以下、本発明の第1実施形態(「本実施の形態」とも言う。)について図面を参照しながら具体的に説明する。
(遊技機の構成)
まず、図1、及び、図2を用いて、遊技機Yの構成について説明する。図1は本実施の形態における遊技機Yの正面図の一例であり、図2は後述する第2大入賞口19の部分斜視図である。
遊技機Yは、外枠1と、外枠1に対して回動可能に支持される遊技盤取付枠2Aと、遊技盤取付枠2Aに対して回動可能に支持されるガラス枠2Bと、遊技球が流下する遊技領域3Aが形成された遊技盤3が設けられている。
外枠1は、遊技店の島設備に対して固着部材(例えば、釘や止め具など)を介して固定される。
遊技盤取付枠2Aは、水平方向の一端側において第1ヒンジ機構部7aを介して外枠1に対して脱着可能に連結されており、第1ヒンジ機構部7aを支点として回動可能に支持されている。そのため、遊技盤取付枠2Aを外枠1に対して扉のように回動すると、遊技盤取付枠2Aの裏面側が前方に露出するので、遊技盤取付枠2Aの裏面側に設けられた各種装置のメンテナンスなどを行うことが可能となる。
ガラス枠2Bは、水平方向の一端側において第2ヒンジ機構部7bを介して遊技盤取付枠2Aに脱着自在に連結されており、第2ヒンジ機構部7bを支点として回動可能に支持されている。そのため、ガラス枠2Bを遊技盤取付枠2Aに対して扉のように回動すると、遊技盤3の遊技領域3A、及び、遊技盤取付枠2Aの前面部分を開閉することができる。
ガラス枠2Bの上部寄りの略中央部分には、前後方向に開口する開口部(窓部)が形成され、当該開口を後方から塞ぐように透明部材(ガラス板やアクリル板など)が取り付けられており、この開口部、及び、透明部材を介して遊技領域3Aを視認可能としている。
ガラス枠2Bの開口部の周囲には、スピーカからなる音声出力装置33と、複数のランプ(LED)を有する枠用照明装置34と、後述する遊技球払出装置60(図示なし)から払い出された遊技球などの複数の遊技球を貯留する為の上皿50と、上皿50に入りきらずに所定の球流路(図示なし)に流入した遊技球を受け入れて貯留する為の下皿51と、遊技球を発射させる為の操作が可能な発射操作装置4とが設けられている。
音声出力装置33は、ガラス枠2Bの上部2箇所に間隔を空けて設けられ、BGM(バックグラウンドミュージック)、SE(サウンドエフェクト)等を出力することでサウンド(音楽、音声)による演出を行うようになっている。また、枠用照明装置34は、開口部の周囲に複数設けられ、各ランプ(LED)の光の照射方向や発光色を変更することで照明による演出を行う。
上皿50は、遊技球の貯留部50a(図示なし)が発射操作装置4の方向側(右方向)に向けて底面が下り傾斜しており、下り傾斜の端部には球送りソレノイド50b(図3参照)が設けられている。上皿50の貯留部50aに貯留された遊技球が流下して球送りソレノイド50bに到達すると、球送りソレノイド50bの動作によって遊技球が1個ずつ遊技盤取付枠2A側に向けて送り出される。
また、上皿50の中央手前側の部分には、種々の演出に係る決定操作や選択操作を行う為の入力装置として機能する演出ボタン装置37と選択ボタン装置38が左右に並んで設けられている。
演出ボタン装置37は、決定操作などの操作を行うことが可能な演出ボタン37Aと、演出ボタン37Aに対する操作を検出する演出ボタン検出スイッチ37a(図3参照)と、演出ボタン37Aを上下方向に移動させる為の演出ボタン駆動モータ37b(図3参照)が設けられており、遊技者が遊技機Yへ所定の情報を入力可能となっている。
演出ボタン37Aは、図1に示すような通常の状態である非突出状態と、演出ボタン駆動モータ37bにより、演出に応じて、非突出状態よりも上方の位置にまで移動(突出)する突出状態(図示なし)と、押下操作を検出する際の状態として、非突出状態よりも下方の位置である押下状態(図示なし)とに変化可能に構成されている。
なお、演出ボタン37Aは、非突出状態では、上皿50の周囲の表面から先端部のみが僅かに上方へ突出した状態であり、突出状態では、上皿50の周囲の表面から非突出状態よりも数倍(約7〜10倍)上方へ突出した状態である。
選択ボタン装置38は、少なくとも2方向(通常4方向)への操作(選択操作など)を行うことが可能な十字キー38Aと、十字キー38Aに接続されて、十字キー38Aに対する操作を検出する為の上十字キー検出スイッチ38a、左十字キー検出スイッチ38b、下十字キー検出スイッチ38c、及び、右十字キー検出スイッチ38d(図3参照)が設けられており、遊技者が遊技機Yへ所定の情報を入力可能となっている。
また、上皿50の右寄りの部分には、遊技球の貸出操作や残金を記憶したカードなどの記憶媒体の返却操作を行うことが可能な貸出返却操作部70が設けられている。貸出返却操作部70の貸出ボタン71(図示なし)が操作されると遊技機Yに併設されている球貸機73(図示なし)が受け付けている記憶媒体の残金を減算して遊技球の貸し出しが行われ、貸出返却操作部70の返却ボタン72(図示なし)が操作されると球貸機73から記憶媒体が返却されるようになっている。
上皿50と下皿51との間には、上皿50に入りきらない遊技球を下皿51に案内する為の球流路が形成されている。また、球流路の途中には下皿51に遊技球が満杯となったことを検出する下皿満杯検出スイッチ51a(図3参照)が設けられ、下皿満杯検出スイッチ51aによって下皿51の満杯が検出されている間は遊技球払出装置60による遊技球の払い出しが停止される。
発射操作装置4は、ガラス枠2Bに固定された基体5と、基体5に回動可能に設けられた発射ハンドル40と、発射ハンドル40に遊技者の手が触れていることを検出するタッチセンサ40a(図3参照)と、発射ハンドル40の回動角度によって抵抗値が変化する可変抵抗器からなる発射ボリューム40b(図3参照)とが設けられている。タッチセンサ40aによって遊技者の手が発射ハンドル40に触れていることを検出すると、球送りソレノイド50bが作動して遊技球が1個ずつ送り出される。
遊技盤取付枠2Aには、遊技盤3を取り付ける為の遊技盤取付部(図示なし)と、遊技球を遊技領域3Aに向けて発射する為の遊技球発射装置41(図示なし)と、遊技盤取付枠2A、及び、ガラス枠2Bを閉鎖状態にロックする為のロック機構6と、ガラス枠2Bの開放を検出する為の開放検出スイッチ42a(図3参照)が設けられている。
遊技球発射装置41は、遊技球を発射する為の打出部材(図示なし)と、打出部材を駆動する為の発射用ソレノイド41b(図3参照)と、打出部材から遊技盤3の左下端部に向けて上り傾斜する発射レールと、発射レールの傾斜下端部となる発射位置に遊技球を停留させるストッパーが設けられている。そして、球送りソレノイド50bによって送り出された遊技球が発射位置に受け入れられると、この遊技球を打出部材の動作によって遊技領域3Aに向けて打ち出す。
ロック機構6は、遊技盤取付部の右側方に設けられ、鍵穴が形成されるシリンダーの前端部がガラス枠2Bの前面側に露出するようになっている。そして、シリンダーの鍵穴に専用の鍵を挿入して一方向に回動させると遊技盤取付枠2Aのロックが解除されて遊技盤取付枠2Aが開閉可能となり、他方向に回動させるとガラス枠2Bのロックが解除されてガラス枠2Bが開閉可能となる。
遊技盤3の外縁寄りの位置には、湾曲形状の内側レール8Bと、内側レール8Bの外側に位置する湾曲形状の外側レール8Cと、遊技球を遊技領域3Aの中央に向けて誘導する誘導部材8Dが設けられている。そして、内側レール8Bと外側レール8Cとの間に遊技球発射装置41により発射された遊技球を遊技領域3Aの上流部に案内する発射球案内路が形成されている。また、遊技領域3Aの最下流部には、流下してきた遊技球を遊技領域外(遊技盤取付枠2Aの回収部)に導く為のアウト口12が形成されている。
遊技領域3Aの略中央には、所謂センターケースと呼ばれる内部への遊技球の進入を規制する枠状の飾り枠8Aが設けられ、飾り枠8Aの内部に演出空間が形成されている。
遊技領域3Aの下部には、遊技球が常時入賞(入球)可能な複数(本実施の形態では4つ)の一般入賞口10が間隔を空けた状態で設けられており、この一般入賞口10に入賞(入球)した遊技球が一般入賞口検出スイッチ10a(図3参照)によって検出されると、所定個数(例えば、10個)の遊技球が遊技球払出装置60から賞球として払い出される。
遊技領域3Aの両側方(左側遊技領域、右側遊技領域)には、遊技球が通過可能な普図ゲート11が夫々設けられており、この普図ゲート11を通過した遊技球が普図ゲート検出スイッチ11a(図3参照)で検出されると、後述する普通図柄抽選を行う為の、当たり判定用乱数カウンタが示す当たり判定用乱数値、当たり図柄判定用乱数カウンタが示す普通図柄判定用乱数値、普図変動パターン判定用乱数カウンタが示す普図変動パターン判定用乱数値が取得される。なお、以降は、当たり判定用乱数値、普通図柄判定用乱数値、普図変動パターン判定用乱数値をまとめて「普図判定情報」と言う。
遊技領域3Aの下部には、遊技球が常時入賞(入球)可能な第1始動口13が設けられており、この第1始動口13に入賞(入球)した遊技球が第1始動口検出スイッチ13a(図3参照)で検出されると、所定個数(例えば、3個)の遊技球が遊技球払出装置60から賞球として払い出されるようになっている。また、賞球の払い出しの他に、後述する第1特別図柄抽選や特図変動パターン判定などを行う為の、大当たり判定用乱数カウンタが示す大当たり判定用乱数値、特別図柄判定用乱数カウンタが示す特別図柄判定用乱数値、リーチ判定用乱数カウンタが示すリーチ判定用乱数値、及び、特図変動パターン決定用乱数カウンタが示す特図変動パターン決定用乱数値が取得される。なお、以降は、大当たり判定用乱数値、特別図柄判定用乱数値、リーチ判定用乱数値、及び、特図変動パターン決定用乱数値をまとめて「特図判定情報」と言う。
第1始動口13の直下には、所定条件の成立(普通図柄抽選に当選したこと)に基づき遊技球の入賞(入球)が不可能、又は、困難な閉状態(基本態様)から遊技球の入賞(入球)が可能、又は、容易な開状態(特別態様)に変換される第2始動口制御装置14が設けられている。
第2始動口制御装置14には、遊技球が入賞(入球)可能な第2始動口15と、第2始動口15への遊技球の入賞(入球)を検出する第2始動口検出スイッチ15a(図3参照)と、第2始動口15を閉状態と開状態とに変換(可変)する可動部材14aと、可動部材14aを開閉変換する為の第2始動口開閉ソレノイド14bとが設けられている。そして、第2始動口15が閉状態となっている場合には、遊技球の入賞が不可能、又は、困難となり、第2始動口15が開状態となっている場合には、遊技球の入賞(入球)が可能、又は、容易となる。
また、第2始動口15に入賞(入球)した遊技球が第2始動口検出スイッチ15aで検出されると、所定個数(例えば、3個)の遊技球が遊技球払出装置60から賞球として払い出されるようになっている。また、賞球の払い出しの他に、後述する第2特別図柄抽選や特図変動パターン判定などを行う為の特図判定情報が取得される。
誘導部材8Dの上方であって右側の普図ゲート11の下流には、所定条件の成立(第1特別図柄抽選、又は、第2特別図柄抽選において大当たりに当選したこと、又は、小当たり遊技において特定領域19Bへ遊技球が入賞したこと)に基づき遊技球の入賞(入球)が不可能な閉状態(基本態様)から遊技球の入賞(入球)が可能な開状態(特別態様)に変換される第1大入賞口制御装置16が設けられている。
第1大入賞口制御装置16には、遊技球が入賞(入球)可能な第1大入賞口17と、第1大入賞口17への遊技球の入賞(入球)を検出する為の第1大入賞口検出スイッチ17a(図3参照)と、第1大入賞口17を閉状態と開状態とに変換(可変)する第1開閉部材16aと、第1開閉部材16aを開閉変換する為の第1大入賞口開閉ソレノイド16bとが設けられている。そして、第1大入賞口17が閉状態となっている場合には、遊技球の入賞が不可能、又は、困難となり、第1大入賞口17が開状態となっている場合には、遊技球の入賞(入球)が可能、又は、容易となる。
また、第1大入賞口17に入賞(入球)した遊技球が第1大入賞口検出スイッチ17aで検出されると、所定個数(例えば、15個)の遊技球が遊技球払出装置60から賞球として払い出される。
第1大入賞口制御装置16の左下方には、所定条件の成立(第1特別図柄抽選、又は、第2特別図柄抽選において小当たりに当選したこと)に基づき遊技球の入賞(入球)が不可能な閉状態(基本態様)から遊技球の入賞(入球)が可能な開状態(特別態様)に変換される第2大入賞口制御装置18が設けられている。
第2大入賞口制御装置18には、遊技球が入賞(入球)可能な第2大入賞口19と、第2大入賞口19への遊技球の入賞(入球)を検出する為の第2大入賞口検出スイッチ19a(図3参照)と、第2大入賞口19を閉状態と開状態とに変換(可変)する第2開閉部材18aと、第2開閉部材18aを開閉変換する為の第2大入賞口開閉ソレノイド18bとが設けられている。そして、第2大入賞口19が閉状態となっている場合には、遊技球の入賞が不可能、又は、困難となり、第2大入賞口19が開状態となっている場合には、遊技球の入賞(入球)が可能、又は、容易となる。
また、第2大入賞口19に入賞(入球)した遊技球が第2大入賞口検出スイッチ19aで検出されると、所定個数(例えば、15個)の遊技球が遊技球払出装置60から賞球として払い出される。
また、図2に示すように、第2大入賞口19の内部には、遊技球が通過可能な特定領域19Bが設けられている。この特定領域19Bには、特定領域開閉ソレノイド18d(図3参照)の駆動によってスライドする振分装置としてのスライド部材19cが設けられている。このスライド部材19cは、前方向にスライドして特定領域19Bの上部に配置されると、特定領域19Bを閉鎖状態とする。また、特定領域19Bの開口部分を覆ったスライド部材19cが後方向にスライドすると、特定領域19Bを開放状態とする。
特定領域19Bには、通過した遊技球を検出可能な特定領域検出スイッチ19b(図3参照)が設けられている。特定領域19Bの上部にスライド部材19cがなく、特定領域19Bが開放状態とされている場合に第2大入賞口19に入球した遊技球は、特定領域19Bに進入し、その際に特定領域検出スイッチ19bによって検出される。その後、第2大入賞口検出スイッチ19aによって第2大入賞口19への入賞が検出される。一方、特定領域19Bがスライド部材19cによって閉鎖状態とされている場合に第2大入賞口19に入賞した遊技球は、特定領域19Bに進入せずに開口部19Aに進入して特定領域19Bとは異なり特定領域検出スイッチ19bを設けない非特定領域を通過した後に、第2大入賞口検出スイッチ19aによって検出される。
なお、この特定領域検出スイッチ19bが遊技球の進入を検出すると、後述する小当たり遊技が発展した大当たり遊技(第2種大当たり遊技)が実行される。
第1始動口13への入賞(入球)は、遊技領域3Aの左側遊技領域を通った遊技球の入賞(入球)は可能であるが、遊技領域3Aの右側遊技領域を通った遊技球の入賞(入球)は不可能となっている。
また、第2始動口15への入賞(入球)は、第2始動口15を開状態へと制御する契機となる普図ゲート11が遊技領域3Aの左側遊技領域、及び、右側遊技領域の何れの領域にも設けられている為、遊技領域3Aの左側遊技領域、又は、右側遊技領域の何れを通った遊技球も入球することができるが、遊技領域3Aの右側遊技領域を通った遊技球は誘導部材8Dによって第2始動口15に誘導される為、遊技領域3Aの左側遊技領域を通った遊技球よりも第2始動口15に入賞(入球)し易くなっている。そのため、後述する時短遊技状態では、遊技領域3Aの右側遊技領域に向けて遊技球を発射(所謂、右打ち)させた方が良い。
また、第1大入賞口17、及び、第2大入賞口19は、遊技領域3Aの右側遊技領域を通った遊技球が入球することができるが、遊技領域3Aの左側遊技領域を通った遊技球は入球することができないようになっている。すなわち、第1始動口13と、第2始動口15、第1大入賞口17、及び、第2大入賞口19とは遊技球を打ち分けることが可能である。
なお、以降の説明において、「遊技領域3Aの右側遊技領域に向けて遊技球を発射すること」を「右打ち」と言う。
なお、この時短遊技状態が本発明の特定遊技状態に相当する。
遊技領域3Aの外側の左下方には、第1特別図柄表示器20、第2特別図柄表示器21、普通図柄表示器22、第1特別図柄保留表示器23、第2特別図柄保留表示器24、及び、普通図柄保留表示器25が設けられている。
第1特別図柄表示器20は、第1始動口13に遊技球が入賞(入球)することを条件に行われる第1特別図柄抽選の結果を表示(報知)する為の可変表示器であり、第2特別図柄表示器21は、第2始動口15に遊技球が入賞(入球)することを条件に行われる第2特別図柄抽選の結果を表示(報知)する為の可変表示器であり、普通図柄表示器22は、普図ゲート11に遊技球が入賞(入球)することを条件に行われる普通図柄抽選の結果を表示(報知)する為の可変表示器である。
第1特別図柄抽選とは、第1始動口13に遊技球が入賞(入球)したときに特図判定情報を取得し、取得した特図判定情報に基づいて「大当たり」であるか、「小当たり」であるか、「ハズレ」であるかの大当たり判定を行い、当該判定結果に基づいて、第1特別図柄表示器20に停止表示する第1特別図柄を判定する第1特別図柄判定を行うことである。
なお、第1特別図柄抽選が行われると、第1特別図柄表示器20で第1特別図柄の変動表示が行われ、所定時間経過後に当該抽選結果を示す第1特別図柄の停止表示が行われる。すなわち、第1特別図柄の停止表示は、当該抽選結果の報知となる。
第2特別図柄抽選とは、第2始動口15に遊技球が入賞(入球)したときに特図判定情報を取得し、取得した特図判定情報に基づいて「大当たり」であるか、「小当たり」であるか、「ハズレ」であるかの大当たり判定を行い、当該判定結果に基づいて、第2特別図柄表示器21に停止表示する第2特別図柄を判定する第2特別図柄判定を行うことである。
なお、第2特別図柄抽選が行われると、第2特別図柄表示器21で第2特別図柄の変動表示が行われ、所定時間経過後に当該抽選結果を示す第2特別図柄の停止表示が行われる。すなわち、第2特別図柄の停止表示は、当該抽選結果の報知となる。
なお、第1特別図柄表示器20、及び、第2特別図柄表示器21は、それぞれ複数のLEDによって構成され、各特別図柄の変動表示において対応する表示器のLEDが所定の間隔、若しくは順序で点滅する。そして、特別図柄を停止表示する場合には、各特別図柄抽選(以下、第1特別図柄抽選と第2特別図柄抽選とをまとめて「特別図柄抽選」と総称する場合がある)の結果を示す態様(特別図柄の種類を示す態様)で1、又は、複数のLEDが点灯する。すなわち、第1特別図柄表示器20、及び、第2特別図柄表示器21のLEDの点灯態様によって後述する大当たりの種類も判別可能となっている。
なお、本実施の形態において「大当たり」というのは、特別図柄抽選において、大当たり遊技(特別遊技)を実行する権利を獲得したことを言う。「大当たり遊技(特別遊技)」というのは、第1大入賞口17が所定態様で開放されるラウンド遊技を所定回数(例えば、2回、4回、10回、又は、16回)行うことを言う。
なお、各ラウンド遊技における第1大入賞口17の最大開放回数や最大開放時間は予め定められているが、最大開放回数や最大開放時間に達する前であっても第1大入賞口17に所定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞(入球)すると1回のラウンド遊技が終了する。つまり、「大当たり遊技(特別遊技)」は、遊技者が賞球を獲得し易い遊技者にとって有利な遊技状態となっている。なお、本実施の形態では、遊技者に有利な度合いが異なる複数種類の大当たり遊技(特別遊技)が設けられているが、詳しくは後述する。
なお、本実施の形態において「小当たり」というのは、特別図柄抽選において、小当たり遊技(特別遊技)を実行する権利を獲得したことを言う。「小当たり遊技(特別遊技)」というのは、第2大入賞口19が所定態様で開放されることを言う。
普通図柄抽選とは、普図ゲート11を遊技球が通過したときに普図判定情報を取得し、取得した普図判定情報に基づいて「当たり」であるか否かの当たり判定を行い、当該判定結果に基づいて、普通図柄表示器22に停止表示する普通図柄を判定する普通図柄判定を行うことである。
なお、普通図柄抽選が行われると、普通図柄表示器22で普通図柄の変動表示が行われ、所定時間経過後に当該抽選結果を示す普通図柄の停止表示が行われる。すなわち、普通図柄の停止表示は、当該抽選結果の報知となる。
なお、普通図柄表示器22は、1、又は、複数のLEDによって構成され、普通図柄の変動表示においてLEDが所定の間隔、若しくは順序で点滅する。そして、普通図柄を停止表示する場合には、普通図柄抽選の結果を示す態様(普通図柄の種類を示す態様)で1、又は、複数のLEDが点灯する。すなわち、普通図柄表示器22のLEDの点灯態様によって後述する当たりの種類も判別可能となっている。
なお、本実施の形態において「当たり」というのは、普通図柄抽選において、当たり遊技(補助遊技)を実行する権利を獲得したことを言う。「当たり遊技(補助遊技)」というのは、第2始動口15が所定態様で開放され、閉鎖することを言う。
なお、当たり遊技(補助遊技)における第2始動口15の最大開放回数や最大開放時間は予め定められているが、最大開放回数や最大開放時間に達する前であっても第2始動口15に所定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞(入球)すると当たり遊技(補助遊技)が終了する。つまり、「当たり遊技(補助遊技)」は、第2特別図柄の変動表示が実行され易い(開始条件が成立し易い)遊技状態となっている。なお、本実施の形態では、遊技者に有利な度合いが異なる複数種類の当たり遊技(補助遊技)が設けられているが、詳しくは後述する。
第1特別図柄保留表示器23は、複数のLEDによって構成され、第1始動口13に遊技球が入賞(入球)した場合に記憶される第1特別図柄抽選を行う為の権利(以下、「第1保留」と言う)の個数を表示する為のものであり、第1保留の個数を示す態様で点灯、又は、点滅する。なお、本実施の形態では、第1保留は最大で4個まで記憶されるようになっているが、4個よりも少なくても良いし、多くても良い。
なお、第1保留が1つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の左側のLEDが点灯し、第1保留が2つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の2つのLEDが点灯する。また、第1保留が3つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の左側のLEDが点滅すると共に右側のLEDが点灯し、第1保留が4つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の2つのLEDが点滅する。
第2特別図柄保留表示器24は、複数のLEDによって構成され、第2始動口15に遊技球が入賞(入球)した場合に記憶される第2特別図柄抽選を行う為の権利(以下、「第2保留」と言う)の個数を表示する為のものであり、第2保留の個数を示す態様で点灯、又は、点滅する。なお、本実施の形態では、第2保留は最大で4個まで記憶されるようになっているが、4個よりも少なくても良いし、多くても良い。
なお、第2保留が1つの場合には、第2特別図柄保留表示器24の左側のLEDが点灯し、第2保留が2つの場合には、第2特別図柄保留表示器24の2つのLEDが点灯する。また、第2保留が3つの場合には、第2特別図柄保留表示器24の左側のLEDが点滅すると共に右側のLEDが点灯し、第2保留が4つの場合には、第2特別図柄保留表示器24の2つのLEDが点滅する。
なお、以降の説明において、「第1保留の個数」という文言を「第1保留数」と「第2保留の個数」という文言を「第2保留数」と表現する場合がある。
普通図柄保留表示器25は、複数のLEDによって構成され、普図ゲート11に遊技球が入賞(入球)した場合に記憶される普通図柄の当たり判定(普通図柄の変動表示)を行う為の権利(以下、「普図保留」と言う)の個数を表示する為のものであり、普図保留の個数を示す態様で点灯、又は、点滅する。なお、本実施の形態では、普図保留は最大で4個まで記憶されるようになっているが、4個よりも少なくても良いし、多くても良い。
なお、普図保留が1つの場合には、普通図柄保留表示器25の左側のLEDが点灯し、普図保留が2つの場合には、普通図柄保留表示器25の2つのLEDが点灯する。また、普図保留が3つの場合には、普通図柄保留表示器25の左側のLEDが点滅すると共に右側のLEDが点灯し、普図保留が4つの場合には、普通図柄保留表示器25の2つのLEDが点滅する。
なお、以降の説明において、「普図保留の個数」という文言を「普図保留数」と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示器20、及び/又は、第2特別図柄表示器21は、7セグメントのLEDによっても構成することができる。例えば、特別図柄抽選に当選した場合には、「7」を停止表示し、ハズレであった場合には「−」を停止表示するようにし、変動表示中にあっては消灯と「−」とを繰り返すようにすると良い。なお、特別図柄の変動表示の開始時は前回の停止表示が表示された状態からなので、LEDの消灯からスタートさせることで変動表示が開始されたことが把握し易くなる。
演出空間の中央奥部には、液晶表示ディスプレイからなる画像表示装置30が設けられ、演出空間の上部には、第1可動演出部材80aが設けられ、演出空間の右部には、「刀」を模した第2可動演出部材80bが設けられている。
画像表示装置30では、遊技の進行に応じて様々な演出表示を行う。演出表示としては、特別図柄の変動表示が行われていない場合に実行される客待ちデモ演出や特別図柄の変動表示が行われている場合に実行される演出図柄TZ1〜TZ3の変動表示等がある。
画像表示装置30の表示部に表示される演出図柄TZ1、演出図柄TZ2、演出図柄TZ3を、縦方向(本実施の形態では、上から下)にスクロール(変動)させることで演出図柄TZ1〜TZ3の変動表示が行われる。
なお、演出図柄TZ1〜TZ3の変動表示の態様はこれに限られず、その場で回転(自転)するようなものであっても良いし、横方向にスクロール(変動)させるようなものでも良い。
演出図柄TZ1〜TZ3は、例えば、「1」から「8」までの数字を示す図柄により構成され、第1特別図柄表示器20、第2特別図柄表示器21で実行される特別図柄の変動表示に対応して変動表示が行われる。すなわち、特別図柄の変動表示の開始に対応して演出図柄TZ1〜TZ3の変動表示を開始し、特別図柄の変動表示の停止に対応して演出図柄TZ1〜TZ3の変動表示を停止するようになっている。
なお、演出図柄TZ1〜TZ3を示す図柄として、数字の他に「A」から「F」といったアルファベットを示す図柄を設けても良い。
また、演出図柄TZ1〜TZ3の停止表示では、演出図柄TZ1〜TZ3が大当たり判定の結果を示す所定の態様(ハズレ態様、小当たり態様、大当たり態様等)で所定時間停止するようになっている。例えば、大当たり態様(特別結果態様)は、「777」などのように同一の演出図柄の組み合わせであり、小当たり態様は、「357」などのように規則性を持った演出図柄の組み合わせであり、ハズレ態様はそれ以外の態様である。
演出図柄TZ1〜TZ3の変動表示は、特別図柄の変動表示が開始されてから予め定められた変動時間(特図変動パターンに応じた時間)が経過すると、演出図柄TZ1〜TZ3が当該特別図柄抽選の結果を示す所定の態様で所定時間停止される。
また、演出図柄TZ1〜TZ3の変動表示中においては、特別図柄抽選の結果に応じて、背景画像やキャラクタ等の様々な演出画像やムービー等の変動演出が画像表示装置30に表示されることで、特別図柄抽選において大当たりに当選していることへの期待度(以下、「大当たり当選期待度」と言う)を高めるようになっている。
また、画像表示装置30の表示部には、図1に示すように、現在の第1保留の個数である第1保留数(U1)を示す第1保留アイコンを表示する為の第1保留アイコン表示領域30aと、現在の第2保留の個数である第2保留数(U2)を示す第2保留アイコンを表示する為の第2保留アイコン表示領域30bと、現在の変動表示に関連した変動中アイコンを表示する為の当該変動アイコン表示領域30cが形成されている。
第1保留アイコン表示領域30aは、当該変動アイコン表示領域30cに近い側から第1表示部、第2表示部、第3表示部、及び、第4表示部といった形で区画されており、各表示部には、第1保留数(U1)に対応した数の第1保留アイコンが表示される。つまり、第1保留数(U1)の増減に対応して第1保留アイコンの個数も増減するようになっている。
第1表示部には、最初に第1特別図柄の変動表示が実行される第1保留を示す第1保留アイコンが表示され、第2表示部には、2番目に第1特別図柄の変動表示が実行される第1保留を示す第1保留アイコンが表示され、第3表示部には、3番目に第1特別図柄の変動表示が実行される第1保留を示す第1保留アイコンが表示され、第4表示部には、4番目に第1特別図柄の変動表示が実行される第1保留を示す第1保留アイコンが表示される。
