JP2004295168A - 3次元cadによる構造物の設計図並びに数量計算書の作成及び照査方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】土木構造物の設計図、数量計算書作成及び照査を3次元モデルで行う事により、コスト縮減、高品質、安全な構造物を構築する事を目的としている。
施工現場で、3次元データを利用する事により、地元対策、材料発注、工事進捗度の把握等に寄与する事を目的としている。
3次元データから2次元データを作成する事により、データの不整合を解決する事を目的としている。
【解決手段】作図基データを電子データで保存し、3次元CADで設計図、数量計算書を作成し、3次元CADで作成データを照査し、記憶手段で記憶させる。3次元データを利用して、2次元データを作成する。
【選択図】図4
施工現場で、3次元データを利用する事により、地元対策、材料発注、工事進捗度の把握等に寄与する事を目的としている。
3次元データから2次元データを作成する事により、データの不整合を解決する事を目的としている。
【解決手段】作図基データを電子データで保存し、3次元CADで設計図、数量計算書を作成し、3次元CADで作成データを照査し、記憶手段で記憶させる。3次元データを利用して、2次元データを作成する。
【選択図】図4
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、土木設計で土木構造物の設計図並びに数量計算書の作成及び照査を3次元CADを使用して3次元モデルで行う方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
設計図は、作図基データに基づいて2次元CADで作成し、数量計算書は、数量計算式を作って電卓を使用して、数量計算書を作成していた。又、照査は、紙ベースで電卓を使用して全てのデータの整合性を照査していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
土木構造物の設計図並びに数量計算書の作成及び照査において、3次元モデルによる方法により安全性の向上、コスト縮減、高品質な製品を作ることを目的としている。
【0004】
土木構造物の配筋図において、鉄筋同士の干渉が多く見られるのが現状で、これを3次元CADの機能で防止し、施工できる様にすることを目的としている。
【0005】
3次元の作図データ内で任意の断面表示、寸法表示、鉄筋の引き出しを行うことにより現状の2次元CAD図面と同等以上の図面を作成できることを目的としている。
【0006】
施工現場において、3次元データで地元説明会を行えば理解を得易く、早期の施工着工を目的としている。
【0007】
施工現場において、3次元データを使用する事により、未熟な技術者の判断ミスを防止し、工事の進捗率の向上、コスト縮減を目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
土木構造物の設計図並びに数量計算書の作成及び照査する方法において、
作図基データを電子データでデータ保存実行手段に与えるステップ、
作図基データに基づいて3次元CADを使用して、作図機能で設計図並びに数量計算書を作成するステップ、
3次元CADの機能が、作図基データと作図データとの正・誤を判断し、その結果を表示手段が、画面表示又は音声表示するステップ、
全ての対象物の照査が完了すれば、作図基データ、作図データ、照査データをデータ記憶手段に記憶させるステップ、
から構成される構造物の設計図並びに数量計算書の作成及び照査方法。
3次元データの設計図(全体図、構造一般図、配筋図)を利用して、3次元CADの機能で縦断図、横断図、平面図、任意の断面図、詳細図を作成するステップから構成される3次元データから2次元データを作成する方法。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。図1はラーメン高架橋(鉄道橋)を例にした3次元CADによる土木構造物の設計図並びに数量計算書の作成及び照査方法のフローチャートである。
【0010】
S10において、設計図並びに数量計算書作成の為、作図基データを電子データで入力する。図2、図3は作図基データの一例である。
【0011】
S11において、3次元CADで各部材(コンクリート)を作成し、各部材を組み合わせて一体化させる。
各部材の作り方
(1)杭の作図方法
図5に示す様に作図ゾーンで作図機能を使いφ1000mm 、L=9500mmの杭1を作図する。
この杭1より、線路直角方向L1=4600mmに杭1を複写して杭2を作図する。
複写した杭2より、線路直角方向L2=4600mmに杭2を複写して杭3を作図する。
杭1〜3 をまとめて、線路方向L3=8180mmに杭を複写し、杭4〜6を作図する。例えば杭1〜6をグレー系で着色する。
杭1〜6に属性として場所打ち鉄筋コンクリート杭(名称)、設計基準強度30N/mm2(材質)を与える。作図データは、例えば1ブロック1レイヤーに納める。
(2)均しコンクリートの作図方法
図6に示す様に作図ゾーンで作図機能を使い八角形と長方形の図形を作成して合成し、厚みt=100mmを与える。八角形の図形には、杭径φ1000mmの控除を行う。
杭との位置関係を考慮して作図する。例えば均しコンクリートをこげ茶系で着色する。
属性として均しコンクリート(名称)、設計基準強度18N/mm2(材質)を与える。作図データは、例えば1ブロック2レイヤーに納める。
(3)地中梁の作図方法
図7に示す様に作図ゾーンで作図機能を使い八角形と長方形の図形を作成して合成し、厚みt=1300mmを与える。
杭との位置関係を考慮して作図する。
例えば地中梁を茶色系で着色する。
属性として地中梁(名称)、設計基準強度27N/mm2(材質)を与える。
作図データは、例えば1ブロック3レイヤーに納める。
(4)柱の作図方法
図8に示す様に作図ゾーンで作図機能を使いB1=800mm,B2=800mm,H1=7100mmの柱1を作図する。
この柱1より線路直角方向L1=4600mmに柱1を複写して柱2を作図する。
複写した柱2より、線路直角方向L2=4600mmに柱2を複写して柱3を作図する。
柱1を線路方向L3=8180mmに複写し、柱天端をL=350mm 下げて柱4を作成する。柱5、6を上記と同様の方法で作成する。例えば柱1〜6を黄色系で着色する。
柱1〜6に属性として柱(名称)、設計基準強度27N/mm2(材質)を与える。
作図データは、例えば1ブロック4レイヤーに納める。
(5)縦梁の作図方法
図9に示す様に作図ゾーンで作図機能を使い縦梁寸法B=700mm、H1=750mm、L1=7380mm、縦梁ハンチB=700mm、H2=400mm、L2=1200mmの縦梁1を作図する。
この縦梁1より線路直角方向L=4600mmに縦梁1を複写して縦梁2を作図する。
複写した縦梁2より線路直角方向L=4600mmに縦梁2を複写して縦梁3を作図する。
例えば縦梁1〜3をフジ色系で着色する。
縦梁1〜3に属性として縦梁(名称)、設計基準強度27N/mm2(材質)を与える。
作図データは、例えば1ブロック5レイヤーに納める。
(6)横梁の作図方法
図10に示す様に作図ゾーンで作図機能を使い横梁寸法B1=800mm、H1=1150mm、L1=10000mmの横梁1を作図する。
この横梁1より線路方向L=8180mmに横梁寸法B2=800mm、H2=1500mm、L2=10000mmの横梁2を作図する。
例えば横梁1、2を緑色で着色する。
横梁1、2に属性として横梁(名称)、設計規準強度27N/mm2(材質)を与える。
作図データは、例えば1ブロック6レイヤーに納める。
(7)桁受けの作図方法
図11に示す様に作図ゾーンで作図機能を使い桁受け寸法B1=700mm、H1=500mm、H2=750mm、L1=10000mmの桁受け1を作図する。
この桁受け1より線路方向L=8980mmに桁受け寸法B2=800mm、H3=600mm、H4=850mm、L2=10000mmの桁受け2を作図する。
例えば桁受け1、2をエンジ色で着色する。
桁受け1、2に属性として桁受け(名称)、設計基準強度27N/mm2(材質)を与える。
作図データは、例えば1ブロック7レイヤーに納める。
(8)スラブの作図方法
図12に示す様に作図ゾーンで作図機能を使い径間スラブ、張り出しスラブ、スラブハンチの各部材を作成する。
径間スラブ寸法は、B1=10000mm、L1=8980mm、H1=250mmで作図する。
張り出しスラブ寸法は、端部B2=1850mm、L2=800mm、H2=250mm、H3=400mm、中間部B3=1900mm、L3=7380mm、H2=250mm、H3=400mmで作図する。
スラブハンチ寸法は、B4=450mm、H4=150mm、L4=7380mm、L5=3900mmで作図する。例えばスラブを青色系で着色する。
径間スラブ、張り出しスラブ、スラブハンチに属性としてスラブ(名称)、設計基準強度27N/mm2(材質)を与える。
作図データは、例えば1ブロック8レイヤーに納める
(9)高欄・地覆の作図方法
図13に示す様に作図ゾーンで作図機能を使い高欄・地覆1寸法
(B1=200mm、H1=1430mm、L1=8980mm)、(B2=250mm、H2=500mm、L1=8980mm)、
(B3=150mm、H2=500mm、L1=8980mm)の高欄・地覆1を作図する。
高欄・地覆2寸法(B4=200mm、H3=1430mm、L2=8980mm)、(B5=150mm、H4=500mm、L2=8980mm)、(B6=100mm、H4=500mm、L2=8980mm)、(B7=250mm、H4=500mm、L2=8980mm)の高欄・地覆2を作図する。
例えば高欄・地覆1、2を茶色系で着色する。
高欄・地覆1、2に属性として高欄・地覆(名称)、設計基準強度27N/mm2
(材質)を与える。
作図データは、例えば1ブロック9レイヤーに納める。
(10)構造一般図の作図方法
図4に示す様に図5〜図13に示す作図した各部材相互間の上下左右の位置関
係を正確に配置して3次元の構造一般図を完成させる。
作図データは、例えば1ブロック10レイヤーに納める。
【0012】
S12において、各部材の材質、形状、寸法、位置関係を照査する。
各部材の照査方法
(1)杭の照査方法
