JP2004305218A - 生物体液中のバンコマイシンの検出および定量化用試薬および方法 - Google Patents

生物体液中のバンコマイシンの検出および定量化用試薬および方法 Download PDF

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Abstract

【課題】供試試料中のバンコマイシンの特異的定量化のための免疫検定試薬、方法および試験キットを開示する。
【解決手段】この試薬は、バンコマイシンの特定部位が結合部分を介して免疫原担体物質である免疫原で誘導されたバンコマイシンを用いて調製される抗体を含む。また、バンコマイシンの特定のアミン基に結合した結合部分を介して、この結合部分に検出可能な部分、好ましくはフルオレセインまたはフルオレセイン誘導体が結合した、標識試薬の合成法も開示する。
【選択図】なし

Description

本発明は、供試試料中のバンコマイシン(vancomycin)の定量化に関する。特に、本発明は、免疫原、このような免疫原から調製した抗体、および好ましくは蛍光偏光免疫検定法に用いる、供試試料中のバンコマイシンの特異的定量化用標識試薬に関する。
過去30年間、バンコマイシンは、メチシリン耐性スタヒロコッカス アウレウス(黄色ブドウ球菌)によって引き起こされるグラム陽性感染症の治療のための最上の薬物であった。また、これは、β−ラクタム抗生物質にアレルギーのある患者の細菌感染症の治療薬である。バンコマイシンは、アミコラトプシス オリエンターリス(Amycolatopsis orientalis)(以前にはノカルジア オリエンターリス(Nocardia orientalis)およびストレプトマイセス オリエンターリス(Streptomyces orientalis)と命名された)により産生される。バンコマイシンは、グラム陰性菌に耐性である。他の抗生物質との交叉耐性は知られておらず、その長期使用にもかかわらず、治療中の耐性菌の出現の報告はほとんどない。バンコマイシンは、胃腸管から吸収されず、この抗生物質は、腸内の特にクロストリジウム ディフィシレ(Clostridium difficile)により引き起こされる小腸結腸炎を治療するのに用いられる。バンコマイシンは、細菌の細胞壁のペプチドグリカンの生合成に関連するペプチド中間物質に優先的に結合することによりその抗菌作用を発揮する。
バンコマイシンは、腎臓を介して除去される。通常の患者で5−11時間であるこの薬物の半減期は、腎不全の患者で2−5日に延び、透析患者では更に長くなる。バンコマイシンは、比較的安全な薬物であるが、観察されてきた有害作用としては腎毒性および自己毒性が挙げられる。
バンコマイシンの安全な投与のために、患者の血液中のそのレベルを定量化することが慣例となっている。この薬物が、腎的に害された患者の体内により長くとどまることから、より長期間の内部体温への露出は、結晶性分解産物IおよびII(CDP−1およびCDP−II)として知られている分解産物の蓄積に帰することが指摘されてきている。CDP−1およびCDP−IIは、別々に単離することのできる回転異性体である。バンコマイシン並びにその2種の主要な分解産物CDP−1およびCDP−IIを、それぞれ図1−3に示す。
バンコマイシンは、水性環境で不安定であることが公知である。Harris等の米国特許4,670,258は、バンコマイシンと水溶液中の薬物を安定化すると言われるトリペプチドとの組成物を開示する。
歴史的に、生物体液中のバンコマイシン濃度は、蛍光免疫検定法(FIA)、高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)、放射免疫測定法(RIA)、酵素多重免疫測定法(EMIT)または微生物学的技法により測定されてきた。HPLCは、バンコマイシンの定量化の全ての方法の中で最も正確であると当業者等にみなされているが、臨床セッティングにおいていつも手に入るとは限らない高度な訓練を受けた職員および専門の装置を必要とする時間のかかる労働集約的方法である。
更に最近では、蛍光偏光技法を用いてバンコマイシンを測定してきた。蛍光偏光技法は、競合的結合免疫測定原理に基づいている。蛍光偏光を支持する原理は、蛍光標識化合物が、直線偏光により励起した場合、その回転速度に反比例した偏光度の蛍光を発するというものである。従って、蛍光標識トレーサー−抗体複合体が直線偏光により励起する場合、発蛍光団は、光を吸収し発する間に回転を余儀なくされることから、発した光は高度に偏光したままである。“遊離の”トレーサー化合物(即ち、抗体に結合していない)が、直線偏光により励起する場合、その回転は、競合的結合免疫測定で作成した相当するトレーサー−抗体結合物よりずっと速い。
蛍光偏光技法および蛍光標識としての用途に好適な化合物は、業界で具体的に述べられてきた。例えば、Kirkemo等の米国特許第4,510,251および4,614,823は、それぞれ、トレーサーとしてアミノメチル フルオレセイン誘導体を用いるリガンドの蛍光偏光測定法、およびアミノメチル フルオレセイン誘導体を開示する。Fino等の米国特許第4,476,229は、蛍光偏光免疫検定法に用いる、バンコマイシン類似体を含有するものを含む置換カルボキシフルオレセインを開示する。Wang等の米国特許第4,420,568および5,097,097は、トレーサーとして置換トリアジニルアミノフルオレセインを用いる蛍光偏光免疫検定法を開示する。Wangは、米国特許第4,420,568において、バンコマイシンとジクロロトリアジニルアミノフルオレセイン(DTAF)との反応を開示する。しかしながら、この特許は、このような反応の生成物の構造または不均一系におけるその適用については述べていない。Griffin等(JACS 115,6482(1993))は、C−末端に結合した、アルキル、イミダゾールおよびアミン官能基を有するバンコマイシン誘導体合成のための選択的方法を説明しており、異なる官能基を有する誘導体調製のためのこの方法の有用性を示した。しかしながら、免疫原物質または免疫成分の合成およびバンコマイシンの定量化のためのそれらの使用についての記述は一切ない。
