JP2004300978A - エンジンの燃料供給装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料ポンプをハウジングに内蔵して燃料タンク内に設置したポンプモジュールに燃料噴射弁から戻る高温の余剰燃料が導入されるシステムにおける燃料タンクへの熱的影響の低減とエンジン供給燃料流量の安定とを図る。
【解決手段】燃料ポンプ16の周囲のハウジング22との狭い空隙を上部の分離室27と下部の混合室28とに区画し、戻し管路6より分離室27に導入した余剰燃料の気相を気相排出手段31により燃料タンク11内に排出し、液相のみの余剰燃料と燃料タンク11の液体燃料とを混合室28に送入して燃料ポンプ16より供給管路1を通って燃料噴射弁4に送るようにした。
【選択図】 図1
【解決手段】燃料ポンプ16の周囲のハウジング22との狭い空隙を上部の分離室27と下部の混合室28とに区画し、戻し管路6より分離室27に導入した余剰燃料の気相を気相排出手段31により燃料タンク11内に排出し、液相のみの余剰燃料と燃料タンク11の液体燃料とを混合室28に送入して燃料ポンプ16より供給管路1を通って燃料噴射弁4に送るようにした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は液体燃料を吸気管に噴射してエンジンに供給する燃料供給装置、殊に温度変化に伴う圧力変動が大きく高温で気化しやすいLPGを安定して液体の状態で噴射しエンジンに供給させることに好適なエンジンの燃料供給装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
液体燃料であるガソリンを吸気管に燃料噴射弁を用いて噴射しエンジンに供給するシステムは、例えば特開昭56−132454号公報、特開昭58−32964号公報に記載されているように周知であり、燃料タンクに貯留されている燃料を燃料ポンプで加圧し圧力調整器で所定圧力に調整して吸気マニホルドの各枝管に設置した燃料噴射弁に分配し噴射するとともに、噴射されなかった余剰燃料を燃料タンクに戻すようにするのが一般的なシステムである。
【0003】
一方、ガソリンに代えてLPGを液体のまま燃料噴射弁より噴射しエンジンに供給するものにおいても、例えば実開昭61−138860号公報、実開昭62−87162号公報、特開昭63−18172号公報に記載されているように、基本的には前記ガソリンと同じシステムを使用している。 しかし、LPGはガソリンに比べて温度変化による圧力変動がきわめて大きいので、例えば高温状態での低負荷運転が長時間続いた場合、燃料噴射弁およびその近くの配管でエンジン熱により加熱された大量の余剰燃料が燃料タンクに放出されることによって、燃料タンク内部の燃料温度および圧力が上昇し気化しやすい状態を作る、という問題を生じる。
【0004】
ここで、余剰燃料を燃料タンクに貯留されている燃料中に放出することなく、燃料ポンプとその付帯機器とを一つのハウジングに内蔵させてなるポンプモジュールを燃料タンクに設置したものにおいて、ハウジング内に導入して燃料ポンプに吸込ませ再び燃料噴射弁に送るようにすることが特開2002−39030号公報に提案されている。
【0005】
図3は前記公報に記載されているポンプモジュールを具えた燃料供給装置の配置説明図であって、ハウジング62に燃料ポンプ63、圧力調整器64、戻し燃料室65、吸引ポンプ66および図示しない燃料フィルタを内蔵し内部空間を燃料溜り67としたポンプモジュール61を燃料タンク60内に設置している。燃料溜り67の燃料は燃料ポンプ63に吸込まれて加圧され、吐出側で圧力調整器64により所定圧力に調整されて供給管路69より燃料噴射弁70に送られ、更に圧力調整器72で圧力調整されて吸気マニホルドの各枝管内に噴射させられることによってエンジン71に供給される。
【0006】
燃料噴射弁71で噴射されなかった余剰燃料は戻し管路73を通って戻し燃料室65に導入される。 また、燃料ポンプ63の吐出側で圧力調整されることによって発生した余分の燃料も戻し燃料室65に導入され、戻し燃料室65の燃料は吸引ポンプ66により燃料タンク60内に貯留されている燃料と一緒に燃料溜り67に送入される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このような図3のシステムによると、余剰燃料を燃料タンク60に貯留されている燃料中に放出することなく、戻し燃料室65、吸引ポンプ66、燃料溜り67を経て燃料ポンプ63により優先的にエンジン71に供給するようにしているので、余剰燃料が高温であっても燃料タンク60内の燃料温度上昇の低減を期待することが可能である、と考えられる。
【0008】
しかしながら、実際には燃料噴射弁70およびその近くの配管がエンジン熱で高温に熱せられた状態が続くと、高温の余剰燃料が継続してポンプモジュール61内に導入され燃料溜り67にかなりの量が溜ってハウジング61を加熱するので、燃料タンク60内の燃料温度が上昇することを避けられない。
