JP2004301771A - 寸法測定装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】レーザダイオード11から放射状に投光された光は、その一部の光がハーフミラー13で反射し略90度向きが変えられて投受光レンズ14側に導かれ平行光L1とされて被測定物体W1が配置された測定領域に向けて出射される。被測定物体W1が例えば拡散反射物体の場合、投受光レンズ14から出射された平行光L1は、その被測定物体W1表面で拡散反射し、拡散反射光L2のうち投受光レンズ14に対してその中心軸に沿った方向の光成分L3だけがスリット板15の開口部15Aを通ってCCD16に受光される。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学式の寸法測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の寸法測定装置は、平行光を出射する投光手段と、その投光手段からの平行光を受光する受光手段とを対向配置させ、上記平行光の光路内に配置された被測定物体の遮光状態に応じて変化する受光手段での受光量に基づき被測定物体の寸法を測定する構成となっている(下記、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−116013公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述した従来の構成では、投光手段と受光手段とを対向配置させる、いわゆる透過型の構成なので、それだけ広い設置スペースが必要となり、設置上の制約が多いという問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、設置上の制約が少ない寸法測定装置を提供するところにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明に係る寸法測定装置は、被測定物体が配置される所定の測定領域に向けて投光手段から平行光を出射させ、前記測定領域からの反射光を受光手段側で受光するよう構成された寸法測定装置であって、前記受光手段は、前記測定領域からの反射光を受けて収束させる受光レンズと、前記受光レンズの後側の焦点位置に位置して、その焦点位置に収束される光のみを通過させる大きさの光通過口を有する光絞り部材と、その光絞り部材の前記光通過口を通過した光を受光する一次元検出素子とを備えて構成され、前記一次元検出素子から出力される、その受光位置に応じた位置信号に基づいて前記被測定物体の寸法測定を行うところに特徴を有する。
【0006】
請求項2の発明に係る寸法測定装置は、投光素子からの光を、ハーフミラーによって投受光レンズ側に導き、その投受光レンズで平行光として被測定物体が配置される所定の測定領域に向けて出射し、前記測定領域で反射して前記投受光レンズ側に戻ってきた反射光を当該投受光レンズで収束させて、前記ハーフミラーによって前記投光手段への直進方向と異なる方向に導くよう構成され、かつ、前記投受光レンズの後側の焦点位置に位置して、その焦点位置に収束される光のみを通過させる大きさの光通過口を有する光絞り部材と、その光絞り部材の前記光通過口を通過した光を受光する一次元検出素子とを備えて構成されるとともに、前記一次元検出素子から出力される、その受光位置に応じた位置信号に基づいて前記被測定物体の寸法測定を行う測定手段を備えているところに特徴を有する。
【0007】
請求項3の発明は、請求項2に記載の寸法測定装置において、前記投光素子からの光のうち前記ハーフミラーで反射した光を前記投受光レンズ側に導き、前記測定領域から前記投受光レンズを透過した反射光のうち前記ハーフミラーを透過した光を前記一次元検出素子側に導くよう構成されており、前記投光素子とは前記ハーフミラーを挟んで反対側の位置に配置され前記投光素子からの光のうち前記ハーフミラーを透過した光を受光可能な第1モニタ用受光素子と、前記第1モニタ用受光素子での受光量に基づいて前記投光素子の発光強度が所定値になるように、前記投光素子を発光させるための駆動動作を制御する投光制御手段とを備えているところに特徴を有する。
【0008】