作図ゾーンで作成した杭の作図データを例えば5ブロック1レイヤーに納める。
図14に示す様に各杭間の距離、直径,長さを3次元CADの「寸法表示」機能で寸法表示させ、基となる作図基データを( )内に入力して、作図したデータと作図基データとの正・誤を3次元CADの機能で照査する。
例えば8100mm(8180mm)の場合、作図データ8100mmが誤って入力されているので、杭4、5、6がハイライト表示又は音声表示され8100mmを8180mmに修正をする。修正をすることによりハイライト表示は消え音声表示も消える。
図14で材質が30N/mm2のところ27N/mm2で作図されているので27N/mm2がハイライト表示又は音声表示され30N/mm2に属性の修正をする。
全ての照査が完了すれば杭は、例えば白色で着色させ照査完了を確認する。
(2)均しコンクリートの照査方法
作図ゾーンで作成した均しコンクリートの作図データを例えば5ブロック2レイヤ―に納める。
図15に示す様に均しコンクリートの各部材長を3次元CADの「寸法表示」機能で寸法表示させ、基となる作図基データを( )内に入力して、作図したデータと作図基データとの正・誤を3次元CADの機能で照査する。
例えば150mm(100m)の場合、作図データ150mmが誤って入力されているので、均しコンクリートがハイライト表示又は音声表示され150mmを100mに修正をする。修正をすることによりハイライト表示は消え音声表示も消える。
図15で材質が18N/mm2のところ21N/mm2で作図されているので21N/mm2がハイライト表示又は音声表示され18N/mm2に属性の修正をする。
全ての照査が完了すれば均しコンクリートは、例えば白色で着色させ照査完了を確認する。
(3)地中梁の照査方法
作図ゾーンで作成した地中梁の作図データを例えば5ブロック3レイヤーに納める。
図16に示す様に地中梁の各部材長を3次元CADの「寸法表示」機能で寸法表示させ、基となる作図基データを( )内に入力して、作図したデータと作図基データとの正・誤を3次元CADの機能で照査する。
例えば1500mm(1300mm)の場合、作図データ1500mmが誤って入力されているので、地中梁がハイライト表示又は音声表示され1500mmを1300mmに修正をする。
修正をすることによりハイライト表示は消え音声表示も消える。
図16で名称が地中梁のところ杭で作図されているので杭がハイライト表示又は音声表示され地中梁に属性の修正をする。
全ての照査が完了すれば地中梁は、例えば白色で着色させ照査完了を確認する。(4)柱の照査方法
作図ゾーンで作成した柱の作図データを例えば5ブロック4レイヤーに納める。
図17に示す様に各柱間の距離、部材長を3次元CADの「寸法表示」機能で寸法表示させ、基となる作図基データを( )内に入力して、作図したデータと作図基データとの正・誤を3次元CADの機能で照査する。
例えば4500mm(4600mm)の場合、作図データ4500mmが誤って入力されているので、柱3がハイライト表示又は音声表示され4500mmを4600mmに修正をする。
修正をすることによりハイライト表示は消え音声表示も消える。
図17で材質が27N/mm2のところ24N/mm2で作図されているので24N/mm2がハイライト表示又は音声表示され27N/mm2に属性の修正をする。
全ての照査が完了すれば柱は、例えば白色で着色させ照査完了を確認する。
(5)縦梁の照査方法
作図ゾーンで作成した縦梁の作図データを例えば5ブロック5レイヤーに納める。図18に示す様に各縦梁間の距離、部材長を3次元CADの「寸法表示」機能で寸法表示させ、基となる作図基データを( )内に入力して、作図したデータと作図基データとの正・誤を3次元CADの機能で照査する。
例えば5000mm(4980mm)の場合、作図データ5000mmが誤って入力されているので、縦梁1がハイライト表示又は音声表示され5000mmを4980mmに修正をする。
修正をすることによりハイライト表示は消え音声表示も消える。
図18で名称が縦梁のところ柱で作図されているので柱がハイライト表示又は音声表示され縦梁に属性の修正をする。全ての照査が完了すれば縦梁は、例えば白色で着色させ照査完了を確認する。
(6)横梁の照査方法
作図ゾーンで作成した横梁の作図データを例えば5ブロック6レイヤーに納める。図19に示す様に各横梁間の距離、部材長を3次元CADの「寸法表示」機能で寸法表示させ、基となる作図基データを( )内に入力して、作図したデータと作図基データとの正・誤を3次元CADの機能で照査する。
例えば1400mm(1500mm)の場合、作図データ1400mmが誤って入力されているので、横梁2がハイライト表示又は音声表示され1400mmを1500mmに修正をする。
修正をすることによりハイライト表示は消え音声表示も消える。
図19で材質が27N/mm2ところ24N/mm2で作図されているので24N/mm2がハイライト表示又は音声表示され27N/mm2に属性の修正をする。
全ての照査が完了すれば横梁は、例えば白色で着色させ照査完了を確認する。
(7)桁受けの照査方法
作図ゾーンで作成した桁受けの作図データを例えば5ブロック7レイヤーに納める。
図20に示す様に各桁受け間の距離、部材長を3次元CADの「寸法表示」機能で寸法表示させ、基となる作図基データを( )内に入力して作図したデータと作図基データとの正・誤を3次元CADの機能で照査する。
例えば9000mm(10000mm)の場合、作図データ9000mmが誤って入力されているので、桁受け2がハイライト表示又は音声表示され9000mmを10000mmに修正をする。修正をすることによりハイライト表示は消え音声表示も消える。
図20で名称が桁受けのところ横梁で作図されているので横梁がハイライト表示又は音声表示され桁受けに属性の修正をする。
全ての照査が完了すれば桁受けは、例えば白色で着色させ照査完了を確認する。(8)スラブの照査方法
作図ゾーンで作成したスラブの作図データを例えば5ブロックの8レイヤーに納める。
図21に示す様にスラブの各部材長を3次元CADの「寸法表示」機能で寸法表示させ、基となる作図基データを( )内に入力して作図したデータと作図基データとの正・誤を3次元CADの機能で照査する。
例えば9980mm(10000mm)の場合、作図データ9980mmが誤って入力されているので、径間スラブがハイライト表示又は音声表示され9980mmを10000mmに修正をする。
修正をすることによりハイライト表示は消え音声表示も消える。
図21で材質が27N/mm2のところ24N/mm2で作図されているので24N/mm2がハイライト表示又は音声表示され27N/mm2に属性の修正をする。
全ての照査が完了すればスラブは、例えば白色で着色させ照査完了を確認する。(9)高欄・地覆の照査方法
作図ゾーンで作成した高欄・地覆の作図データを例えば5ブロック9レイヤーに納める。
図22に示す様に高欄・地覆の各部材長を3次元CADの「寸法表示」機能で寸法表示させ、基となる作図基データを( )内に入力して作図したデータと作図基データとの正・誤を3次元CADの機能で照査する。
例えば8900mm(8980mm)の場合、作図データ8900mmが誤って入力されているので、高欄・地覆2がハイライト表示又は音声表示され8900mmを8980mmに修正をする。修正をすることによりハイライト表示は消え音声表示も消える。
図22で材質が27N/mm2のところ24N/mm2で作図されているので24N/mm2がハイライト表示又は音声表示され27N/mm2に属性の修正をする。
全ての照査が完了すれば高欄・地覆は、例えば白色で着色させ照査完了を確認する。
(10)構造一般図の照査方法
作図ゾーンで作成した構造一般図の作図データを例えば5ブロック10レイヤーに納める。
図23に示す様に隣り合う部材相互間の上下、左右の位置関係を3次元CADの「寸法表示」機能で寸法表示させ、基となる作図基データを( )内に入力して作図したデータと作図基データとの正・誤を3次元CADの機能で照査する。又、目視でも照査する。
例えば60mm(0mm)の場合、杭中心と柱中心とが60mmズレて配置されている事となる。杭2と柱2とがハイライト表示又は音声表示され、杭2と柱2の離れ60mmを0mmとなる様に移動修正をする。
修正をすることによりハイライト表示は消え音声表示も消える。
図23で材質が27N/mm2のところ24N/mm2で作図されているので24N/mm2がハイライト表示又は音声表示され27N/mm2に属性の修正をする。
全ての照査が完了すれば構造一般図、例えば白色で着色させ照査完了を確認する。
【0013】
S13において、照査済みの各部材(コンクリート)を利用して各部材の配筋図を作成する。ラーメン高架橋の縦地中梁を例に作図方法を説明し、他部材については同様の手順の為割愛する。
縦地中梁配筋図の作り方
(1)図24に示す様に例えば5ブロック10レイヤーに納めてある図23の構造一般図(照査済みの物)より縦地中梁配筋図用構造線を作成する。
例えば10ブロック1レイヤーに納める。
(2)F39−1の鉄筋D32を3次元CADの作図機能を使い作成し、上側82mm、下側100mm、側面82mmのかぶり(芯)で配置する。
F39−1の鉄筋を図25に示す様に107.2mmピッチで平行に複写して6本配置する。
材質SD390の属性を与える。
例えば10ブロック2レイヤーに納める。
(3)F39−2の鉄筋D32を3次元CADの作図機能を使い作成し、F39−1の鉄筋より鉛直下方向に64mm、側面ではF39−1とF39−2の鉄筋同士が接するように配置する。F39−2の鉄筋を図26に示す様に107.2mmmピッチで平行に複写して6本配置する。
材質SD390の属性を与える。
例えば10ブロック3レイヤーに納める。
(4)F39−3の鉄筋D32を3次元CADの作図機能を使い作成し、下側100mm、側面ではF39−1とF39−3の鉄筋同士が接するように配置する。
F39−3の鉄筋を図27に示す様に107.2mmピッチで平行に複写して6本配置する。
材質SD390の属性を与える。
例えば10ブロック4レイヤーに納める。
(5)F39−4の鉄筋D32を3次元CADの作図機能を使い作成し、F39−3の鉄筋より鉛直上方向に64mm、側面ではF39−3とF39−4の鉄筋同士が接するように配置する。F39−4の鉄筋を図28に示す様に107.2mmピッチで平行に複写して6本配置する。