【0009】
加えて、燃料がLPGの場合は戻し管路73の圧力調整器72上流側では高温・高圧の余剰燃料が下流側で戻し燃料室65の圧力に低下するため気相を発生してしまい、これが燃料溜り67に入って燃料ポンプ63に吸込まれると燃料噴射弁70に送られる燃料流量が狂ってエンジン71の運転性に悪影響を与える。 この問題を回避するには、燃料温度に応じた蒸気圧以上の圧力を与えればよいが、そのような圧力管理はきわめて面倒であるばかりか、圧力が過大になってポンプモジュール61を破損する、という心配がある。
【0010】
本発明は燃料ポンプ内蔵のポンプモジュールに余剰燃料を導入して再度エンジンに向け送出するようにした前述の燃料供給装置がもっている前記課題を解決するためになされたものであって、高温の余剰燃料が長い時間に亘って導入されても燃料タンクに貯留されている燃料への熱的影響が少なく、また余剰燃料が気相を発生してもエンジンに供給される燃料流量を狂わせることがなく、殊にLPGを液体の状態で燃料噴射弁より噴射してエンジンに供給するのに好適なポンプモジュールを具えた燃料供給装置を提供することを主な目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は燃料ポンプをハウジングに内蔵させて燃料タンク内に設置したポンプモジュールと、燃料ポンプで加圧した液体燃料を燃料噴射弁に送る供給管路と、燃料噴射弁から噴射する液体燃料を所定圧力に調整する圧力調整器と、噴射されなかった余剰燃料をポンプモジュールに導入する戻し管路とを具えているエンジンの燃料供給装置についての前記課題を、ポンプモジュールを次のようにすることによって解決した。
【0012】
即ち、燃料ポンプを周囲に空隙を設けてハウジングに内蔵させるとともにこの空隙を上下に区画し、上下空隙部分を戻し管路が接続され且つ導入された余剰燃料中の気相を燃料タンク内に放出させる気相排出手段を具えた分離室とし、上方空隙部分を分離室および燃料タンクのそれぞれの液体燃料が送入される混合室としており、そして燃料ポンプの吸入口が混合室に連通し吐出口が供給管路に連通しているものとした。
【0013】
分離室および混合室は燃料ポンプとハウジングとの間の空隙を狭くすることによって小容積とすることができ、高温の余剰燃料が導入されても少量が溜まっている状態であるため、燃料タンクに貯留されている燃料への熱的影響を低減することができる。 また、余剰燃料が気相を発生していても、この気相は分離室で燃料タンクの気相部分に放出されるので、燃料ポンプは液相のみの燃料をエンジンに向けて送出し運転性に悪影響を与えない。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1を参照して本実施の形態を説明すると、図示のように燃料タンク11の底壁11Aに載置することにより、或いは頂壁11Bの差込口12を塞いだ蓋部材13に吊り下げることにより、ポンプモジュール15が燃料タンク11の内部に設置されている。 このポンプモジュール15は燃料ポンプ16を内蔵しており、燃料タンク11に貯留されている液体燃料Fに頂部を燃料液面上方の気相部分Gに露出させて浸漬されている。
【0015】
燃料ポンプ16で加圧された液体燃料Fは燃料導管2とその先端の燃料ギャラリ3とからなる供給管路1に送出され、圧力調整器5で所定圧力に調整されて吸気マニホルドの各枝管に設置された燃料噴射弁4から噴射させられてエンジン7に供給される。燃料噴射弁4で噴射されなかった余剰燃料は戻し管路6を通ってポンプモジュール15の内部に導入される。
【0016】
燃料ポンプ16のポンプケーシング17は駆動用電動機を内蔵しているとともに下端に吸込口16Aを有し上端に吐出口16Bを有する円筒形であり、円筒状の外ケーシング体18に内包されている。 外ケーシング体18は下面開放の上ケーシング18Aと上面開放の下ケーシング18Dとからなり、それらの合わせ面に形成したフランジ18B、18Eを重ね合わせることにより燃料ポンプ16を上下に空間を有して内装保持しており、下方の空間は吸込口16Aを開口させた吸込室19を形成しているとともに、上方の空間は吐出口16Bを開口させた吐出室20を形成している。
【0017】
また、下面開放の円筒形のハウジング22がフランジ18B、18Eに密接して外ケーシング体18を包み込んでおり、その下端縁は下ケーシング18Dの底板18Fに嵌め込まれ、頂壁22Aは上ケーシング18Aの頂壁18Cから少し離れた上方に位置させられている。 上ケーシング18Aの頂壁18Cにはハウジング22の頂壁22Aを貫通して上方へ延びる送出管24が設けられており、この送出管24はその上方で蓋部材13を貫通させた燃料導管2と継手管25によって結合されている。 このため、燃料ポンプ16で加圧されて吐出口16Bより吐出室20に入った液体燃料は上方へ延びる送出管24、継手管25を通り最短の直線経路で供給管路1に送出され、ポンプ吐出側の損失を小さくして燃料ポンプ16の負担を軽減することができる。
