JP2004303937A - 超音波洗浄装置及び超音波洗浄方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】この発明は超音波発振体に生じる超音波振動の強度を、測定専用の音圧計を用いず、被洗浄物の洗浄と同時に測定することができる超音波発振動装置を提供することにある。
【解決手段】高周波電力を出力する電源装置1と、この電源装置から出力された高周波電力が印加されることで超音波振動する超音波発振体6と、超音波振動することで上記超音波発振体に生じる起電圧を測定する上記超音波発振体を構成する振動子7に設けられた受振用電極9a,9bとを具備する。
【選択図】 図1
【解決手段】高周波電力を出力する電源装置1と、この電源装置から出力された高周波電力が印加されることで超音波振動する超音波発振体6と、超音波振動することで上記超音波発振体に生じる起電圧を測定する上記超音波発振体を構成する振動子7に設けられた受振用電極9a,9bとを具備する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は被洗浄物を超音波振動を利用して洗浄するための超音波洗浄装置及び超音波発振方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえば液晶製造装置や半導体製造装置には、被洗浄物としての液晶用ガラス基板や半導体ウエハを高い清浄度で洗浄する工程がある。このような被洗浄物を洗浄する方式としては、洗浄液中に複数枚の被洗浄物を浸漬するデイップ方式や被洗浄物に向けて洗浄液を噴射して一枚づつ洗浄する枚葉方式がある。
【0003】
いずれの方式においても、洗浄効果を高めるためには、洗浄液に超音波振動を付与し、その振動作用によって上記被洗浄物から微粒子を効率よく除去するということが行なわれている。
【0004】
超音波振動を利用して被洗浄物を洗浄するためには超音波洗浄装置が用いられる。超音波洗浄装置は高周波電力を出力する電源装置を有する。この電源装置から出力された高周波電力は圧電セラミックスによって形成された振動子からなる超音波発振体に印加される。それによって、超音波発振体は超音波振動する。
【0005】
上記超音波発振体は振動板に接着されているから、この超音波発振体とともに振動板が超音波振動する。振動板は、洗浄液が貯えられた洗浄槽の底部に設けられたり、洗浄液を被洗浄物に向けて噴射する洗浄ノズルの内部の洗浄液が流通する通路に面して設けられている。
【0006】
したがって、振動板の超音波振動は洗浄液を介して被洗浄物に伝播されるから、その超音波振動の作用によって被洗浄物に付着した微粒子を効率よく除去することができる。
【0007】
ところで、上記被洗浄物に与えられる超音波振動の強度は、たとえば電源装置や超音波発振体の状態変化によって変動することがある。超音波振動の強度が変動すると、被洗浄物が確実に洗浄されないことがある。したがって、上記超音波発振体から出力される超音波振動の強度を定期的に測定し、洗浄不良が発生するのを防止するということが行なわれている。
【0008】
そこで、従来は、超音波発振体から出力される超音波振動の強度を音圧計によって定期的に測定するということが行なわれていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
音圧計を用いて超音波振動の強度を測定するようにすると、超音波洗浄装置とは別に音圧計を用意しなければならないということがあったり、測定者によって測定値に差が生じるということもある。
【0010】
さらに、超音波発振体が洗浄ノズルに組み込まれている場合、洗浄ノズルから噴射した洗浄液を音圧計で受けて超音波振動の強度を測定することになる。そのため、被洗浄物を洗浄しながら測定することができないため、生産性の低下を招くことになる。
【0011】
この発明は、超音波振動の強度を音圧計を用いずに測定することができるようにした超音波洗浄装置及び超音波洗浄方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明は、高周波電力を出力する電源装置と、
この電源装置から出力された高周波電力が印加されることで超音波振動する超音波発振体と、
超音波振動することで上記超音波発振体に生じる起電圧を測定する測定手段とを具備したことを特徴とする超音波洗浄装置にある。
【0013】
上記超音波発振体は、振動子と、この振動子に設けられ上記電源装置で発生した高周波電力が印加される一対の発振用電極と、上記振動子に設けられこの振動子が超音波振動することで生じる起電圧を取り出す一対の受振用電極とを備えていることが好ましい。
【0014】
この発明は、被洗浄物を超音波振動によって洗浄する超音波洗浄装置において、
高周波電力を出力する発振部及び起電圧を測定する測定部を有する電源装置と、
上記発振部から出力された高周波電力が印加されることで生じる超音波振動を上記被洗浄物に付与する超音波発振体と、
上記発振部から出力された高周波電力を上記超音波発振体に印加する状態と、上記被洗浄物で反射した超音波振動によって生じる上記超音波発振体の起電圧を上記測定部に入力させる状態とに切換える切換え手段と