第2保留アイコン表示領域30bは、当該変動アイコン表示領域30cに近い側から第1表示部、第2表示部、第3表示部、及び、第4表示部といった形で区画されており、各表示部には、第2保留数(U2)に対応した数の第2保留アイコンが表示される。つまり、第2保留数(U2)の増減に対応して第2保留アイコンの個数も増減するようになっている。
第1表示部には、最初に第2特別図柄の変動表示が実行される第2保留を示す第2保留アイコンが表示され、第2表示部には、2番目に第2特別図柄の変動表示が実行される第2保留を示す第2保留アイコンが表示され、第3表示部には、3番目に第2特別図柄の変動表示が実行される第2保留を示す第2保留アイコンが表示され、第4表示部には、4番目に第2特別図柄の変動表示が実行される第2保留を示す第2保留アイコンが表示される。
当該変動アイコン表示領域30cには、特別図柄の変動表示の開始に伴って第1保留アイコン表示領域30a、又は、第2保留アイコン表示領域30bに表示されていた第1保留アイコン、又は、第2保留アイコンがシフト(移動)してくることで当該変動アイコンが表示されることになる。そして、当該変動アイコンは、特別図柄の変動表示の途中や終了時に消滅する。
盤用駆動装置35は、第1可動演出部材80a(演出役物)と、第2可動演出部材80b(演出役物)と、当該第1可動演出部材80aや第2可動演出部材80bを移動(可動)させる為のソレノイドやモータ等を備えている。
この第1可動演出部材80aは、図1に示す画像表示装置30の表示部の上部を待機位置(基準位置)としており、演出位置である画像表示装置30の表示部の中央辺りまで下降し、上昇する移動演出を行うことが可能となっている。また、第1可動演出部材80aは、複数のランプ(LED等)を有しており、当該複数のランプ(LED等)を発光することで発光演出を行うことが可能となっている。
なお、演出ボタン37Aの操作によって、移動演出や発光演出を行うように構成しても良い。
この第2可動演出部材80bは、鞘を模した鞘部80b1と、鞘に納められた刀身部80b2とで構成され、刀身部が上下方向に移動することが可能となっている。
遊技盤取付枠2A、及び、遊技盤3の裏側には、遊技の進行を統括的に制御する主制御基板110(図3参照)と、主制御基板110からの情報に応じて遊技球払出装置60の制御を行う払出制御基板120(図3参照)と、主制御基板110からの情報に応じて演出の制御を行う演出制御基板130(図3参照)と、各種制御基板(主制御基板110、払出制御基板120、及び、演出制御基板130)に対して電源電圧の供給を行う電源基板180(図3参照)と、遊技機Yの外部に遊技情報(遊技信号)を出力する為の遊技情報出力端子板100(図3参照)が設けられている。
なお、各基板間で送受信する情報は、コマンド等のデータである。
(遊技機Yの電気的構成)
次に、図3を用いて、遊技機Yの電気的構成について説明する。図3は、本実施の形態における遊技機Yの電気的構成を示すブロック図の一例である。
主制御基板110は、遊技の進行(基本動作)を統括的に制御する。主制御基板110は、演算処理を行うメインCPU110a、遊技制御プログラム等が格納されたメインROM110b、及び、演算処理時のワークエリアとなるメインRAM110cを備えた主制御ワンチップマイコン110mと、主制御用の入力ポート、及び、出力ポート等を備えている。メインCPU110aは、水晶発振器(図示なし)からの動作クロックを受けてメインROM110bに記憶されたプログラムを読み出し、メインRAM110cを活用しながら遊技に関する演算処理を行うことで、遊技の進行に係る各種装置を制御したり、演算処理の結果に基づく所定の情報を払出制御基板120や演出制御基板130等に送信したりする。
ここで、主制御基板110と、払出制御基板120との通信は、双方向に情報を通信可能に構成されており、主制御基板110と、演出制御基板130との通信は、主制御基板110から演出制御基板130への一方向のみに情報を通信可能に構成されている。
主制御基板110の入力ポートには、一般入賞口検出スイッチ10a、普図ゲート検出スイッチ11a、第1始動口検出スイッチ13a、第2始動口検出スイッチ15a、第1大入賞口検出スイッチ17a、第2大入賞口検出スイッチ19a、特定領域検出スイッチ19b、及び、払出制御基板120等が接続されている。入力ポートを介して、各種検出スイッチからの検出信号等が主制御基板110に入力され、検出信号に応じた制御処理が行われる。
主制御基板110の出力ポートには、第2始動口開閉ソレノイド15b、第1大入賞口開閉ソレノイド16b、第2大入賞口開閉ソレノイド18b、特定領域開閉ソレノイド18d、第1特別図柄表示器20、第2特別図柄表示器21、普通図柄表示器22、第1特別図柄保留表示器23、第2特別図柄保留表示器24、普通図柄保留表示器25、及び、遊技情報出力端子板100が接続されている。出力ポートを介して、各種ソレノイドを制御する為の駆動制御信号、各種表示器を制御する為の表示制御信号、及び、遊技情報出力端子板100から遊技機Yの外部(ホールコンピュータ等)に通知する遊技情報等が出力される。
払出制御基板120は、主制御基板110からの払い出しに関する情報の受信に基づき遊技球の払い出しを制御すると共に、遊技球の発射を制御する。払出制御基板120は、演算処理を行う払出CPU120a、払出プログラム等が格納された払出ROM120b、演算処理時のワークエリアとなる払出RAM120c、払出制御基板用の入力ポート、及び、出力ポート等を備えている。払出CPU120aは、水晶発振器(図示なし)からの動作クロックを受けて払出ROM120bに記憶された払出制御プログラムを読み出し、払出RAM120cを活用しながら遊技球の払い出しに関する演算処理を行うことで、遊技球払出装置60を制御したり、演算処理の結果に基づく所定の情報を主制御基板110や演出制御基板130等に送信したりする。
払出制御基板120の入力ポートには、開放検出スイッチ42a、下皿満杯検出スイッチ51a、遊技球払出装置60に設けられる払出球検出スイッチ60a、タッチセンサ40a、及び、発射ボリューム40bなどが接続されている。
払出制御基板120の出力ポートには、発射用ソレノイド41b、球送りソレノイド50b、及び、遊技球払出装置60に設けられる払出モータ60bなどが接続されている。
払出制御基板120では、開放検出スイッチ42aからガラス枠2Bが開放していることを示す開放検出信号が入力されると、演出制御基板130に開放に関する情報を送信する。演出制御基板130では、開放に関する情報を受信すると開放エラー報知が行われる。
また、払出制御基板120では、タッチセンサ40aから入力されるタッチ信号によって遊技者の手が発射ハンドル40に触れていることを検出すると、発射用ソレノイド41bへの通電を許容し、発射ボリューム40bからの検出信号によって発射ハンドル40の回動角度が変化したことを検出すると、発射ハンドル40の回動角度に応じた発射強度となるように発射用ソレノイド41bを駆動させて遊技球を発射させるようになっている。
発射用ソレノイド41bは、ロータリーソレノイドから構成され、回動軸に打出部材が直結されており、回動軸が回転することで打出部材が回転して遊技球を打ち出すようになっている。なお、発射用ソレノイド41bの動作は、水晶発振器(図示なし)の出力周期に基づく周波数から約99.9(回/分)に設定されている為、1分間における遊技球の発射数は約99.9(個/分)となっている。すなわち、遊技球は約0.6秒毎に発射されることになる。
また、払出制御基板120では、主制御基板110から払い出しに関する情報を受信すると、払出モータ60bを駆動させて所定個数の遊技球を払い出す制御を行い、払出球検出スイッチ60aによって所定個数の遊技球の払い出しが検出されると、遊技球を払い出す制御を終了するようになっている。
演出制御基板130は、主制御基板110からの情報を受けて遊技に関する演出を制御する。演出制御基板130は、演算処理を行うサブCPU130a、演出制御プログラムが格納されたサブROM130b、演算処理時のワークエリアとなるサブRAM130cを備えた演出制御部130mと、音声プロセッサ150aと音声データ等が格納された音声ROM150bとからなる音声制御部150と、画像プロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)160aと画像データ等が格納されたCGROM160bと画像データから生成される描画データを一時的に記憶するフレームバッファ等を有するVRAM160cとからなる画像制御部160と、音声制御部150と画像制御部160とを統括して制御する統括制御部140と、枠用照明装置34、盤用駆動装置35、及び、演出ボタン駆動モータ37b等を制御するランプ制御部170と、演出制御用の入力ポート、及び、出力ポート等を備えている。
サブCPU130aは、水晶発振器(図示なし)からの動作クロックを受けてサブROM130bに記憶された遊技プログラムを読み出し、サブRAM130cをワークエリアとして活用しながら演出に関する演算処理を行うことで、主制御基板110から受信した情報や演出ボタン検出スイッチ37aや十字キー検出スイッチ38a〜38dからの入力信号に応じて、各種制御部(統括制御部140、ランプ制御部170)に各種の演出を実行させる為の制御(情報の出力等)を行う。
演出制御基板130の入力ポートには、演出ボタン検出スイッチ37a、及び、十字キー検出スイッチ38a〜38dなどが接続されている。演出制御基板130では、演出ボタン検出スイッチ37aから演出ボタン37Aが操作されたことを示す演出ボタン検出信号が入力されたり、十字キー検出スイッチ38a〜38dから十字キー38Aが操作されたことを示す十字キー検出信号(上十字キー検出信号、左十字キー検出信号、下十字キー検出信号、右十字キー検出信号)が入力されたりすると、検出信号に応じた演出を実行する為の処理を行う。
統括制御部140は、演算処理を行う統括CPU140aと、統括制御プログラムが格納された統括ROM140bと、演算処理時のワークエリアとなる統括RAM140cと、統括制御用の入出力ポートを備えている。
統括CPU140aは、水晶発振器(図示なし)からの動作クロックを受けて統括ROM140bに記憶された統括制御プログラムを読み出し、統括RAM140cをワークエリアとして活用しながら演出に関する演算処理を行うことで、演出制御部130mから受信した情報等に応じて、音声制御部150や画像制御部160に各種の演出を実行させる為の制御(情報の出力等)を行う。
統括ROM140bは、マスクROM等で構成されており、画像表示を行う為の表示制御プログラム、描画制御コマンド群から構成されるディスプレイリストを生成する為のディスプレイリストの生成プログラム、演出パターンのアニメーションを表示する為のアニメパターン、及び、アニメシーン情報などが記憶されている。
このアニメパターンは、画像による演出の具体的な内容を構成するアニメーションを表示するに当たり参照され、アニメパターンにはアニメシーン情報や各アニメシーンの表示順序等に関連付けられている。
なお、アニメシーン情報には、ウェイトフレーム(表示時間)、対象データ(スプライトの識別番号、転送元アドレス等)、描画の為のパラメータ(スプライトの表示位置、表示倍率、透過率等)、描画方法、画像表示装置30の輝度のパラメータとなるデューティー比等の各種情報が含まれている。
音声制御部150は、音声プロセッサ150a、及び、音声ROM150bを備えており、音声出力装置33と接続している。音声制御部150は、演出制御部130mから送信された各種の演出情報に基づいて、画像表示装置30の表示に合わせて音声データや楽曲データ(BGM、SE)等を音声出力装置33から出力させる制御を行う。
画像制御部160は、VDP160a、CGROM160b、及び、VRAM160cを備えている。画像制御部160は、統括制御部140(統括CPU140a)からの情報(ディスプレイリスト、描画指令等)を受けて、画像表示装置30に所定の画像を表示させる制御を行う。
VDP160aは、統括制御部140(統括CPU140a)からの情報(ディスプレイリスト、描画指令等)とCGROM160bに記憶された画像データに基づいて映像信号(RGB信号等)の元となる描画データを生成する。画像データは、画像表示装置30に表示させる画像(フレーム)、例えば、演出図柄画像、演出図柄の背景を構成する背景画像、キャラクタ画像やセリフ画像などの個々の画像を表す素材的なデータである。一方、描画データは、個々の画像が複合されて(重ね合わされて)構成されるフレーム全体の画像を表す合成的なデータである。
CGROM160bは、フラッシュメモリ、EEPROM、EPROM、及び、マスクROM等から構成され、所定範囲の画素(例えば、32×32ピクセル)における画素情報の集まりからなる画像データ(スプライト、ムービー)等を圧縮して記憶している。
なお、画素情報は、それぞれの画素毎に色番号を指定する色番号情報と画像の透明度を示すα値とから構成されている。このCGROM160bは、VDP160aによって画像データ単位で読み出しが行われ、このフレームの画像データ単位で画像処理が行われる。
また、CGROM160bは、色番号を指定する色番号情報と実際に色を表示する為の表示色情報とが対応づけられたパレットデータを圧縮せずに記憶している。なお、CGROM160bは、全ての画像データを圧縮せずとも、一部のみ圧縮している構成でも良い。また、ムービーの圧縮方式としては、MPEG4等の公知の種々の圧縮方式を用いることができる。
VRAM160cは、画像データの書き込み、又は、読み出しが高速なSRAMで構成されている。このVRAM160cは、統括制御部140(統括CPU140a)から出力されたディスプレイリストを一時的に記憶するディスプレイリスト記憶領域、及び、画像表示装置30に対応するフレームバッファ領域等を有している。
このフレームバッファ領域は、画像を描画、又は、表示する為の記憶領域であり、第1フレームバッファ領域と第2フレームバッファ領域とをさらに有している。そして、第1フレームバッファ領域と、第2フレームバッファ領域とは、描画の開始毎に「描画用フレームバッファ」と「表示用フレームバッファ」とに交互に切り替わるものである。
そのため、VDP160aは、統括制御部140(統括CPU140a)からの指示(ディスプレイリスト)に基づいて、CGROM160bに記憶された描画データをVRAM160cのフレームバッファ領域の「描画用フレームバッファ」に描画し、フレームバッファ領域の「表示用フレームバッファ」から描画データを読み出し、読み出した描画データに基づいて映像信号(RGB信号等)を生成して、画像表示装置30に出力して種々の画像を表示させる。
なお、VDP160aには、水晶発振器(図示なし)から動作クロックが供給されており、この動作クロックを分周することで、画像表示装置30と同期を図る為の同期信号(水平同期信号、及び、垂直同期信号)を生成し、画像表示装置30に出力する。
また、画像制御部160と画像表示装置30との間には、画像データを所定の画像形式に変換して出力する汎用基板190が接続されている。汎用基板190は、画像データを表示する画像表示装置30の性能に対応する画像形式に変換するブリッジ機能を有しており、例えば、SXGA(1280ドット×1080ドット)の19インチの液晶表示装置を接続したときと、XGA(1024ドット×768ドット)の17インチの液晶表示装置を接続したときとの解像度の違いなどを吸収する。
ランプ制御部170は、演算処理を行うランプCPU170aと、ランプ制御プログラムが格納されたランプROM170bと、演算処理時のワークエリアとなるランプRAM170cと、ランプ制御用の入出力ポート等を備えている。
ランプCPU170aは、水晶発振器(図示なし)からの動作クロックを受けてランプROM170bに記憶されたランプ制御プログラムを読み出し、ランプRAM170cをワークエリアとして活用しながら演出に関する演算処理を行うことで、演出制御部130mから受信した情報等に応じて、各種照明装置や各種駆動装置などに所定の演出を行わせる為の制御(情報の出力等)を行う。
ランプ制御部の入出力ポートには、枠用照明装置34、盤用駆動装置35、及び、演出ボタン駆動モータ37b等が接続されており、演出制御部130m(サブCPU130a)から送信された各種の演出情報に基づいて、枠用照明装置34の各種LEDの点灯制御を行うことで発光演出等を行ったり、盤用駆動装置35、演出ボタン駆動モータ37bのモータやソレノイドといった駆動源の駆動制御を行うことで移動演出などを行ったりする。
電源基板180は、遊技機Y(主制御基板110、払出制御基板120、演出制御基板130や各種電子部品)に電源電圧を供給する。電源基板180には、電断(停電)が発生したか否かを検出すると共に、電断(停電)の発生に基づき電断検出信号を主制御基板110に出力する電断検出回路182と、電断(停電)時に主制御基板110、及び、払出制御基板120に対してバックアップ電源を供給する為のバックアップ電源回路183を備える。
電断検出回路182は、遊技機Yに供給される電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検出信号を主制御基板110に出力する。より具体的には、電断検出信号がハイレベルになるメインCPU110aは動作可能状態となり、電断検出信号がローレベルになるとメインCPU110aは動作停止状態になる。
バックアップ電源回路183は、遊技機Yへの通電時に蓄電するコンデンサを備えており、電断(停電)が発生するとコンデンサに蓄えられていたバックアップ用の電源電圧を主制御基板110のメインRAM110c、及び、払出制御基板120の払出RAM120cに対して供給する。これにより、電断(停電)時においてもメインRAM110cや払出RAM120cの記憶内容が保持されることとなり、電断(停電)からの復旧後に遊技の制御状態を電断(停電)発生前の状態に復旧させることができる。なお、演出制御基板130にバックアップ電源を供給するようにしても良い。
次に、図4乃至図13を参照して、メインROM110bに記憶されている各種テーブルの詳細について説明する。
(大当たり判定テーブル)
図4(a)は、第1始動口13への遊技球の入球を契機とする第1特別図柄用の大当たり判定テーブルであり、図4(b)は、第2始動口15への遊技球の入球を契機とする第2特別図柄用の大当たり判定テーブルである。
図4(a)、図4(b)に示すように大当たり判定テーブルは、第1始動口13、又は、第2始動口15に遊技球が入球したときに取得される大当たり判定用乱数値を判定するための大当たり判定値と、当否結果とが対応付けられており、図4に示す当否割合となるように、大当たり判定値が割り振られている。
メインCPU110aは、図4(a)、又は、図4(b)に示す第1特別図柄用の大当たり判定テーブル、又は、第2特別図柄用の大当たり判定テーブルを参照し、取得された大当たり判定用乱数値に基づいて、「大当たり」、「小当たり」又は「ハズレ」の何れかを判定する。なお、図4(a)に示す第1特別図柄用の大当たり判定テーブルと図4(b)に示す第2特別図柄用の大当たり判定テーブルとでは、大当たりの当選確率は同一であるが、小当たりの当選確率、及び、ハズレの当選確率が相違している。
(特別図柄決定テーブル)
図5(a)は、大当たり当選のときに特別図柄の停止図柄を決定するために参照される大当たり用の特別図柄決定テーブルであり、図5(b)は、小当たり当選のときに特別図柄の停止図柄を決定するために参照される大当たり用の特別図柄決定テーブルであり、図5(c)は、ハズレ当選のときに特別図柄の停止図柄を決定するために参照されるハズレ用の図柄決定テーブルである。
図5(a)に示すように大当たり用の特別図柄決定テーブルには、遊技球が入賞した始動口の種別によってテーブルが分かれている。各テーブルには、第1始動口13、又は、第2始動口15に遊技球が入球したときに取得される特別図柄判定用乱数値を判定するための特別図柄判定値と、特別図柄(特図停止データ)と、特別図柄の種類を示す情報として演出制御基板130に送信される演出図柄指定コマンドが対応付けられており、図5(a)に示す特別図柄選択率(%)となるように、特別図柄判定値が割り振られている。
図5(b)に示すように小当たり用の特別図柄決定テーブルには、遊技球が入賞した始動口の種別によってテーブルが分かれている。各テーブルには、第1始動口13、又は、第2始動口15に遊技球が入球したときに取得される特別図柄判定用乱数値を判定するための特別図柄判定値と、特別図柄(特図停止データ)と、特別図柄の種類を示す情報として演出制御基板130に送信される演出図柄指定コマンドが対応付けられており、図5(b)に示す特別図柄選択率(%)となるように、特別図柄判定値が割り振られている。
図5(c)に示すようにハズレ用の特別図柄決定テーブルには、遊技球が入賞した始動口の種別によってテーブルが分かれている。各テーブルには、第1始動口13、又は、第2始動口15に遊技球が入球したときに取得される特別図柄判定用乱数値を判定するための特別図柄判定値と、特別図柄(特図停止データ)と、特別図柄の種類を示す情報として演出制御基板130に送信される演出図柄指定コマンドが対応付けられており、図5(c)に示す特別図柄選択率(%)となるように、特別図柄判定値が割り振られている。なお、ハズレにおいても複数のハズレ特別図柄が決定可能なように、複数の特別図柄と特別図柄判定値とを対応付けて構成しても良い。
メインCPU110aは、図5(a)〜(c)に示す特別図柄決定テーブルを参照し、遊技球が入賞した始動口の種別と、特別図柄判定用乱数値とに基づいて、特別図柄の種類(特図停止データ)を決定することになる。
そして、特別図柄の変動開始時には、決定した特別図柄の種類(特図停止データ)に基づいて、特別図柄の種類を示す情報としての演出図柄指定コマンドを決定する。ここで、演出図柄指定コマンドは、1コマンドが2バイトのデータで構成されており、制御コマンドの分類を識別するため1バイトのMODEデータと、実行される制御コマンドの内容を示す1バイトのDATAデータとから構成される。このことは、後述する変動パターン指定コマンド等についても同様である。
ここで、後述するように、特別図柄の種類(特図停止データ)によって、大当たり遊技の種類(図6、図9(a)参照)、小当たり遊技の種類(図8(a)参照)及び、大当たり遊技終了後の遊技状態(図10参照)が決定されることから、特別図柄の種類が大当たり遊技、又は、小当たり遊技の種類と大当たり遊技終了後の遊技状態を決定するものといえる。
(第1種大当たり遊技制御テーブル)
図6は、大当たり判定の判定結果として大当たり当選となった場合に、大当たり状態(特別遊技状態)の進行を決定するための第1種大当たり遊技制御テーブルを示す図である。第1種大当たり遊技制御テーブルには、特別図柄の種類(特図停止データ)と、オープニング時間と、オープニング開始時に演出制御基板130に送信するオープニング指定コマンド、第1大入賞口17の開閉態様を決定するための大入賞口開閉制御テーブルと、エンディング時間、及び、エンディング開始時に演出制御基板130に送信するエンディング指定コマンドが対応付けられている。
メインCPU110aは、図6に示す第1種大当たり遊技制御テーブルを参照し、特図停止データに基づいて、オープニング時間、大入賞口開閉制御テーブル、エンディング時間を決定することになる。なお、大入賞口開閉テーブルの種類が決定されることで大当たり状態(特別遊技状態)のラウンド数が決定されることとなるため、図6には、第1種大当たり状態(特別遊技状態)のラウンド数等を補足的に記載している。
(第1種大当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブル)
図7は、大当たり当選した場合に参照される第1種大当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブルを示す図である。この第1種大当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブルは、テーブルナンバー(TBL.No)毎にテーブルが分かれている。各テーブルには、大当たり遊技(特別遊技状態)のラウンド数を示すラウンド番号(R)、開閉させる大入賞口の種別、1つのラウンド中に第1大入賞口17が開放する回数を示す特電作動番号(K)と、第1大入賞口17の開放時間(s)と、ラウンド間やラウンド中に第1大入賞口17を閉鎖する閉鎖時間(s)が対応付けられている。
メインCPU110aは、図7に示す第1種大当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブルを参照して第1大入賞口17の開閉態様(開閉パターン)を特定し、第1種大当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブル1(TBL.No01)に基づいて第1種大当たり遊技を実行し、第1種大当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブル2(TBL.No02)に基づいて第1種大当たり遊技を実行し、第1種大当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブル3(TBL.No03)に基づいて第1種大当たり遊技を実行する。
第1種大当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブル1(TBL.No=01)によれば、第1開閉部材16aを作動させて、遊技領域3Aの右側にある第1大入賞口17を、1ラウンドから10ラウンドまで1つのラウンドあたり29.5秒まで開放させる第1種大当たり遊技を実行する。
ただし、開放時間が経過するまでに、規定個数(10個)の遊技球が第1大入賞口17に入賞すると、1つのラウンドの遊技が終了することになる。そして、16ラウンドの遊技が終了すると、第1種大当たり遊技が終了することになる。
第1種大当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブル2(TBL.No=02)によれば、第1開閉部材16aを作動させて、遊技領域3Aの右側にある第1大入賞口17を、1ラウンドから6ラウンドまで1つのラウンドあたり29.5秒まで開放させる第1種大当たり遊技を実行する。
ただし、開放時間が経過するまでに、規定個数(10個)の遊技球が第1大入賞口17に入賞すると、1つのラウンドの遊技が終了することになる。そして、6ラウンドの遊技が終了すると、第1種大当たり遊技が終了することになる。
第1種大当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブル3(TBL.No=03)によれば、第1開閉部材16aを作動させて、遊技領域3Aの右側にある第1大入賞口17を、1ラウンドから2ラウンドまで1つのラウンドあたり0.18秒まで開放させる第1種大当たり遊技を実行する。
ただし、開放時間が経過するまでに、規定個数(10個)の遊技球が第1大入賞口17に入賞すると、1つのラウンドの遊技が終了することになる。そして、2ラウンドの遊技が終了すると、第1種大当たり遊技が終了することになる。
(小当たり遊技制御テーブル)
図8(a)は、大当たり判定の判定結果として小当たり当選となった場合に、小当たり状態(特別遊技状態)の進行を決定するための小当たり遊技制御テーブルを示す図である。小当たり遊技制御テーブルには、特別図柄の種類(特図停止データ)と、オープニング時間と、オープニング開始時に演出制御基板130に送信するオープニング指定コマンド、第2大入賞口19の開閉態様を決定するための大入賞口開閉制御テーブルと、エンディング時間、及び、エンディング開始時に演出制御基板130に送信するエンディング指定コマンドが対応付けられている。
メインCPU110aは、図8(a)に示す小当たり遊技制御テーブルを参照し、特図停止データに基づいて、オープニング時間、大入賞口開閉制御テーブル、エンディング時間を決定することになる。
(小当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブル)
図8(b)は、小当たり当選した場合に参照される小当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブルを示す図である。この小当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブルは、テーブルナンバー(TBL.No)毎にテーブルが分かれている。各テーブルには、小当たり遊技のラウンド数を示すラウンド番号(R)、開閉させる大入賞口の種別、1つのラウンド中に第2大入賞口19が開放する回数を示す特電作動番号(K)と、第2大入賞口19の開放時間(s)と、ラウンド間やラウンド中に第2大入賞口19を閉鎖する閉鎖時間(s)が対応付けられている。
