JP2004298488A - 眼底画像変換装置及びシステム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】取得した眼底画像を診断用の画像に変換する眼底画像変換装置で、眼底画像を取得しS10、取得された眼底画像の明暗及び/又はコントラストを調整しS20、明暗及び/又はコントラストが調整された眼底画像から輪郭を抽出するS40。抽出された輪郭が識別可能に表示される眼底画像を提供する。
【選択図】 図7
Description
【発明の属する分野】
本発明は眼底画像変換システム、特にCGにより眼底画像を診断用の画像に変換する眼底画像変換装置及びシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
糖尿病の3大合併症の1つである糖尿病性網膜症は、現在日本の失明原因のトップである。これは、糖尿病性網膜症の初期症状はほとんどなく、かつ一般内科医では初期段階の兆候を眼底画像から判断するのは困難であるためである。
【0003】
確実に網膜症を発見するためには、眼科専門医と連携し、患者が定期的に眼科検診を受けられる仕組みが必要であるが、社会システムとしての内科・眼科連携が一般化するには時間を要するのが現実である。一方、別の方法として、ある程度一般内科でもスクリーニング的判断ができれば、問題解決できる可能性が大きい。
【0004】
【発明の解決しようとする課題】
しかしながら、一般内科でもスクリーニング的判断ができるためには、従来眼科専門医しか見えなかった病変を臨床医でも判断できるようにするシステムが必要であるが、現在そのようなシステムは開発されていない。
【0005】
本発明は、その問題の解決のために、デジタル化した眼底画像にCGで加工を加えることで、従来眼科専門医しか見えなかった病変を臨床医でも判断できるようにする眼底画像変換装置及びシステムを提供する。
【0006】
又、医療従事者の操作簡便化をはかり精度の高い画像をうることができる眼底画像変換装置及びシステムを提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するために、本発明の眼底画像変換装置は、取得した眼底画像を診断用の画像に変換する眼底画像変換装置であって、眼底画像を取得する取得手段と、取得された前記眼底画像の明暗及び/又はコントラストを調整する調整手段と、明暗及び/又はコントラストが調整された眼底画像から輪郭を抽出する抽出手段と、抽出された前記輪郭が識別可能に表示される眼底画像を出力する出力手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
ここで、前記調整手段は、明暗及び/又はコントラストを初期調整値に設定する設定手段と、前記初期調整値からの変移値を入力する入力手段とを備える。また、前記調整手段は、明暗及びコントラストの調整値の複数の組を記憶する記憶手段と、該複数の組を選択可能に表示する表示手段と、該複数の組の表示からいずれか1つを選択する選択手段とを備える。また、前記抽出手段は、隣接する画素値の差分が所定のしきい値を越える場合に該画素値を出力し、前記差分が所定のしきい値を越えない場合は画素値としてゼロを出力することにより、輪郭を抽出する。また、前記出力手段は、抽出された前記輪郭を所定の色で識別可能に出力する。
【0009】
又、本発明の眼底画像変換システムは、通信端末から取得した眼底画像を診断用の画像に変換する情報処理装置を有する眼底画像変換システムであって、前記情報処理装置が、眼底画像を受信する受信手段と、受信された前記眼底画像の明暗及び/又はコントラストを調整する調整手段と、明暗及び/又はコントラストが調整された眼底画像から輪郭を抽出する抽出手段と、抽出された前記輪郭が識別可能に表示される眼底画像を送信する送信手段とを備えることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態である眼底画像変換装置及びシステムについて説明する。
【0011】
<本実施形態の眼底画像変換装置の構成例>
図1は、本実施形態の眼底画像変換装置の構成例を示す図である。本実施形態の眼底画像変換装置は、汎用のパーソナル・コンピュータでも専用のコンピュータによっても実現できる。図1では、スタンドアロンの装置として説明するが、本発明はこれに限定されない。又、1つの装置でなく複数の装置が組み合わされた構成であってもよい。
【0012】
図1で、10は演算・制御用のCPUで、本装置の全体の制御を司る。20はROMで、固定プログラム(例えばOSやBIOSなど)や固定パラメータを記憶する。30は通信処理部であって、外部装置と有線/無線の通信を行う。
【0013】
