JP2004299866A - 牽引装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】所定の機能を損なうことなく牽引装置の長さをできる限り短くする。
【解決手段】駆動軸を具備する。駆動軸の軸線方向に沿って複数の部材が該駆動軸に嵌合されるようにして該駆動軸上に配置されている。上記軸線方向に対して略垂直な端面をそれぞれ有する2つの部材がこれら部材の上記軸線方向の端部同士が上記軸線方向に重なりつつこれら部材の上記略垂直な端面同士が当接するようにした。
【選択図】 図1
【解決手段】駆動軸を具備する。駆動軸の軸線方向に沿って複数の部材が該駆動軸に嵌合されるようにして該駆動軸上に配置されている。上記軸線方向に対して略垂直な端面をそれぞれ有する2つの部材がこれら部材の上記軸線方向の端部同士が上記軸線方向に重なりつつこれら部材の上記略垂直な端面同士が当接するようにした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は牽引装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
牽引装置(特に、レバー式の小型巻上兼牽引装置)が特許文献1に記載されている。特許文献1に記載されているタイプの牽引装置では、複数の部材が駆動軸に嵌合せしめられる形で駆動軸上に配置されている。これら部材の多くは互いに対する位置決めの目的で駆動軸の軸線方向(以下、単に「軸線方向」と称す)の端面同士が当接せしめられている。したがって、軸線方向における牽引装置の長さ(以下、単に「牽引装置の長さ」と称す)はこれら部材の個々の長さが長いほど長くなる。
【0003】
【特許文献1】
特公昭63−3837号公報
【特許文献2】
特公平4−57591号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、特許文献1に記載されているタイプの牽引装置では、牽引装置の長さをできる限り短くして牽引装置の小型化を図ろうとする動きがある。したがって、牽引装置を小型化するという観点では、上述した部材の個々の長さはできる限り短いほうが好ましいが、各部品はその機能上、或る一定の長さを必要とすることがあるので、各部品の長さを短くするにも限界がある。
【0005】
そこで、本発明の目的は、所定の機能を損なうことなく牽引装置の長さをできる限り短くすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、1番目の発明では、駆動軸を具備し、該駆動軸の軸線方向に沿って複数の部材が該駆動軸に嵌合されるようにして該駆動軸上に配置されている牽引装置において、上記軸線方向に対して略垂直な端面をそれぞれ有する2つの部材がこれら部材の上記軸線方向の端部同士が上記軸線方向に重なりつつこれら部材の上記略垂直な端面同士が当接するようにした。
2番目の発明では、1番目の発明において、上記部材の一方の端部が他方の部材の端部を包囲するようにしてこれら部材の上記軸線方向の端部同士が上記軸線方向に重なりつつこれら部材の上記略垂直な端面同士が当接するようにした。
3番目の発明では、2番目の発明において、上記一方の部材周りから上記他方の部材までコイルばねが延在し、該コイルばねが上記一方の部材周りから上記他方の部材に向かって狭まるようにテーパ状となっている。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。始めに、図1〜図3を参照すると、図1は本発明の1つの実施形態における牽引装置の断面図であり、図2は図1の矢印Aの方向から牽引装置を見たところを示す図であり、図3は図1に示した牽引装置の一部を拡大した断面図である。図示した牽引装置は、レバー式の小型巻上兼牽引装置である。
【0008】
駆動軸1は前後方向(図1において、左右方向。以下の説明において、「前」は図1において左を、「後」は図1において右を、「上」は図1において上を、「下」は図1において下を意味する)に延びており、その中間部に径の大きい部分(以下「大径部」と称す)60を有する。この大径部60が軸受14を介してフレーム13に支持される。また、駆動軸1の前端部は軸受16を介してギアボックス15に支持されている。
【0009】
フレーム13よりも後側の駆動軸1の部分に、雄ねじ17が設けられている。雄ねじ17には、駆動部材2が螺合される。駆動部材2は円盤状部分72と、この円盤状部分72から後方へと突出する円筒形のスリーブ部分67とを有する。駆動部材2のスリーブ部分67の内周壁には、雌ねじが設けられる。この雌ねじが上記駆動軸1の雄ねじ17に螺合せしめられる。駆動部材2は駆動軸1の軸線周りで回動せしめられることによって軸線方向に所定範囲(詳細は後述するが、駆動部材2が摩擦板21に当接して摩擦板21を爪車20に押し付ける位置から、把手4の係合部8による回動が完了する位置までの範囲)内で移動可能な部材である。
【0010】
また、駆動部材2はそのスリーブ部分67周りに嵌合させる形で切換歯車18を保持する。また、これら駆動部材2(詳細には、駆動部材2の本体部分)と切換歯車18との間には、スリーブ部分67周りに嵌合する形で摩擦板61aが配置されている。さらに、駆動部材2はスリーブ部分67周りに嵌合させる形でディスク部材62を保持する。これら切換歯車18とディスク部材62との間にも、スリーブ部分67周りに嵌合する形で摩擦板62bが配置されている。
【0011】
ディスク部材62はキー部分(詳細は、図5および図6参照)63を有し、このキー部分63は駆動部材2のスリーブ部分67に設けられたキー溝(詳細は、図5および図6参照)64内に嵌合せしめられる。これにより、ディスク部材62は駆動部材2に対して回動不能に保持されている。
【0012】
また、図示していないが、切換歯車18の内周壁には、ワンウェイクラッチ用の溝が設けられている。一方、これも図示していないが、駆動部材2のスリーブ部分67の外周壁には、ワンウェイクラッチ用の係り部材とコイルばねとを収容するための穴が設けられている。この係り部材は径方向外方へコイルばねの付勢力によって付勢されつつ上記穴内に収容される。駆動部材2のスリーブ部分67に切換歯車18が嵌合せしめられると、係り部材は上記ワンウェイクラッチ用の溝に係合する。これら上記ワンウェイクラッチ用の溝と上記係り部材とによってワンウェイクラッチが構成される。このワンウェイクラッチによれば、切換歯車18に巻上方向の力が加えられたときには切換歯車18が駆動部材2に対して回動可能であるが、切換歯車18に巻下方向の力が加えられたときは切換歯車18が駆動部材2に対して回動不能とされる。
【0013】
また、駆動部材2は、そのスリーブ部分67周りに嵌合させる形で、ディスク部材62に関して摩擦板61bとは反対側に皿ばね65を保持している。また、駆動部材2のスリーブ部分67の外周壁には、雄ねじが設けられている。駆動部材2は、そのスリーブ部分67の外周壁に設けられた雄ねじに螺合させる形で、皿ばね65に関してディスク部材62とは反対側に調整ナット66を保持している。調整ナット66を上記雄ねじ(駆動部材2のスリーブ部分67の外周壁に設けられた雄ねじ)上で回動させて皿ばね65に向かって移動させると、ディスク部材62が摩擦板61bを介して切換歯車18に押し付けられると共に、切換歯車18が摩擦板61aを介して駆動部材2に押し付けられる。
【0014】
ここで、上述したように、ディスク部材62は駆動部材2に対して回動不能に取り付けられていることから、切換歯車18と両摩擦板61a、61bとの間の摩擦抵抗を超える力が切換歯車18に加えられない限り、切換歯車18と両摩擦板61a、61bとの間の摩擦抵抗によって切換歯車18は駆動部材2に対して回動不能な状態が維持される。すなわち、この場合、切換歯車18を回動するように切換歯車18に加えられた力はそのまま駆動部材2を回動させる力として駆動部材2に伝達される。一方、切換歯車18と両摩擦板61a、61bとの間の摩擦抵抗を超える力が切換歯車18に加えられると、切換歯車18と摩擦板61a、61bとの間に滑りが生じ、切換歯車18に過剰な力が加えられることが防止される。
【0015】
そして、調整ナット66を皿ばね65に向かって左方向へ移動させる程度を調整することによって、切換歯車18と両摩擦板61a、61bとの間の摩擦抵抗の値を調整することができる。すなわち、調整ナット66を皿ばね65に締め付ける度合を調整することによって、切換歯車18に入力可能な駆動力の最大値を調整することができる。
【0016】
なお、駆動部材2のスリーブ部分67と駆動軸1との間には、環状の空間があり、この空間内には、支持筒25の軸線方向における位置を規定するためのスリーブ部材68が雄ねじ17の後方端部に当接に配置されている。
【0017】
フレーム13と駆動部材2との間の駆動軸1の部分には、従動部材19が配置されている。詳細には、フレーム13と駆動部材2との間の駆動軸1の部分には、スプラインが形成されている。一方、従動部材19の内周壁にも、スプラインが形成されている。駆動軸1のスプラインに従動部材19のスプラインが係合するように従動部材19が駆動軸1周りに嵌合する形で、従動部材19が駆動軸1に対して回動不能に駆動軸1上に配置されている。従動部材19の前端面は駆動軸1の大径部の後端面に当接している。
