から挿入するようになっている。
【0046】
なお、図4は、腸紐1が中部小腸まで挿入されている体腔内の概略図で、臓器は説明を簡便にするために実際のものとは変えて示している。即ち、実際には、上部小腸が大腸の背側に存在し、小腸全体はもっと複雑に蛇行走行をしている。
【0047】
前述したように、前記バルーン部3を収縮させた状態で、その収縮したバルーン部3を鼻から食道及び胃内へと挿入押し進めた後、前記腸紐本体2の手元側に設けられた図示していないルアーロック口金に図示していないシリンジを接続し、バルーン部3内に水や空気などの流体を送り込みバルーン部3を膨張させる。
【0048】
前記バルーン部3が胃内で膨張すると、食物が胃から小腸に送り込まれるのと同様に、バルーン部3は消化管路の蠕動運動によって深部小腸に移動することが可能となる。
【0049】
つまり、前記腸紐1のバルーン部3は、前記蠕動運動を利用して小腸へと送り込まれる。この蠕動運動は、腸内の感覚ニューロンが腸内容物の通過を感知すると、運動ニューロンの伝達により口側の輪状筋を収縮させると同時に肛門側の輪状筋を弛緩させることで腸内容物を肛門側に押し出すものである。
【0050】
そこで、この蠕動運動の特性を活用した腸紐1をより早く体外に排泄させるための腸紐1の構成を図5乃至図9を用いて説明する。
【0051】
最初に図5を用いて、第1の腸紐1aについて説明する。尚、図5は、第1の腸紐1aが小腸内を通過している状態を示す断面図である。
【0052】
この第1の腸紐1aは、鼻から体腔内の臓器を経て、肛門まで挿入される長さを有する軟性なチューブ状の腸紐本体2と、この腸紐本体2の先端に設けられたバルーン部3aとからなっている。このバルーン部3aの形状は、先端側(肛門側)は、半径rの球体に形成され、後端側(口側)は長径Rの略楕円体に形成され、全体が略タマゴ型に形成されている。この形状の球体の半径rと楕円体の長径Rの関係は、r<Rとなっている。つまり、バルーン部3aが通過した直後に輪状筋が収縮する際の接触距離が長くなっているため、輪状筋によって押し出されるバルーン部3aの移動距離は長くなる。このバルーン部3aの形状によって、腸紐1aをより早く体外に排出することが可能となる。
【0053】
次に、第2の腸紐1bについて図6を用いて説明する。なお、図6(a)は第2の腸紐1bが小腸内を通過している状態を示す断面図、図3(b)は第2の腸紐1bの外観を示す斜視図である。
【0054】
この第2の腸紐1bの腸紐本体2の先端に設けられるバルーン部3bは、外表面の後端側(口側)にある硬度を有し、かつ、体腔内挿入軸方向とは角度を有して突出している複数の突起部4が設けられている。つまり、バルーン部3bが通過した直後に輪状筋が収縮するために、外表面の突起部4は圧迫され、突起部4は挿入軸方向と平行となる方向に移動する。この突起部4が畳まれることによってバルーン部3bは肛門側に押し出され、腸紐1bをより早く体外に排出することが可能となる。
【0055】
次に、第3の腸紐1cについて図7を用いて説明する。なお、図7(a)は第3の腸紐1cが小腸内を通過している状態を示す断面図、図7(b)は第3の腸紐1cの外観を示す斜視図である。
【0056】
この第3の腸紐1cの腸紐本体2の先端に設けられるバルーン部3cは、バルーン部3cの後端側(口側)で、腸紐本体2の先端が位置する近傍周囲に複数個の噴出孔5が設けられている。前記腸紐本体2の基端には、ポンプ装置(図示しない)が取り付けられ、腸紐本体2の管路6に水などの液体が送り込まれるようになっている。前記ポンプ装置により腸紐本体2の管路6に送り込まれた液体は、バルーン部3cに内へと流入し、前記噴出孔5から外部へと噴射排出される。
【0057】
つまり、バルーン部3cの噴出口5から噴射排出した液体によって蠕動運動は促進され、液体と一緒にバルーン部3cが送り出されるため、腸紐1cをより早く体外に排出させることが可能となる。
【0058】