を具備したことを特徴とする超音波洗浄装置にある。
【0015】
この発明は、超音波発振体に高周波電力を印加することで生じる超音波振動によって被洗浄物を洗浄する超音波洗浄方法において、
上記超音波発振体に生じる超音波振動を上記被洗浄物に付与する工程と、
上記被洗浄物に超音波振動を付与することで上記超音波発振体に生じる起電圧を上記被洗浄物への超音波振動の付与と同時に測定する工程と
を具備したことを特徴とする超音波洗浄方法にある。
【0016】
この発明は、超音波発振体に高周波電力を印加することで生じる超音波振動によって被洗浄物を洗浄する超音波洗浄方法において、
上記超音波発振体に生じる超音波振動を上記被洗浄物に付与する工程と、
上記被洗浄物に超音波振動が付与されることでこの被洗浄物から反射する超音波振動を上記超音波発振体で起電圧に変換して測定する工程と
を具備したことを特徴とする超音波洗浄方法にある。
【0017】
この発明によれば、超音波発振体に高周波電力を印加して超音波振動させたときに、この超音波発振体に生じる起電圧を測定するため、その起電圧によって超音波発振体の超音波振動の強度を知ることができる。
【0018】
また、この発明は、高周波電力を超音波発振体に印加する状態と、被洗浄物で反射した超音波振動によって生じる上記超音波発振体に生じる起電圧を測定する状態とに切換えることができるようにしたから、その切換え操作によって超音波発振体の超音波振動の強度を知ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながらこの発明の実施の形態を説明する。
【0020】
図1乃至図3はこの発明の第1の実施の形態であって、図1は超音波洗浄装置を示す。この超音波洗浄装置は電源装置1を備えている。この電源装置1は周波数シンセサイザなどの発振回路部2を有する。この発振回路部2は所定の周波数の電力を出力できるようになっていて、その周波数は制御部3によって制御される。たとえば、上記制御部3は発振回路部2から出力される電力を数千kHz〜2MHzの超音波帯域の周波数に制御することができる。
【0021】
上記発振回路部2から出力された所定周波数の電力はパワーアンプ4で増幅され、マッチング回路部5を介して超音波発振体6に印加される。この超音波発振体6は図2(a),(b)に示すように圧電セラミックスによって円盤状に形成された振動子7を有する。この振動子7には一対の発振用電極8a,8bと、一対の受振用電極9a,9b,が設けられている。
【0022】
一方の発振用電極8aは振動子7の一方の板面全体と他方の板面の周縁部とにわたって形成されており、他方の発振用電極8bは振動子7の他方の板面の上記一方の発振用電極8aによって囲まれた部分に一部が切り欠かれた円形状に形成されている。これら一対の発振用電極8a,8bには、上記電源装置1から出力された高周波電力が給電線11を介して印加される。それによって、超音波発振体6の振動子7は印加電力の周波数に応じた振動数で超音波振動するようになっている。
【0023】
なお、給電線11によって上記振動子7に印加される発振電力は、この給電線11に設けられた電力計12によって測定される。電力計12で測定された発振電力は上記制御部3に入力される。
【0024】
上記一対の受振用電極9a,9bは振動子7に比べて十分に小さな円形状をなしていて、上記振動子7の他方の板面に設けられた他方の発振用電極8bの切り欠き部分に設けられている。
【0025】
一対の受振用電極9a,9bにはそれぞれ送信線13の一端が接続されている。この送信線13は、振動子7に高周波電力が印加されて超音波振動すると、この振動子7に発生する起電圧を上記電源装置1に設けられた起電圧測定部14に入力する。この起電圧測定部14で測定された起電圧の測定値は上記制御部3に入力される。制御部3では上記振動子7に印加する発振電力と、振動子7が超音波振動することで生じる起電圧とを比較し、その比較によって上記発振回路部2に入力される電力が制御される。
【0026】
図3(a)は発振電力と起電圧との関係を測定したグラフで、図3(b)は図3(a)において、起電圧を二乗して電力と同じ単位に変換したグラフである。これらのグラフに示されるように、発振電力と起電圧とはほぼ比例関係にある。したがって、上記制御部3は、振動子7が発振電力値に応じた強度で振動しているか否かを、上記振動子7からの起電圧によって判断することができる。
【0027】
さらに、上記制御部3は、振動子7からの起電圧が発振電力に対して所定の範囲から変動すると、上記パワーアンプ4によって増幅される発振回路部2からの発振電力の増幅の度合を制御する。それによって、超音波振動する振動子7で生じる起電圧をほぼ一定に維持することが可能となる。つまり、振動子7の超音波振動の強度をほぼ一定になるよう自動的に制御することができる。
【0028】
上記制御部3には振動子7からの起電圧を表示する表示部15が接続されている。それによって、振動子7の超音波振動の強度を表示することができるようになっている。
【0029】
