JP2004301810A - 植物の生育度測定装置 - Google Patents

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秀樹 田中
Mitsuhiro Horio
光広 堀尾
Hiroshi Nishimura
洋 西村
Kazunobu Hayashi
和信 林
Hideyuki Konya
秀之 紺屋
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Abstract

【課題】受光素子及びその周辺部品の数が少なく、低コストで、かつ測定精度に優れた植物の生育度測定装置を提供する。
【解決手段】測定される植物と対向して配置される受光素子を備える受光部と、前記受光部が測定した受光強度から生育指標を算出する演算部とを具備するとともに、前記受光部は、測定時は植物により反射された太陽光の受光強度を測定し、測定時の前後に太陽光または白色板による太陽光の反射光の受光強度を測定し、前記演算部は、植物により反射された太陽光の受光強度と、太陽光または白色板による太陽光の反射光の受光強度とから、分子及び分母の次数が同一である生育指標を求めることを特徴とする植物の生育度測定装置。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、植物の生育度測定装置に関し、特に植物からの反射太陽光を測定して植物の生育度を光学的に測定する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より農家等において、農作物の生育に合わせて施肥が行われている。その際、施肥の時期や量の決定が重要になるが、従来では、(1)植物の草丈、(2)茎数、(3)葉色(SPAD値または葉色板示度)等を基に植物の生育度を求め、その生育度に合わせて施肥時期や施肥量を決定している。
【0003】
上記(1)植物の草丈とは株の根元から葉の先端までの長さであり、人が田畑に入り、適当な1株の葉を手で揃え、物差で株の根元から葉の先端までの長さを測定している。また、上記(2)茎数とは一株当たりの茎の数であり、これも人が田畑に入り、適当な株を選び、手でより分けながらその茎数を数えている。また、上記(3)葉色(SPAD値または葉色板示度)の測定では、通常、ハンディータイプの葉色計で葉を挟み込み、光の透過率からSPAD値を計測したり、葉色板(色見本)を対照して目視により判定している。
【0004】
しかしながら、上記の各測定項目はそれぞれ問題点を抱えており、(1)植物の草丈、(2)茎数及び(3)葉色(SPAD値または葉色板示度)の測定は、何れも人が田畑に入り、煩雑な作業をしなければならず、多大な労力を要する。また、1株毎、あるいは1葉毎の測定しかできないため、代表値を得ることが困難であり、1圃場内の生育度を把握しようとすると膨大な数のサンプリングが必要となる。しかし、実際には1圃場当たり十数株程度のサンプリングにとどまっており、生育度を正確に把握できているとは言えない状況にある。また、乾物重を測定する場合もあるが、乾燥までに最短でも数十時間を要することもあり、迅速な対処ができないという問題がある。
【0005】
一方で、測定作業の労力軽減や測定時間の短縮等を目的として、植物の生育度を光学的に測定する試みもなされており、例えば、所定面積に生育している植物群落からの反射太陽光を受光し、その受光強度から測定植物群落全体としてのクロロフィル濃度を測定し、これをもとに生育度を求める生育度測定装置が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。このような生育度測定装置では、従来のように1株毎の測定ではなく、また物差を当てたり、選り分ける必要もなく、しかも瞬時に測定結果が得られるため、測定作業の労力軽減及び測定時間の短縮が図られる。更に、一度の測定により植物群落をサンプリングできることから、測定精度の上でも有利となる。
【0006】
また、本出願人らも、より多様な生育指標を高い精度で測定するために、2波長以上の反射光を対象とした同様の生育度測定装置を提案している(特許文献3参照)。
【特許文献1】
特開昭62−282243号公報
【特許文献2】
特開昭62−282244号公報
【特許文献3】
特開2002−168771号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
図7は上記した本出願人らによる生育度測定装置の全体構造を示す斜視図であり、図8は受光部のみを拡大して示す概略図であるが、図示されるように、生育度測定装置1は、受光部10と、受光部10を支持するための支持部20、及び受光部10に接続する演算部(図示せず)とを備えている。支持部20は、4本の脚21を受光部10の四隅から斜め外方に突出させ、脚21の先端同士や中間の複数箇所にて水平方向に延びる連結棒22a,22bで連結して構成されており、測定に際して、測定される植物を上方から覆うようにして設置される。
【0008】
