JP2004303748A - グラビア印刷用導電性水性インキ及びそれを用いた積層セラミック電子部品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】セラミックグリーンシートと内部電極層が交互に積層されてなる積層セラミック電子部品の製造方法において、セラミックグリーンシート上に、金属主成分がニッケル粉末であり、樹脂主成分が平均重合度1500以下の水溶性ポリビニルアルコール系であり、溶剤主成分が純水とからなるグラビア印刷用導電性水性インキを用い、グラビア印刷工法により内部電極となる導電体層を形成する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子機器等に使用される積層セラミック電子部品の内部電極用インキおよび、積層セラミック電子部品の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図2にセラミック電子部品の代表例としての積層セラミックコンデンサの断面図を示した。積層セラミックコンデンサは、導電体層が形成されたセラミックグリーンシートを順次積層、圧着し、誘電体セラミック層23と内部電極24とが交互に積層されてなる積層体22を形成し、この積層体22の両端面に外部電極25を形成し前記内部電極24と接続した構成としている。
【0003】
以上のように構成された積層セラミックコンデンサについて、以下にその製造方法を説明する。
【0004】
従来の積層セラミックコンデンサの製造方法は、先ず、チタン酸バリウム等の誘電体材料粉末に、ポリビニルブチラールなどの樹脂バインダー、フタル酸エステルなどの可塑剤、酢酸ブチルなどの有機溶剤等を加え混練しスラリー化した後、ドクターブレード法等を用いてポリエチレンテレフタレートから成るキャリアフィルム13面に前記スラリーを塗工、乾燥を行い、前記セラミックグリーンシート11を作製する。
【0005】
次に、前記セラミックグリーンシート11上に、Ni等の金属粉末を主成分とする導電性インキをグラビア印刷等の方法により、所定形状の前記導電体層12を形成する。次に、前記キャリアフィルム13上の前記導電体層12が形成されたセラミックグリーンシート11を積層体作製用の支持体上の所定の位置に導電体層12面を支持体側にして配置し、その後前記キャリアフィルム13側から加熱、加圧した後に前記キャリアフィルム13を剥離し、積層を行う。
【0006】
これを複数回繰り返し所望層数の積層ブロックを完成させ、その後所望の寸法に切断し焼成し積層体22を形成しこの積層体22の両面に電極ペーストを塗布して焼き付け、前記外部電極25を形成するものである。前記導電体層12の形成を行う時に用いる導電性インキとしては、従来から知られているトルエン等の有機溶剤を溶剤主成分としたもののほかに、最近では作業環境の改善や、環境負荷をより低減する目的のため、水を溶剤主成分とした水性インキの提案がなされている。
【0007】
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1、特許文献2が知られている。
【0008】
【特許文献1】
特開平10−335167号公報
【特許文献2】
特開平11−102834号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の積層セラミックコンデンサの製造方法において、内部電極24となる導電体層12の形成を水性グラビアインキを用いてグラビア印刷工法により行う場合、版かぶりやドクター筋の発生等の不具合や、所望の印刷パターン形状が得られないといった不具合が発生しやすい。これは従来からある有機溶剤系のグラビアインキに比べ、溶剤主成分を水とした水性グラビアインキでは、一般的にはインキの表面張力が大きいこと、樹脂成分の再溶解性が劣ることに起因するものである。
【0010】
これら不具合を改善するためのグラビア印刷用の水性インキは、食品包装材用等の用途では色々な提案がなされているが、積層セラミック電子部品の内部電極用に用いるグラビア印刷用導電性水性インキとしてはその改善提案がまだなされておらず、積層セラミックコンデンサの製造過程において、前記のような印刷不具合があると、焼成後にヒビや、デラミネーション等の構造欠陥不良が発生したり、短絡不良や絶縁抵抗値劣化等の電気的特性を損なうという問題点を有していた。
【0011】
本発明は、前記従来の問題点を解決するもので、内部電極24となる導電体層12の形成時に、良好な印刷適性を持つグラビア印刷用導電性水性インキを提供するとともに、構造欠陥不良等の発生を防ぎ、電気的特性が安定し、信頼性の高い積層セラミック電子部品の製造方法を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、以下の構成を有するものである。
