JP2004303031A - 警備装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】利用者のプライバシーを確保しつつ、監視機器の異常を自動的に点検することができる警備装置を提供する。
【解決手段】警備状態として警備セット状態と警備解除状態とを有する警備装置において、防犯センサと画像処理部のいずれか一方のみが変化を検出したとき機器異常を検出する異常検知部と、異常検知部による機器異常の検出に基づき撮像手段の撮影した画像を添付し通信回線を介して機器異常信号を送出する出力制御部と、通信回線を介した画像の送出を許可状態または禁止状態に設定する画像出力管理部とを備え、画像出力管理部は、前記警備状態が警備解除状態になると前記出力制御部による画像の送出を禁止状態に設定する。
【選択図】 図1
【解決手段】警備状態として警備セット状態と警備解除状態とを有する警備装置において、防犯センサと画像処理部のいずれか一方のみが変化を検出したとき機器異常を検出する異常検知部と、異常検知部による機器異常の検出に基づき撮像手段の撮影した画像を添付し通信回線を介して機器異常信号を送出する出力制御部と、通信回線を介した画像の送出を許可状態または禁止状態に設定する画像出力管理部とを備え、画像出力管理部は、前記警備状態が警備解除状態になると前記出力制御部による画像の送出を禁止状態に設定する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、監視領域の異常の有無を監視するとともに、機器の異常を自動的に点検する警備装置であって、特に、利用者のプライバシーを確保した警備装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、特許文献1に示すような画像監視装置が知られている。この画像監視装置は、機器に生じた異常や侵入異常などを検出し、異常の種別に応じて所定枚数の画像を警備センタに送信する。
この画像監視装置は、監視領域を画像センサにて監視する監視装置において、前記監視領域にて発生した異常を画像とともに警備センタに送信して、警備センタでの状況把握に役立てようとしている。そのため、警戒解除中/警戒セット中に関わらず、異常を検出すると、異常の内容に応じて少なくとも1枚以上の画像を警備センタに送出する構成となっている。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−48278号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、利用者にとって、警戒解除中の画像が外部に送出されうるというのは好ましいことではない。特に、上述した従来の画像監視装置では、画像センサが視野異常を検出すると、撮像画像に利用者のプライベートな画像が含まれている場合であっても、利用者の意思を問わず、当該画像を警備センタに送出する。したがって、上述した従来の画像監視装置では、監視領域を利用する者のプライバシーが確保されないという問題点があった。
また、上記従来の画像監視装置では、虫等により撮像手段がマスクされて視野異常が検出されることもあり、利用者にとっては、いつ外部に画像が送出されるか知るすべがなく、プライベートな環境で使用するには不向きであった。
【0005】
そこで本発明は、上記課題を解消するために、監視機器の異常を自動的に点検しつつも、利用者のプライバシーを確保することができる警備装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明による警備装置は、警備状態として警備セット状態と警備解除状態とを有する警備装置において、監視領域を撮影する撮像手段と、前記警備装置の機器異常を検出する異常検知部と、前記異常検知部による機器異常の検出に基づき前記撮像手段の撮影した画像と機器異常信号とを通信回線に送出する出力制御部と、前記出力制御部による通信回線への画像の送出を許可状態または禁止状態に設定する画像出力管理部と、を備え、前記画像出力管理部は、前記警備状態が警備解除状態になると前記出力制御部による画像の送出を禁止状態に設定する警備装置を提供する。
かかる警備装置は、利用者により正当に利用が行われる警備解除状態には機器異常時であっても撮像画像を外部に送出しないよう構成される。これにより、利用者のプライバシーを確保しつつ異常の検出を行うことができる。
【0007】
好ましくは、更に、前記撮像手段の撮像領域と略同一となる検知領域を備え当該検知領域の変化を検出する防犯センサと、前記撮像手段にて撮影された画像と基準画像との差分に基づき変化の有無を検出する画像処理部と、を具備し、前記異常出力手段は、前記防犯センサと前記画像処理部のいずれか一方のみが変化を検出したとき機器の異常を判断する。
これにより、利用者のプライバシーを確保しつつ、警備解除状態に行動を行う利用者を検知して自動的に機器の点検を行うことができる。
【0008】
また、好ましくは、更に、前記撮像手段の撮像領域に内包される検知領域を備え当該検知領域の変化を検出する防犯センサと、前記撮像手段にて撮影された画像と基準画像との差分に基づき変化の有無を検出する画像処理部と、を具備し、前記異常出力手段は、前記防犯センサが変化を検出し、かつ、前記画像処理部が変化を検出しないときに機器の異常を判断する。
これにより、利用者のプライバシーを確保しつつ、警備解除状態に行動を行う利用者を検知して自動的に機器の点検を行うことができる。
【0009】
さらに、好ましくは、前記異常出力手段は、前記画像処理部及び前記防犯センサが所定時間変化を検出しない場合、機器の異常を判定する。
これにより、長時間検知を行わない機器について異常報知することで、警備機器が無監視状態に陥ったまま報知されることを防止して機器の点検を促すことができ、機器の保全を保つことができる。
【0010】
また、本発明の別の態様は、警備状態として警備セット状態と警備解除状態とを有する警備装置において、監視領域を撮影する撮像手段と、前記警備装置の機器異常を検出する異常検知部と、前記異常検知部により機器異常が検出された時に前記撮像手段の撮影した画像を記憶部に記録する制御部と、前記制御部による記録部への機器異常時画像の記録を許可状態または禁止状態に設定する画像出力管理部と、を備え、前記画像出力管理部は、前記警備状態が警備解除状態になると前記制御部による機器異常時の画像の記録を禁止に設定する警備装置を提供する。
これにより、警備解除状態において、機器異常に伴う撮像画像は記録部に記録されないため、利用者の意思を問わず画像が記録されることがなく、利用者のプライバシーを保護することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して具体的に説明する。
図1(a)は、本発明の警備装置のシステム全体を示す構成図である。
警備装置1は、警備領域となる住居2に設けられて、通信回線3を介して利用者端末4及び遠隔の監視センタ5と通信を行う。利用者端末4としては、携帯電話、PDA(Personal
Digital Assistance)、パソコン等がある。
【0012】
警備装置1には警備領域内の変化の有無を検出する防犯センサ6と、当該警備領域を撮影するカメラユニット7とが接続されて住居2内に配置されている。
図1(b)は、防犯センサ6とカメラユニット7との配置を示す図である。
防犯センサ6は、受光する赤外線の変化量に基づいて検知領域6a内の人体を検出する人体検知器にて構成される。また、カメラユニット7は、その撮像領域7aが防犯センサ6の検知領域6aと略同一となるよう、設置箇所や設置角度を設定され配置されている。そして、カメラユニット7は、所定間隔毎に撮像領域7aを撮影し、撮像画像を警備装置1に伝送する。
そして、警備装置1は、防犯センサ6又はカメラユニット7により異常を検出すると、遠隔の監視センタ5に異常信号を送出する。監視センタ5ではこの異常信号を受信して、対処員の派遣などの必要な措置をとる。また、警備装置1は、利用者端末4からの要求に応じてカメラユニット7による撮像画像を利用者端末4に出力する。これにより、利用者は外出先から住居2の様子を参照することができる。
【0013】
図2は、警備装置1の構成を示すブロック図である。
警備装置1は、制御部20と、これに接続される記憶部11、操作部12、カメラI/F(以下インターフェースをI/Fと称す)13、センサI/F14、表示部15、通信部16とから構成される。これらの各部分は、図示しない電源から電力の供給を受けて動作する。