受光部10は、基板11に、植物と対向する下側センサ12と、太陽と対向する上側センサ13とをそれぞれ固定して構成される。また、下側センサ12は測定波長域の数に応じて複数の受光素子12a,12b・・で構成され、それに対応して上側センサ13も同数の受光素子13a,13b・・で構成されており、更に下側センサ12を構成する各受光素子12a,12b・・と、上側センサ13を構成する各受光素子13a,13b・・とで測定波長域毎に対をなすように構成される。植物からの反射光は、気候や測定時間により変動するため、この反射光だけの測定では正確に生育度を評価できない。そこで、上側センサ13により、測定時における太陽光の入射強度を測定し、植物からの反射光との強度比を基に測定を行う構成としてある。また、符号30は拡散板である。
【0009】
このように、植物の反射強度の測定と同時に太陽光の入射強度を測定することは、本出願人らによる上記生育度測定装置(特許文献3)に限らず、この種の生育度測定装置では一般に行われている。そのため、このような構成の生育度測定装置では、太陽光測定用の受光部が別途必要であり、更にはこの太陽光測定用受光部にも光学フィルタ等の周辺部品が必要となることから、コスト増を余儀なくされている。また、部品点数が多くなることから、故障の確率も高くなる。特に、測定精度を高めるために測定波長域の数を増すと、受光素子の数もその分増加するため、このような問題はより顕著になる。
【0010】
また、この種の生育度測定装置は、測定に際して受光部10が植物の上方に位置するように配置されるが、その際、受光部10が地面と水平に配置されないと、受光部10に入射する入射光の角度にバラツキが生じ、測定条件を一定にできず、測定誤差の原因となっている。
【0011】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、受光素子及びその周辺部品の数が少なく、低コストで、かつ測定精度に優れた植物の生育度測定装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、植物の生育度を光学的に測定する装置であって、測定される植物と対向して配置される受光素子を備える受光部と、前記受光部が測定した受光強度から生育指標を算出する演算部とを具備するとともに、前記受光部は、測定時は植物により反射された太陽光の受光強度を測定し、測定時の前後に太陽光または白色板による太陽光の反射光の受光強度を測定し、前記演算部は、植物により反射された太陽光の受光強度と、太陽光または白色板による太陽光の反射光の受光強度とから、分子及び分母の次数が同一である生育指標、具体的には正規化植生指数(NDVI)、比植性指数(RVI)、IPVI(=IR/(IR+R))等を求めることを特徴とする植物の生育度測定装置を提供する。
また、本発明は、植物の生育度を光学的に測定する装置であって、
測定される植物と対向して配置される受光素子を備える受光部と、前記受光部が測定した受光強度から生育指標を算出する演算部とを具備するとともに、
前記受光部を地面に対して略水平に配置するための水準機構を備えることを特徴とする植物の生育度測定装置を提供する。
【0013】
本発明者らは、太陽光の各分光強度は比較的短時間の間では互いに一定の比率になっており、しかも短時間では時間的ズレも極く僅かであり、生育指標の中で分母と分子の次数が同一である生育指標を求める場合には測定誤差が小さいことを見出し、この知見に基づいて本発明を完成したものである。具体的に分母と分子の次数が同一である正規化植生指数(NDVI)を用いて説明すると、正規化植生指数は下記式▲1▼のように、植物からの反射光の近赤外光の反射率(IR)と赤色光の反射率(R)とから求められる。尚、測定波長域としては、近赤外の反射率(IR:750〜1000nm付近)、赤外光の反射率(R:600〜700nm付近)、緑色光(G:550nm付近)、青色光(400〜500nm付近)である。
【0014】
【数1】
Figure 2004301810
【0015】
ここで、図7及び図8に示したような太陽光の入射強度による補正を加える構成の生育度測定装置では、太陽光用の上側センサ13及び植物からの反射光用の下側センサ12がそれぞれ近赤外光及び赤色光を測定しており、上側センサ13により測定した近赤外光の受光強度をIRu、赤色光の受光強度をRuとし、下側センサ12により測定した近赤外光の受光強度をIRd、赤色光の受光強度をRdとし、近赤外光の白色校正係数をWIRとし、赤色光の白色校正係数をWとするとき、上記▲1▼式の分子(IR−R)は下記▲2▼式のように表すことがでる。
【0016】
【数2】
Figure 2004301810
【0017】
ここで、近赤外光及び赤色光は、同時もしくは比較的短時間の間であれば、ある一定の比率γ(分光強度比)を持つと考えられるから、それぞれの受光強度IRu、Ruは下記▲3▼式の関係にあると見なすことができる。
【0018】
【数3】
Figure 2004301810
【0019】