なお、腸紐1cの排出を促進させる液体としては、水の代わりにポリエチレングリコールなどを成分として含有する腸管洗浄剤を使用しても良い。
【0059】
次に、この第3の腸紐1cの変形例である第4の腸紐1c’について図8を用いて説明する。なお、図8(a)は第4の腸紐1c’が小腸内を通過している状態を示す断面図、図8(b)は第4の腸紐1c’の外観を示す斜視図である。
【0060】
この第4の腸紐1c’は、前述した蠕動運動を促進させるために液体を使用する場合の前述した第3の腸紐1cを簡便にした方法である。つまり、図8に示すように、腸紐本体2に送液チューブ7を併設し、この送液チューブ7の先端からバルーン部3c’の外周に対して液体が噴射させるようになっている。また、バルーン部3c’は、前述した第3の腸紐1cのバルーン部3cの噴射口5を有していない構成である。つまり、送液チューブ7からバルーン部3c’に噴射された液体により蠕動運動が促進され、液体と一緒にバルーン部3c’が送り出されて、送液チューブ7を併設した腸紐1c’をより早く体外に排出させることが可能となる。
【0061】
次に、第5の腸紐1dについて図9を用いて説明する。なお、図9は第5の腸紐1dが小腸内を通過している状態を示す断面図である。
【0062】
この第5の腸紐1dの腸紐本体2の先端側(肛門側)には、手前から第1バルーン部8dと第2バルーン部8eがある間隔で設けられている。この2つのバルーン部8d,8eに加わる蠕動運動の相乗効果によりバルーン部8の送り出し速度が促進され、腸紐1dをより早く体外に排出させることが可能となる。
【0063】
なお、2つのバルーン部8d、8eを用いて説明したが、2つ以上のバルーン部を設けても同様な効果が得られる。
【0064】
以上説明した第1乃至第5の腸紐1を用いて、図4に示すように、バルーン部3を収縮させた状態で、鼻から胃へと挿入し、胃に挿入されたバルーン部3を腸紐本体2の基端部から流体を注入させて、膨張させると蠕動運動によりバルーン部3は、十二指腸、小腸、大腸へと送り出され、肛門から体外へと排出される。つまり、腸紐1が鼻から肛門まで挿通される。
【0065】
このようにして、体腔内に挿通された腸紐1を用いて、前記内視鏡10の挿入部11を小腸へと挿入する。
【0066】
即ち、図1を用いて前述したように、補助具30を用いて複数のガイド部材12を挿入部11の外周に、ガイド部材12の案内部13が挿入部11の挿入軸方向と平行で、かつ、一直線状となるように嵌合取り付ける。尚、挿入部12に嵌合取り付けられる全てのガイド部材12の案内部13の導入開口部16は、挿入部11の先端部19側を向くようにしている。
【0067】
この挿入部11にガイド部材12が嵌合取付後、前記補助具30は、ガイド部材12の案内部15から抜き去る。
【0068】
このように複数のガイド部材12がある間隔で嵌合取り付けられた挿入部11は、図3に示すように、腸紐1の腸紐本体2の基端を前記挿入部11の先端部19に嵌合取り付けられているガイド部材12の案内部13の導入開口部16から連通孔15へと挿入し、順次挿入部11の先端部19側から嵌合取り付けられているガイド部材12へと挿入する。つまり、挿入部11に嵌合取り付けられたガイド部材12は、腸紐1によりガイドされることになる。
【0069】
つまり、図11に示すように、体腔内に挿通された腸紐1をガイドとして、挿入部11を体腔内の深部へと挿入することが出来る。
【0070】
ここで、腸紐1をガイドとして内視鏡10の挿入部11を体腔内に挿入する前に、図4に示すように、鼻から挿入された腸紐1の基端側は、図10に示すように、口側に導き出す必要がある。この経鼻的に挿入された腸紐1を口側に引き出す方法について説明する。
【0071】