制御部20はCPUなどで構成され警備装置1の各部の制御を行う。制御部20は、メモリ部21と、モード設定部22と、画像処理部23と、異常検知部24と、出力制御部25と、画像出力管理部26とを有している。
【0014】
記憶部11は、ハードディスクやフラッシュメモリなどで構成され、制御部20を警備装置として動作させるためのプログラム及び予め撮影された撮像領域7aの基準画像などが記憶される。
操作部12は、カードリーダとボタン等で構成されて、利用者によりIDカードの挿入や警備モードの設定を操作される。操作部12は、IDカードから読取ったIDコードを照合確認した上で、警備モードの設定操作を受け付ける。
【0015】
カメラI/F13には、カメラユニット7が接続される。カメラユニット7は常時動作し、カメラI/F13を介して画像処理部23に撮像画像を伝送する。センサI/F14には防犯センサ6が接続されている。防犯センサ6は常時動作し、検知領域6a内に人体を検知するとセンサI/F14を介して検知信号を異常検知部24に伝送する。
表示部15は、液晶ディスプレイ、表示灯、スピーカなどにより構成される。通信部16は、通信回線3を介して利用者端末4又は監視センタ5と通信を行う。
【0016】
上述した警備装置1の各部の制御は制御部20にて行われる。制御部20は、更に、一時記憶領域となるメモリ部21と、警備モードを設定制御するモード設定部22と、撮像画像の変化の有無を検出する画像処理部23と、通信部16を介して外部へ信号送信する出力制御部25と、異常の有無を判定する異常検知部24と、外部への画像の送信を管理する画像出力管理部26とを備えている。
制御部20は、異常検知部24により異常が検知されると、出力制御部25より遠隔の監視センタ5に異常信号を送信する。また、制御部20は、通信部16を介して利用者端末4から参照要求を受信すると、出力制御部25にて利用者の認証を行い要求に応じてメモリ部21内の画像を送信する。
【0017】
モード設定部22は、警備装置1の警備モードを設定制御する。モード設定部22は警備モードとして、防犯センサ6及びカメラユニット7により警備領域の警備を監視状態とする警備セットモードと、警備が解除された状態となる警備解除モードと、対処員が異常の対処を行う状態となる対処モードとを備えている。利用者がIDカードを用い操作部12にて警備モードの設定操作を行うことにより、モード設定部22は、警備セットモード又は警備解除モードに設定される。また、対処員によるIDカード操作又は監視センタ5からのコマンド受信によりモード設定部22は、対処モードに設定される。
モード設定部22は、警備モードが変更されると、新たに設定された警備モードをモード設定情報としてメモリ部21に記憶する。
【0018】
画像処理部23は、カメラユニット7から受信した撮像画像を所定フレーム数だけメモリ部21にバッファしている。メモリ部21にバッファされる画像は、最も古い画像を新しく受信した画像で上書きしていくことで最新の画像が所定フレーム数だけ保持される。例えば、1秒間隔で画像を受信し、10フレームを保持する場合は、過去10秒間の画像が保持されることになる。
【0019】
画像処理部23は、カメラユニット7から受信した画像と記憶部11内の基準画像とを差分処理して受信画像に変化が含まれるか否かを検出する。基準画像と受信画像との間に所定以上の差分が検出された場合、すなわち、受信画像に変化が含まれていた場合、画像処理部23は異常検知部24に検知信号を出力する。
【0020】
出力制御部25は、異常検知部24の判定内容に基づき通信部16を介して監視センタ5に異常信号を出力する。異常信号は、警備装置1が異常を検知したことに基づく信号であって、侵入異常の情報と、機器異常の情報とを含んでいる。
【0021】
出力制御部25により監視センタ5に送信される異常信号は、侵入異常フラグと、機器異常フラグと、画像添付フラグとを有している。侵入異常フラグが成立している異常信号は監視領域に侵入異常が発生したことを示す信号である。機器異常フラグが成立している異常信号は警備装置の機器に障害や断線などの異常が発生したことを示す信号である。また、画像添付フラグが成立している信号は、異常検知時及びその前後所定フレームの画像が添付されていることを示す信号となる。
出力制御部25は、異常検知部24による異常判定に基づき、対応する異常種別のフラグを成立させて異常信号を監視センタ5に送信する。また、出力制御部25は、異常信号に画像を付す場合には画像添付フラグを成立させる。
【0022】
また、出力制御部25は、通信部16を介して利用者端末4から認証コードを含んだ参照要求を受信すると、認証コードを照合して利用者の認証を行い、認証OKであればメモリ部21内に保持されている画像を利用者端末4に送信する。
【0023】
異常検知部24は、防犯センサ6と画像処理部23とから入力される検知信号に基づき機器異常と侵入異常の有無を判定する。異常検知部24により機器異常又は侵入異常が判定されると、画像処理部23は、異常検知時の受信画像と、その前後所定フレームの画像をメモリ部21より読み出して記憶部11に記録する。
以下、異常検知部24による異常の判定について説明する。
【0024】
まず、異常検知部24による機器異常の判定について説明する。異常検知部24は、防犯センサ6と画像処理部23とによる検知信号を受信して、常時機器異常の有無を監視している。
防犯センサ6の検知領域6aとカメラユニット7の撮像領域7aとは略同一に設定されているので、異常検知部24は、防犯センサ6及び画像処理部23の双方より検知信号が入力されると、警備装置1の機器は正常に動作していると判定する。
他方、異常検知部24は、防犯センサ6と画像処理部23とのいずれか一方のみから検知信号の入力があったとき、警備装置1の機器が異常であると判定する。
【0025】
すなわち、防犯センサ6にて検知領域6aに人体が検知された場合において、当該検知領域6aと略同一となる撮像領域7aを撮影した撮像画像に変化が検出されなかった場合、防犯センサ6とカメラユニット7とで略同一の領域を監視しているにも拘わらず、互いの検出結果に矛盾が生じる事となる。このような場合、カメラユニット7の撮像領域7aと防犯センサ6の検知領域6aとが相異していたり、何れかの機器に障害が発生している可能性がある。したがって、この場合異常検知部24は、警備装置1に機器の異常が発生しているものと判定する。同様に、画像処理部23にて変化が検出されるも防犯センサ6にて変化が検知されない場合についても機器の異常が発生していると判定する。
このとき、出力制御部25は、機器異常フラグを成立させた異常信号を監視センタ5に送信する。また、出力制御部25は、機器異常が検知された時の画像及びその前後所定フレームの画像をメモリ部21より取得し異常信号に添付して画像添付フラグを成立させる。
【0026】
更に、異常検知部24は、モード設定部22が警備解除モードに設定されているときに限り、所定時間を超えて検知信号の入力がない場合、機器の異常を判定する。
【0027】
モード設定部22が警備解除モードに設定されている状態とは、利用者が警備領域となる住居2に内在している状態であり、警備領域内に設置された防犯センサ6及び画像処理部23は当然そこで生活する利用者を検知して検知信号を出力することとなる。このような警備解除モード時において、防犯センサ6及び画像処理部23の何れも検知信号を出力しない場合の原因として、警備装置1の機器の異常が考えられる。
したがって、異常検知部24は、モード設定部22が警備解除モードに設定されているとき、図示しない計時手段にて防犯センサ6及び画像処理部23より検知信号が入力されない間の計時を行い、所定時間を超えて検知信号を入力がない場合、機器の異常を判定する。
出力制御部25は、異常検知部24による機器異常の判定をうけて、機器異常フラグを成立させた異常信号を監視センタ5に送信する。また、出力制御部25は、機器異常が検知された時の画像及びその前後所定フレームの画像をメモリ部21より取得し異常信号に添付して画像添付フラグを成立させる。
【0028】
更に、異常検知部24は、図示しない検出手段により、警備装置1と防犯センサ6又は画像処理部23との接続線の断線が検出された場合にも機器の異常を判定する。接続線の断線を検出する検出手段としては、既に種々の方法が実現されているため、ここでの説明は行わない。
【0029】