商業的に入手可能なバンコマイシン蛍光偏光測定(FPIA)キットは、利用可能である。例えば、商業的に入手可能な測定キット(Abbott TDX(登録商標), TDXFLX(登録商標) assays, Abbott Laboratories, Abbott Park, Il.;以後“商業的に入手可能なAbbottバンコマイシン測定キット”と称する)は、血清または血漿試料中のバンコマイシンの定量的測定用試薬を含んでいる。これらの測定キットは、ジクロロトリアジニルアミノフルオレセイン(DTAF)(以後、“商業的に入手可能なトレーサー”と称する)で標識したバンコマイシン誘導体、およびバンコマイシンに対するヒツジ ポリクローナル抗体(以後、“商業的に入手可能な抗体”と称する)を用いる。
FPIAは、処分すべき放射性能物質が無いこと及び容易且つ迅速に実施することのできる均一系測定法である点で放射免疫測定法(RIA)にまさる。しかしながら、商業的に入手可能なバンコマイシン測定キットは、HPLC測定値と一致しないバンコマイシン測定値の時折の増加を示すことが報告されてきた。これらの増加は、CDP−IおよびCDP−IIとの交叉反応性が増加したためであった。上述したように、異性体CDP−IおよびCDP−IIは、別々に単離することができる。予想されるように、CDP−Iから作成したいずれの溶液も、常に、両方の異性体の平衡混合物を含有する。従って、本明細書で報告されるCDP−I交叉反応性の測定値は、平衡混合物の交叉反応性を測定している。
従って、生物体液中の交叉反応性分解産物の存在下バンコマイシン濃度を迅速且つ正確に測定することのできる改良された測定法に対する継続的ニーズがある。よって、本発明は、供試試料中のバンコマイシンの定量化のための特異的な(unique)抗体試薬および標識試薬を提供する。また、本発明は、これらの特異的な試薬を用いる免疫検定法も提供する。やはり、提供されるものは、このような抗体試薬の製造に用いる免疫原を調製する合成方法およびこのような標識試薬を調製する方法である。
本発明によれば、標識試薬および抗体試薬は、供試試料中のバンコマイシンの定量化のための免疫検定に用いる場合、当業界に既に公知の手法を超えた進歩を提供する。詳しくは、本発明の抗体試薬は、代謝物CDP−IおよびCDP−IIとの交叉反応性が実質的にないことを見い出した。
発明の概要
本発明は、
(a)供試試料を、バンコマイシンに特異的に結合することができ図6の免疫原(ここで、Pは、免疫原担体物質であり、Xは、直鎖または分枝鎖または環式部分として配置された飽和または不飽和の10個以下のヘテロ原子を含む0から50個の炭素およびヘテロ原子の結合部分であり、但し、2個以下のヘテロ原子は、順次直接結合してもよい、この配列は−O−O結合を含有することはできず、環式部分は6員以下であり、分枝は炭素原子上にのみ存在してもよい)を用いて産生される抗体を含有する抗体試薬および図8の標識試薬(ここで、Qは検出可能部分であり、Xは、直鎖または分枝鎖または環式部分として配置された飽和または不飽和の10個以下のヘテロ原子を含む0から50個の炭素およびヘテロ原子であり、但し、2個以下のヘテロ原子は、順次直接結合してもよい、この配列は−O−O結合を含有することはできず、環式部分は6員以下であり、分枝は炭素原子上にのみ存在してもよい)と接触させて反応溶液を形成し;および
(b)供試試料中のバンコマイシンの量の関数として、抗体と結合しているか又は結合していない反応溶液中の標識試薬の量を測定する、
供試試料中のバンコマイシンの定量化の方法を提供する。
本発明は、更に、蛍光偏光を用いる上記方法を提供する。
本発明の好ましい方法において、抗体は、図6の免疫原を用いて生産され、標識試薬は、図8に示す通りであり。
本発明は、更に、バンコマイシンに特異的に結合する抗体を製造するのに有用である図6の新規な免疫原を提供する。
また、本発明は、HB 11834と命名されたハイブリドーマ細胞系及びそれにより生産されるモノクローナル抗体を提供する。このようなモノクローナル抗体は、最も好ましくは蛍光偏光によるバンコマイシンの定量化に最も好ましい。
さらに、本発明は、図6の抗体試薬および図8の標識試薬を有する、供試試料中のバンコマイシンの定量化に有用なキットを提供する。好ましいキットは、図6の免疫原から作る抗体を有し;最も好ましいものは、図5の免疫原から作るモノクローナルIgG抗体である。
また、本発明は、このような抗体試薬の製造に用いる免疫原及びこのような標識試薬を調製する合成法を提供する。
発明の詳細な説明
本明細書および添付の請求の範囲で使用する場合、以下の用語は、これらのそれぞれの意味を有する:
“ヘテロ原子”は、窒素、酸素、硫黄および燐を意味する。
“CHCl”はクロロホルムを意味し、“CDCl”は重クロロホルムを意味し、“MeOH”はメタノールを意味し、“DMF”はジメチルホルムアミドを意味し、“CHCl”は塩化メチレンを意味し、“EtO”はジエチルエーテルを意味し、“DMSO”はジメチルスルホキシドを意味する。
“結合部分”、“つなぎ”、“スペーサー”、“スペーサーアーム”および“リンカー”は、相互交換可能に用いられ、一つの所定の物質(例えばハプテン)を第二の所定の物質(例えば免疫原担体または検出可能部分)から分離する共有結合した任意の化学物質を定義することを意味する。
本発明は、免疫原、このような免疫原から調製した抗体、およびバンコマイシンの定量化に用いるのに適する標識試薬を提供する。バンコマイシンの特異的定量化は、まず、供試試料を本発明の標識試薬(トレーサーとも称する)および本発明の抗体試薬と同時に又はいずれかの順で逐次的に接触させ、次いで、供試試料中のバンコマイシンの量の関数として、抗体試薬との結合反応に関与したか又は関与しなかったかのいずれかである標識試薬の量を測定することにより達成する。本発明の抗体および標識試薬は、バンコマイシンの特異的定量化のための蛍光偏光免疫検定法(FPIA)に特に有用である。
本発明の好ましい実施態様によれば、標識試薬および抗体試薬を、特異性と均一系方法のスピードおよび利便性とを組み合わせて供試試料中のバンコマイシンの信頼できる定量化およびバンコマイシンの主要な代謝物、即ち、CDP−IおよびCDP−IIによる妨害の回避を提供する蛍光偏光免疫検定法に用いる。