【0018】
従動部材19は円盤状部分73と、この円盤状部分73から後方へと突出する円筒形のスリーブ部分74とを有する。駆動部材2と従動部材19の円盤状部分73との間には、従動部材19のスリーブ部分74に嵌合する形で、爪車20と一対の摩擦板21とが配置されている。爪車20は、摩擦板21に挟まれる形で、従動部材19に対して回動可能に、これら摩擦板21間に配置されている。また、フレーム13の上方部分には、該フレーム13に対して枢動可能に、爪片22が取り付られている。爪片22は爪車20の外歯75に係合する。爪車20には、孔が設けられており、この孔には、軸受(例えば、含油焼結合金からなる軸受)24が嵌合されている。また、爪車20と摩擦板21とはブレーキ機構(詳細は後述する)を構成する。
【0019】
雄ねじ17よりも後側の駆動軸1の部分には、駆動軸1に対して回動不能に、支持筒25と係止部材3とが順次嵌合され、ナット26によって固定されている。支持筒25の外周壁面は円筒状をなしている。また、駆動部材2と係止部材3との間の支持筒25の部分には、該支持筒25に対して回動可能であって且つ駆動軸1の軸線方向(以下、単に「軸線方向」と称す)に移動可能に、把手4が嵌合されている。把手4は凹部27とフランジ28とを備える。
【0020】
係止部材3と把手4との間には、捻りばね(コイルばね)5が配設されている。捻りばね5の両端部は屈曲されており、これら端部のうちの一方は係止部材3に設けられたばね受部69に係止され、他方の端部は把手4に設けられたばね受部70に係止されている。捻りばね5は、ブレーキ機構を弛緩させるように駆動軸1に対して把手4を回動させる方向(以下「ブレーキ弛緩方向」と称す)へ、把手4を付勢する。
【0021】
ところで、軸線方向に沿った上述した部品または後述する部品の長さ(以下、単に「部品の長さ」と称す)は、各部品が果たすべき機能上の理由で一義的に決まるものである。そして、駆動軸1に嵌合されて端面同士を当接した形で駆動軸1上に配置される各部品の長さは、軸線方向に沿った牽引装置全体の長さ(以下、単に「牽引装置の全長」と称す)を決定する。ここで、牽引装置を小型化するために、牽引装置の全長をできるだけ短くしようとする動きがある。このように、牽引装置の全長を短くするためには、駆動軸1に嵌合される形で駆動軸1上に配置される各部品の長さをできるだけ短くすればよいが、上述したように、これら部品に求められている機能上の理由で、これら部品の長さを極端に短くすることはできず、しかも、一定の長さが必要である場合もある。
【0022】
ここで、本実施形態の把手4と支持筒25とを参照すると、把手4と支持筒25とは互いに当接しているが、把手4の最も前方に位置する端面と支持筒25の最も後方に位置する端面とが互いに当接しているわけではない。すなわち、本実施形態では、把手4の前端部4aが支持筒25の後端部25aに包囲されるように、把手4と支持筒25とは駆動軸1上に配置されている。そして、支持筒25の最も後方の端面が把手4の最も前方の端面よりも後方に位置する端面に当接している。
【0023】
これによれば、把手4の長さ及び支持筒25の長さを所望の長さに維持しつつも、把手4と支持筒25との組立体の長さを短くでき、したがって、牽引装置の全長も短くできる。
【0024】
なお、こうした考え方は、支持筒25と把手4との間の当接だけでなく、駆動軸1上に配置されて端面同士を当接させる必要がある部品間の当接にも適用可能である。したがって、こうした考え方を一般的に表現すると、軸線方向に対して略垂直な端面をそれぞれ有する2つの部材のうち一方の部材の上記軸線方向の端部が他方の部材の上記軸線方向の端部を包囲するようにしてこれら部材の上記軸線方向の端部同士を上記軸線方向に重ね合わせつつこれら部材の上記略垂直な端面同士を当接させるようにしたとも言える。
【0025】
また、支持筒25の後端部が把手4の前端部を包囲することによってこれら支持筒25の後端部と把手4の前端部とが軸線方向に重なり合うようにする以外にも、例えば、図10に示したように、支持筒25の後端部と把手4の前端部とが噛み合うような形状にこれら支持筒25の後端部と把手4の前端部とを構成し、これら支持筒25の後端部と把手4の前端部とを噛み合わせることによってこれら支持筒25の後端部と把手4の前端部とを上記軸線方向に重ね合わせつつこれら支持筒25および把手4の上記軸線方向の端面同士を当接させるようにしてもよい。したがって、こうした考え方を一般的に表現すれば、軸線方向に対して略垂直な端面をそれぞれ有する2つの部材それぞれの端部の形状を互いに相補形状とし、これら部材の相補形状の端部同士を噛み合わせることによってこれら部材の上記軸線方向の端部同士を上記軸線方向に重ね合わせつつこれら部材の上記略垂直な端面同士を当接させるようにしたとも言える。言い換えれば、軸線方向に対して略垂直な端面をそれぞれ有する2つの部材の軸線方向の端部同士を軸線方向に重ね合わせつつこれら部材の上記略垂直な端面同士を当接させるようにしたとも言える。
【0026】
ところで、上述したように、支持筒25の後端部が把手4の前端部を包囲するように構成されている場合、支持筒25の最も後方の端面と把手4の最も前方の端面とを互いに当接させた場合に比べて、支持筒25の径は大きくなる。この場合、支持筒25を捻りばね5内に収めるためには、支持筒25の径が大きくなった分だけ、捻りばね5の径を大きくしなければならない。ところが、本実施形態では、捻りばね5は径方向外方へ延びる端部において係止部材3に係止されているので、捻りばね5の径を大きくすると、係止部材3に係止できる捻りばね5の端部の長さが短くなり、係止部材3に対する捻りばね5の係止が不安定になる。
【0027】
そこで、本実施形態では、捻りばね5としてテーパ状の捻りばねを採用し、径の大きいほうの端部が前側に配置され且つ径の小さいほうの端部が後側に配置されるように、捻りばね5を把手4と係止部材3との間に配置している。すなわち、本実施形態の捻りばね5は支持筒25周りから係止部材3に向かって狭まるようにテーパ状となっている。これによれば、係止部材3に対する捻りばね5の係止を不安定にすることなく、径がより大きくなった支持筒25を捻りばね5内に収めることができる。
【0028】
ところで、ディスク部材62と把手4との間にも、捻りばね(コイルばね)6が配設されている。捻りばね6の両端部も屈曲されており、これら端部のうちの一方はディスク部材62に設けられた係止部(詳細は後述する)7に掛けられ、他方の端部は把手4に設けられた係止部(詳細は後述する)8に掛けられている。捻りばね6は、ブレーキ機構を締め付けるように把手4に対してディスク部材62を回動させる方向(以下「ブレーキ作用方向」と称す)へ、ディスク部材62を付勢する。また、捻りばね6は圧縮された状態で配設され、したがって、ディスク部材62から離れるように、把手4を付勢する。
【0029】
ディスク部材62の後端面には、そこから軸線方向に後方へと突出する複数(例えば、2つ)の係合部7が設けられている。これら係合部7は駆動軸1の軸線に関して角度方向に等角度間隔を開けている(例えば、係合部7が2つである場合には、180°の角度間隔が開けられている。詳細は、図5および図6参照)。また、把手4の前端面には、そこから軸線方向に前方へと突出する複数(例えば、この数は係合部7の数に等しい)の係合部8が設けられる。これら係合部8は駆動軸1の軸線に関して角度方向に等間隔を開けている(例えば、係合部8が2つである場合には、180°の角度間隔が開けられている。詳細は、図5および図6参照)。これら係合部7と係合部8とは、把手4が中立状態(ブレーキ機構を弛緩させる状態(いわゆる、遊転状態)。詳細は後述する)にあるときに、捻りばね6の付勢力によって互いに係合せしめられて、ブレーキ機構を弛緩する働きをする。
【0030】
把手4の前端面であって上記係合部8よりも径方向内側には、そこから軸線方向に前方へと突出する複数(例えば、2つ)の係止部12が設けられている。これら係止部12は駆動軸1の軸線に関して角度方向に等間隔を開けている(例えば、係止部12が2つである場合には、180°の角度間隔が開けられている。詳細は、図7〜図9参照)。
【0031】
支持筒25の外周壁面には、そこから径方向外方へ突出する複数(例えば、2つ)の係止突起9が設けられている。これら係止突起9は駆動軸1の軸線に関して角度方向に等間隔を開けている(例えば、係止突起9が2つである場合には、180°の角度間隔が開けられている。詳細は、図7〜図9参照)。係止突起9と上記係止部12とは、把手4が中立状態にあるときに、捻りばね6の付勢力によって互いに係合せしめられ、ブレーキ機構が過剰に弛緩されないようにする。
【0032】
把手4の前側の内周壁面には、複数(例えば、2つ)の溝71が設けられている。これら溝71は駆動軸1の軸線に関して角度方向に等間隔を開けている(例えば、溝71が2つである場合には、180°の角度間隔が開けられている)。この溝71内には、把手4がブレーキ作用状態(ブレーキを効かせる状態。詳細は後述する)にあるときに、支持筒25の係止突起9が進入し、ブレーキ機構が弛緩されないようにする。