材質SD390の属性を与える。
例えば10ブロック5レイヤーに納める。
(6)F5の鉄筋D19を3次元CADの作図機能を使い作成し、地中梁天端より350mmに両側面に配置する。側面ではF39−1とF5の鉄筋同士が接する様に配置する。F5の鉄筋を図29に示す様に200mmピッチで平行に複写して4本配置する。
材質SD345の属性を与える。
例えば10ブロック6レイヤーに納める。
(7)f1、f2の鉄筋D16を3次元CADの作図機能を使い、主鉄筋F39−1、F39−3を取り囲む様に作成し、柱中心より左右に400mmの位置に配置し、図30に示す様に基本ピッチ150mmで配置して、中央で160mmの調整を行う。
材質SD345の属性を与える。
例えば10ブロック7レイヤーに納める。
【0014】
S14において、各部材の配筋図を照査する。
ラーメン高架橋の縦地中梁配筋図を例に照査方法を説明する。
(1)照査方法の基本的な考え方は、3次元CADの機能が、作図基データ(設計結果、仕様書)に基づいて作図した結果と作図基データとの正・誤を判断し、確認することである。
(2)図24に示す作図ゾーンで作成した縦地中梁の構造一般図を、例えば15ブロック1レイヤーに納める。このデータは、照査済のデータであるので照査は省略する。
(3)作図ゾーンで作成した例えば10ブロック2レイヤーにあるF39−1の鉄筋のデータを例えば15ブロック2レイヤーに納める。図31に示す様に鉄筋のかぶり、ピッチを3次元CADの「寸法表示」機能で寸法表示させ基となる作図基データを( )内に入力して、作図したデータと作図基データとの正・誤を3次元CADの機能で照査する。
例えば120mm(100mm)の場合作図データ120mmが誤って入力されているのでF39−1の鉄筋がハイライト表示又は音声表示され120mmを100mmに修正をする。
修正をすることによりハイライト表示は消え音声表示も消える。
図31で鉄筋番号が39−1のところ39−2で作図されているのでF39−1の鉄筋及び39−2がハイライト表示又音声表示され39−1に属性の修正をする。
全ての照査が完了すればF39−1の鉄筋は、例えば白色で着色させ照査完了を確認する。
(4)作図ゾーンで作成した例えば10ブロック3レイヤーにあるF39−2の鉄筋データを例えば15ブロック3レイヤーに納める。
図32に示す様にF39−1の鉄筋との上下の離れ、ピッチを3次元CADの「寸法表示」機能で寸法表示させ基となる作図基データを( )内に入力して、作図したデータと作図基データとの正・誤を3次元CADの機能で照査する。
例えば70mm(64mm)の場合作図データ70mmが誤って入力されているのでF39−2の鉄筋がハイライト表示又は音声表示され70mmを64mmに修正をする。
修正をすることによりハイライト表示は消え音声表示も消える。
図32で鉄筋本数6本のところ5本で作図されているので、F39−2の鉄筋及び5がハイライト表示又は音声表示され5本を6本に修正をする。
全ての照査が完了すればF39−2の鉄筋は、例えば白色で着色させ照査完了を確認する。
(5)作図ゾーンで作成した例えば10ブロック4レイヤーにあるF39−3の鉄筋のデータを例えば15ブロック4レイヤーに納める。
図33に示す様に鉄筋のかぶり、ピッチを3次元CADの「寸法表示」機能で寸法表示させ基となる作図基データを( )内に入力して、作図したデータと作図基データとの正・誤を3次元CADの機能で照査する。
例えば90mm(100)mmの場合作図データ90mmが誤って入力されているので、F39−3の鉄筋がハイライト表示又は音声表示され90mmを100mmに修正をする。
修正をすることによりハイライト表示は消え音声表示も消える。
図33で鉄筋材質がSD390のところSD345で作図されているので、SD345がハイライト表示又は音声表示されSD390に属性の修正をする。
全ての照査が完了すればF39−3の鉄筋は、例えば白色で着色させ照査完了を確認する。
(6) 作図ゾーンで作成した例えば10ブロック5レイヤーにあるF39−4の鉄筋のデータを例えば15ブロック5レイヤーに納める。図34に示す様にF39−3の鉄筋との上下の離れ、ピッチを3次元CADの「寸法表示」機能で寸法表示させ基となる作図基データを( )内に入力して、作図したデータと作図基データとの正・誤を3次元CADの機能で照査する。例えば80mm(64mm)の場合作図データ80mmが誤って入力されているので、F39−4の鉄筋がハイライト表示又は音声表示され80mmを64mmに修正をする。
修正をすることによりハイライト表示は消え音声表示も消える。
図34で鉄筋間隔が107.2mmのところ100.0mmで作図されているので、F39−4の鉄筋及び100.0mmがハイライト表示又は音声表示され100.0mmを107.2mmに修正をする。
全ての照査が完了すればF39−4の鉄筋は例えば白色で着色させ照査完了を確認する。
(7)作図ゾーンで作成した例えば10ブロック6レイヤーにあるF5の鉄筋を例えば15ブロック6レイヤーに納める。図35に示す様に地中梁の上・下面からの離れ、ピッチを3次元CADの「寸法表示」機能で寸法表示させ基となる作図基データを( )内に入力して、作図したデータと作図基データとの正・誤を3次元CADの機能で照査する。例えば300mm(350mm)の場合作図データ300mmが誤って入力されているので、F5の鉄筋がハイライト表示又は音声表示され300mmを350mmに修正をする。
修正をすることによりハイライト表示は消え音声表示も消える。
図35で鉄筋本数が4本のところ3本で作図されているので、F5の鉄筋及び3本がハイライト表示又は音声表示され3本を4本に修正をする。
全ての照査が完了すればF5の鉄筋は、例えば白色で着色させ照査完了を確認する。
(8)作図ゾーンで作成した例えば10ブロック7レイヤーにあるf1、f2の鉄筋のデータを例えば15ブロック7レイヤーに納める。図36に示す様に鉄筋のピッチを3次元CADの「寸法表示」機能で寸法表示させ、基となる作図基データを( )内に入力して、作図したデータと作図基データとの正・誤を3次元CADの機能で照査する。例えば23x200=4600(23x150=3450)の場合、作図データ200mmが誤って入力されているので、f1、f2の鉄筋がハイライト表示又は音声表示され200mmを150mmに修正をする。
修正を行うことによりハイライト表示は消え音声表示も消える。
スターラップは、上下の主鉄筋を取り囲む鉄筋であり主鉄筋とスターラップの位置関係を目視でも照査をする。
図36で鉄筋間隔が200mmのところ150mmで作図されているのでf1、f2の鉄筋及び150mmがハイライト表示又は音声表示され150mmを200mmに修正をする。
全ての照査が完了すればf1、f2の鉄筋は、例えば白色で着色させ照査完了を確認する。
【0015】
S15において照査済みの各部材(コンクリート)を利用してコンクリート体積、型枠面積、足場工、支保工、土工等の数量計算を3次元CADの機能を使って行い、数量総括表にその結果の値を自動的に記入させる。
(1)構造一般図(照査済みのデータ)を利用して、各数量項目を3次元CADの数量算出機能を使って算出する。
(2)コンクリート体積
コンクリート体積の算出は、材質(規格)毎に集計を行う。
1.材質27−N−25−8には地中梁、柱、梁、スラブが含まれる。
構造一般図より地中梁 図7、柱 図8、梁 図9〜11、スラブ 図12を呼び込み3次元CADの体積算出機能を使いコンクリート体積を算出する。表1、図37参照。
例えば1ブロック1レイヤーに納める。
【表1】
2.材質30−N−25−18には場所打ち鉄筋コンクリート杭が含まれる。
構造一般図より杭 図5を呼び込み3次元CADの体積算出機能を使いコンクリート体積を算出する。表2、図38参照。例えば1ブロック2レイヤーに納める。
【表2】
3.材質18−N−25−8には均しコンクリートが含まれる。
構造一般図より均しコンクリート 図6を呼び込み3次元CADの体積算出機能を使いコンクリート体積を算出する。表3、図39参照。
例えば 1ブロック3レイヤーに納める。
【表3】
(3)型枠面積
型枠面積の算出は一般型枠、埋め殺し型枠、均し型枠毎に集計を行う。
1.一般型枠は地中梁、柱、梁、スラブが含まれ地中梁の埋め殺し型枠を控除した分である。
構造一般図より地中梁 図7、柱 図8、梁 図9〜11、スラブ 図12を呼び込み3次元CADの面積算出機能を使い型枠面積を算出する。
表4、図40参照。
例えば1ブロック4レイヤーに納める。
【表4】
2.埋め殺し型枠は地中梁のコーナー部分の型枠である。構造一般図より地中梁 図7を呼び込み3次元CADの面積算出機能を使い型枠面積を算出する。
表5、図41参照。
例えば1ブロック5レイヤーに納める。
【表5】
3.均し型枠は構造一般図より均しコンクリート 図6を呼び込み3次元CADの面積算出機能を使い型枠面積を算出する。表6、図42参照。
例えば1ブロック6レイヤーに納める。
【表6】
(4)足場工
構造一般図より地中梁 図7、柱 図8、梁 図9〜11を呼び込み柱面より起・終点側に各々1100mm、直角方向に950mm、上側は横梁の下端、下側は地中梁天端より1400mmの範囲で、面を各々の柱に作成し、3次元CADの面積算出機能を使い足場工の面積を算出する。表7、図43参照。
例えば1ブロック7レイヤーに納める。
【表7】
(5)支保工
構造一般図より地中梁 図7、柱 図8、梁 図9〜11、スラブ 図12を呼び込み直角方向はスラブ端より1000mm、線路方向はスラブ端、上側はスラブ天端、下側は地中梁天端より1400mmの範囲及び地中梁天端より1400mm上方で桁受けの下側の範囲の体積からスラブ、梁、柱の体積を控除した空間を3次元CADの体積算出機能を使い支保工の体積を算出する。表8、図44参照。
例えば1ブロック8レイヤーに納める。
【表8】
(6)土工
1.掘削
構造一般図より均しコンクリート 図6、地中梁 図7を呼び込み地中梁の面より500mmの位置から1:0.5で地中梁天端より1400mmまで切土する。均しコンクリート、地中梁を消去し掘削した土量を3次元CADの体積算出機能を使い算出する。表9、図45参照。
例えば1ブロック9レイヤーに納める。
【表9】
2.埋め戻し
