JP2004298337A - 遊技機 - Google Patents

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Shohachi Ugawa
詔八 鵜川
Hisao Yano
久雄 矢野
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慎悟 高林
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Abstract

【課題】遊技者に混乱を生じさせることなく、遊技者の抱く期待感を実質的に向上できる遊技機を提供することである。
【解決手段】一の始動入賞記憶に対して1回または複数回の変動表示を行なう演出制御用マイクロコンピュータ800と、始動入賞記憶数を報知する始動入賞記憶表示器18と、変動回数を報知する飾り保留記憶表示領域91とを備えた。
【選択図】 図18

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ遊技機などで代表される遊技機に関する。詳しくは、遊技者が所定の遊技を行ない、遊技における特定条件の成立により遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御可能となる遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の遊技機として従来から一般的に知られているものに、たとえば、パチンコ遊技機のような、遊技者が所定の遊技を行ない、遊技における特定条件の成立により遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御可能となるものがある。
【0003】
このような遊技機において、遊技者に大当りとなるチャンスが向上したかのように思わせるために、特別可変表示装置において行なわれる図柄変動演出として、1回の始動入賞に対して通常時は1回の図柄変動演出を行ない、時折2回の図柄変動演出を行なうもの(たとえば、特許文献1参照)があった。
【0004】
【特許文献1】
特開平09−201462号公報(第5頁)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような遊技機においては、図柄変動に用いられていない始動入賞数を報知する始動記憶表示器の増減に注目することにより、1回の始動入賞に対して2回の図柄変動演出が行なわれている真相を容易に判別できてしまうため、大当りとなる期待感を実質的に向上させることができるものではなく、遊技の興趣を低下させてしまっていた。また、図柄変動が行なわれる回数と始動記憶表示器から認識できる始動入賞数とにずれが生じてしまい遊技者を混乱させてしまう不都合が生じる。
【0006】
なお、1回の始動入賞に対して2回の図柄変動演出が行なわれている真相を判別できないように、始動記憶表示器を取り除くことが容易に考えられるが、この場合には遊技者が始動入賞数を確認できなくなる不都合が生じる。
【0007】
この発明は上述の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、遊技者に混乱を生じさせることなく、遊技者の抱く期待感を実質的に向上できる遊技機を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段の具体例およびその効果】
(1) 遊技者が所定の遊技(たとえば、遊技領域7に遊技球を打込み、始動入賞口14に入賞し、可変表示装置8において飾り図柄等の可変表示が開始される遊技等)を行ない、遊技における特定条件の成立(たとえば、ランダムカウンタR1から抽出した乱数が予め定められた所定値(たとえば、「7」等)であったこと等)により遊技者にとって有利な特定遊技状態(たとえば、大当り状態)に制御可能となる遊技機(パチンコ遊技機1)であって、
各々が識別可能な複数種類の識別情報(たとえば、特別図柄は「0〜2」の3種類の数字、飾り図柄は「0〜9」の10種類の数字等)を変動表示(たとえば、可変表示,更新表示等)可能な変動表示装置(たとえば、可変表示装置8等参照)と、
予め定められた始動条件の成立(たとえば、始動入賞口14への遊技球の入賞等参照)に起因して、識別情報の変動表示を開始させた後に表示結果を導出表示する変動表示制御(たとえば、図10の通常変動選択テーブル,通常リーチ選択テーブル等から選択される変動パターンを用いた可変表示、飾り図柄を可変開始し確定停止図柄を表示する可変表示制御等)を行なう変動表示制御手段(たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ800等参照)とを備え、
該変動表示制御手段は、一の始動条件に起因して前記変動表示制御を1回行なう単数回変動表示制御手段(たとえば、図10の通常変動選択テーブル,通常リーチ選択テーブル等から選択される変動パターンを用いた可変表示制御を行なう演出制御用マイクロコンピュータ800等参照)と、一の始動条件に起因して前記変動表示制御を複数回行なう複数回変動表示制御手段(たとえば、図10の1始動2回変動選択テーブル,1始動3回変動選択テーブル等から選択される変動パターンを用いた可変表示制御を行なう演出制御用マイクロコンピュータ800等参照)とを含み、
前記始動条件は成立(たとえば、始動入賞口14に入賞等)しているが、該始動条件に起因した前記変動表示制御が未だ行なわれていない未消化始動条件(たとえば、記憶バッファに記憶されている入賞分)の成立数である保留成立数(たとえば、始動入賞記憶数)を計数する成立数計数手段(たとえば、図13のSH02,図16のSJ08等参照)と、
該成立数計数手段により計数された前記保留成立数を報知する成立数報知手段(たとえば、始動記憶表示器18、図16のSJ08等参照)と、
前記未消化始動条件に起因して前記単数回変動表示制御手段により前記変動表示制御が実行される回数(たとえば、図10の通常変動選択テーブル,通常リーチ選択テーブル等から選択された変動パターンによる変動が行なわれる回数)と前記未消化始動条件に起因して前記複数回変動表示制御手段により前記変動表示制御が実行される回数(たとえば、図10の1始動2回変動選択テーブル,1始動3回変動選択テーブル等から選択された変動パターンによる変動が行なわれる回数)とを合算することにより、成立している前記未消化始動条件に起因して行なわれる前記変動表示制御の回数である変動回数を算出する変動回数算出手段(たとえば、図16のSJ06,SJ08等参照)と、
成立している前記未消化始動条件に起因して行なわれる前記変動表示制御の回数である変動回数を計数する変動回数算出手段と、
該変動回数算出手段により計数された前記変動回数を報知する変動回数報知手段(たとえば、図柄表示部9に設けられている飾り保留記憶表示領域91、図17のSK01,SK04,SK07等参照)とをさらに備えている。
【0009】
上述の構成によれば、単数回変動表示制御手段および複数回変動表示制御手段により行なわれる変動回数は変動回数算出手段により算出され、変動回数報知手段により報知され、保留成立数は成立数報知手段により報知することができる。これにより、遊技者は実際に行なわれる変動回数と実際に成立している保留成立数とを認識することができるため、遊技中において変動表示制御が開始されたにもかかわらず保留成立数が減少しないといったようなずれが発生することによる混乱を回避し、特定遊技状態に制御されることに対する期待感を向上させることができる。
【0010】
(2) 前記成立数報知手段と前記変動回数報知手段とは、それぞれ別個の装置で構成されている(たとえば、図18の始動記憶表示器18,飾り保留記憶表示領域91等参照)。
【0011】
上述の構成によれば、別個に設けられている装置を用いて保留成立数と変動回数とをそれぞれ報知することができるため、遊技者は保留成立数と変動回数とを容易に区別して理解することができる。
【0012】
(3) 前記変動回数報知手段は、変動表示制御がいずれの始動条件に起因して実行されるか(たとえば、始動入賞記憶18a〜18dのいずれの始動記憶に対応する可変表示であるか)を特定可能な態様で前記変動回数を報知する(たとえば、図18(c)で、増加演出が行なわれた飾り保留記憶表示91a,91bは、始動入賞記憶18aに対応して表示されていることがわかる態様(対応する始動入賞記憶と同色、同形状等となる態様)で表示する等)。
【0013】
上述の構成によれば、複数回変動表示制御手段により行なわれる変動表示制御がいずれの始動条件の成立に起因する変動表示制御であるかを報知することができる。これにより、現在成立している始動条件のうち何番目に成立した始動条件により変動表示制御が複数回行なわれるかを遊技者に容易に認識させることができる。
【0014】
(4) 遊技の進行を制御するとともにコマンドを出力する遊技制御手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ53等参照)と、
前記遊技制御手段からのコマンドにもとづいて演出制御を行なう演出制御手段(たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ800等参照)とを備え、
前記遊技制御手段は、
前記保留成立数を特定するための成立数コマンド(たとえば、保留記憶数コマンド等)を前記演出制御手段に送信する成立数コマンド送信手段(たとえば、図13のSH03等参照)と、
前記変動回数を少なくとも特定するための回数コマンド(たとえば、変動パターンコマンド等)を前記演出制御手段に送信する回数コマンド送信手段(たとえば、図5等参照)とを含み、
前記演出制御手段は、
前記成立数計数手段と、
前記成立数報知手段と、
前記変動回数算出手段と、
前記変動回数報知手段とを含み、
前記成立数計数手段は、前記成立数コマンド送信手段により送信された前記成立数コマンドにもとづいて前記未消化始動条件の成立数を計数し、
前記成立数報知手段は、前記成立数計数手段により計数された前記保留成立数を報知し、
前記変動回数算出手段は、前記回数コマンド送信手段により送信された前記回数コマンドにもとづいて前記変動回数を計数し、
前記変動回数報知手段は、前記変動回数算出手段により計数された前記変動回数を報知する。
【0015】
上述の構成によれば、遊技制御手段は、保留成立数を特定するための成立コマンドと変動回数を少なくとも特定するための回数コマンドとを演出制御手段に送信する手段を含み、演出制御手段は、遊技制御手段から送信されてきた成立数コマンドに基づいて保留成立数を計数し報知する。さらに、演出制御手段は、遊技制御手段から送信されてきた回数コマンドに基づいて変動回数を計数し報知することができる。これにより、コマンド送信制御の負担を遊技制御手段に、計数制御,報知制御の負担を演出制御手段に分散させることができるため、遊技制御手段の負担と演出制御手段の負担とに分散させることができる。また、成立数コマンドおよび回数コマンドといった最低限のコマンドから保留成立数と変動回数とを計数することができる。
【0016】
(5) 前記未消化始動条件は予め定められた最大保留数を限度に記憶可能に構成され(たとえば、「4」を始動入賞記憶数の上限として記憶できるように記憶バッファが構成されている等)、
遊技において所定条件(たとえば、確率向上状態に制御されること,大当り状態に制御されること等)が成立したことにより、前記最大保留数を増加させる(たとえば、「20」を始動入賞記憶数の上限として記憶できるようにする)最大保留数変更手段(たとえば、図7のSB02〜SB04等参照)をさらに備えている。
【0017】
上述の構成によれば、未消化始動条件として記憶できる上限としての最大保留数を所定条件が成立することにより増加させることができる。これにより、本来であれば始動条件が成立しているにもかかわらず未消化始動条件として成立しないといった遊技者にとって無駄となる不利益状態の発生を、所定条件の成立により低減させることができる。
【0018】
(6) 前記特定条件は、前記変動表示装置の表示結果が特定表示結果(たとえば、飾り図柄等の確定停止図柄が「777」等のゾロ目)となることにより成立可能となるものであって、
前記変動表示制御手段は、前記始動条件が成立したことに起因して行なう前記変動表示制御を、予め定められた開始条件(たとえば、入賞したことにより決定された変動パターンコマンドが演出制御用マイクロコンピュータ800に送信されること等)が成立した後に開始(たとえば、可変表示を開始)し、
前記始動条件が成立したときに、数値データを更新する数値データ更新手段(たとえば、図4のランダムカウンタR1等)から該始動条件の成立に起因して開始される変動表示の表示結果として前記特定表示結果を導出表示するか否かの決定に用いられる数値データ(たとえば、乱数)を抽出する数値データ抽出手段(たとえば、図7のSB06等参照)と、
前記数値データ抽出手段により抽出された数値データを保留データとして記憶する手段であって、前記始動条件の成立順に前記数値データを記憶する保留データ記憶手段(たとえば、図7のSB07,RAM55の記憶バッファ等)と、
前記開始条件が成立したときに前記保留データ記憶手段に記憶されている保留データを先に記憶された順(たとえば、始動入賞口14に入賞した順等)に従って読み出し(たとえば、図12のSG05等参照)、該読み出された保留データが前記変動表示装置の表示結果として前記特定表示結果を導出表示する保留データであるか否か(たとえば、抽出した乱数の値が「7」であるか否か等)を判定する開始条件成立時判定手段(たとえば、図12のSG06等参照)とをさらに備え、
前記複数回変動表示制御手段は、前記開始条件成立時判定手段による判定結果にもとづいて(たとえば、図12のSG06により大当りとなる旨の判別がなされたことにもとづいて)、一の始動条件が成立したことに起因して前記変動表示制御を複数回行なう(たとえば、図11のSF01において「有」の判別がなされ、SF06,SF07で変動選択テーブルを設定し、1始動複数回変動パターンを実行できる)。
【0019】
上述の構成によれば、開始条件成立時判定手段による判定結果に基づいて、複数回変動表示制御手段による変動表示制御が複数回行なわれる。これにより、判定結果と対応付けて変動表示制御を複数回行なうことができるため、判定結果を遊技者に予告することができ期待感を向上させることができる。
【0020】
(7) 前記特定条件は、前記変動表示装置の表示結果が特定表示結果(たとえば、飾り図柄等の確定停止図柄が「777」等のゾロ目)となることにより成立可能となるものであって、
前記変動表示制御手段は、前記始動条件が成立したことに起因して行なう前記変動表示制御を、予め定められた開始条件(たとえば、入賞したことにより決定された変動パターンコマンドが演出制御用マイクロコンピュータ800に送信されること等)が成立した後に開始(たとえば、可変表示を開始)し、
前記始動条件が成立したときに、数値データを更新する数値データ更新手段(たとえば、図4のランダムカウンタR1等)から該始動条件の成立に起因して開始される変動表示の表示結果として前記特定表示結果を導出表示するか否かの決定に用いられる数値データ(たとえば、乱数)を抽出する数値データ抽出手段(たとえば、図7のSB06等参照)と、
前記数値データ抽出手段により抽出された数値データが前記変動表示装置の表示結果として前記特定表示結果を導出表示する数値データであるか否か(たとえば、抽出した乱数の値が「7」であるか否か等)を判定する始動条件成立時判定手段(たとえば、図21のSM01、図12のSG06等参照)とをさらに備え、
前記複数回変動表示制御手段は、前記始動条件成立時判定手段による判定結果にもとづいて(たとえば、図21のSM01により大当りとなる旨の判別がなされたことにもとづいて)、一の始動条件が成立したことに起因して前記変動表示制御を複数回行なう(たとえば、図21のSM11,SM12で変動入賞指定コマンドを送信し、かつ、図22のSN11,SN12で変動選択テーブルを設定し、1始動複数回変動パターンを実行できる)。
【0021】
上述の構成によれば、始動条件成立時判定手段による判定結果に基づいて、複数回変動表示制御手段による変動表示制御が複数回行なわれる。これにより、判定結果と対応付けて変動表示制御を複数回行なうことができるため、判定結果を遊技者に予告することができ期待感を向上させることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施の形態においては、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明はこれに限らず、たとえばコイン遊技機やスロットマシンなどであってもよく、遊技者が所定の遊技を行ない、遊技における特定条件の成立により遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御可能となる遊技機であればすべてに適用することが可能である。
【0023】
第1実施形態
図1は、本発明に係る遊技機の一例のパチンコ遊技機1およびこれに対応して設置されたカードユニット50の正面図である。
【0024】
カードユニット50には、カード利用可表示ランプ151が設けられており、カードユニット50が使用可能な状態にある旨が、このカード利用可表示ランプ151の点灯または点滅により遊技者に知らされる。このカードユニット50は、遊技機設置島に設置されている複数台のパチンコ遊技機1の間に挿入された状態で設置されており、左右どちらの遊技機に接続されているかが連結台方向表示器153により表示される。
【0025】
遊技者がカード残高の記録されたプリペイドカードをカード挿入口155に挿入すると、そのプリペイドカードに記録されているカード残高が読取られる。次に、遊技者が所定の貸玉操作を行なうことにより、予め入力設定されている貸出単位額分の残高が減額されるとともに、その貸出単位額分の打玉がパチンコ遊技機1の打球供給皿10に貸出される。
【0026】