前述したように、腸紐1を鼻から挿入されて、各消化器官を経て肛門まで挿入された後、口から内視鏡10の挿入部11を挿入すると、経鼻的に挿入された腸紐1が気道から食道にわたって観察することが出来る。そこで、内視鏡10の操作部17に設けられた処置具挿入口26から挿入部11内に設けられているチャンネル25へと図示していない把持鉗子を挿入させる。この把持鉗子は、挿入部11の先端部19から突出させて腸紐本体2を把持させる。この把持鉗子で腸紐1を把持させた状態で、内視鏡10の挿入部11と把持鉗子と共に体外へと引き出すと、腸紐1が挿入部11と把持鉗子と共に口側に導き出すことができ図10に示すような状態となる。
【0072】
次に、口側に導き出した腸紐1の基端から先述したように挿入部11の先端部19側に嵌合取り付けられているガイド部材12の案内部13の連通孔15に順次挿通させながら体腔内へと挿入させる。つまり、図11に示すように、体腔内の消化器管路に沿って挿通されている腸紐1をガイドとして、ガイド部材12が嵌合取り付けられた挿入部12は体腔内の深部へと挿入される。
【0073】
なお、体腔内の消化器管路に挿通された腸紐1に沿って挿入部11を挿入する際に、挿入部11の挿入操作をよりスムーズにするために、内視鏡10の挿入部11を挿入する前に、腸紐1を引っ張ったり、手圧迫を用いて複雑に蛇行走行している小腸を単純な走行に調整しても良い。
【0074】
また、腸紐1とガイド部材12内の連通孔15との摩擦を低減させるために、腸紐本体2の材質を自己潤滑性の高いフッ化系樹脂を用いたり、表面に親水潤滑処理を施すと良い。
【0075】
このように、本発明の第1の実施形態によれば、挿入部11に着脱自在な連通孔15を有するガイド部材12を装着した内視鏡10と、腸紐1を組み合わせることで、従来困難であった深部小腸への挿入がより安全かつ確実に実施することが可能となる。また、体腔内に挿入される内視鏡の挿入部の大きさは、従来の内視鏡の挿入部の外径とほぼ同等であり、被験者である患者への侵襲を最小限に抑えることが可能である。
【0076】
また、前記ガイド部材12は、内視鏡10の挿入部11に対して着脱自在であるため、既存の内視鏡を活用した小腸検査が可能となり経済効率が高く、使用後は内視鏡10と別工程の洗浄方法、例えば超音波洗浄などで洗浄できるために、洗浄作業効率も向上する。さらに、前記ガイド部材12を使い捨てとすれば、洗浄作業を廃止することも可能である。
【0077】
さらに、従来の挿入部に外付けチャンネルを設け、その外付けチャンネルに腸紐を挿入ガイドさせる内視鏡に比して、本発明の内視鏡は、前記ガイド部材12を挿入部11に対して、ある程度の間隔、つまり、飛び石状に嵌合取り付けられているために、長い小腸の消化管の挿入においても腸紐とガイド部材との摺動摩擦抵抗が少なく挿入性が向上する。
【0078】
さらにまた、口から延出している腸紐1の長さを内視鏡10の挿入部11の全長分確保する必要がなく必要最小限の長さに設定できるために検査環境も改善される。
【0079】
なお、本発明に係る内視鏡装置の第1の実施形態の説明は、腸紐1を用いて口側からの小腸内視鏡の挿入を例に用いたが、腸紐1を用いて肛門側から大腸あるいは小腸への挿入についても同様の効果が得られることは言うまでもない。
【0080】
次に、本発明に係る内視鏡装置の第2の実施形態について、図12乃至図19を用いて説明する。図12は本発明に係る内視鏡装置の第2の実施形態の構成を示す平面図、図13は本発明に係る内視鏡装置の第2の実施形態の挿入部を示す斜視図、図14は本発明の係る内視鏡装置の第2の実施形態の挿入部を体腔内への挿入状態を説明する説明図である。尚、図1乃至図11と同一部分は、同一符号を付して詳細説明は省略する。
【0081】
この第2の実施形態の内視鏡10は、図12に示すように、内視鏡10の挿入部11には、自己潤滑性のあるフッ化系の樹脂で、弾性を有する部材で形成された複数のガイド部材12が嵌合取り付けられている。
【0082】
この挿入部11に嵌合取り付けられた各ガイド部材12の間隔は、挿入部11の先端側では間隔寸法g毎に嵌合取り付けられ、基端側では間隔寸法h毎に嵌合取り付けられており、間隔寸法gは、間隔寸法hよりも小さい寸法、即ちg<hの関係となるようになっている。この間隔寸法gと間隔寸法hの変化点31は、挿入部11の先端部19が小腸末端部まで挿入された状態において、前記変化点31が十二指腸下行脚と略同位置になる位置に設定されている(図14参照)。