【0033】
従動部材19、爪車20、摩擦板21、爪片22、および、駆動部材2は、金属製のカバー29によって包囲されている。カバー29の後端部は、例えば、プレス加工によって屈曲せしめられて、断面U字状の支持環30とされている。また、駆動部材2は金属製の内側レバー部材31によっても包囲されている。内側レバー部材31の前端部も、例えば、プレス加工によって屈曲せしめられて、断面U字状の支持環32とされている。内側レバー部材31の支持環32はカバー29の支持環30を径方向内側から包み込むようにして支持環30に係合せしめられる。これにより、内側レバー部材31の支持環32はカバー29に対して軸線方向へは移動不能であるが、駆動軸1の軸線周りには回動可能となっている。
【0034】
内側レバー部材31の上方部分には、筒状のスペーサ33が嵌合されてカシメ付けによって固定されている。スペーサ33は雌ねじを備える。スペーサ33に螺合されるボルト35によって内側レバー部材31に外側レバー部材34が固定される。これら内側レバー部材31と外側レバー部材34とによって操作レバー36が構成される。
【0035】
カバー29の前端部はボルト(図示せず)によってフレーム13に固定される。操作レバー36には、該操作レバー36に対して回動可能に、枢軸38が取り付けられている。枢軸38には、切換爪金具37と切換用把手39とが取り付けられている。切換爪金具37は、その外周壁面に、巻上げ方向(後述するロードチェーン47を巻き上げる方向)へ切換歯車18を回転させる爪片(以下「巻上用爪片」と称す)と、巻下げ方向(後述するロードチェーン47を巻き下げる方向)へ切換歯車18を回転させる爪片(以下「巻下用爪片」と称す)と、巻上げ方向への位置を保持するための係合部と、巻下げ方向への位置を保持するための係合部と、中立位置を保持するための係合部(以下「中立保持用係合部」と称す)とが設けられている。これら爪片および係合部は、切換用把手39の操作位置に応じて、切換歯車18に係合する。
【0036】
操作レバー36内には、保持部材41が配置されている。保持部材41はばね40によって切換爪金具37に向かって付勢され、切換爪金具37に係合せしめられる。切換用把手39には、該切換用把手39と一体的に、複数の係止片42が設けられている。これら係止片42は枢軸38の軸線周りで角度方向に所定の間隔を開けて設けられており、当該牽引装置の誤作動を防止する働きをする。把手4が中立状態にあるときに、把手4をブレーキ作用方向へと所定角度回動させた状態で、把手4を前方へと進め、把手4の溝71内に支持筒25の係止突起9を進入させると、把手4の溝71と支持筒25の係止突起9との相互作用によって、把手4が捻りばね6の付勢力によってもブレーキ弛緩方向へは回動されなくなる。すなわち、把手4がブレーキ作用状態となる。
【0037】
ここで、切換爪金具37の巻上用爪片または巻下用爪片を切換歯車18に係合させると、切換用把手39の係止片42が把手4のフランジ28の後端面に近接して配置されることになる。これにより、把手4をこの位置から後方へ移動させることができなくなる。一方、切換爪金具37の中立保持用係合部を切換歯車18に係合させると、切換用把手39の係止片42が把手4のフランジ28の後端面に近接した位置から退避せしめられる。これにより、把手4をこの位置から後方へ移動させることができるようになる。
【0038】
ギアボックス15の後端には、該ギアボックス15の後端の開口を塞ぐように、フレーム44が取り付けられている。また、牽引装置は駆動軸1に対して平行に配置された従動軸43を具備する。従動軸43は駆動軸1の下側に配置されている。従動軸43の比較的前側の中間部は軸受45を介してフレーム44に支持されている。一方、従動軸43の後端部は軸受46を介してフレーム13に支持されている。フレーム13とフレーム44との間の従動軸43の部分には、該従動軸43と一体的に、ロードシーブ48が設けられている。ロードシーブ48には、ロードチェーン47が巻き掛けられる。従動軸43の前端部には、比較的径の大きい従動歯車49が取り付けられている。従動歯車49はギアボックス15内に配置されている。駆動軸1の前端部には、ピニオン50が設けられている。ピニオン50もギアボックス15内に配置されている。これら従動歯車49とピニオン50とは互いに噛合する。
【0039】
フレーム13とフレーム44との間には、支軸53が配置されている。支軸53には、フック支持金具52が取り付けられる。フック支持金具52には、上フック51が取り付けられる。
【0040】
次に、図示した牽引装置の動作について説明する。始めに、ブレーキ作用状態にある牽引装置の動作について説明する。図3に示した状態がブレーキ作用状態である。すなわち、ブレーキ作用状態では、把手4が駆動軸1に対して前方に移動せしめられて、支持筒25の係止部材9が把手4の溝71内に入り込んでいる。この状態では、捻りばね6によってディスク部材62がブレーキ作用方向に付勢されているので、駆動部材2がブレーキ作用方向へ回動せしめられ、駆動部材2が軸線方向に沿って前方(摩擦板21へ向かう方向)へ移動せしめられ、駆動部材2が移動可能な範囲(上述した所定範囲)の限界に達すると、ブレーキ作用状態となる。
【0041】
ここで、巻上用爪を切換歯車18に係合させて、操作レバー36を揺動する(枢動を繰り返して往復動させる)ように操作すると、操作レバー36が所定の方向へ枢動されたときに、操作レバー36からの力が切換歯車18および駆動部材2を介して駆動力として駆動軸1に伝達され、その結果、ロードチェーン47が巻き上げられる。すなわち、切換歯車18は駆動軸1に伝達されてロードチェーン47の牽引力とされる駆動力を入力可能な部材であると言える。そして、ロードチェーン47の巻上中には、ロードチェーン47にはそれを巻き下げる方向(巻上方向とは逆の方向)へ負荷がかかっているが、ブレーキ機構の爪車20が爪片22に係合しており且つブレーキが効いていることから、駆動軸1が巻下方向へ回動することが防止され、その結果、ロードチェーン47が巻き下げられることが防止されている。したがって、操作レバー36が上記所定の方向とは逆の方向に枢動されるときに、ロードチェーン47が巻き下がってしまうことが防止される。
【0042】
一方、巻下用爪を切換歯車18に係合させて、操作レバー36を揺動する(枢動を繰り返して往復動させる)ように操作すると、操作レバー36が上記所定の方向とは逆方向へ枢動されたときに、駆動部材2が摩擦板21から所定距離だけ離れるように回動せしめられる。このとき、一時的に、ブレーキ弛緩状態(ブレーキ非作用状態)となる。したがって、駆動部材2が再び摩擦板21に当接するまで、駆動軸1が巻下方向へと回動可能となる。すなわち、駆動部材2が再び摩擦板21に当接するまで、ロードチェーン47が巻き下げられる。駆動部材2が再び摩擦板21に当接すれば、ブレーキ作用状態となるので、このときには、それ以上、ロードチェーン47が巻き下げられることが防止される。
【0043】
次に、ブレーキ作用状態からブレーキ弛緩状態(すなわち、遊転状態)への切換動作について説明する。図3に示した状態がブレーキ作用状態であり、図4に示した状態がブレーキ弛緩状態である。ブレーキ作用状態をブレーキ弛緩状態に切り換えるためには、把手4の溝71内から支持筒25の係止部材9が抜けるまで、把手4を駆動軸1に対して後方に移動させる。すると、捻りばね6の付勢力によって、把手4がディスク部材62に対して回動せしめられる。
【0044】
ここで、ブレーキ作用状態にあるときには、把手4の係合部8とディスク部材62の係止部7との関係は、図5に示したようになっている。すなわち、把手4の係合部8はディスク部材62の係止部7から離れており、ディスク部材62の係止部7には何ら作用していない。ところが、上述したように、捻りばね6の付勢力によって、把手4がディスク部材62に対して回動せしめられると、把手4の回動に伴って、把手4の係合部8が図5において反時計回りに移動し、図6に示したように、ディスク部材62の係止部7に当接する。これにより、ディスク部材62(したがって、駆動部材2)がブレーキ弛緩方向へと回動せしめられ、駆動部材2が摩擦板21から離れるように移動せしめられ、ブレーキ弛緩状態となる。この状態では、ブレーキが効いていないので、ロードチェーン47に加えられる力によって、ロードチェーン47が巻上方向にも巻下方向にも自由に動かされる。
【0045】
なお、ブレーキ作用状態では、把手4の係止部12と支持筒25の係止突起9との関係は、図7に示したような関係となっている。図7では、支持筒25の係止突起9は把手4の係止部12に隣接して位置し、把手4の係止部12に当接しているようにも見えるが、支持筒25の係止突起9は把手4の溝71内に入り込んでおり、把手4の係止部12との作用関係はない。ここで、ブレーキ作用状態からブレーキ弛緩状態へと切り換えるために、把手4が軸線方向に移動せしめられ、支持筒25の係止突起9が把手4の溝71から抜け出て、把手4が捻りばね6の付勢力によって回動せしめられると、把手4の係止部12は、図7において反時計回りに移動する。