カードユニット50には、端数表示スイッチ152が設けられている。この端数表示スイッチ152を押圧操作することにより、たとえばカード残高やエラーが発生したときのエラーコードなどの情報がパチンコ遊技機1に設けられた情報表示器(図示省略)に表示される。図中156はカードユニット錠であり、このカードユニット錠156に所定のキーを挿入して解錠操作することにより、カードユニット50の前面側を開成できるように構成されている。
【0027】
パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。このガラス扉枠2の後方には、遊技盤6が着脱自在に取付けられている。また、ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿10がある。打球供給皿10の下部には、打球供給皿10から溢れた玉を貯留する余剰球受皿4と、遊技者が打玉を操作するための操作ノブ5とが設けられている。
【0028】
操作ノブ5を遊技者が操作することにより、打球供給皿10内に貯留されている打玉を1個ずつ発射することができる。発射された打玉は、誘導レール29によって遊技領域7内に導かれる。誘導レール29から遊技領域7への出口部分には、弁状の逆流防止部材30が設けられている。この逆流防止部材30によって一旦遊技領域7内に打込まれた打玉が誘導レール29に逆戻りすることが防止される。
【0029】
遊技領域7の中央には、各々が識別可能な複数種類の識別情報の一例となる特別図柄,飾り図柄等を可変表示(以下、変動表示ともいう)させる可変表示装置8が設けられている。
【0030】
この可変表示装置8には、液晶表示器よりなる図柄表示部9、LED表示器よりなる普通図柄表示器3、始動記憶表示器18およびゲート通過記憶表示器13が設けられている。さらに、可変表示装置8の下方には、始動入賞口(始動口)14が構成された始動用電動役物15と、開閉板20の傾動により打玉の入賞可能な開成状態となる可変入賞球装置19とが設けられている。始動用電動役物15には、可動片が左右に設けられている。また、一般入賞口として、可変表示装置8の上部や、可変表示装置8の左右下方、遊技領域7の下方左右に入賞口24がそれぞれ設けられている。また、打玉が進入可能な通過ゲート11が可変表示装置8の下方左右に設けられている。また、26は、打込まれた打玉が入賞口24や可変入賞球装置19にも入賞しなかったときにアウト玉として回収するアウト口であり、25は、装飾ランプである。
【0031】
遊技領域7の外周には遊技効果ランプ28aと、賞球の払出し時に点灯する賞球ランプ51と、球切れ中に点灯する球切れランプ52とが設けられており、遊技領域7には遊技効果ランプ28b,28cが設けられており、遊技領域7の上部の左右にはステレオ音の音声などの効果音を発生するためのスピーカ27,27が設けられている。
【0032】
なお、図柄表示部9は、液晶表示器に限らず、CRT(Cathode Ray Tube)、FED(Field EmisSJon Display)、PDP(Plasma Display Panel)、ドットマトリクス等その他の画像表示式の表示装置により構成されてもよい。
【0033】
図柄表示部9は、数字、数字以外の文字、図形、模様、キャラクタ等の複数種類の識別情報(判定用識別情報)としての特別図柄を可変表示(更新表示,変動表示ともいう)可能である。ここで、キャラクタとは、可変表示装置8に表示される人間,動物,あるいは物等を表わす映像をいう。また、図柄表示部9では、特別図柄以外に、数字、数字以外の文字、図形、模様、キャラクタ等の複数種類の識別情報(装飾用識別情報)としての飾り図柄を可変表示(更新表示,変動表示ともいう)可能である。また、図柄表示部9では、特別図柄および飾り図柄の他に、飾り図柄の可変表示回数を報知するための飾り保留記憶表示や、所定のキャラクタ・背景画像等の画像の表示も可能である。
【0034】
ここで、飾り図柄とは、図柄表示部9における特別図柄の可変表示の装飾効果を高めるために特別図柄の可変表示と所定の関係を有して可変表示される装飾的な意味合いがある図柄をいう。飾り図柄の可変表示は、始動入賞口14に打玉が入賞したことにより飾り図柄の表示結果を表示するための制御をいう。なお、所定の関係には、たとえば、特別図柄の可変表示が開始されたときに飾り図柄の可変表示が開始される関係や、特別図柄の可変表示が終了し表示結果が表示されたときに飾り図柄の可変表示が終了し表示結果が表示される関係や、特別図柄の可変表示が開始されたときにすでに飾り図柄の可変表示が開始されている関係や、飾り図柄の可変表示が終了し表示結果が表示されたときに未だ飾り図柄が可変表示中である関係等が含まれる。
【0035】
なお、図柄表示部9および普通図柄表示器3により可変表示される識別情報は、数字、文字、図形、模様、キャラクタ等の識別情報であれば、どのような識別情報であってもよく、数字のみ、文字のみ、図形のみ、模様のみ、キャラクタのみ、または、これらを適宜組合せたもの等であってもよい。
【0036】
図柄表示部9では、特別図柄を可変表示する表示領域、および、飾り図柄を可変表示する表示領域のような複数の表示領域を形成可能な図柄表示領域90(図18等参照)を有し、特別図柄と飾り図柄とをそれぞれ可変表示可能である。ここで示される特別図柄の表示領域と、飾り図柄の表示領域とは、1つの図柄表示部9の図柄表示領域90に形成されているが、これらは別体の可変表示装置で構成されてもよい。
【0037】
また、図柄表示部9では、飾り図柄の可変表示が行なわれる回数を報知するための飾り保留記憶表示の点灯表示を行なう表示領域を形成可能な飾り保留記憶表示領域91(図18等参照)を有し、飾り図柄の可変表示回数を報知可能に構成されている。
【0038】
また、普通図柄表示器3は、図形等の複数種類の識別情報(普通識別情報)としての普通図柄を可変表示可能である。普通図柄表示器3は、当り図柄である○印を点灯表示可能な当り表示器3aと、はずれ図柄である×印を点灯表示可能なはずれ表示器3bとを含む。当り表示器3aおよびはずれ表示器3bは、LED(発光ダイオード)により点灯表示されるように構成されており、所定距離を隔てて左右に並んで設けられている。このような普通図柄表示器3では、当り表示器3aおよびはずれ表示器3bを交互に点灯するよう点滅させる(交互点灯であるため、各表示器では、所定周期で点滅していることとなる)ことにより普通図柄としての○印と×印とを所定時間間隔で可変表示(更新表示,変動表示ともいう)する。
【0039】
本実施の形態においては、LEDよりなる当り表示器3aおよびはずれ表示器3bを普通図柄表示器3に用いた場合を説明したが、これに限らず、7セグメント表示器など、数字等のそのほかの図柄を可変表示可能なものを普通図柄表示器3に使用してもよい。つまり、普通図柄としては、何らかの形で特別図柄と飾り図柄とを区別して認識できるようなものであればよい。なお、ここでは、普通図柄表示器3を図柄表示部9と分離構成した例を示したが、普通図柄表示器3は、図柄表示部9を構成する液晶表示器の表示領域の一部により構成されてもよい。
【0040】
また、可変表示装置8には、それぞれ4個のLEDからなる始動記憶表示器18が設けられている。この始動記憶表示器18を構成するLEDの点灯している数によって、特別図柄の可変表示が開始される回数が報知される。本実施形態における図柄表示部9では、前述したように飾り図柄の可変表示回数を報知するための飾り保留記憶表示の点灯表示を行なう飾り保留記憶表示領域91が設けられている。なお、遊技状態等に応じて、始動記憶表示器18により飾り図柄の可変表示回数を報知してもよく、飾り保留記憶表示領域91により特別図柄の可変表示が開始される回数を報知してもよい。
【0041】
可変表示装置8には、さらに、ゲート通過記憶表示器13が設けられている。このゲート通過記憶表示器13を構成するLEDの点灯している数によって、普通図柄の可変表示が開始される回数が報知される。
【0042】
なお、始動入賞口14の通路には、入賞した遊技球である入賞球(入賞玉)を検出する始動口スイッチ17が設けられており、始動口スイッチ17により遊技球が検出された場合には、始動記憶数を表示するための制御が行なわれるとともに、特別図柄および飾り図柄の可変表示を開始させる制御が行なわれる。なお、特別図柄等が可変表示しているときや大当り状態に制御されているとき等、特別図柄等をただちに可変表示させることができない状態であるときに、さらに打玉が始動入賞口14に進入し始動口スイッチ17で検出された場合は、「4」を記憶数の上限として記憶バッファに記憶される。記憶バッファには打玉が通過したことにより抽出された乱数が記憶され、その記憶数が始動記憶表示器18においてLEDの点灯数により表示される。そして、特別図柄の可変表示が開始される毎に、点灯しているLEDの数を1つ減らす。なお、前述した飾り保留記憶表示領域91において点灯表示される飾り保留記憶表示は、始動口スイッチ17で検出されたことと関連して行なわれる飾り図柄の可変表示回数を報知する態様で表示される。そして、飾り図柄の可変表示が開始される毎に、可変表示回数を示す表示態様を1減算した可変表示回数を示す表示態様に変化させる。
【0043】
また、通過ゲート11の通路には、通過ゲート11を通過した遊技球を検出するゲートスイッチ12が設けられており、ゲートスイッチ12が遊技球を検出した場合には、ゲート通過記憶表示器13を点灯させるための制御が行なわれるとともに、普通図柄の可変表示を開始させる制御が行なわれる。なお、普通図柄表示器3が可変表示している最中にさらに打玉が通過口に進入し、ゲートスイッチ12で検出されたときには、普通図柄表示器3の可変表示を開始させることができない状態であるので、「4」を記憶数の上限として打玉が通過したことにより抽出された乱数が所定の記憶装置に記憶され、その記憶数がゲート通過記憶表示器13においてLEDの点灯数により表示される。そして、普通図柄表示器3の可変表示が開始される毎に、点灯しているLEDの数を1つ減らす。
【0044】
普通図柄表示器3は、数字等の複数種類の識別情報(普通識別情報)としての普通図柄を可変表示する。そして、その可変表示の表示結果が予め定められた特定の識別情報(たとえば「○」)となった場合は「当り」となり、ソレノイド16が励磁されることによって始動入賞口14を構成している始動用電動役物15に設けられた左右の1対の可動片が1回開成する。これにより始動用電動役物15が開成状態となって打玉がより始動入賞しやすくなる。始動用電動役物15が開成状態にある際に打玉が1つ始動入賞すれば、可動片が元の位置まで閉成して打玉が始動入賞しにくい状態に戻る。また、始動用電動役物15が開成状態となってから所定の開放期間が経過すれば、始動入賞が発生しなくとも可動片が元の位置まで閉成して開成状態は終了する。
【0045】
なお、図柄表示部9および普通図柄表示器3により可変表示される識別情報は、数字、文字、図形、模様、キャラクタ等の識別情報であれば、どのような識別情報であってもよく、数字のみ、文字のみ、図形のみ、模様のみ、キャラクタのみ、または、これらを適宜組合せたもの等であってもよい。
【0046】
始動入賞口14に入賞(始動入賞という)した始動入賞玉は、遊技盤6に設けられた始動口スイッチ17により検出される。始動入賞玉が始動口スイッチ17で検出されると5個の賞球が払出されるとともに、始動記憶表示器に表示されている記憶数が上限に達していなければ、所定のランダムカウンタから乱数が抽出される。
【0047】
打玉が始動入賞口14に入賞したことを条件として、特別図柄の可変表示が一斉に開始される。なお、飾り図柄の可変表示も特別図柄の可変表示に関連して開始される。可変表示は、図柄表示部9における所定の表示領域において上から下へ特別図柄および飾り図柄をスクロールさせることによって行なわれる。所定時間が経過すると、特別図柄および飾り図柄が停止表示される。この実施の形態では、表示される特別図柄は「0〜2」の3種類の数字であり、表示される飾り図柄は「0〜9」の10種類の数字である。なお、本実施形態において、打玉が始動入賞口14に入賞したことを条件として開始される可変表示として、特別図柄の可変表示が1回行なわれる間に飾り図柄の可変表示が複数回行なわれるものや、特別図柄の可変表示が複数回行なわれる間に飾り図柄の可変表示が1回行なわれるものが含まれている。
【0048】
特別図柄および飾り図柄の表示結果が予め定められた特定表示結果(たとえば、特別図柄は「0」,「1」が表示されたとき、飾り図柄は「333」等のゾロ目が表示されたとき。以下大当り図柄ともいう。)となると、「大当り」となり、遊技状態が特定遊技状態(大当り状態)に移行する。特定遊技状態では、可変入賞球装置19の開閉板20が開成して大入賞口が開口する。これにより、打玉を大入賞口に入賞させることが可能な遊技者にとって有利な第1の状態に制御される。開閉板20はソレノイド21によって駆動される。
【0049】
可変入賞球装置19の大入賞口内部には、可変入賞球装置19に入賞した打玉を検出するカウントスイッチ22が設けられている。また、大入賞口内は、特定入賞領域と通常入賞領域とに区分されており、特定入賞領域には、V入賞を検出するVカウントスイッチ23が設けられている。特定入賞領域に入賞した入賞玉はVカウントスイッチ23により検出された後、カウントスイッチ22により検出される。一方、通常入賞領域に入賞した通常入賞玉は大入賞口内においてはカウントスイッチ22のみにより検出される。可変入賞球装置19に入賞した入賞玉がカウントスイッチ22により検出される毎に15個の賞球が払出される。
【0050】
可変入賞球装置19の第1の状態は、大入賞口に進入した打玉の数が所定個数(たとえば10個)に達したとき、または所定期間(たとえば30秒間)経過したときのうちのいずれか早い方の条件が成立したときに一旦終了して開閉板20が閉成する。これにより、可変入賞球装置19は、打玉を入賞させることが不可能な遊技者にとって不利な第2の状態に制御される。そして、可変入賞球装置19が第1の状態となっている期間中に進入した打玉が特定入賞領域に特定入賞し、Vカウントスイッチ23により検出されたことを条件として、その回における可変入賞球装置19の第1の状態が終了して第2の状態となった後、再度開閉板20が開成されて、可変入賞球装置19を第1の状態にする繰返し継続制御が実行される。この繰返し継続制御の実行上限回数は、たとえば16回と定められている。繰返し継続制御において、可変入賞球装置19が第1の状態にされている状態はラウンドと呼ばれる。繰返し継続制御の実行上限回数が16回のときには、第1ラウンドから第16ラウンドまでの16ラウンド分、可変入賞球装置19が第1の状態にされ得る。
【0051】
3つの可変表示部の表示結果が特別の識別情報の組合せ(たとえば、特別図柄は「1」が表示されたとき、飾り図柄は「777」の奇数のゾロ目が表示されたとき。以下確変大当り図柄ともいう。)となると、「確変大当り」となり、次に大当りとなる確率が通常遊技状態より高くなる。すなわち、特別遊技状態として、遊技者にとってさらに有利な確率変動状態となる。本実施形態における通常遊技状態とは、特定遊技状態および確率変動状態以外の遊技状態のことをいう。特別遊技状態とは、大当りとなる確率が高くなる(大当りが発生しやすくなる)確率変動状態のことをいう。さらに、この確率変動状態では、普通図柄表示器3における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる。この確率変動状態への制御は、後述する遊技制御用マイクロコンピュータ53により行なわれる。
【0052】
なお、特別遊技状態は、図柄表示部9の表示結果が大当り図柄のうちの確変図柄による大当り図柄となったときに、大当り図柄のうちの確変図柄以外の大当り図柄となったときと比べて、付与される価値が大きくなる付加価値が付与されるものであればよい。よって、特別遊技状態としては、図柄表示部9および普通図柄表示器3における可変表示が開始してから表示結果が表示されるまでの時間が短縮される時短制御が行なわれる、変動時間短縮状態(以下「時短」ともいう。)であってもよい。さらに、特別遊技状態としては、始動用電動役物15の開放時間の増加と開放回数の増加(複数回開放するようになる)とが行なわれる、開放延長状態であってもよい。この変動時間短縮状態、開放延長状態への制御は、後述する演出制御用マイクロコンピュータ800により行なわれるようにしてもよい。
【0053】
表示結果が大当り図柄でも、確変大当り図柄でもない場合は、「はずれ」となり、遊技状態は変化せずに通常状態のままとなる。
【0054】
また、飾り図柄の可変表示中においては、リーチ状態(リーチ態様、リーチ表示態様ともいう)が発生する場合がある。
【0055】
ここで、リーチ状態とは、各々が識別可能な複数種類の識別情報の可変表示を行ない表示結果を導出表示する可変表示装置を有し、表示画面において前記複数種類の識別情報を可変開始させた後、時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、予め定められた特定表示結果となったときに、遊技状態が遊技者にとって有利な特定遊技状態となる遊技機において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特定の組合せとなる条件を満たしている表示状態をいう。
【0056】
また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、各々が識別可能な複数種類の識別情報の可変表示を行ない表示結果を導出表示する可変表示装置における識別情報の表示結果が予め定められた特定表示結果となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な特定遊技状態となる遊技機において、前記可変表示装置の表示結果がまだ導出表示されていない段階で、前記特定表示結果が表示されやすい可変表示態様となったと遊技者に思わせるための表示状態をいう。さらにリーチの中には、それが出現すると、通常のリーチ状態に比べて、大当りが発生しやすいものがある。このような特定のリーチ状態をスーパーリーチという。
【0057】