【0013】
本発明の請求項1に記載の発明は、特に、金属主成分がニッケル粉末であり、樹脂主成分が水溶性ポリビニルアルコール系であり、溶剤主成分が水とからなるグラビア印刷用導電性水性インキにおいて、前記水溶性ポリビニルアルコール系樹脂は、その平均重合度が1500以下であることを特徴とするグラビア印刷用導電性水性インキとしたもので、使用するポリビニルアルコール系樹脂の平均重合度を1500以下とすることで、グラビア印刷に適正な低粘度の水性インキが得られるとともに、インキの表面張力が小さく、樹脂の再溶解性にすぐれた水性インキとすることができ、グラビア印刷時における版かぶりやドクター筋等の印刷不具合を解消することができるとともに、導電体層の厚みを均一に形成することができ、良好な印刷状態を実現できるという作用効果が得られる。さらに本インキを積層セラミック電子部品の内部電極用に用いることで、ヒビやデラミネーション等の構造不良発生を抑制し、電気特性が良好で信頼性の高い積層セラミック電子部品を得ることができるという作用効果が得られる。
【0014】
本発明の請求項2に記載の発明は、特に、金属主成分がニッケル粉末であり、樹脂主成分が水溶性ポリビニルアルコール系であり、溶剤主成分が水とからなるグラビア印刷用導電性水性インキにおいて、前記水溶性ポリビニルアルコール系樹脂のけん化度が70〜90mol%であることを特徴とするグラビア印刷用導電性水性インキであり、用いるポリビニルアルコール系樹脂のけん化度を70〜90mol%とすることで、樹脂の再溶解性がさらに良好となり、また水性インキの表面張力をさらに低下させることができ、さらに良好な印刷状態を実現できるという作用効果が得られる。さらには、インキの増粘やゲル化が起こりにくくなり、品質的に安定なインキを作製できるという作用効果が得られる。
【0015】
本発明の請求項3に記載の発明は、特に、可塑剤として、グリコール類、またはトリオール類が添加されていることを特徴とする請求項1または2に記載のグラビア印刷用導電性水性インキであり、これにより、印刷乾燥後の導電体層に柔軟性を与え、導電体層のヒビ割れ等の不良を防止し、かつセラミックグリーンシートとの接着力を高めることができる。これにより、セラミックグリーンシートとの接着不良がなくなり、デラミネーションやヒビ等の構造不良の発生を防止させ、静電容量のばらつきが少なく電気特性が安定した積層セラミック電子部品を製造できるという作用効果が得られる。
【0016】
本発明の請求項4に記載の発明は、特に、可塑剤としてエチレングリコールが樹脂成分重量に対して50〜150重量%添加されていることを特徴とする請求項3に記載のグラビア印刷用導電性水性インキであり、可塑剤としてエチレングリコールを用いることにより、ポリビニルアルコール系樹脂からなる水性グラビアインキでは、印刷乾燥後の導電体層の接着性をより強くすることができるという作用効果が得られる。
【0017】
本発明の請求項5に記載の発明は、特に、分散剤として、カルボン酸類が添加されていることを特徴とする請求項1または2に記載のグラビア印刷用導電性水性インキであり、これにより、Ni粉末の分散性が向上し、品質が安定した導電性水性グラビアインキを得るとともに、これを積層セラミック電子部品の内部電極用として用いることにより、電気特性が安定した信頼性の高い積層セラミック電子部品を製造できるという作用効果が得られる。
【0018】
本発明の請求項6に記載の発明は、特に、カルボン酸類として高級脂肪酸がNi粉末重量に対して0.1〜1.0重量%添加されていることを特徴とする請求項5に記載のグラビア印刷用導電性水性インキであり、カルボン酸類としてオレイン酸、リノール酸、リノレン酸等の高級脂肪酸を用いることにより、Ni粉末のインキ中での分散性をより良好に保つことができるという作用効果が得られる。
【0019】
本発明の請求項7に記載の発明は、特に、添加剤として、単糖類、または二糖類、あるいはそれらの混合物が添加されていることを特徴とする請求項1または2に記載のグラビア印刷用導電性水性インキであり、これにより印刷乾燥後の導電体層の接着性をより強くすることができる。そのためセラミックグリーンシートとの接着力をより高めることができるので、導電体層とセラミックグリーンシートとの接着不良がなくなり、デラミネーションやヒビ等の構造不良発生を防止し、静電容量のばらつきが少なく電気特性が安定した積層セラミック電子部品を製造できるという作用効果が得られる。
【0020】
