JP2004302733A - エミュレーションチップ - Google Patents
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Abstract
【課題】共通のCPUコアを有するマイクロコンピュータファミリ製品群用のいずれのエミュレーション装置にも共通に使用できるエミュレーションチップを提供すること。
【解決手段】評価用CPUコア2と周辺機能部31〜36を有し、共通入出力端子群Kと特定入出力端子群P〜Uを有しているエミュレーションチップ1に、周辺機能部選択信号の生成回路6および入力制御信号生成回路7を設け、識別信号端子51、52、53からエミュレート対象のマイクロコンピュータを識別するための製品識別信号x、y、zを与えて、識別されたマイクロコンピュータに必要な周辺機能部の選択を行うと同時に、識別されたマイクロコンピュータに不要な特定入出力端子群からの入力を禁止する。
【選択図】 図1
【解決手段】評価用CPUコア2と周辺機能部31〜36を有し、共通入出力端子群Kと特定入出力端子群P〜Uを有しているエミュレーションチップ1に、周辺機能部選択信号の生成回路6および入力制御信号生成回路7を設け、識別信号端子51、52、53からエミュレート対象のマイクロコンピュータを識別するための製品識別信号x、y、zを与えて、識別されたマイクロコンピュータに必要な周辺機能部の選択を行うと同時に、識別されたマイクロコンピュータに不要な特定入出力端子群からの入力を禁止する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、共通のCPUコアを有する複数のマイクロコンピュータ用の開発ツールに搭載されるエミュレーションチップに関する。
【0002】
【従来の技術】
マイクロコンピュータは、一般に、共通のアーキテクチャのCPUをコアに、用途ごとにCPU周辺機能と入出力端子の組み合わせを変え、例えば、画像処理、通信、電子機器制御などの特定用途に最適な製品を一連の製品群とするマイクロコンピュータファミリを形成している。
【0003】
また、マイクロコンピュータのプログラム開発には、エミュレーション装置などの開発ツールが必要であり、エミュレーション装置には、使用するマイクロコンピュータと同一の機能が必要である。
【0004】
したがって、マイクロコンピュータファミリを形成する一連の製品群には、それぞれの製品ごとに専用のエミュレーション装置が必要となる。
【0005】
従来、このような専用のエミュレーション装置を構成するため、CPUコアを評価するための共通の評価用CPUチップと、製品ごとに異なるCPU周辺機能部分を搭載する評価用周辺機能チップとを組み合わせたチップセットが用いられていた(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開平7−28665号公報(第7頁、図1)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような評価用CPUチップと評価用周辺機能チップとを組み合わせたチップセットを用いた場合、マイクロコンピュータの製品ごとに評価用周辺チップを用意しなければならず、その開発およびエミュレーション装置の開発に多大なコストと開発期間を要していた。
【0008】
そこで、本発明の目的は、共通のCPUコアを有する複数のマイクロコンピュータ製品のエミュレーション装置に共通に使用でき、かつ1チップで構成されるエミュレーションチップを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の一態様によれば、複数のマイクロコンピュータに共通に使用されるCPUコアと同一機能を有する評価用CPUコア部と、前記複数のマイクロコンピュータに使用されるCPU周辺機能部と同一機能を有する複数のCPU周辺機能部と、前記複数のマイクロコンピュータに使用される入力が可能な端子群と同一の機能を有する入力が可能な端子群と、前記複数のマイクロコンピュータに使用される出力端子群と同一の機能を有する出力端子群と、前記複数のCPU周辺機能部の内、エミュレート対象のマイクロコンピュータに必要なCPU周辺機能部を選択する選択手段と、前記入力が可能な端子群の内、選択された端子からの入力を禁止するための入力制御信号を生成する手段とを具備することを特徴とするエミュレーションチップが提供される。
【0010】
また、本発明の別の態様によれば、複数のマイクロコンピュータに共通に使用されるCPUコアと同一機能を有する評価用CPUコア部と、前記複数のマイクロコンピュータに使用されるCPU周辺機能部と同一機能を有する複数のCPU周辺機能部と、前記複数のマイクロコンピュータに使用される入力が可能な端子群と同一の機能を有する入力が可能な端子群と、前記複数のマイクロコンピュータに使用される出力端子群と同一の機能を有する出力端子群と、前記複数のCPU周辺機能部の内、エミュレート対象のマイクロコンピュータに必要なCPU周辺機能部を選択するための選択信号を記憶し、かつ記憶した信号を出力する手段と、前記入力が可能な端子群の内、選択された端子からの入力を禁止するための入力制御信号を記憶し、かつ記憶した信号を出力する手段とを具備することを特徴とするエミュレーションチップが提供される。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。
【0012】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るエミュレーションチップのブロック図である。
【0013】
エミュレーションチップ1は、機能ブロックとして評価用CPUコア2と周辺機能部31〜36を有し、入出力端子として共通入出力端子群Kと特定入出力端子群P〜Uを有している。
【0014】
評価用CPUコア2は、エミュレート対象のマイクロコンピュータファミリの製品に共通に使用されるCPUコアと同一の機能を有し、また、マイクロコンピュータのプログラム評価を行うために必要な機能を有している。
【0015】
周辺機能部31〜36は、エミュレート対象のマイクロコンピュータファミリの製品のいずれかの製品で使用されるCPU周辺機能、例えば、メモリ制御、通信制御、グラフィック制御、タイマなどの機能ブロックであり、図1では、それぞれの機能をA〜Fで表わす。