また、リーチ状態とは、可変表示装置が可変開始された後表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、前記特定表示結果となる表示条件からはずれていない表示態様をもいう。
【0058】
また、リーチ状態とは、可変表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、前記表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の可変表示部の表示結果の少なくとも一部が前記特定表示結果となる条件を満たしている場合の表示状態をもいう。
【0059】
また、リーチ状態とは、複数の可変表示部における一部の可変表示部において表示結果がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている可変表示部の表示結果が特定表示結果となる条件を満たしている表示状態をもいう。
【0060】
次に、パチンコ遊技機1の裏面の構造について図2を参照して説明する。
可変表示装置8の背面では、図2に示すように、機構盤36の上部に遊技球タンク38が設けられ、パチンコ遊技機1が遊技機設置島に設置された状態でその上方から遊技球が遊技球タンク38に供給される。遊技球タンク38内の遊技球は、誘導樋39を通って球払出装置97に至る。
【0061】
機構盤36には、図柄表示部9および普通図柄表示器3等を含む可変表示装置8,遊技効果ランプ28a,28b,28c等のランプ類,および,スピーカ27を制御する演出制御基板80、基板ケース32に覆われた遊技制御用マイクロコンピュータ等が搭載された遊技制御基板(主基板ともいう)31、景品球などの払出制御を行なう払出制御用マイクロコンピュータが搭載された払出制御基板37、およびパチンコ遊技機1に設けられた各電機部品と電気部品制御基板に電源を供給する電源基板910等が設置されている。さらに、機構盤36の下部には、モータの回転力を利用して打球を遊技領域7に発射する打球発射装置34が設置されている。また、パチンコ遊技機1の下部のカードユニット50側には、パチンコ遊技機1とカードユニット50とを通信可能に接続するためのコネクタ100が設けられている。さらに、このコネクタ100に一端が接続されたハーネス55の他端がカードユニット50に設けられたコネクタ500に接続されている。
【0062】
また、誘導樋39を通った遊技球は、球切れ検出器187を通過して供給樋(図示省略)を経て球払出装置97に至る。球払出装置97から払出された遊技球は、連絡口を通ってパチンコ遊技機1の前面に設けられている打球供給皿10に供給される。連絡口の側方には、パチンコ遊技機1の前面に設けられている余剰球受皿4に連通する余剰球通路が形成されている。入賞に基づく景品球が多数払出されて打球供給皿10が満杯になり、ついには遊技球が連絡口に到達した後さらに遊技球が払出されると、遊技球が、余剰球通路を経て余剰球受皿4に導かれる。さらに遊技球が払出されると、感知レバーが満タンスイッチ(図示省略)を押圧して満タンスイッチがオンする。この状態では、球払出装置97内のステッピングモータの回転が停止して球払出装置97の動作が停止するとともに、必要に応じて打球発射装置34の駆動も停止する。なお、この実施の形態では、電気的駆動源の駆動によって遊技球を払出す球払出装置として、ステッピングモータの回転によって遊技球が払出される球払出装置97を例示するが、その他の駆動源によって遊技球を送出す構造の球払出装置を用いてもよいし、電気的駆動源の駆動によってストッパを外し遊技球の自重によって払出がなされる構造の球払出装置を用いてもよい。
【0063】
また、賞球払出制御を行なうために、入賞口24に設けられている入賞口スイッチ24a、始動口スイッチ17およびVカウントスイッチ23からの信号が、遊技制御基板31に送られる。遊技制御基板31のCPU56は、始動口スイッチ17がオンすると6個の賞球払出に対応した入賞が発生したことを知る。また、カウントスイッチ22がオンすると15個の賞球払出に対応した入賞が発生したことを知る。そして、入賞口スイッチ24aがオンすると10個の賞球払出に対応した入賞が発生したことを知る。なお、この実施の形態では、たとえば、入賞口24に入賞した遊技球は、入賞口24からのセーフ球流路に設けられている入賞口スイッチ24aで検出され、入賞口24に入賞した遊技球は、入賞口24からのセーフ球流路に設けられている入賞口スイッチ24aで検出される。
【0064】
図3は、パチンコ遊技機1における各種制御基板を含む制御回路の構成の一例を説明するためのブロック図である。なお、図3には、制御基板として、遊技制御基板31、払出制御基板37、および、演出制御基板80が示されている。
【0065】
遊技制御基板31には、遊技制御用マイクロコンピュータ53と、スイッチ回路58と、ソレノイド回路59とが含まれている。遊技制御用マイクロコンピュータ53は、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する。スイッチ回路58は、ゲートスイッチ12、始動口スイッチ17、Vカウントスイッチ23、カウントスイッチ22、入賞口スイッチ24a、満タンスイッチ48、球切れスイッチ187、球切れ検出スイッチ167、および、賞球カウントスイッチ301Aからの信号を遊技制御用マイクロコンピュータ53に与える。ソレノイド回路59は、始動用電動役物15を開閉するソレノイド16、大入賞口20の開閉板20を開閉するソレノイド21、および、大入賞口内誘導板を動作させるソレノイド33を遊技制御用マイクロコンピュータ53からの指令に従って駆動する。
【0066】
また、遊技制御基板31は、遊技制御用マイクロコンピュータ53から与えられるデータに従って、大当りの発生を示す大当り情報、図柄表示部9の可変表示開始(始動)に利用された始動入賞球の個数を示す始動情報(有効始動情報)、飾り図柄が可変表示された回数を示す飾り図柄可変表示回数を示す可変回数情報、確率変動が生じたことを示す確変情報、および、賞球数を示す賞球情報をホール管理コンピュータ等のホストコンピュータに対して出力する情報出力回路64を含んでいる。
【0067】
遊技制御用マイクロコンピュータ53は、遊技制御用のプログラム等を記憶する記憶手段の一例であるROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段の一例であるRAM55、制御用プログラムに従って制御動作を行なうCPU56およびI/Oポート部57を含む遊技制御用のマイクロコンピュータである。この実施の形態ではROM54,RAM55はCPU56に搭載されている。すなわち、CPU56は、1チップマイクロコンピュータである。なお、CPU56とROM54,RAM55とは1チップ化されていなくてもよい。つまり、ROM54、RAM55およびI/Oポート部57は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、マイクロコンピュータにおける情報入出力可能な端子である。遊技制御用マイクロコンピュータ53は、接続された各種スイッチ(検出器)からの信号を受け、接続された制御対象の機器を駆動する制御を行なう。
【0068】
さらに、遊技制御基板31には、遊技制御用マイクロコンピュータ53から与えられるアドレス信号をデコードしてI/Oポート部57のうちいずれかのI/Oポート部を選択するための信号を出力するアドレスデコード回路67が設けられている。なお、球払出装置97から遊技制御基板31に入力されるスイッチ情報もあるが、図3においてはそれらは省略されている。
【0069】
また、演出制御基板80には、表示制御、ランプ制御、および、音制御の各制御手段として機能し、これらの制御により遊技の演出制御を行なうことが可能な演出制御用マイクロコンピュータ800が搭載されている。この演出制御用マイクロコンピュータ800の構成は、前述した遊技制御用マイクロコンピュータ53と同様である。
【0070】
遊技制御基板31から演出制御基板80には、演出制御基板80により制御が行なわれる機器を制御するための指令情報である演出制御コマンド等の情報が伝送される。演出制御用マイクロコンピュータ800は、このような演出制御コマンドに応じて制御対象機器を駆動する制御を行なう。
【0071】
そのため、演出制御コマンドには、特別図柄,飾り図柄および普通図柄の可変表示制御内容についての表示制御コマンド(変動パターンコマンド等)、ランプおよびLED等の発光体(以下、ランプと総称する)の制御内容についてのランプ制御コマンド、ならびに、音の制御内容についての音制御コマンドが含まれている。
【0072】
具体的に、表示制御コマンドとしては、たとえば可変表示の変動パターンの種類を特定するための変動パターンコマンド(可変表示の開始を含む)、可変表示の停止図柄、可変表示の停止、大当り時の表示等の可変表示に関する各種指令が示される。ここで、変動パターンとは、飾り図柄等が可変表示しているときにおける、左中右飾り図柄を停止させるタイミングや、リーチの発生や、リーチ演出内容等に関して予め複数種類定められている演出動作パターンをいう。演出動作には、図柄表示部9による演出動作に限らず、スピーカ27や遊技効果ランプ28a等の演出機器の動作をも含む。
【0073】
演出制御用マイクロコンピュータ800では、この表示制御コマンドに応じて、特別図柄,飾り図柄および普通図柄の可変表示、および、飾り保留記憶表示の表示制御を行なう。また、演出制御用マイクロコンピュータ800では、ランプ制御コマンドに応じて、遊技効果ランプ28a〜28c、賞球ランプ51、球切れランプ52、役物飾りランプ40、装飾ランプ25、ゲート通過記憶表示器13、および始動記憶表示器18等の発光体駆動制御(発光動作制御)を行なう。
【0074】
さらに、演出制御用マイクロコンピュータ800では、遊技制御基板31から伝送される効果音等の音声制御に関する指令情報としての音制御コマンドに応じて、スピーカ27から出力される(発生される)音の制御を行なう。
【0075】
また、遊技制御基板31から払出制御基板37には、払出制御基板37により駆動制御される球払出装置97による賞球の払出制御に関する指令情報としての払出制御コマンド等の情報が伝送される。この払出制御コマンドは、入賞球の発生に応じた賞球の払出数等を指令するコマンドである。払出制御基板37では、払出制御用マイクロコンピュータ370(払出制御手段)が搭載されており、この払出制御用マイクロコンピュータ370が、払出制御コマンドに応じて賞球の払出制御を行なう。この払出制御用マイクロコンピュータ370の構成は、前述した遊技制御用マイクロコンピュータ53と同様である。また、払出制御用マイクロコンピュータ370では、カードユニット50と相互に情報通信することにより、カードユニット50からの指令に応じた貸球の払出制御も行なわれる。
【0076】
この実施の形態では、遊技制御基板31および払出制御基板37に設けられたRAMが、バックアップ電源でバックアップされている。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間はRAMの内容が保存される。そして、各制御基板におけるCPUは、電源電圧の低下を検出すると、所定の処理を行なった後に電源復旧待ちの状態になる。また、電源投入時に、各制御基板におけるCPUは、RAMにデータが保存されている場合には、保存データに基づいて電源断前の状態を復元する。
【0077】
遊技制御基板31(遊技制御用マイクロコンピュータ53)から各制御基板へ送信される情報には、制御の指令内容を示す制御コマンドと、該コマンドの取込みタイミングを示すINT信号とが含まれる。ここで、コマンドは、1コマンドが2バイトのデータで構成されており、制御モードの種類を指令する1バイトのMODEデータと、MODEデータで指令された制御モードにおける具体的な制御内容を指令する1バイトのEXTデータとにより構成される。遊技制御用マイクロコンピュータ53は、このような2バイトのデータを、指令先の各制御基板へ順次送信することにより、制御内容を指令する。
【0078】
図3においては、可変表示制御機能、ランプ制御機能、および、音制御機能のすべてを1つのマイクロコンピュータ800に含ませ、そのマイクロコンピュータ800が前述したような表示制御コマンド、ランプ制御コマンド、および、音制御コマンドを受信し、そのコマンドに応じて各種制御を行なうようにした例を示した。このような構成を採用することにより、このパチンコ遊技機1では、表示制御、ランプ制御、および、音制御を同期させた演出を容易に行なうことができる。
【0079】
なお、このように可変表示制御機能、ランプ制御機能、および、音制御機能のすべてを1つのマイクロコンピュータ800に含ませる構成に限らず、可変表示制御機能、ランプ制御機能、および、音制御機能を複数個のそれぞれのマイクロコンピュータに分割構成したり、適宜組合せて複数個のマイクロコンピュータで構成し、各マイクロコンピュータ用に定められたコマンドに応じて各種制御を行なうようにしてもよい。
【0080】
図4は、遊技制御基板31側の遊技制御用マイクロコンピュータ53が遊技制御に用いる各種ランダムカウンタを説明するための図である。図4にはランダムカウンタR1、ランダムカウンタR2、ランダムカウンタR3、ランダムカウンタR4の4種類のランダムカウンタが示されている。
【0081】
ランダムカウンタR1は、始動記憶がある場合にその始動記憶に起因する特別図柄の可変表示の表示結果を特定表示結果とするか否か、すなわち大当りとするか否かの決定に用いる乱数を始動入賞時に抽出するための大当り判定用ランダムカウンタである。抽出した乱数が予め定められた所定値(たとえば、「7」等)であったときに、大当りとなる旨の判定がなされる。このランダムカウンタR1は、後述する遊技制御メイン処理のタイマ割込ごと(具体的には2msec)に1ずつ加算され、0から加算更新されてその上限である658まで加算更新された後再度0から加算更新される。
【0082】
ランダムカウンタR2は、ランダムカウンタR1から抽出した乱数が大当りとなる所定値であったときに、その始動記憶に起因する特別図柄の可変表示の表示結果の決定に用いる乱数を始動入賞時に抽出するための大当り図柄決定用ランダムカウンタである。抽出した乱数が奇数であるか偶数であるかにより前述した確変大当りとするか否かの決定がなされる。なお、このランダムカウンタR2は、ランダムカウンタR1と同様に遊技制御メイン処理のタイマ割込ごと(具体的には2msec)に1ずつ加算され、0から加算更新されてその上限である11まで加算更新された後再度0から加算更新される。
【0083】
ランダムカウンタR3は、大当りとなるか否かにかかわらず、特別図柄および飾り図柄の可変表示において実行する変動(通常変動やリーチ変動等すべての変動を含む)の種別選択に用いる乱数を選択するときに抽出するためのリーチ種別選択用ランダムカウンタである。予め定められた振分率(たとえば、図9から図11等参照)にしたがってランダムカウンタR3から抽出した乱数が属する選択テーブルを用いて変動パターンが決定されることとなる。このランダムカウンタR3は、0から加算更新されてその上限である110まで加算更新された後再度0から加算更新される。なお、図9から図11を用いて後述するが、今から可変表示が開始される始動記憶が大当りとなる始動記憶であるときまたは記憶バッファに記憶されている始動記憶の中に大当りとなる始動記憶があるときには、そうでない旨の判定がなされているときよりも、ひとつの始動記憶に対して複数回可変表示を行なう1始動複数回変動パターンや複数の始動記憶に対して1回可変表示を行なう複数始動1回変動パターン等(以下、特殊変動パターンともいう)が選択される割合が高くなるように振分率を予め設定している。これにより、特殊変動パターンが実行されたことにより遊技者に大当りとなる可能性があることを報知することができる。
【0084】
ランダムカウンタR4は、ランダムカウンタR3から抽出した乱数により選択された選択テーブルの中から、実行する変動パターンの決定に用いる乱数を決定するときに抽出するための変動パターン決定用ランダムカウンタである。変動の種類ごとに予め設定されている変動パターンのうち抽出した乱数に対応する変動パターン(たとえば、図14等参照)を実行する変動パターンとして決定される。このランダムカウンタR4は、0から加算更新されてその上限である120まで加算更新された後再度0から加算更新される。
【0085】
なお、前述したランダムカウンタR3とランダムカウンタR4とは、遊技制御メイン処理のタイマ割込ごと(具体的には2msec)および割込み処理余り時間にリフレッシュレジスタからの抽出値に応じた値を用いて加算更新される。ここでリフレッシュレジスタとは、遊技制御用マイクロコンピュータ53のクロック制御と無関係に超高速で加算更新されるハード乱数であって、たとえば、このハード乱数からランダムカウンタR3およびランダムカウンタR4のそれぞれの加算処理に用いるための値を抽出するための乱数である。よって、リフレッシュレジスタから抽出した乱数により、ランダムカウンタR3およびランダムカウンタR4の加算値を毎回異ならせることができるため、よりランダム性を向上させて選択テーブルの設定および変動パターンの決定を行なうことができる。
【0086】
なお、普通図柄表示器3で表示される普通図柄の表示結果もランダムカウンタにより決定される。そのランダムカウンタは、たとえば、2msec毎に1ずつ加算されるものであり、0からカウントアップして上限である10までカウントアップした後再度0からカウントアップし直す。このランダムカウンタのカウント値は、普通図柄の表示結果にもとづいて発生する普通当りを発生させるか否かをランダムに決定するためのものである。ゲートスイッチ12によりゲート通過検出がされると、それに応じてランダムカウンタのカウント値が抽出される。そして、ゲート通過検出がされた場合は、その抽出されたランダムカウンタの値が、普通当り判定値(たとえば「2」)と一致するか否かの判断がなされ、一致した場合に普通当りを発生させる制御が行なわれる。普通当りが決定された場合には、それに応じて普通当りに該当する停止図柄が決定され、はずれが決定された場合には、その他のランダムカウンタを用いて普通図柄の停止表示結果が決定される。