構造一般図より均しコンクリート 図6、地中梁 図7、柱 図8を呼び込み地中梁の面より500mmの位置から1:0.5で地中梁天端より1400mmまで切土する。掘削土量から均しコンクリート、地中梁、柱の体積を除いた土量を3次元CADの体積算出機能を使い算出する。表10、図46参照。
例えば1ブロック10レイヤーに納める。
【表10】
3.残土
2.埋め戻しのデータを使い均しコンクリート、地中梁、柱の体積を3次元CADの体積算出機能を使い算出する。表11、図47参照。
例えば1ブロック11レイヤーに納める。
【表11】
【0016】
S16において、各数量項目を照査する。
(1)コンクリート体積
作図ゾーンで作成した地中梁 図7、柱 図8、梁 図9〜11、スラブ 図12の作成データを例えば5ブロック1レイヤーに納める。
作図ゾーンで作成した杭 図5の作図データを例えば5ブロック2レイヤーに納める。
作図ゾーンで作成した均しコンクリート 図6の作図データを例えば5ブロック3レイヤーに納める。
コンクリート体積の照査は、照査済みの一般図のデータを使用するので照査は不要である。
(2)型枠面積
作図ゾーンで作成した一般型枠の作図データを例えば5ブロック4レイヤーに納める。
作図ゾーンで作成した埋め殺し型枠の作図データを例えば5ブロック5レイヤーに納める。
作図ゾーンで作成した均し型枠の作図データを例えば5ブロック6レイヤーに納める。
コンクリート体積と同様に、照査済みの一般図のデータを使用するので長さの照査は不要である。
スラブ上面や地中梁下面の様に型枠面積の算出が不必要な場所を加えていないかをビジュアルに照査する。
(3)足場工
作図ゾーンで作成した足場工の作図データ図43を例えば5ブロック7レイヤーに納める。
コンクリート体積と同様に、照査済みの一般図のデータを使用するので構造物本体の長さの照査は不要である。
図48に示す様に足場工の範囲を示す長さを3次元CADの「寸法表示」機能で寸法表示させ、基となる作図基データを( )内に入力して、作図したデータと作図基データとの正・誤を3次元CADの機能で照査する。
例えば1200mm(1100mm)の場合作図データ1200mmが誤って入力されているので、足場の面がハイライト表示又は音声表示され、1200mmを1100mmに修正をする。修正をすることによりハイライト表示は消え音声表示も消える。
全ての照査が完了すれば足場の面は、例えば白色で着色させ照査完了を確認する。
(4)支保工
作図ゾーンで作成した支保工の作図データ図44を例えば5ブロック8レイヤーに納める。
コンクリート体積と同様に、照査済みの一般図のデータを使用するので構造物本体の長さの照査は不要である。図49に示す様に支保工の範囲を示す長さを3次元CADの「寸法表示」機能で寸法表示させ、基となる作図基データを( )内に入力して、作図したデータと作図基データとの正・誤を3次元CADの機能で照査する。例えば 800mm(700mm)の場合作図データ800mmが誤って入力されているので、支保工の面がハイライト表示又は音声表示され、800mmを700mmに修正をする。
修正をすることによりハイライト表示は消え音声表示も消える。
全ての照査が完了すれば支保工の面は、例えば白色で着色させ照査完了を確認する。
(5)土工
1.掘削 作図ゾーンで作成した掘削の作図データを例えば5ブロック9 レイヤーに納める。
コンクリート体積と同様に、照査済みの一般図のデータを使用するので構造物本体の長さの照査は不要である。図50に示す様に掘削の範囲を示す長さを3次元CADの「寸法表示」機能で寸法表示させ、基となる作図基データを( )内に入力して、作図したデータと作図基データとの正・誤を3次元CADの機能で照査する。
例えば2500mm(2800mm)の場合作図データ2500mmが誤って入力されているので、掘削の面がハイライト表示又は音声表示され、2500mmを2800mmに修正をする。
修正をすることによりハイライト表示は消え音声表示も消える。
全ての照査が完了すれば掘削の面は、例えば白色で着色させ照査完了を確認する。
2.埋戻し 作図ゾーンで作成した埋戻しの作図データを例えば5ブロック10レイヤーに納める。
コンクリート体積と同様に、照査済みの一般図のデータを使用するので構造物本体の長さの照査は不要である。図51に示す様に埋戻しの範囲を示す長さを3次元CADの「寸法表示」機能で寸法表示させ、基となる作図基データを( )内に入力して、作図したデータと作図基データとの正・誤を3次元CADの機能で照査する。例えば2500mm(2800mm)の場合作図データ2500mmが誤って入力されているので、埋戻しの面がハイライト表示又は音声表示され、2500mmを2800mmに修正をする。
修正をすることによりハイライト表示は消え音声表示も消える。
全ての照査が完了すれば埋戻しの面は、例えば白色で着色させ照査完了を確認する。
3.残土 作図ゾーンで作成した残土の作図データを例えば5ブロック11レイヤーに納める。
コンクリート体積と同様に、照査済みの一般図のデータを使用するので構造物本体の長さの照査は不要である。図52に示す様に残土の範囲を示す長さを3次元CADの「寸法表示」機能で寸法表示させ、基となる作図基データを( )内に入力して、作図したデータと作図基データとの正・誤を3次元CADの機能で照査する。
例えば1300mm(1400mm)の場合作図データ1300mmが誤って入力されているので、残土の面がハイライト表示又は音声表示され、1300mmを1400mmに修正をする。
修正をすることによりハイライト表示は消え音声表示も消える。
全ての照査が完了すれば残土の面は、例えば白色で着色させ照査完了を確認する。
【0017】
S17において3次元データの設計図(全体図、構造一般図、配筋図)を利用して2次元データを作成する。
【0018】
S18において作図基データ、設計図(2次元、3次元データ)、数量計算書、各照査データを電子納品する。
【0019】
【発明の効果】
本発明は、構造物の設計図並びに数量計算書を作成する為の作図基データ、作図データ、照査データを電子納品するステップから構成されており、国土交通省が推進している建設CALS/ECの考え方と合致する。
【0020】
現在、2次元データによる設計図が求められている為、2次元設計図を作成することとしているが、将来的にそれが必要でなくなれば、3次元設計図のみでもよい。上述の方法は、土木構造物に限らず建築構造物等に対しても適用することができる。
【0021】
設計図、数量計算書作成において3次元で平面図、縦断図、横断図等を同時に作成(データはただ一つ)する為、整合性のとれた設計図、数量計算書を作成できる。又、安全、経済的、高品質な設計図及び数量計算書を作成できる。
【0022】
土木構造物は、耐震設計上太径の鉄筋が蜜に配置されていて、鉄筋の干渉が多く見られる。3次元CADによると、鉄筋干渉が一目瞭然で、干渉防止の機能を設け鉄筋の配置変更をする事により、設計で必要とする鉄筋量を配置でき、安全で、高品質な設計図を作成でき、構造物の破壊を防止し、人命を守る事ができるのである。
【0023】
施工現場において3次元データを使用すれば、施工済みの分と未施工の分を色分けすれば工事の進捗状況が一目瞭然であり、生コン、鉄筋等の発注が容易にでき、地元説明会においても有効な手段となる。
【0024】
3次元CADにより作図をすれば、平面図、縦・横断図、任意の断面が同時に作成でき、作図の手間が大きく改善される。
鉄筋重量計算を3次元CADの重量算出機能を使えば材質毎、鉄筋径毎の重量算出が容易にでき、図面としての鉄筋表を省略できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】3次元CADによる土木構造物の設計図、数量計算書作成及び照査方法のフローチャートである。
【図2】RCビームスラブ式ラーメン高架橋の縦断図、平面図である。
【図3】RCビームスラブ式ラーメン高架橋の横断図、基礎平面図である。
【図4】3次元RCビームスラブ式ラーメン高架橋の構造一般図である。
【図5】杭の立体図である。
【図6】均しコンクリートの立体図である。
【図7】地中梁の立体図である。
【図8】柱の立体図である。
【図9】縦梁の立体図である。
【図10】横梁の立体図である。
【図11】桁受けの立体図である。
【図12】スラブの立体図である。
【図13】高欄・地覆の立体図である。
【図14】照査用の杭の立体図である。
【図15】照査用の均しコンクリートの立体図である。
【図16】照査用の地中梁の立体図である。
【図17】照査用の柱の立体図である。
【図18】照査用の縦梁の立体図である。
【図19】照査用の横梁の立体図である。
【図20】照査用の桁受けの立体図である。
【図21】照査用のスラブの立体図である。
【図22】照査用の高欄・地覆の立体図である。
【図23】照査用の3次元RCビームスラブ式ラーメン高架橋の構造一般図である。
【図24】配筋図用の縦地中梁構造図である。
【図25】地中梁上側一段目主鉄筋配筋図である。
【図26】地中梁上側二段目主鉄筋配筋図ある。
【図27】地中梁下側一段目主鉄筋配筋図である。
【図28】地中梁下側二段目主鉄筋配筋図である。
【図29】地中梁腹鉄筋配筋図である。
【図30】地中梁スターラップ配筋図である。
【図31】照査用の地中梁上側一段目主鉄筋配筋図である。
【図32】照査用の地中梁上側二段目主鉄筋配筋図である。
【図33】照査用の地中梁下側一段目主鉄筋配筋図である。
【図34】照査用の地中梁下側二段目主鉄筋配筋図である。
【図35】照査用の地中梁腹鉄筋配筋図である。
【図36】照査用の地中梁スターラップ配筋図である。
【図37】コンクリート体積の総合計である。
【図38】場所打ち鉄筋コンクリート杭の体積である。
【図39】均しコンクリートの体積である。
【図40】一般型枠面積の合計である。
【図41】埋め殺し型枠面積である。
【図42】均しコンクリート型枠面積である。
【図43】足場工面積である。
【図44】支保工体積である。
【図45】全掘削土量である。
【図46】埋め戻し土量である。
【図47】残土である。
【図48】照査用の足場工面積である。
【図49】照査用の支保工体積である。
【図50】照査用の全掘削土量である。
【図51】照査用の埋め戻し土量である。
【図52】照査用の残土である。
【符号の説明】
1.杭
2.均しコンクリート
3.地中梁
4.柱
5.縦梁
6.横梁
7.桁受け
8.スラブ
9.高欄・地覆
