JP2004300493A - 低降伏比低温用鋼およびその製造方法 - Google Patents

低降伏比低温用鋼およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】母材および溶接部の低温靱性、ならびに耐応力腐食割れ性に優れる低降伏比低温用鋼およびその製造方法の提供。
【解決手段】(1)C、Si、Mn、P、S、Nb、Ti、sol.AlおよびNを含有し、残部がFeおよび不純物からなり、不純物としてのNiが0.05%未満であり、下記の(1)式から求められるSP1(=Si/24+Mn/6)が0.23〜0.32%であり、表面からt/4(tは板厚)の位置におけるベイナイト組織の面積率が5〜70%である鋼。フェライト組織の円相当平均粒径が10μm以下であることが望ましい。
(2)上記の鋼は、1000〜1200℃に加熱し、Ar〜850℃の温度で熱間圧延を終了した後、(Ar−30)〜(Ar−100)℃の温度から加速冷却を開始し、150℃未満で停止することにより得られる。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として液体アンモニアとLPGなどの多種液化ガスを混載する多目的用タンクに用いられる鋼材に好適な低降伏比低温用鋼およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
上記の多目的用タンクに用いられる鋼材には、低温貯蔵の観点から母材部および溶接部の低温靱性が基本特性として要求される。近年、多目的用タンクにはLPGとともに液体アンモニアが混載されることもあることから、その鋼材にはアンモニアによる応力腐食割れを防止できるものが求められている。これらの要求に対応すべく、種々の技術が提案されている。
【0003】
特許文献1には、鋼板素材の表面から0.3mm以内のC含有量が母材C量の50%以下になるように表面脱炭する工程と、表面脱炭鋼板を焼入れ温度に加熱した後、冷却速度を800〜500℃の温度範囲で150℃/sec以下になるように冷却する工程とを有する鋼板の製造方法が提案されている。この方法では、母材部および溶接部の表面硬さをHv190以下に制限してアンモニアによる応力腐食割れを防止することとされているが、鋼材を得るまでの工程が煩雑であるとともに、母材部および溶接部のいずれにおいても優れた低温靱性を有しているとはいえない。
【0004】
特許文献2には、所定の化学組成を有する鋼片を、950〜1250℃に加熱してから仕上温度700〜900℃の条件で熱間圧延すると共に、その熱間圧延終了後の冷却過程では600〜850℃の温度域より水冷を開始して600℃を下回る温度域において水冷を停止する鋼板の製造方法が提案されている。この方法により製造された鋼板は、引張強さ:530〜610MPa、降伏強度:360〜440MPa、降伏比:80%以下ならびに50%破面遷移温度(vTrs):−60℃以下を示し、耐応力腐食割れ性に優れているとされているが、この方法に供される鋼片には、Niが0.05〜0.80%含まれており、鋼材のコストを著しく上昇させる。また、Niは母材靱性の向上に寄与するが、応力腐食割れ感受性を高める元素であるという欠点がある。
【0005】
特許文献3には、所定の化学組成を有し、フェライトの平均粒径が5〜15μmで、且つ層状パーライトの層間隔が30μm以下である低降伏比型低温用鋼板が提案されている。この鋼板は、耐アンモニア応力腐食割れ性および大入熱溶接における熱影響部の靱性に優れているとされ、引張強さが400MPa以上で、降伏比が90%以下である。しかし、これらの特性は、上記の多目的用タンクに用いる鋼材の特性としては不十分である。
【0006】
特許文献4には、所定の化学組成を有するスラブを熱間圧延後、オーステナイト化温度に加熱し空冷以下の冷却速度で冷却した後、さらに2相域温度(Ac−Ac)に加熱焼入れし、続いて焼戻し処理を施す高張力鋼の製造方法が提案されている。また、特許文献5には、所定の化学組成を有する鋼を1000〜1250℃に加熱し、オーステナイト未再結晶温度域での累積圧下量を30%以上とし、800℃以上の温度で熱間圧延を終了後直ちに焼入れし、さらに750〜870℃に再加熱後焼入れ、引続きAc点以下の温度に加熱して焼戻し処理をする溶接性および低温靱性に優れた低降伏比高張力鋼の製造方法が提案されている。しかし、特許文献4および5で提案される方法は、再加熱熱処理を施すため、作業工数が増大し、ひいては製造コストの上昇を招く。