メインCPU110aは、図8(b)に示す小当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブルを参照して第2大入賞口19の開閉態様(開閉パターン)を特定し、小当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブル4(TBL.No04)に基づいて小当たり遊技を実行し、小当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブル5(TBL.No05)に基づいて小当たり遊技を実行する。
小当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブル4(TBL.No=04)によれば、第2開閉部材18aを作動させて、遊技領域3Aの右側にある第2大入賞口19を、1ラウンドあたり1.8秒開放させる小当たり遊技を実行する。
ただし、開放時間が経過するまでに、規定個数(10個)の遊技球が第2大入賞口19に入賞すると、小当たり遊技が終了することになる。
小当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブル5(TBL.No=05)によれば、第2開閉部材18aを作動させて、遊技領域3Aの右側にある第2大入賞口19を、1ラウンドあたり0.4秒まで開放させる小当たり遊技を実行する。
ただし、開放時間が経過するまでに、規定個数(10個)の遊技球が第2大入賞口19に入賞すると、小当たり遊技が終了することになる。
(小当たり遊技用特定領域開閉制御テーブル)
図8(c)は、小当たり当選した場合に参照される小当たり遊技用特定領域開閉制御テーブルを示す図である。この小当たり遊技用特定領域開閉制御テーブルには、第2大入賞口19開放からの経過時間(s)と、特定領域19Bの開放時間(s)と、特定領域19Bを閉鎖する閉鎖時間(s)が対応付けられている。
メインCPU110aは、小当たり遊技が実行され、図8(c)の小当たり遊技用特定領域開閉制御テーブルに示す第2大入賞口19開放からの経過時間(s)が経過すると、スライド部材19cを作動させて、特定領域19Bを、0.8秒開放させる。
(第2種大当たり遊技制御テーブル)
図9(a)は、小当たり遊技において、特定領域19Bに遊技球が進入した場合に、小当たり遊技後の大当たり状態(特別遊技状態)の進行を決定するための第2種大当たり遊技制御テーブルを示す図である。第2種大当たり遊技制御テーブルには、特別図柄の種類(特図停止データ)と、第1大入賞口17の開閉態様を決定するための大入賞口開閉制御テーブルと、エンディング時間(s)、及び、エンディング開始時に演出制御基板130に送信するエンディング指定コマンドが対応付けられている。
メインCPU110aは、図9(a)に示す第2種大当たり遊技制御テーブルを参照し、特図停止データに基づいて、大入賞口開閉制御テーブルとエンディング時間(s)とを決定することになる。なお、大入賞口開閉テーブルの種類が決定されることで大当たり状態(特別遊技状態)のラウンド数が決定されることとなるため、図9(a)には、第2種大当たり状態(特別遊技状態)のラウンド数等を補足的に記載している。
(第2種大当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブル)
図9(b)は、小当たり遊技において、特定領域19Bに遊技球が進入した場合に参照される第2種大当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブルを示す図である。この第2種大当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブルは、テーブルナンバー(TBL.No)毎にテーブルが分かれている。各テーブルには、大当たり遊技(特別遊技状態)のラウンド数を示すラウンド番号(R)、開閉させる大入賞口の種別、1つのラウンド中に第1大入賞口17が開放する回数を示す特電作動番号(K)と、第1大入賞口17の開放時間(s)と、ラウンド間やラウンド中に第1大入賞口17を閉鎖する閉鎖時間(s)が対応付けられている。
メインCPU110aは、図9(b)に示す第2種大当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブルを参照して第1大入賞口17の開閉態様(開閉パターン)を特定し、第2種大当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブル4(TBL.No04)に基づいて第2種大当たり遊技を実行し、第2種大当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブル5(TBL.No05)に基づいて第2種大当たり遊技を実行する。
第2種大当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブル4(TBL.No=04)によれば、第1開閉部材16aを作動させて、遊技領域3Aの右側にある第1大入賞口17を、2ラウンドから16ラウンドまで1つのラウンドあたり29.5秒まで開放させる第2種大当たり遊技を実行する。
ただし、開放時間が経過するまでに、規定個数(10個)の遊技球が第1大入賞口17に入賞すると、1つのラウンドの遊技が終了することになる。そして、16ラウンドの遊技が終了すると、第2種大当たり遊技が終了することになる。
第2種大当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブル5(TBL.No=05)によれば、第1開閉部材16aを作動させて、遊技領域3Aの右側にある第1大入賞口17を、2ラウンドから6ラウンドまで1つのラウンドあたり29.5秒まで開放させる第2種大当たり遊技を実行する。
ただし、開放時間が経過するまでに、規定個数(10個)の遊技球が第1大入賞口17に入賞すると、1つのラウンドの遊技が終了することになる。そして、6ラウンドの遊技が終了すると、第2種大当たり遊技が終了することになる。
(遊技状態設定テーブル)
図10は、大当たり遊技(特別遊技状態)終了後の遊技状態を決定するための遊技状態設定テーブルである。遊技状態設定テーブルは、特図停止データと、時短遊技状態と、第1特別図柄の変動表示に係る時短遊技回数(J1)(以下「第1時短遊技回数(J1)」という)と、第2特別図柄の変動表示に係る時短遊技回数(J2)(以下「第2時短遊技回数(J2)」という)と、第1特別図柄、及び、第2特別図柄の変動表示に係る時短遊技回数(J3)(以下「第3時短遊技回数(J3)」という)とが対応付けられている。
なお、第1時短遊技回数(J1)と、第2時短遊技回数(J2)と、第3時短遊技回数(J3)とをまとめて時短遊技回数(J)と総称する場合がある。
メインCPU110aは、図10に示す遊技状態設定テーブルを参照し、大当たり終了時に特別図柄の特図停止データに基づいて、時短遊技状態と第1時短遊技回数(J1)と、第2時短遊技回数(J2)と、第3時短遊技回数(J3)とを決定する。
本実施の形態における図10に示す遊技状態設定テーブルの第1の特徴は、時短遊技回数(J)として、第1時短遊技回数(J1)と、第2時短遊技回数(J2)と、第3時短遊技回数(J3)との3種類設定されることである。
例えば、特図停止データ01〜03、07、及び、08の場合は、第1時短遊技回数(J1)として「99」が設定され、第2時短遊技回数(J2)として「1」が設定され、第3時短遊技回数(J3)として「99」が設定される。
また、特図停止データ04〜06、及び、09〜11の場合は、第1時短遊技回数(J1)として「99」が設定され、第2時短遊技回数(J2)として「4」が設定され、第3時短遊技回数(J3)として「99」が設定される。
なお、この第1時短遊技回数(J1)「99」が本発明の第1の回数に相当し、第2時短遊技回数(J2)「1」が本発明の第2の回数に相当し、第2時短遊技回数(J2)「4」が本発明の第3の回数に相当する。
本実施の形態における図10に示す遊技状態設定テーブルの第2の特徴は、特別図柄(特図停止データ)の種類によって、第2時短遊技回数(J2)として設定される値が異なることである。
具体的には、特図停止データが01〜03、07、及び、08の場合は、第2時短遊技回数(J2)として「1」が設定されるが、特図停止データが04〜06、及び、09〜11の場合は、第2時短遊技回数(J2)として「4」が設定される。
なお、図10に示す各時短遊技回数(J)は、本実施の形態の回数に限られず適宜に設定することができる。
(特別図柄の変動パターン決定テーブル)
図11、及び、図12は、後述するように特別図柄の変動パターンを決定する特別図柄の変動パターン決定テーブルを示す図である。図11は、非時短遊技状態において参照する非時短遊技状態用特別図柄の変動パターン決定テーブルであり、図12は、時短遊技状態において参照する時短遊技状態用特別図柄の変動パターン決定テーブルである。
変動パターン決定テーブルは、特別図柄(特図停止データ)毎に分かれている。各テーブルには、リーチ判定用乱数値と、特別図柄の保留数(U1またはU2)と、特図変動用乱数値と、特別図柄の変動パターンと、特別図柄の変動時間とが対応付けられており、図8に示す各選択率(%)となるように、リーチ判定用乱数値、及び、特図変動用乱数値がそれぞれ割り振られている。
従って、「特別図柄の変動パターン」とは、少なくとも大当たりの判定結果および特別図柄の変動時間を定めるものといえる。また、大当たりのときには、必ずリーチを行うように構成しているため、大当たりのときにはリーチ判定用乱数値は参照されないように構成されている。
また、図11に示す非時短遊技状態用特別図柄の変動パターン決定テーブルでは、特別図柄の保留数(U1またはU2)が多くなると(保留数=2又は3)、特別図柄の平均変動時間が短くなるように、変動パターン1(通常変動)の変動時間よりも、変動パターン2(ショート変動)の変動時間の方が短くなるように設定されている。例えば、変動パターン1(通常変動)の変動時間は10秒に設定され、変動パターン2(ショート変動)の変動時間は3秒に設定されている。なお、特別図柄の保留数としては最大球数の「4」が記憶されることはあるものの、特別図柄の変動パターンは、特別図柄の保留数から1を減算した後に決定されるものであることから、保留数として「4」は参照されないことになる。
また、図12に示す時短遊技状態用特別図柄の変動パターン決定テーブルでは、特別図柄の保留数(U1またはU2)が0であれば、特別図柄の変動時間が長くなるように設定され、特別図柄の保留数(U1またはU2)が0でなければ(保留数=1〜3)、特別図柄の変動時間が短くなるように設定されている。例えば、変動パターン3(ロング変動)の変動時間は15秒に設定され、変動パターン2(ショート変動)の変動時間は3秒に設定されている。
メインCPU110aは、特別図柄の変動パターン決定テーブルを参照し、特図停止データ、特別図柄保留数(U1またはU2)、リーチ判定用乱数値、及び、特図変動用乱数値に基づいて、特別図柄の変動パターンと特別図柄の変動時間を決定する。
そして、決定した特別図柄の変動パターンに基づいて、特別図柄の変動パターン指定コマンドが生成され、演出制御基板130に特別図柄の変動パターンの情報が送信される。
ここで、特別図柄の変動パターン指定コマンドは、コマンドの分類を識別するため1バイトのMODEデータと、コマンドの内容(機能)を示す1バイトのDATAデータとから構成されている。本実施の形態では、MODEデータとして「E6H」であるときには第1始動口13に遊技球が入賞したことに対応する第1特別図柄表示器20の特別図柄の変動パターン指定コマンドを示し、MODEデータとして「E7H」であるときには、第2始動口15に遊技球が入賞したことに対応する第2特別図柄表示器21の特別図柄の変動パターン指定コマンドを示している。
また、演出制御基板130では、後述するように、特別図柄の変動パターン(変動パターン指定コマンド)に基づいて、演出図柄TZ1〜TZ3等の演出内容が決定される。図8に示す特別図柄の変動パターン決定テーブルの最右欄には、参考として演出図柄TZ1〜TZ3等の演出内容を記載している。
ここで、演出内容として、「通常変動」、「ショート変動」、「ロング変動」とは、複数の演出図柄TZ1〜TZ3がバラバラに高速で変動して、リーチとならずに停止することを意味しており、通常変動とショート変動とロング変動とは、変動時間が相違しており、ショート変動<通常変動<ロング変動の順で変動時間が長くなっている。
また、「リーチ」とは、大当たりを報知する演出図柄TZ1〜TZ3の組合せの一部が仮停止して、他の演出図柄TZ1〜TZ3が変動を行うような、遊技者に大当たりの期待感を付与する変動態様を意味する。例えば、大当たりを報知する演出図柄TZ1〜TZ3の組合せとして「777」の3桁の演出図柄TZ1〜TZ3の組み合わせが設定されている場合に、2つの演出図柄TZ1、TZ3が「7」で仮停止して、残りの演出図柄TZ2が変動を行っている態様をいう。なお、「仮停止」とは、演出図柄TZ1〜TZ3が小さく揺れ動いたり、演出図柄TZ1〜TZ3が小さく変形したりして、遊技者に演出図柄TZ1〜TZ3が停止しているかのようにみせている態様をいう。
また、「ノーマルリーチ」とは、2つの演出図柄TZ1、TZ3が仮停止し、残り1つの演出図柄TZ2が変動する大当たり当選期待度が低いリーチを意味している。なお、本実施の形態においては、「ノーマルリーチ」によって大当たりしないものの、「ノーマルリーチ」によって大当たりするように構成しても良い。
また、「スーパーリーチ」とは、ノーマルリーチよりも大当たり当選期待度が高いスーパーリーチを意味している。例えば、仮停止していない演出図柄TZ2が特殊な変動をしたり、特殊なキャラクタが表示されたりする態様をいう。
また、「全回転リーチ」とは、大当たりを報知する複数の演出図柄TZ1〜TZ3の組合せが全て揃った状態で低速に変動する態様を意味し、本実施の形態においては、大当たり判定において大当たりに当選したときにのみ実行されるリーチを意味している。
非時短遊技状態用特別図柄の変動パターン決定テーブルにおける演出内容に係る大当たり当選期待度は、通常変動(ショート変動)<ノーマルリーチ<スーパーリーチ<全回転リーチの順で高くなっており、全回転リーチは大当たりとなることが確定するリーチとなっている。
また、「特別演出1」〜「特別演出4」は、時短遊技状態においてのみ実行され得る特殊な変動演出である。
なお、非時短遊技状態用特別図柄の変動パターン決定テーブルにおける演出内容に係る大当たり当選期待度は、通常変動(ロング変動)<特別演出1<特別演出2の順で高くなっている。
図13は、普通図柄、及び、第2始動口15の可動部材14aに関するテーブルを示す図である。具体的には、図13(a)は、普通図柄の当たり抽選に用いられる普通図柄用の当たり判定テーブルを示す図であり、図13(b)は、普通図柄の当たり抽選結果に対応する普通図柄の停止図柄決定テーブルを示す図であり、図13(c)は、普通図柄の変動時間を決定するための普通図柄の変動パターン決定テーブルを示す図であり、図13(d)は、普通図柄の当たり抽選に当選したときに発生する当たり状態(補助遊技)での可動部材14aの開放態様を決定するための第2始動口15の開放態様決定テーブルを示す図である。
(普通図柄用の当たり判定テーブル)
図13(a)に示すように当たり判定テーブルには、時短遊技状態の有無と、普図ゲート11を遊技球が通過したときに取得される当たり判定用乱数値と、当たり抽選の判定結果とが対応付けられている。メインCPU110aは、図13(a)に示す当たり判定テーブルを参照し、現在の時短遊技状態と取得された当たり判定用乱数値とに基づいて、「当たり」か「ハズレ」か、を判定する。
例えば、図13(a)に示す当たり判定テーブルによれば、非時短遊技状態であるときには、「127」という1個の当たり判定用乱数値が当たりと判定され、時短遊技状態であるときには「0」から「127」の127個の当たり判定用乱数値が当たりと判定される。従って、非時短遊技状態のときに当たりと判定される確率は1/128であり、時短遊技状態のときに当たりと判定される確率は127/128である。
(普通図柄の停止図柄決定テーブル)
図13(b)に示す停止図柄決定テーブルには、時短遊技状態の有無と、当たり抽選の抽選結果と、普図ゲート11を遊技球が通過したときに取得される当たり図柄用乱数値と、普通図柄の種別(普図停止データ)と、普通図柄の種類を示す情報として演出制御基板130に送信される普図指定コマンドが対応付けられている。
メインCPU110aは、図13(b)に示す停止図柄決定テーブルを参照し、現在の時短遊技状態と、当たり抽選の抽選結果と、取得された当たり図柄用乱数値とに基づいて普通図柄表示器22に停止表示させる普通図柄、及び、普図停止データを決定する。
そして、普通図柄の変動開始時には、決定した普通図柄(普図停止データ)の種類に基づいて、普通図柄の種類を示す情報としての普図指定コマンドを決定して演出制御基板130に送信する。
(普通図柄の変動パターン決定テーブル)
図13(c)に示す変動パターン決定テーブルには、時短遊技状態の有無と、当たり抽選の抽選結果と、普図ゲート11を遊技球が通過したときに取得される普図変動パターン判定用乱数値と、普通図柄の変動時間と、普通図柄の変動時間を示す情報として演出制御基板130に送信される普図変動パターン指定コマンドが対応付けられている。
メインCPU110aは、図13(c)に示す変動パターン決定テーブルを参照し、現在の時短遊技状態と、当たり抽選の抽選結果と、普図変動パターン判定用乱数値とに基づいて普通図柄の変動時間を決定することになる。
そして、普通図柄の変動開始時には、決定した変動時間に基づいて、普通図柄の変動時間を示す情報としての普図変動パターン指定コマンドを決定して演出制御基板130に送信する。
図13(c)に示す普通図柄の変動パターン決定テーブルの特徴として、時短遊技状態の変動時間(3秒又は5秒)は、非時短遊技状態の変動時間(30秒又は40秒)よりも短くなるように構成されている。
(第2始動口の開放態様決定テーブル)
図13(d)に示す開放態様決定テーブルには、普通図柄(普図停止データ)と、第2始動口15(可動部材14a)の最大開放回数(S)と、第2始動口15(可動部材14a)の1回目の開放時間、及び、閉鎖時間と、1回目の閉鎖時間と2回目の開放時間との間のインターバル時間と、2回目の開放時間、及び、閉鎖時間が対応付けられている。
メインCPU110aは、図13(d)に示す開放態様決定テーブルを参照し、普図停止データに基づいて、第2始動口15(可動部材14a)の最大開放回数、1回目の開放時間、及び、閉鎖時間、2回目の開放時間、及び、閉鎖時間を決定する。
図13(d)に示す開放態様決定テーブルでは、普図停止データ=03(普通図柄3)に基づく開放態様が、普図停止データ=02(普通図柄2)に基づく開放態様よりも遊技者に有利な開放態様となっており、普図停止データ=04(普通図柄4)に基づく開放態様が、普図停止データ=03(普通図柄3)に基づく開放態様よりも遊技者に有利な開放態様となっている。
なお、図13(b)の停止図柄決定テーブルに示されるように、時短遊技状態において当たりとなったときに遊技者にとって最も有利な普図停止データ=4(普通図柄4)が決定される。これにより、時短遊技状態では、非時短遊技状態よりも遊技者にとって有利となるように第2始動口15(可動部材14a)が作動することとなる。
(各種記憶領域)
図14は、メインRAM110cに設定される各種記憶領域を示す図である。具体的には、図14(a)は、第1始動口13や第2始動口15に遊技球が入球した場合に取得される特図判定情報(特別図柄判定用乱数値、大当たり判定用乱数値、リーチ判定用乱数値、特図変動用乱数値)が記憶される特図判定情報記憶領域を示す図であり、図14(b)は、特図判定情報記憶領域の各記憶部の構成を示す図であり、図17(c)は、普図ゲート44を遊技球が通過した場合に各種の情報が記憶される普通図柄保留記憶領域であり、図17(d)は、普通図柄保留記憶領域の各記憶部の構成を示す図である。
図14(a)に示すように、特図判定情報記憶領域は、第1始動口13への遊技球の入賞に基づき取得される特図判定情報が記憶される第1特図判定情報保留記憶領域と、第2始動口15への遊技球の入賞に基づき取得される特図判定情報が記憶される第2特図判定情報保留記憶領域と、変動表示を実行中の特図判定情報が記憶される特図判定情報実行記憶領域とで構成されており、第1特図判定情報保留記憶領域、及び、第2特図判定情報保留記憶領域は、それぞれ第1記憶部から第4記憶部まで分かれている。
なお、第1特図判定情報保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶された未判定の特図判定情報の個数が第1保留数(U1)となり、これら未判定の特図判定情報に対応する数の保留アイコンが第1保留アイコン表示領域30aに表示され、第2特図判定情報保留記憶領域に記憶された未判定の特図判定情報の個数が第2保留数(U2)となり、これら未判定の特図判定情報に対応する数の保留アイコンが第2保留アイコン表示領域30bに表示され、特図判定情報実行記憶領域に記憶される変動表示(変動演出)を実行中の特図判定情報に対応する当該変動アイコンが当該変動アイコン表示領域30cに表示されることになる。
図14(b)に示すように、各記憶部は、特別図柄判定用乱数値を記憶するための特別図柄判定用乱数値記憶領域と、大当たり判定用乱数値を記憶するための大当たり判定用乱数値記憶領域と、リーチ判定用乱数値を記憶するためのリーチ判定用乱数値記憶領域と、特図変動用乱数値を記憶するための特図変動用乱数値記憶領域とに分かれている。
そして、第1始動口13に遊技球が入球して特図判定情報が取得されると、第1特図判定情報保留記憶領域の第1〜第4記憶部のうちで特図判定情報が記憶されていない最も番号の小さい記憶部に取得した特図判定情報が記憶される。また、第2始動口15に遊技球が入球して特図判定情報が取得されると、第2特図判定情報保留記憶領域の第1〜第4記憶部のうちで特図判定情報が記憶されていない最も番号の小さい記憶部に取得した特図判定情報が記憶されることになる。
特図判定情報実行記憶領域は、第1特別図柄の変動表示の開始条件が成立すると、第1特図判定情報保留記憶領域の第1記憶に記憶されていた特図判定情報がシフトされ、第1特別図柄の変動表示を実行するために参照される。また、第2特別図柄の変動表示の開始条件が成立すると、第2特図判定情報保留記憶領域の第1記憶部に記憶されていた特図判定情報がシフトされ、第2特別図柄の変動表示を実行するために参照される。
図14(c)に示すように、普通図柄保留記憶領域は、第0記憶部から第4記憶部まで分かれており、図14(d)に示すように、各記憶部は、当たり判定用乱数値を記憶するための当たり判定用乱数記憶領域と、当たり図柄判定用乱数値を記憶するための当たり図柄判定用乱数記憶領域と、普図変動パターン判定用乱数値を記憶するための普図変動パターン判定用乱数記憶領域とに分かれている。
そして、普図ゲート11を遊技球が通過した場合に、普通図柄保留記憶領域の第1記憶部から第4記憶部のうち乱数が記憶されていない記憶部の中で最も番号の小さい記憶部に普図判定情報(当たり判定用乱数、当たり図柄判定用乱数、普図変動パターン判定用乱数)が記憶される。第0記憶部は、普通図柄の変動表示の開始条件が成立した場合に第1記憶部に記憶されていた普図判定情報がシフトされることで、現在の普通図柄の変動表示に関する普図判定情報が記憶されることとなる。
(特別遊技の説明)
次に、特別遊技について説明する。
第1大入賞口制御装置16、又は、第2大入賞口制御装置18が作動する(第1大入賞口17、第2大入賞口19が開放する)特別遊技は、「大当たり」に当選した際に実行され、第1大入賞口17が開閉する「大当たり遊技」と、「小当たり」に当選した際に実行され、第2大入賞口19が開閉する「小当たり遊技」とで構成されている。さらに、「大当たり遊技」は特別図柄の抽選において「大当たり」に当選することで実行される「第1種大当たり遊技」と、後述する小当たり遊技中に特定領域19Bへ遊技球が進入することで、小当たり遊技から発展して実行される「第2種大当たり遊技」とに分けられる。
大当たり遊技では、第1大入賞口17が1回以上は開放するラウンド遊技が所定回数実行される。各ラウンド遊技において、開放し得る回数(以下、最大開放回数という)と、開放し得る時間の合計(以下、最大開放時間という)とが予め設定されている。「開放し得る」となっているのは、1回のラウンド遊技中に第1大入賞口17に入賞できる遊技球の個数が制限されているからである(例えば、10個)。したがって、第1大入賞口17が最大開放回数開放していなくても第1大入賞口17が閉鎖し、そのラウンド遊技が終了することがある。また、最大開放時間が経過していなくても第1大入賞口17が閉鎖し、そのラウンド遊技が終了することもある。なお、各ラウンド遊技における第1大入賞口17の最大開放回数及び最大開放時間は、各大当たり遊技で統一されていても統一されていなくてもよい。
なお、「大当たり遊技」及び「小当たり遊技」におけるラウンド遊技の実行回数、ラウンド遊技における大入賞口の最大開放回数・最大開放時間等の大入賞口の開閉態様は本実施の形態の例に限られるものではなく、機種の種類やその機種の仕様等によって適宜に設定される。
(遊技状態の説明)
次に、遊技が進行する際の遊技状態について説明する。
第2始動口制御装置14が有する可動部材14aに関する状態として「非時短遊技状態」と「時短遊技状態」とを有する。
本実施の形態において「非時短遊技状態」というのは、普図ゲート11を遊技球が通過したことを条件として行われる普通図柄抽選において、その抽選結果に対応する普通図柄の平均の変動時間が「時短遊技状態」よりも長く設定され、且つ、当たりに当選した際の第2始動口15の開放時間が「時短遊技状態」よりも短く設定され易い遊技状態を言う。例えば、普図ゲート11を遊技球が通過すると、普通図柄抽選が行われて、普通図柄表示器22において普通図柄の変動表示が行われるが、普通図柄は変動表示が開始されてから、30秒後に停止表示する。そして、抽選結果が当たりであった場合には、普通図柄の停止表示後に、第2始動口15が、0.2秒間、開放態様に制御される。
これに対して「時短遊技状態」というのは、普図ゲート11を遊技球が通過したことを条件として行われる普通図柄抽選において、その抽選結果に対応する普通図柄の平均の変動時間が「非時短遊技状態」よりも短く設定され、且つ、当たりに当選した際の第2始動口15の開放時間が、例えば、2.5秒と、「非時短遊技状態」よりも長く設定された遊技状態を言う。
さらに、「非時短遊技状態」においては普通図柄抽選において当たりに当選する確率が、例えば、1/128と低く設定され、「時短遊技状態」においては普通図柄抽選において、当たりに当選する確率が、例えば、127/128と高く設定される。したがって、「時短遊技状態」においては、「非時短遊技状態」よりも、普図ゲート11を遊技球が通過すると、第2始動口15が開放態様に制御され易くなる。
なお、本実施の形態において、「時短遊技状態」は、「非時短遊技状態」と比べて、普通図柄の変動時間、第2始動口15の開放時間、及び、普通図柄抽選の当選確率が有利になるよう設定されている。しかしながら、「時短遊技状態」は、普通図柄の変動時間、第2始動口15の開放時間、及び、普通図柄抽選において、当たりの当選確率の何れか1つのみ、又は、2つが有利になるように設定されていても良い。
次に、遊技機Yにおける遊技の進行について、フローチャートを用いて説明する。
(主制御基板のメイン処理)
図15を用いて、主制御基板110のメイン処理を説明する。図15は、主制御基板110におけるメイン処理を示す図である。
電源基板180により電源が供給されると、メインCPU110aにシステムリセットが発生し、メインCPU110aは、以下のメイン処理を行う。
まず、メインCPU110aは、ステップS10において、初期化処理を行う。この処理において、メインCPU110aは、電源投入に応じて、メインROM110bから起動プログラムを読み込むと共に、メインRAM110cに記憶されるフラグなどを初期化する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS20において、特別図柄の変動態様(変動時間)を決定するためのリーチ判定用乱数値、及び、特図変動用乱数値を更新する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS30において、特別図柄判定用初期乱数値、大当たり判定用初期乱数値、普通図柄判定用初期乱数値、普図停止用初期乱数値の更新する初期値乱数更新処理を行う。以降は、所定の割込み処理が行われるまで、ステップS20とステップS30との処理を繰り返し行う。
(主制御基板のタイマ割込処理)
図16を用いて、主制御基板110のタイマ割込処理を説明する。図16は、主制御基板110におけるタイマ割込処理を示す図である。
主制御基板110に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(4ms)毎にクロックパルスが発生されることで、以下に述べるタイマ割込処理が実行される。
まず、メインCPU110aは、ステップS100において、メインCPU110aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
