JP2004294236A - 目覚ましシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】天候、道路交通情報に加え、交通機関の運行状況等の、通勤/通学時間に影響を与える多種多様な情報を総合的に活用して、目覚まし時計のアラームの作動時間を遠隔制御する目覚ましシステムを提供する。
【解決手段】目覚ましセンター1を設置し、利用者の各種基本情報を携帯電話4またはパーソナルコンピュータ5から基本情報データベース7への登録を行う。登録された基本情報と、気象条件や交通機関の運行状況等の情報から、アラームを作動させるのに最適な時間の計算を行い、インターネットや携帯電話等の通信回線を経由した遠隔操作で利用者側に設置された携帯電話型目覚まし機器2やインターネット接続型目覚まし機器3のアラーム作動を制御する。
【選択図】 図1
【解決手段】目覚ましセンター1を設置し、利用者の各種基本情報を携帯電話4またはパーソナルコンピュータ5から基本情報データベース7への登録を行う。登録された基本情報と、気象条件や交通機関の運行状況等の情報から、アラームを作動させるのに最適な時間の計算を行い、インターネットや携帯電話等の通信回線を経由した遠隔操作で利用者側に設置された携帯電話型目覚まし機器2やインターネット接続型目覚まし機器3のアラーム作動を制御する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、天候や交通機関の運行状況に合わせて目覚まし時計のアラーム作動時間を遠隔操作にて制御可能な目覚ましシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
現代社会において目覚まし時計を利用して起床することは既に通例となっている。目覚まし時計とは、時計にアラームを鳴動させる機能を付加したものであり、あらかじめアラームの作動時間を設定しておくと、その時間になるとアラームが作動するというものである。一方で、通勤通学時には、気象条件や利用する交通機関の運行状況によっては、普段よりも早く起床し、早めに家を出るための準備を整える必要がある。しかし、一般的な目覚まし時計では、設定された時間にアラームを作動させるのみであり、この様な状況に対応することは考えられていない。そこで、気象条件や交通状況などに連動してアラームの作動時間を自動的に調整する目覚まし時計の開発が望まれていた。この様な機能を持つ目覚まし時計の例として、特開平11−64555号公報に記載及び特開2000−321380号公報に記載のものが知られている。
【0003】
特開平11−64555号公報に記載のものは、降雨センサーや温度計のような各種センサーからの入力情報をもとに、目覚まし時計のアラーム機能の制御を行うものである。これは、目覚まし時計に接続される各種のセンサーと、センサーからの入力情報を解析するための処理装置を内蔵した目覚まし時計から構成される。各種センサーからの入力情報は、目覚まし時計に内蔵された処理装置へ送られ、処理装置では、各種センサーからの入力情報の分析/収集を行い、目覚まし時計のアラーム作動の制御を行う。具体的には、運動会当日に一定量以上の降雨があった場合には、目覚まし時計のアラームを作動させない、等の制御を行うものである。
【0004】
また、特開2000−321380号公報に記載に記載のものは、道路交通情報システムにて提供される渋滞情報等をもとに、目覚まし時計のアラーム作動時間の制御を行うものである。これは、道路交通情報システムから発信される電波を受信する受信ユニットと、道路交通情報の解析および目覚まし時計のアラーム制御を行う制御装置から構成される。アンテナで受信された道路交通情報は制御装置へ送られ、渋滞情報等をもとにあらかじめ登録された経路情報をもとに目的地までの所要時間の算出を行う。求められた所要時間が通常時よりも長くなると判断された場合には、通常のアラーム作動時刻よりも早めにアラームを作動させるよう制御を行うものである。また、事故や工事のために、通常の経路が通行止めとなっている場合や、別の経路を採った方が目的地まで早く到着できると判断された場合には、前記のアラーム作動時刻の制御のほかに推奨経路の案内を行うものである。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−64555号公報
【特許文献2】
特開2000−321380号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平11−64555号公報に記載の技術は、各種センサーによって得られる情報から目覚まし時計のアラーム作動を制御するものであり、センサーから得られる情報、例えば当日の天候等に関しては考慮されているものの、交通機関の運行状況に関しては考慮されていないといった問題がある。従って、最寄駅までは時間どおりに到着できたものの、利用する電車が動いておらず、別のルートを利用することになり最終的に目的地への到着時刻が大幅に遅れるといったケースが考えられる。
【0007】
また、特開2000−321380号公報に記載の技術は道路交通情報システムから提供される情報を利用するもので、主に自動車による移動を対象としたものであり、電車での通勤・通学は考慮されていない。また、道路交通情報システムから発信される電波が受信可能な居住環境でなければ利用できないという問題もある。
【0008】
また、いずれにおいても、各種センサーまたは道路交通情報の受信アンテナや、情報の収集とアラーム作動時間の算出、アラーム制御を行う制御装置などを全て利用者が設置する必要があり、利用者の設備設置にかかる負担は相当なものになると考えられる。
【0009】