図1に示すように、上記超音波発振体6は振動板17の上面に接着されている。上記振動板17は洗浄ノズル体18内に設けられている。この洗浄ノズル体18には洗浄液の流路19が形成されている。この流路19は一端が洗浄液の供給口19aとなっており、他端がノズル体18の下端に開口したノズル孔19bとなっている。
【0030】
洗浄ノズル体18には上面に開口する凹部20が形成されており、この凹部20の底部に上記流路19の中途部が開放している。凹部20の底部には上記流路19の開放部分を閉塞するよう、上記振動板17が設けられている。この振動板17は下面を上記流路19に臨ませ、超音波発振体6が設けられた上面を上記凹部20に露出させている。この凹部20には、振動板17を上記流路19に対して液密に押圧保持する押え部材21が螺着されている。
【0031】
したがって、上記供給口19aから流路19に供給された純水などの洗浄液には、上記超音波発振体6とともに超音波振動する振動板17によって超音波振動が与えられ、上記ノズル孔19bから被洗浄物22に向かって噴出し、この被洗浄物22を洗浄する。
【0032】
このような構成の超音波洗浄装置によれば、超音波発振体6を構成する振動子7に、一対の発振用電極8a,8bと、一対の受振用電極9a,9bとを設け、発振用電極8,8bによって上記振動子7に高周波電力を印加して超音波振動させると同時に、その超音波振動によって上記振動子7に発生する起電圧を上記受振用電極9a,9bによって測定するようにした。
【0033】
振動子7に発生する起電圧は、図3(a)、(b)に示すように、振動子7に印加する発振電力とほぼ比例関係にある。そのため、発振電力に対する起電圧の大きさによって振動子7が発振電力に応じた強度で振動しているか否かを測定することができる。
【0034】
すなわち、従来のように音圧計を用いることなく、振動子7に生じる起電圧によって超音波発振体6の超音波振動の強度を測定することができるから、その測定を被洗浄物22の洗浄を中断せずに常時行なうことができるばかりか、たとえば測定者によって誤差が生じるというようなことがないから、測定精度を向上させることができる。
【0035】
上記振動子7に生じる起電圧が測定されると、制御部3は、その起電圧に応じてパワーアンプ4による発振回路部2からの発振電力の増幅度合を制御する。それによって、振動子7に生じる起電圧が常に一定になるよう、パワーアンプ4から振動子7に出力される発振電力が自動的に制御されることになる。
【0036】
図4(a),(b)と図5(a),(b)はそれぞれこの発明の超音波発振体6に設けられる電極の変形例を示す第2の実施の形態と第3の実施の形態である。
【0037】
図4(a),(b)に示す第2の実施の形態は、一対の発振用電極8a,8bの一方は第1の実施の形態と同様、振動子7の一方の板面全体と他方の板面の周辺部に環状に設けられており、他方の発振用電極8bは他方の板面の一方の電極8aの内側に環状に設けられている。一対の受振用電極9a,9bの一方9aは、他方の発振用電極8bの内側に環状に設けられ,他方9bは一方の受振電極9Aの内側に円形状に設けられている。
【0038】
図5(a),(b)に示す第3の実施の形態は、一方の発振用電極8aは第2の実施の形態と同じ形状に設けられている。他方の発振用電極8bは、中心部が楕円形状に切り欠かれた円形状をなしており、振動子7の他方の板面に設けられている。一対の受振用電極9a,9bは、他方の発振用電極8bの楕円形状に切り欠かれた部分に、円形状に形成されて並設されている。
【0039】
これら第2、第3の実施の形態に示すように、受振用電極9a,9bを振動子7の中心部分に設けるようにすると、振動子7が超音波振動したときに測定される起電圧が大きくなるから、測定精度を向上させることが可能となる。
【0040】
図6と図7はこの発明の第4の実施の形態を示す。この実施の形態の電源装置1Aは同図に鎖線で示す発振部31と測定部32とを有する。発振部31は発振回路部33を有し、この発振回路部33は所定の周波数の電力を出力する。発振回路部33から出力される電力の周波数は制御部34によって数千kHz〜2MHzの超音波帯域の周波数に制御できる。
【0041】
上記発振回路部33から出力された所定周波数の電力は第1のパワーアンプ35で増幅され、電力計36で発振電力が測定されて切換え手段としての切換えスイッチ37の切換え状態によって第1の接点37aから共通接点37bを通ってマッチング回路部38でインピーダンスマッチングされて超音波発振体を構成する振動子40に設けられた一対の発振用電極(図示せず)に入力される。なお、この振動子40には発振用電極だけが設けられ、受振用電極は設けられていない。
【0042】
上記振動子40は、詳細は図示しないが、上記第1の実施の形態と同様、たとえば洗浄ノズル体に設けられ、この洗浄ノズル体に供給される洗浄液に振動板を介して超音波振動を与えることができるようになっている。それによって、振動子40は超音波振動し、その超音波振動が被洗浄物41を洗浄する洗浄液に伝播されるから、この被洗浄物41が超音波洗浄されることになる。
【0043】
上記発振回路部31での発振を停止するとほぼ同時に、上記切換えスイッチ37の切換え状態を第1の接点37aから第2の接点37cに切換えると、振動子40から被洗浄物41に伝播された超音波振動がこの被洗浄物41で反射して振動子40に入力する。
