JP2004291765A - キャブ高さ制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、キャブオーバ型トラックのキャブの高さを調節するキャブ高さ制御装置に関し、エンジンの冷却性能が悪化した時にのみキャブの高さを上げることを目的とする。
【解決手段】キャブの高さを調節する高さ調整手段と、ラジエターの水温を検出する温度検出手段と、前記温度検出手段で検出された温度が所定温度を超えた時に、前記高さ調整手段を制御し前記キャブを中立位置より上方に上昇させる制御手段とを有することを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】キャブの高さを調節する高さ調整手段と、ラジエターの水温を検出する温度検出手段と、前記温度検出手段で検出された温度が所定温度を超えた時に、前記高さ調整手段を制御し前記キャブを中立位置より上方に上昇させる制御手段とを有することを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、キャブオーバ型トラックのキャブの高さを調節するキャブ高さ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、トラックでは、年々上昇するエンジン出力や排ガス規制の影響により、エンジンを冷却する冷却装置の性能向上が求められている。
そして、このような要求に対して、冷却装置であるラジエータやクーリングファンの性能向上により対応している。
【0003】
しかしながら、実際には、性能向上が追いつかずエンジン冷却水が高温になった時には、エンジンの出力を下げる等により対応が行われている。
一方、一般に、キャブオーバ型トラックでは、キャブの高さを所定位置(中立位置)に維持するため、例えば、特開平11−20447号公報に開示されるようなキャブサスペンション装置が配置されている。
【0004】
すなわち、キャブの高さは、乗員数,積載荷重等に応じて変化するが、このようなキャブサスペンション装置により、キャブの高さを中立位置に維持することにより乗り心地を良好に維持することができる。
そして、一般に、キャブオーバ型トラックでは、キャブの高さを上げることにより、走行風の量が増大し、エンジンの冷却性能を向上することができる。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−20447号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、キャブの高さを上げることにより、走行風の量を増大して、冷却性能の向上を図ろうとする場合には、乗員の乗降性が悪化し、また、キャブとバンパーとの隙間が大きくなり見栄えが悪くなるという問題があった。
【0007】
本発明は、かかる従来の問題を解決するためになされたもので、エンジンの冷却性能が悪化した時にのみキャブの高さを上げることができるキャブ高さ制御装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1のキャブ高さ制御装置は、キャブの高さを調節する高さ調整手段と、ラジエータの水温を検出する温度検出手段と、前記温度検出手段で検出された温度が所定温度を超えた時に、前記高さ調整手段を制御し前記キャブを中立位置より上方に上昇させる制御手段とを有することを特徴とする。
【0009】
請求項2のキャブ高さ制御装置は、請求項1記載のキャブ高さ制御装置において、前記高さ調整手段は、キャブエアサスペンションであることを特徴とする。
請求項3のキャブ高さ制御装置は、キャブの高さを調節する高さ調整手段と、ラジエータの水温を検出する第1の温度検出手段と、エンジンの油温を検出する第2の温度検出手段と、前記第1の温度検出手段で検出された温度が第1の所定温度を超えた時、または、前記第2の温度検出手段で検出された温度が第2の所定温度を超えた時に、前記高さ調整手段を制御し前記キャブを中立位置より上方に上昇させる制御手段とを有することを特徴とする。
【0010】
(作用)
請求項1のキャブ高さ制御装置では、ラジエータの水温が上昇し、水温が所定温度を超えた時に、制御手段により高さ調整手段が制御され、キャブが中立位置より上方に上昇される。
そして、キャブの上昇により、キャブとバンパーとの隙間が増大し、ラジエータ側に流入する走行風の量が増大する。
【0011】
また、キャブとエンジンとの隙間が増大し、走行風の通り抜けが良くなり、クーリングファンの性能が向上し冷却性能が向上する。
請求項2のキャブ高さ制御装置では、高さ調整手段が、キャブエアサスペンションとされ、制御手段によりエア圧を増大することによりキャブの上昇が行われる。
【0012】
請求項3のキャブ高さ制御装置では、ラジエータの水温が上昇し水温が第1の所定温度を超えた時、または、エンジンの油温が上昇し油温が第2の所定温度を超えた時に、制御手段により高さ調整手段が制御され、キャブが中立位置より上方に上昇される。