本発明の請求項8に記載の発明は、特に、バインダーとして水に不溶、あるいは難溶性の樹脂を主に含有するセラミックグリーンシート上に、グラビア印刷により内部電極となる導電体層を形成するためのグラビア印刷用導電性水性インキにおいて、金属主成分がニッケル粉末であり、樹脂主成分が水溶性ポリビニルアルコール系であり、溶剤主成分が水であることを特徴とするグラビア印刷用導電性水性インキであり、印刷時において導電性水性インキがセラミックグリーンシートを膨潤させたり、セラミックグリーンシート中の樹脂成分を溶解してしまうことがなく、セラミックグリーンシートにピンホールや、亀裂といった欠陥を生じることがなく導電体層の形成ができる。また、スクリーン印刷工法での場合のように、印刷時にセラミックグリーンシートに大きなシェアが加わることがなく、セラミックグリーンシートに欠陥を生じさせにくい。特に、用いるセラミックグリーンシートの厚みがより薄い場合には、その効果は顕著である。これにより電気特性が安定した信頼性の高い積層セラミック電子部品を製造できるという作用効果が得られる。
【0021】
本発明の請求項9に記載の発明は、特に、水溶性ポリビニルアルコール系樹脂は、その平均重合度が1500以下であることを特徴とする請求項7に記載のグラビア印刷用導電性水性インキであり、使用するポリビニルアルコール系樹脂の平均重合度を1500以下とすることで、グラビア印刷に適正な低粘度の水性インキが得られるとともに、インキの表面張力が小さく、樹脂の再溶解性にすぐれた水性インキとすることができ、グラビア印刷時における版かぶりやドクター筋等の印刷不具合を解消し、良好な印刷状態を実現できるという作用効果が得られる。
【0022】
本発明の請求項10に記載の発明は、特に、水溶性ポリビニルアルコール系樹脂のけん化度が70〜90mol%であることを特徴とする請求項7に記載のグラビア印刷用導電性水性インキであり、用いるポリビニルアルコール系樹脂のけん化度を70〜90mol%とすることで、樹脂の再溶解性がさらに良好となり、また水性インキの表面張力をさらに低下させることができ、良好な印刷状態を実現できるという作用効果が得られる。さらには、インキの増粘やゲル化が起こりにくくなり、品質的に安定なインキを作製できるという作用効果が得られる。
【0023】
本発明の請求項11に記載の発明は、特に、セラミックグリーンシートと内部電極層が交互に積層されてなる積層セラミック電子部品の製造方法において、バインダーとして水に不溶、あるいは難溶性の樹脂を主に含有するセラミックグリーンシート上に、金属主成分がニッケル粉末であり、樹脂主成分が水溶性ポリビニルアルコール系であり、溶剤主成分が水とからなるグラビア印刷用導電性水性インキを用い、グラビア印刷工法により内部電極となる導電体層を形成する工程を有することを特徴とする積層セラミック電子部品の製造方法であり、グラビア印刷用導電性水性インキを用いて、バインダーとして水に不溶、あるいは難溶性の樹脂を主に含有するセラミックグリーンシート上に内部電極となる導電体層をグラビア印刷にて形成することにより、印刷時において導電性水性インキがセラミックグリーンシートを膨潤させたり、セラミックグリーンシート中の樹脂成分を溶解してしまうことがなく、セラミックグリーンシートにピンホールや、亀裂といった欠陥を生じることがなく導電体層の形成ができる。また、スクリーン印刷工法での場合のように、印刷時にセラミックグリーンシートに大きなシェアが加わることがなく、セラミックグリーンシートに欠陥を生じさせにくい。特に、用いるセラミックグリーンシートの厚みがより薄い場合には、その効果は顕著である。これにより電気特性が安定した信頼性の高い積層セラミック電子部品を製造できるという作用効果が得られる。
【0024】
本発明の請求項12に記載の発明は、特に、水溶性ポリビニルアルコール系樹脂は、その平均重合度が1500以下であることを特徴とする請求項11に記載の積層セラミック電子部品の製造方法であり、使用するポリビニルアルコール系樹脂の平均重合度を1500以下とすることで、グラビア印刷に適正な低粘度の水性インキが得られるとともに、インキの表面張力が小さく、樹脂の再溶解性にすぐれた水生インキとすることができ、グラビア印刷時における版かぶりやドクター筋等の印刷不具合を解消し、良好な印刷状態を実現できるという作用効果が得られる。さらに本インキを積層セラミック電子部品の内部電極用に用いることで、ヒビやデラミネーション等の構造不良発生を抑制し、電気特性が良好で信頼性の高い積層セラミック電子部品を得ることができるという作用効果が得られる。
【0025】
本発明の請求項13に記載の発明は、特に、水溶性ポリビニルアルコール系樹脂のけん化度が70〜90mol%であることを特徴とする請求項11に記載の積層セラミック電子部品の製造方法であり、用いるポリビニルアルコール系樹脂のけん化度を70〜90mol%とすることで、樹脂の再溶解性がさらに良好となり、また水性インキの表面張力をさらに低下させることができ、良好な印刷状態を実現できるという作用効果が得られる。さらには、インキの増粘やゲル化が起こりにくくなり、品質的に安定なインキを作製できるという作用効果が得られる。
【0026】