【0016】
共通入出力端子群Kは、エミュレート対象のマイクロコンピュータファミリの製品のいずれの製品でも共通に使用される入力端子と入出力兼用端子および出力端子からなる端子群である。
【0017】
特定入出力端子群P〜Uは、それぞれ、エミュレート対象のマイクロコンピュータファミリの製品において必要に応じて使用される入力端子と入出力兼用端子および出力端子からなる端子群である。これらの端子の内、入力が可能な端子は、入力端子と入出力兼用端子である。
【0018】
また、エミュレーションチップ1には、識別信号端子51、52、53があり、エミュレート対象のマイクロコンピュータの製品を識別するための製品識別信号x、y、zがそれぞれの端子から与えられる。なお、本実施の形態においては、識別信号端子の数が3個となっているが、識別信号端子の数は3個に限定されるものではなく、製品を識別するのに必要な識別信号の組み合わせの数に応じて任意の個数設けられるものである。
【0019】
製品識別信号x、y、zは、周辺機能部選択信号を生成する生成回路6に入力され、生成回路6からは、周辺機能部の選択信号a〜fが出力される。ここでは、周辺機能部の選択信号a〜fには、製品識別信号x、y、zの信号の組み合わせに応じて、例えば、「選択」=1、「非選択」=0の信号レベルがそれぞれ出力されるものとする。
【0020】
周辺機能部31〜36のうち、周辺機能部の選択信号a〜fにより選択された周辺機能部のみに、評価用CPUコア2や共通入出力端子群Kあるいは特定入出力端子群P〜Uなどとの間の信号送受に必要な電気的接続経路が形成される。
【0021】
また、製品識別信号x、y、zは、入力制御信号生成回路7に入力され、入力制御信号生成回路7からは、入力制御信号p〜uが出力される。
【0022】
入力制御信号p〜uは、入力制御回路41〜46にそれぞれ入力され、特定入出力端子群P〜Uに含まれる入力端子および入出力端子の入力をそれぞれ制御する。ここでは、入力制御信号p〜uには、製品識別信号x、y、zの信号の組み合わせに応じて、例えば、「入力禁止」=0、「入力許可」=1の信号レベルがそれぞれ出力されるものとする。これにより、「入力禁止」として選択された端子からの入力は禁止される。
【0023】
すなわち、この入力制御信号p〜uによってエミュレート対象の製品に使用されない特定入出力端子群には「入力禁止」の信号レベルを入力し、これらの特定入出力端子群からの入力を禁止するものである。
【0024】
図2に、入力制御回路41を例にとって、その回路構成例を示す。特定入出力端子群Pに含まれる入力端子および入出力兼用端子の入力側にANDゲート411〜414を挿入する。このANDゲート411〜414の一端に入力制御信号pを入力する。これにより、入力制御信号pに「入力禁止」=0の信号が与えられた場合、ANDゲート411〜414の出力は強制的に0となり、入力端子および入出力兼用端子からの入力は阻止される。
【0025】
一方、入力制御信号pが「入力許可」=1のときには、ANDゲート411〜414の出力には、入力端子および入出力兼用端子の入力がそのまま表われる。
【0026】
他の入力制御回路42〜46も、この入力制御回路41と同様の回路構成を取っている。
【0027】
なお、本実施の形態においては、入力制御信号pにより特定入出力端子群Pの総ての入力が共通に制御されるが、特定入出力端子群Pの個々の入力ごとに異なる入力制御信号を設けて、特定入出力端子群Pの個々の入力ごとに入力を制御することも可能である。
【0028】
ここで、エミュレーションチップ1の説明を続ける前に、本チップがエミュレートの対象とするマイクロコンピュータ製品について説明しておく。
【0029】
図3は、図1のエミュレーションチップ1がエミュレートの対象とするファミリ展開されているマイクロコンピュータの複数の製品の例を示すブロック図である。ここでは、一連の製品の中から3つの製品の例を示している。ただし、このファミリにはこの他にも図示しない種々の製品が存在している。
【0030】
図3(a)に示すマイクロコンピュータ製品101は、ファミリ製品共通のCPUコア200と共通入出力端子群Kの他に、周辺機能A、D、E、F、すなわち周辺機能部31、34、35、36を有し、特定入出力端子群P、S、T、Uを有している。
【0031】
次に、図3(b)に示すマイクロコンピュータ製品102は、ファミリ製品共通のCPUコア200と共通入出力端子群Kの他に、周辺機能B、D、F、すなわち周辺機能部32、34、36を有し、特定入出力端子群Q、S、Uを有している。
【0032】
また、図3(c)に示すマイクロコンピュータ製品103は、ファミリ製品共通のCPUコア200と共通入出力端子群Kの他に、周辺機能A、B、E、すなわち周辺機能部31、32、35を有し、特定入出力端子群P、Q、Tを有している。
【0033】
このような3通りのマイクロコンピュータ製品をエミュレートするには、それぞれのマイクロコンピュータ製品と同じ機能と同じ端子を有するエミュレーションチップが必要である。
【0034】
そこで、以下、本実施の形態のエミュレーションチップ1で、図3に示した3通りのマイクロコンピュータ製品用のエミュレーションチップを形成する方法を説明する。
【0035】
いま、マイクロコンピュータ製品101、マイクロコンピュータ製品102、マイクロコンピュータ製品103に対する製品識別信号x〜zの組み合わせを(x、y、z)の形式で表わして、それぞれ、(0、0、0)、(0、0、1)、(0、1、0)とする。
【0036】
この製品識別信号x〜zが、識別信号端子51〜53から周辺機能部選択信号の生成回路6に入力されると、生成回路6は、この製品識別信号x〜zの組み合わせを読み取って、エミュレート対象製品に必要な周辺機能部を選択するための周辺機能部の選択信号a〜fを発生する。
【0037】
図4は、製品識別信号x〜zの組み合わせに対して出力される周辺機能部の選択信号a〜fの信号状態を表わす図である。
【0038】
図4に示すように、エミュレート対象製品がマイクロコンピュータ製品101のときは、周辺機能部の選択信号a、d、e、fが1となって、周辺機能部31、34、35、36が選択される。
【0039】
また、エミュレート対象製品がマイクロコンピュータ製品102のときは、周辺機能部の選択信号b、d、fが1となって、周辺機能部32、34、36が選択される。