【発明が属する技術分野】
本発明は、土木設計で土木構造物の設計図並びに数量計算書の作成及び照査を3次元CADを使用して3次元モデルで行う方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
設計図は、作図基データに基づいて2次元CADで作成し、数量計算書は、数量計算式を作って電卓を使用して、数量計算書を作成していた。又、照査は、紙ベースで電卓を使用して全てのデータの整合性を照査していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
土木構造物の設計図並びに数量計算書の作成及び照査において、3次元モデルによる方法により安全性の向上、コスト縮減、高品質な製品を作ることを目的としている。
【0004】
土木構造物の配筋図において、鉄筋同士の干渉が多く見られるのが現状で、これを3次元CADの機能で防止し、施工できる様にすることを目的としている。
【0005】
3次元の作図データ内で任意の断面表示、寸法表示、鉄筋の引き出しを行うことにより現状の2次元CAD図面と同等以上の図面を作成できることを目的としている。
【0006】
施工現場において、3次元データで地元説明会を行えば理解を得易く、早期の施工着工を目的としている。
【0007】
施工現場において、3次元データを使用する事により、未熟な技術者の判断ミスを防止し、工事の進捗率の向上、コスト縮減を目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
土木構造物の設計図並びに数量計算書の作成及び照査する方法において、
作図基データを電子データでデータ保存実行手段に与えるステップ、
作図基データに基づいて3次元CADを使用して、作図機能で設計図並びに数量計算書を作成するステップ、
3次元CADの機能が、作図基データと作図データとの正・誤を判断し、その結果を表示手段が、画面表示又は音声表示するステップ、
全ての対象物の照査が完了すれば、作図基データ、作図データ、照査データをデータ記憶手段に記憶させるステップ、
から構成される構造物の設計図並びに数量計算書の作成及び照査方法。
3次元データの設計図(全体図、構造一般図、配筋図)を利用して、3次元CADの機能で縦断図、横断図、平面図、任意の断面図、詳細図を作成するステップから構成される3次元データから2次元データを作成する方法。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。図1はラーメン高架橋(鉄道橋)を例にした3次元CADによる土木構造物の設計図並びに数量計算書の作成及び照査方法のフローチャートである。
【0010】
S10において、設計図並びに数量計算書作成の為、作図基データを電子データで入力する。図2、図3は作図基データの一例である。
【0011】
S11において、3次元CADで各部材(コンクリート)を作成し、各部材を組み合わせて一体化させる。
各部材の作り方
(1)杭の作図方法
図5に示す様に作図ゾーンで作図機能を使いφ1000mm 、L=9500mmの杭1を作図する。
この杭1より、線路直角方向L1=4600mmに杭1を複写して杭2を作図する。
複写した杭2より、線路直角方向L2=4600mmに杭2を複写して杭3を作図する。
杭1〜3 をまとめて、線路方向L3=8180mmに杭を複写し、杭4〜6を作図する。例えば杭1〜6をグレー系で着色する。
杭1〜6に属性として場所打ち鉄筋コンクリート杭(名称)、設計基準強度30N/mm2(材質)を与える。作図データは、例えば1ブロック1レイヤーに納める。
(2)均しコンクリートの作図方法
図6に示す様に作図ゾーンで作図機能を使い八角形と長方形の図形を作成して合成し、厚みt=100mmを与える。八角形の図形には、杭径φ1000mmの控除を行う。
杭との位置関係を考慮して作図する。例えば均しコンクリートをこげ茶系で着色する。
属性として均しコンクリート(名称)、設計基準強度18N/mm2(材質)を与える。作図データは、例えば1ブロック2レイヤーに納める。
(3)地中梁の作図方法
図7に示す様に作図ゾーンで作図機能を使い八角形と長方形の図形を作成して合成し、厚みt=1300mmを与える。
杭との位置関係を考慮して作図する。
例えば地中梁を茶色系で着色する。
属性として地中梁(名称)、設計基準強度27N/mm2(材質)を与える。
作図データは、例えば1ブロック3レイヤーに納める。
(4)柱の作図方法
図8に示す様に作図ゾーンで作図機能を使いB1=800mm,B2=800mm,H1=7100mmの柱1を作図する。
この柱1より線路直角方向L1=4600mmに柱1を複写して柱2を作図する。
複写した柱2より、線路直角方向L2=4600mmに柱2を複写して柱3を作図する。
柱1を線路方向L3=8180mmに複写し、柱天端をL=350mm 下げて柱4を作成する。柱5、6を上記と同様の方法で作成する。例えば柱1〜6を黄色系で着色する。
柱1〜6に属性として柱(名称)、設計基準強度27N/mm2(材質)を与える。
作図データは、例えば1ブロック4レイヤーに納める。
(5)縦梁の作図方法
図9に示す様に作図ゾーンで作図機能を使い縦梁寸法B=700mm、H1=750mm、L1=7380mm、縦梁ハンチB=700mm、H2=400mm、L2=1200mmの縦梁1を作図する。
この縦梁1より線路直角方向L=4600mmに縦梁1を複写して縦梁2を作図する。
複写した縦梁2より線路直角方向L=4600mmに縦梁2を複写して縦梁3を作図する。
例えば縦梁1〜3をフジ色系で着色する。
縦梁1〜3に属性として縦梁(名称)、設計基準強度27N/mm2(材質)を与える。
作図データは、例えば1ブロック5レイヤーに納める。
(6)横梁の作図方法
図10に示す様に作図ゾーンで作図機能を使い横梁寸法B1=800mm、H1=1150mm、L1=10000mmの横梁1を作図する。
この横梁1より線路方向L=8180mmに横梁寸法B2=800mm、H2=1500mm、L2=10000mmの横梁2を作図する。
例えば横梁1、2を緑色で着色する。
横梁1、2に属性として横梁(名称)、設計規準強度27N/mm2(材質)を与える。
作図データは、例えば1ブロック6レイヤーに納める。
(7)桁受けの作図方法
図11に示す様に作図ゾーンで作図機能を使い桁受け寸法B1=700mm、H1=500mm、H2=750mm、L1=10000mmの桁受け1を作図する。
この桁受け1より線路方向L=8980mmに桁受け寸法B2=800mm、H3=600mm、H4=850mm、L2=10000mmの桁受け2を作図する。
例えば桁受け1、2をエンジ色で着色する。
桁受け1、2に属性として桁受け(名称)、設計基準強度27N/mm2(材質)を与える。
作図データは、例えば1ブロック7レイヤーに納める。
(8)スラブの作図方法
図12に示す様に作図ゾーンで作図機能を使い径間スラブ、張り出しスラブ、スラブハンチの各部材を作成する。
径間スラブ寸法は、B1=10000mm、L1=8980mm、H1=250mmで作図する。
張り出しスラブ寸法は、端部B2=1850mm、L2=800mm、H2=250mm、H3=400mm、中間部B3=1900mm、L3=7380mm、H2=250mm、H3=400mmで作図する。
スラブハンチ寸法は、B4=450mm、H4=150mm、L4=7380mm、L5=3900mmで作図する。例えばスラブを青色系で着色する。
径間スラブ、張り出しスラブ、スラブハンチに属性としてスラブ(名称)、設計基準強度27N/mm2(材質)を与える。
作図データは、例えば1ブロック8レイヤーに納める
(9)高欄・地覆の作図方法
図13に示す様に作図ゾーンで作図機能を使い高欄・地覆1寸法
(B1=200mm、H1=1430mm、L1=8980mm)、(B2=250mm、H2=500mm、L1=8980mm)、
(B3=150mm、H2=500mm、L1=8980mm)の高欄・地覆1を作図する。
高欄・地覆2寸法(B4=200mm、H3=1430mm、L2=8980mm)、(B5=150mm、H4=500mm、L2=8980mm)、(B6=100mm、H4=500mm、L2=8980mm)、(B7=250mm、H4=500mm、L2=8980mm)の高欄・地覆2を作図する。
例えば高欄・地覆1、2を茶色系で着色する。
高欄・地覆1、2に属性として高欄・地覆(名称)、設計基準強度27N/mm2
(材質)を与える。
作図データは、例えば1ブロック9レイヤーに納める。
(10)構造一般図の作図方法
図4に示す様に図5〜図13に示す作図した各部材相互間の上下左右の位置関
係を正確に配置して3次元の構造一般図を完成させる。
作図データは、例えば1ブロック10レイヤーに納める。
【0012】
S12において、各部材の材質、形状、寸法、位置関係を照査する。
各部材の照査方法
(1)杭の照査方法
作図ゾーンで作成した杭の作図データを例えば5ブロック1レイヤーに納める。
図14に示す様に各杭間の距離、直径,長さを3次元CADの「寸法表示」機能で寸法表示させ、基となる作図基データを( )内に入力して、作図したデータと作図基データとの正・誤を3次元CADの機能で照査する。
例えば8100mm(8180mm)の場合、作図データ8100mmが誤って入力されているので、杭4、5、6がハイライト表示又は音声表示され8100mmを8180mmに修正をする。修正をすることによりハイライト表示は消え音声表示も消える。
図14で材質が30N/mm2のところ27N/mm2で作図されているので27N/mm2がハイライト表示又は音声表示され30N/mm2に属性の修正をする。
全ての照査が完了すれば杭は、例えば白色で着色させ照査完了を確認する。
(2)均しコンクリートの照査方法
作図ゾーンで作成した均しコンクリートの作図データを例えば5ブロック2レイヤ―に納める。
図15に示す様に均しコンクリートの各部材長を3次元CADの「寸法表示」機能で寸法表示させ、基となる作図基データを( )内に入力して、作図したデータと作図基データとの正・誤を3次元CADの機能で照査する。
例えば150mm(100m)の場合、作図データ150mmが誤って入力されているので、均しコンクリートがハイライト表示又は音声表示され150mmを100mに修正をする。修正をすることによりハイライト表示は消え音声表示も消える。