40は一時記憶用のRAMであって、データ記憶領域とプログラム記憶領域として使用される。データ記憶領域には、本例では、眼底写真画像データ(以下では、元画像ともいう)を記憶する領域41、明暗・コントラストの調節を行った画像データの記憶領域42、画像42から輪郭抽出した画像を記憶する領域43、上記明暗・コントラストの調節パラメータを記憶する調整パラメータ部44を有している。調整パラメータ部44には、オペレータが入力したパラメータが記憶される場合も、後述のパターン選択で選択されたパラメータが記憶される場合もある。オペレータの操作性を考えると、後者のようにパラメータのセットが予め用意されているのが望ましい。尚、後述のクローズアップ画像を記憶するようにしてもよい。又、プログラム記憶領域には、外部記憶装置50あるいは通信処理部30を介してロードされるプログラムが記憶され、CPU10により実行される。
【0014】
50はデータ及びプログラムを本装置に提供する外部記憶装置であり、例えば、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、CDなどの光ディスク、メモリカードなどが含まれる。外部記憶装置50のデータ記憶領域は、本例では例えば、明暗・コントラストの調節パラメータのセットを記憶するパターン記憶部51や元画像や前記明暗・コントラスト調節と輪郭抽出をした画像を、患者毎に蓄積する眼底画像データベース52を有し、プログラム記憶領域は、メインプログラムを記憶する領域53、明暗・コントラストの調節モジュールを記憶する領域54、輪郭抽出モジュールを記憶する領域55、クローズアップ・モジュールを記憶する領域56、切り取りモジュールを記憶する領域57などを有する。
【0015】
60は入力デバイスからの入力を接続する入力インターフェースで、本例では、キーボード60aとポインティング・デバイス60bが接続されている。又、70は出力デバイスへの出力を接続する出力インターフェースで、例えば、表示部70aとプリンタ70bが接続されている。表示部70aはタッチパネルを有して入力デバイスとして使用されてもよい。
【0016】
(プリセットパターンの記憶例)
上述のように、オペレータが明暗・コントラストの調節パラメータを入力してもよいが、通常、眼底画像の処理に適切な明暗・コントラストの調節パラメータは、眼底写真の取込み条件が変わらなければ大幅に変化することはなく、逐一オペレータが入力するのは無駄な操作となる。従って、本実施形態では、適切な数種類の調節パラメータセットを予め用意して、オペレータはそれを選択するように工夫した。更に微調整が望まれる場合はそれも可能とする。
【0017】
図2に、3つのパターンA,B,Cを有する例での、調節パラメータセットを示す。図2のパラメータは、図1のパターン記憶部51に予め記憶されており、オペレータのパターンA,B,Cの選択に基づいて読み出されて、明暗・コントラストの調節に使用される。
【0018】
図2では、パターン51aに対応して、明暗のパラメータ51b、コントラストのパラメータ51が記憶されて、パターンの選択に対応して読み出される。尚、図2の数値は以下のような数値を表わしている。
【0019】
明るさの値について:元の画像に含まれる明るさ(各色要素を含む)のデータを256階調とした場合に、各画素の明るさを指定の値だけ変化させるものである。例えば、明るさのパラメータ値が”+15”とは、元の画像に含まれる全ての各画素の明るさを15階調分明るくすることを意味し、”−15”であれば、15階調分暗くすることを意味する。この調節の結果、明るさが限界値(0あるいは255)を越えた場合は、その画素の明るさは限界値に等しくする。
【0020】
コントラスト値について:元の画像に含まれる明るさ(各色要素を含む)のデータを256階調とした場合のトーンカーブ(階調値と実際の階調との関係)の傾きを”1”とすると、調節によって画像のトーンカーブの傾きが指定された値だけ変更される。例えば、コントラストのパラメータ値が”+15”とは、元の画像のトーンカーブの傾きを大きくする調節であり、具体的には、階調幅を両限界値(明るさ0あるいは255)から調節値だけ小さくしてトーンカーブを作成して、その後に256階調に換算する。このように調節すると、元の明るさで15階調以下の部分は明るさ”0”になり、明るさ240以上の部分は明るさ”255”となって、その間の要素が0から255に直線的に変化するので、トーンカーブの傾きが急になる。
【0021】
尚、明るさ、コントラストの調整方式は、上記に限定されるものでないことは言うまでもない。規定値については、上記方法により調整する場合と同様の効果が得られるものであればよい。又、本実施形態では、複数のパターンを記憶する場合を説明したが、1つのデフォルトのパラメータセットを記憶する構成でもよい。更に、眼底写真の撮影条件を入力して、撮影条件に応じて好適なパラメータセットを選択する、あるいは自動的に計算する構成であってもよい。