本発明の請求項14に記載の発明は、特に、室温より高温に維持されたグラビア印刷用導電性水性インキを用いて、グラビア印刷工法により内部電極となる導電体層を形成することを特徴とする請求項11に記載の積層セラミック電子部品の製造方法であり、これにより、印刷時のインキの粘度を安定させることができるとともに、インキ中の樹脂成分の溶解性が増し、連続印刷においても、版かぶり等の不具合の発生をより低減させることができるという作用効果が得られる。
【0027】
本発明の請求項15に記載の発明は、特に、セラミックグリーンシート上に形成された導電体層に、水蒸気を吹き付けることにより導電体層に水分を吸着させる前処理を行い、その後に積層、圧着を繰り返すことにより積層ブロックを作製することを特徴とする請求項11に記載の積層セラミック電子部品の製造方法であり、導電体層に水分を吸着させることにより、導電体の接着性が向上し、積層後のセラミックグリーンシートと導電体層間の接着強度が増すため、層間の剥離や、接着不良に起因する焼成後チップでの構造不良の発生を抑制できるという作用効果が得られる。
【0028】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
積層セラミック電子部品として積層セラミックコンデンサを例にし、以下、実施の形態1を用いて、本発明の請求項1から2に記載の発明について説明する。
【0029】
図1は、同実施の形態1における導電体層形成後のセラミックグリーンシートの断面図である。尚、同実施の形態1における積層セラミックコンデンサの構成は前記従来例を示す図2と共通であり、ここでは詳細な説明を省く。
【0030】
図1において、13はキャリアフィルムであり、11は前記キャリアフィルム13の上面に形成したセラミックグリーンシート、12は前記セラミックグリーンシート11の上面に形成した導電体層である。
【0031】
以下に本発明の実施の形態1における積層セラミックコンデンサの製造方法を、図面を参照しながら説明する。
【0032】
まず、ニッケル粉末100重量部を、水溶性ポリビニルアルコールを6重量部と純水30重量部からなるビヒクルに充分に分散させた後、ニッケルの重量含有率が60%となるよう純水を加え攪拌した後、5ミクロンのフィルターを用いて濾過を行い、粘度0.7Pa・sのグラビア印刷用導電性水性インキを得た。この時、用いる水溶性ポリビニルアルコール系樹脂は、その平均重合度が1500、けん化度が85mol%のものとした。
【0033】
次に、これとは別に、チタン酸バリウム等の誘電体材料粉末に、バインダ成分としてポリビニルブチラール、可塑剤成分としてフタル酸エステル、溶剤成分として酢酸ブチル等を加え混合してスラリーを作製し、前記スラリーをドクターブレード法を用いてポリエチレンテレフタレート製のキャリアフィルム13の上面に塗布して乾燥し、厚み13μmのセラミックグリーンシート11を作製した。
【0034】
次に、前記セラミックグリーンシート11上に市販のグラビア印刷装置を用い、前記グラビア印刷用導電性水性インキにより、60m/分の印刷速度で2000mの連続印刷を行い、所定のパターン形状の導電体層12を形成した。この時、印刷時の版かぶり、ドクター筋等の印刷不具合の発生状況を確認したところ、印刷初期から印刷終了時に至るまでそれら印刷不具合の発生はなく、良好に印刷がなされていることを確認した。また、形成された導電体層の状態を確認したところ、ほぼ所定のパターン形状にて印刷がなされているとともに、ほぼ均一な厚みで印刷がなされていることを確認した。
【0035】
比較のため、前記グラビア印刷用導電性水性インキに用いる水溶性ポリビニルアルコール系樹脂について、その平均重合度が300、600、1000、1800、2500のものを用いて前述と同様の方法にてグラビア印刷用導電性水性インキをそれぞれ作製し、さらに前述と同様の方法にてそれぞれ印刷を行い、その印刷状況についてそれぞれ同様に確認した(表1)。
【0036】
【表1】
【0037】
(表1)に示すように平均重合度が300、600、1000の場合、それぞれにおいて平均重合度1500の場合と同様に良好な印刷結果が得られた。しかしながら、平均重合度が1800、2500の場合、それぞれにおいて印刷開始直後から版かぶりやドクター筋が発生し、印刷数が増すにつれ、その発生が顕著となり連続印刷にはとても耐えられなかった。
【0038】
これら印刷不具合の発生は、平均重合度が1800の場合より2500の場合のほうがより顕著である傾向が確認できた。また、形成された導電体層12の状態を確認したところ、平均重合度が2500の場合、印刷ぬけ(グラビア版からセラミックグリーンシート上へのインキの転写が正常に行われず、かすれてしまっている状態)が部分的に検出され、均一な厚みでの導電体層12の形成ができなかった。
【0039】
