JP2004296614A - 液体材料気化供給装置 - Google Patents

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Tatsuya Hayashi
林  達也
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Abstract

【課題】減圧発泡現象等によって液体材料中に混入した気泡を確実に除去し、気化器に常に所望流量の液体材料を安定して供給し、気化器において常に安定して液体材料を気化させ、所定のユースポイントに気化ガスを安定供給することのできる液体材料気化供給装置を提供すること。
【解決手段】液体材料タンク1に対して不活性ガスIGを圧入して液体材料タンク1内の液体材料LMを気化器10に送給し、この気化器10において前記液体材料LMを気化するように構成された液体材料気化供給装置において、前記液体材料タンク1と気化器10との間に液封型気泡トラップ5を設け、前記液封型気泡トラップ5に一端が接続され、液体材料LMを送給するための液体材料送給管3を、その他端を前記液封型気泡トラップ5のトラップ槽5A内の液体中に浸漬させた状態で接続する一方、前記トラップ槽5Aの下方側に、前記気化器10への液体材料送給管7を接続した。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体製造などにおいて用いる液体材料気化供給装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特許第3370173号公報
半導体の製造に際して用いられるテトラエトなどの液体材料を定量気化することができる気化器を備え、当該気化器において発生した気化ガスを半導体製造装置のチャンバ等各種のユースポイントに供給するものとして、例えば、前記特許文献1に示される液体材料気化供給装置がある。この液体材料気化供給装置は、液体材料の流量調整機能と液体材料の気化機能とを兼ね備えた気化室に対して、液体材料タンクから供給される液体材料をその流量調整を行いながら流入させ、この液体材料の気化室への流入に伴う圧力降下と加熱とによって前記液体材料を気化させるようにしたものである。この場合、液体材料タンク内の液体材料を気化器に対して送給するのに、液体材料タンクに対して不活性ガスを圧入して材料タンク内の液体材料を気化器への液体材料送給管に導出することが多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記液体材料気化供給装置においては、一般に、液体材料タンクは地下室など下方に設けられ、気化器は階上に設けられることが多い。このため、液体材料タンクと気化器との間を接続する液体材料送給管が垂直状態で配置されることとなり、このような垂直方向の管内を、不活性ガスの圧入により液体材料タンクから導出された液体材料が上昇して移動すると、減圧発泡現象により液体材料中に前記不活性ガスに起因した気泡が発生することがある。
【0004】上記発生した気泡は、液体材料とともに気化器内に導入され、上述のようにして気化されるが、前記気泡の存在するする部分には液体材料が含まれていないため、気化によって生じたガス(気化ガス)の流量に変動が生じ、気化ガス流量にふらつきが生じる。つまり、所望の気化ガスをユースポイントに対して安定供給できないといった不都合がある。
【0005】そのため、図2に示すように、液体材料LMを収容した液体材料タンク21と液体材料LMを気化する気化器22との間に、フッ素樹脂よりなる多孔性のパイプ23を螺旋状に形成した気泡トラップ24を設け、前記多孔性パイプ23を液体材料LMが通過する際、当該液体材料LM中に含まれる気泡をパイプ23の多数の細孔から排出するようにする構成が提案されている。
【0006】しかしながら、上記の構成においては、気泡トラップ24の主たる構成部材である多孔性パイプ23が樹脂製であるのに対し、気泡トラップ24と液体材料タンク21との間の液体材料送給管25や気泡トラップ24と気化器22との液体材料送給管26がステンレス鋼などの金属製であるため、前記多孔性パイプ23と液体材料送給管25,26との接続部27,28のシール性が必ずしも十分確保されにくく、前記接続部27,28において液漏れが生じる可能性があり、流量制御が不安定になるおそれが多分にあり、所望の気化ガスをユースポイントに対して安定供給するといったことが必ずしも達成されていなかった。
【0007】この発明は、上述の事柄に留意してなされたもので、その目的は、減圧発泡現象等によって液体材料中に混入した気泡を確実に除去し、気化器に常に所望流量の液体材料を安定して供給し、気化器において常に安定して液体材料を気化させ、所定のユースポイントに気化ガスを安定供給することのできる液体材料気化供給装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、この発明では、液体材料タンクに対して不活性ガスを圧入して液体材料タンク内の液体材料を気化器に送給し、この気化器において前記液体材料を気化するように構成された液体材料気化供給装置において、前記液体材料タンクと気化器との間に液封型気泡トラップを設け、前記液体材料タンクに一端が接続され、液体材料を送給するための液体材料送給管を、その他端を前記液封型気泡トラップのトラップ槽内の液体中に浸漬させた状態で接続する一方、前記トラップ槽の下方側に、前記気化器への液体材料送給管を接続している(請求項1)。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、この発明の詳細を、図を参照しながら説明する。図1はこの発明の液体材料気化供給装置の一例を概略的に示すもので、この図において、1は液体材料LMを収容する液体材料タンクである。2,3は液体材料タンク1に接続される不活性ガスIGの導入管、液体材料LMの送給管である。
【0010】前記不活性ガス導入管2は、その上流側が不活性ガスボンベ(図示していない)に接続され、下流端が液体材料タンク1内と連通するように上蓋1aに取り付けられるとともに開閉弁4を備えており、不活性ガスIGを所定圧力で液体材料タンク1内に供給するように構成されている。また、液体材料送給管3は、上蓋1aを貫通してその上流端部3aが液体材料タンク1内の底板1b近くまで挿入されているとともに、その本体部3bが垂直方向かつ上方に延びその後水平方向に折曲されてその下流端部3cが液封型気泡トラップ(後述する)に挿入接続されている。