本発明の目的は、天候、道路交通情報に加え、交通機関の運行状況等の、通勤/通学時間に影響を与える多種多様な情報を総合的に活用して、目覚まし時計のアラームの作動を遠隔制御する目覚ましシステムを提供することにある。また情報の収集、解析を特定の個所で集中的に行うことで利用者の設備設置にかかる負担を低減し、かつ居住環境によって利用が制限されること無く利用可能な目覚ましシステムを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、利用者の各種基本情報を登録する手段、気象条件や交通機関の運行状況等の情報収集とアラーム作動時間の算出を行う手段、目覚まし機器の遠隔制御を行う手段からなる「目覚ましセンター」と、目覚ましセンターからの遠隔操作でアラームを作動させる手段からなる「目覚まし機器」、および両者間を接続するインターネットや携帯電話等の「通信回線」から構成される「目覚ましシステム」を提供するものである。
【0011】
本発明による目覚ましシステムは、出発地、目的地、出発地から目的地に至るまでの移動手段の組み合わせによって構成される標準経路、標準経路で出発地から目的地に至るのに要する標準の所要時間、及び標準アラーム時刻を含む情報が登録されている情報登録部と、気象情報を取得する気象情報取得処理部と、交通情報を取得する交通情報取得処理部と、気象情報取得処理部で取得した気象情報あるいは交通情報処理部で取得した交通情報に、悪天候の情報あるいは交通機関の運行の乱れに関する情報が含まれているとき、出発地から目的地に至るのに標準の所要時間より余分にかかる時間を見込んだ時差時間を計算し、標準アラーム時刻より時差時間だけ早い時刻をアラーム時刻として求めるアラーム作動時間計算処理部と、アラーム作動時間計算処理部で求めたアラーム時刻に、通信網を介して接続されている目覚まし機器にアラーム作動信号を送信する目覚まし制御処理部とを備えることを特徴とする。
【0012】
交通情報には、鉄道、バス等の交通機関の運行情報や道路交通情報が含まれる。情報登録部には、標準経路と異なる移動手段の組み合わせで構成される振替経路、振替経路を利用するにあたっての条件、振替経路で出発地から目的地に至るのに要する時間と標準の所要時間との差の情報を登録してもよい。また、情報登録部には、悪天候時に必要となる余裕時間を登録してもよい。目覚まし制御処理部は、標準アラーム時刻より早い時刻にアラーム作動信号を送信するとき、その原因となる情報を付加情報として併せて送信するのが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施する場合の一形態を図面を参照して具体的に説明する。
図1は、本発明に係る目覚ましシステムの概要構成図と目覚ましセンターの処理ブロック図である。図1に示すように、目覚ましシステムは、利用者の基本情報の管理と、気象条件、交通機関の運行状況等の情報収集、アラーム作動時間の算出と、目覚まし機器の遠隔操作を行う目覚ましセンター1と、利用者の手元に設置され、目覚ましセンターからの遠隔操作により内蔵のアラームを作動させ、目覚まし時計の代わりとして使用する携帯電話型の目覚まし機器2、またはインターネット接続型の目覚まし機器3、および両者を接続するための電話回線、インターネット等の通信回線から構成される。また、利用者の携帯電話4またはパーソナルコンピュータ5は、インターネット等の通信回線を介して目覚ましセンターへ利用者の基本情報の登録操作を行うための機器として使用する。ここで、利用者の携帯電話4またはパーソナルコンピュータ5は、目覚まし機器2または3と同一の機器であっても良い。
【0014】
目覚ましセンター1は、利用者の氏名、自宅所在地、勤務先所在地等の利用者登録・管理や利用者毎の標準アラーム作動時間、通勤通学で利用する交通機関等の基本情報の登録・管理を行う基本情報登録処理部11、利用者毎の基本情報を格納するための基本情報データベース20、気象情報センター6から各地の気象情報の収集を行う気象情報取得処理部12、各種交通機関等の交通情報センター7から交通機関の運行状況や道路交通情報の収集を行う交通情報取得処理部13、取得した気象・交通情報をアラーム作動時間計算に適したデータ形式で保存する気象・交通情報データベース30、基本情報及び気象・交通情報を元に各利用者のアラーム作動時間の算出を行うアラーム作動時間計算処理部14、及び各利用者の目覚まし機器の遠隔操作を行う目覚まし制御処理部15を有している。携帯電話型目覚まし機器2は、通常使用される携帯電話内に目覚まし機器の機能を内蔵したものであり、携帯電話の基地局から送信される電波を受信するためのアンテナ201、通話機能制御部202、及び目覚まし機器処理部203により構成される。また、インターネット接続型目覚まし機器3は、インターネット接続部301、目覚まし機器処理部302により構成される。
【0015】
図2は、目覚ましシステムを利用するにあたっての事前手続きの流れを示すシーケンス図である。利用者は、携帯電話4またはパーソナルコンピュータ5を利用して、あらかじめ目覚ましセンターへ目覚ましシステムの利用者登録41と利用者の基本情報の登録42を行う。
【0016】
具体的には、利用者登録(ステップ41)は、図3に示すような利用者登録ページ100において、氏名101、自宅所在地(出発地)102、勤務先・学校名103、勤務先等所在地(目的地)104、電話番号105、メールアドレス106等必要事項を入力し、登録ボタン108をクリックして登録情報を目覚ましセンター1に送信することによって行う。利用者端末4または5から登録情報を受信した目覚ましセンター1では、基本情報登録処理部11が起動し、図5に示すようなフォーマットで利用者登録情報を基本情報データベース20に格納する(ステップ51)。
【0017】