【0022】
<本実施形態の眼底画像変換の例>
上記構成の眼底画像変換装置における画像変換例を、図3〜図6に基づいて、図1の表示部70aに表示されるソフトボタンと眼底画像の表示によって説明する。
【0023】
図3は、外部記憶装置50あるいは通信処理部30を介して、眼底画像を取り込んだ時の表示画面例である。
【0024】
画面の上部には処理内容を選択するプルダウン形式のメニューが表示される。
「ファイル」メニュー100はファイル処理に関するものであり、図3では「画像取込み」メニュー101が選択されている。「画像変換」メニュー200は、取り込んだ眼底画像に対する明暗・コントラストの調節や輪郭抽出などの画像変換処理を選択するプルダウンメニューである。「編集」メニュー300は、クロズアップなどの編集処理を選択するプルダウンメニューである。
【0025】
画面の下部は、メニューで選択された処理を実行させるソフトボタンである。
図示しないカーソルをソフトボタン上に移動して、ポインティングデバイス60bをクリックするか、タッチパネルの場合は画面のソフトボタンをタッチする。
Pボタン400は、画像取込みを実行指示するボタンであり、図3は、このボタンが押された場合の表示画面を示している。Aボタン501,Bボタン502,Cボタン503は、本実施形態におけるプリセットのパターンA,B,Cを選択するボタンである。Rボタン600は輪郭抽出の実行を指示するボタンである。
※ボタン700は、画像の一部の選択領域を切取る切り取りボタンである。Zボタン800は、※ボタン700で切取られた領域を拡大表示するクローズアップボタンである。
【0026】
図3では、「画像取り込み」メニュー101が選択され、Pポタン400が押されて、外部記憶装置50や通信処理部30を介して取り込まれた眼底写真の元画像900が表示されている。
【0027】
図4は、「画像変換」メニュー200の「明るさ・コントラスト調節」メニュー210が選択され、更に「パターンA」メニュー211、「パターンB」メニュー212、「パターンC」メニュー213、「自由調節」メニュー214が表示されて、例えば、Aボタン501でパターンAが選択された場合の画面を示す図である。取り込まれた元画像900の右に明暗・コントラストが図2のパターンAのパラメータで調節された画像901が表示される。図4では、元画像900に比較して明るく、コントラストの強調された画像901が作成されている。
【0028】
図5は、「画像変換」メニュー200の「輪郭抽出」メニュー220が選択され、更にRボタン600が押されて、図4の明暗・コントラストが調節された右側の画像901に輪郭抽出処理を行った画面を示す図である。取り込まれた元画像900の右に輪郭抽出された画像902が表示される。尚、表示される画像は、画面の大きさなどの条件にもよるが、元画像901、調節画像901、抽出画像902の3つを表示しても、あるいは調節画像901と抽出画像902の2つのみを表示する構成でもよい。
【0029】
図6は、「編集」メニュー300の「クローズアップ」メニュー301が選択され、※ボタン700で領域902aが切り出され、更にZボタン800が押されて、図5の輪郭抽出された画像902の一部分をクローズアップ画像903として表示した画面である。尚、表示される画像は、図5と同様に、画面の大きさなどの条件にもよるが、どのような位置にどのような組合わせで画像を表示してもよい。
【0030】
以上の図3から図6に動作指示、表示例は一例であって、本発明の眼科専門医でない医師が容易に眼底写真から診断可能とする画像変換という技術思想の範囲内で種々の変形が可能であり、本発明はそれらを含むものである。例えば、色自体に診断情報が無いような場合は、輪郭を更に強調するために色を付けることなども可能である。
【0031】
<本実施形態の眼底画像変換の動作手順例>
上記眼底画像変換を実現する、図1のCPU10が実行するプログラムで表わされる本実施形態の眼底画像変換の動作手順例を以下に説明する。
【0032】
図7は、本実施形態の眼底画像変換のメインプログラムを示すフローチャートである。
【0033】
まず、ステップS10で、図3のように、元画像を取り込む。尚、既にデータベース52に記憶された変換処理を行った画像を取り込んでもよい。ステップS20に進んで、図4のように、明るさ・コントラスト調節を実行する。この処理の詳細は図8に示す。ステップS30では、明るさ・コントラスト調節が十分であるか/適切であるかを評価して、十分でなければステップS20に戻って調節を繰り返す。十分であればステップS40に進んで、輪郭抽出の処理を行う。輪郭抽出の一例については、図9に詳細を示す。ステップS50では、輪郭抽出した画像が眼底の状態をよく表わしているか評価して、十分でなければステップS20に戻って明るさ・コントラスト調節を繰り返す。十分であれば、ステップS60で元画像及び輪郭抽出画像とパラメータとを対応させて、眼底画像データベース52に患者単位で記憶する。記憶されたパラメータは、同じ患者の同じ条件での眼底写真の調節に使用されて、対比・変化を診断する。又、同じ症状の多くの例を臨床結果としてグループ化してデータベースに記憶してもよい。