次に、侵入異常の判定について説明する。モード設定部22が警備セットモードに設定されると、異常検知部24は、上述した機器異常の検出に加えて侵入異常の検出を行う。
警備セットモード中、異常検知部24は、防犯センサ6又は画像処理部23の少なくとも一方から検知信号を受信すると機器異常の有無を判別するとともに、侵入異常が発生したと判定する。
【0030】
モード設定部22が警備セットモードに設定されているとき、防犯センサ6及び画像処理部23の双方より検知信号が入力されると、異常検知部24は、警備領域に侵入異常が発生したと判定する。このとき、出力制御部25は、侵入異常フラグを成立させた異常信号を監視センタ5に送信する。また、出力制御部25は、侵入異常が検知された時の画像及びその前後所定フレームの画像をメモリ部21より取得し異常信号に添付して画像添付フラグを成立させる。
【0031】
また、異常検知部24は、警備セットモード中に、防犯センサ6又は画像処理部23のいずれか一方からのみ検知信号が入力され、機器異常が検出された場合であっても、監視セットモード中に防犯センサ6又は画像処理部23が警備領域の変化を検知している以上、侵入異常としても異常の発生を検出するよう設定されている。
したがって、警備セットモードにおいて、防犯センサ6と画像処理部23とのいずれか一方のみから検知信号が入力された場合、異常検知部24は機器異常の発生と侵入異常の発生を判定する。
このとき、出力制御部25は、侵入異常フラグと機器異常フラグとを成立させた異常信号を監視センタ5に送信する。また、出力制御部25は、異常が検知された時の画像及びその前後所定フレームの画像をメモリ部21より取得し異常信号に添付して画像添付フラグを成立させる。
監視センタ5では、侵入異常フラグと機器異常フラグとが成立した異常信号を受信した場合、当該異常が侵入異常によるものか機器異常によるものかを判別することが困難となるが、発生しうる被害の大きさを鑑み安全性を考慮して、当該異常信号を侵入異常によるものとして処理する。
【0032】
画像出力管理部26は、出力制御部25による画像の送信を許可状態又は禁止状態に設定する。
【0033】
画像出力管理部16はモード設定部22が警備解除モードに設定されると、出力制御部25による通信部16を介した画像の送出を禁止状態に設定する。
モード設定部22が警備解除モードに設定されている状態とは、利用者が警備領域となる住居2に内在しており、警備装置1が警備領域を監視していない状態である。すなわち、このような状態では、警備領域の監視状態にない警備装置1の機器の異常よりも、警備領域内の利用者のプライバシーが優先される。
そのため、画像出力管理部16は、警備解除モード時においては、機器異常を検出しても機器異常フラグの成立した異常信号のみを送信し、画像を送信しないよう出力制御部25を制御する。
【0034】
出力制御部25は、画像出力管理部26により画像送出禁止に設定されると、通信部16を介した画像の送信が禁止状態に設定され、異常検知部24にて異常が検出された場合であっても、画像の添付は行わず、異常信号のみを送信する。 また、利用者端末4から通信部16を介して参照要求を受信した場合であっても、画像の送信は行えない旨のメッセージを出力して、画像の送信は行わない。
【0035】
他方、画像出力管理部26はモード設定部が、警備セットモード又は対処モードに設定されると、制御部20による通信部16を介した画像の送出を有効状態に設定する。
モード設定部22が警備セットモードに設定されている状態とは、利用者が警備領域となる住居2を留守にしており、警備装置が警備領域を監視している状態である。すなわち、このような状態における警備装置の機器の異常は、侵入異常の失報につながるため警備解除モード時の機器異常に比べ遥かに緊急度が高い。また、侵入異常は、発生されうる被害の大きさに鑑み、機器異常よりも緊急度が高い異常である。そのため、警備セットモード時には、監視センタ5は発生した異常についてなるべく多くの情報を収集してより適切な対応をとる必要がある。
また、モード設定部22が対処モードに設定されている状態とは、対処員が機器異常や侵入異常の対処を行っている状態であり、機器の点検又は対処員の危険察知のため、監視センタ5になるべく多くの情報を送信する必要がある。
したがって、画像出力管理部16は、警備セットモード時及び対処モード時においては、機器異常が検出されると、機器異常フラグを成立させた異常信号に加えて画像を送信するよう出力制御部25を制御する。
【0036】
出力制御部25は、画像出力管理部26により画像送出許可に設定されると、通信部16を介した画像の送信が許可状態に設定され、異常検知部24にて機器異常又は侵入異常が検出されると、異常信号に画像を添付して送信する。また、利用者端末4又は管理センタ5から通信部16を介して参照要求を受信すると、要求に応じて画像の送信を行う。
【0037】
以下、図3に示すフローチャートを用いて、制御部20の動作を説明する。図示の処理は所定時間間隔で実行される。
【0038】
まず、警備装置1が警備解除モードに設定されている場合の制御部20の動作について説明する。
制御部20は、メモリ部21に記憶されるモード設定情報より現在の警備モードを判別する(ステップS1)。現在の警備モードが警備解除モードであれば(ステップS1−Yes)、画像出力管理部26は出力制御部25による通信部16を介した画像送信を禁止状態に設定する(ステップS2)。
警備解除モード時の画像は住居2にて生活する利用者の極めてプライベートな画像である。したがって、警備解除モード時には外部への画像送信を禁止に設定することにより、利用者のプライバシーを保護することが可能となる。
【0039】
次に、制御部20は、利用者端末4より参照要求を受信したか否かを判別する(ステップS3)。受信していなければ(ステップS3―No)次のステップに進む。参照要求を受信した場合(ステップS3−Yes)、画像の送信は行えない旨のメッセージを出力して(ステップS4)、次のステップに進む。
これにより、正当な権限を持つ者より画像を要求された場合であっても、警備解除モード時は画像を送信しないことにより、住居2内に居る利用者のプライバシーを確保することができる。
【0040】
異常検知部24は、図示しない検出手段からの信号に基づき警備装置1の機器に断線による異常が発生しているか否かを判定する(ステップS5)。検出手段からの信号により断線が検出されると(ステップS5−Yes)、異常検知部24は断線による異常を判定し、出力制御部25は機器異常のフラグを成立させた異常信号を送信する(ステップS6)。また、断線が発生していなければ(ステップS5―No)次のステップに進む。
【0041】
異常検知部24は、画像処理部23又は防犯センサ6による検知信号を待ち受けている(ステップS7)。画像処理部23及び防犯センサ6の何れからも検知信号が入力されないとき(ステップS7−No)、異常検知部24は、未検知状態が所定時間を超えているか否かを判定する(ステップS8)。ここで、所定時間を超えて画像処理部23及び防犯センサ6の何れからも検知信号が入力されないとき(ステップS8−Yes)、異常検知部24は機器異常と判定し、出力制御部25は機器異常フラグを成立させた異常信号を出力する(ステップS9)。
これにより、煩雑な点検作業を伴うことなく自動的に機器の異常を検出して通報することができる。また、異常信号には画像の添付が行われないため、利用者のプライバシーを確保することができる。
また仮に、何らかの事象により利用者が行動できない状態に陥ったため検知信号が出力されない場合であっても、監視センタ5に異常信号を通報することができ、監視センタ5より電話等で利用者の状況を確認するなど適切な対応をとる事ができる。
【0042】
また、異常検知部24は、画像処理部23又は防犯センサ6の一方から検知信号が入力されると(ステップS7−Yes)、他方からも検知信号が入力されたか否かを判別する(ステップS10)。ここで、他方からも検知信号が入力された場合(ステップS10−有り)、すなわち、画像処理部23及び防犯センサ6の双方から検知信号が入力された場合、異常検知部24は、警備装置1の機器が正常に動作していると判断し、処理を終了する。
他方からの検知信号が入力されない場合(ステップS10−無し)、すなわち、画像処理部23又は防犯センサ6の一方のみから検知信号が入力された場合、異常検知部24は機器異常と判定し、出力制御部25は機器異常フラグを成立させた異常信号を出力する(ステップS9)。