メインCPU110aは、ステップS110において、特別図柄時間カウンタの更新処理、特別電動役物の開放時間等などの特別遊技タイマカウンタの更新処理、普通図柄時間カウンタの更新処理、及び、可動部材14aの開閉時間の更新処理等の各種タイマカウンタを更新する時間制御処理を行う。具体的には、メインCPU110aは、特別図柄時間カウンタ、特別遊技タイマカウンタ、普通図柄時間カウンタ、始動開放タイマカウンタ、及び、始動閉鎖タイマカウンタから1を減算する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS120において、特別図柄判定用乱数値、大当たり判定用乱数値、普通図柄判定用乱数値、普図停止用乱数値、及び、普図時間用乱数値の乱数更新処理を行う。具体的には、メインCPU110aは、それぞれの乱数値、及び、乱数カウンタを+1加算して更新する。なお、加算した乱数カウンタが乱数範囲の最大値を超えた場合(乱数カウンタが1周した場合)には、乱数カウンタを0に戻し、その時の初期乱数値からそれぞれの乱数値を新たに更新する。
メインCPU110aは、ステップS130において、ステップS30と同様に、特別図柄判定用初期乱数値、大当たり判定用初期乱数値、普通図柄判定用初期乱数値、及び、普図停止用初期乱数値を更新する初期乱数更新処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS200において、入力制御処理を行う。入力制御処理の具体的な説明は、図17を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS300において、特図特電制御処理を行う。特図特電制御処理の具体的な説明は、図21を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS400において、普図普電制御処理を行う。普図普電制御処理の具体的な説明は、図30を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS500において、払出制御処理を行う。この払出制御処理において、メインCPU110aは、それぞれの賞球カウンタを参照し、各種入賞口に対応する払出個数指定コマンドを生成して、生成した払出個数指定コマンドを払出制御基板120に送信する。
メインCPU110aは、ステップS600において、外部情報データ、始動口開閉ソレノイドデータ、第1大入賞口開閉ソレノイドデータ、第2大入賞口開閉ソレノイドデータ、特定領域開閉ソレノイドデータ、特別図柄表示器データ、普通図柄表示装置データ、記憶数指定コマンドのデータ作成処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS700において、出力制御処理を行う。この処理において、上記S600で作成した外部情報データ、始動口開閉ソレノイドデータ、第1大入賞口開閉ソレノイドデータ、第2大入賞口開閉ソレノイドデータ、特定領域開閉ソレノイドデータの信号を出力させるポート出力処理を行う。
また、メインCPU110aは、ステップS700において、第1特別図柄表示器20、第2特別図柄表示器21、及び、普通図柄表示器22の各LEDを点灯させるために、上記S600で作成した特別図柄表示器データと普通図柄表示器データとを出力する表示装置出力処理を行う。
さらに、メインCPU110aは、ステップS700において、メインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされているコマンドを演出制御基板130に送信するコマンド送信処理も行う。なお、演出制御基板130に送信されるコマンドの種別については、図33を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS800において、ステップS100で退避した情報をメインCPU110aのレジスタに復帰させる。
(主制御基板の入力制御処理)
図17を用いて、主制御基板110の入力制御処理を説明する。図17は、主制御基板110における入力制御処理を示す図である。
メインCPU110aは、ステップS210において、一般入賞口検出スイッチ入力処理を行う。この一般入賞口検出スイッチ入力処理では、一般入賞口検出スイッチ10aから検出信号を入力したか否かの判定を行う。一般入賞口検出スイッチ10aから検出信号を入力しなかった場合には、そのまま次のステップに処理を移し、一般入賞口検出スイッチ10aから検出信号を入力した場合には、一般入賞口用の賞球カウンタに所定のデータを加算して更新した後、次のステップに処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS220において、第1大入賞口検出スイッチ入力処理を行う。この第1大入賞口検出スイッチ入力処理では、第1大入賞口検出スイッチ17aから検出信号を入力したか否かの判定を行う。第1大入賞口検出スイッチ17aから検出信号を入力しなかった場合には、そのまま次のステップに処理を移し、第1大入賞口検出スイッチ17aからの検出信号を入力した場合には、大入賞口用の賞球カウンタに所定のデータを加算して更新すると共に、第1大入賞口17に入賞した遊技球を計数するための大入賞口入球数(C)記憶領域に1を加算して更新した後、次のステップに処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS230において、第2大入賞口検出スイッチ入力処理を行う。この第2大入賞口検出スイッチ入力処理では、第2大入賞口検出スイッチ19aから検出信号を入力したか否かの判定を行う。第2大入賞口検出スイッチ19aから検出信号を入力しなかった場合には、そのまま次のステップに処理を移し、第2大入賞口検出スイッチ19aからの検出信号を入力した場合には、大入賞口用の賞球カウンタに所定のデータを加算して更新すると共に、第2大入賞口19に入賞した遊技球を計数するための大入賞口入球数(C)記憶領域に1を加算して更新した後、次のステップに処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS240において、第1始動口検出スイッチ入力処理を行う。第1始動口検出スイッチ入力処理の具体的な説明は、図18を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS250において、第2始動口検出スイッチ入力処理を行う。この第2始動口検出スイッチ入力処理では、後述する図18に示す第1始動口検出スイッチ入力処理と略同様の処理を行う。
ただし、第1始動口検出スイッチ入力処理と第2始動口検出スイッチ入力処理と比較すると、データを記憶する領域が相違している。すなわち、第1始動口検出スイッチ入力処理における第1保留数(U1)記憶領域が、第2始動口検出スイッチ入力処理では第2保留数(U2)記憶領域に代わり、第1始動口検出スイッチ入力処理における第1特別図柄判定用乱数値記憶領域が、第2始動口検出スイッチ入力処理では第2特別図柄判定用乱数値記憶領域に代わって構成されている。
メインCPU110aは、ステップS260において、特定領域検出スイッチ入力処理を行う。特定領域検出スイッチ入力処理の具体的な説明は、図19を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS260において、普図ゲート検出スイッチ入力処理を行う。普図ゲート検出スイッチ入力処理の具体的な説明は、図20を用いて後述する。
(主制御基板の第1始動口検出スイッチ入力処理)
図18を用いて、主制御基板110の第1始動口検出スイッチ入力処理を説明する。図18は、主制御基板110における第1始動口検出スイッチ入力処理を示す図である。
まず、メインCPU110aは、ステップS240−1において、第1始動口検出スイッチ13aからの検出信号を入力したか否かを判定する。メインCPU110aは、第1始動口検出スイッチ13aからの検出信号を入力したと判定した場合(S240−1:Yes)には、ステップS240−2に処理を移し、第1始動口検出スイッチ13aからの検出信号を入力しなかったと判定した場合(S240−1:No)には、今回の第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS240−2において、賞球のために用いる始動口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS240−3において、第1保留数(U1)記憶領域にセットされているデータが4未満であるか否かを判定する。メインCPU110aは、第1保留数(U1)記憶領域にセットされているデータが4未満であると判定した場合(S240−3:Yes)には、ステップS240−4に処理を移し、第1保留数(U1)記憶領域にセットされているデータが4未満でないと判定した場合(S240−3:No)には、今回の第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS240−4において、第1保留数(U1)記憶領域に「1」を加算して記憶し、ステップS240−5において、特図判定情報を取得する。
メインCPU110aは、ステップS240−6において、事前判定処理を行う。この事前判定処理では、大当たり判定の事前判定テーブル(図示なし)を参照し、特別図柄表示器の種類、今回取得した特別図柄判定用乱数値、大当たり判定用乱数値、リーチ判定用乱数値、及び、特図変動用乱数値に基づいて、始動口の判定情報を事前に示すための始動入賞情報を決定する。
メインCPU110aは、ステップS240−7において、上記ステップS240−5において取得した特図判定情報を第1特別図柄判定用乱数値記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に取得した特図判定情報を記憶する。
メインCPU110aは、ステップS240−8において、上記ステップS240−6の事前判定処理で決定された始動入賞情報に基づいた第1始動口入賞指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
これにより、上記ステップS700の出力制御処理で始動口入賞指定コマンドが演出制御基板130に送信され、第1始動口入賞指定コマンドを受信した演出制御基板130のサブCPU130aは、第1始動口入賞指定コマンドを解析し、今回の第1始動口への遊技球の入賞を契機とする特別図柄の変動表示が開始される前から、事前に所定の演出を実行することができる。
メインCPU110aは、ステップS240−9において、第1保留数(U1)記憶領域されている値を参照し、上記ステップS240−4で更新された第1保留数(U1)に対応する第1特別図柄記憶指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットして、今回の第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
なお、第2始動口検出スイッチ入力処理においても、ステップS240−6からS240−9と同様に、事前判定テーブルを参照して入賞情報が生成され、入賞情報に基づいた第2始動口入賞指定コマンド、第2保留数(U2)に対応する特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板130へ送信される。
(主制御基板の特定領域検出スイッチ入力処理)
図19を用いて、主制御基板110の特定領域検出スイッチ入力処理を説明する。図19は、主制御基板110の特定領域検出スイッチ入力処理を示す図である。
メインCPU110aは、ステップS260−1において、特定領域検出スイッチ19bからの検出信号を入力したか否かを判定する。メインCPU110aは、特定領域検出スイッチ19bからの検出信号を入力したと判定した場合(S260−1:Yes)には、ステップS260−2に処理を移し、特定領域検出スイッチ19bからの検出信号を入力しなかったと判定した場合(S260−1:No)には、今回の特定領域検出スイッチ入力処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS260−2において、特定領域入賞フラグをONにする。
この特定領域入賞フラグとは、特定領域19Bに遊技球が進入したことを示すためのフラグである。
メインCPU110aは、ステップS260−3において、特定領域19Bに遊技球が進入したことを示す特定領域入賞指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、今回の特定領域検出スイッチ入力処理を終了する。
(主制御基板の普図ゲート検出スイッチ入力処理)
図20を用いて、主制御基板110の普図ゲート検出スイッチ入力を説明する。図20は、主制御基板110における普図ゲート検出スイッチ入力処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS270−1において、メインCPU110aは、普図ゲート検出スイッチ11aからの検出信号を入力したか否かを判定する。メインCPU110aは、普図ゲート検出スイッチ11aからの検出信号を入力したと判定した場合(S270−1:Yes)には、ステップS270−2に処理を移し、普図ゲート検出スイッチ11aからの検出信号を入力していないと判定した場合(S270−1:No)には、今回の普図ゲート検出スイッチ入力処理を終了する。
ステップS270−2において、メインCPU110aは、普通図柄保留数(G)記憶領域にセットされているデータが4未満であるか否かを判定する。メインCPU110aは、普通図柄保留数(G)記憶領域にセットされているデータが4未満であると判定した場合(S270−2:Yes)には、ステップS270−3に処理を移し、普通図柄保留数(G)記憶領域にセットされているデータが4未満でないと判定した場合(S270−2:No)には、今回の普図ゲート検出スイッチ入力処理を終了する。
ステップS270−3において、メインCPU110aは、普通図柄保留数(G)に「1」を加算して更新(G←G+1)する処理を行う。
ステップS270−4において、メインCPU110aは、当たり判定用乱数カウンタが示す当たり判定用乱数値、普通図柄判定用乱数カウンタが示す普通図柄判定用乱数値、及び、普図変動パターン判定用乱数カウンタが示す普図変動パターン判定用乱数値を取得する。なお、以降は、当たり判定用乱数値、普通図柄判定用乱数値、及び、普図変動パターン判定用乱数値をまとめて「通常判定情報」という。
ステップS270−5において、メインCPU110aは、普通図柄保留記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に上記ステップS270−4で取得した通常判定情報を記憶し、今回の普図ゲート検出スイッチ入力処理を終了する。
(主制御基板の特図特電制御処理)
図21を用いて、主制御基板110の特図特電制御処理を説明する。図21は、主制御基板110における特図特電制御処理を示す図である。
まず、メインCPU110aは、ステップS301において、特図特電処理データをロードし、ステップS302において、ロードした特図特電処理データから分岐先アドレスを参照し、特図特電処理データ=0であれば特別図柄記憶判定処理(ステップS310)に処理を移し、特図特電処理データ=1であれば特別図柄変動処理(ステップS320)に処理を移し、特図特電処理データ=2であれば特別図柄停止処理(ステップS330)に処理を移し、特図特電処理データ=3であれば大当たり遊技処理(ステップS340)に処理を移し、特図特電処理データ=4であれば小当たり遊技処理(ステップS350)に処理を移し、特図特電処理データ=5であれば大当たり遊技終了処理(ステップS360)に処理を移す。
この「特図特電処理データ」は、後述するように特図特電制御処理の各サブルーチンの中で必要に応じてセットされていくので、その遊技において必要なサブルーチンが適宜処理されていくことになる。
メインCPU110aは、ステップS310において、特別図柄記憶判定処理を行う。特別図柄記憶判定処理の具体的な説明は、図22を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS320において、特別図柄変動処理を行う。特別図柄変動処理の具体的な説明は、図24を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS330において、特別図柄停止処理を行う。特別図柄停止処理の具体的な説明は、図25を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS340において、大当たり遊技処理を行う。大当たり遊技処理の具体的な説明は、図26を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS350において、小当たり遊技処理を行う。小当たり遊技処理の具体的な説明は、図27を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS350において、大当たり遊技終了処理を行う。大当たり遊技終了処理の具体的な説明は、図29を用いて後述する。
(主制御基板の特別図柄記憶判定処理)
図22を用いて、主制御基板110の特別図柄記憶判定処理を説明する。図22は、主制御基板110における特別図柄記憶判定処理を示す図である。
メインCPU110aは、ステップS310−1において、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する。メインCPU110aは、特別図柄の変動表示中であると判定した場合(S310−1:Yes)には、今回の特別図柄記憶判定処理を終了し、特別図柄の変動表示中ではないと判定した場合(S310−1:No)には、ステップS310−2に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS310−2において、特別図柄の変動中ではない場合には、第2保留数(U2)記憶領域が1以上であるかを判定する。メインCPU110aは、第2保留数(U2)記憶領域が1以上であると判定した場合(S310−2:Yes)には、ステップS310−3に処理を移し、第2保留数(U2)記憶領域が1以上でないと判定した場合(S310−2:No)には、ステップS310−4に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS310−3において、第2保留数(U2)記憶領域に記憶されている値から1を減算して更新する。
メインCPU110aは、ステップS310−4において、第1保留数(U1)記憶領域が1以上であるかを判定する。メインCPU110aは、第1保留数(U1)記憶領域が1以上であると判定した場合(S310−4:Yes)には、ステップS310−5に処理を移し、第1保留数(U1)記憶領域が1以上でないと判定した場合(S310−4:No)には、今回の特別図柄記憶判定処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS310−5において、第1保留数(U1)記憶領域に記憶されている値から1を減算して更新する。
メインCPU110aは、ステップS310−6において、上記ステップS310−2からS310−5において減算された特別図柄保留数(U)記憶領域に対応する特別図柄保留記憶領域に記憶されたデータのシフト処理を行う。具体的には、メインCPU110aは、第1特別図柄判定用乱数値記憶領域、又は、第2特別図柄記憶領域にある第1記憶部から第4記憶部に記憶された各データを1つ前の記憶部にシフトさせる。ここで、第1記憶部に記憶されているデータは、判定記憶領域(第0記憶部)にシフトさせる。このとき、第1記憶部に記憶されているデータは、判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれると共に、既に判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれていたデータは特別図柄保留記憶領域からは消去されることになる。これにより、前回の遊技で用いた特別図柄判定用乱数値、大当たり判定用乱数値、リーチ判定用乱数値、及び、特図変動用乱数値が消去される。
なお、本実施の形態では、ステップS310−2からS310−6において第2特別図柄記憶領域を第1特別図柄判定用乱数値記憶領域よりも優先させてシフトさせることにしたが、始動口に入賞した順序で、第1特別図柄判定用乱数値記憶領域、又は第2特別図柄記憶領域をシフトさせても良いし、第1特別図柄判定用乱数値記憶領域を第2特別図柄記憶領域よりも優先させてシフトさせても良い。
メインCPU110aは、ステップS310−7において、上記ステップS310−2、又は、ステップS310−4で減算された第1保留数(U1)記憶領域または第2保留数(U2)記憶領域に基づいて、特別図柄記憶指定コマンドを決定し、決定した特別図柄記憶指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
メインCPU110aは、ステップS311において、上記ステップS310−6において特別図柄保留記憶領域の判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれたデータ(特別図柄判定用乱数値、大当たり判定用乱数値)に基づいて、大当たり判定処理を行う。大当たり判定処理の具体的な説明は、図23を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS310−8においては、特図変動パターン決定処理を行う。特図変動パターン決定処理は、変動パターン決定テーブル(図11、又は、図12)を参照して、特図停止データ、特別図柄保留数(U)、取得したリーチ判定用乱数値、及び、特図変動用乱数値に基づいて、変動パターンを決定する。
メインCPU110aは、ステップS310−9において、決定した変動パターンに対応する特図変動パターン指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
メインCPU110aは、ステップS310−10において、変動開始時の遊技状態を確認し、現在の遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
メインCPU110aは、ステップS310−11において、上記ステップS312において決定した変動パターンに基づいた特別図柄の変動時間(カウンタ値)を特別図柄時間カウンタにセットする。なお、特別図柄時間カウンタは上記S110において4ms毎に減算処理されていく。
メインCPU110aは、ステップS310−12において、第1特別図柄表示器20、又は、第2特別図柄表示器21に特別図柄の変動表示(LEDの点滅)を行わせるための変動表示データを所定の処理領域にセットする。これにより、所定の処理領域に変動表示データがセットされていると、上記ステップS600でLEDの点灯、又は、消灯のデータが適宜作成され、作成されたデータがステップS700において出力されることで、第1特別図柄表示器20、又は、第2特別図柄表示器21の変動表示が行われる。
メインCPU110aは、ステップS310−13において、特図特電処理データ=1をセットし、図24に示す特別図柄変動処理に移す準備を行い、今回の特別図柄記憶判定処理を終了する。
(主制御基板の大当たり判定処理)
図23を用いて、主制御基板110の大当たり判定処理を説明する。図23は、主制御基板110における大当たり判定処理を示す図である。
メインCPU110aは、ステップS311−1において、上記ステップS310−6において特別図柄保留記憶領域の判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれた大当たり判定用乱数値が「大当たり」の乱数値であるか否かを判定する。具体的には、メインCPU110aは、上記ステップS310−6においてシフトされた特別図柄保留記憶領域が第1特別図柄判定用乱数値記憶領域である場合には、図4(a)に示す第1特別図柄用の大当たり判定テーブルを参照し、上記ステップS310−6においてシフトされた特別図柄保留記憶領域が第2特別図柄記憶領域である場合には、図4(b)に示す第2特別図柄用の大当たり判定テーブルを参照して、大当たり判定用乱数値が「大当たり」であるか否かを判定する。その判定結果として、大当たりと判定した場合(S311−1:Yes)には、ステップS311−2に処理を移し、大当たりではないと判定した場合(S311−1:No)には、ステップS311−5に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS311−2において、上記ステップS310−6において特別図柄保留記憶領域の判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれた大当たり特別図柄用乱数値を判定して、特別図柄の種類(特図停止データ)を決定し、決定した特図停止データを特図停止データ記憶領域にセットする大当たり特別図柄決定処理を行う。具体的には、メインCPU110aは、図5(a)に示す大当たり特別図柄決定テーブルを参照し、判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれた特別図柄用乱数値に基づいて、停止する特別図柄の種類を示す特図停止データを決定し、決定した特図停止データを特図停止データ記憶領域にセットする。
なお、決定された特別図柄は、後述するように図25の特別図柄停止処理において「大当たり」であるか否かを決定するのに用いられると共に、図26の大当たり遊技処理において第1大入賞口17の作動態様を決定するのにも用いられ、図29の大当たり遊技終了処理において大当たり終了後の遊技状態を決定する為にも用いられる。
メインCPU110aは、ステップS311−3において、上記ステップS311−2で決定された大当たりの特図停止データに基づいて演出図柄指定コマンドを決定し、決定した演出図柄指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
メインCPU110aは、ステップS311−4において、遊技状態記憶領域にセットされた情報から大当たり当選時の遊技状態を判定し、大当たり当選時の遊技状態を示す遊技状態情報を遊技状態バッファにセットして、今回の大当たり判定処理を終了する。具体的には、メインCPU110aは、時短遊技フラグがセットされていなければ00Hをセットし、時短遊技フラグがセットされていれば01Hをセットする。
このように遊技状態記憶領域とは別に、遊技状態バッファに大当たり当選時の遊技状態をセットすることにしたのは、大当たり遊技中には遊技状態記憶領域にある時短遊技フラグがリセットされてしまうため、大当たり終了後に大当たりの当選時の遊技状態に基づいて、新たに大当たり終了時の遊技状態を決定する場合には、遊技状態記憶領域を参照することができないからである。このため、遊技状態記憶領域とは別に、大当たり当選時の遊技状態を示す遊技情報を記憶するための遊技状態バッファを設けることにより、大当たり終了後に遊技状態バッファにある遊技情報を参照することで、大当たり当選時の遊技状態に基づいて新たに大当たり終了後の遊技状態(時短遊技状態や時短遊技回数など)を設定できる。
メインCPU110aは、ステップS311−5において、上記ステップS310−6において特別図柄保留記憶領域の判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれた大当たり判定用乱数値が「小当たり」の乱数値であるか否かを判定する。具体的には、メインCPU110aは、上記ステップS310−6においてシフトされた特別図柄保留記憶領域が第1特別図柄判定用乱数値記憶領域である場合には、図4(a)に示す第1特別図柄用の大当たり判定テーブルを参照し、上記ステップS310−6においてシフトされた特別図柄保留記憶領域が第2特別図柄記憶領域である場合には、図4(b)に示す第2特別図柄用の大当たり判定テーブルを参照して、大当たり判定用乱数値が「小当たり」であるか否かを判定する。その判定結果として、小当たりと判定した場合(S311−5:Yes)には、ステップS311−6に処理を移し、小当たりではないと判定した場合(S311−5:No)には、ステップS311−8に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS311−6において、図5(b)に示す小当たり特別図柄決定テーブルを参照して小当たり用の特別図柄を決定し、決定した小当たり用の特図停止データを特図停止データ記憶領域にセットする。
なお、決定された特別図柄は、後述するように図25の特別図柄停止処理において「小当たり」であるか否かを決定するのに用いられると共に、図27の小当たり遊技処理において第2大入賞口19の作動態様を決定するのにも用いられ、図29の大当たり遊技終了処理において大当たり終了後の遊技状態を決定する為にも用いられる。
