JP2004302000A - カメラ - Google Patents
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Abstract
【目的】組み込みスペースが少なく、しかもローコストで達成する。
【構成】プレワインド時にはスプール23がフイルム送り出し方向に回転し、スプール用ギヤ32を同方向に回転させる。スプール用ギヤ32には、同軸上にロック部材70がフリクション係合している。ロック部材70は、スプール用ギヤ32と同方向に回転してロック位置となる。ロック位置では、ロック部材70に設けた係合部70aがシャッタ部材57の下に入ってシャッタ部材57の押下操作を阻止する。1コマ給送時には、スプール用ギヤ32がスプール23をフイルム巻き込み方向に回転させる。ロック部材70は、スプール用ギヤ32と同方向に回転して今度は係合部70aをシャッタ部材57の下から退避したロック解除位置となる。
【選択図】 図3
【構成】プレワインド時にはスプール23がフイルム送り出し方向に回転し、スプール用ギヤ32を同方向に回転させる。スプール用ギヤ32には、同軸上にロック部材70がフリクション係合している。ロック部材70は、スプール用ギヤ32と同方向に回転してロック位置となる。ロック位置では、ロック部材70に設けた係合部70aがシャッタ部材57の下に入ってシャッタ部材57の押下操作を阻止する。1コマ給送時には、スプール用ギヤ32がスプール23をフイルム巻き込み方向に回転させる。ロック部材70は、スプール用ギヤ32と同方向に回転して今度は係合部70aをシャッタ部材57の下から退避したロック解除位置となる。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮影時以外のフイルム給送中にシャッタレリーズをロックしておく機構を設けた写真用のカメラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、写真用カメラでは、裏蓋の開閉に応答してフイルム給送用モータを正転してパトローネから未露光の写真フイルムを1コマ分の長さずつ送り出しながら撮影を行い、全ての撮影コマに撮影を行った後に、外部スイッチを操作することでフイルム給送用モータを逆転して露光済みの写真フイルムの全部をパトローネに巻き込むようにしている(特許文献1)。
【0003】
撮影完了後に写真フイルムをパトローネに巻き込むフイルム給送中にシャッタレリーズがなされると二重露光となる不都合が生じる。このため、特許文献1記載のローコストのカメラでは、外部スイッチ部材を設け、全部の撮影コマに撮影を完了した後にその外部スイッチ部材を操作することでフイルム給送用モータを逆転させるスイッチをONするとともに、その外部スイッチ部材の移動に連動してシャッタ駆動レバーをチャージ位置にロックしてシャッタ羽根の開閉が行われないようにしている。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−292487号公報(段落番号0065、0069)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、外部スイッチ部材とシャッタ駆動レバーとの連係を取るために、双方の部品に連係部を設ける必要があるため、外部スイッチ部材とシャッタ駆動レバーとの形状が複雑になりコストアップの要因となる。また、メカ的な連係であるため、外部スイッチ部材の操作に力が必要となり、操作が簡便ではなかった。このため、特許文献1記載のシャッタロック機構は、ローコスト型のコンパクトカメラには不向きであった。
【0006】
本発明は上記事情を考慮してなされたもので、撮影以外の時に使用するフイルム給送中にシャッタレリーズを阻止するメカ機構をローコストで作るとともに、そのための操作を簡便にしたカメラを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
カメラのフイルム給送には、順巻き上げと予備巻き上げ方式とがある。順巻き上げ方式は、パトローネから写真フイルムを引き出しながら撮影を行い、全ての撮影コマに撮影を行った後に撮影済みの写真フイルムをパトローネに巻き戻す。
他方、予備巻き上げ方式は、予めパトローネから未露光の写真フイルムを全部引き出し、その後撮影を行いながらパトローネに巻き込む。どちらの方式でも撮影時に行う1コマ給送以外のフイルム給送中にシャッタレリーズがなされると、二重露光となる不都合が生じるおそれがある。
【0008】
そこで、請求項1記載の発明では、フイルム給送用モータが撮影時にフイルムを1コマずつ給送するときの回転方向とは異なる方向に回転することに連動して係合部がシャッタ部材の下に移動してシャッタレリーズを阻止するレリーズ阻止手段を備えたものである。
【0009】
レリーズ阻止手段としては、フイルム給送用モータの駆動を利用して写真フイルムを給送するためのギヤ列と;シャッタ部材の一部に係合する係合部をもっており、フイルム1コマ給送時の回転方向とは逆の方向にフイルム給送用モータが回転するときの、前記ギヤ列を構成するうちの一部のギヤの回転方向に従動して前記係合部がシャッタ部材の一部に係合してシャッタレリーズを阻止するロック位置と、フイルム1コマ給送時の回転方向にフイルム給送用モータが回転するときの前記一部のギヤの回転方向に従動して前記係合部を前記一部から退避して前記シャッタレリーズのロックを解除する解除位置との間で移動するロック部材と;で構成するのが、モータのギヤあるいはフイルム給送用ギヤの回転方向にロック部材を従動させるため、機構が簡単であるため好適である。また、フイルム給送用ギヤ列のうちの一部のギヤに対して駆動が摩擦伝達されるロック部材とするのが、さらに機構自体を簡素化することができるため望ましい。
【0010】
【作用】
順巻き上げ方式のカメラでは、フイルム給送モータを正転することで写真フイルムをパトローネから引き出して巻き軸に巻き取りながら撮影を行い、全ての撮影コマに撮影が完了することでフイルム給送モータを逆転駆動して撮影済みの写真フイルムをパトローネに巻き込む。この逆転駆動に連動してレリーズ阻止手段に設けた係合部がシャッタ部材の下に入り込んでシャッタ部材の押下操作を阻止する。
【0011】
レリーズ阻止手段をロック部材とする場合には、フイルム給送用ギヤ列を構成する一部のギヤがフイルム給送モータの回転に応じた方向に回転することでロック部材がその方向に従動してロック位置に移動し、ロック部材の係合部がシャッタ部材の一部に係合してシャッタレリーズを阻止する。逆に撮影中にはフイルム給送モータが正転するからそれに応じた方向に一部のギヤが回転し、その回転に従動してロック部材がロック解除位置に移動し、よって係合部がシャッタ部材との係合位置から退避する。これによりシャッタレリーズが許容される。
