JP2004298709A - 集塵機能を有する触媒担持用酸化物系セラミックスハニカム構造体及びその製造方法 - Google Patents

集塵機能を有する触媒担持用酸化物系セラミックスハニカム構造体及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】集塵機能を有する触媒担持用酸化物系セラミックスハニカム構造体及びその製造方法を提供する。
【解決手段】気流に含まれるダストあるいは粒状物質を効果的に除去する集塵機能を有する触媒担持用酸化物系セラミックスハニカム構造体であって、ハニカムの内壁に空孔率が50%以上となる針状結晶を層状にコーティングしたことを特徴とする、ハニカム体に流入する気体に存在する0.1から10ミクロンのダストや粒状物質を捕捉する機能を有するハニカム構造体及びその製造方法。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、NOx 除去に用いる自動車用三元触媒、ガスタービン用燃焼触媒、高温ガス浄化触媒のような700℃を超える高温・高速気流に晒される部位に用いるハニカム触媒に関するものであり、更に詳しくは、ハニカムを通過する気流に含まれるダストや粒状物質をハニカム体内部で効果的に除去する新機能を有するハニカム構造体であって、ハニカム薄壁から直接同じ組成の酸化物針状結晶を成長させてポーラス層をハニカム中に形成させることで、ダストや粒状物質を効果的に除去する新しい集塵機能を付加した触媒担持用ハニカム構造体及びその製造方法に関するものである。
【0002】
本発明は、50%以上の空隙率を有し、その細孔径が0.1から10ミクロンとなる針状の酸化物層をハニカム薄壁に施すことにより、気流に含まれる0.1から10ミクロンのダストや粒状物質をハニカム内部で捕捉することにより粒状物質のハニカム壁への付着を防止し、担持させた触媒機能を長時間使用によっても低下させない、新しい機能を有する触媒担持用酸化物系ハニカム構造体を提供するものとして有用である。また、同構造を有するコーディエライト針状結晶層をハニカム内部にコートした新規な触媒担持用コーディエライトハニカム構造体を提供するものとして有用である。
【0003】
【従来の技術】
一般に、触媒担持用の酸化物系ハニカム構造体は、自動車の三元触媒や燃焼触媒などの高温で長時間晒されるような部位ですでに実用化が果たされており、また、その開発が進められている。特に、コーディエライトは、融点が1400℃程度と高く、熱膨張係数が極端に小さく、耐熱衝撃性に優れていることから、自動車の三元触媒やガスタービン用の燃焼触媒、あるいは高温ガス浄化触媒用など、700℃を超える高温部における触媒の担体としてそのハニカム構造体が用いられている。自動車やガスタービンの排ガスなどの燃焼機関から排出される排ガスには、未燃焼燃料などのサブミクロンから数ミクロン程度のダストや粒状物質が微量に含まれており、これらの物質が排出されることにより公害を誘起するのみならず、ハニカム触媒を使用する場合においては、ハニカム壁細孔の目詰まりも引き起こす。ハニカム壁にこれらの物質が付着した場合、ハニカムの目詰まりとともに、担持させた触媒物質が被覆されることによる触媒機能低下などの問題を引き起こす。
【0004】
一般的な集塵装置は、集塵効率を向上させるために、ハニカム体を有しているが、触媒担持用のハニカム構造体は、一般的に、触媒の担持を高効率で達成させるために、薄壁で構成され、その薄壁は50%程度の気孔率を有することから、上記集塵装置用のハニカム体と触媒担持用ハニカム構造体とは区別されるものである。触媒担持用ハニカム構造体は、細孔を気流が通過する仕組みとなっており、その細孔が気流に含まれるダストや粒状物質で覆われると、細孔の目詰まりによるハニカム体を通過する気体流量の低下及び触媒が被覆されることによる触媒機能低下を誘起し、問題となる。
【0005】
