JP2004297321A - 画像処理システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】画像データ中に予め設定された複数の領域と、各送信先とを対応付けし、該各送信先に送信されるJPEG2000ファイルに対して、各送信先に対応する領域又はそれ以外の領域のいずれか一方を構成する符号データを、各領域に含まれる情報を不可視とする符号データと置き換え、置換処理後のJPEG2000ファイルを送信先へ送信する。
【選択図】 図11
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、JPEG2000ファイルを処理し得る画像処理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ネットワーク上の各機器間で情報データを送信する場合について、送信情報のセキュリティを確保するために、種々の技術が考え出されている。例えば、送信元で、文書の参照を許可又は禁止する設定が受信者毎に行われる技術(例えば特許文献1参照)や、文書ファイルが受信者毎に予め設定されたファイル形式で送信される技術(例えば特許文献2参照)が知られている。
【0003】
ところが、これらの技術では、文書単位で許可又は禁止の設定がなされ、文書中の特定領域と他の領域とを区別して処理することができず、文書中の全ての情報が機密事項でなくとも、受信を禁止された受信者は、一切の情報を目にすることが出来なかった。
【0004】
また、従来では、1つの文書に対してその中の特定領域と他の領域とを区別してセキュリティをかける技術として、JPEG2000方式において、画像上に予め設定されたROI領域が、他の領域とは異なる圧縮率で圧縮されるものが知られている(例えば特許文献3参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−51905号公報 (第3頁,第2図)
【特許文献2】
特開2002−218147号公報 (第4,5頁,第3図)
【特許文献3】
特開2001−230947号公報 (第8頁,第9図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献3に開示される技術を用いた場合にも、受信者毎にまた原稿毎に、閲覧を許可する若しくは禁止する領域を設定しなければならず、この設定操作が面倒であった。
【0007】
本発明は、上記技術的課題に鑑みてなされたもので、簡単な操作で受信者毎に異なるセキュリティをかけることができ、また、その場合に、送信先への通信時間の短縮やメモリ資源の使用抑制を実現し得る画像処理システムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本願の請求項1に係る発明は、画像データを符号化し、JPEG2000ファイルを作成した上で複数の送信先へ送信し得る画像処理システムにおいて、上記画像データ中に予め設定された複数の領域と、各送信先とを対応付ける対応付け手段と、上記各送信先に送信されるJPEG2000ファイルに対して、各送信先に対応する領域又はそれ以外の領域のいずれか一方を構成する符号データを、各領域に含まれる情報を不可視とする符号データと置き換える置換手段と、該置換手段による処理後のJPEG2000ファイルを送信先へ送信する送信手段と、を有していることを特徴としたものである。
【0009】
また、本願の請求項2に係る発明は、画像データを符号化し、JPEG2000ファイルを作成した上で複数の送信先へ送信し得る画像処理システムにおいて、上記画像データ中に予め設定された複数の領域と、各送信先とを対応付ける対応付け手段と、上記各送信先に送信されるJPEG2000ファイルに対して、各送信先に対応する領域又はそれ以外の領域のいずれか一方を構成する符号データのデータ量を削減するデータ量削減手段と、該データ量削減手段による処理後のJPEG2000ファイルを送信先へ送信する送信手段と、を有していることを特徴としたものである。
【0010】
更に、本願の請求項3に係る発明は、請求項2に係る発明において、上記データ量削減手段により各領域から削減される符号データのデータ量は、上記送信先及び領域毎に設定可能であることを特徴としたものである。
【0011】
また、更に、本願の請求項4に係る発明は、請求項1〜3に係る発明のいずれか一において、上記画像データ中に予め設定される各領域には、互いに異なる色成分が付されており、上記各領域を認識するために、上記色成分を検出する色成分検出手段を有していることを特徴としたものである。
【0012】
また、更に、本願の請求項5に係る発明は、請求項1〜4に係る発明のいずれか一において、複数の送信先に共通な上記JPEG2000ファイル中の符号データを一括して送信し、異なる符号データのみを各送信先にそれぞれ送信することを特徴としたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しながら説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る多機能複合機を含むネットワークシステムを概略的に示す図である。このネットワークシステム1は、プリンタ,ファクス,コピー,スキャナ等の多機能を備えた多機能複合機(Multiple Function Peripheral:以下、MFPと略記)10と、パーソナルコンピュータ等の複数の端末機器2とを有している。各機器は、データ送受信可能に、ネットワークバス3を介して互いに接続されている。このネットワークシステム1では、例えば、MFP10のスキャナ11(図2参照)で原稿を読み取ることにより情報データを取得し、これを端末機器2へ送信して端末機器2側で表示したり、端末機器2からMFP10へ情報データ(画像データを含む)を送信してプリントしたりすることが可能である。