【0007】
【特許文献1】
特開昭58−67830号公報
【特許文献2】
特開平10−195533号公報
【特許文献3】
特開平11−131178号公報
【特許文献4】
特開平5−9571号公報
【特許文献5】
特開平10−168516号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、高価な元素を添加せず、母材部および溶接部の機械的特性に優れた低降伏比低温用鋼を提供し、さらに、作業工数を増大させることなく、上記の低降伏比低温用鋼を製造できる方法を提供することを目的とする。なお、本発明においては、機械的特性として、引張強さ、降伏強さ、降伏比、母材部および溶接部の低温靱性、ならびにアンモニアに対する耐応力腐食割れ性の各性能を評価した。
【0009】
それぞれの目標値は、引張強さ(TS)が490〜610MPa、降伏強さ(YS)が360〜440MPa、降伏比(〔YS/TS〕×100%)が80%以下、母材部の低温靱性が破面遷移温度(vTrs)で−60℃以下、溶接部の低温靱性が−55℃での吸収エネルギー(vE−55)で50J以上とした。また、アンモニアに対する耐応力腐食割れ性の評価は、溶接部から切り出した試験片を4点曲げによって降伏応力の80%、100%および120%に相当する応力を付与し、試験温度25℃で腐食溶液(飽和NHCONH−液体NH)中に240時間浸漬した後、光学顕微鏡を用いて200倍の倍率で、それぞれの試験片の割れの有無を調査した。その結果、割れが観察されなかった場合を良好、割れが観察された場合を不良として評価した。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下記の(A)および(B)に示す低降伏比低温用鋼および下記の(C)および(D)に示す低降伏比低温用鋼の製造方法を要旨とする。
【0011】
(A)質量%で、C:0.02〜0.06%、Si:0.1〜0.5%、Mn:1.0〜2.0%、P:0.020%以下、S:0.010%以下、Nb:0.005〜0.050%、Ti:0.005〜0.025%、sol.Al:0.090%以下およびN:0.001〜0.01%を含有し、残部がFeおよび不純物からなり、不純物としてのNiが0.05%未満であり、下記の(1)式から求められるSP1が0.23〜0.32%であり、表面からt/4(tは板厚)の位置におけるベイナイト組織またはベイナイトおよびパーライトの混合組織の面積率が5〜70%であることを特徴とする低降伏比低温用鋼。
【0012】
SP1=Si/24+Mn/6 …(1)
但し、(1)式中の各元素は含有量を意味する。
【0013】
(B)質量%で、C:0.02〜0.06%、Si:0.1〜0.5%、Mn:1.0〜2.0%、P:0.020%以下、S:0.010%以下、Nb:0.005〜0.050%、Ti:0.005〜0.025%、sol.Al:0.090%以下およびN:0.001〜0.01%、更にCu:0.05〜0.50%、Cr:0.05〜0.50%、Mo:0.05〜0.50%、V:0.01〜0.05%、Ca:0.0005〜0.005%およびMg:0.0003〜0.004%のうちの一種以上を含有し、残部がFeおよび不純物からなり、不純物としてのNiが0.05%未満であり、下記の(2)式から求められるSP2が0.23〜0.32%であり、表面からt/4(tは板厚)の位置におけるベイナイト組織またはベイナイトおよびパーライトの混合組織の面積率が5〜70%であることを特徴とする低降伏比低温用鋼。
【0014】
SP2=Si/24+Mn/6+Cu/40+Cr/5+Mo/4+V/14 …(2)
但し、(2)式中の各元素は含有量を意味する。
【0015】
上記の(A)または(B)に記載の低降伏比低温用鋼は、表面からt/4(tは板厚)の位置におけるフェライト組織の円相当平均粒径が10μm以下であることが望ましい。
【0016】
(C)質量%で、C:0.02〜0.06%、Si:0.1〜0.5%、Mn:1.0〜2.0%、P:0.020%以下、S:0.010%以下、Nb:0.005〜0.050%、Ti:0.005〜0.025%、sol.Al:0.090%以下およびN:0.001〜0.01%を含有し、残部がFeおよび不純物からなり、不純物としてのNiが0.05%未満であり、かつ下記の(1)式から求められるSP1が0.23〜0.32%である鋼を1000〜1200℃に加熱し、Ar〜850℃の温度で熱間圧延を終了した後、(Ar−30)〜(Ar−100)℃の温度から加速冷却を開始し、150℃未満で停止することを特徴とする低降伏比低温用鋼の製造方法。