また、基本情報登録(ステップ42)は、図4に示すような基本情報登録ページ200において、標準アラーム時刻201及び自宅等の出発地から勤務先等の目的地までに利用する交通機関毎に、標準交通機関名称202、当該交通機関を利用する始点203、当該交通機関を利用する終点204、当該交通機関利用の標準所要時間205、悪天候の場合に標準所要時間205より余計に時間がかかると推測されるときはその余裕時間206、当該交通機関が運休等の場合に利用者が所望する振替交通機関207等必要事項を、利用者の自宅から目的地までの経路全てについて完結するように入力する。即ち、公共の交通機関のみならず、自家用車、自転車、徒歩等を経路の途中で利用する場合も全て記入する。例えば標準交通機関202が自転車であった場合には、悪天候のとき振替機関207をバスとし、両者の所要時間差を余裕時間206として入力する。
【0018】
なお、公共交通機関が目覚ましセンターにあらかじめ登録されているような場合は、標準交通機関202は所定の交通機関の中から利用者が選択する方式にしても良く、標準所要時間205、振替交通機関207は目覚ましセンターが自動的に計算でできるので、入力を省略しても良い。更には、既に登録されている利用者所在地103及び勤務先等所在地105から、目覚ましセンターが推奨する通勤・通学経路をあらかじめ算出しておき、基本情報登録ページ200において交通機関のリストをあらかじめ表示しておいても良い。基本情報登録ページ200において登録ボタン208をクリックして基本情報を目覚ましセンター1に送信すると、目覚ましセンター1では基本情報登録処理部11が起動し、図5に示すようなフォーマットで利用者登録情報を基本情報データベース20に格納する(ステップ52)。
【0019】
更に基本情報登録処理部11では、利用者が登録した交通機関の全体から標準所要合計時間を算出し(ステップ53)、交通機関毎に、振替交通機関207が未入力の場合は振替交通機関を探索し(ステップ54)、標準交通機関と振替交通機関との時間差を計算し(ステップ55)、基本情報データベース20にそれぞれ標準所要合計時間23、標準振替27、時差29として格納する。
【0020】
次に、気象情報及び交通情報の取得処理について説明する。図6に、気象・交通情報データベースのフォーマットを示す。
目覚ましセンター1の気象情報取得処理部12においては、目覚ましセンターがサービスを提供する全地域について、地域毎に少なくとも現在の日と翌日について、所定の時間帯毎に天候31、降水確率32、気温33、風速34等の気象情報を気象庁等の各種気象情報センター6から取得し、図6に示す気象・交通情報データベース30のデータフォーマットに適合するように適宜編集した後に気象・交通情報データベース30に格納する。また、交通情報取得処理部12においては、目覚ましセンターがサービスを提供する地域の公共交通機関について、交通機関毎に上り下り別の遅れ・運休の有無35、遅れ発生区間36、遅れ時間37等の交通情報を各種交通機関等の交通情報センター7から取得し、図6に示す気象・交通情報データベース30のデータフォーマットに適合するように適宜編集した後に気象・交通情報データベース30に格納する。
【0021】
情報取得の方法としては、例えば目覚ましセンター1と気象情報センター6、交通情報センター7との間を専用回線で接続し、気象情報センター6や交通情報センター7から情報を定期的に目覚ましセンターへ送信してもらう方法が考えられる。また例えば、気象情報センター6、交通情報センター7のWEBサイトへインターネット経由でアクセスし、WEB上のピンポイント気象情報等の情報や交通機関の運行状況を、既存の自動巡回ツール等を使用して定期的に取得する方法も考えられる。いずれの方法によっても、随時情報を取得することにより、気象・交通情報データベース30のタイムリーな更新が可能である。
【0022】
図7は、目覚ましシステムを実際に利用する際の処理概要を示すシーケンス図である。利用者が目覚まし機能を使用する際には、目覚まし機器2または3に付属している目覚ましセットスイッチのONを行う(ステップ61)。このスイッチが押されると、目覚まし機器2,3より目覚ましセンターへサービス開始要求が送信され(ステップ71)、目覚ましセンター1において、アラーム作動時間計算処理部14が起動される。アラーム作動時間計算処理部14においては、基本情報が読み込まれ(ステップ81)、標準アラーム作動時刻21が取得される(ステップ82)。目覚まし機器2,3では受信した標準アラーム作動時刻21を自身の持つアラーム機構へセットする(ステップ72)。
【0023】
この状態で、再度目覚ましセットスイッチが押された場合は、目覚ましセンター1へサービス停止の制御情報を送信し、自身のアラーム機構のセットされた標準アラーム時刻の解除を実行する(ステップ73)。これにより、目覚まし機器2,3、および目覚ましセンター1ともに、この利用者の目覚ましサービスはキャンセルされる。また、標準アラーム時間がセットされた状態で、標準アラーム作動時刻が到来した場合には(ステップ62)、目覚まし機器2,3の機能のみでアラーム作動が実行される(ステップ79)。これは、天候、交通機関の運行状況等に何も問題が無かった場合に標準アラーム時刻通りにアラームを作動されるためであるとともに、何らかの要因で、目覚ましセンター1と目覚まし機器2,3との間の通信が出来なかった場合に、最低限標準アラーム時刻にアラームを作動させるためである。
【0024】
次に、目覚ましセンター1のアラーム作動時間計算処理部14の処理により、アラーム作動時刻が変更される場合について説明する。目覚ましセンター1では、利用者から目覚ましサービスの開始を受信した場合、それまで待機状態にあったアラーム作動時間計算処理部14が起動され、基本情報データベース20から標準アラーム作動時刻21の取得を行い(ステップ81)、目覚まし機器への送信を行う(ステップ82)。次に、最初のチェック時刻22を算出する処理を行う(ステップ83a)。まず、基本情報データベース20の登録内容から、悪天候時に必要となる余裕時間26や通常利用する交通機関が利用できなかった場合に振替機関を利用した場合の時間差29に余裕時間26を加算した時差合計時間24を算出する。これに、悪天候等によって更に交通機関に遅れが生じる場合を考慮してチェック余裕時間25を加算して、標準アラーム作動時刻21から時差合計時間24及チェック余裕時間25を引いた時刻を、最初のチェック処理時刻22とする。