【0014】
また、このネットワークシステム1は、ネットワークバス3を介して、インターネット50に接続されてもよい。この場合、MFP10は、必要に応じて、例えば他のネットワーク上にある遠隔の端末機器からの情報データを、インターネット50経由で受信し、プリントすることも可能である。
【0015】
図2は、MFP10の全体構成を概略的に示すブロック図である。このMFP10は、JPEG2000における符号化及び復号化処理を可能としており、所定のオペレーティングプログラムに基づき各種の命令を実行させるなどして、MFP10内の各構成を制御するCPU4と、CPU4とブリッジ5を介して接続され、上記オペレーティングプログラム等を格納する第1メモリ6と、メモリコントローラ7と、メモリコントローラ7を介してMFP10内の他の構成と接続される内蔵型の第2メモリ8と、JPEG2000における符号化及び復号化処理を実行するハードウェア構成としてのJPEG2000コーデック20と、JPEG2000コーデック20によるウェーブレット変換及び逆ウェーブレット変換に際して使用されるウェーブレット変換/逆変換用メモリ15とを有している。メモリコントローラ7には、第2メモリ8とともに、外付け型のハードディスクドライブ9(図中「HDD」と表記)が接続されている。
【0016】
また、MFP10は、原稿を読み取りビットマップ形式の画像データを取得するスキャナ11と、スキャナ11から取得された画像データを、MFP10内のデータ処理構成へ入力するラスタI/F12と、データ入出力ポートとして、ネットワークシステム1(図1参照)上の外部機器に接続するネットワークインターフェースカード(図中では「NIC」と表記)13と、ユーザが各種の入力設定を実行するための操作部14と、スキャナ11で取得された画像データ又はNIC13を介して外部から送られた画像データに基づき、シート上に画像をプリントするプリントエンジン16とを有している。これら各構成は、データ送受信可能に、バス19等によって互いに接続されている。
【0017】
このMFP10において、スキャナ11から取得されたビットマップ形式の画像データがJPEG2000ファイルに変換される流れを簡単に説明する。スキャナ11から出力される画像データは、まず、ラスタI/F12に入力される。その後、画像データは、ラスタI/F12から、ダイレクトメモリアクセス(DMA)でメモリコントローラ7に接続される第2メモリ8に転送される。更に、第2メモリ8に格納された画像データは、DMAでJPEG2000コーデック20に送られる。画像データは、このJPEG2000コーデック20においてJPEG2000方式で符号化され、ここで生成されるJPEG2000ファイルデータは、DMAで第1メモリ6に転送され、格納される。そして、送信の要求があると、第1メモリ6に格納されたJPEG2000ファイルデータが読み出され、NIC13を介して外部へ出力される。端末機器20へのデータ転送については、FTPによる転送や電子メールサーバ経由で、データが所定の端末機器20へ送られる。
【0018】
このMFP10では、文書がスキャナ11により読み取られることで取得される文書ファイルを複数の送信先(端末機器2等)へ送る際に、送信先毎に、文書中の特定の領域を不可視とする機能を有しており、これにより、各領域に含まれる情報のセキュリティを確保することを可能としている。以下、この機能について説明する。
【0019】
まず、図3の(a)には、複数の送信先に送信しようとするオリジナル文書の一例を示す。このオリジナル文書40は、テキスト及び画像等のオブジェクトで構成されるモノクロ文書である。ここで、3つの送信先A,B及びCが存在し、各送信先毎に文書40中の特定の領域を不可視としたい場合、まず、3つの送信先A,B,Cに対応して、3色のラインマーカを用意する。そして、送信先毎に不可視としたい領域に対して、互いに異なる色のラインマーカ色を付す。
【0020】
図3の(b)には、各領域にそれぞれ異なるラインマーカ色が付された文書40を示す。なお、この図では、色の違いをハッチングの違いであらわしており、これについては、以下で参照する図も同様である。ここでは、符号41が、テキスト内の数カ所に赤色のラインマーカ色が付されてなる赤色領域をあらわし、また、符号42が、テキスト内のまとまった領域に黄色のラインマーカ色が付されてなる黄色領域をあらわし、更に、符号43が、1つの画像に青色のラインマーカ色が付されてなる青色領域をあらわしている。
【0021】
MFP10では、かかるマーカ色が付された文書40がスキャナ11で読み取られて取得された画像データからJPEG2000ファイルが作成され、更に、その後、JPEG2000ファイルから、マーカ色と送信先との対応情報に基づいて、送信先毎に各色領域が不可視であるファイルが生成される。例えば、送信先Aに対して、赤色領域41が不可視であるファイルが生成され、また、送信先Bに対して、黄色領域42が不可視であるファイルが生成され、更に、送信先Cに対して、青色領域43が不可視であるファイルが生成される。この場合には、送信先A,B,C側で、それぞれ、図4の(a),(b),(c)に示す画像50A,50B,50Cが取得されることとなる。これらの画像50A,50B,50Cは、それぞれ、赤色領域41が不可視にされてなる領域51,黄色領域42が不可視にされてなる領域52,青色領域43が不可視にされてなる領域53を有している。