また、別途、太陽光を白色板に当て、その反射光を上側センサ13で受光したときの近赤外光の反射強度もしくは太陽光の入射強度をIRu´、赤色光の反射強度をRu´、その分光強度比をγ´とし、同じく白色板からの反射光を下側センサ12で受光したときの近赤外光の反射強度もしくは太陽光の入射強度をIRd´、赤色光の反射強度をRd´とすると、近赤外光の白色校正係数WIR及び赤色光の白色校正係数Wは、上記▲3▼式の関係から、それぞれ下記▲4▼式のように表すことができる。
【0020】
【数4】
Figure 2004301810
【0021】
そして、上記▲2▼式に、上記▲3▼式及び▲4▼式を代入すると下記▲5▼式が得られる。
【0022】
【数5】
Figure 2004301810
【0023】
また、同様にして上記▲1▼式の(IR+R)は下記▲6▼式のように表される。
【0024】
【数6】
Figure 2004301810
【0025】
従って、上記▲5▼式及び▲6▼式を上記▲1▼式に代入すると、正規化植生指数(NDVI)は下記で表され、上側センサ13による受光強度(IRu、Ru)の項は無くなる。尚、(γ/γ´)は、植物からの反射光の測定と、白色板からの反射光もしくは太陽光の入射強度の測定とを短時間の間に行う場合にはγ/γ´≒1となり、無視することができる。
【0026】
【数7】
Figure 2004301810
【0027】
このように、基準となる光の分光強度比を別途求めておくことにより、上側センサ13が不要になる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る植物の生育度測定装置の実施形態に関して図面を参照して説明する。尚、ここでは、水稲の正規化植生指数(NDVI)を測定する場合を例示する。
【0029】
図1に示すように、本発明の生育度測定装置1は、受光部10と、受光部10を支持するための支持部20、及び受光部10に接続する演算部(図示せず)とを備える。
【0030】
支持部20は、例えば4本の脚21を受光部10の四隅から斜め外方に突出させ、脚21の先端同士、更に必要に応じて中間の複数箇所にて水平方向に延びる連結棒22a,22bで連結して構成されている。脚21の長さやその突出角度、脚21の先端部の間隔は水稲の一般的な草丈、植付け間隔等に応じて適宜設定することができ、水稲の上端から受光部10までの高さが50cm程度、脚21の先端部の間隔が60cm程度となるように設計することができる。また、脚21や連結棒22a,22bを伸縮自在な可変式とすることもできる。そして、この支持部20は、測定に際して、上方から水稲を覆うようにして水田の測定個所に設置される。その際、この支持部20により、測定エリアの確認を行うことができる。また、この支持部20には、設置や運搬に便利なように、脚21の適所に適応な把手(図示せず)を付設してもよい。
【0031】
受光部10は、図2に拡大断面図で示すように、基板11に、水稲と対向する側の面(下面)に受光センサ12を固定して構成されている。この受光センサ12は、生育指数の種類に応じて複数の受光素子で構成され、ここでは近赤外光用及び赤色光用に2つの受光素子12a,12bで構成する。尚、受光素子は公知のもので構わず、例えばSiフォトダイオードとすることができる。また、入射光を近赤外光または赤色光に分光するために、図示されない分光フィルタが各受光素子の受光面に付設される。また、入射角度の影響を避けるために、拡散板を分光フィルタの前面に取り付けてもよい。
【0032】
生育度測定装置1は上記の如く構成され、測定に際して支持部20を水稲の上方から、この水稲を覆うようにして水田の測定個所に設置される。そして、受光センサ12により、水稲により反射された太陽光の近赤外光や赤色光の受光強度を測定する。ここで獲られた水稲により反射された太陽光の近赤外光の受光強度は上記したIRdに相当し、赤色光の受光強度は上記したRdに相当する。
【0033】
また、本発明では、上記の水稲による反射強度の測定の前後に、太陽光を白色板に当て、その反射光の分光強度を受光センサ12で測定する。ここで獲られた白色板により反射された太陽光の近赤外光の受光強度は上記したIRd´に相当し、赤色光の受光強度は上記したRd´に相当する。
【0034】
そして、演算部では、水稲による反射光の受光強度及び白色板による反射光の受光強度から、上記▲7▼式により正規化植生指数(NDVI)を算出する。
【0035】
本発明の生育度測定装置1は種々の変更が可能であり、例えば、白色板による太陽光の反射光の分光強度を基準とする他、太陽光そのものを受光センサ12で受光し、その分光強度を基準とすることもできる。その場合、図3に示すように、生育度測定装置1全体を反転させて受光センサ12を太陽に向ければよい。あるいは、図示は省略するが、受光センサ12を回転可能に支持し、受光センサ12のみを太陽に向けて反転させる構成としてもよい。更に、鏡や光ファイバを用いて太陽光を受光センサ12に入射させてもよい。何れの場合も、太陽光の強度が受光センサ12の感度を超える場合は、フィルタ等の適当な減光手段を用いて入射強度を調整する。