そして、キャブの上昇により、キャブとバンパーとの隙間が増大し、ラジエータ側に流入する走行風の量が増大する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を用いて詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明のキャブ高さ制御装置の第1の実施形態を備えたキャブオーバ型トラックの要部を示している。
【0014】
図1において、符号11は、キャブを示しており、キャブ11内には、運転席13、ハンドル15等が配置されている。
このキャブ11は、キャブエアサスペンション17を介して、図示しない車両フレームに支持されている。
キャブ11の下方には、エンジン19が配置されている。
【0015】
エンジン19の前方には、ラジエータ21が配置されている。
ラジエータ21とエンジン19との間には、ラジエータ21に空気を導くためのクーリングファン23が配置されている。
ラジエータ21の前方には、グリル25およびバンパー27が配置されている。
そして、グリル25とバンパー27との間には、主に走行風Wを取り込むための走行風取入口29が形成されている。
【0016】
この実施形態では、ラジエータ21には、ラジエータ21の水温を検出する温度センサ31が配置されている。
この温度センサ31からの温度信号は、制御手段33に出力される。
制御手段33は、温度センサ31で検出された温度が所定温度、例えば、100℃を超えた時に、キャブエアサスペンション17の高さを制御し、キャブ11を中立位置より上方に上昇させる。
【0017】
すなわち、キャブエアサスペンション17は、エアサスペンション35に供給する空気の圧力を制御する制御部37を有している。
この制御部37は、通常走行状態において、乗員数,積載荷重等が変化した場合にも、キャブ11の高さが中立位置(図1の状態)に位置するよう制御して、乗り心地を良好に維持する。
【0018】
そして、この実施形態では、制御手段33は、温度センサ31で検出された温度が所定温度を超えた時に、キャブエアサスペンション17の制御部37に、キャブ11の上昇信号を出力する。
制御部37は、キャブ11の上昇信号の入力により、エアサスペンション35に供給される空気の圧力を高くし、キャブ11を中立位置より上方に上昇させる。
【0019】
上述したキャブ高さ制御装置では、例えば、登坂走行等によりラジエータ21の水温が上昇し、水温が所定温度を超えた時に、制御手段33によりキャブエアサスペンション17の制御部37にキャブ11の上昇信号が出力され、制御部37によりエアサスペンション35の空気圧が増大され、図2に示すように、キャブ11が中立位置より上方に上昇される。
【0020】
そして、キャブ11の上昇により、キャブ11のグリル25とバンパー27との間の走行風取入口29の間隙が増大し、ラジエータ21側に流入する走行風Wの量が増大する。
そして、この走行風Wの増大により、ラジエータ21の冷却性能が向上する。
また、キャブ11とエンジン19との隙間が増大し、走行風Wの通り抜けが良くなり、クーリングファン23の性能が向上し冷却性能が向上する。
【0021】
そして、ラジエータ21の水温が下降し、水温が所定温度以下になった時に、制御手段33から制御部37への上昇信号の出力が停止され、制御部37によりエアサスペンション35の空気圧が低減され、図1に示すように、キャブ11が中立位置に下降される。
上述したキャブ高さ制御装置では、ラジエータ21の水温が上昇し、水温が所定温度を超えた時に、制御手段33によりキャブエアサスペンション17を制御し、キャブ11を中立位置より上方に上昇させるようにしたので、エンジン19の冷却性能が悪化した時にのみキャブ11の高さを上げることができる。
【0022】
また、高さ調整手段をキャブエアサスペンション17としたので、制御手段33によりエアの供給圧を増大することによりキャブ11を容易,確実に上昇することができる。
そして、価格やレイアウト上、ラジエータ21やクーリングファン23の性能向上が困難な時にも、見栄えや乗降性を悪化させることなく冷却性能の向上を図ることができる。
【0023】
(第2の実施形態)
図3は、本発明の第2の実施形態のキャブ高さ制御装置を備えたキャブオーバ型トラックの要部を示している。
なお、この実施形態において第1の実施形態と同一の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0024】
この実施形態では、ラジエータ21には、ラジエータ21の水温を検出する第1の温度センサ31が配置されている。
また、エンジン19には、エンジンオイルの油温を検出する第2の温度センサ39が配置されている。
第1の温度センサ31および第2の温度センサ39からの温度信号は、それぞれ制御手段41に出力される。
【0025】
