JP2004305184A - 緑化に用いる粒状緑化体 - Google Patents

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Abstract

【課題】緑化に使用する耐乾性植物の繁殖材料として、細かいために、撒布しても風飛びや雨による流出がさけられない、またどの程度撒布されたかの確認や平均された撒布も困難であるといった難点のため避けられがちの種子を、発芽率及び生存率が高く手軽に利用できるかたちにした粒状緑化体を提供する。
【解決手段】あらかじめ培地材に種子を混入し湿った混合物をつくり、前記混合物で粒状の湿った核を形成し、乾燥して粉状である粘土質土壌を、該核に含まれる水分がとれるまで繰り返し付着させ、該核よりも固い保護層を形成する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、採石跡地や道路建設等で切り出された法面、および高速道路の中央分離帯や下水処理場の屋上等大規模な人工構造物、また民間の屋根等身近な人工構造物等これまで緑化が困難とされた場所、また河川、湖沼等の水辺や公園、庭、花壇等を緑化するのに用いる粒状緑化体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
景観上からまた環境の面から、緑化が注目され実施されている。
本発明者は特に、耐乾性植物である多肉植物を利用して、都市部の温暖化を緩和するために、屋上緑化等人工構造物の緑化に取り組み、特願2001−266710の緑化パネル及び緑化方法、または特願2002−309010植生基体および緑化システム等でその方法を提供している。
人工構造物緑化に用いる多肉植物に代表される耐乾性植物は、種子に比して圧倒的に苗の利用率が高い。一般に種子の中でも特に多肉植物の種子は小さいため、撒布しても目立たずどの程度撒布されたかの確認が困難であるばかりか平均に撒布するのも難しい難点がある。また種子全般に小さく軽いため、撒布時に風で飛ばされたり、折角撒いても風にとばされたり雨に流されたりして定着させるのが困難である。また種子が微小であるために、土嚢袋に培養土と繁殖材料を収容して行う緑化方法では、通常の土嚢袋では生地の目が粗く種子がこぼれ落ちてしまうため、発芽した芽の貫通率が悪くなる目の細かい生地でつくる特別の土嚢袋の利用を余儀なくされる。
さらに種子から苗になるまでの初期生育の期間は肥料や水分等の管理がないと生育率がわるい。
以上の難点が繁殖材料に苗の利用が高く種子が敬遠される要因となっている。しかし、種子はいったん根付けば強く根や枝数も多く生育状況が良いというデータがある。なによりも安価であるため材料代と施工コストの大幅削減になる。また年間を通していつでも利用できる手軽さがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述の事柄に留意してなされたもので、緑化において、小さいために扱いづらさや利用しにくさ、初期生育の管理の手間等を難点に敬遠されてきた種子を繁殖材料として利用して、緑化を効果的に行う粒状緑化体を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、微小の種子を保水力の高い培養土と混合し初期生育に必要な肥料分も含有させて、ある程度の大きさの粒状にする。製造過程は、第一行程では、培養土と水、必要に応じて肥料分等も含めた培地材に種子を混入し湿った状態の混合物をつくる。第二行程では、前記の混合物から湿った状態の核または核になる以前のものをつくる。第三行程では、湿った状態の核の外表面全体に、乾燥して粉状の粘土質土壌を付着させる。核に含まれる水分が滲出しなくなるまで付着させる作業を繰り返し、該核を包被する均一の厚さの保護層をつくる。
【0005】