【0012】
予備巻き上げ方式のカメラの場合には、最初にフイルム給送用モータを正転して未露光の写真フイルムの全部を巻き取り軸に巻き取り、その後撮影を行いながらフイルム給送用モータを逆転して撮影済みの写真フイルムをパトローネに巻き込む。この場合には、一部のギヤがフイルム給送モータの正転に応じた方向に回転することでロック部材がその方向に従動してロック位置に移動してシャッタレリーズを阻止する。逆に撮影中にはフイルム給送モータが逆転するからそれに応じた方向に一部のギヤが回転し、その回転に従動してロック部材が解除位置に移動する。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1に示すように、カメラ10には、正面に撮影レンズ11とファインダ12が、上面左寄りにシャッタボタン13が、さらには背面に裏蓋14が外部に露呈してそれぞれ設けられている。
【0014】
カメラ10は、図2に示すように、前カバー15と後カバー16とで本体部17を挟装した構造となっている。本体部17には、左側にパトローネ装填室18、右側にフイルム巻き取り室19とがそれぞれ設けられており、これらの室の間に暗箱26が形成されている。暗箱26の奥にはアパーチャーが形成されている。暗箱26は、撮影レンズ11を通った被写体光をアパーチャーに導く。アパーチャーは、パトローネ装填室18とフイルム巻き取り室19との間の背面に形成されたフイルム通路上に形成されている。
【0015】
後カバー16には、フイルム交換時に開閉される裏蓋14が開閉自在に取り付けられている。裏蓋14には、パトローネ装填室18の底を閉じる底部が設けられ、パトローネは、カメラ10の底からスプールの軸方向に沿って装填される。
【0016】
本体部17には、詳しくは後述するフイルム巻き止め機構を含むフイルム給送機構、シャッタチャージ機構、及びフイルムカウンタ機構などが取り付けられる。
【0017】
パトローネ装填室18には、図3に示すように、フイルム先端が露呈した市販状態となっている135タイプの写真フイルムパトローネ20が装填される。写真フイルムパトローネ20は、パトローネ21と写真フイルム22とで構成されている。パトローネ装填室18には、パトローネ21のスプール23に係合してスプール23を回転させるフォーク24が設けられている。また、フイルム巻き取り室19には、巻き取り軸25が回転自在に設けられている。
【0018】
なお、このカメラ10は、予めパトローネ21から巻き取り軸25に全ての写真フイルム22を巻き取る予備巻き上げ給送を行った後に、撮影しながらパトローネ21に巻き込みを行う予備巻き上げ式となっている。
【0019】
図3ないし図5に示すように、フイルム給送機構は、フイルム給送用モータ27、ギヤ列28、遊星歯車機構29、巻き取り軸伝達用ギヤ列30、スプール伝達用ギヤ列31、及びフォーク24とで構成されており、モータ27の駆動をその回転方向に応じてスプール23又は巻き取り軸25との何れか一方に伝達する。なお、符号27aはモータギヤである。
【0020】
巻き取り軸25は、筒状をしており、内部にフイルム給送用モータ27が配され、また外周上部に巻き取り軸伝達用ギヤ列30を構成する巻き取り用ギヤ37が形成されている。スプール伝達用ギヤ列31には、出力ギヤがスプール駆動用ギヤ32となっている。このギヤ32に、フォーク24が形成されている。
【0021】
モータ27の駆動は、ギヤ列28、遊星歯車機構29の太陽歯車33へ順に伝達される。ここで、予備巻き上げ給送時には、モータ27が正転(図4において反時計方向)し、また1コマ給送時にはモータ27が逆転する。遊星歯車機構29は、モータ27の駆動の回転方向に応じて遊星歯車34が公転してその噛合位置が二位置の間で切り替わる。一方は、モータ27の正転駆動を巻き取り軸伝達用ギヤ列30に入力する位置であり、また他方は、モータ27の逆転駆動をスプール伝達用ギヤ列31に入力する位置である。なお、遊星歯車34は二段ギヤとなっており、一方の大ギヤ34aが太陽歯車33に噛合し、他方の小ギヤ34bが出力ギヤとなっている。
【0022】
ギヤ列28は、大ギヤ35aと小ギヤ35bとからなる二段ギヤ35、及びその小ギヤ35bに噛合するギヤ36とからなり、ギヤ36が太陽歯車33に噛合してモータ27の駆動を遊星歯車機構29に入力する。巻き取り軸伝達用ギヤ列30は、巻き取り軸に設けた巻き取り用ギヤ37となっており、モータ27が正転駆動したときにその巻き取り用ギヤ37に遊星歯車34の小ギヤ34bが噛合する。スプール伝達用ギヤ列31は、遊星歯車34の小ギヤ34bが噛合する入力ギヤ38、スプール駆動用ギヤ32、及びこれらの間に配される5個のギヤ38〜41とで構成されている。なお、ギヤ41aとギヤ41bとは同軸上で結合されており、一緒に回転するギヤである。
【0023】
詳しくは図3に示すように、フイルム通路の上部には、パーフォレーション22aに係合するスプロケット45が設けられている。スプロケット45は、軸部材46により回転自在に支持されている。軸部材46には同軸にシャッタセットカム47が係合する。
【0024】
なお、軸部材46には、スイッチ片48が設けられている。スイッチ片48は、スプロケット45が回転するとフイルム給送検知用のスイッチ49をON−OFFする。1コマ給送時の場合、そのスイッチ49から得られる信号のうちのONからOFFに変わる立ち下がり信号を検知することに応答してモータ27の駆動を停止する。
【0025】
軸部材46とシャッタセットカム47との間には、一方向クラッチが内蔵されている。一方向クラッチは、フイルム巻き取り室19からパトローネ装填室18に向けた巻き込み方向(1コマ給送方向)への写真フイルム22の移送に応じたスプロケット45の回転のみをシャッタセットカム47に伝達し、逆方向へスプロケット45が回転した時にはその回転をシャッタセットカム47に伝達しない。つまり、予備巻き上げ給送の時にはシャッタセットカム47が回転することはない。
【0026】
シャッタセットカム47には、シャッタチャージ用のカム47aが設けられている。カム47aは、1コマ給送方向に応じたスプロケット45の回転のみが伝達され、この回転を利用して詳しくは後述するシャッタ駆動レバー50と係止レバー51とを順次に回転させてシャッタチャージを行う。
【0027】