【0040】
また、エミュレート対象製品がマイクロコンピュータ製品103のときは、周辺機能部の選択信号a、b、eが1となって、周辺機能部31、32、35が選択される。
【0041】
このようにして、エミュレーションチップ1は、製品識別信号x〜zの組み合わせによって、マイクロコンピュータ製品101、マイクロコンピュータ製品102、マイクロコンピュータ製品103と同じ機能を有するエミュレーションチップを形成する。
【0042】
なお、周辺機能部33は、上記3つのマイクロコンピュータ製品では使用されないが、この3製品以外の図示しない他のマイクロコンピュータ製品にて使用される周辺機能部である。
【0043】
一方、製品識別信号x〜zが同じく入力される入力制御信号生成回路7は、製品識別信号x〜zの組み合わせ信号に対して、入力制御信号p〜uを発生する。
【0044】
図5は、製品識別信号x〜zの組み合わせに対して出力される入力制御信号p〜uの信号状態を表す図である。
【0045】
図5に示すように、エミュレート対象製品がマイクロコンピュータ製品101のときは、入力制御信号q、rが0となって、マイクロコンピュータ製品101で使用されない特定入出力端子群Q、Rからの入力が禁止される。
【0046】
また、エミュレート対象製品がマイクロコンピュータ製品102のときは、入力制御信号p、r、tが0となって、マイクロコンピュータ製品102で使用されない特定入出力端子群P、R、Tからの入力が禁止される。
【0047】
また、エミュレート対象製品がマイクロコンピュータ製品103のときは、入力制御信号r、s、uが0となって、マイクロコンピュータ製品103で使用されない特定入出力端子群R、S、Uからの入力が禁止される。
【0048】
このようにして、エミュレーションチップ1は、製品識別信号x〜zの組み合わせによって、マイクロコンピュータ製品101、マイクロコンピュータ製品102、マイクロコンピュータ製品103のそれぞれで使用されず開放状態となっている特定入出力端子群からの入力を禁止し、外来ノイズの侵入や貫通電流の発生等入力端子の開放による問題の発生を防止する。
【0049】
なお、特定入出力端子群Rは、上記3つのマイクロコンピュータ製品では使用されないが、この3製品以外の図示しない他のマイクロコンピュータ製品にて使用される特定入出力端子群である。
【0050】
このように、製品識別信号x〜zによりエミュレート対象のマイクロコンピュータ製品を識別することにより、エミュレーションチップ1は、いずれのマイクロコンピュータ製品のエミュレーションにも使用することができる。
【0051】
(第2の実施の形態)
図6は、本発明の第2の実施の形態に係るエミュレーションチップのブロック図である。
【0052】
エミュレーションチップ11は、第1の実施の形態のエミュレーションチップ1と同じく、機能ブロックとして評価用CPUコア2と周辺機能部31〜36を有し、入出力端子として共通入出力端子群Kと特定入出力端子群P〜Uを有し、周辺機能部選択信号の生成回路6と入力制御信号生成回路7も同じく有している。
【0053】
第1の実施の形態のエミュレーションチップ1と異なる点は、識別信号端子51〜53がなく、製品識別信号x〜zが、評価用CPUコア2から製品識別信号用レジスタ8を介して与えられる点である。
【0054】
本実施の形態においては、評価用CPUコア2に製品識別情報出力命令(すなわち、エミュレート対象のマイクロコンピュータ製品を識別するための情報を出力するための命令)が用意されており、評価用CPUコア2へ、この製品識別情報出力命令を与えることにより、評価用CPUコア2から製品識別情報x0〜z0が出力される。この製品識別情報x0〜z0が製品識別信号用レジスタ8に記憶され、その出力が製品識別信号x〜zとなる。
【0055】
本実施の形態においても製品識別情報x0〜z0と周辺機能部の選択信号a〜fおよび入力制御信号p〜uとの関係を、図4および図5とすると、本エミュレーションチップ11も図3の3つのマイクロコンピュータ製品101〜103用のエミュレーションチップを形成する。
【0056】
このような本実施の形態のエミュレーションチップ11は、ソフトウェア(製品識別情報出力命令)により、エミュレートする製品の切り替えが可能であり、識別信号端子および識別信号を生成するための外部回路を設ける必要がない。
【0057】
なお、第1の実施の形態および第2の実施の形態では、製品識別信号をパラレル形式のデータとしているが、シリアル形式のデータで与えることもできる。
【0058】
図7は、第1の実施の形態において、製品識別信号をシリアル形式のデータで与えるときの変形例を示している。
【0059】
図7では、図1の識別信号端子51〜53の代わりに識別信号端子500を設け、この識別信号端子500からシリアル形式識別信号SSをシリアル−パラレル変換レジスタ550へ入力する。シリアル−パラレル変換レジスタ550は、シリアル形式識別信号SSをパラレル形式の製品識別信号x〜zに変換し、図1の生成回路6および入力制御信号生成回路7へ入力する。
【0060】
図8は、第2の実施の形態において、製品識別信号をシリアル形式のデータで与えるときの変形例を示している。
【0061】
図8では、図6の製品識別信号用レジスタ8の代わりにシリアル−パラレル変換レジスタ555を設け、このシリアル−パラレル変換レジスタ555へ評価用CPUコア2からシリアル形式識別信号SS0を入力する。シリアル−パラレル変換レジスタ555は、シリアル形式識別信号SS0をパラレル形式の製品識別信号x〜zに変換し、図6の生成回路6および入力制御信号生成回路7へ入力する。
【0062】
(第3の実施の形態)
図9は、本発明の第3の実施の形態に係るエミュレーションチップのブロック図である。
【0063】
エミュレーションチップ12は、第2の実施の形態のエミュレーションチップ11と同じく、機能ブロックとして評価用CPUコア2と周辺機能部31〜36を有し、入出力端子として共通入出力端子群Kと特定入出力端子群P〜Uを有している。
【0064】