ハニカム体へ流入する気流から粒子状物質を除去する技術としては、先行技術文献に記載されているように、ハニカム体を気流が通過する前に集塵機を用いて粒状物質を除去する方法が提案されている(特許文献1参照)。また、多孔質のハニカム体を触媒担体用としてではなく集塵用として使用する技術としては、先行技術文献に記載されているように、10から50ミクロン程度のダストあるいは粒状物質を除去するハニカム体が提案されている(特許文献2参照)。
【0006】
上記先行技術文献に記載されているようなダストあるいは粒状物質の除去方法は種々提案されているものの、触媒を担持したハニカム体自身により触媒機能を低下させることなく効果的にダストあるいは粒状物質を除去するような機能を持つ触媒担持用ハニカム構造体は、現在のところ提案されていない。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−221025号公報
【特許文献2】
特開2001−79321号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
このような状況の中で、本発明者らは、上記従来技術に鑑みて、上記従来技術における諸問題を抜本的に解決することを可能とする、触媒担持用酸化物系ハニカム構造体であって、集塵機能を有する触媒担持用酸化物ハニカム構造体とその製造法を開発することを目標として鋭意研究を積み重ねた結果、ハニカム構造体と同じ組成の酸化物針状結晶をハニカム薄壁に塗布し、焼成して一体化させると共に、薄壁と一体化した層の気孔率を50%以上とすることにより所期の目的を達成し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、実際に触媒が担持されるハニカム体薄壁に粒状物質などが付着する前に効果的に粒状物質などを捕捉するコーティング層を有する触媒担持用酸化物系ハニカム構造体を提供することを目的とするものである。
【0009】
また、本発明は、触媒種を担持させたハニカム構造体が高温で長時間使用においても粒状物質などのハニカム薄壁への付着に起因する目詰まりや触媒機能低下などの不具合を効果的に防止する新しい機能を有する、触媒担持用酸化物系ハニカム構造体を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明は、以下の技術的手段から構成される。
(1)気流に含まれるダストあるいは粒状物質を効果的に除去する集塵機能を有する触媒担持用酸化物系セラミックスハニカム構造体であって、ハニカムの内壁に空孔率が50%以上となる針状結晶を層状にコーティングしたことを特徴とする、ハニカム体に流入する気体に存在する0.1から10ミクロンのダストや粒状物質を捕捉する機能を有するハニカム構造体。
(2)コーディエライトハニカムの内壁に針状のコーディエライトを壁面より成長させ、空孔率が50%以上となる針状結晶の層を形成させた前記(1)記載のハニカム構造体。
(3)壁面より成長させる針状結晶層の空孔率が50%以上であり、針状結晶間にできる空孔のサイズを0.1〜10ミクロンに制御した構造を有する前記(2)記載のハニカム構造体。
(4)針状結晶の生成を促進する添加材を含む針状結晶の原料粉末のスラリーに、ハニカムを含浸させた後、加熱処理することにより、ハニカムの内壁に空孔率が50%以上の針状結晶を層状にコーティングすることを特徴とする酸化物系セラミックスハニカム構造体の製造方法。
(5)MgO:Al :SiO のモル比が2:2:5になるように調整したコーディエライトの針状結晶の原料粉末を20〜50wt%濃度スラリーとし、針状結晶の生成を促進する添加材を添加し、ハニカムをスラリーに含浸させた後、1200〜1400℃で加熱処理する前記(4)記載のハニカム構造体の製造方法。
(6)針状結晶の生成を促進する添加材が、弗化リチウム(LiF)、酸化ストロンチウム(SrO)、酸化ボロン(B )、セリア(CeO )のいずれか、あるいは2種以上であり、原料粉末に対して0.1〜10wt%添加する前記(4)記載のハニカム構造体の製造方法。
(7)ハニカム壁面に成長させたポーラスなコーディエライト層の組成を化学量論比に調整するため、焼結後、弗酸により洗浄することを特徴とする、前記(5)記載のハニカム構造体の製造方法。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に、本発明について更に詳細に説明する。