供試試料は、いかなる天然に存在する体液、又はその抽出物もしくは希釈物であってもよく、それとしては、これらに限定されないが、全血、血清、血漿、尿、大便、唾液、脳脊髄液、脳組織等が挙げられる。
当業者に公知であるように、特異的抗体および相補的な標識ハプテンを調製する場合、抗体反応を引き出すために用いる免疫原および標識ハプテンの両方の化学構造を考慮する必要がある。伝統的に、選択的抗体を得るのに重要であるハプテンの独特の特徴的部分から遠位にあるハプテン上の部位を介してハプテンを担体蛋白質に結合させる。同様に、このような抗体に結合することのできる標識ハプテンを調製する場合、担体蛋白質をハプテンに結合させるために用いる部位と同じようなハプテン上の部位を介して標識に結合させるのが通例である。このようなアプローチを支持する一つの理由は、担体蛋白質が、ハプテンのその部分への免疫系の接近を立体的に遮断することができることである。相補的な標識ハプテンは、ハプテンの重要な特徴的部分に結合した抗体を妨害しないように、免疫原をその担体蛋白質の結合に用いる場合と同じようなハプテン上の部位にその標識を結合させることにより合成する。
従って、バンコマイシン上の異なる結合部位に由来する、本発明のバンコマイシン免疫原および標識バンコマイシンが、バンコマイシンに特異的な抗体およびバンコマイシンの主要な代謝物の卓越した交叉反応性プロフィールを示す検定法の開発をもたらすことを驚くべき且つ予想外のこととして見い出した。最も驚くべき発見の一つは、検定法の感度の限界に基づき、HB 11834により分泌されるモノクローナル抗体が、CDP−Iとの検出可能な交叉反応性を全く示さないことである。これは、バンコマイシンの定量化のための改良された測定法をもたらすものである。
免疫原の合成
本発明のポリクローナルおよびモノクローナル抗体は、両方とも、Pが免疫原担体物質でありXが結合部分である図6の一般式に示すようなバンコマイシンのカルボン酸末端を介して担体蛋白質に結合しているバンコマイシン分子から調製した免疫原を用いて産生される。
本発明の免疫原において、Xは、好ましくは、直鎖または分枝鎖または環式部分に配置された飽和または不飽和の10個以下のヘテロ原子を含む0から50個の炭素およびヘテロ原子から成る結合部分であり、但し、2個以下のヘテロ原子は、直接結合してもよく、環式部分は6員以下であり、分枝は炭素原子上にのみ存在してもよい。
当業者には当然のことであるが、免疫原担体物質Pは、従来の公知のものから選択することができる。適するサイズおよび免疫原性の炭水化物、ポリサッカライド、リポポリサッカライド、ポリ(アミノ)酸、核酸等のような他の物質も用いることができるが、ほとんどの場合、Pは、蛋白質またはポリペプチドである。好ましくは、免疫原担体物質は、ウシ血清アルブミン(BSA)、キーホールリンペット・ヘモシアニン(KLH)、チログロブリン等のような蛋白質である。
好ましい免疫原において、Pは、チログロブリンであり、Xは、−NH(CHC(=O)−である。最も好ましい免疫原を図7に示す。しかしながら、図7の化合物は、当業者が認めるように、バンコマイシンと免疫原担体との単一の結合体に限定されるわけではない。むしろ、免疫原担体に対するバンコマイシン誘導体の比は、免疫原担体P上の化学的に利用可能な官能基の数により規定にされ、合成における2つの物質の比により制御される。バンコマイシン誘導体によるP上の置換の度合いは、免疫原担体上の利用可能な官能基の1から100%まで変えることができる。置換の水準は、好ましくは10%から95%であり;更に好ましくは15%から85%である。
上記のように、本発明の免疫原結合体は、バンコマイシンのカルボン酸末端を介してバンコマイシンを担体物質に結合させることにより調製される。図4aから4cに示すように、バンコマイシンは、当業者等に公知の方法により、V−X−Y(ここで、Xは、結合部分であり、V−および−Yは、その一方がバンコマイシン(I)のカルボキシレートと、他方がP上の化学的に利用可能な官能基と反応することができる官能基である)と命名された二官能性化合物と結合する。多くの二官能性リンカーが、当業界で公知である。例えば、ヘテロ二官能性リンカーは、例えば、Bieniarz等の米国特許5,002,883に述べられている。ヘテロ二官能性リンカーは、一方または他方の官能基に対するその末端の特異性のため、ある場合には好ましいかもしれない。同様に、免疫原合成の便宜上、官能基V−および−Yは、当業者に周知の又は容易に獲得される技法(例えば、T.W.Greene and P.G.M.Wutts, “Protective Groups in Organic Synthesis, 2nd Ed.” 1991, John Wiley and Sons参照)に従って、保護され、所望の時点で脱保護される。
通常、本発明の免疫原の調製において、Vは、−OH、−ハロ(−Cl、−Br、−I)、−SH、または−NHR′−(ここで、R′は、H、アルキル、アリール、置換アルキルまたは置換アリールから選ばれる)から成る群から選ばれる。Yは、カルボキシ(−C(=O)OH)、アミノ(−NH)、アルデヒド(−CH(=O))、またはアジド(−N)から成る群から選ぶことができる。上記のように、Xは、直鎖または分枝鎖または環式部分に配置された飽和または不飽和の10個以下のヘテロ原子を含む0から50個の炭素およびヘテロ原子の結合部分であり、但し、2個以下のヘテロ原子は、直接結合してもよく、配列V−X−Yは−O−O結合を含有することはできず、環式部分は6員以下であり、分枝は炭素原子上にのみ存在してもよい。