これにより、警備解除モード中に警備領域内を行動する利用者を用いて、何ら煩雑な作業を伴うことなく自動的に機器の異常を検出して通報することができる。また、異常信号には画像の添付が行われないため、利用者のプライバシーを確保することができる。
【0043】
次に、警備装置1が警備セットモード又は対処モードに設定されている場合の制御部20の動作について説明する。
現在の警備モードが警備解除モードでなければ(ステップS1−No)、画像出力管理部26は出力制御部25による通信部16を介した画像送出を許可状態に設定する(ステップS11)。
【0044】
制御部20は、利用者端末4より参照要求を受信したか否かを判別する(ステップS12)。受信していなければ(ステップS12―No)次のステップに進む。参照要求を受信した場合(ステップS12−Yes)、出力制御部25は画像出力管理部26により画像の送出を許可状態に設定されているため、利用者の認証を行った上で要求に応じて画像の出力を行い(ステップS13)、次のステップに進む。
これにより、遠隔地より画像を参照して住居2内の状況を把握することができる。
【0045】
異常検知部24は、図示しない検出手段からの信号に基づき警備装置1の機器に断線による異常が発生しているか否かを判定する(ステップS14)。検出手段からの信号により断線が検出されると(ステップS14−Yes)、異常検知部24は断線による異常を判定し、出力制御部25は機器異常のフラグを成立させた異常信号を送信する(ステップS15)。このとき、出力制御部25は画像出力管理部26により画像の送出を許可状態に設定されているため、断線異常が検出されたときの撮像画像とその前後所定フレームの画像とを異常信号に添付する。また、断線が発生していなければ(ステップS14―No)次のステップに進む。
【0046】
異常検知部24は、画像処理部23又は防犯センサ6による検知信号を待ち受けている(ステップS16)。画像処理部及び防犯センサの何れからも検知信号が入力されないとき(ステップS16−No)、現在は正常状態にあると判断し処理を終了する。
画像処理部23又は防犯センサ6の一方から検知信号が入力されると(ステップS16−Yes)、他方からも検知信号が入力されたか否かを判別する(ステップS17)。ここで、他方からも検知信号が入力された場合(ステップS17−有り)、すなわち、画像処理部23及び防犯センサ6の双方から検知信号が入力された場合、異常検知部24は、警備領域内に侵入異常が発生したと判断して、出力制御部25は侵入異常フラグを成立させた異常信号を出力する(ステップS18)。更に、出力制御部25は画像出力管理部26により画像の送出を許可状態に設定されているため、当該異常検知に基づく変化検知時の画像とその前後所定フレームの画像とを異常信号に添付する。
このとき、監視センタ5が受信する異常信号は機器異常フラグが成立していないため、実報である可能性が高く侵入異常発生の蓋然性の高い信号であると判断でき、監視センタ5では異常検知時の画像を参照して、当該侵入異常に適切な対応をとることができる。
【0047】
また、他方からの検知信号が入力されなければ(ステップS17−No)、すなわち、画像処理部23又は防犯センサ6の一方のみから検知信号が入力された場合、異常検知部24は警備領域内に侵入異常及び機器異常が発生したと判断して、出力制御部25は、侵入異常と機器異常のフラグを成立させた異常信号を送信する(ステップS19)。このとき、出力制御部25は画像出力管理部26により画像の送出を許可状態に設定されているため、前記一方から検知信号が入力されたときの撮像画像とその前後所定フレームの画像とを異常信号に添付する。
これにより、監視センタ5では、侵入異常の発生とともに、機器異常の情報を得ることができ、異常検知時の撮像画像を参照して、適切な対応をとることができる。
【0048】
以上説明したように、本実施形態による警備装置1によれば、利用者が住居2内に居る状態である警備解除モード中には、外部への画像の送出を行わない構成としたので、利用者のプライバシーを保護しつつ、この利用者を利用して機器の点検を行うことができる。
また、警備解除モード中に所定時間以上検知信号を受信しない場合にも機器の異常を判定する構成としたので、警備装置1が無監視状態に陥ったまま放置されることを防止して機器の点検を促すことができ、機器の保全を保つことが可能となる。
【0049】
なお、以上説明した実施の形態では、画像出力管理部26は、警備モードが警備解除モードに設定されると、出力制御部25による通信部16を介した画像の送出を禁止状態に設定する構成となっているが、このとき更に、画像処理部23による撮像画像の記憶部11への記録処理を禁止状態に設定するよう構成してもよい。すなわち、画像出力管理部26は、警備解除モード時にはメモリ部21に保持されるバッファ画像を記憶部11に記録できないよう画像処理部23を設定する。これにより、警備解除モードにおいては、外部への画像送出に加え、メモリ部21内にバッファされ順次更新されて破棄される画像、特に、機器異常検出時の画像を別途記録部に記録することを禁止状態にすることができる。したがって、警備装置1を点検する対処員などに過去の記録画像を見られることがなく、より堅固にプライバシーを保護することができる。
【0050】
また、上述の実施形態では、カメラユニット7の撮像領域と防犯センサ6の検知領域とが略同一となるよう設定される例について説明したが、防犯センサ6の検知領域がカメラユニット7の撮像領域に内包されるよう構成してもよい。
【0051】
例えば、図4に示すように、防犯センサ6として開閉検知器61と人体検知器62とを用い、開閉検知器61を住居2の扉に設置し、人体検知器62を住居2内部に配置して、この扉と人体検知器62の検知領域62aとを含む撮像領域7aを撮影するよう設置角度を調整してカメラユニット7を配置する。
この場合、カメラユニット7の撮像領域7a内であって、開閉センサ61及び人体検知器62の検知領域外となる箇所(例えば図4中100)が存在する。
そのため、異常検知部24を、開閉センサ61又は人体検知器6から検知信号が入力され、かつ、画像処理部23から検知信号が入力されない場合にのみ機器異常を判定するよう設定する。
【0052】
このように構成することにより、撮像領域に複数の防犯センサを設置した場合であっても、各々の防犯センサをカメラユニット7と対応させることで、より広い領域を監視しつつ機器の異常を自動的に点検することができる。
【0053】
【発明の効果】
本発明による警備装置は、利用者により正当に利用が行われる警備解除状態においては機器の異常を検出しても撮像画像の出力は行わないよう構成される。これにより、利用者のプライバシーを確保しつつ、警備解除状態時に行動する利用者を検知して自動的に機器の点検を行うことができる。
【0054】
さらに、長時間検知を行わない機器について異常報知することで、警備機器が無監視状態に陥ったまま報知されることを防止して機器の点検を促すことができ、機器の保全を保つことができる。
【0055】
また、警備解除状態においては、撮像画像を記憶部に記録しない構成とすることで撮像画像は適宜破棄され、外部から不用意に参照されることがなく、より堅固に利用者のプライバシーを保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の警備装置を適用した警備システムの構成を示す構成図。
【図2】図1の警備装置の構成を示すブロック図。
【図3】図2の制御部の処理を示すフローチャート。
【図4】防犯センサとカメラユニットの別の配置例を示す配置図。
【符号の説明】
1…警備装置、2…住居、3…通信回線、4…利用者端末、5…監視センタ、6…防犯センサ、7…カメラユニット、11…記憶部、12…操作部、13…カメラI/F、14…センサI/F、15…表示部、16…通信部、20…制御部、21…メモリ部、22…モード設定部、23…画像処理部、24…異常検知部、25…出力制御部、26…画像出力管理部
【発明の属する技術分野】
本発明は、監視領域の異常の有無を監視するとともに、機器の異常を自動的に点検する警備装置であって、特に、利用者のプライバシーを確保した警備装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、特許文献1に示すような画像監視装置が知られている。この画像監視装置は、機器に生じた異常や侵入異常などを検出し、異常の種別に応じて所定枚数の画像を警備センタに送信する。