そして、この実施形態では、制御手段41は、第1の温度センサ31で検出された温度が第1の所定温度(例えば100℃)を超えた時、または、第2の温度センサ39で検出された温度が第2の所定温度(例えば110℃)を超えた時、キャブエアサスペンション17の制御部37に、キャブ11の上昇信号を出力する。
【0026】
すなわち、第1の温度センサ31で検出された温度が第1の所定温度を超えた時、第2の温度センサ39で検出された温度が第2の所定温度を超えた時、および、第1の温度センサ31で検出された温度が第1の所定温度を超え、かつ第2の温度センサ39で検出された温度が第2の所定温度を超えた時に、キャブエアサスペンション17の制御部37に、キャブ11の上昇信号が出力される。
【0027】
制御部37は、キャブ11の上昇信号の入力により、エアサスペンション35に供給される空気圧を増大し、キャブ11を中立位置より上方に上昇させる。
そして、ラジエータ21の水温およびエンジン19の油温が下降し、水温および油温がそれぞれ所定温度以下になった時に、制御手段33から制御部37への上昇信号の出力が停止され、制御部37によりエアサスペンション35の空気圧が低減され、キャブ11が中立位置に下降される。
【0028】
この実施形態のキャブ高さ制御装置では、ラジエータ21の水温が上昇し水温が第1の所定温度を超えた時、または、エンジン19の油温が上昇し油温が第2の所定温度を超えた時に、制御手段41によりキャブエアサスペンション17を制御し、キャブ11を中立位置より上方に上昇させるようにしたので、エンジン19の冷却性能が悪化した時にのみキャブ11の高さを上げることができる。
【0029】
そして、この実施形態では、ラジエータ21の水温の上昇、または、エンジン19の油温の上昇により、キャブ11を中立位置より上方に上昇させるようにしたので、エンジン19の冷却性能の悪化に、より確実に対処することができる。
なお、上述した実施形態では、高さ調整手段にキャブエアサスペンション17を用いた例について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、例えば、油圧式のアクチュエータによりキャブの高さを上昇するようにしても良い。
【0030】
【発明の効果】
以上述べたように、請求項1のキャブ高さ制御装置では、ラジエータの水温が上昇し、水温が所定温度を超えた時に、制御手段により高さ調整手段を制御し、キャブを中立位置より上方に上昇させるようにしたので、エンジンの冷却性能が悪化した時にのみキャブの高さを上げることができる。
【0031】
請求項2のキャブ高さ制御装置では、高さ調整手段をキャブエアサスペンションとしたので、制御手段によりエアの供給量を増大することによりキャブを容易,確実に上昇することができる。
請求項3のキャブ高さ制御装置では、ラジエータの水温が上昇し水温が第1の所定温度を超えた時、または、エンジンの油温が上昇し油温が第2の所定温度を超えた時に、制御手段により高さ調整手段を制御し、キャブを中立位置より上方に上昇させるようにしたので、エンジンの冷却性能が悪化した時にのみキャブの高さを上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のキャブ高さ制御装置の第1の実施形態を備えたキャブオーバ型トラックの要部を示す説明図である。
【図2】図1においてキャブを上昇した状態を示す説明図である。
【図3】本発明のキャブ高さ制御装置の第2の実施形態を備えたキャブオーバ型トラックの要部を示す説明図である。
【符号の説明】
11 キャブ
17 キャブエアサスペンション
19 エンジン
21 ラジエータ
27 バンパー
29 走行風取入口
31 温度センサ
33,41 制御手段
39 第2の温度センサ
W 走行風
【発明の属する技術分野】
本発明は、キャブオーバ型トラックのキャブの高さを調節するキャブ高さ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、トラックでは、年々上昇するエンジン出力や排ガス規制の影響により、エンジンを冷却する冷却装置の性能向上が求められている。
そして、このような要求に対して、冷却装置であるラジエータやクーリングファンの性能向上により対応している。
【0003】
しかしながら、実際には、性能向上が追いつかずエンジン冷却水が高温になった時には、エンジンの出力を下げる等により対応が行われている。
一方、一般に、キャブオーバ型トラックでは、キャブの高さを所定位置(中立位置)に維持するため、例えば、特開平11−20447号公報に開示されるようなキャブサスペンション装置が配置されている。
【0004】
すなわち、キャブの高さは、乗員数,積載荷重等に応じて変化するが、このようなキャブサスペンション装置により、キャブの高さを中立位置に維持することにより乗り心地を良好に維持することができる。