これらの結果から、用いる水溶性ポリビニルアルコール系樹脂の平均重合度が、版かぶりやドクター筋といった印刷不具合の発生に大きく影響していることが明らかであることが確認できた。これらの結果は、用いる水溶性ポリビニルアルコール系樹脂の平均重合度が大きいほうが、樹脂の再溶解性が悪くなり、印刷中においてグラビア版表面にインキ成分の付着、堆積が起こりやすくなり、ドクターによるインキのかきとり不良が発生し、その結果版かぶりやドクター筋等の印刷不具合が発生してしまうというメカニズムに基づいているものであり、良好な印刷状態を得るためには、用いる水溶性ポリビニルアルコール系樹脂の平均重合度を1500以下とすることが有効であることがわかる。
【0040】
また、用いる水溶性ポリビニルアルコール系樹脂のけん化度は、70〜90mol%のものとすることが望ましい。けん化度が90mol%を超えるものを使用し、グラビア印刷用導電性水性インキを作製した場合、インキの表面張力が大きくなり、グラビア印刷により形成する導電体層12の印刷形状不良を引き起こしやすいし、インキのゲル化や増粘が起こり易くなるため、インキ品質を良好に維持することが困難となることがある。
【0041】
またけん化度が70mol%より小さくなると、樹脂の水に対する溶解性が悪くなり、印刷時の版かぶりやドクター筋等の印刷不具合が発生しやすくなるからである。
【0042】
(実施の形態2)
次に、積層セラミック電子部品として積層セラミックコンデンサを例にし、以下、実施の形態2を用いて、本発明の請求項3から15に記載の発明について説明する。
【0043】
図1は、同実施の形態2における導電体層形成後のセラミックグリーンシートの断面図である。尚、同実施の形態2におけるセラミックコンデンサの構成は前記従来例を示す図2と共通であり、ここでは詳細な説明を省く。
【0044】
図1において、13はキャリアフィルムであり、11は前記キャリアフィルム13の上面に形成したセラミックグリーンシート、12は前記セラミックグリーンシート11の上面に形成した導電体層である。
【0045】
以下に本発明の実施の形態2における積層セラミックコンデンサの製造方法を、図面を参照しながら説明する。
【0046】
まず、ニッケル粉末100重量部を、水溶性ポリビニルアルコール系樹脂が6重量部、エチレングリコールが6重量部、高級脂肪酸が0.5重量部、D−グルコースが4重量部、純水30重量部とからなるビヒクルに充分に分散させた後、ニッケルの重量含有率が60%となるよう純水を加え攪拌した後、5ミクロンのフィルターを用いて濾過を行い、粘度0.8Pa・sのグラビア印刷用導電性水性インキを得た。この時、用いる水溶性ポリビニルアルコール系樹脂は、その平均重合度が1500、けん化度が85mol%のものである。
【0047】
ここで作製したグラビア印刷用導電性水性インキにおける各種添加剤について説明する。
【0048】
本発明により提案するグラビア印刷用導電性水性インキには、可塑剤として、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等のグリコール類またはトリオール類の添加が有効的である。これにより、形成する導電体層12に可塑性を付与することができ、導電体層12に柔軟性を与え、塗膜のヒビ割れ等の不良を防止し、かつ導電体層12とセラミックグリーンシート11との接着力を高めることができる。これにより、導電体層12とセラミックグリーンシート11間での接着不良をなくすることができ、デラミネーションやヒビ等の構造不良の発生を防止し、静電容量のばらつきが少なく電気特性が安定した積層セラミック電子部品を製造できるという効果がある。
【0049】
添加する可塑剤については、各種グリコール類、トリオール類を検討したところ、特に、エチレングリコールを可塑剤として用い、樹脂成分に対し、50〜150重量部添加することにより、導電体層12とセラミックグリーンシート11との接着強度を最も強くできるという結果が得られたため、本実施形態におけるグラビア印刷用導電性水性インキの配合組成は、上記の通りとした。
【0050】
また、本発明により提案するグラビア印刷用導電性水性インキには、分散剤としてカルボン酸類の添加が有効的である。カルボン酸のカルボキシル基が、Ni粉末表面に吸着することにより、インキ中でのNi粉末の分散性がより向上し、品質が安定した導電性水性グラビアインキを得ることができるとともに、これを積層セラミック電子部品の内部電極用として用いることにより、電気特性がより安定した信頼性の高い積層セラミック電子部品を製造できる。
【0051】
特に、カルボン酸類としてオレイン酸、リノール酸、リノレン酸等の高級脂肪酸を添加することにより、Ni粉末のインキ中での分散性をさらに良好に保つことができる。この時、高級脂肪酸を必要以上に添加することは好ましくない。高級脂肪酸の添加量の増加とともにインキの粘度が上昇し、良好な印刷適性を得にくくなるからである。