シャッタ駆動レバー50は、第1軸52を中心としてチャージ位置とレリーズ完了位置との間で回転し、チャージバネ53によりレリーズ完了位置に向けて付勢されている。係止レバー51は、第2軸54を中心として保持位置と解除位置との間で回転し、バネ55により解除位置に向けて付勢されている。シャッタセットカム47が回転すると、シャッタ駆動レバー50がチャージ位置に回転され、次に係止レバー51が保持位置に回転する。係止レバー51が保持位置に回転すると、一端がシャッタ部材57に係合してその位置に保持されるとともに、シャッタ駆動レバー50をチャージ位置に保持する。
【0028】
なお、1コマ給送時でのモータ27を駆動するタイミングを取るために、チャージ検知用のスイッチ58が設けられている。チャージ検知用のスイッチ58は、シャッタ駆動レバー50がチャージ位置に回転するとONし、レリーズ完了位置に回転するとOFFする。
【0029】
シャッタ部材57は、弾性を有する材料で水平面部57aと垂直面部57bとを接合したL字形状に形成されている。垂直面部57bはパトローネ装填室18の前面に昇降自在に取り付けられ、また水平面部57aはパトローネ装填室18の上に配される。水平面部57aには上面にシャッタボタン13が設けられており、また下面に下方に伸びたガイド軸57cが設けられている。
【0030】
ガイド軸57cは、ガイド孔59に入り込み、シャッタ部材57の昇降をガイドする。そのガイド孔59は、スプール駆動用ギヤ32をパトローネ装填室18との間で回転可能に覆う支持板60の上面に形成されている。また、ガイド軸57cとガイド孔59との間には、バネ61が設けられている。バネ61は、シャッタ部材57を上昇位置に向けて付勢する。シャッタボタン13を押下操作すると、シャッタ部材57がバネ61の付勢に抗して下降位置に移動し、この移動に連動して係止レバー51との係合が解除される。
【0031】
なお、シャッタ部材57の下にはレリーズ検知用のスイッチ62が配されている。レリーズ検知用のスイッチ62は、シャッタ部材57が下降位置、すなわちシャッタレリーズのときにONして、シャッタ部材57が上昇位置、すなわちレリーズ解除のときにOFFする。
【0032】
このようにシャッタレリーズがなされると、係止レバー51が解除位置に向けて回転し、シャッタ駆動レバー50のチャージ位置での保持を解除する。これにより、シャッタ駆動レバー50は、チャージ位置からレリーズ完了位置に向けてチャージバネ53の付勢により瞬時に回転する。この回転途中で、シャッタ駆動レバー50に設けた蹴飛ばし片50aがシャッタ羽根63の一端63aを蹴飛ばす。シャッタ羽根63は、一端63aが蹴飛ばされることで軸64を中心としてシャッタ開口65の前面で一往復揺動する。その後は引き戻しバネ66によってシャッタ開口65を塞ぐ位置に戻される。
【0033】
露光が完了すると、シャッタ駆動レバー50がレリーズ完了位置に回転している。また、係止レバー51が解除位置に位置している。また、シャッタ部材57は、上昇位置に戻されている。1コマ給送時でのモータ27の駆動開始は、チャージ検知用のスイッチ58がOFFし、かつレリーズ検知用のスイッチ62がOFFしていることに応答して行われる。
【0034】
スプール駆動用ギヤ32には、図6に示すように、上面に輪郭円形の凸部32aが形成されている。凸部32aは、ロック部材70を回転自在に支持する。ロック部材70は、スプール駆動用ギヤ32との間での摩擦抵抗によってスプール駆動用ギヤ32の回転方向に従動して回転する。この回転は、支持板60に設けた一対のストッパ60a,60bによって二位置の間で規制されている。予備巻き上げ給送の時には図3において一方のストッパ60bに当接するロック位置となる。また、1コマ給送時には、他方のストッパ60bに当接してロック解除位置となる。
【0035】
ロック部材70には、係合部70aが設けられている。係合部70aは、ロック部材70がロック位置のときにシャッタ部材57の水平面部57aの下に入り込んでシャッタ部材57の下降位置への移動を阻止する。またロック解除位置のときには、係合部70aが水平面部57aの下から退避してシャッタ部材57の下降位置への移動を許容する。
【0036】
予備巻き上げ給送時にはスプール23に、フイルム給送用モータ27の正転駆動が直接に伝達されない。しかし、フイルム給送用モータ27が正転すると巻き取り軸25が写真フイルム22をパトローネ21から引き出す。このため、パトローネ21のスプール23もフイルム送り出し方向に回転される。これにより、スプール駆動用ギヤ32が図3において時計方向に回転し、この回転に従動してロック部材70が時計方向に回転してロック位置となる。よって予備巻き上げ給送時にはシャッタレリーズが確実に阻止される。
【0037】
逆に、1コマ給送時には、フイルム給送用モータ27の逆転駆動がスプール駆動用ギヤ32に直接に伝達されるため、ロック部材70は図3において反時計方向に回転してロック解除位置に回転し、よってシャッタレリーズが許容される。
【0038】
次に、図7及び図8を参照しながら上記構成の作用を説明する。カメラ10の裏蓋14を開いて写真フイルムパトローネ20を装填する。
【0039】
フイルム装填は、パトローネ21をパトローネ装填室18に装填し、且つ予め露呈しているフイルム先端を巻き取り軸25に引っ掛かる長さまで引き出してから裏蓋14を閉める。これにより、フイルム先端が裏蓋14に設けた押さえローラと巻き取り軸25とで挟装される。
【0040】
裏蓋の開閉は、裏蓋開閉用のスイッチ(図示なし)が検知している。このスイッチから得られる信号がOFFからONに変化し、かつレリーズ検知用のスイッチ62がOFFであることに応答してフイルム給送用モータ27が正転駆動する。
【0041】
モータ27の正転駆動が駆動すると、図4において遊星歯車34が時計方向に公転してそれの小ギヤ34bが巻き取り用ギヤ37に噛合してモータ27の正転駆動が巻き取り軸25に伝達される。巻き取り軸25がフイルム巻き取り方向に回転すると、巻き取り軸25に設けた爪25aがパーフォレーション22aに係合することで写真フイルム22が巻き取り軸25に巻き取られてゆく。このとき、スプール伝達用ギヤ列31は、遊星歯車機構29と噛合が解除され、フリーとなっている。
【0042】
巻き取り軸25は、図4において時計方向に回転して写真フイルム22を巻き取る。これにより、写真フイルム22がパトローネ21から引き出され、スプール23がフイルム送り出し方向に回転し、スプール駆動用ギヤ32が図3において時計方向に回転する。ロック部材70は、この回転に従動して時計方向に回転してロック位置に回転する。ロック位置に回転すると、係合部70aがシャッタ部材57の水平面部57aの下に入り込んでシャッタ部材57の下降位置への移動を阻止する。このように予備巻き上げ給送中にシャッタレリーズを阻止するから二重に露光されるような不都合を確実に防止することができる。