第2の実施の形態のエミュレーションチップ11と異なる点は、評価用CPUコア2へ製品識別情報出力命令が与えられたときに出力される情報が製品識別情報x0〜z0ではなく、エミュレーションチップ12では、周辺機能部選択信号情報a0〜f0および入力制御信号情報p0〜u0である点である。そして、この周辺機能部選択信号情報a0〜f0および入力制御信号情報p0〜u0を記憶するためのレジスタとして、エミュレーションチップ12では、周辺機能部選択信号用レジスタ90および入力制御信号用レジスタ95がそれぞれ設けられている。
【0065】
この周辺機能部選択信号用レジスタ90に記憶された周辺機能部選択信号情報a0〜f0が、周辺機能部の選択信号a〜fとして周辺機能部選択信号用レジスタ90から出力される。
【0066】
また、入力制御信号用レジスタ95に記憶された入力制御信号情報p0〜u0が、入力制御信号p〜uとして入力制御信号用レジスタ95から出力される。
【0067】
したがって、本実施の形態のエミュレーションチップ12では、第1の実施の形態のエミュレーションチップ1および第2の実施の形態のエミュレーションチップ11とは異なり、周辺機能部選択信号生成回路6および入力制御信号生成回路7は設けられていない。
【0068】
図10は、図9の周辺機能部選択信号用レジスタ90および入力制御信号用レジスタ95の出力状態の例を表わす図である。
【0069】
図10(a)は、図3に示した3つのマイクロコンピュータ製品に対する周辺機能部選択信号用レジスタ90の出力状態を表わす図である。この周辺機能部選択信号用レジスタ90の出力が周辺機能部の選択信号a〜fとなり、それぞれのマイクロコンピュータ製品に使用されている周辺機能部を周辺機能部31〜36の中から選択する。
【0070】
図10(b)は、図3に示した3つのマイクロコンピュータ製品に対する入力制御信号用レジスタ95の出力状態を表わす図である。この入力制御信号用レジスタ95の出力が入力制御信号p〜uとなり、特定入出力端子群P〜Uの中で、それぞれのマイクロコンピュータ製品で使用されない特定入出力端子群からの入力を禁止する。
【0071】
上述したように、本実施の形態のエミュレーションチップ12では、評価用CPUコア2から出力された周辺機能部選択信号情報a0〜f0および入力制御信号情報p0〜u0を周辺機能部選択信号用レジスタ90および入力制御信号用レジスタ95に記憶し、出力することにより、エミュレータ対象のマイクロコンピュータ製品の構成に適合したエミュレーションチップを形成することができる。
【0072】
【発明の効果】
このような本発明のエミュレーションチップによれば、所定の周辺機能部を選択すること、および所定の入力制御信号を与えることにより、共通のCPUコアを有するマイクロコンピュータ製品群のいずれのマイクロコンピュータであってもエミュレーションを行うことができる。
【0073】
また、前記マイクロコンピュータ製品用のいずれのエミュレーション装置にも共通に使用することができる。
【0074】
そのため、マイクロコンピュータ製品のエミュレーション装置ごとにエミュレーションチップを開発する必要がなく、エミュレーションチップおよびエミュレーション装置の開発に掛かるコストと開発期間を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るエミュレーションチップのブロック図。
【図2】本発明の実施の形態に係るエミュレーションチップの入力制御回路の例を示すブロック図。
【図3】共通のCPUコアを有する複数のマイクロコンピュータの製品の例を示すブロック図。
【図4】本発明の実施の形態に係るエミュレーションチップの周辺機能部選択信号の状態の例を示す図。
【図5】本発明の実施の形態に係るエミュレーションチップの入力制御信号の状態の例を示す図。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係るエミュレーションチップのブロック図。
【図7】シリアル−パラレル変換レジスタを用いた本発明の第1の実施の形態の変形例を説明するための図。
【図8】シリアル−パラレル変換レジスタを用いた本発明の第2の実施の形態の変形例を説明するための図。
【図9】本発明の第3の実施の形態に係るエミュレーションチップのブロック図。
【図10】本発明の第3の実施の形態で使用される周辺機能部選択信号用レジスタおよび入力制御信号用レジスタの出力状態の例を示す図。
【符号の説明】
1、11、12 エミュレーションチップ
2 評価用CPUコア
31、32、33、34、35、36 周辺機能部
41、42、43、44、45、46 入力制御回路
411、412、413、414 ANDゲート
51、52、53、500 識別信号端子
6 周辺機能部選択信号の生成回路
7 入力制御信号生成回路
8 製品識別信号用レジスタ
90 周辺機能部選択信号用レジスタ
95 入力制御信号用レジスタ
101、102、103 マイクロコンピュータ製品
200 CPUコア
550、555 シリアル−パラレル変換レジスタ
K 共通入出力端子群
P、Q、R、S、T、U 特定入出力端子群
a、b、c、d、e、f 周辺機能部の選択信号
p、q、r、s、t、u 入力制御信号
x、y、z 製品識別信号
x0、y0、z0 製品識別情報
SS シリアル形式製品識別信号
SS0 シリアル形式製品識別情報
a0〜f0 周辺機能部選択信号情報
p0〜u0 入力制御信号情報
【発明の属する技術分野】
本発明は、共通のCPUコアを有する複数のマイクロコンピュータ用の開発ツールに搭載されるエミュレーションチップに関する。
【0002】
【従来の技術】
マイクロコンピュータは、一般に、共通のアーキテクチャのCPUをコアに、用途ごとにCPU周辺機能と入出力端子の組み合わせを変え、例えば、画像処理、通信、電子機器制御などの特定用途に最適な製品を一連の製品群とするマイクロコンピュータファミリを形成している。
【0003】
また、マイクロコンピュータのプログラム開発には、エミュレーション装置などの開発ツールが必要であり、エミュレーション装置には、使用するマイクロコンピュータと同一の機能が必要である。
【0004】
したがって、マイクロコンピュータファミリを形成する一連の製品群には、それぞれの製品ごとに専用のエミュレーション装置が必要となる。
【0005】
