JP2004303074A - 画像形成装置及びサーバとその制御方法、プログラム及び記憶媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】画像形成装置において、ユーザ独自の変更を防止して、メーカの保証する正規のプログラムが更新された画像形成装置を提供することができなかった。
【解決手段】ホストマシンと通信可能に接続され、画像形成動作を制御する第1のプログラムを記憶する記憶部を備える画像形成装置の制御方法であって、前記ホストマシンから送信される、前記画像形成動作を制御するための第2のプログラムであって暗号化されたプログラムを受信する受信工程と、前記受信された、暗号化された第2のプログラムを復号する復号工程と、前記記憶部に記憶されたプログラムを、前記復号工程により復号された第2のプログラムにより書き換える書き換え工程とを備える。
【選択図】図3
【解決手段】ホストマシンと通信可能に接続され、画像形成動作を制御する第1のプログラムを記憶する記憶部を備える画像形成装置の制御方法であって、前記ホストマシンから送信される、前記画像形成動作を制御するための第2のプログラムであって暗号化されたプログラムを受信する受信工程と、前記受信された、暗号化された第2のプログラムを復号する復号工程と、前記記憶部に記憶されたプログラムを、前記復号工程により復号された第2のプログラムにより書き換える書き換え工程とを備える。
【選択図】図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成動作を制御するためのプログラムを更新可能な画像形成装置及びその制御方法並びに制御プログラムと、当該画像形成装置に対してプログラムを提供するサーバ及びその制御方法並びに制御プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
レーザービームプリンタなど電子写真方式を採用する画像形成装置は、制御用プログラムとしての電子写真プログラムを実行することにより、電子写真処理を行っている。
【0003】
プリンタが本来有する電子写真プログラムが古くなった場合には、画像形成装置に搭載されるプロセスカートリッジが備えるメモリに、より新しい電子写真プログラムを記憶せしめ、当該メモリからより新しい電子写真プログラムを読み込んでプリンタ本体内の古い電子写真プログラムをバージョンアップすることが可能である(例えば、特許文献1)。
【0004】
また、プリンタに接続されたオプション(例えば、パーソナルコンピュータ(PC)やデジタルカメラ等)に識別子を設け、識別子に応じて接続されたオプションに最適の電子写真プログラムをネットワークを介して所定のサーバへ要求し、プリンタ本体の電子写真プログラムをバージョンアップすることも可能である(例えば、特許文献2)。
【0005】
他方、電子写真プログラムは不具合があった場合や新機能の追加があった場合などに随時修正され、サービスマンの手によって書換られる。このとき、サービスマンは専用の治具を用意し、1台1台書換に回るなど手間がかかり、設備費、人件費の増加をまねく。そこで通信を介して、画像形成装置に新たな電子写真プログラムを送信し、画像形成装置の制御プログラムを書換える方法が考えられる。
【0006】
しかし、ホストマシンやサーバから通信ラインを介して提供されるデータを利用して電子写真プログラムを更新する場合には、通信ラインを流れる信号をモニタすることで電子写真プログラムの解析が可能となってしまう。
【0007】
このような場合、解析された電子写真プログラムを基にユーザ独自の変更を施した電子写真プログラムが作成され、画像形成装置の電子写真プログラムが書き換えられてしまうおそれがある。
【0008】
もし、上記のような電子写真プログラムの書き換えが行われた場合には、メーカーにより検証されていない電子写真プログラムが使用されることとなり、画像形成装置の機能を十分に引き出せなくなる可能性がある。
【0009】
【特許文献1】
特開平11−78171号公報
【0010】
【特許文献2】
特開2002−120438号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来はユーザ独自の変更を防止して、画像形成装置においてメーカの保証する正規のプログラムによる更新を保証することができなかった。
【0012】
そこで、本発明の目的はかかる問題を解決し、ユーザによる独自の変更を防止し、メーカの保証する正規のプログラムにより画像形成装置内のプログラムの更新を可能とすることである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために本発明は、ホストマシンと通信可能に接続され、画像形成動作を制御する第1のプログラムを記憶する記憶部を備える画像形成装置の制御方法であって、前記ホストマシンから送信される、前記画像形成動作を制御するための第2のプログラムであって暗号化されたプログラムを受信する受信工程と、前記受信された、暗号化された第2のプログラムを復号する復号工程と、前記記憶部に記憶されたプログラムを、前記復号工程により復号された第2のプログラムにより書き換える書き換え工程とを備える。
【0014】
また本発明は、ネットワークを介して画像形成動作を制御するプログラムを提供するサーバと接続された画像形成装置の制御方法であって、前記サーバから、前記プログラムのバージョンアップを行うか否かの問合せを受付ける工程と、前記問合せに対応してバージョンアップの実行の可否を判定する判定工程と、前記判定工程において、前記バージョンアップを実行すると判定された場合に、前記サーバに対して、暗号化された前記プログラムの送信を要求する要求工程と、前記要求に対応して前記サーバから送信される前記暗号化されたプログラムを受信する工程とを備える。
【0015】
さらに本発明は、画像形成装置とネットワークを介して接続し通信可能なサーバの制御方法であって、前記画像形成装置における画像形成動作を制御するプログラムのバージョンを判定するバージョン判定工程と、前記バージョンが最新バージョンでないと判定された場合に、前記画像形成装置に対して、最新バージョンに対応し、かつ、暗号化された前記プログラムを送信するプログラム送信工程とを備える。
【0016】
【発明の実施の形態】
【第1の実施形態】
図1は電子写真技術を用いた画像形成装置としてのレーザプリンタの一般的な概要図である。図1において、101は静電潜像担持体たる感光ドラムであり、該感光ドラム101の上方には該感光ドラム101の表面を一様に帯電せしめる帯電ローラ102が該表面に当接している。該帯電ローラ102の当接位置よりも上記感光ドラム101の回転方向下流側の帯電された表面には発光手段によって光ビーム103が照射されるようになっている。
【0017】
該発光手段は、光ビーム103を発する半導体レーザ104と、該光ビーム103を上記表面上に走査せしめるスキャナ105と、該光ビーム103を上記表面でスポットを形成するように調整する光学レンズ106から構成されており、画像データに基づいて光ビーム103を照射することによって上記表面に静電潜像を形成せしめる。該静電潜像は、上記光ビーム103の照射位置よりもさらに上記感光ドラム101の回転方向下流側で該感光ドラム101に当接するように配設された現像装置107によってトナー像として現像される。
【0018】
該トナー像は、上記感光ドラム101の下方で該感光ドラム101に対向するように配設された転写ローラ108によって転写材たる用紙P上に転写される。
該用紙Pは上記感光ドラム101の前方(図1において右側)の用紙カセット109内に収納されているが、手差しでも給紙が可能である。該用紙カセット109端部には、給紙ローラ110が配設されており、該用紙カセット109内の用紙Pを搬送路117へ送り込む。
【0019】
上記給紙ローラ110と上記転写ローラ108の間の搬送路117中には用紙Pの斜行補正並びに感光ドラム101上の画像形成と用紙搬送の同期をとるためのレジストローラ111が配設されており、上述した転写位置へ所定のタイミングで用紙Pを送り込む。なお、上記レジストローラ111と給紙ローラ110の間には、レジスト紙有無検知センサ112が配設されており用紙Pの有無を検知するようになっている。
【0020】
以上のようにして、未定着トナー像を転写された用紙Pはさらに感光ドラム101後方(図1において左側)の定着装置へと搬送される。該定着装置は内部に定着ヒータ(図示せず)を有する定着ローラ113と該定着ローラ113に圧接するように配設された加圧ローラ114で構成されており、転写部から搬送されてきた用紙Pを上記定着ローラ113と加圧ローラ114の圧接部にて加圧しながら加熱することにより用紙P上の未定着トナー像を定着せしめる。
【0021】
該圧接部の後方には該圧接部から用紙Pが排出されることを確認する排紙紙有無検知センサ115が配設されている。さらに、該排紙紙有無検知センサ115の後方には排紙ローラ116が配設されており、定着された用紙Pを排出せしめる。