【0025】
例えば、標準アラーム時刻21が7:00、悪天候時の必要余裕時間26がトータルで20分、振替交通機関利用時の標準時間差28がトータルで20分、時差合計時間24は40分となり、ここでチェック余裕時間25が30分となっていた場合には、最初のチェック処理開始時刻22は標準アラーム時刻21から70分早い時刻を設定して5:50となる。チェック余裕時間25については、目覚ましセンターであらかじめ定めておいても良い。最初のチェック時刻22を算出した後は、チェック時刻22に到達するまでの間、待機状態に入る(ステップ84)。
【0026】
チェック時刻22に到達した際には(ステップ91)、再度気象・交通データベース30を読み込んで気象情報や利用する交通機関の運行状態の確認処理を実行し(ステップ86)、再度時差合計時間24を計算し直す。例えば、気象・交通情報データベース30で運休や大幅な遅れが生じている交通機関及び遅れ区間が基本情報データベース20に登録されている利用者の通常交通機関及び乗車区間に含まれる場合には、振替交通機関の遅れ時間37と標準時間差28の和と、通常交通機関の遅れ時間37とを比較して、遅れ時間のトータルがより少ない交通機関を選択する。このように、もし振替交通機関27を選択した場合であっても、振替交通機関27等にも遅れが発生して、当初設定した余裕時間26と標準時間差28の和より更に遅れが発生している場合があるので、実際の交通情報による実時差29を交通機関毎に計算し直し、実時差の和を時差合計時間24とする。例えば、悪天候時の必要余裕時間26がトータルで20分、振替交通機関利用時の標準時間差28がトータルで20分であっても、実際に振替交通機関にも更に23分の遅れがトータルで発生している場合には、実時差29の和は63分となり、これがこの場合の時差合計時間24となる。
【0027】
標準アラーム時刻21から時差合計時間24を引いた時刻(仮チェック時刻)より最初のチェック時刻22の方が早い場合には(ステップ87でNo)、最初のチェック時刻22に一定時間(例えば10分)を加えた時刻と仮チェック時刻のうち早い方を次のチェック時刻としてチェック時刻22に設定し(ステップ28−b)、再び待機状態に入る。例えば、標準アラーム時刻21が7:00、最初のチェック時刻22が5:50、再計算した時差合計時間24が63分の場合は、仮チェック時刻は5:57となり、再チェックのための一定時間が10分の場合は、仮チェック時刻5:57が次のチェック時刻として採用する。一方、再チェックのための一定時間が5分の場合は、最初のチェック時刻から5分経過した5:55が次のチェック時刻として採用される。次のチェック時刻22を設定した後は、目覚ましセンター1のアラーム作動時間計算処理部14は再び待機状態に戻り(ステップ84)、悪天候、交通機関の遅れ等が生じなければ、標準アラーム時刻21が到来するまで上記処理を繰り返す。
【0028】
しかし、悪天候や交通機関の運行が停止していて、先程算出した仮チェック時刻が既に到来していた場合には(ステップ87でYes)、目覚まし制御処理部15が起動され、利用者の目覚まし機器へ向けてアラーム作動の制御信号の送信を実行する(ステップ88)。この際、アラームの作動を早めた原因となる情報、例えば「悪天候のため」「○○線運休のため××線に変更」等の情報を付加して送信しても良い。アラームの作動情報を取得した目覚まし機器2,3では(ステップ75)、即時にアラームの作動を行い(ステップ76)、情報表示部分に目覚ましセンターから受信したアラーム作動要因情報の表示を行うとともに(ステップ77)、標準アラーム作動時間の設定解除を行う(ステップ78)。なお、「悪天候」に該当するか否かの条件としては、「降水確率50%以上、気温0度以下、30度以上、風速5m以上のいずれか」等、複数の気象条件を組み合わせて判定しても良い。
【0029】
目覚ましセンター1のアラーム作動時間計算処理部14において全てのチェック時間を問題無く通過して標準アラーム時刻が到来した場合には(ステップ62)、目覚ましセンター1側では何も処理を行わず、目覚まし機器2,3側に設定された標準アラーム作動時刻によりアラームの作動を行う(ステップ79)。
【0030】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明によれば、天候不良や交通機関の停止等の影響により、自宅から通勤通学の目的地までの所要時間が通常時より多く必要になると判断される場合に、気象情報や交通情報を適時に取得している目覚ましセンターからの指示により、通常時よりも必要な時間分早く、目覚まし用のアラームを作動させる事が可能となるとともに、その要因を容易に確認する事が可能となり、また対処方法もあらかじめ検討することが可能となる。これにより、時間を有効に活用する事が可能であるとともに、会社・学校等に遅刻する危険を減らす事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の概略構成と目覚ましセンターの処理を示すブロック図。
【図2】利用者基本情報登録処理のシーケンス図。
【図3】利用者端末における利用者登録画面。
【図4】利用者端末における基本情報登録画面。
【図5】基本情報データベースのデータフォーマット。
【図6】気象・交通情報データベースのデータフォーマット。
【図7】目覚ましシステム利用時のシーケンス図。
【符号の説明】
1…目覚ましセンター、2…携帯電話型目覚まし機器、3…インターネット接続型目覚まし機器、4…携帯電話、5…パーソナルコンピュータ
【発明の属する技術分野】
本発明は、天候や交通機関の運行状況に合わせて目覚まし時計のアラーム作動時間を遠隔操作にて制御可能な目覚ましシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