【0022】
図5は、所定のマーカ色が付された領域を不可視とするための、画像データからJPEG2000ファイルへの符号化処理、及び、送信先毎に異なるファイルを作成する処理の流れを示す図である。なお、図5では、破線で描く外枠をJPEG2000コーデック20としてあらわし、その内部に含まれる各ブロックは、コーデック20内で実行される処理工程をあらわすものとする。
【0023】
この符号化処理では、図3の(b)に示すようなマーカ色が付された原稿がスキャナ11で読み取られることで取得されたビットマップ形式の画像データに対して、まず、レベルシフト処理(ブロック21)が実行される。次に、圧縮効率を向上させる目的で、色変換処理(ブロック22)が実行される。これにより、RGB信号がY,Cb,Cr色空間へ変換される。Yは輝度(明度)をあらわし、また、Cb,Crは色差をあらわす成分である。その後、ユーザにより操作部14を介して設定されたタイルサイズに基づき、タイリング処理が実行され、1枚の画像データが、そのタイルサイズを備えた複数のタイルに分割される(ブロック23)。
【0024】
続いて、ウェーブレット変換/逆変換用メモリ15を用いて、ウェーブレット変換処理(ブロック24,図中では「FDWT」と表記)が実行され、データは、各タイル毎に、サブバンド分解される。その後、分割された複数のタイル毎に、量子化処理(ブロック25)が実行される。更に、量子化処理後のサブバンドに対しては、コードブロック分割処理(ブロック26)及びビットプレーンモデリング処理(ブロック27)が実行される。これらの処理では、量子化されたウェーブレット係数が、後の算術符号化処理のために、コードブロックと呼ばれる単位に分解され、更に各コードブロックがビットプレーンとして表現される。その後、ビットプレーン化により得られた符号化列に対し、算術符号化処理(ブロック28)が実行される。そして、レイヤ生成処理(ブロック29)及びポスト量子化処理(ブロック30)が実行され、ポスト量化処理後に得られたビット列によりビットストリームが形成される(ブロック31)。以上の処理によって、JPEG2000ファイルが取得されると、このJPEG2000ファイルは、一旦メモリ(例えば第2メモリ8)に格納される(ブロック34)。
【0025】
MFP10では、このようなマーカ色が付された文書40にそのまま対応したJPEG2000ファイルの作成処理と同時に、画像データの色差成分情報(例えばCb,Cr)を元に、タイル毎に、マーカ色の有無についての判別がなされる。具体的には、図5から分かるように、タイリング処理(ブロック23)後に、JPEG2000ファイルの作成処理に並行して、タイル毎にマーカ色が付されているか否かを確認するために、タイル下地の分析(ブロック32)が行われる。
【0026】
このタイル下地の分析処理では、画像データを構成する各タイル毎に、色差データのヒストグラムが生成される。そして、このヒストグラム結果と、図6に示すようなマーカ色のR,G,B値と色空間変換後のY,Cb,Cr値との関係に基づき予め決められた各ラインマーカの色情報とに基づき、各タイル下地がマーカ色となっているか、すなわち各タイルに対してマーカ色が付されているか、また、付されている場合には、そのマーカ色の種類まで判別される。かかるタイル下地の分析処理により、タイル下地がマーカ色となっていると判別された場合には、その分析結果がメモリ(例えば第2メモリ8)に格納される(ブロック33)。これにより、図7に示すような各タイルにおけるマーカ色についての分析結果が得られる。
【0027】
そして、図5におけるブロック21〜31の処理により予め作成されたJPEG2000ファイルが第2メモリ8から読み出され、このJPEG2000ファイルに対して、上記各タイルにおけるマーカ色についての分析結果に基づき、タイル単位で置換処理(ブロック35)が行われる。すなわち、マーカ色が付されているタイルについては、文書ファイルの送信先に応じて、そのタイルを構成する符号データが、必要であれば、所定の置換データと置換される。これにより、図4の(a)〜(c)に示すような各送信先での画像に対応したJPEG2000ファイルが生成される。
【0028】
図8は、JPEG2000ファイルのビットストリーム構成における符号データの置換処理についての説明図である。この図から分かるように、JPEG2000ファイル60は、基本的に、SOC(start of codestream)マーカ61で始まり、EOC(end of codestream)マーカ64で終わる。SOCマーカ61とEOCマーカ64との間では、メインヘッダ62を先頭に、ファイルを構成する各タイルにそれぞれ対応したタイルデータ63(図中の「タイル0」,「タイル1」,・・・,「タイルn」)が続いている。タイルデータ63は、タイル開始マーカであるSOT(start of tile)マーカ63aと、タイルヘッダ63bと、データ開始マーカであるSOD(start of data)マーカ63cと、実際のタイルデータを構成する符号データ63d(図中の「タイル0データ」)とから構成されている。なお、図8では、タイルデータ63の構成を「タイル0」についてのみ示したが、他のタイルデータの構成も「タイル0」と同様である。