この画像監視装置は、監視領域を画像センサにて監視する監視装置において、前記監視領域にて発生した異常を画像とともに警備センタに送信して、警備センタでの状況把握に役立てようとしている。そのため、警戒解除中/警戒セット中に関わらず、異常を検出すると、異常の内容に応じて少なくとも1枚以上の画像を警備センタに送出する構成となっている。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−48278号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、利用者にとって、警戒解除中の画像が外部に送出されうるというのは好ましいことではない。特に、上述した従来の画像監視装置では、画像センサが視野異常を検出すると、撮像画像に利用者のプライベートな画像が含まれている場合であっても、利用者の意思を問わず、当該画像を警備センタに送出する。したがって、上述した従来の画像監視装置では、監視領域を利用する者のプライバシーが確保されないという問題点があった。
また、上記従来の画像監視装置では、虫等により撮像手段がマスクされて視野異常が検出されることもあり、利用者にとっては、いつ外部に画像が送出されるか知るすべがなく、プライベートな環境で使用するには不向きであった。
【0005】
そこで本発明は、上記課題を解消するために、監視機器の異常を自動的に点検しつつも、利用者のプライバシーを確保することができる警備装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明による警備装置は、警備状態として警備セット状態と警備解除状態とを有する警備装置において、監視領域を撮影する撮像手段と、前記警備装置の機器異常を検出する異常検知部と、前記異常検知部による機器異常の検出に基づき前記撮像手段の撮影した画像と機器異常信号とを通信回線に送出する出力制御部と、前記出力制御部による通信回線への画像の送出を許可状態または禁止状態に設定する画像出力管理部と、を備え、前記画像出力管理部は、前記警備状態が警備解除状態になると前記出力制御部による画像の送出を禁止状態に設定する警備装置を提供する。
かかる警備装置は、利用者により正当に利用が行われる警備解除状態には機器異常時であっても撮像画像を外部に送出しないよう構成される。これにより、利用者のプライバシーを確保しつつ異常の検出を行うことができる。
【0007】
好ましくは、更に、前記撮像手段の撮像領域と略同一となる検知領域を備え当該検知領域の変化を検出する防犯センサと、前記撮像手段にて撮影された画像と基準画像との差分に基づき変化の有無を検出する画像処理部と、を具備し、前記異常出力手段は、前記防犯センサと前記画像処理部のいずれか一方のみが変化を検出したとき機器の異常を判断する。
これにより、利用者のプライバシーを確保しつつ、警備解除状態に行動を行う利用者を検知して自動的に機器の点検を行うことができる。
【0008】
また、好ましくは、更に、前記撮像手段の撮像領域に内包される検知領域を備え当該検知領域の変化を検出する防犯センサと、前記撮像手段にて撮影された画像と基準画像との差分に基づき変化の有無を検出する画像処理部と、を具備し、前記異常出力手段は、前記防犯センサが変化を検出し、かつ、前記画像処理部が変化を検出しないときに機器の異常を判断する。
これにより、利用者のプライバシーを確保しつつ、警備解除状態に行動を行う利用者を検知して自動的に機器の点検を行うことができる。
【0009】
さらに、好ましくは、前記異常出力手段は、前記画像処理部及び前記防犯センサが所定時間変化を検出しない場合、機器の異常を判定する。
これにより、長時間検知を行わない機器について異常報知することで、警備機器が無監視状態に陥ったまま報知されることを防止して機器の点検を促すことができ、機器の保全を保つことができる。
【0010】
また、本発明の別の態様は、警備状態として警備セット状態と警備解除状態とを有する警備装置において、監視領域を撮影する撮像手段と、前記警備装置の機器異常を検出する異常検知部と、前記異常検知部により機器異常が検出された時に前記撮像手段の撮影した画像を記憶部に記録する制御部と、前記制御部による記録部への機器異常時画像の記録を許可状態または禁止状態に設定する画像出力管理部と、を備え、前記画像出力管理部は、前記警備状態が警備解除状態になると前記制御部による機器異常時の画像の記録を禁止に設定する警備装置を提供する。
これにより、警備解除状態において、機器異常に伴う撮像画像は記録部に記録されないため、利用者の意思を問わず画像が記録されることがなく、利用者のプライバシーを保護することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して具体的に説明する。
図1(a)は、本発明の警備装置のシステム全体を示す構成図である。
警備装置1は、警備領域となる住居2に設けられて、通信回線3を介して利用者端末4及び遠隔の監視センタ5と通信を行う。利用者端末4としては、携帯電話、PDA(Personal
Digital Assistance)、パソコン等がある。
【0012】
警備装置1には警備領域内の変化の有無を検出する防犯センサ6と、当該警備領域を撮影するカメラユニット7とが接続されて住居2内に配置されている。
図1(b)は、防犯センサ6とカメラユニット7との配置を示す図である。
防犯センサ6は、受光する赤外線の変化量に基づいて検知領域6a内の人体を検出する人体検知器にて構成される。また、カメラユニット7は、その撮像領域7aが防犯センサ6の検知領域6aと略同一となるよう、設置箇所や設置角度を設定され配置されている。そして、カメラユニット7は、所定間隔毎に撮像領域7aを撮影し、撮像画像を警備装置1に伝送する。
そして、警備装置1は、防犯センサ6又はカメラユニット7により異常を検出すると、遠隔の監視センタ5に異常信号を送出する。監視センタ5ではこの異常信号を受信して、対処員の派遣などの必要な措置をとる。また、警備装置1は、利用者端末4からの要求に応じてカメラユニット7による撮像画像を利用者端末4に出力する。これにより、利用者は外出先から住居2の様子を参照することができる。
【0013】
図2は、警備装置1の構成を示すブロック図である。
警備装置1は、制御部20と、これに接続される記憶部11、操作部12、カメラI/F(以下インターフェースをI/Fと称す)13、センサI/F14、表示部15、通信部16とから構成される。これらの各部分は、図示しない電源から電力の供給を受けて動作する。
制御部20はCPUなどで構成され警備装置1の各部の制御を行う。制御部20は、メモリ部21と、モード設定部22と、画像処理部23と、異常検知部24と、出力制御部25と、画像出力管理部26とを有している。
【0014】
記憶部11は、ハードディスクやフラッシュメモリなどで構成され、制御部20を警備装置として動作させるためのプログラム及び予め撮影された撮像領域7aの基準画像などが記憶される。
操作部12は、カードリーダとボタン等で構成されて、利用者によりIDカードの挿入や警備モードの設定を操作される。操作部12は、IDカードから読取ったIDコードを照合確認した上で、警備モードの設定操作を受け付ける。
【0015】
カメラI/F13には、カメラユニット7が接続される。カメラユニット7は常時動作し、カメラI/F13を介して画像処理部23に撮像画像を伝送する。センサI/F14には防犯センサ6が接続されている。防犯センサ6は常時動作し、検知領域6a内に人体を検知するとセンサI/F14を介して検知信号を異常検知部24に伝送する。
表示部15は、液晶ディスプレイ、表示灯、スピーカなどにより構成される。通信部16は、通信回線3を介して利用者端末4又は監視センタ5と通信を行う。
【0016】
上述した警備装置1の各部の制御は制御部20にて行われる。制御部20は、更に、一時記憶領域となるメモリ部21と、警備モードを設定制御するモード設定部22と、撮像画像の変化の有無を検出する画像処理部23と、通信部16を介して外部へ信号送信する出力制御部25と、異常の有無を判定する異常検知部24と、外部への画像の送信を管理する画像出力管理部26とを備えている。
制御部20は、異常検知部24により異常が検知されると、出力制御部25より遠隔の監視センタ5に異常信号を送信する。また、制御部20は、通信部16を介して利用者端末4から参照要求を受信すると、出力制御部25にて利用者の認証を行い要求に応じてメモリ部21内の画像を送信する。