メインCPU110aは、ステップS311−7において、上記ステップS311−6で決定された小当たりの特図停止データに基づいて演出図柄指定コマンドを決定し、決定した演出図柄指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットして、今回の大当たり判定処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS311−8において、図5(c)のハズレ特別図柄決定テーブルを参照してハズレ用の特別図柄を決定し、決定したハズレ用の特図停止データを特図停止データ記憶領域にセットする。
メインCPU110aは、ステップS311−9において、上記ステップS311−8で決定されたハズレの特図停止データに基づいて演出図柄指定コマンドを決定し、決定した演出図柄指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットして、今回の大当たり判定処理を終了する。
(主制御基板の特別図柄変動処理)
図24を用いて、特別図柄変動処理を説明する。図24は、主制御基板110における特別図柄変動処理を示す図である。
メインCPU110aは、ステップS320−1において、上記ステップS310−11においてセットされた変動時間が終了(経過)したか否か(特別図柄時間カウンタ=0か?)を判定する。その結果、変動時間が終了(経過)していないと判定した場合(S320−1:No)には、特別図柄変動処理を終了し、変動時間が終了(経過)したと判定した場合(S320−1:Yes)には、ステップS320−2に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS320−2において、上記ステップS310−12でセットされた変動表示データをクリアして、上記ステップS311−2、S311−6、S311−8でセットされた特別図柄を第1特別図柄表示器20、又は、第2特別図柄表示器21に停止表示させる為の、特図停止データを所定の処理領域にセットする。これにより、第1特別図柄表示器20、又は、第2特別図柄表示器21に特別図柄が停止表示され、遊技者に大当たりの判定結果が報知されることになる。
メインCPU110aは、ステップS320−3において、特別図柄確定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
メインCPU110aは、ステップS320−4において、上記のようにして特別図柄の停止表示を開始したら、特別図柄時間カウンタに図柄停止時間(0.5秒=125カウンタ)をセットする。なお、特別図柄時間カウンタは上記S110において4ms毎に1を減算して更新されていく。
メインCPU110aは、ステップS320−5において、特図特電処理データに2をセットし、図25に示す特別図柄停止処理に移す準備を行い、今回の特別図柄変動処理を終了する。
(主制御基板の特別図柄停止処理)
図25を用いて、特別図柄停止処理を説明する。図25は、主制御基板110における特別図柄停止処理を示す図である。
メインCPU110aは、ステップS330−1において、上記ステップS320−4においてセットされた図柄停止時間が終了(経過)したか否か(特別図柄時間カウンタ=0か?)を判定する。その結果、図柄停止時間を終了(経過)していると判定した場合(S330−1:Yes)には、ステップS330−2に処理を移し、図柄停止時間を終了(経過)していないと判定した場合(S330−1:No)には、今回の特別図柄停止処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS330−2において、時短フラグ記憶領域にフラグがONされているか否かを判定する。時短フラグ記憶領域にフラグがONされているということは、現在、時短遊技状態であることを意味する。時短フラグ記憶領域にフラグがONされていると判定した場合(S330−2:Yes)には、ステップS330−3に処理を移し、時短フラグ記憶領域にフラグがOFFされていると判定した場合(S330−2:No)には、ステップS330−9に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS330−3において、当該停止した変動表示が第1始動口13への遊技球の入賞に基づく変動表示であったか否かを判定する。メインCPU110aは、当該停止した変動表示が第1始動口13への遊技球の入賞に基づく変動表示であったと判定した場合(S330−3:Yes)には、ステップS330−4に処理を移し、当該停止した変動表示が第1始動口13への遊技球の入賞に基づく変動表示ではないと判定した場合(S330−3:No)には、ステップS330−5に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS330−4において、第1時短遊技回数(J1)記憶領域に記憶されている第1時短遊技回数(J1)から「1」を減算して更新(J1←J1−1)すると共に、第3時短遊技回数(J3)記憶領域に記憶されている第3時短遊技回数(J3)から「1」を減算して更新(J3←J3−1)する。
メインCPU110aは、ステップS330−5において、第2時短遊技回数(J2)記憶領域に記憶されている第2時短遊技回数(J2)から「1」を減算して更新(J2←J2−1)すると共に、第3時短遊技回数(J3)記憶領域に記憶されている第3時短遊技回数(J3)から「1」を減算して更新(J3←J3−1)する。
メインCPU110aは、ステップS330−6において、第1時短遊技回数(J1)、第2時短遊技回数(J2)、又は、第3時短遊技回数(J3)が0であるか否かを判定する。第1時短遊技回数(J1)、第2時短遊技回数(J2)、又は、第3時短遊技回数(J3)が0であると判定した場合(S330−6:Yes)には、ステップS330−7に処理を移し、第1時短遊技回数(J1)、第2時短遊技回数(J2)、又は、第3時短遊技回数(J3)が0ではないと判定した場合(S330−6:No)には、ステップS330−9に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS330−7において、時短フラグ記憶領域に記憶されているフラグをOFFする。なお、上記第1時短遊技回数(J1)、第2時短遊技回数(J2)、又は、第3時短遊技回数(J3)が「0」になるということは、時短遊技状態において特別図柄の変動表示が実行可能回数行われ、「時短」状態による特別図柄の変動表示が終了することを意味する。
メインCPU110aは、ステップS330−8において、現在の遊技条件の状態を確認し、該遊技状態を示す遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
メインCPU110aは、ステップS330−9において、当該特別図柄停止処理に係る大当たり判定の判定結果が「大当たり」であるか否かを判定する。具体的には特図停止データ記憶領域に記憶されている特図停止データが大当たり特別図柄(特図停止データ=01〜06)に係るものであるか否かを判定する。メインCPU110aは、大当たり特別図柄と判定した場合(S330−9:Yes)には、ステップS330−14に処理を移し、大当たり特別図柄ではないと判定した場合(S330−9:No)には、ステップS330−10に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS330−10において、当該特別図柄停止処理に係る大当たり判定の判定結果が「小当たり」であるか否かを判定する。具体的には、特図停止データ記憶領域に記憶されている特図停止データが小当たり特別図柄(特図停止データ=07〜11)に係るものであるか否かを判定する。メインCPU110aは、小当たりであると判定した場合(S330−10:Yes)には、ステップS330−12に処理を移し、小当たりではないと判定した場合(S330−10:No)には、ステップS330−11に処理を移す。
ステップS330−11において、メインCPU110aは、特図特電処理データに0をセットし、図22に示す特別図柄記憶判定処理に処理を移す。
ステップS330−12において、メインCPU110aは、特図特電処理データに4をセットし、図27に示す小当たり遊技処理に処理を移す。
ステップS330−13において、メインCPU110aは、小当たり遊技準備処理を行う。この小当たり遊技準備処理では、図8(a)に示す小当たり遊技制御テーブルを参照して、特図停止データに基づいて、図8(b)に示す小当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブルから、「TBL.No4」、又は、「TBL.No5」のいずれかの小当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブルを決定する。
メインCPU110aは、ステップS330−14において、特図特電処理データに3をセットし、図26に示す大当たり遊技処理に移す準備を行う。
メインCPU110aは、ステップS330−15において、遊技状態や時短遊技回数をリセットする。具体的には、メインCPU110aは、時短遊技フラグ記憶領域、第1時短遊技回数(J1)記憶領域、第2時短遊技回数(J2)記憶領域、及び、第3時短遊技回数(J3)記憶領域に記憶されているデータをクリアする。
メインCPU110aは、ステップS330−16において、第1種大当たり遊技準備処理を行う。この第1種大当たり遊技準備処理では、図6に示す第1種大当たり遊技制御テーブルを参照して、特図停止データに基づいて、図7に示す第1種大当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブルから、「TBL.No1」、「TBL.No2」、「TBL.No3」のいずれかの第1種大当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブルを決定し、メインRAM110cの所定領域にセットする。
メインCPU110aは、ステップS330−17において、上記ステップS330−13、又は、ステップS330−16で決定された第1種大当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブル、又は、小当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブルに基づいて、オープニング指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
メインCPU110aは、ステップS330−18において、上記ステップS330−13、又は、ステップS330−16で決定された第1種大当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブル、又は、小当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブルに基づいて、オープニング時間を特別遊技タイマカウンタにセットし、今回の特別図柄停止処理を終了する。なお、特別遊技タイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。
(主制御基板の大当たり遊技処理)
図26を用いて、大当たり遊技処理を説明する。図26は、主制御基板110における大当たり遊技処理を示す図である。
メインCPU110aは、ステップS340−1において、オープニング中であるか否かを判定する。メインCPU110aは、オープニング中であると判定した場合(ステップS340−1:Yes)には、ステップS340−2に処理を移し、オープニング中でないと判定した場合(ステップS340−1:No)には、ステップS340−6に処理を移す。このオープニングとは、大当たり遊技が開始されてから第1ラウンド遊技(第1大入賞口17の最初の開放)が開始するまでの期間のことをいう。
メインCPU110aは、ステップS340−2において、予め設定されたオープニング時間を経過したか否かを判定する。すなわち、特別遊技タイマカウンタ=0であるか否かを判定し、特別遊技タイマカウンタ=0であると、オープニング時間を経過したと判定する。メインCPU110aは、設定されたオープニング時間を経過したと判定した場合(S340−13:Yes)には、ステップS340−14に処理を移し、設定されたオープニング時間を経過していないと判定した場合(S340−13:No)には、今回の大当たり遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS340−3において、大当たり遊技開始処理を行う。具体的には、ラウンド遊技回数記憶領域に記憶されている値(ラウンド番号(R))に「1」を加算して記憶する。なお、ステップS340−3の時点ではラウンド遊技が1回も実行されていないので、メインCPU110aは、ラウンド遊技回数記憶領域には「1」を記憶することとなる。
メインCPU110aは、ステップS340−4において、大入賞口開放処理を行う。具体的には、特電作動番号記憶領域に記憶されている値(特電作動番号(K))に「1」を加算して記憶する。そして、メインCPU110aは、第1大入賞口開閉ソレノイド16bを通電して第1大入賞口17を開放するために、第1大入賞口開閉ソレノイド通電開始データをメインRAM110cの所定領域にセットする。ここで、メインCPU110aは、大入賞口開閉制御テーブルを参照して、ラウンド番号(R)及び特電作動番号(K)に基づいて、第1大入賞口17の開放時間(大入賞口制御装置16bの作動時間)を特別遊技タイマカウンタにセットする。なお、特別遊技タイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。
メインCPU110aは、ステップS340−5において、ラウンド指定コマンド送信判定処理を行う。具体的には、K=1であるか否かを判定し、K=1であった場合には、ラウンド指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これは、ラウンド遊技が開始する旨の情報を演出制御基板130に送信するためである。例えば、大当たり遊技の1回目のラウンド遊技の1回目の開放時においては、ラウンド遊技回数記憶領域に「1」がセットされ、特電作動番号記憶領域に「1」がセットされているので、第1ラウンド遊技を示すラウンド指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。一方、特電作動番号記憶領域に「1」がセットされていない場合には、ラウンド指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットせずに、今回の大当たり遊技処理を終了する。すなわち、K=1である場合というのはラウンド遊技の開始を意味するので、メインCPU110aは、ラウンドの開始時にのみ、ラウンド指定コマンドを送信する。なお、演出制御基板130がラウンド指定コマンドを受信すると、例えば「ラウンド1」といった具合に演出用の表示が画像表示装置30にて行われる。
メインCPU110aは、ステップS340−6において、エンディング中であるか否かを判定する。メインCPU110aは、エンディング中であると判定した場合(S340−6:Yes)には、ステップS340−15に処理を移し、エンディング中でないと判定した場合(S340−6:No)には、ステップS340−7に処理を移す。このエンディングとは、予め設定されたラウンド遊技を全て終了した後(第1大入賞口17の最後の開放が終了して)から当該大当たり遊技が終了するまでの期間のことをいう。
メインCPU110aは、ステップS340−7において、第1大入賞口17が開放中であるか否か、すなわち、第1大入賞口制御装置16が作動中であるか否かを判定する。メインCPU110aは、第1大入賞口17が開放中であると判定した場合(S340−7:Yes)には、ステップS340−8に処理を移し、第1大入賞口17が開放中ではないと判定した場合(S340−7:No)には、ステップS340−17に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS340−8において、第1大入賞口17の開放を終了させるための「開放終了条件」が成立したか否かを判定する。メインCPU110aは、「開放終了条件」が成立したと判定した場合(S340−8:Yes)には、ステップS340−9に処理を移し、「開放終了条件」が成立しないと判定した場合(S340−8:No)には、今回の大当たり遊技処理を終了する。この「開放終了条件」として、ラウンド入賞カウンタのカウンタ値がラウンド遊技における規定個数(例えば、10個)に達したこと、又は、最大開放時間が経過したこと(特別遊技タイマカウンタ=0となったこと)が採用されている。
メインCPU110aは、ステップS340−9において、大入賞口閉鎖処理を行う。この大入賞口閉鎖処理は、開放中の第1大入賞口17を閉鎖するために第1大入賞口開閉ソレノイド16bの通電停止データをメインRAM110cの所定領域にセットすると共に、大入賞口開閉制御テーブルを参照して、現在のラウンド番号(R)および特電作動番号(K)に基づいて、第1大入賞口17の閉鎖時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。これにより、第1大入賞口17が閉鎖することになる。
メインCPU110aは、ステップS340−10において、1回のラウンド遊技が終了したか否かを判定する。具体的には、1回のラウンド遊技は、特電作動番号(K)が当該ラウンド遊技において設定された開放回数となること、又は、ラウンド入賞カウンタのカウンタ値(C)が規定個数(例えば、10個)に達したことを条件に終了するので、かかる条件が成立したか否かを判定する。メインCPU110aは、1回のラウンド遊技が終了したと判定した場合(S340−10:Yes)には、ステップS340−11に処理を移し、1回のラウンドが終了していないと判定した場合(S340−10:No)には、今回の大当たり遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS340−11において、リセット処理を行う。具体的には、特電作動番号記憶領域をクリアすると共に、ラウンド入賞カウンタのカウンタ値をクリアする。
メインCPU110aは、ステップS340−12において、大当たり遊技終了か否か、すなわち、ラウンド遊技回数記憶領域に記憶された値(ラウンド番号(R))が当該大当たり遊技で実行されるラウンド遊技回数であるか否かを判定する。メインCPU110aは大当たり遊技終了であると判定した場合(S340−12:Yes)には、ステップS340−13に処理を移し、大当たり遊技終了ではないと判定した場合(S340−12:No)には、ステップS340−18に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS340−13において、大当たり遊技終了処理を行う。具体的には、ラウンド遊技回数記憶領域に記憶されたラウンド番号(R)をリセットする。
メインCPU110aは、ステップS340−14において、エンディング処理を行う。具体的には、特図停止データに応じて、大当たりの種類を確認し、演出制御基板130に送信する大当たりの種類に対応付けられたエンディング指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。次に、メインCPU110aは、大当たりの種類に応じたエンディング時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。
メインCPU110aは、ステップS340−15において、設定されたエンディング時間を経過したか否かを判定する。メインCPU110aは、エンディング時間を経過したと判定した場合(S340−15:Yes)には、ステップS340−16に処理を移し、エンディング時間を経過していないと判定した場合(S340−15:No)には、今回の大当たり遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS340−16において、特図特電処理データに5をセットし、図29に示す大当たり遊技終了処理に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS340−7において、第1大入賞口17が開放中ではないと判定した場合には、ステップS340−17において、予め設定された閉鎖時間が経過したか否かを判定する。メインCPU110は、閉鎖時間が経過したと判定した場合(S340−17:Yes)には、ステップS340−15に処理を移し、閉鎖時間が経過していないと判定した場合(S340−17:No)には、今回の大当たり遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS340−12において、大当たり遊技終了ではないと判定した場合には、ステップS340−18において、ラウンド遊技回数記憶領域に記憶されている現在のラウンド番号(R)に「1」を加算して記憶し、今回の大当たり遊技処理を終了する。
(主制御基板による小当たり遊技処理)
図27を用いて、小当たり遊技処理を説明する。図27は、主制御基板110における小当たり遊技処理を示す図である。
メインCPU110aは、ステップS350−1において、オープニング中であるか否かを判定する。メインCPU110aは、オープニング中であると判定した場合(S350−1:Yes)には、ステップS350−2に処理を移し、オープニング中でないと判定した場合(S350−1:No)には、ステップS350−5に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS350−2において、予め設定されたオープニング時間を経過したか否かを判定する。すなわち、特別遊技タイマカウンタ=0であるか否かを判定し、特別遊技タイマカウンタ=0となったら、オープニング時間を経過したと判定する。メインCPU110aは、オープニング時間を経過したと判定した場合(S350−2:Yes)には、ステップS350−3に処理を移し、オープニング時間を経過していないと判定した場合(S350−2:No)には、今回の小当たり遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS350−3において、大入賞口開放処理を行う。具体的には、まず、特電作動番号記憶領域に記憶されている値(特電作動番号(K))に「1」を加算して記憶する。そして、第2大入賞口19を開放するために第2大入賞口開閉ソレノイド18bの通電開始データをセットすると共に、上記ステップ330−13において決定された小当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブルを参照して、現在の特電作動番号(K)に基づいた第2大入賞口19の開放時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。
メインCPU110aは、ステップS350−4において、特定入賞口開閉制御処理を行う。具体的には、メインCPU110aは、図8(c)に示す小当たり遊技用特定領域開閉制御テーブルに基づいて、特定領域開閉ソレノイド18dの通電制御を行う。なお、本実施の形態においては、第2大入賞口19が開放し始めてから1.0秒経過したところで、特定領域19Bが0.8秒間開放する。
メインCPU110aは、ステップS350−5において、特定領域入賞フラグがONしているか否かを判定する。メインCPU110aは、特定領域入賞フラグがONしていると判定した場合(S350−5:Yes)には、ステップS351に処理を移し、特定領域入賞フラグがONしていないと判定した場合(S350−5:No)には、ステップS350−6に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS351において、第2種大当たり遊技移行処理を行う。第2種大当たり遊技移行処理の具体的な説明は、図28を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS350−6において、エンディング中であるか否かを判定する。メインCPU110aは、エンディング中であると判定した場合(S350−6:Yes)には、ステップS350−13に処理を移し、エンディング中でないと判定した場合(S350−6:No)には、ステップS350−7に処理が移す。このエンディングとは、最後の第2大入賞口19の開放が終了してから当該小当たり遊技が終了するまでの期間のこという。
ステップS350−7において、メインCPU110aは、第2大入賞口19が開放中であるか否かを判定する。メインCPU110aは、第2大入賞口19が開放中であると判定した場合(S350−7:Yes)には、ステップS350−8に処理を移し、第2大入賞口19が開放中ではないと判定した場合(S350−7:No)には、ステップS350−15に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS350−8において、第2大入賞口19の開放を終了させるための「開放終了条件」が成立したか否かを判定する。メインCPU110aは、第2大入賞口19の開放を終了させるための「開放終了条件」が成立したと判定した場合(S350−8:Yes)には、ステップS350−9に処理を移し、第2大入賞口19の開放を終了させるための「開放終了条件」が成立していないと判定した場合(S350−8:No)には、今回の小当たり遊技処理を終了する。この「開放終了条件」として、ラウンド入賞カウンタのカウンタ値(C)が規定個数(例えば、10個)に達したこと、又は、第2大入賞口19の1回の開放時間が経過したこと(特別遊技タイマカウンタ=0となったこと)が採用される。
メインCPU110aは、ステップS350−9において、大入賞口閉鎖処理を行う。具体的には、第2大入賞口19を閉鎖するために第2大入賞口開閉ソレノイド18bの通電停止データをメインRAM110cの所定領域にセットすると共に、上記ステップ330−13において決定された小当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブルを参照して、現在の特電作動番号(K)に基づいて、第2大入賞口19の閉鎖時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。これにより、第2大入賞口19が閉鎖することになる。
メインCPU110aは、ステップS350−10において、小当たり遊技終了条件が成立したか否かを判定する。メインCPU110aは、小当たり遊技終了条件が成立したと判定した場合(S350−10:Yes)には、ステップS350−11に処理を移し、小当たり遊技終了条件が成立していないと判定した場合(S350−10:No)には、今回の小当たり遊技処理を終了する。この小当たり遊技終了条件とは、特電作動番号(K)が予め設定あれた第2大入賞口19の開放回数になること、又は、ラウンド入賞カウンタのカウンタ値(C)が規定個数(例えば、10個)に達したことである。
メインCPU110aは、ステップS350−11において、小当たり遊技終了処理を行う。具体的には、特電作動番号記憶領域に「0」をセットすると共に、ラウンド入賞カウンタのカウンタ値(C)に「0」をセットする。すなわち、特電作動番号記憶領域及びラウンド入賞カウンタをクリアする。
メインCPU110aは、ステップS350−12において、エンディング処理を行う。具体的には、特図停止データに基づいて、小当たりの種類に応じたエンディング指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットすると共に、小当たりの種類に応じたエンディング時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。
メインCPU110aは、ステップS350−13において、上記ステップS350−12で設定されたエンディング時間が経過したか否かを判定する。メインCPU110aは、エンディング時間が経過したと判定した場合(S350−13:Yes)には、ステップS350−14に処理を移し、エンディング時間が経過していないと判定した場合(S350−13:No)には、今回の小当たり遊技処理を終了する。なお、エンディング時間も、オープニング時間と同様に特別遊技タイマカウンタ=0であるか否かで判定される。
メインCPU110aは、ステップS350−14において、特図特電処理データに「0」をセットし、今回の小当たり遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS350−7において、第2大入賞口19が開放中ではないと判定すると、ステップS350−15において、予め設定された閉鎖時間が経過したか否かを判定する。メインCPU110は、閉鎖時間が経過したと判定した場合(S350−15:Yes)には、ステップS350−3に処理を移し、閉鎖時間が経過していないと判定した場合(S350−15:No)には、今回の小当たり遊技処理を終了する。