【0029】
符号データの置換処理では、SODマーカ63c以降の符号データ63dが、予め用意された置換データ63xと置換される。置換データ63xとしては、置換対象のタイルが置換処理後にあらわされるべき色(置換色)の情報を含む符号データが用意されている。置換対象のタイルを構成する符号データ63dが、この置換データ63xに置換されることにより、新たに上記の置換色であらわされるタイルが生成され、結果的に、置換対象のタイルに含まれていた画像又はテキストは削除される、すなわち、送信先側で不可視となる。
【0030】
図9は、MFP10において、文書ファイルの送信に先立ち設定される「マーカ色」,「送信先」,「置換色」の関係を示すテーブルである。テーブル内の各項目「マーカ色」,「送信先」,「置換色」の設定は、MFP10の操作部14,ネットワーク接続された送信先(端末機器2等)を介してユーザにより任意に行われる。これに際しては、例えば、「送信先」に対し、不可視とすべき領域に付された「マーカ色」が設定され、更に、置換処理後に各タイルがあらわされるべき「置換色」が設定される。
【0031】
図9に示すテーブルでは、文書中の所定の領域に付される赤色のマーカ色に対して、送信先「A」,置換色「赤」が設定され、また、黄色のマーカ色に対して、送信先「B」,置換色「黒」が設定され、更に、青色のマーカ色に対して、送信先「C」,置換色「青」が設定されている。かかる設定によれば、送信先「A」へ送信する文書ファイルにおいては、赤色のマーカ色が付された領域が置換色「赤」をもたらす符号データで不可視とされ、また、送信先「B」へ送信する文書ファイルにおいては、黄色のマーカ色が付された黄色領域が置換色「黒」をもたらすデータで不可視とされ、更に、送信先「C」へ送信する文書ファイルにおいては、青色のマーカ色が付された青色領域が置換色「青」をもたらすデータで不可視とされる。すなわち、図3の(b)に示す文書40から、送信先「A」,「B」,「C」別に、それぞれ、図4の(a),(b),(c)に示すような画像が取得される。
【0032】
図10は、本実施の形態1に係る、スキャナ11から取得された画像データに対応するJPEG2000ファイルが作成された後に、タイル下地分析結果を参照して行われる送信先毎のファイル作成処理についてのフローチャートである。この処理は、第1メモリ6に記憶されているプログラムに従って、CPU4により実行される。この処理では、まず、図7に示すようなタイル下地の分析結果を、次ステップ以降の処理で使用できるように読み込む(ステップS1)。続いて、送信先を設定する(ステップS2)。送信先が「A」,「B」,「C」等複数存在する場合には、そのうちのいずれか1つを設定する。このとき、図9に示すようなテーブルによれば、「送信先」に対応して設定される「マーカ色」及び「置換色」が自動的に決まる。
【0033】
その後、第2メモリ8に格納されているJPEG2000ファイルを読み込む(ステップS3)。続いて、予め設定された送信先,マーカ色及び置換色を参照しつつ、タイル毎に、必要であれば、符号データの置換処理を実行する(ステップS4)。置換処理の詳細なフローについては、図11を参照して後述する。
【0034】
更に、全タイルに対して符号データの置換処理が行われたか否かを判断する(ステップS5)。この結果、全タイルに対する置換処理がまだ終了していなと判断された場合には、ステップS4に戻り、それ以降の処理を繰り返す。他方、全タイルに対する置換処理が終了したと判断された場合には、引き続き、全送信先に対して、上記のような一連の処理が終了したか否かを判断する(ステップS6)。この結果、全送信先に対する処理がまだ終了していないと判断された場合には、ステップS2に戻り、それ以降の処理を繰り返す。他方、全送信先に対する処理が終了したと判断された場合には、処理を終了する。
【0035】
図11は、図10のステップS4におけるタイル毎の符号データ置換処理についてのフローチャートである。この処理では、まず、読み込まれたJPEG2000ファイルから、次に処理するタイルに対応する符号データ(タイルデータ)とともに、そのタイルについてのタイル下地の分析結果とを用意し、それ以降の処理に備える(ステップS11)。次に、タイル下地の分析結果を参照し、現在処理されているタイルが、マーカ色が付されたタイルであるか否かを判断する(ステップS12)。この結果、マーカ色が付されたタイルでないと判断された場合には、ステップS18へ進み、符号データの置換処理なしに、符号データを送信先へ送信する。
【0036】
他方、ステップS12において、マーカ色が付されたタイルであると判断された場合には、引き続き、現在設定されている送信先に対して、そのタイルが置換対象のタイルであるか否かを判断する(ステップS13)。例えば、図9に示すテーブルの各設定によれば、送信先が「A」に設定されている場合に、タイル下地の分析結果が「赤」であるか否かを調べ、「赤」であれば、そのタイルが置換対象であると判断し、他方、それ以外の「黄」,「青」であれば、そのタイルが置換対象でないと判断する。この結果、置換対象のタイルでないと判断された場合には、ステップS18へ進み、新たな処理を加えることなく、タイルデータを送信先に送信する。
【0037】