【0022】
次に、このような機構を有する画像形成装置の制御部について図2に基づいて説明する。図2において、201は本電子写真プリンタの外部に配設されたホストコンピュータで、ユーザ等の操作により作成された画像コードデータをパラレルあるいはシリアルのデータとして通信回線202を通してコントローラ203へ送出する。
【0023】
該コントローラ203は、CPU220とプログラムの納められているROM221とメモリであるRAM222から構成されている。上記ホストコンピュータ201から送出されてきた画像コードデータを展開してプリンタへ送出すべき画像情報に変換すると共に、プリンタ制御部204に対しコマンドを指示したり、プリンタ制御部からの内部データをステータスとして読み取ったり、プリンタ制御部にプリント開始要求や予給紙要求を行う。
【0024】
また、上記コントローラ203は画像出力タイミングとプリンタ内の用紙搬送との同期をとるための同期信号の制御も行うものであり、プリンタ内部に存在する場合とホストコンピュータ内に存在する場合がある。
【0025】
また、上記プリンタ制御部204には、プリンタの様々なモード設定(例えば画像域のマージン設定など)をユーザが操作するためのオペレーションパネル205が接続されている。
【0026】
上記ホストコンピュータ201と接続された上記コントローラ203は、上述したようにプリンタ制御部204とのデータの送受信を行う。該プリンタ制御部204は図1の各機構部の駆動/停止のタイミング制御及び各センサの入力情報を読み取るため、搬送系駆動部206、高圧系駆動部207、光学系駆動部208、定着ヒータ制御部209、及び、センサ入力部210と接続されている。
【0027】
先ず、搬送系駆動部206は、各種モータ211及び各種ローラ212の駆動/停止を、次に、高圧系駆動部207は、帯電213、現像214、転写215の駆動/停止をそれぞれプリンタ制御部204の指示に基づいて行う。また、光学系駆動部208は、レーザ104、スキャナ105の駆動/停止を、さらに、定着ヒータ制御部209は、定着ヒータ216の駆動/停止をそれぞれプリンタ制御部204の指示に基づいて行うようになっている。
【0028】
そして、センサ入力部210は、レジスト紙有無検知センサ112及び排紙紙有無検知センサ115の情報を読み取り、プリンタ制御部204へ情報を提供するセンサ入力部である。
【0029】
プリンタ制御部204は制御ユニット(CPU217)と記憶装置(ROM218)とメモリ(RAM219)から構成されており、ROM218はEEPROMやフラッシュROMが使用されている。電子写真プログラムや書換プログラムはROM218に記憶されており、不具合の発見や仕様を追加する際には書換えが可能である。
【0030】
通常は、電源を投入すると電子写真プログラムが動作し印字動作が可能になっているが、動作プログラム選択手段として電子写真プログラム書換え指示コマンドが、ホストコンピュータ201から通信ライン202を介してコントローラ203へ、さらにプリンタ制御部204との通信ラインであるコマンド217上に送られると、プリンタ制御部204のCPU217は動作プログラムを電子写真プログラムから書換えプログラムに切り替える。
【0031】
不具合の修正や新機能の追加など、それ以前までの電子写真プログラムに修正が加えられた電子写真プログラム(以下、第2の電子写真プログラムと略す。)が、暗号化されて、ホストコンピュータ201から通信ライン202を介してコントローラ203へ送られてくると、コントローラ203では受信した暗号化されている第2の電子写真プログラムを、プリンタ制御部204との通信ラインであるコマンド217上に送る。
【0032】
なお、ホストコンピュータ201は、インターネットに接続されている場合は、インターネットを介して所定のサーバからダウンロードすることにより、最新のバージョンの電子写真プログラムを取得しても良いし、電子写真プログラムがフロッピー(登録商標)ディスクやCD−ROMなどの記録メディアを利用して提供される場合には、当該メディアから取得してもよい。
【0033】
プリンタ制御部204は、電子写真プログラム書換え指示コマンドを受信するとプログラムカウンタをROM218上の書換プログラムの保存されているROM領域に設定し、書換プログラムを実行する。書換プログラムが実行されると、まずROM218上の、電子写真プログラムを格納するために予め設定された領域をクリアする処理を実行する。このクリア動作により、所定の修正・追加が行われて第2の電子写真プログラムとなる以前の電子写真プログラム(以下、第1の電子写真プログラムと略す。)が消去される。コントローラ203と通信ライン217、218を介して暗号化されている第2の電子写真プログラムを受信し、復号化アルゴリズムを用いて復号化した後、ROM218上の電子写真プログラムの格納領域に順次保存していく。なお、電子写真プログラムの格納領域は、電子写真プログラムに施される修正や追加を考慮して所定のサイズに設定される。
【0034】
第2の電子写真プログラムを全て書換え終了したら、書換え終了を示すコードをプリンタ制御部204から通信ライン218を介してホストコンピュータ201へ伝えて終了する。
【0035】
その後はプログラムカウンタを第2の電子写真プログラムが保存されている領域に設定し、第2の電子写真プログラムを実行する。
【0036】
図3のフローチャートを用いて説明する。
【0037】
プリンタ制御部204はコントローラ203からのコマンド217受信待ちを行う(S301)。コマンド217を受信すると、通信パリティのエラーチェックを行う(S302)。エラーが検出されるとエラーステータスをコントローラ203に返信し(S306)、コマンド受信待ちに戻る。
【0038】
エラーが検出されなかった場合、受信したコマンドが書換指示コマンドであるか否かを判断する(S303)。書換指示コマンド以外のコマンドの場合は、各コマンドに対応した処理を行う(S304)。書換指示コマンドであった場合、現在、印字動作中などで書換が実行できない状態にないかを判断する(S305)。
【0039】
書換実行不可能状態であった場合、エラーステータスを返信し(S306)、コマンド受信待ちに戻る。書換実行可能状態であった場合、ステータスを返信し(S307)、書換実行モードに移行する。暗号化されている第2の電子写真プログラムは所定バイト数毎(例えば、16バイト)にデータの復号化を行う必要がある。そこでまず、受信データカウンタを0にし、書換アドレスを書換のスタートアドレスに設定する(S308)。このスタートアドレスとは、電子写真プログラムの格納領域のスタートアドレスに相当する。
【0040】
書換データの受信を待ち(S309)、書換データを受信すると受信データをバッファに保存すると共に受信データカウンタを更新する(S310)。受信データカウンタが所定値に達したかをチェックし(S311)、所定値に達していなければ継続コードをステータスとして返信する(S316)。
【0041】
所定バイト数のデータを受信すると、バッファに蓄えられたデータの復号化を行う(S312)。このときデータの暗号化−復号化アルゴリズムは、DESなどの公開アルゴリズム形の暗号アルゴリズムを用いてもよいし、秘密アルゴリズム形のオリジナルの暗号アルゴリズムを用いてもよい。受信データを復号化すると、復号化したデータを書換アドレスから順次書き換える(S313)。
【0042】
書換アドレスを更新し(S314)、更新後のアドレスが書換終了アドレスを越えたかチェックする(S315)。終了アドレスに達していない場合、継続コードをステータスとして返信する(S316)。終了アドレスを越えており、全ての書換が終了したと判断できた場合、終了コードをステータスとして返信し(S316)、書換動作を終了する。
【0043】
なお、上記ホストコンピュータ201から送信され、プリンタ制御部204が受信する受信データのトータルサイズは、電子写真プログラムの格納領域のサイズに対応したものとなる。即ち、電子写真プログラムの格納領域のサイズよりも第2の電子写真プログラムのデータサイズが小さい場合には、書き換え処理が終了するまで(即ち、終了アドレスに到達し、継続コードが返信されなくなるまで)所定のデータ(例えば、FF)がホストコンピュータ201から送信される。
【0044】
よって、プリンタ制御部204では、第2の電子写真プログラムの実データのサイズを認識していなくても、受信データを復号し書き込んでいくだけで、確実に第2の電子写真プログラムを当該格納領域に保存することが可能となる。また、書き換え処理の終了判断も、第2の電子写真プログラムのデータサイズとは無関係に終了アドレスに到達したか否かにのみ基づいて行うことができる。従って、第2の電子写真プログラムのデータサイズについてのホストコンピュータ201からの通知も不要となる。