【0018】
燃料ポンプ16、外ケーシング体18およびハウジング22は同心に配置され、上ケーシング18Aとハウジング22の上半部とに囲まれた空間は環状部分とその頂部の扁平部分とからなる下向き凹状の分離室27を形成し、下ケーシング18Dとハウジング22の下半部とに囲まれた空間は環状の混合室28を形成している。分離室27と混合室28とはフランジ18B、18Eによって上下に区画され、且つこのフランジ18B、18Eを貫通して周方向適宣間隔で設けた小径で絞り機能を有する複数個の連通孔29によって連通させられている。
【0019】
余剰燃料の戻し管路6の先端は蓋部材13を貫通して燃料タンク11の内部に差し込まれ、ハウジング22に取り付けられ出口を上方へ向けて分離室27の底部に挿入した導入短管30に接続されている。 また、分離室27の頂部にはハウジング22の頂壁22Aに設けた排出口32と、分離室27に上下可動に収装されてこの排出口32を開閉する軽比重の球形弁体33とからなる浮子弁構造の気相排出手段31が設置されている。
【0020】
更に、混合室28は連通孔29によって分離室27の底部分と連通していることに加えて、ハウジング22の底近くに周方向適宣間隔で設けた複数個の小孔からなる取入口35によって燃料タンク11の液体燃料F部分と連通している。 また、この混合室28は下ケーシング18Dの底近くに周方向適宣間隔で設けた複数個の孔からなる送入口36によって吸込室19と連通し、且つ下ケーシング18Dに取り付け保持させた燃料フィルタ38を収装している。
【0021】
燃料噴射弁4で噴射されなかった余剰燃料は戻し管路6を通り導入短管30より分離室27に導入され、次に連通孔29から混合室28に入って取入口35から流入する燃料タンク11内の液体燃料Fと合流混合し、燃料フィルタ38を通過して送入口36より吸込室19に入り、燃料ポンプ16により加圧されて燃料噴射弁4に送られる。
【0022】
エンジン7が例えば高温状態での低負荷運転を長い時間継続すると、エンジン7に接近して設置されている燃料噴射弁4や燃料ギャラリ3およびその近くの燃料導管2、戻し管路6が高温に熱せられ、その内部の液体燃料は高温となる。高温の余剰燃料は圧力調整器5の下流側で分離室27内の圧力となるため、液体燃料FがLPGであると温度に対応する蒸気圧よりも低い圧力となって気相を発生することが多い。
【0023】
本実施の形態によると、気相を混入した余剰燃料は分離室27の底部で導入短管30により上向きに導入され、気相部分はそのまま上昇して頂部に溜るので、余剰燃料の気相部分と液相部分との分離が良好に行なわれる、という利点がある。 分離室27が液相のみの余剰燃料でほぼ満たされているときは弁体33は浮上して排出口32を閉鎖しているが、気相部分が増加して液相部分の液面が低下すると弁体33が下降することによって排出口32を開放し、気相を燃料タンク11の気相部分Gに放出する。 このことにより、余剰燃料が気相部分を連行して燃料ポンプ16に吸込まれ、気相混じりの液体燃料が燃料噴射弁4に送られ、噴射量を狂わせてエンジン7の回転不安定、出力低下、排気状態悪化などを生じる、という不都合がなくなり、エンジン7を良好に運転することができる。
【0024】
分離室27の液相の余剰燃料が混合室28に入る際に、連通孔29をその絞り作用によって高速度で通過し、燃料ポンプ16が発生する熱を吸収することができる。 混合室28では流入した余剰燃料に燃料タンク11内の液体燃料Fが加えられることによって余剰燃料の温度が低下する。尚、液体燃料Fは燃料噴射弁4によりエンジン7に供給された燃料消費分と気相になって放出された分とを補充する分だけ混合室28に送入されることは言うまでもない。
【0025】
ここで、本実施の形態におけるフランジ18B、18Eの径を適宣に設定することにより外ケーシング体18とハウジング22との間の空隙を充分に狭いものとし、分離室27および混合室28を小容積とすることが容易に可能である。このことにより、二つの室27、28に入っている余剰燃料は少量となり、高温であっても全熱量が小さいため燃料タンク11内の液体燃料Fへの熱的影響を低減することができる。
【0026】
更に、燃料ポンプ16は従来と同様に一定吐出量とするように運転してもよいが、本実施の形態ではエンジン7の運転状態に応じて吐出量可変とするようにした。 即ち、エンジン7の吸入空気量、回転速度、冷却水温度や絞り弁の開度など、エンジン7の運転状態を検知するセンサからの信号に基いて燃料噴射弁4に駆動信号を送る電子式制御装置8を利用して、エンジン7の要求燃料流量が多いときは吐出量を増加し、少ないときは吐出量を減少するように燃料ポンプ16の運転を制御している。 このことにより、エンジン7の運転状態にかかわらず余剰燃料が常に少量となるので、燃料タンク11内の液体燃料Fへの熱的影響の低減に有効である。
【0027】