(第2種大当たり遊技移行処理)
図28を用いて、第2種大当たり遊技移行処理を説明する。図28は、主制御基板110においる第2種大当たり遊技移行処理を示す図である。
メインCPU110aは、ステップS351−1において、エンディング中であるか否かを判定する。メインCPU110aは、エンディング中であると判定した場合(S351−1:Yes)には、ステップS351−6に処理を移し、エンディング中ではないと判定した場合(S351−1:No)には、ステップS351−2に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS351−2において、第2大入賞口19が開放中であるか否かを判定する。メインCPU110aは、第2大入賞口19が開放中であると判定した場合(S351−2:Yes)には、ステップS351−3に処理を移し、第2大入賞口19が開放中ではないと判定した場合(S351−2:No)には、ステップS351−4に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS351−3において、第2大入賞口19を閉鎖するために第2大入賞口開閉ソレノイド19bの通電停止データをメインRAM110cの所定領域にセットする。
メインCPU110aは、ステップS351−4において、小当たり遊技終了処理を行う。具体的には、特電作動番号記憶領域に「0」をセットすると共に、ラウンド入賞カウンタのカウンタ値(C)に「0」をセットする。すなわち、特電作動番号記憶領域及びラウンド入賞カウンタをクリアする。
メインCPU110aは、ステップS351−5において、エンディング処理を行う。具体的には、特図停止データに基づいて、小当たりの種類に応じたエンディング指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットすると共に、小当たりの種類に応じたエンディング時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。
メインCPU110aは、ステップS351−6において、エンディング時間が経過したか否かを判定する。メインCPU110aは、エンディング時間が経過したと判定した場合(S351−6:Yes)には、ステップS351−7に処理を移し、エンディング時間が経過していないと判定した場合(S351−6:No)には、今回の第2種大当たり遊技移行処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS351−7において、特図特電処理データに「3」をセットする。
メインCPU110aは、ステップS351−8において、第2種大当たり遊技準備処理を行う。この第2種大当たり遊技準備処理では、図9(a)に示す第2種大当たり遊技制御テーブルを参照して、特図停止データに基づいて、図9(b)に示す第2種大当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブルから、「TBL.No4」、「TBL.No5」のいずれかの第2種大当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブルを決定し、メインRAM110cの所定領域にセットすると共に、メインCPU110aは、ラウンド遊技回数記憶領域に記憶されている値(ラウンド番号(R))に「1」を加算して記憶する。
これは、遊技球が小当たり遊技中に特定領域19Bに進入したことに基づいて行われる第2種大当たり遊技は、必ず小当たり遊技を経由し、小当たり遊技は第2種大当たり遊技の1回目のラウンド遊技と見なされるからである。このように、第2種大当たり遊技が開始される前にラウンド遊技回数記憶領域に「1」を設定することによって小当たり遊技が1回目のラウンド遊技と同等に扱われる。
メインCPU110aは、ステップS351−9において、特定領域入賞フラグをOFFし、今回の第2種大当たり遊技移行処理を終了する。
(主制御基板の大当たり遊技終了処理)
図29を用いて、大当たり遊技終了処理を説明する。図29は、主制御基板110における大当たり遊技終了処理を示す図である。
メインCPU110aは、ステップS360−1において、特図停止データ記憶領域にセットされた特図停止データ、及び、遊技状態バッファにある遊技情報をロードする。
メインCPU110aは、ステップS360−2において、時短遊技フラグ設定処理を行う。具体的には、図10に示す遊技状態設定テーブルを参照し、特図停止データが時短遊技フラグをセットするものである場合には、時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグをセットし、特図停止データが時短遊技フラグをセットしないものである場合には、時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグをセットしない若しくは時短遊技フラグ記憶領域をクリアする。なお、本発明の実施形態では、何れの特図停止データであっても時短遊技フラグはセットされる。
メインCPU110aは、ステップS360−3において、時短遊技回数決定処理を行う。具体的には、図10に示す遊技状態設定テーブルを参照し、特図停止データに基づいて、第1時短遊技回数(J1)記憶領域、第2時短遊技回数(J2)記憶領域、及び、第3時短遊技回数(J3)記憶領域に所定の回数をセットする。例えば、特図停止データ01〜03、07、及び、08の場合は、第1時短遊技回数(J1)として「99」が第1時短遊技回数(J1)記憶領域に設定され、第2時短遊技回数(J2)として「1」が第2時短遊技回数(J2)記憶領域に設定され、第3時短遊技回数(J3)として「99」が第3時短遊技回数(J3)記憶領域設定される。
メインCPU110aは、ステップS360−4において、遊技状態を確認し、遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
メインCPU110aは、ステップS360−5において、特図特電処理データに0をセットし、図22に示す特別図柄記憶判定処理に移す準備を行い、今回の大当たり遊技終了処理を終了する。
(主制御基板の普図普電制御処理)
図30を用いて、普図普電制御処理を説明する。図30は、主制御基板110における普図普電制御処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS401において、普図普電処理データをロードし、ステップS402においてロードした普図普電処理データから分岐先アドレスを参照し、普図普電処理データ=0であれば普通図柄変動処理(ステップS410)に処理を移し、普図普電処理データ=1であれば補助遊技処理(ステップS420)に処理を移す。
この「普図普電処理データ」は、後述するように普図普電制御処理の各サブルーチンの中で必要に応じてセットされていくので、その遊技において必要なサブルーチンが適宜処理されていくこととなる。
メインCPU110aは、ステップS410において、普通図柄変動処理を行う。普通図柄変動処理の具体的な説明は、図31を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS420において、補助遊技処理を行う。補助遊技処理の具体的な説明は、図32を用いて後述する。
(主制御基板の普通図柄変動処理)
図31を用いて、主制御基板110の普通図柄変動処理を説明する。図31は、主制御基板110における普通図柄変動処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS410−1において、普通図柄の変動表示中であるか否かを判定する。メインCPU110aは、普通図柄の変動表示中(普通図柄時間カウンタ≠0)であると判定した場合(S410−1:Yes)には、ステップS410−12に処理を移し、普通図柄の変動表示中でないと判定した場合(S410−1:No)には、ステップS410−2に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS410−2において、普図保留数を記憶している普通図柄保留数(G)記憶領域の値が1以上であるか否かを判定する。メインCPU110aは普通図柄保留数(G)記憶領域の値が1以上であると判定した場合(S410−2:Yes)には、ステップS410−3に処理を移し、普通図柄保留数(G)記憶領域の値が1以上でないと判定した場合(S410−2:No)には、今回の普通図柄変動処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS410−3において、普通図柄保留数(G)記憶領域に記憶されている値から「1」を減算して更新(G←G+1)する。
メインCPU110aは、ステップS410−4において、上記ステップS410−2において減算された普通図柄保留数(G)記憶領域に対応する普通図柄保留記憶領域に記憶されたデータのシフト処理を行う。具体的には、普通図柄保留記憶領域にある第1記憶部から第4記憶部に記憶された各データを1つ前の記憶部にシフトさせる。ここで、第1記憶部に記憶されているデータは、判定記憶領域(第0記憶部)にシフトさせる。このとき、第1記憶部に記憶されているデータは、判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれると共に、既に判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれていたデータは普通図柄保留記憶領域からは消去されることとなる。これにより、前回の遊技で用いた通常判定情報が消去される。
メインCPU110aは、ステップS410−5において、当たり判定処理を行う。具体的には、現在の時短遊技状態と普通図柄保留記憶領域の第0記憶部に記憶されている当たり判定用乱数値とを図13(a)に示す普通図柄の当たり判定テーブルと照合して当たりか否かの判定(普通図柄の当たり抽選)を行う。
メインCPU110aは、ステップS410−6において、普通図柄決定処理を行う。具体的には、現在の時短遊技状態と、上記ステップS410−5における当たり判定の結果と、普通図柄保留記憶領域の第0記憶部に記憶されている普図停止用乱数値とを図13(b)に示す普通図柄の停止図柄決定テーブルと照合して普通図柄の種類(普図停止データ)を決定し、普図停止図柄記憶領域にセットする。
メインCPU110aは、ステップS410−7において、上記ステップS410−6において決定された普図停止データに基づいて普図指定コマンドを特定し、特定した普図指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより普図指定コマンドは演出制御基板130に送信される。
メインCPU110aは、ステップS410−8において、普図変動パターン決定処理を行う。具体的には、現在の時短遊技状態と、上記ステップS410−5における当たり判定の結果と、普通図柄保留記憶領域の第0記憶部に記憶されている普図変動パターン乱数値とを図13(c)に示す普通図柄の変動パターン決定テーブルと照合して普通図柄の変動時間(変動パターン)を決定する。
メインCPU110aは、ステップS410−9において、上記ステップS410−8で決定された普通図柄の変動時間(変動パターン)に対応する普図変動パターン指定コマンドを特定し、特定した普図変動パターン指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、普図変動パターン指定コマンドは演出制御基板130に送信される。
メインCPU110aは、ステップS410−10において、上記ステップS410−8で決定された普通図柄の変動時間を普通図柄時間カウンタにセットする。なお、普通図柄時間カウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に1ずつ減算されていく。
メインCPU110aは、ステップS410−11において、普通図柄表示器22に普通図柄の変動表示(LEDの点滅)を行わせるための普通図柄変動表示データをセットする。これにより、所定の処理領域に普通図柄変動表示データがセットされていると、上記ステップS700で表示制御データが作成され、作成されたデータがステップS800において出力されることで、普通図柄表示器22の変動表示が開始される。
メインCPU110aは、ステップS410−12において、普通図柄の変動時間が終了したか否か、すなわち、上記ステップS410−10においてセットされた普通図柄時間カウンタが「0」となったか否かを判定する。メインCPU110aは、普通図柄の変動時間が終了したと判定した場合(S410−12:Yes)には、ステップS410−13に処理を移し、普通図柄の変動時間が終了していないと判定した場合(S410−12:No)には、今回の普通図柄変動処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS410−13において、上記ステップS410−6で決定された普通図柄を普通図柄表示器22に停止表示させるための、普通図柄停止表示データを所定の処理領域にセットする。これにより、所定の処理領域に普通図柄停止表示データがセットされていると、上記ステップS700で表示制御データが作成され、作成されたデータがステップS800において出力されることで、普通図柄表示器22に普通図柄が停止表示され、遊技者に当たり抽選の判定結果が報知されることとなる。
メインCPU110aは、ステップS410−14において、普通図柄確定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、普通図柄確定コマンドは演出制御基板130に送信される。
メインCPU110aは、ステップS410−15において、普通図柄の停止図柄データが当たり停止図柄であるか否かを判定する。メインCPU110aは、当たり停止図柄であると判定した場合(S410−15:Yes)には、ステップS410−16に処理を移し、当たり停止図柄でないと判定した場合(S410−15:No)には、今回の普通図柄変動処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS410−16において、普図普電処理データに「1」をセットし、図32に示す補助遊技処理に処理を移行する準備を行う。
メインCPU110aは、ステップS410−17において、第2始動口15の開放態様決定テーブルをセットする。
メインCPU110aは、ステップS410−18において、第2始動口15の開放態様決定テーブルと普通図柄の停止図柄データに基づいて、オープニング時間を補助遊技タイマカウンタにセットする。なお、補助遊技タイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に1ずつ減算されていく。
メインCPU110aは、ステップS410−19において、上記ステップS410−17で設定(セット)された第2始動口15の開放態様決定テーブルに基づいて、普通図柄の停止図柄データに応じたオープニング指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、補助遊技のオープニング指定コマンドは演出制御基板130に送信される。本処理を終了したら、今回の普通図柄変動処理を終了する。
(主制御基板の補助遊技処理)
図32を用いて、主制御基板110の補助遊技処理を説明する。図32は、主制御基板110における補助遊技処理を示すフローチャートである。
メインCPU110aは、ステップS420−1において、オープニング中であるか否かを判定する。メインCPU110aは、オープニング中であると判定した場合(S420−1:Yes)には、ステップS420−2に処理を移し、オープニング中でないと判定した場合(S420−1:No)には、ステップS420−5に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS420−2において、上記ステップS410−18で設定されたオープニング時間が経過したか否かを判定する。メインCPU110aは、オープニング時間が経過したと判定した場合(S420−2:Yes)には、ステップS420−3に処理を移し、オープニング時間が経過していないと判定した場合(S420−2:No)には、今回の補助遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS420−3において、補助遊技開始処理を行う。具体的には、開放回数(S)記憶領域に記憶されている開放回数(S)に「1」を加算して更新(S←S+1)する。ここでは、まだ第2始動口の開放が1回も行われていないので、開放回数(S)記憶領域には「1」が記憶されることとなる。
メインCPU110aは、ステップS420−4において、第2始動口開放処理を行う。具体的には、第2始動口15の可動部材14aを開放するために第2始動口開閉ソレノイド14bを通電させる通電データをセットする。これにより、可動部材14aが閉鎖状態から開放状態に変換されて第2始動口15が開放されることとなる。また、上記ステップS410−19で設定(セット)された第2始動口の開放態様決定テーブルを参照して、現在の開放回数(S)に基づいて第2始動口15の開放時間を補助遊技タイマカウンタにセットする。
メインCPU110aは、ステップS420−5において、第2始動口15が開放中かであるか否か、すなわち、第2始動口開閉ソレノイド14bを通電させる通電データがセットされているか否かを判定する。メインCPU110aは、第2始動口15が開放中であると判定した場合(S420−5:Yes)には、ステップS420−6に処理を移し、第2始動口15が開放中でないと判定した場合(S420−5:No)には、ステップS420−8に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS420−6において、第2始動口15の開放終了条件が成立したか否かを判定する。具体的には、第2始動口入球カウンタ(L)の値が規定個数(10個)に到達したこと、又は、現在の開放回数(S)における開放時間が経過したこと(補助遊技タイマカウンタ=0)が該当する。メインCPU110aは、開放終了条件が成立したと判定した場合(S420−6:Yes)には、ステップS420−7に処理を移し、開放終了条件が成立していないと判定した場合(S420−6:No)には、今回の補助遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS420−7において、第2始動口閉鎖処理を行う。具体的には、第2始動口15の可動部材14aを閉鎖状態に変換するために第2始動口開閉ソレノイド14bを通電させる通電データをクリアする。これにより、可動部材14aが開放状態から閉鎖状態に変換されて第2始動口15が閉鎖されることとなる。また、上記ステップS410−19で設定(セット)された第2始動口15の開放態様決定テーブルを参照して、現在の開放回数(S)に基づいて、第2始動口15の閉鎖時間を補助遊技タイマカウンタにセットする。本処理を終了したら、今回の補助遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS420−8において、インターバル(閉鎖中)か否か、すなわち、第2始動口開閉ソレノイド14bを通電させる通電データがセットされているか否かを判定する。メインCPU110aは、インターバル(閉鎖中)であると判定した場合(S420−8:Yes)には、ステップS420−9に処理を移し、インターバル(閉鎖中)でないと判定した場合(S420−8:No)には、今回の補助遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS420−9において、第2始動口15の閉鎖時間が経過したか否か、すなわち、補助遊技タイマカウンタが「0」になかったか否かを判定する。メインCPU110aは、第2始動口15の閉鎖時間が終了したと判定した場合(S420−9:Yes)には、ステップS420−10に処理を移し、第2始動口15の閉鎖時間が終了していないと判定した場合(S420−9:No)には、今回の補助遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS420−10において、最終開放が終了しているか否か、すなわち、開放回数(S)記憶領域に記憶された開放回数(S)が今回の補助遊技の最大開放回数に到達しているか否かを判定する。メインCPU110aは、最終開放が終了していると判定した場合(S420−10:Yes)には、ステップS420−13に処理を移し、最終開放が終了していないと判定した場合(S420−10:No)には、ステップS420−11に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS420−11において、補助遊技進行処理を行う。具体的には、開放回数(S)記憶領域に記憶されている開放回数(S)に「1」を加算して更新(S←S+1)する。
メインCPU110aは、ステップS420−12において、第2始動口開放処理を行う。具体的には、第2始動口15の可動部材14aを開放するために第2始動口開閉ソレノイド14bを通電させる通電データをセットする。これにより、可動部材14aが閉鎖状態から開放状態に変換されて第2始動口15が開放されることとなる。また、上記ステップS410−19で設定(セット)された第2始動口15の開放態様決定テーブルを参照して、現在の開放回数(S)に基づいて第2始動口15の開放時間を補助遊技タイマカウンタにセットする。本処理を終了すると、今回の補助遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS420−13において、補助遊技終了処理を行う。具体的には、第2始動口15の開放回数(S)記憶領域、第2始動口入球カウンタ(L)記憶領域に「0」をセットして各記憶領域の値をクリアする。
メインCPU110aは、ステップS420−14において、今回の補助遊技に対応するエンディング指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、補助遊技(当たり用)のエンディング指定コマンドは演出制御基板130に送信される。
メインCPU110aは、ステップS420−15において、普図特電処理データに0をセットし、図31に示す普通図柄変動処理に処理を移行する準備を行う。本処理を終了すると、今回の補助遊技処理を終了する。
(コマンドの説明)
上述の主制御基板110におけるフローチャートでは一部説明を省略した主制御基板110から演出制御基板130に送信されるコマンドの種別について、図33を用いて説明する。図33は、主制御基板110から演出制御基板130に送信されるコマンドの種別を示す図である。
主制御基板110から演出制御基板130に送信されるコマンドは、1コマンドが2バイトのデータで構成されており、制御コマンドの分類を識別するため1バイトのMODEの情報と、実行される制御コマンドの内容を示す1バイトのDATAの情報とから構成されている。
「演出図柄指定コマンド」は、停止表示される特別図柄の種別を示すものであり、「MODE」が「E0H」で設定され、特別図柄の種別に合わせてDATAの情報が設定されている。なお、特別図柄の種別が結果的に大当たりの種別や時短遊技状態を決定するものであるから、演出図柄指定コマンドは、大当たりの種別や、遊技状態を示すものともいえる。
この演出図柄指定コマンドは、各種の特別図柄が決定され、特別図柄の変動表示が開始されるときに、決定された特別図柄に対応する演出図柄指定コマンドが演出制御基板130に送信される。具体的には、上記ステップS311−3、S311−7、S311−9において特別図柄の変動表示が開始されるときに、決定された特別図柄に対応する演出図柄指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている演出図柄指定コマンドが演出制御基板130に送信されることになる。
「第1特別図柄記憶指定コマンド」は、第1保留数(U1)記憶領域に記憶されている保留記憶数を示すものであり、「MODE」が「E1H」で設定され、保留記憶数に合わせてDATAの情報が設定されている。
この第1特別図柄記憶指定コマンドは、第1保留数(U1)記憶領域に記憶されている保留記憶数が切り替わるときに、保留記憶数に対応する第1特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板130に送信される。具体的には、上記ステップS240−9、又は、上記ステップS310−7において第1保留数(U1)記憶領域に記憶されている値が増減したときに、増減後の保留記憶数に対応する第1特別図柄記憶指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている第1特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板130に送信されることになる。
「第2特別図柄記憶指定コマンド」は、第2保留数(U2)記憶領域に記憶されている保留記憶数を示すものであり、「MODE」が「E2H」で設定され、保留記憶数に合わせてDATAの情報が設定されている。
この第2特別図柄記憶指定コマンドは、第2保留数(U2)記憶領域に記憶されている保留記憶数が切り替わるときに、保留記憶数に対応する第2特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板130に送信される。具体的には、上記ステップS250、又は、上記ステップS310−7において第2保留数(U2)記憶領域に記憶されている値が増減したときに、増減後の保留記憶数に対応する第2特別図柄記憶指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている第2特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板130に送信されることになる。
なお、本実施の形態では、「第1特別図柄記憶指定コマンド」と「第2特別図柄記憶指定コマンド」とをまとめて「特別図柄記憶指定コマンド」という。
「特別図柄確定コマンド」は、特別図柄が停止表示されていることを示すものであり、「MODE」が「E3H」で設定され、「DATA」が「00H」に設定されている。
この特別図柄確定コマンドは、特別図柄が停止表示されているときに演出制御基板130に送信される。具体的には、上記ステップS320−3において特別図柄を第1特別図柄表示器20または第2特別図柄表示器21に停止表示させるときに、特別図柄確定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている図柄確定コマンドが演出制御基板130に送信されることになる。
「普通図柄確定コマンド」は、普通図柄が停止表示されていることを示すものであり、「MODE」が「E3H」で設定され、「DATA」が「01H」に設定されている。
この普通図柄確定コマンドは、普通図柄が停止表示されるときに演出制御基板130に送信される。具体的には、上記ステップS410−14において普通図柄を普通図柄表示器22に停止表示させるときに、普通図柄確定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている普通図柄確定コマンドが演出制御基板130に送信されることになる。
「第1特別図柄用変動パターン指定コマンド」は、第1特別図柄表示器20における特別図柄の変動時間(変動態様)を示すものであり、「MODE」が「E6H」で設定され、各種の変動パターンに合わせてDATAの情報が設定されている。
この第1特別図柄用変動パターン指定コマンドは、第1特別図柄表示器20の特別図柄の変動表示が開始されるときに、決定された特別図柄の変動パターンに対応する第1特別図柄用変動パターン指定コマンドが演出制御基板130に送信される。具体的には、上記ステップS310−8において特別図柄の変動表示が開始されるときに、決定された特別図柄の変動パターンに対応する第1特別図柄用変動パターン指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている第1特別図柄用変動パターン指定コマンドが演出制御基板130に送信されることになる。
「第2特別図柄用変動パターン指定コマンド」は、第2特別図柄表示器21における特別図柄の変動時間(変動態様)を示すものであり、「MODE」が「E7H」で設定され、各種の変動パターンに合わせてDATAの情報が設定されている。
この第2特別図柄用変動パターン指定コマンドは、第2特別図柄表示器21の特別図柄の変動表示が開始されるときに、決定された特別図柄の変動パターンに対応する第2特別図柄用変動パターン指定コマンドが演出制御基板130に送信される。具体的には、上記ステップS310−8において特別図柄の変動表示が開始されるときに、決定された特別図柄の変動パターンに対応する第2特別図柄用変動パターン指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている第2特別図柄用変動パターン指定コマンドが演出制御基板130に送信されることになる。