【0052】
鋭意検討の結果、添加量としては、Ni粉末重量に対して0.1〜1.0重量%が望ましいという結果が得られたため、本実施形態におけるグラビア印刷用導電性水性インキの配合組成は、上記の通りとした。
【0053】
また、本発明により提案するグラビア印刷用導電性水性インキには、単糖類、または二糖類、あるいはそれらの混合物を添加することも効果的である。形成する導電体層12に充分な接着性を付与するためには、インキ中の樹脂含有量を増加させるという方法が考えられるが、良好な印刷性を確保するためにはその増加量には限界がある。インキ中の樹脂量を多くしすぎると、インキ粘度が上昇し、またインキの構造粘性が強くなるため、版かぶりがより発生しやすくなったり、場合によっては印刷そのものが不能となってしまう場合がある。樹脂成分のかわりに、グルコース、フルクトース、マルトース、スクロース、ガラクトース等の単糖類や二糖類またはそれらの混合物をインキに添加することにより、インキの粘度を大きく上昇させることなく、導電体層12の接着性を強くすることができ、セラミックグリーンシート11との接着強度をより強くすることができるのである。また、本発明で提案するグラビア印刷用導電性水性インキは純水を溶剤主成分としているため、水溶性に優れた単糖類や二糖類の添加が効果的に作用するものである。これにより、導電体層12とセラミックグリーンシート11間での接着不良をなくすることができ、デラミネーションやヒビ等の構造不良の発生を防止し、静電容量のばらつきが少なく電気特性が安定した積層セラミック電子部品を製造できるという効果がある。
【0054】
また、本発明で提案するグラビア印刷用導電性水性インキには、必要に応じて防腐剤、防カビ剤、消泡剤、レベリング剤、その他の各種添加剤を加えることも可能である。
【0055】
次に、これとは別に、チタン酸バリウム等の誘電体材料粉末に、バインダ成分としてポリビニルブチラール、可塑剤成分としてフタル酸エステル、溶剤成分として酢酸ブチル等を加え混合してスラリーを作製し、前記スラリーをドクターブレード法を用いてポリエチレンテレフタレート製のキャリアフィルム13の上面に塗布して乾燥し、厚み13μmのセラミックグリーンシート11を作製した。
【0056】
次に、前記セラミックグリーンシート11上に市販のグラビア印刷装置を用い、前記グラビア印刷用導電性水性インキにより、60m/分の印刷速度で2000mの連続印刷を行い、所定のパターン形状の導電体層12を形成した。この時、印刷時の版かぶり、ドクター筋等の印刷不具合の発生状況を確認したところ、印刷初期から印刷終了時に至るまでそれら印刷不具合の発生はなく、良好に印刷がなされていることを確認した。
【0057】
また、形成された導電体層の状態を確認したところ、ほぼ所定のパターン形状にて印刷がなされているとともに、ほぼ均一な厚みで印刷がなされていることを確認した。さらに導電体層12の形成されたセラミックグリーンシート11を詳細に観察したところ、セラミックグリーンシート11が膨潤してしまったり、セラミックグリーンシート11中の樹脂成分が溶解してしまうという現象は見られず、セラミックグリーンシート11にピンホールや、亀裂といった欠陥は検出されなかった。
【0058】
これは、本実施形態におけるセラミックグリーンシート11の樹脂主成分であるポリビニルブチラールは水に対し難溶性であるため、本発明による水を溶剤主成分としたインキをグラビア印刷工法により直接セラミックグリーンシート11上に印刷しても、ポリビニルブチラールを膨潤させたり溶解させたりすることがほとんどなく、また、スクリーン印刷工法での場合のように、印刷時にセラミックグリーンシート11に大きなシェアが加わることがなく、その結果セラミックグリーンシート11にピンホールや亀裂を発生させることなく導電体層12を形成できるものである。特に、用いるセラミックグリーンシート11の厚みがより薄い場合には、その効果は顕著である。
【0059】
また、本実施形態においては、保温機能の備わったインキ循環装置を用い、グラビア印刷用導電性水性インキを40℃に維持しながら、グラビア印刷工法により導電体層12の形成を実施した。こうすることにより、印刷時のインキの粘度を安定させることができるとともに、インキ中の樹脂成分の溶解性が増し、連続印刷においても、版かぶり等の不具合の発生をより低減させることができるよう配慮したものである。
【0060】
次に、上記作製したキャリアフィルム13上の導電体層12が形成されたセラミックグリーンシート11を積層ブロック作製用の支持体上の所定の位置に導電体層12面を支持体側にして配置し、その後前記キャリアフィルム13側から加熱、加圧した後に前記キャリアフィルム13を剥離し、積層を行った。これを複数回繰り返し所望層数の積層ブロックを完成させた。
【0061】