更にまた、ハウジング22は断熱性にすぐれた合成樹脂などで作られるが、本実施の形態では図1に一部を拡大して示したように、中空層41を挟んだ外壁42と内壁43とによって構成し、空気が封入された中空層41を設けたことによる断熱構造とした。このような断熱構造により、分離室27および混合室28に高温の余剰燃料が入っても燃料タンク11内の液体燃料Fへの熱的影響を更に低減することができる。
【0028】
更に加えて、本実施の形態では内壁43の内面に吸音材44が積層されている。このように、ハウジング22の壁の内面に吸音材44を設けることにより、燃料ポンプ16が発する騒音が外部に漏れることを低下させることができる。
【0029】
図1に示した実施の形態では燃料ポンプ16を外ケーシング体18に内包させてハウジング22に内蔵したが、外ケーシング体18を用いることなく燃料ポンプ16をそのままハウジング22に内蔵させてポンプモジュール11を構築することができる。
【0030】
図2はその実施の形態を示すものであって、ハウジング22を底面に内向きのフランジ22Cを有するとともに頂面を覆う上板22Dを有する上ハウジング22Bと、頂面に内向きのフランジ22Fを有するとともに底面を覆う下板22Gを有する下ハウジング22Eとに分割し、下板22Gに立設した環状の載置台22Hに燃料ポンプ16を載せフランジ22C、22Fを重ね合わせることにより、ハウジング22に燃料ポンプ16を周囲に空隙を設けて同心に配置内蔵させたものである。
【0031】
空隙はフランジ22C、22Fによって上下に区画され、上ハウジング22Bの内部は浮子弁構造の気相排出手段31を有し戻し管路6が接続された分離室27を形成し、空隙の下半部である下ハウジング22Eの内部は混合室28を形成している。 また、載置台22Hの内部は燃料ポンプ16の吸込口16Aが開口した吸込室19を形成している。 尚、燃料ポンプ16の吐出口16Bは継手管25によって燃料導管2に結合させており、これらは上方へ一直線状に延びて液体燃料を最短距離で供給管路1に送出する。
【0032】
そして、戻し管路6先端の導入短管30により分離室27に底部から上向きに導入された余剰燃料は、気相を分離してフランジ22C、22Fに設けた小径の連通孔29を通って混合室28に入り、下ハウジング22Eの底近くに設けた取入口35から送入された燃料タンク11内の液体燃料と混合して設置台22Hに設けた送入孔36より吸込室19に入り、燃料フィルタ38を通って燃料ポンプ16に吸込まれる。
【0033】
本実施の形態によっても図1に示したものと同様の作用、効果が得られるものであり、また燃料ポンプ16はエンジンの運転状態に応じた吐出量可変運転を行なわせ、ハウジング22の壁は断熱または断熱・吸音構造とされる。
【0034】
【発明の効果】
以上のように、液体燃料噴射システムに本発明のポンプモジュールを適用することにより、高温の余剰燃料が長い時間に亘って導入されても燃料タンク内の燃料への熱的影響が少なく、また余剰燃料が気相を発生していてもこれを燃料ポンプが送出してエンジンに供給する燃料流量を狂わせることがなく、殊にLPGを安定して液体の状態で燃料噴射弁より噴射させエンジンに供給することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す一部を拡大した断面図および配置図。
【図2】本発明のポンプモジュールの異なる実施の形態を示す縦断面図。
【図3】従来例を示す配置図。
【符号の説明】
1 供給管路、 4 燃料噴射弁、5 圧力調整器、 6 戻し管路、 7 エンジン、 11 燃料タンク、 15 ポンプモジュール、 16 燃料ポンプ、 16A 吸込口、 16B 吐出口、 18 外ケーシング体、 22 ハウジング、 27 分離室、 28 混合室、 31 気相排出手段
【発明の属する技術分野】
本発明は液体燃料を吸気管に噴射してエンジンに供給する燃料供給装置、殊に温度変化に伴う圧力変動が大きく高温で気化しやすいLPGを安定して液体の状態で噴射しエンジンに供給させることに好適なエンジンの燃料供給装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
液体燃料であるガソリンを吸気管に燃料噴射弁を用いて噴射しエンジンに供給するシステムは、例えば特開昭56−132454号公報、特開昭58−32964号公報に記載されているように周知であり、燃料タンクに貯留されている燃料を燃料ポンプで加圧し圧力調整器で所定圧力に調整して吸気マニホルドの各枝管に設置した燃料噴射弁に分配し噴射するとともに、噴射されなかった余剰燃料を燃料タンクに戻すようにするのが一般的なシステムである。
【0003】
一方、ガソリンに代えてLPGを液体のまま燃料噴射弁より噴射しエンジンに供給するものにおいても、例えば実開昭61−138860号公報、実開昭62−87162号公報、特開昭63−18172号公報に記載されているように、基本的には前記ガソリンと同じシステムを使用している。 しかし、LPGはガソリンに比べて温度変化による圧力変動がきわめて大きいので、例えば高温状態での低負荷運転が長時間続いた場合、燃料噴射弁およびその近くの配管でエンジン熱により加熱された大量の余剰燃料が燃料タンクに放出されることによって、燃料タンク内部の燃料温度および圧力が上昇し気化しやすい状態を作る、という問題を生じる。