請求項4の発明は、請求項3記載の寸法測定装置において、前記測定領域から前記投受光レンズを透過した反射光のうち前記ハーフミラーで反射した光を受光可能な第2モニタ用受光素子と、前記第1モニタ用受光素子での受光量及び前記第2モニタ用受光素子での受光量に基づき、前記一次元検出素子からの位置信号の信号レベルを所定レベルに保つように受光感度を調整する受光感度調整手段とが設けられているところに特徴を有する。
なお、本発明の「受光感度調整手段」としては、例えば、下記(1)、(2)、または(1)(2)の両方を含んだ構成であってもよい。
(1)前記一次元検出素子からの位置信号を、増幅率が変更可能に構成された増幅手段を介して前記測定手段に与える構成とし、前記増幅手段における増幅率を変更させる増幅率設定手段を備えた構成。
(2)投光制御手段の前記所定値を変更することで測定領域への投光量を調整する構成。
【0009】
【発明の作用及び効果】
<請求項1の発明>
本発明は、被測定物体が配置される所定の測定領域に向けて投光手段から平行光を出射させ、上記測定領域からの反射光を受光手段側で受光するよう構成された、いわゆる反射型の寸法測定装置である。
本構成によれば、受光手段は、測定領域からの反射光を受けて収束させる受光レンズと、その受光レンズを透過した光のうち当該受光レンズの焦点位置に集光される光を通過させる光通過口が形成された光絞り部材と、その光絞り部材の前記光通過口を通過した光を受光す、その受光位置に応じた位置信号を出力する位置信号素子とを有している。これにより、測定領域からの反射光のうち受光レンズに対してその中心軸に沿った方向の光成分だけを一次元検出素子に受光させるようになっている。
【0010】
ここで、例えば被測定物体が、受けた光を拡散反射させる拡散反射物体である場合には、投光手段から出射された平行光は、この被測定物体表面で拡散反射する。そして、受光手段では、被測定物体での拡散反射光のうち受光レンズに対してその中心軸に沿った方向の光成分だけが光絞り部材の光透過口を通って一次元検出素子に受光される。
このような構成であれば、投光手段からの平行光を受ける被測定物体の反射表面(被測定物体の寸法)に応じた光(受光レンズに対してその中心軸に沿った方向に進行する光)を、受光手段の一次元検出素子に入光させることができ、その一次元検出素子での受光位置に応じた位置信号に基づいて被測定物体の寸法測定を行うことが可能になる。
以上のように、投光手段からの平行光を出射させてその反射光を受光手段にて受光する、いわゆる反射型の構成で、被測定物体の寸法測定を行うことができるから、投光手段と受光手段とを対向配置させる、いわゆる透過型の構成よりも寸法測定装置の設置スペースが狭い箇所での寸法測定が可能となる。
【0011】
なお、被測定物体が受けた光を正反射させる正反射物体の場合、投光手段からの平行光を受ける反射表面の向きによっては、その正反射光の進行方向が受光手段での受光レンズの中心軸に沿った方向と同方向にならず、一次元検出素子に全く光が入光しないといったことも考えられる。この場合には、被測定物体の背後に拡散反射板を配する構成が有効である。そうすれば、拡散反射板での反射した拡散反射光のうち受光レンズの中心軸と同方向に進行する光が一次元検出素子に入光することになる。この一次元検出素子での受光状態は、やはり被測定物体の上記反射表面(被測定物体の寸法)に応じて変化するので、一次元検出素子からの位置信号に基づいて当該被測定物体の寸法測定を行うことが可能になる。
【0012】
<請求項2の発明>
本構成は、測定領域からの反射光のうち、投受光レンズから出射される平行光の光路と同方向をなし、その平行光の光路を逆進してくる光成分だけを一次元検出素子で受光するよう構成されている。換言すれば、本構成は、投受光レンズから出射される平行光(投光)の光軸と、測定領域からの反射光のうち光絞り部材の光通過口を通って一次元検出素子に受光される反射光(受光)の光軸とが一致している、反射型の寸法測定装置である。
このように投受光の光軸が一致している構成であれば、投光器及び受光器とを対向配置させた、いわゆる透過型の寸法測定装置と同レベルの精度で寸法測定を行うことができる。
【0013】
<請求項3の発明>
寸法測定を正確に行うには、投光素子の発光強度を一定に保つ必要がある。