【0083】
また、この第2の実施形態の内視鏡10の挿入部11には、図13に示すように、挿入部11の最も先端側に位置するガイド部材12を湾曲部20の基端側直下の可撓部21の最先端側に配置するとともに、挿入部11の先端部19の最先端側外径iを、先端部19の基端側外径jよりも小さく(i<j)設定する。
【0084】
このような構成の内視鏡10を、図14に示すように、前述した第1の実施形態と同様に、体腔内に挿通させた腸紐1をガイド部材12に連通させ、腸紐1をガイドに挿入部11を体腔内に挿入すると、挿入部11の先端部19の外径により消化管内の抵抗を低減し、挿入をよりスムーズにおこなえるようになる。さらに、内視鏡10の挿入部11が小腸へ挿入されると、その小腸に到達した挿入部11の先端側のガイド部材12の嵌合取付間隔寸法gを密にしているために、複雑に蛇行走行している小腸に応じた形状に腸紐1をガイドとして効率良く挿入することが可能となる。
【0085】
一方、比較的形状が単純な十二指腸より上部(口側)に位置する挿入部11に取り付けられたガイド部材12の間隔寸法hは疎に配置させているために、挿入部11において必要最小限のガイド部材12の配置個数を設定することができる。
【0086】
また、ガイド部材12は自己潤滑性のあるフッ化系の樹脂で構成されているため、よりスムーズに腸紐1に沿って挿入することが可能である。
【0087】
つまり、この第2の実施形態の内視鏡装置も、前述した第1の実施形態の内視鏡装置と同様に、前記腸紐1を用いて小腸に内視鏡10を挿入して観察部位を観察検査する際に、腸紐1を引っ張ったり、用手圧迫を用いて複雑に蛇行走行する小腸を単純な走行に調整した後に、内視鏡10の挿入部11を挿入することがおこなわれる。
【0088】
一方、小腸の内壁は、アコーディオン状に収縮しており、挿入部11を挿入後に、そのアコーディオン状の収縮が変化すると観察部位と挿入部11の位置関係が移動してしまうために、小腸のアコーディオン状の収縮の復元を待ったり、あるいは挿入部11を再挿入する必要があり、挿入操作と観察検査の効率が低下することがある。
【0089】
このような、挿入部11の挿入により、小腸の形状変化による観察部位と挿入部11の位置関係の変動においても小腸内の観察をより確実におこなう例について図15乃至図19を用いて説明する。
【0090】
図15は本発明に係る内視鏡装置による小腸の観察性を向上させる第1の行為を説明する説明図、図16は本発明に係る内視鏡装置による小腸の観察性を向上させる第2の行為を説明する説明図、図17は本発明に係る内視鏡装置による小腸の観察性を向上させる第3の行為を説明する説明図、図18は本発明に係る内視鏡装置による小腸の観察性を向上させる第3の行為のバルーン部の状態を説明する説明図、図19は本発明に係る内視鏡装置による小腸の観察性を向上させる第3の行為のバルーン部の状態を説明する説明図である。
【0091】
内視鏡装置による小腸観察性を向上させる第1の行為は、図15に示すように、小腸内に挿入された内視鏡10の操作部17の処置具挿入口26から挿入部11に設けられているチャンネル25に、細長のシース部32を有する保持具33を挿入し、挿入部11の先端部19から前方に突出させる。
【0092】
この保持具33のシース部32の内部には、複数本のワイヤーフレームで構成されるワイヤー部34が内蔵されている。このワイヤー部34は、複数のワイヤーフレームの先端を中心に等角度で固定されており、それぞれのワイヤーフレームは、その先端の固定された部分を中心にして、外方向に湾曲する弾性を有している。このワイヤー部34がシース部32の内部に引き込まれると、ワイヤーフレームの弾性に抗して、直線状に変形されてシース部32に収納される。また、シース部32からワイヤー部34を突出させると、ワイヤーフレームの外方向への湾曲弾性により先端の固定部分を中心に略球形状に広がる。即ち、ワイヤー部34がバスケット状に広がる構成になっている。