現代社会において目覚まし時計を利用して起床することは既に通例となっている。目覚まし時計とは、時計にアラームを鳴動させる機能を付加したものであり、あらかじめアラームの作動時間を設定しておくと、その時間になるとアラームが作動するというものである。一方で、通勤通学時には、気象条件や利用する交通機関の運行状況によっては、普段よりも早く起床し、早めに家を出るための準備を整える必要がある。しかし、一般的な目覚まし時計では、設定された時間にアラームを作動させるのみであり、この様な状況に対応することは考えられていない。そこで、気象条件や交通状況などに連動してアラームの作動時間を自動的に調整する目覚まし時計の開発が望まれていた。この様な機能を持つ目覚まし時計の例として、特開平11−64555号公報に記載及び特開2000−321380号公報に記載のものが知られている。
【0003】
特開平11−64555号公報に記載のものは、降雨センサーや温度計のような各種センサーからの入力情報をもとに、目覚まし時計のアラーム機能の制御を行うものである。これは、目覚まし時計に接続される各種のセンサーと、センサーからの入力情報を解析するための処理装置を内蔵した目覚まし時計から構成される。各種センサーからの入力情報は、目覚まし時計に内蔵された処理装置へ送られ、処理装置では、各種センサーからの入力情報の分析/収集を行い、目覚まし時計のアラーム作動の制御を行う。具体的には、運動会当日に一定量以上の降雨があった場合には、目覚まし時計のアラームを作動させない、等の制御を行うものである。
【0004】
また、特開2000−321380号公報に記載に記載のものは、道路交通情報システムにて提供される渋滞情報等をもとに、目覚まし時計のアラーム作動時間の制御を行うものである。これは、道路交通情報システムから発信される電波を受信する受信ユニットと、道路交通情報の解析および目覚まし時計のアラーム制御を行う制御装置から構成される。アンテナで受信された道路交通情報は制御装置へ送られ、渋滞情報等をもとにあらかじめ登録された経路情報をもとに目的地までの所要時間の算出を行う。求められた所要時間が通常時よりも長くなると判断された場合には、通常のアラーム作動時刻よりも早めにアラームを作動させるよう制御を行うものである。また、事故や工事のために、通常の経路が通行止めとなっている場合や、別の経路を採った方が目的地まで早く到着できると判断された場合には、前記のアラーム作動時刻の制御のほかに推奨経路の案内を行うものである。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−64555号公報
【特許文献2】
特開2000−321380号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平11−64555号公報に記載の技術は、各種センサーによって得られる情報から目覚まし時計のアラーム作動を制御するものであり、センサーから得られる情報、例えば当日の天候等に関しては考慮されているものの、交通機関の運行状況に関しては考慮されていないといった問題がある。従って、最寄駅までは時間どおりに到着できたものの、利用する電車が動いておらず、別のルートを利用することになり最終的に目的地への到着時刻が大幅に遅れるといったケースが考えられる。
【0007】
また、特開2000−321380号公報に記載の技術は道路交通情報システムから提供される情報を利用するもので、主に自動車による移動を対象としたものであり、電車での通勤・通学は考慮されていない。また、道路交通情報システムから発信される電波が受信可能な居住環境でなければ利用できないという問題もある。
【0008】
また、いずれにおいても、各種センサーまたは道路交通情報の受信アンテナや、情報の収集とアラーム作動時間の算出、アラーム制御を行う制御装置などを全て利用者が設置する必要があり、利用者の設備設置にかかる負担は相当なものになると考えられる。
【0009】
本発明の目的は、天候、道路交通情報に加え、交通機関の運行状況等の、通勤/通学時間に影響を与える多種多様な情報を総合的に活用して、目覚まし時計のアラームの作動を遠隔制御する目覚ましシステムを提供することにある。また情報の収集、解析を特定の個所で集中的に行うことで利用者の設備設置にかかる負担を低減し、かつ居住環境によって利用が制限されること無く利用可能な目覚ましシステムを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、利用者の各種基本情報を登録する手段、気象条件や交通機関の運行状況等の情報収集とアラーム作動時間の算出を行う手段、目覚まし機器の遠隔制御を行う手段からなる「目覚ましセンター」と、目覚ましセンターからの遠隔操作でアラームを作動させる手段からなる「目覚まし機器」、および両者間を接続するインターネットや携帯電話等の「通信回線」から構成される「目覚ましシステム」を提供するものである。
【0011】
本発明による目覚ましシステムは、出発地、目的地、出発地から目的地に至るまでの移動手段の組み合わせによって構成される標準経路、標準経路で出発地から目的地に至るのに要する標準の所要時間、及び標準アラーム時刻を含む情報が登録されている情報登録部と、気象情報を取得する気象情報取得処理部と、交通情報を取得する交通情報取得処理部と、気象情報取得処理部で取得した気象情報あるいは交通情報処理部で取得した交通情報に、悪天候の情報あるいは交通機関の運行の乱れに関する情報が含まれているとき、出発地から目的地に至るのに標準の所要時間より余分にかかる時間を見込んだ時差時間を計算し、標準アラーム時刻より時差時間だけ早い時刻をアラーム時刻として求めるアラーム作動時間計算処理部と、アラーム作動時間計算処理部で求めたアラーム時刻に、通信網を介して接続されている目覚まし機器にアラーム作動信号を送信する目覚まし制御処理部とを備えることを特徴とする。