【発明の作用】
緑化対象面に撒布された粒状緑化体は、通常は乾燥した固体であるが、雨水あるいは灌水によって水分を得るとすみやかに吸収し、内部の核で種子が発芽しながら、外部の保護層そして核と次第に崩れて緑化対象面上に薄く広がり、植物の初期生育に必要な水分を保持する生育基盤となって発芽した植物が生育する。
水分を得ないかぎり乾燥した状態である水溶性の粘土質土壌と、水に溶けにくい難水溶性粒状肥料を組み合わせることによって、少なくても種子の発芽後6ヶ月間の初期生育に必要とされる全量の肥料と種子を、多量の肥料にもかかわらず種子に肥料やけ等ダメージを与えることなく1粒の中に混在させてあり、撒布するだけで初期生育に必要な全肥料が均等に配される。
核とそれを包被する保護層と、それぞれを形成する培養土等の粒子の結合強度を違えて2層構造にし、外部の保護層に運搬時や撒布時に崩れてしまわない程度に結合強度を高め固さを持たせたことで、内部の核が強度を必要とせず崩れやすくすることを可能にしたために種子の発芽が妨げられず発芽率および生存率をよくする。
【0006】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明であるほぼ球形をなす粒状緑化体の斜視図および2等分した断面図である。ほぼ球形の中心に核1があり、前記核の外表面を保護層2がおおっている。図1に示す核は、培地材3に種子4と肥料5が混入されたものである。
粒状緑化体は、保管時は乾燥した固まりであって、撒布後水分を得るとすみやかに固まりが崩れ、種子あるいはすでに発芽した芽、培養土その他肥料等混入されたものが緑化対象面にうすく広がるように形成される。そのためには種子をまとめ核を形成する培地材および保護層を形成する粘土質土壌は水溶性で崩れやすいこと、崩れて薄く広がった時にも発芽に必要な水分を保持する性質のものが望まれる。
【0007】
本発明である粒状緑化体の中心に位置し保護層に包被されている該核は、培地材に種子を混入した混合物を粒状にすることで形成される。
培地材は、培養土に水を合わせた、造粒可能な固さの湿った混合物である。
【0008】
培地材に使用する培養土には、粘土質土壌が適している。粘土質土壌は、粘性があるためまとまりやすい。また保水力があり水溶性である。粘性のある培地材を使用すると、核を一定以上に大きくしても保護層形成時に崩れにくくなり、また粒状肥料等混合物を多く混合してもまとまりやすい利点がある。
また粘性のある培地材の中では、細かい種子も比重に左右されることなく混合され、粒状に形成されても各粒に均等に種子が配される。
その他、粘性のない培養土でもしっかりと混合することによって利用可能となる。保水力が高く水で崩れやすいピートモス等が適している。
【0009】
必要に応じて、培地材に肥料を混合する。
株が大きくなり根が広がり遠くからも養分を吸収できるまでの初期生育の期間は、ほぼ6ヶ月程度である。この期間、粒状緑化体のそれぞれに均等に肥料が入れられることによって、種子から発芽した植物にまんべんなく養分がゆき渡りやすくなる。
混合する肥料には、難水溶性粒状肥料が適している。難水溶性粒状肥料は、短期間のうちに肥料分が水に溶け出さない性質があり、他の肥料を培地材に種子とともに混合した場合のように、粒状緑化体の製造中およびストック中あるいは撒布後の初期に、肥料分が高濃度で溶出し種子の発芽障害を招くおそれがない。
本発明者は、水分を得ない限り乾燥したままの核の中に、水に溶けにくい肥料を混合する実験をくりかえし、目的の植物が6ヶ月から1年間生育に必要とする肥料の全量を高濃度で、核の中に種子と共に含有させる事を可能にした。
難水溶性粒状肥料の中では、く溶性粒状肥料あるいはコーティング粒状肥料が良い結果をだした。
【0010】
必要に応じて培地材にバインダーを混合する。後述する吹き付け施工に利用する場合等水分が多くて早期に溶解するおそれがある場合は、バインダーを混合して強度をつける。