【0017】
SP1=Si/24+Mn/6 …(1)
但し、(1)式中の各元素は含有量を意味する。
【0018】
(D)質量%で、C:0.02〜0.06%、Si:0.1〜0.5%、Mn:1.0〜2.0%、P:0.020%以下、S:0.010%以下、Nb:0.005〜0.050%、Ti:0.005〜0.025%、sol.Al:0.090%以下およびN:0.001〜0.01%、更にCu:0.05〜0.50%、Cr:0.05〜0.50%、Mo:0.05〜0.50%、V:0.01〜0.05%、Ca:0.0005〜0.005%およびMg:0.0003〜0.004%のうちの一種以上を含有し、残部がFeおよび不純物からなり、不純物としてのNiが0.05%未満であり、かつ下記の(2)式から求められるSP2が0.23〜0.32%である鋼を1000〜1200℃に加熱し、Ar〜850℃の温度で熱間圧延を終了した後、(Ar−30)〜(Ar−100)℃の温度から加速冷却を開始し、150℃未満で停止することを特徴とする低降伏比低温用鋼の製造方法。
【0019】
SP2=Si/24+Mn/6+Cu/40+Cr/5+Mo/4+V/14 …(2)
但し、(2)式中の各元素は含有量を意味する。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の態様を詳しく説明する。以下の説明において、各元素の含有量についての「%」は「質量%」を意味する。
【0021】
1.化学組成について
C:0.02〜0.06%
Cは、鋼材の強度を上昇させるのに極めて有効な元素である。しかし、その含有量が0.02%未満では、所望の強度(490〜610MPa)を確保できないばかりでなく、低降伏比(80%以下)を達成するために必要なパーライトやベイナイトなどの硬化組織の生成が不十分となる。一方、Cの含有量が0.06%を超えると、硬度の上昇に伴う降伏強度の上昇、溶接部の靱性劣化を引き起こし、所望の耐アンモニア応力腐食割れ性を確保する上で不利となる。従って、Cの含有量を0.02〜0.06%とした。
【0022】
Si:0.1〜0.5%
Siは、Alとともに脱酸剤として有効な元素であり、鋼の強度上昇にも極めて有効である。しかし、その含有量が0.1%未満ではこれらの効果が得られない。一方、Si含有量が0.5%を超えると、溶接部の低温靱性が低下する。従って、Siの含有量を0.1〜0.5%とした。
【0023】
Mn:1.0〜2.0%
Mnは、焼入性を上昇させて、鋼の強度および靱性を確保する上で重要な元素である。しかし、その含有量が1.0%未満では母材の低温靱性が低い。一方、Mnを2.0%を超えて含有させると、これらの効果が飽和するばかりでなく、連続鋳造によるスラブの製造時に中心偏析の主要因となる。従って、Mnの含有量を1.0〜2.0%とした。
【0024】
P:0.020%以下
Pは、鋼中に不純物として存在する元素である。Pの含有量を低減すれば、母材の機械的特性および溶接部の低温靱性を向上させ、中心偏析を低減できるので、その含有量はできるだけ少ない方がよい。従って、Pの含有量を0.020%以下に制限した。
【0025】
S:0.010%以下
Sも鋼中に不純物として存在する元素であり、鋼中でMnSを形成して機械的特性の圧延異方性を助長させるばかりではなく、アンモニアによる応力腐食割れを増加させる。このため、Sの含有量を0.010%以下に制限した。
【0026】
Nb:0.005〜0.050%
Nbは、オーステナイトの未再結晶温度を上昇させて、熱間圧延時の制御圧延の効果を最大限に発揮させるだけでなく、析出強化により母材の強度を向上させる効果を有する元素である。これらの効果を得るためには、0.005%以上含有させる必要がある。しかし、Nbの含有量が0.050%を超えると、溶接部の靱性を劣化させる。従って、Nb含有量を0.005〜0.050%とした。
【0027】
Ti:0.005〜0.025%