従来、このような専用のエミュレーション装置を構成するため、CPUコアを評価するための共通の評価用CPUチップと、製品ごとに異なるCPU周辺機能部分を搭載する評価用周辺機能チップとを組み合わせたチップセットが用いられていた(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開平7−28665号公報(第7頁、図1)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような評価用CPUチップと評価用周辺機能チップとを組み合わせたチップセットを用いた場合、マイクロコンピュータの製品ごとに評価用周辺チップを用意しなければならず、その開発およびエミュレーション装置の開発に多大なコストと開発期間を要していた。
【0008】
そこで、本発明の目的は、共通のCPUコアを有する複数のマイクロコンピュータ製品のエミュレーション装置に共通に使用でき、かつ1チップで構成されるエミュレーションチップを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の一態様によれば、複数のマイクロコンピュータに共通に使用されるCPUコアと同一機能を有する評価用CPUコア部と、前記複数のマイクロコンピュータに使用されるCPU周辺機能部と同一機能を有する複数のCPU周辺機能部と、前記複数のマイクロコンピュータに使用される入力が可能な端子群と同一の機能を有する入力が可能な端子群と、前記複数のマイクロコンピュータに使用される出力端子群と同一の機能を有する出力端子群と、前記複数のCPU周辺機能部の内、エミュレート対象のマイクロコンピュータに必要なCPU周辺機能部を選択する選択手段と、前記入力が可能な端子群の内、選択された端子からの入力を禁止するための入力制御信号を生成する手段とを具備することを特徴とするエミュレーションチップが提供される。
【0010】
また、本発明の別の態様によれば、複数のマイクロコンピュータに共通に使用されるCPUコアと同一機能を有する評価用CPUコア部と、前記複数のマイクロコンピュータに使用されるCPU周辺機能部と同一機能を有する複数のCPU周辺機能部と、前記複数のマイクロコンピュータに使用される入力が可能な端子群と同一の機能を有する入力が可能な端子群と、前記複数のマイクロコンピュータに使用される出力端子群と同一の機能を有する出力端子群と、前記複数のCPU周辺機能部の内、エミュレート対象のマイクロコンピュータに必要なCPU周辺機能部を選択するための選択信号を記憶し、かつ記憶した信号を出力する手段と、前記入力が可能な端子群の内、選択された端子からの入力を禁止するための入力制御信号を記憶し、かつ記憶した信号を出力する手段とを具備することを特徴とするエミュレーションチップが提供される。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。
【0012】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るエミュレーションチップのブロック図である。
【0013】
エミュレーションチップ1は、機能ブロックとして評価用CPUコア2と周辺機能部31〜36を有し、入出力端子として共通入出力端子群Kと特定入出力端子群P〜Uを有している。
【0014】
評価用CPUコア2は、エミュレート対象のマイクロコンピュータファミリの製品に共通に使用されるCPUコアと同一の機能を有し、また、マイクロコンピュータのプログラム評価を行うために必要な機能を有している。
【0015】
周辺機能部31〜36は、エミュレート対象のマイクロコンピュータファミリの製品のいずれかの製品で使用されるCPU周辺機能、例えば、メモリ制御、通信制御、グラフィック制御、タイマなどの機能ブロックであり、図1では、それぞれの機能をA〜Fで表わす。
【0016】
共通入出力端子群Kは、エミュレート対象のマイクロコンピュータファミリの製品のいずれの製品でも共通に使用される入力端子と入出力兼用端子および出力端子からなる端子群である。
【0017】
特定入出力端子群P〜Uは、それぞれ、エミュレート対象のマイクロコンピュータファミリの製品において必要に応じて使用される入力端子と入出力兼用端子および出力端子からなる端子群である。これらの端子の内、入力が可能な端子は、入力端子と入出力兼用端子である。
【0018】
また、エミュレーションチップ1には、識別信号端子51、52、53があり、エミュレート対象のマイクロコンピュータの製品を識別するための製品識別信号x、y、zがそれぞれの端子から与えられる。なお、本実施の形態においては、識別信号端子の数が3個となっているが、識別信号端子の数は3個に限定されるものではなく、製品を識別するのに必要な識別信号の組み合わせの数に応じて任意の個数設けられるものである。
【0019】
製品識別信号x、y、zは、周辺機能部選択信号を生成する生成回路6に入力され、生成回路6からは、周辺機能部の選択信号a〜fが出力される。ここでは、周辺機能部の選択信号a〜fには、製品識別信号x、y、zの信号の組み合わせに応じて、例えば、「選択」=1、「非選択」=0の信号レベルがそれぞれ出力されるものとする。
【0020】
周辺機能部31〜36のうち、周辺機能部の選択信号a〜fにより選択された周辺機能部のみに、評価用CPUコア2や共通入出力端子群Kあるいは特定入出力端子群P〜Uなどとの間の信号送受に必要な電気的接続経路が形成される。
【0021】
また、製品識別信号x、y、zは、入力制御信号生成回路7に入力され、入力制御信号生成回路7からは、入力制御信号p〜uが出力される。
【0022】
入力制御信号p〜uは、入力制御回路41〜46にそれぞれ入力され、特定入出力端子群P〜Uに含まれる入力端子および入出力端子の入力をそれぞれ制御する。ここでは、入力制御信号p〜uには、製品識別信号x、y、zの信号の組み合わせに応じて、例えば、「入力禁止」=0、「入力許可」=1の信号レベルがそれぞれ出力されるものとする。これにより、「入力禁止」として選択された端子からの入力は禁止される。
【0023】
すなわち、この入力制御信号p〜uによってエミュレート対象の製品に使用されない特定入出力端子群には「入力禁止」の信号レベルを入力し、これらの特定入出力端子群からの入力を禁止するものである。
【0024】