【0045】
上記の説明では、プリンタ制御部204において受信データの復号を行う場合を説明したが、これに限らずコントローラ203において暗号化された第2の電子写真プログラムを受信した時点でコントローラ203に設けられた復号化アルゴリズムを用いて第2の電子写真プログラムの復号化を行い、プリンタ制御部204に送信してもよい。この場合は、図3に示すプリンタ制御部204の制御フローチャートにおいてS312が省略された形となる。
【0046】
このように、本実施形態によれば、第1の電子写真プログラムを第2の電子写真プログラムへ書き換える際に、ホストからの送信時点において第2の電子写真プログラムが暗号化されており、また、暗号化された第2の電子写真プログラムの復号は、画像形成装置内において実行される。よって、ユーザを含めた第三者が通信ラインを流れる信号をモニタすることによる電子写真プログラムの解析することを効果的に防止することができる。
【0047】
併せて、解析された電子写真プログラムを基に当該第三者による独自の変更を施した電子写真プログラムが作成されることも無くなるので、メーカーにより検証されていない電子写真プログラムが使用されて、画像形成装置の機能を十分に引き出せなくなるといった弊害を効果的に排除することができる。
【0048】
【第2の実施形態】
事業所内に敷設されたLAN(ローカル・エリア・ネットワーク)に接続して画像形成装置を運用する場合、LANに複数の画像形成装置や複数のPCを接続し、必要に応じて出力先を変更したりすることにより、大量の印刷ジョブが集中することを避けることが可能になっている。LANはさらにインターネットに接続することにより事業所外に設置されたサーバへのアクセスが可能であり、PCを用いて画像形成装置に最適のプリンタドライバをダウンロードしてユーザが自由にバージョンアップを行ったりしている。
【0049】
インターネットとは、研究機関、公共機関、企業などに敷設したLAN同士を、WAN(ワイド・エリア・ネットワーク)の技術を用いて相互に常時接続して構築されたネットワークの集合物であり、自然発生的に全世界を網羅する規模で発展したネットワークである。インターネット上で使用されるプロトコル(TCP/IP)により通信可能なノードであればインターネットに接続可能であり、接続されたノード同士は各ノードを互いに識別して通信が可能である。
【0050】
本発明では、電子写真プログラムバージョン管理システムサーバと画像形成装置がそれぞれノードに対応する。図4はネットワーク接続の様子を表している。
図4(a)のユーザLAN401と図4(b)のメーカLAN406はWANの技術を用い、ネットワーク接続されている。
【0051】
(a)のユーザLAN401の内部では各種PC405やプリンタサーバ404、画像形成装置403がイーサネット(登録商標)402に接続されて使用されている。(b)のメーカLAN406の内部では各種PC409と共に電子写真プログラムのバージョン管理システムサーバ407がイーサネット(登録商標)408を介して接続されている。
【0052】
画像形成装置403は、コントローラ内に保持したドメイン名、サーバ名、パスからなるURL(ユニバーサル・リソース・ロケータ)を利用し、バージョン管理システムサーバ407との間で通信を確立する。バージョン管理システムサーバ407には、画像形成装置403を集荷する際に書き込まれている電子写真プログラムのバージョン情報と画像形成装置を固有に識別するための製造番号(または、シリアルナンバー)が対となって保存されている。
【0053】
ここで、バージョン管理システムサーバ407の構成の一例を図7を参照して説明する。
【0054】
CPU701は、ROM702、RAM703、または、内部記憶装置707に記憶されたプログラムに従って、バージョン管理システムサーバ407全体の動作を制御するものである。ROM702は、CPU701の制御プログラム等を格納している。RAM703は、一時的にプログラムなどを記憶し処理を高速に動作させるためのものである。
【0055】
704は、WAN410を介して画像形成装置403などと通信するための通信手段としての通信インタフェースである。705は、画像形成装置403において利用されている電子写真プログラムに関する情報を管理するためのバージョン管理テーブルであり詳細は後述する。
【0056】
内部記憶装置707には、オペレーティング・システム(OS)や画像形成装置403のバージョンを判定するためのプログラム、画像形成装置403へバージョンアップの有無を問い合わせるためのプログラム、画像形成装置403へ電子写真プログラムを送信するためのプログラムの他、各種アプリケーションプログラムや、ウェブブラウザソフト、表示用オブジェクト等が更に格納されている。708はバスである。
【0057】
バージョン管理システムサーバ407における電子写真プログラムのバージョン情報と製造番号とを対として格納するバージョン管理テーブルの例を図5に示す。図5に示すように、製造番号501とバージョン情報502とが対となり、例えば、製造番号LBP010ではバージョン3.1.1の電子写真プログラムが現在使用されていることが分かる。なお、図5における製造番号及びバージョン情報の特定の仕方は、あくまで本実施形態の説明のために簡略化したものであって、本発明の実施に当たって、製造番号及びバージョン情報が図5に示すように管理されることを意図するものではない。
【0058】
また、当該テーブルには、製造番号とバージョン情報以外の情報をも登録しても良い。例えば、図5に示すように現在のバージョンに更新された日付503やユーザの利用するメールアドレス504の他、プリンタサーバのIPアドレス505などを格納しても良い。
【0059】
また、バージョン管理システムサーバ407に保存されているバージョン情報は、通信を介してバージョンアップを行った際には同時に更新され、バージョン情報と製造番号の対は、常に最新の画像形成装置403の状態を表すものとなっている。
【0060】
本実施形態に対応して画像形成装置403が、バージョン管理システムサーバ407との通信において、電子写真プログラムの書き換えを行う際の処理を図6に示すフローチャートを参照して説明する。
【0061】
まず、ステップS601において、画像形成装置403は、自己の製造番号を通知してバージョン管理システムサーバ407へ接続要求を行う。バージョン管理システムサーバ407側では、画像形成装置403からの接続要求をステップS602において監視しており、当該接続要求を受付けると、ステップS603においてセッションを確立する。
【0062】
一方の画像形成装置403側でも、セッションを確立し(ステップS604においてYES)、バージョン管理システムサーバ407からのバージョンアップについての問い合わせがあるかどうかをステップS608において監視する。
【0063】
バージョン管理システムサーバ407では、セッション確立後、画像形成装置403の製造番号に基づいて、ステップS605において画像形成装置403が現在使用している電子写真プログラムのバージョンをチェックする。チェックの結果、当該電子写真プログラムが最新のバージョンで合った場合には、ステップS615へ移行してセッションを終了し、電子写真プログラムの書き換え処理を終了する。
【0064】
なお、電子写真プログラムの書き換えとは無関係の他の処理を続けて実行する場合には、ステップS615においてセッションを終了せずに、電子写真プログラムの書き換えに関連する処理のみを終了し、当該他の処理に移行することができるのは言うまでもない。この点は、後述するステップS616におけるセッション終了処理についても同様である。
【0065】
ステップS606において最新バージョンでないと判定された場合には、ステップS607においてバージョンアップの問い合わせを画像形成装置403に対して行う。一方の画像形成装置403では、捨て婦pS608においてこのバージョンアップの問い合わせを受けて、画像形成装置403のユーザに、バージョンアップを行うかどうかをオペレーションパネル205を利用して問い合わせると共に、当該オペレーションパネル205の所定の入力部(例えば、ボタンやスイッチなど)からの入力として、バージョンアップの許可を受付ける。
【0066】
バージョンアップの許可は、ユーザの入力部を介した直接の入力指示に拠らずとも、例えば、予めバージョンアップの問い合わせがあった場合に、画像形成装置403側でバージョンアップを許可(または許否)するように設定しておくことにより対応しても良い。この場合、ユーザは、バージョン管理システムサーバ407との接続手続を行うだけで、電子写真プログラムの書き換え処理を自動的に実行することが可能となる。
【0067】