そこで、例えば投光素子に隣接配置されたモニタ用受光素子での受光量に基づいて投光素子の駆動動作を制御する方法も考えられる。しかし、本構成では、測定領域から投受光レンズを透過してきた反射光の一部はハーフミラーを透過して一次元検出素子側に向うが、残りの一部はハーフミラーで反射し投光素子に隣接配置された上記モニタ用受光素子に入光してしまう。つまり、このモニタ用受光素子は、投光素子からの光だけでなく、測定領域からの反射光の一部をも受光してしまう。従って、投光素子の駆動制御が、測定領域からの反射光の光強度の変動(例えば被測定物体の光反射率の相違等)に影響されてしまい、投光素子を所望の発光強度になるよう制御することができなくなってしまうことがある。
【0014】
そこで、本構成では、上記モニタ用受光素子に相当する第1モニタ用受光素子を、ハーフミラーに対して投光素子とは反対側の位置に配置して、前記投光素子からの光のうちハーフミラーを透過した光を受光するよう構成した。このような構成であれば、測定領域からの反射光が第1モニタ用受光素子に入光することはないから、測定領域からの反射光の光強度の変動に影響されることなく投光素子を所望の発光強度になるよう制御することができる。
【0015】
<請求項4の発明>
本構成によれば、投光素子からの光のうちハーフミラーを透過した光を受光可能な上記第1モニタ用受光素子に加えて、測定領域から投受光レンズを透過した反射光のうちハーフミラーで反射した光を受光可能な第2モニタ用受光素子が設けられている。
ここで、上述したように、第1モニタ用受光素子での受光量は、投光素子からの光の発光強度によって変動するが、測定領域からの反射光の光強度には影響されない。一方、第2モニタ用受光素子は、投光素子の発光強度に加えて、測定領域からの反射光の光強度によっても変動する。なお、測定領域からの反射光の光強度は、例えば被測定物体の材質や表面状態によって変動する。
【0016】
以上のことから、第1モニタ用受光素子での受光量と第2モニタ用受光素子の受光量とに基づいて、測定領域からの反射光の光強度変動を知ることができる。そこで、本構成では、受光感度調整手段は、第2モニタ用受光素子での受光量及び前記第1モニタ用受光素子での受光量に基づき前記一次元検出素子からの位置信号の信号レベルを所定レベルに保つように受光感度を調整する。一次元検出素子からの位置信号レベルが、例えば測定領域からの反射光の光強度に応じて補正されて測定手段に与えられるようになっている。従って、被測定物体の表面状態の相違等、測定領域からの反射光の光強度に影響されることなく、正確な寸法測定が可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態について、図1〜図5を参照しつつ説明する。
本実施形態の寸法測定装置10は、被測定物体が配置される所定の測定領域に向けて投光手段から平行光を出射させ、上記測定領域からの反射光を受光手段側で受光するよう構成された、いわゆる反射型の寸法測定装置である。
【0018】
(1)寸法測定装置の構成
<測定領域に光を出射させるための構成>
図1において符号11は、本発明の投光素子に相当し、本実施形態では他の発光素子に比べて発光強度が高いレーザダイオードが使用されている。そして、このレーザダイオード11は、レーザ駆動回路12から駆動電流が供給され、その駆動電流量に応じた光強度で発光する。投光素子から投光された放射状の光は、ハーフミラー13に照射され、その一部の光はハーフミラー13で反射して投受光レンズ14側に導かれる。この投受光レンズ14は、ハーフミラー13側から入光する光を平行光L1にして透過させる一方で、上記測定領域側から入光する光を収束させるよう機能する。本実施形態では両面凸レンズを、片面凸レンズと片面凹レンズとで挟んだ構成となっている。
【0019】
<レーザダイオードの発光強度安定のための構成>
本実施形態は、APC(Automatic Power Control)制御によってレーザダイオード11の発光強度を一定に保つようにしている。具体的には、本発明の「第1モニタ用受光素子」に相当するモニタフォトダイオード(以下、「透過光モニタフォトダイオード18」)が、ハーフミラー13を挟んで上記レーザダイオード11と対向するように設けられている。透過光モニタフォトダイオード18から受光量に応じて出力される透過光モニタ受光信号S1は、APC回路19(本発明の「投光制御手段」に相当)に取り込まれ、APC回路19は、例えば透過光モニタ受光信号S1レベルを所定の基準レベルと比較して、そのレベル差に応じてレーザダイオード11への駆動電流量を制御してレーザダイオード11の発光強度が一定になるようレーザ駆動回路12を駆動制御する。