【0087】
図5は、遊技制御用マイクロコンピュータ53により実行される遊技制御メイン処理および割込処理を説明するためのフローチャートである。図5において、(a)は遊技制御メイン処理が示され、(b)にタイマ割込処理が示されている。この割込処理は、たとえば2msec毎に1回実行される。
【0088】
遊技制御メイン処理においては、まずステップS(以下単にSという)01により、初期化処理が行なわれる。初期化処理では、RAM55にエラーが含まれているか判定され、エラーが含まれている場合には、RAM55を初期化することおよび各種フラグの初期化設定などの処理が行なわれる。さらに、初期化処理では、後述する割込処理を実行するタイミングを規定するタイマ割込時間(たとえば2msec)をCPU56に設定する処理がなされる。これにより、電源投入等によるリセット後、最初の割込処理が実行されるタイミングを規定するための計時が開始される。また、初期化処理においては、種々のタイマがセットされるとともに、演出制御基板80等のサブ基板初期化コマンドを出力する処理が行なわれる。
【0089】
次に、S02においてタイマ割込処理余り時間にリフレッシュレジスタからの抽出値に応じた値を加算更新するための処理が行なわれる。すなわち、ランダムカウンタR3およびランダムカウンタR4の乱数を更新する処理が行なわれる。通常は、S02で処理される更新のみの無限ループを繰返し実行がなされる。この間に、タイマ割込が入ると図5(b)のタイマ割込処理が実行される。図5(b)のタイマ割込処理が実行された後に再度S02のステップを無限ループで繰返し実行することとなる。
【0090】
S03では、ゲートスイッチ12、始動口スイッチ17、カウントスイッチ22、Vカウントスイッチ23等の状態を入力し、各入賞口や可変入賞球装置に対する入賞があったか否か等を判定するスイッチ処理がなされる。始動口スイッチ17により始動入賞が検出された場合には、このスイッチ処理において、始動記憶処理が実行される。具体的には、始動口スイッチ17により始動入賞が検出されると、そのタイミングで大当り判定用のランダムカウンタR1から乱数が抽出され、始動記憶用の記憶バッファにその抽出した乱数の値が記憶される。これにより始動記憶がなされる。始動記憶用の記憶バッファは、バンク0〜バンク3の4箇所から構成されており、この4箇所のバンクによって最大4個の始動記憶が可能となる。よって、始動入賞が検出された際にすべてのバンクに記憶がある場合には、その始動入賞が無効とされる。
【0091】
次に、S04によりエラー処理がなされる。このエラー処理は、パチンコ遊技機1の内部に備えられている自己診断機能によって種々の異常診断を行ない、その結果に応じて必要ならば警報を発生させる等の処理である。
【0092】
次にS05へ進み、乱数更新処理がなされる。これは、遊技制御に用いられる各種の判定用乱数を示す各ランダムカウンタを更新する処理である。具体的には、ランダムカウンタR1,R2の乱数を更新する処理が行なわれる。これにより、ランダムカウンタR1,R2の乱数を2msec毎に1加算更新することができる。
【0093】
次にS06へ進み、表示用乱数の更新処理が行なわれる。この処理はS02と同じ処理であり具体的には、ランダムカウンタR3,R4の乱数を更新する処理が行なわれる。
【0094】
次にS07へ進み、特別図柄プロセス処理がなされる。この特別図柄プロセス処理では、入賞判定処理が行なわれた後に、複数種類の処理のうちの1つが特別図柄プロセスフラグの値にしたがって選択されて実行される。そして、特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中において更新される。次に、普通図柄プロセス処理がS08により行なわれる。この普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示器3に表示されている普通図柄を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグにしたがって該当する処理が選び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
【0095】
次にS09に進み、特別図柄コマンド処理が実行される。この特別図柄コマンド処理は、前述した表示制御コマンドのデータを遊技制御用マイクロコンピュータ53が演出制御基板80の演出制御用マイクロコンピュータ800へ伝送する処理である。次にS10へ進み、普通図柄コマンド処理が実行される。この普通図柄コマンド処理は、普通図柄表示器3に表示されている普通図柄を表示制御するためのコマンドデータを遊技制御用マイクロコンピュータ53が演出制御基板80の演出制御用マイクロコンピュータ800へ伝送する処理である。
【0096】
次にS11へ進み、情報出力処理がなされる。この情報出力処理は、情報出力回路64を介して前述した確変情報、大当り情報、始動情報、可変回数情報を外部出力する処理である。次にS12へ進み、ソレノイド出力処理がなされる。このソレノイド出力処理は、前述したソレノイド16,21を励磁制御するための制御信号をソレノイド回路59へ出力するための処理である。次にS13へ進み、賞球処理がなされる。この賞球処理は、遊技制御用マイクロコンピュータ53が払出制御基板37に対し賞球個数信号と賞球可能信号とを送信して、賞品球の払出指令を行なうための処理である。
【0097】
次にS14へ進み、記憶処理がなされる。この記憶処理は、たとえば、処理前の始動入賞数と現在の始動入賞数とが相違しているか否かを判定し、相違しているときに、現在の始動入賞数に対応した始動入賞記憶表示を行なうための保留記憶数コマンドを送信する処理が行なわれる。この記憶処理については、図13を用いて詳述する。
【0098】
S15では、試験信号出力処理がなされる。パチンコ遊技機1の内部状態に対応した試験信号を出力する処理が行なわれる。このS15の後の制御として、S02の無限ループを繰り返す処理が行なわれる。
【0099】
図6は、図5のS07により示された特別図柄プロセス処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。この特別図柄プロセス処理は、SA01の入賞判定処理が実行された後に特別図柄用プロセスフラグの値に応じて、SA02からSA11の処理のうち、いずれかが実行されるように制御される。SA01からSA11において、以下のような処理が実行される。
【0100】
SA01において、入賞判定処理が行なわれる。始動入賞口14に打玉が入賞して始動口スイッチ17がオンした場合に、遊技状態が確率変動状態中であるか否かに応じて予め設定されている上限値に達しているか等の判定を行ない、達していないときに乱数を抽出し各乱数記憶領域に記憶する処理が行なわれる。
【0101】
SA02において、特別図柄変動待ち処理が行なわれる。始動入賞記憶があるか否か(始動記憶があるか否か)を判定し、始動入賞がない場合には図柄表示部9における表示状態を客待ちのための待機状態にするための指令情報を設定し、始動入賞がある場合には特別図柄プロセスフラグを更新して特別図柄判定処理に移行可能とする処理である。
【0102】
SA03において、特別図柄判定処理が行なわれる。特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、始動入賞記憶数を確認する。始動入賞記憶数が0でなければ、ランダムカウンタR1から抽出した乱数の値に応じて、大当りとするかはずれとするかを判定する。
【0103】
SA04において、停止図柄設定処理が行なわれる。特別図柄の可変表示の表示結果として表示する特別図柄を設定する処理が行なわれる。具体的には、「0」〜「2」の特別図柄のうち、可変表示の表示結果として表示する特別図柄に対応する図柄指定コマンドを設定する。なお、本実施形態においては、ランダムカウンタR1から抽出した乱数の値が大当りとなる値であったときは、ランダムカウンタR2から抽出した乱数の値が奇数か偶数であるかにより「0」または「1」の特別図柄に対応する図柄指定コマンドを設定する。一方、ランダムカウンタR1から抽出した乱数の値が大当りとなる値でなかったときは、「2」の特別図柄に対応する図柄指定コマンドを設定する。
【0104】
また、飾り図柄の可変表示の確定停止図柄(1つの始動入賞記憶に対して複数回可変表示制御が行なわれる変動パターンのそれぞれの確定停止図柄を含む)は、前述した停止図柄設定処理で設定してもよく、これに限らず、演出制御用マイクロコンピュータ800によって特別図柄に対応する図柄指定コマンドにもとづいて設定するようにしてもよい。さらに、前述したように、飾り図柄の変動パターンとして可変表示途中で終了する変動パターンのときには、その変動における確定停止図柄は決定されないようにしてもよい。
【0105】
SA05において、変動パターン設定処理が行なわれる。1の始動入賞記憶が記憶されていることに起因して行なわれる特別図柄と飾り図柄との変動のパターンを特定するための変動パターンコマンドを設定する。ここでは主に飾り図柄の変動パターンを設定する処理について説明する。具体的には、前述したランダムカウンタR3を利用して変動パターンの種別を選択し、選択された種別に含まれる変動パターンからランダムカウンタR4を利用して変動パターンが決定される。なお、1の始動入賞記憶に対して、特別図柄を可変表示させるための変動パターンは、特別図柄の可変表示が開始されて表示結果が表示されるまでをいう。1の始動入賞記憶に対して、飾り図柄を可変表示させるための変動パターンは、可変表示を開始し表示結果を表示する可変表示制御を複数回行なうものや、可変表示が開始されて可変表示途中までのものや、可変表示途中から可変表示途中までのものや、可変表示途中から表示結果が表示されるまでのもの等をいう。なお、本実施形態における、1の始動入賞記憶に対して決定される特別図柄を可変表示させるための変動パターンの変動時間と、飾り図柄を可変表示させるための変動パターンの変動時間とは、同一である例について説明するが、これに限らず、前者の変動時間と後者の変動時間とが異なるようにそれぞれの変動パターンを設定してもよい。
【0106】
SA06において、全図柄変動開始処理が行なわれる。図柄表示部9において特別図柄および飾り図柄が可変表示開始されるように制御する。このとき、演出制御基板80の演出制御用マイクロコンピュータ800に対し演出制御コマンドとして、特別図柄および飾り図柄の変動パターンコマンドと、特別図柄の確定停止図柄を特定する図柄指定コマンド等とが送信される。なお、前述したように、飾り図柄の変動パターンとして可変表示途中から可変表示が開始される変動パターンが含まれる。
【0107】
SA07において、全図柄停止待ち処理が行なわれる。所定時間が経過すると、図柄表示部9において表示される特別図柄および飾り図柄が停止されるように制御する。なお、前述したように、飾り図柄の変動パターンとして可変表示途中で終了する変動パターンの場合には、所定時間が経過しても飾り図柄の確定停止図柄が停止されないように制御する。
【0108】
SA08において、大当り表示処理が行なわれる。ランダムカウンタR1から抽出した乱数の値が大当りを発生させる値であった場合には、ランダムカウンタR2により抽出された値に対応した表示制御コマンドが表示制御基板80に送信されるように制御するとともに内部状態(プロセスフラグ)をステップSA09に移行するように更新する。そうでない場合には、内部状態をステップSA02に移行するように更新する。また、演出制御基板80の演出制御用マイクロコンピュータ800は演出制御コマンドのデータにしたがって、図柄表示部9に大当り表示を行なう。大当り表示は遊技者に大当りの発生を報知するためになされる処理である。
【0109】
SA09において、大当り中ラウンド表示処理が行なわれる。図柄表示部9に大当り中のラウンドを表示する制御を開始する。
【0110】
SA10において、大入賞口開放中V表示処理が行なわれる。大当り中ラウンド表示の表示制御コマンドを表示制御基板80の表示制御用マイクロコンピュータ80aに送信する制御等を行なう。大入賞口の閉成条件が成立し、大当り遊技状態の継続条件が成立していれば内部状態をSA09に移行するように更新する。大当り遊技状態の終了条件が成立していれば、内部状態をSA11に移行するように更新する。
【0111】
SA11において、大当り終了表示処理が行なわれる。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知するための表示を行なう。この表示が終了したら、内部フラグ等を初期状態に戻し、内部状態をSA02に移行するように更新する。
【0112】
図7は、図6の特別図柄プロセス処理で説明した2msecごとに行なわれるSA01の入賞判定処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。
【0113】
まず、SB01では、始動入賞があったか否かの判別がなされる。始動入賞がなかった場合は入賞判定処理を終了し、始動入賞があった場合はSB02に移行し遊技状態が確率変動状態であるか否かを判別する処理がなされる。確率変動状態である旨の判別がなされたときには、SB03に移行され始動入賞記憶数が確率変動状態であるときの上限値「20」に達しているか否かの判別がなされる。一方、SB02の判別処理において確率変動状態でない旨の判別がなされたときには、SB04に移行され始動入賞記憶数が通常状態であるときの上限値「4」に達しているか否かの判別がなされる。SB03またはSB04において、上限値に達していない旨の判別がなされたときに、SB05に移行され、上限値に達している場合にはそのまま入賞判定処理を終了する。
【0114】
SB05においては、現在の始動入賞記憶数に1加算する処理が行なわれる。SB06においては、前述したランダムカウンタR1,R2から乱数を抽出する処理がなされ、SB07において抽出した乱数を予め定められた各乱数記憶領域に記憶する処理がなされ入賞判定処理を終了する。なお、各乱数記憶領域とは、遊技制御用マイクロコンピュータ53に搭載されたRAM55等の記憶バッファにより構成されている。
【0115】
図8は、図6に示す特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。かかる変動パターン設定処理は、ひとつの始動入賞に対して1回行なわれる処理である。なお、ここでは、飾り図柄の変動パターンを設定する処理を主に説明するが、特別図柄の変動パターンについても同様にランダムカウンタR3,R4を用いて設定される。
【0116】
変動パターン設定処理では、まず、SC01において、前述したランダムカウンタR3から乱数を抽出する処理が行なわれる。SC02において、いまから行なわれる可変表示を開始することとなった始動入賞により抽出された乱数の値が大当りとなる値であったか否かの判別がなされる。SC02の判別により大当りとなる旨の判別がなされたときには図9のSD01に移行され、大当りとならない旨の判別がなされたときにはSC03に移行される。
【0117】
SC03においては、現在、継続変動中フラグがセットされているか否かの判別がなされ、セットされているときにはSC06に移行され、セットされていないときにはSC04に移行される。なお、継続変動中フラグとは、2個の始動入賞により1回の変動を行なう2始動1回変動パターンが実行される変動パターンとして設定されたときにセットされるフラグであって、具体的には1個目の始動入賞に対する変動パターン設定処理で継続変動中フラグがセットされ、2個目の始動入賞に対する変動パターン設定処理において新たな変動パターンを設定するのではなく1個目の変動パターンのつづきとなる変動パターン(継続変動2回目パターン)を設定するような識別機能を有する。
【0118】
SC04においては、図7のSB07において記憶された始動入賞記憶に大当りとなる始動入賞記憶が存在するか否かを判定する開始時判定処理が行なわれる。SC05では、始動入賞記憶が存在するか否かの判別がなされ、始動入賞記憶がない旨の判別がなされたときには図10に移行され、始動入賞記憶がある旨の判別がなされたときには図11のSF01に移行される。
【0119】
一方、SC03の判別において、現在継続変動中フラグがセットされている旨の判別がなされたときには、SC06でセットされている継続変動中フラグをクリアする処理がなされ、SC07において前述した継続変動2回目パターンが変動パターンとして決定される。
【0120】
図9は、図8のSC02の判別処理において大当りとなる旨の判別がなされたときに実行されるプログラムを説明するためのフローチャートである。
【0121】
SD01においては、現在継続変動中フラグがセットされているか否かの判別がなされる。この判別処理において継続変動中フラグがセットされている旨の判別がなされたときには、図8のSC06およびSC07で説明した内容と同内容の処理がSD09およびSD10により行なわれる。
【0122】
SD01において継続変動中フラグがセットされていない旨の判別がなされたときには、SD02に移行され大当り時の条件でリーチ種別を選択するために用いる乱数の値によりいずれの種別の選択テーブルを設定することとなるかを判別する処理が行なわれる。すなわち、SD03からSD06のいずれの処理を行なうかを判別する処理が行なわれる。なお、かかる処理において用いられる乱数の値は図8のSC01においてランダムカウンタR3から抽出された乱数の値が用いられる。
【0123】
ランダムカウンタR3から抽出した乱数の値が、「0〜30」の値であったときにはSD03において通常リーチ選択テーブルを設定する処理がなされ、「31〜80」の値であったときにはSD04においてスーパーリーチ選択テーブルを設定する処理がなされる。同様に、ランダムカウンタR3から抽出した乱数の値が、「81〜100」の値であったときにはSD05において1始動2回変動選択テーブルを設定する処理がなされ、「101〜110」の値であったときにはSD06において1始動3回変動選択テーブルを設定する処理が行なわれる。