【0043】
予備巻き上げ給送中は、写真フイルム22が送り出し方向に移送されているから、スプロケット45及び軸部材46が図3に示す時計方向に回転し、フイルム給送検知用のスイッチ49をON−OFFしている。そして、予備巻き上げが完了すると、写真フイルム22の全部が巻き取り軸25に巻き取られる。このとき、フイルム給送検知用のスイッチ49のON−OFFの繰り返し信号がなくなり、ON又はOFFとの何れか一方の信号のみの検知となる。この信号の変化を検知してから一定時間経過後にフイルム給送用モータ27の正転駆動が停止される。
【0044】
予備巻き上げ給送が完了すると、フイルム給送用モータ27が逆転駆動される。これにより、遊星歯車機構29の駆動伝達経路が切り替わり、今度はスプール駆動用ギヤ32にモータ27の駆動が伝達され、スプール駆動用ギヤ32がフイルム巻き取り方向に回転し、写真フイルム22がパトローネ21に巻き込まれる。このとき、スプール駆動用ギヤ32が図3において反時計方向に回転するため、ロック部材70も反時計方向に回転してロック解除位置となる。これにより、係合部70aがシャッタ部材57の水平面部57aの下から退避してシャッタ部材57の昇降移動を許容する。
【0045】
一方、写真フイルム22の移送に連動してスプロケット45が回転してシャッタチャージが行われる。そして、フイルム給送検知用のスイッチ49から得られる信号のうちのONからOFFに変わる立ち下がり信号を検知することに応答してモータ27の駆動を停止する。これにより、1コマ給送が完了し、最初の撮影コマがアパーチャーにセットされた状態となる。なお、このとき、シャッタチャージも完了しており、チャージ検知用のスイッチ58がONしている。
【0046】
シャッタボタン13を押下操作すると、シャッタ部材57が下降位置に移動して係止レバー51の保持が解除される。そして係止レバー51が解除位置に回転する。これにより、シャッタ駆動レバー50がレリーズ完了位置に向けて回転してシャッタ羽根63を蹴飛ばし、そしてシャッタ羽根63が撮影光軸63bを横切るように揺動することで写真フイルム22に露光が行われる。露光完了後にはシャッタ駆動レバー50がレリーズ完了位置に回転しているため、チャージ検知用のスイッチ58がOFFする。このスイッチ58がOFFで且つレリーズ検知用のスイッチ62がOFFすることに応答してフイルム給送用のモータ27の逆転駆動が開始される。
【0047】
以下、前述したと同じにフイルム給送検知用のスイッチ49から得られる信号に基づいてモータ27の駆動を停止し、シャッタレリーズ後にチャージ検知用のスイッチ58から得られる信号に基づいてモータ27を再駆動することで順次に撮影を行ってゆくことができる。最後の撮影コマに撮影を完了すると、フイルムカウンタ機構がフイルム給送検知用のスイッチ49を無効化し、モータ27の駆動時間を稼ぐ。そして、フイルム給送検知用のスイッチ49を無効化すると、モータ27は、一定時間経過後に駆動を停止する。この間に、全ての撮影済みの写真フイルム22がパトローネ21に収納される。
【0048】
上記実施形態では、ロック部材70をロック位置と解除位置との二位置の間で回転させているが、代わりに、スライド移動としてもよい。また、ロック部材70を移動させるためのギヤとしては、スプール駆動用ギヤ32に限らず、フイルム給送用モータの駆動が伝達されるギヤであれば、いずれのギヤを用いてもよい。また、ロック部材70を一部のギヤに直接に係合させる構造に限らず、リンク機構などを介して間接的に係合させる構造としてもよい。さらには、フイルム給送用のギヤ列ではなく、フイルム給送用モータ27のギヤ27aの回転方向に応じて移動するロック部材としてもよい。
【0049】
さらに、上記実施形態のカメラでは、シャッタボタン13の下方にパトローネ装填室18を配する構成としているが、代わりにフイルム巻き取り室を配しても良い。この場合、巻き取り軸伝達用ギヤ列の一部のギヤを利用してロック部材を二位置の間で移動させる構成にすればよい。また、シャッタボタン13を有するシャッタ部材57を下降させてシャッタレリーズを行うようにしているが、代わりに、シャッタボタン自体を弾性変形自在にして押下操作したときの弾性変形によってレリーズするように構成してもよい。この場合はロック部材でシャッタボタンの弾性変形を阻止するように係合部をシャッタボタンの下又は一部に係合させる構成にすればよい。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、フイルム給送用モータの回転方向が1コマ給送時の回転方向とは逆の回転となったときにシャッタ部材の押下操作を阻止するレリーズ阻止手段を備えたから、従来技術で説明しように、外部スイッチを設けてその操作に連動してシャッタボタンの押下操作を阻止する、という複雑な連動機構を必要せず、ローコストで達成することができる。
【0051】
また、フイルム給送用モータの駆動が伝達されるギヤ列のうちの一部のギヤの回転方向にロック部材を従動させる発明によれば、ロック部材を一部のギヤと一緒に回転させることができ、より構造が簡単で、しかもギヤ列は多数あるから配置スペース的にも制約を受けずに組み込める。さらに、一部のギヤの摩擦抵抗を利用してロック部材を回転させる発明では、一部のギヤとロック部材とを直接に係合させることができるから、部品点数の削減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カメラの外観を示す斜視図である。
【図2】カメラの内部の要部を示す分解斜視図である。
【図3】フイルム給送機構、シャッタチャージ機構、及びレリーズ阻止手段を概略的に示す斜視図である。
【図4】予備巻き上げ給送時のフイルム給送用ギヤ列を示す説明図である。
【図5】1コマ給送時のフイルム給送用ギヤ列を示す説明図である。
【図6】シャッタ部材、一部のギヤ、及びロック部材の要部を示す斜視図である。
【図7】予備巻き上げ給送時の動作を示すフローチャート図である。
【図8】1コマ給送時の動作を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
13 シャッタボタン
18 パトローネ装填室
25 巻き取り軸
27 フイルム給送用モータ
29 遊星歯車機構