【0046】
そして、図8に示したように、把手4の係止部12が支持筒25の係止突起9に近づいたところで、把手4の係合部8がディスク部材62の係止部7に当接する(図6参照)。このとき、把手4は捻りばね6の付勢力によってさらに回動可能である。把手4がさらに回動すると、ディスク部材62(したがって、駆動部材2)が回動せしめられるが、図9に示したように、把手4の係止部12が支持筒25の係止突起9に当接することによって、把手4の回動は制止される。すなわち、ディスク部材62(したがって、駆動部材2)の回動は、把手4の係止部12が支持筒25の係止突起9に当接するまで行われることになる。
【0047】
ところで、上述したように、把手4を中立状態にしたときに、ブレーキ機構が弛緩状態になるようにするためには、少なくとも、捻りばね6によって回動せしめられる把手4によって、駆動部材2がブレーキ弛緩方向に回動せしめられなければならない。上述した実施形態では、捻りばね6によって把手4が回動せしめられたときに、把手4の係合部8がディスク部材62の係合部7に係合してディスク部材62をブレーキ弛緩方向に回動し、その結果、駆動部材2がブレーキ弛緩方向に回動せしめられるようになっている。
【0048】
ところが、捻りばね6によって回動せしめられる把手4によって、駆動部材2をブレーキ弛緩方向に回動せしめるということだけを考えれば、上述した実施形態において、例えば、把手4の係合部8を調整ナット66、皿ばね65、切換歯車18、または、摩擦板61a、61bに係合させて調整ナット66、皿ばね65、切換歯車18、または、摩擦板61a、61bをブレーキ弛緩方向に回動し、その結果、駆動部材2をブレーキ弛緩方向に回動させるようにしてもよさそうである。
【0049】
しかしながら、例えば、把手4の係合部8を摩擦板61a、61bに係合させるようにした場合、摩擦板61a、61bはその強度がそれほど高くないので駆動部材2に回動不能には固定されていないので、把手4の係合部8によって摩擦板61a、61bがブレーキ弛緩方向に回動されたとしても、駆動部材2がブレーキ弛緩方向に回動されるとは限らないし、そもそも、摩擦板61a、61bが損傷する可能性もある。
【0050】
また、把手4の係合部8を切換歯車18に係合させるようにした場合、切換歯車18はその機能上、駆動部材2に回動不能には固定されていないので、把手4の係合部8によって切換歯車18がブレーキ弛緩方向に回動されたとしても、駆動部材2がブレーキ弛緩方向に回動されるとは限らない。また、把手4の係合部8を皿ばね65に係合させるようにした場合、皿ばね65は駆動部材2に回動不能には固定されていないので、把手4の係合部8によって皿ばね65がブレーキ弛緩方向に回動されたとしても、駆動部材2がブレーキ弛緩方向に回動されるとは限らない。
【0051】
また、把手4の係合部8を調整ナット66に係合させるようにした場合、調整ナット66は駆動部材2に螺合せしめられているので、把手4の係合部8によって調整ナット66がブレーキ弛緩方向に回動されたときに、調整ナット66が緩んだり、あるいは、締まったりしてしまう。上述したように、本実施形態では、調整ナット66を緩めたり、あるいは、締めたりする程度を調整することによって、切換歯車18と摩擦板61a、61bとの間の摩擦抵抗の値を調整することができる。したがって、把手4の係合部8によって調整ナット66が緩められたり、あるいは、締められたりすると、切換歯車18と摩擦板61a、61bとの間の摩擦抵抗の値が初期の設定値からずれてしまう。
【0052】
ところが、本実施形態のように、把手4の係合部8をディスク部材62(の係合部7)に係合させるようにすれば、確実に、駆動部材2をブレーキ弛緩方向へ回動させることができ、しかも、切換歯車18と摩擦板61a、61bとの間の摩擦抵抗の値を初期の設定値からずらしてしまうこともない。
【0053】
なお、駆動軸1は全体として同様の機能を果たすのであれば別の構成でもよいので、より一般的に表現すると、この構成要素は物体(上述した実施形態では、ロードチェーン47に相当するが、別のものでもよい)を牽引するための牽引力を提供するための駆動軸であると言える。
【0054】
また、主に駆動部材2とディスク部材62とからなる構成要素は全体として同様の機能を果たすのであれば別の構成でもよく、例えば、この構成要素が1つの部材から構成されていてもよく、また、ディスク部材62がなくても、把手4によって駆動部材2をブレーキ弛緩方向へ直接回動させるように構成されていてもよいので、より一般的に表現すると、この構成要素は駆動軸の軸線周りで回動可能な部材(以下「第1の部材」と称す)であると言える。
【0055】
また、主に捻りばね6と把手4とからなる構成要素は全体として同様の機能を果たすのであれば別の構成でもよいので、より一般的に表現すると、この構成要素は上記第1の部材を予め定められた方向(上述した実施形態では、ブレーキ弛緩方向に相当するが、所定の要求を達成するために回動させる必要がある方向であればよい)へ回動させるための回動手段であると言える。
【0056】
また、切換歯車18は全体として同様の機能を果たすのであれば別の構成でもよいので、より一般的に表現すると、この構成要素は駆動軸の軸線周りで回動可能な部材(以下「第2の部材」と称す)であると言える。
【0057】
また、調整ナット66と皿ばね65からなる構成要素は全体として同様の機能を果たすのであれば別の構成でもよいので、より一般的に表現すると、この構成要素は上記第2の部材を上記第1の部材に押し付けるための押付手段であると言える。
【0058】
また、より一般的に表現すると、上述した実施形態では、上記押付手段により上記第2の部材を上記第1の部材に押し付けることによって押付手段と第2の部材と第1の部材との間に発生する摩擦抵抗によってこれら押付手段と第2の部材と第1の部材とが一体化せしめられ、回動手段が第1の部材を直接回動させると言える。
【0059】
また、皿ばね65は全体として同様の機能を果たすのであれば別の構成でもよいので、より一般的に表現すると、この構成要素は弾性体であると言える。
【0060】
なお、上述したように、軸線方向に対して略垂直な端面をそれぞれ有する2つの部材の軸線方向の端部同士を軸線方向に重ね合わせつつこれら部材の上記略垂直な端面同士を当接させるといった考え方は、図11に示したようなタイプの牽引装置にも適用可能である。すなわち、図11に示した実施形態では、図1〜図10を参照して説明した実施形態における摩擦板がなく、駆動部材2と切換歯車18とディスク部材62とが一体となっているが、こうしたタイプの牽引装置にも上述した考え方は適用可能である。なお、図11にて用いた参照符号は図1〜図9にて同じ参照符号にて示されている部材と同様な部材を示している。
【0061】
【発明の効果】
本発明によれば、2つの部材の軸線方向の端部同士が軸線方向に重なりつつこれら部材の略垂直な端面同士が当接せしめられるので、これら部材の所定の機能を損なうことなく牽引装置の長さを短くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の牽引装置の断面図であり、ここでは、牽引装置はブレーキ作用状態にある。
【図2】図1の矢印Aの方向から見たときの係止部材および把手の平面図である。
【図3】図1に示した牽引装置の一部の断面図であり、ここでは、牽引装置はブレーキ作用状態にある。
【図4】図3と同様の図であるが、ここでは、牽引装置はブレーキ弛緩状態にある。
【図5】図1の矢印Aの方向から見たときの把手の係止部とディスク部材の係止部との関係を示す平面図であり、把手の係止部とディスク部材の係止部との関係がここで示した関係にあるときには、牽引装置はブレーキ作用状態にある。
【図6】図6と同様の平面図であるが、把手の係止部とディスク部材の係止部との関係がここで示した関係にあるときには、牽引装置はブレーキ弛緩状態になり始めた状態にある。
【図7】図1の矢印Aの方向から見たときの把手の係止部と支持筒の係止突起との関係を示す平面図であり、把手の係止部と支持筒の係止突起との関係がここで示した関係にあるときには、牽引装置はブレーキ作用状態にあり、図5に示した状態に相当する。
【図8】図7と同様の平面図であるが、把手の係止部と支持筒の係止突起との関係がここで示した関係にあるときには、牽引装置はブレーキ弛緩状態になり始めた状態にあり、図6に示した状態に相当する。
【図9】図7と同様の平面図であるが、把手の係止部と支持筒の係止突起との関係がここで示した関係にあるときには、牽引装置はブレーキ弛緩状態であってブレーキの弛緩が完了した状態にある。
【図10】支持筒と把手との当接形態に関する別の実施形態を示す側面図である。
【図11】支持筒と把手との当接形態に関する上記実施形態を適用可能な牽引装置の実施形態の断面図である。
【符号の説明】
1…駆動軸
2…駆動部材
3…係止部材
4…把手
5,6…捻りばね
7,8…係合部
9…係止突起
12…係止部
18…切換歯車
20…爪車
21、61a、61b…摩擦板
36…操作レバー
37…切換爪金具
47…ロードチェーン
62…ディスク部材
65…皿ばね
66…調整ナット
【発明の属する技術分野】