【0011】
必要に応じて、上記肥料の他に微生物、農薬、植物ホルモン、活性剤、保水材等を混入することもできる。
また必要に応じて、静菌作用のある銀イオン、ゼオライト、光触媒等も混入することもできる。
【0012】
培地材に混入する種子の中でも、耐乾性植物の種子は一般に1グラム3000粒以上もある極めて細かいものであり、5mmより深い土中からでは発芽生育が困難である。
本発明者は、多肉植物のセダムの種子数種を使用して実験を行い、粒状緑化体の大きさと、緑化対象面上で崩れた際の種子と培養土の広がり方、種子の発芽率および生存率との関係を調べた。実験では粒径7mm以下にした粒状緑化体が良い発芽率と生存率を示した。
【0013】
上述した培養土と水、また必要に応じて難水溶性肥料等を混合した培地材に種子を混入し、造粒可能な固さのある湿った混合物で、粒状の核に形成する。
任意の目合いの網または多数の孔が開いた板状の器材を使用し、前記網目または孔に該混合物を押入れ貫通させて、細長い円柱形のものを量産すると効率がよい。
前記網または多数の孔に押し入れられた該混合物は、貫通しながら細長い形状となって出てくるが、湿って重みがあるため途中でちぎれ、長さが一定ではない細長い円柱形のものが量産される。後述の保護層形成時に、保護層がつくられながら次第に細粒化し核に仕上がる。
培地材に培養土と水のみを使用した混合物の場合は、網の目合または板状の孔の直径を発芽率および生存率の高い5mm以下にするとよい。
【0014】
難水溶性粒状肥料、農薬、植物ホルモン剤等多くのものを含む培地材を使用する場合は、どうしても粒径が大きくなりがちである。必要においては実験結果で発芽率および生存率にさほどの影響がなかった核粒径1cmまで大きくする。核粒径1cm前後の湿った核も、その大きさにあわせた目合いの網または孔の開いた板状の器材を使用してつくることができる。
核粒径を1cm以上に大きくしたい場合は、核を通常より崩れやすく形成すると発芽率および生存率に影響を与えない。
難水溶性粒状肥料が培地材の容積比30%以上混合されていると崩れやすくなるが、ベントナイトのような粘性のある粘土質土壌を利用して核を形成することにより、容積比50%〜60%、最上限80%までの混合を可能にする。
【0015】
本発明である粒状緑化体の中心部に位置する該核を包被する保護層は、前述した該核あるいはそれ以前の細長い円柱形に形成された該混合物が湿った状態のうちに形成する。保護層は内部の該核が運搬時やストック時に崩れないよう守るものであり、前記核よりも強度をもたせ崩れにくくする。
保護層は、粘性のある粘土質土壌で形成する。粘土質土壌の中でも保水力が高く、水溶性であり、乾燥すると強度がでるベントナイトが適している。ベントナイトの他に、モンモリナイト等も利用できる。
必要に応じて、静菌作用のある銀イオン、ゼオライト、光触媒等を混入できる。
保護層の厚さは、通常0.5mm〜2mm程度である。必要に応じてこれよりも薄くしたり厚くしたりする。
【0016】
保護層は、乾燥し粉状になった粘土質土壌を、湿った核の外表面に付着させて形成する。
前述した核になる以前の、該混合物を網や孔のある板状の器材を使用してつくられた細長い円柱形のものを、保護層を形成するための一定の速度で振動する容器または回転式のドラムとともに利用すると短時間に大量生産が可能になる。
以下は一定の速度で振動する容器を利用した場合である。
【0017】
一定の速度で振動する容器に保護層形成用の乾燥して粉状の粘土質土壌を入れる。その中に、細長い円柱形に形成された該混合物を適量数入れる。前記容器を振動させると、細長い円柱形に形成された該混合物は衝撃を受けて即折れ細粒化しながら外表面全体に粉状の粘土質土壌を均等に付着させていく。細粒化したものの中に含まれる水分が外表面に滲出しなくなるまで振動を繰り返し、崩壊しにくい保護層をつくる。