なお、本実施の形態では、「第1特別図柄用変動パターン指定コマンド」と「第2特別図柄用変動パターン指定コマンド」とをまとめて、「変動パターン指定コマンド」という。
「始動口入賞指定コマンド」は、大当たり判定の判定結果を事前に判定するための情報であり、特別図柄表示器に応じて「MODE」が「E8H」または「E9H」で設定され、各種の入賞情報に合わせてDATAの情報が設定されている。
この始動口入賞指定コマンドは、第1始動口13または第2始動口15に遊技球が入賞したときに、決定された始動入賞情報に対応する始動口入賞指定コマンドが演出制御基板130に送信される。具体的には、上記ステップS240−8、又は、S250において第1始動口13、又は、第2始動口15に遊技球が入賞したときに、決定された入賞情報に対応する始動口入賞指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている始動口入賞指定コマンドが演出制御基板130に送信されることになる。
「特定領域入賞指定コマンド」は、遊技球が特定領域19Bに進入したことを示すものであり、「MODE」が「EAH」で設定され、「DATA」が「00H」に設定されている。
この特定領域入賞指定コマンドは、特定領域19Bに遊技球が進入したときに特定領域入賞指定コマンドが演出制御基板130に送信される。具体的には、上記ステップS260−3において特定領域19Bに遊技球が進入したときに特定領域入賞指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている特定領域入賞指定コマンドが演出制御基板130に送信されることになる。
「ラウンド指定コマンド」は、各種大当たりの種別に合わせた大当たりのラウンド数を示すものであり、「MODE」が「EBH」で設定され、大当たりのラウンド数に合わせてDATAの情報が設定されている。
このラウンド指定コマンドは、大当たりラウンドが開始されるときに、開始されたラウンド数に対応するラウンド指定コマンドが演出制御基板130に送信される。具体的には、上記ステップS340−5において第1開閉部材16aを開放させるときに、開放させるときのラウンド数に対応するラウンド指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされているラウンド指定コマンドが演出制御基板130に送信されることになる。
「オープニング指定コマンド」は、各種の大当たり、又は、小当たりが開始することを示すものであり、「MODE」が「ECH」で設定され、大当たり、又は、小当たりの種別に合わせてDATAの情報が設定されている。
このオープニング指定コマンドは、各種の大当たり、又は、小当たりが開始するときに、大当たり、又は、小当たりの種別に対応するオープニング指定コマンドが演出制御基板130に送信される。具体的には、上記ステップS330−17において、大当たり、又は、小当たりの種別に対応するオープニング指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされているオープニング指定コマンドが演出制御基板130に送信されることになる。
「エンディング指定コマンド」は、各種の大当たり、又は、小当たりが終了したことを示すものであり、「MODE」が「EDH」で設定され、大当たり、又は、小当たりの種別に合わせてDATAの情報が設定されている。
このエンディング指定コマンドは、各種の大当たり、又は、小当たりが終了するときに、大当たり、又は、小当たりの種別に対応するエンディング指定コマンドが演出制御基板130に送信される。具体的には、上記ステップS340−14、ステップS350−12、又は、ステップS351−5において、大当たりの種別に対応するエンディング指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされているエンディング指定コマンドが演出制御基板130に送信されることになる。
「普図指定コマンド」は、普通図柄表示器22に停止表示される普通図柄の種別を示すものであり、「MODE」が「EEH」で設定され、普通図柄の種別に合わせてDATAの情報が設定されている。
この普図指定コマンドは、各種の普通図柄が決定され、普通図柄の変動表示が開始されるときに、決定された普通図柄に対応する普図指定コマンドが演出制御基板130に送信される。具体的には、上記ステップS410−7において普通図柄の変動表示が開始されるときに、決定された普通図柄に対応する普図指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている普図指定コマンドが演出制御基板130に送信されることになる。
「普図変動パターン指定コマンド」は、普通図柄表示器22における普通図柄の変動時間を示すものであり、「MODE」が「EFH」で設定され、各種の普通図柄の変動時間に合わせてDATAの情報が設定されている。
この普図変動パターン指定コマンドは、普通図柄表示器22の普通図柄の変動表示が開始されるときに、決定された普通図柄の変動時間に対応する普図変動パターン指定コマンドが演出制御基板130に送信される。具体的には、上記ステップS410−9において普通図柄の変動表示が開始されるときに、決定された普通図柄の変動時間に対応する普図変動パターン指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている普図変動パターン指定コマンドが演出制御基板130に送信されることになる。
「遊技状態指定コマンド」は、時短遊技状態であるか非時短遊技状態であるかを示すものであり、「MODE」が「F0H」で設定され、非時短遊技状態であれば「DATA」が「00H」に設定され、時短遊技状態であれば「DATA」が「01H」に設定されている。
この遊技状態指定コマンドは、特別図柄の変動開始時、特別図柄の変動終了時、大当たり遊技の開始時、及び、大当たりの終了時に、遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドが演出制御基板130に送信される。具体的には、上記ステップS310−10において特別図柄の変動表示が開始されるとき、上記ステップS330−8において時短遊技フラグ、及び、時短遊技回数(J)が変更した可能性があるとき、上記ステップS360−4において時短遊技フラグ、及び、時短遊技回数(J)の設定を行ったときに、現在の遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている遊技状態指定コマンドが演出制御基板130に送信されることになる。
(演出制御部のメイン処理)
演出制御部130mにおけるサブCPU130aにより実行される処理について説明する。まず、図34を用いて、演出制御部130mのメイン処理を説明する。図34は、演出制御部130mにおけるメイン処理を示すフローチャートである。
サブCPU130aは、ステップS1000において、初期化処理を行う。この処理において、サブCPU130aは、電源投入に応じて、サブROM130bからメイン処理プログラムを読み込むと共に、サブRAM130cに記憶されるフラグなどを初期化し、設定する処理を行う。
サブCPU130aは、ステップS1100において、サブ乱数更新処理を行う。この処理において、サブCPU130aは、サブRAM130cに記憶される各種乱数値を更新する処理を行う。以降は、所定の割込み処理が行われるまで、上記ステップS1100の処理を繰り返し行う。
(演出制御部のタイマ割込処理)
図35を用いて、演出制御部130mのタイマ割込処理を説明する。図35は、演出制御部130mにおけるタイマ割込処理を示すフローチャートである。なお、図示はしないが、演出制御部130mに設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(2ms)毎にクロックパルスが発生され、タイマ割込処理プログラムを読み込み、演出制御基板のタイマ割込処理が実行される。
サブCPU130aは、ステップS1300において、サブCPU130aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
サブCPU130aは、ステップS1400において、コマンド解析処理を行う。この処理において、サブCPU130aは、サブRAM130cの受信バッファに格納されているコマンドを解析する処理を行う。コマンド解析処理の具体的な説明は、図36、及び、図37を用いて後述する。
なお、演出制御部130mは、主制御基板110から送信されたコマンドを受信すると、図示しない演出制御部130mのコマンド受信割込処理が発生し、受信したコマンドを受信バッファに格納する。その後、ステップS1400において受信したコマンドの解析処理が行われる。
サブCPU130aは、ステップS1500において、演出制御部130mで用いられる各種タイマカウンタの更新するタイマ更新処理を行う。
サブCPU130aは、ステップS1600において、演出ボタン検出スイッチ37a、及び、十字キー検出スイッチ38a〜38dの信号を入力したか否かを判定し、演出ボタン検出スイッチ37a等の信号を入力した場合には、統括制御部140、及び、ランプ制御部170に演出ボタン信号等を送信する演出入力制御処理を行う。
サブCPU130aは、ステップS1700において、サブRAM130cの送信バッファにセットされている各種のデータ等を統括制御部140、及び、ランプ制御部170へ送信するデータ出力処理を行う。
サブCPU130aは、ステップS1800において、ステップS1300で退避した情報をサブCPU130aのレジスタに復帰させ、今回のタイマ割込処理を終了する。
(演出制御部のコマンド解析処理)
次に、図36、及び、図37を用いて、演出制御部130mのコマンド解析処理を説明する。図36は、演出制御部130mにおけるコマンド解析処理(1)を示すフローチャートであり、図37は、演出制御部130mにおけるコマンド解析処理(2)を示すフローチャートである。コマンド解析処理(2)は、コマンド解析処理(1)に引き続いて行われる。
サブCPU130aは、ステップS1401において、受信バッファにコマンドがあるか否かを確認して、コマンドを受信したかを判定する。サブCPU130aは、受信バッファにコマンドがあると判定した場合(S1401:Yes)には、ステップS1410に処理を移し、受信バッファにコマンドがないと判定した場合(S1401:No)には、今回のコマンド解析処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップS1410において、受信バッファに格納されているコマンドが、特別図柄記憶指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU130aは、受信バッファに格納されているコマンドが特別図柄記憶指定コマンドであると判定した場合(S1410:Yes)には、ステップS1411に処理を移し、受信バッファに格納されているコマンドが特別図柄記憶指定コマンドではないと判定した場合(S1410:No)には、ステップS1420に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップS1411において、特別図柄記憶指定コマンドから保留記憶数を解析して、解析した保留記憶数をサブRAM130cの保留記憶数カウンタにセットする保留記憶更新処理を行う。本処理を終了すると、今回のコマンド解析処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップS1420において、受信バッファに格納されているコマンドが始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU130aは、受信バッファに格納されているコマンドが始動口入賞指定コマンドであると判定した場合(S1420:Yes)には、ステップS1421に処理を移し、受信バッファに格納されているコマンドが始動口入賞指定コマンドではないと判定した場合(S1420:No)には、ステップS1430に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップS1421において、受信した始動口入賞指定コマンドの内容に基づいて、アイコン変化演出決定処理を行う。具体的には、始動口入賞指定コマンドから当該コマンドに対応する特別図柄の変動表示の結果と変動パターンとを特定し、大当たり当選期待度に応じて保留アイコンの表示態様を変化させる変化シナリオを決定する。例えば、保留アイコンは通常(デフォルト)表示態様では白色で表示され、特殊表示態様1では青色、特殊表示態様2では緑色、特殊表示態様3では赤色で表示するというようにし、大当たり当選期待度としては、通常表示態様(白色)<特殊表示態様1(青色)<特殊表示態様2(緑色)<特殊表示態様3(赤色)の順で高くなるようにすれば良い。
そして、決定した保留アイコンを画像表示装置30に表示させるための保留アイコン表示指定コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする。これにより、ステップS1800のデータ出力処理において保留アイコン表示指定コマンドが統括制御部140、及び、ランプ制御部170に送信されることになる。本処理を終了すると、今回のコマンド解析処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップS1430において、受信バッファに格納されているコマンドが、演出図柄指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU130aは、受信バッファに格納されているコマンドが演出図柄指定コマンドであると判定した場合(S1430:Yes)には、ステップS1431に処理を移し、受信バッファに格納されているコマンドが演出図柄指定コマンドではないと判定した場合(S1430:No)には、ステップS1440に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップS1431において、受信した演出図柄指定コマンドの内容に基づいて、画像表示装置30に停止表示させる演出図柄TZ1〜TZ3を決定するための図柄停止データ決定処理を行う。本処理を終了すると、今回のコマンド解析処理を終了する。
この図柄停止データ決定処理では、演出図柄指定コマンドを解析して、大当たりの有無、大当たりの種別を識別するための図柄停止データ(大当たり図柄データ、小当たり図柄データ、ハズレ図柄データ)を決定し、決定された図柄停止データをサブRAM130cの図柄記憶領域にセットする。
サブCPU130aは、ステップS1440において、受信バッファに格納されているコマンドが、特図変動パターン指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU130aは、受信バッファに格納されているコマンドが特図変動パターン指定コマンドであると判定した場合(S1440:Yes)には、ステップS1441に処理を移し、受信バッファに格納されているコマンドが特図変動パターン指定コマンドではないと判定した場合(S1440:No)には、ステップS1450に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップS1441において、変動演出パターン決定処理を行う。なお、この変動演出パターン決定処理の具体的な説明については、図38を用いて後述する。
サブCPU130aは、ステップS1442において、保留促進演出処理を行う。本処理を終了すると、今回のコマンド解析処理を終了する。なお、この保留促進演出処理の具体的な説明については、図39を用いて後述する。
この保留促進演出とは、演出モードB、及び、演出モードCにおいて、第2保留数(U2)が「4」未満であれば、遊技者に、右打ちして第2保留を貯める(発生させる)ことを促す表示等を行う演出である。
サブCPU130aは、ステップS1450において、受信バッファに格納されているコマンドが、図柄確定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU130aは、受信バッファに格納されているコマンドが図柄確定コマンドであると判定した場合(S1450:Yes)には、ステップS1451に処理を移し、受信バッファに格納されているコマンドが図柄確定コマンドではないと判定した場合(S1450:No)には、ステップS1460に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップS1451において、演出図柄TZ1〜TZ3を停止表示させるために、演出図柄TZ1〜TZ3を停止表示させるための停止指定コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする演出図柄停止処理を行う。
サブCPU130aは、ステップS1452において、演出モードを設定するための移行先演出モード設定処理を行う。本処理を終了すると、今回のコマンド解析処理を終了する。なお、この移行先演出モード設定処理の具体的な説明については、図40を用いて後述する。
なお、演出モードとは、特別図柄の変動表示に対応して画像表示装置30等の演出装置で行われる変動演出の分類態様(カテゴリー)であり、遊技状態等に関連付けられている。本実施の形態において、演出モードは、演出モードA、演出モードB、演出モードC、及び、演出モードDの4つに分けられている。
演出モードAとは、非時短遊技状態に対応して設定される本実施の形態の遊技機Yの基準的な演出モードである。
演出モードBとは、第1始動口13への遊技球の入賞に基づく大当たり遊技の終了後に設定される時短遊技状態に対応して設定される演出モードAよりも遊技者に有利な遊技状態であることを表す演出モードである。
演出モードCとは、第2始動口15への遊技球の入賞に基づく大当たり遊技の終了後に設定される時短遊技状態に対応して設定される演出モードAよりも遊技者に有利な遊技状態であることを表す演出モードである。
なお、演出モードB、及び、演出モードCとでは、時短遊技状態という遊技状態は共通しているが、設定される期間が異なっている。
演出モードDとは、演出モードB、及び、演出モードC(時短遊技状態)の終了時に第2保留数(U2)が「0」でなければ、演出モードB、及び、演出モードC(時短遊技状態)の終了後に設定される非時短遊技状態に対応して設定される演出モードである。
サブCPU130aは、ステップS1460において、受信バッファに格納されているコマンドが、遊技状態指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU130aは、受信バッファに格納されているコマンドが遊技状態指定コマンドであると判定した場合(S1460:Yes)には、ステップS1461に処理を移し、受信バッファに格納されているコマンドが遊技状態指定コマンドではないと判定した場合(S1460:No)には、ステップS1470に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップS1461において、受信した遊技状態指定コマンドに基づいた遊技状態を示すデータをサブRAM130cにある遊技状態記憶領域にセットする。本処理を終了すると、今回のコマンド解析処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップS1470において、受信バッファに格納されているコマンドが、オープニング指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU130aは、受信バッファに格納されているコマンドがオープニング指定コマンドであると判定した場合(S1470:Yes)には、ステップS1471に処理を移し、受信バッファに格納されているコマンドがオープニング指定コマンドではないと判定した場合(S1470:No)には、ステップS1480に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップS1471において、大当たり開始演出パターンを決定する大当たり開始演出パターン決定処理を行う。本処理を終了すると、今回のコマンド解析処理を終了する。
この大当たり開始演出パターン決定処理では、オープニング指定コマンドに基づいて大当たり開始演出パターンを決定し、決定した大当たり開始演出パターンを演出パターン記憶領域にセットする。そして、決定した大当たり開始演出パターンに基づく演出パターン指定コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする。
サブCPU130aは、ステップS1480において、受信バッファに格納されているコマンドが、大入賞口開放指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU130aは、受信バッファに格納されているコマンドが大入賞口開放指定コマンドであると判定した場合(S1480:Yes)には、ステップS1481に処理を移し、大入賞口開放指定コマンドではないと判定した場合(S1480:No)には、ステップS1485に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップS1481において、大当たり演出パターンを決定する大当たり演出パターン決定処理を行う。本処理を終了すると、今回のコマンド解析処理を終了する。
この大当たり演出パターン決定処理では、大入賞口開放指定コマンドに基づいて大当たり演出パターンを決定し、決定した大当たり演出パターンを演出パターン記憶領域にセットする。そして、決定した大当たり演出パターンに基づく演出パターン指定コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする。
サブCPU130aは、ステップS1485において、受信バッファに格納されているコマンドが、特定領域入賞指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU130aは、受信バッファに格納されているコマンドが特定領域入賞指定コマンドであると判定した場合(S1485:Yes)には、ステップS1485−1に処理を移し、特定領域入賞指定コマンドではないと判定した場合(S1485:No)には、ステップS1490に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップS1485−1において、特定領域入賞演出処理を行う。本処理を終了すると、今回のコマンド解析処理を終了する。この特定領域入賞演出処理では、特定領域に遊技球が進入したこと、すなわち、第2種大当たり遊技を獲得したことを報知する演出を行う。
サブCPU130aは、ステップS1490において、受信バッファに格納されているコマンドが、エンディング指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU130aは、受信バッファに格納されているコマンドがエンディング指定コマンドであると判定した場合(S1490:Yes)には、ステップS1491に処理を移し、エンディング指定コマンドではないと判定した場合(S1490:No)には、今回のコマンド解析処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップS1491において、エンディング演出パターンを決定するエンディング演出パターン決定処理を行う。本処理を終了すると、今回のコマンド解析処理を終了する。なお、このエンディング演出パターン決定処理の具体的な説明については、図41を用いて後述する。
(変動演出パターン決定処理)
次に、図38を用いて、演出制御部130mの変動演出パターン決定処理を説明する。図38は、演出制御部130mにおける変動演出パターン決定処理を示すフローチャートである。
サブCPU130aは、ステップS1441−1において、受信した変動演出パターン指定コマンドを参照し、ステップS1441−2において、変動演出パターン決定用乱数値を取得する。
サブCPU130aは、ステップS1441−3において、現在の演出モード情報を取得し、ステップS1441−4において、変動演出パターン決定テーブル(図示なし)を選択する。
サブCPU130aは、ステップS1441−5において、変動演出パターンを決定する。具体的には、サブCPU130aは、変動演出パターン決定テーブルを参照し、変動パターン指定コマンドと、変動演出パターン決定用乱数値とに基づいて、複数の変動演出パターンの中から1つの変動演出パターンを決定する。この変動演出パターンとは、変動演出の演出態様(演出内容)を示すものである。
サブCPU130aは、ステップS1441−6において、上記ステップS1441−5において決定された変動演出パターンに対応する変動演出パターン指定コマンドを特定し、特定した変動演出パターン指定コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする。
これにより、ステップS1700のデータ出力処理において変動演出パターン指定コマンドが統括制御部140、及び、ランプ制御部170に送信されることになる。そして、変動演出パターン指定コマンド(変動演出パターン)に対応する変動演出を画像表示装置30、音声出力装置33、枠用照明装置34、及び、盤用駆動装置35等の演出装置に実行させる。
サブCPU130aは、ステップS1441−7において、上記ステップS1441−5で決定した変動演出パターンに対応する演出時間である変動演出時間をサブRAM130cの変動演出タイマカウンタにセットし、ステップS1441−8において、当該変動演出パターンに対応する変動演出データをサブRAM130cの変動演出データ記憶領域にセットする。
なお、変動演出タイマカウンタは、上記ステップS1500において、4ms毎に1ずつ減算処理されていく。サブCPU130aは、変動演出タイマカウンタによって、当該変動演出の残り時間、換言すれば、当該変動演出が開始されてから経過した時間を特定することができる。
サブCPU130aは、ステップS1441−9において、保留アイコン表示更新処理を行う。具体的には、上記ステップS1421のアイコン変化演出決定処理で決定された保留アイコンの変化シナリオに基づいて、画像表示装置30に表示される保留アイコンの表示態様を変化させるか否かと変化後の表示態様を決定し、この決定に対応する保留アイコン変化指定コマンドを特定し、この特定した保留アイコン変化指定コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする。
これにより、ステップS1700のデータ出力処理において保留アイコン変化指定コマンドが統括制御部140、及び、ランプ制御部170に送信されることになる。そして、保留アイコン変化指定コマンドに対応して、画像表示装置30に表示されている保留アイコンの表示態様が変化することとなる。
ステップS1441−10において、サブCPU130aは、当該変動アイコン表示態様決定処理を行う。具体的には、上記ステップS1441−5で決定された変動演出パターンに基づいて、画像表示装置30に表示される当該変動アイコンの表示態様を変化させるか否かと変化後の表示態様を決定し、この決定に対応する当該変動アイコン指定コマンドを特定し、この特定した当該変動アイコン指定コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットし、今回の変動演出パターン決定処理を終了する。
なお、サブRAM130cの送信バッファにセットされた当該変動アイコン指定コマンドは、上記ステップS1700のデータ出力処理において、統括制御部140、及び、ランプ制御部170に送信されることになる。そして、当該変動アイコン指定コマンドに対応する表示態様で当該変動アイコンが表示されることとなる。
(保留促進演出処理)
次に、図39を用いて、演出制御部130mの保留促進演出処理を説明する。図39は、演出制御部130mにおける保留促進演出処理を示すフローチャートである。
サブCPU130aは、ステップS1442−1において、現在の演出モードが演出モードB、又は、演出モードCであるか否か、すなわち、演出モードフラグ記憶領域に演出モードフラグ「01H」又は「02H」がセットされているか否かを判定する。サブCPU130aは、現在の演出モードが演出モードB、又は、演出モードCであると判定した場合(S1442−1:Yes)には、ステップS1442−2に処理を移し、現在の演出モードが演出モードB、又は、演出モードCではないと判定した場合(S1442−1:No)には、今回の保留促進演出を終了する。