【0004】
ここで、余剰燃料を燃料タンクに貯留されている燃料中に放出することなく、燃料ポンプとその付帯機器とを一つのハウジングに内蔵させてなるポンプモジュールを燃料タンクに設置したものにおいて、ハウジング内に導入して燃料ポンプに吸込ませ再び燃料噴射弁に送るようにすることが特開2002−39030号公報に提案されている。
【0005】
図3は前記公報に記載されているポンプモジュールを具えた燃料供給装置の配置説明図であって、ハウジング62に燃料ポンプ63、圧力調整器64、戻し燃料室65、吸引ポンプ66および図示しない燃料フィルタを内蔵し内部空間を燃料溜り67としたポンプモジュール61を燃料タンク60内に設置している。燃料溜り67の燃料は燃料ポンプ63に吸込まれて加圧され、吐出側で圧力調整器64により所定圧力に調整されて供給管路69より燃料噴射弁70に送られ、更に圧力調整器72で圧力調整されて吸気マニホルドの各枝管内に噴射させられることによってエンジン71に供給される。
【0006】
燃料噴射弁71で噴射されなかった余剰燃料は戻し管路73を通って戻し燃料室65に導入される。 また、燃料ポンプ63の吐出側で圧力調整されることによって発生した余分の燃料も戻し燃料室65に導入され、戻し燃料室65の燃料は吸引ポンプ66により燃料タンク60内に貯留されている燃料と一緒に燃料溜り67に送入される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このような図3のシステムによると、余剰燃料を燃料タンク60に貯留されている燃料中に放出することなく、戻し燃料室65、吸引ポンプ66、燃料溜り67を経て燃料ポンプ63により優先的にエンジン71に供給するようにしているので、余剰燃料が高温であっても燃料タンク60内の燃料温度上昇の低減を期待することが可能である、と考えられる。
【0008】
しかしながら、実際には燃料噴射弁70およびその近くの配管がエンジン熱で高温に熱せられた状態が続くと、高温の余剰燃料が継続してポンプモジュール61内に導入され燃料溜り67にかなりの量が溜ってハウジング61を加熱するので、燃料タンク60内の燃料温度が上昇することを避けられない。
【0009】
加えて、燃料がLPGの場合は戻し管路73の圧力調整器72上流側では高温・高圧の余剰燃料が下流側で戻し燃料室65の圧力に低下するため気相を発生してしまい、これが燃料溜り67に入って燃料ポンプ63に吸込まれると燃料噴射弁70に送られる燃料流量が狂ってエンジン71の運転性に悪影響を与える。 この問題を回避するには、燃料温度に応じた蒸気圧以上の圧力を与えればよいが、そのような圧力管理はきわめて面倒であるばかりか、圧力が過大になってポンプモジュール61を破損する、という心配がある。
【0010】
本発明は燃料ポンプ内蔵のポンプモジュールに余剰燃料を導入して再度エンジンに向け送出するようにした前述の燃料供給装置がもっている前記課題を解決するためになされたものであって、高温の余剰燃料が長い時間に亘って導入されても燃料タンクに貯留されている燃料への熱的影響が少なく、また余剰燃料が気相を発生してもエンジンに供給される燃料流量を狂わせることがなく、殊にLPGを液体の状態で燃料噴射弁より噴射してエンジンに供給するのに好適なポンプモジュールを具えた燃料供給装置を提供することを主な目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は燃料ポンプをハウジングに内蔵させて燃料タンク内に設置したポンプモジュールと、燃料ポンプで加圧した液体燃料を燃料噴射弁に送る供給管路と、燃料噴射弁から噴射する液体燃料を所定圧力に調整する圧力調整器と、噴射されなかった余剰燃料をポンプモジュールに導入する戻し管路とを具えているエンジンの燃料供給装置についての前記課題を、ポンプモジュールを次のようにすることによって解決した。
【0012】
即ち、燃料ポンプを周囲に空隙を設けてハウジングに内蔵させるとともにこの空隙を上下に区画し、上下空隙部分を戻し管路が接続され且つ導入された余剰燃料中の気相を燃料タンク内に放出させる気相排出手段を具えた分離室とし、上方空隙部分を分離室および燃料タンクのそれぞれの液体燃料が送入される混合室としており、そして燃料ポンプの吸入口が混合室に連通し吐出口が供給管路に連通しているものとした。
【0013】