図4a−4cに示す代表的合成スキームに言及すると、バンコマイシン(図4a)とV−X−Yとの反応は、官能基Yが結合した結合部分Xを有する結合した中間化合物(図4b)を生成する。官能基−Yは、当業者等に公知のいくつかの方法のいずれにても、免疫原担体上の官能基と反応することができる。典型的には、かなり安定であるアミド結合を形成するのが好ましい。アミド結合は、1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミドのような活性化試薬およびN−ヒドロキシスクシンイミドのような添加剤との反応によりスペーサーアームのカルボン酸部分[Y=(−C(=O)OH)]を初めに活性化することにより形成する。活性化型(図4b)を、次いで、免疫原担体物質を含有する緩衝溶液と反応させる。あるいは、カルボン酸基を、単離して又は単離することなく、高反応性混合酸無水物、アシルハライド、アシルイミダゾリド、または混合炭酸エステルに変換し、次いで、免疫原担体物質と結合させることができる。当業者に容易に明らかであるように、上記のもの以外にアミド結合を形成するのに用いることのできる多数の試薬があり、このような試薬は、特別に述べる必要が無い。
あるいは、末端アミン官能性(Y=NH)を有するスペーサーアームを、アセトニトリルまたはジメチルホルムアミドのような適切な溶媒中のN,N’−ジスクシンイミジル カーボネートとの反応により高反応性N−ヒドロキシスクシンイミド ウレタンに変換する。その結果できたウレタンを、次いで、緩衝水溶液中の免疫原担体物質と反応させて免疫原を得る。
更に、末端アルデヒド官能性[Y=−CH(=O)]を有するスペーサーアームは、当業者等に公知の方法による還元アミノ化により、水素化シアノ硼素ナトリウムの存在下、緩衝水溶液中の免疫原担体物質に結合することができる。
あるいは、免疫原担体物質とホスゲンまたは、ジ−もしくはトリホスゲンまたはカルボニルジイミダゾールのようなホスゲン等価物とを初めに反応させることにより、アルコール基[Y=−OH]を含有するスペーサーアームを免疫原担体物質に結合させて、高反応性クロロホルメートまたはイミダゾロホルメート誘導体の形成に帰することができる(通常、単離しない)。その結果できた活性ギ酸エステルを、次いで、緩衝水溶液中の免疫原担体物質と反応させて免疫原を得る。
あるいは、Y=−Nの場合、結合した中間物質を、水性緩衝溶液中で光分解により免疫原担体に結合させることができる。
図6の好ましい免疫原は、従って、図5aから5dのスキームにより調製する。バンコマイシン(図5a)のカルボキシル基を、ジシクロヘキシルカルボジイミドおよびN−ヒドロキシ ベンゾトリアゾール(HOBT)で活性化する。リンカー、即ち、4−アミノ 酪酸メチルエステル「V=−NH,X=−(CH−,Y=−COH]、との更なる反応は、加水分解後、結合した中間物質[X=−(CH−,Y=−COH]を与える。Yを、次いで、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド(EDAC)で活性化し、Pに結合させる。他のペプチド結合形成法を用いても同じく成功することは当業者等の認識するところであろう。
従って、今述べた方法において、バンコマイシンは、分子上のこの又は他のアミン類またはアルコール類のような反応部位を介して、Pが前述のような免疫原担体物質である、当業界で公知の種々の慣用技法により免疫原担体物質に結合することができる。
更に、ハプテンを担体物質に結合するのと同様の方法で、スペーサーアーム上の反応基と相補的意味で反応性であるアミノ、ヒドロキシルまたはカルボキシル基のような官能基を有する固体支持体にスペーサーアームを結合することができる。その結果物は、ハプテンから抗体を分離または精製するのに用いることができる固相である。このような結合技法も当業界で周知である。
抗体の作製
本発明の免疫原は、当業界で周知の方法により、ポリクローナルおよびモノクローナルの両方の抗体を調製するのに用いることができる。通常、ウサギ、ヤギ、マウス、モルモット、またはウマのような宿主動物の1個所以上の種々の部位に免疫原、通常はアジュバントとの混合物を注射する。同じ部位または異なる部位に規則的または不規則な間隔で更に注射し、その後、最適のタイターに到達したことを決定するまで、抗体価を評価するために採血を行う。一定容量の抗血清を得るために宿主動物を出血させるか又は体細胞雑種形成技法もしくはモノクローナル抗体を得るための当業界で公知の他の技法のいずれかにより抗体を得、例えば−20℃で貯蔵することができる。完全な免疫グロブリンの他に、本明細書で用いる抗体という用語には、抗原が結合する、公知の方法により作製することのできる免疫グロブリンの断片、例えば、Fab、F(ab′)およびFvが含まれる。
商業的に入手可能な抗体を本発明の好ましい抗体と置換するだけでもバンコマイシン検定法の性能を改善することを特記する。
本発明の好ましい方法は、そのような結合が測定の精確さを妨害する程度には検出することを意図しない代謝物、例えばCDP−IおよびCDP−II、と結合しない抗体を用いることも特記する。
標識試薬の調製
上記のように、本発明の標識バンコマイシン試薬は、バンコマイシンの二次アミノ末端、即ち担体蛋白質が結合する位置と異なる位置、で標識を結合することにより調製する。
バンコマイシン用の本発明の標識試薬は、Qが検出可能部分、好ましくは蛍光部分であり;Xが結合部分である図8に示す一般式を有する。好ましい標識試薬において、Qは、4′−アミノメチルフルオレセイン、5−アミノメチルフルオレセイン、6−アミノメチルフルオレセイン、6−カルボキシフルオレセイン、5−カルボキシフルオレセイン、5および6−アミノフルオレセイン、チオウレアフルオレセイン、およびメトキシトリアジニルアミノフルオレセインから成る群から選ばれるフルオレセイン誘導体であり;Xは、好ましくは、直鎖または分枝鎖または環式部分に配置された飽和または不飽和の10個以下のヘテロ原子を含む0から50個の炭素およびヘテロ原子から成る結合部分であり、但し、2個以下のヘテロ原子は、直接結合してもよく、環式部分は6員以下であり、分枝は炭素原子上にのみ存在してもよい。更に好ましい標識試薬において、Qは、クロロトリアジニルアミノフルオレセインであり、X=0、即ち、バンコマイシン誘導体は、フルオレセイン誘導体に直接結合している。本発明の好ましい標識試薬は、図9に示す構造を有する。
本発明の標識試薬は、免疫原結合体の合成と同様の方法で、初めに一次アミノ基を区別して保護し(T.W.GreeneとP.G.M.Wutts, “Protective Groups in Organic Synthesis, 2nd Ed.” 1991, John Wiley and Sons参照)、続いて二次アミノ基を検出可能な部分と選択的に反応させることによりバンコマイシンから合成する。