直径5mmの目合いの網か孔の開いた板状の器材に、該混合物を押し通してつくられた細長い円柱形のものは、振動する容器や回転式のドラムで衝撃を受けると、粒径が5mmのほぼ球形のもの、直径が5mmで長さが10mmから15mm程度の円柱形ほどの大きさに細粒化され、それが核となる。その核の外表面に0.5mm〜2龍の均一の厚さに、保護層となる乾燥して粉状の粘土質土壌が付着される。
【0018】
振動する容器や回転式のドラムを使用すると、前述したように粒の大きさにバラつきがでてくるが、同じ場所に同じ条件のもとに撒布した実験で、どの大きさの粒も発芽および生存率に変わりないという結果を得ている。
回転式のドラムも、一定の速度で振動する容器と同様に、乾燥して粉状の粘土質土壌を入れた中に、該混合物から量産された細長い円柱形に形成されたものの適量数を入れ、回転させることによって回転の衝撃で細粒化しながら乾燥して粉状の粘土質土壌を付着させ保護層をつくる。
必要に応じてさらに乾燥度を高める。
図2aは、1に、網や孔の開いた板状の器材に該混合物を押し通して形成された細長い円柱形のものと、2に、細粒化された状態、および3に、乾燥して粉状の粘土質土壌の保護層が形成された状態を示す斜視図、また図2bは、図2aの断面図を示す。
【0019】
粒状緑化体を使用した実際の施工例として、水平面に近い屋上の施工例がある。
粒状緑化体は、核を形成する混合物を、培地材100ccあたり耐乾性植物の種子0.5グラムの割合で核粒径5mmに形成、保護層1mmにして、全粒径7mmに形成した。形成する器材として直径5mmの目合いの網と一定の速度で振動する容器を使用した。
緑化対象面となる屋上に、軽石を5cmの厚さにうすく敷きこんで生育基盤をつくった。
前記生育基盤の上に、粒状緑化体を1平米あたり100グラム撒布した。
短期間に必要な緑量を得ることができた。
【0020】
図3は、戸外コンクリート平面に火山砂利を敷いた上に、粒状緑化体を撒布した実験において、その発芽状態を観察し示した断面図である。
a図は撒布した直後、b図は1週間後,C図は3週間以降粒状緑化体が崩れて苗に生長する様子を示す。実験にも示されるように、本発明である粒状緑化体は撒布時にも崩れない強度のある乾燥体ながら、水分を得るとすみやかに崩壊することがわかる。
【0021】
また、本来ある土嚢工法や吹き付け工法に、本発明である粒状緑化体を繁殖材料として導入することにより、微小の耐乾性植物の種子利用が効果的に行われるようになった。
【0022】
培養土とともに種子その他肥料等の混合物を収容した土嚢袋を、緑化対象面に配置し緑化する土嚢工法は、たとえば傾斜があって種子等繁殖材料が定着しづらい場所等に利用される。
耐乾性植物の種子を土嚢工法に利用する場合、微小であるため従来の土嚢袋の生地の織り目の大きさではこぼれおちてしまうため、生地の織りが密の特別な土嚢袋を必要とした。特注の土嚢袋は経費がかさむ上に、織りが密なことが、発芽した植物の芽の前記土嚢袋を貫通するパーセンテージを低くする結果となっていた。
本発明である粒状緑化体は、少なくても粒径5mmはあるので、通常の土嚢袋に混入可能である。茎葉もともに混合し発芽率および生存率をのばすことも望める。また耐乾性植物以外の大型の種子等も混在させ、変化のある緑化も楽しめる。
土嚢袋内で培養土等と混合された粒状緑化体は平均に広がって位置し、風雨の激しい場所や急傾斜地でも移動してかたよることがない。
【0023】
また、粒状緑化体を上下2枚のシートではさんで一体化し、シート状の粒状緑化体に形成することもできる。シート状の粒状緑化体は、緑化対象面上にそのままかあるいは培養土や土嚢袋を敷いた上にはり付けて使用する。種子の移動がなく、発芽率および生存率も良好である。施工場所によっては、上下どちらかのシートを水溶性のものにすることも可能である。