他方、ステップS13で、置換対象のタイルであると判断された場合には、更に、図9に示すようなテーブルを参照して、現在の送信先に対して設定されている置換色を判断する(ステップS14)。続いて、置換対象であるタイルを構成する符号データを、置換色をもたらす符号データに置き換える。ステップS15,S16,S17は、それぞれ、置換色が赤,黒,黄である場合についての処理である。そして、かかる置換処理により得られたタイルデータを、設定された送信先へ送信する(ステップS18)。その後、図10で示す処理へリターンする。
【0038】
以上の説明から明らかなように、本実施の形態1では、送信先毎にそれに対応するマーカ色を設定し、文書ファイルにおいて、送信先に対応するマーカ色が付された領域の符号データを、別の符号データと置換し、その領域に含まれる情報を不可視とすることで、文書情報のセキュリティを確保する。この場合には、1枚のオリジナル文書に対して異なるマーカ色を付すのみで、送信先毎に異なる領域にセキュリティがかけられた文書ファイルを簡単に作成することができる。
【0039】
なお、前述した実施の形態1においては、設定された送信先毎に、JPEG2000ファイルがタイル単位で処理され送信されたが、これに限定されることなく、JPEG2000ファイルを構成する符号データのうち、複数の送信先に共通な符号データについては、それを一括して送信し、他方、送信先間で異なる符号データについては、それを各送信先にそれぞれ送信するようにしてもよい。これにより、全送信先へのJPEG2000ファイルの送信に要する時間、すなわち送信元と送信先との通信時間を短縮することができる。
【0040】
また、前述した実施の形態1においては、図9のテーブルに示すように、送信先毎に所定のマーカ色が設定され、ある送信先へ送信する文書ファイルにおいて、対応するマーカ色が付された領域を不可視としたが、これとは逆に、対応するマーカ色が付された領域以外の領域に対して置換処理を施し、その領域を不可視としてもよい。
【0041】
更に、前述した実施の形態1においては、マーカ色が付されるものの置換対象でないタイルにはそのマーカ色が付されたまま送信が行われたが、これに限定されることなく、置換処理時に、置換対象であるタイルの符号データを置換するとともに、置換対象でないタイルの符号データをそのマーカ色を除去すべく置換してもよい。マーカ色の除去は、色差データ(Cb及びCr)の符号を無彩色に相当する符号データに置き換えることで実現可能である。これにより、例えば図4の(a)に示す画像50Aでは、文字領域42及び画像領域43に付されたマーカ色が除去されることとなり、送信先ではオリジナル文書に一層忠実な画像が取得可能である。
【0042】
実施の形態2.
前述した実施の形態1では、ラインマーカ色が付された領域に対応する符号データを、別の符号データと置換し、上記領域に含まれる情報を不可視とする処理が行われたが、この実施の形態2では、ラインマーカ色が付された領域又はそれ以外の領域に対応する符号データのデータ量を削減して、その領域に対応する画像を、オブジェクトの種類(画像又はテキスト)等の概要について識別ができるもののその詳細については把握し得ない低画質画像とする処理が行われる。以下、かかる処理について説明する。なお、以下では、上記実施の形態1における場合と同じものについては、同一の符号を付し、それ以上の説明を省略する。
【0043】
図12の(a)には、複数の送信先に送信しようとするオリジナル文書の一例を示す。このオリジナル文書70は、複数のテキストブロック70a,70b,70c,70dで構成されるモノクロ文書である。ここで、2つの送信先A及びBが存在し、各送信先毎に文書70中の特定の領域のみを判読可能としたい場合には、2つの送信先A,Bに対応して、少なくとも2色のラインマーカを用意する。そして、送信先毎に判読可能としたい領域に対して、互いに異なるラインマーカ色を付す。
【0044】
図12の(b)には、異なる領域に対してそれぞれ所定のマーカ色が付された文書70を示す。符号71は、上段のテキストブロック70aに黄色のマーカ色が付されてなる黄色領域をあらわし、また、符号72は、中段のテキストブロック70b,70cに赤色のマーカ色が付されてなる赤色領域をあらわし、更に、符号73は、下段のテキストブロック70cに対応し、マーカ色が付されていない領域をあらわしている。
【0045】
MFP10では、かかるマーカ色が付された文書70がスキャナ11で読み取られて取得された画像データからJPEG2000ファイルが作成され、更に、その後、JPEG2000ファイルから、マーカ色と送信先との対応情報に基づいて、送信先毎に各色領域以外の領域が低画質となるファイルが生成される。例えば、送信先Aに対して、赤色領域72以外の領域71,73が判読不可能であるファイルが生成され、また、送信先Bに対して、黄色領域71以外の領域72,73が判読不可能であるファイルが生成される。この場合には、送信先A,B側で、それぞれ、図13の(a),(b)に示すような画像80A,80Bが表示されることとなる。これらの画像80A,80Bは、それぞれ、領域71,73が判読不可能にされてなる低画質領域81,83,領域72,73が判読不可能にされてなる低画質領域82,83を有している。
【0046】
次に、実施の形態2に係るMFP10内のファイル作成処理について説明する。図12の(b)に示すような文書がスキャナ11に読み取られて、画像データが取得されると、前述した実施の形態1における場合と同様に、画像データからJPEG2000ファイルが作成され、また、このJPEG2000ファイルの作成処理に並行して、タイル毎にマーカ色が付されているか否かを確認すべく、タイル下地の分析が行われる。その後、この実施の形態2では、各送信先へ送信される文書ファイルにおいて、送信先に対応するマーカ色が付されていないタイルに対し、それを構成する符号データのデータ量を削減する処理が実行される。