更に詳しくは、好ましい標識試薬は、図10aおよび10bに示すように(i)バンコマイシン塩基とpH6.0の希HClとを反応させて四級化窒素として一次アミノ基を保護し、続いて(ii)これとジクロロトリアジニルアミノフルオレセイン(DTAF)とを反応させて標識試薬を得ることにより合成することができる。
その最も好ましい態様において、上記合成法を用いて図9の標識試薬を作成する。
蛍光偏光免疫検定法を用いたバンコマイシン測定法
本発明の試薬を用いる蛍光偏光免疫検定法(FPIA)フォーマットに従うことにより、供試試料中のバンコマイシンの濃度または量を正確に定量化することができる。バンコマイシンの特異的定量化のためFPIAを実施するに当たって、既知の濃度のバンコマイシンを有する検量物から検量線を得る。
一般的に、蛍光偏光法は、蛍光トレーサーが、特徴的波長の平面偏光により励起される場合、所定の媒体中のトレーサーの回転速度と逆関係にある入射刺激光に関連する偏光度を保持する別の特徴的波長(即ち、蛍光)で光を発するという原理に基づいている。この特性の結果として、粘稠な溶液相内でかまたは比較的遅い回転速度を有する別の溶液成分に結合した場合のような回転が抑制されたトレーサー物質は、遊離の溶液中におけるより相対的に大きい偏光度の発光を保持する。従って、リガンドおよびトレーサーが抗体に結合しようとして拮抗する時間枠内で、トレーサーおよびリガンドの結合速度は、選択性、感度、および正確さのような重要な性能パラメーターを保持する適切な割合の遊離および結合トレーサーをもたらす。
本発明によるバンコマイシンの特異的定量化のため蛍光偏光免疫検定を行う場合、バンコマイシンを含有すると思われる供試試料を、本発明の標識試薬の存在下、本発明の免疫原を用いて調製した抗血清またはモノクローナル抗体と接触させる。次いで、この溶液に平面偏光を通過させて蛍光偏光応答を得、この応答を、供試試料中に存在するバンコマイシンの量の尺度として検出する。
蛍光偏光測定法は、商業的に入手可能な自動化装置(例えば、AxSYM(登録商標)、TDx(登録商標)、およびTDxFLx(登録商標), Abbott Laboratories)により行うことができる。
本発明により、図8に示す蛍光標識試薬を有する図6に示す免疫原由来の抗体を用いる場合、バンコマイシン定量化の卓越した蛍光偏光免疫検定の検定結果が得られることを予想外且つ驚くべきこととして見い出した。
特に、図7の免疫原に応答して生成したモノクローナル抗体と組み合わせた図9の標識試薬の使用は、バンコマイシンの主要な代謝物CDP−IおよびCDP−IIに対する非常に低い、実質的にゼロ(即ち、測定の感度の限界以下)の交叉反応性を示す測定に帰したことを予想外且つ驚くべきこととして見い出した。最も好ましいものは、ATCC HB 11834と命名されたハイブリドーマにより産生したモノクローナルIgG抗体を用いる蛍光偏光法である。
抗体に結合したトレーサーの量は、供試試料中に存在するバンコマイシンの量と逆に変化する。よって、バンコマイシンおよびトレーサーの抗体結合部位に対する相対的結合親和性が、検定系の重要なパラメーターである。
他の検定フォーマット
蛍光偏光免疫検定法の他に、本発明によるバンコマイシンの定量化のための種々の他の免疫検定フォーマットに従うことができる。通常、このような免疫検定系は、標識した又は検出可能な試薬を用いて結合の程度を測定する、供試試料由来の特異的分析物に結合する免疫グロブリン、即ち全抗体又はその断片、の能力に依存する。このような検出可能な標識としては、酵素、放射性標識、ビオチン、トキシン類、薬物、ハプテン類、DNA、RNA、リポソーム、発色団、化学ルミネッセンス、着色粒子および着色微粒子、並びに前述したもののような蛍光化合物が挙げられるがこれらに限定されない。
典型的には、このような免疫検定系フォーマットにおける結合の程度は、分析物との結合反応に参加した又は参加しなかった標識試薬に存在する検出部分の量により測定され、検出され測定された検出可能部分の量を供試試料中に存在する分析物の量に相関させることができることが必要である。例えば、競合免疫検定系において、測定しようとする物質(しばしばリガンドと称する)は、検出可能な部分(しばしばトレーサーと称する)に結合するリガンドとよく似た構造の物質と、リガンドおよび構造的に似たトレーサーの一部分に特異的な抗体上の限定された数の結合部位に対し競合する。
試験キット
本発明の試験キットは、供試試料中のバンコマイシンの定量化のため所望の免疫検定を実施するのに必要な試薬を含む。試験キットは、必要な試薬を保持する1つ以上の容器の組み合わせとして、および/または試薬の相容性を可能にする組成物もしくは混合物として商業的にパッケージにした形態で存在することができる。好ましくは、試験キットは、測定を行うのに必要な全ての試薬、標準、緩衝液、希釈剤等を含む。
特に好ましいものは、バンコマイシンの定量化で上述したような蛍光トレーサー化合物および抗体を含む、供試試料中のバンコマイシンの定量化のための蛍光偏光免疫検定用試験キットである。試験キットは、当業界で公知であり、試料前処理溶液、緩衝液、希釈剤、標準等のような使用者の見地から望ましい他の物質を当然のことながら含むことができることは理解されよう。
本発明を以下の実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに制限されない。
バンコマイシン免疫原の合成
a) 4−アミノ酪酸メチルの合成
4−アミノ酪酸(5.00g、48.5ミリモル)を、200mLの丸底フラスコに入れる。ジメトキシプロパン(80mL、65ミリモル)を攪拌しながらフラスコに加える。濃塩酸(15mL)を反応物に加え、室温で一晩攪拌する。溶媒を、減圧下、加熱することなくロータリーエバポレーターで除去する。固形物を最小量のMeOHに溶解し、エーテルで再沈殿させる。沈殿した固形物を吸引濾過し、EtO(2x50mL)で洗浄する。固形物(収量:6.9g(96%))を、次いで、真空下で乾燥する。