Tiは、Nと結合してTiNとしてスラブ中に微細に析出し、加熱時のオーステナイト粒の粗大化を抑制するので、圧延組織の微細化に有効である。また、TiNが鋼中に存在すると、溶接時に熱影響部の組織の粗大化を抑制する。このため、Tiは母材および溶接部の靱性を改善する上で必要な元素である。これらの効果はその含有量が0.005%未満では不十分であるが、0.025%を超えて含有させると溶接部の低温靱性を劣化させる。従って、Tiの含有量を0.005〜0.025%とした。
【0028】
sol.Al:0.090%以下
sol.Alは、鋼中の溶存酸素を低減するのに極めて有効な元素である、脱酸剤として鋼中に含有させる。また、sol.Alは、鋼中のフリーNをAlNとして固定し無害化する効果も有する。しかし、これらの効果は、sol.Alの含有量を過剰に増加させても飽和する。従って、sol.Alの含有量を0.090%とした。なお、上記の効果はsol.Alの含有量が0.005%以上の場合に顕著となる。また、鋼の清浄度の観点からはsol.Alの含有量を0.060%以下とするのが好ましい。
【0029】
N:0.001〜0.01%
Nは、鋼中に不純物として存在する元素であるが、Nbと結合して炭窒化物を形成すると、鋼の強度を上昇させ、Tiと結合してTiNを形成すると圧延組織を微細化するなどの効果を有する。これらの効果を得るためには、Nの含有量を0.001%以上とする必要がある。しかし、Nの含有量が過剰な場合には溶接部の低温靱性を劣化させる。従って、Nの含有量を0.001〜0.01%とした。
【0030】
Ni:0.05%未満
Niは、鋼中に不純物として存在する元素であり、本発明の鋼には添加しない。Niは、母材の靱性を向上させるなどの効果を有するため、従来の鋼においては、積極的に添加されてきた。しかし、前述の多目的タンクのように種々の液体が積荷されるような用途においては、応力腐食割れ感受性を高めるという欠点がある。また、鉄鋼製造の主流となっている連続鋳造法においては、Ni非添加鋼材の方が量産化しやすい。即ち、連続鋳造法により量産される鉄鋼製品には、Ni非添加鋼材が多いため、Ni添加鋼材を連続的に鋳込むと、Ni非添加鋼材とNi添加鋼材との境界に位置する鋼材を使用できないことが多い。しかし、Ni非添加鋼材同士であれば、境界付近における使用可能な鋼材が多くなるため、歩留りが向上し、製造コストを低減できる。
【0031】
以上の理由から、本発明の低降伏比低温用鋼においては、Niを添加しないこととし、その含有量を0.05%未満に制限することとした。
【0032】
本発明の低降伏比低温用鋼には、鋼の降伏比を低減することを目的として、更にCu:0.05〜0.50%、Cr:0.05〜0.50%、Mo:0.05〜0.50%、V:0.01〜0.05%、Ca:0.0005〜0.005%およびMg:0.0003〜0.004%のうちの一種以上を含有させてもよい。
【0033】
Cu:0.05〜0.50%
Cuは、母材の強度および低温靱性を改善するのに有効な元素である。これらの効果を得るためには0.05%以上含有させるのが望ましい。しかし、Cuの含有量が0.50%を超えると、熱間圧延時に割れが発生して製造が困難となる。従って、Cuを含有させる場合の含有量を0.05〜0.50%とした。
【0034】
Cr:0.05〜0.50%
Crも母材の強度および低温靱性を改善するのに有効な元素であり、これらの効果を得るためには0.05%以上含有させるのが望ましい。しかし、Crの含有量が0.50%を超えると、母材および溶接部の低温靱性を劣化させる。従って、Crを含有させる場合には、その含有量を0.05〜0.50%とすればよい。
【0035】
Mo:0.05〜0.50%
Moも母材の強度および低温靱性を改善するのに有効な元素である。これらの効果を得るためには0.05%以上含有させるのが望ましい。しかし、Moの含有量が0.50%を超えると、母材および溶接部の低温靱性を劣化させる。従って、Moを含有させる場合の含有量を0.05〜0.50%とした。
【0036】
V:0.01〜0.05%
Vは、析出強化元素であり、母材の強度を向上させる効果を有する元素である。この効果を得るためには、その含有量を0.01%以上とするのが望ましい。しかし、その含有量が0.05%を超えると、母材および溶接部の低温靱性を劣化させる。従って、Vを含有させる場合の含有量を0.01〜0.05%とした。
【0037】
Ca:0.0005〜0.005%
Caは、硫化物の形態を制御して母材の低温靱性を向上させる効果を有するとともに、耐硫化物応力腐食割れ性および耐アンモニア応力腐食割れ性を向上させる効果も有する。これらの効果を得るためには、Caを0.0005%以上含有させるのが望ましい。しかし、Caの含有量が0.005%を超えても、これらの効果が飽和する。従って、Caを含有させる場合の含有量を0.0005〜0.005%とした。