【0034】
尚、ステップS30の評価やステップS50の評価は、オペレータが行っても、コンピュータが行っても、更にコンピュータが学習するようにしてもよい。
【0035】
図8は、図7のステップS20の明るさ・コントラスト調節を更に詳細に示すフローチャートである。
【0036】
まず、ステップS21で、どのパターンが選択されたかを判断する。パターンAのボタンを押されると、ステップS22に進んで、図2のパターンAのパラメータが読み出される。パターンB、パターンCが選択された場合も、ステップS23あるいはS24で図2からパラメータが読み出される。ステップS25では、読み出されたパラメータに従って明るさ・コントラスト調節が実行される。次に、ステップS26では、自由調節メニュー214が選択されたか否かが判断され、自由調節が選択された場合はステップS27に進んで、図示しないが所定のメニューに従って数値やバーのスライドなどの処置で微調整が行われる。尚、プリセットボタンが選択されずに「自由調節」が選択されると、ステップS21からS25をパスして、ステップS26に飛ぶようにする。
【0037】
図9は、図7のステップS40の輪郭抽出の一例を更に詳細に示すフローチャートである。本例では、最も単純なしきい値と画素の置き換えによる例を示すが、2次元マトリックスなどを使用した微分処理を行ってもよい。
【0038】
まず、ステップS41で、現在の注目画素の濃度を読み出す。ステップS42で隣接画素との濃度の差分を計算する。ステップS43で、差分がしきい値より大きいか否かを判断し、大きい場合はステップS44に進んで、読み出した濃度をそのまま記憶する。大きくない場合はステップS45に進んで濃度を”0”に置き換える。ステップS46では、全画素の処理をしたかを判断し、まだの場合はステップS41に戻って次の注目画素について処理を行う。
【0039】
尚、本例では各色要素(例えばR,G,B)について、縦と横の処理を行った。それぞれしきい値は適切な値に設定される。又、判断の異なる場合のプライオリティーを決めてもよい。
【0040】
以上、処理手順の概略を説明したが、切り取り/ズームアップの処理については、画像技術では既知であるので、ここでは説明を省く。又、実際の処理はシステムプログラム(OSやBIOSなど)と協働して、処理を実現するがこれらの図示・記載も省く。
【0041】
<本実施形態の眼底画像変換システムの構成及び動作例>
今までは、スタンドアロンの眼底画像変換装置を説明してきたが、以下に、ネットワークを介して接続された複数の機器からなる眼底画像変換システムの構成及び動作例を説明する。
【0042】
図10は、本実施形態の眼底画像変換システムの構成例を示す図である。
【0043】
ネットワーク5に、本実施形態の眼底画像変換システムにおいて眼底画像変換を行うと共に、患者の情報を蓄積するサーバ1(上記眼底画像変換装置に相当する)と、主治医2が操作する通信端末2と、眼科専門医3が操作する通信端末3と、患者が操作する通信端末4aや携帯電話4bとが接続されている。
【0044】
尚、サーバ1と各通信端末2、3、4aは汎用のコンピュータであって構わない。又、図2では、サーバ1は1つしか図示されていないが、複数のサーバに分割されていても構わないし、一部の情報は通信端末に蓄積される構成も考えられる。
【0045】
図11は、図10の構成による眼底画像変換システムの動作の一例である。
(1)主治医1は、眼底画像を撮影後、そのデータをサーバ1に送信する。
(2)サーバ1では、本発明の明るさ・コントラスト調節及び輪郭抽出を行って、その結果を主治医2に返す。尚、図11では、1回の送受信として記載されているが、主治医2が対話的にパラメータを選択する構成にしてもよい。
(3)主治医2からの要請があれば、眼科専門医3に送信する。この場合も眼科専門医3が対話的にパラメータを選択する構成にするのが望ましい。
(4)眼科専門医3が診断結果をサーバ1に返信する。
(5)サーバ1が、眼科専門医3からの診断結果を主治医1に戻す。尚、このときに、課金が行われるのが普通である。
【0046】
尚、主治医2が患者4a,4bに置き換えられてもよい。又、本例では、サーバ1が集中的に眼底画像変換処理を行う構成にしたが、眼底画像変換処理がネットワークを介して分散処理されても、サーバ1から端末にプログラムがダウンロードされて実行される構成であってもよい。