【0044】
それによって、振動子40には被洗浄物41から反射する超音波振動の強度に応じた起電圧が発生し、この起電圧が上記切換えスイッチ37の第2の接点37cを通じて第2のパワーアンプ42で増幅され、A/D変換部43でデジタル信号に変換されて上記制御部34に入力する。
【0045】
なお、切換えスイッチ37は電源装置1Aと別体となっているが、電源装置1Aに内蔵してもよい。
上記制御部34では、上記電力計36から入力された、振動子40を超音波振動させる発振電力と、切換えスイッチ37を切換えることで入力された被洗浄物41で反射した超音波振動の強度に応じて上記振動子40で発生する起電圧とが比較される。
【0046】
上記制御部34には電力計36が測定する発振電力と、振動子40に生じる起電圧との関係が表示される。発振電力と起電圧との関係は、上記第1の実施の形態の図3(a),(b)に示すようにほぼ比例関係にあるから、発振電力に対する起電圧の強度によって振動子40の振動状態の良否を判定することができる。
【0047】
図7は、振動子40の超音波振動の強度を測定するときの発振回路部33の発停状態、切換えスイッチ37の切換え状態及び第2のパワーアンプ42による起電圧の受振状態を示すタイムチャートである。すなわち、時間t1 で発振回路部33をオンにし、時間t2 で振動子40の発振強度を測定するために上記発振回路部33をオフにする。
【0048】
発振回路部33をオフにしたならば、同図にt3 で示すように発振回路部33からの発振電力が振動子40に印加され終わると、それとほぼ同時に、切換えスイッチ37を第1の接点37aから第2の接点37cに切換える。なお、t3 −t2 は非常に微少な時間であり、たとえばmsecの単位である。
【0049】
それによって、振動子40は被洗浄物41から反射する超音波振動だけによって振動して起電圧を生じるから、その起電圧が第2のパワーアンプ42で増幅され、A/D変換部43で変換さえて制御部34に入力される。
【0050】
上記振動子40で発生する起電圧と、第1のパワーアンプ35で増幅されて振動子40に印加される発振電力との関係は、上記制御部34に接続された表示部44によって表示される。
【0051】
このように、この実施の形態によれば、切換えスイッチ37を設けることで、振動子40によって被洗浄物41から反射した超音波振動を起電圧に変換して測定できるから、振動子40の超音波振動の強度を、上記第1の実施の形態と同様、測定専用の音圧計を用いらずに測定することができる。
【0052】
上記振動子40の超音波振動の強度が測定されると、制御部34はその測定結果に基いて第1のパワーアンプ35による、発振回路部33からの発振電力の増幅度合を制御する。それによって、振動子40の超音波振動の強度が低下しても、その強度低下が自動的に補正されるから、振動子40の超音波振動の強度が自動的に一定に維持されることになる。
【0053】
【発明の効果】
以上のようにこの発明によれば、超音波発振体に高周波電力を印加して超音波振動させると同時に、この超音波発振体に生じる起電圧を測定することができるようにした。そのため、その起電圧によって超音波発振体の超音波振動の強度を知ることができるから、測定専用の音圧計を用いらずにすむ。
【0054】
また、この発明は、高周波電力を超音波発振体に印加する状態と、被洗浄物で反射した超音波振動の音圧を測定する状態とに切換えることができるようにした。そのため、その切換え操作によって超音波発振体の超音波振動の強度を知ることができるから、測定専用の音圧計を用いらずにすむ。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態の超音波発振装置の概略的構成を示すブロック図。
【図2】(a)は超音波発振体の平面図、(b)は断面図。
【図3】(a)は振動子に印加される発振電力と、振動子に生じる起電圧との関係を示すグラフ、(b)は同じく起電圧を二乗にして振動子に生じる起電圧との関係を示すグラフ。
【図4】この発明の第2の実施の形態を示し、(a)は超音波発振体の平面図、(b)は断面図。
【図5】この発明の第3の実施の形態を示し、(a)は超音波発振体の平面図、(b)は断面図。
【図6】この発明の第4の実施の形態の超音波発振装置の概略的構成を示すブロック図。
【図7】発振回路部の発停、切換えスイッチの切換え及び振動子で生じる起電圧が第2のパワーアンプに受振されるタイミングを示すタイムチャート。
【符号の説明】
1…電源装置、2…発振回路部、3…制御部、6…超音波発振体、7…振動子、8a,8b…発振用電極、9a,9b…受振用電極、31…発振部、32…測定部、37…切換えスイッチ、41…被洗浄物。
【発明の属する技術分野】
この発明は被洗浄物を超音波振動を利用して洗浄するための超音波洗浄装置及び超音波発振方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえば液晶製造装置や半導体製造装置には、被洗浄物としての液晶用ガラス基板や半導体ウエハを高い清浄度で洗浄する工程がある。このような被洗浄物を洗浄する方式としては、洗浄液中に複数枚の被洗浄物を浸漬するデイップ方式や被洗浄物に向けて洗浄液を噴射して一枚づつ洗浄する枚葉方式がある。