図2に、入力制御回路41を例にとって、その回路構成例を示す。特定入出力端子群Pに含まれる入力端子および入出力兼用端子の入力側にANDゲート411〜414を挿入する。このANDゲート411〜414の一端に入力制御信号pを入力する。これにより、入力制御信号pに「入力禁止」=0の信号が与えられた場合、ANDゲート411〜414の出力は強制的に0となり、入力端子および入出力兼用端子からの入力は阻止される。
【0025】
一方、入力制御信号pが「入力許可」=1のときには、ANDゲート411〜414の出力には、入力端子および入出力兼用端子の入力がそのまま表われる。
【0026】
他の入力制御回路42〜46も、この入力制御回路41と同様の回路構成を取っている。
【0027】
なお、本実施の形態においては、入力制御信号pにより特定入出力端子群Pの総ての入力が共通に制御されるが、特定入出力端子群Pの個々の入力ごとに異なる入力制御信号を設けて、特定入出力端子群Pの個々の入力ごとに入力を制御することも可能である。
【0028】
ここで、エミュレーションチップ1の説明を続ける前に、本チップがエミュレートの対象とするマイクロコンピュータ製品について説明しておく。
【0029】
図3は、図1のエミュレーションチップ1がエミュレートの対象とするファミリ展開されているマイクロコンピュータの複数の製品の例を示すブロック図である。ここでは、一連の製品の中から3つの製品の例を示している。ただし、このファミリにはこの他にも図示しない種々の製品が存在している。
【0030】
図3(a)に示すマイクロコンピュータ製品101は、ファミリ製品共通のCPUコア200と共通入出力端子群Kの他に、周辺機能A、D、E、F、すなわち周辺機能部31、34、35、36を有し、特定入出力端子群P、S、T、Uを有している。
【0031】
次に、図3(b)に示すマイクロコンピュータ製品102は、ファミリ製品共通のCPUコア200と共通入出力端子群Kの他に、周辺機能B、D、F、すなわち周辺機能部32、34、36を有し、特定入出力端子群Q、S、Uを有している。
【0032】
また、図3(c)に示すマイクロコンピュータ製品103は、ファミリ製品共通のCPUコア200と共通入出力端子群Kの他に、周辺機能A、B、E、すなわち周辺機能部31、32、35を有し、特定入出力端子群P、Q、Tを有している。
【0033】
このような3通りのマイクロコンピュータ製品をエミュレートするには、それぞれのマイクロコンピュータ製品と同じ機能と同じ端子を有するエミュレーションチップが必要である。
【0034】
そこで、以下、本実施の形態のエミュレーションチップ1で、図3に示した3通りのマイクロコンピュータ製品用のエミュレーションチップを形成する方法を説明する。
【0035】
いま、マイクロコンピュータ製品101、マイクロコンピュータ製品102、マイクロコンピュータ製品103に対する製品識別信号x〜zの組み合わせを(x、y、z)の形式で表わして、それぞれ、(0、0、0)、(0、0、1)、(0、1、0)とする。
【0036】
この製品識別信号x〜zが、識別信号端子51〜53から周辺機能部選択信号の生成回路6に入力されると、生成回路6は、この製品識別信号x〜zの組み合わせを読み取って、エミュレート対象製品に必要な周辺機能部を選択するための周辺機能部の選択信号a〜fを発生する。
【0037】
図4は、製品識別信号x〜zの組み合わせに対して出力される周辺機能部の選択信号a〜fの信号状態を表わす図である。
【0038】
図4に示すように、エミュレート対象製品がマイクロコンピュータ製品101のときは、周辺機能部の選択信号a、d、e、fが1となって、周辺機能部31、34、35、36が選択される。
【0039】
また、エミュレート対象製品がマイクロコンピュータ製品102のときは、周辺機能部の選択信号b、d、fが1となって、周辺機能部32、34、36が選択される。
【0040】
また、エミュレート対象製品がマイクロコンピュータ製品103のときは、周辺機能部の選択信号a、b、eが1となって、周辺機能部31、32、35が選択される。
【0041】
このようにして、エミュレーションチップ1は、製品識別信号x〜zの組み合わせによって、マイクロコンピュータ製品101、マイクロコンピュータ製品102、マイクロコンピュータ製品103と同じ機能を有するエミュレーションチップを形成する。
【0042】
なお、周辺機能部33は、上記3つのマイクロコンピュータ製品では使用されないが、この3製品以外の図示しない他のマイクロコンピュータ製品にて使用される周辺機能部である。
【0043】
一方、製品識別信号x〜zが同じく入力される入力制御信号生成回路7は、製品識別信号x〜zの組み合わせ信号に対して、入力制御信号p〜uを発生する。
【0044】
図5は、製品識別信号x〜zの組み合わせに対して出力される入力制御信号p〜uの信号状態を表す図である。
【0045】
図5に示すように、エミュレート対象製品がマイクロコンピュータ製品101のときは、入力制御信号q、rが0となって、マイクロコンピュータ製品101で使用されない特定入出力端子群Q、Rからの入力が禁止される。
【0046】
また、エミュレート対象製品がマイクロコンピュータ製品102のときは、入力制御信号p、r、tが0となって、マイクロコンピュータ製品102で使用されない特定入出力端子群P、R、Tからの入力が禁止される。
【0047】
また、エミュレート対象製品がマイクロコンピュータ製品103のときは、入力制御信号r、s、uが0となって、マイクロコンピュータ製品103で使用されない特定入出力端子群R、S、Uからの入力が禁止される。
【0048】
このようにして、エミュレーションチップ1は、製品識別信号x〜zの組み合わせによって、マイクロコンピュータ製品101、マイクロコンピュータ製品102、マイクロコンピュータ製品103のそれぞれで使用されず開放状態となっている特定入出力端子群からの入力を禁止し、外来ノイズの侵入や貫通電流の発生等入力端子の開放による問題の発生を防止する。
【0049】
なお、特定入出力端子群Rは、上記3つのマイクロコンピュータ製品では使用されないが、この3製品以外の図示しない他のマイクロコンピュータ製品にて使用される特定入出力端子群である。
【0050】
このように、製品識別信号x〜zによりエミュレート対象のマイクロコンピュータ製品を識別することにより、エミュレーションチップ1は、いずれのマイクロコンピュータ製品のエミュレーションにも使用することができる。