【0011】5は液体材料タンク1よりも上方位置に設けられ、液体材料タンク1から液体材料導出管3に導出された液体材料LM中において発生または溶存している不活性ガスIGを気泡6としてトラップする液封型気泡トラップである。この液封型気泡トラップ5のトラップ槽5Aには、その上方から前記液体材料送給管3が挿入され、その下流端部3cがトラップ槽5Aの底部5a近傍で開口しているとともに、トラップ槽5Aの下部には液体材料LMの送出口5bが開設されており、この送出口5bには気化器(後述する)への液体材料送給管7が接続されるとともに、その内部が液体材料LMによって液封されるように構成されている。また、トラップ槽5Aの上部にはガス排出口5cが開設され、このガス排出口5cにはガス排出管8が接続されている。そして、このガス排出管8には、開閉弁9が設けられるとともに、その下流は適宜のガス回収機構(図示していない)に接続されている。
【0012】10は前記液体材料送給管6の下流側に接続される気化器で、詳細な図示は省略しているが、例えば、前記特許文献1の図1に示すように、液体材料LMの流量調整機能と液体材料LMの気化機能とを兼ね備えた気化室に対して供給される液体材料LMをその流量調整を行いながら流入させ、この液体材料LMの気化室への流入に伴う圧力降下と加熱とによって液体材料LMを気化させるように構成されている。この気化器9の下流側は、気化によって発生したガス11を送出するガス送出管12を介してユースポイントとしての半導体製造装置13が接続されている。
【0013】上記構成の液体材料気化供給装置においては、液体材料タンク1内に不活性ガスIGを圧入することにより、液体材料タンク1内の液体材料LMが液体材料導出管3により液体材料タンク1の外部に導出される。そして、この導出された液体材料LMは、液体材料導出管3の垂直部分3aを上方に移動するが、このとき減圧発泡現象によって前記液体材料LM中に気泡が発生する。
【0014】前記気泡を含んだ液体材料LMは、液体材料導出管3を下流側に流れ、液封型気泡トラップ5のトラップ槽5A内に入り、液体材料LM中に混入している気泡は、トラップ槽5A内の液体材料LMから気液分離され、この気液分離された気泡6は、ガス排出管8を経てトラップ槽5A外に排出される。したがって、液封型気泡トラップ5からは、送出口5bを経て気泡がほんど含まれてない液体材料LMが液体材料送給管7に出力される。そして、この気泡6をほとんど含まない液体材料LMは、気化器10に供給され、この気化器10において、液体材料LMの流入に伴う圧力降下と加熱とによって気化されて気化ガス11となり、この気化ガス11はガス送出管12を介して半導体製造装置13に供給される。
【0015】上記実施の形態における液体材料供給装置においては、液体材料タンクと気化器10との間に液封型気泡トラップ5を設けているので、液体材料LMの移動中に気泡が発生しても前記液封型気泡トラップ5によって前記気泡を確実にトラップすることができ、気化器10に供給される液体材料LM中にはほとんど気泡が含まれないので、気化器10に常に所望流量の液体材料LMを安定して供給することができ、したがって、気化器10において常に安定して液体材料LMを気化させることができるようになり、所定のユースポイントに気化ガス11を安定供給することができる。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、この発明においては、液体材料タンクに対して不活性ガスを圧入して材料タンク内の液体材料を気化器に送給し、この気化器において前記液体材料を気化するように構成された液体材料気化供給装置において、前記液体材料タンクと気化器との間に液封型気泡トラップを設け、前記液体材料タンクに一端が接続され、液体材料を送給するための液体材料送給管を、その他端を前記液封型気泡トラップのトラップ槽内の液体中に浸漬させた状態で接続する一方、前記トラップ槽の下方側に、前記気化器への液体材料送給管を接続しているので、減圧発泡現象によって液体材料中に気泡が発生するなどして気泡が液体材料中に混入しても、当該気泡を確実に除去することができる。したがって、気化器に常に所望流量の液体材料を安定して供給することができ、気化器において常に安定して液体材料を気化させることができるので、所定のユースポイントに気化ガスを安定して供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の液体材料気化供給装置の構成の一例を概略的に示す図である。
【図2】従来技術を説明するための図である。
【符号の説明】1…液体材料タンク、3…液体材料送給管、5…液封型気泡トラップ、5A…トラップ槽、7…液体材料送給管、10…気化器、IG…不活性ガス、LM…液体材料。

Claims (1)

  1. 液体材料タンクに対して不活性ガスを圧入して液体材料タンク内の液体材料を気化器に送給し、この気化器において前記液体材料を気化するように構成された液体材料気化供給装置において、前記液体材料タンクと気化器との間に液封型気泡トラップを設け、前記液体材料タンクに一端が接続され、液体材料を送給するための液体材料送給管を、その他端を前記液封型気泡トラップのトラップ槽内の液体中に浸漬させた状態で接続する一方、前記トラップ槽の下方側に、前記気化器への液体材料送給管を接続したことを特徴とする液体材料気化供給装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
SG160262A1 (en) * 2008-10-02 2010-04-29 United Microelectronics Corp Buffer apparatus and thin film deposition system
US8328938B2 (en) 2008-08-21 2012-12-11 United Microelectronics Corp. Buffer apparatus and thin film deposition system
CN105946354A (zh) * 2016-05-13 2016-09-21 京东方科技集团股份有限公司 一种取向液供给系统

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