分離室および混合室は燃料ポンプとハウジングとの間の空隙を狭くすることによって小容積とすることができ、高温の余剰燃料が導入されても少量が溜まっている状態であるため、燃料タンクに貯留されている燃料への熱的影響を低減することができる。 また、余剰燃料が気相を発生していても、この気相は分離室で燃料タンクの気相部分に放出されるので、燃料ポンプは液相のみの燃料をエンジンに向けて送出し運転性に悪影響を与えない。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1を参照して本実施の形態を説明すると、図示のように燃料タンク11の底壁11Aに載置することにより、或いは頂壁11Bの差込口12を塞いだ蓋部材13に吊り下げることにより、ポンプモジュール15が燃料タンク11の内部に設置されている。 このポンプモジュール15は燃料ポンプ16を内蔵しており、燃料タンク11に貯留されている液体燃料Fに頂部を燃料液面上方の気相部分Gに露出させて浸漬されている。
【0015】
燃料ポンプ16で加圧された液体燃料Fは燃料導管2とその先端の燃料ギャラリ3とからなる供給管路1に送出され、圧力調整器5で所定圧力に調整されて吸気マニホルドの各枝管に設置された燃料噴射弁4から噴射させられてエンジン7に供給される。燃料噴射弁4で噴射されなかった余剰燃料は戻し管路6を通ってポンプモジュール15の内部に導入される。
【0016】
燃料ポンプ16のポンプケーシング17は駆動用電動機を内蔵しているとともに下端に吸込口16Aを有し上端に吐出口16Bを有する円筒形であり、円筒状の外ケーシング体18に内包されている。 外ケーシング体18は下面開放の上ケーシング18Aと上面開放の下ケーシング18Dとからなり、それらの合わせ面に形成したフランジ18B、18Eを重ね合わせることにより燃料ポンプ16を上下に空間を有して内装保持しており、下方の空間は吸込口16Aを開口させた吸込室19を形成しているとともに、上方の空間は吐出口16Bを開口させた吐出室20を形成している。
【0017】
また、下面開放の円筒形のハウジング22がフランジ18B、18Eに密接して外ケーシング体18を包み込んでおり、その下端縁は下ケーシング18Dの底板18Fに嵌め込まれ、頂壁22Aは上ケーシング18Aの頂壁18Cから少し離れた上方に位置させられている。 上ケーシング18Aの頂壁18Cにはハウジング22の頂壁22Aを貫通して上方へ延びる送出管24が設けられており、この送出管24はその上方で蓋部材13を貫通させた燃料導管2と継手管25によって結合されている。 このため、燃料ポンプ16で加圧されて吐出口16Bより吐出室20に入った液体燃料は上方へ延びる送出管24、継手管25を通り最短の直線経路で供給管路1に送出され、ポンプ吐出側の損失を小さくして燃料ポンプ16の負担を軽減することができる。
【0018】
燃料ポンプ16、外ケーシング体18およびハウジング22は同心に配置され、上ケーシング18Aとハウジング22の上半部とに囲まれた空間は環状部分とその頂部の扁平部分とからなる下向き凹状の分離室27を形成し、下ケーシング18Dとハウジング22の下半部とに囲まれた空間は環状の混合室28を形成している。分離室27と混合室28とはフランジ18B、18Eによって上下に区画され、且つこのフランジ18B、18Eを貫通して周方向適宣間隔で設けた小径で絞り機能を有する複数個の連通孔29によって連通させられている。
【0019】
余剰燃料の戻し管路6の先端は蓋部材13を貫通して燃料タンク11の内部に差し込まれ、ハウジング22に取り付けられ出口を上方へ向けて分離室27の底部に挿入した導入短管30に接続されている。 また、分離室27の頂部にはハウジング22の頂壁22Aに設けた排出口32と、分離室27に上下可動に収装されてこの排出口32を開閉する軽比重の球形弁体33とからなる浮子弁構造の気相排出手段31が設置されている。
【0020】
更に、混合室28は連通孔29によって分離室27の底部分と連通していることに加えて、ハウジング22の底近くに周方向適宣間隔で設けた複数個の小孔からなる取入口35によって燃料タンク11の液体燃料F部分と連通している。 また、この混合室28は下ケーシング18Dの底近くに周方向適宣間隔で設けた複数個の孔からなる送入口36によって吸込室19と連通し、且つ下ケーシング18Dに取り付け保持させた燃料フィルタ38を収装している。
【0021】
燃料噴射弁4で噴射されなかった余剰燃料は戻し管路6を通り導入短管30より分離室27に導入され、次に連通孔29から混合室28に入って取入口35から流入する燃料タンク11内の液体燃料Fと合流混合し、燃料フィルタ38を通過して送入口36より吸込室19に入り、燃料ポンプ16により加圧されて燃料噴射弁4に送られる。
【0022】
エンジン7が例えば高温状態での低負荷運転を長い時間継続すると、エンジン7に接近して設置されている燃料噴射弁4や燃料ギャラリ3およびその近くの燃料導管2、戻し管路6が高温に熱せられ、その内部の液体燃料は高温となる。高温の余剰燃料は圧力調整器5の下流側で分離室27内の圧力となるため、液体燃料FがLPGであると温度に対応する蒸気圧よりも低い圧力となって気相を発生することが多い。
【0023】