【0038】
Mg:0.0003〜0.004%
Mgは、溶接熱影響部においてオーステナイト粒の成長を抑制して組織を微細化する効果を有し、溶接部の低温靱性を向上させるのに有効な元素である。この効果を得るためには、Mgを0.0003%以上含有させるのが望ましい。しかし、その含有量が0.004%を超えてもその効果が飽和する。従って、Mgを含有させる場合の含有量を0.003〜0.004%とした。
【0039】
SP1またはSP2:0.23〜0.32%
但し、SP1は下記の(1)式から求められる値であり、SP2は下記の(2)式から求められる値である。(1)式および(2)式中の各元素は含有量を意味する。
【0040】
SP1=Si/24+Mn/6 …(1)
SP2=Si/24+Mn/6+Cu/40+Cr/5+Mo/4+V/14 …(2)
Cの含有量が多いほど二相組織化が容易となり、且つ硬質相の硬さが上昇して低降伏比が得られやすくなるが、低温靱性を著しく劣化させるという問題がある。従って、C含有量を低減することが有効であるが、硬質相の硬さが低減するため、結果として降伏比の上昇を引き起こし、低温靱性の向上と降伏比の低減の両方を得ることは困難である。
【0041】
そこで、本発明者らは、C含有量を比較的低減させることを前提として研究を重ねた結果、C以外の元素の含有量を規定することによりパーライトやベイナイトなどの硬化組織の硬さを確保することとした。しかし、個々の成分の範囲を規定しても、成分系全体のバランスが適切でない場合には、優れた特性が得られないことから、本発明においては、上記の(1)式から求められるSP1の値、Cu、Cr、MoおよびVが含まれる場合には、上記の(2)式から求められるSP2の値を規定することとした。
【0042】
ここで、SP1またはSP2の値が0.23%未満の場合、鋼がフェライト主体の組織となり、さらにフェライトマトリックス中に存在するパーライトやベイナイトなどの硬化組織の強度を確保することができず、低降伏比を得ることができない。しかし、SP1またはSP2の値が0.32%を超えると、硬化組織の硬さが上昇して、母材および溶接部の靱性が劣化する。また、フェライト中に固溶する元素が多くなるため、フェライトマトリックスの強度を上昇させて降伏比の上昇を引き起こす。従って、SP1またはSP2の値を0.23〜0.32%とした。
【0043】
2.ミクロ組織について
本発明の低降伏比低温用鋼は、表面からt/4(tは板厚)の位置におけるベイナイト組織またはベイナイトおよびパーライトの混合組織の面積率が5〜70%であることが必要である。これらの組織の面積率によって鋼の降伏比が大きく変動するからである。なお、「表面からt/4(tは板厚)の位置」とは、表面からt/4(tは板厚)の位置およびその近傍位置を意味し、実際には0.22t〜0.28t(tは板厚)の範囲で観察すればよい。
【0044】
ここで、上記の面積率が5%未満の場合、フェライト組織主体の軟相の組織となるため、引張強さが490MPa以上で、且つ降伏比が80%以下という条件を満足しない。一方、上記の面積率が70%を超えると、引張強さが上昇し過ぎるとともに、母材および溶接部の靱性の劣化を引き起こす。従って、表面からt/4(tは板厚)の位置におけるベイナイト組織またはベイナイトおよびパーライトの混合組織の面積率を5〜70%と規定した。
【0045】
なお、上記の組織以外の組織については特に制限はない。このような組織で微細な島状マルテンサイトが生成する場合があるが、その面積率が5%未満であれば許容できる。この面積率の範囲であれば、鋼材の性能に悪影響を及ぼさないからである。
【0046】
本発明の低降伏比低温用鋼は、表面からt/4(tは板厚)の位置におけるフェライト組織の円相当平均粒径が10μm以下であるのが最も望ましい。本発明の低降伏比低温用鋼は、応力腐食割れの観点からNiを添加しないこととしているため、低温靱性の劣化が懸念される。このため、組織の微細化により低温靱性を確保することとしたものである。
【0047】