【0093】
このワイヤー部34がシース部32から突出させてバスケット状に広げた際の外径を小腸の内径よりも大きくなるように設定しておくと、そのバスケット状に広がったワイヤー部34により小腸の内壁に押圧力を与えることで、内視鏡10の挿入部11と小腸の観察部位との位置関係を固定することが可能となる。
【0094】
これにより、小腸の収縮や伸張による内視鏡と観察部位の位置関係の変動を防止でき、観察検査の効率が向上する。
【0095】
次に、この小腸観察性を向上させる第2の行為について、図16用いて説明する。なお、図16は、内視鏡10の挿入部11の先端部19を一度小腸末端部まで挿入した後、内視鏡10の挿入部11を小腸から引き抜きながら観察している状態を示している。
【0096】
小腸の内部の管腔形態は、管腔内に突出した輪状のヒダが幾重にも形成されているのが特徴である。一方、先に体腔内に挿入しておいた腸紐1のバルーン部3は、凹部35が設けられるようになっており、この凹部35を有するバルーン部3を膨張させると、バルーン部3の形状が小腸の輪状ヒダと略同形状になるように形成されている。つまり、略瓢箪形状となるバルーン部3を有した腸紐1を体腔内に挿入すると、前述したように蠕動運動により肛門まで挿入させることが出来、かつ、この腸紐1にガイドされた内視鏡10の挿入部11を小腸まで挿入後、この腸紐1の凹部35を有するバルーン部3と内視鏡10の挿入部11の位置関係を維持させながら引き抜き小腸壁を観察検査する際に、凹部35を有するバルーン部3が小腸内壁の輪状ヒダで係止させるように膨張させることで、内視鏡10の挿入部11と小腸との位置関係を固定することが可能となる。
【0097】
次に、この小腸観察性を向上させる第3の行為について、図17乃至図19を用いて説明する。前述した内視鏡10の挿入部11を体腔内に挿入する際には、事前に体腔内に挿入した腸紐1に沿って挿入する挿入部11の挿入操作を説明したが、この第3の行為は、腸紐1と内視鏡10の挿入部11とをほぼ同時に体腔内に挿入する方法である。
【0098】
図17に示すように、腸紐1の腸紐本体2は、内視鏡10の挿入部11に嵌合取り付けられたガイド部材12の案内部13の連通孔15に挿通されている。このように、ガイド部材12に腸紐1が挿通された状態で、内視鏡10による観察下において、腸紐1のバルーン部3と挿入部11の先端部19を体腔内に挿入すると、その挿入されたバルーン部3に反応して、蠕動運動が行われて、腸紐1のバルーン部3が前方(小腸深部)へと送り出される。
【0099】
この腸紐1が蠕動運動によりある程度送り込まれたところで、この腸紐本体2に沿って挿入部11を挿入進行させていく。この蠕動運動によるバルーン部3の進行と挿入部11の挿入を繰り返しながら深部小腸まで挿入させる。
【0100】
この時、バルーン部3の通過を促進するために、ポリエチレングリコールなどを成分として含有する腸管洗浄剤を挿入部11のチャンネル25から送水すると、より効率的にバルーン部3の進行が促進される。
【0101】
また、図18に示すように、バルーン部3は、内視鏡10の挿入部11の挿入時には、小腸内径よりもやや小さい外径kに設定し、挿入部11が観察部位に挿入されて観察検査を行う際には、図19に示すように小腸内径よりもやや大きい外径lに膨張設定させる。このように、バルーン部3を外径lに膨張させるとバルーン部3を小腸内に係止させることが出来、内視鏡10の挿入部11と小腸の観察部位の位置関係を固定することが可能となる。
【0102】
なお、前記バルーン部3の表面に水分がわずかに染み出る程度の孔を設けておけば、小腸粘膜が水分を吸収することにより強固な固定が可能となる。
【0103】