本発明は、酸化物系ハニカム構造体の薄壁に同じ組成の酸化物粉末を含浸させ、焼結により針状結晶をハニカム内に薄壁から成長させることで、気孔率が50%以上で細孔径が0.1から10ミクロンとなる層をハニカム構造体内部に施した触媒担持用酸化物系ハニカム構造体である。
【0012】
本発明の触媒担持用酸化物系ハニカム構造体として、コーディエライトを一例として説明すると、ハニカム構造体の薄壁に塗布して焼結したポーラスなコーディエライト層がコーディエライトの針状結晶相で構成されるため、コーディエライト相の体積分率を低く設定することが可能となり、50%以上の気孔率を有する層が容易に得られる。
【0013】
また、針状結晶層の体積分率を増やすことにより気孔率が50%以上になるにもかかわらず細孔径を0.1から10ミクロンに制御することが可能となり、これにより、0.1から10ミクロンサイズのダストや粒状物質を除去できるコーティング層を有するコーディエライトハニカム構造体とすることができる。
【0014】
通常の含浸法でスラリーをハニカム内部にコートした後、焼結により針状結晶を成長させるために、出発原料の一つとしてカオリンを用い、更に、針状結晶を効果的に成長させるために、添加材として、弗化リチウム(LiF)、酸化ストロンチウム(SrO)、酸化ボロン(B )、セリア(CeO )のいずれか、あるいは2種以上の組み合わせの組成を選択し、添加することで、特に、弗化リチウムを1wt%添加した場合にアスペクト比が大きい針状結晶が得られ、それらの針状結晶は、焼結時に効果的にハニカム薄壁と強固に結合し、50%以上の気孔率を有するコーディエライト結晶の層がコートされたコーディエライトハニカム構造体を作製することが可能である。
【0015】
弗化リチウムを添加材として用いた場合、焼結温度を1200〜1400℃とすることで、効果的にアスペクトが大きい針状結晶を得ることが可能であり、これにより、上記コーディエライトハニカム構造体を作製することが可能である。
【0016】
本発明では、スラリーの組成は、高純度のカオリン、タルク、アルミナ(Al )、シリカ(SiO )の粉末で結晶粒径が4ミクロン程度のものをコーディエライト組成(Mg Al Si18)となるように、カオリン:タルク:アルミナ:シリカの比をモル分率で34.5:40.4:20.6:4.5として混合したが、針状結晶の元となるカオリンを可能な限り多く添加する様に、かつ、目的組成であるMg Al Si18に組成が合うように出発組成を選択すればよく、アルミナ成分、シリカ成分、マグネシア成分の添加組成はこれらの組成によらない。
【0017】
上記スラリーは、含浸用スラリーであるので、適当な量のバインダーの添加が必要となる。本発明では、バインダーとして、ポリビニルアルコール(PVA)を粉末重量に対して1wt%となるように添加するが、スラリー組成におけるバインダー量はこれらの値によらない。
【0018】
【実施例】
次に、本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。
実施例1
コーディエライトハニカム(日本碍子社製)を用い、直径が30mm、高さが10mmとなるように円柱形状に切り出した。切り出したハニカムをスラリーに含浸させた後、乾燥させ、大気中で焼成することにより、針状のコーディエライト層をハニカム内部にコーティングしたコーディエライトハニカム構造体を得た。
【0019】
出発物質としては、高純度のカオリン、タルク、アルミナ、シリカ粉末を用いた。カオリンは、アルミナ、シリカ、マグネシアを主成分とした複酸化物の総称である。本実施例で用いたカオリン及びタルクの組成はモル比で、カオリン(Al :SiO :MgO:K =34.69:50.64:0.47:2.59:1.08)、タルク(SiO :MgO=62.85:31.33)の組成である。カオリンは焼結時に針状結晶を成長させる核となるものであるので、目的のコーディエライト組成(Mg Al Si18)に合わせて、可能な限り多量に添加する必要があるが、カオリン以外の出発物質に関しては、最終的に組成がコーディエライト組成になるように各成分を添加すればよく、スラリー作製時における出発物質及び出発物質間の比率はこれらの組成比によらない。