【0047】
図14は、JPEG2000ファイルのビットストリーム構成における符号データ量の削減処理についての説明図である。符号データ量の削減処理では、SODマーカ63c以降の符号データ63d(図中の「タイル0データ」)の一部が切り捨てられ、データ量の小さいタイルデータ63zに変換される。この具体的な符号データ量の削減処理については、図15の(a)及び(b)を参照して説明する。
【0048】
図15の(a)及び(b)は、JPEG2000ファイルのビットストリーム構成における符号データ量の削減処理についての更に詳細な説明図である。図15の(a)から分かるように、このビットストリーム構成では、各タイルを構成する符号データが、図5中のブロック29で示す「レイヤ生成」により、複数のレイヤ65a〜65f(図中の「レイヤ0」,「レイヤ1」,・・・,「レイヤ5」)に分けられ、レイヤによるスケーラビリティを有している。ここでは、レイヤ0による画質に対する寄与度が最も高く、レイヤ5に近付くほど、その寄与度は小さくなる。これら全てのレイヤが使用された場合に、伸張後の画像が最も高画質を有することとなる。
【0049】
符号データ量の削減処理に際しては、図15の(b)に示すように、画質に対する寄与度の小さい側のレイヤを幾つか(ここでは、レイヤ3,4,5)切り捨てる処理が実行される。これにより、マーカ色が付されていない領域以外の領域に対応する符号データのデータ量が削減され、画質を低下させることができる。
【0050】
図16は、文書ファイルの送信に先立ち、MFP10側で設定される「マーカ色」,「送信先」の関係を示すテーブルである。テーブル内の各項目「マーカ色」,「送信先」の設定は、MFP10の操作部14,ネットワーク接続された端末機器2等を介してユーザにより任意に行われる。図16に示すテーブルでは、文書中の所定の領域に付される赤色,黄色,青色のマーカ色に対して、それぞれ、送信先「A」,「B」,「C」が設定されている。かかる設定によれば、送信先「A」へ送信する文書ファイルにおいては、赤色のマーカ色が付された領域以外の領域が低画質とされ、また、送信先「B」へ送信する文書ファイルにおいては、黄色のマーカ色が付された黄色領域以外の領域が低画質とされ、更に、送信先「C」へ送信する文書ファイルにおいては、青色のマーカ色が付された青色領域以外の領域が低画質とされる。すなわち、図12の(b)に示す文書70から、送信先「A」,「B」別に、それぞれ、図14の(a),(b)に示すような画像が取得される。
【0051】
図17は、本実施の形態2に係る、スキャナ11から取得された画像データに対応するJPEG2000ファイルが作成された後に、タイル下地分析結果を参照して行われる送信先毎のファイル作成処理についてのフローチャートである。この処理は、第1メモリ6に記憶されているプログラムに従って、CPU4により実行される。この処理では、まず、図7に示すようなタイル下地分析結果を、次ステップ以降の処理で使用できるように読み込む(ステップS21)。続いて、送信先を設定する(ステップS22)。送信先が複数存在する場合には、そのうちのいずれか1つを設定する。このとき、図16に示すようなテーブルによれば、「送信先」に対応して設定される「マーカ色」が自動的に決まる。
【0052】
その後、第2メモリ8に格納されているJPEG2000ファイルを読み込む(ステップS23)。続いて、予め設定された送信先,マーカ色を参照しつつ、タイル毎に、必要であれば、符号データ量の削減処理を実行する(ステップS24)。この削減処理の詳細なフローについては、図18を参照して後述する。
【0053】
更に、全タイルに対して符号データ量の削減処理が行われたか否かを判断する(ステップS25)。この結果、全タイルに対する削減処理がまだ終了していなと判断された場合には、ステップS24に戻り、それ以降の処理を繰り返す。他方、全タイルに対する置換処理が終了したと判断された場合には、引き続き、全送信先に対して、上記のような一連の処理が終了したか否かを判断する(ステップS26)。この結果、全送信先に対する処理がまだ終了していないと判断された場合には、ステップS22に戻り、それ以降の処理を繰り返す。他方、全送信先に対する処理が終了したと判断された場合には、処理を終了する。
【0054】
図18は、図17のステップS23におけるタイル符号データ量の削減処理についてのフローチャートである。この処理では、まず、読み込まれたJPEG2000ファイルから、次に処理するタイルに対応する符号データとともに、そのタイルについてのタイル下地の分析結果とを用意し、それ以降の処理に備える(ステップS31)。次に、タイル下地の分析結果を参照し、現在処理されているタイルが、マーカ色が付されたタイルであるか否かを判断する(ステップS32)。この結果、マーカ色が付されたタイルでないと判断された場合には、そのタイルの符号データ量の削減処理を行い、タイルを構成する符号データの一部を切り捨てた上で(ステップS34)、ステップS35へ進み、符号データを送信先へ送信する。
【0055】