【0003】
いずれの方式においても、洗浄効果を高めるためには、洗浄液に超音波振動を付与し、その振動作用によって上記被洗浄物から微粒子を効率よく除去するということが行なわれている。
【0004】
超音波振動を利用して被洗浄物を洗浄するためには超音波洗浄装置が用いられる。超音波洗浄装置は高周波電力を出力する電源装置を有する。この電源装置から出力された高周波電力は圧電セラミックスによって形成された振動子からなる超音波発振体に印加される。それによって、超音波発振体は超音波振動する。
【0005】
上記超音波発振体は振動板に接着されているから、この超音波発振体とともに振動板が超音波振動する。振動板は、洗浄液が貯えられた洗浄槽の底部に設けられたり、洗浄液を被洗浄物に向けて噴射する洗浄ノズルの内部の洗浄液が流通する通路に面して設けられている。
【0006】
したがって、振動板の超音波振動は洗浄液を介して被洗浄物に伝播されるから、その超音波振動の作用によって被洗浄物に付着した微粒子を効率よく除去することができる。
【0007】
ところで、上記被洗浄物に与えられる超音波振動の強度は、たとえば電源装置や超音波発振体の状態変化によって変動することがある。超音波振動の強度が変動すると、被洗浄物が確実に洗浄されないことがある。したがって、上記超音波発振体から出力される超音波振動の強度を定期的に測定し、洗浄不良が発生するのを防止するということが行なわれている。
【0008】
そこで、従来は、超音波発振体から出力される超音波振動の強度を音圧計によって定期的に測定するということが行なわれていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
音圧計を用いて超音波振動の強度を測定するようにすると、超音波洗浄装置とは別に音圧計を用意しなければならないということがあったり、測定者によって測定値に差が生じるということもある。
【0010】
さらに、超音波発振体が洗浄ノズルに組み込まれている場合、洗浄ノズルから噴射した洗浄液を音圧計で受けて超音波振動の強度を測定することになる。そのため、被洗浄物を洗浄しながら測定することができないため、生産性の低下を招くことになる。
【0011】
この発明は、超音波振動の強度を音圧計を用いずに測定することができるようにした超音波洗浄装置及び超音波洗浄方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明は、高周波電力を出力する電源装置と、
この電源装置から出力された高周波電力が印加されることで超音波振動する超音波発振体と、
超音波振動することで上記超音波発振体に生じる起電圧を測定する測定手段とを具備したことを特徴とする超音波洗浄装置にある。
【0013】
上記超音波発振体は、振動子と、この振動子に設けられ上記電源装置で発生した高周波電力が印加される一対の発振用電極と、上記振動子に設けられこの振動子が超音波振動することで生じる起電圧を取り出す一対の受振用電極とを備えていることが好ましい。
【0014】
この発明は、被洗浄物を超音波振動によって洗浄する超音波洗浄装置において、
高周波電力を出力する発振部及び起電圧を測定する測定部を有する電源装置と、
上記発振部から出力された高周波電力が印加されることで生じる超音波振動を上記被洗浄物に付与する超音波発振体と、
上記発振部から出力された高周波電力を上記超音波発振体に印加する状態と、上記被洗浄物で反射した超音波振動によって生じる上記超音波発振体の起電圧を上記測定部に入力させる状態とに切換える切換え手段と
を具備したことを特徴とする超音波洗浄装置にある。
【0015】
この発明は、超音波発振体に高周波電力を印加することで生じる超音波振動によって被洗浄物を洗浄する超音波洗浄方法において、
上記超音波発振体に生じる超音波振動を上記被洗浄物に付与する工程と、
上記被洗浄物に超音波振動を付与することで上記超音波発振体に生じる起電圧を上記被洗浄物への超音波振動の付与と同時に測定する工程と
を具備したことを特徴とする超音波洗浄方法にある。
【0016】
この発明は、超音波発振体に高周波電力を印加することで生じる超音波振動によって被洗浄物を洗浄する超音波洗浄方法において、
上記超音波発振体に生じる超音波振動を上記被洗浄物に付与する工程と、
上記被洗浄物に超音波振動が付与されることでこの被洗浄物から反射する超音波振動を上記超音波発振体で起電圧に変換して測定する工程と
を具備したことを特徴とする超音波洗浄方法にある。
【0017】
この発明によれば、超音波発振体に高周波電力を印加して超音波振動させたときに、この超音波発振体に生じる起電圧を測定するため、その起電圧によって超音波発振体の超音波振動の強度を知ることができる。
【0018】
また、この発明は、高周波電力を超音波発振体に印加する状態と、被洗浄物で反射した超音波振動によって生じる上記超音波発振体に生じる起電圧を測定する状態とに切換えることができるようにしたから、その切換え操作によって超音波発振体の超音波振動の強度を知ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながらこの発明の実施の形態を説明する。