即ち、上記の化学組成を有する鋼において所望の低温靱性を得るためには、表面からt/4(tは板厚)の位置におけるフェライト組織の円相当平均粒径を10μm以下とすることが望ましい。ここで、上記のフェライトとは、粒状のフェライトを示し、ベイニティックフェライトやパーライトを構成するフェライトは除かれる。また、「円相当平均粒径」とは、任意の一視野についてJIS G 0552に規定される方法に従って測定したフェライト結晶粒度から結晶粒の平均断面積を求め、これを円に置き換えたときの半径を意味する。
【0048】
なお、上記の組織の規定を表面からt/4(tは板厚)の位置で観察するのは、鋼板の組織が板厚方向の位置によって変動することから、この位置が鋼板の組織状態を代表する位置として相応しいからである。従って、上記のt/4(tは板厚)の位置は、表面側からの位置でも、裏面側からの位置でもよい。また、組織の面積率および粒径の観察は、図1に示すように、鋼板1の圧延方向についての横断面(図で「観察面」として示した面)で行えばよい。
【0049】
3.製造方法について
本発明の低降伏比低温用鋼の製造方法においては、上記の化学組成を有する鋼を1000〜1200℃に加熱し、Ar〜850℃の温度で熱間圧延を終了した後、(Ar−30)〜(Ar−100)℃の温度から加速冷却を開始し、150℃未満で停止する。
【0050】
鋼の加熱温度は、加熱時のオーステナイト結晶粒の粗大化を防止するためには、1200℃以下とする必要がある。しかし、鋼の加熱温度が1000℃未満の場合、圧延中に結晶粒を微小化を微細化させることができず、さらに、圧延後の析出硬化に有効なNbを固溶させることが困難となる。従って、鋼の加熱温度を1000〜1200℃とした。
【0051】
熱間圧延の仕上温度は、できるだけ低温で行うことが望ましい。これは、オーステナイトの微細化を促進して、表面からt/4(tは板厚)の位置におけるフェライト組織の円相当平均粒径を10μm以下とするためである。しかし、熱間圧延の仕上温度がAr未満も場合、フェライト・オーステナイト二相域での圧延になるため、フェライト中に転位が導入される。このため、降伏強度が上昇して低降伏比を達成できない。一方、熱間圧延の仕上温度が850℃を超えると、粗大なオーステナイトが生成して圧延後の母材の靱性の劣化を引き起こす。従って、熱間圧延の仕上温度をAr〜850℃とした。
【0052】
冷却開始温度は、フェライト変態、パーライト変態またはベイナイト変態を適度に生じせしめて適切な複合組織を得るためには、熱間圧延の仕上温度を勘案して設定する必要がある。冷却開始温度が(Ar−30)℃を超える場合には、フェライトの変態量が十分ではなく、硬化組織の比率が大きくなって降伏比が上昇する。しかし、(Ar−100)℃未満の場合、フェライトの変態量が多くなりすぎて所望の強度(特に降伏比)が得られない。従って、冷却開始温度を(Ar−30)〜(Ar−100)℃とした。
【0053】
水冷停止温度は、本発明において非常に重要である。即ち、水冷停止温度が150℃以上では、ベイナイト変態やマルテンサイト変態などの変態点の影響を受けて鋼板の表面と内部において温度勾配が生じる。これにより、変態むらが生じ、組織の不均一に伴い母材の特性の劣化を引き起こす。従って、水冷停止温度を150℃未満とした。
【0054】
なお、本発明の製造方法によって得られる組織に変化を及ぼす熱処理は避けるべきである。
【0055】
【実施例】
表1に示す化学組成を有する鋼を溶製し、連続鋳造機によって厚さ235mmのスラブを得た。
【0056】
【表1】
Figure 2004300493
得られたスラブから表2に示す製造条件で厚さ20mmの鋼板を作製し、これらを供試材とした。
【0057】
【表2】
Figure 2004300493
【0058】
得られた供試材について、下記の方法により組織状態および各種の特性を調査した。この結果を表3に示す。
【0059】
ミクロ組織の状態
上記の供試材から圧延方向に水平な方向の断面を切り出した試験片を採取した。各試験片の板厚方向の断面について表面からt/4(tは板厚)の位置をナイタールでエッチングした後、光学顕微鏡を用い、倍率500倍で写真撮影を行い、100μm角中に存在する硬化組織の面積率をイメージスキャナーで読み取り、求めた。これを合計3視野について行い、その平均値を硬化組織の面積率とした。また、フェライトの平均粒径については、任意の一視野についてJIS Z 0552に規定される方法に従って測定したフェライト結晶粒度から結晶粒の平均断面積を求め、これを円に置き換えたときの半径を算出して求めた。
【0060】
母材の特性