【0124】
SD07においては、変動パターンを決定するために用いる乱数をランダムカウンタR4から抽出する処理がなされる。SD08においては、SD03からSD06のいずれかにおいて設定された選択テーブルとSD07で抽出された乱数の値を用いて変動パターンを決定する処理が行なわれる。
【0125】
図10は、図8のSC05において始動入賞記憶がない旨の判別がなされたときに行なわれるプログラムを説明するためのフローチャートである。
【0126】
まず、SE01においてはずれ時の条件でリーチ種別を選択するために用いる乱数の値によりいずれの種別の選択テーブルを設定することとなるかを判別する処理が行なわれる。すなわち、SE02からSE06のいずれの処理を行なうかを判別する処理が行なわれる。なお、かかる処理において用いられる乱数の値は図8のSC01においてランダムカウンタR3から抽出された乱数の値が用いられる。
【0127】
ランダムカウンタR3から抽出した乱数の値が、「0〜100」の値であったときにはSE02において通常変動選択テーブルを設定する処理がなされ、「101〜105」の値であったときにはSE03において通常リーチ選択テーブルを設定する処理がなされる。同様に、ランダムカウンタR3から抽出した乱数の値が、「106〜107」の値であったときにはSE04においてスーパーリーチ選択テーブルを設定する処理がなされ、「108〜109」の値であったときにはSE05において1始動2回変動選択テーブルを設定する処理がなされ、「110」の値であったときにはSE06において1始動3回変動選択テーブルを設定する処理が行なわれる。
【0128】
なお、はずれ時条件よりも図9で前述した大当り時条件で判定されたときの方が、1始動2回変動選択テーブル,1始動3回変動選択テーブルが設定される割合が高くなるように振分率が設定されている。これにより、1始動2回変動パターン等の特殊変動パターンを大当り予告態様として出現させることができ、遊技者の期待感を向上させることができる。なお、大当り時条件では、必ず、1始動2回変動選択テーブル,1始動3回変動選択テーブルが設定されるように振分率を設定してもよい。
【0129】
SE07においては、変動パターンを決定するために用いる乱数をランダムカウンタR4から抽出する処理がなされる。SE08においては、SE02からSE06のいずれかにおいて設定された選択テーブルとSE07で抽出された乱数の値を用いて変動パターンを決定する処理が行なわれる。
【0130】
図11は、図8のSC05において始動入賞記憶がある旨の判別がなされたときに実行されるプログラムを説明するためのフローチャートである。
【0131】
SF01においては、現在記憶されている始動入賞記憶の中に大当りとなる始動入賞記憶が存在する旨を示す大当り発生フラグがセットされているか否かの判別が行なわれる。セットされている旨の判別がなされたときにはSF02に移行され、セットされていない旨の判別がなされたときにはSF10に移行される。
【0132】
SF02においては、大当りとなる始動入賞記憶が存在する条件でリーチ種別を選択するために用いる乱数の値によりいずれの種別の選択テーブルを設定することとなるかを判別する処理が行なわれる。すなわち、SF03からSF08のいずれの処理を行なうか判別する処理が行なわれる。なお、かかる処理において用いられる乱数の値は図8のSC01においてランダムカウンタR3から抽出された乱数の値が用いられる。
【0133】
ランダムカウンタR3から抽出した乱数の値が、「0〜10」の値であったときにはSF03において通常変動選択テーブルを設定する処理がなされ、「11〜40」の値であったときにはSF04において通常リーチ選択テーブルを設定する処理がなされ、「41〜70」の値であったときにはSF05においてスーパーリーチ選択テーブルを設定する処理がなされ、「71〜90」の値であったときにはSF06において1始動2回変動選択テーブルを設定する処理がなされ、「91〜100」の値であったときにはSF07において1始動3回変動選択テーブルを設定する処理がなされ、「101〜110」の値であったときにはSF08において2始動1回変動選択テーブルを設定し、SF09において継続変動中フラグをセットする処理が行なわれる。
【0134】
SF10からSF17の処理については、SF02からSF09を用いて説明した内容と同様に、ランダムカウンタR3から抽出した乱数に基づき変動パターンを決定するために用いる選択テーブルを設定する処理が行なわれる。
【0135】
なお、SF02からSF09の処理が行なわれるときは、大当りとなる始動入賞記憶が存在するためSF06からSF08の処理において選択テーブルが設定される割合が高くなるように振分率が予め設定されている。またSF10からSF17の処理が行なわれるときは、大当りとなる始動入賞記憶が存在しないためSF13からSF16の処理において選択テーブルが設定される割合が低くなるように振分率が予め設定されている。これにより、特殊変動パターンが出現したときは、始動入賞記憶のいずれかで大当りが発生するかもしれないといった期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。なお、大当りとなる始動入賞記憶が存在する旨の判定がなされたときは、必ず、SF06からSF08の処理において選択テーブルが設定されるように振分率を設けてもよい。
【0136】
SF18においては、変動パターンを決定するために用いる乱数をランダムカウンタR4から抽出する処理がなされる。SF19においては、SF03からSF08またはSF11からSF16のいずれかの処理において設定された選択テーブルとSF18で抽出された乱数の値を用いて変動パターンを決定する処理が行なわれる。
【0137】
以上、図9から図11を用いて、飾り図柄の変動パターンを決定するプログラムについて説明したが、可変表示が開始される始動記憶が大当りとなる始動記憶であるとき(図9参照)または記憶バッファに記憶されている始動記憶の中に大当りとなる始動記憶があるとき(図11のSF01で「有」のとき参照)には、そうでない旨の判定がなされているとき(図10,図11のSF01で「無」のとき参照)よりも、ひとつの始動記憶に対して複数回可変表示を行なう1始動複数回変動パターンや複数の始動記憶に対して1回可変表示を行なう複数始動1回変動パターン等の特殊変動パターンが選択される割合が高くなるように振分率が設定されている。これにより、特殊変動パターンを大当りが発生するかもしれないことを予告する予告態様として出現させることができ、このような特殊変動パターンが実行されることにより遊技者に大当りとなる可能性があることを報知することができる。
【0138】
図12は、図8に示す変動パターン設定処理における開始時判定処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。
【0139】
開始時判定処理ではまず、SG01において遊技状態が確率変動状態であるか否かの判別がなされ、確率変動状態でないときにはそのまま開始時判定処理を終了する。SG01において確率変動状態中である旨の判別がなされたときには、SG02において大当り判定回数として現在の始動入賞記憶数を設定する処理が行なわれる。これにより、始動入賞記憶の数だけ大当り判定を行なうことができる。SG03においては、CPUは、何個目に記憶された始動入賞記憶の大当り判定を行なっているかをカウントするための検査回数カウンタを「0」に設定し、SG04において検査回数カウンタを1加算する処理が行なわれる。SG05において、始動入賞記憶数Kに対応する保存領域に保存されている乱数を読出す処理が行なわれる。現時点でのKの値は「1」であるので、最先に記憶された始動入賞記憶に対応する保存領域に保存されている乱数の値が読出される。
【0140】
SG06において、読出された乱数の値を用いて大当りとなるか否かを判別する処理が行なわれる。大当りとならない旨の判別がなされたときには、SG07に移行されSG02においてセットされた大当り判定回数から「1」減算する処理が行なわれる。これは、現時点でひとつの始動入賞記憶の大当り判定が実行されたことに対応して減算されるものである。SG08において、現在の大当り判定回数が「0」となったか否かの判別がなされる。「0」となっていない旨の判別がなされたときにはSG04に再度移行され、「0」となっている旨の判別がなされたときには開始時判定処理を終了する。これにより、大当り判定回数が「0」に達するまでSG04からSG07の処理が繰返し実行されることとなる。
【0141】
一方、SG06の判別処理において大当りとなる旨の判別がなされたときには、SG09において現在の始動入賞記憶Kに対して大当り発生フラグをセットする処理を行ない開始時判定処理を終了する。なお、セットされた大当り発生フラグは、始動入賞記憶Kの変動パターンが決定された後にクリアされる。
【0142】
以上説明したように、SG01において遊技状態が確率変動状態中である旨の判別がなされたときに、SG02〜SG09において、可変表示が開始されるときに記憶されている始動入賞記憶に対して大当り判定を行ない、始動入賞記憶の中に大当りとなる始動入賞記憶が存在するときは大当り発生フラグがセットされる。そして、この大当り発生フラグがセットされているか否かによって、開始時判定処理の判定結果によって、前述した図11のSF01の判別処理で、SF02に移行するかSF10に移行するかが決定されるため、最先に記憶バッファに記憶された始動入賞記憶(大当り発生フラグをセットすることとなった始動入賞記憶より先に記憶バッファに記憶されていた始動入賞記憶)に起因して今から開始される可変表示の変動パターンとして、特殊変動パターンが設定される割合に影響を与えることができる。
【0143】
図13は、図5に示す遊技制御メイン処理における記憶処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。
【0144】
記憶処理では、まず、SH01において、記憶処理が実行される前の始動記憶数と現在の始動記憶数とを比較する処理が行なわれる。SH02においてSH01の比較処理により前回の始動記憶数と現在の始動記憶数とが相違しているか否かの判別がなされる。相違している旨の判別がなされたときには、SH03において現在の始動記憶数を示す保留記憶数コマンドを送信する処理を行ない、SH04において現在の始動記憶数を前回の始動記憶数として記憶、格納する処理を行ない記憶処理を終了する。
【0145】
図14は、図9のSD08,図10のSE07,および図11のSF19において変動パターンを決定するときに用いられる選択テーブルを説明するための図である。なお、ここでは、図9のSD05,図11のSF06において設定される大当り時・大当り有時1始動2回変動選択テーブル,図10のSE05,図11のSF14において設定されるはずれ時1始動2回変動選択テーブルについて説明する。
【0146】
ここで、大当り時・大当り有時1始動2回変動選択テーブルおよびはずれ時1始動2回変動選択テーブルから選択される1始動2回変動パターンとは、ひとつの始動入賞記憶に対して2回可変表示制御を行なう変動パターンをいう。この大当り時・大当り有時1始動2回変動選択テーブルおよびはずれ時1始動2回変動選択テーブルは、ランダムカウンタR4から抽出した乱数の値に応じて、1回目,2回目の可変表示制御においてリーチを発生させるか否か等の組合せが各々異なるように複数設定された1始動2回変動パターンから実行する1始動2回変動パターンを決定できるように構成されている。なお、大当り時1始動2回変動選択テーブルから決定される1始動2回変動パターンの2回目の可変表示制御において必ず当りが発生するように、また、大当り有時・はずれ時1始動2回変動選択テーブルから決定される1始動2回変動パターンの2回目の可変表示制御において必ずはずれが発生するように2回目の可変表示制御が構成されている。本実施形態における選択テーブルは、複数回行なわれる可変表示制御においてリーチまたはスーパーリーチを発生させるか否か等の組合せが異なる複数の変動パターンから構成されている例について説明するが、これに限らず、可変表示制御が行なわれる時間等が異なる複数の変動パターンから構成されるようにしてもよい。
【0147】
大当り時1始動2回変動選択テーブルが設定されているときにおいて、ランダムカウンタR4から抽出した乱数の値が、「0〜10」の値であったときには1回目の可変表示制御において通常はずれ変動が行なわれ2回目の可変表示制御においてリーチ当り変動が行なわれる1始動2回変動パターンが決定され、「11〜35」の値であったときには1回目の可変表示制御において通常はずれ変動が行なわれ2回目の可変表示制御においてスーパー当り変動が行なわれる1始動2回変動パターンが決定され、「36〜60」の値であったときには1回目の可変表示制御においてリーチはずれ変動が行なわれ2回目の可変表示制御においてリーチ当り変動が行なわれる1始動2回変動パターンが決定され、「61〜120」の値であったときには1回目の可変表示制御においてリーチはずれ変動が行なわれ2回目の可変表示制御においてスーパー当り変動が行なわれる1始動2回変動パターンが決定される。なお、通常はずれ変動とはリーチを発生させないはずれ変動をいい、リーチはずれ変動とはリーチを発生させるはずれ変動をいい、リーチ当り変動とはノーマルリーチを発生させ当る変動をいい、スーパー当り変動とはスーパーリーチを発生させ当る変動をいう。なお、大当り有時1始動2回変動選択テーブルが設定されているときにおける2回目の可変表示制御で、通常はずれ,リーチはずれ変動またはスーパーはずれ変動のうちいずれかが行なわれる1始動2回変動パターンが決定される。
【0148】
はずれ時1始動2回変動選択テーブルが設定されているときにおいて、ランダムカウンタR4から抽出した乱数の値が、「0〜60」の値であったときには1回目の可変表示制御において通常はずれ変動が行なわれ2回目の可変表示制御において通常はずれ変動が行なわれる1始動2回変動パターンが決定され、「61〜75」の値であったときには1回目の可変表示制御において通常はずれ変動が行なわれ2回目の可変表示制御においてリーチはずれ変動が行なわれる1始動2回変動パターンが決定され、「76〜110」の値であったときには1回目の可変表示制御においてリーチはずれ変動が行なわれ2回目の可変表示制御において通常はずれ変動が行なわれる1始動2回変動パターンが決定され、「111〜120」の値であったときには1回目の可変表示制御においてリーチはずれ変動が行なわれ2回目の可変表示制御においてスーパーはずれ変動が行なわれる1始動2回変動パターンが決定される。
【0149】
なお、通常変動選択テーブル,通常リーチ選択テーブル,スーパーリーチ選択テーブル,1始動3回変動選択テーブル,および2始動1回変動選択テーブルのそれぞれについても同様に、ランダムカウンタR4から抽出した乱数に応じて複数設けられている変動パターンから実行する変動パターンを決定できるように構成されている。
【0150】
図15は、(a)が演出制御メイン処理を示すフローチャートであり、(b)がタイマ割込処理を説明するためのフローチャートである。演出制御メイン処理においては、SI01において、初期化処理が行なわれる。この初期化処理においては、RAMに記憶されている記憶内容すべてが消去され、新たに各パラメータの初期値(たとえば、「0」)が設定される。次に、SI02においては、乱数更新処理が行なわれる。
【0151】
次に、SI03においてタイマ割込フラグがセットされているか否かが判別される。タイマ割込フラグがセットされていなければSI02に戻り、さらに乱数を更新するが、タイマ割込フラグがセットされていれば、SI04に進みタイマ割込フラグをクリアしてからSI05においてコマンド解析処理を行なう。SI05のコマンド解析処理においては、遊技制御用マイクロコンピュータ53から送信されてきたコマンドを受信して、いかなるコマンドであるかを解析し、可変表示装置8で行なわれる変動パターンをセットする処理や、飾り保留記憶表示の点灯数(表示状態等を含む)を更新する処理等が行なわれる。
【0152】
次に、SI06においては、演出制御プロセス処理が行なわれる。この演出制御プロセス処理は、可変表示装置8において可変表示制御を行なうための変動開始コマンド受信待処理、可変表示動作設定処理、図柄変動中処理、全図柄停止待ち処理、および大当り表示処理等が行なわれる。また、図15の(b)においてはタイマ割込処理が行なわれ、SI07においてタイマ割込フラグがセットされる。そして、SI08において、タイマ割込許可がなされてタイマ割込処理を終了する。なお、タイマ割り込み処理は、33msec経過する毎に1回行なわれる。
【0153】
図16は、遊技制御基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ53から出力されてきたコマンドが入力された演出制御基板80の演出制御用マイクロコンピュータ80aにおいて行なわれるコマンド解析処理を説明するためのフローチャートである。図16に示すコマンド解析処理においては、SJ01においてコマンド受信バッファに受信コマンドがあるか否かを判別し受信しているときにはSJ02において受信したコマンドを読出し、SJ03,SJ07,およびSJ09等においてどの種類のコマンドであるかを判別する処理がなされる。
【0154】
SJ03においては、受信コマンドが変動パターンコマンドであるか否かの判別がなされ、受信コマンドが変動パターンコマンドである旨の判別がなされたときには、SJ04において受信した変動パターンコマンドを変動パターン格納エリアの記憶バッファに格納される。具体的には、演出制御用マイクロコンピュータに搭載されているRAMに格納される。SJ05において変動パターンコマンドを受信した旨を示す有効フラグがセットされる。
【0155】
SJ06においては、遊技制御用マイクロコンピュータ53から出力される飾り図柄の変動パターンコマンドに基づき図柄表示部9において表示される飾り保留表示の点灯制御を行なう飾り保留表示点灯処理が実行される。