32 スプール駆動用ギヤ
57 シャッタ部材
70 ロック部材
70a 係合部
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮影時以外のフイルム給送中にシャッタレリーズをロックしておく機構を設けた写真用のカメラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、写真用カメラでは、裏蓋の開閉に応答してフイルム給送用モータを正転してパトローネから未露光の写真フイルムを1コマ分の長さずつ送り出しながら撮影を行い、全ての撮影コマに撮影を行った後に、外部スイッチを操作することでフイルム給送用モータを逆転して露光済みの写真フイルムの全部をパトローネに巻き込むようにしている(特許文献1)。
【0003】
撮影完了後に写真フイルムをパトローネに巻き込むフイルム給送中にシャッタレリーズがなされると二重露光となる不都合が生じる。このため、特許文献1記載のローコストのカメラでは、外部スイッチ部材を設け、全部の撮影コマに撮影を完了した後にその外部スイッチ部材を操作することでフイルム給送用モータを逆転させるスイッチをONするとともに、その外部スイッチ部材の移動に連動してシャッタ駆動レバーをチャージ位置にロックしてシャッタ羽根の開閉が行われないようにしている。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−292487号公報(段落番号0065、0069)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、外部スイッチ部材とシャッタ駆動レバーとの連係を取るために、双方の部品に連係部を設ける必要があるため、外部スイッチ部材とシャッタ駆動レバーとの形状が複雑になりコストアップの要因となる。また、メカ的な連係であるため、外部スイッチ部材の操作に力が必要となり、操作が簡便ではなかった。このため、特許文献1記載のシャッタロック機構は、ローコスト型のコンパクトカメラには不向きであった。
【0006】
本発明は上記事情を考慮してなされたもので、撮影以外の時に使用するフイルム給送中にシャッタレリーズを阻止するメカ機構をローコストで作るとともに、そのための操作を簡便にしたカメラを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
カメラのフイルム給送には、順巻き上げと予備巻き上げ方式とがある。順巻き上げ方式は、パトローネから写真フイルムを引き出しながら撮影を行い、全ての撮影コマに撮影を行った後に撮影済みの写真フイルムをパトローネに巻き戻す。
他方、予備巻き上げ方式は、予めパトローネから未露光の写真フイルムを全部引き出し、その後撮影を行いながらパトローネに巻き込む。どちらの方式でも撮影時に行う1コマ給送以外のフイルム給送中にシャッタレリーズがなされると、二重露光となる不都合が生じるおそれがある。
【0008】
そこで、請求項1記載の発明では、フイルム給送用モータが撮影時にフイルムを1コマずつ給送するときの回転方向とは異なる方向に回転することに連動して係合部がシャッタ部材の下に移動してシャッタレリーズを阻止するレリーズ阻止手段を備えたものである。
【0009】
レリーズ阻止手段としては、フイルム給送用モータの駆動を利用して写真フイルムを給送するためのギヤ列と;シャッタ部材の一部に係合する係合部をもっており、フイルム1コマ給送時の回転方向とは逆の方向にフイルム給送用モータが回転するときの、前記ギヤ列を構成するうちの一部のギヤの回転方向に従動して前記係合部がシャッタ部材の一部に係合してシャッタレリーズを阻止するロック位置と、フイルム1コマ給送時の回転方向にフイルム給送用モータが回転するときの前記一部のギヤの回転方向に従動して前記係合部を前記一部から退避して前記シャッタレリーズのロックを解除する解除位置との間で移動するロック部材と;で構成するのが、モータのギヤあるいはフイルム給送用ギヤの回転方向にロック部材を従動させるため、機構が簡単であるため好適である。また、フイルム給送用ギヤ列のうちの一部のギヤに対して駆動が摩擦伝達されるロック部材とするのが、さらに機構自体を簡素化することができるため望ましい。
【0010】
【作用】
順巻き上げ方式のカメラでは、フイルム給送モータを正転することで写真フイルムをパトローネから引き出して巻き軸に巻き取りながら撮影を行い、全ての撮影コマに撮影が完了することでフイルム給送モータを逆転駆動して撮影済みの写真フイルムをパトローネに巻き込む。この逆転駆動に連動してレリーズ阻止手段に設けた係合部がシャッタ部材の下に入り込んでシャッタ部材の押下操作を阻止する。
【0011】
レリーズ阻止手段をロック部材とする場合には、フイルム給送用ギヤ列を構成する一部のギヤがフイルム給送モータの回転に応じた方向に回転することでロック部材がその方向に従動してロック位置に移動し、ロック部材の係合部がシャッタ部材の一部に係合してシャッタレリーズを阻止する。逆に撮影中にはフイルム給送モータが正転するからそれに応じた方向に一部のギヤが回転し、その回転に従動してロック部材がロック解除位置に移動し、よって係合部がシャッタ部材との係合位置から退避する。これによりシャッタレリーズが許容される。
【0012】
予備巻き上げ方式のカメラの場合には、最初にフイルム給送用モータを正転して未露光の写真フイルムの全部を巻き取り軸に巻き取り、その後撮影を行いながらフイルム給送用モータを逆転して撮影済みの写真フイルムをパトローネに巻き込む。この場合には、一部のギヤがフイルム給送モータの正転に応じた方向に回転することでロック部材がその方向に従動してロック位置に移動してシャッタレリーズを阻止する。逆に撮影中にはフイルム給送モータが逆転するからそれに応じた方向に一部のギヤが回転し、その回転に従動してロック部材が解除位置に移動する。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1に示すように、カメラ10には、正面に撮影レンズ11とファインダ12が、上面左寄りにシャッタボタン13が、さらには背面に裏蓋14が外部に露呈してそれぞれ設けられている。
【0014】
カメラ10は、図2に示すように、前カバー15と後カバー16とで本体部17を挟装した構造となっている。本体部17には、左側にパトローネ装填室18、右側にフイルム巻き取り室19とがそれぞれ設けられており、これらの室の間に暗箱26が形成されている。暗箱26の奥にはアパーチャーが形成されている。暗箱26は、撮影レンズ11を通った被写体光をアパーチャーに導く。アパーチャーは、パトローネ装填室18とフイルム巻き取り室19との間の背面に形成されたフイルム通路上に形成されている。