上記の供試材の圧延方向に垂直な方向からJIS Z2201に規定される14B号試験片を採取し、引張試験を行った。降伏強さ(YS)は360〜440MPa、引張強さ(TS)は490〜610MPa、降伏比(〔YS/TS〕×100%)は80%以下を良好な範囲とした。母材部の低温靱性は、上記の供試材の圧延方向に垂直な方向で、t/4(tは板厚)の位置からJIS Z 2202に規定されるVノッチ試験片を採取し、シャルピー衝撃試験を行った。その試験結果から破面遷移温度(vTrs)を算出した。破面遷移温度(vTrs)は−60℃以下を良好な範囲とした。
【0061】
溶接部の低温靱性
上記の供試材から長さ600mm、幅300mmの溶接試験片を切り出し、その端部をX型開先に加工し、入熱量が約4kJ/mmのサブマージアーク溶接を行って溶接継手を作製した。各溶接継手から衝撃試験片の端部が鋼板の表面から1mmとなる位置でノッチ位置がフュージョンラインに一致するように採取し、シャルピー衝撃試験を行い、−55℃での吸収エネルギー(vE−55)を測定した。−55℃での吸収エネルギー(vE−55)は50J以上を良好な範囲とした。
【0062】
耐アンモニア応力腐食割れ性
耐アンモニア応力腐食割れ性の評価は、上記の溶接継ぎ手の溶接ビートままの表面から厚さ2mm、幅15mm、長さ60mmの試験片を切り出し、4点曲げによって降伏応力の80%、100%および120%に相当する応力(0.8σ、1.0σおよび1.2σ)を付与し、試験温度25℃で腐食溶液(飽和NHCONH−液体NH)中に240時間浸漬した後、光学顕微鏡を用い、倍率200倍で、それぞれの試験片の割れの有無を調査した。その結果、割れが観察されなかった場合を良好、割れが観察された場合を不良として評価した。
【0063】
【表3】
Figure 2004300493
【0064】
表3に示すように、本発明例であるNo.1、3、4および9〜17の鋼は、いずれも多目的タンク用鋼として十分な特性を有していた。
【0065】
一方、比較例であるNo.2は、化学組成は本発明の範囲内であるが、フェライト・オーステナイト二相域温度での焼戻しを行ったものである。このため、No.2では、硬化組織の面積率が低く、且つフェライト平均粒径が本発明で規定される範囲を超え、母材の強度および靱性が劣化した。
【0066】
比較例であるNo.5〜8の鋼は、本発明で規定される化学組成の範囲内にあるが、本発明で規定される範囲を外れる製造条件により作製されたものであり、いずれかの特性が劣っていた。即ち、No.5の鋼は、加熱温度が高すぎたためにオーステナイト粒が粗大化して焼入性が増大し、硬化組織の面積率が本発明で規定される範囲を超えた。このため、No.5の鋼では、母材の強度および靱性が劣化した。No.6の鋼は、仕上温度が低すぎたために水冷開始温度がAr点未満となった。このため、No.6の鋼では、硬化組織の面積率が小さくなり、母材の耐力および靱性が劣化した。No.7の鋼は、水冷開始温度が高すぎたために硬化組織の面積率が大きくなり、耐力および強度の双方が上昇した。No.8の鋼は、水冷停止温度が高すぎたために、硬化組織の面積率が小さくなり、母材の強度および靱性が劣化した。
【0067】
比較例であるNo.18、19、20、21、22および23の鋼は、化学組成が本発明で規定される範囲を外れる鋼である。No.18の鋼では、C含有量が本発明で規定される範囲を上回っていたため、母材の靱性が劣化し、更に溶接部の硬化を引き起こして耐アンモニア応力腐食割れ性が劣化した。No.19の鋼では、Mn含有量が本発明で規定される範囲を下回っていたため、母材の靱性が劣化した。No.20の鋼では、Ti含有量が本発明で規定される範囲を下回っていたため、オーステナイトが粗大化し、変態後のフェライトが粗大化したことで、母材の耐力、強度および靱性のいずれの性能も劣っていた。No.21の鋼では、Ni含有量が本発明で規定される範囲を上回っていたため、耐アンモニア応力腐食割れ性が劣化した。No.22の鋼では、Cr含有量が本発明で規定される範囲を上回っていたため、母材の靱性が劣化した。No.23の鋼では、SP値が本発明で規定される範囲を上回っていたため、母材の耐力、強度および靱性のいずれもが劣っていた。
【0068】
【発明の効果】