【0017】
モード設定部22は、警備装置1の警備モードを設定制御する。モード設定部22は警備モードとして、防犯センサ6及びカメラユニット7により警備領域の警備を監視状態とする警備セットモードと、警備が解除された状態となる警備解除モードと、対処員が異常の対処を行う状態となる対処モードとを備えている。利用者がIDカードを用い操作部12にて警備モードの設定操作を行うことにより、モード設定部22は、警備セットモード又は警備解除モードに設定される。また、対処員によるIDカード操作又は監視センタ5からのコマンド受信によりモード設定部22は、対処モードに設定される。
モード設定部22は、警備モードが変更されると、新たに設定された警備モードをモード設定情報としてメモリ部21に記憶する。
【0018】
画像処理部23は、カメラユニット7から受信した撮像画像を所定フレーム数だけメモリ部21にバッファしている。メモリ部21にバッファされる画像は、最も古い画像を新しく受信した画像で上書きしていくことで最新の画像が所定フレーム数だけ保持される。例えば、1秒間隔で画像を受信し、10フレームを保持する場合は、過去10秒間の画像が保持されることになる。
【0019】
画像処理部23は、カメラユニット7から受信した画像と記憶部11内の基準画像とを差分処理して受信画像に変化が含まれるか否かを検出する。基準画像と受信画像との間に所定以上の差分が検出された場合、すなわち、受信画像に変化が含まれていた場合、画像処理部23は異常検知部24に検知信号を出力する。
【0020】
出力制御部25は、異常検知部24の判定内容に基づき通信部16を介して監視センタ5に異常信号を出力する。異常信号は、警備装置1が異常を検知したことに基づく信号であって、侵入異常の情報と、機器異常の情報とを含んでいる。
【0021】
出力制御部25により監視センタ5に送信される異常信号は、侵入異常フラグと、機器異常フラグと、画像添付フラグとを有している。侵入異常フラグが成立している異常信号は監視領域に侵入異常が発生したことを示す信号である。機器異常フラグが成立している異常信号は警備装置の機器に障害や断線などの異常が発生したことを示す信号である。また、画像添付フラグが成立している信号は、異常検知時及びその前後所定フレームの画像が添付されていることを示す信号となる。
出力制御部25は、異常検知部24による異常判定に基づき、対応する異常種別のフラグを成立させて異常信号を監視センタ5に送信する。また、出力制御部25は、異常信号に画像を付す場合には画像添付フラグを成立させる。
【0022】
また、出力制御部25は、通信部16を介して利用者端末4から認証コードを含んだ参照要求を受信すると、認証コードを照合して利用者の認証を行い、認証OKであればメモリ部21内に保持されている画像を利用者端末4に送信する。
【0023】
異常検知部24は、防犯センサ6と画像処理部23とから入力される検知信号に基づき機器異常と侵入異常の有無を判定する。異常検知部24により機器異常又は侵入異常が判定されると、画像処理部23は、異常検知時の受信画像と、その前後所定フレームの画像をメモリ部21より読み出して記憶部11に記録する。
以下、異常検知部24による異常の判定について説明する。
【0024】
まず、異常検知部24による機器異常の判定について説明する。異常検知部24は、防犯センサ6と画像処理部23とによる検知信号を受信して、常時機器異常の有無を監視している。
防犯センサ6の検知領域6aとカメラユニット7の撮像領域7aとは略同一に設定されているので、異常検知部24は、防犯センサ6及び画像処理部23の双方より検知信号が入力されると、警備装置1の機器は正常に動作していると判定する。
他方、異常検知部24は、防犯センサ6と画像処理部23とのいずれか一方のみから検知信号の入力があったとき、警備装置1の機器が異常であると判定する。
【0025】
すなわち、防犯センサ6にて検知領域6aに人体が検知された場合において、当該検知領域6aと略同一となる撮像領域7aを撮影した撮像画像に変化が検出されなかった場合、防犯センサ6とカメラユニット7とで略同一の領域を監視しているにも拘わらず、互いの検出結果に矛盾が生じる事となる。このような場合、カメラユニット7の撮像領域7aと防犯センサ6の検知領域6aとが相異していたり、何れかの機器に障害が発生している可能性がある。したがって、この場合異常検知部24は、警備装置1に機器の異常が発生しているものと判定する。同様に、画像処理部23にて変化が検出されるも防犯センサ6にて変化が検知されない場合についても機器の異常が発生していると判定する。
このとき、出力制御部25は、機器異常フラグを成立させた異常信号を監視センタ5に送信する。また、出力制御部25は、機器異常が検知された時の画像及びその前後所定フレームの画像をメモリ部21より取得し異常信号に添付して画像添付フラグを成立させる。
【0026】
更に、異常検知部24は、モード設定部22が警備解除モードに設定されているときに限り、所定時間を超えて検知信号の入力がない場合、機器の異常を判定する。
【0027】
モード設定部22が警備解除モードに設定されている状態とは、利用者が警備領域となる住居2に内在している状態であり、警備領域内に設置された防犯センサ6及び画像処理部23は当然そこで生活する利用者を検知して検知信号を出力することとなる。このような警備解除モード時において、防犯センサ6及び画像処理部23の何れも検知信号を出力しない場合の原因として、警備装置1の機器の異常が考えられる。
したがって、異常検知部24は、モード設定部22が警備解除モードに設定されているとき、図示しない計時手段にて防犯センサ6及び画像処理部23より検知信号が入力されない間の計時を行い、所定時間を超えて検知信号を入力がない場合、機器の異常を判定する。
出力制御部25は、異常検知部24による機器異常の判定をうけて、機器異常フラグを成立させた異常信号を監視センタ5に送信する。また、出力制御部25は、機器異常が検知された時の画像及びその前後所定フレームの画像をメモリ部21より取得し異常信号に添付して画像添付フラグを成立させる。
【0028】
更に、異常検知部24は、図示しない検出手段により、警備装置1と防犯センサ6又は画像処理部23との接続線の断線が検出された場合にも機器の異常を判定する。接続線の断線を検出する検出手段としては、既に種々の方法が実現されているため、ここでの説明は行わない。
【0029】
次に、侵入異常の判定について説明する。モード設定部22が警備セットモードに設定されると、異常検知部24は、上述した機器異常の検出に加えて侵入異常の検出を行う。
警備セットモード中、異常検知部24は、防犯センサ6又は画像処理部23の少なくとも一方から検知信号を受信すると機器異常の有無を判別するとともに、侵入異常が発生したと判定する。
【0030】
モード設定部22が警備セットモードに設定されているとき、防犯センサ6及び画像処理部23の双方より検知信号が入力されると、異常検知部24は、警備領域に侵入異常が発生したと判定する。このとき、出力制御部25は、侵入異常フラグを成立させた異常信号を監視センタ5に送信する。また、出力制御部25は、侵入異常が検知された時の画像及びその前後所定フレームの画像をメモリ部21より取得し異常信号に添付して画像添付フラグを成立させる。
【0031】
また、異常検知部24は、警備セットモード中に、防犯センサ6又は画像処理部23のいずれか一方からのみ検知信号が入力され、機器異常が検出された場合であっても、監視セットモード中に防犯センサ6又は画像処理部23が警備領域の変化を検知している以上、侵入異常としても異常の発生を検出するよう設定されている。
したがって、警備セットモードにおいて、防犯センサ6と画像処理部23とのいずれか一方のみから検知信号が入力された場合、異常検知部24は機器異常の発生と侵入異常の発生を判定する。
このとき、出力制御部25は、侵入異常フラグと機器異常フラグとを成立させた異常信号を監視センタ5に送信する。また、出力制御部25は、異常が検知された時の画像及びその前後所定フレームの画像をメモリ部21より取得し異常信号に添付して画像添付フラグを成立させる。
監視センタ5では、侵入異常フラグと機器異常フラグとが成立した異常信号を受信した場合、当該異常が侵入異常によるものか機器異常によるものかを判別することが困難となるが、発生しうる被害の大きさを鑑み安全性を考慮して、当該異常信号を侵入異常によるものとして処理する。
【0032】