【0156】
一方、SJ03において受信コマンドが変動パターンコマンドでない旨の判別がなされたときに、SJ07において受信コマンドが保留記憶数コマンドであるか否かの判別がなされる。SJ07において保留記憶数コマンドである旨の判別がなされたときには、SJ08において保留表示点灯処理が行なわれる。この保留表示点灯処理では、遊技制御用マイクロコンピュータ53から送信れる保留記憶数コマンドから特定される始動記憶数を設定し、始動記憶表示器18により設定された始動記憶数分LEDを点灯表示する処理が行なわれる。なお、保留記憶数コマンドから特定される始動記憶数が増加しているときには、SJ06で処理される飾り保留記憶表示領域91の点灯表示数を増加する処理を行なうようにしてもよい。SJ07において保留記憶数コマンドでない旨の判別がなされたときには、SJ09に移行され受信コマンドに対応したフラグをそれぞれセットする処理が行なわれる。
【0157】
図17は、図16に示すコマンド解析処理における飾り保留表示点灯処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。この飾り保留表示点灯処理により、図柄表示部9に表示される飾り保留記憶表示の点灯制御が行なわれる。なお、この飾り保留記憶表示の点灯制御は、演出制御用マイクロコンピュータ800のRAMに記憶されている飾り保留記憶数に基づいて点灯制御が行なわれる。よって、飾り保留表示点灯処理は、遊技制御用マイクロコンピュータ53から送信される飾り図柄の変動パターンコマンドに基づいて、演出制御用マイクロコンピュータ800のRAMに記憶されている飾り保留記憶数を制御することにより飾り保留記憶表示の点灯制御を行なうこととなる。
【0158】
飾り保留表示点灯処理では、まず、SK01においてRAMに記憶されている飾り保留記憶数を1減算する処理が行なわれる。これは、飾り図柄の可変表示が今から開始されることに対応した処理である。SK02において受信した変動パターンコマンドが1始動2回変動パターンコマンドであったか否かの判別がなされる。SK02において1始動2回変動パターンコマンドである旨の判別がなされたときには、SK03において飾り保留記憶数を1加算する処理を行ない、SK04において飾り図柄の可変表示が開始されたにもかかわらず、飾り保留記憶表示の点灯数を「1」増加させる増加演出が実行される。なお、増加演出とは、飾り保留記憶数を増加させて表示する際に、その増加表示(分裂表示)するタイミングおよび増加させたときの飾り保留記憶表示の表示態様等をランダムに変化させて行なわれる演出をいう。
【0159】
SK05においては、変動パターンコマンドが1始動3回変動パターンコマンドであるか否かの判別がなされる。1始動3回変動パターンコマンドである旨の判別がなされたときには、SK06において飾り保留記憶数を2加算する処理を行ない、SK07において飾り保留記憶表示の点灯数を「2」増加させる増加演出が実行される。
【0160】
SK08においては、変動パターンコマンドが2始動1回変動パターンコマンドであるか否かの判別がなされる。2始動1回変動パターンコマンドである旨の判別がなされたときには、SK09において飾り保留記憶数を1減算する処理を行ない、SK10において飾り保留記憶表示の点灯数を「1」減少させる減少演出が実行される。なお、減少演出とは、飾り保留記憶数を減少させて表示する際に、その減少表示(合体表示)するタイミングおよび減少させたときの飾り保留記憶表示の表示態様等をランダムに変化させて行なわれる演出をいう。
【0161】
SK11においては、変動パターンコマンドが2始動1回変動パターンコマンドであるときの2回目の変動パターンコマンドであるか否か、すなわち継続変動2回目の変動パターンコマンドであるか否かの判別がなされる。継続変動2回目の変動パターンコマンドである旨の判別がなされたときには、SK09において飾り保留記憶数を1加算する処理が行なわれる。この処理により、2回目の変動が開始されるときに飾り保留記憶表示の表示態様を変化させることなく表示することができる。すなわち、SK01により飾り保留記憶数を1減算させた処理を相殺し、飾り保留記憶数は増減していないように遊技者に報知することができる。一方、継続変動2回目の変動パターンコマンドでない旨の判別がなされたときには、通常の変動パターンコマンドであるため、SK01で「1」減算した飾り保留記憶数にもとづいて飾り保留記憶表示が行なわれる。なお、始動入賞口14に入賞したとき等に演出制御用マイクロコンピュータ800に送信される保留記憶数コマンドのうち、始動入賞記憶数が増加した旨の保留記憶数コマンドにもとづいて飾り保留記憶数を「1」加算する処理を行なうようにしてもよい。すなわち、入賞に基づく飾り保留記憶表示の点灯制御は保留記憶数コマンドにより行ない、飾り図柄の可変表示が開始されたことに基づく飾り保留記憶表示の点灯制御は変動パターンコマンドにより行なうようにしてもよい。
【0162】
図18から図19は、図柄表示部9の図柄表示領域90において飾り図柄の可変表示が行なわれているときの表示態様と、図柄表示部9の飾り保留記憶表示領域91において飾り図柄を可変表示させる回数を報知している表示態様と、始動記憶表示器18の表示状態とを説明するための図である。なお、図中の飾り保留記憶表示の表示態様および始動記憶表示器18の表示状態が点灯している状態(塗りつぶし状態時)は、それぞれ、飾り図柄の可変表示が実行される回数および始動入賞口14に打玉が入賞し記憶バッファに記憶されている数を報知しており、それぞれ、飾り図柄または特別図柄の可変表示が消化される毎に、消灯状態(白抜き状態時)にする表示処理がなされる。ここでは、図柄表示部9の図柄表示領域90において特別図柄の表示態様の説明を省略するが、図柄表示部9上に表示されているものとする。
【0163】
図18は、変動パターンとして前述した1始動2回変動パターンが決定されたときの飾り図柄の可変表示について説明する。図18において、飾り保留記憶表示領域91において飾り保留記憶表示91a,91bが点灯しており、飾り保留記憶表示91c,91dが消灯しているため、飾り図柄の可変表示が実行される回数が残り「2」回であることを報知している。また、始動記憶表示器18において始動入賞記憶18a,18bが点灯しており、始動入賞記憶18c,18dが消灯しているため、特別図柄の可変表示が実行される回数が残り「2」回であることを報知している。
【0164】
図18(a)は、図柄表示領域90の左中右図柄の3つの飾り図柄による可変表示制御が行なわれ、表示結果が表示されている表示画面を示している。なお、前述したように飾り図柄の表示結果が表示されたときの飾り保留記憶表示および始動記憶表示器18は2つ点灯している状態を示している。これにより、飾り図柄の可変表示制御が行なわれる回数が残りあと2回であることを遊技者に報知し、始動入賞記憶表示器の表示状態から記憶バッファに記憶されている始動記憶数が2個であることを遊技者に報知している。
【0165】
図18(b)は、図18(a)で説明した飾り保留記憶表示領域91の飾り保留記憶表示91aに対応して行なわれる飾り図柄の可変表示が開始されたときの表示画面を説明するための図である。図18(a)で説明した飾り保留記憶表示領域91の飾り保留記憶表示91bが飾り保留記憶表示91aにシフトされ点灯数が1つ減少し、残りあと1回可変表示が行なわれることを飾り保留記憶表示の点灯数により報知している。なお、始動記憶表示器18の始動入賞記憶18aに対応した特別図柄の可変表示が開始され、図18(a)で説明した始動記憶表示器18の始動入賞記憶18bが始動入賞記憶18aにシフトされ点灯数が1つ減少し、残りあと1つ始動記憶されていることを始動記憶表示器18により報知している。
【0166】
図18(c)は、図18(b)で開始された可変表示中の表示画面を示している。前述したように、変動パターンとして1始動2回変動パターンに対応する変動パターンコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ800が受信し、図17のSK04の飾り保留記憶表示増加演出実行処理により、飾り保留記憶表示91bを増加させる演出が行なわれたときの表示画面を示している。なお、前述したように、1始動2回変動パターンに対応する変動パターンコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ800が受信したときに、RAMの飾り保留記憶数は「2」となっているが、飾り保留記憶表示増加演出実行処理によって、RAMに記憶された飾り保留記憶数に対応した飾り保留記憶表示の増加点灯表示を行なうタイミングをランダムにすることにより、可変表示中に飾り保留記憶表示の点灯数を増加する演出が行なわれる。なお、タイミングをランダムにすることに限らず、増加させた飾り保留記憶表示の表示態様等もランダムに変化させるようにしてもよい。また、増加演出が行なわれた飾り保留記憶表示91a,91bは、始動入賞記憶18aに対応して表示されていることがわかるように共通の態様で表示するようにしてもよい。たとえば、始動入賞記憶18a〜18dがそれぞれ異なる色により表示されるときには、増加演出が行なわれた飾り保留記憶表示の色を対応する始動入賞記憶の色と同一となるように点灯表示するようにしてもよい。さらに、色に限らず、形状,大きさ等を異ならせることにより、始動入賞記憶18a〜18dがそれぞれ区別できるように報知されているときに、増加演出が行なわれた飾り保留記憶表示を、増加演出を行なうこととなった始動入賞記憶の表示態様と共通となる態様で点灯表示するようにしてもよい。これにより、何番目に成立した始動入賞記憶により変動表示制御が複数回行なわれるかを遊技者に容易に認識させることができる。
【0167】
図18(d)は、図18(b)において開始された可変表示が終了したときの表示画面を示している。飾り保留記憶表示領域91の飾り保留記憶表示の点灯数から残りあと2回飾り図柄の可変表示が行なわれることを報知し、始動記憶表示器18により残りあと1個始動入賞記憶が存在していることを報知している。
【0168】
図18(e)は、図18(d)で説明した飾り保留記憶表示領域91の飾り保留記憶表示91aに対応して行なわれる飾り図柄の可変表示が開始されたときの表示画面を説明するための図である。図18(d)で説明した飾り保留記憶表示領域91の飾り保留記憶表示91bが飾り保留記憶表示91aにシフトされ点灯数が1つ減少し、残りあと1回可変表示が行なわれることを飾り保留記憶表示の点灯数により報知している。なお、始動記憶表示器18の始動入賞記憶18aに対応して特別図柄の可変表示が同様に開始され、図18(d)で説明した始動記憶表示器18の始動入賞記憶18aが消灯し、始動記憶が存在しないことを始動記憶表示器18により報知している。
【0169】
図18(f)は、図18(e)において開始された可変表示が終了したときの表示画面を示している。飾り保留記憶表示領域91の飾り保留記憶表示の点灯数から残りあと1回飾り図柄の可変表示が行なわれることを報知し、始動記憶表示器18により始動入賞記憶が存在しないことを報知している。なお、このとき、飾り図柄の可変表示は終了しているが、特別図柄の可変表示は引き続き行なわれているようなものでもよく、すでに可変表示の表示結果を表示し可変表示を終了しているようなものであってもよい。
【0170】
図18(g)は、図18(f)で説明した飾り保留記憶表示領域91の飾り保留記憶表示91aに対応して行なわれる飾り図柄の可変表示が開始されたときの表示画面を説明するための図である。図18(f)で説明した飾り保留記憶表示領域91の飾り保留記憶表示91aが消灯し、点灯している飾り保留記憶表示が存在しない状態を示している。なお、飾り図柄の変動パターンとして1始動2回変動パターンが決定されているため、図18(f)のときに始動記憶表示器18の始動入賞記憶が無くなっても、飾り図柄の可変表示が開始されるのである。
【0171】
図18(h)は、図18(g)において開始された可変表示が終了したときの表示画面を示している。飾り図柄の表示結果が「777」となり大当りが発生したことを報知している。なお、特別図柄の表示結果は、ここでは省略しているが、確変大当りとなる「1」が表示されているものとする。
【0172】
以上、表示画面について説明した内容を前述したプログラムと対応付けて説明する。まず、図18(a)の始動記憶表示器18により点灯表示されている始動記憶18bが始動入賞口14に入賞したときのランダムカウンタR1から抽出した乱数の値が、図18(h)で大当りとなっていることより大当りを発生させる値であったこととなる。そして、図18(b)の可変表示が開始されるときに行なわれる図8の変動パターン設定処理のSC01により、図18(a)の始動記憶18aに対応するランダムカウンタR3から乱数の値を抽出し、SC02,SC03により「NO」の判別がなされ、SC04のサブルーチンプログラムが実行される。このサブルーチンプログラムに対応する図12の開始時判定処理のSG05により、図18(a)の始動記憶18bに対応する保存領域に保存されている乱数が読み出され、SG06の判別処理により大当りとなる旨の判別がなされ、SG09で大当り発生フラグがセットされる。
【0173】
次に、SC05により「YES」の判別がなされ図11のSF01に移行される。SF11により図18(a)の始動記憶18bにより大当り発生フラグがセットされているため「有」の判別がなされ、SF02でSC01により抽出した乱数の値に基づきSF06の処理が実行され1始動2回変動選択テーブルが設定され、SF19で1始動2回変動パターンのうち1回目通常はずれ,2回目通常はずれとなる変動パターンに決定されたこととなる。
【0174】
さらに、この変動パターンに対応する変動パターンコマンドを受信した演出制御用マイクロコンピュータ800による図16のコマンド解析処理のSF06の飾り保留表示点灯処理のSK04により図18(c)の飾り保留記憶表示の増加演出(可変表示が開始された後、所定のタイミングで飾り保留記憶表示91bを点灯させる演出)が実行されている。
【0175】
図19は、変動パターンとして前述した2始動1回変動パターンが決定されたときの飾り図柄の可変表示について説明する。図19において、飾り保留記憶表示領域91において飾り保留記憶表示91a,91b,91cが点灯しており、飾り保留記憶表示91dが消灯しているため、飾り図柄の可変表示が実行される回数が残り「3」回であることを報知している。また、始動記憶表示器18において始動入賞記憶18a,18b,18cが点灯しており、始動入賞記憶18dが消灯しているため、特別図柄の可変表示が実行される回数が残り「3」回であることを報知している。
【0176】
図19(a)は、図柄表示領域90の左中右図柄の3つの飾り図柄による可変表示制御が行なわれ、表示結果が表示されている表示画面を示している。なお、前述したように飾り図柄の表示結果が表示されたときの飾り保留記憶表示および始動記憶表示器18は3つ点灯している状態を示している。これにより、飾り図柄の可変表示制御が行なわれる回数が残りあと3回であることを遊技者に報知し、始動入賞記憶表示器の表示状態から記憶バッファに記憶されている始動記憶数が3個であることを遊技者に報知している。
【0177】
図19(b)は、図19(a)で説明した飾り保留記憶表示領域91の飾り保留記憶表示91aに対応して行なわれる飾り図柄の可変表示が開始されたときの表示画面を説明するための図である。図19(a)で説明した飾り保留記憶表示領域91の飾り保留記憶表示91b,91cがそれぞれ飾り保留記憶表示91a,91bにシフトされ点灯数が1つ減少し、残りあと2回可変表示が行なわれることを飾り保留記憶表示により報知している。なお、始動記憶表示器18の始動入賞記憶18aに対応して特別図柄の可変表示が開始され、図18(a)で説明した始動記憶表示器18の始動入賞記憶18b,18cがそれぞれ始動入賞記憶18a,18bにシフトされ点灯数が1つ減少し、残りあと2つ記憶されていることを始動記憶表示器18により報知している。
【0178】
図19(c)は、図19(b)で開始された可変表示中の表示画面を示している。前述したように、変動パターンとして2始動1回変動パターンに対応する変動パターンコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ800が受信し、図17のSK10の飾り保留記憶表示減少演出実行処理により、飾り保留記憶表示91aと91bとを合体させ飾り保留記憶数が減少するような減少演出が行なわれたときの表示画面を示している。なお、前述したように、2始動1回変動パターンに対応する変動パターンコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ800が受信したときに、RAMの飾り保留記憶数はすでに「1」となっているが、飾り保留記憶表示減少演出実行処理によって、RAMに記憶された飾り保留記憶数に対応した飾り保留記憶表示を行なうタイミングをランダムにすることにより、可変表示中に飾り保留記憶表示が減少したような演出を行なうことができる。なお、タイミングをランダムにすることに限らず、減少させた飾り保留記憶表示の表示態様等もランダムに変化させるようにしてもよい。なお、図19(d)は、図19(b)で開始された可変表示中に飾り保留記憶表示減少演出実行処理によって飾り保留記憶表示の点灯数が減少した後の表示画面を示している。始動記憶表示器18による点灯数は変化していない。
【0179】
図19(e)は、図19(b)で開始された可変表示中に始動記憶表示器18による点灯数を1つ減少したときの表示画面を示している。すなわち、図19(b)で可変表示が開始されたときに始動入賞記憶表示器19における始動入賞記憶18b,18cがシフトされ点灯数が1つ減少した後に、同一の可変表示中において始動記憶表示器18における始動入賞記憶18bがさらにシフトされ点灯数が1つ減少した表示画面を示している。本実施形態においては、変動パターンとして、2始動1回変動パターンが設定されたときは、2つの始動入賞記憶に起因して1つの可変表示が行なわれる。すなわち、図19(b)から開始された可変表示で、図19(a)における始動入賞記憶18b,18cが消灯している。