【0036】
また、図4に示すように、基板11の受光センサ12とは反対側の面に水準器30を付設してもよい。水準器30を用いることにより受光センサ12を地面に対して略水平に設置でき、測定精度が高まる。
【0037】
また、図5に示すように、生育度測定装置1を操作部100と受光部10とに分離し、両者を連結部材110で連結した構成としてもよい。このような分離構造により、屋外での測定において測定者と受光部10との間に所定の距離ができ、測定者の影もしくは測定者からの反射光の影響を極力排除することが可能になる。受光部10は、上記と同様に下面に受光センサ(図示せず)を備えており、更に所定の角度(例えば60°)で下方に向かって開脚可能な4本のガイドフレーム130とを備え、測定範囲を規定できるようにしてある。ガイドフレーム130は、開脚した際に測定エリアを指示するとともに、支持部の先端を見ることにより受光部10の受光センサが地面と略水平になるように調整することができる。また、操作部100は演算部や表示手段、記録手段、バッテリー等を備え、ハンドル120で支持できる構成となっている。更に、操作部100には水準器30を付設してもよい。この水準器30により、受光部10の受光センサの水平をより正確に調整できる。また、連結部材110に先端にマーカ141がガイドフレーム130の中心に位置するように延びるポインター140を付設してもよい。このポインター140により測定者に測定対象を明確に知らせることができ、場合によってはガイドフレーム130を省略することもできる。連結部材110は、軽量で、受光部10及びガイドフレーム130を支持し得る強度を備える棒状体であり、例えばカーボンロッドとすることができる。
【0038】
その他にも種々の機能を付加でき、例えば、測定地点のおおまかな緯度経度と測定時間から測定時の太陽高度を計算し、測定限界以下の太陽高度の場合に測定者に警告情報を表示し、測定値を棄却する機能や、入射分光強度(もしくは照度)もしくは反射分光強度が検出限界以下の場合にも同様の警告及び棄却する機能や、測定地点のおおまかな緯度経度と測定時間から測定時の太陽高度及び方位を計算し、それらが反射率計算値に対する影響を補正する機能、一例として受光部及びガイドフレーム等が測定対象に投影する影の面積を計算し、反射率計算値に対する影響を補正する機能等を付加することができる。
【0039】
このような生育度測定装置1を用いて測定するには、測定箇所にてガイドフレーム130を開脚させ、操作部100及びハンドル120を持ち、ガイドフレーム130の下端が水稲の上端付近に位置するように支持する。その際、水準器30により受光部10の受光センサが地面に対して略水平となるようにする。そして、上記と同様に、水稲からの反射光を測定し、その後に受光部10を反転させて太陽光の強度を測定する。
【0040】
また、本発明の生育度測定装置1によれば、正規化植生指数(NDVI)の他にも種々の生育指標を求めることができる。但し、上記した各数式から理解できるように、分母と分子とが同じ次数で定義される生育指数に対して特に有効であるため、その他の生育指標としては比植性指数(RVI)やIPVI(=NIR/(NIR+Red))等が好適な測定対象となる。
【0041】
尚、これらの生育指数からは、収量、玄米タンパク質含有率や茎葉窒素含有量(率)等を求めることが可能である。その場合、別途求めておいた収量、玄米タンパク質含有率または茎葉窒素含有量(率)と反射光量との相関関係と、実際に測定した反射光量とを対比すればよい。
【0042】
更に、生育度測定装置1で獲られた生育度データに、測定位置情報を付加してマップ化することもできる。そのためには、操作部100にメモリを付加し、測定と同時にGPS等から測定位置情報(緯度や経度等)を取得し、測定値に付加したデータをメモリに記録する。更に、測定時期や気候データ(天候、気温等)等を付加してもよい。そして、これらの情報を年次データとして蓄積し、生育計画に反映させることにより、より効率的な生育が可能になる。
【0043】
尚、本発明の生育度測定装置1は、ポータブルな用途だけでなく、圃場内を走行する作業車に取り付けて使用することも可能である。その場合、GPSからの位置情報を同時に記録することにより効率良く圃場内の生育マップを作成することが可能である。更に、生育量や収量情報等を生育度に応じた施肥量を可変施肥機に指示したり、収量に応じた収穫機のアクチュエータ制御を行ったりするための情報として利用することもできる。その際の測定タイミングは、測定トリガを外部機器(例えばパソコン)から一定間隔(もしくは車速に応じた距離)で与えるか、測定器に内蔵させたタイマーで予め設定した間隔で測定トリガが作動させる。測定データは内部メモリに格納するか、外部のロガーにシリアルI/F経由で送り記録する。また、ある地点に本発明の生育度測定装置1を固定し、その地点の生育度の経時的な変化(例えば24時間ごと)を測定し、測定状況を遠隔監視することも可能である。