以上説明したように、体腔内に腸紐1をガイドに挿入された内視鏡10の挿入部11は、挿入部11から突出させたワイヤー部34や、又は腸紐1のバルーン部3を腸壁に圧接させることで、観察部位と挿入部11の位置関係を固定させ、観察検査や治療処置の効率が向上する。
【0104】
[付記]
以上詳述した本発明の実施形態によれば、以下のごとき構成を得ることができる。
【0105】
(付記1) 細長な挿入部の基端側に操作部を備え、この挿入部の先端部に観察光学系を有する内視鏡と、
前記挿入部に対して着脱自在に固定され、挿入部の軸方向と略同一方向に連通孔を有するガイド部材と、
を備えたことを特徴とする内視鏡装置。
【0106】
(付記2) 前記ガイド部材を前記挿入部に間隔を置いて、複数配置したことを特徴とする付記1記載の内視鏡装置。
【0107】
(付記3) 前記ガイド部材の連通孔は、前記挿入部に固定された際に、前記挿入部の先端部側の開口径を、連通孔の内径よりも大きくしたことを特徴とする付記1及び2のいずれかに記載の内視鏡装置。
【0108】
(付記4) 前記ガイド部材は、自己潤滑性のある材質で形成したことを特徴とする付記1乃至3のいずれかに記載の内視鏡装置。
【0109】
(付記5) 前記ガイド部材をフッ化系の樹脂で形成したことを特徴とする付記1乃至4のいずれかに記載の内視鏡装置。
【0110】
(付記6) 前記ガイド部材を前記挿入部に配置される間隔を、前記操作部側よりも挿入部先端部側で小さくしたことを特徴とする付記1乃至5のいずれかに記載の内視鏡装置。
【0111】
(付記7) 前記挿入部は、小腸を観察可能な長さを有することを特徴とする付記1乃至6のいずれかに記載の内視鏡装置。
【0112】
(付記8) 内視鏡挿入部の外周に着脱自在に嵌合する把持部と、
この把持部に一体的に形成され、前記内視鏡挿入部の長手方向両端に開口を有する連通孔が設けられる案内部と、
を備えたこと特徴とする内視鏡のガイド部材。
【0113】
(付記9) 前記案内部に形成される連通孔の両端の開口のうちの少なくとも一方の開口径は、前記連通孔の内径よりも大きいことを特徴とする付記8に記載の内視鏡のガイド部材。
【0114】
(付記10) 前記内視鏡のガイド部材を自己潤滑性のある材質で形成したことを特徴とする付記8又は9のいずれかに記載の内視鏡のガイド部材。
【0115】
(付記11) 前記内視鏡のガイド部材をフッ化系の樹脂で形成したことを特徴とする付記8乃至10のいずれかに記載の内視鏡のガイド部材。
【0116】
(付記12) 少なくとも細長な挿入部と、前記挿入部の基端部に操作部を備えるとともに、前記挿入部は少なくとも観察光学系を配置した先端部と、前記先端部の基端側に設けられ軟性な可撓管部を有する内視鏡において、
前記先端部に対して着脱自在な固定手段を有するとともに、前記挿入部の軸方向と略平行な連通孔を有するガイド部材を設けたことを特徴とする内視鏡装置。
【0117】
(付記13) 前記ガイド部材を挿入部全長に複数個設けるとともに、各ガイド部材は各々独立して、ある間隔をもって設置されたことを特徴とする付記12に記載の内視鏡装置。
【0118】
(付記14) 前記ガイド部材の連通孔において、少なくとも先端側の開口径は連通孔の内径よりも大きく設定したことを特徴とする付記12又は13のいずれかに記載の内視鏡装置。
【0119】
(付記15) 前記ガイド部材の材質は自己潤滑性のある例えばフッ化系の樹脂で構成したことを特徴とする付記12乃至14のいずれかに記載の内視鏡装置。
【0120】
(付記16) 前記ガイド部材は再利用できないものにしたことを特徴とする付記12乃至15のいずれかに記載の内視鏡装置。
【0121】
(付記17) 前記ガイド部材の配置する間隔において、先端側よりも基端側の間隔を大きく設置したことを特徴とする付記12乃至16のいずれかに記載の内視鏡装置。
【0122】
(付記18) 前記内視鏡は長大な挿入部を有する付記12乃至17のいずれかに記載の内視鏡装置。
【0123】