【0051】
(第2の実施の形態)
図6は、本発明の第2の実施の形態に係るエミュレーションチップのブロック図である。
【0052】
エミュレーションチップ11は、第1の実施の形態のエミュレーションチップ1と同じく、機能ブロックとして評価用CPUコア2と周辺機能部31〜36を有し、入出力端子として共通入出力端子群Kと特定入出力端子群P〜Uを有し、周辺機能部選択信号の生成回路6と入力制御信号生成回路7も同じく有している。
【0053】
第1の実施の形態のエミュレーションチップ1と異なる点は、識別信号端子51〜53がなく、製品識別信号x〜zが、評価用CPUコア2から製品識別信号用レジスタ8を介して与えられる点である。
【0054】
本実施の形態においては、評価用CPUコア2に製品識別情報出力命令(すなわち、エミュレート対象のマイクロコンピュータ製品を識別するための情報を出力するための命令)が用意されており、評価用CPUコア2へ、この製品識別情報出力命令を与えることにより、評価用CPUコア2から製品識別情報x0〜z0が出力される。この製品識別情報x0〜z0が製品識別信号用レジスタ8に記憶され、その出力が製品識別信号x〜zとなる。
【0055】
本実施の形態においても製品識別情報x0〜z0と周辺機能部の選択信号a〜fおよび入力制御信号p〜uとの関係を、図4および図5とすると、本エミュレーションチップ11も図3の3つのマイクロコンピュータ製品101〜103用のエミュレーションチップを形成する。
【0056】
このような本実施の形態のエミュレーションチップ11は、ソフトウェア(製品識別情報出力命令)により、エミュレートする製品の切り替えが可能であり、識別信号端子および識別信号を生成するための外部回路を設ける必要がない。
【0057】
なお、第1の実施の形態および第2の実施の形態では、製品識別信号をパラレル形式のデータとしているが、シリアル形式のデータで与えることもできる。
【0058】
図7は、第1の実施の形態において、製品識別信号をシリアル形式のデータで与えるときの変形例を示している。
【0059】
図7では、図1の識別信号端子51〜53の代わりに識別信号端子500を設け、この識別信号端子500からシリアル形式識別信号SSをシリアル−パラレル変換レジスタ550へ入力する。シリアル−パラレル変換レジスタ550は、シリアル形式識別信号SSをパラレル形式の製品識別信号x〜zに変換し、図1の生成回路6および入力制御信号生成回路7へ入力する。
【0060】
図8は、第2の実施の形態において、製品識別信号をシリアル形式のデータで与えるときの変形例を示している。
【0061】
図8では、図6の製品識別信号用レジスタ8の代わりにシリアル−パラレル変換レジスタ555を設け、このシリアル−パラレル変換レジスタ555へ評価用CPUコア2からシリアル形式識別信号SS0を入力する。シリアル−パラレル変換レジスタ555は、シリアル形式識別信号SS0をパラレル形式の製品識別信号x〜zに変換し、図6の生成回路6および入力制御信号生成回路7へ入力する。
【0062】
(第3の実施の形態)
図9は、本発明の第3の実施の形態に係るエミュレーションチップのブロック図である。
【0063】
エミュレーションチップ12は、第2の実施の形態のエミュレーションチップ11と同じく、機能ブロックとして評価用CPUコア2と周辺機能部31〜36を有し、入出力端子として共通入出力端子群Kと特定入出力端子群P〜Uを有している。
【0064】
第2の実施の形態のエミュレーションチップ11と異なる点は、評価用CPUコア2へ製品識別情報出力命令が与えられたときに出力される情報が製品識別情報x0〜z0ではなく、エミュレーションチップ12では、周辺機能部選択信号情報a0〜f0および入力制御信号情報p0〜u0である点である。そして、この周辺機能部選択信号情報a0〜f0および入力制御信号情報p0〜u0を記憶するためのレジスタとして、エミュレーションチップ12では、周辺機能部選択信号用レジスタ90および入力制御信号用レジスタ95がそれぞれ設けられている。
【0065】
この周辺機能部選択信号用レジスタ90に記憶された周辺機能部選択信号情報a0〜f0が、周辺機能部の選択信号a〜fとして周辺機能部選択信号用レジスタ90から出力される。
【0066】
また、入力制御信号用レジスタ95に記憶された入力制御信号情報p0〜u0が、入力制御信号p〜uとして入力制御信号用レジスタ95から出力される。
【0067】
したがって、本実施の形態のエミュレーションチップ12では、第1の実施の形態のエミュレーションチップ1および第2の実施の形態のエミュレーションチップ11とは異なり、周辺機能部選択信号生成回路6および入力制御信号生成回路7は設けられていない。
【0068】
図10は、図9の周辺機能部選択信号用レジスタ90および入力制御信号用レジスタ95の出力状態の例を表わす図である。
【0069】
図10(a)は、図3に示した3つのマイクロコンピュータ製品に対する周辺機能部選択信号用レジスタ90の出力状態を表わす図である。この周辺機能部選択信号用レジスタ90の出力が周辺機能部の選択信号a〜fとなり、それぞれのマイクロコンピュータ製品に使用されている周辺機能部を周辺機能部31〜36の中から選択する。
【0070】
図10(b)は、図3に示した3つのマイクロコンピュータ製品に対する入力制御信号用レジスタ95の出力状態を表わす図である。この入力制御信号用レジスタ95の出力が入力制御信号p〜uとなり、特定入出力端子群P〜Uの中で、それぞれのマイクロコンピュータ製品で使用されない特定入出力端子群からの入力を禁止する。
【0071】
上述したように、本実施の形態のエミュレーションチップ12では、評価用CPUコア2から出力された周辺機能部選択信号情報a0〜f0および入力制御信号情報p0〜u0を周辺機能部選択信号用レジスタ90および入力制御信号用レジスタ95に記憶し、出力することにより、エミュレータ対象のマイクロコンピュータ製品の構成に適合したエミュレーションチップを形成することができる。
【0072】
【発明の効果】
このような本発明のエミュレーションチップによれば、所定の周辺機能部を選択すること、および所定の入力制御信号を与えることにより、共通のCPUコアを有するマイクロコンピュータ製品群のいずれのマイクロコンピュータであってもエミュレーションを行うことができる。