必要に応じて培養土、肥料等組み込むことができる。
【0024】
他に急傾斜地に施工する方法として、吹き付け施工がある。
吹き付け施工は、種子を培土に混合しポンプ等を利用して行われるが、耐乾性植物のように微小の種子は培土と均等に混じらず吹き付けてもムラが大きく効率的な利用ができなかった。
吹き付け施工に、繁殖材料として種子のかわりに粒状緑化体を使用する。粒状緑化体はある程度の大きさがあるので均等に混じりやすくムラのない仕上がりが期待できる。
吹き付け施工は水分の多い混合物を吹き付けるので、水分を得ると崩壊しやすい粒状緑化体は、内部の核、外部の保護層の少なくてもどちらか一方に、バインダーを混合する等の方法により強度を通常より高め、必要な時間固形の状態が保たれ、吹き付け前に崩れてしまわないようにする。
【0025】
本発明の主眼である緑化が困難な場所であるコンクリート等の人工構造物や採石跡地等の緑化には、セダム属等多肉植物に代表される耐乾性植物が適している。耐乾性植物は雨水程度の水分が適当であり自然の状態に放置した状態が望ましいので、雨水の全くあたらない場所以外は管理手間をほとんど必要としない。
採取時期や場所によって異なるが、以下に本発明で主に利用する植物名と種子の大きさをあげる。
耐寒マツバギク「レイコウ」約12,000粒/g、サカサマンネングサ約12,000粒/g、スプリューム約18,000粒/gキリンソウ約7,000粒/g、アルブム約45,000粒/g等がある。必要に応じて例えばハマナデシコ1,900粒/g等比較的大きい種子を単独あるいは組み合わせて使用する。植物の組み合わせ方で、黄色や白、ピンクと花を咲かせ、緑は一年中絶えることがない。季節ごとに変化するデザインや色彩を楽しむことができる。
【0026】
人工構造物緑化用の繁殖材料として、耐乾性植物以外に砂コケの生体や胞子を使用し、粒状緑化体を形成することも可能である。
砂コケや胞子は無土壌でも育つといわれ、耐乾性植物より格段に乾燥に強く、砂コケについてはそれのみで粒状緑化体として成り立つ。
上記で使用した種子のかわりに、繁殖材料として砂コケの生体をほぐしたもの、あるいは胞子を培養土と水の培地材に混入し、核と保護層を形成して粒状緑化体にする。
さらに、繁殖材料として、耐乾性植物の種子、砂コケの生体をほぐしたもの、胞子を一緒に培地材に混合してつくることもできる。
【0027】
また、人工構造物の緑化用にかぎらない通常の草花の種子を使用し、粒状緑化体にして利用することも可能である。通常の草花の種子を利用する場合も、該核の培地材に農薬、微生物、活性剤、ホルモン剤等を組み込むことができる。
【0028】
【発明の効果】
本発明は、細かい種子を培土でまとめて粒状にしたことで、風雨による流出を減少させ、撒布の状況も確認しやすくなったこと、
保護層が種子の混入された核を守る膜の役をはたし、崩れないほどの強度があるため運搬や撒布時の扱いが容易になったこと、
また外側の保護層に強度があるため内部の核は比較的やわらかく、種子の発芽率をよくしたこと、
核の中に種子と肥料の混在が可能になり、緑化材としての能力を高めたこと、
核と保護層、繁殖材料である種子も乾燥しているため、長期間ストックがきき、年間を通して手軽に利用できること、
安価な種子の利用で施工費用の大幅削減になったこと、
簡単な器材で量産が可能になったこと、
土嚢工法や吹き付け施工に繁殖材料として利用し工法の効果をあげたこと
等により、種子の利点を活かし効果的利用が実現できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】a.本発明である粒状緑化体の斜視図である。
b.斜視図aをA−Bで切断した断面図である。
【図2】a.1細長い円柱形に形成された該混合物