【0015】
後カバー16には、フイルム交換時に開閉される裏蓋14が開閉自在に取り付けられている。裏蓋14には、パトローネ装填室18の底を閉じる底部が設けられ、パトローネは、カメラ10の底からスプールの軸方向に沿って装填される。
【0016】
本体部17には、詳しくは後述するフイルム巻き止め機構を含むフイルム給送機構、シャッタチャージ機構、及びフイルムカウンタ機構などが取り付けられる。
【0017】
パトローネ装填室18には、図3に示すように、フイルム先端が露呈した市販状態となっている135タイプの写真フイルムパトローネ20が装填される。写真フイルムパトローネ20は、パトローネ21と写真フイルム22とで構成されている。パトローネ装填室18には、パトローネ21のスプール23に係合してスプール23を回転させるフォーク24が設けられている。また、フイルム巻き取り室19には、巻き取り軸25が回転自在に設けられている。
【0018】
なお、このカメラ10は、予めパトローネ21から巻き取り軸25に全ての写真フイルム22を巻き取る予備巻き上げ給送を行った後に、撮影しながらパトローネ21に巻き込みを行う予備巻き上げ式となっている。
【0019】
図3ないし図5に示すように、フイルム給送機構は、フイルム給送用モータ27、ギヤ列28、遊星歯車機構29、巻き取り軸伝達用ギヤ列30、スプール伝達用ギヤ列31、及びフォーク24とで構成されており、モータ27の駆動をその回転方向に応じてスプール23又は巻き取り軸25との何れか一方に伝達する。なお、符号27aはモータギヤである。
【0020】
巻き取り軸25は、筒状をしており、内部にフイルム給送用モータ27が配され、また外周上部に巻き取り軸伝達用ギヤ列30を構成する巻き取り用ギヤ37が形成されている。スプール伝達用ギヤ列31には、出力ギヤがスプール駆動用ギヤ32となっている。このギヤ32に、フォーク24が形成されている。
【0021】
モータ27の駆動は、ギヤ列28、遊星歯車機構29の太陽歯車33へ順に伝達される。ここで、予備巻き上げ給送時には、モータ27が正転(図4において反時計方向)し、また1コマ給送時にはモータ27が逆転する。遊星歯車機構29は、モータ27の駆動の回転方向に応じて遊星歯車34が公転してその噛合位置が二位置の間で切り替わる。一方は、モータ27の正転駆動を巻き取り軸伝達用ギヤ列30に入力する位置であり、また他方は、モータ27の逆転駆動をスプール伝達用ギヤ列31に入力する位置である。なお、遊星歯車34は二段ギヤとなっており、一方の大ギヤ34aが太陽歯車33に噛合し、他方の小ギヤ34bが出力ギヤとなっている。
【0022】
ギヤ列28は、大ギヤ35aと小ギヤ35bとからなる二段ギヤ35、及びその小ギヤ35bに噛合するギヤ36とからなり、ギヤ36が太陽歯車33に噛合してモータ27の駆動を遊星歯車機構29に入力する。巻き取り軸伝達用ギヤ列30は、巻き取り軸に設けた巻き取り用ギヤ37となっており、モータ27が正転駆動したときにその巻き取り用ギヤ37に遊星歯車34の小ギヤ34bが噛合する。スプール伝達用ギヤ列31は、遊星歯車34の小ギヤ34bが噛合する入力ギヤ38、スプール駆動用ギヤ32、及びこれらの間に配される5個のギヤ38〜41とで構成されている。なお、ギヤ41aとギヤ41bとは同軸上で結合されており、一緒に回転するギヤである。
【0023】
詳しくは図3に示すように、フイルム通路の上部には、パーフォレーション22aに係合するスプロケット45が設けられている。スプロケット45は、軸部材46により回転自在に支持されている。軸部材46には同軸にシャッタセットカム47が係合する。
【0024】
なお、軸部材46には、スイッチ片48が設けられている。スイッチ片48は、スプロケット45が回転するとフイルム給送検知用のスイッチ49をON−OFFする。1コマ給送時の場合、そのスイッチ49から得られる信号のうちのONからOFFに変わる立ち下がり信号を検知することに応答してモータ27の駆動を停止する。
【0025】
軸部材46とシャッタセットカム47との間には、一方向クラッチが内蔵されている。一方向クラッチは、フイルム巻き取り室19からパトローネ装填室18に向けた巻き込み方向(1コマ給送方向)への写真フイルム22の移送に応じたスプロケット45の回転のみをシャッタセットカム47に伝達し、逆方向へスプロケット45が回転した時にはその回転をシャッタセットカム47に伝達しない。つまり、予備巻き上げ給送の時にはシャッタセットカム47が回転することはない。
【0026】
シャッタセットカム47には、シャッタチャージ用のカム47aが設けられている。カム47aは、1コマ給送方向に応じたスプロケット45の回転のみが伝達され、この回転を利用して詳しくは後述するシャッタ駆動レバー50と係止レバー51とを順次に回転させてシャッタチャージを行う。
【0027】
シャッタ駆動レバー50は、第1軸52を中心としてチャージ位置とレリーズ完了位置との間で回転し、チャージバネ53によりレリーズ完了位置に向けて付勢されている。係止レバー51は、第2軸54を中心として保持位置と解除位置との間で回転し、バネ55により解除位置に向けて付勢されている。シャッタセットカム47が回転すると、シャッタ駆動レバー50がチャージ位置に回転され、次に係止レバー51が保持位置に回転する。係止レバー51が保持位置に回転すると、一端がシャッタ部材57に係合してその位置に保持されるとともに、シャッタ駆動レバー50をチャージ位置に保持する。
【0028】
なお、1コマ給送時でのモータ27を駆動するタイミングを取るために、チャージ検知用のスイッチ58が設けられている。チャージ検知用のスイッチ58は、シャッタ駆動レバー50がチャージ位置に回転するとONし、レリーズ完了位置に回転するとOFFする。
【0029】
シャッタ部材57は、弾性を有する材料で水平面部57aと垂直面部57bとを接合したL字形状に形成されている。垂直面部57bはパトローネ装填室18の前面に昇降自在に取り付けられ、また水平面部57aはパトローネ装填室18の上に配される。水平面部57aには上面にシャッタボタン13が設けられており、また下面に下方に伸びたガイド軸57cが設けられている。
【0030】