(付記19) 前記内視鏡は蠕動運動を活用して深部小腸に到達させる、いわゆる腸紐を利用する挿入手技に対応する付記12乃至18のいずれかに記載の内視鏡装置。
【0124】
(付記20) 前記ガイド部材の連通孔には、口から肛門までの体腔内に事前挿通されるガイド用の腸紐が腸紐本体が連通されることを特徴とする付記1乃至15にのいずれかに記載の内視鏡装置。
【0125】
(付記21) 前記ガイド用腸紐は、長尺な軟性チューブの腸紐本体と、この腸紐本体の先端に設けられ、腸紐本体から送り込まれた流体により収縮及び膨張するバルーン部からなることを特徴する付記20に記載の内視鏡装置。
【0126】
(付記22) 前記ガイド用紐腸のバルーン部は、先端側の半球形状で、後端側は半楕円形状であることを特徴とする付記21に記載の内視鏡装置。
【0127】
(付記23) 前記ガイド用紐腸のバルーン部は、全体形状が略球形状で、後端側には複数の突起部が設けられていることを特徴とする付記21に記載の内視鏡装置。
【0128】
(付記24) 前記ガイド用紐腸のバルーン部は、後端側に複数の噴出口を有し、前記腸紐本体の基端から送水された液体をバルーン部後方に噴出させることを特徴とする付記21に記載の内視鏡装置。
【0129】
(付記25) 前記ガイド用紐腸の腸紐本体に併設して送液チューブを配置し、この送気チューブから前記バルーン部の外周に液体を噴射させることを特徴とする付記21に記載の内視鏡装置。
【0130】
(付記26) 前記ガイド用紐腸の腸紐本体の先端に2つ以上のバルーン部を設けたことを特徴とする付記21又は22のいずれかに記載の内視鏡装置。
【0131】
(付記27) 前記内視鏡の挿入部を体腔内の観察部位との位置関係を固定するための固定手段を有していることを特徴とする付記1乃至付記26のいずれかに記載の内視鏡装置。
【0132】
(付記28) 前記固定手段は、前記挿入部のチャンネルからシース部を突出させ、そのシース部に内蔵されている複数のワイヤーフレームからなるワイヤー部を引き出し略球形状に広げ、その広げられたワイヤー部で体腔内壁を押圧することを特徴とする付記27に記載の内視鏡装置。
【0133】
(付記29) 前記固定手段は、前記挿入部に固定されるガイド部材に連通される前記ガイド用腸紐のバルーン部を体腔内壁に応じて膨張拡張させ、その膨張拡張させたバルーン部を体腔内壁に押圧させることを特徴とする付記27に記載の内視鏡装置。
【0134】
(付記30) 前記固定手段は、体腔内に挿入されている前記挿入部と前記ガイド用腸紐とを引き抜きながら観察治療時に、前記ガイド用腸紐のバルーン部を膨張拡張させて、体腔内壁に押圧させることを特徴とする付記27に記載の内視鏡装置。
【0135】
【発明の効果】
本発明の内視鏡装置は、体腔の消化器官管路に事前挿通されたガイド用腸紐を連通して、内視鏡挿入部を挿入ガイドするガイド部材を内視鏡挿入部に所定間隔で着脱自在に嵌合取り付けることで、消化器官管路の深部小腸への挿入が、被験者への侵襲を最小限に抑え、安全で、確実に実施することが可能となった。
【0136】
また、ガイド部材は、内視鏡挿入部に対して着脱自在であるため、既存の形状や寸法の挿入部を有する内視鏡に適用できるために経済効率が高く、内視鏡観察検査後の洗浄は、内視鏡とは別に行うことが出来るために洗浄作業効率も向上する効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る内視鏡装置の第1の実施形態の内視鏡挿入部とガイド部材との装着関係を示す平面図。
【図2】本発明に係る内視鏡装置の第1の実施形態におけるガイド部材の構成を説明する説明図。
【図3】本発明に係る内視鏡装置の第1の実施形態における内視鏡挿入部の先端部にガイド部材を装着した状態を示す斜視図。
【図4】本発明に係る内視鏡装置の第1の実施形態に用いる腸紐の体腔内への挿入状態を説明する説明図。
【図5】本発明に係る内視鏡装置の第1の実施形態に用いる第1の腸紐と小腸との関係を説明する説明図。
【図6】本発明に係る内視鏡装置の第1の実施形態に用いる第2の腸紐と小腸との関係を説明する説明図。