【0180】
図19(f)は、図19(b)において開始された可変表示中に左飾り図柄「7」,右飾り図柄「7」となりリーチが発生したときの表示画面を示している。飾り保留記憶表示領域91の飾り保留記憶表示の点灯数から残りあと1回飾り図柄の可変表示が行なわれることを報知し、始動記憶表示器18により始動入賞記憶が残りあと1つ記憶されていることを報知している。
【0181】
図19(g)は、図19(b)において開始された可変表示が終了したときの表示画面を示している。飾り図柄の表示結果が「777」となり大当りが発生したことを報知している。
【0182】
以上、表示画面について説明した内容を前述したプログラムと対応付けて説明する。まず、図19(a)の始動記憶表示器18により点灯表示されている始動記憶18bが始動入賞口14に入賞したときのランダムカウンタR1から抽出した乱数の値が、図19(g)で大当りとなったことより大当りを発生させる値であったこととなる。そして、図19(b)の可変表示が開始されるときに行なわれる図8の変動パターン設定処理のSC01により、図19(a)の始動記憶18aに対応するランダムカウンタR3から乱数の値を抽出し、SC02,SC03により「NO」の判別がなされ、SC04のサブルーチンプログラムが実行される。このサブルーチンプログラムに対応する図12の開始時判定処理のSG05により、図18(a)の始動記憶18bに対応する保存領域に保存されている乱数が読み出され、SG06の判別処理により大当りとなる旨の判別がなされ、SG09で大当り発生フラグがセットされる。
【0183】
次に、SC05により「YES」の判別がなされ図11のSF01に移行される。SF11により図19(a)の始動記憶18bにより大当り発生フラグがセットされているため「有」の判別がなされ、SF02でSC01により抽出した乱数の値に基づきSF08の処理が実行され2始動1回変動選択テーブルが設定されるとともにSF09で継続変動中フラグがセットされ、SF19で実行される2始動1回変動パターンが決定されたこととなる。
【0184】
さらに、この変動パターンに対応する変動パターンコマンドを受信した演出制御用マイクロコンピュータ800による図16のコマンド解析処理のSF06の飾り保留表示点灯処理のSK10により、図19(c)の飾り保留記憶表示の減少演出(可変表示が開始された後、所定のタイミングで飾り保留記憶表示91aと91bとを合体させる演出)が実行されている。
【0185】
図19(e)の始動記憶表示器18により点灯表示されている始動記憶18bが図19(b)で開始された可変表示中にシフトされている。これは、図19(a)の始動記憶表示器18により点灯表示されている始動記憶18aによる可変表示が終了し、図19(a)の始動記憶18bによる可変表示が開始されたためである。具体的には、図8の変動パターン設定処理のSC01により、図19(a)の始動記憶18bに対応するランダムカウンタR3から乱数の値を抽出し、SC02により「NO」の判別がなされ、SC03により「YES」の判別がなされ、SC07で継続変動2回目変動パターンが変動パターンとして決定される。
【0186】
さらに、この変動パターンに対応する変動パターンコマンドを受信した演出制御用マイクロコンピュータ800による図16のコマンド解析処理のSF06の飾り保留表示点灯処理のSK12により、図19(a)の始動記憶18bによる可変表示が開始されたことに起因してSK01で「1」減算された処理を相殺し、飾り保留記憶表示の点灯数は変化していないような表示を可能としている。
【0187】
なお、図18(c)、図19(c)を用いて、飾り保留記憶表示領域91の飾り保留記憶表示の表示態様が変化(たとえば、合体演出、分裂演出等)が行なわれる例について説明した。このような変化演出は、図8のSC02の判別結果や図12の開始時判定処理により大当り発生フラグがセットされているか等により選択される割合が異なる特殊変動パターンが実行されたときに、実行される。よって、開始時判定処理等における大当り判定結果等に基づき、大当り予告として飾り保留記憶表示の表示態様を変化させることができる。なお、変化表示態様としては、合体するものや分裂するものに限らず、飾り保留記憶表示の色,形状,大きさ,明るさ等を変化させるものであってもよい。
【0188】
次に、この実施の形態により得られる主な効果をまとめて説明する。
前述したように、飾り保留記憶表示の点灯数から実際に行なわれる可変表示回数を認識でき、始動記憶表示器18の点灯数から実際に記憶されている始動入賞記憶数を認識することができるため、変動パターンとして1始動2回変動パターン,2始動1回変動パターン等の特殊変動パターンが決定され行なわれたときであっても、遊技者に混乱を生じさせず可変表示が行なわれる回数が増加したことにより大当りとなるかもしれないといった期待感を向上させ、遊技の興趣を向上させることができる。
【0189】
前述したように、飾り保留記憶表示により実際に行なわれる可変表示制御回数を報知し、始動記憶表示器18により実際に記憶されている始動入賞数を報知できるように、飾り保留記憶表示と始動記憶表示器18を別個に設けているため、遊技者は可変表示制御が行なわれる回数と記憶されている始動入賞数とを区別して容易に理解することができる。
【0190】
前述したように、遊技制御用マイクロコンピュータ53により始動入賞記憶数に対応する保留記憶数コマンドと、決定された変動パターンを特定するための変動パターンコマンドとを演出制御用マイクロコンピュータ800に送信し、演出制御用マイクロコンピュータ800は、送信されてきた保留記憶数コマンドに基づき記憶バッファに記憶されている始動入賞数を計数し始動記憶表示器18の点灯表示制御を行ない、変動パターンコマンドに基づき飾り図柄の可変表示制御が行なわれる回数を計数し飾り保留記憶表示の表示数を制御している。これにより、保留記憶数コマンドおよび変動パターンコマンドの設定,設定されたコマンドを送信制御する負担,およびコマンドに基づき始動入賞数または可変表示制御回数を計数制御する負担とを遊技制御用マイクロコンピュータ53と演出制御用マイクロコンピュータ800とに分散させることができる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ53から送信される変動パターンコマンドのみに基づき演出制御用マイクロコンピュータ800は実際に行なわれる可変表示制御回数を計数することができる。
【0191】
前述したように、通常遊技状態において記憶できる始動入賞の上限値は4であるのに対し、確率変動状態中において記憶できる始動入賞数は20となるように増加させることができるため、確率変動状態中において始動入賞口14に入賞したにも拘らず乱数値が記憶されないといった遊技者にとって不都合な、また、無駄となる不利益状態の発生を低減させることができる。
【0192】
前述したように、可変表示制御が開始されるときに行なわれる図12の開始時判定処理の処理結果に基づいて、図11で設定される選択テーブルが選択される割合を異ならせることができる。すなわち、図12で大当り発生フラグがセットされたか否かにより図11でSF03からSF08のいずれかにより選択テーブルが設定されるときと、SF11からSF16のいずれかにより選択テーブルが設定されるときとを区別することができる。これにより、大当りとなる始動入賞記憶が存在するか否かにより1始動2回変動パターンや2始動1回変動パターン等の特殊な変動パターンが決定される割合を異ならせることができるため、特殊な変動パターンが実行されることにより遊技者の大当りに対する期待感を向上させることができる。
【0193】
前述したように、2の始動記憶に対して1回可変表示を行なうような、複数始動1回変動パターンが変動パターンとして決定される条件として、図8のSC05において始動記憶数が「1」以上である旨の判別がなされ、図11でSF08またはSF16の処理により2始動1回変動選択テーブルが設定されることである例について説明した。これにより、始動記憶が複数記憶されいないときに複数回始動1回変動パターンが変動パターンとして決定されることを防止することができ、可変表示途中で可変表示が終了してしまうような整合性のとれない可変表示演出が行なわれることを防止することができる。
【0194】
第2実施形態
次に、第2実施形態を説明する。前述した第1実施形態では、打玉が始動入賞口14に入賞し特別図柄の可変表示が開始されるときに行なわれる開始時判定処理により、記憶されているすべての始動入賞記憶に対し大当りとなるか否かの判定を行ない、その判定結果により特殊変動パターンを変動パターンとして決定する例について説明したが、この第2実施形態においては、打玉が始動入賞口14に入賞したときに、該入賞した打玉により抽出された乱数の値が大当りとなる値であるか否かの判定をし、この判定結果により特殊変動パターンを変動パターンとして決定する例について説明する。なお、第1実施形態の内容と重複する部分についてはその説明を省略する。
【0195】
図20は、図6の特別図柄プロセス処理で説明した2msec毎に行なわれるSA01の本実施形態における入賞判定処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。
【0196】
まず、SL01では、始動入賞があったか否かの判別がなされる。始動入賞がなかった場合は入賞判定処理を終了し、始動入賞があった場合はSL02に移行し始動入賞記憶数が通常状態であるときの上限値「4」に達しているか否かの判別がなされる。上限値「4」に達している旨の判別がなされたときには、SL03に移行され遊技状態が確率変動状態中であるか否かの判別がなされる。確率変動状態中である旨の判別がなされたときには、SL04に移行され始動入賞記憶数が確率変動状態であるときの上限値「20」に達しているか否かの判別がなされる。一方、SL02の判別処理において始動入賞記憶数が通常状態であるときの上限値「4」に達していない旨の判別がなされたときおよびSL04の判別処理において確率変動状態中であるときの上限値「20」に達していない旨の判別がなされたときには、SL05に移行され、現在の始動入賞記憶数に1加算する処理が行なわれる。SL06からSL08においては、前述したランダムカウンタR1,R2,R3のそれぞれから乱数を抽出する処理がなされ、SL09でその抽出した乱数に基づき変動パターンに対応する変動入賞指定コマンドの送信等を行なう乱数判定処理が行なわれる。なお、この変動入賞指定コマンドとは、飾り図柄を可変表示させる回数を少なくとも特定できるようなものであればよい。
【0197】
SL10においては、前述したランダムカウンタR1,R2,R3から抽出した乱数を予め定められた各乱数記憶領域に記憶し入賞判定処理を終了する。なお、各乱数記憶領域とは、遊技制御用マイクロコンピュータ53に搭載されたRAM55等の記憶バッファにより構成されている。
【0198】
図21は、図20に示す入賞判定処理における乱数判定処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。
【0199】
乱数判定処理では、まず、SM01においてSL06の処理により抽出された乱数が大当りとなる値であったか否かの判別がなされる。大当りとなる値である旨の判別がなされたときにはSM08に移行され、大当りとなる値でない旨の判別がなされたときにはSM02に移行される。
【0200】
SM02においては、はずれ時の条件でリーチ種別を選択するために用いる乱数の値によりいずれの種別の変動入賞指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ800に送信することとなるかを判別する処理が行なわれる。すなわち、SM03からSM07のいずれの処理を行なうか判別する処理が行なわれる。なお、この処理において用いられるリーチ種別選択乱数の値はSL08においてランダムカウンタR3から抽出された乱数の値が用いられる。
【0201】
ランダムカウンタR3から抽出した乱数の値が、「0〜100」の値であったときにはSM03において通常変動入賞指定コマンドを送信する処理がなされ、「101〜105」の値であったときにはSM04においてはずれ通常リーチ変動入賞指定コマンドを送信する処理がなされ、「106〜107」の値であったときにはSM05においてはずれスーパーリーチ変動入賞指定コマンドを送信する処理がなされ、「108〜109」の値であったときにはSM06においてはずれ2回変動入賞指定コマンドを送信する処理がなされ、「110」の値であったときにはSM07においてはずれ3回変動入賞指定コマンドを送信する処理が行なわれる。
【0202】
SM08からSM12の処理については、SM02からSM07を用いて説明した内容と同様に、ランダムカウンタR3から抽出した乱数に基づき変動入賞指定コマンドを決定し送信する処理が行なわれる。なお、SM02からSM07の処理が行なわれるときは、ランダムカウンタR1から抽出した乱数の値が大当りとなる値であるためSM06,SM07の処理において変動入賞指定コマンドが送信される割合が高くなるように振分率が予め設定されている。またSM08からSM12の処理が行なわれるときは、ランダムカウンタR1から抽出した乱数の値がはずれとなる値であるためSM11,SM12の処理において変動入賞指定コマンドが送信される割合が低くなるように振分率が予め設定されている。これにより、特殊変動パターンが出現したときは、大当りが発生するかもしれないといった期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
【0203】
なお、SM08からSM12の処理が行なわれるときには、ランダムカウンタR1から抽出した乱数の値が大当りとなる値であるためSM10からSM12の処理において変動入賞指定コマンドが送信される割合が高くなるように振分率が予め設定されている。なお、抽出した乱数の値が大当りとなる値であるときは、必ず、SM10からSM12の処理において変動入賞指定コマンドが送信されるように振分率を設けてもよい。
【0204】
なお、この乱数判定処理で変動入賞指定コマンドを決定し演出制御用マイクロコンピュータ800に送信することにより、乱数判定処理により判定された始動入賞記憶に対応する可変表示が開始される前から変動入賞指定コマンドに対応した飾り保留記憶表示の更新表示制御を可能としている。これにより、打玉が始動入賞口14に入賞した瞬間に実際に飾り図柄の可変表示が行なわれる回数を遊技者に報知することができる。たとえば、はずれスーパーリーチ変動入賞指定コマンドを受信したときは、1回可変表示が行なわれることが特定でき、1の始動入賞により飾り保留記憶表示を「1」加算する更新表示制御が行なわれる。また、はずれ2回変動入賞指定コマンドを受信したときは、2回可変表示が行なわれることが特定でき、1の始動入賞により飾り保留記憶表示を「2」加算する更新表示制御が行なわれる。
【0205】
なお、本実施形態においては、1の始動入賞により複数回可変表示を行なう変動パターンに対応した複数回変動入賞指定コマンドを特殊変動入賞指定コマンドである例について説明したが、複数回変動入賞指定コマンドに限らず、第1実施形態で説明した複数の始動入賞により1回可変表示を行なう変動パターンに対応した継続変動入賞指定コマンドを特殊変動入賞指定コマンドに含めるようにしてもよい。継続変動入賞指定コマンドは、入賞したときに少なくとも2の始動入賞記憶があることが前提条件となるため、図8のSC05のような始動入賞記憶が2以上存在するか否かの判別処理を行ない、該判別処理により2以上存在する旨の判別がなされたときに継続変動入賞指定コマンドが選択され送信されるようにしてもよい。
【0206】
また、本実施形態においては、打玉の入賞時に送信される変動入賞指定コマンドにもとづいて、図17で説明した飾り保留表示点灯処理が行なわれ、次の可変表示が開始される前に増加演出等を行なうことができる。たとえば、大当り・はずれ2回変動入賞指定コマンドであったときには、飾り保留記憶数を1加算する処理を行ない、飾り保留記憶表示の点灯数を「1」増加させる増加演出を実行する処理がなされる。大当り・はずれ3回変動入賞指定コマンドであったときには、飾り保留記憶数を2加算する処理を行ない、飾り保留記憶表示の点灯数を「2」増加させる増加演出を実行する処理がなされる。なお、本実施形態においても、始動入賞口14に入賞したとき等に演出制御用マイクロコンピュータ800に送信される保留記憶数コマンドのうち、始動入賞記憶数が増加した旨の保留記憶数コマンドにもとづいて飾り保留記憶数を「1」加算する処理を行なうようにしてもよい。
【0207】
図22は、図6に示す特別図柄プロセス処理における本実施形態の変動パターン設定処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。
【0208】
本実施形態における変動パターン設定処理では、まず、SN01においていまから行なわれる可変表示を開始することとなった始動入賞により抽出された乱数の値が大当りとなる値であったか否かの判別がなされる。SN01の判別により大当りとなる旨の判別がなされたときにはSN08に移行され、大当りとならない旨の判別がなされたときにはSN02に移行される。
【0209】
SN02からSN12の処理は、図21のSM02からSM12の処理と対応しており、ランダムカウンタR3から抽出した乱数の値と予め設定されている振分率とに基づき変動パターンを決定するために用いる選択テーブルを設定する処理が行なわれる。なお、図21の乱数判定処理において送信される変動入賞指定コマンドと、変動パターン決定処理において設定される選択テーブルとは1対1に対応付けられており、たとえば、通常変動入賞指定コマンドが送信されたときには通常変動選択テーブルが設定され、はずれスーパーリーチ変動入賞指定コマンドが送信されたときにはスーパーリーチ選択テーブルが設定され、はずれ3回変動入賞指定コマンドが送信されたときには3回変動選択テーブルが設定される。これは、乱数判定処理と変動パターン設定処理とそれぞれの処理において、振分率があらかじめ同じとなるように設定されており、かつ、図20のSL08でランダムカウンタR3から抽出された乱数を用いているためである。よって、打玉の入賞時において行なわれる乱数判定処理により送信される変動入賞指定コマンドから特定される飾り図柄の可変表示回数と、可変表示が開始されるときに行なわれる変動パターン設定処理により設定される選択テーブルから特定される飾り図柄の可変表示回数とが必ず一致するように処理される。