ガイド軸57cは、ガイド孔59に入り込み、シャッタ部材57の昇降をガイドする。そのガイド孔59は、スプール駆動用ギヤ32をパトローネ装填室18との間で回転可能に覆う支持板60の上面に形成されている。また、ガイド軸57cとガイド孔59との間には、バネ61が設けられている。バネ61は、シャッタ部材57を上昇位置に向けて付勢する。シャッタボタン13を押下操作すると、シャッタ部材57がバネ61の付勢に抗して下降位置に移動し、この移動に連動して係止レバー51との係合が解除される。
【0031】
なお、シャッタ部材57の下にはレリーズ検知用のスイッチ62が配されている。レリーズ検知用のスイッチ62は、シャッタ部材57が下降位置、すなわちシャッタレリーズのときにONして、シャッタ部材57が上昇位置、すなわちレリーズ解除のときにOFFする。
【0032】
このようにシャッタレリーズがなされると、係止レバー51が解除位置に向けて回転し、シャッタ駆動レバー50のチャージ位置での保持を解除する。これにより、シャッタ駆動レバー50は、チャージ位置からレリーズ完了位置に向けてチャージバネ53の付勢により瞬時に回転する。この回転途中で、シャッタ駆動レバー50に設けた蹴飛ばし片50aがシャッタ羽根63の一端63aを蹴飛ばす。シャッタ羽根63は、一端63aが蹴飛ばされることで軸64を中心としてシャッタ開口65の前面で一往復揺動する。その後は引き戻しバネ66によってシャッタ開口65を塞ぐ位置に戻される。
【0033】
露光が完了すると、シャッタ駆動レバー50がレリーズ完了位置に回転している。また、係止レバー51が解除位置に位置している。また、シャッタ部材57は、上昇位置に戻されている。1コマ給送時でのモータ27の駆動開始は、チャージ検知用のスイッチ58がOFFし、かつレリーズ検知用のスイッチ62がOFFしていることに応答して行われる。
【0034】
スプール駆動用ギヤ32には、図6に示すように、上面に輪郭円形の凸部32aが形成されている。凸部32aは、ロック部材70を回転自在に支持する。ロック部材70は、スプール駆動用ギヤ32との間での摩擦抵抗によってスプール駆動用ギヤ32の回転方向に従動して回転する。この回転は、支持板60に設けた一対のストッパ60a,60bによって二位置の間で規制されている。予備巻き上げ給送の時には図3において一方のストッパ60bに当接するロック位置となる。また、1コマ給送時には、他方のストッパ60bに当接してロック解除位置となる。
【0035】
ロック部材70には、係合部70aが設けられている。係合部70aは、ロック部材70がロック位置のときにシャッタ部材57の水平面部57aの下に入り込んでシャッタ部材57の下降位置への移動を阻止する。またロック解除位置のときには、係合部70aが水平面部57aの下から退避してシャッタ部材57の下降位置への移動を許容する。
【0036】
予備巻き上げ給送時にはスプール23に、フイルム給送用モータ27の正転駆動が直接に伝達されない。しかし、フイルム給送用モータ27が正転すると巻き取り軸25が写真フイルム22をパトローネ21から引き出す。このため、パトローネ21のスプール23もフイルム送り出し方向に回転される。これにより、スプール駆動用ギヤ32が図3において時計方向に回転し、この回転に従動してロック部材70が時計方向に回転してロック位置となる。よって予備巻き上げ給送時にはシャッタレリーズが確実に阻止される。
【0037】
逆に、1コマ給送時には、フイルム給送用モータ27の逆転駆動がスプール駆動用ギヤ32に直接に伝達されるため、ロック部材70は図3において反時計方向に回転してロック解除位置に回転し、よってシャッタレリーズが許容される。
【0038】
次に、図7及び図8を参照しながら上記構成の作用を説明する。カメラ10の裏蓋14を開いて写真フイルムパトローネ20を装填する。
【0039】
フイルム装填は、パトローネ21をパトローネ装填室18に装填し、且つ予め露呈しているフイルム先端を巻き取り軸25に引っ掛かる長さまで引き出してから裏蓋14を閉める。これにより、フイルム先端が裏蓋14に設けた押さえローラと巻き取り軸25とで挟装される。
【0040】
裏蓋の開閉は、裏蓋開閉用のスイッチ(図示なし)が検知している。このスイッチから得られる信号がOFFからONに変化し、かつレリーズ検知用のスイッチ62がOFFであることに応答してフイルム給送用モータ27が正転駆動する。
【0041】
モータ27の正転駆動が駆動すると、図4において遊星歯車34が時計方向に公転してそれの小ギヤ34bが巻き取り用ギヤ37に噛合してモータ27の正転駆動が巻き取り軸25に伝達される。巻き取り軸25がフイルム巻き取り方向に回転すると、巻き取り軸25に設けた爪25aがパーフォレーション22aに係合することで写真フイルム22が巻き取り軸25に巻き取られてゆく。このとき、スプール伝達用ギヤ列31は、遊星歯車機構29と噛合が解除され、フリーとなっている。
【0042】
巻き取り軸25は、図4において時計方向に回転して写真フイルム22を巻き取る。これにより、写真フイルム22がパトローネ21から引き出され、スプール23がフイルム送り出し方向に回転し、スプール駆動用ギヤ32が図3において時計方向に回転する。ロック部材70は、この回転に従動して時計方向に回転してロック位置に回転する。ロック位置に回転すると、係合部70aがシャッタ部材57の水平面部57aの下に入り込んでシャッタ部材57の下降位置への移動を阻止する。このように予備巻き上げ給送中にシャッタレリーズを阻止するから二重に露光されるような不都合を確実に防止することができる。
【0043】
予備巻き上げ給送中は、写真フイルム22が送り出し方向に移送されているから、スプロケット45及び軸部材46が図3に示す時計方向に回転し、フイルム給送検知用のスイッチ49をON−OFFしている。そして、予備巻き上げが完了すると、写真フイルム22の全部が巻き取り軸25に巻き取られる。このとき、フイルム給送検知用のスイッチ49のON−OFFの繰り返し信号がなくなり、ON又はOFFとの何れか一方の信号のみの検知となる。この信号の変化を検知してから一定時間経過後にフイルム給送用モータ27の正転駆動が停止される。
【0044】
予備巻き上げ給送が完了すると、フイルム給送用モータ27が逆転駆動される。これにより、遊星歯車機構29の駆動伝達経路が切り替わり、今度はスプール駆動用ギヤ32にモータ27の駆動が伝達され、スプール駆動用ギヤ32がフイルム巻き取り方向に回転し、写真フイルム22がパトローネ21に巻き込まれる。このとき、スプール駆動用ギヤ32が図3において反時計方向に回転するため、ロック部材70も反時計方向に回転してロック解除位置となる。これにより、係合部70aがシャッタ部材57の水平面部57aの下から退避してシャッタ部材57の昇降移動を許容する。
【0045】