もし、バージョンアップが許可された場合(ステップS609でYES)には、ステップS610へ移行して、バージョン管理システムサーバ407へ最新バージョンの電子写真プログラムの送信を要求する。一方、バージョンアップが許可されない場合には、ステップS611において現時点におけるバージョンアップを行わない旨を通知するバージョンアップ許否通知をバージョン管理システムサーバ407へ送信する。バージョンアップ許否通知を行った後は、ステップS616に移行してセッションを終了して電子写真プログラムの書き換え処理を終える。
【0068】
バージョン管理システムサーバ407では、電子写真プログラムの要求を受付けると(ステップS612でYES)、ステップS613へ移行して、暗号化された最新バージョンの電子写真プログラムのデータを画像形成装置403へ送信する。一方、バージョンアップ許否通知を受付けた場合には(ステップS612でNO)ステップS615へ移行してセッションを終了して、電子写真プログラムの書き換え処理を終了する。
【0069】
ステップS613において最新バージョンの電子写真プログラムが送信されると、画像形成装置403はステップS614において、送信されたプログラムを受信し、電子写真プログラムの書き換え処理を実行する。ステップS614における処理内容は、図3を参照して第1の実施形態において説明したのと同様であるので、本実施形態では説明を省略する。
【0070】
本実施形態では画像形成装置403より製造番号を送信することで、現在の電子写真プログラムのバージョン情報を検索しているが、画像形成装置403よりバージョン管理システムサーバ407に送信する情報は製造番号に限らず電子写真プログラムのバージョン情報そのものでもよい。
【0071】
また、図5に示すように、現在のバージョンに更新された日付や、ユーザの利用するメールアドレスが格納される場合には、図6のステップS601の処理以前に、電子写真プログラムのバージョンがアップした場合や、最新の更新日から一定期間が経過した場合において、バージョン管理システムサーバ407から、画像形成装置403のユーザへバージョンアップについての情報をメールにより通知してもよい。
【0072】
また、画像形成装置403にグローバルIPアドレスが割り当てられている場合には、バージョン管理システムサーバ407と画像形成装置403とが直接に通信を行い、電子写真プログラムの書き換え処理を行っても良い。この場合、ステップS608と関連して説明したように、デフォルト設定によりバージョンアップの許可されていれば、ユーザが介在を必要とすることなく、電子写真プログラムを書き換えが実行される。この場合、ステップS601における接続要求が、バージョン管理システムサーバ407から行われ、また、ステップS605及びステップS606におけるバージョンチェック処理が接続要求以前に実行されている点を除けば、実質的に図6に示すフローチャートに従って電子写真プログラムの書き換え処理を実行できる。
【0073】
このように、本実施形態では、バージョン管理サーバ側で画像形成装置が現在利用している電子写真プログラムを、画像形成装置の製造番号と、電子写真プログラムのバージョン情報とにより判別し、ユーザの要求に応じて電子写真プログラムの更新を可能とすることができる。従って、ユーザは、自己の利用する画像形成装置の電子写真プログラムを最新のバージョンにアップするために、現在のバージョンを把握する必要が無く、ユーザへの負担を軽減して、より効率的に画像形成装置の機能を向上させることが可能である。
【0074】
また、バージョンアップがいつなされたかを知らずとも、サーバ側からのバージョンアップ通知を受けることが可能となり、より迅速に画像形成装置の機能向上を図ることが可能となる。
【0075】
[その他の実施形態]
なお、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ、インタフェイス機器、リーダ、プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
【0076】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0077】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0078】
【発明の効果】
本発明を用いることにより、ユーザによる独自の制御プログラムの変更を防止し、メーカの保証する正規の制御プログラムを提供すると共に、最新の制御プログラムをユーザに提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に対応する画像形成装置の概要を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に対応する画像形成装置のブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に対応する電子写真プログラムの更新動作処理のフローチャートである。
【図4】本発明の第2の実施形態に対応するネットワーク接続の概要を示す図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に対応するバージョン管理システムサーバ407が管理する情報の一例を示す図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に対応する電子写真プログラムの更新動作処理のフローチャートである。
【図7】本発明の第2の実施形態に対応するバージョン管理システムサーバ407の構成の一例を示す図である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成動作を制御するためのプログラムを更新可能な画像形成装置及びその制御方法並びに制御プログラムと、当該画像形成装置に対してプログラムを提供するサーバ及びその制御方法並びに制御プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
レーザービームプリンタなど電子写真方式を採用する画像形成装置は、制御用プログラムとしての電子写真プログラムを実行することにより、電子写真処理を行っている。
【0003】
プリンタが本来有する電子写真プログラムが古くなった場合には、画像形成装置に搭載されるプロセスカートリッジが備えるメモリに、より新しい電子写真プログラムを記憶せしめ、当該メモリからより新しい電子写真プログラムを読み込んでプリンタ本体内の古い電子写真プログラムをバージョンアップすることが可能である(例えば、特許文献1)。
【0004】
また、プリンタに接続されたオプション(例えば、パーソナルコンピュータ(PC)やデジタルカメラ等)に識別子を設け、識別子に応じて接続されたオプションに最適の電子写真プログラムをネットワークを介して所定のサーバへ要求し、プリンタ本体の電子写真プログラムをバージョンアップすることも可能である(例えば、特許文献2)。
【0005】
他方、電子写真プログラムは不具合があった場合や新機能の追加があった場合などに随時修正され、サービスマンの手によって書換られる。このとき、サービスマンは専用の治具を用意し、1台1台書換に回るなど手間がかかり、設備費、人件費の増加をまねく。そこで通信を介して、画像形成装置に新たな電子写真プログラムを送信し、画像形成装置の制御プログラムを書換える方法が考えられる。
【0006】
しかし、ホストマシンやサーバから通信ラインを介して提供されるデータを利用して電子写真プログラムを更新する場合には、通信ラインを流れる信号をモニタすることで電子写真プログラムの解析が可能となってしまう。
【0007】
このような場合、解析された電子写真プログラムを基にユーザ独自の変更を施した電子写真プログラムが作成され、画像形成装置の電子写真プログラムが書き換えられてしまうおそれがある。
【0008】
もし、上記のような電子写真プログラムの書き換えが行われた場合には、メーカーにより検証されていない電子写真プログラムが使用されることとなり、画像形成装置の機能を十分に引き出せなくなる可能性がある。
【0009】
【特許文献1】
特開平11−78171号公報
【0010】
【特許文献2】
特開2002−120438号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来はユーザ独自の変更を防止して、画像形成装置においてメーカの保証する正規のプログラムによる更新を保証することができなかった。
【0012】
そこで、本発明の目的はかかる問題を解決し、ユーザによる独自の変更を防止し、メーカの保証する正規のプログラムにより画像形成装置内のプログラムの更新を可能とすることである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために本発明は、ホストマシンと通信可能に接続され、画像形成動作を制御する第1のプログラムを記憶する記憶部を備える画像形成装置の制御方法であって、前記ホストマシンから送信される、前記画像形成動作を制御するための第2のプログラムであって暗号化されたプログラムを受信する受信工程と、前記受信された、暗号化された第2のプログラムを復号する復号工程と、前記記憶部に記憶されたプログラムを、前記復号工程により復号された第2のプログラムにより書き換える書き換え工程とを備える。