サブCPU130aは、ステップS1442−2において、第2保留数(U2)記憶領域が4以下であるか否かを判定する。サブCPU130aは、第2保留数(U2)記憶領域が4以下であると判定した場合(S1442−2:Yes)には、ステップS1442−3に処理を移し、第2保留数(U2)記憶領域が4以下ではないと判定した場合(S1442−2:No)には、今回の保留促進演出を終了する。
サブCPU130aは、ステップS1442−3において、保留促進演出制御コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットし、今回の保留促進演出を終了する。
これにより、ステップS1700のデータ出力処理において保留促進演出制御コマンドが統括制御部140、及び、ランプ制御部170に送信されることになる。そして、保留促進演出制御コマンドに対応する保留促進演出を画像表示装置30、音声出力装置33、枠用照明装置34、及び、盤用駆動装置35等の演出装置に実行させる。
(移行先演出モード設定処理)
次に、図40を用いて、演出制御部130mの移行先演出モード設定処理を説明する。図40は、演出制御部130mにおける移行先演出モード設定処理を示すフローチャートである。
サブCPU130aは、ステップS1452−1において、図柄確定コマンドを参照し、ステップS1452−2において、当該大当たり判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。サブCPU130aは、大当たりであると判定した場合(S1452−2:Yes)には、今回の移行先演出モード設定処理を終了し、大当たりではないと判定した場合(S1452−2:No)には、ステップS1452−3に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップS1452−3において、現在の演出モードが演出モードAであるか否か、すなわち、演出モードフラグ記憶領域に演出モードフラグ「00H」がセットされているか否かを判定する。サブCPU130aは、演出モードAであると判定した場合(S1452−3:Yes)には、今回の移行先演出モード設定処理を終了し、演出モードAではないと判定した場合(S1452−3:No)には、ステップS1452−4に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップS1452−4において、演出モード切替カウンタのカウンタ値を「1」減算して更新する。
サブCPU130aは、ステップS1452−5において、演出モード切替カウンタのカウンタ値が「0」であるか否かを判定する。サブCPU130aは、演出モード切替カウンタのカウンタ値が「0」であると判定した場合(S1452−5:Yes)には、ステップS1452−6に処理を移し、演出モード切替カウンタのカウンタ値が「0」ではないと判定した場合(S1452−5:No)には、今回の移行先演出モード設定処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップS1452−6において、現在の演出モードが演出モードDであるか否か、すなわち、演出モードフラグ記憶領域に演出モードフラグ「03H」がセットされているか否かを判定する。サブCPU130aは、演出モードDであると判定した場合(S1452−6:Yes)には、ステップS1452−10に処理を移し、演出モードDではないと判定した場合(S1452−6:No)には、ステップS1452−7に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップS1452−7において、第2保留数(U2)記憶領域に記憶されている第2保留数(U2)を確認し、ステップS1452−8において、第2保留数(U2)=0であるか否かを判定する。サブCPU130aは、第2保留数(U2)=0であると判定した場合(S1452−8:Yes)には、ステップS1452−10に処理を移し、第2保留数(U2)=0ではないと判定した場合(S1452−8:No)には、ステップS1452−9に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップS1452−9において、演出モードDを示す演出モードフラグ「03H」を演出モードフラグ記憶領域に記憶し、演出モードDに対応付けられている演出モード実行可能回数を、サブRAM130cに設けられた演出モード切換カウンタにセットする。本実施の形態では、演出モードDの演出モード実行可能回数は、現在の第2保留数(U2)分の回数が設定される。例えば、現在の第2保留数(U2)が「2」である場合には、演出モードDの演出モード実行可能回数として、演出モード切換カウンタに「2」がセットされる。
サブCPU130aは、ステップS1452−10において、演出モードAを示す演出モードフラグ「00H」を演出モードフラグ記憶領域に記憶し、演出モードAを設定する。
サブCPU130aは、ステップS1452−11において、上記ステップS1452−9、又は、S1452−10において設定された演出モードを表す演出モード演出制御コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットし、今回の移行先演出モード設定処理を終了する。
これにより、ステップS1700のデータ出力処理において演出モード演出制御コマンドが統括制御部140、及び、ランプ制御部170に送信されることになる。そして、演出モード演出制御コマンドに対応する演出モードによる演出を画像表示装置30、音声出力装置33、枠用照明装置34、及び、盤用駆動装置35等の演出装置に実行させる。
(エンディング演出パターン決定処理)
次に、図41を用いて、演出制御部130mのエンディング演出パターン決定処理を説明する。図41は、演出制御部130mにおけるエンディング演出パターン決定処理を示すフローチャートである。
サブCPU130aは、ステップS1491−1において、エンディング指定コマンドを参照し、ステップS1491−2において、エンディング演出パターン決定テーブル(図示なし)を選択する。
サブCPU130aは、ステップS1491−3において、エンディング演出パターンを決定する。具体的には、サブCPU130aは、エンディング演出パターン決定テーブルを参照し、エンディング指定コマンドと、エンディング演出パターン決定用乱数値とに基づいて、複数のエンディング演出パターンの中から1つのエンディング演出パターンを決定する。このエンディング演出パターンとは、エンディング演出の演出態様(演出内容)を示すものである。
サブCPU130aは、ステップS1491−4において、上記ステップS1491−3において決定されたエンディング演出パターンに対応するエンディング演出制御コマンドを特定し、特定したエンディング演出制御コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする。
これにより、ステップS1700のデータ出力処理においてエンディング演出制御コマンドが統括制御部140、及び、ランプ制御部170に送信されることになる。そして、エンディング演出制御コマンド(エンディング演出パターン)に対応するエンディング演出を画像表示装置30、音声出力装置33、枠用照明装置34、及び、盤用駆動装置35等の演出装置に実行させる。
サブCPU130aは、ステップS1491−5において、大当たり遊技後演出モード決定テーブル(図42参照)を選択し、ステップS1491−6において、大当たり遊技後演出モード決定テーブルを参照し、エンディング指定コマンドに基づいて、大当たり遊技の終了後に設定する演出モードを決定する。なお、大当たり遊技後演出モード決定テーブルの詳細は後述する。
サブCPU130aは、ステップS1491−7において、上記ステップS1491−6において決定された演出モードを示す演出モードフラグを演出モードフラグ記憶領域に記憶し、その演出モードに対応付けられている演出モード実行可能回数を、サブRAM130cに設けられた演出モード切換カウンタにセットする。
サブCPU130aは、ステップS1491−8において、上記ステップS1491−8において決定された演出モードを表す演出モード演出制御コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットし、今回のエンディング演出パターン決定処理を終了する。
これにより、ステップS1700のデータ出力処理において演出モード演出制御コマンドが統括制御部140、及び、ランプ制御部170に送信されることになる。そして、演出モード演出制御コマンドに対応する演出モードによる演出を画像表示装置30、音声出力装置33、枠用照明装置34、及び、盤用駆動装置35等の演出装置に実行させる。
(大当たり遊技後演出モード決定テーブル)
図42は、上記ステップS1491−6において演出モードを決定する際に参照される大当たり遊技後演出モード決定テーブルを示す図である。大当たり遊技後演出モード決定テーブルには、エンディング指定コマンドと、演出モード(演出モードフラグ)と、演出モード実行可能回数とが対応付けられている。
具体的には、エンディング指定コマンドが「ECH00H」〜「ECH02H」「ECH0BH」及び「ECH0CH」である場合、すなわち、第1始動口13への遊技球の入賞に基づく大当たり遊技(小当たり遊技から発展する第2種大当たり遊技も含む)である場合には、演出モードBが決定され、演出モード実行可能回数として「1」が決定される。
また、エンディング指定コマンドが「ECH03H」〜「ECH05H」及び「ECH0DH」〜「ECH0FH」である場合、すなわち、第2始動口15への遊技球の入賞に基づく大当たり遊技(小当たり遊技から発展する第2種大当たり遊技も含む)である場合には、演出モードCが決定され、演出モード実行可能回数として「4」が決定される。
(遊技フロー)
図43を用いて、遊技機Yによる基本的な遊技フローについて説明する。
通常遊技状態である演出モードA(非時短遊技状態)において、第1始動口13への遊技球の入賞に基づいて大当たりに当選すると(図43における(1))、通常大当たり遊技が実行され、通常大当たり遊技が終了すると(図43における(2))、当該通常大当たり遊技の終了後に遊技状態が時短遊技状態に設定されると共に、演出モードが演出モードBに設定される。この通常大当たり遊技とは、具体的には、図6に示す第1種大当たり1、第1種大当たり2、及び、第1種大当たり3と、図9に示す第2種大当たり1、及び、第2種大当たり2のことである。
なお、この通常大当たり遊技が本発明の第1特別遊技に相当する。
また、第2始動口15への遊技球の入賞に基づいて大当たりに当選すると(図43における(13))、特別大当たり遊技が実行され、特別大当たり遊技が終了すると(図43における(7))、当該特別大当たり遊技の終了後に遊技状態が時短遊技状態に設定されると共に、演出モードが演出モードCに設定される。この特別大当たり遊技とは、具体的には、図6に示す第1種大当たり4、第1種大当たり5、及び、第1種大当たり6と、図9に示す第2種大当たり3、第2種大当たり4、及び、第2種大当たり5のことである。
なお、この特別大当たり遊技が本発明の第2特別遊技に相当する。
演出モードBにおいて、大当たりに当選することなく、第1特別図柄の変動表示が99回実行されること、第2特別図柄の変動表示が1回実行されること、又は、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを合わせて99回実行されることの何れかが成立した際に、第2保留数(U2)が「0」であれば(図43における(5))、遊技状態が非時短遊技状態に設定されると共に、演出モードが演出モードAに設定されるが、第2保留数(U2)が「0」ではなければ(図43における(4))、遊技状態が非時短遊技状態に設定されると共に、演出モードが演出モードDに設定される。
一方、第2始動口15への遊技球の入賞に基づいて大当たりに当選すると(図43における(6))、特別大当たり遊技が実行され、特別大当たり遊技が終了すると(図43における(7))、当該特別大当たり遊技の終了後に遊技状態が時短遊技状態に設定されると共に、演出モードが演出モードCに設定される。このように、時短遊技状態において、大当たりに当選し、当該大当たり遊技が終了するときに、再度、時短遊技状態に設定されることを「連荘」という。
また、第1始動口13への遊技球の入賞に基づいて大当たりに当選すると(図43における(3))、通常大当たり遊技が実行され、通常大当たりが終了すると(図43における(2))、当該通常大当たり遊技の終了後に、再び、遊技状態が時短遊技状態に設定されると共に、演出モードが演出モードBに設定される。
演出モードCにおいて、大当たりに当選することなく、第1特別図柄の変動表示が99回実行されること、第2特別図柄の変動表示が4回実行されること、又は、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを合わせて99回実行されることの何れかが成立した際に、第2保留数(U2)が「0」であれば(図43における(12))、遊技状態が非時短遊技状態に設定されると共に、演出モードが演出モードAに設定されるが、第2保留数(U2)が「0」ではなければ(図43における(8))、遊技状態が非時短遊技状態に設定されると共に、演出モードが演出モードDに設定される。
一方、第2始動口15への遊技球の入賞に基づいて大当たりに当選すると(図43における(8))、特別大当たり遊技が実行され、特別大当たり遊技が終了すると(図43における(7))、当該特別大当たり遊技の終了後に、再び、遊技状態が時短遊技状態に設定されると共に、演出モードが演出モードCに設定される。
また、第1始動口13への遊技球の入賞に基づいて大当たりに当選すると(図43における(9))、通常大当たり遊技が実行され、通常大当たりが終了すると(図43における(2))、当該通常大当たり遊技の終了後に、遊技状態が時短遊技状態に設定されると共に、演出モードが演出モードBに設定される。
演出モードDにおいて、大当たりに当選することなく、演出モードDに設定された際の第2保留数(U2)分の回数の第2特別図柄の変動表示が実行されると(図43における(11))、演出モードが演出モードAに設定される。
一方、第2始動口15への遊技球の入賞に基づいて大当たりに当選すると(図43における(10))、特別大当たり遊技が実行され、特別大当たり遊技が終了すると(図43における(7))、当該特別大当たり遊技の終了後に、再び、遊技状態が時短遊技状態に設定されると共に、演出モードが演出モードCに設定される。
図43における(9)のように、演出モードDにおいて、時短遊技状態にて発生した第2保留に基づき大当たりに当選することを「引き戻し」という。この引き戻しは、通常遊技状態である演出モードA(非時短遊技状態)から、一度時短遊技状態(演出モードB、演出モードC)に設定された後、未だ演出モードAに戻っていないという点で、連荘に含まれるものとする。
また、図示していないが、小当たりに当選し、小当たりから第2種大当たりに発展しなかった場合は、当該遊技状態、演出モードは変化せずに小当たり遊技実行時のものがそのまま継続される。
(各演出モードにおける演出例)
まず、図44を用いて、演出モードCの演出例について説明する。
演出モードCの遊技状態は時短遊技状態であるため、図44に示すように、右打ちすることを促す表示G1、G2が表示される。
そして、第2保留数(U2)が4未満であれば、図44(a)に示すように、遊技者に、右打ちして第2保留を貯めることを指示する旨の表示、及び、音声出力装置33から同旨の音声を出力する保留促進演出を行う。
一方、第2保留数(U2)が4であれば、図44(b)に示すように、保留促進演出は行われない。
このように、演出モードCにおいて、第2保留数(U2)が4未満であれば、遊技者に、右打ちして第2保留を貯めることを指示する保留促進演出を行なうようにしているのは、演出モードCにおいて、大当たりに当選することなく、第1特別図柄の変動表示が99回実行されること、第2特別図柄の変動表示が4回実行されること、又は、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを合わせて99回実行されることの何れかが成立した際に、第2保留数(U2)が「0」であれば、演出モードAに設定されるが、第2保留数(U2)が「0」ではなければ、演出モードDに設定されるためである。
さらに、第2始動口15への遊技球の入賞に基づく大当たりに当選すれば、特別大当たり遊技が実行され、当該特別大当たり遊技の終了後に、再び、演出モードCに設定されるため、第1始動口13への遊技球の入賞に基づく大当たりに当選するよりも、遊技者に有利となるためでもある。
なお、図示はしないが、演出モードBにおいても演出モードCと同様な理由から保留促進演出を行なうようにしている。
以上のように、演出モードB、及び、演出モードCにおいて、保留促進演出を行い、遊技者に、右打ちして第2保留を貯めさせることを促すことによって、引き戻しできる機会を逸することを防止することができるので、遊技者が被る不利益を軽減することができる。
また、演出モードB、及び、演出モードCでは、保留数が「0」であるときの変動演出は、変動時間が長い変動パターン(図12の変動パターン3)が決定されるようになっている。このようにすることによって、変動演出が行われている間に、遊技者が遊技球を右打ちして第2始動口15に入賞させ、第2保留を4つ貯められる時間を確保することができ、引き戻しできる機会を逸することを防止することができるので、遊技者が被る不利益を軽減することができる。
次に、図45を用いて、演出モードDと演出モードAの演出例について説明する。
演出モードDの遊技状態は非時短遊技状態であるため、本来、左打ちするべき遊技状態ではあるものの、演出モードDは、演出モードDに移行する前の演出モードにおいて貯めた(発生させた)第2保留が全て消化する前に大当たりに当選し、引き戻しできるか否かを煽るモードであるので、左打ちすることを促す表示は、図45(a)に示すように、小さく表示する(第1左打ち表示G4)。
その後、第2保留を全て消化し、演出モードAに設定されると、図45(b)に示すように、改めて左打ちすることを促す表示を大きく表示する(第2左打ち表示G5)。
以上のように、演出モードDは、引き戻しできるか否かを煽るモードであるので、左打ちを促す表示を大きく表示してしまうと、演出を阻害してしまう要因となるので、左打ちを促す表示を小さく表示する(第1左打ち表示G4)ことで、演出モードDの演出を阻害することを防止しつつ、正しい情報を表示することができる。
また、このように、同じ非時短遊技状態に設定された場合であっても、設定される演出モード(演出モードA、又は演出モードD)によって、左打ち表示の態様を変更することによって、適切な左打ち表示(第1左打ち表示G4、第2左打ち表示G5)を行うことができる。
また、本実施の形態では、特別図柄抽選で決定された特別図柄(特図停止データ)の種類によって、大当たり遊技後に設定される第2時短遊技回数(J2)が異なっている(図10参照)。このように、特別図柄(特図停止データ)の種類によって、設定される値が異なっていることによって、遊技者に、特別図柄抽選において何れの特別図柄に決定されたか、すなわち、何れの大当たりに当選したかを、ドキドキさせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本実施の形態では、時短遊技状態の終了条件として、第1時短遊技回数(J1)と、第2時短遊技回数(J2)と、第3時短遊技回数(J3)との3種類設定される(図10参照)。このように、時短遊技状態の終了条件として、複数種類の終了条件が設定されていることによって、遊技性を向上させることができる。
また、本実施の形態では、時短遊技状態の終了条件として、第2時短遊技回数(J2)より第1時短遊技回数(J1)の方が多い回数が設定されている。なお、本実施の形態では、第1特別図柄の変動表示に基づく大当たり遊技よりも第2特別図柄の変動表示に基づく大当たり遊技の方が遊技者に有利な大当たり遊技となっている。
よって、時短遊技状態の終了条件として、第2時短遊技回数(J2)より第1時短遊技回数(J1)の方が多い回数に設定することによって、大当たり遊技終了後に時短遊技状態に設定された際に、第2保留が保留されておらず、第1保留が保留されている場合に、時短遊技状態において第1特別図柄の変動表示が行われてしまい、第2特別図柄の変動表示が行われることなく、時短遊技が終了してしまうことが無くなり、遊技者に不利益となることを防止することができる。
なお、本実施の形態では、時短遊技状態である演出モードBが終了した際に、第2保留数(U2)が「0」でなければ、第2保留数(U2)分の回数の第2特別図柄の変動表示が実行されるまで演出モードDが設定されるようにしていたが、時短遊技状態と、時短遊技状態が終了した際の第2保留数(U2)分の回数の第2特別図柄の変動表示が実行されるまでの間との期間を併せて演出モードBとしても良い。すなわち、本実施の形態における演出モードBと演出モードDとを併せて演出モードBとしても良い。なお、演出モードCについても同様にしても良い。
また、本実施の形態では、時短遊技状態である演出モードB、及び、演出モードCにおいて、残りの時短遊技回数を表示していなかったが、残りの時短遊技回数を表示するようにしても良い。このようにする場合、時短遊技状態の終了条件は、第1時短遊技回数(J1)、第2時短遊技回数(J2)、及び、第3時短遊技回数(J3)の3種類設定されているが、残りの時短遊技回数として表示させるのは、第2時短遊技回数(J2)の残り回数だけ表示するのが好ましい。
時短遊技状態においては、第2特別図柄の変動表示が基本的には実行されるため、第2時短遊技回数(J2)の残り回数だけ表示すれば、時短遊技状態の実質的な残り回数を遊技者に伝えることができるので、第1時短遊技回数(J1)、及び、第3時短遊技回数(J3)の残り回数を表示してしまうと、かえって分かり難い表示となってしまうためである。
また、本実施の形態では、演出モードBが終了した際に、第2保留数(U2)が「0」でなければ、設定されるモード(演出モードD)と、演出モードCが終了した際に、第2保留数(U2)が「0」でなければ、設定されるモード(演出モードD)とを同じ演出モードDとしていたが、異なる演出モードとしても良い。
また、本実施の形態では、特別図柄(特図停止データ)の種類によって、大当たり遊技後に設定される第2時短遊技回数(J2)のみを異なっているようにしていたが、第1時短遊技回数(J1)と第3時短遊技回数(J3)とも異ならせるようにしても良い。
また、本実施の形態においては、演出制御基板130における演出制御部130m(サブCPU130a)が変動演出パターン決定処理(図38)、保留促進演出処理(図39)、移行先演出モード設定処理(図40)、及び、エンディング演出パターン決定処理(図41)等を行なうように構成したが、演出制御基板130における統括制御部140(統括CPU140a)や画像制御部160が、上記処理を行なうように構成しても良い。
ところで、従来の遊技機では、大当たり遊技が行われるか否かの大当たり遊技判定が行われると、当該大当たり遊技判定の判定結果に基づいて、図柄の変動表示が行われてから当該判定結果を示す態様で停止表示が行われる。そして、大当たり遊技の当選を示す図柄の停止表示が行われると、大当たり遊技が実行される。また、このような遊技機では、大当たり遊技後に、通常遊技状態より遊技者に有利な特定遊技状態を設定し、この特定遊技状態に対して、実行可能な図柄の変動表示の規定回数を設定することによって、遊技の興趣を向上させている(例えば、特許第5162528号参照)。しかしながら、上記文献に記載の遊技機には、遊技の興趣の向上を図るには未だ改善の余地が残されていた。
上記問題点を解決するための第1の構成として、本実施の形態の遊技機Yによれば、遊技球が入賞可能な第1始動口と第2始動口とを有し、前記第1始動口又は前記第2始動口に遊技球が入賞したことを条件として遊技者に有利な特別遊技を行うか否かの特別遊技判定を行う遊技機において、前記特別遊技判定が行われると、図柄の変動表示を行ってから、前記特別遊技判定の結果を示す当該図柄の停止表示を行う図柄変動表示手段と、前記特別遊技を行うという判定結果を示す前記図柄の停止表示が行われると、前記特別遊技を行う特別遊技制御手段と、前記特別遊技の終了後に、通常遊技状態に比して、遊技者に有利な特定遊技状態に制御することが可能な特定遊技状態設定手段と、前記特定遊技状態において、所定条件の成立に基づき、当該特定遊技状態を終了させる特定遊技状態終了手段と、を備え、前記所定条件は、前記第1始動口に遊技球が入賞したことに基づく前記特別遊技判定のみが第1の回数実行されること、又は、前記第2始動口に遊技球が入賞したことに基づく前記特別遊技判定のみが前記第1の回数より少ない第2の回数実行されることである。このようにしたことで、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、上記問題点を解決するための第2の構成として、本実施の形態の遊技機Yによれば、遊技球が入賞可能な第1始動口と第2始動口とを有し、前記第1始動口又は前記第2始動口に遊技球が入賞したことを条件として遊技者に有利な特別遊技を行うか否かの特別遊技判定を行う遊技機において、前記特別遊技判定が行われると、図柄の変動表示を行ってから、前記特別遊技判定の結果を示す当該図柄の停止表示を行う図柄変動表示手段と、前記特別遊技を行うという判定結果を示す前記図柄の停止表示が行われると、前記特別遊技を行う特別遊技制御手段と、前記特別遊技の終了後に、通常遊技状態に比して、遊技者に有利な特定遊技状態に制御することが可能な特定遊技状態設定手段と、前記特定遊技状態において、所定条件の成立に基づき、当該特定遊技状態を終了させる特定遊技状態終了手段と、を備え、前記所定条件としては、前記第1始動口に遊技球が入賞したことに基づく前記特別遊技判定のみが第1の回数実行されること、又は、前記第2始動口に遊技球が入賞したことに基づく前記特別遊技判定のみが前記第1の回数より少ない第2の回数実行されることとの第1の条件が設定される場合と、前記第1始動口に遊技球が入賞したことに基づく前記特別遊技判定のみが第1の回数実行されること、又は、前記第2始動口に遊技球が入賞したことに基づく前記特別遊技判定のみが前記第1の回数より少なく、且つ、前記第2の回数より多い第3の回数実行されることとの第2の条件が設定される場合とがある。このようにしたことで、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、本実施の形態の遊技機Yは、パチンコ遊技機に限られるものではなく、回胴式遊技機(いわゆるスロットマシン)にも用いることもできる。さらには、じゃん球遊技機、アレンジボール遊技機に用いることもできる。
また、本実施の形態の遊技機Yは、第1種遊技機(所謂「デジパチタイプ」)と第2種遊技機(所謂「羽根モノタイプ」)との仕様を兼ね備えた遊技機(所謂「1種2種混合タイプ」)としていたが、第1種遊技機としても良い。この「第1種遊技機」とは、始動口への遊技球の入賞を契機に抽選を行い、当該抽選において大当たりに当選した場合に、多量の賞球を獲得可能な大当たり遊技が実行される遊技機である。また、「第2種遊技機」とは、始動口への遊技球の入賞に基づいて、大入賞口が短時間開放される小当たり遊技が行われ、当該小当たり遊技中に大入賞口内の特定領域に遊技球が進入することを条件として、多量の賞球を獲得可能となる大当たり遊技が実行される遊技機である。
また、第1種遊技機とする場合、全ての大当たり遊技の終了後に所定回数に亘る高確率遊技状態且つ時短遊技状態に移行させるものとしても良いし、大当たり遊技の特定のラウンド遊技において特定領域を遊技球が通過した場合に、大当たり遊技の終了後に所定回数に亘る高確率遊技状態且つ時短遊技状態に移行させる遊技機としてもよい。
また、全ての大当たり遊技の終了後に高確率遊技状態且つ時短遊技状態に移行させ、高確率遊技状態且つ時短遊技状態における特別図柄の変動表示の開始時に実行される転落抽選に当選した場合に、高確率遊技状態且つ時短遊技状態を終了させて通常遊技状態に復帰させる遊技機としてもよい。
また、大当たり特別図柄の種類が通常図柄である場合には、大当たり遊技の終了後に低確率遊技状態且つ非時短遊技状態に移行させ、大当たり特別図柄の種類が特定図柄である場合には、大当たり遊技の終了後に次回の大当たり遊技まで継続する高確率遊技状態且つ時短遊技状態に移行させる遊技機としてもよい。
また、大当たり遊技の終了後に当選確率は変更させず(低確率遊技状態のまま)、時短遊技状態に移行させる遊技機としても良いし、当選確率のみを変更(高確率遊技状態に移行)させる遊技機としても良い。
また、本実施の形態の遊技機Yは、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とが同時に(並行して)実行されず、第2特別図柄の変動表示が優先して実行されるものとしたが、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とが同時に(並行して)実行される遊技機としてもよい。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。