本発明は牽引装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
牽引装置(特に、レバー式の小型巻上兼牽引装置)が特許文献1に記載されている。特許文献1に記載されているタイプの牽引装置では、複数の部材が駆動軸に嵌合せしめられる形で駆動軸上に配置されている。これら部材の多くは互いに対する位置決めの目的で駆動軸の軸線方向(以下、単に「軸線方向」と称す)の端面同士が当接せしめられている。したがって、軸線方向における牽引装置の長さ(以下、単に「牽引装置の長さ」と称す)はこれら部材の個々の長さが長いほど長くなる。
【0003】
【特許文献1】
特公昭63−3837号公報
【特許文献2】
特公平4−57591号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、特許文献1に記載されているタイプの牽引装置では、牽引装置の長さをできる限り短くして牽引装置の小型化を図ろうとする動きがある。したがって、牽引装置を小型化するという観点では、上述した部材の個々の長さはできる限り短いほうが好ましいが、各部品はその機能上、或る一定の長さを必要とすることがあるので、各部品の長さを短くするにも限界がある。
【0005】
そこで、本発明の目的は、所定の機能を損なうことなく牽引装置の長さをできる限り短くすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、1番目の発明では、駆動軸を具備し、該駆動軸の軸線方向に沿って複数の部材が該駆動軸に嵌合されるようにして該駆動軸上に配置されている牽引装置において、上記軸線方向に対して略垂直な端面をそれぞれ有する2つの部材がこれら部材の上記軸線方向の端部同士が上記軸線方向に重なりつつこれら部材の上記略垂直な端面同士が当接するようにした。
2番目の発明では、1番目の発明において、上記部材の一方の端部が他方の部材の端部を包囲するようにしてこれら部材の上記軸線方向の端部同士が上記軸線方向に重なりつつこれら部材の上記略垂直な端面同士が当接するようにした。
3番目の発明では、2番目の発明において、上記一方の部材周りから上記他方の部材までコイルばねが延在し、該コイルばねが上記一方の部材周りから上記他方の部材に向かって狭まるようにテーパ状となっている。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。始めに、図1〜図3を参照すると、図1は本発明の1つの実施形態における牽引装置の断面図であり、図2は図1の矢印Aの方向から牽引装置を見たところを示す図であり、図3は図1に示した牽引装置の一部を拡大した断面図である。図示した牽引装置は、レバー式の小型巻上兼牽引装置である。
【0008】
駆動軸1は前後方向(図1において、左右方向。以下の説明において、「前」は図1において左を、「後」は図1において右を、「上」は図1において上を、「下」は図1において下を意味する)に延びており、その中間部に径の大きい部分(以下「大径部」と称す)60を有する。この大径部60が軸受14を介してフレーム13に支持される。また、駆動軸1の前端部は軸受16を介してギアボックス15に支持されている。
【0009】
フレーム13よりも後側の駆動軸1の部分に、雄ねじ17が設けられている。雄ねじ17には、駆動部材2が螺合される。駆動部材2は円盤状部分72と、この円盤状部分72から後方へと突出する円筒形のスリーブ部分67とを有する。駆動部材2のスリーブ部分67の内周壁には、雌ねじが設けられる。この雌ねじが上記駆動軸1の雄ねじ17に螺合せしめられる。駆動部材2は駆動軸1の軸線周りで回動せしめられることによって軸線方向に所定範囲(詳細は後述するが、駆動部材2が摩擦板21に当接して摩擦板21を爪車20に押し付ける位置から、把手4の係合部8による回動が完了する位置までの範囲)内で移動可能な部材である。
【0010】
また、駆動部材2はそのスリーブ部分67周りに嵌合させる形で切換歯車18を保持する。また、これら駆動部材2(詳細には、駆動部材2の本体部分)と切換歯車18との間には、スリーブ部分67周りに嵌合する形で摩擦板61aが配置されている。さらに、駆動部材2はスリーブ部分67周りに嵌合させる形でディスク部材62を保持する。これら切換歯車18とディスク部材62との間にも、スリーブ部分67周りに嵌合する形で摩擦板62bが配置されている。
【0011】
ディスク部材62はキー部分(詳細は、図5および図6参照)63を有し、このキー部分63は駆動部材2のスリーブ部分67に設けられたキー溝(詳細は、図5および図6参照)64内に嵌合せしめられる。これにより、ディスク部材62は駆動部材2に対して回動不能に保持されている。
【0012】
また、図示していないが、切換歯車18の内周壁には、ワンウェイクラッチ用の溝が設けられている。一方、これも図示していないが、駆動部材2のスリーブ部分67の外周壁には、ワンウェイクラッチ用の係り部材とコイルばねとを収容するための穴が設けられている。この係り部材は径方向外方へコイルばねの付勢力によって付勢されつつ上記穴内に収容される。駆動部材2のスリーブ部分67に切換歯車18が嵌合せしめられると、係り部材は上記ワンウェイクラッチ用の溝に係合する。これら上記ワンウェイクラッチ用の溝と上記係り部材とによってワンウェイクラッチが構成される。このワンウェイクラッチによれば、切換歯車18に巻上方向の力が加えられたときには切換歯車18が駆動部材2に対して回動可能であるが、切換歯車18に巻下方向の力が加えられたときは切換歯車18が駆動部材2に対して回動不能とされる。
【0013】
また、駆動部材2は、そのスリーブ部分67周りに嵌合させる形で、ディスク部材62に関して摩擦板61bとは反対側に皿ばね65を保持している。また、駆動部材2のスリーブ部分67の外周壁には、雄ねじが設けられている。駆動部材2は、そのスリーブ部分67の外周壁に設けられた雄ねじに螺合させる形で、皿ばね65に関してディスク部材62とは反対側に調整ナット66を保持している。調整ナット66を上記雄ねじ(駆動部材2のスリーブ部分67の外周壁に設けられた雄ねじ)上で回動させて皿ばね65に向かって移動させると、ディスク部材62が摩擦板61bを介して切換歯車18に押し付けられると共に、切換歯車18が摩擦板61aを介して駆動部材2に押し付けられる。
【0014】
ここで、上述したように、ディスク部材62は駆動部材2に対して回動不能に取り付けられていることから、切換歯車18と両摩擦板61a、61bとの間の摩擦抵抗を超える力が切換歯車18に加えられない限り、切換歯車18と両摩擦板61a、61bとの間の摩擦抵抗によって切換歯車18は駆動部材2に対して回動不能な状態が維持される。すなわち、この場合、切換歯車18を回動するように切換歯車18に加えられた力はそのまま駆動部材2を回動させる力として駆動部材2に伝達される。一方、切換歯車18と両摩擦板61a、61bとの間の摩擦抵抗を超える力が切換歯車18に加えられると、切換歯車18と摩擦板61a、61bとの間に滑りが生じ、切換歯車18に過剰な力が加えられることが防止される。
【0015】
そして、調整ナット66を皿ばね65に向かって左方向へ移動させる程度を調整することによって、切換歯車18と両摩擦板61a、61bとの間の摩擦抵抗の値を調整することができる。すなわち、調整ナット66を皿ばね65に締め付ける度合を調整することによって、切換歯車18に入力可能な駆動力の最大値を調整することができる。
【0016】
なお、駆動部材2のスリーブ部分67と駆動軸1との間には、環状の空間があり、この空間内には、支持筒25の軸線方向における位置を規定するためのスリーブ部材68が雄ねじ17の後方端部に当接に配置されている。
【0017】
フレーム13と駆動部材2との間の駆動軸1の部分には、従動部材19が配置されている。詳細には、フレーム13と駆動部材2との間の駆動軸1の部分には、スプラインが形成されている。一方、従動部材19の内周壁にも、スプラインが形成されている。駆動軸1のスプラインに従動部材19のスプラインが係合するように従動部材19が駆動軸1周りに嵌合する形で、従動部材19が駆動軸1に対して回動不能に駆動軸1上に配置されている。従動部材19の前端面は駆動軸1の大径部の後端面に当接している。
【0018】
従動部材19は円盤状部分73と、この円盤状部分73から後方へと突出する円筒形のスリーブ部分74とを有する。駆動部材2と従動部材19の円盤状部分73との間には、従動部材19のスリーブ部分74に嵌合する形で、爪車20と一対の摩擦板21とが配置されている。爪車20は、摩擦板21に挟まれる形で、従動部材19に対して回動可能に、これら摩擦板21間に配置されている。また、フレーム13の上方部分には、該フレーム13に対して枢動可能に、爪片22が取り付られている。爪片22は爪車20の外歯75に係合する。爪車20には、孔が設けられており、この孔には、軸受(例えば、含油焼結合金からなる軸受)24が嵌合されている。また、爪車20と摩擦板21とはブレーキ機構(詳細は後述する)を構成する。
【0019】