図15で材質が18N/mm2のところ21N/mm2で作図されているので21N/mm2がハイライト表示又は音声表示され18N/mm2に属性の修正をする。
全ての照査が完了すれば均しコンクリートは、例えば白色で着色させ照査完了を確認する。
(3)地中梁の照査方法
作図ゾーンで作成した地中梁の作図データを例えば5ブロック3レイヤーに納める。
図16に示す様に地中梁の各部材長を3次元CADの「寸法表示」機能で寸法表示させ、基となる作図基データを( )内に入力して、作図したデータと作図基データとの正・誤を3次元CADの機能で照査する。
例えば1500mm(1300mm)の場合、作図データ1500mmが誤って入力されているので、地中梁がハイライト表示又は音声表示され1500mmを1300mmに修正をする。
修正をすることによりハイライト表示は消え音声表示も消える。
図16で名称が地中梁のところ杭で作図されているので杭がハイライト表示又は音声表示され地中梁に属性の修正をする。
全ての照査が完了すれば地中梁は、例えば白色で着色させ照査完了を確認する。(4)柱の照査方法
作図ゾーンで作成した柱の作図データを例えば5ブロック4レイヤーに納める。
図17に示す様に各柱間の距離、部材長を3次元CADの「寸法表示」機能で寸法表示させ、基となる作図基データを( )内に入力して、作図したデータと作図基データとの正・誤を3次元CADの機能で照査する。
例えば4500mm(4600mm)の場合、作図データ4500mmが誤って入力されているので、柱3がハイライト表示又は音声表示され4500mmを4600mmに修正をする。
修正をすることによりハイライト表示は消え音声表示も消える。
図17で材質が27N/mm2のところ24N/mm2で作図されているので24N/mm2がハイライト表示又は音声表示され27N/mm2に属性の修正をする。
全ての照査が完了すれば柱は、例えば白色で着色させ照査完了を確認する。
(5)縦梁の照査方法
作図ゾーンで作成した縦梁の作図データを例えば5ブロック5レイヤーに納める。図18に示す様に各縦梁間の距離、部材長を3次元CADの「寸法表示」機能で寸法表示させ、基となる作図基データを( )内に入力して、作図したデータと作図基データとの正・誤を3次元CADの機能で照査する。
例えば5000mm(4980mm)の場合、作図データ5000mmが誤って入力されているので、縦梁1がハイライト表示又は音声表示され5000mmを4980mmに修正をする。
修正をすることによりハイライト表示は消え音声表示も消える。
図18で名称が縦梁のところ柱で作図されているので柱がハイライト表示又は音声表示され縦梁に属性の修正をする。全ての照査が完了すれば縦梁は、例えば白色で着色させ照査完了を確認する。
(6)横梁の照査方法
作図ゾーンで作成した横梁の作図データを例えば5ブロック6レイヤーに納める。図19に示す様に各横梁間の距離、部材長を3次元CADの「寸法表示」機能で寸法表示させ、基となる作図基データを( )内に入力して、作図したデータと作図基データとの正・誤を3次元CADの機能で照査する。
例えば1400mm(1500mm)の場合、作図データ1400mmが誤って入力されているので、横梁2がハイライト表示又は音声表示され1400mmを1500mmに修正をする。
修正をすることによりハイライト表示は消え音声表示も消える。
図19で材質が27N/mm2ところ24N/mm2で作図されているので24N/mm2がハイライト表示又は音声表示され27N/mm2に属性の修正をする。
全ての照査が完了すれば横梁は、例えば白色で着色させ照査完了を確認する。
(7)桁受けの照査方法
作図ゾーンで作成した桁受けの作図データを例えば5ブロック7レイヤーに納める。
図20に示す様に各桁受け間の距離、部材長を3次元CADの「寸法表示」機能で寸法表示させ、基となる作図基データを( )内に入力して作図したデータと作図基データとの正・誤を3次元CADの機能で照査する。
例えば9000mm(10000mm)の場合、作図データ9000mmが誤って入力されているので、桁受け2がハイライト表示又は音声表示され9000mmを10000mmに修正をする。修正をすることによりハイライト表示は消え音声表示も消える。
図20で名称が桁受けのところ横梁で作図されているので横梁がハイライト表示又は音声表示され桁受けに属性の修正をする。
全ての照査が完了すれば桁受けは、例えば白色で着色させ照査完了を確認する。(8)スラブの照査方法
作図ゾーンで作成したスラブの作図データを例えば5ブロックの8レイヤーに納める。
図21に示す様にスラブの各部材長を3次元CADの「寸法表示」機能で寸法表示させ、基となる作図基データを( )内に入力して作図したデータと作図基データとの正・誤を3次元CADの機能で照査する。
例えば9980mm(10000mm)の場合、作図データ9980mmが誤って入力されているので、径間スラブがハイライト表示又は音声表示され9980mmを10000mmに修正をする。
修正をすることによりハイライト表示は消え音声表示も消える。
図21で材質が27N/mm2のところ24N/mm2で作図されているので24N/mm2がハイライト表示又は音声表示され27N/mm2に属性の修正をする。
全ての照査が完了すればスラブは、例えば白色で着色させ照査完了を確認する。(9)高欄・地覆の照査方法
作図ゾーンで作成した高欄・地覆の作図データを例えば5ブロック9レイヤーに納める。
図22に示す様に高欄・地覆の各部材長を3次元CADの「寸法表示」機能で寸法表示させ、基となる作図基データを( )内に入力して作図したデータと作図基データとの正・誤を3次元CADの機能で照査する。
例えば8900mm(8980mm)の場合、作図データ8900mmが誤って入力されているので、高欄・地覆2がハイライト表示又は音声表示され8900mmを8980mmに修正をする。修正をすることによりハイライト表示は消え音声表示も消える。
図22で材質が27N/mm2のところ24N/mm2で作図されているので24N/mm2がハイライト表示又は音声表示され27N/mm2に属性の修正をする。
全ての照査が完了すれば高欄・地覆は、例えば白色で着色させ照査完了を確認する。
(10)構造一般図の照査方法
作図ゾーンで作成した構造一般図の作図データを例えば5ブロック10レイヤーに納める。
図23に示す様に隣り合う部材相互間の上下、左右の位置関係を3次元CADの「寸法表示」機能で寸法表示させ、基となる作図基データを( )内に入力して作図したデータと作図基データとの正・誤を3次元CADの機能で照査する。又、目視でも照査する。
例えば60mm(0mm)の場合、杭中心と柱中心とが60mmズレて配置されている事となる。杭2と柱2とがハイライト表示又は音声表示され、杭2と柱2の離れ60mmを0mmとなる様に移動修正をする。
修正をすることによりハイライト表示は消え音声表示も消える。
図23で材質が27N/mm2のところ24N/mm2で作図されているので24N/mm2がハイライト表示又は音声表示され27N/mm2に属性の修正をする。
全ての照査が完了すれば構造一般図、例えば白色で着色させ照査完了を確認する。
【0013】
S13において、照査済みの各部材(コンクリート)を利用して各部材の配筋図を作成する。ラーメン高架橋の縦地中梁を例に作図方法を説明し、他部材については同様の手順の為割愛する。
縦地中梁配筋図の作り方
(1)図24に示す様に例えば5ブロック10レイヤーに納めてある図23の構造一般図(照査済みの物)より縦地中梁配筋図用構造線を作成する。
例えば10ブロック1レイヤーに納める。
(2)F39−1の鉄筋D32を3次元CADの作図機能を使い作成し、上側82mm、下側100mm、側面82mmのかぶり(芯)で配置する。
F39−1の鉄筋を図25に示す様に107.2mmピッチで平行に複写して6本配置する。
材質SD390の属性を与える。
例えば10ブロック2レイヤーに納める。
(3)F39−2の鉄筋D32を3次元CADの作図機能を使い作成し、F39−1の鉄筋より鉛直下方向に64mm、側面ではF39−1とF39−2の鉄筋同士が接するように配置する。F39−2の鉄筋を図26に示す様に107.2mmmピッチで平行に複写して6本配置する。
材質SD390の属性を与える。
例えば10ブロック3レイヤーに納める。
(4)F39−3の鉄筋D32を3次元CADの作図機能を使い作成し、下側100mm、側面ではF39−1とF39−3の鉄筋同士が接するように配置する。
F39−3の鉄筋を図27に示す様に107.2mmピッチで平行に複写して6本配置する。
材質SD390の属性を与える。
例えば10ブロック4レイヤーに納める。
(5)F39−4の鉄筋D32を3次元CADの作図機能を使い作成し、F39−3の鉄筋より鉛直上方向に64mm、側面ではF39−3とF39−4の鉄筋同士が接するように配置する。F39−4の鉄筋を図28に示す様に107.2mmピッチで平行に複写して6本配置する。
材質SD390の属性を与える。
例えば10ブロック5レイヤーに納める。
(6)F5の鉄筋D19を3次元CADの作図機能を使い作成し、地中梁天端より350mmに両側面に配置する。側面ではF39−1とF5の鉄筋同士が接する様に配置する。F5の鉄筋を図29に示す様に200mmピッチで平行に複写して4本配置する。
材質SD345の属性を与える。
例えば10ブロック6レイヤーに納める。
(7)f1、f2の鉄筋D16を3次元CADの作図機能を使い、主鉄筋F39−1、F39−3を取り囲む様に作成し、柱中心より左右に400mmの位置に配置し、図30に示す様に基本ピッチ150mmで配置して、中央で160mmの調整を行う。
材質SD345の属性を与える。
例えば10ブロック7レイヤーに納める。
【0014】
S14において、各部材の配筋図を照査する。
ラーメン高架橋の縦地中梁配筋図を例に照査方法を説明する。
(1)照査方法の基本的な考え方は、3次元CADの機能が、作図基データ(設計結果、仕様書)に基づいて作図した結果と作図基データとの正・誤を判断し、確認することである。
(2)図24に示す作図ゾーンで作成した縦地中梁の構造一般図を、例えば15ブロック1レイヤーに納める。このデータは、照査済のデータであるので照査は省略する。