【0014】
また本発明は、ネットワークを介して画像形成動作を制御するプログラムを提供するサーバと接続された画像形成装置の制御方法であって、前記サーバから、前記プログラムのバージョンアップを行うか否かの問合せを受付ける工程と、前記問合せに対応してバージョンアップの実行の可否を判定する判定工程と、前記判定工程において、前記バージョンアップを実行すると判定された場合に、前記サーバに対して、暗号化された前記プログラムの送信を要求する要求工程と、前記要求に対応して前記サーバから送信される前記暗号化されたプログラムを受信する工程とを備える。
【0015】
さらに本発明は、画像形成装置とネットワークを介して接続し通信可能なサーバの制御方法であって、前記画像形成装置における画像形成動作を制御するプログラムのバージョンを判定するバージョン判定工程と、前記バージョンが最新バージョンでないと判定された場合に、前記画像形成装置に対して、最新バージョンに対応し、かつ、暗号化された前記プログラムを送信するプログラム送信工程とを備える。
【0016】
【発明の実施の形態】
【第1の実施形態】
図1は電子写真技術を用いた画像形成装置としてのレーザプリンタの一般的な概要図である。図1において、101は静電潜像担持体たる感光ドラムであり、該感光ドラム101の上方には該感光ドラム101の表面を一様に帯電せしめる帯電ローラ102が該表面に当接している。該帯電ローラ102の当接位置よりも上記感光ドラム101の回転方向下流側の帯電された表面には発光手段によって光ビーム103が照射されるようになっている。
【0017】
該発光手段は、光ビーム103を発する半導体レーザ104と、該光ビーム103を上記表面上に走査せしめるスキャナ105と、該光ビーム103を上記表面でスポットを形成するように調整する光学レンズ106から構成されており、画像データに基づいて光ビーム103を照射することによって上記表面に静電潜像を形成せしめる。該静電潜像は、上記光ビーム103の照射位置よりもさらに上記感光ドラム101の回転方向下流側で該感光ドラム101に当接するように配設された現像装置107によってトナー像として現像される。
【0018】
該トナー像は、上記感光ドラム101の下方で該感光ドラム101に対向するように配設された転写ローラ108によって転写材たる用紙P上に転写される。
該用紙Pは上記感光ドラム101の前方(図1において右側)の用紙カセット109内に収納されているが、手差しでも給紙が可能である。該用紙カセット109端部には、給紙ローラ110が配設されており、該用紙カセット109内の用紙Pを搬送路117へ送り込む。
【0019】
上記給紙ローラ110と上記転写ローラ108の間の搬送路117中には用紙Pの斜行補正並びに感光ドラム101上の画像形成と用紙搬送の同期をとるためのレジストローラ111が配設されており、上述した転写位置へ所定のタイミングで用紙Pを送り込む。なお、上記レジストローラ111と給紙ローラ110の間には、レジスト紙有無検知センサ112が配設されており用紙Pの有無を検知するようになっている。
【0020】
以上のようにして、未定着トナー像を転写された用紙Pはさらに感光ドラム101後方(図1において左側)の定着装置へと搬送される。該定着装置は内部に定着ヒータ(図示せず)を有する定着ローラ113と該定着ローラ113に圧接するように配設された加圧ローラ114で構成されており、転写部から搬送されてきた用紙Pを上記定着ローラ113と加圧ローラ114の圧接部にて加圧しながら加熱することにより用紙P上の未定着トナー像を定着せしめる。
【0021】
該圧接部の後方には該圧接部から用紙Pが排出されることを確認する排紙紙有無検知センサ115が配設されている。さらに、該排紙紙有無検知センサ115の後方には排紙ローラ116が配設されており、定着された用紙Pを排出せしめる。
【0022】
次に、このような機構を有する画像形成装置の制御部について図2に基づいて説明する。図2において、201は本電子写真プリンタの外部に配設されたホストコンピュータで、ユーザ等の操作により作成された画像コードデータをパラレルあるいはシリアルのデータとして通信回線202を通してコントローラ203へ送出する。
【0023】
該コントローラ203は、CPU220とプログラムの納められているROM221とメモリであるRAM222から構成されている。上記ホストコンピュータ201から送出されてきた画像コードデータを展開してプリンタへ送出すべき画像情報に変換すると共に、プリンタ制御部204に対しコマンドを指示したり、プリンタ制御部からの内部データをステータスとして読み取ったり、プリンタ制御部にプリント開始要求や予給紙要求を行う。
【0024】
また、上記コントローラ203は画像出力タイミングとプリンタ内の用紙搬送との同期をとるための同期信号の制御も行うものであり、プリンタ内部に存在する場合とホストコンピュータ内に存在する場合がある。
【0025】
また、上記プリンタ制御部204には、プリンタの様々なモード設定(例えば画像域のマージン設定など)をユーザが操作するためのオペレーションパネル205が接続されている。
【0026】
上記ホストコンピュータ201と接続された上記コントローラ203は、上述したようにプリンタ制御部204とのデータの送受信を行う。該プリンタ制御部204は図1の各機構部の駆動/停止のタイミング制御及び各センサの入力情報を読み取るため、搬送系駆動部206、高圧系駆動部207、光学系駆動部208、定着ヒータ制御部209、及び、センサ入力部210と接続されている。
【0027】
先ず、搬送系駆動部206は、各種モータ211及び各種ローラ212の駆動/停止を、次に、高圧系駆動部207は、帯電213、現像214、転写215の駆動/停止をそれぞれプリンタ制御部204の指示に基づいて行う。また、光学系駆動部208は、レーザ104、スキャナ105の駆動/停止を、さらに、定着ヒータ制御部209は、定着ヒータ216の駆動/停止をそれぞれプリンタ制御部204の指示に基づいて行うようになっている。
【0028】
そして、センサ入力部210は、レジスト紙有無検知センサ112及び排紙紙有無検知センサ115の情報を読み取り、プリンタ制御部204へ情報を提供するセンサ入力部である。
【0029】
プリンタ制御部204は制御ユニット(CPU217)と記憶装置(ROM218)とメモリ(RAM219)から構成されており、ROM218はEEPROMやフラッシュROMが使用されている。電子写真プログラムや書換プログラムはROM218に記憶されており、不具合の発見や仕様を追加する際には書換えが可能である。
【0030】
通常は、電源を投入すると電子写真プログラムが動作し印字動作が可能になっているが、動作プログラム選択手段として電子写真プログラム書換え指示コマンドが、ホストコンピュータ201から通信ライン202を介してコントローラ203へ、さらにプリンタ制御部204との通信ラインであるコマンド217上に送られると、プリンタ制御部204のCPU217は動作プログラムを電子写真プログラムから書換えプログラムに切り替える。
【0031】
不具合の修正や新機能の追加など、それ以前までの電子写真プログラムに修正が加えられた電子写真プログラム(以下、第2の電子写真プログラムと略す。)が、暗号化されて、ホストコンピュータ201から通信ライン202を介してコントローラ203へ送られてくると、コントローラ203では受信した暗号化されている第2の電子写真プログラムを、プリンタ制御部204との通信ラインであるコマンド217上に送る。
【0032】
なお、ホストコンピュータ201は、インターネットに接続されている場合は、インターネットを介して所定のサーバからダウンロードすることにより、最新のバージョンの電子写真プログラムを取得しても良いし、電子写真プログラムがフロッピー(登録商標)ディスクやCD−ROMなどの記録メディアを利用して提供される場合には、当該メディアから取得してもよい。
【0033】
プリンタ制御部204は、電子写真プログラム書換え指示コマンドを受信するとプログラムカウンタをROM218上の書換プログラムの保存されているROM領域に設定し、書換プログラムを実行する。書換プログラムが実行されると、まずROM218上の、電子写真プログラムを格納するために予め設定された領域をクリアする処理を実行する。このクリア動作により、所定の修正・追加が行われて第2の電子写真プログラムとなる以前の電子写真プログラム(以下、第1の電子写真プログラムと略す。)が消去される。コントローラ203と通信ライン217、218を介して暗号化されている第2の電子写真プログラムを受信し、復号化アルゴリズムを用いて復号化した後、ROM218上の電子写真プログラムの格納領域に順次保存していく。なお、電子写真プログラムの格納領域は、電子写真プログラムに施される修正や追加を考慮して所定のサイズに設定される。