遊離アミンのH NMR(CDCl):2.1(五重線,2H),2.5(三重線,2H),3.2(幅広三重線,2H),3.7(一重線,3H),8.1(一重線,2H)
b) バンコマイシン−アミノ酪酸誘導体の合成
バンコマイシン(500mg、0.34ミリモル)塩基を、25mLの丸底フラスコに入れる。DMSO(4mL)を加え、必要に応じて温めながら透明な溶液になるまで攪拌する。実施例1(a)から得た4−アミノ酪酸メチル.HCl(506mg、3.4ミリモル)を反応液に加え、続いてヒドロキシベンゾトリアゾール(105mg、0.69ミリモル)およびトリエチルアミン(0.0976mL、0.69ミリモル)を加える。反応物を、N下、室温で3から7日間攪拌する。反応物を続いてHPLCにかける。出発物質が消費された後、沈殿した固形物を濾過により除去し、濾液を、下記のようなC−18カラムを用いた逆相HPLCにより精製する。集めた画分(収量:310mg)を凍結乾燥する。
分析用HPLCの条件は、以下の通りである:カラムは、3.0ml/分の流速でアセトニトリル:酢酸アンモニウム(50mM)(10%アセトニトリルから50%アセトニトリルで15分にわたって展開)の連続勾配移動相を用いる7.8mmx300mm C−18(Bondapak C−18,Waters,Marlborough,MA)である。検出は、254nmで行う。
分取用HPLCの条件は以下の通りである:カラムは、8.0ml/分の流速でアセトニトリル:酢酸アンモニウム(50mM)(10%アセトニトリルから50%アセトニトリルで15分にわたって展開)の連続勾配移動相を用いる19mmx250mm C−18(Dynamax 60A C−18,Rainin,Woburn,MA)である。検出は、254nmで行う。
質量分析法(MS):エレクトロンスプレーイオン化法(ESI)MH 1547,(M2H)2+ 774.
c)バンコマイシンハプテンの合成
実施例1(b)から得たバンコマイシン−アミノ酪酸誘導体(165mg、0.1ミリモル)を、25mLの丸底フラスコ内のDMF/水(2mL:3mL)に溶解する。フラスコを0℃に冷却し、水酸化リチウム(56mg、1.3ミリモル)を加える。反応物を0℃で2時間攪拌し、室温に温め、続いてHPLCにかける。出発物質が消費された後、反応物を、逆相カラムを用いた分取用HPLCにより直接精製する。溶媒を凍結乾燥して生成物(収量:160mg)を得る。分析用および分取用HPLCは両方とも上記の通りである。
質量分析法(MS):ESI MSは、バンコマイシンに結合した加水分解されたリンカーの正確な分子量を示す1533に(MH)を与えた。
d) 免疫原の合成
チログロブリン(100mg、0.0002ミリモル)を、燐酸ナトリウム一塩基緩衝液(5mL、pHを希NaOHで6.7に調整)に溶解する。実施例1(c)から得たバンコマイシン ハプテン(50mg、0.0321ミリモル)、続いてEDAC(9.2mg、0.0482ミリモル)を加える。その結果できた反応物を室温で2日間攪拌する。内容物を膜に移し、0.1MのNaHPO緩衝液(一塩基、NaOHでpH7.8に調整)で2日間溶媒を4時間毎に変えながら透析する。透析バッグ内の内容物を凍結乾燥して130mgの所望の免疫原を得た。
抗−バンコマイシン抗体15−109−592の作製
雌性の6−8週齢のRBF/DnJマウス(Jackson Laboratories,Bar Harbor,Maine)を、フロインドアジュバント(Difco,Detroit,MI)で乳化した実施例1のバンコマイシン免疫原で免疫する。初回免疫は、フロインドの完全アジュバント、次の追加免疫はフロインドの不完全アジュバントを用いて投与する。動物を免疫するこの長期間の動物追加免疫間隔は、1、3、5、12、17および24週目であり、一匹の動物につきそれぞれ25、12.5、12.5、10、10および10μgの投与量で、初めの3回の追加免疫は1個所の皮下部位および1個所の腹腔内部位に、最後の3回の追加免疫はそれぞれ2個所の皮下部位に行う。定期的に採血を行って抗体応答が現れつつあるのを確認する。融合の3日前に10μgの追加免疫を脾臓に投与する前に、動物に7週の休息期間を与えた。
融合当日、マウスをすばやい頚椎脱臼により安楽死させ、脾臓を取り出す。脾臓細胞を、イスコーブ(Iscove)の改良ダルベッコ培地(IMDM)(Gibco,Grand Island,New York)中で1回洗浄し、1000RPMで10分間遠心分離する。ペレットになった脾臓細胞を、1:1の比でSP2/0ミエローマ細胞(Dr.Milstein,Cambridge,UK)と混合し、IMDM中で洗浄し、遠心分離する。上澄を除去し、1mlの50%ポリエチレングリコール(PEG;American Type Tissue Culture Collection,Rockville,MD)を1分にわたってペレットに加え、ペレットを、ヒポキサンチン、アミノプテリン、チミジン(HAT Gibco)および15%牛胎児血清(FBS;Hyclone Labs,Logan,Utah)を含有するIMDMに再懸濁する。融合頻度を強化するために、0.5%Salmonella typhimuriumマイトジェンv/v(STM;RIBI immunochem Research,Inc.,Hamilton,Montana)および1%v/v ORIGEN(Igen,Rockville,MD)を、融合細胞懸濁液に加え、24ウェルの組織培養プレート中にプレーティングする。
10日目の集密的培養物に存在する融合の一次スクリーニング。市販の測定キット(TDx(登録商標);Abbott Laboratories)を用いて上澄試料における抗−バンコマイシン反応性を検出する。組織培養上澄を、重複して試料ウェルにのせ、市販の検量物質キットから得た10μlのA検量物質(0μg/mLバンコマイシン)またはF検量物質(100μg/mLバンコマイシン)のいずれかを希釈前のウェルにのせる。希釈緩衝液を試薬パックのSおよびPポットに入れ、市販のトレーサーをTポット内で用いる。ハイブリドーマ培養上澄が非常に薄いことから、試料容量を90μlに増やす。試料の偏光を測定し、ただ一つのハイブリッド、15−109を、F検量物質の存在下での偏光減少により測定されるようにバンコマイシンに対し特異的であると同定する(表1参照)。これは、遊離のバンコマイシンが抗体に結合し、トレーサーが結合するのを遮断し、従ってシグナルの減少を引き起こすためである。