【0020】
<測定領域からの反射光を受光するための構成>
図1において符号15は、スリット状の開口部15A(本発明の「光通過口」に相当)が形成されたスリット板(本発明の「光絞り部材」)であって、このスリット板15は、この開口部15Aが投受光レンズ14の焦点位置に位置するように配置されている。つまり、上記投受光レンズ14とスリット板15とでテレセントリック光学系が構成されている。従って、測定領域側から投受光レンズ14に入光してくる光のうち、当該投受光レンズ14の中心軸に対して平行に入光してくる光成分L3だけが上記スリット板15の開口部15Aを通過できるようになっている。そして、スリット板15の背後にはCCD16(本発明の「一次元検出素子」に相当)が配置されており、開口部15Aを通過した光をCCD16で受光できるようになっている。本実施形態では、上記CCD16は、CCD16の画素が一列に並べられてなる1次元イメージセンサであって、CCD16の画素の配列方向と、被測定物体の測定したい寸法方向(以下、「測定対象幅L」。測定図1では紙面上下方向)とが一致するように配置されている。
【0021】
なお、本実施形態では、スリット板15とCCD16との間に、スリット板15の開口部15Aを透過した光を平行光にしてCCD16側に透過させる受光レンズ17が設けられている。具体的には、この受光レンズ17は、1対の片面凸レンズを、それらの凸レンズ面側を対向させるようにして構成され、更に、その受光レンズ17の焦点位置が、スリット板15の開口部15Aの位置と一致するように配置されている。これは、開口部15Aを通過した光だけをCCD16に入光させるようにするための構成である。
【0022】
<寸法測定のための構成>
CCD16は、CCD駆動回路20からの所定のタイミングで駆動信号を受けることで各画素からの受光信号を出力し、これが増幅回路24に与えられる。この増幅回路24は、増幅度(増幅率)が変更可能となっており、設定されている増幅率で増幅された受光信号が順次測定部23に与えられるようになっている。測定部23は、受けた受光信号をA/D変換してハイレベルとローレベルとからなるデジタル波形とし、後述するように、このデジタル波形のレベル反転タイミングに基づいて被測定物体W1の寸法を測定し、それに応じた測定信号を出力する。
【0023】
<CCDの受光感度調整のための構成>
レーザダイオード11に隣接した位置には、そのレーザダイオード11からの光を受光可能な、本発明の「第2モニタ用受光素子」に相当するモニタフォトダイオード(以下、「反射光モニタフォトダイオード21」)が設けられている。本実施形態では、この反射光モニタフォトダイオード21は、上記レーザダイオード11のパッケージ内に内蔵されたものとなっている。反射光モニタフォトダイオード21は、レーザダイオード11に隣接配置されているため、レーザダイオード11からの光を受光するだけでなく、測定領域から投受光レンズ14を通ってハーフミラー13で反射した光も受光する。
【0024】
そして、受光感度制御回路22(本発明の「増幅率設定手段」に相当)は、反射光モニタフォトダイオード21から受光量に応じて出力される反射光モニタ受光信号S2と、上記透過光モニタフォトダイオード18から受光量に応じて出力される透過光モニタ受光信号S1とを取り込むようになっている。そして、後述するように、受光感度制御回路22は、両受光信号に基づいて上記増幅回路24の増幅率を変更するよう動作する。
【0025】
(2)寸法測定装置の動作
<投光動作>
図1に示すように、レーザダイオード11から放射状に投光された光は、その一部の光がハーフミラー13で反射し略90度向きが変えられて投受光レンズ14側に導かれる。そして、投受光レンズ14で平行光L1とされて被測定物体W1が配置された測定領域に向けて出射される。また、レーザダイオード11からの光のうち残りの光はハーフミラー13を透過してその背後に配された透過光モニタフォトダイオード18に入光する。そして、上述したように、APC回路19は、透過光モニタ受光信号S1レベル変化に応じてレーザ駆動回路12からの駆動電流を制御するよう動作することで、レーザダイオード11の発光強度が一定に維持されている。