【0012】
交通情報には、鉄道、バス等の交通機関の運行情報や道路交通情報が含まれる。情報登録部には、標準経路と異なる移動手段の組み合わせで構成される振替経路、振替経路を利用するにあたっての条件、振替経路で出発地から目的地に至るのに要する時間と標準の所要時間との差の情報を登録してもよい。また、情報登録部には、悪天候時に必要となる余裕時間を登録してもよい。目覚まし制御処理部は、標準アラーム時刻より早い時刻にアラーム作動信号を送信するとき、その原因となる情報を付加情報として併せて送信するのが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施する場合の一形態を図面を参照して具体的に説明する。
図1は、本発明に係る目覚ましシステムの概要構成図と目覚ましセンターの処理ブロック図である。図1に示すように、目覚ましシステムは、利用者の基本情報の管理と、気象条件、交通機関の運行状況等の情報収集、アラーム作動時間の算出と、目覚まし機器の遠隔操作を行う目覚ましセンター1と、利用者の手元に設置され、目覚ましセンターからの遠隔操作により内蔵のアラームを作動させ、目覚まし時計の代わりとして使用する携帯電話型の目覚まし機器2、またはインターネット接続型の目覚まし機器3、および両者を接続するための電話回線、インターネット等の通信回線から構成される。また、利用者の携帯電話4またはパーソナルコンピュータ5は、インターネット等の通信回線を介して目覚ましセンターへ利用者の基本情報の登録操作を行うための機器として使用する。ここで、利用者の携帯電話4またはパーソナルコンピュータ5は、目覚まし機器2または3と同一の機器であっても良い。
【0014】
目覚ましセンター1は、利用者の氏名、自宅所在地、勤務先所在地等の利用者登録・管理や利用者毎の標準アラーム作動時間、通勤通学で利用する交通機関等の基本情報の登録・管理を行う基本情報登録処理部11、利用者毎の基本情報を格納するための基本情報データベース20、気象情報センター6から各地の気象情報の収集を行う気象情報取得処理部12、各種交通機関等の交通情報センター7から交通機関の運行状況や道路交通情報の収集を行う交通情報取得処理部13、取得した気象・交通情報をアラーム作動時間計算に適したデータ形式で保存する気象・交通情報データベース30、基本情報及び気象・交通情報を元に各利用者のアラーム作動時間の算出を行うアラーム作動時間計算処理部14、及び各利用者の目覚まし機器の遠隔操作を行う目覚まし制御処理部15を有している。携帯電話型目覚まし機器2は、通常使用される携帯電話内に目覚まし機器の機能を内蔵したものであり、携帯電話の基地局から送信される電波を受信するためのアンテナ201、通話機能制御部202、及び目覚まし機器処理部203により構成される。また、インターネット接続型目覚まし機器3は、インターネット接続部301、目覚まし機器処理部302により構成される。
【0015】
図2は、目覚ましシステムを利用するにあたっての事前手続きの流れを示すシーケンス図である。利用者は、携帯電話4またはパーソナルコンピュータ5を利用して、あらかじめ目覚ましセンターへ目覚ましシステムの利用者登録41と利用者の基本情報の登録42を行う。
【0016】
具体的には、利用者登録(ステップ41)は、図3に示すような利用者登録ページ100において、氏名101、自宅所在地(出発地)102、勤務先・学校名103、勤務先等所在地(目的地)104、電話番号105、メールアドレス106等必要事項を入力し、登録ボタン108をクリックして登録情報を目覚ましセンター1に送信することによって行う。利用者端末4または5から登録情報を受信した目覚ましセンター1では、基本情報登録処理部11が起動し、図5に示すようなフォーマットで利用者登録情報を基本情報データベース20に格納する(ステップ51)。
【0017】
また、基本情報登録(ステップ42)は、図4に示すような基本情報登録ページ200において、標準アラーム時刻201及び自宅等の出発地から勤務先等の目的地までに利用する交通機関毎に、標準交通機関名称202、当該交通機関を利用する始点203、当該交通機関を利用する終点204、当該交通機関利用の標準所要時間205、悪天候の場合に標準所要時間205より余計に時間がかかると推測されるときはその余裕時間206、当該交通機関が運休等の場合に利用者が所望する振替交通機関207等必要事項を、利用者の自宅から目的地までの経路全てについて完結するように入力する。即ち、公共の交通機関のみならず、自家用車、自転車、徒歩等を経路の途中で利用する場合も全て記入する。例えば標準交通機関202が自転車であった場合には、悪天候のとき振替機関207をバスとし、両者の所要時間差を余裕時間206として入力する。
【0018】
なお、公共交通機関が目覚ましセンターにあらかじめ登録されているような場合は、標準交通機関202は所定の交通機関の中から利用者が選択する方式にしても良く、標準所要時間205、振替交通機関207は目覚ましセンターが自動的に計算でできるので、入力を省略しても良い。更には、既に登録されている利用者所在地103及び勤務先等所在地105から、目覚ましセンターが推奨する通勤・通学経路をあらかじめ算出しておき、基本情報登録ページ200において交通機関のリストをあらかじめ表示しておいても良い。基本情報登録ページ200において登録ボタン208をクリックして基本情報を目覚ましセンター1に送信すると、目覚ましセンター1では基本情報登録処理部11が起動し、図5に示すようなフォーマットで利用者登録情報を基本情報データベース20に格納する(ステップ52)。
【0019】
更に基本情報登録処理部11では、利用者が登録した交通機関の全体から標準所要合計時間を算出し(ステップ53)、交通機関毎に、振替交通機関207が未入力の場合は振替交通機関を探索し(ステップ54)、標準交通機関と振替交通機関との時間差を計算し(ステップ55)、基本情報データベース20にそれぞれ標準所要合計時間23、標準振替27、時差29として格納する。