【0044】
また、上記に示した水準器30を備える構成は、図8に示した受光部10が下側センサ12と上側センサ13とを備える生育度測定装置にも適用でき、本発明はこのような生育度測定装置も同時に提供する。即ち、図5に示す生育度測定装置1において、受光部10を下側センサ12と上側センサ13とを備える構成とすることができる。
【0045】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を更に説明するが、本発明はこれにより何ら制限されるものではない。
【0046】
受光素子として、浜松ホトニクス(株)製Siフォトダイオード「S13336−5BQ」を用い、基板の上面に4個、下面に4個固着して第1の受光部(図8参照)を作製した。また、同一の受光素子を基板の下面に4個固着して本発明に従う受光部(図2参照)を作製した。そして、水田の適所にて地面から同一の高さとなるように第1の受光部と第2の受光部とを並べて配置し、同時刻に水稲からの反射光及び太陽光の光量を測定した。尚、第2の受光部については、水稲からの反射光を測定した直後に太陽に向けて反転させた。
【0047】
そして、第1の受光部及び第2の受光部で測定した光量からNDVIを求めた。図6に第1の受光部及び第2の受光部により測定されたNDVIの時間変化をグラフ化して示すが、第1の受光部と第2の受光部とで測定測定値に大きな差が見られないことがわかる。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の生育度測定装置は、受光部を植物と対向する側のみに設けるだけでよく、部品点数を削減でき、安価となる。また、水準器を備えることにより、測定誤差も無くなり、高精度での測定が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る生育度測定装置の一実施形態を示す概略斜視図である。
【図2】図1に示す生育度測定装置の受光部の拡大断面図である。
【図3】本発明に係る生育度測定装置における太陽光の入射強度を測定するための方法の一例を示す概略図である。
【図4】本発明に係る生育度測定装置の変更例を示す図であり、受光部に水準器を付設した構成を示す図である。
【図5】本発明に係る生育度測定装置の他の変更例を示す図であり、受光部と操作部とが分離した構成を示す図である。
【図6】実施例において、本発明に係る下面にのみ受光素子を備える受光部と、上下両面に受光素子を備える受光部とを用い、同時に水稲のNDVIを測定した結果を示すグラフである。
【図7】従来の生育度測定装置の一例を示す概略斜視図である。
【図8】図7に示す生育度測定装置の受光部の拡大断面図である。
【符号の説明】
1 生育度測定装置
10 受光部
11 基板
12 受光センサ
20 支持部
21 脚
30 水準器
100 操作部
110 連結部材
120 ハンドル
130 ガイドフレーム
140 ポインター
141 マーカ

Claims (6)

  1. 植物の生育度を光学的に測定する装置であって、
    測定される植物と対向して配置される受光素子を備える受光部と、前記受光部が測定した受光強度から生育指標を算出する演算部とを具備するとともに、
    前記受光部は、測定時は植物により反射された太陽光の受光強度を測定し、測定時の前後に太陽光または白色板による太陽光の反射光の受光強度を測定し、
    前記演算部は、植物により反射された太陽光の受光強度と、太陽光または白色板による太陽光の反射光の受光強度とから、分子及び分母の次数が同一である生育指標を求めることを特徴とする植物の生育度測定装置。
  2. 前記受光部を地面に対して略水平に配置するための水準機構を備えることを特徴とする請求項1記載の植物の生育度測定装置。
  3. 植物の生育度を光学的に測定する装置であって、
    測定される植物と対向して配置される受光素子を備える受光部と、前記受光部が測定した受光強度から生育指標を算出する演算部とを具備するとともに、
    前記受光部を地面に対して略水平に配置するための水準機構を備えることを特徴とする植物の生育度測定装置。
  4. 前記受光部は分光機構を備え、波長域の異なる複数の光の受光強度を測定することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の植物の生育度測定装置。
  5. 前記生育指標として正規化植生指数(NDVI)、比植性指数(RVI)、IPVI(=IR/(IR+R))等を求めることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の植物の育成度測定装置。
  6. 更に、測定位置情報を基に生育度をマップ化する手段を備えることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の植物の生育度測定装置。
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