そして、一般に、キャブオーバ型トラックでは、キャブの高さを上げることにより、走行風の量が増大し、エンジンの冷却性能を向上することができる。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−20447号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、キャブの高さを上げることにより、走行風の量を増大して、冷却性能の向上を図ろうとする場合には、乗員の乗降性が悪化し、また、キャブとバンパーとの隙間が大きくなり見栄えが悪くなるという問題があった。
【0007】
本発明は、かかる従来の問題を解決するためになされたもので、エンジンの冷却性能が悪化した時にのみキャブの高さを上げることができるキャブ高さ制御装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1のキャブ高さ制御装置は、キャブの高さを調節する高さ調整手段と、ラジエータの水温を検出する温度検出手段と、前記温度検出手段で検出された温度が所定温度を超えた時に、前記高さ調整手段を制御し前記キャブを中立位置より上方に上昇させる制御手段とを有することを特徴とする。
【0009】
請求項2のキャブ高さ制御装置は、請求項1記載のキャブ高さ制御装置において、前記高さ調整手段は、キャブエアサスペンションであることを特徴とする。
請求項3のキャブ高さ制御装置は、キャブの高さを調節する高さ調整手段と、ラジエータの水温を検出する第1の温度検出手段と、エンジンの油温を検出する第2の温度検出手段と、前記第1の温度検出手段で検出された温度が第1の所定温度を超えた時、または、前記第2の温度検出手段で検出された温度が第2の所定温度を超えた時に、前記高さ調整手段を制御し前記キャブを中立位置より上方に上昇させる制御手段とを有することを特徴とする。
【0010】
(作用)
請求項1のキャブ高さ制御装置では、ラジエータの水温が上昇し、水温が所定温度を超えた時に、制御手段により高さ調整手段が制御され、キャブが中立位置より上方に上昇される。
そして、キャブの上昇により、キャブとバンパーとの隙間が増大し、ラジエータ側に流入する走行風の量が増大する。
【0011】
また、キャブとエンジンとの隙間が増大し、走行風の通り抜けが良くなり、クーリングファンの性能が向上し冷却性能が向上する。
請求項2のキャブ高さ制御装置では、高さ調整手段が、キャブエアサスペンションとされ、制御手段によりエア圧を増大することによりキャブの上昇が行われる。
【0012】
請求項3のキャブ高さ制御装置では、ラジエータの水温が上昇し水温が第1の所定温度を超えた時、または、エンジンの油温が上昇し油温が第2の所定温度を超えた時に、制御手段により高さ調整手段が制御され、キャブが中立位置より上方に上昇される。
そして、キャブの上昇により、キャブとバンパーとの隙間が増大し、ラジエータ側に流入する走行風の量が増大する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を用いて詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明のキャブ高さ制御装置の第1の実施形態を備えたキャブオーバ型トラックの要部を示している。
【0014】
図1において、符号11は、キャブを示しており、キャブ11内には、運転席13、ハンドル15等が配置されている。
このキャブ11は、キャブエアサスペンション17を介して、図示しない車両フレームに支持されている。
キャブ11の下方には、エンジン19が配置されている。
【0015】
エンジン19の前方には、ラジエータ21が配置されている。
ラジエータ21とエンジン19との間には、ラジエータ21に空気を導くためのクーリングファン23が配置されている。
ラジエータ21の前方には、グリル25およびバンパー27が配置されている。
そして、グリル25とバンパー27との間には、主に走行風Wを取り込むための走行風取入口29が形成されている。
【0016】
この実施形態では、ラジエータ21には、ラジエータ21の水温を検出する温度センサ31が配置されている。
この温度センサ31からの温度信号は、制御手段33に出力される。
制御手段33は、温度センサ31で検出された温度が所定温度、例えば、100℃を超えた時に、キャブエアサスペンション17の高さを制御し、キャブ11を中立位置より上方に上昇させる。
【0017】
すなわち、キャブエアサスペンション17は、エアサスペンション35に供給する空気の圧力を制御する制御部37を有している。
この制御部37は、通常走行状態において、乗員数,積載荷重等が変化した場合にも、キャブ11の高さが中立位置(図1の状態)に位置するよう制御して、乗り心地を良好に維持する。
【0018】
そして、この実施形態では、制御手段33は、温度センサ31で検出された温度が所定温度を超えた時に、キャブエアサスペンション17の制御部37に、キャブ11の上昇信号を出力する。