画像出力管理部26は、出力制御部25による画像の送信を許可状態又は禁止状態に設定する。
【0033】
画像出力管理部16はモード設定部22が警備解除モードに設定されると、出力制御部25による通信部16を介した画像の送出を禁止状態に設定する。
モード設定部22が警備解除モードに設定されている状態とは、利用者が警備領域となる住居2に内在しており、警備装置1が警備領域を監視していない状態である。すなわち、このような状態では、警備領域の監視状態にない警備装置1の機器の異常よりも、警備領域内の利用者のプライバシーが優先される。
そのため、画像出力管理部16は、警備解除モード時においては、機器異常を検出しても機器異常フラグの成立した異常信号のみを送信し、画像を送信しないよう出力制御部25を制御する。
【0034】
出力制御部25は、画像出力管理部26により画像送出禁止に設定されると、通信部16を介した画像の送信が禁止状態に設定され、異常検知部24にて異常が検出された場合であっても、画像の添付は行わず、異常信号のみを送信する。 また、利用者端末4から通信部16を介して参照要求を受信した場合であっても、画像の送信は行えない旨のメッセージを出力して、画像の送信は行わない。
【0035】
他方、画像出力管理部26はモード設定部が、警備セットモード又は対処モードに設定されると、制御部20による通信部16を介した画像の送出を有効状態に設定する。
モード設定部22が警備セットモードに設定されている状態とは、利用者が警備領域となる住居2を留守にしており、警備装置が警備領域を監視している状態である。すなわち、このような状態における警備装置の機器の異常は、侵入異常の失報につながるため警備解除モード時の機器異常に比べ遥かに緊急度が高い。また、侵入異常は、発生されうる被害の大きさに鑑み、機器異常よりも緊急度が高い異常である。そのため、警備セットモード時には、監視センタ5は発生した異常についてなるべく多くの情報を収集してより適切な対応をとる必要がある。
また、モード設定部22が対処モードに設定されている状態とは、対処員が機器異常や侵入異常の対処を行っている状態であり、機器の点検又は対処員の危険察知のため、監視センタ5になるべく多くの情報を送信する必要がある。
したがって、画像出力管理部16は、警備セットモード時及び対処モード時においては、機器異常が検出されると、機器異常フラグを成立させた異常信号に加えて画像を送信するよう出力制御部25を制御する。
【0036】
出力制御部25は、画像出力管理部26により画像送出許可に設定されると、通信部16を介した画像の送信が許可状態に設定され、異常検知部24にて機器異常又は侵入異常が検出されると、異常信号に画像を添付して送信する。また、利用者端末4又は管理センタ5から通信部16を介して参照要求を受信すると、要求に応じて画像の送信を行う。
【0037】
以下、図3に示すフローチャートを用いて、制御部20の動作を説明する。図示の処理は所定時間間隔で実行される。
【0038】
まず、警備装置1が警備解除モードに設定されている場合の制御部20の動作について説明する。
制御部20は、メモリ部21に記憶されるモード設定情報より現在の警備モードを判別する(ステップS1)。現在の警備モードが警備解除モードであれば(ステップS1−Yes)、画像出力管理部26は出力制御部25による通信部16を介した画像送信を禁止状態に設定する(ステップS2)。
警備解除モード時の画像は住居2にて生活する利用者の極めてプライベートな画像である。したがって、警備解除モード時には外部への画像送信を禁止に設定することにより、利用者のプライバシーを保護することが可能となる。
【0039】
次に、制御部20は、利用者端末4より参照要求を受信したか否かを判別する(ステップS3)。受信していなければ(ステップS3―No)次のステップに進む。参照要求を受信した場合(ステップS3−Yes)、画像の送信は行えない旨のメッセージを出力して(ステップS4)、次のステップに進む。
これにより、正当な権限を持つ者より画像を要求された場合であっても、警備解除モード時は画像を送信しないことにより、住居2内に居る利用者のプライバシーを確保することができる。
【0040】
異常検知部24は、図示しない検出手段からの信号に基づき警備装置1の機器に断線による異常が発生しているか否かを判定する(ステップS5)。検出手段からの信号により断線が検出されると(ステップS5−Yes)、異常検知部24は断線による異常を判定し、出力制御部25は機器異常のフラグを成立させた異常信号を送信する(ステップS6)。また、断線が発生していなければ(ステップS5―No)次のステップに進む。
【0041】
異常検知部24は、画像処理部23又は防犯センサ6による検知信号を待ち受けている(ステップS7)。画像処理部23及び防犯センサ6の何れからも検知信号が入力されないとき(ステップS7−No)、異常検知部24は、未検知状態が所定時間を超えているか否かを判定する(ステップS8)。ここで、所定時間を超えて画像処理部23及び防犯センサ6の何れからも検知信号が入力されないとき(ステップS8−Yes)、異常検知部24は機器異常と判定し、出力制御部25は機器異常フラグを成立させた異常信号を出力する(ステップS9)。
これにより、煩雑な点検作業を伴うことなく自動的に機器の異常を検出して通報することができる。また、異常信号には画像の添付が行われないため、利用者のプライバシーを確保することができる。
また仮に、何らかの事象により利用者が行動できない状態に陥ったため検知信号が出力されない場合であっても、監視センタ5に異常信号を通報することができ、監視センタ5より電話等で利用者の状況を確認するなど適切な対応をとる事ができる。
【0042】
また、異常検知部24は、画像処理部23又は防犯センサ6の一方から検知信号が入力されると(ステップS7−Yes)、他方からも検知信号が入力されたか否かを判別する(ステップS10)。ここで、他方からも検知信号が入力された場合(ステップS10−有り)、すなわち、画像処理部23及び防犯センサ6の双方から検知信号が入力された場合、異常検知部24は、警備装置1の機器が正常に動作していると判断し、処理を終了する。
他方からの検知信号が入力されない場合(ステップS10−無し)、すなわち、画像処理部23又は防犯センサ6の一方のみから検知信号が入力された場合、異常検知部24は機器異常と判定し、出力制御部25は機器異常フラグを成立させた異常信号を出力する(ステップS9)。
これにより、警備解除モード中に警備領域内を行動する利用者を用いて、何ら煩雑な作業を伴うことなく自動的に機器の異常を検出して通報することができる。また、異常信号には画像の添付が行われないため、利用者のプライバシーを確保することができる。
【0043】
次に、警備装置1が警備セットモード又は対処モードに設定されている場合の制御部20の動作について説明する。
現在の警備モードが警備解除モードでなければ(ステップS1−No)、画像出力管理部26は出力制御部25による通信部16を介した画像送出を許可状態に設定する(ステップS11)。
【0044】
制御部20は、利用者端末4より参照要求を受信したか否かを判別する(ステップS12)。受信していなければ(ステップS12―No)次のステップに進む。参照要求を受信した場合(ステップS12−Yes)、出力制御部25は画像出力管理部26により画像の送出を許可状態に設定されているため、利用者の認証を行った上で要求に応じて画像の出力を行い(ステップS13)、次のステップに進む。
これにより、遠隔地より画像を参照して住居2内の状況を把握することができる。
【0045】
異常検知部24は、図示しない検出手段からの信号に基づき警備装置1の機器に断線による異常が発生しているか否かを判定する(ステップS14)。検出手段からの信号により断線が検出されると(ステップS14−Yes)、異常検知部24は断線による異常を判定し、出力制御部25は機器異常のフラグを成立させた異常信号を送信する(ステップS15)。このとき、出力制御部25は画像出力管理部26により画像の送出を許可状態に設定されているため、断線異常が検出されたときの撮像画像とその前後所定フレームの画像とを異常信号に添付する。また、断線が発生していなければ(ステップS14―No)次のステップに進む。
【0046】
異常検知部24は、画像処理部23又は防犯センサ6による検知信号を待ち受けている(ステップS16)。画像処理部及び防犯センサの何れからも検知信号が入力されないとき(ステップS16−No)、現在は正常状態にあると判断し処理を終了する。