本実施の形態によると、気相を混入した余剰燃料は分離室27の底部で導入短管30により上向きに導入され、気相部分はそのまま上昇して頂部に溜るので、余剰燃料の気相部分と液相部分との分離が良好に行なわれる、という利点がある。 分離室27が液相のみの余剰燃料でほぼ満たされているときは弁体33は浮上して排出口32を閉鎖しているが、気相部分が増加して液相部分の液面が低下すると弁体33が下降することによって排出口32を開放し、気相を燃料タンク11の気相部分Gに放出する。 このことにより、余剰燃料が気相部分を連行して燃料ポンプ16に吸込まれ、気相混じりの液体燃料が燃料噴射弁4に送られ、噴射量を狂わせてエンジン7の回転不安定、出力低下、排気状態悪化などを生じる、という不都合がなくなり、エンジン7を良好に運転することができる。
【0024】
分離室27の液相の余剰燃料が混合室28に入る際に、連通孔29をその絞り作用によって高速度で通過し、燃料ポンプ16が発生する熱を吸収することができる。 混合室28では流入した余剰燃料に燃料タンク11内の液体燃料Fが加えられることによって余剰燃料の温度が低下する。尚、液体燃料Fは燃料噴射弁4によりエンジン7に供給された燃料消費分と気相になって放出された分とを補充する分だけ混合室28に送入されることは言うまでもない。
【0025】
ここで、本実施の形態におけるフランジ18B、18Eの径を適宣に設定することにより外ケーシング体18とハウジング22との間の空隙を充分に狭いものとし、分離室27および混合室28を小容積とすることが容易に可能である。このことにより、二つの室27、28に入っている余剰燃料は少量となり、高温であっても全熱量が小さいため燃料タンク11内の液体燃料Fへの熱的影響を低減することができる。
【0026】
更に、燃料ポンプ16は従来と同様に一定吐出量とするように運転してもよいが、本実施の形態ではエンジン7の運転状態に応じて吐出量可変とするようにした。 即ち、エンジン7の吸入空気量、回転速度、冷却水温度や絞り弁の開度など、エンジン7の運転状態を検知するセンサからの信号に基いて燃料噴射弁4に駆動信号を送る電子式制御装置8を利用して、エンジン7の要求燃料流量が多いときは吐出量を増加し、少ないときは吐出量を減少するように燃料ポンプ16の運転を制御している。 このことにより、エンジン7の運転状態にかかわらず余剰燃料が常に少量となるので、燃料タンク11内の液体燃料Fへの熱的影響の低減に有効である。
【0027】
更にまた、ハウジング22は断熱性にすぐれた合成樹脂などで作られるが、本実施の形態では図1に一部を拡大して示したように、中空層41を挟んだ外壁42と内壁43とによって構成し、空気が封入された中空層41を設けたことによる断熱構造とした。このような断熱構造により、分離室27および混合室28に高温の余剰燃料が入っても燃料タンク11内の液体燃料Fへの熱的影響を更に低減することができる。
【0028】
更に加えて、本実施の形態では内壁43の内面に吸音材44が積層されている。このように、ハウジング22の壁の内面に吸音材44を設けることにより、燃料ポンプ16が発する騒音が外部に漏れることを低下させることができる。
【0029】
図1に示した実施の形態では燃料ポンプ16を外ケーシング体18に内包させてハウジング22に内蔵したが、外ケーシング体18を用いることなく燃料ポンプ16をそのままハウジング22に内蔵させてポンプモジュール11を構築することができる。
【0030】
図2はその実施の形態を示すものであって、ハウジング22を底面に内向きのフランジ22Cを有するとともに頂面を覆う上板22Dを有する上ハウジング22Bと、頂面に内向きのフランジ22Fを有するとともに底面を覆う下板22Gを有する下ハウジング22Eとに分割し、下板22Gに立設した環状の載置台22Hに燃料ポンプ16を載せフランジ22C、22Fを重ね合わせることにより、ハウジング22に燃料ポンプ16を周囲に空隙を設けて同心に配置内蔵させたものである。
【0031】
空隙はフランジ22C、22Fによって上下に区画され、上ハウジング22Bの内部は浮子弁構造の気相排出手段31を有し戻し管路6が接続された分離室27を形成し、空隙の下半部である下ハウジング22Eの内部は混合室28を形成している。 また、載置台22Hの内部は燃料ポンプ16の吸込口16Aが開口した吸込室19を形成している。 尚、燃料ポンプ16の吐出口16Bは継手管25によって燃料導管2に結合させており、これらは上方へ一直線状に延びて液体燃料を最短距離で供給管路1に送出する。
【0032】
そして、戻し管路6先端の導入短管30により分離室27に底部から上向きに導入された余剰燃料は、気相を分離してフランジ22C、22Fに設けた小径の連通孔29を通って混合室28に入り、下ハウジング22Eの底近くに設けた取入口35から送入された燃料タンク11内の液体燃料と混合して設置台22Hに設けた送入孔36より吸込室19に入り、燃料フィルタ38を通って燃料ポンプ16に吸込まれる。
【0033】