雄ねじ17よりも後側の駆動軸1の部分には、駆動軸1に対して回動不能に、支持筒25と係止部材3とが順次嵌合され、ナット26によって固定されている。支持筒25の外周壁面は円筒状をなしている。また、駆動部材2と係止部材3との間の支持筒25の部分には、該支持筒25に対して回動可能であって且つ駆動軸1の軸線方向(以下、単に「軸線方向」と称す)に移動可能に、把手4が嵌合されている。把手4は凹部27とフランジ28とを備える。
【0020】
係止部材3と把手4との間には、捻りばね(コイルばね)5が配設されている。捻りばね5の両端部は屈曲されており、これら端部のうちの一方は係止部材3に設けられたばね受部69に係止され、他方の端部は把手4に設けられたばね受部70に係止されている。捻りばね5は、ブレーキ機構を弛緩させるように駆動軸1に対して把手4を回動させる方向(以下「ブレーキ弛緩方向」と称す)へ、把手4を付勢する。
【0021】
ところで、軸線方向に沿った上述した部品または後述する部品の長さ(以下、単に「部品の長さ」と称す)は、各部品が果たすべき機能上の理由で一義的に決まるものである。そして、駆動軸1に嵌合されて端面同士を当接した形で駆動軸1上に配置される各部品の長さは、軸線方向に沿った牽引装置全体の長さ(以下、単に「牽引装置の全長」と称す)を決定する。ここで、牽引装置を小型化するために、牽引装置の全長をできるだけ短くしようとする動きがある。このように、牽引装置の全長を短くするためには、駆動軸1に嵌合される形で駆動軸1上に配置される各部品の長さをできるだけ短くすればよいが、上述したように、これら部品に求められている機能上の理由で、これら部品の長さを極端に短くすることはできず、しかも、一定の長さが必要である場合もある。
【0022】
ここで、本実施形態の把手4と支持筒25とを参照すると、把手4と支持筒25とは互いに当接しているが、把手4の最も前方に位置する端面と支持筒25の最も後方に位置する端面とが互いに当接しているわけではない。すなわち、本実施形態では、把手4の前端部4aが支持筒25の後端部25aに包囲されるように、把手4と支持筒25とは駆動軸1上に配置されている。そして、支持筒25の最も後方の端面が把手4の最も前方の端面よりも後方に位置する端面に当接している。
【0023】
これによれば、把手4の長さ及び支持筒25の長さを所望の長さに維持しつつも、把手4と支持筒25との組立体の長さを短くでき、したがって、牽引装置の全長も短くできる。
【0024】
なお、こうした考え方は、支持筒25と把手4との間の当接だけでなく、駆動軸1上に配置されて端面同士を当接させる必要がある部品間の当接にも適用可能である。したがって、こうした考え方を一般的に表現すると、軸線方向に対して略垂直な端面をそれぞれ有する2つの部材のうち一方の部材の上記軸線方向の端部が他方の部材の上記軸線方向の端部を包囲するようにしてこれら部材の上記軸線方向の端部同士を上記軸線方向に重ね合わせつつこれら部材の上記略垂直な端面同士を当接させるようにしたとも言える。
【0025】
また、支持筒25の後端部が把手4の前端部を包囲することによってこれら支持筒25の後端部と把手4の前端部とが軸線方向に重なり合うようにする以外にも、例えば、図10に示したように、支持筒25の後端部と把手4の前端部とが噛み合うような形状にこれら支持筒25の後端部と把手4の前端部とを構成し、これら支持筒25の後端部と把手4の前端部とを噛み合わせることによってこれら支持筒25の後端部と把手4の前端部とを上記軸線方向に重ね合わせつつこれら支持筒25および把手4の上記軸線方向の端面同士を当接させるようにしてもよい。したがって、こうした考え方を一般的に表現すれば、軸線方向に対して略垂直な端面をそれぞれ有する2つの部材それぞれの端部の形状を互いに相補形状とし、これら部材の相補形状の端部同士を噛み合わせることによってこれら部材の上記軸線方向の端部同士を上記軸線方向に重ね合わせつつこれら部材の上記略垂直な端面同士を当接させるようにしたとも言える。言い換えれば、軸線方向に対して略垂直な端面をそれぞれ有する2つの部材の軸線方向の端部同士を軸線方向に重ね合わせつつこれら部材の上記略垂直な端面同士を当接させるようにしたとも言える。
【0026】
ところで、上述したように、支持筒25の後端部が把手4の前端部を包囲するように構成されている場合、支持筒25の最も後方の端面と把手4の最も前方の端面とを互いに当接させた場合に比べて、支持筒25の径は大きくなる。この場合、支持筒25を捻りばね5内に収めるためには、支持筒25の径が大きくなった分だけ、捻りばね5の径を大きくしなければならない。ところが、本実施形態では、捻りばね5は径方向外方へ延びる端部において係止部材3に係止されているので、捻りばね5の径を大きくすると、係止部材3に係止できる捻りばね5の端部の長さが短くなり、係止部材3に対する捻りばね5の係止が不安定になる。
【0027】
そこで、本実施形態では、捻りばね5としてテーパ状の捻りばねを採用し、径の大きいほうの端部が前側に配置され且つ径の小さいほうの端部が後側に配置されるように、捻りばね5を把手4と係止部材3との間に配置している。すなわち、本実施形態の捻りばね5は支持筒25周りから係止部材3に向かって狭まるようにテーパ状となっている。これによれば、係止部材3に対する捻りばね5の係止を不安定にすることなく、径がより大きくなった支持筒25を捻りばね5内に収めることができる。
【0028】
ところで、ディスク部材62と把手4との間にも、捻りばね(コイルばね)6が配設されている。捻りばね6の両端部も屈曲されており、これら端部のうちの一方はディスク部材62に設けられた係止部(詳細は後述する)7に掛けられ、他方の端部は把手4に設けられた係止部(詳細は後述する)8に掛けられている。捻りばね6は、ブレーキ機構を締め付けるように把手4に対してディスク部材62を回動させる方向(以下「ブレーキ作用方向」と称す)へ、ディスク部材62を付勢する。また、捻りばね6は圧縮された状態で配設され、したがって、ディスク部材62から離れるように、把手4を付勢する。
【0029】
ディスク部材62の後端面には、そこから軸線方向に後方へと突出する複数(例えば、2つ)の係合部7が設けられている。これら係合部7は駆動軸1の軸線に関して角度方向に等角度間隔を開けている(例えば、係合部7が2つである場合には、180°の角度間隔が開けられている。詳細は、図5および図6参照)。また、把手4の前端面には、そこから軸線方向に前方へと突出する複数(例えば、この数は係合部7の数に等しい)の係合部8が設けられる。これら係合部8は駆動軸1の軸線に関して角度方向に等間隔を開けている(例えば、係合部8が2つである場合には、180°の角度間隔が開けられている。詳細は、図5および図6参照)。これら係合部7と係合部8とは、把手4が中立状態(ブレーキ機構を弛緩させる状態(いわゆる、遊転状態)。詳細は後述する)にあるときに、捻りばね6の付勢力によって互いに係合せしめられて、ブレーキ機構を弛緩する働きをする。
【0030】
把手4の前端面であって上記係合部8よりも径方向内側には、そこから軸線方向に前方へと突出する複数(例えば、2つ)の係止部12が設けられている。これら係止部12は駆動軸1の軸線に関して角度方向に等間隔を開けている(例えば、係止部12が2つである場合には、180°の角度間隔が開けられている。詳細は、図7〜図9参照)。
【0031】
支持筒25の外周壁面には、そこから径方向外方へ突出する複数(例えば、2つ)の係止突起9が設けられている。これら係止突起9は駆動軸1の軸線に関して角度方向に等間隔を開けている(例えば、係止突起9が2つである場合には、180°の角度間隔が開けられている。詳細は、図7〜図9参照)。係止突起9と上記係止部12とは、把手4が中立状態にあるときに、捻りばね6の付勢力によって互いに係合せしめられ、ブレーキ機構が過剰に弛緩されないようにする。
【0032】
把手4の前側の内周壁面には、複数(例えば、2つ)の溝71が設けられている。これら溝71は駆動軸1の軸線に関して角度方向に等間隔を開けている(例えば、溝71が2つである場合には、180°の角度間隔が開けられている)。この溝71内には、把手4がブレーキ作用状態(ブレーキを効かせる状態。詳細は後述する)にあるときに、支持筒25の係止突起9が進入し、ブレーキ機構が弛緩されないようにする。
【0033】
従動部材19、爪車20、摩擦板21、爪片22、および、駆動部材2は、金属製のカバー29によって包囲されている。カバー29の後端部は、例えば、プレス加工によって屈曲せしめられて、断面U字状の支持環30とされている。また、駆動部材2は金属製の内側レバー部材31によっても包囲されている。内側レバー部材31の前端部も、例えば、プレス加工によって屈曲せしめられて、断面U字状の支持環32とされている。内側レバー部材31の支持環32はカバー29の支持環30を径方向内側から包み込むようにして支持環30に係合せしめられる。これにより、内側レバー部材31の支持環32はカバー29に対して軸線方向へは移動不能であるが、駆動軸1の軸線周りには回動可能となっている。
【0034】
内側レバー部材31の上方部分には、筒状のスペーサ33が嵌合されてカシメ付けによって固定されている。スペーサ33は雌ねじを備える。スペーサ33に螺合されるボルト35によって内側レバー部材31に外側レバー部材34が固定される。これら内側レバー部材31と外側レバー部材34とによって操作レバー36が構成される。