画像処理部23又は防犯センサ6の一方から検知信号が入力されると(ステップS16−Yes)、他方からも検知信号が入力されたか否かを判別する(ステップS17)。ここで、他方からも検知信号が入力された場合(ステップS17−有り)、すなわち、画像処理部23及び防犯センサ6の双方から検知信号が入力された場合、異常検知部24は、警備領域内に侵入異常が発生したと判断して、出力制御部25は侵入異常フラグを成立させた異常信号を出力する(ステップS18)。更に、出力制御部25は画像出力管理部26により画像の送出を許可状態に設定されているため、当該異常検知に基づく変化検知時の画像とその前後所定フレームの画像とを異常信号に添付する。
このとき、監視センタ5が受信する異常信号は機器異常フラグが成立していないため、実報である可能性が高く侵入異常発生の蓋然性の高い信号であると判断でき、監視センタ5では異常検知時の画像を参照して、当該侵入異常に適切な対応をとることができる。
【0047】
また、他方からの検知信号が入力されなければ(ステップS17−No)、すなわち、画像処理部23又は防犯センサ6の一方のみから検知信号が入力された場合、異常検知部24は警備領域内に侵入異常及び機器異常が発生したと判断して、出力制御部25は、侵入異常と機器異常のフラグを成立させた異常信号を送信する(ステップS19)。このとき、出力制御部25は画像出力管理部26により画像の送出を許可状態に設定されているため、前記一方から検知信号が入力されたときの撮像画像とその前後所定フレームの画像とを異常信号に添付する。
これにより、監視センタ5では、侵入異常の発生とともに、機器異常の情報を得ることができ、異常検知時の撮像画像を参照して、適切な対応をとることができる。
【0048】
以上説明したように、本実施形態による警備装置1によれば、利用者が住居2内に居る状態である警備解除モード中には、外部への画像の送出を行わない構成としたので、利用者のプライバシーを保護しつつ、この利用者を利用して機器の点検を行うことができる。
また、警備解除モード中に所定時間以上検知信号を受信しない場合にも機器の異常を判定する構成としたので、警備装置1が無監視状態に陥ったまま放置されることを防止して機器の点検を促すことができ、機器の保全を保つことが可能となる。
【0049】
なお、以上説明した実施の形態では、画像出力管理部26は、警備モードが警備解除モードに設定されると、出力制御部25による通信部16を介した画像の送出を禁止状態に設定する構成となっているが、このとき更に、画像処理部23による撮像画像の記憶部11への記録処理を禁止状態に設定するよう構成してもよい。すなわち、画像出力管理部26は、警備解除モード時にはメモリ部21に保持されるバッファ画像を記憶部11に記録できないよう画像処理部23を設定する。これにより、警備解除モードにおいては、外部への画像送出に加え、メモリ部21内にバッファされ順次更新されて破棄される画像、特に、機器異常検出時の画像を別途記録部に記録することを禁止状態にすることができる。したがって、警備装置1を点検する対処員などに過去の記録画像を見られることがなく、より堅固にプライバシーを保護することができる。
【0050】
また、上述の実施形態では、カメラユニット7の撮像領域と防犯センサ6の検知領域とが略同一となるよう設定される例について説明したが、防犯センサ6の検知領域がカメラユニット7の撮像領域に内包されるよう構成してもよい。
【0051】
例えば、図4に示すように、防犯センサ6として開閉検知器61と人体検知器62とを用い、開閉検知器61を住居2の扉に設置し、人体検知器62を住居2内部に配置して、この扉と人体検知器62の検知領域62aとを含む撮像領域7aを撮影するよう設置角度を調整してカメラユニット7を配置する。
この場合、カメラユニット7の撮像領域7a内であって、開閉センサ61及び人体検知器62の検知領域外となる箇所(例えば図4中100)が存在する。
そのため、異常検知部24を、開閉センサ61又は人体検知器6から検知信号が入力され、かつ、画像処理部23から検知信号が入力されない場合にのみ機器異常を判定するよう設定する。
【0052】
このように構成することにより、撮像領域に複数の防犯センサを設置した場合であっても、各々の防犯センサをカメラユニット7と対応させることで、より広い領域を監視しつつ機器の異常を自動的に点検することができる。
【0053】
【発明の効果】
本発明による警備装置は、利用者により正当に利用が行われる警備解除状態においては機器の異常を検出しても撮像画像の出力は行わないよう構成される。これにより、利用者のプライバシーを確保しつつ、警備解除状態時に行動する利用者を検知して自動的に機器の点検を行うことができる。
【0054】
さらに、長時間検知を行わない機器について異常報知することで、警備機器が無監視状態に陥ったまま報知されることを防止して機器の点検を促すことができ、機器の保全を保つことができる。
【0055】
また、警備解除状態においては、撮像画像を記憶部に記録しない構成とすることで撮像画像は適宜破棄され、外部から不用意に参照されることがなく、より堅固に利用者のプライバシーを保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の警備装置を適用した警備システムの構成を示す構成図。
【図2】図1の警備装置の構成を示すブロック図。
【図3】図2の制御部の処理を示すフローチャート。
【図4】防犯センサとカメラユニットの別の配置例を示す配置図。
【符号の説明】
1…警備装置、2…住居、3…通信回線、4…利用者端末、5…監視センタ、6…防犯センサ、7…カメラユニット、11…記憶部、12…操作部、13…カメラI/F、14…センサI/F、15…表示部、16…通信部、20…制御部、21…メモリ部、22…モード設定部、23…画像処理部、24…異常検知部、25…出力制御部、26…画像出力管理部
Claims (5)
- 警備状態として警備セット状態と警備解除状態とを有する警備装置において、
監視領域を撮影する撮像手段と、
前記警備装置の機器異常を検出する異常検知部と、
前記異常検知部による機器異常の検出に基づき前記撮像手段の撮影した画像と機器異常信号とを通信回線に送出する出力制御部と、
前記出力制御部による通信回線への画像の送出を許可状態または禁止状態に設定する画像出力管理部と、
を備え、
前記画像出力管理部は、前記警備状態が警備解除状態になると前記出力制御部による画像の送出を禁止状態に設定することを特徴とする警備装置。 - 更に、
前記撮像手段の撮像領域と略同一となる検知領域を備え当該検知領域の変化を検出する防犯センサと、
前記撮像手段にて撮影された画像と基準画像との差分に基づき変化の有無を検出する画像処理部と、
を具備し、
前記異常検知部は、前記防犯センサと前記画像処理部のいずれか一方のみが変化を検出したとき機器の異常を判断する請求項1記載の警備装置。 - 更に、
前記撮像手段の撮像領域に内包される検知領域を備え当該検知領域の変化を検出する防犯センサと、
前記撮像手段にて撮影された画像と基準画像との差分に基づき変化の有無を検出する画像処理部と、
を具備し、
前記異常検知部は、前記防犯センサが変化を検出し、かつ、前記画像処理部が変化を検出しないときに機器の異常を判断する請求項1記載の警備装置。 - 前記異常出力手段は、前記画像処理部及び前記防犯センサが所定時間変化を検出しない場合、機器の異常を判定する請求項2又は3記載の警備装置。
- 警備状態として警備セット状態と警備解除状態とを有する警備装置において、
監視領域を撮影する撮像手段と、
前記警備装置の機器異常を検出する異常検知部と、
前記異常検知部により機器異常が検出された時に前記撮像手段の撮影した画像を記憶部に記録する制御部と、
前記制御部による記録部への機器異常時画像の記録を許可状態または禁止状態に設定する画像出力管理部と、
を備え、
前記画像出力管理部は、前記警備状態が警備解除状態になると前記制御部による機器異常時の画像の記録を禁止状態に設定することを特徴とする警備装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2003
- 2003-03-31 JP JP2003096787A patent/JP2004303031A/ja active Pending
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