【0020】
次に、気象情報及び交通情報の取得処理について説明する。図6に、気象・交通情報データベースのフォーマットを示す。
目覚ましセンター1の気象情報取得処理部12においては、目覚ましセンターがサービスを提供する全地域について、地域毎に少なくとも現在の日と翌日について、所定の時間帯毎に天候31、降水確率32、気温33、風速34等の気象情報を気象庁等の各種気象情報センター6から取得し、図6に示す気象・交通情報データベース30のデータフォーマットに適合するように適宜編集した後に気象・交通情報データベース30に格納する。また、交通情報取得処理部12においては、目覚ましセンターがサービスを提供する地域の公共交通機関について、交通機関毎に上り下り別の遅れ・運休の有無35、遅れ発生区間36、遅れ時間37等の交通情報を各種交通機関等の交通情報センター7から取得し、図6に示す気象・交通情報データベース30のデータフォーマットに適合するように適宜編集した後に気象・交通情報データベース30に格納する。
【0021】
情報取得の方法としては、例えば目覚ましセンター1と気象情報センター6、交通情報センター7との間を専用回線で接続し、気象情報センター6や交通情報センター7から情報を定期的に目覚ましセンターへ送信してもらう方法が考えられる。また例えば、気象情報センター6、交通情報センター7のWEBサイトへインターネット経由でアクセスし、WEB上のピンポイント気象情報等の情報や交通機関の運行状況を、既存の自動巡回ツール等を使用して定期的に取得する方法も考えられる。いずれの方法によっても、随時情報を取得することにより、気象・交通情報データベース30のタイムリーな更新が可能である。
【0022】
図7は、目覚ましシステムを実際に利用する際の処理概要を示すシーケンス図である。利用者が目覚まし機能を使用する際には、目覚まし機器2または3に付属している目覚ましセットスイッチのONを行う(ステップ61)。このスイッチが押されると、目覚まし機器2,3より目覚ましセンターへサービス開始要求が送信され(ステップ71)、目覚ましセンター1において、アラーム作動時間計算処理部14が起動される。アラーム作動時間計算処理部14においては、基本情報が読み込まれ(ステップ81)、標準アラーム作動時刻21が取得される(ステップ82)。目覚まし機器2,3では受信した標準アラーム作動時刻21を自身の持つアラーム機構へセットする(ステップ72)。
【0023】
この状態で、再度目覚ましセットスイッチが押された場合は、目覚ましセンター1へサービス停止の制御情報を送信し、自身のアラーム機構のセットされた標準アラーム時刻の解除を実行する(ステップ73)。これにより、目覚まし機器2,3、および目覚ましセンター1ともに、この利用者の目覚ましサービスはキャンセルされる。また、標準アラーム時間がセットされた状態で、標準アラーム作動時刻が到来した場合には(ステップ62)、目覚まし機器2,3の機能のみでアラーム作動が実行される(ステップ79)。これは、天候、交通機関の運行状況等に何も問題が無かった場合に標準アラーム時刻通りにアラームを作動されるためであるとともに、何らかの要因で、目覚ましセンター1と目覚まし機器2,3との間の通信が出来なかった場合に、最低限標準アラーム時刻にアラームを作動させるためである。
【0024】
次に、目覚ましセンター1のアラーム作動時間計算処理部14の処理により、アラーム作動時刻が変更される場合について説明する。目覚ましセンター1では、利用者から目覚ましサービスの開始を受信した場合、それまで待機状態にあったアラーム作動時間計算処理部14が起動され、基本情報データベース20から標準アラーム作動時刻21の取得を行い(ステップ81)、目覚まし機器への送信を行う(ステップ82)。次に、最初のチェック時刻22を算出する処理を行う(ステップ83a)。まず、基本情報データベース20の登録内容から、悪天候時に必要となる余裕時間26や通常利用する交通機関が利用できなかった場合に振替機関を利用した場合の時間差29に余裕時間26を加算した時差合計時間24を算出する。これに、悪天候等によって更に交通機関に遅れが生じる場合を考慮してチェック余裕時間25を加算して、標準アラーム作動時刻21から時差合計時間24及チェック余裕時間25を引いた時刻を、最初のチェック処理時刻22とする。
【0025】
例えば、標準アラーム時刻21が7:00、悪天候時の必要余裕時間26がトータルで20分、振替交通機関利用時の標準時間差28がトータルで20分、時差合計時間24は40分となり、ここでチェック余裕時間25が30分となっていた場合には、最初のチェック処理開始時刻22は標準アラーム時刻21から70分早い時刻を設定して5:50となる。チェック余裕時間25については、目覚ましセンターであらかじめ定めておいても良い。最初のチェック時刻22を算出した後は、チェック時刻22に到達するまでの間、待機状態に入る(ステップ84)。
【0026】
チェック時刻22に到達した際には(ステップ91)、再度気象・交通データベース30を読み込んで気象情報や利用する交通機関の運行状態の確認処理を実行し(ステップ86)、再度時差合計時間24を計算し直す。例えば、気象・交通情報データベース30で運休や大幅な遅れが生じている交通機関及び遅れ区間が基本情報データベース20に登録されている利用者の通常交通機関及び乗車区間に含まれる場合には、振替交通機関の遅れ時間37と標準時間差28の和と、通常交通機関の遅れ時間37とを比較して、遅れ時間のトータルがより少ない交通機関を選択する。このように、もし振替交通機関27を選択した場合であっても、振替交通機関27等にも遅れが発生して、当初設定した余裕時間26と標準時間差28の和より更に遅れが発生している場合があるので、実際の交通情報による実時差29を交通機関毎に計算し直し、実時差の和を時差合計時間24とする。例えば、悪天候時の必要余裕時間26がトータルで20分、振替交通機関利用時の標準時間差28がトータルで20分であっても、実際に振替交通機関にも更に23分の遅れがトータルで発生している場合には、実時差29の和は63分となり、これがこの場合の時差合計時間24となる。