本実施の形態によっても図1に示したものと同様の作用、効果が得られるものであり、また燃料ポンプ16はエンジンの運転状態に応じた吐出量可変運転を行なわせ、ハウジング22の壁は断熱または断熱・吸音構造とされる。
【0034】
【発明の効果】
以上のように、液体燃料噴射システムに本発明のポンプモジュールを適用することにより、高温の余剰燃料が長い時間に亘って導入されても燃料タンク内の燃料への熱的影響が少なく、また余剰燃料が気相を発生していてもこれを燃料ポンプが送出してエンジンに供給する燃料流量を狂わせることがなく、殊にLPGを安定して液体の状態で燃料噴射弁より噴射させエンジンに供給することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す一部を拡大した断面図および配置図。
【図2】本発明のポンプモジュールの異なる実施の形態を示す縦断面図。
【図3】従来例を示す配置図。
【符号の説明】
1 供給管路、 4 燃料噴射弁、5 圧力調整器、 6 戻し管路、 7 エンジン、 11 燃料タンク、 15 ポンプモジュール、 16 燃料ポンプ、 16A 吸込口、 16B 吐出口、 18 外ケーシング体、 22 ハウジング、 27 分離室、 28 混合室、 31 気相排出手段
Claims (7)
- 燃料ポンプをハウジングに内蔵させて燃料タンク内に設置したポンプモジュールと、前記燃料ポンプで加圧した液体燃料を燃料噴射弁に送る供給管路と、前記燃料噴射弁から噴射する液体燃料を所定圧力に調整する圧力調整器と、噴射されなかった余剰燃料を前記ポンプモジュールに導入する戻し管路とを具えているエンジンの燃料供給装置において、
前記ポンプモジュールが前記燃料ポンプを周囲に空隙を設けて前記ハウジングに内蔵させるとともに前記空隙を上下に区画し、上方空隙部分を前記戻し管路が接続され且つ導入された余剰燃料中の気相を前記燃料タンク内に放出させる気相排出手段を具えた分離室とし、下方空隙部分を前記分離室および前記燃料タンクのそれぞれの液体燃料が送入される混合室としており、そして前記燃料ポンプの吸込口が前記混合室に連通し吐出口が前記供給管路に連通しているものとされている、
ことを特徴とするエンジンの燃料供給装置。 - 前記燃料ポンプとハウジングとが同心であってそれらの周側面間および頂面間に空隙を有し、前記周側面間の空隙の上半部と前記頂面間の空隙とが前記分離室を形成するとともに、前記周側面間の空隙の下半部が前記混合室を形成している請求項1に記載したエンジンの燃料供給装置。
- 前記戻し管路は前記分離室の底部に接続されて出口を上方へ向けており、前記気相排出手段は前記分離室の頂部に設置されて導入された余剰燃料の気相を前記燃料タンクの気相部分に放出するものとされている請求項1または2に記載したエンジンの燃料供給装置。
- 前記分離室の余剰燃料を前記混合室に送入する連通孔が絞り効果を有するものである請求項1または2に記載したエンジンの燃料供給装置。
- 前記燃料ポンプが吐出した燃料が上方へ直進して前記供給管路に送出されるようになっている請求項1または2に記載したエンジンの燃料供給装置。
- 前記燃料ポンプはエンジンの運転状態に応じて吐出量可変とされている請求項1、2、3、4または5に記載したエンジンの燃料供給装置。
- 前記ハウジングの壁は断熱性を有し且つ内面に吸音材を積層したものである請求項1、2、3、4、5または6に記載したエンジンの燃料供給装置。
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JP2003093152A JP2004300978A (ja) | 2003-03-31 | 2003-03-31 | エンジンの燃料供給装置 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009144697A (ja) * | 2007-12-14 | 2009-07-02 | Hyundai Motor Co Ltd | Lpiエンジンの燃料システム |
JP2014237365A (ja) * | 2013-06-07 | 2014-12-18 | トヨタ自動車株式会社 | ハイブリッド車両のエンジン制御装置 |
US9163784B2 (en) | 2011-12-12 | 2015-10-20 | Hyundai Motor Company | Device and method for reducing temperature of bombe using latent heat of LPG vaporization |
KR101772981B1 (ko) * | 2011-09-23 | 2017-08-31 | 카터 퓨얼 시스템즈, 엘엘씨 | 유출 제어부를 가진 선박 연료 시스템 |
-
2003
- 2003-03-31 JP JP2003093152A patent/JP2004300978A/ja active Pending
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