【0073】
また、前記マイクロコンピュータ製品用のいずれのエミュレーション装置にも共通に使用することができる。
【0074】
そのため、マイクロコンピュータ製品のエミュレーション装置ごとにエミュレーションチップを開発する必要がなく、エミュレーションチップおよびエミュレーション装置の開発に掛かるコストと開発期間を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るエミュレーションチップのブロック図。
【図2】本発明の実施の形態に係るエミュレーションチップの入力制御回路の例を示すブロック図。
【図3】共通のCPUコアを有する複数のマイクロコンピュータの製品の例を示すブロック図。
【図4】本発明の実施の形態に係るエミュレーションチップの周辺機能部選択信号の状態の例を示す図。
【図5】本発明の実施の形態に係るエミュレーションチップの入力制御信号の状態の例を示す図。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係るエミュレーションチップのブロック図。
【図7】シリアル−パラレル変換レジスタを用いた本発明の第1の実施の形態の変形例を説明するための図。
【図8】シリアル−パラレル変換レジスタを用いた本発明の第2の実施の形態の変形例を説明するための図。
【図9】本発明の第3の実施の形態に係るエミュレーションチップのブロック図。
【図10】本発明の第3の実施の形態で使用される周辺機能部選択信号用レジスタおよび入力制御信号用レジスタの出力状態の例を示す図。
【符号の説明】
1、11、12 エミュレーションチップ
2 評価用CPUコア
31、32、33、34、35、36 周辺機能部
41、42、43、44、45、46 入力制御回路
411、412、413、414 ANDゲート
51、52、53、500 識別信号端子
6 周辺機能部選択信号の生成回路
7 入力制御信号生成回路
8 製品識別信号用レジスタ
90 周辺機能部選択信号用レジスタ
95 入力制御信号用レジスタ
101、102、103 マイクロコンピュータ製品
200 CPUコア
550、555 シリアル−パラレル変換レジスタ
K 共通入出力端子群
P、Q、R、S、T、U 特定入出力端子群
a、b、c、d、e、f 周辺機能部の選択信号
p、q、r、s、t、u 入力制御信号
x、y、z 製品識別信号
x0、y0、z0 製品識別情報
SS シリアル形式製品識別信号
SS0 シリアル形式製品識別情報
a0〜f0 周辺機能部選択信号情報
p0〜u0 入力制御信号情報
Claims (10)
- 複数のマイクロコンピュータに共通に使用されるCPUコアと同一機能を有する評価用CPUコア部と、
前記複数のマイクロコンピュータに使用されるCPU周辺機能部と同一機能を有する複数のCPU周辺機能部と、
前記複数のマイクロコンピュータに使用される入力が可能な端子群と同一の機能を有する入力が可能な端子群と、
前記複数のマイクロコンピュータに使用される出力端子群と同一の機能を有する出力端子群と、
前記複数のCPU周辺機能部の内、エミュレート対象のマイクロコンピュータに必要なCPU周辺機能部を選択する選択手段と、
前記入力が可能な端子群の内、選択された端子からの入力を禁止するための入力制御信号を生成する手段とを具備することを特徴とするエミュレーションチップ。 - 前記選択手段および前記入力制御信号を生成する手段が、エミュレート対象のマイクロコンピュータ製品を識別するための信号が入力される少なくとも一の端子を共有することを特徴とする請求項1に記載のエミュレーションチップ。
- 前記選択手段および前記入力制御信号を生成する手段が、前記評価用CPUコア部から出力されるエミュレート対象のマイクロコンピュータ製品を識別するための少なくとも一の製品識別信号を記憶するレジスタを共有することを特徴とする請求項1に記載のエミュレーションチップ。
- 前記選択手段が、前記評価用CPUコア部から出力される選択信号を記憶するレジスタを有することを特徴とする請求項1に記載のエミュレーションチップ。
- 前記入力制御信号を生成する手段が、前記評価用CPUコア部から出力される入力制御信号を記憶するレジスタを有することを特徴とする請求項1に記載のエミュレーションチップ。
- 複数のマイクロコンピュータに共通に使用されるCPUコアと同一機能を有する評価用CPUコア部と、
前記複数のマイクロコンピュータに使用されるCPU周辺機能部と同一機能を有する複数のCPU周辺機能部と、
前記複数のマイクロコンピュータに使用される入力が可能な端子群と同一の機能を有する入力が可能な端子群と、
前記複数のマイクロコンピュータに使用される出力端子群と同一の機能を有する出力端子群と、
前記複数のCPU周辺機能部の内、エミュレート対象のマイクロコンピュータに必要なCPU周辺機能部を選択するための選択信号を記憶し、かつ記憶した信号を出力する手段と、
前記入力が可能な端子群の内、選択された端子からの入力を禁止するための入力制御信号を記憶し、かつ記憶した信号を出力する手段とを具備することを特徴とするエミュレーションチップ。 - 前記選択信号が、前記評価用CPUコア部から送出される情報に基づくことを特徴とする請求項6に記載のエミュレーションチップ。
- 前記入力制御信号が、前記評価用CPUコア部から送出される情報に基づくことを特徴とする請求項6に記載のエミュレーションチップ。
- 前記選択信号を記憶し、かつ記憶した信号を出力する手段が、レジスタであることを特徴とする請求項6に記載のエミュレーションチップ。
- 前記入力制御信号を記憶し、かつ記憶した信号を出力する手段が、レジスタであることを特徴とする請求項6に記載のエミュレーションチップ。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006195793A (ja) * | 2005-01-14 | 2006-07-27 | Fujitsu Ltd | マイクロコントローラ |
-
2003
- 2003-03-31 JP JP2003093175A patent/JP2004302733A/ja active Pending
Cited By (1)
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