【0020】
図1乃至図3はこの発明の第1の実施の形態であって、図1は超音波洗浄装置を示す。この超音波洗浄装置は電源装置1を備えている。この電源装置1は周波数シンセサイザなどの発振回路部2を有する。この発振回路部2は所定の周波数の電力を出力できるようになっていて、その周波数は制御部3によって制御される。たとえば、上記制御部3は発振回路部2から出力される電力を数千kHz〜2MHzの超音波帯域の周波数に制御することができる。
【0021】
上記発振回路部2から出力された所定周波数の電力はパワーアンプ4で増幅され、マッチング回路部5を介して超音波発振体6に印加される。この超音波発振体6は図2(a),(b)に示すように圧電セラミックスによって円盤状に形成された振動子7を有する。この振動子7には一対の発振用電極8a,8bと、一対の受振用電極9a,9b,が設けられている。
【0022】
一方の発振用電極8aは振動子7の一方の板面全体と他方の板面の周縁部とにわたって形成されており、他方の発振用電極8bは振動子7の他方の板面の上記一方の発振用電極8aによって囲まれた部分に一部が切り欠かれた円形状に形成されている。これら一対の発振用電極8a,8bには、上記電源装置1から出力された高周波電力が給電線11を介して印加される。それによって、超音波発振体6の振動子7は印加電力の周波数に応じた振動数で超音波振動するようになっている。
【0023】
なお、給電線11によって上記振動子7に印加される発振電力は、この給電線11に設けられた電力計12によって測定される。電力計12で測定された発振電力は上記制御部3に入力される。
【0024】
上記一対の受振用電極9a,9bは振動子7に比べて十分に小さな円形状をなしていて、上記振動子7の他方の板面に設けられた他方の発振用電極8bの切り欠き部分に設けられている。
【0025】
一対の受振用電極9a,9bにはそれぞれ送信線13の一端が接続されている。この送信線13は、振動子7に高周波電力が印加されて超音波振動すると、この振動子7に発生する起電圧を上記電源装置1に設けられた起電圧測定部14に入力する。この起電圧測定部14で測定された起電圧の測定値は上記制御部3に入力される。制御部3では上記振動子7に印加する発振電力と、振動子7が超音波振動することで生じる起電圧とを比較し、その比較によって上記発振回路部2に入力される電力が制御される。
【0026】
図3(a)は発振電力と起電圧との関係を測定したグラフで、図3(b)は図3(a)において、起電圧を二乗して電力と同じ単位に変換したグラフである。これらのグラフに示されるように、発振電力と起電圧とはほぼ比例関係にある。したがって、上記制御部3は、振動子7が発振電力値に応じた強度で振動しているか否かを、上記振動子7からの起電圧によって判断することができる。
【0027】
さらに、上記制御部3は、振動子7からの起電圧が発振電力に対して所定の範囲から変動すると、上記パワーアンプ4によって増幅される発振回路部2からの発振電力の増幅の度合を制御する。それによって、超音波振動する振動子7で生じる起電圧をほぼ一定に維持することが可能となる。つまり、振動子7の超音波振動の強度をほぼ一定になるよう自動的に制御することができる。
【0028】
上記制御部3には振動子7からの起電圧を表示する表示部15が接続されている。それによって、振動子7の超音波振動の強度を表示することができるようになっている。
【0029】
図1に示すように、上記超音波発振体6は振動板17の上面に接着されている。上記振動板17は洗浄ノズル体18内に設けられている。この洗浄ノズル体18には洗浄液の流路19が形成されている。この流路19は一端が洗浄液の供給口19aとなっており、他端がノズル体18の下端に開口したノズル孔19bとなっている。
【0030】
洗浄ノズル体18には上面に開口する凹部20が形成されており、この凹部20の底部に上記流路19の中途部が開放している。凹部20の底部には上記流路19の開放部分を閉塞するよう、上記振動板17が設けられている。この振動板17は下面を上記流路19に臨ませ、超音波発振体6が設けられた上面を上記凹部20に露出させている。この凹部20には、振動板17を上記流路19に対して液密に押圧保持する押え部材21が螺着されている。
【0031】
したがって、上記供給口19aから流路19に供給された純水などの洗浄液には、上記超音波発振体6とともに超音波振動する振動板17によって超音波振動が与えられ、上記ノズル孔19bから被洗浄物22に向かって噴出し、この被洗浄物22を洗浄する。
【0032】
このような構成の超音波洗浄装置によれば、超音波発振体6を構成する振動子7に、一対の発振用電極8a,8bと、一対の受振用電極9a,9bとを設け、発振用電極8,8bによって上記振動子7に高周波電力を印加して超音波振動させると同時に、その超音波振動によって上記振動子7に発生する起電圧を上記受振用電極9a,9bによって測定するようにした。
【0033】
振動子7に発生する起電圧は、図3(a)、(b)に示すように、振動子7に印加する発振電力とほぼ比例関係にある。そのため、発振電力に対する起電圧の大きさによって振動子7が発振電力に応じた強度で振動しているか否かを測定することができる。