制御部37は、キャブ11の上昇信号の入力により、エアサスペンション35に供給される空気の圧力を高くし、キャブ11を中立位置より上方に上昇させる。
【0019】
上述したキャブ高さ制御装置では、例えば、登坂走行等によりラジエータ21の水温が上昇し、水温が所定温度を超えた時に、制御手段33によりキャブエアサスペンション17の制御部37にキャブ11の上昇信号が出力され、制御部37によりエアサスペンション35の空気圧が増大され、図2に示すように、キャブ11が中立位置より上方に上昇される。
【0020】
そして、キャブ11の上昇により、キャブ11のグリル25とバンパー27との間の走行風取入口29の間隙が増大し、ラジエータ21側に流入する走行風Wの量が増大する。
そして、この走行風Wの増大により、ラジエータ21の冷却性能が向上する。
また、キャブ11とエンジン19との隙間が増大し、走行風Wの通り抜けが良くなり、クーリングファン23の性能が向上し冷却性能が向上する。
【0021】
そして、ラジエータ21の水温が下降し、水温が所定温度以下になった時に、制御手段33から制御部37への上昇信号の出力が停止され、制御部37によりエアサスペンション35の空気圧が低減され、図1に示すように、キャブ11が中立位置に下降される。
上述したキャブ高さ制御装置では、ラジエータ21の水温が上昇し、水温が所定温度を超えた時に、制御手段33によりキャブエアサスペンション17を制御し、キャブ11を中立位置より上方に上昇させるようにしたので、エンジン19の冷却性能が悪化した時にのみキャブ11の高さを上げることができる。
【0022】
また、高さ調整手段をキャブエアサスペンション17としたので、制御手段33によりエアの供給圧を増大することによりキャブ11を容易,確実に上昇することができる。
そして、価格やレイアウト上、ラジエータ21やクーリングファン23の性能向上が困難な時にも、見栄えや乗降性を悪化させることなく冷却性能の向上を図ることができる。
【0023】
(第2の実施形態)
図3は、本発明の第2の実施形態のキャブ高さ制御装置を備えたキャブオーバ型トラックの要部を示している。
なお、この実施形態において第1の実施形態と同一の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0024】
この実施形態では、ラジエータ21には、ラジエータ21の水温を検出する第1の温度センサ31が配置されている。
また、エンジン19には、エンジンオイルの油温を検出する第2の温度センサ39が配置されている。
第1の温度センサ31および第2の温度センサ39からの温度信号は、それぞれ制御手段41に出力される。
【0025】
そして、この実施形態では、制御手段41は、第1の温度センサ31で検出された温度が第1の所定温度(例えば100℃)を超えた時、または、第2の温度センサ39で検出された温度が第2の所定温度(例えば110℃)を超えた時、キャブエアサスペンション17の制御部37に、キャブ11の上昇信号を出力する。
【0026】
すなわち、第1の温度センサ31で検出された温度が第1の所定温度を超えた時、第2の温度センサ39で検出された温度が第2の所定温度を超えた時、および、第1の温度センサ31で検出された温度が第1の所定温度を超え、かつ第2の温度センサ39で検出された温度が第2の所定温度を超えた時に、キャブエアサスペンション17の制御部37に、キャブ11の上昇信号が出力される。
【0027】
制御部37は、キャブ11の上昇信号の入力により、エアサスペンション35に供給される空気圧を増大し、キャブ11を中立位置より上方に上昇させる。
そして、ラジエータ21の水温およびエンジン19の油温が下降し、水温および油温がそれぞれ所定温度以下になった時に、制御手段33から制御部37への上昇信号の出力が停止され、制御部37によりエアサスペンション35の空気圧が低減され、キャブ11が中立位置に下降される。
【0028】
この実施形態のキャブ高さ制御装置では、ラジエータ21の水温が上昇し水温が第1の所定温度を超えた時、または、エンジン19の油温が上昇し油温が第2の所定温度を超えた時に、制御手段41によりキャブエアサスペンション17を制御し、キャブ11を中立位置より上方に上昇させるようにしたので、エンジン19の冷却性能が悪化した時にのみキャブ11の高さを上げることができる。
【0029】
そして、この実施形態では、ラジエータ21の水温の上昇、または、エンジン19の油温の上昇により、キャブ11を中立位置より上方に上昇させるようにしたので、エンジン19の冷却性能の悪化に、より確実に対処することができる。
なお、上述した実施形態では、高さ調整手段にキャブエアサスペンション17を用いた例について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、例えば、油圧式のアクチュエータによりキャブの高さを上昇するようにしても良い。
【0030】
【発明の効果】