【0026】
<受光動作及び寸法測定動作>
▲1▼被測定物体が拡散反射物体である場合
被測定物体W1が、受けた光を拡散反射させる拡散反射物体である場合には、図2に示すように、投受光レンズ14から出射された平行光L1は、その被測定物体W1表面で拡散反射する。そして、その拡散反射光L2のうち投受光レンズ14に対してその中心軸に沿った方向の光成分L3だけがスリット板15の開口部15Aを通ってCCD16に受光される。光を受光したCCD16の画素群の並び方向の長さは、被測定物体W1の測定対象幅Lに応じて変化する。そして、上記光を受光した画素群の並び方向の長さは、測定部23において、上記デジタル波形がローレベルからハイレベルに立ち上がってからローレベルに立ち下がるまでの時間に反映される。従って、この測定時間から被測定物体W1の測定対象幅Lを算出することが可能となる。
【0027】
なお、図3に示すように、被測定物体W2によっては、光を受ける反射表面が投受光レンズ14からの平行光L1の光路方向に対して垂直でないものもあるが、このような場合であっても、被測定物体W2の測定対象幅Lに応じた光束幅の光(投受光レンズ14に対してその中心軸に沿った方向の光成分L3)が投受光レンズ14を通って収束されてスリット板15を介してCCD16に受光されることになる。従って、やはり、測定部23においてデジタル波形のレベル反転タイミングに基づいて被測定物体W2の測定対象幅Lを測定することができる。
【0028】
▲2▼被測定物体が正反射物体である場合
被測定物体W3が、受けた光を正反射させる正反射物体である場合、図4に示すように、投受光レンズ14からの平行光L1を受ける反射表面の向きによっては、その正反射光L4の進行方向が投受光レンズ14の中心軸に沿った方向と同方向にならず、CCD16に全く光が入光せず、寸法測定ができないことがある。この場合には、同図に示すように、被測定物体W3の背後に拡散反射板30を配する構成が有効である。そうすれば、図5に示すように、拡散反射板での反射した拡散反射光L2のうち投受光レンズ14の中心軸と同方向に進行する光がCCD16に入光することになる。そうすると、今度は、光を受光しないCCD16の画素群の並び方向の長さが、被測定物体W3の測定対象幅Lに応じて変化する。そして、上記光を受光しない画素群の並び方向の長さは、測定部23において、上記デジタル波形がハイレベルからローレベルに立ち下がってからハイレベルに立ち立ちあがるまでの時間に反映される。従って、この測定時間から被測定物体W3の測定対象幅Lを算出することが可能となる。
【0029】
なお、上記被測定物体の反射表面が投受光レンズ14からの平行光L1の光路方向に対して直角をなしている場合には、その正反射光が、拡散反射部材からの反射光とともに受光されることになる。このときは、被測定物体から高い光強度の正反射光がハーフミラー13を介して反射光フォトダイオードに入光するため、反射光モニタ受光信号S2の信号レベルも高くなる。このことは、反射光モニタ受光信号S2レベルと、透過光モニタ受光信号S1レベルとのレベル差として現れる。そこで、受光感度制御回路22は、このレベル差変動に応じて増幅回路24の増幅率を下げて、受光信号レベルを予め定めた所定範囲内のレベル(例えば測定部23で処理可能なレベル)にして測定部23に与えるように動作する。つまり、被測定物体の表面状態の相違による反射光の光強度の高低を相殺するように受光信号レベルの増幅率を変えて調整されるのである。そうすると、測定部23では、被測定物体で正反射した高い光強度の光が入光するCCD16の画素群からの受光信号レベルがハイレベルとなり、それ以外の画素からの受光信号レベルがローレベルとなる。そして、高い光強度の光を受けた画素群の並び方向の長さが、被測定物体の測定対象幅Lに応じて変化し、その並び方向の長さは、上記デジタル波形がローレベルからハイレベルに立ち上がってからローレベルに立ち下がるまでの時間に反映される。従って、この測定時間から被測定物体の寸法を算出することが可能となる。
【0030】