【0047】
本実施形態によれば、血管異常、白斑、浮腫、色調変化など、さらに見え難い血管や出血状況をより判別し易い画像にすることができる。本実施形態の場合、適応したフィルターをパラメーター量として数値化できるため、その条件(フィルター効果)をプログラミング化することにより、眼底画像専用の変換システムを構築することができる、例えば、ビジネスモデルとしてはインターネットを介した、眼底画像変換サービスが考えられる。臨床医は自院で撮影した眼底画像をインターネット上の所定のコンテンツに送信すると、メニューから自分が必要とする画像に変換できる。そこで。眼科専門医に画像データを転送し精密な判断を下してもらうなどの病診連携システムを構築することができる。眼底変換システムによって得られた所見より、従来の眼底カメラ所見より更に精度の良い解析が可能となり、医療の向上をはかり、医療サービスに飛躍的進歩をもたらすものと考えられる。
【0048】
尚、本実施形態における画像処理のプログラムとしては、例えばAdobe社が製造・販売している画像ソフトウエアPHOTOSHOP(商標)がデジタル画像にさまざまなフィルターをかけるために使用できる。例えば、明るさやコントラストの調節、画像の輪郭だけを取り出すこともできる。
【0049】
【発明の効果】
本発明により、デジタル化した眼底画像にCGで加工を加えることで、従来眼科専門医しか見えなかった病変を臨床医でも判断できるようにする眼底画像変換装置及びシステムを提供できる。
【0050】
又、医療従事者の操作簡便化をはかり精度の高い画像をうることができる眼底画像変換装置及びシステムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の眼底画像変換装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】図1のパターン記憶部に記憶されるパラメータ・テーブルの一例を示す図である。
【図3】本実施形態で元画像の取り込みを行った時点の画面例を示す図である。
【図4】本実施形態で明暗・コントラスト調節を行った時点の画面例を示す図である。
【図5】本実施形態で輪郭抽出を行った時点の画面例を示す図である。
【図6】本実施形態で切り取り/クローズアップを行った時点の画面例を示す図である。
【図7】本実施形態のメインプログラムの処理手順例を示すフローチャートである。
【図8】図7の明るさ・コントラスト調節の処理手順例を示すフローチャートである。
【図9】図7の輪郭抽出の処理手順例を示すフローチャートである。
【図10】本実施形態の眼底画像変換システムの構成例を示す図である。
【図11】図10の眼底画像変換システムにおける一動作例を示す図である。
Claims (6)
- 取得した眼底画像を診断用の画像に変換する眼底画像変換装置であって、
眼底画像を取得する取得手段と、
取得された前記眼底画像の明暗及び/又はコントラストを調整する調整手段と、
明暗及び/又はコントラストが調整された眼底画像から輪郭を抽出する抽出手段と、
抽出された前記輪郭が識別可能に表示される眼底画像を出力する出力手段とを備えることを特徴とする眼底画像変換装置。 - 前記調整手段は、明暗及び/又はコントラストを初期調整値に設定する設定手段と、前記初期調整値からの変移値を入力する入力手段とを備えることを特徴とする請求項1記載の眼底画像変換装置。
- 前記調整手段は、明暗及びコントラストの調整値の複数の組を記憶する記憶手段と、該複数の組を選択可能に表示する表示手段と、該複数の組の表示からいずれか1つを選択する選択手段とを備えることを特徴とする請求項1記載の眼底画像変換装置。
- 前記抽出手段は、隣接する画素値の差分が所定のしきい値を越える場合に該画素値を出力し、前記差分が所定のしきい値を越えない場合は画素値としてゼロを出力することにより、輪郭を抽出することを特徴とする請求項1記載の眼底画像変換装置。
- 前記出力手段は、抽出された前記輪郭を所定の色で識別可能に出力することを特徴とする請求項1記載の眼底画像変換装置。
- 通信端末から取得した眼底画像を診断用の画像に変換する情報処理装置を有する眼底画像変換システムであって、
前記情報処理装置が、
眼底画像を受信する受信手段と、
受信された前記眼底画像の明暗及び/又はコントラストを調整する調整手段と、
明暗及び/又はコントラストが調整された眼底画像から輪郭を抽出する抽出手段と、
抽出された前記輪郭が識別可能に表示される眼底画像を送信する送信手段とを備えることを特徴とする眼底画像変換システム。
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