【0034】
第2の電子写真プログラムを全て書換え終了したら、書換え終了を示すコードをプリンタ制御部204から通信ライン218を介してホストコンピュータ201へ伝えて終了する。
【0035】
その後はプログラムカウンタを第2の電子写真プログラムが保存されている領域に設定し、第2の電子写真プログラムを実行する。
【0036】
図3のフローチャートを用いて説明する。
【0037】
プリンタ制御部204はコントローラ203からのコマンド217受信待ちを行う(S301)。コマンド217を受信すると、通信パリティのエラーチェックを行う(S302)。エラーが検出されるとエラーステータスをコントローラ203に返信し(S306)、コマンド受信待ちに戻る。
【0038】
エラーが検出されなかった場合、受信したコマンドが書換指示コマンドであるか否かを判断する(S303)。書換指示コマンド以外のコマンドの場合は、各コマンドに対応した処理を行う(S304)。書換指示コマンドであった場合、現在、印字動作中などで書換が実行できない状態にないかを判断する(S305)。
【0039】
書換実行不可能状態であった場合、エラーステータスを返信し(S306)、コマンド受信待ちに戻る。書換実行可能状態であった場合、ステータスを返信し(S307)、書換実行モードに移行する。暗号化されている第2の電子写真プログラムは所定バイト数毎(例えば、16バイト)にデータの復号化を行う必要がある。そこでまず、受信データカウンタを0にし、書換アドレスを書換のスタートアドレスに設定する(S308)。このスタートアドレスとは、電子写真プログラムの格納領域のスタートアドレスに相当する。
【0040】
書換データの受信を待ち(S309)、書換データを受信すると受信データをバッファに保存すると共に受信データカウンタを更新する(S310)。受信データカウンタが所定値に達したかをチェックし(S311)、所定値に達していなければ継続コードをステータスとして返信する(S316)。
【0041】
所定バイト数のデータを受信すると、バッファに蓄えられたデータの復号化を行う(S312)。このときデータの暗号化−復号化アルゴリズムは、DESなどの公開アルゴリズム形の暗号アルゴリズムを用いてもよいし、秘密アルゴリズム形のオリジナルの暗号アルゴリズムを用いてもよい。受信データを復号化すると、復号化したデータを書換アドレスから順次書き換える(S313)。
【0042】
書換アドレスを更新し(S314)、更新後のアドレスが書換終了アドレスを越えたかチェックする(S315)。終了アドレスに達していない場合、継続コードをステータスとして返信する(S316)。終了アドレスを越えており、全ての書換が終了したと判断できた場合、終了コードをステータスとして返信し(S316)、書換動作を終了する。
【0043】
なお、上記ホストコンピュータ201から送信され、プリンタ制御部204が受信する受信データのトータルサイズは、電子写真プログラムの格納領域のサイズに対応したものとなる。即ち、電子写真プログラムの格納領域のサイズよりも第2の電子写真プログラムのデータサイズが小さい場合には、書き換え処理が終了するまで(即ち、終了アドレスに到達し、継続コードが返信されなくなるまで)所定のデータ(例えば、FF)がホストコンピュータ201から送信される。
【0044】
よって、プリンタ制御部204では、第2の電子写真プログラムの実データのサイズを認識していなくても、受信データを復号し書き込んでいくだけで、確実に第2の電子写真プログラムを当該格納領域に保存することが可能となる。また、書き換え処理の終了判断も、第2の電子写真プログラムのデータサイズとは無関係に終了アドレスに到達したか否かにのみ基づいて行うことができる。従って、第2の電子写真プログラムのデータサイズについてのホストコンピュータ201からの通知も不要となる。
【0045】
上記の説明では、プリンタ制御部204において受信データの復号を行う場合を説明したが、これに限らずコントローラ203において暗号化された第2の電子写真プログラムを受信した時点でコントローラ203に設けられた復号化アルゴリズムを用いて第2の電子写真プログラムの復号化を行い、プリンタ制御部204に送信してもよい。この場合は、図3に示すプリンタ制御部204の制御フローチャートにおいてS312が省略された形となる。
【0046】
このように、本実施形態によれば、第1の電子写真プログラムを第2の電子写真プログラムへ書き換える際に、ホストからの送信時点において第2の電子写真プログラムが暗号化されており、また、暗号化された第2の電子写真プログラムの復号は、画像形成装置内において実行される。よって、ユーザを含めた第三者が通信ラインを流れる信号をモニタすることによる電子写真プログラムの解析することを効果的に防止することができる。
【0047】
併せて、解析された電子写真プログラムを基に当該第三者による独自の変更を施した電子写真プログラムが作成されることも無くなるので、メーカーにより検証されていない電子写真プログラムが使用されて、画像形成装置の機能を十分に引き出せなくなるといった弊害を効果的に排除することができる。
【0048】
【第2の実施形態】
事業所内に敷設されたLAN(ローカル・エリア・ネットワーク)に接続して画像形成装置を運用する場合、LANに複数の画像形成装置や複数のPCを接続し、必要に応じて出力先を変更したりすることにより、大量の印刷ジョブが集中することを避けることが可能になっている。LANはさらにインターネットに接続することにより事業所外に設置されたサーバへのアクセスが可能であり、PCを用いて画像形成装置に最適のプリンタドライバをダウンロードしてユーザが自由にバージョンアップを行ったりしている。
【0049】
インターネットとは、研究機関、公共機関、企業などに敷設したLAN同士を、WAN(ワイド・エリア・ネットワーク)の技術を用いて相互に常時接続して構築されたネットワークの集合物であり、自然発生的に全世界を網羅する規模で発展したネットワークである。インターネット上で使用されるプロトコル(TCP/IP)により通信可能なノードであればインターネットに接続可能であり、接続されたノード同士は各ノードを互いに識別して通信が可能である。
【0050】
本発明では、電子写真プログラムバージョン管理システムサーバと画像形成装置がそれぞれノードに対応する。図4はネットワーク接続の様子を表している。
図4(a)のユーザLAN401と図4(b)のメーカLAN406はWANの技術を用い、ネットワーク接続されている。
【0051】
(a)のユーザLAN401の内部では各種PC405やプリンタサーバ404、画像形成装置403がイーサネット(登録商標)402に接続されて使用されている。(b)のメーカLAN406の内部では各種PC409と共に電子写真プログラムのバージョン管理システムサーバ407がイーサネット(登録商標)408を介して接続されている。
【0052】
画像形成装置403は、コントローラ内に保持したドメイン名、サーバ名、パスからなるURL(ユニバーサル・リソース・ロケータ)を利用し、バージョン管理システムサーバ407との間で通信を確立する。バージョン管理システムサーバ407には、画像形成装置403を集荷する際に書き込まれている電子写真プログラムのバージョン情報と画像形成装置を固有に識別するための製造番号(または、シリアルナンバー)が対となって保存されている。
【0053】
ここで、バージョン管理システムサーバ407の構成の一例を図7を参照して説明する。
【0054】
CPU701は、ROM702、RAM703、または、内部記憶装置707に記憶されたプログラムに従って、バージョン管理システムサーバ407全体の動作を制御するものである。ROM702は、CPU701の制御プログラム等を格納している。RAM703は、一時的にプログラムなどを記憶し処理を高速に動作させるためのものである。
【0055】
704は、WAN410を介して画像形成装置403などと通信するための通信手段としての通信インタフェースである。705は、画像形成装置403において利用されている電子写真プログラムに関する情報を管理するためのバージョン管理テーブルであり詳細は後述する。
【0056】
内部記憶装置707には、オペレーティング・システム(OS)や画像形成装置403のバージョンを判定するためのプログラム、画像形成装置403へバージョンアップの有無を問い合わせるためのプログラム、画像形成装置403へ電子写真プログラムを送信するためのプログラムの他、各種アプリケーションプログラムや、ウェブブラウザソフト、表示用オブジェクト等が更に格納されている。708はバスである。
【0057】