【0020】
出発組成として、上記組成の粉末を、20から50wt%濃度になるように水を加え、1wt%のPVAバインダーを添加し、更に、焼結時における針状結晶を効果的に析出させる添加材として、弗化リチウム(LiF)、酸化ストロンチウム(SrO)、酸化ボロン(B )、セリア(CeO )のいずれか、あるいは2種以上の組み合わせの組成を選択し、MgO:Al :SiO のモル比が2:2:5になる原料粉末に対する重量比で0.1〜10wt%添加してスラリーを調製した。充分に攪拌して均一なスラリーを得るために、12時間ボールミルで混合した。
【0021】
スラリー調製時において、添加したバインダーの量は1wt%であるが、ハニカムをスラリーに含浸するときにスラリーが効果的にディップコートされればよく、バインダー濃度は1wt%によらない。
【0022】
上記の方法で調製したスラリーにコーディエライトハニカム体を含浸させ、超音波を当てながら10分〜1時間ほど含浸させた。径が1mmほどのハニカム体であるので、ハニカム体内部に均一にスラリーをコートするには超音波の存在下で10分以上の含浸が必要となる。
【0023】
含浸後、ハニカム体をスラリーから引き上げ、過剰なスラリーを自然に雫として滴下して取り除き、60℃のオーブンで12時間以上乾燥させた。充分に乾燥させた後、ハニカム体をアルミナボードに乗せ、大気中で1200〜1400℃の温度で、3から5時間焼結させた。
【0024】
出発原料のカオリンには、コーディエライト組成にないカリウムが含まれるため、これらのアルカリ成分を弗酸で洗浄することにより除去した。
【0025】
図1に、例として、弗化リチウムを1wt%添加したスラリーへ含浸し、1400℃で3時間焼成して得られたコーディエライト層のX線回折図形を示す。得られた針状結晶からのX線回折図形は、α−コーディエライト相の単相であり、不純物相は検出されない。α−コーディエライトの結晶化温度は1100℃であることが既知であるので、コーディエライト針状結晶相の成長においても1100℃以上の加熱処理が必要となるが、1200℃での加熱処理では、未反応相が検出された。1400℃の加熱処理では、図1のように、未反応相及び不純物相のない針状結晶が得られた。
【0026】
図2(a)に、コーティングを施していない元のハニカム構造体の外観写真を示し、図2(b)に、上記コーティング及び焼成処理を施したハニカム体の外観を示す。一連のコーティング操作を一回施すことにより、およそ0.2mm厚の針状コーディエライト層をハニカム内部に均一にコートすることができる。したがって、上記コーティング操作を繰り返し行うことにより、コーティング層の厚さを制御することが可能である。
【0027】
図3(a)、(b)及び(c)は、上記コーティング操作を三回繰り返した場合のハニカム構造体を拡大して、ハニカム薄壁を中心に観察した光学顕微鏡像を示す。図3(a)と(b)を比較すると、一回のコーティング操作でおよそ0.1から0.2mm厚の層を形成させることができる。3回コーティング操作を施しても元のハニカム細孔を完全に埋めることはできない。何れも元のハニカム体の薄壁と焼結により強固に結合している。
【0028】
更に、図2から図3に示されたコーティング層を電子顕微鏡で拡大して観察すると、コーディエライトの針状結晶が認められる。一例として、図4に、酸化ストロンチウムを添加した場合に得られる針状結晶、図5に、弗化リチウムを添加した場合に得られる針状結晶を示す。
【0029】
図4のコーティング層は、スラリーに添加材として酸化ストロンチウムを0.5wt%添加し、1400℃で3時間加熱処理を行なうことにより得られた。気孔率は56%にも達する。
【0030】