【0035】
カバー29の前端部はボルト(図示せず)によってフレーム13に固定される。操作レバー36には、該操作レバー36に対して回動可能に、枢軸38が取り付けられている。枢軸38には、切換爪金具37と切換用把手39とが取り付けられている。切換爪金具37は、その外周壁面に、巻上げ方向(後述するロードチェーン47を巻き上げる方向)へ切換歯車18を回転させる爪片(以下「巻上用爪片」と称す)と、巻下げ方向(後述するロードチェーン47を巻き下げる方向)へ切換歯車18を回転させる爪片(以下「巻下用爪片」と称す)と、巻上げ方向への位置を保持するための係合部と、巻下げ方向への位置を保持するための係合部と、中立位置を保持するための係合部(以下「中立保持用係合部」と称す)とが設けられている。これら爪片および係合部は、切換用把手39の操作位置に応じて、切換歯車18に係合する。
【0036】
操作レバー36内には、保持部材41が配置されている。保持部材41はばね40によって切換爪金具37に向かって付勢され、切換爪金具37に係合せしめられる。切換用把手39には、該切換用把手39と一体的に、複数の係止片42が設けられている。これら係止片42は枢軸38の軸線周りで角度方向に所定の間隔を開けて設けられており、当該牽引装置の誤作動を防止する働きをする。把手4が中立状態にあるときに、把手4をブレーキ作用方向へと所定角度回動させた状態で、把手4を前方へと進め、把手4の溝71内に支持筒25の係止突起9を進入させると、把手4の溝71と支持筒25の係止突起9との相互作用によって、把手4が捻りばね6の付勢力によってもブレーキ弛緩方向へは回動されなくなる。すなわち、把手4がブレーキ作用状態となる。
【0037】
ここで、切換爪金具37の巻上用爪片または巻下用爪片を切換歯車18に係合させると、切換用把手39の係止片42が把手4のフランジ28の後端面に近接して配置されることになる。これにより、把手4をこの位置から後方へ移動させることができなくなる。一方、切換爪金具37の中立保持用係合部を切換歯車18に係合させると、切換用把手39の係止片42が把手4のフランジ28の後端面に近接した位置から退避せしめられる。これにより、把手4をこの位置から後方へ移動させることができるようになる。
【0038】
ギアボックス15の後端には、該ギアボックス15の後端の開口を塞ぐように、フレーム44が取り付けられている。また、牽引装置は駆動軸1に対して平行に配置された従動軸43を具備する。従動軸43は駆動軸1の下側に配置されている。従動軸43の比較的前側の中間部は軸受45を介してフレーム44に支持されている。一方、従動軸43の後端部は軸受46を介してフレーム13に支持されている。フレーム13とフレーム44との間の従動軸43の部分には、該従動軸43と一体的に、ロードシーブ48が設けられている。ロードシーブ48には、ロードチェーン47が巻き掛けられる。従動軸43の前端部には、比較的径の大きい従動歯車49が取り付けられている。従動歯車49はギアボックス15内に配置されている。駆動軸1の前端部には、ピニオン50が設けられている。ピニオン50もギアボックス15内に配置されている。これら従動歯車49とピニオン50とは互いに噛合する。
【0039】
フレーム13とフレーム44との間には、支軸53が配置されている。支軸53には、フック支持金具52が取り付けられる。フック支持金具52には、上フック51が取り付けられる。
【0040】
次に、図示した牽引装置の動作について説明する。始めに、ブレーキ作用状態にある牽引装置の動作について説明する。図3に示した状態がブレーキ作用状態である。すなわち、ブレーキ作用状態では、把手4が駆動軸1に対して前方に移動せしめられて、支持筒25の係止部材9が把手4の溝71内に入り込んでいる。この状態では、捻りばね6によってディスク部材62がブレーキ作用方向に付勢されているので、駆動部材2がブレーキ作用方向へ回動せしめられ、駆動部材2が軸線方向に沿って前方(摩擦板21へ向かう方向)へ移動せしめられ、駆動部材2が移動可能な範囲(上述した所定範囲)の限界に達すると、ブレーキ作用状態となる。
【0041】
ここで、巻上用爪を切換歯車18に係合させて、操作レバー36を揺動する(枢動を繰り返して往復動させる)ように操作すると、操作レバー36が所定の方向へ枢動されたときに、操作レバー36からの力が切換歯車18および駆動部材2を介して駆動力として駆動軸1に伝達され、その結果、ロードチェーン47が巻き上げられる。すなわち、切換歯車18は駆動軸1に伝達されてロードチェーン47の牽引力とされる駆動力を入力可能な部材であると言える。そして、ロードチェーン47の巻上中には、ロードチェーン47にはそれを巻き下げる方向(巻上方向とは逆の方向)へ負荷がかかっているが、ブレーキ機構の爪車20が爪片22に係合しており且つブレーキが効いていることから、駆動軸1が巻下方向へ回動することが防止され、その結果、ロードチェーン47が巻き下げられることが防止されている。したがって、操作レバー36が上記所定の方向とは逆の方向に枢動されるときに、ロードチェーン47が巻き下がってしまうことが防止される。
【0042】
一方、巻下用爪を切換歯車18に係合させて、操作レバー36を揺動する(枢動を繰り返して往復動させる)ように操作すると、操作レバー36が上記所定の方向とは逆方向へ枢動されたときに、駆動部材2が摩擦板21から所定距離だけ離れるように回動せしめられる。このとき、一時的に、ブレーキ弛緩状態(ブレーキ非作用状態)となる。したがって、駆動部材2が再び摩擦板21に当接するまで、駆動軸1が巻下方向へと回動可能となる。すなわち、駆動部材2が再び摩擦板21に当接するまで、ロードチェーン47が巻き下げられる。駆動部材2が再び摩擦板21に当接すれば、ブレーキ作用状態となるので、このときには、それ以上、ロードチェーン47が巻き下げられることが防止される。
【0043】
次に、ブレーキ作用状態からブレーキ弛緩状態(すなわち、遊転状態)への切換動作について説明する。図3に示した状態がブレーキ作用状態であり、図4に示した状態がブレーキ弛緩状態である。ブレーキ作用状態をブレーキ弛緩状態に切り換えるためには、把手4の溝71内から支持筒25の係止部材9が抜けるまで、把手4を駆動軸1に対して後方に移動させる。すると、捻りばね6の付勢力によって、把手4がディスク部材62に対して回動せしめられる。
【0044】
ここで、ブレーキ作用状態にあるときには、把手4の係合部8とディスク部材62の係止部7との関係は、図5に示したようになっている。すなわち、把手4の係合部8はディスク部材62の係止部7から離れており、ディスク部材62の係止部7には何ら作用していない。ところが、上述したように、捻りばね6の付勢力によって、把手4がディスク部材62に対して回動せしめられると、把手4の回動に伴って、把手4の係合部8が図5において反時計回りに移動し、図6に示したように、ディスク部材62の係止部7に当接する。これにより、ディスク部材62(したがって、駆動部材2)がブレーキ弛緩方向へと回動せしめられ、駆動部材2が摩擦板21から離れるように移動せしめられ、ブレーキ弛緩状態となる。この状態では、ブレーキが効いていないので、ロードチェーン47に加えられる力によって、ロードチェーン47が巻上方向にも巻下方向にも自由に動かされる。
【0045】
なお、ブレーキ作用状態では、把手4の係止部12と支持筒25の係止突起9との関係は、図7に示したような関係となっている。図7では、支持筒25の係止突起9は把手4の係止部12に隣接して位置し、把手4の係止部12に当接しているようにも見えるが、支持筒25の係止突起9は把手4の溝71内に入り込んでおり、把手4の係止部12との作用関係はない。ここで、ブレーキ作用状態からブレーキ弛緩状態へと切り換えるために、把手4が軸線方向に移動せしめられ、支持筒25の係止突起9が把手4の溝71から抜け出て、把手4が捻りばね6の付勢力によって回動せしめられると、把手4の係止部12は、図7において反時計回りに移動する。
【0046】
そして、図8に示したように、把手4の係止部12が支持筒25の係止突起9に近づいたところで、把手4の係合部8がディスク部材62の係止部7に当接する(図6参照)。このとき、把手4は捻りばね6の付勢力によってさらに回動可能である。把手4がさらに回動すると、ディスク部材62(したがって、駆動部材2)が回動せしめられるが、図9に示したように、把手4の係止部12が支持筒25の係止突起9に当接することによって、把手4の回動は制止される。すなわち、ディスク部材62(したがって、駆動部材2)の回動は、把手4の係止部12が支持筒25の係止突起9に当接するまで行われることになる。
【0047】
ところで、上述したように、把手4を中立状態にしたときに、ブレーキ機構が弛緩状態になるようにするためには、少なくとも、捻りばね6によって回動せしめられる把手4によって、駆動部材2がブレーキ弛緩方向に回動せしめられなければならない。上述した実施形態では、捻りばね6によって把手4が回動せしめられたときに、把手4の係合部8がディスク部材62の係合部7に係合してディスク部材62をブレーキ弛緩方向に回動し、その結果、駆動部材2がブレーキ弛緩方向に回動せしめられるようになっている。