この時、市販の加湿器を改造した、水蒸気がノズルから吐出する機構を設けた装置により、加熱圧着する直前のセラミックグリーンシート11上に形成された導電体層12に水蒸気を吹き付けることにより導電体層12に水分を吸着させる処理を行いながら、積層、圧着を繰り返し、積層ブロックを作製した。
【0062】
これは、導電体層12中の水溶性樹脂成分に水分を吸着させることにより、導電体層12の接着性を向上させ、積層後のセラミックグリーンシート11と導電体層12間の接着強度が増すことによる、層間の剥離や、接着不良に起因する焼成後チップでの構造不良の発生を抑制する効果をねらったものである。これと同様のメカニズムに基づき、積層時の環境を高湿度に保つという方法も考えられるが、その場合、積層設備等に錆が発生しやすくなるなどの不具合が生じるため上記の方法としたものである。
【0063】
その後完成した積層ブロックを所望の寸法に切断した後、焼成して積層体22を形成しこの積層体22の両端面に露出した内部電極24の端部と電気的に接続するように銅を主成分とした外部電極25用のペーストを塗布、焼き付けし、積層セラミックコンデンサを完成させた。
【0064】
次に、前記のように本発明の実施の形態の積層セラミック電子部品の製造方法で形成した積層セラミックコンデンサと従来の製造方法で形成した積層セラミックコンデンサとをヒビやデラミネーション等の構造欠陥不良の発生率、および高温負荷寿命試験1000時間後における絶縁抵抗値劣化素子の発生率を比較し(表2)に示す。
【0065】
ここで、積層セラミック電子部品完成品1000ヶの外観を顕微鏡観察により検査して外観構造不良数をカウントしこの発生率を示し、積層セラミック電子部品100ヶの内部断面を顕微鏡観察により検査し内部構造不良の発生数をカウントし、さらに積層セラミック電子部品100ヶの高温負荷寿命試験1000時間の絶縁抵抗値劣化素子の発生数をカウントし、これら発生率を示した。
【0066】
【表2】
【0067】
(表2)に示すように、本発明の方法では、完成品外観、内部構造の検査で構造欠陥不良が発生しておらず、また、高温負荷寿命試験においても絶縁抵抗値劣化が検出されず、比較例と比べて良好な結果が得られていることがわかる。
【0068】
以上のように、本実施のグラビア印刷用導電性水性インキを用いることにより、良好な印刷適性が得られるとともに、セラミックグリーンシートと導電体層の接着を確実に行うことができ、ヒビやデラミネーション等の構造欠陥不良の少ない、信頼性の高い積層セラミック電子部品を得ることができた。
【0069】
なお、本実施の形態において、用いるセラミックグリーンシートの厚みがより薄くなると、水溶性ポリビニルアルコール系樹脂の平均重合度を1500以下にする構成や、水溶性ポリビニルアルコール系樹脂のけん化度を70〜90mol%にする構成は、非常に効果的である。
【0070】
すなわち、セラミックグリーンシートの厚みが形成する導電体層と比較してある程度厚い場合は、セラミックグリーンシート上に形成した導電体層に厚みにばらつきが発生するということが生じても、導電体層厚みばらつきによる積層時の加圧ムラをセラミックグリーンシートの圧縮性により吸収し、セラミックグリーンシートと導電体層との接着不良が抑制され、構造不良発生に対する影響はほとんど起こり難かったが、近年の薄層化による大容量化にともない、用いるセラミックグリーンシートの更なる薄層化が進むと、特に10μm以下になると、導電体層厚みにばらつきがある場合、構造不良発生に対する影響は無視できなくなり、導電体層を良好に形成することが非常に重要なポイントとなる。
【0071】
そこで、上述したような水溶性ポリビニルアルコール系樹脂の平均重合度を1500以下にしたり、あるいは水溶性ポリビニルアルコール系樹脂のけん化度を70〜90mol%にすることにより、形成する導電体層の厚みを均一にし、良好な印刷状態を得ることができるため、薄層化が進んでも非常に良好な積層セラミック電子部品の製造を行うことができるものである。さらには、本実施の形態のように、導電体層形成時にセラミックグリーンシートに含有する樹脂成分に対して導電性インキ中の溶剤成分が悪影響を及ぼさない本発明で提案するグラビア印刷用導電性水性インキを用いることは、セラミックグリーンシートの厚みがより薄くなった場合でも非常に良好な電気特性を有する積層セラミック電子部品を製造することに効果的である。
【0072】
また、本実施の形態では積層セラミックコンデンサの製造方法を例に説明したが、積層構造を有する積層バリスタ、積層コイル及び多層基板等のセラミック電子部品の製造方法にも本発明を適用することができるものである。
【0073】
【発明の効果】