【0210】
SN13においては、変動パターンを決定するために用いる乱数をランダムカウンタR4から抽出する処理がなされる。SN14においては、SN03からSN07またはSN09からSN12のいずれかの処理において設定された選択テーブルとSN13で抽出された乱数の値を用いて変動パターンを決定する処理が行なわれる。
【0211】
次に、この実施の形態により得られる主な効果をまとめて説明する。
前述したように、打玉が始動入賞口14に入賞したときに該始動入賞により抽出された乱数が大当りとなる値であるか否かの判別がなされ、この判別処理による判別結果に基づいて1始動複数回変動パターンが変動パターンとして決定される。これにより、判別結果と対応付けて1回の始動入賞記憶で可変表示制御を複数回行なうことができるため、間接的に大当りとなることを遊技者に報知し、遊技者の大当りに対する期待感を向上させることができる。
【0212】
また、以上に示した第2実施形態については、前述した第1実施形態と共通する技術思想による構成について、前述した第1実施形態の場合と同様の技術的効果を得ることができる。
【0213】
次に、以上説明した実施の形態の変形例や特徴点を以下に列挙する。
(1) 前述した実施形態においては、増加演出が行なわれたときの飾り保留記憶表示の表示態様を、該増加演出を行なうこととなった始動入賞記憶の表示態様と共通態様となるように点灯表示する例について説明したが、これに限らず、増加演出が行なわれたときの飾り保留記憶表示の表示態様を、増加演出を行なうこととなった始動入賞記憶が何番目の始動入賞記憶であるかを特定できるような表示態様に変化させるように点灯表示するようにしてもよい。これにより、何番目に成立した始動入賞記憶により可変表示が複数回行なわれるかを遊技者に容易に認識させることができる。特定できる表示態様としては、たとえば、図18(c)を参照して、図18(c)の飾り保留記憶表示91aを2分割する表示態様や、飾り保留記憶表示91aを数字で「2」とする表示態様等であればよい。すなわち、図18(c)の始動入賞記憶表示18aにより2回可変表示が行なわれることを想起させる態様であればどのような態様であってもよい。
【0214】
(2) 前述した実施形態においては、2始動1回変動パターン等の複数始動1回変動パターンが変動パターンとして設定される条件として、図8のSC05の判別処理により始動記憶数が少なくとも1以上存在するか否かを判定し、1以上始動記憶されているときに複数始動1回変動パターンが変動パターンとして設定される例について説明したが、複数始動1回変動パターンが変動パターンとして設定される始動記憶数としては、1以上に限らずどのような値であってもよい。すなわち、複数の始動記憶を1回の可変表示で消化できる始動入賞記憶が存在し得る状況であればよい。
【0215】
(3) 前述した実施形態においては、複数始動1回変動パターンとして2始動1回変動パターンを例に挙げて説明したが、これに限らず、3始動1回変動パターン,4始動1回変動パターン等を消化させる始動入賞記憶数は複数であればどのような数であってもよい。また、これら複数始動1回変動パターンのうちいずれの変動パターンを選択するかは、図9から図11を用いて説明したように振分率を予め設定しておきリーチ種別選択用乱数から抽出した値に基づいて選択されるように構成してもよい。また、2始動1回変動パターンが変動パターンとして決定される条件として図8のSC05で始動記憶数が「1」以上であるか否かを判別する処理を行ない、「1」以上であるとき決定される可能性がある例について説明しているが、条件となる始動記憶数は「1」であることに限らず、複数であればどのような数値であってもよい。たとえば、ランダムカウンタ等を用いて決定されるようにしてもよい。また、決定された数値で整合性のとれる複数始動1回変動パターンのみが変動パターンとして選択可能となるように構成してもよい。これにより、ランダム性を向上させることができる。
【0216】
(4) 前述した実施形態においては、始動記憶表示器18と飾り保留記憶表示領域91とを同時に点灯または表示させることにより始動入賞記憶数および可変表示回数を遊技者に報知する例について説明したが、大当り遊技状態中、確率変動状態中、変動時間短縮状態中等の所定の遊技状態であるときに、始動記憶表示器18と飾り保留記憶表示領域91との両方を用いて始動入賞記憶数等を報知するようにしてもよい。また、これに限らず、遊技状態(たとえば、通常遊技状態中、確率変動状態中、変動時間短縮状態中等であるか否か)に応じて、始動記憶表示器18のみにより始動入賞記憶数または可変表示回数を報知したり、飾り保留記憶表示領域91のみにより始動入賞記憶数または可変表示回数を報知するようにしてもよい。
【0217】
このような場合に、遊技状態に応じて始動記憶表示器18を用いるかまたは飾り保留記憶表示領域91を用いるかを決定する報知決定手段を構成するようにしてもよい。たとえば、通常遊技状態中は、始動記憶表示器18により始動入賞記憶数等を報知し、確率変動状態中または変動時間短縮状態中は、少なくとも飾り保留記憶表示領域91を用いて始動入賞記憶数等を報知するようにしてもよい。これにより、大当りに対する期待感を強く抱く通常遊技状態中には、飾り保留記憶表示領域91で報知演出が行なわれないため、図柄表示部9を遊技者が最も集中する飾り図柄等の可変表示演出に使うことができる。また、大当りとなることがある程度予想できる確率変動状態中等であるときには、飾り保留記憶表示領域91による報知演出が行なわれるため、可変表示演出に飽きてきた遊技者に対してバラエティー豊かな報知演出を提供でき、遊技がマンネリ化せず遊技の興趣を向上させることができる。
【0218】
具体的には、図16のSJ06の処理が少なくとも確率変動状態中または変動時間短縮状態において選択されるような処理や、図16のSJ08の処理が少なくとも通常遊技状態中において選択されるような処理を設け、遊技状態に応じて始動記憶表示器18か飾り保留記憶表示領域91のいずれかにより始動入賞記憶数等を報知できるように構成してもよい。これにより、たとえば、遊技状態が確率変動状態中等であるときには、飾り保留記憶表示領域91により始動入賞記憶数等を報知することができるため、確率変動状態中等の始動入賞記憶数等を容易に確認することができる。なお、確率変動状態中等のときは、図16のSJ06とSJ08とのいずれの処理を行なうようにしてもよい。また、確率変動状態中等のときだけ図16のSJ06の処理を行なうようにし、飾り保留記憶表示領域91により始動入賞記憶数等を報知するようにしてもよい。
【0219】
さらに、確率変動状態中等のときは、図16のSJ06の処理を行なわないようにしてもよい。これにより、確率変動状態中のように大当りとなる確率がすでに向上しているときに、図18(c),図19(c)のように飾り保留記憶表示の表示態様を変化させ予告を行なうといった無駄な予告演出が行なわれることを防止することができる。また、変動時間短縮状態中のときは、変動時間が短縮しているため、上記した予告演出が行なわれている途中で変動が終了してしまうといった、遊技者を興ざめさせる予告演出が行なわれることを防止することができる。
【0220】
(5) 前述した実施形態においては、図12の開始時判定処理を確率変動状態でないときには記憶バッファに記憶されている始動入賞記憶のそれぞれに対し大当り判定を行なうことなく終了する例について説明したが、これに限らず、遊技状態が確率変動状態中であるか否かにかかわらず開始時判定処理によりすべての始動入賞記憶に対し大当り判定を行なうように構成してもよい。
【0221】
(6) 前述した実施形態においては、図7の入賞判定処理において遊技状態が確率変動状態であるか否かの判別に応じて、記憶バッファに記憶できる始動入賞記憶数の上限値が異なる例について説明したが、これに限らず、遊技状態が大当り中であるか否かに応じて始動入賞記憶数の上限値を変化させるように構成してもよい。
【0222】
(7) 前述した第2実施の形態においては、打玉が始動入賞口14に入賞したときに、該入賞した打玉により抽出された乱数を用いて大当り判定を行なう例について説明したが、これに限らず、前述した第1実施形態のように、打玉が入賞口14に入賞した時点において記憶バッファに記憶されている始動入賞記憶のすべてに対し大当り判定を行なうように構成してもよい。
【0223】
(8) 今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】パチンコ遊技機を正面から見た正面図である。
【図2】パチンコ遊技機の内部構造を説明するための全体背面図である。
【図3】遊技制御基板における回路構成の一例を説明するためのブロック図である。
【図4】パチンコ遊技機の遊技制御に用いられる乱数を生成するための各種ランダムカウンタをを説明するための図である。
【図5】遊技制御メイン処理および割込処理を説明するためのフローチャートである。
【図6】特別図柄プロセス処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。
【図7】入賞判定処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。
【図8】変動パターン設定処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。
【図9】変動パターン設定処理のサブルーチンプログラム(大当りとなる旨の判別時)を説明するためのフローチャートである。
【図10】変動パターン設定処理のサブルーチンプログラム(始動入賞記憶がない旨の判別時)を説明するためのフローチャートである。
【図11】変動パターン設定処理のサブルーチンプログラム(始動入賞記憶がある旨の判別時)を説明するためのフローチャートである。
【図12】変動パターン設定処理における開始時判定処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。
【図13】記憶処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。
【図14】変動パターンを決定するときに用いられる選択テーブルを説明するための図である。
【図15】演出制御メイン処理および割込処理を説明するためのフローチャートである。
【図16】コマンド解析処理を説明するためのフローチャートである。
【図17】飾り保留表示点灯処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。
【図18】飾り図柄の可変表示が行なわれているときの表示態様と、飾り図柄を可変表示させる回数を報知している表示態様と、始動入賞記憶表示器の表示状態とを説明するための図である。
【図19】飾り図柄の可変表示が行なわれているときの表示態様と、飾り図柄を可変表示させる回数を報知している表示態様と、始動入賞記憶表示器の表示状態とを説明するための図である。
【図20】第2実施形態における入賞判定処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。
【図21】第2実施形態における乱数判定処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。
【図22】第2実施形態における変動パターン設定処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機、80 表示制御基板、31 遊技制御基板、35 ランプ制御基板、70 音制御基板。

Claims (7)

  1. 遊技者が所定の遊技を行ない、遊技における特定条件の成立により遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御可能となる遊技機であって、
    各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な変動表示装置と、
    予め定められた始動条件の成立に起因して、識別情報の変動表示を開始させた後に表示結果を導出表示する変動表示制御を行なう変動表示制御手段とを備え、
    該変動表示制御手段は、一の始動条件に起因して前記変動表示制御を1回行なう単数回変動表示制御手段と、一の始動条件に起因して前記変動表示制御を複数回行なう複数回変動表示制御手段とを含み、
    前記始動条件は成立しているが、該始動条件に起因した前記変動表示制御が未だ行なわれていない未消化始動条件の成立数である保留成立数を計数する成立数計数手段と、
    該成立数計数手段により計数された前記保留成立数を報知する成立数報知手段と、
    前記未消化始動条件に起因して前記単数回変動表示制御手段により前記変動表示制御が実行される回数と前記未消化始動条件に起因して前記複数回変動表示制御手段により前記変動表示制御が実行される回数とを合算することにより、成立している前記未消化始動条件に起因して行なわれる前記変動表示制御の回数である変動回数を算出する変動回数算出手段と、
    該変動回数算出手段により計数された前記変動回数を報知する変動回数報知手段とをさらに備えていることを特徴とする、遊技機。
  2. 前記成立数報知手段と前記変動回数報知手段とは、それぞれ別個の装置で構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記変動回数報知手段は、変動表示制御がいずれの始動条件に起因して実行されるかを特定可能な態様で前記変動回数を報知する、請求項1または請求項2に記載の遊技機。
  4. 遊技の進行を制御するとともにコマンドを出力する遊技制御手段と、
    前記遊技制御手段からのコマンドにもとづいて演出制御を行なう演出制御手段とを備え、
    前記遊技制御手段は、
    前記保留成立数を特定するための成立数コマンドを前記演出制御手段に送信する成立数コマンド送信手段と、
    前記変動回数を少なくとも特定するための回数コマンドを前記演出制御手段に送信する回数コマンド送信手段とを含み、
    前記演出制御手段は、
    前記成立数計数手段と、
    前記成立数報知手段と、
    前記変動回数算出手段と、
    前記変動回数報知手段とを含み、
    前記成立数計数手段は、前記成立数コマンド送信手段により送信された前記成立数コマンドにもとづいて前記未消化始動条件の成立数を計数し、
    前記成立数報知手段は、前記成立数計数手段により計数された前記保留成立数を報知し、
    前記変動回数算出手段は、前記回数コマンド送信手段により送信された前記回数コマンドにもとづいて前記変動回数を計数し、
    前記変動回数報知手段は、前記変動回数算出手段により計数された前記変動回数を報知することを特徴とする、請求項1から請求項3のいずれかに記載の遊技機。
  5. 前記未消化始動条件は予め定められた最大保留数を限度に記憶可能に構成され、
    遊技において所定条件が成立したことにより、前記最大保留数を増加させる最大保留数変更手段をさらに備えていることを特徴とする、請求項1から請求項4のいずれかに記載の遊技機。
  6. 前記特定条件は、前記変動表示装置の表示結果が特定表示結果となることにより成立可能となるものであって、
    前記変動表示制御手段は、前記始動条件が成立したことに起因して行なう前記変動表示制御を、予め定められた開始条件が成立した後に開始し、
    前記始動条件が成立したときに、数値データを更新する数値データ更新手段から該始動条件の成立に起因して開始される変動表示の表示結果として前記特定表示結果を導出表示するか否かの決定に用いられる数値データを抽出する数値データ抽出手段と、
    前記数値データ抽出手段により抽出された数値データを保留データとして記憶する手段であって、前記始動条件の成立順に前記数値データを記憶する保留データ記憶手段と、
    前記開始条件が成立したときに前記保留データ記憶手段に記憶されている保留データを先に記憶された順に従って読み出し、該読み出された保留データが前記変動表示装置の表示結果として前記特定表示結果を導出表示する保留データであるか否かを判定する開始条件成立時判定手段とをさらに備え、
    前記複数回変動表示制御手段は、前記開始条件成立時判定手段による判定結果にもとづいて、一の始動条件が成立したことに起因して前記変動表示制御を複数回行なうことを特徴とする、請求項1から請求項5のいずれかに記載の遊技機。
  7. 前記特定条件は、前記変動表示装置の表示結果が特定表示結果となることにより成立可能となるものであって、
    前記変動表示制御手段は、前記始動条件が成立したことに起因して行なう前記変動表示制御を、予め定められた開始条件が成立した後に開始し、
    前記始動条件が成立したときに、数値データを更新する数値データ更新手段から該始動条件の成立に起因して開始される変動表示の表示結果として前記特定表示結果を導出表示するか否かの決定に用いられる数値データを抽出する数値データ抽出手段と、
    前記数値データ抽出手段により抽出された数値データが前記変動表示装置の表示結果として前記特定表示結果を導出表示する数値データであるか否かを判定する始動条件成立時判定手段とをさらに備え、
    前記複数回変動表示制御手段は、前記始動条件成立時判定手段による判定結果にもとづいて、一の始動条件が成立したことに起因して前記変動表示制御を複数回行なうことを特徴とする、請求項1から請求項5のいずれかに記載の遊技機。
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