一方、写真フイルム22の移送に連動してスプロケット45が回転してシャッタチャージが行われる。そして、フイルム給送検知用のスイッチ49から得られる信号のうちのONからOFFに変わる立ち下がり信号を検知することに応答してモータ27の駆動を停止する。これにより、1コマ給送が完了し、最初の撮影コマがアパーチャーにセットされた状態となる。なお、このとき、シャッタチャージも完了しており、チャージ検知用のスイッチ58がONしている。
【0046】
シャッタボタン13を押下操作すると、シャッタ部材57が下降位置に移動して係止レバー51の保持が解除される。そして係止レバー51が解除位置に回転する。これにより、シャッタ駆動レバー50がレリーズ完了位置に向けて回転してシャッタ羽根63を蹴飛ばし、そしてシャッタ羽根63が撮影光軸63bを横切るように揺動することで写真フイルム22に露光が行われる。露光完了後にはシャッタ駆動レバー50がレリーズ完了位置に回転しているため、チャージ検知用のスイッチ58がOFFする。このスイッチ58がOFFで且つレリーズ検知用のスイッチ62がOFFすることに応答してフイルム給送用のモータ27の逆転駆動が開始される。
【0047】
以下、前述したと同じにフイルム給送検知用のスイッチ49から得られる信号に基づいてモータ27の駆動を停止し、シャッタレリーズ後にチャージ検知用のスイッチ58から得られる信号に基づいてモータ27を再駆動することで順次に撮影を行ってゆくことができる。最後の撮影コマに撮影を完了すると、フイルムカウンタ機構がフイルム給送検知用のスイッチ49を無効化し、モータ27の駆動時間を稼ぐ。そして、フイルム給送検知用のスイッチ49を無効化すると、モータ27は、一定時間経過後に駆動を停止する。この間に、全ての撮影済みの写真フイルム22がパトローネ21に収納される。
【0048】
上記実施形態では、ロック部材70をロック位置と解除位置との二位置の間で回転させているが、代わりに、スライド移動としてもよい。また、ロック部材70を移動させるためのギヤとしては、スプール駆動用ギヤ32に限らず、フイルム給送用モータの駆動が伝達されるギヤであれば、いずれのギヤを用いてもよい。また、ロック部材70を一部のギヤに直接に係合させる構造に限らず、リンク機構などを介して間接的に係合させる構造としてもよい。さらには、フイルム給送用のギヤ列ではなく、フイルム給送用モータ27のギヤ27aの回転方向に応じて移動するロック部材としてもよい。
【0049】
さらに、上記実施形態のカメラでは、シャッタボタン13の下方にパトローネ装填室18を配する構成としているが、代わりにフイルム巻き取り室を配しても良い。この場合、巻き取り軸伝達用ギヤ列の一部のギヤを利用してロック部材を二位置の間で移動させる構成にすればよい。また、シャッタボタン13を有するシャッタ部材57を下降させてシャッタレリーズを行うようにしているが、代わりに、シャッタボタン自体を弾性変形自在にして押下操作したときの弾性変形によってレリーズするように構成してもよい。この場合はロック部材でシャッタボタンの弾性変形を阻止するように係合部をシャッタボタンの下又は一部に係合させる構成にすればよい。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、フイルム給送用モータの回転方向が1コマ給送時の回転方向とは逆の回転となったときにシャッタ部材の押下操作を阻止するレリーズ阻止手段を備えたから、従来技術で説明しように、外部スイッチを設けてその操作に連動してシャッタボタンの押下操作を阻止する、という複雑な連動機構を必要せず、ローコストで達成することができる。
【0051】
また、フイルム給送用モータの駆動が伝達されるギヤ列のうちの一部のギヤの回転方向にロック部材を従動させる発明によれば、ロック部材を一部のギヤと一緒に回転させることができ、より構造が簡単で、しかもギヤ列は多数あるから配置スペース的にも制約を受けずに組み込める。さらに、一部のギヤの摩擦抵抗を利用してロック部材を回転させる発明では、一部のギヤとロック部材とを直接に係合させることができるから、部品点数の削減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カメラの外観を示す斜視図である。
【図2】カメラの内部の要部を示す分解斜視図である。
【図3】フイルム給送機構、シャッタチャージ機構、及びレリーズ阻止手段を概略的に示す斜視図である。
【図4】予備巻き上げ給送時のフイルム給送用ギヤ列を示す説明図である。
【図5】1コマ給送時のフイルム給送用ギヤ列を示す説明図である。
【図6】シャッタ部材、一部のギヤ、及びロック部材の要部を示す斜視図である。
【図7】予備巻き上げ給送時の動作を示すフローチャート図である。
【図8】1コマ給送時の動作を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
13 シャッタボタン
18 パトローネ装填室
25 巻き取り軸
27 フイルム給送用モータ
29 遊星歯車機構
32 スプール駆動用ギヤ
57 シャッタ部材
70 ロック部材
70a 係合部
Claims (3)
- フイルム給送用モータの駆動を利用して写真フイルムを給送し、シャッタ部材を押下操作することで撮影を行うカメラにおいて、
撮影時に写真フイルムを1コマずつ給送するときの回転方向とは逆の方向にフイルム給送用モータが回転することに連動して係合部が前記シャッタ部材の下に入って押下操作を阻止するレリーズ阻止手段を備えたことを特徴するカメラ。 - 前記レリーズ阻止手段は、
フイルム給送用モータのギヤを含みそのギヤからモータの駆動が伝達されるギヤ列の一部のギヤと、
フイルム1コマ給送時の回転方向とは逆の方向にフイルム給送用モータが回転するときの前記一部のギヤの回転方向に従動することで前記係合部がシャッタ部材の下に入ってシャッタ部材の押下操作を阻止するロック位置と、フイルム1コマ給送時の回転方向にフイルム給送用モータが回転するときの前記一部のギヤの回転方向に従動することで前記係合部をシャッタ部材の下から退避して前記シャッタ部材の押下操作を許容するロック解除位置との間で移動するロック部材とで構成されていることを特徴とする請求項1記載のカメラ。 - 前記ロック部材は、前記一部のギヤと同軸上で回転が支持されており、前記一部のギヤとの間の摩擦抵抗により回転され、その回転が一対のストッパによってロック位置とロック解除位置との二位置で規制されていることを特徴とする請求項2記載のカメラ。
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