以上のように本発明は、金属主成分がニッケル粉末であり、樹脂主成分が水溶性ポリビニルアルコール系であり、溶剤主成分が水とからなるグラビア印刷用導電性水性インキにおいて、前記ポリビニルアルコール系樹脂は、その平均重合度が1500以下であることを特徴とするグラビア印刷用導電性水性インキを用いることにより、版かぶりやドクター筋等の印刷不具合のない良好な印刷適性が得られるとともに、これにより形成した導電体層は、セラミックグリーンシートとの接着を容易にかつ確実に行うことができるため、ヒビやデラミネーション等の構造欠陥不良を低減し電気特性が良好で信頼性の優れた積層セラミック電子部品を得ることができるという効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるセラミックグリーンシートの断面図
【図2】積層セラミックコンデンサの断面図
【符号の説明】
11 セラミックグリーンシート
12 導電体層
13 キャリアフィルム
22 積層体
23 誘電体セラミック層
24 内部電極
25 外部電極
Claims (15)
- 金属主成分がニッケル粉末であり、樹脂主成分が水溶性ポリビニルアルコール系であり、溶剤主成分が水とからなるグラビア印刷用導電性水性インキにおいて、前記水溶性ポリビニルアルコール系樹脂は、その平均重合度が1500以下であることを特徴とするグラビア印刷用導電性水性インキ。
- 金属主成分がニッケル粉末であり、樹脂主成分が水溶性ポリビニルアルコール系であり、溶剤主成分が水とからなるグラビア印刷用導電性水性インキにおいて、水溶性ポリビニルアルコール系樹脂のけん化度が70〜90mol%であることを特徴とするグラビア印刷用導電性水性インキ。
- 可塑剤として、グリコール類またはトリオール類が添加されていることを特徴とする請求項1または2に記載のグラビア印刷用導電性水性インキ。
- 可塑剤として、エチレングリコールが樹脂成分重量に対して50〜150重量%添加されていることを特徴とする請求項3に記載のグラビア印刷用導電性水性インキ。
- 分散剤として、カルボン酸類が添加されていることを特徴とする請求項1または2に記載のグラビア印刷用導電性水性インキ。
- カルボン酸類として高級脂肪酸がNi粉末重量に対して0.1〜1.0重量%添加されていることを特徴とする請求項5に記載のグラビア印刷用導電性水性インキ。
- 添加剤として、単糖類、または二糖類、あるいはそれらの混合物が添加されていることを特徴とする請求項1または2に記載のグラビア印刷用導電性水性インキ。
- バインダーとして水に不溶、あるいは難溶性の樹脂を主に含有するセラミックシート上に、グラビア印刷により内部電極となる導電体層を形成するためのグラビア印刷用導電性水性インキにおいて、金属主成分がニッケル粉末であり、樹脂主成分が水溶性ポリビニルアルコール系であり、溶剤主成分が水であることを特徴とするグラビア印刷用導電性水性インキ。
- 水溶性ポリビニルアルコール系樹脂は、その平均重合度が1500以下であることを特徴とする請求項8に記載のグラビア印刷用導電性水性インキ。
- 水溶性ポリビニルアルコール系樹脂のけん化度が70〜90mol%であることを特徴とする請求項8に記載のグラビア印刷用導電性水性インキ。
- セラミックグリーンシートと内部電極層が交互に積層されてなる積層セラミック電子部品の製造方法において、バインダーとして水に不溶、あるいは難溶性の樹脂を主に含有するセラミックグリーンシート上に、金属主成分がニッケル粉末であり、樹脂主成分が水溶性ポリビニルアルコール系であり、溶剤主成分が水とからなるグラビア印刷用導電性水性インキを用い、グラビア印刷工法により内部電極となる導電体層を形成する工程を有することを特徴とする積層セラミック電子部品の製造方法。
- 水溶性ポリビニルアルコール系樹脂は、その平均重合度が1500以下であることを特徴とする請求項11に記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
- 水溶性ポリビニルアルコール系樹脂のけん化度が70〜90mol%であることを特徴とする請求項11に記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
- 室温より高温に維持されたグラビア印刷用導電性水性インキを用いて、グラビア印刷工法により内部電極となる導電体層を形成することを特徴とする請求項11に記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
- セラミックグリーンシート上に形成された導電体層に、水蒸気を吹き付けることにより導電体層に水分を吸着させる前処理を行い、その後に積層、圧着を繰り返すことにより積層ブロックを作製することを特徴とする請求項11に記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
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