以上のように、本実施形態に係る寸法測定装置10は、投光手段からの平行光L1を出射させてその反射光を受光手段にて受光する、いわゆる反射型の構成で、被測定物体の寸法測定を行うものであるから、投光手段と受光手段とを対向配置させる、いわゆる透過型の構成よりも寸法測定装置10の設置スペースが狭い箇所での寸法測定が可能となる。
また、投光動作における平行光L1(投光)の光軸と、測定領域からの反射光のうちスリット板15の開口部15Aを通ってCCD16に受光される反射光(受光)の光軸とが一致しているから、投光器及び受光器とを対向配置させた、いわゆる透過型の寸法測定装置と同レベルの精度で寸法測定を行うことができる。
【0031】
また、APC制御のためのモニタ用受光素子を、レーザダイオード11側に設けた構成では、そのモニタ用受光素子には、レーザダイオード11からの光に加えて測定領域からの反射光をも受光してしまい、APC制御に支障を来たすおそれがある。これに対して、本実施形態では、APC制御のための透過光フォトダイオードを、ハーフミラー13を挟んでレーザダイオード11と対向した位置に配置させた構成になっている。従って、透過光フォトダイオードに、測定領域からの反射光が入光することはなくなり、レーザダイオード11からの光だけに基づいて精度よくAPC制御を行うことができる。
【0032】
また、受光感度制御回路22は、透過光モニタ受光信号S1と反射光モニタ受光信号S2と基づき、そのレベル差として現れる測定領域からの反射光の光強度に応じて測定部23に与える受光信号レベルを上記所定範囲内のレベルに補正するよう動作する。従って、上記のように正反射物体からの光強度の高い正反射光がCCD16に受光されるような場合であっても、予め定められた測定可能範囲内の信号レベルに変えられた受光信号が測定部23に送られることになり、被測定物体の光反射率や表面状態の相違にかかわらず、正確な寸法測定を行うことが可能になる。
【0033】
<他の実施形態>
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態では、受光素子(CCD16)が、ハーフミラー13及び投受光レンズ14と一直線状に並ぶ構成としたが、投光素子(レーザダイオード11が、ハーフミラー13及び投受光レンズ14と一直線状に並ぶ構成であってもよい。なお、後者の構成の場合、光絞り部材(スリット板15)は、ハーフミラー13の前に設けらればよい。
【0034】
(2)上記実施形態では、投受光の光軸が一致している構成としたが、これに限らず、例えば、図6に示すように、投光手段(投光素子40からの光を投光レンズ41を介して平行光L1として出射させるよう構成されたもの)の平行光L1の光軸(投光の光軸)と、受光手段(受光レンズ42と、その受光レンズ42の焦点位置に光透過口43Aが位置するよう配される光絞り部材43と、その光透過口43Aを通過した光L3を受光する受光素子44を備えたもの)の受光レンズ42の中心軸(受光の光軸)とが測定領域において交差するようにしたものであっても被測定物体W4の寸法測定は可能である。
(3)上記実施形態では、光絞り部材としてスリット板15を使用したが、これに限らず、例えばピンホール板等であってもよい。
(4)上記実施形態では、受光感度制御回路として、増幅回路24の設定増幅率を調整する増幅率調整回路を用いて、増幅回路24の増幅率を変えて感度調整を行う構成としたが、これに限らず、たとえば図1において点線Xで示すように、受光感度制御回路からレーザ駆動回路12への駆動信号を与えて、反射光モニタ受光信号S2レベルと、透過光モニタ受光信号S1レベルとに基づいてレーザダイオード11における発光レベルを変更する投光量調整回路により受光感度を調整する構成であってもよい。さらに、増幅回路24の増幅率調整及びレーザダイオード11の発光レベル調整の両方を実行することで受光感度の調整を行う構成であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る寸法測定装置の全体構成図及び投光された光の光路を示した図
【図2】被測定物体(拡散反射物体)からの反射光の光路を示した図
【図3】投光された光及び被測定物体(拡散反射物体)からの反射光の光路を示した図
【図4】被測定物体(正反射物体)に向けて投光した光の光路を示した図
【図5】被測定物体(正反射物体)からの反射光の光路を示した図
【図6】変形例を示した模式図
【符号の説明】
10…寸法測定装置