2細粒化され核の形になった該混合物、
3核となった該混合物に保護層が形成された状態、を示す斜視図である。
b.1a図1の断面図である。
2a図2の断面図である。
3a図3の断面図である。
【図3】a.本発明である粒状緑化体を撒布した断面図である。
b.本発明である粒状緑化体が発芽した状態を示す断面図である。
c.本発明である粒状緑化体が発芽し崩れた状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 核
2 保護層
3 培地材
4 種子
5 肥料
6 細長い円柱形に形成された該混合物
7 細粒化され核になった該混合物
8 保護層を形成して仕上がった粒状緑化体
9火山砂利
10植物の芽
I 本発明(粒状緑化体)
G 緑化対象面

Claims (8)

  1. 培養土と水による培地材に種子を混入し、これを粒状に形成した核と、該核を粘土質土壌の膜で包被する該核よりも強度のある保護層との2層構造でなり、緑化対象面に撒布し、前記緑化対象面上で該核に混入してある種子が発芽生育し緑化をおこなう粒状緑化体。
  2. 前記培養土と水による培地材に混入する種子として、1グラム3000粒以上の微小の耐乾性植物の種子を使用する請求項1記載の粒状緑化体。
  3. 該核を形成する培養土と水による培地材に、難水溶性粒状肥料を混合する請求項1または請求項2記載の粒状緑化体。
  4. 前記難水溶性粒状肥料の培地材への混合率を、種子から発芽した植物の初期生育に必要とされる肥料の全量にあたる該核の容積比30%から80%とする請求項3記載の粒状緑化体。
  5. 該核を形成する培地材の培養土として、粘土質土壌を使用する請求項1、請求項2、請求項3または請求項4記載の粒状緑化体。
  6. 培養土と水、必要に応じて難水溶性粒状肥料等を混入した培地材に種子を混入し湿った状態の混合物をつくる第一行程と、該混合物で湿った状態の核を形成する第二行程と、前記湿った状態の核の外表面に水分の滲出が見られなくなるまで、乾燥して粉状の粘土質土壌をくり返し付着させる第三行程より製造される請求項1、請求項2、請求項3、請求項4または請求項5記載の粒状緑化体。
  7. 培養土と水、必要に応じて難水溶性粒状肥料等を混入した培地材に種子を混入した湿った状態の混合物をつくる第一行程と、該混合物を任意の目合の網または多数の孔を開けた板状の器材に押し通して細長い円柱形に形成したものを量産する第二行程と、細長い円柱形に形成した該混合物を、あらかじめ乾燥して粉状の粘土質土壌を入れた一定の速度で振動する容器に適量数づつ入れ、振動させ、その振動の衝撃で細長い円柱形に形成した該混合物が折れて細粒化し、それと同時に、乾燥して粉状の粘土質土壌を湿ったその外表面全体に付着させ均一の厚さの層を形成する第三工程より製造される請求項1、請求項2、請求項3、請求項4または請求項5記載の粒状緑化体。
  8. 培養土と水、必要に応じて難水溶性粒状肥料等を混入した培地材に種子を混入した湿った状態の混合物をつくる第一行程と、該混合物を任意の目合の網または多数の孔を開けた板状の器材に押し通して細長い円柱形に形成したものを量産する第二行程と、細長い円柱形に形成した該混合物を、あらかじめ乾燥して粉状の粘土質土壌を入れた一定の速度で回転するドラムに適量数づつ入れ、回転させ、その回転の衝撃で細長い円柱形に形成した該混合物が折れて細粒化し、それと同時に、乾燥して粉状の粘土質土壌を湿ったその外表面全体に付着させ均一の厚さの層を形成する第三工程より製造される請求項1、請求項2、請求項3、請求項4または請求項5記載の粒状緑化体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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