他方、ステップS32において、マーカ色が付されたタイルであると判断された場合には、引き続き、そのタイルが、現在設定されている送信先に対して、高画質のままで送信されるべきタイル、すなわち、削減処理が不必要なタイルであるか否かを判断する(ステップS33)。例えば、図16を参照して、送信先が「A」に設定されている場合には、タイル下地分析結果が「赤」であるか否かを調べ、「赤」であれば、削減処理が不必要なタイルであると判断し、他方、それ以外の「黄」,「青」であれば、そのタイルが、削減処理が施されるべきタイルであると判断する。この結果、削減処理が施されるべきタイルであると判断された場合には、そのタイルの符号データ量の削減処理を行い、タイルを構成する符号データの一部を切り捨てた上で(ステップS34)、符号データを送信先へ送信する。他方、ステップS33で、削減処理が不必要なタイルであると判断された場合には、直接にステップS35へ進み、符号データを送信先へ送信する。その後、図17で示す処理へリターンする。
【0056】
前述した例では、符号データ量を削減する場合に、所定量の符号データ(図15中のレイヤ3〜4)が一律に切り捨てられたが、これに限定されることなく、文書ファイルに含まれる情報の重要度に応じ、マーカ色別に、切り捨てる符号データ量を変えることで、送信先で表示される画像において、複数段階の画質を提供するようにしてもよい。これを実現するために、例えば、MFP10において、図19に示すように、「マーカ色」及び「送信先」に対応して、「切り捨てレベル」を設定する。この「切り捨てレベル」とは、タイルを構成する符号データ量を削減する上で、切り捨てるべき符号データ量の大きさをあらわすものである。例えば、切り捨てレベル「0」が設定されたマーカ色が付されたタイルに対しては、符号データ量の削減処理を施さず、また、切り捨てレベル「1」が設定されたマーカ色が付されたタイルに対しては、図15の(a)に示すタイルデータを構成する複数のレイヤ65a〜65fのうち、レイヤ65fのみを切り捨て、更に、切り捨てレベル「2」が設定されたマーカ色が付されたタイルに対しては、レイヤ65e及び65fを切り捨てる。かかる処理を経て送信先で表示される画像からは、そこに含まれる情報の重要度をより細かく把握することができる。なお、マーカ色が付されていない領域については、図15の(a)及び(b)に示したように、3つのレイヤ65d,65e,65fが切り捨てられるため、この場合の切り捨てレベルは「3」である。
【0057】
以上の説明から明らかなように、この実施の形態2では、送信先毎にそれに対応するマーカ色を設定し、文書ファイルにおいて、各送信先に対応するマーカ色が付された領域以外の領域の符号データの一部を切り捨て、そのデータ量を削減することで、送信先毎に特定の領域の表示画質を変えることができる。これにより、例えば、画質を極端に低下させるように符号データ量を削減した場合、文書中の特定の領域に含まれる情報に対して、セキュリティをかけることができる。また、この場合には、送信先側で、文書中のどの部分に注目する必要があるか、あるいは、送信元がどの部分を見てほしいのかを適確に把握することができるようになる。更に、この場合には、符号データ量が削減されるので、メモリ資源の使用抑制や通信時間の短縮を実現することができる。
【0058】
なお、本発明は、例示された実施の形態に限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計上の変更が可能であることは言うまでもない。例えば、前述した実施の形態では、本発明が、単体のMFP10に適用される例を取り上げたが、これに限定されることなく、本発明は、例えばパソコン本体,ディスプレイ,スキャナ等のそれぞれ独立した別個の機器から構成されるシステムにも適用可能である。
【0059】
【発明の効果】
本願の請求項1に係る発明によれば、各送信先に送信されるJPEG2000ファイルに対して、各送信先に対応する領域又はそれ以外の領域のいずれか一方を構成する符号データを、別の符号データと置換し、その領域に含まれる情報を不可視とするので、送信先毎に異なる領域にセキュリティがかけられたJPEG2000ファイルを簡単に作成することができる。
【0060】
また、本願の請求項2に係る発明によれば、各送信先に送信されるJPEG2000ファイルに対して、各送信先に対応する領域又はそれ以外の領域のいずれか一方を構成する符号データのデータ量を削減するので、送信先毎に特定の領域の表示画質を変えることができ、これにより、例えば、画質を極端に低下させるように符号データ量を削減した場合、文書中の特定の領域に含まれる情報に対して、セキュリティをかけることができる。また、送信先側で、文書中のどの部分に注目する必要があるか、あるいは、送信元がどの部分を見てほしいのかを適確に把握することができるようになる。更に、符号データ量が削減されるので、メモリ資源の使用を抑制し、送信元〜送信先間における通信時間を短縮することができる。
【0061】
更に、本願の請求項3に係る発明によれば、上記データ量削減手段により各領域から削減される符号データのデータ量は、上記送信先及び領域毎に設定可能であるので、送信先で表示される画像からは、そこに含まれる情報の重要度をより細かく把握することができる。
【0062】
また、更に、本願の請求項4に係る発明によれば、上記画像データ中に予め設定される各領域には、互いに異なる色成分が付されており、上記各領域を認識するために、上記色成分を検出する色成分検出手段を有しているので、ラインマーカ等を用い、各領域を容易に設定することが可能である。
【0063】
また、更に、本願の請求項5に係る発明によれば、複数の送信先に共通な上記JPEG2000ファイル中の符号データを一括して送信し、異なる符号データのみを各送信先にそれぞれ送信するので、全送信先へのJPEG2000ファイルの送信に要する時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るMFPを含むネットワークシステムを示す図である。