【0034】
すなわち、従来のように音圧計を用いることなく、振動子7に生じる起電圧によって超音波発振体6の超音波振動の強度を測定することができるから、その測定を被洗浄物22の洗浄を中断せずに常時行なうことができるばかりか、たとえば測定者によって誤差が生じるというようなことがないから、測定精度を向上させることができる。
【0035】
上記振動子7に生じる起電圧が測定されると、制御部3は、その起電圧に応じてパワーアンプ4による発振回路部2からの発振電力の増幅度合を制御する。それによって、振動子7に生じる起電圧が常に一定になるよう、パワーアンプ4から振動子7に出力される発振電力が自動的に制御されることになる。
【0036】
図4(a),(b)と図5(a),(b)はそれぞれこの発明の超音波発振体6に設けられる電極の変形例を示す第2の実施の形態と第3の実施の形態である。
【0037】
図4(a),(b)に示す第2の実施の形態は、一対の発振用電極8a,8bの一方は第1の実施の形態と同様、振動子7の一方の板面全体と他方の板面の周辺部に環状に設けられており、他方の発振用電極8bは他方の板面の一方の電極8aの内側に環状に設けられている。一対の受振用電極9a,9bの一方9aは、他方の発振用電極8bの内側に環状に設けられ,他方9bは一方の受振電極9Aの内側に円形状に設けられている。
【0038】
図5(a),(b)に示す第3の実施の形態は、一方の発振用電極8aは第2の実施の形態と同じ形状に設けられている。他方の発振用電極8bは、中心部が楕円形状に切り欠かれた円形状をなしており、振動子7の他方の板面に設けられている。一対の受振用電極9a,9bは、他方の発振用電極8bの楕円形状に切り欠かれた部分に、円形状に形成されて並設されている。
【0039】
これら第2、第3の実施の形態に示すように、受振用電極9a,9bを振動子7の中心部分に設けるようにすると、振動子7が超音波振動したときに測定される起電圧が大きくなるから、測定精度を向上させることが可能となる。
【0040】
図6と図7はこの発明の第4の実施の形態を示す。この実施の形態の電源装置1Aは同図に鎖線で示す発振部31と測定部32とを有する。発振部31は発振回路部33を有し、この発振回路部33は所定の周波数の電力を出力する。発振回路部33から出力される電力の周波数は制御部34によって数千kHz〜2MHzの超音波帯域の周波数に制御できる。
【0041】
上記発振回路部33から出力された所定周波数の電力は第1のパワーアンプ35で増幅され、電力計36で発振電力が測定されて切換え手段としての切換えスイッチ37の切換え状態によって第1の接点37aから共通接点37bを通ってマッチング回路部38でインピーダンスマッチングされて超音波発振体を構成する振動子40に設けられた一対の発振用電極(図示せず)に入力される。なお、この振動子40には発振用電極だけが設けられ、受振用電極は設けられていない。
【0042】
上記振動子40は、詳細は図示しないが、上記第1の実施の形態と同様、たとえば洗浄ノズル体に設けられ、この洗浄ノズル体に供給される洗浄液に振動板を介して超音波振動を与えることができるようになっている。それによって、振動子40は超音波振動し、その超音波振動が被洗浄物41を洗浄する洗浄液に伝播されるから、この被洗浄物41が超音波洗浄されることになる。
【0043】
上記発振回路部31での発振を停止するとほぼ同時に、上記切換えスイッチ37の切換え状態を第1の接点37aから第2の接点37cに切換えると、振動子40から被洗浄物41に伝播された超音波振動がこの被洗浄物41で反射して振動子40に入力する。
【0044】
それによって、振動子40には被洗浄物41から反射する超音波振動の強度に応じた起電圧が発生し、この起電圧が上記切換えスイッチ37の第2の接点37cを通じて第2のパワーアンプ42で増幅され、A/D変換部43でデジタル信号に変換されて上記制御部34に入力する。
【0045】
なお、切換えスイッチ37は電源装置1Aと別体となっているが、電源装置1Aに内蔵してもよい。
上記制御部34では、上記電力計36から入力された、振動子40を超音波振動させる発振電力と、切換えスイッチ37を切換えることで入力された被洗浄物41で反射した超音波振動の強度に応じて上記振動子40で発生する起電圧とが比較される。
【0046】
上記制御部34には電力計36が測定する発振電力と、振動子40に生じる起電圧との関係が表示される。発振電力と起電圧との関係は、上記第1の実施の形態の図3(a),(b)に示すようにほぼ比例関係にあるから、発振電力に対する起電圧の強度によって振動子40の振動状態の良否を判定することができる。
【0047】
図7は、振動子40の超音波振動の強度を測定するときの発振回路部33の発停状態、切換えスイッチ37の切換え状態及び第2のパワーアンプ42による起電圧の受振状態を示すタイムチャートである。すなわち、時間t1 で発振回路部33をオンにし、時間t2 で振動子40の発振強度を測定するために上記発振回路部33をオフにする。
【0048】