バージョン管理システムサーバ407における電子写真プログラムのバージョン情報と製造番号とを対として格納するバージョン管理テーブルの例を図5に示す。図5に示すように、製造番号501とバージョン情報502とが対となり、例えば、製造番号LBP010ではバージョン3.1.1の電子写真プログラムが現在使用されていることが分かる。なお、図5における製造番号及びバージョン情報の特定の仕方は、あくまで本実施形態の説明のために簡略化したものであって、本発明の実施に当たって、製造番号及びバージョン情報が図5に示すように管理されることを意図するものではない。
【0058】
また、当該テーブルには、製造番号とバージョン情報以外の情報をも登録しても良い。例えば、図5に示すように現在のバージョンに更新された日付503やユーザの利用するメールアドレス504の他、プリンタサーバのIPアドレス505などを格納しても良い。
【0059】
また、バージョン管理システムサーバ407に保存されているバージョン情報は、通信を介してバージョンアップを行った際には同時に更新され、バージョン情報と製造番号の対は、常に最新の画像形成装置403の状態を表すものとなっている。
【0060】
本実施形態に対応して画像形成装置403が、バージョン管理システムサーバ407との通信において、電子写真プログラムの書き換えを行う際の処理を図6に示すフローチャートを参照して説明する。
【0061】
まず、ステップS601において、画像形成装置403は、自己の製造番号を通知してバージョン管理システムサーバ407へ接続要求を行う。バージョン管理システムサーバ407側では、画像形成装置403からの接続要求をステップS602において監視しており、当該接続要求を受付けると、ステップS603においてセッションを確立する。
【0062】
一方の画像形成装置403側でも、セッションを確立し(ステップS604においてYES)、バージョン管理システムサーバ407からのバージョンアップについての問い合わせがあるかどうかをステップS608において監視する。
【0063】
バージョン管理システムサーバ407では、セッション確立後、画像形成装置403の製造番号に基づいて、ステップS605において画像形成装置403が現在使用している電子写真プログラムのバージョンをチェックする。チェックの結果、当該電子写真プログラムが最新のバージョンで合った場合には、ステップS615へ移行してセッションを終了し、電子写真プログラムの書き換え処理を終了する。
【0064】
なお、電子写真プログラムの書き換えとは無関係の他の処理を続けて実行する場合には、ステップS615においてセッションを終了せずに、電子写真プログラムの書き換えに関連する処理のみを終了し、当該他の処理に移行することができるのは言うまでもない。この点は、後述するステップS616におけるセッション終了処理についても同様である。
【0065】
ステップS606において最新バージョンでないと判定された場合には、ステップS607においてバージョンアップの問い合わせを画像形成装置403に対して行う。一方の画像形成装置403では、捨て婦pS608においてこのバージョンアップの問い合わせを受けて、画像形成装置403のユーザに、バージョンアップを行うかどうかをオペレーションパネル205を利用して問い合わせると共に、当該オペレーションパネル205の所定の入力部(例えば、ボタンやスイッチなど)からの入力として、バージョンアップの許可を受付ける。
【0066】
バージョンアップの許可は、ユーザの入力部を介した直接の入力指示に拠らずとも、例えば、予めバージョンアップの問い合わせがあった場合に、画像形成装置403側でバージョンアップを許可(または許否)するように設定しておくことにより対応しても良い。この場合、ユーザは、バージョン管理システムサーバ407との接続手続を行うだけで、電子写真プログラムの書き換え処理を自動的に実行することが可能となる。
【0067】
もし、バージョンアップが許可された場合(ステップS609でYES)には、ステップS610へ移行して、バージョン管理システムサーバ407へ最新バージョンの電子写真プログラムの送信を要求する。一方、バージョンアップが許可されない場合には、ステップS611において現時点におけるバージョンアップを行わない旨を通知するバージョンアップ許否通知をバージョン管理システムサーバ407へ送信する。バージョンアップ許否通知を行った後は、ステップS616に移行してセッションを終了して電子写真プログラムの書き換え処理を終える。
【0068】
バージョン管理システムサーバ407では、電子写真プログラムの要求を受付けると(ステップS612でYES)、ステップS613へ移行して、暗号化された最新バージョンの電子写真プログラムのデータを画像形成装置403へ送信する。一方、バージョンアップ許否通知を受付けた場合には(ステップS612でNO)ステップS615へ移行してセッションを終了して、電子写真プログラムの書き換え処理を終了する。
【0069】
ステップS613において最新バージョンの電子写真プログラムが送信されると、画像形成装置403はステップS614において、送信されたプログラムを受信し、電子写真プログラムの書き換え処理を実行する。ステップS614における処理内容は、図3を参照して第1の実施形態において説明したのと同様であるので、本実施形態では説明を省略する。
【0070】
本実施形態では画像形成装置403より製造番号を送信することで、現在の電子写真プログラムのバージョン情報を検索しているが、画像形成装置403よりバージョン管理システムサーバ407に送信する情報は製造番号に限らず電子写真プログラムのバージョン情報そのものでもよい。
【0071】
また、図5に示すように、現在のバージョンに更新された日付や、ユーザの利用するメールアドレスが格納される場合には、図6のステップS601の処理以前に、電子写真プログラムのバージョンがアップした場合や、最新の更新日から一定期間が経過した場合において、バージョン管理システムサーバ407から、画像形成装置403のユーザへバージョンアップについての情報をメールにより通知してもよい。
【0072】
また、画像形成装置403にグローバルIPアドレスが割り当てられている場合には、バージョン管理システムサーバ407と画像形成装置403とが直接に通信を行い、電子写真プログラムの書き換え処理を行っても良い。この場合、ステップS608と関連して説明したように、デフォルト設定によりバージョンアップの許可されていれば、ユーザが介在を必要とすることなく、電子写真プログラムを書き換えが実行される。この場合、ステップS601における接続要求が、バージョン管理システムサーバ407から行われ、また、ステップS605及びステップS606におけるバージョンチェック処理が接続要求以前に実行されている点を除けば、実質的に図6に示すフローチャートに従って電子写真プログラムの書き換え処理を実行できる。
【0073】
このように、本実施形態では、バージョン管理サーバ側で画像形成装置が現在利用している電子写真プログラムを、画像形成装置の製造番号と、電子写真プログラムのバージョン情報とにより判別し、ユーザの要求に応じて電子写真プログラムの更新を可能とすることができる。従って、ユーザは、自己の利用する画像形成装置の電子写真プログラムを最新のバージョンにアップするために、現在のバージョンを把握する必要が無く、ユーザへの負担を軽減して、より効率的に画像形成装置の機能を向上させることが可能である。
【0074】
また、バージョンアップがいつなされたかを知らずとも、サーバ側からのバージョンアップ通知を受けることが可能となり、より迅速に画像形成装置の機能向上を図ることが可能となる。
【0075】
[その他の実施形態]
なお、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ、インタフェイス機器、リーダ、プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
【0076】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0077】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0078】
【発明の効果】
本発明を用いることにより、ユーザによる独自の制御プログラムの変更を防止し、メーカの保証する正規の制御プログラムを提供すると共に、最新の制御プログラムをユーザに提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に対応する画像形成装置の概要を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に対応する画像形成装置のブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に対応する電子写真プログラムの更新動作処理のフローチャートである。