【図7】本発明に係る内視鏡装置の第1の実施形態に用いる第3の腸紐と小腸との関係を説明する説明図。
【図8】本発明に係る内視鏡装置の第1の実施形態に用いる第4の腸紐と小腸との関係を説明する説明図。
【図9】は本発明に係る内視鏡装置の第1の実施形態に用いる第5の腸紐と小腸との関係を説明する説明図
【図10】本発明に係る内視鏡装置の第1の実施形態に用いる腸紐の体腔内への挿入状態を説明する説明図。
【図11】本発明に係る内視鏡装置の第1の実施形態に用いる腸紐と内視鏡挿入部との体腔内での関係を説明する説明図。
【図12】本発明に係る内視鏡装置の第2の実施形態の構成を示す平面図。
【図13】本発明に係る内視鏡装置の第2の実施形態の挿入部を示す斜視図。
【図14】本発明の係る内視鏡装置の第2の実施形態の挿入部を体腔内への挿入状態を説明する説明図。
【図15】本発明に係る内視鏡装置による小腸の観察性を向上させる第1の行為を説明する説明図。
【図16】本発明に係る内視鏡装置による小腸の観察性を向上させる第2の行為を説明する説明図。
【図17】本発明に係る内視鏡装置による小腸の観察性を向上させる第3の行為を説明する説明図。
【図18】本発明に係る内視鏡装置による小腸の観察性を向上させる第3の行為のバルーン部の状態を説明する説明図。
【図19】本発明に係る内視鏡装置による小腸の観察性を向上させる第3の行為のバルーン部の状態を説明する説明図。
【符号の説明】
1…腸紐
2…腸紐本体
3…バルーン部
10…内視鏡
11…挿入部
12…ガイド部材
13…案内部
14…把持部
15…連通孔
16…導入開口
17…操作部
19…先端部
20…湾曲部
21…可撓管部
Claims (11)
- 細長な挿入部の基端側に操作部を備え、この挿入部の先端部に観察光学系を有する内視鏡と、
前記挿入部に対して着脱自在に固定され、挿入部の軸方向と略同一方向に連通孔を有するガイド部材と、
を備えたことを特徴とする内視鏡装置。 - 前記ガイド部材を前記挿入部に間隔を置いて、複数配置したことを特徴とする請求項1記載の内視鏡装置。
- 前記ガイド部材の連通孔は、前記挿入部に固定された際に、前記挿入部の先端部側の開口径を、連通孔の内径よりも大きくしたことを特徴とする請求項1及び2のいずれかに記載の内視鏡装置。
- 前記ガイド部材は、自己潤滑性のある材質で形成したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の内視鏡装置。
- 前記ガイド部材をフッ化系の樹脂で形成したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の内視鏡装置。
- 前記ガイド部材を前記挿入部に配置される間隔を、前記操作部側よりも挿入部先端部側で小さくしたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の内視鏡装置。
- 前記挿入部は、小腸を観察可能な長さを有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の内視鏡装置。
- 内視鏡挿入部の外周に着脱自在に嵌合する把持部と、
この把持部に一体的に形成され、前記内視鏡挿入部の長手方向両端に開口を有する連通孔が設けられる案内部と、
を備えたこと特徴とする内視鏡のガイド部材。 - 前記案内部に形成される連通孔の両端の開口のうちの少なくとも一方の開口径は、前記連通孔の内径よりも大きいことを特徴とする請求項8に記載の内視鏡のガイド部材。
- 前記内視鏡のガイド部材を自己潤滑性のある材質で形成したことを特徴とする請求項8又は9のいずれかに記載の内視鏡のガイド部材。
- 前記内視鏡のガイド部材をフッ化系の樹脂で形成したことを特徴とする請求項8乃至10のいずれかに記載の内視鏡のガイド部材。
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