発振回路部33をオフにしたならば、同図にt3 で示すように発振回路部33からの発振電力が振動子40に印加され終わると、それとほぼ同時に、切換えスイッチ37を第1の接点37aから第2の接点37cに切換える。なお、t3 −t2 は非常に微少な時間であり、たとえばmsecの単位である。
【0049】
それによって、振動子40は被洗浄物41から反射する超音波振動だけによって振動して起電圧を生じるから、その起電圧が第2のパワーアンプ42で増幅され、A/D変換部43で変換さえて制御部34に入力される。
【0050】
上記振動子40で発生する起電圧と、第1のパワーアンプ35で増幅されて振動子40に印加される発振電力との関係は、上記制御部34に接続された表示部44によって表示される。
【0051】
このように、この実施の形態によれば、切換えスイッチ37を設けることで、振動子40によって被洗浄物41から反射した超音波振動を起電圧に変換して測定できるから、振動子40の超音波振動の強度を、上記第1の実施の形態と同様、測定専用の音圧計を用いらずに測定することができる。
【0052】
上記振動子40の超音波振動の強度が測定されると、制御部34はその測定結果に基いて第1のパワーアンプ35による、発振回路部33からの発振電力の増幅度合を制御する。それによって、振動子40の超音波振動の強度が低下しても、その強度低下が自動的に補正されるから、振動子40の超音波振動の強度が自動的に一定に維持されることになる。
【0053】
【発明の効果】
以上のようにこの発明によれば、超音波発振体に高周波電力を印加して超音波振動させると同時に、この超音波発振体に生じる起電圧を測定することができるようにした。そのため、その起電圧によって超音波発振体の超音波振動の強度を知ることができるから、測定専用の音圧計を用いらずにすむ。
【0054】
また、この発明は、高周波電力を超音波発振体に印加する状態と、被洗浄物で反射した超音波振動の音圧を測定する状態とに切換えることができるようにした。そのため、その切換え操作によって超音波発振体の超音波振動の強度を知ることができるから、測定専用の音圧計を用いらずにすむ。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態の超音波発振装置の概略的構成を示すブロック図。
【図2】(a)は超音波発振体の平面図、(b)は断面図。
【図3】(a)は振動子に印加される発振電力と、振動子に生じる起電圧との関係を示すグラフ、(b)は同じく起電圧を二乗にして振動子に生じる起電圧との関係を示すグラフ。
【図4】この発明の第2の実施の形態を示し、(a)は超音波発振体の平面図、(b)は断面図。
【図5】この発明の第3の実施の形態を示し、(a)は超音波発振体の平面図、(b)は断面図。
【図6】この発明の第4の実施の形態の超音波発振装置の概略的構成を示すブロック図。
【図7】発振回路部の発停、切換えスイッチの切換え及び振動子で生じる起電圧が第2のパワーアンプに受振されるタイミングを示すタイムチャート。
【符号の説明】
1…電源装置、2…発振回路部、3…制御部、6…超音波発振体、7…振動子、8a,8b…発振用電極、9a,9b…受振用電極、31…発振部、32…測定部、37…切換えスイッチ、41…被洗浄物。
Claims (5)
- 高周波電力を出力する電源装置と、
この電源装置から出力された高周波電力が印加されることで超音波振動する超音波発振体と、
超音波振動することで上記超音波発振体に生じる起電圧を測定する測定手段と
を具備したことを特徴とする超音波洗浄装置。 - 上記超音波発振体は、振動子と、この振動子に設けられ上記電源装置で発生した高周波電力が印加される一対の発振用電極と、上記振動子に設けられこの振動子が超音波振動することで生じる起電圧を取り出す一対の受振用電極とを備えていることを特徴とする請求項1記載の超音波洗浄装置。
- 被洗浄物を超音波振動によって洗浄する超音波洗浄装置において、
高周波電力を出力する発振部及び起電圧を測定する測定部を有する電源装置と、
上記発振部から出力された高周波電力が印加されることで生じる超音波振動を上記被洗浄物に付与する超音波発振体と、
上記発振部から出力された高周波電力を上記超音波発振体に印加する状態と、上記被洗浄物で反射した超音波振動によって生じる上記超音波発振体の起電圧を上記測定部に入力させる状態とに切換える切換え手段と
を具備したことを特徴とする超音波洗浄装置。 - 超音波発振体に高周波電力を印加することで生じる超音波振動によって被洗浄物を洗浄する超音波洗浄方法において、
上記超音波発振体に生じる超音波振動を上記被洗浄物に付与する工程と、
上記被洗浄物に超音波振動を付与することで上記超音波発振体に生じる起電圧を上記被洗浄物への超音波振動の付与と同時に測定する工程と
を具備したことを特徴とする超音波洗浄方法。 - 超音波発振体に高周波電力を印加することで生じる超音波振動によって被洗浄物を洗浄する超音波洗浄方法において、
上記超音波発振体に生じる超音波振動を上記被洗浄物に付与する工程と、
上記被洗浄物に超音波振動が付与されることでこの被洗浄物から反射する超音波振動を上記超音波発振体で起電圧に変換して測定する工程と
を具備したことを特徴とする超音波洗浄方法。
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