11…レーザダイオード(投光素子)
13…ハーフミラー
14…投受光レンズ
15…スリット板(光絞り部材)
15A…開口部(光通過口)
16…CCD(一次元検出素子)
18…透過光モニタフォトダイオード(第1モニタ用受光素子)
19…APC回路(投光制御手段)
21…反射光モニタフォトダイオード(第2モニタ用受光素子)
22…受光感度制御回路(受光感度調整手段)
23…測定部(測定手段)
W1,W2,W3…被測定物体
Claims (4)
- 被測定物体が配置される所定の測定領域に向けて投光手段から平行光を出射させ、前記測定領域からの反射光を受光手段側で受光するよう構成された寸法測定装置であって、
前記受光手段は、前記測定領域からの反射光を受けて収束させる受光レンズと、前記受光レンズの後側の焦点位置に位置して、その焦点位置に収束される光のみを通過させる大きさの光通過口を有する光絞り部材と、その光絞り部材の前記光通過口を通過した光を受光する一次元検出素子とを備えて構成され、
前記一次元検出素子から出力される、その受光位置に応じた位置信号に基づいて前記被測定物体の寸法測定を行うことを特徴とする寸法測定装置。 - 投光素子からの光を、ハーフミラーによって投受光レンズ側に導き、その投受光レンズで平行光として被測定物体が配置される所定の測定領域に向けて出射し、前記測定領域で反射して前記投受光レンズ側に戻ってきた反射光を当該投受光レンズで収束させて、前記ハーフミラーによって前記投光手段への直進方向と異なる方向に導くよう構成され、
かつ、前記投受光レンズの後側の焦点位置に位置して、その焦点位置に収束される光のみを通過させる大きさの光通過口を有する光絞り部材と、その光絞り部材の前記光通過口を通過した光を受光する一次元検出素子とを備えて構成されるとともに、
前記一次元検出素子から出力される、その受光位置に応じた位置信号に基づいて前記被測定物体の寸法測定を行う測定手段を備えていることを特徴とする寸法測定装置。 - 前記投光素子からの光のうち前記ハーフミラーで反射した光を前記投受光レンズ側に導き、前記測定領域から前記投受光レンズを透過した反射光のうち前記ハーフミラーを透過した光を前記一次元検出素子側に導くよう構成されており、
前記投光素子とは前記ハーフミラーを挟んで反対側の位置に配置され前記投光素子からの光のうち前記ハーフミラーを透過した光を受光可能な第1モニタ用受光素子と、
前記第1モニタ用受光素子での受光量に基づいて前記投光素子の発光強度が所定値になるように、前記投光素子を発光させるための駆動動作を制御する投光制御手段とを備えていることを特徴とする請求項2記載の寸法測定装置。 - 前記測定領域から前記投受光レンズを透過した反射光のうち前記ハーフミラーで反射した光を受光可能な第2モニタ用受光素子と、
前記第1モニタ用受光素子での受光量及び前記第2モニタ用受光素子での受光量に基づき、前記一次元検出素子からの位置信号の信号レベルを所定レベルに保つように受光感度を調整する受光感度調整手段とが設けられていることを特徴とする請求項3記載の寸法測定装置。
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JP2003097166A JP2004301771A (ja) | 2003-03-31 | 2003-03-31 | 寸法測定装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008111821A (ja) * | 2006-10-05 | 2008-05-15 | Keyence Corp | 光学式変位計、光学式変位測定方法、光学式変位測定プログラム及びコンピュータで読み取り可能な記録媒体並びに記録した機器 |
WO2020026615A1 (ja) * | 2018-08-01 | 2020-02-06 | ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社 | 光源装置、撮像装置、センシングモジュール |
-
2003
- 2003-03-31 JP JP2003097166A patent/JP2004301771A/ja active Pending
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