【図2】上記MFPの基本構成を示すブロック図である。
【図3】(a)上記実施の形態1に係るオリジナル文書を示す図である。
(b)各領域にそれぞれ異なるラインマーカ色が付された文書を示す図である。
【図4】(a)送信先Aに送信される文書画像を示す図である。
(b)送信先Bに送信される文書画像を示す図である。
(c)送信先Cに送信される文書画像を示す図である。
【図5】所定のマーカ色が付された領域を判読不可能とするための、画像データからJPEG2000ファイルへの符号化処理、及び、送信先毎に異なるファイルを作成する処理の流れを示す図である。
【図6】マーカ色のRGB値と色空間変換後のYCbCr値との関係の一例をあらわす表である。
【図7】各タイルにおけるマーカ色についての分析結果の一例をあらわす表である。
【図8】JPEG2000ファイルのビットストリーム構成における符号データの置換処理についての説明図である。
【図9】MFPにおいて、文書ファイルの送信に先立ち設定される「マーカ色」,「送信先」,「置換色」の関係を示すテーブルである。
【図10】上記実施の形態1に係る送信先毎のファイル作成処理についてのフローチャートである。
【図11】図10のステップS4におけるタイル符号置換処理についてのフローチャートである。
【図12】(a)本発明の実施の形態2に係るオリジナル文書を示す図である。
(b)各領域にそれぞれ異なるラインマーカ色が付された文書を示す図である。
【図13】(a)送信先Aに送信される文書画像を示す図である。
(b)送信先Bに送信される文書画像を示す図である。
【図14】JPEG2000ファイルのビットストリーム構成における符号データ量の削減処理についての説明図である。
【図15】(a)符号データ量の削減前のJPEG2000ファイルのビットストリーム構成を示す図である。
(b)符号データ量の削減後のJPEG2000ファイルのビットストリーム構成を示す図である。
【図16】MFPにおいて、文書ファイルの送信に先立ち設定される「マーカ色」,「送信先」の関係を示す表である。
【図17】上記実施の形態2に係る送信先毎のファイル作成処理についてのフローチャートである。
【図18】図17のステップS23における符号データ量削減処理についてのフローチャートである。
【図19】MFPにおいて、文書ファイルの送信に先立ち設定される「マーカ色」,「送信先」,「置換色」,「切り捨てレベル」の関係を示す表である。
【符号の説明】
1…ネットワークシステム
2…端末機器
4…CPU
6…第1メモリ
8…第2メモリ
10…多機能複合機(MFP)
11…スキャナ
14…操作部
15…ウェーブレット変換及び逆変換用メモリ
20…JPEG2000コーデック
40,70…オリジナル文書
41,42,43,71,72…各色領域
50A,50B,50C,80A,80B…送信先で取得される画像
51,52,53…不可視領域
60…JPEG2000ファイル
63…タイルデータ
63d…タイルデータを構成する符号データ
63x…置換データ
63z…削減処理後の符号データ
65a,65b,65c,65d,65e,65f…レイヤ
Claims (5)
- 画像データを符号化し、JPEG2000ファイルを作成した上で複数の送信先へ送信し得る画像処理システムにおいて、
上記画像データ中に予め設定された複数の領域と、各送信先とを対応付ける対応付け手段と、
上記各送信先に送信されるJPEG2000ファイルに対して、各送信先に対応する領域又はそれ以外の領域のいずれか一方を構成する符号データを、各領域に含まれる情報を不可視とする符号データと置き換える置換手段と、
上記置換手段による処理後のJPEG2000ファイルを送信先へ送信する送信手段と、を有していることを特徴とする画像処理システム。 - 画像データを符号化し、JPEG2000ファイルを作成した上で複数の送信先へ送信し得る画像処理システムにおいて、
上記画像データ中に予め設定された複数の領域と、各送信先とを対応付ける対応付け手段と、
上記各送信先に送信されるJPEG2000ファイルに対して、各送信先に対応する領域又はそれ以外の領域のいずれか一方を構成する符号データのデータ量を削減するデータ量削減手段と、
上記データ量削減手段による処理後のJPEG2000ファイルを送信先へ送信する送信手段と、を有していることを特徴とする画像処理システム。 - 上記データ量削減手段により各領域から削減される符号データのデータ量は、上記送信先及び領域毎に設定可能であることを特徴とする請求項2記載の画像処理システム。
- 上記画像データ中に予め設定される各領域には、互いに異なる色成分が付されており、
上記各領域を認識するために、上記色成分を検出する色成分検出手段を有していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一に記載の画像処理システム。 - 複数の送信先に共通な上記JPEG2000ファイル中の符号データを一括して送信し、異なる符号データのみを各送信先にそれぞれ送信することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一に記載の画像処理システム。
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