【0027】
標準アラーム時刻21から時差合計時間24を引いた時刻(仮チェック時刻)より最初のチェック時刻22の方が早い場合には(ステップ87でNo)、最初のチェック時刻22に一定時間(例えば10分)を加えた時刻と仮チェック時刻のうち早い方を次のチェック時刻としてチェック時刻22に設定し(ステップ28−b)、再び待機状態に入る。例えば、標準アラーム時刻21が7:00、最初のチェック時刻22が5:50、再計算した時差合計時間24が63分の場合は、仮チェック時刻は5:57となり、再チェックのための一定時間が10分の場合は、仮チェック時刻5:57が次のチェック時刻として採用する。一方、再チェックのための一定時間が5分の場合は、最初のチェック時刻から5分経過した5:55が次のチェック時刻として採用される。次のチェック時刻22を設定した後は、目覚ましセンター1のアラーム作動時間計算処理部14は再び待機状態に戻り(ステップ84)、悪天候、交通機関の遅れ等が生じなければ、標準アラーム時刻21が到来するまで上記処理を繰り返す。
【0028】
しかし、悪天候や交通機関の運行が停止していて、先程算出した仮チェック時刻が既に到来していた場合には(ステップ87でYes)、目覚まし制御処理部15が起動され、利用者の目覚まし機器へ向けてアラーム作動の制御信号の送信を実行する(ステップ88)。この際、アラームの作動を早めた原因となる情報、例えば「悪天候のため」「○○線運休のため××線に変更」等の情報を付加して送信しても良い。アラームの作動情報を取得した目覚まし機器2,3では(ステップ75)、即時にアラームの作動を行い(ステップ76)、情報表示部分に目覚ましセンターから受信したアラーム作動要因情報の表示を行うとともに(ステップ77)、標準アラーム作動時間の設定解除を行う(ステップ78)。なお、「悪天候」に該当するか否かの条件としては、「降水確率50%以上、気温0度以下、30度以上、風速5m以上のいずれか」等、複数の気象条件を組み合わせて判定しても良い。
【0029】
目覚ましセンター1のアラーム作動時間計算処理部14において全てのチェック時間を問題無く通過して標準アラーム時刻が到来した場合には(ステップ62)、目覚ましセンター1側では何も処理を行わず、目覚まし機器2,3側に設定された標準アラーム作動時刻によりアラームの作動を行う(ステップ79)。
【0030】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明によれば、天候不良や交通機関の停止等の影響により、自宅から通勤通学の目的地までの所要時間が通常時より多く必要になると判断される場合に、気象情報や交通情報を適時に取得している目覚ましセンターからの指示により、通常時よりも必要な時間分早く、目覚まし用のアラームを作動させる事が可能となるとともに、その要因を容易に確認する事が可能となり、また対処方法もあらかじめ検討することが可能となる。これにより、時間を有効に活用する事が可能であるとともに、会社・学校等に遅刻する危険を減らす事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の概略構成と目覚ましセンターの処理を示すブロック図。
【図2】利用者基本情報登録処理のシーケンス図。
【図3】利用者端末における利用者登録画面。
【図4】利用者端末における基本情報登録画面。
【図5】基本情報データベースのデータフォーマット。
【図6】気象・交通情報データベースのデータフォーマット。
【図7】目覚ましシステム利用時のシーケンス図。
【符号の説明】
1…目覚ましセンター、2…携帯電話型目覚まし機器、3…インターネット接続型目覚まし機器、4…携帯電話、5…パーソナルコンピュータ
Claims (4)
- 出発地、目的地、出発地から目的地に至るまでの移動手段の組み合わせによって構成される標準経路、前記標準経路で前記出発地から目的地に至るのに要する標準の所要時間、及び標準アラーム時刻を含む情報が登録されている情報登録部と、
気象情報を取得する気象情報取得処理部と、
交通情報を取得する交通情報取得処理部と、
前記気象情報取得処理部で取得した気象情報あるいは前記交通情報処理部で取得した交通情報に、悪天候の情報あるいは交通機関の運行の乱れに関する情報が含まれているとき、前記出発地から目的地に至るのに前記標準の所要時間より余分にかかる時間を見込んだ時差時間を計算し、前記標準アラーム時刻より前記時差時間だけ早い時刻をアラーム時刻として求めるアラーム作動時間計算処理部と前記アラーム作動時間計算処理部で求めたアラーム時刻に、通信網を介して接続されている目覚まし機器にアラーム作動信号を送信する目覚まし制御処理部とを備えることを特徴とする目覚ましシステム。 - 請求項1記載の目覚ましシステムにおいて、前記情報登録部には、前記標準経路と異なる移動手段の組み合わせで構成される振替経路、前記振替経路を利用するにあたっての条件、前記振替経路で前記出発地から目的地に至るのに要する時間と前記標準の所要時間との差の情報が登録されていることを特徴とする目覚ましシステム。
- 請求項1又は2記載の目覚ましシステムにおいて、前記情報登録部には、悪天候時に必要となる余裕時間が登録されていることを特徴とする目覚ましシステム。
- 請求項1〜3のいずれか1項記載の目覚ましシステムにおいて、前記目覚まし制御処理部は、前記標準アラーム時刻より早い時刻にアラーム作動信号を送信するとき、その原因となる情報を付加情報として併せて送信することを特徴とする目覚ましシステム。
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