以上述べたように、請求項1のキャブ高さ制御装置では、ラジエータの水温が上昇し、水温が所定温度を超えた時に、制御手段により高さ調整手段を制御し、キャブを中立位置より上方に上昇させるようにしたので、エンジンの冷却性能が悪化した時にのみキャブの高さを上げることができる。
【0031】
請求項2のキャブ高さ制御装置では、高さ調整手段をキャブエアサスペンションとしたので、制御手段によりエアの供給量を増大することによりキャブを容易,確実に上昇することができる。
請求項3のキャブ高さ制御装置では、ラジエータの水温が上昇し水温が第1の所定温度を超えた時、または、エンジンの油温が上昇し油温が第2の所定温度を超えた時に、制御手段により高さ調整手段を制御し、キャブを中立位置より上方に上昇させるようにしたので、エンジンの冷却性能が悪化した時にのみキャブの高さを上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のキャブ高さ制御装置の第1の実施形態を備えたキャブオーバ型トラックの要部を示す説明図である。
【図2】図1においてキャブを上昇した状態を示す説明図である。
【図3】本発明のキャブ高さ制御装置の第2の実施形態を備えたキャブオーバ型トラックの要部を示す説明図である。
【符号の説明】
11 キャブ
17 キャブエアサスペンション
19 エンジン
21 ラジエータ
27 バンパー
29 走行風取入口
31 温度センサ
33,41 制御手段
39 第2の温度センサ
W 走行風
Claims (3)
- キャブの高さを調節する高さ調整手段と、
ラジエータの水温を検出する温度検出手段と、
前記温度検出手段で検出された温度が所定温度を超えた時に、前記高さ調整手段を制御し前記キャブを中立位置より上方に上昇させる制御手段と、
を有することを特徴とするキャブ高さ制御装置。 - 請求項1記載のキャブ高さ制御装置において、
前記高さ調整手段は、キャブエアサスペンションであることを特徴とするキャブ高さ制御装置。 - キャブの高さを調節する高さ調整手段と、
ラジエータの水温を検出する第1の温度検出手段と、
エンジンの油温を検出する第2の温度検出手段と、
前記第1の温度検出手段で検出された温度が第1の所定温度を超えた時、または、前記第2の温度検出手段で検出された温度が第2の所定温度を超えた時に、前記高さ調整手段を制御し前記キャブを中立位置より上方に上昇させる制御手段と、
を有することを特徴とするキャブ高さ制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003085479A JP2004291765A (ja) | 2003-03-26 | 2003-03-26 | キャブ高さ制御装置 |
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Family Applications (1)
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---|---|---|---|
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011068303A (ja) * | 2009-09-28 | 2011-04-07 | Sinfonia Technology Co Ltd | 搬送台車 |
KR101180937B1 (ko) | 2006-12-11 | 2012-09-07 | 현대자동차주식회사 | 캡오버형 차량용 엔진커버장치 |
JP2013100029A (ja) * | 2011-11-08 | 2013-05-23 | Isuzu Motors Ltd | キャブ姿勢制御装置 |
JP2014133515A (ja) * | 2013-01-11 | 2014-07-24 | Isuzu Motors Ltd | 車両の歩行者保護装置 |
-
2003
- 2003-03-26 JP JP2003085479A patent/JP2004291765A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101180937B1 (ko) | 2006-12-11 | 2012-09-07 | 현대자동차주식회사 | 캡오버형 차량용 엔진커버장치 |
JP2011068303A (ja) * | 2009-09-28 | 2011-04-07 | Sinfonia Technology Co Ltd | 搬送台車 |
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JP2014133515A (ja) * | 2013-01-11 | 2014-07-24 | Isuzu Motors Ltd | 車両の歩行者保護装置 |
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