(3)作図ゾーンで作成した例えば10ブロック2レイヤーにあるF39−1の鉄筋のデータを例えば15ブロック2レイヤーに納める。図31に示す様に鉄筋のかぶり、ピッチを3次元CADの「寸法表示」機能で寸法表示させ基となる作図基データを( )内に入力して、作図したデータと作図基データとの正・誤を3次元CADの機能で照査する。
例えば120mm(100mm)の場合作図データ120mmが誤って入力されているのでF39−1の鉄筋がハイライト表示又は音声表示され120mmを100mmに修正をする。
修正をすることによりハイライト表示は消え音声表示も消える。
図31で鉄筋番号が39−1のところ39−2で作図されているのでF39−1の鉄筋及び39−2がハイライト表示又音声表示され39−1に属性の修正をする。
全ての照査が完了すればF39−1の鉄筋は、例えば白色で着色させ照査完了を確認する。
(4)作図ゾーンで作成した例えば10ブロック3レイヤーにあるF39−2の鉄筋データを例えば15ブロック3レイヤーに納める。
図32に示す様にF39−1の鉄筋との上下の離れ、ピッチを3次元CADの「寸法表示」機能で寸法表示させ基となる作図基データを( )内に入力して、作図したデータと作図基データとの正・誤を3次元CADの機能で照査する。
例えば70mm(64mm)の場合作図データ70mmが誤って入力されているのでF39−2の鉄筋がハイライト表示又は音声表示され70mmを64mmに修正をする。
修正をすることによりハイライト表示は消え音声表示も消える。
図32で鉄筋本数6本のところ5本で作図されているので、F39−2の鉄筋及び5がハイライト表示又は音声表示され5本を6本に修正をする。
全ての照査が完了すればF39−2の鉄筋は、例えば白色で着色させ照査完了を確認する。
(5)作図ゾーンで作成した例えば10ブロック4レイヤーにあるF39−3の鉄筋のデータを例えば15ブロック4レイヤーに納める。
図33に示す様に鉄筋のかぶり、ピッチを3次元CADの「寸法表示」機能で寸法表示させ基となる作図基データを( )内に入力して、作図したデータと作図基データとの正・誤を3次元CADの機能で照査する。
例えば90mm(100)mmの場合作図データ90mmが誤って入力されているので、F39−3の鉄筋がハイライト表示又は音声表示され90mmを100mmに修正をする。
修正をすることによりハイライト表示は消え音声表示も消える。
図33で鉄筋材質がSD390のところSD345で作図されているので、SD345がハイライト表示又は音声表示されSD390に属性の修正をする。
全ての照査が完了すればF39−3の鉄筋は、例えば白色で着色させ照査完了を確認する。
(6) 作図ゾーンで作成した例えば10ブロック5レイヤーにあるF39−4の鉄筋のデータを例えば15ブロック5レイヤーに納める。図34に示す様にF39−3の鉄筋との上下の離れ、ピッチを3次元CADの「寸法表示」機能で寸法表示させ基となる作図基データを( )内に入力して、作図したデータと作図基データとの正・誤を3次元CADの機能で照査する。例えば80mm(64mm)の場合作図データ80mmが誤って入力されているので、F39−4の鉄筋がハイライト表示又は音声表示され80mmを64mmに修正をする。
修正をすることによりハイライト表示は消え音声表示も消える。
図34で鉄筋間隔が107.2mmのところ100.0mmで作図されているので、F39−4の鉄筋及び100.0mmがハイライト表示又は音声表示され100.0mmを107.2mmに修正をする。
全ての照査が完了すればF39−4の鉄筋は例えば白色で着色させ照査完了を確認する。
(7)作図ゾーンで作成した例えば10ブロック6レイヤーにあるF5の鉄筋を例えば15ブロック6レイヤーに納める。図35に示す様に地中梁の上・下面からの離れ、ピッチを3次元CADの「寸法表示」機能で寸法表示させ基となる作図基データを( )内に入力して、作図したデータと作図基データとの正・誤を3次元CADの機能で照査する。例えば300mm(350mm)の場合作図データ300mmが誤って入力されているので、F5の鉄筋がハイライト表示又は音声表示され300mmを350mmに修正をする。
修正をすることによりハイライト表示は消え音声表示も消える。
図35で鉄筋本数が4本のところ3本で作図されているので、F5の鉄筋及び3本がハイライト表示又は音声表示され3本を4本に修正をする。
全ての照査が完了すればF5の鉄筋は、例えば白色で着色させ照査完了を確認する。
(8)作図ゾーンで作成した例えば10ブロック7レイヤーにあるf1、f2の鉄筋のデータを例えば15ブロック7レイヤーに納める。図36に示す様に鉄筋のピッチを3次元CADの「寸法表示」機能で寸法表示させ、基となる作図基データを( )内に入力して、作図したデータと作図基データとの正・誤を3次元CADの機能で照査する。例えば23x200=4600(23x150=3450)の場合、作図データ200mmが誤って入力されているので、f1、f2の鉄筋がハイライト表示又は音声表示され200mmを150mmに修正をする。
修正を行うことによりハイライト表示は消え音声表示も消える。
スターラップは、上下の主鉄筋を取り囲む鉄筋であり主鉄筋とスターラップの位置関係を目視でも照査をする。
図36で鉄筋間隔が200mmのところ150mmで作図されているのでf1、f2の鉄筋及び150mmがハイライト表示又は音声表示され150mmを200mmに修正をする。
全ての照査が完了すればf1、f2の鉄筋は、例えば白色で着色させ照査完了を確認する。
【0015】
S15において照査済みの各部材(コンクリート)を利用してコンクリート体積、型枠面積、足場工、支保工、土工等の数量計算を3次元CADの機能を使って行い、数量総括表にその結果の値を自動的に記入させる。
(1)構造一般図(照査済みのデータ)を利用して、各数量項目を3次元CADの数量算出機能を使って算出する。
(2)コンクリート体積
コンクリート体積の算出は、材質(規格)毎に集計を行う。
1.材質27−N−25−8には地中梁、柱、梁、スラブが含まれる。
構造一般図より地中梁 図7、柱 図8、梁 図9〜11、スラブ 図12を呼び込み3次元CADの体積算出機能を使いコンクリート体積を算出する。表1、図37参照。
例えば1ブロック1レイヤーに納める。
【表1】
2.材質30−N−25−18には場所打ち鉄筋コンクリート杭が含まれる。
構造一般図より杭 図5を呼び込み3次元CADの体積算出機能を使いコンクリート体積を算出する。表2、図38参照。例えば1ブロック2レイヤーに納める。
【表2】
3.材質18−N−25−8には均しコンクリートが含まれる。
構造一般図より均しコンクリート 図6を呼び込み3次元CADの体積算出機能を使いコンクリート体積を算出する。表3、図39参照。
例えば 1ブロック3レイヤーに納める。
【表3】
(3)型枠面積
型枠面積の算出は一般型枠、埋め殺し型枠、均し型枠毎に集計を行う。
1.一般型枠は地中梁、柱、梁、スラブが含まれ地中梁の埋め殺し型枠を控除した分である。
構造一般図より地中梁 図7、柱 図8、梁 図9〜11、スラブ 図12を呼び込み3次元CADの面積算出機能を使い型枠面積を算出する。
表4、図40参照。
例えば1ブロック4レイヤーに納める。
【表4】
2.埋め殺し型枠は地中梁のコーナー部分の型枠である。構造一般図より地中梁 図7を呼び込み3次元CADの面積算出機能を使い型枠面積を算出する。
表5、図41参照。
例えば1ブロック5レイヤーに納める。
【表5】
3.均し型枠は構造一般図より均しコンクリート 図6を呼び込み3次元CADの面積算出機能を使い型枠面積を算出する。表6、図42参照。
例えば1ブロック6レイヤーに納める。
【表6】
(4)足場工
構造一般図より地中梁 図7、柱 図8、梁 図9〜11を呼び込み柱面より起・終点側に各々1100mm、直角方向に950mm、上側は横梁の下端、下側は地中梁天端より1400mmの範囲で、面を各々の柱に作成し、3次元CADの面積算出機能を使い足場工の面積を算出する。表7、図43参照。
例えば1ブロック7レイヤーに納める。
【表7】
(5)支保工
構造一般図より地中梁 図7、柱 図8、梁 図9〜11、スラブ 図12を呼び込み直角方向はスラブ端より1000mm、線路方向はスラブ端、上側はスラブ天端、下側は地中梁天端より1400mmの範囲及び地中梁天端より1400mm上方で桁受けの下側の範囲の体積からスラブ、梁、柱の体積を控除した空間を3次元CADの体積算出機能を使い支保工の体積を算出する。表8、図44参照。
例えば1ブロック8レイヤーに納める。
【表8】
(6)土工
1.掘削
構造一般図より均しコンクリート 図6、地中梁 図7を呼び込み地中梁の面より500mmの位置から1:0.5で地中梁天端より1400mmまで切土する。均しコンクリート、地中梁を消去し掘削した土量を3次元CADの体積算出機能を使い算出する。表9、図45参照。
例えば1ブロック9レイヤーに納める。
【表9】
2.埋め戻し
構造一般図より均しコンクリート 図6、地中梁 図7、柱 図8を呼び込み地中梁の面より500mmの位置から1:0.5で地中梁天端より1400mmまで切土する。掘削土量から均しコンクリート、地中梁、柱の体積を除いた土量を3次元CADの体積算出機能を使い算出する。表10、図46参照。
例えば1ブロック10レイヤーに納める。
【表10】
3.残土
2.埋め戻しのデータを使い均しコンクリート、地中梁、柱の体積を3次元CADの体積算出機能を使い算出する。表11、図47参照。
例えば1ブロック11レイヤーに納める。
【表11】
【0016】
S16において、各数量項目を照査する。
(1)コンクリート体積
作図ゾーンで作成した地中梁 図7、柱 図8、梁 図9〜11、スラブ 図12の作成データを例えば5ブロック1レイヤーに納める。
作図ゾーンで作成した杭 図5の作図データを例えば5ブロック2レイヤーに納める。
作図ゾーンで作成した均しコンクリート 図6の作図データを例えば5ブロック3レイヤーに納める。
コンクリート体積の照査は、照査済みの一般図のデータを使用するので照査は不要である。
(2)型枠面積
作図ゾーンで作成した一般型枠の作図データを例えば5ブロック4レイヤーに納める。
作図ゾーンで作成した埋め殺し型枠の作図データを例えば5ブロック5レイヤーに納める。
作図ゾーンで作成した均し型枠の作図データを例えば5ブロック6レイヤーに納める。
コンクリート体積と同様に、照査済みの一般図のデータを使用するので長さの照査は不要である。