図5のコーティング層は、スラリーに添加材として、弗化リチウムを1wt%添加し、1400℃で3時間加熱処理を行なうことにより得られた。気孔率は58.2%となった。図4と図5を比較すると、同じ空孔率を有するが、弗化リチウムを添加した場合の方が、針状結晶のアスペクト比が大きくなることが判る。
【0031】
以上のように、焼結時にコーディエライト針状結晶相を効果的に成長させる目的で、出発物質にカオリンを用い、弗化リチウムや酸化ストロンチウムなどを添加下スラリーを用い、超音波の存在下でコーディエライトハニカム体に含浸させ、1200から1400℃の温度で焼結させることにより、針状結晶から成るコーディエライト層がコーディエライトハニカム体の内部に均一にコーティングされ、50%以上の空孔率を有するコーディエライト層をコートしたハニカム構造体を作製することができることが分かった。
【0032】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明は、集塵機能を有する触媒担持用酸化物系ハニカム構造体及びその製造方法に係るものであり、本発明により、(1)ハニカム構造体と同じ組成の針状の酸化物結晶からなる層がハニカム薄壁に強固に結合してコートされる、(2)そのコーティング層の気孔率が50%以上と高く、細孔径が0.1から10ミクロンとなるので、0.1から10ミクロンのダストや粒子状物質を効果的に捕捉することが可能となる、(3)触媒を担持させた場合には、ハニカム壁の目詰まりや触媒機能の低下を防止できる触媒担持用酸化物系ハニカム構造体を提供できる、という効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】弗化リチウムを1wt%添加し、1400℃で焼成させて得られる針状結晶相のX線回折図形を示す。
【図2】元のコーディエライトハニカム体(a)と一回コーティング処理を行なったハニカム体(b)の外観を示す。
【図3】各ハニカム体の拡大写真を示す。
【図4】酸化ストロンチウムを添加した場合生じる針状結晶を示す。
【図5】弗化リチウムを添加した場合生じる針状結晶を示す。

Claims (7)

  1. 気流に含まれるダストあるいは粒状物質を効果的に除去する集塵機能を有する触媒担持用酸化物系セラミックスハニカム構造体であって、ハニカムの内壁に空孔率が50%以上となる針状結晶を層状にコーティングしたことを特徴とする、ハニカム体に流入する気体に存在する0.1から10ミクロンのダストや粒状物質を捕捉する機能を有するハニカム構造体。
  2. コーディエライトハニカムの内壁に針状のコーディエライトを壁面より成長させ、空孔率が50%以上となる針状結晶の層を形成させた請求項1記載のハニカム構造体。
  3. 壁面より成長させる針状結晶層の空孔率が50%以上であり、針状結晶間にできる空孔のサイズを0.1〜10ミクロンに制御した構造を有する請求項2記載のハニカム構造体。
  4. 針状結晶の生成を促進する添加材を含む針状結晶の原料粉末のスラリーに、ハニカムを含浸させた後、加熱処理することにより、ハニカムの内壁に空孔率が50%以上の針状結晶を層状にコーティングすることを特徴とする酸化物系セラミックスハニカム構造体の製造方法。
  5. MgO:Al :SiO のモル比が2:2:5になるように調整したコーディエライトの針状結晶の原料粉末を20〜50wt%濃度スラリーとし、針状結晶の生成を促進する添加材を添加し、ハニカムをスラリーに含浸させた後、1200〜1400℃で加熱処理する請求項4記載のハニカム構造体の製造方法。
  6. 針状結晶の生成を促進する添加材が、弗化リチウム(LiF)、酸化ストロンチウム(SrO)、酸化ボロン(B )、セリア(CeO )のいずれか、あるいは2種以上であり、原料粉末に対して0.1〜10wt%添加する請求項4記載のハニカム構造体の製造方法。
  7. ハニカム壁面に成長させたポーラスなコーディエライト層の組成を化学量論比に調整するため、焼結後、弗酸により洗浄することを特徴とする、請求項5記載のハニカム構造体の製造方法。
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