【図4】本発明の第2の実施形態に対応するネットワーク接続の概要を示す図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に対応するバージョン管理システムサーバ407が管理する情報の一例を示す図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に対応する電子写真プログラムの更新動作処理のフローチャートである。
【図7】本発明の第2の実施形態に対応するバージョン管理システムサーバ407の構成の一例を示す図である。
Claims (16)
- ホストマシンと通信可能に接続され、画像形成動作を制御する第1のプログラムを記憶する記憶部を備える画像形成装置の制御方法であって、前記ホストマシンから送信される、前記画像形成動作を制御するための第2のプログラムであって暗号化されたプログラムを受信する受信工程と、
前記受信された、暗号化された第2のプログラムを復号する復号工程と、
前記記憶部に記憶されたプログラムを、前記復号工程により復号された第2のプログラムにより書き換える書き換え工程とを備えることを特徴とする画像形成装置の制御方法。 - 前記記憶部は、前記記憶部に記憶されるプログラムを書き換えるための書き換えプログラムを更に記憶し、
前記書き換え工程では、前記書き換えプログラムを実行することにより、前記第1のプログラムを第2のプログラムに書き換えることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置の制御方法。 - 前記復号工程は、前記受信工程において受信したデータ数を計数する計数工程と、
前記計数工程による計数結果が所定値を越えるか否かを判定する判定工程とを備え、
前記判定工程において前記所定値を越えたと判定された場合に、受信分の暗号化された第2のプログラムを復号することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置の制御方法。 - 前記記憶部は、前記第1のプログラムと第2のプログラムとのいずれであっても記憶可能な容量を有する記憶領域を備え、
前記書き換え工程では、前記復号工程において復号された前記受信分の第2のプログラムを、前記記憶領域の開始アドレスから書込み、前記書込みを前記記憶領域の終了アドレスまで実行した場合に、前記第2のプログラムの書き換え処理を終了することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置の制御方法。 - 前記第2のプログラムのデータサイズが、前記記憶領域の容量よりも小さい場合に、
前記書き換え工程において前記記憶領域に書き込まれるデータには、前記第2のプログラムのデータ以外の所定のデータが含まれることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置の制御方法。 - ネットワークを介して画像形成動作を制御するプログラムを提供するサーバと接続された画像形成装置の制御方法であって、
前記サーバから、前記プログラムのバージョンアップを行うか否かの問合せを受付ける工程と、
前記問合せに対応してバージョンアップの実行の可否を判定する判定工程と、前記判定工程において、前記バージョンアップを実行すると判定された場合に、前記サーバに対して、暗号化された前記プログラムの送信を要求する要求工程と、
前記要求に対応して前記サーバから送信される前記暗号化されたプログラムを受信する工程とを備えることを特徴とする画像形成装置の制御方法。 - 画像形成装置とネットワークを介して接続し通信可能なサーバの制御方法であって、
前記画像形成装置における画像形成動作を制御するプログラムのバージョンを判定するバージョン判定工程と、
前記バージョンが最新バージョンでないと判定された場合に、前記画像形成装置に対して、最新バージョンに対応し、かつ、暗号化された前記プログラムを送信するプログラム送信工程とを備えることを特徴とするサーバの制御方法。 - 前記バージョンが最新バージョンでないと判定された場合に、前記画像形成装置に対してバージョンアップを実行するか否かの問い合わせを行う問合せ工程を更に備え、
前記プログラム送信工程では、前記問い合わせに対応して前記画像形成装置から前記最新バージョンに対応するプログラムの要求があった場合に、前記プログラムを送信することを特徴とする請求項7に記載のサーバの制御方法。 - 前記画像形成装置は、前記画像形成装置を識別するための情報と、前記画像形成装置におけるプログラムのバージョンに関連する情報とを少なくとも登録する登録部を更に備え、
前記バージョン判定工程では、前記登録部における登録内容に基づいて、前記バージョンを判定することを特徴とする請求項7又は請求項8に記載のサーバの制御方法。 - 前記画像形成装置を識別するための情報には、少なくとも、前記画像形成装置の製造番号と、前記画像形成装置のユーザーのメールアドレスと、IPアドレスとのいずれかが含まれることを特徴とする請求項9に記載のサーバの制御方法。
- 前記画像形成動作を制御するプログラムのバージョンを管理するバージョン管理工程と、
前記バージョン管理工程において、前記プログラムのバージョンが変更された場合に前記バージョンの変更を前記画像形成装置へ通知するバージョン変更通知工程とを更に備えることを特徴とする請求項7乃至請求項10のいずれか1項に記載のサーバの制御方法。 - 請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載の方法をコンピュータに実現させるためのコンピュータプログラム。
- 請求項12に記載のコンピュータプログラムを格納するコンピュータで読取り可能な記憶媒体。
- ホストマシンと通信可能に接続される画像形成装置であって、
前記画像形成装置における画像形成動作を制御する第1のプログラムを記憶する記憶手段と、
前記ホストマシンから送信される、前記画像形成動作を制御するための第2のプログラムであって暗号化されたプログラムを受信する受信手段と、
前記受信した、暗号化された第2のプログラムを復号する復号手段と、
前記記憶手段に記憶されたプログラムを、前記復号手段により復号された第2のプログラムにより書き換える書き換え手段とを備えることを特徴とする画像形成装置。 - ネットワークを介して画像形成動作を制御するプログラムを提供するサーバと接続された画像形成装置であって、
前記サーバから、前記プログラムのバージョンアップを行うか否かの問合せを受付ける手段と、
前記問合せに対応してバージョンアップの実行の可否を判定する判定手段と、前記判定手段により、前記バージョンアップを実行すると判定された場合に、前記サーバに対して、暗号化された前記プログラムの送信を要求する要求手段と、
前記要求に対応して前記サーバから送信される前記暗号化されたプログラムを受信する手段とをそなえることを特徴とする画像形成装置。 - 画像形成装置とネットワークを介して接続可能なサーバであって、
前記画像形成装置と接続して通信を行う通信手段と、
前記通信手段により通信している画像形成装置における画像形成動作を制御するプログラムのバージョンを判定するバージョン判定手段と、
前記バージョンが最新バージョンでないと判定された場合に、前記画像形成装置に対して、最新バージョンに対応し、かつ、暗号化された前記プログラムを送信するプログラム送信手段とを備えることを特徴とするサーバ。
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JP2003097184A JP2004303074A (ja) | 2003-03-31 | 2003-03-31 | 画像形成装置及びサーバとその制御方法、プログラム及び記憶媒体 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007058478A (ja) * | 2005-08-24 | 2007-03-08 | Hitachi Kokusai Electric Inc | 制御内容更新装置 |
JP2009503698A (ja) * | 2005-07-26 | 2009-01-29 | アップル インコーポレイテッド | 安全なソフトウェア更新 |
JP2010244358A (ja) * | 2009-04-07 | 2010-10-28 | Hitachi Ltd | シンクライアントマスタの書換システム、シンクライアントマスタの書換方法、およびシンクライアント |
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2003
- 2003-03-31 JP JP2003097184A patent/JP2004303074A/ja not_active Withdrawn
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