Figure 2004305218
ハイブリッド15−109を、1−100から1−100,000の限界希釈法によりクローン化する。クローニング培地は、10%v/vFBSおよび1%v/vHT Supplement (Gibco)を有するIMDAである。96−ウェルの組織培養プレートの各ウェルに200μlの細胞懸濁液を加える。
15−109−133と命名したハイブリッドを、集密的培養物のクローン上澄の更なるスクリーニングに基づく更なる評価のために選択する。
モノクローナル抗体ハイブリッド15−109−133を、初めに、Amicon濾過システムを用いて10倍に濃縮する。次いで、未精製の抗体(抗体は、まだ牛胎児血清中に存在する)を、飽和硫酸アンモニウム(50%)を用いて分画する。この溶液を、次いで、4000RPM(1分当たりの回転数)で遠心分離し、上澄を捨てる。ペレットを、濃縮後元の容量の1/10の容量でPBS(pH7.4)に再懸濁する。この抗体溶液を、次いで、PBS(pH7.4)中で透析し、透析後、市販の緩衝液(燐酸、アジド、およびウシガンマグロブリン緩衝液)を用い以下の通り:そのまま、1:2、1:4、1:8、1:16、および1:32に希釈する。以前に考察したのと同じバンコマイシン検定モード1を用い、2(20μL)の代わりに10(100μL)の試料容量を用い、試料ウェル内で試料を重複して検定する。装置は、前述のようにmP(ミリ偏光値)を算定し、最も高いmPが得られる抗体の希釈物を、試薬キットのSポット(抗体ポット)で用いる抗体の希釈物として選択する。10%グリセロールおよび5%BSAを含む燐酸緩衝液で抗体を希釈する。トレーサーポットには、HPLCにより再精製しトリス緩衝液(0.7%SDSおよび0.5%LDS含有)で希釈した既存の市販のトレーサーを入れる。この精製したトレーサーを、トレーサーポット内で1.7μg/mLに希釈する。ポッパーは、20mMの硫酸銅+2.5%の5−SSAから成る。対照と共に7、35および75μg/mLで重複して検量物質を検量しながら、0、5、10、25、50および100μg/mLでバンコマイシン(分析物)と共にこの試薬パックを装置内に入れる。Mode 1で検定物16をピペットを用いて装置にかけ、標準曲線を検量し、貯える。CDP−1交叉反応性が存在しないことを保証するために、種々の濃度でCDP−1試料を検定にかける。
更なるスクリーニングに基づいて、15−109−592と命名したクローンを、寄託用に選ぶ。
15−109−592として同定された細胞系から分泌されたモノクローナル抗体のイソタイプを、抗体イソタイプ判別キット(Mouse Monoclonal,Southern Biotech,#5080−05,Birmingham,Alabama)により測定する。販売元の説明書により測定を行い、その結果は、IgG1のイソタイプ、カッパ軽鎖を示す。
細胞系寄託
ブダペスト条約により、ハイブリッド15−109−592と命名したハイブリドーマ細胞系を、アメリカンタイプカルチャーコレクション(ATCC),12301 Parklawn Drive,Rockville,Maryland,20852,アメリカ合衆国に寄託する。寄託日は、1995年2月16日であり、この細胞系に割り当てられたATCC番号は、HB 11834である。
バンコマイシンクロロトリアジニルアミノフルオレセイントレーサーの合成
50mLの広口の丸底フラスコ内のDMF(8mL)(必要に応じて40℃に温める)にバンコマイシン塩基(576mg、0.4ミリモル、1.5当量)を溶解する。反応物のpHを監視するために小さいpH電極を挿入する。DMF(2mL)中のジクロロトリアジニルアミノフルオレセイン.HCl(DTAF;132mg、0.26ミリモル、1当量)溶液をフラスコに加える。反応物は橙黄色に変わり、pHは6.0±0.5に落ち、このpHを維持しながら一晩攪拌する。反応生成物は、分析用HPLCにより監視する。全てのDTAFが消費された後、DMFを、約2−3mlになるまで真空下で除去する。残分をHPLCにより精製する。適切な画分を集め、溶媒を凍結乾燥して橙黄色粉末(収量:350mg)を得る。
分析用HPLC条件は以下の通りである。カラムは、3.9mmx300mm C−18(DYNAMAX C−18,Rainin)で、1.5ml/分の流速で連続勾配移動相(A=酢酸アンモニウム;B=アセトニトリル(50mM);%B=10,%B=50、15分にわたって展開)を用る。検出は、254または486nmのいずれかで行う。
分取用HPLCは、19mmx250mm C−18(DYNAMAX C−18,Rainin)を用い上記と同じ条件を用いる。
MS:ESMSは1908にMH、953に(M2H)2+を与える。
バンコマイシンの蛍光偏光免疫検定法
トレーサー(実施例3)およびモノクローナル抗体#15−109−592(実施例2)を最適化して、バンコマイシンの存在下、CDP−1交叉反応性が無いという利点がある、TDX(登録商標)/TDXFLX(登録商標) Abbott Vancomycin検定キットと同様又はそれ以上の性能を得る。前に考察したように、一定濃度の抗体およびトレーサーを供試試料に加えることにより、形成されるトレーサー−抗体複合体に対するバンコマイシン−抗体複合体の比は、試料中のバンコマイシンの量に直接比例する。混合物が直線偏光で励起し、未結合のトレーサーおよびトレーサー−抗体複合体により発生した蛍光の偏光を測定する場合、供試試料中のバンコマイシンの存在を定量化または定性化することができる。結果は、正味のミリ偏光単位(mP)およびスパンにより定量することができる。正味のミリ偏光は、最大量のトレーサーが抗体に結合する(即ち、バンコマイシンの非存在下)場合に検出される偏光を示す。正味のmP単位が高いほどトレーサーの抗体への結合が良い。検定スパンは、最大のトレーサーがバンコマイシンの非存在下で結合する場合に得られる正味のミリ偏光値と特定量のバンコマイシンが供試試料中に存在する場合に得られる正味のミリ偏光値との間の差である。ミリ偏光単位は、貯えた標準曲線から自動的に内挿法を行い、試料1mL当たりのバンコマイシンの量(マイクログラム)として表す。