【0048】
ところが、捻りばね6によって回動せしめられる把手4によって、駆動部材2をブレーキ弛緩方向に回動せしめるということだけを考えれば、上述した実施形態において、例えば、把手4の係合部8を調整ナット66、皿ばね65、切換歯車18、または、摩擦板61a、61bに係合させて調整ナット66、皿ばね65、切換歯車18、または、摩擦板61a、61bをブレーキ弛緩方向に回動し、その結果、駆動部材2をブレーキ弛緩方向に回動させるようにしてもよさそうである。
【0049】
しかしながら、例えば、把手4の係合部8を摩擦板61a、61bに係合させるようにした場合、摩擦板61a、61bはその強度がそれほど高くないので駆動部材2に回動不能には固定されていないので、把手4の係合部8によって摩擦板61a、61bがブレーキ弛緩方向に回動されたとしても、駆動部材2がブレーキ弛緩方向に回動されるとは限らないし、そもそも、摩擦板61a、61bが損傷する可能性もある。
【0050】
また、把手4の係合部8を切換歯車18に係合させるようにした場合、切換歯車18はその機能上、駆動部材2に回動不能には固定されていないので、把手4の係合部8によって切換歯車18がブレーキ弛緩方向に回動されたとしても、駆動部材2がブレーキ弛緩方向に回動されるとは限らない。また、把手4の係合部8を皿ばね65に係合させるようにした場合、皿ばね65は駆動部材2に回動不能には固定されていないので、把手4の係合部8によって皿ばね65がブレーキ弛緩方向に回動されたとしても、駆動部材2がブレーキ弛緩方向に回動されるとは限らない。
【0051】
また、把手4の係合部8を調整ナット66に係合させるようにした場合、調整ナット66は駆動部材2に螺合せしめられているので、把手4の係合部8によって調整ナット66がブレーキ弛緩方向に回動されたときに、調整ナット66が緩んだり、あるいは、締まったりしてしまう。上述したように、本実施形態では、調整ナット66を緩めたり、あるいは、締めたりする程度を調整することによって、切換歯車18と摩擦板61a、61bとの間の摩擦抵抗の値を調整することができる。したがって、把手4の係合部8によって調整ナット66が緩められたり、あるいは、締められたりすると、切換歯車18と摩擦板61a、61bとの間の摩擦抵抗の値が初期の設定値からずれてしまう。
【0052】
ところが、本実施形態のように、把手4の係合部8をディスク部材62(の係合部7)に係合させるようにすれば、確実に、駆動部材2をブレーキ弛緩方向へ回動させることができ、しかも、切換歯車18と摩擦板61a、61bとの間の摩擦抵抗の値を初期の設定値からずらしてしまうこともない。
【0053】
なお、駆動軸1は全体として同様の機能を果たすのであれば別の構成でもよいので、より一般的に表現すると、この構成要素は物体(上述した実施形態では、ロードチェーン47に相当するが、別のものでもよい)を牽引するための牽引力を提供するための駆動軸であると言える。
【0054】
また、主に駆動部材2とディスク部材62とからなる構成要素は全体として同様の機能を果たすのであれば別の構成でもよく、例えば、この構成要素が1つの部材から構成されていてもよく、また、ディスク部材62がなくても、把手4によって駆動部材2をブレーキ弛緩方向へ直接回動させるように構成されていてもよいので、より一般的に表現すると、この構成要素は駆動軸の軸線周りで回動可能な部材(以下「第1の部材」と称す)であると言える。
【0055】
また、主に捻りばね6と把手4とからなる構成要素は全体として同様の機能を果たすのであれば別の構成でもよいので、より一般的に表現すると、この構成要素は上記第1の部材を予め定められた方向(上述した実施形態では、ブレーキ弛緩方向に相当するが、所定の要求を達成するために回動させる必要がある方向であればよい)へ回動させるための回動手段であると言える。
【0056】
また、切換歯車18は全体として同様の機能を果たすのであれば別の構成でもよいので、より一般的に表現すると、この構成要素は駆動軸の軸線周りで回動可能な部材(以下「第2の部材」と称す)であると言える。
【0057】
また、調整ナット66と皿ばね65からなる構成要素は全体として同様の機能を果たすのであれば別の構成でもよいので、より一般的に表現すると、この構成要素は上記第2の部材を上記第1の部材に押し付けるための押付手段であると言える。
【0058】
また、より一般的に表現すると、上述した実施形態では、上記押付手段により上記第2の部材を上記第1の部材に押し付けることによって押付手段と第2の部材と第1の部材との間に発生する摩擦抵抗によってこれら押付手段と第2の部材と第1の部材とが一体化せしめられ、回動手段が第1の部材を直接回動させると言える。
【0059】
また、皿ばね65は全体として同様の機能を果たすのであれば別の構成でもよいので、より一般的に表現すると、この構成要素は弾性体であると言える。
【0060】
なお、上述したように、軸線方向に対して略垂直な端面をそれぞれ有する2つの部材の軸線方向の端部同士を軸線方向に重ね合わせつつこれら部材の上記略垂直な端面同士を当接させるといった考え方は、図11に示したようなタイプの牽引装置にも適用可能である。すなわち、図11に示した実施形態では、図1〜図10を参照して説明した実施形態における摩擦板がなく、駆動部材2と切換歯車18とディスク部材62とが一体となっているが、こうしたタイプの牽引装置にも上述した考え方は適用可能である。なお、図11にて用いた参照符号は図1〜図9にて同じ参照符号にて示されている部材と同様な部材を示している。
【0061】
【発明の効果】
本発明によれば、2つの部材の軸線方向の端部同士が軸線方向に重なりつつこれら部材の略垂直な端面同士が当接せしめられるので、これら部材の所定の機能を損なうことなく牽引装置の長さを短くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の牽引装置の断面図であり、ここでは、牽引装置はブレーキ作用状態にある。
【図2】図1の矢印Aの方向から見たときの係止部材および把手の平面図である。
【図3】図1に示した牽引装置の一部の断面図であり、ここでは、牽引装置はブレーキ作用状態にある。
【図4】図3と同様の図であるが、ここでは、牽引装置はブレーキ弛緩状態にある。
【図5】図1の矢印Aの方向から見たときの把手の係止部とディスク部材の係止部との関係を示す平面図であり、把手の係止部とディスク部材の係止部との関係がここで示した関係にあるときには、牽引装置はブレーキ作用状態にある。
【図6】図6と同様の平面図であるが、把手の係止部とディスク部材の係止部との関係がここで示した関係にあるときには、牽引装置はブレーキ弛緩状態になり始めた状態にある。
【図7】図1の矢印Aの方向から見たときの把手の係止部と支持筒の係止突起との関係を示す平面図であり、把手の係止部と支持筒の係止突起との関係がここで示した関係にあるときには、牽引装置はブレーキ作用状態にあり、図5に示した状態に相当する。
【図8】図7と同様の平面図であるが、把手の係止部と支持筒の係止突起との関係がここで示した関係にあるときには、牽引装置はブレーキ弛緩状態になり始めた状態にあり、図6に示した状態に相当する。
【図9】図7と同様の平面図であるが、把手の係止部と支持筒の係止突起との関係がここで示した関係にあるときには、牽引装置はブレーキ弛緩状態であってブレーキの弛緩が完了した状態にある。
【図10】支持筒と把手との当接形態に関する別の実施形態を示す側面図である。
【図11】支持筒と把手との当接形態に関する上記実施形態を適用可能な牽引装置の実施形態の断面図である。
【符号の説明】
1…駆動軸
2…駆動部材
3…係止部材
4…把手
5,6…捻りばね
7,8…係合部
9…係止突起
12…係止部
18…切換歯車
20…爪車
21、61a、61b…摩擦板
36…操作レバー
37…切換爪金具
47…ロードチェーン
62…ディスク部材
65…皿ばね
66…調整ナット
Claims (3)
- 駆動軸を具備し、該駆動軸の軸線方向に沿って複数の部材が該駆動軸に嵌合されるようにして該駆動軸上に配置されている牽引装置において、上記軸線方向に対して略垂直な端面をそれぞれ有する2つの部材がこれら部材の上記軸線方向の端部同士が上記軸線方向に重なりつつこれら部材の上記略垂直な端面同士が当接するようにしたことを特徴とする牽引装置。
- 上記部材の一方の端部が他方の部材の端部を包囲するようにしてこれら部材の上記軸線方向の端部同士が上記軸線方向に重なりつつこれら部材の上記略垂直な端面同士が当接するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の牽引装置。
- 上記一方の部材周りから上記他方の部材までコイルばねが延在し、該コイルばねが上記一方の部材周りから上記他方の部材に向かって狭まるようにテーパ状となっていることを特徴とする請求項2に記載の牽引装置。
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