本発明の低降伏比低温用鋼は、低い降伏比が得られるとともに母材および溶接部の低温靱性に優れ、さらに、応力腐食割れ感受性が低い鋼である。また、Niを添加しないので、経済性にも優れる鋼である。従って、多目的タンクに用いられる鋼として最適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】組織の面積率および粒径を観察する位置を示す図である。
【符号の説明】
1.鋼板

Claims (5)

  1. 質量%で、C:0.02〜0.06%、Si:0.1〜0.5%、Mn:1.0〜2.0%、P:0.020%以下、S:0.010%以下、Nb:0.005〜0.050%、Ti:0.005〜0.025%、sol.Al:0.090%以下およびN:0.001〜0.01%を含有し、残部がFeおよび不純物からなり、不純物としてのNiが0.05%未満であり、下記の(1)式から求められるSP1が0.23〜0.32%であり、表面からt/4(tは板厚)の位置におけるベイナイト組織またはベイナイトおよびパーライトの混合組織の面積率が5〜70%であることを特徴とする低降伏比低温用鋼。
    SP1=Si/24+Mn/6 …(1)
    但し、(1)式中の各元素は含有量を意味する。
  2. 質量%で、C:0.02〜0.06%、Si:0.1〜0.5%、Mn:1.0〜2.0%、P:0.020%以下、S:0.010%以下、Nb:0.005〜0.050%、Ti:0.005〜0.025%、sol.Al:0.090%以下およびN:0.001〜0.01%、更にCu:0.05〜0.50%、Cr:0.05〜0.50%、Mo:0.05〜0.50%、V:0.01〜0.05%、Ca:0.0005〜0.005%およびMg:0.0003〜0.004%のうちの一種以上を含有し、残部がFeおよび不純物からなり、不純物としてのNiが0.05%未満であり、下記の(2)式から求められるSP2が0.23〜0.32%であり、表面からt/4(tは板厚)の位置におけるベイナイト組織またはベイナイトおよびパーライトの混合組織の面積率が5〜70%であることを特徴とする低降伏比低温用鋼。
    SP2=Si/24+Mn/6+Cu/40+Cr/5+Mo/4+V/14 …(2)
    但し、(2)式中の各元素は含有量を意味する。
  3. 表面からt/4(tは板厚)の位置におけるフェライト組織の円相当平均粒径が10μm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の低降伏比低温用鋼。
  4. 質量%で、C:0.02〜0.06%、Si:0.1〜0.5%、Mn:1.0〜2.0%、P:0.020%以下、S:0.010%以下、Nb:0.005〜0.050%、Ti:0.005〜0.025%、sol.Al:0.090%以下およびN:0.001〜0.01%を含有し、残部がFeおよび不純物からなり、不純物としてのNiが0.05%未満であり、かつ下記の(1)式から求められるSP1が0.23〜0.32%である鋼を1000〜1200℃に加熱し、Ar〜850℃の温度で熱間圧延を終了した後、(Ar−30)〜(Ar−100)℃の温度から加速冷却を開始し、150℃未満で停止することを特徴とする低降伏比低温用鋼の製造方法。
    SP1=Si/24+Mn/6 …(1)
    但し、(1)式中の各元素は含有量を意味する。
  5. 質量%で、C:0.02〜0.06%、Si:0.1〜0.5%、Mn:1.0〜2.0%、P:0.020%以下、S:0.010%以下、Nb:0.005〜0.050%、Ti:0.005〜0.025%、sol.Al:0.090%以下およびN:0.001〜0.01%、更にCu:0.05〜0.50%、Cr:0.05〜0.50%、Mo:0.05〜0.50%、V:0.01〜0.05%、Ca:0.0005〜0.005%およびMg:0.0003〜0.004%のうちの一種以上を含有し、残部がFeおよび不純物からなり、不純物としてのNiが0.05%未満であり、かつ下記の(2)式から求められるSP2が0.23〜0.32%である鋼を1000〜1200℃に加熱し、Ar〜850℃の温度で熱間圧延を終了した後、(Ar−30)〜(Ar−100)℃の温度から加速冷却を開始し、150℃未満で停止することを特徴とする低降伏比低温用鋼の製造方法。
    SP2=Si/24+Mn/6+Cu/40+Cr/5+Mo/4+V/14 …(2)
    但し、(2)式中の各元素は含有量を意味する。
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