スラブ上面や地中梁下面の様に型枠面積の算出が不必要な場所を加えていないかをビジュアルに照査する。
(3)足場工
作図ゾーンで作成した足場工の作図データ図43を例えば5ブロック7レイヤーに納める。
コンクリート体積と同様に、照査済みの一般図のデータを使用するので構造物本体の長さの照査は不要である。
図48に示す様に足場工の範囲を示す長さを3次元CADの「寸法表示」機能で寸法表示させ、基となる作図基データを( )内に入力して、作図したデータと作図基データとの正・誤を3次元CADの機能で照査する。
例えば1200mm(1100mm)の場合作図データ1200mmが誤って入力されているので、足場の面がハイライト表示又は音声表示され、1200mmを1100mmに修正をする。修正をすることによりハイライト表示は消え音声表示も消える。
全ての照査が完了すれば足場の面は、例えば白色で着色させ照査完了を確認する。
(4)支保工
作図ゾーンで作成した支保工の作図データ図44を例えば5ブロック8レイヤーに納める。
コンクリート体積と同様に、照査済みの一般図のデータを使用するので構造物本体の長さの照査は不要である。図49に示す様に支保工の範囲を示す長さを3次元CADの「寸法表示」機能で寸法表示させ、基となる作図基データを( )内に入力して、作図したデータと作図基データとの正・誤を3次元CADの機能で照査する。例えば 800mm(700mm)の場合作図データ800mmが誤って入力されているので、支保工の面がハイライト表示又は音声表示され、800mmを700mmに修正をする。
修正をすることによりハイライト表示は消え音声表示も消える。
全ての照査が完了すれば支保工の面は、例えば白色で着色させ照査完了を確認する。
(5)土工
1.掘削 作図ゾーンで作成した掘削の作図データを例えば5ブロック9 レイヤーに納める。
コンクリート体積と同様に、照査済みの一般図のデータを使用するので構造物本体の長さの照査は不要である。図50に示す様に掘削の範囲を示す長さを3次元CADの「寸法表示」機能で寸法表示させ、基となる作図基データを( )内に入力して、作図したデータと作図基データとの正・誤を3次元CADの機能で照査する。
例えば2500mm(2800mm)の場合作図データ2500mmが誤って入力されているので、掘削の面がハイライト表示又は音声表示され、2500mmを2800mmに修正をする。
修正をすることによりハイライト表示は消え音声表示も消える。
全ての照査が完了すれば掘削の面は、例えば白色で着色させ照査完了を確認する。
2.埋戻し 作図ゾーンで作成した埋戻しの作図データを例えば5ブロック10レイヤーに納める。
コンクリート体積と同様に、照査済みの一般図のデータを使用するので構造物本体の長さの照査は不要である。図51に示す様に埋戻しの範囲を示す長さを3次元CADの「寸法表示」機能で寸法表示させ、基となる作図基データを( )内に入力して、作図したデータと作図基データとの正・誤を3次元CADの機能で照査する。例えば2500mm(2800mm)の場合作図データ2500mmが誤って入力されているので、埋戻しの面がハイライト表示又は音声表示され、2500mmを2800mmに修正をする。
修正をすることによりハイライト表示は消え音声表示も消える。
全ての照査が完了すれば埋戻しの面は、例えば白色で着色させ照査完了を確認する。
3.残土 作図ゾーンで作成した残土の作図データを例えば5ブロック11レイヤーに納める。
コンクリート体積と同様に、照査済みの一般図のデータを使用するので構造物本体の長さの照査は不要である。図52に示す様に残土の範囲を示す長さを3次元CADの「寸法表示」機能で寸法表示させ、基となる作図基データを( )内に入力して、作図したデータと作図基データとの正・誤を3次元CADの機能で照査する。
例えば1300mm(1400mm)の場合作図データ1300mmが誤って入力されているので、残土の面がハイライト表示又は音声表示され、1300mmを1400mmに修正をする。
修正をすることによりハイライト表示は消え音声表示も消える。
全ての照査が完了すれば残土の面は、例えば白色で着色させ照査完了を確認する。
【0017】
S17において3次元データの設計図(全体図、構造一般図、配筋図)を利用して2次元データを作成する。
【0018】
S18において作図基データ、設計図(2次元、3次元データ)、数量計算書、各照査データを電子納品する。
【0019】
【発明の効果】
本発明は、構造物の設計図並びに数量計算書を作成する為の作図基データ、作図データ、照査データを電子納品するステップから構成されており、国土交通省が推進している建設CALS/ECの考え方と合致する。
【0020】
現在、2次元データによる設計図が求められている為、2次元設計図を作成することとしているが、将来的にそれが必要でなくなれば、3次元設計図のみでもよい。上述の方法は、土木構造物に限らず建築構造物等に対しても適用することができる。
【0021】
設計図、数量計算書作成において3次元で平面図、縦断図、横断図等を同時に作成(データはただ一つ)する為、整合性のとれた設計図、数量計算書を作成できる。又、安全、経済的、高品質な設計図及び数量計算書を作成できる。
【0022】
土木構造物は、耐震設計上太径の鉄筋が蜜に配置されていて、鉄筋の干渉が多く見られる。3次元CADによると、鉄筋干渉が一目瞭然で、干渉防止の機能を設け鉄筋の配置変更をする事により、設計で必要とする鉄筋量を配置でき、安全で、高品質な設計図を作成でき、構造物の破壊を防止し、人命を守る事ができるのである。
【0023】
施工現場において3次元データを使用すれば、施工済みの分と未施工の分を色分けすれば工事の進捗状況が一目瞭然であり、生コン、鉄筋等の発注が容易にでき、地元説明会においても有効な手段となる。
【0024】
3次元CADにより作図をすれば、平面図、縦・横断図、任意の断面が同時に作成でき、作図の手間が大きく改善される。
鉄筋重量計算を3次元CADの重量算出機能を使えば材質毎、鉄筋径毎の重量算出が容易にでき、図面としての鉄筋表を省略できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】3次元CADによる土木構造物の設計図、数量計算書作成及び照査方法のフローチャートである。
【図2】RCビームスラブ式ラーメン高架橋の縦断図、平面図である。
【図3】RCビームスラブ式ラーメン高架橋の横断図、基礎平面図である。
【図4】3次元RCビームスラブ式ラーメン高架橋の構造一般図である。
【図5】杭の立体図である。
【図6】均しコンクリートの立体図である。
【図7】地中梁の立体図である。
【図8】柱の立体図である。
【図9】縦梁の立体図である。
【図10】横梁の立体図である。
【図11】桁受けの立体図である。
【図12】スラブの立体図である。
【図13】高欄・地覆の立体図である。
【図14】照査用の杭の立体図である。
【図15】照査用の均しコンクリートの立体図である。
【図16】照査用の地中梁の立体図である。
【図17】照査用の柱の立体図である。
【図18】照査用の縦梁の立体図である。
【図19】照査用の横梁の立体図である。
【図20】照査用の桁受けの立体図である。
【図21】照査用のスラブの立体図である。
【図22】照査用の高欄・地覆の立体図である。
【図23】照査用の3次元RCビームスラブ式ラーメン高架橋の構造一般図である。
【図24】配筋図用の縦地中梁構造図である。
【図25】地中梁上側一段目主鉄筋配筋図である。
【図26】地中梁上側二段目主鉄筋配筋図ある。
【図27】地中梁下側一段目主鉄筋配筋図である。
【図28】地中梁下側二段目主鉄筋配筋図である。
【図29】地中梁腹鉄筋配筋図である。
【図30】地中梁スターラップ配筋図である。
【図31】照査用の地中梁上側一段目主鉄筋配筋図である。
【図32】照査用の地中梁上側二段目主鉄筋配筋図である。
【図33】照査用の地中梁下側一段目主鉄筋配筋図である。
【図34】照査用の地中梁下側二段目主鉄筋配筋図である。
【図35】照査用の地中梁腹鉄筋配筋図である。
【図36】照査用の地中梁スターラップ配筋図である。
【図37】コンクリート体積の総合計である。
【図38】場所打ち鉄筋コンクリート杭の体積である。
【図39】均しコンクリートの体積である。
【図40】一般型枠面積の合計である。
【図41】埋め殺し型枠面積である。
【図42】均しコンクリート型枠面積である。
【図43】足場工面積である。
【図44】支保工体積である。
【図45】全掘削土量である。
【図46】埋め戻し土量である。
【図47】残土である。
【図48】照査用の足場工面積である。
【図49】照査用の支保工体積である。
【図50】照査用の全掘削土量である。
【図51】照査用の埋め戻し土量である。
【図52】照査用の残土である。
【符号の説明】
1.杭
2.均しコンクリート
3.地中梁
4.柱
5.縦梁
6.横梁
7.桁受け
8.スラブ
9.高欄・地覆
Claims (2)
- 構造物の設計図並びに数量計算書の作成及び照査する方法において、
作図基データを電子データでデータ保存実行手段に与えるステップ、
作図基データに基づいて3次元CADを使用して、作図機能で設計図並びに数量計算書を作成するステップ、
3次元CADの機能が、作図基データと作図データとの正・誤を判断し、その結果を表示手段が、画面表示又は音声表示するステップ、
全ての対象物の照査が完了すれば、作図基データ、作図データ、照査データをデータ記憶手段に記憶させるステップ、
から構成される構造物の設計図並びに数量計算書の作成及び照査方法。 - 3次元データの設計図(全体図、構造一般図、配筋図)を利用して3次元CADの機能で縦断図、横断図、平面図、任意の断面図、詳細図を作成するステップから構成される3次元データから2次元データを作成する方法。
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---|---|---|---|
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- 2003-03-25 JP JP2003082726A patent/JP2004295168A/ja active Pending
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