精製した(硫酸アンモニウムで分画)バンコマイシン抗体15−109−133を、2.5%ウシ血清アルブミンおよび10%グリセロールを有する燐酸緩衝液で20μg/mLの濃度に希釈し、これを、Sポットに入れる。トレーサーポット(Tポット)は、0.7%ラウリル硫酸ナトリウムおよび0.5%ラウリル硫酸リチウムを有するトリス緩衝液で0.275μg/mLの濃度に希釈したバンコマイシン−DTAFトレーサーが入っている。前処理ポット(Pポット)と共にこれら2種の成分を合わせることにより、3500から4500単位の範囲の強度を有する96.94mPスパンを得る。(強度は、共に反応する抗体およびトレーサーの影響の尺度である。測定物中の抗体またはトレーサーのいずれかの濃度が増加するにつれて、強度は大きくなる。)
本発明のバンコマイシン検定の正確さは、56人の患者の試料を用い、商業的に入手可能なバンコマイシン検定と比較することにより示される。両方の検定は相関しR=0.996およびy=0.92x−0.008を与える(図11)。更に、本発明の検定法をHPLC定量法と比較する。HPLCに対する新規の本検定法の相関は、R=0.998およびy=1.007+1.053であり(図12)、一方、HPLCに対して相関させた商業的に入手可能なバンコマイシン検定法は、R=0.996およびy=1.088x+1.252を与えた(データは示さず)。本発明の検定法および商業的に入手可能なバンコマイシン検定法は、両方とも、2.00μg/mL未満の感度を有し、試料中の0から100μg/mLのバンコマイシンを検出することができる。100μg/mLを超えるバンコマイシンを含有する試料は、検定マニュアルに指示されるように試料容量を1.0または0.5に減じることにより自動的に2倍または4倍に希釈することができる。本発明の検定法および商業的に入手可能なバンコマイシン検定法の両方の精度は、同じである。分析間(between run)、分析内(within run)、全変動係数(CV)は全て6%未満である(表2参照)。
0、1、10、50、および100μg/mLの量で存在する種々の交叉反応体を用い、0、40、および80μg/mLの量でバンコマイシンの交叉反応性をテストする。驚くべきことには、CDP−1を含む全ての交叉反応体が、バンコマイシンとの交叉反応性2%未満を示し、これは、全ての読み取り値が、該検定の感度(2μg/ml)以下であることを意味する。対照的に、商業的に入手可能なバンコマイシン検定法は、バンコマイシンの存在下または非存在下、39.58%から65%の範囲の高レベルのCDP−1交叉反応性を有する。驚くべきことには、本発明の抗体は、調査した最も高い濃度でCDP−1に対する検出可能な交叉反応性を示さない。これらの結果は、既存の市販検定法にまさる著しい改良を示す。(表3のCDP−1交叉反応性データ参照。)
図13は、実施例4の方法を用い、0−100μg/mLのバンコマイシンでのmPを示すデータを表す。
Figure 2004305218
Figure 2004305218
Figure 2004305218
本発明のバンコマイシン抗体(Sポット)15−109−592は、45℃で14日間貯蔵することができ、予想外のことには、このモノクローナルが、凍結/融解サイクルによる変化に対し非常に抵抗性があることを見い出す。このモノクローナル抗体は、スパンおよび強度値における最小の変化で3回の凍結/融解サイクルを実施することができる。更に、この抗体がモノクローナルであることから、スパン、交叉反応性、および安定性のような検定パラメーターは、ロットごとに実質的に同じである。更に、ハイブリドーマを、ホローファイバー組織培養システムを用いて培養することができることから、製造能力は改善される。また、この抗体は、臨床分析器内で2つのエアセットフラクチュエーション(約1.5℃)でも生き残ることができ;従って、検定の動力学は、分析器環境(約34+/−0.5℃)においても安定である。最後に、前処理溶液(10%の5−スルホサリチレート、0.1Mのトリス、20mMの硫酸銅)の使用は、ビリルビン妨害(30mg/dLまで)が5%未満であることを可能にし、(250μg/mLバンコマイシン試料の)キャリオーバーを検定の感度以下、即ち2%以下に減じる。前処理溶液は、検定のためバンコマイシンを遊離するために全ての蛋白結合バンコマイシンから蛋白質を除去する。
バンコマイシンの構造を示す。 バンコマイシンの主要な代謝物の一つ、CDP−Iの構造を示す。 バンコマイシンのもう一つの主要な代謝物、CDP−IIの構造を示す。 バンコマイシンを担体蛋白質に結合させる代表的合成経路を具体的に示す。 バンコマイシンを担体蛋白質に結合させる代表的合成経路を具体的に示す。 バンコマイシンを担体蛋白質に結合させる代表的合成経路を具体的に示す。 本発明の方法によりバンコマイシンをチログロブリンに結合させる合成経路を具体的に示す。 本発明の方法によりバンコマイシンをチログロブリンに結合させる合成経路を具体的に示す。 本発明の方法によりバンコマイシンをチログロブリンに結合させる合成経路を具体的に示す。 本発明の方法によりバンコマイシンをチログロブリンに結合させる合成経路を具体的に示す。 本発明の免疫原の構造を示す。 本発明の最も好ましい免疫原の構造を示す。 本発明の標識試薬の構造を示す。 本発明の最も好ましい標識試薬の一般構造を示す。 本発明の方法によりバンコマイシンをフルオレセインに結合させる合成経路を具体的に示す。 本発明の方法によりバンコマイシンをフルオレセインに結合させる合成経路を具体的に示す。 既存の市販検定法と本発明の最も好ましい抗体を用いた本発明の検定法との相関の結果を示す。 本発明の検定法とHPLCとの相関を示す。 本発明の蛍光偏光免疫検定法の結果を示す。

Claims (1)

  1. A.T.C.C.HB 11834と命名されたハイブリドーマ細胞系。
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